次に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<機能ブロック>
まず、図1を参照して本実施形態である一体型装置1000の構成について説明する。図1は一体型装置1000に含まれる機能ブロックを表すブロック図である。
図1を参照すると、一体型装置1000は、第1の制御部100、タッチパネル110、スピーカ120、報知用LED130、ボタン140、テレビチューナ150、GPSセンサ160、加速度センサ170、第1の記憶部180、主記憶部190、第2の制御部200、カメラ210、マイク220、第2の記憶部230、電源部310及びUSB端子320を含む。
ここで、第1の制御部100は、もっぱらカーナビゲーション装置としての機能を実現する制御部である。一方で、第2の制御部200は、もっぱらドライブレコーダとしての機能を実現する制御部である。そして、第1の制御部100及び第2の制御部200は連携することにより一体型装置1000の制御を実現する。つまり、一体型装置1000は、カーナビゲーション装置としての機能とドライブレコーダとしての機能との双方を兼ね備えた装置である。以下の説明においては、一体型装置1000を移動体である自動車のダッシュボード上に設置して使用することを想定する。
次に、これら各部の機能について、より詳細に説明する。
第1の制御部100は、上述した各部のなかでも特に、タッチパネル110、スピーカ120、報知用LED(Light Emitting Diode)130、ボタン140、テレビチューナ150、GPS(Global Positioning System)センサ160、加速度センサ170、第1の記憶部180及び主記憶部190を制御する。
具体的には、第1の制御部100は、タッチパネル110が受け付けた操作の内容を入力する。また、表示すべき画像データをタッチパネル110に出力する。また、第1の制御部100は、出力すべき音楽や音声等の音をスピーカ120に出力する。更に、第1の制御部100は、報知用LED130を点灯や点滅させることにより、ユーザに対する報知を行う。
更に、第1の制御部100は、タッチパネル110が受け付けた操作に応じてテレビチューナ150の制御を行う。
更に、第1の制御部100は、GPSセンサ160が測位した位置情報を入力する。更に、第1の制御部100は、加速度センサ170が測定した加速度を入力する。
更に、第1の制御部100は、第1の記憶部180に情報を書き込む。更に第1の制御部100は第1の記憶部180より情報を読み込む。
更に、第1の制御部100は、主記憶部190に情報を書き込む。更に第1の制御部100は主記憶部190より情報を読み込む。
更に、第1の制御部100は、基板上に実装された通信線等で接続され第2の制御部200と相互に通信を行う。
更に、第1の制御部100はUSB端子320を介して接続された外部装置と、相互に通信を行う。
タッチパネル110は、ユーザから画面を押下されることにより操作を受け付け、受け付けた操作の内容を第1の制御部100に出力する。ここで、操作の内容とは押下を受け付けた位置が、タッチパネル110の画面上のどの位置であるのかを特定する情報である。また、タッチパネル110は、第1の制御部100から入力される画像データを画面上に表示する。更に、タッチパネル110は、テレビチューナ150から入力される画像データを画面上に表示する。
スピーカ120は、第1の制御部100から入力される音楽や音声等の音を出力する。
報知用LED130は、第1の制御部100の制御に基づいて点灯や点滅をする。
ボタン140は、一体型装置1000の筐体に設けたれた物理的なボタン140であり、ユーザの操作を受け付ける。
ここで、上述したように一体型装置1000を自動車に設置して使用する場合には、タッチパネル110、スピーカ120及び報知用LED130のそれぞれは、タッチパネル110、スピーカ120及び報知用LED130の出力をユーザが検知可能な位置に配置される。また、タッチパネル110及びボタン140はユーザが操作可能な位置に配置される。
テレビチューナ150は、テレビ信号を受信し、受信したテレビ信号を所定の形式の画像データに変換してタッチパネル110に出力する。以下の説明では、このテレビチューナ150が変換した画像データを「テレビ映像」と呼ぶ。
GPSセンサ160は、GPSを利用して一体型装置1000の現在位置を測位し、測位した位置情報を第1の制御部100に出力する。ここで、位置情報とは例えば、GPSの規格に準拠した座標情報により実現される。
加速度センサ170は、加速度を測定し、測定した加速度を第1の制御部100に入力する。なお、加速度センサ170は、「Gセンサ」と呼ばれることもある。
第1の記憶部180は、ユーザにより脱着可能な記憶媒体が挿入される部分である。第1の記憶部180には、例えば、MP3(MPEG-1AudioLayer-3)形式の音楽ファイルや、第1の制御部100が書き込んだテレビ映像が格納された記憶媒体が挿入される。そして、第1の制御部100の制御により、これら音楽ファイルや、テレビ映像は第1の記憶部180に挿入された記憶媒体より読み込まれ、スピーカ120やタッチパネル110から出力される。
主記憶部190には、カーナビゲーション行うための情報が格納される。具体的には、地図情報、一定の目標物に関する情報、道路の種別を特定するための情報、施設の情報及び住所情報等が格納される。また、主記憶部190には、第1の制御部100による制御を実現するためのソフトウェアが格納される。
また、一体型装置1000の出荷後に更新されたソフトウェアの最新データや目標物についての最新データ等を使用して、主記憶部190のソフトウェアをアップデートすることもできる。例えば、最新データが格納された記憶媒体を第1の記憶部180に挿入し、第1の記憶部180が、この記憶媒体から追加データを読み取って主記憶部190のソフトウェアをアップデートする。ここで、主記憶部190は、例えばフラッシュメモリにより実現される。
また、上述したように一体型装置1000を自動車に設置して使用している場合には、GPSセンサ160が測位した現在位置は自動車の現在位置を表し、加速度センサ170が測定した加速度は自動車の加速度を表すこととなる。そして、第1の制御部100は、GPSセンサ160が測位した現在位置及び記憶部に格納されている地図情報等を照らし合わせることにより、自動車の現在位置を含んだ運行案内用の地図を作成し、タッチパネル110にこの運行案内用の地図を表示する。また、タッチパネル110、スピーカ120及び報知用LED130を使用して、所定の情報、警報及びメッセージを出力する。第1の制御部100がこれらの処理を行うことによりカーナビゲーション機能を実現する。
一方、第2の制御部200は、上述した各部のなかでも特に、カメラ210、マイク220及び第2の記憶部230を制御する。
そして、第2の制御部200は、カメラ210が撮像した映像信号及びマイク220が集音した音響信号を入力し、入力した映像信号及び音響信号を所定の形式の画像データに変換して記憶部に格納する。以下の説明では、この第2の制御部200が変換した画像データを「リアルタイム映像」と呼ぶ。
また、第2の制御部200は、リアルタイム映像を第1の制御部100に出力する。出力されたリアルタイム映像は、タッチパネル110に表示される。
カメラ210は、入射部211を含む。
入射部211は、光が入射する部分である。入射部211に入射した光は映像信号に変換され第2の制御部200に出力される。
更に、マイク220は集音を行う。マイク220が集音した音は音響信号に変換され第2の制御部200に出力される。
ここで、一体型装置1000を自動車に設置して使用している場合には、入射部211に入射した光及びマイク220が集音した音は、ドライブレコーダとして撮像すべき対象となる。ここでドライブレコーダとして撮像すべき対象とは、例えば、自動車の車内からフロントガラス越しに撮像される進行方向の風景及び周囲の音である。そして、第2の制御部200は、かかるドライブレコーダとして撮像すべき対象を、所定の映像形式で第2の記憶部230に記憶することによりドライブレコーダとしての機能を実現する。
電源部310は、一体型装置1000に含まれる各機能ブロックに電源を供給する。電源部310への電源の供給は外部装置からUSB端子320を介して行われる。なお図1では電源部310が各機能ブロックに対して給電を行うための配線については図示を省略する。
USB端子320は、USB規格に準拠した端子である。USB端子320にはUSB規格に準拠したケーブルを介して外部装置と接続される。そして、外部装置からはケーブルを介して電源の供給が行われる。また、ケーブルを介して第1の制御部100と外部装置が通信を行うことも可能である。
ここで、一体型装置1000を自動車に設置して使用している場合には、自動車のカーチャージャーに接続されたケーブルがUSB端子320に接続される。そして、一体型装置1000は自動車のカーチャージャーから電源を供給される。
以上、本実施形態の機能ブロックについて説明した。
なお、以上説明した第1の制御部100及び第2の制御部200は、それぞれCPU(Central Processing Unit)等の演算装置や、RAM(Random Access Memory)やROM(Read only memory)等により実現される。そして、ROMや主記憶部190に記憶されているソフトウェアをCPUが読み込み、RAMに展開させながら演算処理を行うことにより第1の制御部100及び第2の制御部200による制御は実現される。
<本実施形態の処理>
次に本実施形態が行う処理のそれぞれについて、図を参照して詳細に説明する。
<リアルタイム映像の録画>
まず、第2の制御部200の制御により行われるリアルタイム映像の録画について図2を参照して説明する。本実施形態では、常時録画、マニュアル録画及びイベント録画の3つの録画方法が存在する。
まず、前提として一体型装置1000が設置された自動車のエンジンの始動と共に撮像が行われ、リアルタイム映像の取得が開始される。そして、自動車のエンジンが止められることにより撮像は終了し、これに伴いリアルタイム映像の取得は終了となる。
ここで、自動車のエンジンが動作しているか否かは、例えば、USB端子320を介して自動車から電源の供給があるか否かに応じて判断するとよい。つまり、電源の供給が開始されたのならばリアルタイム映像の取得を開始し、電源の供給が終了されたのならばリアルタイム映像の取得を終了するようにする。
次に、常時録画について説明する。リアルタイム映像の取得が開始されてから、リアルタイム映像の取得が終了するまでの間、リアルタイム映像は第2の記憶部230に保存される。つまり自動車のエンジンが動作している間は、常に常時録画が行われる。
録画したリアルタイム映像は所定の長さの単位で複数のファイルに分割されて第2の記憶部230に保存される。所定の長さの単位は任意であるが、例えば30秒単位で1つのファイルとするよい。なお以下の説明ではこのファイルを「映像ファイル」と呼ぶ。
図2左上の「起動から第2の記憶部230の容量が一杯となるまで」のように、第2の記憶部230の容量であって、常時録画用に割り当てられた容量が一杯となるまで映像ファイルの保存が継続される。常時録画用に割り当てる容量は任意であるが、例えば20分の長さに対応するだけの映像ファイルが録画可能な容量とするとよい。
また、第2の記憶部230の容量であって、常時録画用に割り当てられた容量が一杯となってからも映像ファイルの保存は継続する。しかし、このままでは容量が足らず、新たな映像ファイルを保存することはできない。そのため、新たな映像ファイルを保存する際に、一番古い映像ファイルから削除するとよい。
次に、マニュアル録画について説明する。ユーザによるボタン140の押下又はタッチパネル110の押下を検出すると第2の制御部200によるマニュアル録画が実行される。具体的には、第1の制御部100は、ユーザによるボタン140の押下又はタッチパネル110の押下を検知すると、マニュアル録画の実行を第2の制御部200に対して指示する。かかる指示を受けた第2の制御部200は、ボタン140の押下又はタッチパネル110の押下が検知された時点を含む映像ファイルと、その映像ファイルの一つ前の映像ファイルを保護する。つまり、一度の押下に応じて2つの映像ファイルを保護する。ここで保護するとは、保護した映像ファイルを、常時録画による一番古い映像ファイルの削除の対象から外すということである。
そして保護された2つの映像ファイル、マニュアル録画を行った日時及びこの2つの映像ファイルが撮像された地点の位置を特定する位置情報を紐付けて組として第2の記憶部230に格納する。またこの今回のマニュアル録画を識別するために識別子も更に組に加える必要がある。例えば、マニュアル録画を行った日時を、単に日時を確認するためだけに使用するではなく、識別子としても使用するようにするとよい。また、位置情報としてはGPSセンサ160により測位された座標情報を第1の制御部100に要求し、要求に応じて第1の制御部100から送信される座標情報を使用するようにするとよい。あるいは、第1の制御部100がマニュアル録画の実行を指示する際に、併せて座標情報を送信するようにし、第2の制御部が送信された座標情報を使用するようにするとよい。
更に、第2の制御部200はマニュアル録画を行ったことを第1の制御部100に通知する。具体的には、マニュアル録画を実行した旨、マニュアル録画が行われた日時及びマニュアル録画が行われた地点の位置を特定する位置情報を紐付けて組として、この組と今回のマニュアル録画を特定するための識別子を第1の制御部100に送信する。そして、第1の制御部100は、受信した、この組となった情報とその識別子を主記憶部190に格納する。
保護可能とする件数は第2の記憶部230の容量に応じて任意に定めてよいが、例えば、最大事件10件分、すなわち、映像ファイル20個分の容量とするとよい。映像ファイル20個分を保護している状態で、ユーザによるボタン140の押下を検出して、新たにマニュアル録画を実行する場合、及び後述のイベント録画を新たに実行する場合には、一番古い事件1件分の映像ファイルである映像ファイル2つを保護の対象から除外して削除する。これにより新たな映像ファイルを保護の対象とすることが可能となる。
次に、イベント録画について説明する。第1の制御部100によりイベントが発生したと判断されると、第2の制御部200によりイベント録画が実行される。ここで、イベントとはリアルタイム映像を録画するべき事象のことである。つまり、リアルタイム映像を録画するべき事象が発生した場合に、イベントが発生したと判断される。また、リアルタイム映像を録画するべき事象とは、例えば、ドライブレコーダの機能により映像を録画すべき事象である衝突事故や、事故等の回避のために急ブレーキ・急ハンドル等の異常が起きたことである。ただし、衝突事故や、事故等の回避のために急ブレーキ・急ハンドル等の異常が起きたという事象はイベントの一例に過ぎず、これらの事象をイベントとは取り扱わないようにしてもよいし、他の事象をイベントとして取り扱うようにしてもよい。
そして、第1の制御部100によりイベントが発生したと判断されると、イベントが発生した日時と、イベントが発生した地点の位置を特定する位置情報とを紐付けて組として、この組と今回のイベント録画を特定するための識別子を主記憶部190に格納する。
また、第1の制御部100によりイベントが発生したと判断されると、イベントが発生した旨、イベントが発生した日時、及びイベントが発生した地点の位置を特定する位置情報とを紐付けて組として、この組と今回のイベント録画を特定するための識別子が、第1の制御部100から第2の制御部200に通知される。かかる通知を受けた第2の制御部200はイベント録画を実行する。なお、第1の制御部100が、どのようにしてイベントが発生したと判断するのかについては、本イベント録画についての説明の次に説明する。
イベント録画を実行する第2の制御部200は、イベントが発生した時点を含む映像ファイルと、その映像ファイルの一つ前の映像ファイルを保護する。つまり、一度のイベント発生に応じて2つの映像ファイルを保護する。
そして保護された2つの映像ファイル、イベントが発生した日時及び2つの映像ファイルが撮像された地点の位置を特定する位置情報を紐付けて組として、この組と今回のイベント録画を特定するための識別子を第2の記憶部230に格納する。またマニュアル録画と同様に、イベントが発生した日時を、識別子としても使用するようにするとよい。更に、位置情報についてもマニュアル録画と同様に、第1の制御部100から送信された座標情報を使用するようにするとよい。
マニュアル録画と同様に、保護可能とする件数は第2の記憶部230の容量に応じて任意に定めてよいが、例えば、マニュアル録画の件数と合算して最大事件10件分、すなわち、映像ファイル20個分の容量とするとよい。マニュアル録画と同様に、映像ファイル20個分を保護している状態で、更に録画を実行する場合には、一番古い事件1件分の映像ファイルである映像ファイル2つを保護の対象から外して削除するようにするとよい。
このように録画された映像ファイルは、ユーザの操作に応じて再生可能なようにする。例えば、図3に表されるように、保護されている映像ファイルが撮像された日時を識別子として、タッチパネル110にリスト表示する。そして、ユーザによる選択をタッチパネル110にて受け付けて、選択に応じた映像ファイルをタッチパネル110上に再生する。なお、ユーザが、マニュアル録画とイベント録画を区別可能なように、マニュアル録画の場合は図3のi1のようなアイコンを付し、イベント録画の場合はi1とは異なる形状の図3のi2のようなアイコンを付すようにしている。
<イベントの発生判断>
本実施形態では、第1の制御部100が、イベントが発生したことを判断する。
このイベントが発生したことを判断するために、自動車の移動に伴って変化する測定情報である加速度センサ170により測定される加速度と、所定の閾値とを使用する。そして、測定した加速度が、この所定の閾値を超えた場合にイベントが発生したと判断する。このようにすることにより、自動車が他の移動体や設置物に衝突したことや、自動車を運行するユーザの運転に基づく急停止や急発信及び急旋回があったということ、すなわちイベントが発生したことが判断できる。
また、閾値は1つのみではなく段階的に複数設ける。そして、加速度センサ170の測定値が段階的に設けた閾値の何れを超えたかも判断することにより、単に自動車が他の移動体や設置物に衝突したということのみならず、衝突した際の衝撃がどの程度であったかも判断することができる。
例えば、一番敏感な段階の閾値を0.5Gとし、そこから段階的に鈍感とする。つまり二番目に鈍感な段階の閾値を0.8G、中間の段階の閾値を1.1G、二番目に鈍感な段階の閾値を1.4G、もっとも鈍感な段階の閾値を1.7G、というように、段階的に例えば5段階設定する。
そして、加速度センサ170の測定値が例えば0.5G未満であれば、イベントが発生したとは判断しない。また、加速度センサ170の測定値が例えば0.9Gであれば、二番目に鈍感な段階の閾値を超えているので、レベル2のイベントが発生したと判断する。また、例えば、加速度センサ170の測定値が例えば1.9Gであれば、一番鈍感な段階の閾値を超えているので、レベル5のイベントが発生したと判断する。このように加速度センサ170の測定値が高いほど、高レベルのイベントが発生したと判断する。これは言い換えると、イベントのレベルが高いほど、大きな衝撃が検知されたということとなる。
イベントが発生したと判断された場合には、第1の制御部100は、イベントが発生した位置を特定するための位置情報、発生したイベントのレベル及びイベントが発生した日時を紐付けて組として、この組と今回のイベントを特定するための識別子を主記憶部190に格納する。また、第2の制御部200がマニュアル録画やイベント録画の際に行っているのと同様にして、イベントが発生した日時を、各イベントを識別するための識別符号としても使用するようにするとよい。
また、上述したように第1の制御部100によりイベントが発生したと判断されると、第2の制御部200によりイベント録画が実行される。具体的には、第1の制御部100によりイベントが発生したと判断されると、その旨が第2の制御部200に通知される。かかる通知を受けた第2の制御部200はイベント録画を実行する。なお、第2の制御部200によるイベント録画の実行方法は、<リアルタイム映像の録画>の項で上述した通りである。
更に、イベントが発生したと判断された場合、第1の制御部100は、報知用LED130を点灯又は点滅させることにより、ユーザにイベントの発生を知らせる。また、第1の制御部100は、併せて「*****イベントが発生しました」のようなメッセージをタッチパネル110上にポップアップ表示する。
例えば、ナビゲーション機能を使用している場合には地図上にメッセージをポップアップ表示する。このメッセージの表示例が図4に表されている。
まず図4に表されるようにタッチパネル110全体には運行案内用の地図が表示されている。そして、図4に表されるi3がイベントの発生を表すためにポップアップ表示されているメッセージである。このメッセージの「*****」には、例えば発生したイベントのレベルを表示する。例えば「レベルが3のイベントが発生しました」のように表示するとよい。また、かかるメッセージは緊急性があり、速やかにユーザに伝えるべきものである。すなわち、ユーザに伝える情報として重要度が高い。そのため、ナビゲーション機能以外の機能を使用しているとき、例えばテレビ映像を再生中であっても、テレビ映像上にメッセージをポップアップ表示するとよい。
また図4に表されるi4のエリアには運行案内に用いる各種情報が表示されるエリアが設けられる。図4に表される例では、このエリアに上から、GPS衛星から取得した現在時刻、GPS信号の受信強度及び方位、地図の縮尺を表す値、ショートカットボタンが配置されている。
ここで、ショートカットボタンは、押下の度に画面に表示される情報を切り替えるためのボタンである。ショートカットボタンの押下に伴う画面に表示される情報の切り替え、すなわち、画面の遷移に関しては後述するので、ここでは詳細な説明を省略する。
また、図4に表されるi5には、一体型装置1000が設置されている自動車の現在の走行速度が時速として表示される。
また、図4に表されるi6には、一体型装置1000が設置されている自動車が現在走行している地点に関連する情報が表示される。現在走行している地点に関連する情報とは、例えば走行している地点の住所や道路名称、緯度・経度が表示される。また、図4に表されるi6が押下されるとメニュー画面が表示されるようにするのもよい。
<誤検出認定地点>
次に、本実施形態特有の処理である誤検出認定地点の認定について説明する。
上述したように、本実施形態である一体型装置1000は、ドライブレコーダとしての機能とカーナビゲーション装置としての機能の双方を含んでいる。そして、ドライブレコーダとしての機能によりイベントが発生したか否かを判断する。また、イベントが発生したと判断された場合には、イベント録画を実行する。更に、カーナビゲーション装置としての機能により表示される地図上に、イベントが発生したと判断された地点の位置を特定するためのアイコン等を表示する。
ここで、上述の<イベントの発生判断>の項で述べたように、本実施形態では、加速度センサ170の測定値が、所定の閾値を超えた場合にイベントが発生したと判断している。つまり、加速度センサ170の測定値が所定の閾値を超えるということは、イベントが発生したということである、という前提に基づいて判断を行っている。
しかしながら、このような前提に基づいた判断が必ずしも正しいとは限らず、加速度センサ170の測定値が所定の閾値を超えたとしても、実際にはイベントは発生していないような場合も考えられる。つまり、イベントは発生していないにも関わらず、イベントが発生したという誤検出をしてしまうような場合も考えられる。
このように誤検出がなされてしまう原因としては種々の場合が考えられる。例えば、道路に段差がある場合である。道路上の或る地点に一定以上の落差の段差がある場合には、その或る地点を自動車が通過するたびに、一定の衝撃が発生する。そのため、その或る地点を自動車が通過するたびに、加速度センサ170の測定値が所定の閾値を超え、第1の制御部100によりイベントの発生が検出される。
また、段差以外であっても、例えば、道路が急カーブである場合には、そこを通過するたびに急旋回を行う。そのため、加速度センサ170の測定値が所定の閾値を超え、第1の制御部100によりイベントの発生が検出されるようなことも考えられる。
しかしながら、単に段差を通過したり、道路の構造上仕方のない急旋回をしたりしたからといって、イベントが発生したと判断して、イベント録画を実行することは好ましくはないと考えられる。
なぜならば、ドライブレコーダの機能に照らせば、イベントとして取り扱うべき事象とは、例えば衝突事故が起きたという事象や、事故等の回避のために急ブレーキ・急ハンドル等の異常な操作が行われたという事象であるからである。
これに対して、単に段差を通過したという事象道路の構造上仕方のない急旋回をしたという事象は、ドライブレコーダの機能に照らせば、イベントとして取り扱うべき事象ではない。それにもかかわらず、イベントが発生したと誤検出してしまうと、イベント録画の実行に伴い必要のないリアルタイム映像が録画されてしまう。そして、これにより第2の記憶部230に挿入した記憶媒体の記憶容量がいっぱいになり、本当に必要な衝突事故等の映像が保持されない可能性がある。また、地図上に、誤検出が発生した地点の位置を特定するためのアイコンが表示されてしまい、地図が見難くなってしまう。
そこで、本実施形態では、加速度センサ170の測定結果に基づいてイベントとして取り扱うべき事象が発生したと判定される地点であるが、その判定は誤りであり、実際にはイベントとして取り扱うべき事象は発生しない地点を、「誤検出認定地点」として認定する。そして、誤検出認定地点の位置を特定する情報を例えば主記憶部190に記憶しておく。そして、再度誤検出認定地点を通過した際に、加速度センサ170の測定値が所定の閾値を超えたとしても、イベントが発生したとは取り扱わない。そして、イベントが発生したとは取り扱わない以上、イベント録画も行わない。
これにより第2の記憶部230に挿入した記憶媒体の記憶容量がいっぱいになることが避けられる。そのため、本当に必要な衝突事故等の映像を記憶して残すことが可能となる。
また、イベントが発生したとは取り扱わない以上、イベントが発生した地点の位置を特定するためのアイコンは地図上に表示しない。そのため、誤検出認定地点を通過するたびに、イベントが発生した地点の位置を特定するためのアイコンが新たに表示されるようなこともなくなり、地図が見難くなってしまうことを防止できる。
次に誤検出認定地点をどのようにして認定するのかについて説明する。
本実施形態では、イベントの検出が、衝突事故等の事象に起因した適切な検出であったのか、それとも単なる段差の通過等の事象に起因した誤検出であったのかの判定を、ユーザによる操作の受付に基づいて行なう。
ここで、ユーザの操作の受付に基づいて判断する理由であるが、それは認定地点か否かの判断を誤ってしまうようなことは安全上避けるべきだからである。なぜなら、仮に判断を誤って誤検出認定地点としてしまうと、その後その誤検出認定地点にて事故等が起きた場合に、イベントが検出されず、イベント録画が行われないような事態となってしまうからである。
このように判断を誤ることを避けるため、本実施形態では、一体型装置1000が誤検出認定地点であるか否かを所定の基準に照らして自動で判定するのではなく、このような自動判定よりも確実性が高いと考えられるユーザの判断に基づいて誤検出認定地点の認定を行なう。
次に、実際に誤検出認定地点が認定される場合の処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。
まず、誤検出認定地点の認定操作を受け付けていない状態で(ステップA1においてNo)一体型装置1000を搭載した自動車が、段差がある地点を通過したとする。すると、第1の制御部100が、<イベントの発生判断>の項で上述したように、加速度センサ170の測定値が所定の閾値を超えたためにイベントが発生したと判断する(ステップA2においてYes)。そして、この段差がある地点は誤検出認定地点としては認定されていないとする(ステップA3においてNo)。
すると、イベントの検出に伴う処理が実行される(ステップA4)。
イベントの検出に伴う処理として、まず第1の制御部100は第2の制御部200に対してイベント録画を実行するように指示を出す。この指示に応じて、第2の制御部200がイベント録画を実行する。具体的には、今回のイベントに関する2つの映像ファイル、イベントが発生した日時及び2つの映像ファイルが撮像された地点の位置を特定する位置情報を紐付けて組として、この組と今回のイベントを特定するための識別子を第2の記憶部230に格納する。また、図4に表されるi3のように、イベントが発生したことを表すメッセージをタッチパネル110にポップアップ表示する。更に、第1の制御部100は、イベントが発生した位置を特定するための位置情報、発生したイベントのレベル及びイベントが発生した日時を紐付けて組として、この組と今回のイベントを特定するための識別子を主記憶部190に格納する。
つまり、たとえ誤検出認定地点とするべきである段差がある地点であっても、未だ誤検出認定地点とは認定されていない場合には、通常通り、イベントの検出に伴う処理である、録画処理、画面表示処理及び位置情報等の記憶処理が実行される。
しかしながら、実際には衝突事故は起こっておらず、事故等の回避のために急ブレーキ等の操作も行っていないのであれば、ユーザはかかるイベントの検出は誤検出であるとその場で判断できる。
また、その場で判断できないとしても、その後、イベント録画により録画されたリアルタイム映像を参照することにより、ユーザはかかるイベントの検出は誤検出であると判断できる。また、仮に、一度のイベントの検出により判断できないとしても、その地点を通過する度にイベントの検出が行われることにより、かかる地点でのイベントの検出は誤検出であるとユーザは判断できる。
このようにユーザが誤検出と判断した場合には、ユーザは、かかるイベントの検出が行われた地点は、誤検出認定地点であると認定するための操作を行なう。そして、一体型装置1000はタッチパネル110やボタン140により、このユーザの操作を受け付ける(ステップA1においてYes)。
操作が受け付けられると、受け付けられた操作の内容が第1の制御部100に入力される。そして、操作内容を入力された第1の制御部100は、かかるイベントを検出した地点は誤検出が起こる地点、すなわち、誤検出認定地点であると認定するための処理を行なう(ステップA5)。具体的には、誤検出認定地点でイベントが発生した日時及び誤検出認定地点の位置を特定する位置情報を紐付けて組として、この組とこの誤検出認定地点を特定するための識別子を主記憶部190に記憶する。
そして、それ以後第1の制御部100は、加速度センサ170の測定値が所定の閾値を超えたとしても(ステップA2においてYes)、そこが誤検出認定地点であるのならば(ステップA3においてYes)、イベントは発生していないものとして取り扱う。そのため、加速度センサ170の測定値が所定の閾値を超えたとしても、ステップA4には遷移しない。つまり、イベントの検出に伴う処理である、録画処理、画面表示処理及び位置情報等の記憶処理は実行しない。
以後は、他の地点に対しての誤検出認定地点の認定操作や、新たなイベント検出があるまでA1及びA2の監視を継続する(ステップA1においてNo及びステップA2においてNo)。
以上、図6を参照した処理を行なうことにより、誤検出認定地点を認定することができる。
そして、誤検出認定地点では、加速度の値が閾値を超えたとしても、イベントは発生していないものとして取り扱い、イベントの検出に伴う処理である、録画処理、画面表示処理及び位置情報等の記憶処理は実行しない。
これにより第2の記憶部230に挿入した記憶媒体の記憶容量がいっぱいになることが避けられる。そのため、本当に必要な衝突事故等の映像を記憶して残すことが可能となる、という効果を奏する。
また、イベントが発生したとは取り扱わない以上、イベントが発生した地点の位置を特定するためのアイコンは地図上に表示しない。そのため、誤検出認定地点を通過するたびに、イベントが発生した地点の位置を特定するためのアイコンが新たに表示されるようなこともなくなり、地図が見難くなってしまうことを防止できる、という効果を奏する。
一方で誤検出認定地点以外の地点であれば、加速度の値が閾値を超えた場合には、イベントは発生していないものとして取り扱い、イベントの検出に伴う処理である、録画処理、画面表示処理及び位置情報等の記憶処理を実行する。
そのため、実際に事故等が発生した場合には、イベント録画を実行できる。これに関連して、上述したように誤検出認定地点でのイベント録画を行わないようにしていることから、実際に事故等が発生した場合に既に記憶媒体の記憶容量がいっぱいになっているような事態を防止することが可能となる、という効果を奏する。
また、実際に事故等が発生した場合には、この事故等が発生した地点の位置を特定するためのアイコンが表示されることから、事故等が発生した地点を特定することが可能となる、これに関連して、誤検出認定地点のアイコンは表示されないことから、事故等が発生した地点の位置を特定するためのアイコンを容易に視認することが可能となる、という効果を奏する。
以上誤検出認定地点の認定の基本的な内容について説明した。以下では、誤検出認定地点に関連した変形例について説明する。
上述の<イベントの発生判断>の欄で説明したように、イベントが発生したことを判断するために、自動車の移動に伴って変化する測定情報である加速度センサ170により測定される加速度と、所定の閾値とを使用するが、この閾値は1つのみではなく段階的に複数設ける。
そこで、誤検出認定地点の認定に関しても、この複数の閾値を利用することが考えられる。
例えば、一番敏感な段階の閾値であるレベル1の閾値を超えた地点を誤検出認定地点としたとする。この場合上述のステップA3として説明したように、以後は、誤検出認定地点を通過した際にイベントの発生を検出したとしても、これは誤検出であるとして、イベントは発生していないものと取り扱っていた(ステップA3においてYes)。
しかし、これを変形することが考えられる。具体的には、この誤検出認定地点を通過した際に一番敏感な段階の閾値であるレベル1の閾値を超えた場合には、誤検出であるとするが、レベル1よりも鈍感な段階の閾値であるレベル2以上の閾値を超えた場合には、誤検出ではなく、実際にイベントが発生したものとして取り扱うことが考えられる。
このようにする理由について説明する。一定の落差がある段差がある場合、その段差を通過するたびに落差に応じた一定の衝撃が発生する。そのため、本実施形態ではその地点を誤検出認定地点として認定し、その後、誤検出認定地点ではイベントが発生していないものとして取り扱う。
しかしながら、その段差を通過する際に、段差の落差により生じるはずの衝撃よりも大きい衝撃が発生した場合には、その衝撃は段差とは関係なく生じたものと考えられる。つまり、段差には関係のない事故等の発生が原因となって生じた衝撃だと考えられる。このような場合には、例えそこが誤検出認定地点であったとしても、イベント録画を行ない、事故等の発生の前後の映像データを記憶するべきである。
そこで上述したように、例えばレベル1の閾値を超えた地点を誤検出認定地点とした場合に、それよりも鈍感なレベルのレベル2以上の閾値を超えた場合には、誤検出ではなく、実際にイベントが発生したものとして取り扱い、イベント検出に伴う処理を実行する(ステップA4)。
このように変形することにより、誤検出認定地点で実際に事故等が発生してしまった場合には、イベント録画を行ない、事故等の発生の前後の映像データを記憶することが可能となる、という効果を奏する。
一方で、誤検出認定地点にて、毎回同程度の衝撃しか発生しない場合には、事故等の発生の前後の映像データを記憶する等の処理を行わないことから、不要な映像データを記憶することを防止することも可能となる、という効果を奏する。
なお、上述の説明では、レベル1の閾値を超えた地点を誤検出認定地点とした場合に、それよりも鈍感なレベルのレベル2以上の閾値を超えた場合にイベント検出に伴う処理を実行することについて説明しているがこれは一例である。他にも、レベル2の閾値を超えた地点を誤検出認定地点とした場合に、それよりも鈍感なレベルのレベル3以上の閾値を超えた場合にイベント検出に伴う処理を実行するようにしてもよい。
また、レベル1の閾値を超えた地点を誤検出認定地点とした場合に、レベル1のみならずレベル2の閾値を超えた場合にもイベント検出に伴う処理を実行しないこととし、レベル3以上の閾値を超えた場合にイベント検出に伴う処理を実行するようにすることも考えられる。つまり、1つ上のレベルではなく、2つ以上離れたレベルでなければイベント検出に伴う処理を実行しないという構成にすることも考えられる。これは同じ段差であっても、通過速度が異なれば、衝撃の大きさも変化することを考慮して、同レベルのみならず1つ上のレベルであっても、イベント検出に伴う処理を実行しないというものである。こうすることにより、同じ段差が原因で1つ上のレベルの閾値も超えてしまうような場合に、再度誤検出認定地点の認定処理を行なう必要がなくなる。
ただし、このようにした場合には、事故等が1つ上のレベルの閾値を超える程度の衝撃で発生した場合には、事故等が発生したにも関わらずイベント検出に伴う処理が実行される、事故等の際の映像データが記憶されない事態となってしまうことも考えられる。そのため、事故等の際の映像データを確実に記憶するべきことを考慮すると、2つ以上離れたレベルでなければイベント検出に伴う処理を実行しないという構成にはしないことが好ましい。そして、段差を通過する際にレベル1の閾値を超えた地点を誤検出認定地点とした後に、次にその段差で通過速度の違い等の理由で仮にレベル2の閾値を超えるような場合には、再度ユーザからの誤検出認定地点の認定操作を受け付けるようにすることが好ましい。
また、他の変形例として、少なくとも最も閾値が高い条件が満たされた場合には、誤検出認定地点であっても必ずイベント検出に伴う処理を実行するようにするとよい。例えば、レベル5までの閾値があるとするならば、レベル5の閾値を超えた場合には誤検出認定地点であっても必ずイベント検出に伴う処理を実行するようにする。これにより、最も閾値が高い条件が満たされたにも関わらずイベント検出に伴う処理が実行されず、結果として処理映像データが記憶されていない、という事態を防止できるのでよい。
複数の閾値を設けている場合に、仮に、最も高い閾値を超えるような衝撃が生じたとしても、そこが誤検出認定地点であるのならばイベント検出に伴う処理を実行しないようにすることも考えられる。しかし、このようにすると、著しく大きな衝撃が発生したとしてもイベント検出に伴う処理が実行されないこととなる。このように著しく大きな衝撃が発生するということは、事故等が起きたことが原因であると考えられる。そのため、イベント検出に伴う処理第をしておくことが好ましい。そこで、上述したように、少なくとも最も閾値が高い条件が満たされた場合には、誤検出認定地点であっても必ずイベント検出に伴う処理を実行するようにするとよい。
また、他の変形例として、誤検出認定地点の大きさを一定の距離的な範囲により定義されることが考えられる。例えば、或る地点でイベントが検出された場合に、その地点を中心とする半径数メートルを誤検出認定地点として定義することが考えられる。このようにすることにより、同じ段差であっても通過速度によって衝撃が発生する地点が少しズレるような場合でも、このズレた地点も誤検出認定地点として取り扱うことができる。
また、誤検出認定地点を、誤検出認定地点を表す距離的な範囲に加えて、誤検出認定地点を通過する際の通過方向により定義することも考えられる。
こうすることにより、或る方向から誤検出認定地点の距離的な範囲に侵入した場合には、定義された誤検出認定地点に在圏していると判定できる。一方で、他の方向から、誤検出認定地点の距離的な範囲に侵入した場合には、定義された誤検出認定地点に在圏していないと判定できる。
例えば、或る方向から誤検出認定地点の距離的な範囲に侵入した場合には、毎回同程度の衝撃が発生するが、他の方向から誤検出認定地点の距離的な範囲に侵入した場合には、毎回衝撃は発生しない地点において、上述のように誤検出認定地点を表す距離的な範囲に加えて、誤検出認定地点を通過する際の通過方向により定義するとよい。
例えば、二車線道路の一方の車線(仮に、上り車線とする)には段差があり、他方の車線(仮に、下り車線とする)には段差がないとする。この場合に上り車線から誤検出認定地点の距離的な範囲に侵入した場合には、毎回段差を通過することに起因して一定の衝撃が生じる。そのため、この場合には、誤検出認定地点を通過したとしてイベント検出に伴う処理を実行しないことが好ましい。一方で、下り車線から誤検出認定地点の距離的な範囲に侵入した場合には、段差が存在していないのだから、通常であれば衝撃は生じない。仮に衝撃が生じたとするならば、それは事故等が発生したことが原因であると考えられる。そのため、この場合には、誤検出認定地点を通過していないとしてイベント検出に伴う処理を実行することが好ましい。
そこで、このような通過方向により、記憶するか否かを異ならせる必要がある場合を考慮して、上述のように誤検出認定地点を表す距離的な範囲に加えて、誤検出認定地点を通過する際の通過方向により定義するとよい。
また、他の変形例として、誤検出認定地点が増えすぎてしまうことを防止するための処理を行なうようにするとよい。例えば、誤検出認定地点と認定されてから所定時間経過した場合及び誤検出認定地点の個数が所定個数となった場合、の何れかの場合又は双方の場合に、誤検出認定地点と認定されている地点の一部又は全部を誤検出認定地点とは取り扱わないようにすることが考えられる。
このように、誤検出認定地点と認定されてから所定時間経過した場合に、誤検出認定地点とは取り扱わない構成にするとよい。このようにすることにより、誤検出認定地点の数を常に所定の個数以下に抑えることができる。また、これにより、誤検出認定地点の数が膨大となってしまうことを防止できる。仮に誤検出認定地点の数が膨大となってしまうと、誤検出認定地点の位置を特定する情報を出力した場合に、誤検出認定地点が大量に出力されてしまうので、このように誤検出認定地点の数が膨大となってしまうことを防止することが好ましい。
特に一体型装置1000が長期間継続して使用される装置であると、使用期間が長くなるのに伴い、誤検出認定地点の数が増加していくので、このように誤検出認定地点の数を抑えるとよい。
また、他の変形例として、誤検出認定地点を通過したにも関わらず、衝撃が発生しない場合には、以後その地点を該誤検出認定地点としては取り扱わないようにすることも考えられる。
これにより、誤検出認定地点とするべきではなくなった地点を誤検出認定地点とは取り扱わないようにすることができる。
例えば、或る地点に段差があることから、通過のたびに何れかのレベルの閾値を超えるような衝撃が発生するとする。この場合に、上述しているようにこの或る地点を誤検出認定地点とする。しかしながら、状況が変化し、例えば舗装工事により段差がなくなったような場合には、この或る地点を通過しても何れかのレベルの閾値を超えるような衝撃は発生しない。このような場合には、この或る地点を誤検出認定地点とは取り扱わないようにするとよい。なぜならば、通過する度に何れかの閾値を超える衝撃が発生する地点だからこそ誤検出認定地点として認定したにも関わらず、状況が変化したことにより、通過したとしても何れかの閾値を超える衝撃は発生しないこととなったからである。
更に、他の変形例として、ユーザではなく、一体型装置1000が誤検出認定地点であるか否かを判定することも考えられる。ただし、上述したように、誤検出認定地点とするべきではないのに、誤って誤検出認定地点としてしまうのは、安全上避けるべきことである。そのため、一体型装置1000ではなくユーザが誤検出認定地点を認定するものとして説明をしていた。しかしながら、仮にユーザが判断するのと同等以上の精度で一体型装置1000が誤検出認定地点を認定できるのであれば、一体型装置1000が誤検出認定地点を認定するようにしてもよい。
このように、一体型装置1000が誤検出認定地点を認定する方法としては、例えば、以下の3つの例が考えられる。
まず第1の例は、加速度センサ170が測定した加速度の値を単に利用するのではなく、加速度センサ170の各軸の加速度を考慮する例である。加速度センサ170が、仮にX軸、Y軸及びZ軸の三軸の加速度が測定できるとする。この場合に、三軸の内例えばZ軸(例えば、上下方向に対応する軸であるとする)のみ大きな衝撃が検知されたのならば、その地点に段差があると判断し、その地点を誤検出認定地点として認定する。
次に、第2の例は、或る地点を通過する度に、毎回同じ程度の衝撃を検知するならば、そこに段差等があり、事故が起きている訳ではないと判断する例である。或る地点を通過する度に、毎回事故等が発生することは通常考えられない。そこで、或る地点を通過する度に、毎回同じ程度の衝撃を検知するならば、その地点に段差があると判断し、その地点を誤検出認定地点として認定する。
最後に、第3の例はパターンマッチングを行なう例である。まず、予め段差を実際に通過した際の、加速度センサ170の各軸の加速度の変化のパターンをテストデータとして用意しておく。そして、或る地点を通過するときに測定された各軸の加速度の変化のパターンと用意されているパターンをパターンマッチングする。そして、この変化のパターンが類似する場合には、その地点に段差があると判断し、その地点を誤検出認定地点として認定する。
<表示方法>
次に、本実施形態における表示方法について説明する。本実施形態では、イベントが発生したためイベント録画を行った位置や、ユーザの操作に応じてマニュアル録画を行った位置をカーナビゲーションシステム機能により表示される運行案内用の地図上に例えばアイコンとして表示する。なお、以下の説明ではこれらのアイコンを「イベントアイコン」と呼ぶ。
そして、ユーザがタッチパネル110上のかかるイベントアイコンを押下したことを契機として、対応する画像データを再生する。ここで、対応する画像データはドライブレコーダの機能により撮像されたものである。つまり、本実施形態ではカーナビゲーション機能とドライブレコーダの機能を連携させる。
イベントアイコンは、単色であってもよいが、例えばイベントのレベルに応じて異なる色とするとよい。こうすることにより、イベントアイコンを参照したユーザは、単にイベントがあった位置が分かるだけではなく、「レベルがいくつの」イベントがあった、ということまでが分かるからである。
更に、イベントが発生したためイベント録画を行った位置であるのか、ユーザの操作に応じてマニュアル録画を行った位置であるのかも、区別できるようにすることが好ましい。そこで、マニュアル録画を行った位置を表すイベントアイコンの色は、イベント録画を行った位置を表すイベントアイコンの色と異なる色とする。また、ユーザが直感的に認識できるように例えば信号標識に準じて色を割り当てるとよい。
例えば、軽微な衝撃に基づくイベントであるレベル1のイベントのイベントアイコンは緑とする。また、中間レベルの衝撃に基づくイベントであるレベル1のイベントのイベントアイコンは黄色とする。更に、大きな衝撃に基づくイベントであるレベル5のイベントのイベントアイコンは赤とする。また、マニュアル録画に対応するイベントアイコンは藍色にする。
この色の割り当ての例を表にしたものが以下の[表1]である。以下の説明においてはこの割り当てに基づいて説明を行う。
そして、このように色を割り当てたイベントアイコンを図6のように運行案内用の地図上に重ねてタッチパネル110上に表示する。
更に、図2を参照して上述したように、本実施形態では、マニュアル録画及びイベント録画のそれぞれについて録画可能な件数の上限が定まっている。例えば、マニュアル録画及びイベント録画について合計で映像ファイルが20個、つまり合計で10件が上限となっている。そして、新たな録画を行う際は、ユーザが未だ視聴していない場合であったとしても一番古いから削除されていく。そのため、ユーザにそろそろ削除されてしまう古いものがどれであるのかを把握させておくことが好ましい。そして、削除前に視聴しておくことを促すことが好ましい。
また、ユーザには、どのイベントアイコンが、ついさっき起きたイベント録画に対応するものなのか、どのイベントアイコンが例えば3回前に行ったマニュアル録画に対応するものなのか、等も把握可能にさせておくことが好ましい。
そこで、各イベントアイコンを単に色分け表示するだけではなく、例えばイベントアイコンを時系列に沿った番号を含んだ丸付き数字とする。これにより、ユーザは、どのイベントアイコンが新しいものであるか、古いものであるか、また、いくつ前のものであるか、の全てが把握可能となる。
これらのイベントアイコンを表示するために、第1の制御部100は、主記憶部190に格納されている地図情報を用いる。また、マニュアル録画が発生した際に第2の制御部200から受信して、主記憶部190に格納した情報である「マニュアル録画が発生した旨、マニュアル録画が行われた日時及びマニュアル録画が行われた位置を特定する位置情報を紐付けて組としたもの」を用いる。更に、イベントが発生した際に主記憶部190に格納した情報である「イベントが発生した位置を特定するための位置情報、発生したイベントのレベル及びイベントが発生した日時を紐付けて組としたもの」を用いる。
これらの内容でイベントアイコンを表示した場合の具体例が図6に表されている。
図6を参照すると、まずタッチパネル110に運行案内用の地図が表示されている。そして、地図上のi8は、藍色でありマニュアル録画が行われた位置を表すイベントアイコンであることが分かる。また、その番号は1となっていることから直近にマニュアル録画が行われた位置を表すものであることも分かる。
また、地図上のi9は、黄色でありレベル3のイベント録画が行われた位置を表すイベントアイコンであることが分かる。また、その番号は2となっていることから、地図上のi8で行われたマニュアルイベントの一つ前に行われたイベント録画の位置を表すものであることも分かる。
更に、地図上のi10は、赤色でありレベル5のイベント録画が行われた位置を表すイベントアイコンであることが分かる。また、その番号は3となっていることから、地図上のi9に対応するイベント録画の一つ前に行われたイベント録画の位置を表すものであることも分かる。
更に、地図上のi11は、緑色でありレベル1のイベント録画が行われた位置を表すイベントアイコンであることが分かる。また、その番号は4となっていることから、地図上のi10に対応するイベント録画の一つ前に行われたイベント録画の位置を表すものであることも分かる。
更に、地図上のi12は一体型装置1000が設置されている自動車の現在位置及び進行方向を表すイベントアイコンである。
図6に表示される情報を参照したユーザは、例えば「以前、レベル5のイベントを発生させてしまった場所に近づいているので、今回はイベントが発生するような運転をしないようにしよう。」等の判断や、「このまま進めば以前マニュアル録画を行った場所を通るな。」といった判断を行うことが可能となる。つまり、ユーザにとって有益な情報を提示することが可能となる。
また、ユーザがイベントアイコンを押下した場合には、イベントアイコンに対応する映像ファイルの再生を行う。
具体的には、何れかのイベントアイコンの押下があった場合に、図7のi13のように、そのイベントアイコンを含むイベントアイコンのリストをタッチパネル110の例えば右半分に表示する。そのために、図7のi14のように、地図は例えば左半分に表示する。
そして、第1の制御部100がタッチパネル110の何処が押下されたかに基づいて、ユーザがイベントリスト内の何れのイベントアイコンが押下したかを判断する。そして、押下されたイベントアイコンに対応するイベントのイベント録画が行われた日時、又は押下されたイベントアイコンに対応するマニュアル録画が行われた日時を主記憶部190より読みだす。そして、読みだした日時を第2の制御部200に送信する。
第2の制御部200は、受信した日時を検索キーとして第2の記憶部230を検索する。そして、日時に対応する映像ファイルを読み出す。ここで、映像ファイルは、各マニュアル録画及び各イベント録画毎に2つが組となっていることから、この組となっている2つの映像ファイルが読み出される。そして、第2の制御部200は読みだしたこれら2つの映像ファイルを復号して画像データとする。そして、画像データを第1の制御部100に送信する。
第1の制御部100は、受信した画像データをタッチパネル110に出力することにより再生を行う。ユーザは再生された画像データを参照することにより、マニュアル録画やイベント録画が行われた際の様子を確認することが可能となる。
次に、イベントアイコンとは別途のアイコンである履歴アイコンについて説明する。上述のように、マニュアル録画及びイベント録画について映像ファイルを保護できる件数には上限があることから、例えば10件を超えたような場合には、映像ファイルは古いものから順番に削除されていく。そのため、削除された映像ファイルに対応するイベントアイコンも削除されることとなる。
ここで、映像ファイルを削除する理由は、第2の記憶部230の容量を考慮しているからであり、可能であれば10件より以前のマニュアル録画やイベント録画についての情報を地図に表示することが好ましい。
この点、主記憶部190に格納されているマニュアル録画やイベント録画についての発生位置の情報等のデータサイズは、映像ファイルのデータサイズに比較すると、小さいサイズである。
そのため、これらの情報を削除することなく主記憶部190に格納したままとしておく。そして、これらの情報を用いて、マニュアル録画やイベント録画についての発生位置や、イベント録画のレベルを表すアイコンを地図上に表示するようにする。以下の説明では、かかるアイコンをイベントアイコンと区別するために「履歴アイコン」と呼ぶ。
なお、履歴アイコンを表示するために要するデータ量は上述のように少ない。かといってあまりにも過去のマニュアル録画やイベント録画についてまで履歴アイコンを表示することとしてしまうと、画面上に非常に多くのアイコンが表示されてしまい、運行案内の妨げとなる。
そこで、表示対象とするアイコンの数に上限を設ける。例えば、イベントアイコン10件、履歴アイコン490件の計500件とする。
また、履歴アイコンとイベントアイコンを区別する必要がある。そのために、例えば履歴アイコンの形状とイベントアイコンの形状や大きさといった表示態様を異ならせるようにする。例えば、丸型と矩形型のように形状を異ならせるようにする。または、共に同じ丸型であるが、イベントアイコンの方が大きく、履歴アイコンの方が小さい、というようにして大きさを異ならせる。また、何れの場合であっても、各履歴アイコンの色を判別できる形状及び大きさにする。以下の説明では履歴アイコンを菱型で表示するものとして説明する。
なお、履歴アイコンを表示するために使用する情報は、具体的には、マニュアル録画が発生した際に第2の制御部200から受信して、主記憶部190に格納した情報である「マニュアル録画が発生した旨、マニュアル録画が行われた日時及びマニュアル録画が行われた位置を特定する位置情報を紐付けて組としたもの」を用いる。更に、イベントが発生した際に主記憶部190に格納した情報である「イベントが発生した位置を特定するための位置情報、発生したイベントのレベル及びイベントが発生した日時を紐付けて組としたもの」を用いる。
これらの内容でイベントアイコンを表示した場合の具体例が図8に表されている。図8の具体例は、図6の具体例で示したイベントアイコンに対応する映像ファイルが古くなったことにより削除され、履歴アイコンに置き換わったものである。
図8を参照すると、まずタッチパネル110に運行案内用の地図が表示されている。そして、地図上のi15は、藍色でありマニュアル録画が行われた位置を表す履歴アイコンである。
また、地図上のi16は、黄色でありレベル3のイベント録画が行われた位置を表す履歴アイコンである。
更に、地図上のi17は、赤色でありレベル5のイベント録画が行われた位置を表す履歴アイコンである。
更に、地図上のi18は、緑色でありレベル1のイベント録画が行われた位置を表す履歴アイコンである。
更に、地図上のi19は一体型装置1000が設置されている自動車の現在位置及び進行方向を表すアイコンである。
このように、イベントアイコンのみならず履歴アイコンも表示することにより、ユーザはイベントが頻繁に発生している箇所等を把握することが可能となる。
また、通常は、運行案内用の地図上に上述したイベントアイコンや履歴アイコンを表示させるが、例えばユーザから認定地点の位置を確認するための操作を受け付けたこと等を契機として誤検出認定地点の位置を表すアイコンを運行案内用の地図上に表示するようにしてもよい。誤検出認定地点の位置を表すアイコンを「誤検出認定アイコン」と呼ぶ。
このように誤検出認定アイコンを地図上に表示することにより、例えば、これから誤検出認定地点を通過するので、所定の衝撃が発生するであろうことが予め分かるのでよい。また、衝撃が発生したにも関わらず、イベント発生に伴う処理である映像データの記憶が行われていない理由が分かるのでよい。
誤検出認定アイコンは、単色であってもよいが、例えば誤検出認定地点の認定を行なう契機となった閾値のレベルに応じて異なる色とするとよい。例えば、レベル1の衝撃を超えてイベントが発生した地点が誤検出認定地点とされた場合と、レベル2の衝撃を超えてイベントが発生した地点が誤検出認定地点とされた場合とで誤検出認定アイコンを異なる色とするとよい。こうすることにより、誤検出認定アイコンを参照したユーザは、単に誤検出認定地点の位置が分かるだけではなく、「レベルがいくつの」閾値を超えたのちに誤検出認定地点となったのか、ということまでが分かるからである。
また、誤検出認定アイコンと、イベントアイコン及び履歴アイコンを区別するために、誤検出認定アイコンと、イベントアイコン及び履歴アイコンとでは、アイコンの形状や色彩といった表示態様を異ならせるようにするとよい。
また、閾値を超えるような衝撃の発生が所定の時間間隔未満の間隔で複数の地点で連続して満たされた場合であって、該複数の地点が全て認定地点である場合には、該複数の認定地点を1つの群とし、該複数の認定地点それぞれの位置を特定するアイコンを多数表示するのではなく、これら1つの群の位置を特定する形状のアイコンを表示するようにするとよい。
こうすることにより、複数の地点それぞれの位置を特定するアイコンが多数表示されてしまい、画面が見にくくなることを防止できる。また、複数の地点それぞれの位置を特定するアイコンは表示されないが、1つの群の位置を特定するアイコンは表示されるので、ユーザが、その位置に複数の誤検出認定地点が存在することを把握できるのでよい。
移動体のドライバーに音や振動を与えることで、走行速度の抑制や、注意喚起を図ることを目的として、段差が連続して設けられている道路がある。このような道路を通過した場合には、連続して閾値を超えるような衝撃が発生する。しかしながら、これら閾値を超えるような衝撃が発生した地点それぞれについて、各地点を特定するための情報を出力すると、出力される情報が多くなってしまう。そこで、これら各地点を1つの群として扱い、これら1つの群の位置を特定するアイコンを出力するようにすることで、出力されるアイコンが不必要に多くなってしまうことを防止できるのでよい。なお、このようにする場合には、これら各地点のそれぞれに対して誤検出認定地点としての認定操作をさせるとすると、ユーザにとっては煩雑である。そこで、これら1つの群に含まれる各地点をまとめて、一度の操作で誤検出認定地点として認定できるようにするとよい。
<画面遷移>
次に、自動車の状況やユーザの操作に応じて画面がどのように遷移するのかについて図9乃至図11の遷移図を参照して説明する。
まず、図9を参照する。第1の制御部100が起動すると、画面S1のようにメインメニューが表示される。メインメニュー画面では、ナビゲーション、テレビ、ミュージック、ピクチャー、及びドライブレコーダの各種機能が選択できる。このうち、本実施形態の特徴である、ナビ及びドライブレコーダの機能について説明する。
画面S1において[ナビ]ボタンが選択されると、ナビゲーション機能が起動し、画面S2に遷移する。
画面S2では図6や図8を参照して説明したように、運行案内用の地図上にイベントアイコンや履歴アイコンが表示され、音声出力を伴って運行案内が実行される。かかる表示の内容は、上述した<表示方法>の欄において説明した内容となる。また、第1の制御部100によるイベントの発生判断方法や、イベント発生時の時の動作等は、上述した<イベントの発生>の欄において説明した内容となる。ここで、ユーザが[ショートカット]ボタンを押下したとする。ここで、[ショートカット]ボタンには、「カメラ映像」が対応付けられているとする。この場合、画面S3に遷移し、画面上には現在カメラ210が撮像している映像であるリアルタイム映像が表示される。この状態で、ユーザが[終了]ボタンを押下すると、画面S2に遷移し、再度運行案内が実行される。
また、画面S2の状態で何れかの[アイコン]ボタンの押下があった場合には、押下されたイベントアイコン又は履歴アイコンに対応する映像ファイルを再生するための処理が開始される。具体的には、画面S4に遷移し、常時録画が一時中断されることになる旨のメッセージを出力すると共に、ユーザによる[はい]又は[いいえ]の何れかのボタンの選択を受け付ける。
ここで、常時録画を一時中断する理由であるが、こうすることにより、画像データ再生中に新たにイベントが発生した判断した場合に再生中の画像データが上書きされてしまうような事態を防止することが可能となるからである。
また、画像データそれぞれに番号を割り当ててリスト化して管理しているような場合であって、且つ、画像データ再生中に新たにイベントが発生した判断した場合に、新たな画像データに割り当てる番号と再生中の画像データに割り当てられている番号が重複してしまうような事態を防止することも可能となる。例えば、現在再生中の録画データを最新の画像データであるとして管理している場合に、新たな画像データが発生してしまうと、再生終了後に、何れのデータが最新のデータであるかが管理できなくなってしまうというような事態を防止することが可能となるからである。
ここで、ユーザが[いいえ]のボタンを押下した場合には、画面S2に遷移し、運行案内を継続する。
一方で、ユーザが[はい]のボタンを押下した場合には、画面S5に遷移し、図7を参照して説明したようにイベントリストを画面の右半分に表示させる。ここで、今回ユーザは画面S5のイベントリストから選択したアイコンに対応する映像ファイルを再生するのではなく、画面S2で選択したアイコンに対応する映像ファイルを再生することを希望している。
そこで、イベントリスト全体を[イベント項目]ボタンとして扱い、この[イベント項目]ボタンの1回目の押下があった場合に、画面S2で選択したアイコンのある座標値に地図を移動する。そして、更に[イベント項目]ボタンの2回目の押下があった場合に画面S6に遷移して動画再生を開始する。
画面S6では、動画の生成のための処理を行う間「映像を再生します。」とのメッセージを表示させる。そして、「映像を再生します。」とのメッセージを、動画の生成のための処理を行うのに必要な所定時間以上の長さ表示すると、タイムアウトしたと判断して画面S7に遷移する。そして、画面S7上で、画面S2で選択したアイコンに対応する映像ファイルを再生する。
そして、撮影中又は撮影後にユーザから[戻る]ボタンの押下を受け付けると画面S5に遷移する。そして、画面S5にて[Back]ボタンの押下を受け付けると、画面S2に遷移し、運行案内を継続する。また、常時録画をユーザの操作を要することなく再開する。
次に、上述したように画面S2の状態で何れかの[アイコン]ボタンの押下があった場合に、押下されたアイコンに対応する映像ファイルを再生するのではなく、ユーザがイベントリストからアイコンを選択し、このイベントリストから選択されたアイコンに対応する映像ファイルを再生する際の動作について説明をする。
画面S2の状態で、画面下部に儲けられた[MENU]ボタンの押下を受け付けると、ナビゲーション機能のメニュー画面である画面S8に遷移する。
その後、画面S8の状態で[登録・編集]ボタンの押下を受け付けると、登録・編集のメニュー画面である画面S9に遷移する。
そして、画面S9の状態で[イベント]ボタンの押下を受け付けると図10の画面S10に遷移する。
画面S10では、画面S4と同様に、常時録画が一時中断されることになる旨のメッセージを出力すると共に、ユーザによる[はい]又は[いいえ]の何れかのボタンの選択を受け付ける。常時録画が一時中断される理由は画面S4の説明の際に述べた通りである。
ここで、ユーザが[いいえ]のボタンを押下した場合には、登録・編集のメニュー画面である図9の画面S9に遷移する。
一方で、ユーザが[はい]のボタンを押下した場合には、画面S11に遷移し、図7を参照して説明したようにイベントリストを画面の右半分に表示させる。画面S5の場合と異なり、ユーザは画面S2でアイコンを選択していないため、画面S5のイベントリストからのユーザのアイコンの選択を受け付ける。
そして、ユーザにより選択されたアイコンに対応する映像ファイルの再生を開始する。その後の画面S6及び画面S7での処理については、画面S5から画面S6に遷移した際の処理と同様なので、詳細な説明を省略する。なお、図10では画面S7で戻るボタンの押下があった際に画面S5に戻ることとなっているが、画面S7ではなく画面S11も戻るようにするのもよい。
以上カーナビゲーション機能を使用する際の画面遷移について説明した。次に、ドライブレコーダ機能を使用する際の画面遷移について説明する。
まず、画面S1において[ドライブレコーダ]ボタンが押下されると、図11に記載の画面S12又は画面S13に遷移する。ここで、何れの画面に遷移するかの条件であるが、一体型装置1000が自動車に設置されておらず、電源部310に含まれる二次電池から一体型装置1000が給電を受けている場合には、画面S12に遷移する。一方で、一体型装置1000が自動車に設置されており、一体型装置1000が自動車から給電を受けている場合には、画面S13に遷移する。
まず、前者の一体型装置1000が自動車に設置されておらず、電源部310に含まれる二次電池から一体型装置1000が給電を受けていることから画面S12に遷移する場合について説明する。この場合、二次電池の電池容量には上限があることから、消費電力を抑える必要がある。また、この場合はユーザが一体型装置1000を持ち運んで使用していることとなり、カメラ210は固定されている訳ではないのでドライブレコーダの機能を有効に活用することは困難である。そこで、本実施形態では二次電池から給電されている場合にはドライブレコーダの機能を動作させないこととする。そして、その旨をユーザに伝えるため、画面S12に遷移すると、例えば「内蔵電池での本機駆動中は、ドライブレコーダの録画・再生機能は動作いたしません。」といったメッセージを表示する。そして、ユーザがこのメッセージを認識できると考えられる所定の時間が経過すると、タイムアウトしたと判断して画面S1に遷移する。
次に、一体型装置1000が自動車に設置されており、一体型装置1000が自動車から給電を受けていることから画面S13に遷移する場合について説明する。
画面S13ではカメラ210により撮像しているリアルタイム映像を全画面表示で再生する。そして、この状態でユーザよりタッチパネル110の押下を受け付けると、すなわち、画面の何れかがタッチされると、画面S14に遷移する。
そして、画面S14では[アプリケーション終了]ボタンを表示する。そして、ユーザから、この[アプリケーション終了]ボタンの押下を受け付けると、ドライブレコーダ機能を実現するアプリケーションの動作を終了させ、画面S1に遷移する。一方で、画面S14において画面の押下を受け付けると再度画面S13に戻り、リアルタイム映像を全画面表示で再生する。なお、画面S14では、例えば設定変更用のボタンを表示し、かかる設定変更用のボタンが押下された場合には、例えばドライブレコーダ機能に関する各種設定を行うための画面に更に遷移するようにするとよい。
また、画面S13及び画面S14が表示されている際にユーザの操作を受け付けると、これを契機として、図2の中段を参照して説明したマニュアル録画を開始するようにする。つまり、画面S13及び画面S14で再生されるリアルタイム映像は、マニュアル録画を行うためのプレビュー画像として利用される。
次に、誤検出認定地点の認定及び認定の解除を行なう場合に、ユーザの操作に応じて画面がどのように遷移するのかについて図12を参照して説明する。
ここで、誤検出認定地点を認定した場合の画面遷移も基本的には、図9乃至図11の遷移図を参照して説明した通りである、よって、図9乃至図11の遷移図を参照して説明した内容と重複する内容については説明を省略し、相違する内容についてのみ説明する。
画面S2において、[ショートカット]ボタンには、「誤検出認定アイコン表示」が対応付けられているとする。そして、[ショートカット]ボタンが押下されると、画面S3に遷移することなく、画面S2のままとなるが、イベントアイコン及び履歴アイコンに代えて、誤検出認定アイコンを地図上に表示する。これにより、ユーザは誤検出認定アイコンを参照することができる。また、この状態で、[ショートカット]ボタンが再度押下されると、画面S2のままとなるが、誤検出認定アイコンに代えて、イベントアイコン及び履歴アイコンを地図上に表示する。
画面S2に誤検出認定アイコンを地図上に表示している状態で、何れかの[アイコン]ボタンの押下があった場合には、図12の上段に表されるように画面S4ではなく、画面S21に遷移する。そして、画面S21では、押下された誤検出認定アイコンにより特定される地点が誤検出認定地点のままでよいのか否かを確認するために、ユーザによる[はい]又は[いいえ]の何れかのボタンの選択を受け付ける。
ここで、[はい]のボタンが押下された場合には、押下された誤検出認定アイコンにより特定される地点は誤検出認定地点のままとして画面S2に戻る。
一方で、[いいえ]のボタンが押下された場合には、押下された誤検出認定アイコンにより特定される地点は誤検出認定地点ではないものとする。具体的には、主記憶部190に記憶されている、この押下された誤検出認定アイコンにより特定される地点に対応した、誤検出認定地点でイベントが発生した日時及び誤検出認定地点の位置を特定する位置情報を紐付けた情報の組と、この誤検出認定地点を特定するための識別子を削除する。そして画面S2に戻る。
画面S2にイベントアイコン及び履歴アイコンを地図上に表示している状態で、何れかの[アイコン]ボタンの押下があった場合には、図12の下段に表されるように画面S4及び画面S21ではなく、画面S22に遷移する。そして、画面S22では、押下された誤検出認定アイコンにより特定される地点を新たに誤検出認定地点とするのか否かを確認するために、ユーザによる[はい]又は[いいえ]の何れかのボタンの選択を受け付ける。
ここで、[はい]のボタンが押下された場合には、押下されたイベントアイコン又は押下された履歴アイコンにより特定される地点は誤検出認定地点と認定されたものとする。そして、主記憶部190に、この押下されたイベントアイコン又は押下された履歴アイコンにより特定される地点に対応した、誤検出認定地点でイベントが発生した日時及び誤検出認定地点の位置を特定する位置情報を紐付けた情報の組とこの誤検出認定地点を特定するための識別子を格納する。そして画面S2に戻る。
一方で、[いいえ]のボタンが押下された場合には、誤検出認定地点と認定するための処理は行うことなく、画面S4に遷移する。
このようにすることにより、誤検出認定地点の認定及び認定の解除を行なうことが可能となる。
<バッテリ制御>
次に、本実施形態におけるバッテリの制御に関して説明する。
本実施形態の一体型装置1000の電源部310は、図1を参照して説明したようにUSB端子320を介して外部の装置から電源の供給を受ける。ここで、外部の装置とは例えば一体型装置1000を設置する自動車である。
具体的には、自動車のシガーライターソケットに、シガープラグコードの一方を差し込む。そして、シガープラグコードの他方をUSB端子320に接続する。また、シガープラグコードは、コンバータ付きのものを使用する。シガープラグコード及びコンバータは、例えば定格電圧5Vであって定格電流2Aであるとする。
その後、自動車のエンジンが始動するとこれに連動してシガーライターソケットからの給電が開始される。そして、自動車のエンジンが停止すると、シガーライターソケットからの給電も停止する。
次に図13を参照して、電源部310の詳細な構成について説明する。図13を参照すると電源部310は、電源制御部311、リチウムイオンバッテリ312及びスーパーキャパシタ313(登録商標)を含む。また、電源部310は第1の制御部100及び第2の制御部200と接続される。なお、図1に表された機能ブロックのうち、バッテリ制御の説明に直接関係しない機能ブロックについては、図13では図示を省略する。
なお、スーパーキャパシタ313は本発明の「蓄電器」に相当する。また、リチウムイオンバッテリ312は本発明の「二次電池」に相当する。更に、自動車のシガーライターソケットから給電される電源は本発明の「外部電源」に相当する。
ここで、電源制御部311は、何れのデバイスに対して電圧を印加するかを制御する機能を有する。電源制御部311は、例えば、パワーマネジメントICにより実現される。また、第1の制御部100が電源制御部311の制御の一部又は全部を行うようにするのもよい。図13では第1の制御部100が電源制御部311を制御するための信号を送受信するための信号線を破線で記載する。一方で、電圧を印加するための線については実線にて図13に記載する。
リチウムイオンバッテリ312は、充電を行うことにより電気を蓄え、その後電池として使用可能な二次電池である。リチウムイオンバッテリ312は、電源制御部311の制御により充電される。そして、第1の制御部100は、一体型装置1000が外部装置から電源の供給を受けているときは、かかる外部装置から供給される電源により駆動する。
一方で、第1の制御部100は、一体型装置1000が外部装置から電源の供給を受けていないときは、リチウムイオンバッテリ312が供給する電源により駆動する。また、<画面遷移>の説明の欄においても上述したが、一体型装置1000が外部装置から電源の供給を受けておらず、リチウムイオンバッテリ312が供給する電源により駆動しているときはドライブレコーダの機能を停止させる。これは消費電力を低減することが目的であるので、単に第2の制御部200にて動作するソフトウェアをシャッタダウンするだけではなく、第2の制御部200への電圧の印加自体を取り止めることとする。
スーパーキャパシタ313は、蓄電器であり、一体型装置1000が外部装置から電源の供給を受けている際に蓄電される。
この点、本実施形態では、一体型装置1000が自動車より取り外されると、第2の制御部200は、自身がキャッシュしている情報を不揮発性メモリである第2の記憶部230に格納する等のシャットダウン処理を行うことによりデータが破損しないようにする。
しかしながら、上述したように一体型装置1000が自動車より取り外されると、第2の制御部200への電圧の印加が取り止められてしまう。そこで、第2の制御部200は、スーパーキャパシタ313に蓄えられた電荷を使用して、このシャットダウン処理を行う。そのため、スーパーキャパシタ313はこのようにシャットダウン処理を行うことを保証できる容量のものを使用する。
なお、第2の制御部200がキャッシュしている情報とは、例えばキャッシュ済みであって、映像ファイルに変換前のリアルタイム映像である。
第1の制御部100は、電源の制御も行う。例えば第1の制御部100は、図1に表される各部のなかでも特に、タッチパネル110、スピーカ120、報知用LED130、ボタン140、テレビチューナ150、GPSセンサ160、加速度センサ170、第1の記憶部180及び主記憶部190の電源制御を行う。また、電源制御部311の制御の一部又は全部を第1の制御部100が行うようにするのもよい。
一方、第2の制御部200は、図1に表される各部のなかでも特に、カメラ210、マイク220及び第2の記憶部230の電源制御を行う。
次に、本実施形態におけるバッテリ制御の基本的な考えについて説明する。本実施形態では第1の制御部100及び第2の制御部200の起動、並びにスーパーキャパシタ313及びリチウムイオンバッテリ312の充電の全てを並行して行うのではなく、行うタイミングを制御することにより、段階的に行う。これは、シガープラグコードの定格電流を超えることなく、第1の制御部100及び第2の制御部200の起動、並びにスーパーキャパシタ313及びリチウムイオンバッテリ312の充電を行うためである。
ここで、シガープラグコードの定格電流は、例えば2Aである。この点、定格電流2Aを超えるシガープラグコードを使用することも考えられる。しかしながら、定格電流が大きくなるに従い、シガープラグコードを太くする必要が生じる。なぜならば、コードを形成する電線などの導体にも小さいながら抵抗があり、その発熱によって絶縁被覆が溶解するおそれ等があることから、電流を大きくするに従いコードも太くする必要があるからである。
もっとも、コードを太くしてしまうと、コードの取り回しがしにくくなり、自動車内という限られた空間で一体型装置1000を使用するユーザにとって非常に不便である。また、太いコードを使用すると製造コストが上昇するという問題もある。
そこで、本実施形態では、上述したように、第1の制御部100及び第2の制御部200の起動、並びにスーパーキャパシタ313及びリチウムイオンバッテリ312の充電の全てを並行して行うのではなく、行うタイミングを制御することにより、段階的に行う。これにより、本実施形態では、一体型装置1000起動時の、電流の最大値を抑える。
次に、図14のフローチャート及び図15のフローチャートを参照して、本実施形態の電源制御処理について詳細に説明を行う。
まず、一体型装置1000がシャットダウン状態である場合にカーチャージャーに接続されている状態で、自動車のエンジンが始動する。これに伴い、一体型装置1000への電源の供給が開始される(ステップA11においてYes)。
すると、電源制御部311が第1の制御部100に対して電圧の印加を開始する。これにより第1の制御部100が起動処理を開始する(ステップA12)。かかる起動処理には、例えば、タッチパネル110やGPSセンサ160を起動させるための処理も含まれる。
起動処理を行った第1の制御部100はタッチパネル110に表示を行う。この際表示されるのは、図9に表される画面S1である。そして、[ナビ]ボタン140の押下に応じて、ナビゲーション機能が実行される(ステップA13)。また、仮に[ドライブレコーダ]ボタン140が押下されたとしても、ドライブレコーダ機能はまだ実行されていない。そこで、図16に表される画面S14のように「ドライブレコーダを起動中です。しばらくお待ち下さい。」等のメッセージを画面に表示する。そして、ユーザがこのメッセージを認識できると考えられる所定の時間が経過すると、タイムアウトしたと判断して画面S1に遷移する。このように、まず、第1の制御部100を起動させてタッチパネル110に表示を行うことにより、起動処理が行われていることをユーザに伝達することが可能とする。
また、電源制御部311はスーパーキャパシタ313へ電圧の印加を開始する。これに伴い、スーパーキャパシタ313は蓄電を開始し、スーパーキャパシタ313の電圧は上昇していく(ステップA14)。
次に、現在のスーパーキャパシタ313の電圧が、所定の第1の電圧よりも大きくなったか否かの判定を行う(ステップA15)。そして、現在のスーパーキャパシタ313の電圧が、所定の第1の電圧よりも大きくなると(ステップA15においてYes)、電源制御部311は第2の制御部200に対して電圧の印加を開始する。これにより、第2の制御部200は起動処理を開始する。この起動処理にはカメラ210やマイク220が起動するための処理も含まれる。
しかしながら、ドライブレコーダ機能を実行してしまうと、電流の最大値がシガープラグコードの定格電流を超えてしまう可能性がある。そこで、第2の制御部200は起動処理を行うが、未だドライブレコーダの機能は実行しないままとしておく。従って、この時点で[ドライブレコーダ]ボタン140が押下されたとしても、ステップA13同様に図16に表される画面S14のようなメッセージが表示され、ドライブレコーダの機能は実行されない。
次に、現在のスーパーキャパシタ313の電圧が、所定の第2の電圧よりも大きくなったか否かの判定を行う(ステップA17)。ここで、所定の第2の電圧は、所定の第1の電圧よりも大きい値である。
そして、現在のスーパーキャパシタ313の電圧が、所定の第2の電圧よりも大きくなると(ステップA17においてYes)、スーパーキャパシタ313へは充分蓄電されたこととなり、スーパーキャパシタ313への蓄電に多くの電流は必要ではなくなる。そこで、ステップA17においてYesとなったことを契機としてステップA18に移行し、第2の制御部200はドライブレコーダ機能を実行する(ステップA18)。更に、電源制御部311はリチウムイオンバッテリ312への電圧の印加を開始する。これによりリチウムイオンバッテリ312の充電が開始される(ステップA19)。
以上申し述べたように、本実施形態では、一体型装置1000に含まれる各部へ電圧を印加するタイミングを制御する。これにより、一体型装置1000起動時の、電流の最大値を抑えることができ、シガープラグコードを必要以上に太くする必要もなくなる、という効果を奏する。
この点について具体的な値を用いて説明する。例えば、ステップA12における第1の制御部100への電圧の印加に伴い、例えば、1.3Aが使用されるとする。また、ステップA14におけるスーパーキャパシタ313への電圧の印加に伴い、例えば、少なくてもステップA15においてYesとなるまでの間0.5Aが使用されるとする。更に、ステップA16における第2の制御部200への電圧の印加に伴い、例えば、0.2〜0.3Aが使用されるとする。更に、ステップA19におけるリチウムイオンバッテリ312への電圧の印加に伴い、例えば、0.35Aが使用されるとする。
これらの電流を合計すると、合計2.35〜2.36Aが必要となり、上述したシガープラグコードの定格電流2Aを超えてしまう。しかしながら、本実施形態では、一体型装置1000に含まれる各部へ電圧を印加するタイミングを制御することにより、定格電流2Aを超えることなく一体型装置1000を起動させることが可能となる。
次に、図15を参照して一体型装置1000起動後のバッテリ制御について説明する。
ナビゲーション機能及びドライブレコーダ機能を実行させている一体型装置1000は、自動車のエンジンが停止したことに伴い、カーチャージャーからの電源の供給が中断したか否かの監視を継続する。また、USB端子320からシガープラグコードが外されることにより、又はシガープラグコードがカーチャージャーから外されることにより、一体型装置1000がカーチャージャーから取り外されたか否かの監視を継続する(ステップA20においてNo及びステップA22においてNo)。
そして、自動車のエンジンが停止したことに伴い、カーチャージャーからの電源の供給が中断された場合(ステップA20においてYes)、第1の制御部100及び第2の制御部200のシャットダウン処理を行う。この際、第1の制御部100のシャットダウン処理はリチウムイオンバッテリ312による給電により行われ、第2の制御部200のシャットダウン処理はスーパーキャパシタ313による給電により行われる。そして、ステップA2に戻り、再度の電源の供給まで待機する。
一方で、USB端子320からシガープラグコードが外されることにより、又はシガープラグコードがカーチャージャーから外されることにより、一体型装置1000がカーチャージャーから取り外された場合(ステップA22においてYes)、第2の制御部200は、スーパーキャパシタ313による給電によりシャットダウン処理を開始する。このようにすることにより、ユーザはドライブレコーダ機能を使用できなくなるが、第1の制御部100は特にシャットダウンを行わないため、引き続きナビ機能を使用することができる。つまり、一体型装置1000をポータブルナビとして使用することができる。なお、第1の制御部100はリチウムイオンバッテリ312からの給電により動作を継続する。このように、2つある制御部の一方のみをシャットダウンできることから、他方の制御部は特にシャットダウン処理をして再起動するような必要もなく、そのまま動作を継続することが可能となる。
次に、再度自動車のカーチャージャーに接続されるか否か、及び自動車以外の外部装置に接続されるか否かを判定する。ここで、外部装置とは例えばUSB端子320にUSBケーブル経由で接続されるパーソナルコンピュータである。接続されたのが、自動車のカーチャージャーであるのかパーソナルコンピュータであるのかは、例えばUSBケーブルから出力される信号により判断するとよい。例えば、USBのコネクタは5本線(VBus/D−/D+/ID/GND)である。そして、このID線が、GND線にショート(短絡)されている場合には、パーソナルコンピュータに接続されていると判断できる。一方で、ID線が、オープン(無接続)であればカーチャージャーに接続されていると判断できる。
自動車に接続された場合は(ステップA24においてYes:自動車)、ステップA2に戻り、再度の電源の供給まで待機する。
一方で、外部装置に接続された場合は(ステップA24においてYes:外部装置)、ステップA25に進み、第1の制御部100をシャットダウンさせる。これは、一体型装置1000がパーソナルコンピュータに接続された場合には、これ以上ナビゲーション機能を実行させる必要がないと考えられるからである。また、パーソナルコンピュータのUSB端子320の出力では、一体型装置1000を駆動させるための電流を賄えない場合もありえるからである。
そして、第1の制御部100をシャットダウンさせた後は、再度一体型装置1000をポータブルナビとして使用する場合に備えて、リチウムイオンバッテリ312への充電を開始する(ステップA26)。
その後、外部装置から取り外されたか否かを監視する(ステップA27)。そして、外部装置から取り外された場合には(ステップA27においてYes)、ポータブルナビの機能を実現するために、第1の制御部100はリチウムイオンバッテリ312からの給電により起動処理を開始する(ステップA28)。
そして、第1の制御部100はタッチパネル110に表示を行うと共に、ナビゲーション機能を実行する。
以上、図15を参照して説明したように本実施形態では、自動車のエンジンが停止してカーチャージャーからの電源供給が中断した場合、カーチャージャーから取り外された場合、及び外部装置に接続された場合、のそれぞれの場合でそれぞれ適切なように、第1の制御部100及び第2の制御部200を駆動させたり、シャットダウンさせたりすることが可能となる。
<カーナビゲーション>
次に、第1の制御部100によるカーナビゲーション機能についてより詳細に説明する、第1の制御部100は、GPSセンサ160によって検出した現在位置と、主記憶部190に記憶している交通監視ポイント等の目標物の位置が、所定の位置関係にあるとき、所定の警報を出力する。そのため、主記憶部190には、検出対象の目標物に関する情報(経度・緯度を含む目標物の位置情報や目標物の種別情報等)や、事故多発地帯や交通取締り情報などのより注意を持って安全に運転するための交通安全情報や、ランドマークや運転に有益な各種の情報がある。各情報は、具体的な情報の種類(目標物の種類、交通取り締まりの種類、事故多発地帯、ランドマークの名称等)と位置情報とを関連づけて登録されている。
警報を発する際の目標物までの距離は、目標物の種類ごとに変えることができる。警報の態様としては、上記と同様に、スピーカ120を用いた音声等による警報と、タッチパネル110を用いた警報等がある。本実施形態では、一体型装置1000がカーナビゲーション機能を実現するので、地図データを有している。
そこで、基本画面として、第1の制御部100は、現在位置周辺の道路ネットワーク情報を読み出し、現在位置周辺の地図をタッチパネル110に表示する機能を有する。そして、タッチパネル110に、現在表示中の画面に重ねて警告画面を表示する。地図を表示している際に、現在位置と交通監視ポイントの一つである速度測定装置の一種であるLHシステムとの距離が例えば500mになった場合に警告画面を表示する。更に、第1の制御部100は、「500m先LHシステムです」といった警報種類と距離を示す警告音声をスピーカ120から出力する処理を行う。
一方、ナビゲーション機能を実現するための第1の制御部100は、以下のような動作もする。まず、主記憶部190は、ナビゲーション用の道路ネットワーク情報を記憶している。
第1の制御部100は、主記憶部190から現在位置周辺の道路ネットワーク情報を読み出し、現在位置周辺の地図をタッチパネル110に表示する機能を有する。この第1の制御部100は、この道路ネットワーク情報を利用してある位置から別の位置に至るルート(経路)を検索することができる。また、主記憶部190は、電話番号とその電話番号の住宅・会社・施設等の位置情報及び名称とを対応づけて記憶した電話番号データベースと、住所とその住所の位置情報とを対応づけて記憶した住所データベースを備える。また主記憶部190には、速度測定装置等の交通監視ポイントの位置情報がその種類とともに記憶されている。
また、第1の制御部100は、一般的なナビゲーション装置の処理を行う機能を有する。すなわち、タッチパネル110に現在位置周辺の地図を随時表示し、目的地設定ボタン140を表示する。第1の制御部100は、タッチパネル110によって、目的地設定ボタン140の表示位置に対応する位置のタッチを検出した場合に、目的地設定処理を行う。目的地設定処理では、目的地設定メニューをタッチパネル110に表示し、目的地の設定方法の選択をユーザに促す。目的地設定メニューは、目的地の設定方法の選択をユーザに促す電話番号検索ボタン140と住所検索ボタン140とを有する。電話番号検索ボタン140がタッチされたことを検出した場合には、電話番号の入力画面を表示し、入力された電話番号に対応する位置情報を主記憶部190から取得する。住所検索ボタン140がタッチされたことを検出した場合には、住所の選択入力画面を表示し、入力された住所に対応する位置情報を主記憶部190から取得する。そして、取得した位置情報を目的地の位置情報として設定し、現在位置から目的地までの推奨経路を、主記憶部190に記憶している道路ネットワーク情報に基づいて求める。この推奨経路の算出方法としては例えばダイクストラ法など公知の手法を用いることができる。
そして、第1の制御部100は、算出した推奨経路を、周辺の地図とともに表示する。例えば、図17に示すように、現在位置i21から目的地i22にいたるルートi23を推奨経路として、所定の色(例えば赤色)で表示する。これは、一般的なナビゲーションシステムと同様である。そして本実施形態では、第1の制御部100は、ルートi23上の位置情報と主記憶部190に記憶された交通監視ポイント等の目標物の位置情報とを比較し、ルートi23上に位置する交通監視ポイント等の位置を表示する。
これにより、例えば、図17に示すように、道路上の位置から吹き出しを表示し、主記憶部190に記憶されたその位置の交通監視ポイントの種類を吹き出しの中に表示する。例えば、図17(a)は、警告ポイント検索画面の表示例であり、交通監視ポイントi25aからi25fを表示した例を示している。交通監視ポイントi25aは、Nシステムを示す「N」の文字を吹き出しの中に表示している。交通監視ポイントi25b、i25c、i25eは、LHシステムを示す「LH」の文字を吹き出しの中に表示している。交通監視ポイントi25dは、ループコイルを示す「ループ」の文字を吹き出しの中に表示している。交通監視ポイントi25fは、Hシステムを示す「H」の文字を吹き出しの中に表示している。このように、吹き出しの中に文字を表示する簡略表示状態の吹き出し位置へのタッチをタッチパネル1108が検知した場合には、図4(b)に示すように、簡易表示を詳細表示へと切り替える。
また、図4(a)に示すようにタッチパネル110内の右下側には、交通監視ポイント種別指定部i26を表示する。交通監視ポイント種別指定部i26は、ルートi23上に存在する交通監視ポイントの種別を列挙したボタン140表示を行う部分である。図4(a)の例では、交通監視ポイントi25aのNシステムを示す「N」の種別ボタン140i27aと、交通監視ポイントi25b、i25c、i25eのLHシステムを示す「LH」の種別ボタン140i27bと、交通監視ポイントi25dのループコイルを示す「ループ」の種別ボタン140i27cと、交通監視ポイントi25fのHシステムを示す「H」の種別ボタン140i27dを表示している。第1の制御部100は、この種別ボタン140の表示部へのタッチをタッチパネル1108から検出した場合、タッチされた種別ボタン140を反転表示するとともに、タッチされた種別ボタン140に対応する交通監視ポイントの表示態様を、簡易表示中であれば詳細表示に切り替え、詳細表示中であれば簡易表示中に切り替える。
本実施形態の一体型装置1000は、目的地(以下、経由地も含む)の設定方法として、周辺検索機能を備えている。この周辺検索機能が選択されて起動された場合、第1の制御部100は、指定された条件に合致する施設であって、現在位置から近いものを抽出し、その抽出結果をタッチパネル110に描画する。そして、ユーザは、タッチパネル110に描画された候補の中からいずれかを選択し、確定することで目的地(経由地を含む)に指定することができる。
すなわち、係る機能を実現するため、本実施形態の主記憶部190は、各施設についての情報を、その位置情報とともに施設の分類に関する情報と関連付けて記憶している。施設の分類に関する情報は、各施設が合致するジャンルの呼び名でまとめられた複数種類の項目である。
本実施形態では、いずれかの項目が指定されると、第1の制御部100は、指定された項目に合致する施設であって、現在位置から近いものを抽出し、その抽出結果を目的地の候補としてタッチパネル110に描画する。ユーザは、タッチパネル110に描画された候補の中からいずれかを選択することによって、目的地として指定することができる。
項目のいずれか選択された場合、第1の制御部100は、主記憶部190にアクセスし、現在位置を中心として、基準距離(たとえば、10km)以内に存在する施設であって、指定された項目の分類に一致するものを抽出する。そして、近いものから所定数(たとえば10個)の施設をタッチパネル110に描画されている地図上の対応する箇所に、当該施設を示すアイコン(マーク)を重ねて描画する。主記憶部190に格納した施設の情報として、各施設に対して、それぞれのアイコンを関連づけて登録しておき、描画に際しては、その関連づけられたアイコンを読み出してタッチパネル110の所定位置に描画する。
なお、タッチパネル110に描画された地図上に、現在位置が存在している場合には、その現在位置に該当する位置に自車を示す自車アイコンを重ねて描画する。さらに、このような施設のアイコンを描画するに際し、自車から近い順に番号を付記して表示する。自車の移動に伴い、随時番号は更新する。
そして、ユーザが、所望の施設を選択すると、それを認識した第1の制御部100が、係る施設を目的地とした推奨経路を求め、その結果をタッチパネル110の地図に重ねて描画する。
さらに、第1の制御部100は、設定された目的地までのルート案内を行う機能を有する。つまり、第1の制御部100は、ユーザによる案内開始の選択に応じて、GPSや自律航法で自車位置を逐次検出しながら、道路などを表す地図情報をタッチパネル110に描画しつつ、目的地までの道案内を画像や音声を用いて行う。
上記のユーザによる指定、選択等の指示入力は、タッチパネル110に項目や機能の名称が表示されたボタン140、施設のアイコンをタッチしたりしたことを第1の制御部100が検出することを契機として行うことができる。
<実装例>
以上説明した一体型装置1000は、例えば以下のように電子機器に実装することができる。
図18は一体型装置1000を実装した電子機器の外観の一例を表す六面図である。図18では中央列の二段目に正面図が表されている。ここで、図18では、一体型装置1000を設置した際にタッチパネル110に正対する面を正面図としている。一体型装置1000の正面にはタッチパネル110が配置されている。また、タッチパネル110の周りを取り囲むベゼルにはボタン140等は配置されておらず、タッチパネル110の目視を妨げないようになっている。
正面図の左には、左側面図が表されている。そして、一体型装置1000の左側面には第1の記憶部180、報知用LED130b及びUSB端子320が配置されている。第1の記憶部180はSDスロットにより実現され、かかるSDスロットに、記憶媒体であるSDカードが挿入される。報知用LED130bは電源が給電されているか否かを表すLEDであり、電源給電中は例えば緑に点灯する。USB端子320にはシガープラグコード504が接続されており、<バッテリ制御>の欄で述べたように、一体型装置1000は、かかるシガープラグコード504を介してカーチャージャーから給電を受ける。なお、一体型装置1000の形状を明示するために、図17ではシガープラグコードのソケットから延出するコード部分に関しては図示を省略する。
正面図の右には、右側面図が表されている。そして、一体型装置1000の右側面には第2の記憶部230が配置されている。第2の記憶部230はSDスロットにより実現され、かかるSDスロットに、記憶媒体であるSDカードが挿入される。
正面図の上には、上面図が表されている。そして、一体型装置1000の上面には、報知用LED130a、ボタン140a、ボタン140b及びボタン140cが配置されている。報知用LED130aは一体型装置1000による常時録画が行われているか否かを表す用途に用いられ、例えば常時録画が行われていない場合に赤色に点灯する。ボタン140aはマニュアル録画を開始するためのボタン140であり、ボタン140aの押下を契機としてイベント録画が開始される。ボタン140bは常時録画を停止又は再開させるためのボタン140であり、押下を受け付けるたびに、常時録画は停止又は再開される。ボタン140cは一体型装置1000をON又はOFFとするためのボタン140であり、電源がONの場合に押下を受け付けると一体型装置1000は電源OFFとなり、電源がOFFの場合に押下を受け付けると一体型装置1000は電源ONとなる。
中央列の三段目には、背面図が表されている。そして、一体型装置1000の背面にはカメラ210及びジョイント部502が配置されている。また、一体型装置1000の背面にはエッジ501a、エッジ501b、エッジ501c及びエッジ501dが形成されている。カメラ210のユニットはボールジョイントにより一体型装置1000に組み込まれており、カメラ210は可動する。カメラ210の可動域は、例えば各方向に15度であるとする。つまり、カメラ210が中央にあるとするならば、例えば上方向に15度、下方向に15度可動する。ジョイント部は一体型装置1000を固定するためのクレードルに、一体型装置1000を取り付けるための部分である。また、エッジ501a、エッジ501b、エッジ501c及びエッジ501dは背面に形成された稜線である。エッジ501a、エッジ501b、エッジ501c及びエッジ501dは、湾曲しており、一体型装置1000を携帯するユーザの手に引っかからない形状となっている。
中央列の三段目には、底面図が表されている。そして、一体型装置1000の底面にはスピーカスリット503が設けられている。スピーカスリット503は一体型装置1000のスピーカ120が出力する音が出力されるスリットである。スピーカスリット503とスピーカ120の詳細に関しては後述する。
ここで、一体型装置1000は上述したように背面に、エッジ501a、エッジ501b、エッジ501c及びエッジ501dという4つの稜線を設けることにより、背面に4つの面を設けている。また、例えば底面図、上面図、左側面図及び右側面図を参照すると分かるように、カメラ210を頂点として背面の各端部に対して下りの傾斜が設けられた形状となっている。
この点、このような傾斜を設けることなく各端部とカメラ210部の厚みを同等として、一体型装置1000の筐体を扁平な矩形状として実現することも考えられる。しかし、このような形状にすると一体型装置1000全体が大きくなってしまい、携帯性が欠けてしまう。
また、カメラ210部分が厚くなってカメラ210部分が頂点となるのは、カメラ210を形成するカメラ210ユニットの大きさに起因するものである。そのためカメラ210部分を薄くすることはできない。一方で、他の回路はカメラ210部分に比べて薄くすることが可能である。よって、各端部とカメラ210部の厚みを同等としたとしても、一体型装置1000の筐体内に無駄なスペースが生じるだけのことになる。この観点からも、一体型装置1000の筐体を扁平な矩形状にする必要はない。
そこで、本実装例ではカメラ210を頂点として背面の各端部に対して下りの傾斜を設けることにより、背面の厚みを薄くすることを実現している。これにより、不必要に厚くなり、携帯性に欠けてかけてしまうことや、筐体内に無駄なスペースが生じてしまうことを防止できる、という効果を奏する。
また、図19を参照して、本実装例の他の特徴についても説明する。図19(a)には一体型装置1000の左側面が表されている。図18を参照して説明したように一体型装置1000の左側面には、シガープラグコード504を接続するためのUSB端子320が配置されている。そして、左側面から見た場合の、USB端子320の周辺右半分には切り欠き505が形成されている。ここで、左側面から見た場合の切り欠き505は、USB端子320の設けられている高さのあたりまでは上から下に略垂直であるが、USB端子320の設けられている高さよりも下の部分では弧を描くように左に湾曲した形状をしている。
また、図19(b)には一体型装置1000の背面が表されている。背面から見た場合の切り欠け505は、上部分(例えば、全体の略三分の二)の左右の長さと、下部分(例えば、全体の略三分の一)の左右の長さが異なっている。具体的には、下部分の左右の長さが短くなっている。
切り欠き505が、このような形状をしている理由について図19(c)を参照して説明する。図19(c)は、USB端子320に、シガープラグコード504を装着した状態を表す左側面図である。図19(c)を参照すると、シガープラグコード504及びシガープラグコード504から延出するコード部504−1が表されている。
まず、図19(b)を参照して説明したように、背面から見た場合の切り欠け505は、下部分の左右の長さが短くなっており、ケーブルの太さに応じたものとなっている。そのため、背面から見た場合に、コード部504−1は、左右にズレることはなく、切り欠け505の形状に沿うこととなる。そして、コード部504−1は、切り欠き505の左側面から見ると弧を描くように左に湾曲した形状に沿って垂れている。つまり、切り欠き505の左側面から見ると弧を描くように左に湾曲した形状は、シガープラグコード504のコード部504−1を垂下させるのではなく、所望の方向に誘導している。
このようにすることにより、コード部504−1が意図しない方向に向かっていくことを防止することが可能となる。また、弧を描くようにしていることから、コードが鋭角に曲がってしまうことを防止できる。これによりコードの寿命を延ばすことが可能となる。
また、一体型装置1000の背面から見た場合の切り欠け505の左右の幅は、正面から一体型装置1000を見た場合にシガープラグコード504やコード部504−1がユーザから見えない幅にするとよい。これにより、ユーザには一体型装置1000の前面の矩形型の形状のみがユーザの目に見えることとなり、統一感が生まれる。
更に、一体型装置1000の背面から見た場合の切り欠け505の左右の幅は、正面から一体型装置1000を見た場合にシガープラグコード504やコード部504−1がユーザから見える幅にするとよい。これにより、ユーザは、シガープラグコード504がUSB端子320に接続することを確認することが可能となる。
また、図20を参照して、本実装例の他の特徴についても説明する。図20には一体型装置1000の背面図であって一体型装置1000の筐体を実現するカバーの背面部を取り除いた場合の形状が表されている。
図20には、スピーカユニット506、スピーカ保持部507と、スピーカスリット503の位置に対応する位置をあらわすスピーカスリット対応位置508が表されている。
スピーカユニット506は図1のスピーカ120に対応するものであり、運行案内用の音声や、警告音、音楽等の音を振動板により生成する。ここで一般的には、一体型装置1000の筐体を実現するカバーの背面のスピーカユニット506に対応する部分に、振動板が生成した音をカバー外部に導出させるための放音孔を設ける。
しかしながら、本実装例では一体型装置1000を持ち運ぶことを想定しており、ユーザが背面を目にすることが考えられる。このような場合に、放音孔が設けられていると外観の美観を損ねる。
そこで、本実装例ではスピーカ保持部507により、スピーカユニット506を保持するのみならず、スピーカユニット506の周辺を囲むようにする。もっとも、スピーカユニット506の下部については、スピーカユニット506を取り囲まない。これにより、振動板が生成した音は、スピーカユニット506の下部からスピーカスリット対応位置508へ導かれ、最終的にはスピーカスリット503から導出される。これにより、一体型装置1000の筐体を実現するカバーの背面のスピーカユニット506に対応する部分に、放音孔を設けることなく、外部に音を出力することが可能となる。これにより、放音孔により美観を損ねてしまうことを防止できる。
次に、図21を参照して一体型装置1000をダッシュボード等に固定するために、一体型装置1000をクレードル2000及び台座部3000に装着した状態の図について説明する。本実装例では、クレードル2000を図18に表されるジョイント部502と着脱可能とし、クレードル2000と共に車両のダッシュボード上に設置して利用したり、クレードル2000から一体型装置1000を取り外してポータブルナビとして利用したりする。
クレードル2000は更に台座部3000と接続されている。台座部3000は、
クレードル2000を任意の姿勢で支持する。台座部3000は、底面に設けた吸盤や吸着シート等で、ダッシュボードなどの上に吸着して固定される。台座部3000とクレードル2000とは、ボールジョイント等の連結機構を介して所定の角度範囲内で回転可能に連結される。ボールジョイントであるため、台座部3000とクレードル本体2000は、相対的に三次元方向の任意の角度範囲内で回転移動し、ジョイント部分における摩擦抵抗により任意の角度位置でその位置をとどめる。よって、クレードル2000に取り付けられた一体型装置1000も、ダッシュボード上において任意の姿勢で配置することができる。
<変形例>
上述した実施形態及び実装例は、本発明の好適な実施形態ではあるが、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施をするようにしてもよい。
例えば、上述した実施形態では、映像ファイルの有無に応じて地図上に表示するアイコンの形状を異ならせていた。また、イベントのレベルに応じて地図上に表示するアイコンの色を異ならせていた。更に、時系列に応じてイベントに番号を割り当てて、その順番を数字で表示していた。つまり、このような条件に応じて、各アイコンの表示態様を異ならせていた。ここで表示態様を異ならせるとは、例えば、アイコンの色、形状、大きさ、番号の表示等を、それぞれ異ならせることを含む。
この点、表示態様の異ならせ方と表示態様を異ならせる条件の対応は必ずしも上述した実施形態の限りではない。例えば、映像ファイルの有無に応じて地図上に表示するアイコンの色を異ならせるようにするとよい。また、色と形状の双方を異ならせるようにするとよい。例えば、イベントのレベルに応じて地図上に表示するアイコンの番号を異ならせるようにしてもよい。また、映像ファイルの有無等の第1の条件と、イベントのレベル等という第2の条件とがあるとした場合に、条件によって、それぞれ表示態様の異ならせ方を異ならせるようにしてもよい。
例えば、常時録画を行う際に一番古いファイルは削除しないようにするのもよい。これにより、新たなリアルタイム映像の保存はできないが、古いリアルタイム映像が消されてしまうことを防止できる。
また、電源の供給と連動して、常時録画を開始及び停止するようにするとよい。これにより、ユーザの操作を要することなく、常時録画を常に行うことが可能となる。
更に、マニュアル録画及びイベント録画において新たにイベントが発生した場合やユーザの操作があったとしても一番古いファイルは削除しないようにしてもよい。これにより、新たなファイルの保護はできないが、過去に保護したファイルが消されてしまうことを防止できる。
更に、マニュアル録画及びイベント録画で保護対象とされたファイルであってもユーザの操作や設定に応じて削除できるようにするのもよい。これにより、内容を確認した上で不要と思われるファイルを削除し、記憶部の空き容量を増やすことが可能となる。
更に、i13等のアイコンのリストでは地図上で押下されたイベントアイコン又は履歴アイコンをリストの最上部に配置するようにするのもよい。また、イベントの発生した日時に基づいて各イベントを時系列順に並び替えるようにするのもよい。
更に、第1の記録部と第2の記憶部230が同一の種別の記憶媒体を利用可能とし、例えば、第2の記憶部230にて使用している記憶媒体の容量が最大となった場合に、第1の記憶部180で使用している記憶媒体と入れ替えて使用するようにするのもよい。これにより、2つの記憶媒体を状況に応じて使い分けることが可能となる。また、第2の制御部200にて映像ファイルを格納した記憶媒体を第1の記憶部180に挿入することにより、第1の制御部100により映像ファイルを再生することができるのでよい。
更に、イベントが発生したと判断した場合に、リアルタイム映像の撮像の障害となる機能を実行させないための制御を行うとよい。リアルタイム映像の撮像の障害となる機能とは、例えば、をテレビの音声出力機能とする。こうすることにより、画像データの撮像の際、少なくともイベントが発生したと判断された後はテレビの音声は停止され、撮像するデータにテレビの音声が混入することを防止可能となる。
更に、イベントが発生したと判断する場合に、加速度センサ170の測定値が、複数の閾値の何れかを超えたとしてもイベント録画を行わないようにしてもよい。これにより、例えば軽微な衝撃に基づいてイベントが発生したと判断されることが頻発するような場合には、軽微な衝撃に基づいてイベントが発生したと判断されたとしても映像ファイルを記憶しない。そのため、映像ファイルが増えすぎて、記憶媒体の容量をすぐに使いきってしまうような事態を防止する事が可能となる。例えば、車種や道路状況、運転の癖等によっては、一番敏感な閾値でのイベントが発生したとの判断が多発するような場合に、毎回録画をすると肝心な録画データもすぐ上書きされてしまう。そのため、このような場合は例えば一番敏感な閾値でのイベントが発生したと判断したとしても映像ファイルを記憶しないようにするとよい。
更に、カメラ210が可動することから、カメラ210の入射部211の入射位置及び向きの何れか又は双方を調整可能なように動かせるようにするとよい。こうすることにより、自動車一体型装置1000を設置した後であっても入射位置の調整を行うことが可能となる。これにより、自動車の形状や設置位置に対応できるように、撮像される範囲を調整することができ、所望の範囲の画像データを撮像することが可能となる。
更に、イベントが発生したと判断するための閾値は測定軸毎に異なる値が設定可能であり、自動車の進行方向に対応する測定軸の閾値が、他の測定軸の閾値よりも高いようにしてもよい。このようにすることに、一体型装置1000の利用状況に応じた閾値を使用でき、イベントが発生していないような場合に誤ってイベントが発生したと判断してしまうことを防止することが可能となる。
この点、一体型装置1000の使用状況によっては所定の方向に対してイベントの発生とは無関係に、加速度センサ170による測定値が上るような場合がある。例えば、一体型装置1000の前面をタッチパネル110とした場合には、ユーザによるタッチパネル110の押下が行われることにより、一体型装置1000の前面から後面方向に対応する測定軸において、加速度センサ170による測定値が上る。これは、イベント発生とは関係しないため、このような場合にはイベントが発生したと判断しないことが好ましい。
そこで、例えば一体型装置1000の前面から後面方向に対応する測定軸においては閾値を高くするとよい。例えば自動車に一体型装置1000を設置する際は、タッチパネル110が設けられた一体型装置1000の前面はユーザの正面に向き、一体型装置1000の後面は自動車の進行方向に向く。そこで、例えば自動車進行方向を前とした場合に自動車進行方向に対応する測定軸をX方向(前後)とし、自動車進行方向を前とした場合に自動車の左右に対応する測定軸をY方向(左右)とし、自動車進行方向を前とした場合に自動車の上下に対応する測定軸をZ方向(左右)とし、X方向(前後)の測定軸についての閾値を高くするようにするとよい。
これにより、多少の衝撃を検知したとしてもイベントが発生したと判断しないとすることが可能となる。
更に、加速度センサ170の測定値が、閾値を超えたとしても、閾値を超えたのがタッチパネル110により操作を受け付けたときを含む所定の期間の間であるのならばイベントが発生したとはしないようにするとよい。上述したように、例えば、一体型装置1000の前面から後面方向に対応する測定軸において、加速度センサ170による測定値が上る。これは、イベント発生とは関係しないため、このような場合にはイベントが発生したと判断しないことが好ましい。そこで、操作を受け付けたときを含む所定の期間の間であるのならばイベントが発生したとはしない。これにより、操作に伴う衝撃を加速度センサ170が測定した場合であっても、これに基づいてイベントが発生したという誤った判断を行ってしまうことを防止することができる。また、このような場合にはイベントが発生したと判断してイベント録画は行うが、例えば、イベントが発生した旨のポップアップ表示や警告音の出力は行わないようにするのもよい。これにより、操作に伴う衝撃を加速度センサ170が測定してイベントが発生したという誤った判断を行ってしまったにも関わらず、警告を出力してしまうという事態を防止することが可能となる。
自動車が、イベントが発生した場所の近傍に位置している場合に、当該一体型装置1000が制御対象とする一体型装置1000が実行する機能の少なくとも一部を制限するようにするとよい。こうすることにより、前回イベントが発生した箇所において、ユーザは自動車の運転に集中することが可能となる。過去にイベントが発生した場所では気を引き締めて運転をすることが望まれることが多い。例えば、前回事故等の回避のために急ブレーキをかけてしまったことからイベントが発生したと判断された場所があったとする。この場合に、この場所の近傍では制御対象とする一体型装置1000の機能を一部制限する。例えば、テレビの音声出力機能を制限するとよい。こうすることにより、以前事故等の回避のために急ブレーキをかけた場所の近くでは、運転の邪魔となるテレビの音声の出力を取りやめることができ、ユーザが自動車の運転に集中することが可能となる。
更に、イベント発生時に測定された加速度以外の測定情報として例えば自動車の移動速度も出力するようにするとよい。こうすることにより、ユーザはイベントが発生時に例えば法定速度以下であったことや、きちんと徐行をしていたことなどが証明できるようになる。なお、自動車の移動速度は、例えばGPSの位置情報を使用することにより算出できる。また、例えばOBD(On-board diagnostics)を使用することにより自動車の移動速度を取得するのもよい。
以上の説明では、一体型装置1000が設置されている自動車の現在位置が含まれている地図上にイベントアイコンや履歴アイコンを表示することを説明した。つまり自動車周辺の地図について表示することを説明した。これに加えて、経路検索や目的地検索を行う際に、経路周辺や目的地周辺で起こったマニュアル録画及びイベント録画についてのイベントアイコンや履歴アイコンも表示するようにするとよい。これにより、ユーザは自動車の現在位置が含まれていない場所についてもアイコンを参照することが可能となる。
更に、イベントアイコンや履歴アイコンの押下に応じて、イベントアイコンや履歴アイコンの位置まで運行案内をするようにするのもよい。こうすることにより、過去に事故を起こした場所や、頻繁にイベントが発生する場所や、ユーザが手動で録画をした場所に簡単に再訪することが可能となる。
更に、主記憶部190に格納するナビゲーションのための情報は、出荷時において全国についてのすべての情報を格納しておいてもよい。また、地図データ等は、地方毎に記憶媒体に格納したものを提供するようにし、ユーザは必要な地図データ等が格納された記憶媒体を用意し、それを第1の記憶部180に装着して使用するようにしてもよい。なお、記憶媒体に格納された地図データ等は、主記憶部190に転送して格納してもよい。また、第1の制御部100が記憶媒体にアクセスし、そこから読み出して使用するようにしてもよい。
上述した実施形態では、主記憶部190、第1の記憶部180及び第2の記憶部230のように3つの記憶部を設けたが、必ずしも3つの記憶部を設ける必要はない。例えば第1の制御部100を設けないようにするのもよい。
上述した実施形態では、第1の制御部100による制御を実現するためのソフトウェアは主記憶部190に格納されると説明したが、そのソフトウェアの一部又は全部が主記憶部190ではなく第1の制御部100に含まれるROMに格納されるようにするのもよい。
閾値はユーザ調整できるようにしてもよいが、一般的にユーザが閾値をどの程度調整するのか把握していないと考えられることを鑑みて、閾値を固定とするようにしてもよい。これにより、ユーザが不適切な閾値を設定しまうことが防止可能となる。
上述した説明では、各アイコンを単に色分け表示するだけではなく、例えばアイコンを時系列に沿った番号を含んだ丸付き数字としていた。この際、番号は時系列に沿って降順で付しても昇順で付してもよい。つまり、最新のアイコンの番号が1、最古のアイコンの番号が10となってもよい。また、最新のアイコンの番号が10、最古のアイコンの番号が1となってもよい。
上述の説明では、第1の制御部100を介して映像ファイルを再生していたが、第2の制御部200から直接タッチパネル110に出力されるようにするのもよい。また、2つの映像ファイルを復号して画像データとする処理は、第2の制御部200ではなく、第1の制御部100で行うようにしてもよい。
上述の説明では、[ショートカット]ボタン140には「カメラ映像」を対応付けるのではなく「テレビ映像」を対応付けるようにするのもよい。ユーザは、一体型装置1000の設置時には「カメラ映像」を参照するが、取り付け後は「テレビ映像」を参照すると考えられるため、ユーザの使い勝手を向上させることが可能となる。
また、[ショートカット]ボタン140が押下されて画面S3に遷移している場合であっても音声による運行案内は継続するようにするとよい。これにより、運行案内が中断されてしまうという不都合を防止できる。
また、画面上に、つまりタッチパネル110上にマニュアル録画を行う契機となる操作を受け付けるためのボタン140を表示させるようにしてもよい。また、タッチパネル110上に表示するボタン140ではなく、ハードキーであるボタン140にてマニュアル録画を行う契機となる操作を受け付けるようにするとよい。これにより、タッチパネル110上にボタン140を設ける必要がなくなるため、例えば画面S13にて全画面表示されるリアルタイム映像が、ボタン140により一部見えなくなってしまうようなことを防止することが可能となる。
図14の説明では、ステップA3を行ってからステップA4を行っていたが、シガープラグコードの定格電流の範囲内に収まるのであればステップA3とA4を同時に行うようにするのもよい。これにより、第2の制御部200が起動するまでの時間を短縮することが可能となる。
更に、個人の運転の仕方、車種、いつも走行する道路等の要因により、加速度センサ170が検知する加速度は異なる。そのため、場合によってはイベントが発生したと判断する基準としている閾値が低すぎる場合が考えられる。この場合には、イベントが発生していないにも関わらずイベントが発生したと誤検知してしまう可能性がある。一方で、場合によってはイベントが発生したと判断する基準としている閾値が高すぎる場合が考えられる。この場合には、イベントが発生しているにも関わらずイベントが発生していないと誤検知してしまう可能性がある。
そこで、出荷時に設定されている閾値を、ユーザが修正することができるようにするのもよい。また、本実施形態では複数の閾値を設け、加速度センサ170が検知する加速度が何れの閾値を超えたかに応じて地図上に表示するアイコンの色を異ならせている。こうすることにより、ユーザは、個人の運転の仕方、車種、いつも走行する道路等による閾値の個人差を個人設定する時の目安として色が異なるアイコンを利用することができる。
また、ユーザにとって閾値の設定が困難であると考えられるような場合には、出荷時に設定されている閾値をユーザが修正することはできないようにするのもよい。
更に、第2の記憶部230に記憶媒体としてSDカード等を挿入する場合には、SDカードの記憶容量等に応じて保存した動画データ数に限りがあるので、地図上に表示したアイコン全てについて動画を見ることはできない。しかしながら、動画データが保存されている最新のファイルと、動画データが保存されていないそれより過去のファイルとの区別をするようにするとよい。区別は、例えばアイコンの形状や色を異ならせることにより実現するとよい。最新のファイルは、例えば10個とするとよい。