JP2019074356A - 分注器及び分注方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】分注器において、液体を高精度に分注する。【解決手段】分注器は、定量の液体を貯留することができる連続的に並設された複数の定量液溜め3を備え、複数の定量液溜め3は、各々に貯留された液体を分注容器に注出するための注出口4を有する。複数の定量液溜め3の少なくとも一つから液体を注いで、一つの定量液溜め3に注がれた液体が過剰になったとき過剰分が隣の定量液溜め3に移ることを順次繰り返して、全ての定量液溜め3に定量の液体が貯留し、全ての定量液溜め3に定量の液体が貯留された状態で注出口4を開いて、分注容器に分注する。定量液溜め3の容積の精度のみによって、高精度に液体が分注される。【選択図】図2

Description

本発明は、微量の液体、細胞混濁液等を複数の容器に分注する分注器及び分注方法に関するものである。
従来から、分注器は、容器に入れられた液体を押し子で吸引して押し出すシリンジ方式(例えば特許文献1参照)、或いは、液体を空気で吸引して押し出すピペット方式(例えば特許文献2参照)、チューブを回転ローラーでしごくことで液体をチューブ内に吸引してチューブから押し出すローラーポンプ方式(例えば特許文献3参照)等であった。
2004−198166号公報 特開平11−287812号公報 特開2002−22754号公報
しかしながら、上述した従来の方式は、分注に液体の吸引及び押し出しというポンプ作用を行わせるため、ポンプ動作を行う機械の機械的精度の諸要因によって、微量分注、例えば0.5ccの分注において、誤差±1%以内で分注することが困難である。また、細胞混濁液を分注する場合には、押し子による摩擦、空気の減圧及び加圧による異状雰囲気、ローラーによるチューブの圧迫等による細胞の損傷が起こる。
本発明は、上記課題を解決するものであり、液体を高精度に分注することができる分注器及び分注方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の分注器は、複数の分注容器に液体を定量に分注する分注器において、定量の液体を貯留することができる連続的に並設された複数の定量液溜めを備え、複数の定量液溜めは、各々に貯留された液体を分注容器に注出するための注出口を有し、複数の定量液溜めの少なくとも一つから液体を注いで、一つの定量液溜めに注がれた液体が過剰になったとき過剰分が隣の定量液溜めに移ることを順次繰り返して、全ての定量液溜めに定量の液体が貯留され、全ての定量液溜めに定量の液体が貯留された状態で注出口を開いて、分注容器に分注する、ものである。
本発明の分注器において、複数の定量液溜めは、半円筒ケースに該定量液溜めの並び方向に直交する複数の隔壁により区分されることにより構成され、注出口は、半円筒ケースの周壁に設けられ、半円筒ケースを回転させることにより、定量液溜めに貯留された液体を注出口から分注容器に移し替える、ことが好ましい。
また、本発明の分注器において、複数の定量液溜めのいずれにも貯留されなかった余剰な液体を貯留することができる余剰液溜めをさらに備え、余剰液溜めは、半円筒ケースに定量液溜めの並び方向に設けられ、貯留された液体を定量液溜めに戻すための戻し口を有し、戻し口は、半円筒ケースの定量液溜めと余剰液溜めとを分け隔てる隔壁に設けられ、半円筒ケースを回転させて定量液溜めに貯留された液体を分注容器に移し替えた後、それとは逆方向に半円筒ケースを回転させることにより、余剰液溜めに貯留された液体を戻し口から定量液溜めに戻す、ことが好ましい。
また、本発明の分注器において、複数の定量液溜めの各々は、一方端から他方端に向けて下方に傾斜して設けられ、各定量液溜めの底部に注出口を有し、定量液溜めの内部に、注出口の口径よりも大きく該注出口を開閉し得る磁性体を備え、磁性体を磁力で吸引して移動させ、注出口を開くための磁石を備え、磁石を作用させて磁性体が注出口を閉じた状態を解除させることにより、定量液溜めに貯留された液体を注出口から分注容器に移し替える、ことが好ましい。
また、本発明の分注方法は、複数の分注容器に液体を定量に分注する分注方法において、定量の液体を貯留することができる連続的に並設された複数の定量液溜めの少なくとも一つから液体を注いで、一つの定量液溜めに注がれた液体が過剰になったとき過剰分が隣の定量液溜めに移ることを順次繰り返して、全ての定量液溜めに定量の液体を貯留する定量貯留ステップと、定量貯留ステップの後、全ての定量液溜めに定量の液体が貯留された状態で各定量液溜めに設けられた注出口を開いて、分注容器に分注する分注ステップと、を備える、ものである。
本発明によれば、全ての定量液溜めに過剰に液体を注いで各定量液溜めに液体を溢れるまで貯留させるため、従来のような機械的精度の諸要因が排除され、定量液溜めの容積の精度のみによって、高精度に液体を分注することができる。
本発明の第1の実施形態に係る分注器の概略構成を示す外観図。 同分注器の分注ケースの斜視図。 (a)は同分注ケースの側面図、(b)は同分注ケースの平面図、(c)は同分注ケースの正面図。 同分注ケースの図3(b)のX−X’線断面図。 同分注ケースの図3(c)のA−A’矢視断面図。 同分注ケースの図3(c)のB−B’矢視断面図。 同分注器による分注動作を説明する図であり、(a)は全ての定量液溜めに定量の液体が貯留された状態での定量液溜めの様子を示す図、(b)は同余剰液溜めの様子を示す図、(c)は定量液溜めに貯留された液体を注出するときの定量液溜めの様子を示す図、(d)は同余剰液溜めの様子を示す図、(e)は余剰液溜めに貯留された液体を定量液溜めに戻すときの定量液溜めの様子を示す図、(f)は同余剰液溜めの様子を示す図。 (a)は同分注器の注入ユニットの側面図、(b)は(a)のX−X’線断面図、(c)は(a)のY−Y’矢視断面図。 (a)は本発明の第2の実施形態に係る分注器の側断面図、(b)は(a)のX−X’線断面図。 本発明の第3の実施形態に係る分注器の側断面図。 図10のX−X’線断面図。
以下、本発明の一実施形態に係る分注器及び分注方法について図面を参照して説明する。図1は、分注器の構成を示す。分注器1は、微量の液体、細胞混濁液等を複数の分注容器2に定量に分注する機器である。分注器1は、定量の液体を貯留することができる連続的に並設された複数の定量液溜め3を備え、複数の定量液溜め3は、各々に貯留された液体を分注容器2に注出するための注出口4を有する。本実施形態では、複数の定量液溜め3は、分注ケース5に一体的に設けられており、分注ケース5は、支持体6に支持されている。分注器1は、複数の定量液溜め3の少なくとも一つから液体を注いで、一つの定量液溜め3に注がれた液体が過剰になったとき過剰分が隣の定量液溜めに移ることを順次繰り返して、全ての定量液溜め3に定量の液体が貯留する。そして、全ての定量液溜め3に定量の液体が貯留された状態で注出口4を開いて、分注容器2に定量の液体を分注する。
また、分注器1は、複数の定量液溜め3に液体を注入するためのポンプ7及び注入ユニット8と、注出口4を開閉する動作を行うためのモータ9及び連結機構10と、注出口4から注出された液体を受けて分注容器2に流し込む受皿11と、分注器1の動作を制御する制御部(不図示)と、を備える。ポンプ7は、その吸入側に連結された吸入チューブ7aと、送出側に連結された送出チューブ7bと、を有する。吸入チューブ7aの上流端は、液体が貯蓄された液体容器12内に開口し、送出チューブ7bの下流端は、注入ユニット8に接続されている。ポンプ7は、制御部による制御のもと駆動され、液体容器12内の液体を注入ユニット8に送る。注入ユニット8は、複数の定量液溜め3の上方位置に配置され、支持体6に支持されており、ポンプ7から送られてきた液体を複数の定量液溜め3に注ぐ。ポンプ7、注入ユニット8、及び制御部によって、定量液溜め3に液体を注ぎ込む手段が構成されている。
モータ9は、制御部による制御のもと駆動され、連結機構10を介して注出口4を開閉する。注出口4が開くことにより、定量液溜め3に貯留されている液体が注出口4から注出される。受皿11は、複数の定量液溜め3の下方位置に配置され、支持体6に支持されており、各定量液溜め3の注出口4から注出された定量の液体を個別に受けて、分注容器2に流し込む。モータ9、連結機構10、受皿11、及び制御部によって、定量液溜め3に貯留された液体を分注容器2に移し替える手段が構成されている。分注容器2は、多数のものがスライドベース13上に縦横マトリックス状にセットされている。スライドベース13は、制御部による制御のもと、複数の定量液溜め3の並び方向と直交する方向にスライド移動し、複数の分注容器2を順番に受皿11の下方位置に運ぶ。
図2乃至図6は、分注ケース5の構成を示す。分注ケース5は、半円筒ケース51内の空間を複数の隔壁52により区分けすることにより形成した複数の定量液溜め3を有している。複数の隔壁52は、半円筒ケース51の延びる方向に直交し、所定の間隔をもって並んで設けられている。複数の定量液溜め3は、半円筒ケース51の周壁51a及び隔壁52により囲まれた空間とされている。また、分注ケース5は、半円筒ケース51に定量液溜め3の並び方向の両端に、いずれの定量液溜め3にも貯留されなかった余剰な液体を貯留することができる余剰液溜め56を有している。余剰液溜め56は、半円筒ケース51の端壁51b、周壁51c、及び隔壁52により囲まれた空間とされている。各隔壁52は、余剰な液体を隣の定量液溜め3や余剰液溜め56に流れ込ませるための液体流通窓52aを有している。液体流通窓52aは、本実施形態では円弧形状とされている。
また、分注ケース5は、半円筒ケース51の両端に、定量液溜め3の並び方向に延びる回転軸53が固定されている。回転軸53は、支持体6に回転自在に軸支されている。また、回転軸53は、連結機構10を介してモータ9に連結されており、半円筒ケース51は、モータ9が駆動されることにより、回転軸53を中心に回転する。定量液溜め3への液体の貯留は、半円筒ケース51の開口面が上を向いて水平になっている半円筒ケース51の姿勢で行われる。以下、半円筒ケース51のこの姿勢を貯留姿勢と言う。
定量液溜め3の注出口4は、半円筒ケース51の周壁51aに設けられており、周壁51aを貫通している。余剰液溜め56を構成している箇所の周壁51cは、定量液溜め3を構成している箇所の周壁51aよりも径が小さく、余剰液溜め56の円弧状の底面の内径は、定量液溜め3の円弧状の底面の内径よりも小さくなっている。余剰液溜め56は、貯留された液体を定量液溜め3に戻すための戻し口57を有する。戻し口57は、分注ケース5の回転方向における注出口4と反対側の位置であって、半円筒ケース51の定量液溜め3と余剰液溜め56とを分け隔てる隔壁52に設けられており、隔壁52を貫通している。戻し口57は、可能な限り周壁51cの近く、すなわち、可能な限り余剰液溜め56の底面の近くに設けられている。
注出口4は、図3(c)、図6に示すように、半円筒ケース51の貯留姿勢において、液体流通窓52aの下端よりも上方の位置に設けられている。また、戻し口57も、図3(c)、図4、図5に示すように、半円筒ケース51の貯留姿勢において、液体流通窓52aの下端よりも上方の位置に設けられている。従って、半円筒ケース51の貯留姿勢において、流通窓52aの下端を通る水平面が定量液溜め3に液体を貯留し得る貯留限界面Sである。この貯留限界面Sを超えて液体が過剰に定量液溜め3に注がれると、その過剰分の液体は、液体流通窓52aを通って、隣の定量液溜め3又は余剰液溜め56に流れ込む。すなわち、複数の定量液溜め3は、ある定量液溜め3に貯留し得る限界量を超えて注がれて溢れた液体が別の定量液溜め3に流れ込むように互いに連設されている。
各定量液溜め3及び各流通窓52aは、同じ形状であり、従って、各定量液溜め3の容積は、全て等しい。従って、半円筒ケース51の貯留姿勢において、複数の定量液溜め3の全てに液体を溢れるまで注ぎ込むことにより、各定量液溜め3に貯留限界面Sまで液体が満たされ、各定量液溜め3は、定量の液体を貯留する。すなわち、各定量液溜め3は、互いに等しい量の液体を貯留し、また、貯留された液体を注出した後に再び液体を注ぎ込むと、毎回、等しい量の液体を貯留する。
図7(a)乃至(f)は、分注器1による液体の分注動作を示す。液体の分注は、以下のようにして行われる。まず、全ての定量液溜め3に定量の液体を貯留する定量貯留ステップを行う。このステップでは、半円筒ケース51を貯留姿勢にした状態で、ポンプ7を駆動して、注入ユニット8から複数の定量液溜め3に液体を注入する。液体は、定量液溜め3の上方から注がれる。このとき、ある1つの定量液溜め3に着目すると、図7(a)に示すように、流通窓52aの下端位置である貯留限界面Sまで液体Lが貯留され、従って、定量の液体Lが貯留される。それ以上に過剰に液体Lが注がれると、過剰分の液体Lは、定量液溜め3から溢れ、流通窓52aを通って隣の定量液溜め3に流れ込む。また、両端にある定量液溜め3に過剰に液体Lが注がれると、図7(b)に示すように、過剰分の液体Lは、流通窓52aを通って余剰液溜め56にも流れ込み、余剰液溜め56にも液体Lが貯留される。
すなわち、定量貯留ステップでは、複数の定量液溜め3の少なくとも一つから液体Lを注いで、一つの定量液溜め3に注がれた液体Lが過剰になったとき過剰分が隣の定量液溜め3に移ることを順次繰り返して、全ての定量液溜め3に定量の液体Lが貯留される。また、複数の定量液溜め3のいずれにも貯留されなかった余剰な液体Lが余剰液溜め56に貯留される。全ての定量液溜め3に定量の液体Lが貯留されると、ポンプ7を停止して、注入ユニット8からの液体Lの注入を停止する。注入ユニット8から注入する液体Lの量は、予め設定されており、全ての定量液溜め3から液体Lが溢れかつ余剰液溜め56からは液体Lが溢れない量とされている。
定量貯留ステップの後、定量液溜め3に貯留された液体Lを分注容器2に分注する分注ステップを行う。このステップでは、全ての定量液溜め3に定量の液体Lが貯留された状態で定量液溜め3の注出口4を開いて、定量液溜め3に貯留された液体Lを分注容器2に分注する。つまり、モータ9を駆動して、図7(c)に示すように、半円筒ケース51を貯留姿勢から回転させて、注出口4が最下位置すなわち回転軸53の真下位置になるようにする。これにより、注出口4が定量液溜め3内の液体Lの液面より下方位置になり(つまり注出口4が開いて)、定量液溜め3内の液体Lは、注出口4から注出され、受皿11を経由して分注容器2に移し替えられる。このとき、図7(d)に示すように、余剰液溜め56の戻し口57は、余剰液溜め56内の液体Lよりも上方位置にあり、余剰液溜め56内の液体Lは、戻し口57に流れ込むことはなく、余剰液溜め56に貯留された状態に維持される。
分注ステップの後、余剰液溜め56に貯留された液体Lを定量液溜め3に戻す戻しステップを行う。このステップでは、モータ9を駆動して、分注ステップとは逆方向に半円筒ケース51を回転させて、図7(f)に示すように、戻し口57が最下位置すなわち回転軸53の真下位置になるようにする。これにより、戻し口57が余剰液溜め56内の液体Lの液面より下方位置になり、余剰液溜め56内の液体Lは、戻し口57に流れ込み、図7(e)に示すように、戻し口57から定量液溜め3に戻される。戻し口57は、可能な限り周壁51cの近くにあるので、余剰液溜め56内の液体Lを全て定量液溜め3に戻すことが可能である。その後、モータ9を駆動して、半円筒ケース51を貯留姿勢に戻し、スライドベース13を移動させて別の分注容器2をセットし、定量貯留ステップ、分注ステップ、及び戻しステップを繰り返す。このとき、定量貯留ステップにおいて、余剰液溜め56の隣の定量液溜め3は、前回の戻しステップで余剰液溜め56から戻された液体Lと注入ユニット8から注入された液体Lとを貯留することになる。
図8(a)(b)(c)は、注入ユニット8の構成を示す。注入ユニット8は、液体の供給を受ける給液口8aと、給液口8aから供給された液体を複数の定量液溜め3に注入するための注入口8bとを有する。給液口8aは、円形の口径をしており、ポンプ7の送出チューブ7bに接続される。注入口8bは、一方向に長い形状になっている。注入ユニット8は、注入口8bの長手方向が複数の定量液溜め3の並び方向と平行となるように、複数の定量液溜め3の上方位置に配置され、給液口8aから供給された液体を注入口8bから放出して複数の定量液溜め3に注入する。注入口8bの長手方向の長さは、注入口8bから放出された液体が直接に余剰液溜め56に注入されないように、複数の定量液溜め3の並び方向の長さよりも少し短くなっている。
本実施形態の分注器1及び分注方法によれば、全ての定量液溜め3に過剰に液体を注いで各定量液溜め3に液体を溢れるまで貯留させ、定量液溜め3に貯留された液体の全てを分注容器2に移し替える。従って、従来のポンプ動作を行う場合のような機械的精度の諸要因が介在しないため、定量液溜め3の容積の精度のみによって、高精度に液体を分注することができる。また、細胞混濁液を分注する場合には、従来のような押し子による摩擦、空気の減圧及び加圧による異状雰囲気、ローラーによるチューブの圧迫等がないため、細胞の損傷を防ぐことができる。
また、複数の定量液溜め3を半円筒ケース51により構成し、半円筒ケース51を回転させることにより、定量液溜め3に貯留された液体を分注容器2に移し替えるので、液体を定量に分注することを簡単な構成によって実現することができる。また、定量液溜め3に貯留されなかった余剰な液体を余剰液溜め56に貯留し、定量液溜め3に貯留された液体を分注容器2に移し替えた後、余剰液溜め56に貯留された余剰な液体を定量液溜め3に戻すので、液体を無駄にすることなく有効に利用することができる。しかも、半円筒ケース51を回転させることにより、余剰液溜め56に貯留された液体を定量液溜め3に戻すので、余剰な液体を定量液溜め3に戻すことを簡単な構成によって実現することができる。
なお、半円筒ケース51は、断面が円の半分以上の円弧形状、例えば円の3/4程度の円弧形状とされていてもよい。また、注入ユニット8は、必ずしも必要でなく、送出チューブ7bから送られてきた液体をそのまま定量液溜め3に注ぎ込んでもよい。また、受皿11は、必ずしも必要でなく、注出口4から注出された液体をそのまま分注容器2に流し込んでもよい。また、定量液溜め3に貯留された液体の分注容器2への移し替えは、半円筒ケース51を回転させて注出口4を液面より下方位置にすることに代えて、半円筒ケース51の最下位置に注出口4を設けて、注出口4を電磁弁などで開閉するようにしてもよい。
図9(a)(b)は、第2の実施形態による分注器1の構成を示す。本実施形態では、複数の定量液溜め3の各々は、一方端から他方端に向けて下方に傾斜して設けられ、各定量液溜め3の底部に注出口4を有する。複数の定量液溜め3は、一方端(図示の左端)の定量液溜め3が最も高い位置にあり、他方端に向けて位置が低くなっている。また、余剰液溜め56は、他方端の定量液溜め3に隣接して、他方端の定量液溜め3よりも低い位置に設けられ、余剰液溜め56の底部に排出口59を有する。また、複数の定量液溜め3及び余剰液溜め56は、第1の実施形態とは異なる構成の分注ケース70に一体的に設けられている。各定量液溜め3は、同じ形状であり、各定量液溜め3の容積は、全て等しい。また、分注器1は、複数の定量液溜め3に注入する液体を貯えておく貯液タンク71を備える。貯液タンク71は、複数の定量液溜め3の上方位置に配置されており、分注ケース70に一体的に設けられている。貯液タンク71は、貯液タンク71内に液体を入れるための給液口72と、貯液タンク71から複数の定量液溜め3に液体を注入するための注入口73とを有する。給液口72は、貯液タンク71の上部にあり、注入口73は、複数の定量液溜め3の一方端の最も高い位置にある定量液溜め3の上方位置にある。また、分注器1は、貯液タンク71の注入口73を開閉する動作を行うための磁性体であるスチールボール81及び磁石82、83と、定量液溜め3の注出口4を開閉する動作を行うための磁性体であるスチールボール91及び磁石92、93と、分注器1の動作を制御する制御部(不図示)と、を備える。
スチールボール81は、貯液タンク71の内部に設けられており、注入口73の口径よりも大きく、注入口73を開閉し得る大きさである。磁石82は、弾性を有する素材から成るゴム磁石であり、注入口73と同じ口径の孔を有し、この孔が注入口73の一部を構成するように貯液タンク71の底に配置されている。磁石83は、分注ケース70の外部に設けられており、スチールボール81よりも高い位置で分注ケース70の背面に接近、離反し得るように、支持部材によって移動自在に支持されている。磁石83は、制御部による制御のもと、分注ケース70の背面に接近、離反される。磁石83が分注ケース70の背面から離反した状態では、スチールボール81が磁石82の磁力により吸引されて注入口73上に保持され、注入口73が閉じる。このとき、磁石82が弾性を有する材料から成っているので、磁石82とスチールボール81との間の隙間をなくすように磁石82が変形して、注入口73が完全に閉じられる。磁石83が分注ケース70の背面に接近した状態では、スチールボール81が磁石83の磁力により吸引されて注入口73上から移動し、注入口73が開く。注入口73が開くことにより、貯液タンク71内の液体が注入口73から複数の定量液溜め3に注入される。スチールボール81、磁石82、磁石83、及び制御部によって、定量液溜め3に液体を注ぎ込む手段が構成されている。
スチールボール91は、各定量液溜め3の内部に設けられており、注出口4の口径よりも大きく、注出口4を開閉し得る大きさである。磁石92は、弾性を有する素材から成るゴム磁石であり、注出口4と同じ口径の孔を有し、この孔が注出口4の一部を構成するように各定量液溜め3の底に配置されている。磁石93は、分注ケース70の外部に各スチールボール91に対応して設けられており、スチールボール91よりも高い位置で分注ケース70の背面に接近、離反し得るように、支持部材によって移動自在に支持されている。各磁石93は、制御部による制御のもと、分注ケース70の背面に接近、離反される。磁石93が分注ケース70の背面から離反した状態では、スチールボール91が磁石92の磁力により吸引されて注出口4上に保持され、注出口4が閉じる。このとき、磁石92が弾性を有する材料から成っているので、磁石92とスチールボール91との間の隙間をなくすように磁石92が変形して、注出口4が完全に閉じられる。磁石92が分注ケース70の背面に接近した状態では、スチールボール91が磁石93の磁力により吸引されて注出口4上から移動し、注出口4が開く。注出口4が開くことにより、定量液溜め3に貯留されている液体は、注出口4から注出され、分注容器2に流し込まれる。スチールボール91、磁石92、磁石93、及び制御部によって、定量液溜め3に貯留された液体を分注容器2に移し替える手段が構成されている。
液体の分注は、以下のようにして行われる。まず、全ての定量液溜め3に定量の液体を貯留する定量貯留ステップを行う。このステップでは、全ての定量液溜め3の注出口4を閉じた状態で、貯液タンク71の注入口73を開いて、貯液タンク71から複数の定量液溜め3に液体を注入する。つまり、全ての磁石93を分注ケース70の背面から離反させ、また、磁石83を分注ケース70の背面に接近させる。これにより、全ての定量液溜め3内のスチールボール91が磁石92の磁力により注出口4上に保持され、全ての定量液溜め3の注出口4が閉じられた状態となり、また、貯液タンク71内のスチールボール81が磁石83の磁力により注入口73上から移動し、注入口73が開いて、注入口73から液体が注入される。このとき、注入口73は、一方端(図示の左端)の定量液溜め3の上方にあるため、液体は、一方端の定量液溜め3に注がれ、一方端の定量液溜め3に定量の液体が貯留される。複数の定量液溜め3は、一方端の定量液溜め3が最も高い位置にあり、他方端に向けて位置が低くなっているので、一方端の定量液溜め3に定量以上に過剰に液体が注がれると、過剰分の液体は、この定量液溜め3から溢れ、隣の定量液溜め3に注がれる。隣の定量液溜めに過剰に液体が注がれると、過剰分の液体は、さらに隣の定量液溜め3に注がれ、これが繰り返される。また、他方端(図示の右端)の定量液溜め3に過剰に液体が注がれると、過剰分の液体は、余剰液溜め56に注がれ、余剰液溜め56の排出口59から分注容器2に排出される。
すなわち、定量貯留ステップでは、複数の定量液溜め3の一方端から液体を注いで、一つの定量液溜め3に注がれた液体が過剰になったとき過剰分が隣の定量液溜め3に移ることを順次繰り返して、全ての定量液溜め3に定量の液体が貯留される。また、複数の定量液溜め3のいずれにも貯留されなかった余剰な液体は、余剰液溜め56から分注容器2に排出される。全ての定量液溜め3に定量の液体が貯留されると、注入口73を閉じて、貯液タンク71からの液体の注入を停止する。つまり、磁石83を分注ケース70の背面から離反させる。これにより、スチールボール81が磁石82の磁力により注入口73上に保持され、注入口73が閉じて、液体の注入が停止される。貯液タンク71から注入する液体の量は、予め設定されており、全ての定量液溜め3から液体が溢れる量とされている。
定量貯留ステップの後、定量液溜め3に貯留された液体を分注容器2に分注する分注ステップを行う。このステップでは、全ての定量液溜め3に定量の液体が貯留された状態で定量液溜め3の注出口4を開いて、定量液溜め3に貯留された液体を分注容器2に分注する。つまり、全ての磁石93を分注ケース70の背面に接近させる。これにより、全ての定量液溜め3内のスチールボール91が磁石93の磁力により注出口4上から移動し、全ての定量液溜め3の注出口4が開いて、各定量液溜め3内の液体は、注出口4から注出され、分注容器2に移し替えられる。その後、全ての磁石93を分注ケース70の背面から離反させて全ての定量液溜め3の注出口4を閉じ、スライドベース13を移動させて別の分注容器2をセットし、定量貯留ステップ、及び分注ステップを繰り返す。このとき、必要に応じて、余剰液溜め56から分注容器2に排出された液体を例えば手作業で貯液タンク71に戻してもよい。
第2の実施形態の分注器1及び分注方法によれば、第1の実施形態と同様に、定量液溜め3の容積の精度のみによって、高精度に液体を分注することができ、また、液体に含まれている細胞の損傷を防ぐことができる。また、スチールボール91を磁力で移動させて注出口4を開閉することにより、定量液溜め3に貯留された液体を分注容器2に移し替えるので、液体を定量に分注することを簡単な構成によって実現することができる。
なお、磁石83及び磁石93は、電磁石であってもよい。この場合、磁石83及び磁石93を分注ケース70に接近、離反させることに代えて、電磁石をオン、オフすればよい。また、複数の定量液溜め3は、中央の定量液溜め3が最も高い位置にあり、中央から両側端に向けて下方に傾斜して設けられていてもよい。この場合、貯液タンク71の注入口73は、中央の定量液溜め3の上方位置に配置される。
図10及び図11は、第3の実施形態による分注器1の構成を示す。この分注器1は、定量液溜め3の形状が第2の実施形態と異なる。この分注器1では、各定量液溜め3は、上方の径が大きく下方の径が小さい円錐形状をしており、円錐形状の下端に注出口4を有する。また、第2の実施形態における磁石82及び磁石92を備えていない。他の構成については、第2の実施形態と同様である。液体の分注は、第2の実施形態と同様に、磁石83及び磁石93を分注ケース70の背面に接近、離反させることにより行われる。但し、磁石83を分注ケース70の背面から離反させたとき、第2の実施形態とは異なり、スチールボール81は、その自重により、注入口73上に移動して、注入口73上に保持される。また、磁石93を分注ケース70の背面から離反させたとき、第2の実施形態とは異なり、スチールボール91は、その自重により、注出口4上に移動して、注出口4上に保持される。第3の実施形態によれば、第2の実施形態における磁石83及び磁石93を備えていないので、その分、部品点数が少なく、構成が簡素である。
なお、本発明は、上記各実施形態の構成に限られず、種々の変形が可能である。例えば、複数の定量液溜め3は、必ずしも1列に配列されている必要はなく、一つの定量液溜め3に過剰に注がれて溢れた液体が別の定量液溜め3に移るように連続的に並設されていればよい。また、複数の定量液溜め3は、液体を貯留する容積が等しければよく、各々の形状が異なっていてもよい。
1 分注器
2 分注容器
3 定量液溜め
4 注出口
5 分注ケース
6 支持体
7 ポンプ
8 注入ユニット
9 モータ
10 連結機構
11 受皿
12 液体容器
13 スライドベース
51 半円筒ケース
51a 周壁
51b 端壁
51c 周壁
52 隔壁
52a 液体流通窓
53 回転軸
56 余剰液溜め
57 戻し口
59 排出口
70 分注ケース
71 貯液タンク
72 給液口
73 注入口
81 スチールボール
82、83 磁石
91 スチールボール
92、93 磁石

Claims (5)

  1. 複数の分注容器に液体を定量に分注する分注器において、
    定量の液体を貯留することができる連続的に並設された複数の定量液溜めを備え、
    前記複数の定量液溜めは、各々に貯留された液体を前記分注容器に注出するための注出口を有し、
    前記複数の定量液溜めの少なくとも一つから液体を注いで、一つの定量液溜めに注がれた液体が過剰になったとき過剰分が隣の定量液溜めに移ることを順次繰り返して、前記全ての定量液溜めに定量の液体が貯留され、
    前記全ての定量液溜めに定量の液体が貯留された状態で前記注出口を開いて、前記分注容器に分注する、ことを特徴とする分注器。
  2. 前記複数の定量液溜めは、半円筒ケースに該定量液溜めの並び方向に直交する複数の隔壁により区分されることにより構成され、
    前記注出口は、前記半円筒ケースの周壁に設けられ、
    前記半円筒ケースを回転させることにより、前記定量液溜めに貯留された液体を前記注出口から前記分注容器に移し替える、ことを特徴とする請求項1に記載の分注器。
  3. 前記複数の定量液溜めのいずれにも貯留されなかった余剰な液体を貯留することができる余剰液溜めをさらに備え、
    前記余剰液溜めは、前記半円筒ケースに前記定量液溜めの並び方向に設けられ、貯留された液体を前記定量液溜めに戻すための戻し口を有し、
    前記戻し口は、前記半円筒ケースの前記定量液溜めと前記余剰液溜めとを分け隔てる隔壁に設けられ、
    前記半円筒ケースを回転させて前記定量液溜めに貯留された液体を前記分注容器に移し替えた後、それとは逆方向に前記半円筒ケースを回転させることにより、前記余剰液溜めに貯留された液体を前記戻し口から前記定量液溜めに戻す、ことを特徴とする請求項2に記載の分注器。
  4. 前記複数の定量液溜めの各々は、一方端から他方端に向けて下方に傾斜して設けられ、各定量液溜めの底部に前記注出口を有し、
    前記定量液溜めの内部に、前記注出口の口径よりも大きく該注出口を開閉し得る磁性体を備え、
    前記磁性体を磁力で吸引して移動させ、前記注出口を開くための磁石を備え、
    前記磁石を作用させて前記磁性体が前記注出口を閉じた状態を解除させることにより、前記定量液溜めに貯留された液体を前記注出口から前記分注容器に移し替えることを特徴とする請求項1に記載の分注器。
  5. 複数の分注容器に液体を定量に分注する分注方法において、
    定量の液体を貯留することができる連続的に並設された複数の定量液溜めの少なくとも一つから液体を注いで、一つの定量液溜めに注がれた液体が過剰になったとき過剰分が隣の定量液溜めに移ることを順次繰り返して、全ての定量液溜めに定量の液体を貯留する定量貯留ステップと、
    前記定量貯留ステップの後、全ての定量液溜めに定量の液体が貯留された状態で各定量液溜めに設けられた注出口を開いて、前記分注容器に分注する分注ステップと、
    を備えることを特徴とする分注方法。
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