JP2019075730A - 対象物の追跡システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電波発信が禁止されている場所に対象物が存在する場合には、対象物に取り付けた無線モジュールから電波発信が行われない対象物の追跡システムの提供。【解決手段】貨物の追跡システムAは、貨物Kに取り付けられた無線モジュール1からインターネット回線iを介して中継局2から伝送された観測データに基づいて、情報管理サーバー3が貨物Kの位置を特定するとともに、電波発信が禁止されている場所に貨物Kが進入する可能性が有る場合には、コマンド信号cを中継局2を介して無線モジュール1へ送って送信機能を一時的に停止させる。これにより、電波発信禁止場所で電波発信が行われず、安全確保や混信防止が図れる。【選択図】図1

Description

本発明は、対象物の追跡システムに関する。
特許文献1には、位置測定衛星の電波を、カーナビゲーションのGPS受信機が受信して、盗難車の現在位置を割り出し、この測定位置を無線電話で指定先に通報する盗難車現在位置送信システムが開示されている。
また、特許文献2には、移動する被保護者に携帯させるGPS受信機能を持たない近距離無線機器{Bluetooth(登録商標)}と、GPS受信機能を有する基地局端末(スマートフォン)と、管理サーバーとからなる位置情報通知システムが開示されている。
特開平11−23293号公報 特許5891468号
特許文献1、2に記載の技術は、電波発信が禁止されている場所において、対象物に取り付けた無線機器から電波を発射させないことが考慮されていない。
本発明の目的は、電波発信が禁止されている場所では、対象物に取り付けた無線モジュールから電波発信が行われない対象物の追跡システムの提供にある。
本発明の一態様では、対象物の追跡システムは、対象物に取り付けられる無線モジュールと、観測データを情報管理装置へ伝送する中継局と、観測データに基づいて対象物の位置を推定する情報管理装置とを備える。
無線モジュールは、所定周波数の搬送波に固有の識別情報を重畳させた電波を所定のタイミングで発生させるモジュール側送信部と、この重畳させた電波を空中へ放射するためのモジュール側アンテナと、モジュール側アンテナで捕えた中継局が発する電波からコマンド信号を復調するモジュール側受信部と、作動用電池とを備える。
中継局は、情報管理装置からコマンド信号が送られて来ると、このコマンド信号を重畳させた電波を発生させる送信部と、この重畳させた電波を空中へ放射するためのアンテナと、アンテナが捕えた無線モジュールが発する電波から識別情報を復調する受信部と、現在の時刻を取得する時計とを有する。
この中継局は、識別情報が復調されると、既知(中継局が固定の場合)またはGPS衛星から取得(中継局が移動可能な場合)した中継局の位置情報、中継局で受信した無線モジュールからの電波の信号強度、および時計が取得した時刻を含む識別情報毎の観測データをネットワーク回線を介して情報管理装置へ伝送する。
なお、中継局は、複数であっても良く、局数が多いほど、無線モジュールからの電波を各中継局で受信した信号強度群を利用して、情報管理装置側で特定の時刻における対象物(=無線モジュール)の位置を精度良く推定できる。
情報管理装置は、中継局から伝送される該当する無線モジュールの観測データに基づいて、特定の時刻における対象物の位置を推定するとともに、電波発信が禁止されている場所に対象物が進入する可能性が有る場合には、モジュール側送信部の作動を一時的に停止させるコマンド信号をネットワーク回線を介して中継局へ送る。
上記の対象物の追跡システムは、以下の利点を有する。
対象物の追跡システムは、対象物に取り付けた無線モジュールから識別情報を重畳させた電波が放射され、この識別情報を中継局の受信部が復調すると、識別情報毎の観測データを中継局がネットワーク回線を介して情報管理装置へ伝送し、その観測データに基づいて特定の時刻における対象物の位置を情報管理装置が推定する構成である。
GPS衛星から現在位置を取得するGPS測位部を無線モジュール側に設けず、中継局側にGPS測位部を設けてGPS衛星から位置情報を取得するか、中継局の既知の位置情報を利用している。このため、無線モジュールについて、小型化、消費電力の低減、製造コストの低減、長期間の運用、作動用電池の小容量化が図れる。
なお、特定の時刻における対象物の位置は、識別情報毎の観測データから情報管理装置側で推定できる。
対象物の追跡システムは、対象物の推定位置と推定位置の移動方向とから、電波発信が禁止されている場所に対象物が進入する可能性が有ると情報管理装置が判断した場合には、情報管理装置がモジュール側送信部の作動を一時的に停止させるコマンド信号をネットワーク回線を介して中継局へ送る構成である。
このため、電波発信が禁止されている場所では、対象物に取り付けた無線モジュールからの電波発射が防止できる。
本発明の一態様では、対象物の追跡システムは、対象物に取り付けられる無線モジュールと、観測データを情報管理装置へ伝送する中継局と、観測データに基づいて対象物の位置を特定する情報管理装置とを備える。
無線モジュールは、GPS衛星から現在位置を取得するGPS測位部と、所定周波数の搬送波に固有の識別情報および各時刻に取得した位置情報を重畳させた電波を所定のタイミングで発生させるモジュール側送信部と、この重畳させた電波を空中へ放射するためのモジュール側アンテナと、モジュール側アンテナで捕えた中継局が発する電波からコマンド信号を復調するモジュール側受信部と、現在の時刻を取得する時計と、作動用電池を備える。
中継局は、情報管理装置からコマンド信号が送られて来ると、このコマンド信号を重畳させた電波を発生させる送信部と、この重畳させた電波を空中へ放射するためのアンテナと、このアンテナが捕えた無線モジュールが発する電波から識別情報および位置情報を復調する受信部とを有する。
この中継局は、識別情報および各時刻における位置情報が復調されると、これらの識別情報毎の観測データ(識別情報および各時刻における位置情報)をネットワーク回線を介して情報管理装置へ伝送する。
情報管理装置は、中継局から伝送される該当する無線モジュールの観測データに基づいて、特定の時刻における対象物の位置を特定するとともに、電波発信が禁止されている場所に対象物が進入する可能性が有る場合には、モジュール側送信部の作動を一時的に停止させるコマンド信号をネットワーク回線を介して中継局へ送る。
上記の対象物の追跡システムは、以下の利点を有する。
対象物の追跡システムは、対象物に取り付けた無線モジュールから識別情報および各時刻における位置情報を重畳させた電波が放射され、識別情報および各時刻における位置情報を中継局の受信部が復調すると、識別情報毎の観測データ(識別情報および各時刻における位置情報)を中継局がネットワーク回線を介して情報管理装置へ伝送し、その観測データに基づいて特定の時刻における対象物の位置を情報管理装置が特定する構成であ4る。
対象物の追跡システムは、GPS衛星から現在位置を取得するGPS測位部を無線モジュール側に設けている。このため、中継局で受信した電波の信号強度から対象物の位置を情報管理装置で推定する必要がない。
なお、特定の時刻における対象物の位置は、無線モジュールのGPS測位部がGPS衛星から所得した位置情報から情報管理装置側で特定できる。
対象物の追跡システムは、特定した対象物の位置と位置の移動方向とから、電波発信が禁止されている場所に対象物が進入する可能性が有ると情報管理装置が判断した場合には、情報管理装置がモジュール側送信部の作動を一時的に停止させるコマンド信号をネットワーク回線を介して中継局へ送る構成である。
このため、電波発信が禁止されている場所では、対象物に取り付けた無線モジュールからの電波発射が防止できる。
本発明の一態様では、対象物の追跡システムは、対象物に取り付けられる無線モジュールと、観測データを情報管理装置へ伝送する中継局と、観測データに基づいて対象物の位置を特定する情報管理装置とを備える。
無線モジュールは、GPS衛星から現在位置を取得するGPS測位部と、気温、湿度、UV量、照度、気圧、音圧等の環境情報の内、一つ以上を計測可能な環境センサと、所定周波数の搬送波に固有の識別情報、各時刻に取得した位置情報および環境情報を重畳させた電波を所定のタイミングで発生させるモジュール側送信部と、この重畳させた電波を空中へ放射するためのモジュール側アンテナと、このモジュール側アンテナで捕えた中継局が発する電波からコマンド信号を復調するモジュール側受信部と、現在の時刻を取得する時計と、作動用電池とを備える。
中継局は、情報管理装置からコマンド信号が送られて来ると、このコマンド信号を重畳させた電波を発生させる送信部と、この重畳させた電波を空中へ放射するためのアンテナと、このアンテナが捕えた無線モジュールが発する電波から識別情報、位置情報、および環境情報を復調する受信部とを有する。
この中継局は、識別情報、各時刻における位置情報および環境情報が復調されると、これらの識別情報毎の観測データ(識別情報、各時刻における位置情報および環境情報)をネットワーク回線を介して情報管理装置へ伝送する。
情報管理装置は、中継局から伝送される該当する無線モジュールの観測データに基づいて、特定の時刻における対象物の位置を特定するとともに、電波発信が禁止されている場所に対象物が進入する可能性が有る場合には、モジュール側送信部の作動を一時的に停止させるコマンド信号をネットワーク回線を介して中継局へ送る。
上記の対象物の追跡システムは、以下の利点を有する。
対象物の追跡システムは、対象物に取り付けた無線モジュールから識別情報、各時刻における位置情報および環境情報を重畳させた電波が放射され、これら識別情報、各時刻における位置情報および環境情報を中継局の受信部が復調すると、識別情報毎の観測データ(識別情報、各時刻における位置情報および環境情報)を中継局がネットワーク回線を介して情報管理装置へ伝送し、その観測データに基づいて特定の時刻における対象物の位置を情報管理装置が特定する構成である。
対象物の追跡システムは、GPS衛星から現在位置を取得するGPS測位部を無線モジュール側に設けている。このため、中継局で受信した電波の信号強度から対象物の位置を情報管理装置で推定する必要がない。
なお、特定の時刻における対象物の位置は、無線モジュールのGPS測位部がGPS衛星から所得した位置情報から情報管理装置側で特定できる。
対象物の追跡システムは、気温、湿度、UV量、照度、気圧、音圧等の環境情報の内、一つ以上を計測可能な環境センサを、対象物に取り付けた無線モジュールに組み込んでいる。このため、移動中に対象物が晒される環境の変化を中継局を経て情報管理装置で把握できる。
対象物の追跡システムは、特定した対象物の位置と位置の移動方向とから、電波発信が禁止されている場所に対象物が進入する可能性が有ると情報管理装置が判断した場合には、情報管理装置がモジュール側送信部の作動を一時的に停止させるコマンド信号をネットワーク回線を介して中継局へ送る構成である。
このため、電波発信が禁止されている場所では、対象物に取り付けた無線モジュールからの電波発射が防止できる。
本発明の一態様では、個々の対象物の位置情報を個別に管理する必要があるので、各対象物には、異なる識別情報の無線モジュールが取り付けられている。
無線モジュールの移動状態を精度良く把握するため、中継局は、複数、必要である。
本発明の一態様では、中継局は、観測データを時系列に格納可能なメモリを備え、メモリに蓄積されたデータを、適宜、情報管理装置へ伝送する構成である。このため、ネットワークを介した、中継局と情報管理装置との伝送の集中防止が図れる。
本発明の一態様では、中継局は、移動可能な乗り物(自家用車、タクシー、バス、トラック、バイク、自転車、船舶等)に配設されているか、固定物(飲食物の自動販売機、電話ボックス、警報装置、監視カメラ、街路灯、案内板等)に配設されている。
このため、中継局用のスペース(固定物の場合)や、移動体(乗り物の場合)を別途、用意する必要がない。
本発明の一態様では、無線モジュールおよび中継局が使用する電波の、電波型式、周波数、空中線電力、占有周波数帯幅、および通信方式は、特定小電力無線局に割り当てられたものである。
他の無線局に混信を与え難いとともに、無線局の免許が不要で、且つ、無線モジュール−中継局間の距離が比較的、長くても通信が可能である。
本発明の一態様では、中継局が使用するネットワーク回線は、各種無線回線(移動可能な乗り物に配設する場合に好適)、インターネット回線(固定物に配設する場合に好適)、専用回線が好適である。
本発明の一態様では、情報管理装置に格納されている対象物の位置履歴や観測データは、公衆無線回線を介して情報管理装置にアクセス可能な携帯端末で閲覧できる構成である。対象物の位置履歴や観測データを携帯端末で閲覧できるので便利である。
本発明の実施例1に係る貨物の追跡システムの説明図である。 その貨物の追跡システムの無線モジュールのブロック図である。 その貨物の追跡システムの中継機のブロック図である。 その貨物の追跡システムの情報管理サーバーのブロック図である。 その情報管理サーバーが記憶する情報の説明図である。 その情報管理サーバーの動作例を示すフローチャートである。 本発明の実施例2に係る貨物の追跡システムの説明図である。 その貨物の追跡システムの無線モジュールのブロック図である。
貨物の追跡システムは、貨物に取り付けられGPS(Global Positioning System:登録商標)測位部を有する無線モジュールと、電波発信禁止場所の近傍を含む各所に配置された中継局と、インターネット回線を介して中継局から観測データ(無線モジュールの識別情報、各時刻における無線モジュールの位置情報)が伝送される情報管理サーバーとを備える。
無線モジュールは、識別情報およびGPS測位部が取得した位置情報を重畳させた電波をモジュール側アンテナから放射するモジュール側送信部と、中継局が発する電波からコマンド信号を復調するモジュール側受信部とを備える。
中継局は、コマンド信号が情報管理サーバーから送られて来るとコマンド信号を重畳させた電波をアンテナから空中に放射する送信部と、無線モジュールが発する電波から識別情報および位置情報を復調する受信部とを備え、識別情報および位置情報が復調されると識別情報毎の観測データをインターネット回線を介して情報管理サーバへ伝送する。
情報管理サーバーは、中継局から伝送される該当する無線モジュールの観測データに基づいて貨物の位置を特定するとともに、電波発信が禁止されている場所に対象物が進入する可能性が有る場合には、コマンド信号をインターネット回線を介して中継局へ送り、モジュール側送信部の作動を一時的に停止させる。
貨物の追跡システムは、例えば、貨物を積み込む航空機(電波発信禁止場所)が駐機する空港へ貨物が到着すると判断した場合には、コマンド信号をインターネット回線を介して中継局へ送り、中継局が無線モジュールのモジュール側送信部の作動を一時的に停止させるため、無線モジュールから電波が発射されない。
このため、航空機の通信機器に混信等の影響を与えないので安全確保が図れる。
本発明の実施例1に係る貨物の追跡システムを、図1〜図6に基づいて説明する。
図1に示す貨物の追跡システムAは、貨物Kの梱包材の側壁に取り付けられる無線モジュール1と、無線モジュール1が発する電波w1を受信する中継局2と、インターネット回線iに接続された情報管理サーバー3と、スマートフォン4やパソコン5とからなる。
貨物Kは、高額な美術品、各種楽器、または精密機器などを梱包したものである。
無線モジュール1は、GPS受信部11(GPS測位部)と、環境センサ12と、送信部13と、アンテナ14(モジュール側アンテナ)と、受信部15(モジュール側受信部)と、電池16と、通電回路17と、マイクロコンピュータ18と、時計19と、メモリmとを備える(図2参照)。
GPS受信部11は、GPSセンサにより、GPS衛星から無線モジュール1の現在位置を取得する。なお、取得した無線モジュール1の現在位置は、時計19が取得した現在時刻とともに位置情報としてメモリmに時系列に格納される。
環境センサ12は、環境情報(湿度、周辺温度、紫外線量、可視光量、および気圧)を計測し、計測データは、時計19が取得した現在時刻とともにメモリmに時系列に格納される。
送信部13は、小電力無線局(例えば、無線局の免許が不要であるもの)に割り当てられた920MHz帯の搬送波に、固有の識別情報s、メモリmに格納された各時刻における位置情報および環境情報をGFSK変調させた電波w1(20mW)を、10秒毎に100msの間、発生させる。
アンテナ14は、SMAコネクタタイプで、ゲインが約2dBiで伸縮性を有する無指向性のホイップアンテナであり、無線モジュール1の筐体(図示せず)に取り付けられている。このアンテナ14は、上記送信部13が発生させた電波w1を空中へ放射するとともに、中継局2が発する電波w2を捕捉する。
受信部15は、アンテナ14で捕えた中継局2からの電波w2を受信し、受信した電波w2にコマンド信号cが含まれている場合には、それを復調する。
電池16は、多数回の再使用が可能な充電式(数百mAH)である。
通電回路17は、送信部13への作動用電力の供給を制御する回路であり、通常は、約10秒毎に約100msの間、送信部13へ作動用電力を供給する。
また、受信部15が復調した、中継局2からの電波w2にコマンド信号cが含まれている場合には、マイクロコンピュータ18の指示により、送信部13への作動用電力の供給を一時的に遮断する。
時計19は、現在時刻を取得するためのものである。
マイクロコンピュータ18は、時計19が取得した現在時刻に、GPS受信部11が取得した現在位置情報と環境センサ12が計測した環境情報とを、定期的(例えば5秒毎)にメモリmに時系列に格納する。
中継局2(図3参照)は、送信部21と、アンテナ22と、受信部23と、メモリ24と、マイクロコンピュータ25と、ネットワーク通信部26と、現在時刻を取得する時計27とを備え、貨物が通過する経路中に複数台、設置されている。
中継局2の送信部21は、情報管理サーバー3からインターネット回線iを介して、識別情報sに該当する無線モジュール1のコマンド信号cが送られてくると、小電力無線局(例えば、無線局の免許が不要であるもの)に割り当てられた920MHz帯の搬送波に、自局の位置情報を載せた位置情報信号hおよび上記コマンド信号cをGFSK変調させた電波w2(20mW)を、10秒毎に100msの間、発生させる。
無線モジュール1−中継局2間で通信が成立しても、貨物の移動場所によっては、無線モジュール1がGPS衛星から現在位置情報を常に取得できるとは限らないので、中継局2の位置情報で代用させるため、位置情報信号hを重畳させている。
これら中継局2の内、一部は、電波発信が禁止されている場所{(航空機内、研究施設、大規模遊園地、ライブ会場(コンサート会場)など}の近くに設置(例えば、街路灯20)されている(図1参照)。なお、無線モジュール1の電波発信を停止させるための中継局2は、電波発信が禁止されている場所での電波w2の電界強度が所定値を下回る様な場所(中継局2からも電波発信が行われるため)に設置されている。
アンテナ22は、SMAコネクタタイプで、ゲインが約2dBiで伸縮性を有する無指向性のホイップアンテナであり、中継局2の筐体(図示せず)の上部に取り付けられている。このアンテナ22は、上記送信部21が発生させた電波w2を空中へ放射するとともに、無線モジュール1が発する電波w1を捕捉する。
受信部23は、アンテナ22が捕えた無線モジュール1が発する電波w1から、識別情報s、各時刻における現在位置情報および環境情報を復調する。
マイクロコンピュータ25は、受信部23が復調した、同じ識別情報s毎の、各時刻における貨物Kの無線モジュール1の現在位置情報と環境情報とを、識別情報s毎の観測データとしてメモリmに時系列に格納する。
そして、このマイクロコンピュータ25は、メモリmに格納された識別情報s毎の観測データ(識別情報s、各時刻における位置情報および環境情報)を定期的にインターネット回線iを介して情報管理サーバー3へ伝送する。
情報管理サーバー3は、ネットワーク受信部31と、ディスクドライブ32と、マイクロコンピュータ33と、メモリ34と、ネットワーク送信部35とにより構成されている(図4参照)。
情報管理サーバー3のディスクドライブ32には、サーバーOSおよび情報管理アプリ等がインストールされ、通信回路(ネットワーク受信部31、ネットワーク送信部35)は、インターネット回線iに常時接続されている。
ネットワーク受信部31は、インターネット回線iを介して中継局2から識別情報s毎の観測データ(識別情報s、各時刻における位置情報および環境情報)を受信する。
中継局2から送られて来る識別情報s毎の観測データは、ディスクドライブ32へ保存されるが、メモリ34に一時的に保存されて良いし、各種メディア{CD、DVD 、Blu-ray (登録商標)、MOなど} へ保存されても良い。
各種メデアに保存させる場合、ディスクドライブ32の保存データの書き出しが可能なメディアドライブを、情報管理サーバー3が備えていても良い。
ディスクドライブ32には、禁止場所情報(図5参照)を記憶させている。
禁止場所情報は、領域を示す各情報を記憶させている。
領域は、例えば、電波発信が禁止されている場所の座標(中心座標)と、その半径とで特定される円で表される。
図5の例では、電波発信が禁止されている場所について、中心座標の経度がX1、緯度がY1であり、この点を中心として半径R1の円を示す情報を記憶させている。なお、半径R1の円は、禁止場所より大きく設定している。
また、領域は、四角形で表されても良く、この場合、禁止場所情報は、例えば、対頂点(辺を共有しない二頂点)の座標(例えば、緯度、経度)である。
マイクロコンピュータ33は、例えば、CPU(中央演算装置)である。
このマイクロコンピュータ33は、ネットワーク受信部31が受信した、識別情報s毎の観測データ(識別情報s、各時刻における位置情報および環境情報)に基づいて、各時刻における貨物Kの位置を特定し、その位置の変化を把握する。
そして、マイクロコンピュータ33は、貨物Kの位置が電波発信が禁止されている場所(航空機内、研究施設、大規模遊園地、ライブ会場等)の近くであるか否か、及び、それらの禁止場所に向かって貨物Kが移動しているかを判別する。
電波発信が禁止されている場所は、上記の場所以外に、安全確保、混信防止、その他の観点から、微弱電波であっても電波発信を認めない区域であっても良い。
マイクロコンピュータ33は、貨物Kの位置が電波発信が禁止されている場所の近くであり、且つ、その禁止場所に向かって貨物Kが移動していると判別すると、無線モジュール1の送信部13の作動を一時的に停止させるコマンド信号cを生成する。このコマンドcには、識別情報sが含まれる。 一方、その他の場合は、コマンド信号cを生成しない。
具体的には、マイクロコンピュータ33は、ディスクドライブ32に記憶させた禁止場所情報を参照し、例えば、以下の処理を行う。
マイクロコンピュータ33は、貨物Kの位置が、禁止場所情報に係る領域内(図5の例では、経度X1、緯度Y1の点を中心とした半径R1の円内)で有る場合には、貨物Kの位置が電波発信が禁止されている場所の近くであると判別する。
つぎに、マイクロコンピュータ33は、測位された貨物Kの位置から電波発信が禁止されている場所の中心へ延びる第1ベクトルと、前の時刻に測位された貨物Kの位置から後の時刻に測位された貨物Kの位置へ延びる第2ベクトル(貨物Kの移動芳香を表すベクトル)との内積に基づいて、電波発信が禁止されている場所に向かって貨物Kが移動しているか否かを判別する。
例えば、マイクロコンピュータ33は、この内積が示す角度、つまり、第1ベクトルと第2ベクトルとの角度が、予め定めた範囲内(例えば、−45°〜45°)の場合、電波発信が禁止されている場所に向かって貨物Kが移動していると判別する。
メモリ34は、ディスクドライブ32に記憶させた情報、ネットワーク受信部31が受信した情報、およびネットワーク送信部35が送信する情報を一時的に記憶する。
マイクロコンピュータ33は、これらの情報をメモリ34に一時的に記憶させ、メモリ34から読み込むことで各種処理を実行する。
ネットワーク送信部35は、マイクロコンピュータ33がコマンド信号cを生成した場合、そのコマンド信号cをインターネット回線iを介して中継局2へ伝送する。
ここで、ネットワーク送信部35は、識別情報sの無線モジュール1が在圏している可能性がある中継局2に対して、コマンド信号cを送信する。
識別情報sの無線モジュール1が在圏している可能性がある中継局2とは、例えば、識別情報sを送信した中継局2、識別情報sの電波を受信している中継局2、または、これらの中継局2の周辺に位置する中継局の何れか、或いは、これらの組合わせである。
なお、作動停止(無線モジュール1の送信部13の作動の停止、電波発信の停止)の解除は、例えば、貨物機搭載の場合には、到着地の屋内の出口ゲートに設置した別の中継局から解除用のコマンド信号cが重畳した電波w2が送信される様に、コマンド信号cをインターネット回線iを介してその中継局へ伝送する。
また、電波発信が禁止されている場所{研究施設、大規模遊園地、ライブ会場(コンサート会場)等の場合}から離れた場所にある中継局に対して、定期的に、解除用のコマンド信号cが重畳した電波w2が送信される様に、コマンド信号cをインターネット回線iを介してその中継局へ伝送する構成でも良い。
スマートフォン4は、公衆無線回線41(3G、4G、5G等)を使ってインターネット回線iに接続し、ID+PWにより情報管理サーバー3にアクセス可能である。
また、パソコン5は、有線LAN51等を使ってインターネット回線iに接続し、ID+PWにより情報管理サーバー3にアクセス可能である。
本実施例の貨物Kの追跡システムAは、図6に示す動作を行う。
(ステップS101)無線モジュール1は、識別情報sを電波に重畳し、重畳した電波w1を放射する。
(ステップS102)中継局2は、少なくとも、1つの無線モジュール1から、ステップS101で放射された電波w1を受信する。中継局2は、受信した電波w1から識別情報sを復調する。
(ステップS103)中継局2は、観測データを取得する。この観測データには、無線モジュール1の位置を示す位置情報が含まれる。
(ステップS104)中継局2は、識別情報s毎の観測データを、情報管理サーバー3へ送信する。
(ステップS105)情報管理サーバ3は、識別情報s毎に、ステップS104で送信された観測データから位置情報を抽出する。情報管理サーバ3は、抽出した位置情報に基づいて、特定時刻における各対象物の位置及び移動方向を推定する。ここで、対象物は、複数の貨物Kであり、各貨物Kには、各々異なる固有の識別情報sが割り当てられた無線モジュール1が取り付けられている。
(ステップS106)情報管理サーバ3は、貨物K毎に固有の識別情報sが割り当てられた無線モジュール1について、電波発信を停止させる(送信部13の作動を一時的に停止させる)か否かを判別する。
電波発信を停止させるか否かを判別する一例として、情報管理サーバー3は、ステップS105で推定した貨物Kの位置、移動方向、及び禁止場所情報に基づいて、無線モジュール1の電波発信を停止させるか否かを判定する。電波発信を停止させると判定した場合(YES)にはステップS111へ進み、一方、電波発信を停止させる必要がないと判定した場合(NO)にはステップS115へ進む。
(ステップS111)情報管理サーバ3は、電波発信を停止させると判定した識別情報sの無線モジュール1に対して、電波発信を停止させるコマンド信号sを生成する。
(ステップS112)情報管理サーバ3は、ステップS111で生成したコマンド信号cを中継局2へインターネット回線iを介して送信する。
(ステップS113)中継局2は、ステップS112で送信されたコマンド信号cをインターネット回線iを介して受信し、そのコマンド信号cを重畳した電波w2をアンテナ22から放射する。ここで、電波w2には、識別情報sが含まれている。
(ステップS114)無線モジュール1は、ステップS113で放射された電波w2を受信し、受信した電波w2を復調する。
無線モジュール1は、復調した電波w2に、電波発信を停止させるコマンド信号cが含まれていた場合、送信部13の作動を一時的に停止させる。なお、自局の識別情報sに電波発信を停止させるコマンド信号cが、復調した電波w2に含まれていた時に、送信部13の作動を一時的に停止させる構成でも良い。
(ステップS115)上記ステップの処理が、全ての識別情報s(全ての貨物K)について完了する(YES)と、図6に示す動作を終了する。
一方、上記ステップの処理が残っている場合(NO)には、ステップS106に戻って、未処理の識別情報sに関した処理を行う。なお、図6に示す動作は、例えば、特定時刻に取得した観測データ毎に、繰り返して行われる。
本実施例の貨物Kの追跡システムAは、以下の利点を有する。
貨物Kの追跡システムAは、中継局2から伝送された識別情報s毎の観測データ(識別情報s、各時刻における位置情報および環境情報)に基づいて、情報管理サーバー3のマイクロコンピュータが、各時刻における貨物Kの位置を特定し、その位置の変化を把握する。そして、電波発信が禁止されている場所へ貨物Kが移動していると、情報管理サーバー3の情報管理アプリが判別すると、無線モジュール1の送信部13の作動を一時的に停止させるコマンド信号cをインターネット回線iを介して情報管理サーバー3から中継局2へ伝送する構成である。
このため、貨物Kが電波発信が禁止されている場所{航空機内、研究施設、大規模遊園地、ライブ会場(コンサート会場)等}へ搬入される場合には、無線モジュール1の送信部13の作動が一時的に停止するため、電波発信禁止場所で電波発信が行われず、安全確保や混信防止が図れる。
無線モジュール1は、GPS受信部11を搭載しているので、貨物Kが屋外を移動している間は、情報管理サーバー3側で精度良く、貨物Kの現在位置を把握できる。
情報管理サーバー3で把握した貨物Kの現在の位置は、スマートフォン4やパソコン5で見ることができる。
なお、貨物KがGPS受信部11でGPS信号を取得し難い場所(地下、高架下、建物内等)を移動している場合は、無線モジュール1の電波w1を受信できた中継局2(または複数の中継局2)の設置場所の位置情報信号hと、その電波w1の受信強度(または電波w1群の各受信強度)とから貨物Kの概略位置を推定しても良い。
貨物Kの追跡システムAは、無線モジュール1に搭載された環境センサ12が計測した環境情報(湿度、周辺温度、紫外線量、可視光量、および気圧)は、GPS受信部11が取得した現在位置情報および時計19が取得した現在時刻とともにメモリmに時系列に格納され、これら識別情報毎の観測データ(位置情報、環境情報、および時刻等)は、中継局2を経て情報管理サーバー3へ送られる構成である。
なお、送信部の作動停止中(貨物機の場合は飛行中)の環境情報は、時計19が取得した現在時刻とともに、メモリmに格納されているので、作動停止中に貨物Kが晒されていた環境の変化具合を、後から調べることができる。
本発明の実施例2に係る貨物の追跡システムを、図3、図7、および図8に基づいて説明する。
図7に示す貨物の追跡システムBは、貨物Lの梱包材の側壁に取り付けられる無線モジュール6と、無線モジュール6が発する電波w1を受信する中継局2と、インターネット回線iに接続された情報管理サーバー3と、スマートフォン4やパソコン5とからなる。
貨物Lは、貨物Kと同様の、高額な美術品、各種楽器、または精密機器などを梱包したものである。
無線モジュール6は、送信部61と、アンテナ62(モジュール側アンテナ)と、受信部63(モジュール側受信部)と、電池64と、通電回路65と、マイクロコンピュータ66と、時計67とを備える(図7参照)。
送信部61は、小電力無線局(例えば、無線局の免許が不要であるもの)に割り当てられた920MHz帯の搬送波に固有の識別情報sをGFSK変調させた電波w1(20mW)を、10秒毎に100msの間、発生させる。
アンテナ62は、実施例1のアンテナ14と同様の無指向性のホイップアンテナであり、無線モジュール6の筐体(図示せず)に取り付けられている。このアンテナ62は、上記送信部61が発生させた電波w1を空中へ放射するとともに、中継局2が発する電波w2を捕捉する。
受信部63は、アンテナ62で捕えた中継局2からの電波w2を受信し、受信した電波w2にコマンド信号cが含まれている場合には、それを復調する。
電池64は、多数回の再使用が可能な充電式(数百mAH)である。
時計67は、送信部61の送信タイミングを図るためのものである。
通電回路65は、送信部61への作動用電力の供給を制御する回路であり、通常は、約10秒毎に約100msの間、送信部61へ作動用電力を供給する。
また、受信部63が復調した、中継局2からの電波w2にコマンド信号cが含まれている場合には、マイクロコンピュータ66の指示により、送信部61への作動用電力の供給を一時的に遮断する。
中継局2(図3参照)は、実施例1と同様、送信部21と、アンテナ22と、受信部23と、メモリ24と、マイクロコンピュータ25と、ネットワーク通信部26と、現在時刻を取得する時計27とを備え、電波発信が禁止されている場所(航空機内、研究施設、大規模遊園地、ライブ会場等)の近くを含んだ複数箇所に設置されている。
送信部21は、情報管理サーバー3からインターネット回線iを介して、識別情報sに該当する無線モジュール1のコマンド信号cが送られてくると、小電力無線局(無線局の免許不要)に割り当てられた920MHz帯の搬送波に、自局の位置情報を載せた位置情報信号hおよび上記コマンド信号cをGFSK変調させた無線モジュール6へ送るための電波w2(20mW)を、10秒毎に100msの間、発生させる。
アンテナ22は、実施例1のアンテナ14と同様の無指向性のホイップアンテナであり、中継局2の筐体(図示せず)の上部に取り付けられている。このアンテナ22は、上記送信部21が発生させた電波w2を空中へ放射するとともに、無線モジュール6が発する電波w1を捕捉する。
受信部23は、アンテナ22が捕えた無線モジュール6が発する電波w1から識別情報sを復調する。
マイクロコンピュータ25は、中継局2の受信部23が受信した識別情報sの電波w1の信号強度を、中継局2の時計27が取得した現在時刻とともに、所定時間毎にメモリ24mに、時系列に格納する。
このマイクロコンピュータ25は、中継局2のメモリ24に格納された、同じ識別情報sに関する、各時刻における電波w1の信号強度群をインターネット回線iを介して情報管理サーバー3へ伝送する。
情報管理サーバー3は、実施例1と同様に、サーバーOSおよび情報管理アプリ等がインストールされ、インターネット回線iに常時接続されている。
この情報管理サーバー3のマイクロコンピュータは、中継局2のメモリ24に時系列に格納された、複数の中継局2から伝送される無線モジュール6の観測データに基づいて、各時刻における電波w1の信号強度群から、各時刻における無線モジュール6(=貨物L)の位置と、位置の変化とを把握する。
そして、貨物Lの位置が、安全確保や混信防止の観点から電波発信が禁止されている場所(航空機内、研究施設、大規模遊園地、ライブ会場等)の近くであり、且つ、その禁止場所に向かって貨物Lが移動していることを判別すると、無線モジュール6の送信部61の作動を一時的に停止させるコマンド信号cをインターネット回線iを介して中継局2へ伝送する。
なお、作動停止の解除は、例えば、貨物機搭載の場合には、到着地の屋内の出口ゲートに設置した別の中継局から解除用のコマンド信号cが重畳した電波w2が送信される様に、コマンド信号cをインターネット回線iを介してその中継局へ伝送する。
また、電波発信が禁止されている場所(研究施設、大規模遊園地、ライブ会場等の場合)から離れた場所にある中継局に対して、定期的に、解除用のコマンド信号cが重畳した電波w2が送信される様に、コマンド信号cをインターネット回線iを介してその中継局へ伝送する構成でも良い。
スマートフォン4は、公衆無線回線41(3G、4G、5G等)を使ってインターネット回線iに接続し、ID+PWにより情報管理サーバー3にアクセス可能である。
また、パソコン5は、有線LAN51等を使ってインターネット回線iに接続し、ID+PWにより情報管理サーバー3にアクセス可能である。
実施例2の貨物の追跡システムBは、以下の利点を有する。
情報管理サーバー3は、メモリmに時系列に格納された、中継局2から伝送される該当する無線モジュール6の観測データに基づいて、各時刻における貨物Lの位置と、その位置の変化とを検知する。
そして、貨物Lの位置が、安全確保や混信防止の観点から電波発信が禁止されている場所(航空機内、研究施設、大規模遊園地、ライブ会場等)の近くであり、且つ、その禁止場所に向かって貨物Lが移動していることを判別すると、無線モジュール6の送信部61の作動を一時的に停止させるコマンド信号cをインターネット回線iを介して中継局2へ伝送する構成である。
このため、貨物Lが電波発信が禁止されている場所へ搬入される場合には、無線モジュール6の送信部61の作動が一時的に停止するため、電波発信が禁止されている場所で電波発信が行われず、安全確保や混信防止が図れる。
GPS衛星から現在位置を取得するGPS測位部を無線モジュール側6に設けず、無線モジュール6の位置の特定に、複数の中継局3の位置を示す位置情報信号hと、複数の中継局3で受信した電波w1の信号強度群とを利用している。このため、無線モジュール6について、小型化、消費電力の低減、製造コストの低減、長期間の運用、電池64の小容量化が図れる。
なお、特定の時刻における無線モジュール6(=貨物L)の位置は、複数の中継局3の設置位置を示す位置情報信号hと、複数の中継局3で受信した電波w1の信号強度群とを利用して情報管理サーバ3側で推定できる。
情報管理サーバー3で把握した貨物Kの現在の位置は、スマートフォン4やパソコン5で見ることができる。
(変形例1)
実施例1の貨物の追跡システムAにおいて、コンテナや遮蔽された荷物室の内側に貨物Kがある場合には、貨物Kに取り付けた無線モジュール1のGPS受信部11による位置情報の取得が難しい。
これを解消するためには、GPS受信アンテナをコンテナや荷物室の外側に配設し、コンテナや荷物室の内側にアンテナ22を配設した、GPS受信部を搭載した中継局2を移動体(貨物列車、トラック等)の適所に設置する。
この場合、貨物Kの無線モジュール1がGPS信号を直接受信できない場合(例えば、復調した電波w1に位置情報が含まれない、位置情報がエラー)には、中継局2のGPS受信部で取得した位置を貨物Kの位置とする。
(変形例2)
実施例1の貨物の追跡システムAにおいて、情報管理サーバー3は、識別情報毎の環境情報に基づいて、当該識別情報が割り当てられた無線モジュール1について、電波発信を停止させるか否かを判定しても良い。
また、情報管理サーバー3は、識別情報毎の環境情報に基づいて、当該識別情報が割り当てられた無線モジュール1について、作動停止(無線モジュール1の送信部13の作動停止、電波発信の停止)を解除するか否かを判定しても良い。
(変形例3)
上記の実施例1、2において、無線モジュール1、6、中継局2、情報管理サーバー3の一部をコンピュータで実現する様にしても良い。
この場合、制御機能を実現するためのプログラムを、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより実現させても良い。
また、実施例1、2において、無線モジュール1、6、中継局2、情報管理サーバー3の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration )等の集積回路として実現しても良い。
また、実施例1、2において、無線モジュール1、6、中継局2、情報管理サーバー3の一部の各機能ブロックは、個別にプロセッサ化しても良いし、一部、または全部を集積してプロセッサ化しても良い。
また、集積回路化の手法は、LSIに限らず、専用回路、又は汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩により、LSIに代替えする集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いても良い。
以上、図面を参照して、本発明の一実施形態について詳しく説明して来たが、具体的な構成は、上述のものに限られることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、様々な設計変更等をすることが可能である。
A、B 貨物の追跡システム(対象物の追跡システム)
K、L 貨物(対象物)
c コマンド信号
1、6 無線モジュール
2 中継局
3 情報管理サーバー(情報管理装置)
w1、w2 電波
s 識別情報
i インターネット(ネットワーク回線)
11 GPS測位部
12 環境センサ
13 送信部(モジュール側送信部)
14 アンテナ(モジュール側アンテナ)
15 受信部(モジュール側受信部)
16、64 電池(作動用電池)
17、65 通電回路
18、25、66 マイクロコンピュータ
19 時計
22 アンテナ
23 受信部
24 メモリ

Claims (11)

  1. 所定周波数の搬送波に固有の識別情報を重畳させた電波を所定のタイミングで発生させるモジュール側送信部、この重畳させた電波を空中へ放射するためのモジュール側アンテナ、該モジュール側アンテナで捕えた後述する中継局が発する電波からコマンド信号を復調するモジュール側受信部、および作動用電池を有し、対象物に取り付けられる無線モジュールと、
    後述する情報管理装置からコマンド信号が送られて来ると該コマンド信号を重畳させた電波を発生させる送信部、この重畳させた電波を空中へ放射するためのアンテナ、該アンテナが捕えた前記無線モジュールが発する電波から前記識別情報を復調する受信部、現在の時刻を取得する時計を有し、前記識別情報が復調されると既知またはGPS衛星から取得した位置情報、信号強度、および時刻を含む識別情報毎の観測データをネットワーク回線を介して情報管理装置へ伝送する中継局と、
    前記中継局から伝送される該当する無線モジュールの前記観測データに基づいて、特定の時刻における前記対象物の位置を推定するとともに、電波発信が禁止されている場所に前記対象物が進入する可能性が有る場合には、モジュール側送信部の作動を一時的に停止させるコマンド信号を前記ネットワーク回線を介して前記中継局へ送る情報管理装置とを備えた対象物の追跡システム。
  2. GPS衛星から現在位置を取得するGPS測位部、所定周波数の搬送波に固有の識別情報および各時刻における位置情報を重畳させた電波を所定のタイミングで発生させるモジュール側送信部、この重畳させた電波を空中へ放射するためのモジュール側アンテナ、該モジュール側アンテナで捕えた後述する中継局が発する電波からコマンド信号を復調するモジュール側受信部、現在の時刻を取得する時計、および作動用電池を有し、対象物に取り付けられる無線モジュールと、
    後述する情報管理装置からコマンド信号が送られて来ると該コマンド信号を重畳させた電波を発生させる送信部、この重畳させた電波を空中へ放射するためのアンテナ、該アンテナが捕えた前記無線モジュールが発する電波から前記識別情報および前記位置情報を復調する受信部を有し、前記識別情報および各時刻における位置情報が復調されると、これらの識別情報毎の観測データをネットワーク回線を介して情報管理装置へ伝送する中継局と、
    前記中継局から伝送される該当する無線モジュールの前記観測データに基づいて、特定の時刻における前記対象物の位置を特定するとともに、電波発信が禁止されている場所に前記対象物が進入する可能性が有る場合には、モジュール側送信部の作動を一時的に停止させるコマンド信号を前記ネットワーク回線を介して前記中継局へ送る情報管理装置とを備えた対象物の追跡システム。
  3. GPS衛星から現在位置を取得するGPS測位部、気温、湿度、UV量、照度、気圧、音圧等の環境情報の内、一つ以上を計測可能な環境センサ、所定周波数の搬送波に固有の識別情報、各時刻に取得した位置情報および環境情報を重畳させた電波を所定のタイミングで発生させるモジュール側送信部、この重畳させた電波を空中へ放射するためのモジュール側アンテナ、該モジュール側アンテナで捕えた後述する中継局が発する電波からコマンド信号を復調するモジュール側受信部、現在の時刻を取得する時計、および作動用電池を備え、対象物に取り付けられる無線モジュールと、
    後述する情報管理装置からコマンド信号が送られて来ると該コマンド信号を重畳させた電波を発生させる送信部、この重畳させた電波を空中へ放射するためのアンテナ、該アンテナが捕えた前記無線モジュールが発する電波から前記識別情報、前記位置情報、および環境情報を復調する受信部を有し、前記識別情報、各時刻における位置情報および環境情報が復調されると、これらの識別情報毎の観測データをネットワーク回線を介して情報管理装置へ伝送する中継局と、
    前記中継局から伝送される該当する無線モジュールの前記観測データに基づいて、特定の時刻における前記対象物の位置を特定するとともに、電波発信が禁止されている場所に前記対象物が進入する可能性が有る場合には、モジュール側送信部の作動を一時的に停止させるコマンド信号を前記ネットワーク回線を介して前記中継局へ送る情報管理装置とを備えた対象物の追跡システム。
  4. 前記対象物は、複数であり、各対象物には、異なる識別情報の無線モジュールが取り付けられおり、
    前記中継局は、複数であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の対象物の追跡システム。
  5. 前記中継局は、観測データを時系列に格納可能なメモリを備え、
    該メモリに蓄積されたデータは、適宜、前記情報管理装置へ伝送されることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の対象物の追跡システム。
  6. 前記中継局は、自家用車、タクシー、バス、トラック、バイク、自転車、船舶等の移動可能な乗り物に配設されているか、
    飲食物の自動販売機、電話ボックス、警報装置、監視カメラ、街路灯、案内板等の固定物に配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の対象物の追跡システム。
  7. 前記無線モジュールおよび前記中継局が使用する電波の、電波型式、周波数、空中線電力、占有周波数帯幅、および通信方式は、特定小電力無線局に割り当てられたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の対象物の追跡システム。
  8. 前記中継局が使用するネットワーク回線は、各種無線回線、インターネット回線、または専用回線であることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の対象物の追跡システム。
  9. 前記情報管理装置に格納されている前記対象物の位置履歴や観測データは、公衆無線回線を介して前記情報管理装置にアクセス可能な携帯端末で閲覧できることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の対象物の追跡システム。
  10. 少なくとも1つの無線モジュールと無線通信を行う、少なくとも1つの通信装置と、前記通信装置に接続された情報管理装置と、を備える追跡システムにおける追跡方法であって、
    前記無線モジュールの各々が発する電波から、電波に重畳された識別情報を復調するステップと、
    前記無線モジュールの位置を示す位置情報と前記識別情報とを取得するステップと、
    少なくとも1つの識別情報について、複数の時刻の前記位置情報に基づいて、電波の発生を停止させるコマンド信号を生成するステップと、
    前記コマンド信号を、前記通信装置を介して、識別情報を重畳した電波で無線モジュールへ送信するステップと、
    を有する追跡方法。
  11. 少なくとも1つの無線モジュールと無線通信を行う、少なくとも1つの通信装置に接続された情報管理装置であって、
    前記無線モジュールの各々が発する電波に重畳された識別情報と、前記無線モジュールの位置を示す位置情報と、を取得する受信部と、
    少なくとも1つの識別情報について、複数の時刻の前記位置情報に基づいて、電波の発生を停止させるコマンド信号を生成する演算部と、
    前記コマンド信号を、前記通信装置を介して、識別情報を重畳した電波で無線モジュールへ送信する送信部と、
    を備えた情報管理装置。
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