JP2019076820A - 気体溶解液の生成装置及びこれに用いるエレメント - Google Patents

気体溶解液の生成装置及びこれに用いるエレメント Download PDF

Info

Publication number
JP2019076820A
JP2019076820A JP2017204489A JP2017204489A JP2019076820A JP 2019076820 A JP2019076820 A JP 2019076820A JP 2017204489 A JP2017204489 A JP 2017204489A JP 2017204489 A JP2017204489 A JP 2017204489A JP 2019076820 A JP2019076820 A JP 2019076820A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recess
gas
downstream
flow
elements
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017204489A
Other languages
English (en)
Inventor
修悦 山本
Shuetsu Yamamoto
修悦 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2017204489A priority Critical patent/JP2019076820A/ja
Publication of JP2019076820A publication Critical patent/JP2019076820A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 一種類のエレメントで混合部を形成できるようにし、製造効率を向上させコストダウンを図るとともに、エレメントの流下方向上面の通路の開口密度を高めることができるようにして、流体の流れ効率の向上を図る。
【解決手段】 混合部のエレメントEを、同じ大きさ及び同じ形状に形成し、円盤状の本体32に設ける通路31を、凹所35と小孔37とから構成し、凹所35を、各凹所35が同じ配置関係で重なる基準位置Xから、角度θ回転させた回転位置Yに位置させたとき、下位の凹所35が隣接する上位の凹所35と同じ配置関係で重なるように形成し、小孔37を、基準位置Xにあるとき、下位の小孔37が上位の小孔37と同じ配置関係で重なり、回転位置Yにあるとき、下位の小孔37が上位の小孔37に対して位置がずれるように形成し、上位のエレメントEに対して隣接する下位のエレメントEを回転位置Yに位置させて積層した。
【選択図】図5

Description

本発明は、供給される液体及び気体を混合して気体溶解液を生成する気体溶解液の生成装置及びこれに用いるエレメントに関する。
従来、この種の気体溶解液の生成装置としては、例えば、特許第6176881号公報(特許文献1)に記載され、液体としての水及び気体としての二酸化炭素を混合して気体溶解液としての所謂炭酸泉を生成するものが知られている。図19に示すように、この生成装置Saは、浴室内で使用される温水や冷水に炭酸泉を供給するもので、一端側に供給口101から供給された液体及び気体を収容する前空間102を備えるとともに他端側に前空間102から流下した液体及び気体の混合により生成された気体溶解液を収容して気体溶解液を排出口103から排出する後空間104を備えた混合容器100と、混合容器100の前空間102と後空間104との間に設けられ流下する液体及び気体を混合する混合部110とを備えている。
混合部110は、液体及び気体からなる流体が通過可能な行列状に貫通形成された複数の六角形状の通路111を有した矩形盤状のエレメント112を複数用いて構成され、エレメント112を3枚積層したエレメント112の組(K1〜K3)が間隔を隔て並設されている。各エレメントの組(K1〜K3)は、夫々、流体の流下方向上位のエレメント112の通路111と流体の流下方向下位のエレメント112の通路111とは連通させられ、通路111で構成される流体の流路が折曲するように積層されている。そのため、流下方向上位のエレメント112の通路111と、流下方向下位のエレメント112の通路111とは、六角の角部分が互いに連通してその角部分に小孔113が形成されるように、その中心軸をずらせて配置されるように形成されている。即ち、流下方向上位のエレメント112と、流下方向下位のエレメント112とは、通路111の形成位置が異なっており、その分、形状が異なっている。これにより、隣接して積層するエレメント112同士の通路111からなる流路が折曲形成されるので、流体が蛇行しながら流下し、気体が微細化して液体に混合していく。
特許第6176881号公報
ところで、上記従来の気体溶解液の生成装置Saの混合部110において、流下方向上位のエレメント112と、流下方向下位のエレメント112とは、六角形状の通路111の形成位置が異なっており、そのため、エレメントを少なくとも2種類作成しなければならないことから、それだけ、製造が煩雑になっており、コスト高になるという問題があった。また、流下方向上位のエレメント112と、流下方向下位のエレメント112とは、通路111の六角の角部分が互いに連通してその角部分に小孔113が形成されるように構成されるので、小孔113を形成する分、流下方向下位のエレメント112における通路以外の平面部分114(図19(d))で、流下方向上位のエレメント112における通路111を塞ぐようにしなければならないことから、それだけ、エレメント112の流下方向上面の通路111の開口密度を高めることができず、流体の流れ効率が悪くなっているという問題もある。
本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、一種類のエレメントで混合部を形成できるようにし、製造効率を向上させコストダウンを図るとともに、エレメントの流下方向上面の通路の開口密度を高めることができるようにして、流体の流れ効率の向上を図った気体溶解液の生成装置及びこれに用いる混合エレメントを提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本発明の気体溶解液の生成装置は、一端側に供給された液体及び気体を収容する前空間を備えるとともに他端側に上記前空間から流下した液体及び気体の混合により生成された気体溶解液を収容して排出する後空間を備えた混合容器と、該混合容器の前空間と後空間との間に設けられ流下する液体及び気体を混合する混合部とを備え、該混合部を、液体及び気体からなる流体が通過可能な複数の通路を有した盤状のエレメントを複数用いて構成し、該複数のエレメントを、流体の流下方向上位のエレメントの通路と流体の流下方向下位のエレメントの通路とが連通するとともに該通路で構成される流体の流路の一部若しくは全部が折曲するように積層した気体溶解液の生成装置において、
上記各エレメントを、同じ大きさ及び同じ形状に形成し、該エレメントを、流体の流下方向に沿う中心軸Pを有し上流側の上面及び下流側の下面を有した円盤状の本体を備えて構成し、上記通路を、該本体の上面側に形成され上流側に開放口を有し下流側に底面を有した凹所と、該凹所の底面を構成する底壁に貫通形成される1若しくは複数の小孔とから構成し、
上記凹所を、
上記流下方向上位のエレメントに対してこれに隣接する流下方向下位のエレメントを、上記中心軸Pに直交する平面から見て、該各エレメントの各凹所が同じ配置関係で重なる基準位置から、その中心軸Pを中心に角度θ回転させた回転位置に位置させたとき、該流下方向下位のエレメントの凹所が、該隣接する流下方向上位のエレメントの凹所と同じ配置関係で重なるように形成し、
上記小孔を、
上記流下方向下位のエレメントが基準位置にあるとき、上記中心軸Pに直交する平面から見て、上記同じ配置関係で重なる凹所内において、該流下方向下位のエレメントの小孔が、該隣接する流下方向上位のエレメントの小孔と同じ配置関係で重なり、上記流下方向下位のエレメントが回転位置にあるとき、上記中心軸Pに直交する平面から見て、上記同じ配置関係に重なる一部若しくは全部の凹所内において、上記流下方向下位のエレメントの小孔が、該隣接する流下方向上位のエレメントの小孔に対して位置がずれるように形成し、
上記流下方向上位のエレメントに対して隣接する下位のエレメントを、上記回転位置に位置させて積層した構成としている。
これにより、各エレメントは、同じ大きさ及び同じ形状に形成されるので、一種類で良くなる。そのため、このエレメントを樹脂を型成形して製造する場合には、金型を一種類で済ませることができるので、製造効率を大幅に向上させコストダウンを図ることができる。また、本装置を組立てる際には、各エレメントを、流下方向上位のエレメントに対して隣接する下位のエレメントを、角度θ回転させて積層するだけで混合部を形成することができる。そのため、混合部の製造がきわめて容易になり、この点でも、製造効率を向上させることができる。
そして、使用に際しては、混合容器の一端側から液体及び気体を供給すると、液体及び気体は前空間に収容されて、先ず、流下方向最上位のエレメントの通路の凹所に流入し、次に、この凹所の底壁の小孔を通過し、これに隣接する流下方向下位の通路の凹所に流入し、この凹所の底壁の小孔を通過し、このように、凹所→小孔→凹所→小孔→・・・・・・と、凹所→小孔の順にこれらを繰り返し通過して流下していき、最後に、流下方向最下位の小孔を通過し、後空間に収容されて排出されて行く。このため、流体は、凹所の広い部分と、小孔の狭い部分とを交互に通過することから、気体が微細化して液体に混合し、気体の液体に対する混合が促進される。しかも、連続するエレメントの通路で形成される流路が折曲形成され、流体が蛇行しながら流下するので、この点でも、気体の液体に対する混合が促進される。
また、混合部の各エレメントにおいては、小孔を凹所の底面を構成する底壁に貫通形成し、中心軸Pを中心に角度θ回転させた回転位置に位置させたとき、流下方向下位と上位の凹所が重なり、この状態で、流下方向下位と上位の小孔をずらして流体の流路を折曲させることができるので、従来に比較して、凹所以外の平面部分の面積をできるだけ小さくすることができることから、それだけ、エレメントの流下方向上面の通路の開口密度を高めることができ、流れ効率を向上させることができる。
この場合、上記小孔を、
上記流下方向下位のエレメントが回転位置にあるとき、上記中心軸Pに直交する平面から見て、上記同じ配置関係で重なる90%以上の凹所内において、上記流下方向下位のエレメントの小孔が、該隣接する流下方向上位のエレメントの小孔に対して位置がずれるように形成したことが有効である。望ましくは、100%である。これにより、連続するエレメントの通路で形成される流路の折曲率が高くなり、より一層、気体の液体に対する混合が促進される。
そして、必要に応じ、上記中心軸Pに直交する平面から見て、上記エレメントの上面の面積をS、上記全凹所の開口面積をSaとし、上記小孔の全開口面積をSbとしたとき、0.5S≦Sa≦0.9S、0.01S≦Sb≦0.15Sに設定した構成としている。
エレメントの流下方向上面の通路の開口密度を確実に高め、小孔による流体の流れも確保できることから、流れ効率を向上させることができるとともに、気体の液体に対する混合効率を向上させることができる。
この場合、上記凹所の数をNaとし、上記小孔の数をNbとしたとき、2≦Na、10≦Nbに設定したことが有効である。
小孔による狭隘部が多数形成されるので、流体が先ず凹所に入ってそれから小孔に流れる際に、流体を確実に蛇行させて、気体の液体に対する混合効率を向上させることができる。
また、必要に応じ、上記角度θを、nθ=360°(nは2以上の整数)なる関係に設定した構成としている。設計を容易にすることができる。
更に、必要に応じ、上記流下方向下位のエレメントが回転位置にあるとき、上記中心軸Pに直交する平面から見て、上記同じ配置関係で重なる各凹所が同一形状及び同一向きになるように、該各凹所を形成した構成としている。より一層、設計を容易にすることができる。
更にまた、必要に応じ、上記中心軸Pに直交する平面から見て、中心軸Pを中心とした半径の異なる複数の円周C1〜Cn上に、夫々、角度θの等角度の位置関係で点対象に設けられた複数の凹所の集合からなる凹所グループを1若しくは複数組み配置した構成としている。エレメントの流下方向上面の通路の開口密度を確実に高めることができ、流れ効率を向上させることができる。また、より一層、設計を容易にすることができる。
また、本発明においては、上記凹所の底面を、凹凸状に形成したことが有効である。流体が凹所に流入した際に、凹凸状の底面に衝突するので、乱流になり易く、気体の液体に対する混合効率をより一層向上させることができる。
そしてまた、本発明においては、上記凹所の底面を、凹曲面に形成したことも有効である。流体が凹所に流入した際に、凹曲面に沿って反転しやすくなり、それだけ、凹所内で乱流になり易く、気体の液体に対する混合効率をより一層向上させることができる。
また、必要に応じ、上記エレメントに、上記流下方向上位のエレメントと隣接する下位のエレメントとを、回転位置で位置決めする位置決め手段を設けた構成としている。エレメントを回転位置に容易に位置決めすることができるので、組立てを容易にすることができる。
この場合、上記位置決め手段を、上記エレメントの上面に突設された係合凸部と、上記エレメントの下面に凹設され上記係合凸部が係合する係合凹部とから構成し、若しくは、上記エレメントの上面に凹設された係合凹部と、上記エレメントの下面に突設され上記係合凹部に係合する係合凸部とから構成したことが有効である。係合凸部及び係合凹部は、型成形により容易に形成することができ、また、これらを係合させるだけで位置決めができるので、組立てを容易にすることができる。
また、本発明は、上記の気体溶解液の生成装置において用いられるエレメントにある。上記と同様の作用,効果を奏する。
本発明によれば、各エレメントは、同じ大きさ及び同じ形状に形成されるので、一種類で良くなる。そのため、このエレメントを樹脂を型成形して製造する場合には、金型を一種類で済ませることができるので、製造効率を大幅に向上させコストダウンを図ることができる。また、本装置を組立てる際には、流下方向上位のエレメントに対して、これに隣接する下位のエレメントを、角度θ回転させて積層するだけで混合部を形成することができる。そのため、混合部の製造が極めて容易になり、この点でも、製造効率を向上させることができる。また、エレメントの流下方向上面の通路の開口密度を高めることができ、流れ効率の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る気体溶解液の生成装置が適用される浴室の給水システムの一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る気体溶解液の生成装置を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る気体溶解液の生成装置のエレメントを示し、(a)は上面側から見た斜視図、(b)は下面側から見た斜視図である。 本発明の実施の形態に係る気体溶解液の生成装置のエレメントを示し、(a)は上面側から見た平面図、(b)は(a)中A−A線断面図、(c)は(a)中B−B線断面図である。 本発明の実施の形態に係る気体溶解液の生成装置において、流下方向上位のエレメントと流下方向下位のエレメントの積層状態を示し、(a)は基準位置における状態を示す上位のエレメントの上面側から見た平面図、(b)は(a)中A−A線断面図、(c)は回転位置における状態を示す上位のエレメントの上面側から見た平面図、(d)は(c)中A−A線断面図である。 本発明の実施の形態に係る気体溶解液の生成装置において、エレメントを示す平面図であり、(a)は円周C1上の凹所グループ(G1)の配置状態を示し、(b)は円周C2上の凹所グループ(G2,G3)の配置状態を示し、(c)は円周C3上の凹所グループ(G4)の配置状態を示し、(d)は円周C4上の凹所グループ(G5,G6)の配置状態を示し、(e)は円周C5上の凹所グループ(G7,G8)の配置状態を示す。 本発明の実施の形態に係る気体溶解液の生成装置において、エレメントを積層した混合部を示し、最上位のエレメントの上面側から見た平面図である。 本発明の実施の形態に係る気体溶解液の生成装置において、エレメントを積層した混合部を示し、図6中A−A線断面図である。 本発明の実施の形態に係る気体溶解液の生成装置において、別の例に係るエレメントを示し、(a)は上面側から見た平面図、(b)は(a)中A−A線断面図、(c)は(a)中B−B線断面図である。 本発明の実施の形態に係る気体溶解液の生成装置において、別の例に係るエレメントを積層した混合部を示し、(a)は最上位のエレメントの上面側から見た平面図、(b)は積層した流下方向上位と下位のエレメントの積層状態を示す(a)中A−A線断面図である。 本発明の実施の形態に係る気体溶解液の生成装置において、また別の例に係るエレメントを示し、(a)は上面側から見た平面図、(b)は(a)中A−A線断面図、(c)は(a)中B−B線断面図である。 本発明の実施の形態に係る気体溶解液の生成装置において、また別の例に係るエレメントを積層した混合部を示し、(a)は最上位のエレメントの上面側から見た平面図、(b)は積層した流下方向上位と下位のエレメントの積層状態を示す(a)中A−A線断面図である。 本発明の実施の形態に係る気体溶解液の生成装置において、他の例に係るエレメントを示し、(a)は上面側から見た平面図、(b)は(a)中A−A線(周方向線)断面図、(c)は(a)中B−B線断面図である。 本発明の実施の形態に係る気体溶解液の生成装置において、他の例に係るエレメントを積層した混合部を示し、(a)は最上位のエレメントの上面側から見た平面図、(b)は積層した流下方向上位と下位のエレメントの積層状態を示す(a)中A−A線(周方向線)断面図である。 本発明の別の実施の形態に係る気体溶解液の生成装置を示す断面図である。 本発明の実施例1〜4に係るエレメントを、これらのエレメント上面の面積,全凹所の開口面積及び全小孔の開口面積との数値関係とともに示す表図である。 実施例1に係るエレメントを用いた実施例に係る気体溶解液の生成装置の試験例を示し、エレメントの積層数の違いによる流量と圧力損失の測定結果を示す表図である。 実施例1に係るエレメントを用いた実施例に係る気体溶解液の生成装置の試験例を示し、エレメントの積層数の違いによる生成される気体溶解液のpHと炭酸ガス濃度の測定結果を示す表図である。 従来の気体溶解液の生成装置の一例を示し、(a)は側面断面図、(b)は横断面図、(c)は(a)における要部(A1)を示す拡大図、(d)は(a)における要部(A2)を示す拡大図である。
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態に係る気体溶解液の生成装置及びこれに用いるエレメントについて詳細に説明する。実施の形態に係る気体溶解液の生成装置は、浴室内で使用される温水や冷水に炭酸泉を供給するもので、浴室の給水システムに用いられる。
図1及び図2に示すように、浴室の給水システムWは、混合栓1を介して水及び湯からなる液体を供給する液体供給管路2と、炭酸ガスボンベ3から炭酸ガス(二酸化炭素)からなる気体を供給し手動の開閉弁4aを備えた気体供給管路4と、液体供給管路2及び気体供給管路4が三方管5を介して接続される実施の形態に係る気体溶解液の生成装置Sと、この生成装置Sから二方向切換ボール弁6を介して接続され気体溶解液を送給する2つの気体溶解液送給管路7,8とから構成されている。1つの気体溶解液送給管路8は、例えば浴槽9aに気体溶解液を送給し、他の気体溶解液送給管路8は、例えばシャワーヘッド9bに気体溶解液を送給する。尚、気体溶解液は、例えば浴室に設けた蛇口から送給できるようにする等、その用途は適宜に定めて良い。また、混合栓1においては炭酸ガスを混合しない水や湯を供給できるようにすることもできる。
実施の形態に係る気体溶解液の生成装置Sは、図2に示すように、混合容器10と混合容器10内に収納される混合部30とを備えて構成されている。
混合容器10は、一端側に供給された液体及び気体を収容する前空間11を備えるとともに他端側に前空間11から流下した液体及び気体の混合により生成された気体溶解液を収容して排出する後空間12を備えた横断面円形の中空状に形成されている。混合部30は、混合容器10の前空間11と後空間12との間に設けられ流下する液体及び気体を混合するもので、全体が円柱状に形成され、混合容器10内の空間に挿脱可能に収納される。
詳しくは、混合容器10は、液体及び気体の供給口13が設けられ前空間11を形成するカップ状の一方容器14と、気体溶解液の排出口15が設けられ後空間12を形成するとともに混合部30を収納するカップ状の他方容器16とを備えている。一方容器14と他方容器16とはネジ手段17により着脱可能になっている。ネジ手段17は、一方容器14の他方容器16側の内側に形成された雌ネジ部17aと、他方容器16の一方容器14側の外側に形成され雌ネジ部17aに螺合する雄ネジ部17bとから構成されている。供給口13には、三方管5が接続される雌ネジ18が形成され、排出口15には二方向切換ボール弁6が接続される雌ネジ19が形成されている。また、他方容器16の排出口15側の内周には、混合部30の他端外周を支承する支承段部20が形成されている。
混合部30は、図2乃至図8に示すように、液体及び気体からなる流体が通過可能な複数の通路31を有した円盤状のエレメントEを複数用いて構成されている。この複数のエレメントEは、流体の流下方向上位のエレメントEの通路31と流体の流下方向下位のエレメントEの通路31とが連通させられるとともに、通路31で構成される流体の流路の一部若しくは全部(実施の形態では全部)が折曲するように積層されている。
詳しくは、各エレメントEは、同じ大きさ及び同じ形状に、樹脂で一体形成され、成形機により金型で成形される。エレメントEは、流体の流下方向に沿う中心軸Pを有し上流側の上面32a及び下流側の下面32bを有した円盤状の本体32を備えて構成されている。本体32の外径Dは、混合容器10の内面に摺接して挿入されるように、例えば、D=20〜100mmに設定される。厚さTは、T=3〜20mmに設定される。実施の形態では、D=40mm,T=6mmである。通路31は、本体32の上面32a側に形成され上流側に開放口33を有し下流側に底面34を有した凹所35と、凹所35の底面34を構成する底壁36に貫通形成される1若しくは複数(実施の形態では1つ)の小孔37とから構成されている。小孔37は、例えば、直径が1〜3mmに形成される。実施の形態では1.6mmにしている。
凹所35は、図5に示すように、流下方向上位のエレメントEに対してこれに隣接する流下方向下位のエレメントEを、中心軸Pに直交する平面から見て、各エレメントEの各凹所35が同じ配置関係で重なる基準位置X(図5(a)(b))から、その中心軸Pを中心に角度θ回転させた回転位置Y(図5(c)(d),図7及び図8)に位置させたとき、流下方向下位のエレメントEの凹所35が、隣接する流下方向上位のエレメントEの凹所35と同じ配置関係で重なるように形成されている。
小孔37は、流下方向下位のエレメントEが基準位置Xにあるとき、中心軸Pに直交する平面から見て、同じ配置関係で重なる凹所35内において、流下方向下位のエレメントEの小孔37が、隣接する流下方向上位のエレメントEの小孔37と同じ配置関係で重なり(図5(a)(b))、流下方向下位のエレメントEが回転位置Yにあるとき、中心軸Pに直交する平面から見て、同じ配置関係に重なる一部若しくは全部の凹所35内において、流下方向下位のエレメントEの小孔37が、該隣接する流下方向上位のエレメントEの小孔37に対して位置がずれる(図5(c)(d),図7及び図8)ように形成されている。より具体的には、小孔37は、流下方向下位のエレメントEが回転位置Yにあるとき、中心軸Pに直交する平面から見て、同じ配置関係で重なる90%以上(実施の形態では100%の全部)の凹所35内において、流下方向下位のエレメントEの小孔37が、隣接する流下方向上位のエレメントEの小孔37に対して位置がずれるように形成されている。
そして、混合部30は、図5(c)(d),図7及び図8に示すように、流下方向上位のエレメントEに対して隣接する下位のエレメントEを、回転位置Yに位置させて積層して構成されている。積層するエレメントEの枚数は適宜に定めて良い。図2及び図8では、8枚になっている。
より詳しくは、エレメントEにおいて、中心軸Pに直交する平面から見て、エレメントEの上面の面積をS、全凹所35の開口面積をSaとし、小孔37の全開口面積をSbとしたとき、0.5S≦Sa≦0.9S、0.01S≦Sb≦0.15Sに設定されている。実施の形態では、例えば図16の実施例1に示すように、S=1256mm2、Sa=700mm2、Sb=64.3mm2に設定され、Sa=0.557S、Sb=0.0512Sに設定されている。
また、凹所35の数をNaとし、小孔37の数をNbとしたとき、2≦Na、10≦Nbに設定されている。実施の形態では、Na=Nb、Na=32、Nb=32に設定されている。
また、角度θは、nθ=360°(nは2以上の整数)なる関係に設定されている。実施の形態では、θ=90°に設定されている。
そしてまた、流下方向下位のエレメントEが回転位置Yにあるとき、中心軸Pに直交する平面から見て、同じ配置関係で重なる各凹所35が同一形状及び同一向きになるように、各凹所35が形成されている。更に、中心軸Pに直交する平面から見て、中心軸Pを中心とした半径の異なる複数の円周C1〜Cn上に、夫々、角度θの等角度の位置関係で点対象に設けられた複数の凹所35の集合からなる凹所35グループが1若しくは複数組み配置されている。
図4及び図6に示すように、円周C1上には、略正方形の凹所35が、角度θ(90°)の等角度の位置関係で点対象に設けられた1つの凹所グループ(G1)が配置され、円周C2上には、略正方形の凹所35が、角度θ(90°)の等角度の位置関係で点対象に設けられた2つの凹所グループ(G2,G3)が配置され、円周C3上には、略正方形の凹所35が、角度θ(90°)の等角度の位置関係で点対象に設けられた1つの凹所グループ(G4)が配置され、円周C4上には、略正方形の凹所35が、角度θ(90°)の等角度の位置関係で点対象に設けられた2つの凹所グループ(G5,G6)が配置され、円周C5上には、略正方形を略半分切欠いた形状の凹所35が、角度θ(90°)の等角度の位置関係で点対象に設けられた2つの凹所グループ(G7,G8)が配置されている。凹所グループ(G1〜G6)の凹所35は同一形状であり、凹所グループ(G7)の凹所35と凹所グループ(G8)の凹所35は互いに鏡面対称に形成されている。また、実施の形態では、各凹所35は、中心軸Pを通りこれに直交する平面上の1つの基準線Lに対して、線対称位置に且つ等間隔の行列状に設けられている。各凹所グループ(G1〜G8)において、凹所35の数は4つ設けられる。
小孔37は、凹所35の1つの角部に設けられ、流下方向下位のエレメントEが回転位置Yにあるとき、中心軸Pに直交する平面から見て、流下方向下位のエレメントEの小孔37が、隣接する流下方向上位のエレメントEの小孔37に対して対角位置に位置するように形成されている。
また、図3及び図4,図7及び図8に示すように、凹所35の底面34は、凹凸状に形成されている。実施の形態では、小孔37のある凹所35の底面34(a)と、小孔37とは対角側のコーナ部34(b)との間に溝38を形成している。溝は小孔37の最深の平面38aと平面38aからコーナ部34(b)側に向けて上向きに傾斜した傾斜面38bとからなる。そして、図4(b)に示すように、小孔37のある凹所35の底面34(a)の深さをH1、小孔37とは対角側のコーナ部34(b)の深さをH2、溝38の平面38aの深さをH3としたとき、H3>H1>H2にしている。
そしてまた、エレメントEには、流下方向上位のエレメントEと隣接する下位のエレメントEとを、回転位置Yで位置決めする位置決め手段40が設けられている。位置決め手段40は、エレメントEの上面32a外周の互いに180°離れた位置に突設された一対の係合凸部41と、エレメントEの下面32b外周の互いに180°離れた位置であって係合凸部41とは角度θ(90°)ずれた位置に凹設され各係合凸部41が夫々係合する一対の係合凹部42とから構成されている。尚、位置決め手段40は、係合凸部41を下面32bに設け、係合凹部42を上面32aに設ける構成にしても良い。
従って、この実施の形態に係る気体溶解液の生成装置Sにおいて、エレメントEを製造するときは、成形機により金型で成形する。この場合、混合部30に使用する各エレメントEは、同じ大きさ及び同じ形状に形成されるので、一種類で良くなる。そのため、金型を一種類で済ませることができるので、製造効率を大幅に向上させコストダウンを図ることができる。
また、本装置を組立てる際には、まず、図7及び図8に示すように、各エレメントEを、流下方向上位のエレメントEに対して隣接する下位のエレメントEを、角度θ回転させて積層し、混合部30を作成する。この場合、エレメントEには、係合凸部41と係合凹部42からなる位置決め手段40が設けられているので、これらを係合させるだけで、複数のエレメントEを順次回転位置Yに位置決めすることができ、そのため、位置決めが容易であり、組立てを容易にすることができる。それから、図2に示すように、混合容器10において、一方容器14と他方容器16とを分離させ、他方容器16に混合部30を挿入し、他方容器16に一方容器14を装着する。この場合、混合部30は、他方容器16の支承段部20に支承され、上側から作用する流体の圧力により押さえられるので、内部でがたつく事態が防止される。
そして、使用に際しては、図1及び図2に示すように、混合容器10の一端側から液体及び気体を供給すると、液体及び気体は前空間11に収容されて、図8に示すように、先ず、流下方向最上位のエレメントEの通路31の凹所35に流入し、次に、この凹所35の底壁36の小孔37を通過し、これに隣接する流下方向下位の通路31の凹所35に流入し、この凹所35の底壁36の小孔37を通過し、このように、凹所35→小孔37→凹所35→小孔37→・・・・・・と、凹所35→小孔37の順にこれらを繰り返し通過して流下していき、最後に、流下方向最下位の小孔37を通過し、後空間12に収容されて排出されて行く。このため、流体は、凹所35の広い部分と、小孔37の狭い部分とを交互に通過することから、気体が微細化して液体に混合し、気体の液体に対する混合が促進される。しかも、連続するエレメントEの通路31で形成される流路が折曲形成され、流体が蛇行しながら流下するので、この点でも、気体の液体に対する混合が促進される。
また、混合部30の各エレメントEにおいては、小孔37を凹所35の底面34を構成する底壁36に貫通形成し、中心軸Pを中心に角度θ回転させた回転位置Yに位置させたとき、流下方向下位と上位の凹所35が重なり、この状態で、流下方向下位と上位の小孔37をずらして流体の流路を折曲させることができるので、従来に比較して、凹所35以外の平面部分の面積をできるだけ小さくすることができることから、それだけ、エレメントEの流下方向上面32aの通路31の開口密度を高めることができ、流れ効率を向上させることができる。
更に、エレメントEの小孔37は、全ての凹所35内において、流下方向下位のエレメントEの小孔37が、隣接する流下方向上位のエレメントEの小孔37に対して位置がずれるように形成されているので、連続するエレメントEの通路31で形成される流路の折曲率が高くなり、より一層、気体の液体に対する混合が促進される。
更にまた、エレメントEの上面32aの面積Sと全凹所35の開口面積Saとの関係が、0.5S≦Sa(実施の形態ではSa=0.557S)に設定され、凹所35の数Naが、10≦Na(実施の形態ではNa=32)に設定されているので、エレメントEの流下方向上面32aの通路31の開口密度を確実に高めることができ、流れ効率を向上させることができるとともに、気体の液体に対する混合効率を向上させることができる。
また、エレメントEにおいて、凹所35の底面34が凹凸状に形成されているので、流体が凹所35に流入した際に、凹凸状の底面34に衝突するので、乱流になり易く、気体の液体に対する混合効率をより一層向上させることができる。
図9及び図10には、エレメントEの別の例を示す。このエレメントEは、上記のエレメントEと同様に構成されるが、上記エレメントEと異なって、凹所35の形状が同じ形状の略正三角形に形成されており、角度θが、θ=60°に設定されている。そして、図9に示すように、円周C1上には、凹所35が、角度θ(60°)の等角度の位置関係で点対象に設けられた1つの凹所グループ(G1)が配置され、円周C2上には、凹所35が、角度θ(60°)の等角度の位置関係で点対象に設けられた1つの凹所グループ(G2)が配置され、円周C3上には、凹所35が、角度θ(60°)の等角度の位置関係で点対象に設けられた2つの凹所グループ(G3,G4)が配置されている。各凹所グループ(G1〜G4)において、凹所35の数は6つ設けられる。
また、小孔37は、凹所35の1つの角部に設けられ、流下方向下位のエレメントEが回転位置Yにあるとき、中心軸Pに直交する平面から見て、流下方向下位のエレメントEの小孔37が、隣接する流下方向上位のエレメントEの小孔37に対して120°ずれた他の角部に位置するように形成されている。更に、図9に示すように、凹所35の底面34は、凹凸状に形成されているが、小孔37のある凹所35の底面34(a)と、小孔37の対辺側の底面34(b)との間に溝38を形成している。そして、小孔37のある凹所35の底面34の深さをH1、小孔37の対辺の底面34の深さをH2、溝38の底面34の深さをH3としたとき、H3>H1>H2にしている。
そしてまた、エレメントEには、流下方向上位のエレメントEと隣接する下位のエレメントEとを、回転位置Yで位置決めする位置決め手段40が設けられている。位置決め手段40は、エレメントEの上面32a外周の互いに180°離れた位置に突設された一対の係合凸部41と、エレメントEの下面32b外周の互いに180°離れた位置であって係合凸部41とは角度θ(60°)ずれた位置に凹設され各係合凸部41が夫々係合する一対の係合凹部42とから構成されている。このエレメントEによっても上記と同様の作用,効果を奏する。
図11及び図12には、エレメントEのまた別の例を示す。このエレメントEは、凹所35の形状が同じ形状の円形に形成されており、角度θが、θ=60°に設定されている。そして、図11に示すように、中心に凹所35を設け、円周C1上には、凹所35が、角度θ(60°)の等角度の位置関係で点対象に設けられた1つの凹所グループ(G1)が配置され、円周C2上には、凹所35が、角度θ(60°)の等角度の位置関係で点対象に設けられた1つの凹所グループ(G2)が配置され、円周C3上には、凹所35が、角度θ(60°)の等角度の位置関係で点対象に設けられた1つの凹所グループ(G3)が配置され、円周C4上には、凹所35が、角度θ(60°)の等角度の位置関係で点対象に設けられた2つの凹所グループ(G4,G5)が配置されている。各凹所グループ(G1〜G5)において、凹所35の数は6つ設けられる。また、エレメントEの上面32aには、隣接する凹所35間を連通する溝状の連通路50が形成されている。
また、小孔37は、流下方向下位のエレメントEが回転位置Yにあるとき、中心軸Pに直交する平面から見て、流下方向下位のエレメントEの小孔37が、隣接する流下方向上位のエレメントEの小孔37に対して、凹所35の中心に対して180°反対側に位置するように形成されている。更に、凹所35の底面34は、凹曲面に形成されている。位置決め手段40は、エレメントEの上面32a外周の互いに180°離れた位置に突設された一対の係合凸部41と、エレメントEの下面32b外周の互いに180°離れた位置であって係合凸部41とは角度θ(60°)ずれた位置に凹設され各係合凸部41が夫々係合する一対の係合凹部42とから構成されている。
このエレメントEによれば、凹所35の底面34が、凹曲面に形成されているが、流体が凹所35に流入した際に、凹曲面に沿って反転しやすくなり、それだけ、凹所35内で乱流になり易く、気体の液体に対する混合効率をより一層向上させることができる。また、凹所35間には連通路50が形成されているので、流体がこの連通路50も行き来することから、より一層混合効率が向上させられる。更に、中心にある凹所35においては、流下方向下位のエレメントEの小孔37が、隣接する流下方向上位のエレメントEの小孔37に対して、ずれないので、流路が折曲しないが、その比率は、全凹所35の数31個のうちの1個であって全凹所35の3%程度と少なく、また、流体は、凹所35の広い部分と、小孔37の狭い部分とを交互に通過する機能は損なわれないので、確実に気体を微細化して液体に良く混合させることができる。他の作用,効果は上記と同様である。
図13及び図14には、エレメントEの他の例を示す。このエレメントEは、上記のエレメントEと異なって、凹所35が、中心軸を中心とした円周溝状に形成されている。凹所35は、中心軸を中心とした異なる半径で、放射方向に等間隔に列設されている。そして、角度θが、θ=15°に設定されている。また、小孔37は、凹所35内に、等角度関係で複数設けられており、各凹所35において、流下方向下位のエレメントEが回転位置Yにあるとき、中心軸Pに直交する平面から見て、流下方向下位のエレメントEの全ての小孔37が、隣接する流下方向上位のエレメントEの小孔37に対してずれるように形成されている。実施の形態では、本体32の外径Dは、D=40mmに設定され、1つの凹所35において、隣接する小孔37間の周方向距離が9.42mmに設定されている。このエレメントEによっても上記と同様の作用,効果を奏する。
図15には、別の実施の形態に係る気体溶解液の生成装置Sを示す。これは、上記の生成装置と同様に形成されるが、上記の生成装置とは、混合容器10の形状が異なっており、エレメントEを5枚積層し混合部30となし、これを収納可能に形成してある。詳しくは、混合容器10は、液体及び気体の供給口13が設けられ前空間11を形成するカップ状の一方容器14と、気体溶解液の一対の排出口15が設けられ後空間12を形成するカップ状の他方容器16とを備えている。一方容器14には、供給口13に連通する液体供給口13a及び気体供給口13bが一体形成されている。他方容器16には、一対の排出口15のいずれかに気体溶解液の流路を切換える二方向切換弁6が設けられている。
また、一方容器14と他方容器16とはネジ手段17により着脱可能になっている。ネジ手段17は、一方容器14の他方容器16側の内側に形成された雌ネジ部17aと、他方容器16の一方容器14側の外側に形成され雌ネジ部17aに螺合する雄ネジ部17bとから構成されている。また、他方容器16の排出口15側の内周には、混合部30の他端外周を支承する支承段部20が形成されている。作用,効果は上記と同様である。
次に、図16に、実施例1〜4に係るエレメントEを示す。各実施例に係るエレメントEは、本体32の外径Dが、D=40mm、厚さTが、T=6mmの樹脂製のものを用いた。これにより、中心軸Pに直交する平面から見て、エレメントEの上面の面積Sは、S=1256mm2となる。小孔37の直径は、1.6mmとした。そして、凹所35の数をNa、小孔37の数をNbとし、中心軸Pに直交する平面から見て、全凹所35の開口面積をSaとし、小孔37の全開口面積をSbとし、面積比Raを、(Sa/S)×100%とし、面積比Rbを、(Sb/S)×100%として、各実施例を以下のように作成した。
実施例1は、上記図2乃至図8に示す実施の形態と同じ形状にし、Na=Nb、Na=32、Nb=32、Sa=700mm2、Sb=64.3mm2に設定した。これにより、Sa=0.557S、Sb=0.0512Sになり、Ra=55.7%、Rb=5.12%になる。
実施例2は、上記図9及び図10に示す実施の形態と同じ形状にし、Na=Nb、Na=24、Nb=24、Sa=660.86mm2、Sb=75.36mm2に設定した。これにより、Sa=0.526S、Sb=0.06Sになり、Ra=52.6%、Rb=6.0%になる。
実施例3は、上記図11及び図12に示す実施の形態と同じ形状にし、Na=Nb、Na=31、Nb=31、Sa=763.14mm2、Sb=78.84mm2に設定した。これにより、Sa=0.607S、Sb=0.062Sになり、Ra=60.7%、Rb=6.2%になる。
実施例4は、上記図13及び図14に示す実施の形態と同じ形状にし、Na=6、Nb=42、Sa=791.28mm2、Sb=106.82mm2に設定した。これにより、Sa=0.63S、Sb=0.085Sになり、Ra=63.0%、Rb=8.5%になる。
次に、試験例を示す。これは、図2に示す混合容器10において、上記実施例1に係るエレメントEを用いて行った。
<試験例1>
エレメントEの積層枚数を、2枚から8枚まで順次変え、供給口13から、一定の圧力(0.42Mp)の水を供給し、夫々の場合において、排出口15から排出される流体の流量と、その圧力損失を測定した。結果を図17に示す。この結果から、エレメントEの積層枚数が増すごとに流量が減少し、その圧力損失が増加するが、通常のシャワー等の使用においては何ら支障のない程度であることが分かった。
<試験例2>
エレメントEの積層枚数を4枚にした場合、6枚にした場合、8枚にした場合において、炭酸ガス流量を4L/min(ガス圧力:0.3Mp)とし、排出口15から排出された気体溶解液のpH(水素イオン濃度指数)と、炭酸ガス濃度を測定した。結果を図18に示す。この結果から、エレメントEの積層枚数が増すごとに、気体溶解液の炭酸ガス濃度は徐々に増加し、極めて高濃度の数値を示し、pHも適正で良好な値を示しており、本装置の性能が良いことが分かる。
尚、凹所35の形状は、上記実施の形態で示した形状に限定されるものではなく、どのような形状に形成しても良く、また、小孔37の数も上記に限定されるものではなく、適宜定めて良い。また、エレメントEの積層枚数も、上記に限定されるものではないことは勿論である。更に、上記実施の形態では、混合部30をエレメントEを連続して積層して構成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、従来のように、エレメントEを積層した組を間隔を隔てて複数組設けるように構成しても良く、適宜変更して差支えない。
更にまた、上記実施の形態では、本発明を浴室の給水システムに適用した例で説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、飲料用の炭酸水を生成するシステムなど、どのようなシステムに用いても良い。また、液体や気体の種類も上記に限定されないことは勿論である。要するに、本発明は、上述した本発明の実施の形態に限定されず、当業者は、本発明の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、これら例示である実施の形態に多くの変更を加えることが容易であり、これらの多くの変更は本発明の範囲に含まれる。
S 気体溶解液の生成装置
W 浴室の給水システム
1 混合栓
2 液体供給管路
3 炭酸ガスボンベ
4 気体供給管路
7,8 気体溶解液送給管路
10 混合容器
11 前空間
12 後空間
13 供給口
14 一方容器
15 排出口
16 他方容器
17 ネジ手段
20 支承段部
30 混合部
E エレメント
31 通路
32 本体
32a 上面
32b 下面
33 開放口
34 底面
35 凹所
36 底壁
37 小孔
38 溝
P 中心軸
θ 角度
X 基準位置
Y 回転位置
40 位置決め手段
41 係合凸部
42 係合凹部
50 連通路

Claims (12)

  1. 一端側に供給された液体及び気体を収容する前空間を備えるとともに他端側に上記前空間から流下した液体及び気体の混合により生成された気体溶解液を収容して排出する後空間を備えた混合容器と、該混合容器の前空間と後空間との間に設けられ流下する液体及び気体を混合する混合部とを備え、該混合部を、液体及び気体からなる流体が通過可能な複数の通路を有した盤状のエレメントを複数用いて構成し、該複数のエレメントを、流体の流下方向上位のエレメントの通路と流体の流下方向下位のエレメントの通路とが連通するとともに該通路で構成される流体の流路の一部若しくは全部が折曲するように積層した気体溶解液の生成装置において、
    上記各エレメントを、同じ大きさ及び同じ形状に形成し、該エレメントを、流体の流下方向に沿う中心軸Pを有し上流側の上面及び下流側の下面を有した円盤状の本体を備えて構成し、上記通路を、該本体の上面側に形成され上流側に開放口を有し下流側に底面を有した凹所と、該凹所の底面を構成する底壁に貫通形成される1若しくは複数の小孔とから構成し、
    上記凹所を、
    上記流下方向上位のエレメントに対してこれに隣接する流下方向下位のエレメントを、上記中心軸Pに直交する平面から見て、該各エレメントの各凹所が同じ配置関係で重なる基準位置から、その中心軸Pを中心に角度θ回転させた回転位置に位置させたとき、該流下方向下位のエレメントの凹所が、該隣接する流下方向上位のエレメントの凹所と同じ配置関係で重なるように形成し、
    上記小孔を、
    上記流下方向下位のエレメントが基準位置にあるとき、上記中心軸Pに直交する平面から見て、上記同じ配置関係で重なる凹所内において、該流下方向下位のエレメントの小孔が、該隣接する流下方向上位のエレメントの小孔と同じ配置関係で重なり、上記流下方向下位のエレメントが回転位置にあるとき、上記中心軸Pに直交する平面から見て、上記同じ配置関係に重なる一部若しくは全部の凹所内において、上記流下方向下位のエレメントの小孔が、該隣接する流下方向上位のエレメントの小孔に対して位置がずれるように形成し、
    上記流下方向上位のエレメントに対して隣接する下位のエレメントを、上記回転位置に位置させて積層したことを特徴とする気体溶解液の生成装置。
  2. 上記小孔を、
    上記流下方向下位のエレメントが回転位置にあるとき、上記中心軸Pに直交する平面から見て、上記同じ配置関係で重なる90%以上の凹所内において、上記流下方向下位のエレメントの小孔が、該隣接する流下方向上位のエレメントの小孔に対して位置がずれるように形成したことを特徴とする請求項1記載の気体溶解液の生成装置。
  3. 上記中心軸Pに直交する平面から見て、上記エレメントの上面の面積をS、上記全凹所の開口面積をSaとし、上記小孔の全開口面積をSbとしたとき、0.5S≦Sa≦0.9S、0.01S≦Sb≦0.15Sに設定したことを特徴とする請求項2記載の気体溶解液の生成装置。
  4. 上記凹所の数をNaとし、上記小孔の数をNbとしたとき、2≦Na、10≦Nbに設定したことを特徴とする請求項3記載の気体溶解液の生成装置。
  5. 上記角度θを、nθ=360°(nは2以上の整数)なる関係に設定したことを特徴とする請求項1乃至4何れかに記載の気体溶解液の生成装置。
  6. 上記流下方向下位のエレメントが回転位置にあるとき、上記中心軸Pに直交する平面から見て、上記同じ配置関係で重なる各凹所が同一形状及び同一向きになるように、該各凹所を形成したことを特徴とする請求項4または5記載の気体溶解液の生成装置。
  7. 上記中心軸Pに直交する平面から見て、中心軸Pを中心とした半径の異なる複数の円周C1〜Cn上に、夫々、角度θの等角度の位置関係で点対象に設けられた複数の凹所の集合からなる凹所グループを1若しくは複数組み配置したことを特徴とする請求項6記載の気体溶解液の生成装置。
  8. 上記凹所の底面を、凹凸状に形成したことを特徴とする請求項1乃至7何れかに記載の気体溶解液の生成装置。
  9. 上記凹所の底面を、凹曲面に形成したことを特徴とする請求項1乃至7何れかに記載の気体溶解液の生成装置。
  10. 上記エレメントに、上記流下方向上位のエレメントと隣接する下位のエレメントとを、回転位置で位置決めする位置決め手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至9何れかに記載の気体溶解液の生成装置。
  11. 上記位置決め手段を、上記エレメントの上面に突設された係合凸部と、上記エレメントの下面に凹設され上記係合凸部が係合する係合凹部とから構成し、若しくは、上記エレメントの上面に凹設された係合凹部と、上記エレメントの下面に突設され上記係合凹部に係合する係合凸部とから構成したことを特徴とする請求項10記載の気体溶解液の生成装置。
  12. 上記請求項1乃至11何れかに記載の気体溶解液の生成装置において用いられるエレメント。
JP2017204489A 2017-10-23 2017-10-23 気体溶解液の生成装置及びこれに用いるエレメント Pending JP2019076820A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017204489A JP2019076820A (ja) 2017-10-23 2017-10-23 気体溶解液の生成装置及びこれに用いるエレメント

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017204489A JP2019076820A (ja) 2017-10-23 2017-10-23 気体溶解液の生成装置及びこれに用いるエレメント

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019076820A true JP2019076820A (ja) 2019-05-23

Family

ID=66627049

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017204489A Pending JP2019076820A (ja) 2017-10-23 2017-10-23 気体溶解液の生成装置及びこれに用いるエレメント

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019076820A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3526391A (en) * 1967-01-03 1970-09-01 Wyandotte Chemicals Corp Homogenizer
US3608148A (en) * 1966-02-25 1971-09-28 American Enka Corp Apparatus for spinning a miltifilament yarn
EP0196280A2 (en) * 1985-03-25 1986-10-01 STASER S.p.A. Prodotti Petroliferi Static type flow emulsifier for non mixable liquids
JP2006289201A (ja) * 2005-04-07 2006-10-26 Sato Kogyo Kk 酸化還元電位水製造装置
JP2015083282A (ja) * 2013-10-25 2015-04-30 アイセル株式会社 静的混合構造、流体混合方法および混合流体製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3608148A (en) * 1966-02-25 1971-09-28 American Enka Corp Apparatus for spinning a miltifilament yarn
US3526391A (en) * 1967-01-03 1970-09-01 Wyandotte Chemicals Corp Homogenizer
EP0196280A2 (en) * 1985-03-25 1986-10-01 STASER S.p.A. Prodotti Petroliferi Static type flow emulsifier for non mixable liquids
JP2006289201A (ja) * 2005-04-07 2006-10-26 Sato Kogyo Kk 酸化還元電位水製造装置
JP2015083282A (ja) * 2013-10-25 2015-04-30 アイセル株式会社 静的混合構造、流体混合方法および混合流体製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101427060B (zh) 流体减压装置
US11786919B2 (en) Spray head
EP2929273B1 (en) Plate heat exchanger
WO2008023711A1 (fr) Appareil à tableau de distribution de gaz intégré
JP5106918B2 (ja) インラインミキサー構造
KR20190071598A (ko) 혼합기 및 기화 장치
JP2019076820A (ja) 気体溶解液の生成装置及びこれに用いるエレメント
WO2013146277A1 (ja) 医療器具
KR101817254B1 (ko) 가스 디스트리뷰터 및 이의 제조방법
CN107687727B (zh) 用于平行流换热器的分配器和平行流换热器
JP4568973B2 (ja) プレート型熱交換器
US8544828B2 (en) Liquid material vaporization apparatus
US20100300561A1 (en) Mixing device
CN216205544U (zh) 换热板及紧凑型换热器
CN108050736B (zh) 分流器及空调器
CN111878606A (zh) 一种双水路调温阀芯
JP7313985B2 (ja) 熱交換コア、熱交換器、および熱交換コアの製造方法
JP2022136588A (ja) ファインバブル発生装置
CN218834143U (zh) 一种静态混合器及超高效液相色谱
CN103190848A (zh) 手握式淋浴器
CN115540653A (zh) 紧凑型换热器
JP2017204450A (ja) 燃料電池モジュール
KR20110030900A (ko) 분배기 및 이를 구비한 고체산화물 연료전지 모듈
CN215861863U (zh) 一种双水路调温阀芯
CN107449187B (zh) 电子膨胀阀

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20171023

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201016

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210817

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220301