JP2019071035A - 駐車場管理システム、駐車場管理方法、車載装置、管理装置 - Google Patents

駐車場管理システム、駐車場管理方法、車載装置、管理装置 Download PDF

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史晃 大高
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和紀 若林
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匡紀 石田
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Abstract

【課題】高いスペース効率で運営コストの低い有料駐車場を実現する。【解決手段】管理装置11は、車両100が近傍区画21aまたは遠方区画21bに駐車しているときに、近傍区画用アンテナ13aおよび遠方区画用アンテナ13bを介して、車載装置14に対して応答要求を送信する。車載装置14は、管理装置11から送信された応答要求に応じて、近傍区画用アンテナ13aまたは遠方区画用アンテナ13bを介して、予め記憶した車両IDを管理装置11に送信する。管理装置11は、車両IDが近傍区画用アンテナ13aまたは遠方区画用アンテナ13bのいずれを介して送信されたかを判別することで、車両100が近傍区画21aまたは遠方区画21bのいずれに駐車したかを判別する。【選択図】図1

Description

本発明は、駐車場管理システムおよび駐車場管理方法と、これらに用いられる車載装置および管理装置とに関する。
従来、有料駐車場の各駐車区画に対して入庫された車両ごとに駐車料金の管理および精算を行う技術が知られている。特許文献1には、駐車区画に入庫した車両毎に駐車料金を課し得るように、駐車区画毎に設けられる駐車情報管理機を具備する駐車場管理装置が設置された駐車場と、出庫要求者の認証、出庫許可指令の発信及び駐車料金の決済を行うセンタと、前記センタに登録されたユーザの携帯電話機と、を含む駐車場システムが開示されている。
特開2002−216185号公報
特許文献1に記載された従来技術では、駐車区画毎に駐車情報管理機を設ける必要があるため、駐車場の規模が大きくなって駐車区画が増えるほど、多数の駐車情報管理機を設置しなければならない。そのため、駐車場のスペース効率の低下や運営コストの上昇につながる。
本発明による駐車場管理システムは、車両に搭載された車載装置と、前記車載装置と無線通信を行うためのアンテナと、前記アンテナと接続された管理装置と、を備え、前記アンテナは、駐車場の第1の駐車区画に対応する通信範囲を有する第1区画用アンテナと、前記駐車場の第2の駐車区画に対応する通信範囲を有する第2区画用アンテナと、を有し、前記管理装置は、前記車両が前記第1の駐車区画または前記第2の駐車区画に駐車しているときに、前記第1区画用アンテナおよび前記第2区画用アンテナを介して、前記車載装置に対して応答要求を送信し、前記車載装置は、前記管理装置から送信された前記応答要求に応じて、前記第1区画用アンテナまたは前記第2区画用アンテナを介して、予め記憶した前記車両の識別情報を前記管理装置に送信し、前記管理装置は、前記識別情報が前記第1区画用アンテナまたは前記第2区画用アンテナのいずれを介して送信されたかを判別することで、前記車両が前記第1の駐車区画または前記第2の駐車区画のいずれに駐車したかを判別する。
本発明による駐車場管理方法は、駐車場の第1の駐車区画に対応する通信範囲を有する第1区画用アンテナと、前記駐車場の第2の駐車区画に対応する通信範囲を有する第2区画用アンテナと、を用いたものであって、車両が前記第1の駐車区画または前記第2の駐車区画に駐車しているときに、前記第1区画用アンテナおよび前記第2区画用アンテナを介して、前記車両に対して応答要求を送信し、前記応答要求に応じて、前記車両から前記第1区画用アンテナまたは前記第2区画用アンテナを介して、前記車両の識別情報を送信し、前記識別情報が前記第1区画用アンテナまたは前記第2区画用アンテナのいずれを介して送信されたかを判別することで、前記車両が前記第1の駐車区画または前記第2の駐車区画のいずれに駐車したかを判別する。
本発明による車載装置は、車両に搭載されたものであって、前記車両が駐車場に入場する際に、路車間通信により送信される前記車両の識別情報を受信する通信部と、前記通信部により受信された前記識別情報を記憶する記憶部と、を備え、前記通信部は、前記車両が前記駐車場の第1の駐車区画または第2の駐車区画に駐車しているときに所定の応答要求を受信すると、前記応答要求に応じて、前記記憶部に記憶された前記識別情報を送信する。
本発明による管理装置は、駐車場の第1の駐車区画に対応する通信範囲を有する第1区画用アンテナと、前記駐車場の第2の駐車区画に対応する通信範囲を有する第2区画用アンテナと、を有するアンテナと接続されており、車両が前記第1の駐車区画または前記第2の駐車区画に駐車しているときに、前記第1区画用アンテナおよび前記第2区画用アンテナを介して、前記車両に対して応答要求を送信し、前記応答要求に応じて前記車両から送信された前記車両の識別情報を、前記第1区画用アンテナまたは前記第2区画用アンテナを介して受信し、前記識別情報が前記第1区画用アンテナまたは前記第2区画用アンテナのいずれを介して送信されたかを判別することで、前記車両が前記第1の駐車区画または前記第2の駐車区画のいずれに駐車したかを判別する。
本発明によれば、高いスペース効率で運営コストの低い有料駐車場を実現できる。
本発明の一実施形態に係る駐車場管理システムの概要を示す図 本発明の一実施形態に係る駐車場管理システムの構成図 管理装置の処理フローを示す図 車載装置の処理フローを示す図
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る駐車場管理システムの概要を示す図である。図1に示す駐車場管理システム10は、駐車場20に設置されており、管理装置11、路車間通信装置12、指向性アンテナ13および車載装置14を有する。施設30は、たとえばテーマパークや商業施設などであり、駐車場20が併設されている。車両100で来場した施設30の利用者は、駐車場20に車両100を駐車してから、車両100を降りて施設30に向かって徒歩で移動する。駐車場20は、施設30に近い位置に設置された複数の駐車区画21aと、施設30に遠い位置に設置された複数の駐車区画21bとを有する。なお、以下では駐車区画21aを「近傍区画21a」、駐車区画21bを「遠方区画21b」とも称する。
管理装置11は、路車間通信装置12および指向性アンテナ13と接続されており、これらを介して、車両100に搭載されている車載装置14との間で通信を行う。路車間通信装置12は、駐車場20の入口付近に設置されており、車両100が駐車場20に入場する際に、管理装置11の制御に応じて、駐車場20を利用する車両100ごとに固有の識別情報としての車両IDを車載装置14に対して送信する。管理装置11から路車間通信装置12を介して車載装置14に送信された車両IDは、車載装置14において記憶される。
指向性アンテナ13は、近傍区画21aに対応する通信範囲を有する近傍区画用アンテナ13aと、遠方区画21bに対応する通信範囲を有する遠方区画用アンテナ13bとを有する。近傍区画用アンテナ13aの通信範囲は、少なくとも近傍区画21aの全域をカバーするように設定されており、遠方区画用アンテナ13bの通信範囲は、少なくとも遠方区画21bの全域をカバーするように設定されている。近傍区画用アンテナ13aと遠方区画用アンテナ13bとの通信範囲の違いは、たとえば、それぞれのアンテナに指向性を持たせて通信範囲に応じた放射パターンとすることで実現される。なお、近傍区画用アンテナ13aの通信範囲と遠方区画用アンテナ13bの通信範囲とが部分的に重複していてもよい。
車両100が近傍区画21aまたは遠方区画21bのいずれかに駐車すると、管理装置11は、指向性アンテナ13の近傍区画用アンテナ13aおよび遠方区画用アンテナ13bを介して、車載装置14に対して応答要求を送信する。車両100に搭載されている車載装置14は、管理装置11から送信された応答要求を受信すると、これに応じて、駐車場20への入場時に路車間通信装置12から送信された車両IDを管理装置11に送信する。このとき車載装置14は、応答要求が送信されたのと同じアンテナを介して、管理装置11への車両IDの送信を行う。すなわち、車両100が近傍区画21aに駐車した場合、車載装置14は、管理装置11から近傍区画用アンテナ13aを介して送信された応答要求を受信し、近傍区画用アンテナ13aを介して車両IDを管理装置11に送信する。一方、車両100が遠方区画21bに駐車した場合、車載装置14は、管理装置11から遠方区画用アンテナ13bを介して送信された応答要求を受信し、遠方区画用アンテナ13bを介して車両IDを管理装置11に送信する。
車載装置14から送信された車両IDを受信した管理装置11は、その車両IDが近傍区画用アンテナ13aまたは遠方区画用アンテナ13bのいずれを介して送信されたかを判別することで、車両100がどの駐車区画に駐車したかを判別する。すなわち、車載装置14から近傍区画用アンテナ13aを介して送信された車両IDを受信した場合、管理装置11は、車両100が近傍区画21aに駐車したと判別する。一方、車載装置14から遠方区画用アンテナ13bを介して送信された車両IDを受信した場合、管理装置11は、車両100が遠方区画21bに駐車したと判別する。そして、判別した駐車区画に応じた駐車料金を設定し、車両100が駐車場20から退場する際には、設定した駐車料金で精算を行う。なお、管理装置11において車両IDがどのアンテナを介して送信されたかを判別する方法の詳細については、後で説明する。
図2は、駐車場管理システム10の構成図である。図2に示すように、管理装置11は路車間通信装置12および指向性アンテナ13と接続されており、制御部111および記憶部112を有する。制御部111は、不図示のCPU、ROM、RAM等により構成されており、ROMに記憶されているプログラムをRAMに展開してCPUが実行することで、管理装置11を動作させるための様々な処理や演算を行う。記憶部112は、不揮発性の記憶媒体であり、たとえばHDD(ハードディスクドライブ)、SSD(ソリッドステートドライブ)、メモリカード等を用いて構成される。なお、制御部111においてCPUが実行するプログラムの一部または全部を記憶部112に格納してもよい。
車載装置14は、制御部141、記憶部142、通信部143、表示部144、およびスピーカ145を備える。制御部141は、不図示のCPU、ROM、RAM等により構成されており、ROMに記憶されているプログラムをRAMに展開してCPUが実行することで、車載装置14を動作させるための様々な処理や演算を行う。記憶部142は、不揮発性の記憶媒体であり、たとえばHDD(ハードディスクドライブ)、SSD(ソリッドステートドライブ)、メモリカード等を用いて構成される。なお、制御部141においてCPUが実行するプログラムの一部または全部を記憶部142に格納してもよい。
通信部143は、制御部141の制御により、路車間通信装置12との間で路車間通信を行い、管理装置11から路車間通信装置12を介して送信された車両IDを受信する。通信部143により受信された車両IDは、制御部141の制御により、記憶部142に記憶される。また、通信部143は、制御部141の制御により、指向性アンテナ13の近傍区画用アンテナ13aまたは遠方区画用アンテナ13bのいずれかから送信された応答要求を受信する。応答要求を受信すると、通信部143は、制御部141の制御により、近傍区画用アンテナ13aまたは遠方区画用アンテナ13bを介して、記憶部142に記憶されている車両IDを管理装置11に送信する。
表示部144は、制御部141の制御に応じて様々な画像や映像を表示する。表示部144は、たとえば液晶ディスプレイを用いて構成される。スピーカ145は、制御部141の制御に応じて様々な音声を出力する。
図3は、管理装置11の処理フローを示す図である。管理装置11は、制御部111において、たとえば所定の処理周期ごとに図3に示す処理フローを実行する。
ステップS10において、管理装置11は、車両100が駐車場20に入場したか否かを判定する。車両100が駐車場20に入場したと判定するまではステップS10に留まり、車両100が駐車場20に入場したと判定したら、処理をステップS20に進める。管理装置11は、たとえば、駐車場20の入口に設置された車両検知センサにより車両100が検知されると、車両100が駐車場20に入場したと判定する。また、路車間通信装置12から路車間通信により一定間隔ごとに所定の信号を送信し、これに対して車載装置14から所定の応答が返されたときに、車両100が駐車場20に入場したと判定してもよい。これ以外にも、様々な方法により、車両100が駐車場20に入場したことを検知可能である。
ステップS20において、管理装置11は、路車間通信装置12を介した路車間通信により、車両100に対する車両IDを車載装置14に送信する。ここで送信した車両IDは、車載装置14において記憶される。
ステップS30において、管理装置11は、指向性アンテナ13の近傍区画用アンテナ13aおよび遠方区画用アンテナ13bから、車載装置14に対する応答要求を送信する。このとき管理装置11は、近傍区画用アンテナ13aを介した応答要求と、遠方区画用アンテナ13bを介した応答要求とを、互いに異なる周波数でそれぞれ送信する。以下では、近傍区画用アンテナ13aを介して送信される応答要求の周波数を「近傍区画用周波数」、遠方区画用アンテナ13bを介して送信される応答要求の周波数を「遠方区画用周波数」とそれぞれ称する。
ステップS40において、管理装置11は、ステップS30で送信した応答要求に対して、車両100からの応答の有無を判定する。車両100からの応答があった場合、すなわち車両100に搭載された車載装置14から応答要求に応じて車両IDが送信された場合は、車両100がいずれかの駐車区画に駐車していると判断し、処理をステップS50に進める。一方、車両100からの応答がない場合は、ステップS30に戻って応答要求の送信を続け、一定周期ごとに応答要求を送信する。
ステップS50において、管理装置11は、ステップS40で受信した車両IDが、車載装置14から近傍区画用アンテナ13aまたは遠方区画用アンテナ13bのどちらを介して送信されたものであるかを判断する。具体的には、前述の近傍区画用周波数と同じか、またはこれに対応する既知の周波数で送信された車両IDをステップS40において受信した場合には、管理装置11は、当該車両IDが近傍区画用アンテナ13aを介して送信されたものであると判断し、処理をステップS60に進める。一方、遠方区画用周波数と同じか、またはこれに対応する既知の周波数で送信された車両IDをステップS40において受信した場合には、管理装置11は、当該車両IDが遠方区画用アンテナ13bを介して送信されたものであると判断し、処理をステップS70に進める。
以上説明したように、ステップS50において管理装置11は、ステップS40で受信した車両100の識別情報としての車両IDが、近傍区画用アンテナ13aまたは遠方区画用アンテナ13bのいずれを介して送信されたものであるかを判別する。これにより、車両100が近傍区画21a(駐車区画21a)または遠方区画21b(駐車区画21b)のいずれに駐車したかを判別することができる。
ステップS50からステップS60に進んだ場合、ステップS60において管理装置11は、車両100に対する駐車料金として、割高な駐車料金を設定する。一方、ステップS50からステップS70に進んだ場合、ステップS70において管理装置11は、車両100に対する駐車料金として、割安な駐車料金を設定する。これにより、管理装置11は、ステップS50で判別した車両100の駐車区画に応じて異なる駐車料金を設定することができる。なお、ステップS60、S70で設定される駐車料金は、一回の駐車に対する固定料金であってもよいし、時間単価であってもよい。ステップS60またはS70を実行したら、管理装置11は処理をステップS80に進める。
ステップS80において、管理装置11は、近傍区画用アンテナ13aまたは遠方区画用アンテナ13bを介して、ステップS60またはS70で設定した駐車料金を表す駐車料金情報を車載装置14に送信する。このとき管理装置11は、ステップS50の判定結果に応じたアンテナを用いて、駐車料金情報の送信を行う。すなわち、ステップS50において近傍区画用アンテナ13aを介して車両IDが送信されたと判断した場合には、管理装置11は、近傍区画用アンテナ13aを介して、車載装置14に駐車料金情報を送信する。一方、ステップS50において遠方区画用アンテナ13bを介して車両IDが送信されたと判断した場合には、管理装置11は、遠方区画用アンテナ13bを介して、車載装置14に駐車料金情報を送信する。
ステップS90において、管理装置11は、車両100が駐車場20から退場するか否かを判定する。車両100が駐車場20から退場すると判定するまではステップS90に留まり、車両100が駐車場20から退場すると判定したら、処理をステップS100に進める。管理装置11は、たとえばステップS10と同様の方法を用いて、車両100が駐車場20から退場することを検知する。あるいは、駐車料金の精算を有人で行う場合には、係員が管理装置11に対して所定の操作を行ったときに、車両100が駐車場20から退場すると判定してもよい。これ以外にも、様々な方法により、車両100が駐車場20から退場することを検知可能である。
ステップS100において、管理装置11は、ステップS60またはS70で設定した駐車料金での精算を車両100に対して行う。このとき管理装置11は、たとえば、駐車場20の出口に設置された不図示の精算機にステップS60またはS70で設定した駐車料金を表示させることで、駐車場20を利用した車両100の運転者に対して、当該駐車料金を支払うように要求する。また、路車間通信装置12による路車間通信での決済システムを利用して、ステップS60またはS70で設定した駐車料金での精算を自動的に行ってもよい。あるいは、駐車料金の精算を有人で行う場合には、ステップS60またはS70で設定した駐車料金を係員に通知してもよい。これ以外にも、任意の精算方法で駐車料金の精算が可能である。
ステップS100で駐車料金の精算が完了したら、管理装置11は、図3の処理フローを終了する。
図4は、車載装置14の処理フローを示す図である。車載装置14は、制御部141において、たとえば所定の処理周期ごとに図4に示す処理フローを実行する。
ステップS210において、車載装置14は、路車間通信装置12を介した路車間通信により、管理装置11から車両IDを受信したか否かを判定する。図3のステップS20で路車間通信により送信される車両IDを通信部143において受信するまではステップS210に留まり、車両IDを受信したら、処理をステップS220に進める。
ステップS220において、車載装置14は、ステップS210で受信した車両IDを記憶部142に記憶する。
ステップS230において、車載装置14は、車両100が駐車したか否かを判定する。車両100が駐車するまではステップS230に留まり、駐車したら処理をステップS240に進める。車載装置14は、たとえば、車両100のシフトレバーがPレンジに設定されたか否かを判定し、Pレンジに設定されると、車両100が駐車したと判定する。また、車両100のイグニッションスイッチがオフされたか否かを判定し、オフされたときに車両100が駐車したと判定してもよい。この場合、イグニッションスイッチがオフされた後でもステップS230以降の処理を実施できるように、車載装置14の電源を所定時間だけオン状態としておくことが好ましい。これ以外にも、様々な方法により、車両100が駐車したことを検知可能である。
ステップS240において、車載装置14は、管理装置11からの応答要求を受信したか否かを判定する。図3のステップS30で管理装置11から指向性アンテナ13を介して送信される応答要求を通信部143において受信していなければステップS230に戻り、応答要求を受信したら、処理をステップS250に進める。
ステップS250において、車載装置14は、ステップS240で受信した応答要求に応じて、ステップS220で記憶部142に記憶した車両IDを管理装置11に送信する。このとき車載装置14は、ステップS240で受信した応答要求と同じか、またはこれに対応する周波数で、近傍区画用アンテナ13aまたは遠方区画用アンテナ13bを介して車両IDを送信する。すなわち、前述の近傍区画用周波数で応答要求を受信した場合には、これと同じか、またはこれに対応する既知の周波数として予め設定された所定の周波数により、近傍区画用アンテナ13aを介して管理装置11に車両IDを送信する。一方、遠方区画用周波数で応答要求を受信した場合には、これと同じか、またはこれに対応する既知の周波数として予め設定された所定の周波数により、遠方区画用アンテナ13bを介して管理装置11に車両IDを送信する。
なお、前述のように近傍区画用アンテナ13aの通信範囲と遠方区画用アンテナ13bの通信範囲とが部分的に重複している場合に、車両100の駐車区画がその重複部分に当たると、ステップS240で車載装置14は、近傍区画用周波数と遠方区画用周波数の両方で応答要求を受信する可能性がある。したがって、このような場合には、近傍区画用周波数と遠方区画用周波数のどちらの周波数を優先するかを車載装置14において予め設定しておき、その設定に従った周波数で車両IDを送信することが好ましい。
ステップS260において、車載装置14は、管理装置11から駐車料金情報を受信したか否かを判定する。図3のステップS80で管理装置11から近傍区画用アンテナ13aまたは遠方区画用アンテナ13bを介して送信される駐車料金情報を通信部143において受信するまではステップS260に留まり、駐車料金情報を受信したら、処理をステップS270に進める。
ステップS270において、車載装置14は、ステップS260で受信した駐車料金情報に基づいて、駐車場20での駐車に対する駐車料金を車両100の運転者に通知する。このとき車載装置14は、たとえば表示部144において駐車料金を表示したり、スピーカ145において駐車料金を音声出力したりすることで、駐車料金の通知を行う。これにより、精算時にどれくらいの駐車料金を支払う必要があるかを、車両100の運転者に事前に通知することができる。
ステップS270で駐車料金の通知が完了したら、車載装置14は、図4の処理フローを終了する。
以上説明した本発明の一実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)駐車場管理システム10は、車両100に搭載された車載装置14と、車載装置14と無線通信を行うための指向性アンテナ13と、指向性アンテナ13と接続された管理装置11とを備える。指向性アンテナ13は、駐車場20の駐車区画21a(近傍区画21a)に対応する通信範囲を有する近傍区画用アンテナ13aと、駐車場20の駐車区画21b(遠方区画21b)に対応する通信範囲を有する遠方区画用アンテナ13bとを有する。管理装置11は、車両100が近傍区画21aまたは遠方区画21bに駐車しているときに、近傍区画用アンテナ13aおよび遠方区画用アンテナ13bを介して、車載装置14に対して応答要求を送信する(図3、ステップS30)。車載装置14は、管理装置11から送信された応答要求に応じて、近傍区画用アンテナ13aまたは遠方区画用アンテナ13bを介して、予め記憶した車両100の識別情報である車両IDを管理装置11に送信する(図4、ステップS250)。管理装置11は、車両IDが近傍区画用アンテナ13aまたは遠方区画用アンテナ13bのいずれを介して送信されたかを判別することで、車両100が近傍区画21aまたは遠方区画21bのいずれに駐車したかを判別する(図3、ステップS50)。このようにしたので、駐車場20に設けられている駐車区画の数に関わらず、各駐車区画で共通に用いられる管理装置11と、駐車区画の種類ごとに設けられた指向性アンテナ13(近傍区画用アンテナ13a、遠方区画用アンテナ13b)とを用いて、車両ごとに駐車料金の管理が可能である。そのため、高いスペース効率で運営コストの低い有料駐車場を実現できる。
(2)管理装置11は、ステップS30において、近傍区画用アンテナ13aを介した応答要求と、遠方区画用アンテナ13bを介した応答要求とを、互いに異なる周波数でそれぞれ送信する。車載装置14は、ステップS250において、受信した応答要求に対応する周波数で車両IDを管理装置11に送信する。このようにしたので、管理装置11は、車載装置14から受信した車両IDの周波数に基づいて、ステップS50での駐車区画の判定を容易に行うことが可能である。
(3)管理装置11は、ステップS50で判別した車両100の駐車区画に応じて異なる駐車料金を設定する(図3、ステップS60、S70)。このようにしたので、駐車区画ごとに適切な駐車料金を設定し、駐車場20の利用者にとって納得感の高い駐車料金とすることができる。
(4)管理装置11は、近傍区画用アンテナ13aまたは遠方区画用アンテナ13bを介して、ステップS60またはS70で設定した駐車料金を表す駐車料金情報を車載装置14に送信する(図3、ステップS80)。車載装置14は、管理装置11から受信した駐車料金情報に基づいて、駐車料金を車両100の運転者に通知する(図4、ステップS270)。このようにしたので、精算時にどれくらいの駐車料金を支払う必要があるかを、車両100の運転者に事前に通知することができる。そのため、車両100の運転者が駐車場20を利用する際の利便性を向上することが可能である。
(5)駐車場管理システム10は、車載装置14と路車間通信を行うための路車間通信装置12をさらに備える。ステップS250で車載装置14から管理装置11に送信される車両IDは、車両100が駐車場20に入場する際に、路車間通信装置12から車載装置14に送信されて(図3、ステップS20)車載装置14に記憶される(図4、ステップS220)。すなわち、車載装置14は、車両100が駐車場20に入場する際に、路車間通信により送信される車両IDを受信する通信部143と、通信部143により受信された車両IDを記憶する記憶部142とを備える。通信部143は、車両100が駐車場20の近傍区画21aまたは遠方区画21bに駐車しているときに所定の応答要求を受信すると(図4、ステップS240:Yes)、その応答要求に応じて、記憶部142に記憶された車両IDをステップS250で送信する。このようにしたので、多数の車両100が駐車場20を利用する場合でも、各車両100に対して個別に駐車料金の設定および管理が可能である。
以上説明した本発明の実施形態は、以下のように変形することも可能である。
(変形例1)
上記実施形態では、管理装置11が、近傍区画用アンテナ13aを介した応答要求と、遠方区画用アンテナ13bを介した応答要求とを、互いに異なる周波数でそれぞれ送信し、車載装置14が、受信した応答要求に対応する周波数で車両IDを送信することにより、車両100が近傍区画21aまたは遠方区画21bのいずれに駐車したかを判別するようにした。しかし、周波数以外のもの、たとえば通信方式(変調方式、通信規格、通信モード等)や通信タイミングを駐車区画ごとに変化させることで、車両100がどの駐車区画に駐車したかを管理装置11において判別できるようにしてもよい。すなわち、管理装置11は、図3のステップS30において、近傍区画用アンテナ13aを介した応答要求と、遠方区画用アンテナ13bを介した応答要求とを、互いに異なる周波数、通信方式またはタイミングでそれぞれ送信する。一方、車載装置14は、図4のステップS250において、受信した応答要求に対応する周波数、通信方式またはタイミングで車両IDを管理装置11に送信する。これにより、管理装置11においてステップS50の判定が可能である。
(変形例2)
また、上記のように周波数、通信方式またはタイミングを変化させる代わりに、駐車区画ごとに異なるIDを用いることで、車両100がどの駐車区画に駐車したかを管理装置11において判別できるようにしてもよい。具体的には、管理装置11は、図3のステップS30において、近傍区画用アンテナ13aを介した応答要求と、遠方区画用アンテナ13bを介した応答要求とを、互いに異なる送信IDを付してそれぞれ送信する。一方、車載装置14は、図4のステップS250において、受信した応答要求に付された送信IDに対応する応答IDを付して車両IDを管理装置11に送信する。なお、送信IDと応答IDとは、同一のものであってもよいし、既知の対応関係に基づいて設定されたものであってもよい。このようにしても、管理装置11においてステップS50の判定が可能である。
(変形例3)
上記実施形態では、車載装置14が図4のステップS230において車両100の駐車を検知すると、管理装置11から一定周期ごとに送信される応答要求に応じて、車載装置14から管理装置11に車両IDを送信する。この車両IDを受信することで、車両100がいずれかの駐車区画に駐車していると管理装置11において判断できるようにした。しかし、これ以外の方法で車両100の駐車を判断してもよい。たとえば、駐車場20に設置された防犯カメラの撮影画像を解析することで、車両100の駐車を判断することも可能である。また、駐車区画ごとに個別にアンテナを設置し、このアンテナから一定周期ごとに送信される応答要求に応じて車載装置14から送信される車両IDを管理装置11が受信することで、車両100の駐車を判断することも可能である。なお、いずれの場合であっても、車載装置14は図4のステップS230の処理を省略することができる。
(変形例4)
上記実施形態では、車両100が駐車場20に入場する際に、路車間通信装置12を介した路車間通信で管理装置11から車載装置14に車両IDを送信するようにしたが、車載装置14において予め設定された車両IDを用いることで、管理装置11から車載装置14への車両IDの送信を省略してもよい。たとえば、車載装置14の製造者が個別に設定した機器IDや製造番号等を車両IDとして利用することも可能である。また、車載装置14の通信部143において予め設定された固有の番号、たとえばMACアドレス、IPアドレス、電話番号等を車両IDとして利用することも可能である。このようにすれば、駐車場管理システム10において路車間通信装置12を省略すると共に、管理装置11は図3のステップS10、S20の処理を省略し、車載装置14は図4のステップS210、S220の省略することができる。
以上説明した実施形態や変形例はあくまで一例である。本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
10…駐車場管理システム
11…管理装置
12…路車間通信装置
13…指向性アンテナ
13a…近傍区画用アンテナ
13b…遠方区画用アンテナ
14…車載装置
20…駐車場
21a…近傍区画
21b…遠方区画
30…施設
100…車両
111…制御部
112…記憶部
141…制御部
142…記憶部
143…通信部
144…表示部
145…スピーカ

Claims (10)

  1. 車両に搭載された車載装置と、
    前記車載装置と無線通信を行うためのアンテナと、
    前記アンテナと接続された管理装置と、を備え、
    前記アンテナは、駐車場の第1の駐車区画に対応する通信範囲を有する第1区画用アンテナと、前記駐車場の第2の駐車区画に対応する通信範囲を有する第2区画用アンテナと、を有し、
    前記管理装置は、前記車両が前記第1の駐車区画または前記第2の駐車区画に駐車しているときに、前記第1区画用アンテナおよび前記第2区画用アンテナを介して、前記車載装置に対して応答要求を送信し、
    前記車載装置は、前記管理装置から送信された前記応答要求に応じて、前記第1区画用アンテナまたは前記第2区画用アンテナを介して、予め記憶した前記車両の識別情報を前記管理装置に送信し、
    前記管理装置は、前記識別情報が前記第1区画用アンテナまたは前記第2区画用アンテナのいずれを介して送信されたかを判別することで、前記車両が前記第1の駐車区画または前記第2の駐車区画のいずれに駐車したかを判別する駐車場管理システム。
  2. 請求項1に記載の駐車場管理システムにおいて、
    前記管理装置は、前記第1区画用アンテナを介した前記応答要求と、前記第2区画用アンテナを介した前記応答要求とを、互いに異なる周波数、通信方式またはタイミングでそれぞれ送信し、
    前記車載装置は、受信した前記応答要求に対応する周波数、通信方式またはタイミングで前記識別情報を送信する駐車場管理システム。
  3. 請求項1に記載の駐車場管理システムにおいて、
    前記管理装置は、前記第1区画用アンテナを介した前記応答要求と、前記第2区画用アンテナを介した前記応答要求とを、互いに異なる送信IDを付してそれぞれ送信し、
    前記車載装置は、受信した前記応答要求に付された送信IDに対応する応答IDを付して前記識別情報を送信する駐車場管理システム。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の駐車場管理システムにおいて、
    前記管理装置は、判別した前記車両の駐車区画に応じて異なる駐車料金を設定する駐車場管理システム。
  5. 請求項4に記載の駐車場管理システムにおいて、
    前記管理装置は、前記第1区画用アンテナまたは前記第2区画用アンテナを介して、設定した前記駐車料金を表す駐車料金情報を前記車載装置に送信し、
    前記車載装置は、前記管理装置から受信した前記駐車料金情報に基づいて、前記駐車料金を前記車両の運転者に通知する駐車場管理システム。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の駐車場管理システムにおいて、
    前記車載装置と路車間通信を行うための路車間通信装置をさらに備え、
    前記識別情報は、前記車両が前記駐車場に入場する際に、前記路車間通信装置から前記車載装置に送信されて前記車載装置に記憶される駐車場管理システム。
  7. 駐車場の第1の駐車区画に対応する通信範囲を有する第1区画用アンテナと、前記駐車場の第2の駐車区画に対応する通信範囲を有する第2区画用アンテナと、を用いた駐車場管理方法であって、
    車両が前記第1の駐車区画または前記第2の駐車区画に駐車しているときに、前記第1区画用アンテナおよび前記第2区画用アンテナを介して、前記車両に対して応答要求を送信し、
    前記応答要求に応じて、前記車両から前記第1区画用アンテナまたは前記第2区画用アンテナを介して、前記車両の識別情報を送信し、
    前記識別情報が前記第1区画用アンテナまたは前記第2区画用アンテナのいずれを介して送信されたかを判別することで、前記車両が前記第1の駐車区画または前記第2の駐車区画のいずれに駐車したかを判別する駐車場管理方法。
  8. 車両に搭載された車載装置であって、
    前記車両が駐車場に入場する際に、路車間通信により送信される前記車両の識別情報を受信する通信部と、
    前記通信部により受信された前記識別情報を記憶する記憶部と、を備え、
    前記通信部は、前記車両が前記駐車場の第1の駐車区画または第2の駐車区画に駐車しているときに所定の応答要求を受信すると、前記応答要求に応じて、前記記憶部に記憶された前記識別情報を送信する車載装置。
  9. 請求項8に記載の車載装置において、
    前記車両の駐車料金を前記車両の運転者に通知する通知部をさらに備え、
    前記通信部は、送信した前記識別情報に応じて設定された駐車料金を表す駐車料金情報を受信し、
    前記通知部は、前記通信部により受信された前記駐車料金情報に基づいて、前記駐車料金を前記車両の運転者に通知する車載装置。
  10. 駐車場の第1の駐車区画に対応する通信範囲を有する第1区画用アンテナと、前記駐車場の第2の駐車区画に対応する通信範囲を有する第2区画用アンテナと、を有するアンテナと接続されており、
    車両が前記第1の駐車区画または前記第2の駐車区画に駐車しているときに、前記第1区画用アンテナおよび前記第2区画用アンテナを介して、前記車両に対して応答要求を送信し、
    前記応答要求に応じて前記車両から送信された前記車両の識別情報を、前記第1区画用アンテナまたは前記第2区画用アンテナを介して受信し、
    前記識別情報が前記第1区画用アンテナまたは前記第2区画用アンテナのいずれを介して送信されたかを判別することで、前記車両が前記第1の駐車区画または前記第2の駐車区画のいずれに駐車したかを判別する管理装置。
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