JP2019076891A - ナノ粒子およびナノ粒子の製造方法 - Google Patents

ナノ粒子およびナノ粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池電極触媒として使用可能で、安価に製造することができるナノ粒子およびナノ粒子の製造方法を提供する。【解決手段】ナノ粒子は、PtとSiとを主成分とし、表面にPtとSiとの固溶体を有する。その表面での原子比が、Pt:Si=1:2乃至6:4であり、平均粒径が2nm乃至20nm、質量活性が0.3A/mgPt以上である。ナノ粒子は、基体11の表面に、アークプラズマ蒸着法によりSi粒子12を蒸着した後、蒸着したSi粒子12の表面に、電子ビーム蒸着法またはアークプラズマ蒸着法によりPt粒子13を蒸着することにより製造する。【選択図】図2

Description

本発明は、ナノ粒子およびナノ粒子の製造方法に関する。
従来、燃料電池用の電極触媒として、主に白金(Pt)が用いられている。Ptを使用した燃料電池電極触媒として、例えば、既に市販されているカーボン担持白金触媒(例えば、特許文献1参照)や、SiOの表面にPtを担持したもの(例えば、特許文献2参照)が開発されている。
しかし、Ptは貴金属であり高価であるため、その使用量を削減することを目的として、触媒としてのPt合金微粒子の開発が行われている。このようなPt合金微粒子を使用した燃料電池電極触媒として、例えば、白金とコバルトからなる合金微粒子を、カーボン担体に担持させたもの(例えば、特許文献3または4参照)や、パラジウムまたはパラジウム合金を含む中心粒子を、白金を含む最外層で被覆した触媒微粒子(例えば、特許文献5参照)が開発されている。
なお、MOSFET等への使用を目的として、Pt−Si合金(Ptシリサイドを含む)の開発が行われている。例えば、p型Si基板上に形成したSiO膜を弗酸処理して形成したSiナノドット上に、アルゴン雰囲気でスパッタリングを行ってPtを堆積した後、水素プラズマ処理によりPt−Siナノドットを生成したものがある(例えば、非特許文献1参照)。このナノドットの平均粒径は、AFM像から見積もると、30nm程度である。
特開2006−79840号公報 特開2006−128118号公報 特開2011−3492号公報 特開2015−32468号公報 国際公開WO2012/011170号
K. Makihara et al., "Electron Charged States of Pt-silicide Nanodots as Evaluated by Using an AFM/Kelvin Probe Technique", Transaction of the Research Society of Japan, 2009, Vol. 34, No. 2, p.309-312
特許文献3乃至5に記載の燃料電池電極触媒では、Ptと合金を形成する元素は、資源量が限られているレアメタル元素または貴金属元素であるため、Pt単体のものよりは安価ではあるが、まだまだ高価であるという課題があった。燃料電池電極触媒等として使用するためにPt合金微粒子を大量生産することを考慮すると、Ptと合金を形成する元素としては、資源量が豊富で安価な元素を使用することが望ましい。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、燃料電池電極触媒として使用可能で、安価に製造することができるナノ粒子およびナノ粒子の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るナノ粒子は、PtとSiとを主成分とし、表面にPtとSiとを含む固溶体を有することを特徴とする。
本発明に係るナノ粒子は、Ptと同様の電気化学特性を有しており、燃料電池の電極触媒として使用可能である。本発明に係るナノ粒子は、表面にPtとSiとの固溶体を有しているため、触媒活性が高く、耐久性に優れ、構造安定性が高い。また、Ptの他に、クラーク数が2番目に大きく、資源量が豊富で、容易かつ安価に入手することができるSiを主成分としているため、Pt単独のものや、レアメタル元素や貴金属元素を用いたものと比べると、安価に製造することができる。
本発明に係るナノ粒子は、前記表面での原子比が、Pt:Si=1:2乃至6:4であることが好ましく、Pt:Si=2:3乃至6:4であることがさらに好ましい。これらの場合、特に優れた触媒活性や耐久性を得ることができる。ナノ粒子表面での原子比は、例えば、X線光電子分光により測定することができる。また、本発明に係るナノ粒子は、平均粒径が2nm乃至20nmであることが好ましい。特に、粒径が1nm乃至20nmであり、平均粒径が2nm乃至10nmであることが好ましい。これらの場合、反応表面積を大きくすることができ、優れた触媒性能を発揮することができる。本発明に係るナノ粒子は、質量活性が0.3A/mgPt以上であることが好ましく、特に質量活性が0.4A/mgPt以上であることが好ましい。
本発明に係るナノ粒子は、主成分としてさらにNiを有し、前記固溶体がNiを含んでいてもよい。また、前記表面での原子比が、Ni:Si=1:1乃至1:25であることが好ましい。この場合、原子比を調整することにより、質量活性を0.4A/mgPt以上、0.5A/mgPt以上、さらには、0.8A/mgPt以上にすることができ、より優れた触媒活性や耐久性を得ることができる。
本発明に係るナノ粒子の製造方法は、基体の表面に、アークプラズマ蒸着法によりSi粒子を蒸着するSi蒸着工程と、蒸着した前記Si粒子の表面に、電子ビーム蒸着法またはアークプラズマ蒸着法によりPt粒子を蒸着するPt蒸着工程とを、有することを特徴とする。
一般的な合金微粒子合成法である液相法により、PtとSiとを主成分とする合金を製造しようとすると、Siの酸化物生成の生成自由エネルギーが極めて大きいため、Siが酸化物として単離してしまう。このため、液相法では、PtとSiとを主成分とする合金を製造することはできない。これに対し、本発明に係るナノ粒子の製造方法は、ドライ条件下で、2段階の物理蒸着法を用いることにより、PtとSiとを主成分とする、本発明に係るナノ粒子を好適に製造することができる。
非特許文献1に記載のように、従来、MOSFETで使用することを目的として、ドライ条件でのスパッタリング等の物理蒸着により、Pt−Si合金のナノドットが製造されているが、その平均粒径は最小でも30nm程度が限界であった。これに対し、本発明に係るナノ粒子の製造方法によれば、平均粒径が2nm乃至20nmのナノ粒子を製造することができる。これにより、反応表面積を大きくすることができ、高性能な触媒として使用することができる。
本発明に係るナノ粒子の製造方法で、ナノ粒子を堆積するための基体は、基板や粉末など、いかなるものであってもよい。また、本発明に係るナノ粒子の製造方法は、蒸着させる前記Pt粒子と前記Si粒子とのモル比が、Pt:Si=2:1乃至4:1であることが好ましい。この場合、特に優れた触媒活性や耐久性を有するナノ粒子を得ることができる。
また、本発明に係るナノ粒子の製造方法で、前記Pt蒸着工程は、前記基体を加熱して、前記基体の温度を300K乃至800Kにした状態で、前記Pt粒子を蒸着することが好ましい。また、基体の温度を400K乃至750Kにした状態で、Pt粒子を蒸着することがさらに好ましい。これらの場合にも、特に優れた触媒活性や耐久性を有するナノ粒子を得ることができる。
本発明に係るナノ粒子の製造方法は、前記Si蒸着工程の後、蒸着した前記Si粒子の表面に、電子ビーム蒸着法またはアークプラズマ蒸着法によりNi粒子を蒸着するNi蒸着工程を有し、前記Pt蒸着工程は、前記Ni蒸着工程で蒸着した前記Ni粒子の表面に、Pt粒子を蒸着してもよい。この場合、ドライ条件下で、3段階の物理蒸着法を用いることにより、PtとSiとNiとを主成分とする、本発明に係るナノ粒子を好適に製造することができる。
また、このNi粒子を蒸着する場合、蒸着させる前記Ni粒子と前記Si粒子とのモル比が、Ni:Si=3:1乃至1:3であることが好ましい。また、前記Ni蒸着工程は、前記Ni粒子を蒸着した後、300K乃至800Kで熱処理を行うことが好ましい。また、熱処理の温度は、400K乃至750Kであることがさらに好ましい。これらにより、より優れた触媒活性や耐久性を有するナノ粒子を得ることができる。
本発明によれば、燃料電池電極触媒として使用可能で、安価に製造することができるナノ粒子およびナノ粒子の製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態のナノ粒子の製造方法の、(a)Si蒸着工程、(b)Pt蒸着工程を示す斜視図である。 573KでPt蒸着を行った本発明の第1の実施の形態のナノ粒子の、(a)走査型透過電子顕微鏡(STEM)像、(b)走査プローブ顕微鏡(SPM)像、(c)エネルギー分散型X線分析(EDS)のSEM像、および(d)元素マッピングのPt像、(e)Si像、(f)Pt+Si像である。 (a)313K(RT)、(b)573K、(c)723K、(d)773K、(e)873KでPt蒸着を行った本発明の第1の実施の形態のナノ粒子の、走査プローブ顕微鏡(SPM)像である。 313K(RT)、573K、723K、773K、873KでPt蒸着を行った本発明の第1の実施の形態のナノ粒子の、(a)Pt4fバンドのピーク付近のXPSスペクトル、(b)Si2sバンドのピーク付近のXPSスペクトルである。 313K(RT)、573K、723K、773K、873KでPt蒸着を行った本発明の第1の実施の形態のナノ粒子の、XRDパターンである。 (a)313K(RT)、573KでPt蒸着を行った本発明の第1の実施の形態のナノ粒子、および、Pt単体の電極(Pt)のサイクリックボルタモグラム、(b)723K、773K、873KでPt蒸着を行った本発明の第1の実施の形態のナノ粒子、および、Pt単体の電極(Pt)のサイクリックボルタモグラムである。 313K(RT)、573K、723K、773K、873KでPt蒸着を行った本発明の第1の実施の形態のナノ粒子の、質量活性(Mass activity)を示すグラフである。 313K(RT)、573K、723K、773K、873KでPt蒸着を行った本発明の第1の実施の形態のナノ粒子の、電位サイクル試験のサイクル数(Cycle Number)と質量活性との関係を示すグラフである。 (a)313K(RT)、(b)573K、(c)723K、(d)773K、(e)873KでPt蒸着を行った本発明の第1の実施の形態のナノ粒子の、10000サイクル後の走査プローブ顕微鏡像、および、(f)Pt微粒子の電位サイクル試験前、(g)10000サイクル後の走査プローブ顕微鏡像である。 本発明の第2の実施の形態のナノ粒子の製造方法の、(a)Si蒸着工程を示す斜視図、(b)Ni蒸着工程を示す斜視図、(c)Ni蒸着工程後の側面図、(d)Pt蒸着工程を示す斜視図、(e)Pt蒸着工程後の側面図である。 本発明の第2の実施の形態のナノ粒子である、Pt/SiNi2のナノ粒子の走査プローブ顕微鏡(SPM)像である。 本発明の第2の実施の形態のナノ粒子である、Pt/SiNi2のナノ粒子の(a)Pt4fバンド、(b)Si2sバンド、(c)Ni2pバンドのピーク付近のXPSスペクトルである。 本発明の第2の実施の形態のナノ粒子である、Pt/SiNi2、Pt/SiNi、および、Pt/Si2Niのナノ粒子の(a)サイクリックボルタモグラム、(b) (a)の水素吸着範囲(Had)の拡大図である。 本発明の第2の実施の形態のナノ粒子である、Pt/SiNi2、Pt/SiNi、および、Pt/Si2Niのナノ粒子の、質量活性(Mass activity)を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態のナノ粒子である、Pt/SiNi2のナノ粒子の電位サイクル試験のサイクル数(Cycle Number)と質量活性との関係を示すグラフである。
以下、図面や各種試験の結果に基づいて、本発明の実施の形態のナノ粒子およびナノ粒子の製造方法について説明する。
本発明の第1の実施の形態のナノ粒子は、PtとSiとを主成分とし、少なくとも表面にPtとSiとの固溶体を有している。本発明の第1の実施の形態のナノ粒子は、本発明の第1の実施の形態のナノ粒子の製造方法により好適に製造される。
すなわち、本発明の第1の実施の形態のナノ粒子の製造方法では、まず、図1(a)に示すように、アークプラズマ蒸着(APD)法を用い、アークプラズマガン1から基体11に向かってSi粒子12を放出し、基体11の表面に、Si粒子12を蒸着させる。このとき、基体11を、Si粒子12を蒸着する表面とは反対側の表面に設けたヒーター2で、所定の温度に加熱しておく。なお、基体11は、基板や粉末など、いかなるものであってもよい。図1(a)に示す具体的な一例では、基体11は、グラファイト基板から成っている。
次に、図1(b)に示すように、電子ビーム蒸着法を用い、Ptを収納した坩堝3に向かって電子ビームを照射して、Ptを加熱蒸発させ、Si粒子12が蒸着している基体11の表面に、さらにPt粒子13を蒸着させる。このとき、基体11を、ヒーター2で所定の温度に加熱しておく。なお、Pt粒子13の蒸着を、電子ビーム蒸着法でなく、アークプラズマ蒸着法を用いて行ってもよい。
本発明の第1の実施の形態のナノ粒子の製造方法では、蒸着させるPt粒子13とSi粒子12とのモル比が、Pt:Si=2:1乃至4:1となるよう、各粒子の蒸着を行う。こうして、ドライ条件下で、2段階の物理蒸着法を用いる本発明の第1の実施の形態のナノ粒子の製造方法により、本発明の第1の実施の形態のナノ粒子を製造することができる。
本発明の第1の実施の形態のナノ粒子は、白金−シリコン(Pt−Si)合金ナノ粒子であり、表面にPtとSiとの固溶体を有している。また、その表面での原子比が、Pt:Si=1:2乃至6:4である。本発明の第1の実施の形態のナノ粒子は、Ptと同様の電気化学特性を有しており、燃料電池の電極触媒として使用可能である。
本発明の第1の実施の形態のナノ粒子は、表面にPtとSiとの固溶体を有しているため、触媒活性が高く、耐久性に優れ、構造安定性が高い。また、平均粒径が2nm乃至20nmであり、反応表面積が大きく、優れた触媒性能を発揮することができる。また、Ptの他に、クラーク数が2番目に大きく、資源量が豊富で、容易かつ安価に入手することができるSiを主成分としているため、Pt単独のものや、レアメタル元素や貴金属元素を用いたものと比べると、安価に製造することができる。
以下、本発明の第1の実施の形態のナノ粒子について、各種試験を行った。
[試験試料の製造]
図1に示す本発明の第1の実施の形態のナノ粒子の製造方法により、試験用の試料を製造した。まず、基体11として、高配向性熱分解グラファイト製の基板を用い、その表面に対して、873K(600℃)で清浄化熱処理を行った。清浄化熱処理後の基体11の表面に、アークプラズマ蒸着法によりSi粒子12を蒸着した。このとき、基体11の反対側の表面に設けたヒーター2で、基体11を873K(600℃)に加熱した状態で蒸着を行った。また、Si粒子12の堆積量は、0.011μgとした。
次に、蒸着したSi粒子12の表面に、電子ビーム蒸着法によりPt粒子13を蒸着した。このとき、基体11の反対側の表面を、ヒーター2で313K(RT;室温 40℃)、573K(300℃)、723K(450℃)、773K(500℃)または873K(600℃)に加熱した状態で蒸着を行った。また、蒸着したPt粒子13とSi粒子12とのモル比が、Pt:Si=3:1となるよう、Pt粒子13の堆積量は、0.22μgとした。
こうして製造されたPtとSiとから成るナノ粒子に対して、走査型透過電子顕微鏡(STEM)観察、走査プローブ顕微鏡(SPM)観察、エネルギー分散型X線分析(EDS)、X線光電子分光(XPS)、および、X線回折(XRD)による構造分析を行った。また、電気化学測定として、サイクリックボルタンメトリー(CA)、対流ボルタンメトリー、電位サイクル試験を行い、触媒特性の評価を行った。
[STEM観察、SPM観察およびEDS]
製造されたPtとSiとから成るナノ粒子に対して、走査型透過電子顕微鏡(STEM)観察、走査プローブ顕微鏡(SPM)観察、およびエネルギー分散型X線分析(EDS)を行った。573KでPt蒸着を行ったナノ粒子の各結果を、それぞれ図2(a)〜(f)に示す。また、313K(RT)、573K、723K、773Kおよび873KでPt蒸着を行ったナノ粒子の走査プローブ顕微鏡(SPM)像を、それぞれ図3(a)〜(e)に示す。
図3(a)に示すように、313K(RT)のナノ粒子の粒径は、約1nm〜5nm程度であり、平均粒径は約3nmであることが確認された。図2(a)、(b)および図3(b)に示すように、573Kのナノ粒子の粒径は、約2nm〜10nm程度であり、平均粒径は約6nmであることが確認された。図3(c)に示すように、723Kのナノ粒子の粒径は、約2nm〜10nm程度であり、平均粒径は約6nmであることが確認された。図3(d)に示すように、773Kのナノ粒子の粒径は、約2nm〜20nm程度であり、平均粒径は約7.2nmであることが確認された。図3(e)に示すように、873Kのナノ粒子の粒径は、約5nm〜30nm程度であり、平均粒径は約11nmであることが確認された。また、図2(c)〜(f)に示すように、573Kのナノ粒子は、粒子全体で、PtとSiが原子レベルで混合しており、固溶体を形成していることが確認された。
[XPSによる分析]
製造されたPtとSiとから成るナノ粒子に対して、X線光電子分光(XPS)による分析を行った。313K(RT)、573K、723K、773Kおよび873KでPt蒸着を行ったナノ粒子のXPSスペクトルのうち、Pt4fバンドのピーク付近のスペクトルおよびSi2sバンドのピーク付近のスペクトルを、それぞれ図4(a)および(b)に示す。図4(a)に示すように、Pt蒸着時の基体11の温度が高くなるに従って、Pt4fバンドがバルクPtに近づいていくことが確認された。また、図4(b)に示すように、Pt蒸着時の基体11の温度が高くなるに従って、Siの強度が大きくなり、酸化方向に近づいていくことが確認された。
X線光電子分光の結果から、ナノ粒子の表面近傍の原子比を求め、表1に示す。表1に示すように、Pt蒸着時の基体11の温度が723Kまでは、PtとSiの原子比は、Pt:Si=2:3乃至6:4であるが、773KではPt:Si=1:2、873KではPt:Si=1:3となっていることが確認された。
[XRDによる分析]
製造されたPtとSiとから成るナノ粒子に対して、X線回折(XRD)による分析を行った。313K(RT)、573K、723K、773Kおよび873KでPt蒸着を行ったナノ粒子のXRDパターンを、図5に示す。図5に示すように、313K(RT)、573K、および723Kのナノ粒子のXRDパターンでは、Pt(111)のピークのみが認められ、PtSiやPt12Siのピークは認められなかった。また、773Kおよび873Kのナノ粒子のXRDパターンでは、Pt(111)のピークに加えて、PtSiやPt12Siのピークも認められた。
このX線回折による図5の結果と、X線光電子分光による図4の結果とを合わせて考えると、313K(RT)、573K、および723Kのナノ粒子は、少なくとも表面近傍に、PtとSiとの固溶体を有しており、773Kおよび873Kのナノ粒子は、固溶体の中に金属間化合物(Ptシリサイド)が形成され始めていると考えられる。
[サイクリックボルタンメトリー]
グラファイト製基板の表面に、PtとSiとから成るナノ粒子を形成したものを電極とし、サイクリックボルタンメトリー法を利用して、そのナノ粒子の燃料電池用触媒としての活性の評価を行った。サイクリックボルタンメトリー法で使用した電解質は、0.1M HClOであり、スキャンレートは50mV/sとした。また、対極は白金線とし、参照極は可逆水素電極(RHE)とした。ナノ粒子には、313K(RT)、573K、723K、773Kおよび873KでPt蒸着を行ったものを用いた。得られたサイクリックボルタモグラムを、図6に示す。なお、図6には、参考のため、Pt単体の電極(Pt)を使用したときの結果も示す。
図6に示すように、313K(RT)、573K、723K、773Kおよび873Kのナノ粒子のサイクリックボルタモグラムが、Pt単体のものと非常に近い曲線を成していることが確認された。この結果から、製造されたナノ粒子は、Ptと同様の電気化学特性を有しており、燃料電池の電極触媒として使用すると、優れた触媒性能を発揮すると考えられる。
[触媒活性の評価]
グラファイト製基板の表面に、PtとSiとから成るナノ粒子を形成したものを電極とし、対流ボルタンメトリーおよびKoutecky-Levich Plotを利用して、質量活性(Mass activity)を以下のようにして求めた。すなわち、まず、対流ボルタンメトリーにより、電極回転数を2500、1600、1200、900、600、400rpmとし、それぞれの回転数で、0.05V〜1.05V(RHE基準)まで、10mV/sでスイープし、そのときの電流値を測定して対流ボルタモグラムを作成した。次に、その対流ボルタモグラムからKoutechy-Levich Plotを作成し、その切片での0.9Vの電流値(ORR活性化支配電流)を、Ptの単位重量当たりの電流値に換算して、質量活性を求めた。
313K(RT)、573K、723K、773Kおよび873KでPt蒸着を行ったナノ粒子に対して、それぞれ質量活性を求め、その結果を図7に示す。なお、参考のため、市販のカーボン担持Pt微粒子(Pt/C)触媒の質量活性の値を、図7に破線で示す。図7に示すように、873Kのナノ粒子は、市販のPt/C触媒と同程度の質量活性を示すが、313K(RT)、573K、723Kおよび773Kのナノ粒子は、質量活性がそれぞれ0.32、0.43、0.44、0.33A/mgPtであり、市販のPt/C触媒の約1.8〜2.5倍の質量活性を示すことが確認された。
[電位サイクル試験]
電位サイクル試験を行い、PtとSiとから成るナノ粒子の耐久性について評価を行った。電位サイクル試験では、作用電極として、グラファイト製基板の表面に、PtとSiとから成るナノ粒子を形成したものを用い、対極は白金線、参照極は可逆水素電極(RHE)を用いた。この3つの電極を、0.1M HClO水溶液から成る試験浴中に設置し、室温で、作用電極の電位を1.0Vに3秒間保持した後、0.6Vに3秒間保持する工程を1サイクル(cycle)として、これを10000サイクル繰り返した。100サイクル後、500サイクル後、1000サイクル後、2000サイクル後、5000サイクル後、10000サイクル後の作用電極のナノ粒子に対して、質量活性を求めた。
313K(RT)、573K、723K、773Kおよび873KでPt蒸着を行ったナノ粒子に対して、各サイクル後の質量活性を求め、その結果を図8に示す。なお、参考のため、市販のカーボン担持Pt微粒子(Pt/C)触媒の質量活性の値を、図8に破線で示す。図8に示すように、いずれのナノ粒子も、10000サイクル後であっても、市販のPt/C触媒よりも高い質量活性を維持しており、耐久性が高いことが確認された。特に、573Kおよび723Kのナノ粒子が、10000サイクルまでの質量活性が高く、非常に優れた耐久性を有していることが確認された。
313K(RT)、573K、723K、773Kおよび873KでPt蒸着を行ったナノ粒子の、10000サイクル後の走査プローブ顕微鏡像を、図9(a)〜(e)に示す。また、参考のため、Pt微粒子に対しても同様の電位サイクル試験を行い、そのPt微粒子の電位サイクル試験前および10000サイクル後の走査プローブ顕微鏡像を、図9(f)および(g)に示す。
図9(b)および(c)に示すように、10000サイクル後の573Kおよび723Kのナノ粒子は、平均粒径が約7nmであり、図3(b)および(c)に示す電位サイクル試験前のものと比べて、粒子形状の変化が僅かであり、高い構造安定性を有していることが確認された。また、図9(d)に示すように、773Kのナノ粒子は、図3(d)に示す電位サイクル試験前のものと比較すると、10000サイクル後に、一部の粒子が凝集していることが確認された。また、図9(e)に示すように、873Kのナノ粒子は、図3(e)に示す電位サイクル試験前のものと比較すると、10000サイクル後に、各粒子が凝集していることが確認された。これは、573Kおよび723Kのナノ粒子は、製造時に表面が固溶体を形成しており、構造が安定しているのに対し、773Kおよび873Kのナノ粒子は、製造時に表面のSiの組成が高くなっており、それらの粒子が不安定で凝集しやすいためであると考えられる。
なお、図9(f)および(g)に示すように、Pt微粒子は、電位サイクル試験前の平均粒径が5nmであったが、電位サイクル試験後には平均粒径が10nmと約2倍になっていることが確認された。このことから、Pt微粒子は、873Kのナノ粒子のように各粒子が凝集するほどではないが、573Kおよび723Kのナノ粒子と比べると、構造が不安定であると考えられる。
特に耐久性に優れた573Kおよび723Kのナノ粒子の、10000サイクル後の質量活性の維持率を求め、表2に示す。また、比較のため、Pt−Co合金触媒、Pt−Ir合金触媒、Pt微粒子に対して同様の電位サイクル試験を行い、それらの10000サイクル後の質量活性の維持率を求めて、表2に示す。表2に示すように、573Kおよび723Kのナノ粒子は、10000サイクル後の質量活性の維持率が65%以上であり、他の合金触媒やPt微粒子と比べても、非常に優れた耐久性を有していることが確認された。
本発明の第2の実施の形態のナノ粒子は、PtとSiとNiとを主成分とし、少なくとも表面にPtとSiとNiとの固溶体を有している。本発明の第2の実施の形態のナノ粒子は、本発明の第2の実施の形態のナノ粒子の製造方法により好適に製造される。なお、以下の説明では、本発明の第1の実施の形態のナノ粒子およびナノ粒子の製造方法と同一の構成には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
すなわち、本発明の第2の実施の形態のナノ粒子の製造方法では、まず、図10(a)に示すように、アークプラズマ蒸着(APD)法を用い、アークプラズマガン1から基体11に向かってSi粒子12を放出し、基体11の表面に、Si粒子12を蒸着させる。このとき、基体11を所定の温度に加熱しておく。なお、図10(a)に示す具体的な一例では、基体11は、高配向性熱分解グラファイト(HOPG)基板から成っている。
次に、図10(b)に示すように、電子ビーム蒸着法を用い、室温で、Niを収納した蒸着器4に向かって電子ビームを照射して、Niを加熱蒸発させ、図10(c)に示すように、Si粒子12が蒸着している基体11の表面に、さらにNi粒子21を蒸着させる。Ni粒子21の蒸着後、所定の温度で熱処理を行う。なお、Ni粒子21の蒸着を、電子ビーム蒸着法でなく、アークプラズマ蒸着法を用いて行ってもよい。
次に、図10(d)に示すように、電子ビーム蒸着法を用い、Ptを収納した坩堝3に向かって電子ビームを照射して、Ptを加熱蒸発させ、図10(e)に示すように、Ni粒子21が蒸着している基体11の表面に、さらにPt粒子13を蒸着させる。このとき、基体11を所定の温度に加熱しておく。
本発明の第2の実施の形態のナノ粒子の製造方法では、蒸着させるNi粒子21とSi粒子12とのモル比が、Ni:Si=3:1乃至1:3となり、さらに、蒸着させるPt粒子13とSi粒子12とのモル比が、Pt:Si=2:1乃至4:1となるよう、各粒子の蒸着を行う。こうして、ドライ条件下で、3段階の物理蒸着法を用いる本発明の第2の実施の形態のナノ粒子の製造方法により、本発明の第2の実施の形態のナノ粒子を製造することができる。
本発明の第2の実施の形態のナノ粒子は、白金−シリコン−ニッケル(Pt−Si−Ni)合金ナノ粒子であり、表面にPtとSiとNiとの固溶体を有している。また、その表面での原子比が、Ni:Si=1:1乃至1:25であり、Pt:Si=1:2乃至6:4である。本発明の第2の実施の形態のナノ粒子は、表面にPtとSiとNiとの固溶体を有しているため、より触媒活性が高く、耐久性に優れ、構造安定性が高い。また、平均粒径が2nm乃至20nmであり、反応表面積が大きく、優れた触媒性能を発揮することができる。
以下、本発明の第2の実施の形態のナノ粒子について、各種試験を行った。
[試験試料の製造]
図10に示す本発明の第2の実施の形態のナノ粒子の製造方法により、試験用の試料を製造した。まず、基体11として、高配向性熱分解グラファイト製の基板を用い、その表面に対して、873K(600℃)で清浄化熱処理を行った。清浄化熱処理後の基体11の表面に、アークプラズマ蒸着法によりSi粒子12を蒸着した。このとき、基体11の反対側の表面に設けたヒーター(図示せず)で、基体11を873K(600℃)に加熱した状態で蒸着を行った。また、Si粒子12の堆積量は、0.011μgとした。
次に、蒸着したSi粒子12の表面に、電子ビーム蒸着法によりNi粒子21を蒸着した。このとき、蒸着したNi粒子21とSi粒子12とのモル比が、Ni:Si=2:1、1:1、または、1:2となるよう、Ni粒子21の堆積量は、それぞれ、0.040μg、0.020μg、0.010μgとした。Ni粒子21の蒸着後、ヒーターで573K(300℃)に加熱して熱処理を行った。
次に、蒸着したNi粒子21の表面に、電子ビーム蒸着法によりPt粒子13を蒸着した。このとき、基体11の反対側の表面を、ヒーターで573K(300℃)に加熱した状態で蒸着を行った。また、蒸着したPt粒子13とSi粒子12とのモル比が、Pt:Si=2:1となるよう、Pt粒子13の堆積量は、0.22μgとした。
こうして製造されたPtとSiとNiとから成るナノ粒子に対して、走査プローブ顕微鏡(SPM)観察、および、X線光電子分光(XPS)による構造分析を行った。また、電気化学測定として、サイクリックボルタンメトリー(CA)、対流ボルタンメトリー、電位サイクル試験を行い、触媒特性の評価を行った。なお、以下では、蒸着したNi粒子21とSi粒子12とのモル比が、Ni:Si=2:1、1:1、1:2のナノ粒子を、それぞれ、Pt/SiNi2、Pt/SiNi、Pt/Si2Ni と呼ぶ。
[SPM観察]
Pt/SiNi2のナノ粒子に対して、走査プローブ顕微鏡(SPM)観察を行った。観察結果を、図11に示す。図11に示すように、Pt/SiNi2のナノ粒子の粒径は、約2nm〜15nm程度であり、平均粒径は約8nmであることが確認された。
[XPSによる分析]
Pt/SiNi2のナノ粒子に対して、X線光電子分光(XPS)による分析を行った。Pt4fバンド、Si2sバンド、および、Ni2pバンドのピーク付近のスペクトルを、それぞれ図12(a)乃至(c)に示す。図12の結果から、ナノ粒子の表面近傍の原子比を求めたところ、PtとSiとNiとの原子比は、Pt:Si:Ni=4.5:4.5:1であることが確認された。
[サイクリックボルタンメトリー]
グラファイト製基板の表面に、Pt/SiNi2、Pt/SiNi、または、Pt/Si2Niのナノ粒子を形成したものを電極とし、サイクリックボルタンメトリー法を利用して、各ナノ粒子の燃料電池用触媒としての活性の評価を行った。サイクリックボルタンメトリー法の各条件は、実施例1の各条件と同様である。得られたサイクリックボルタモグラムを図13(a)に、その水素吸着範囲(Had)を拡大したものを図13(b)に示す。なお、図13には、参考のため、実施例1で製造された、PtとSiとから成り、573KでPt蒸着を行ったナノ粒子の結果(図13中の「PtSi」;図6(a)参照)も示す。
図13に示すように、Ni添加量が増加するのに従って、サイクリックボルタモグラムの電気化学電流が減少することが確認された。これは、Niを添加したことにより、Ptの電子状態が変化したことを示していると考えられる。
[触媒活性の評価]
グラファイト製基板の表面に、Pt/SiNi2、Pt/SiNi、または、Pt/Si2Niのナノ粒子を形成したものを電極とし、対流ボルタンメトリーおよびKoutecky-Levich Plotを利用して、質量活性(Mass activity)を求めた。質量活性の求め方は、実施例1と同様である。質量活性を求めた結果を、図14に示す。なお、参考のため、実施例1で製造された、PtとSiとから成り、573KでPt蒸着を行ったナノ粒子の結果(図14中の「PtSi」;図7参照)も示す。
図14に示すように、Pt/SiNi2、Pt/SiNi、および、Pt/Si2Niのナノ粒子は、質量活性がそれぞれ0.45、0.58、0.82A/mgPtであり、市販のPt/C触媒(図7参照)の約2.5〜4.5倍の質量活性を示すことが確認された。また、Niの添加量が増加するのに従って質量活性も増加し、Niを添加していないPtSiのナノ粒子と比べて、約2倍にまで質量活性が増加することも確認された。
[電位サイクル試験]
電位サイクル試験を行い、Pt/SiNi2のナノ粒子の耐久性について評価を行った。電位サイクル試験の各条件および試験方法は、実施例1の各条件および試験方法と同様である。電位サイクル試験により求められた各サイクル後の質量活性を、図15に示す。なお、参考のため、実施例1で製造された、PtとSiとから成り、573KでPt蒸着を行ったナノ粒子の結果(図15中の「PtSi」;図8参照)も示す。
図15に示すように、Pt/SiNi2のナノ粒子は、10000サイクル後であっても、PtSiのナノ粒子よりも高い質量活性を維持しており、非常に優れた耐久性を有していることが確認された。
1 アークプラズマガン
2 ヒーター
3 坩堝
4 蒸着器

11 基体
12 Si粒子
13 Pt粒子
21 Ni粒子

Claims (13)

  1. PtとSiとを主成分とし、表面にPtとSiとを含む固溶体を有することを特徴とするナノ粒子。
  2. 前記表面での原子比が、Pt:Si=1:2乃至6:4であることを特徴とする請求項1記載のナノ粒子。
  3. 主成分としてさらにNiを有し、前記固溶体がNiを含むことを特徴とする請求項1または2記載のナノ粒子。
  4. 前記表面での原子比が、Ni:Si=1:1乃至1:25であることを特徴とする請求項3記載のナノ粒子。
  5. 平均粒径が2nm乃至20nmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のナノ粒子。
  6. 質量活性が0.3A/mgPt以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のナノ粒子。
  7. 質量活性が0.4A/mgPt以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のナノ粒子。
  8. 基体の表面に、アークプラズマ蒸着法によりSi粒子を蒸着するSi蒸着工程と、
    蒸着した前記Si粒子の表面に、電子ビーム蒸着法またはアークプラズマ蒸着法によりPt粒子を蒸着するPt蒸着工程とを、
    有することを特徴とするナノ粒子の製造方法。
  9. 蒸着させる前記Pt粒子と前記Si粒子とのモル比が、Pt:Si=2:1乃至4:1であることを特徴とする請求項8記載のナノ粒子の製造方法。
  10. 前記Pt蒸着工程は、前記基体を加熱して、前記基体の温度を300K乃至800Kにした状態で、前記Pt粒子を蒸着することを特徴とする請求項8または9記載のナノ粒子の製造方法。
  11. 前記Si蒸着工程の後、蒸着した前記Si粒子の表面に、電子ビーム蒸着法またはアークプラズマ蒸着法によりNi粒子を蒸着するNi蒸着工程を有し、
    前記Pt蒸着工程は、前記Ni蒸着工程で蒸着した前記Ni粒子の表面に、Pt粒子を蒸着することを
    特徴とする請求項8記載のナノ粒子の製造方法。
  12. 蒸着させる前記Ni粒子と前記Si粒子とのモル比が、Ni:Si=3:1乃至1:3であることを特徴とする請求項11記載のナノ粒子の製造方法。
  13. 前記Ni蒸着工程は、前記Ni粒子を蒸着した後、300K乃至800Kで熱処理を行うことを特徴とする請求項11または12記載のナノ粒子の製造方法。
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