以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成に限定されない。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る服装提案システムのシステム構成の一例を示す図である。服装提案システム100は、提案日の気象予報情報に応じて、提案日に携帯端末2のユーザが快適に過ごせる服装を提案する服装提案サービスを提供するシステムである。気象予報情報は、例えば、気温、湿度、風速、体感温度、天気、等の所定の天気予報システムによって予測及び予報される情報であって、当該天気予報システムから取得される情報である。
服装提案システム100は、サーバ1と携帯端末2とを含む。携帯端末2は、例えば、スマートフォンやタブレット端末のような服装提案システム100が提供するサービスを利用するためのアプリケーションを専用のサイトからダウンロードし、インストールした携帯可能な情報端末である。図1では、携帯端末2は1台のみ示されているが、実際には、服装提案システム100には複数の携帯端末2が含まれている。また、携帯端末2のような携帯可能な端末に限定されず、PC(Personal Computer)のような情報端末も服装
提案システム100が提供するサービスを利用可能である。
携帯端末2は、第1実施形態では、例えば、ある1日について、携帯端末2のユーザが実際に着用した服装に関する服装情報である服装履歴情報と、携帯端末2のユーザのユーザ体感情報とをサーバ1に登録する。服装情報は、第1実施形態では、衣服に関する情報である。服装履歴情報は、第1実施形態では、例えば、携帯端末2のユーザが実際に着用した服装に関する情報であり、より具体的には、携帯端末2のユーザが着用した衣服又はファッションアイテムを示す画像ファイルに関する情報である。服装履歴情報は、「服装情報」の一例である。
ユーザ体感情報は、携帯端末2のユーザの気象に対する感じ方を示す情報であり、第1実施形態では、例えば、暑い、寒い、快適等の暑さ及び寒さに対してユーザによって記録された快適に過ごせた度合いを示す快適度である。なお、本明細書において、服装とは、衣服の組合せ、衣服とファッションアイテムとの組合せを示し、少なくとも1つの衣服を含むこととする。快適度は、「ユーザ体感情報」の一例である。
サーバ1は、過去の所定期間または所定日について、気象実況情報、携帯端末2のユーザによって登録された服装履歴情報及び快適度を保持する。気象実況情報は、例えば、地域気象観測システム(Automated Meteorological Data Acquisition System:アメダス)等の気象観測システムによって過去の日に観測された、気温、風速等の観測データや、天気予報システムによって過去の日に予報された湿度、天気等の予報値、及び、これらに基づいて算出される体感温度である。気象実況情報は、例えば、所定の気象観測システムや天気予報システムから取得される。なお、本明細書において、天気予報の情報とは、晴れ、曇り、雨、雪、晴れ時々曇り、晴れのち雨等の空域の変化の予測情報、予報情報であるとする。第1実施形態において、気象実況情報は、「気象関連情報」の一例である。
サーバ1は、携帯端末2からの処理要求に応じて、選択された提案日の気象予報情報と携帯端末2のユーザのユーザ体感情報とに基づいて、ユーザに提案する服装に関する服装提案情報を決定する。より具体的には、第1実施形態では、サーバ1は、提案日と気象条件が類似している過去の日である類似日を1又は複数抽出し、抽出した類似日について登録されている服装履歴情報を服装提案情報に決定する。より具体的には、類似日とは、提案日の気象予報情報と類似する気象実況情報に対応する過去の日である。
このとき、第1実施形態では、サーバ1は、類似日について登録されている快適度に基づいて、提案日においてユーザがより快適に過ごせるためのメッセージを生成し、類似日について登録されている服装履歴情報と生成したメッセージとを服装提案情報に決定する。または、第1実施形態では、サーバ1は、類似日について登録されている快適度に基づいて、類似日について登録されている服装履歴情報を、ユーザがより快適に過ごせるように補正し、補正した服装履歴情報を服装提案情報として決定する。これによって、例えば、快適度というユーザの主観の情報に基づいて、服装を提案することができ、ユーザの個人差と気象とに応じて快適に過ごせる服装を提案することができる。
<携帯端末の構成>
図2は、携帯端末2のハードウェア構成の一例を示す図である。携帯端末2は、例えば、スマートフォン、タブレット端末等である。携帯端末2は、CPU(Central Processing Unit) 201、記憶部202、タッチパネル203、ディスプレイ204、無線部
205、オーディオ入出力部206、スピーカー207、マイクロフォン208、カメラ209、アンテナ210を備える。
記憶部202は、ROM(Read Only Memory) 202A、RAM(Random Access Memory) 202B、不揮発性メモリ202Cを含む。RAM 202Bは、揮発性メモリであり、CPU 201に作業領域を提供する。ROM 202Aは、不揮発性メモリであり、OS、プリインストールのアプリケーション、システムデータ等を記憶する。不揮発性メモリ202Cは、例えば、フラッシュメモリである。
不揮発性メモリ202Cは、服装提案サービスのクライアント用アプリケーションプログラム、その他アプリケーション等が格納されている。服装提案サービスのクライアント用アプリケーションプログラムは、服装提案システム100が提供する服装提案サービスを受けるためのプログラムである。服装提案サービスのクライアント用アプリケーションプログラムは、例えば、インターネット上のサイトからダウンロードすることによって取得される。
タッチパネル203は、位置入力装置の1つであって、ディスプレイ204の表面に配置されており、ディスプレイ204の画面に対応する指のタッチ位置の座標を入力する。タッチパネル203は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式等のいずれであってもよい。ディスプレイ204は、例えば、液晶ディスプレイ
(Liquid Crystal Display,LCD)である。ディスプレイ204は、CPU 201から入力される信号に従って、画面データを表示する。
無線部205は、アンテナ210と接続しており、アンテナ210を通じて受信した無線信号を電気信号に変換してCPU 201に出力したり、CPU 201から入力される電気信号を無線信号に変換してアンテナ210を通じて送信したりする。無線部205は、例えば、WiFi(Wireless Fidelity)、第3世代移動通信システム、第4世代移
動通信システム(LTE(Long Term Evolution))、又は、第4世代以上の移動通信シ
ステムのうちのいずれか1つ又は複数に対応する電子回路である。
オーディオ入出力部206は、音声出力装置としてのスピーカー207と、音声入力装置としてのマイクロフォン208と、接続する。オーディオ入出力部206は、マイクロフォン208から入力された音声信号を電気信号に変換してCPU 201に出力したり、CPU 201から入力された電気信号を音声信号に変換してスピーカー207に出力したりする。
CPU 201は、ROM 202A又は不揮発性メモリ202Cに格納されるプログラムをRAM 202Bに展開し、展開された命令を実行することによって様々な処理を行う。CPU 201は、1つ備えられてもよいし、複数備えられてもよい。
なお、携帯端末2のハードウェア構成は、図2に示されるものに限定されず、適宜、追加、置換、削除等の変更が可能である。例えば、携帯端末2は、図2に示される構成に加えて、可搬記録媒体を駆動する可搬記録媒体駆動装置を備えてもよい。可搬記録媒体は、例えば、SDカード、microSDカード等である。また、携帯端末2に備えられるプロセッサは、CPU 201の1つに限定されず、複数のプロセッサが備えられてもよい。例えば、携帯端末2には、CPU 201に加えてGPU(Graphics Processing Unit)が備えられてもよい。
図3は、携帯端末2の機能構成の一例を示す図である。携帯端末2は、機能構成要素として、入力受付部21、表示処理部22、送受信部23、画面フォーマットデータベース24を備える。これらの機能構成要素は、例えば、携帯端末2のCPU 201が服装提案サービスのクライアント用アプリケーションプログラムを実行することによって実現される機能構成である。
入力受付部21は、ディスプレイ204に表示された画面を通じて、例えば、タッチパネル203から入力されたユーザ操作を受け付ける。ユーザ操作の内容は、例えば、画面遷移の要求、サーバ1に対する処理要求等である。
サーバ1に対する処理要求には、第1実施形態では、例えば、衣服又はファッションアイテムを示す画像ファイルを登録する際に送信される服装登録の処理要求、快適度を記録する際に送信される快適度記録の処理要求、気象予報情報を取得する際に送信される予報取得の処理要求、ユーザ情報を登録する際に送信されるユーザ情報登録の処理要求、服装の提案を受ける際の服装提案の処理要求がある。
入力受付部21は、入力されたユーザ操作の内容に応じて、ユーザ操作の内容を表示処理部22又は送受信部23に出力する。例えば、ユーザ操作が画面遷移の要求である場合には、入力受付部21は、当該画面遷移の要求を表示処理部22に出力する。例えば、ユーザ操作がサーバ1に対する処理要求である場合には、入力受付部21は、当該サーバ1に対する処理要求を送受信部23に出力する。
送受信部23は、サーバ1とのデータの送受信を行う。送受信部23は、例えば、入力受付部21から、サーバ1に対する処理要求の入力を受け、当該処理要求をサーバ1に送信する。送受信部23は、処理要求に対する応答をサーバ1から受信し、当該応答内容を表示処理部22に出力する。サーバ1と携帯端末2との間のデータの送受信には、例えば、HTTP(HyperText Transfer Protocol)が用いられる。
表示処理部22は、入力受付部21から入力された画面遷移の要求に応じて画面を生成し、ディスプレイ204に出力する。第1実施形態では、例えば、表示処理部22は、入力受付部21から、ユーザが着用した衣服又はファッションアイテムを示す画像ファイルをサーバ1に登録する服装登録画面への遷移の要求、提案される服装を表示する服装提案画面への遷移の要求等の入力を受ける。
また、表示処理部22は、送受信部23から、サーバ1へ送信された処理要求についてのサーバ1からの応答内容の入力を受ける。表示処理部22は、送受信部23から入力されたサーバ1からの応答内容を、該当する画面に表示する。
画面フォーマットデータベース24は、服装提案システム100が提供するサービスに用いられる各種画面のフォーマットを格納するデータベースである。画面フォーマットデータベース24は、例えば、不揮発性メモリ202Cの記憶領域に作成される。
表示処理部22は、例えば、画面フォーマットデータベース24から、画面遷移の要求内容に応じた画面のフォーマットを読み出し、例えば、サーバ1から受信される応答内容を当該画面のフォーマットの所定の位置に配置して、当該画面を生成する。
図4は、服装提案サービスのトップ画面の一例である。服装提案サービスのトップ画面は、服装提案サービスのクライアント用アプリケーションプログラムが起動されると、最初に表示される画面である。
図4に示される服装提案サービスのトップ画面には、例えば、本日の日付、登録地域の本日の気象予報情報、本日着用した服装の画像、快適度が示されている。登録地域は、予めユーザによって設定されていてもよいし、例えば、GPS(Global Positioning System)等の位置情報を用いて取得されてもよい。本日着用した服装の画像、快適度が未登録
である場合には、例えば、本日着用した服装の画像、快適度の欄には、未登録であることを示す情報が表示される。
例えば、服装提案サービスのクライアント用のアプリケーションプログラムが起動されると、携帯端末2の入力受付部21に予報取得の処理要求のユーザ操作が入力され、送受信部23からサーバ1に予報取得の処理要求が送信される。携帯端末2の送受信部23は、サーバ1から、予報取得の処理要求の応答として、本日の気象予報情報を受信する。サーバ1から受信される気象予報情報には、例えば、現在時刻の時間について発表されている、最高気温、最低気温、天気、湿度、風速、最高体感温度、最低体感温度の予報データが含まれている。
図4に示される服装提案サービスのトップ画面の例では、画面中央付近に、本日の気象予報情報として、例えば、天気、最高気温、最低気温、湿度、風速、が示されている。図4に示される例では、天気を示す情報として、天気を示すマークが表示されている。天気を示すマークは、例えば、気象予報情報に含まれていてもよいし、サーバ1から受信した気象予報情報に含まれている天気の情報に応じて、画面フォーマットデータベース24に保持されている複数の天気を示すマークの中から取得されてもよい。
図4に示される服装提案サービスのトップ画面の例では、画面の下方部分に、本日着用した服装の画像、快適度、及び、メモが表示される。トップ画面に表示される快適度は、携帯端末2のユーザによって記録された快適度である。例えば、第1実施形態では、快適度は、「暑い」、「すこし暑い」、「快適」、「すこし寒い」、「寒い」の5段階が定義されている。メモの欄には、携帯端末2のユーザが入力したメモが表示される。快適度がユーザによって記録されていない場合には、快適度表示アイコンB2には、例えば、「−」、又は、「未記録」と表示される。
例えば、服装提案サービスのトップ画面には、服装編集ボタンB1、快適度表示アイコンB2、カレンダーマークB3の操作アイコンが含まれている。例えば、携帯端末2のユーザが服装編集ボタンB1を選択すると、携帯端末2に服装登録画面への遷移の要求が入力され、画面が服装登録画面に遷移する。服装登録画面は、衣服又はファッションアイテムの画像ファイルを登録する画面である。
例えば、携帯端末2のユーザが快適度表示アイコンB2を選択すると、携帯端末2に快適度記録画面への遷移の要求が入力され、画面が快適度記録画面に遷移する。快適度記録画面は、快適度の記録を行う画面である。
例えば、携帯端末2のユーザがカレンダーマークB3を選択すると、ユーザの接触位置にカレンダーのアイコンが表示される。カレンダーのアイコンからユーザが過去の日付を選択した場合には、携帯端末2に履歴表示画面への遷移の要求が入力され、画面が履歴表示画面に遷移する。履歴表示画面は、例えば、選択日の日付、登録地域の選択日の気象実況情報、選択日に着用した服装として登録されている衣服又はファッションアイテムを示す画像、選択日について記録された快適度を含む、服装提案サービスのトップ画面と同様のフォーマットの画面である。
カレンダーのアイコンからユーザが未来の日付を選択した場合には、携帯端末2に服装提案要求が入力され、画面が服装提案画面に遷移する。服装提案画面は、選択された日(提案日)に携帯端末2のユーザに提案される服装に関する情報を表示する画面である。
図5は、服装登録画面の一例である。服装登録画面は、ユーザが着用した衣服又はファッションアイテムを示す画像ファイルを登録するための画面である。図5に示される服装登録画面では、ユーザが選択した画像ファイルの衣服(スカート)の画像と、当該衣服の属性を選択するドロップリストと、登録ボタンB4とが表示されている。以下、衣服又はファッションアイテムを示す画像ファイルのことを、単に、衣服を示す画像ファイル、と称する。
服装登録画面では、登録される画像ファイルは、例えば、予め携帯端末2内の所定のフォルダに格納されている画像ファイルの中から選択されてもよいし、服装登録画面からカメラ撮影のアプリケーションを起動し、カメラ209で撮像されて作成された画像ファイルであってもよい。
また、服装登録画面で登録される画像ファイルは、例えば、衣服又はファッションアイテムの写真の画像ファイルであってもよいし、衣服又はファッションアイテムのイラストの画像ファイルであってもよい。衣服又はファッションアイテムの写真の画像ファイルの一例として、例えば、携帯端末2のカメラ209によって撮像された、携帯端末2のユーザが所有する画像ファイルが挙げられる。
また、服装登録画面で登録される画像ファイルは、衣服又はファッションアイテム単体を含む画像ファイルであってもよいし、衣服及びファッションアイテムを複数含む画像フ
ァイルであってもよい。
図5に示される服装登録画面では、衣服又はファッションアイテムの属性を選択するドロップリストには、選択肢として、「トップス」、「ボトムス」、「その他」が含まれている。衣服又はファッションアイテムの属性が選択されていない場合には、「未分類」が登録される。なお、衣服又はファッションアイテムの属性は、「トップス」、「ボトムス」、「その他」に限定されない。例えば、「トップス」が選択された場合に、「ジャケット」、「カーディガン」、「ニット」、「カットソー」等の属性を表示させて、より細かい属性の情報が登録されるようにしてもよい。また、さらに、「半袖」、「長袖」等の形状に関する属性、「厚手」、「薄手」等の衣服の生地に関する属性、「毛」、「麻」、「綿」等の衣服の素材に関する属性等の情報が登録されるようにしてもよい。
例えば、携帯端末2のユーザが登録ボタンB4を選択すると、携帯端末2に服装登録の処理要求が入力され、携帯端末2からサーバ1に、服装登録の処理要求が送信される。例えば、服装登録の処理要求とともに、ユーザ識別情報、登録日、登録される画像ファイルに関する情報、の情報が送信される。
ユーザ識別情報は、例えば、ユーザID、アカウント名、端末識別番号等を用いることができる。登録される画像ファイルに関する情報は、例えば、画像ファイル名、画像ファイル、衣服又はファッションアイテムの属性情報等を含む。なお、サーバ1に画像ファイルが送信されない場合には、登録される画像ファイルに関する情報には、例えば、画像ファイル自体の代わりに登録される画像ファイルの格納場所が含まれる。
画像ファイルがサーバ1に送信され、保存される場合には、例えば、携帯端末2が故障しても画像ファイルは失われることがない。また、画像ファイルがサーバ1に送信され、保存される場合には、携帯端末2の保存容量以上の画像をサーバ1に登録することができる。一方、画像ファイルがサーバ1に送信されず、携帯端末2に保存される場合には、携帯端末2がネットワークに接続していない状態(オフライン)でも、画像を参照することができる。
サーバ1から服装登録の処理要求に対する応答が受信されると、例えば、携帯端末2の画面がトップ画面又は選択日の履歴表示画面に遷移し、画像ファイルの登録完了を示すメッセージが表示される。
図6は、快適度記録画面の一例である。快適度記録画面は、選択日の快適度を記録するための画面である。図6に示される快適度記録画面には、選択日の日付、快適度の選択肢、メモ欄、登録ボタンB5が表示されている。図6に示される快適度記録画面の例では、快適度の選択肢として、「寒い」、「少し寒い」、「快適」、「すこし暑い」、「暑い」の5つが示されている。
メモ欄には、例えば、携帯端末2のユーザが上限文字数まで自由記述コメントを入力することができる。
例えば、携帯端末2のユーザが登録ボタンB5を選択すると、携帯端末2に快適度記録の処理要求が入力され、携帯端末2からサーバ1に、快適度記録の処理要求が送信される。例えば、快適度記録の処理要求とともに、ユーザ識別情報、登録日、快適度、メモ欄の記入メッセージの情報が送信される。携帯端末2がサーバ1から快適度記録の処理要求に対する応答を受信すると、例えば、画面がトップ画面又は選択日の履歴表示画面に遷移し、快適度の記録完了を示すメッセージが表示される。
なお、図4〜図6に示される、トップ画面、服装登録画面、快適度記録画面の構成は、それぞれ、一例であって図示されるものに限定されない。
<サーバの構成>
図7は、サーバ1のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバ1は、例えば、専用のコンピュータである。サーバ1は、汎用のコンピュータであってもよい。サーバ1は、ハードウェア構成要素として、CPU 101、主記憶装置102、補助記憶装置103、ネットワークインタフェース104を備え、これらのハードウェア構成要素はバス105で電気的に接続されている。サーバ1は、「情報処理装置」の一例である。
補助記憶装置103は、様々なプログラムや、各プログラムの実行に際してCPU 101が使用するデータを格納する。補助記憶装置103に保持されるプログラムには、例えば、オペレーティングシステム(OS)、服装提案プログラム、その他様々なアプリケーションプログラムを保持する。服装提案プログラムは、気象予報情報とユーザ体感情報とに基づいて、提案する服装を決定するためのプログラムである。補助記憶装置103は、例えば、EPROM(Erasable Programmable ROM)やハードディスクドライブ(Hard Disc Drive)である。服装提案プログラムは、「情報処理プログラム」の一例である。
主記憶装置102は、CPU 101に、補助記憶装置103に格納されているプログラムをロードする記憶領域および作業領域を提供したり、バッファとして用いられたりする記憶装置である。主記憶装置102は、例えば、ROM、RAMのような半導体メモリを含む。
CPU 101は、補助記憶装置103に保持されたOSや様々なアプリケーションプログラムを主記憶装置102にロードして実行することによって、様々な処理を実行する。CPU 101は、1つに限られず、複数備えられてもよい。
ネットワークインタフェース104は、ネットワークとの情報の入出力を行うインタフェースである。ネットワークインタフェース104は、有線のネットワークと接続するインタフェースであってもよいし、無線のネットワークと接続するインタフェースであってもよい。ネットワークインタフェース104は、例えば、NIC(Network Interface Card)等である。
なお、図7に示されるサーバ1のハードウェア構成は、一例であり、上記に限られず、実施の形態に応じて適宜構成要素の省略や置換、追加が可能である。例えば、サーバ1は、可搬記録媒体駆動装置を備え、可搬記録媒体に記録されたプログラムを実行してもよい。可搬記録媒体は、例えば、SDカード、miniSDカード、microSDカード、USB(Universal Serial Bus)フラッシュメモリ、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、Blu−ray(登録商標) Disc、又はフラッシュメモリカードのような記録媒体である。また、例えば、サーバ1は、入力装置及び出力装置を備えてもよい。入力装置は、例えば、キーボード、マウス等である。出力装置は、例えば、ディスプレイ等である。
図8は、サーバ1の機能構成の一例を示す図である。第1実施形態のサーバ1は、機能構成要素として、気象情報取得部11、服装提案部12、送受信部13、気象実況情報データベース14、ユーザ情報データベース15、服装情報データベース16とを備える。服装情報データベース16は、例えば、ユーザごとに備えられる。ただし、図8では、簡略化のため、服装情報データベース16は1つのみ示されている。これらの機能構成要素は、例えば、サーバ1のCPU 101が服装提案プログラムを実行することによって実現される機能構成である。
気象実況情報データベース14、ユーザ情報データベース15、服装情報データベース16は、それぞれ、サーバ1の補助記憶装置103内に作成される。ただし、これに限定されず、それぞれ、例えば、外部のデータベースサーバに搭載されていてもよい。
気象実況情報データベース14は、服装提案システム100が設定する各地点について、過去の気象実況情報を保持するデータベースである。気象実況情報には、例えば、気温、風速、湿度、体感温度等が含まれる。第1実施形態では、例えば、気温、風速は、アメダスによって観測されたデータが用いられる。気温、風速は、例えば、アメダスでは10分おきに観測されるため、気象実況情報には10分ごとの気温、風速の観測データが含まれる。例えば、アメダスの観測地点は日本国内で約1300地点ある。第1実施形態に係る服装提案システム100では、例えば、日本国内に2000地点設定されており、最も近いアメダスの観測地点の気象観測データを各地点の気象観測データとして用いられる。
第1実施形態では、湿度はアメダスの観測対象ではないため、所定の天気予報システムによって予報された湿度が気象実況情報の一つとして用いられる。例えば、湿度の予報値は、1時間単位で発表されるので、気象実況情報には各時間についての湿度の予報値が含まれる。
例えば、体感温度は、気温、風速、湿度に基づいて、所定のアルゴリズムで算出される。体感温度は、予め算出されて気象実況情報データベース14に保持されていてもよいし、用いられる度に算出されてもよい。または、体感温度は、所定の天気予報システムによって予報された体感温度が気象実況情報の一つとして用いられてもよい。
ユーザ情報データベース15は、服装提案サービスに登録している携帯端末2のユーザに係るユーザ情報を保持するデータベースである。ユーザ情報には、例えば、携帯端末2のユーザ識別情報、アカウント名、性別、年代、登録地域、等が含まれる。
服装情報データベース16は、服装提案サービスに登録する携帯端末2のユーザが実際に着用した服装に関する服装履歴情報等を保持するデータベースである。第1実施形態では、服装情報データベース16には、日付と、ユーザが着用した衣服を示す画像ファイルに関する情報と、ユーザによって記録された快適に過ごせた度合いを示す快適度とが対応付けて保持されている。1日について登録される衣服及びファッションアイテムは1又は複数であるので、1日について対応付けられる衣服又はファッションアイテムを示す画像は1又は複数である。以降、服装履歴情報とは、1日について対応付けられている1又は複数の衣服を示す画像ファイルに関する情報とする。服装情報データベース16は、第1実施形態では、1ユーザにつき1つ備えられる。第1実施形態において、服装情報データベース16は、「記憶部」の一例である。なお、服装情報データベース16に格納されている情報と、気象実況情報データベース14に格納されている情報とは、日付によって対応付けられている。
気象情報取得部11は、服装提案システム100が設定する各地点について、気象実況情報を所定のサーバから取得し、気象実況情報データベース14に格納する。第1実施形態では、気象情報取得部11は、例えば、定期的に、図示されていない気象観測サーバから、気温、風速の観測データを取得し、気象実況情報データベース14に格納する。気象観測サーバは、例えば、アメダスによって観測されたデータを公開している、気象庁又は企業等のウェブサーバである。
また、気象情報取得部11は、第1実施形態では、定期的に、図示されていない気象予報サーバから、服装提案システム100が設定する各地点について、湿度の予報値を取得
し、気象実況情報データベース14に格納する。気象予報サーバは、例えば、天気予報システムによる気象予報情報を公開している、気象庁又は企業等のウェブサーバである。体感温度は、気象予報サーバから取得されてもよいし、気温、風速の観測データと湿度の予報値とから気象情報取得部11が算出してもよい。
気象情報取得部11による気温及び風速の観測データ、湿度の予報値、体感温度等の取得は、例えば、アメダスの観測データの取得周期(10分ごと)合わせて行われてもよいし(リアルタイム処理)、1時間や1日等の所定の期間ごとに1回行われてもよい(バッチ処理)。なお、気象情報取得部11によって取得される気象実況情報は、気温、風速、湿度、体感温度に限定されず、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
また、気象情報取得部11は、服装提案部12からの指示にしたがって、気象予報サーバから、指定された地点の指定された日の気象予報情報を取得し、服装提案部12に出力する。服装提案部12から気象予報情報の取得の指示が入力されるのは、例えば、携帯端末2から服装提案の処理要求又は予報取得の処理要求が受信された場合である。気象予報情報には、例えば、気温、風速、湿度、体感温度が含まれている。
なお、気象情報取得部11は、服装提案システム100が設定する各地点について、直近の未来の所定日数分の気象予報情報を取得し、取得した気象予報情報を所定のデータベースに格納して保持してもよい。この場合には、服装提案部12から指定日の気象予報情報の取得の指示の入力を受けた場合には、気象情報取得部11は、指定日についての最新の気象予報情報を所定のデータベースから読み出し、服装提案部12に出力する。第1実施形態において、気象情報取得部11は、「第2の取得部」の一例である。
送受信部13は、携帯端末2とのデータの送受信を行う。例えば、送受信部13は、携帯端末2からサーバ1に対する処理要求を受信し、受信した処理要求を服装提案部12に出力する。また、例えば、送受信部13は、服装提案部12から処理要求に対する応答の入力を受け、処理要求の送信元の携帯端末2へ処理要求に対する応答を送信する。サーバ1と携帯端末2との間のデータの送受信には、例えば、HTTP(HyperText Transfer Protocol)が用いられる。第1実施形態において、送受信部13は、「第1の取得部」の
一例である。
服装提案部12は、送受信部13から、携帯端末2から受信されたサーバ1への処理要求の入力を受ける。携帯端末2から受信されるサーバ1への処理要求には、例えば、服装登録の処理要求、快適度記録の処理要求、服装提案の処理要求、予報取得の処理要求、ユーザ情報登録の処理要求等がある。
ユーザ情報登録の処理要求とともに、例えば、ユーザ情報が携帯端末2から受信される。服装提案部12は、送受信部13からユーザ情報登録の処理要求が入力された場合には、ユーザ情報登録の処理要求とともに受信されたユーザ情報をユーザ情報データベース15に登録、又は、受信されたユーザ情報でユーザ情報データベース15内の当該携帯端末2のユーザのユーザ情報を更新する。
服装提案部12は、送受信部13から予報取得の処理要求が入力された場合には、例えば、ユーザ識別情報からユーザの登録地域を取得し、当該登録地域の地点について、現時間の気象予報情報の取得を気象情報取得部11に指示する。例えば、天気の予報は各時間について発表される。したがって、現時間の気象予報情報とは、例えば、現在時刻が午後1時30分である場合には、本日の午後1時について発表されている気象予報情報である。服装提案部12は、気象情報取得部11から、ユーザの登録地域の現時間の気象予報情報を取得すると、送受信部13を通じて、携帯端末2に現時間の気象予報情報を処理要求
の応答として送信する。携帯端末2では、例えば、トップ画面(図4)に本日の気象予報情報が表示される。
服装登録の処理要求とともに、例えば、ユーザ識別情報、日付、衣服を示す画像ファイルに関する情報が携帯端末2から受信される。服装提案部12は、送受信部13から服装登録の処理要求が入力された場合には、例えば、該当するユーザの服装情報データベース16に、服装登録の処理要求とともに受信された日付と衣服又はファッションを示す画像ファイルに関する情報とを対応づけて格納する。
快適度記録の処理要求とともに、例えば、ユーザ識別情報、日付、快適度が携帯端末2から受信される。服装提案部12は、送受信部13から快適度記録の処理要求が入力された場合には、例えば、該当するユーザの服装情報データベース16の該当する日付のエントリに、快適度記録の処理要求とともに受信された快適度を格納する。
服装提案の処理要求とともに、例えば、ユーザ識別情報、提案日の日付が携帯端末2から受信される。服装提案部12は、送受信部13から服装提案の処理要求が入力された場合には、例えば、提案する服装を決定し、携帯端末2のユーザに服装提案情報を応答として携帯端末2に送信する。提案する服装を決定する処理は、以下、服装提案処理と称される。
服装提案処理の具体的な内容は、以下の通りである。まず、服装提案部12は、例えば、ユーザ識別情報からユーザの登録地域を取得し、当該登録地域の地点について、気象情報取得部11に提案日の気象予報情報の取得を指示し、ユーザの登録地域における提案日の気象予報情報を取得する。提案日の気象予報情報は、例えば、人間の行動時間帯における各時間についての気象予報情報が取得される。人間の行動時間帯とは、人間が外出する傾向の高い時間帯であり、例えば、6時から21時である。ただし、人間の行動時間帯は、6時から21時に限定されず、適宜、変更可能である。
服装提案部12は、提案日の気象予報情報に基づいて、気象条件が提案日と類似する過去の日を、類似体感日として、気象実況情報データベース14から抽出する。服装提案部12は、抽出された類似体感日について登録されている服装履歴情報を、服装提案情報の一つとして決定する。
第1実施形態では、気温、風速、湿度がいずれも提案日と同程度である過去の日が類似気象日として取得される。類似気象日は、気象条件が提案日と類似する過去の日である。
より具体的には、第1実施形態では、以下の条件1〜3が満たされる過去の日が類似気象日として選択される。
(条件1)条件1は、気温に関する条件である。第1実施形態では、条件1は、人間(もしくはユーザ。以下同じ)の行動時間帯の各時間について、平均気温が提案日の同時間の平均気温±α未満の範囲内にあり、且つ、最高気温が提案日の同時間の最高気温±β未満の範囲内にあり、且つ、最低気温が提案日の同時間の最低気温±β未満の範囲内にあることである。α、βは、例えば、0.5℃〜5℃の間で、任意に設定される。
(条件2)条件2は、風速に関する条件である。第1実施形態では、条件2は、人間の行動時間帯の各時間について、風速レベルが提案日の同時間の風速レベルと同じであることである。風速レベルは、例えば、各時間の平均風速に基づいて、風速レベル1〜5のように段階的に設定されている。
(条件3)条件3は、湿度に関する条件である。第1実施形態では、条件3は、湿度レ
ベルが提案日の湿度レベルと同じであることである。湿度レベルは、例えば、人間の行動時間帯を通した平均湿度に基づいて、湿度レベル1〜5のように段階的に設定されている。
なお、第1実施形態では、上記条件1〜3すべてを満たす過去の日を類似気象日と定義しているが、類似気象日の定義はこれに限定されない。例えば、少なくとも上記条件1〜3のいずれか1つを満たす過去の日を類似気象日と定義してもよいし、上記条件1〜3以外の条件を類似気象日の定義として用いてもよい。また、上記条件1は、人間の行動時間帯の各時間について、平均気温が提案日の同時間の平均気温±α未満の範囲内にあること、最高気温が提案日の同時間の最高気温±β未満の範囲内にあること、最低気温が提案日の同時間の最低気温±β未満の範囲内にあること、の少なくとも1つが満たされること、であってもよい。
服装提案部12は、類似気象日が複数ある場合には、それぞれの類似気象日について、例えば、気象実況情報と提案日の気象予報情報とのマッチ度を算出する。マッチ度は、例えば、提案日と類似気象日との各指標値の差分に基づいて、算出される。指標値は、例えば、最高気温、最低気温、平均気温、平均風速、平均湿度等である。例えば、提案日と類似気象日との間の各指標値の差分が小さいほどマッチ度は小さい値として算出され、マッチ度が小さいほど当該類似気象日と提案日との気象条件の類似度が高いことが示される。そのため、第1実施形態では、マッチ度が小さいほど類似気象日の優先度が高いとみなされる。
服装提案部12は、例えば、マッチ度の値に基づく優先度の高い順で類似気象日を並び替え、上位から所定数の類似気象日を類似体感日として類似体感日群を取得する。すなわち、優先度の高い順で並び替えた類似気象日のうち上位から所定数の類似気象日が類似体感日である。
このように、抽出された複数の類似気象日のうちから提案日の気象により類似していると考えられる類似体感日を抽出することにより、より提案日に類似している所定の過去の日を抽出することができるため、適切な服装提案を行うことができる。また、条件1から3のような広い基準に基づいて類似気象日を抽出した後、指標値ごとに詳細に比較して類似度を検討することにより、類似体感日を抽出する際の計算量を減らすことができる。
マッチ度の値が同じ類似気象日が複数存在する場合には、服装提案部12は、例えば、快適度が「快適」>「すこし寒い」=「すこし暑い」>「寒い」=「暑い」の順で類似気象日を優先させる。類似気象日の日付に快適度が記録されていない場合又は快適度の優先順位が同じ場合には、例えば、日付の新しい類似気象日が優先される。
服装提案部12は、類似体感日に登録されている服装履歴情報を、服装提案情報の一つとして特定する。また、第1実施形態では、服装提案部12は、服装提案情報として特定された服装履歴情報を、当該服装履歴情報に対応付けられている快適度に応じて補正する。例えば、提案される服装情報の補正方法は、以下の方法のいずれで行われてもよい。
(服装情報の補正方法1)服装提案部12は、快適度に応じて、ユーザがより快適に過ごせるような服装の提案をするメッセージ(アドバイスメッセージ)を生成し、服装提案情報の一つとして、類似体感日に登録されている服装履歴情報とともに服装のアドバイスメッセージを携帯端末2に送信する。例えば、類似体感日に登録されている快適度が「寒い」である場合、服装のアドバイスメッセージは、“この服装では寒かったので、もうすこし暖かい上着を着ると良いでしょう”となる。服装のアドバイスメッセージは、予め、快適度に応じて複数設定されており、服装提案部12は、快適度に応じて予め設定されて
いるメッセージの中から選択してもよい。
(服装情報の補正方法2)服装提案部12は、例えば、Clo値等の指標値に基づいて、服装提案情報の一つとして特定された服装履歴情報に基づき、提案する服装を決定する。Clo値とは、着衣量とも呼ばれ、衣類の暖かさの指標である。Clo値は、値が大きいほど暖かい衣類であることが示される。
例えば、服装提案部12は、服装情報データベース16に、衣服を示す画像ファイルに関する情報に対応付けて、衣服のClo値を保持させておく。衣服のClo値は、例えば、衣服を示す画像ファイルとともに登録される衣服の属性情報に基づいて、服装提案部12が算出してもよい。この場合には、衣服の属性情報は、長袖のカーディガン、厚手のニット等、より詳細な属性情報の登録が行われていることとする。
例えば、類似体感日の日付に対応付けられている快適度が「暑い」である場合には、服装提案部12は、服装の合計のClo値が小さくなるように、服装情報データベース16において類似体感日の日付に対応付けられている服装履歴情報に含まれる一部又は全部の衣服を、他の日付に対応付けられている服装履歴情報に含まれる衣服または他の衣服に置き換える。
例えば、類似気象日の日付に対応付けられている快適度が「寒い」である場合には、服装提案部12は、服装の合計のClo値が大きくなるように、服装情報データベース16において類似体感日の日付に対応付けられている服装履歴情報に含まれる衣服の一部又は全部を、他の日付に対応付けられている服装履歴情報に含まれる衣服または他の衣服に置き換える。
なお、補正に用いられる衣服には、置き換えられる前の衣服の属性情報と同じ属性情報を有する衣服が選択されることとする。
より具体的には、第1実施形態では、服装情報データベース16において類似体感日の日付に登録されている衣服を示す画像ファイルに関する情報のうちの一つ又は全部を、他の日付に登録されている、よりClo値が小さい又は大きい、衣服を示す画像ファイルに関する情報に置き換える。
なお、置き換えに用いられる衣服を示す画像ファイルは、ユーザが登録したユーザが所有する衣服を示す画像ファイルに限定されない。置き換えに用いられる衣服を示す画像ファイルは、例えば、衣服のイラストの画像ファイル、流通している既製服の画像ファイル等であってもよい。また、置き換えに用いられるのは衣服を示す画像ファイルでなくともよく、例えば、アイテム名、流通している既製服の型番等であってもよい。いずれの場合にも、例えば、所定のデータベースに、置き換えに用いられるデータ(画像ファイル、アイテム名、型番等)と、衣服の属性と、Clo値とが予めサーバ1に保持されている。
また、提案される服装情報の補正は、類似体感日の日付に対応付けられている服装履歴情報に含まれる衣服を置き換えることに限定されず、類似体感日の日付に対応付けられている服装履歴情報に含まれる衣服の一部を削除したり、又は、追加したりして、Clo値が快適を示す値になるように調整してもよい。
服装提案部12は、類似体感日群に含まれるそれぞれ類似体感日の日付に対応付けられている服装履歴情報又は補正された服装履歴情報を、服装提案情報の一つとして、送受信部13を通じて、携帯端末2に送信する。服装情報の補正方法1が実施される場合には、服装提案情報として、類似体感日群に含まれるそれぞれ類似体感日の日付に対応付けられ
ている服装履歴情報と、アドバイスメッセージとが送信される。服装情報の補正方法2が実施される場合には、服装提案情報として、類似体感日群に含まれるそれぞれ類似体感日の日付に対応付けられている服装履歴情報の服の一部又は全部が変更された服装情報が送信される。第1実施形態において、服装提案部12は、「決定部」の一例である。
また、服装提案情報とともに、例えば、類似体感日の日付、類似体感日の気象実況情報、類似体感日の快適度も携帯端末2に送信されてもよい。また、類似体感日群は、類似体感日の優先度の高い順で並び替えられているが、これに代えて、服装提案情報とともに、類似体感日の優先度又は優先順位が携帯端末2に送信され、携帯端末2において、類似体感日が並び替えられてもよい。
<服装提案処理の流れ>
図9は、サーバ1の服装提案処理のフローチャートの一例である。図9に示される服装提案処理は、携帯端末2から服装提案の処理要求が受信されると開始される。図9に示される処理の主体は、サーバ1のCPU 101であるが、便宜上、CPU 101が服装提案プログラムを実行することによって実現される機能構成要素である服装提案部12を主体として説明する。
OP1では、服装提案部12は、気象情報取得部11を通じて、携帯端末2のユーザの登録地域における提案日の気象予報情報を取得する。OP2では、服装提案部12は、例えば、気象実況情報データベース14とユーザ情報データベース15と服装情報データベース16とを参照し、服装情報データベース16に服装履歴情報が登録されている過去の日の気象実況情報であって、ユーザの登録地域における気象実況情報を気象実況情報データベース14から取得する。
OP3では、服装提案部12は、類似体感日群の特定処理を行う。類似体感日群の特定処理によって、提案日の気象と類似する複数の類似気象日のうちの、マッチ度が上位から所定数の類似体感日群が取得される。類似体感日群の特定処理は、後述される。
OP4では、服装提案部12は、服装補正処理を行う。服装補正処理は、類似体感日群に含まれる類似体感日の日付に対応付けられている服装履歴情報を補正する処理である。服装補正処理の詳細は、後述される。
OP5では、服装提案部12は、服装補正処理が行われた後の類似体感日群の服装履歴情報を、提案する服装情報として、送受信部13を通じて、携帯端末2に送信する。その後、図9に示される処理が終了する。
図10は、類似体感日群の特定処理のフローチャートの一例である。図10に示される処理は、図9のOP3において実行される処理である。類似体感日群の特定処理は、服装提案部12が実行する処理であるので、図10では、服装提案部12を主体として説明する。
OP11では、服装提案部12は、図9のOP2において取得した過去の日の気象実況情報から、気温に関する条件1を満たす過去の日の気象実況情報を抽出する。
OP12では、服装提案部12は、OP11において抽出した過去の日の気象実況情報から、風速に関する条件2を満たす過去の日の気象実況情報をさらに抽出する。
OP13では、服装提案部12は、OP12において抽出した過去の日の気象実況情報から、湿度に関する条件3を満たす過去の日の気象実況情報をさらに抽出する。
OP14では、服装提案部12は、OP13において抽出された、類似気象日となる過去の日が1以上あるか否かを判定する。類似気象日となる過去の日が1以上ある場合には(OP14:YES)、処理がOP15に進む。類似気象日となる過去の日がない場合には(OP14:NO)、処理がOP18に進む。
OP15では、服装提案部12は、類似気象日それぞれのマッチ度を算出する。OP16では、服装提案部12は、マッチ度に基づいて、類似気象日を優先度の高い順に並び替える。マッチ度が同じ場合には、快適度が「快適」>「すこし暑い」=「すこし寒い」>「暑い」=「寒い」の順で優先される。快適度の優先順位が同じ場合には、より新しい類似気象日が優先される。なお、類似気象日が1である場合には、OP15及びOP16の処理は省略されてもよい。
OP17では、服装提案部12は、上位からn日の類似気象日を類似体感日として抽出し、類似体感日群を決定する。その後、図10に示される処理が終了し、処理が図9のOP4に進む。
OP18では、類似気象日として抽出される過去の日がないので、服装提案部12は、例えば、所定のメッセージを、送受信部13を通じて、携帯端末2に送信する。携帯端末2に送信されるメッセージは、例えば、「提案できるコーディネートがありません」等である。その後、図10に示される処理とともに、図9に示される服装提案処理が終了する。
図11は、服装補正処理のフローチャートの一例である。図11に示される処理は、図9のOP4において実行される処理である。服装補正処理は、服装提案部12が実行する処理であるので、図11では、服装提案部12を主体として説明する。例えば、図11に示される処理は、類似体感日群に含まれる類似体感日それぞれについて実行される。
OP21では、服装提案部12は、服装情報データベース16から対象の類似体感日の日付のエントリを取得する。
OP22では、服装提案部12は、対象の類似体感日に快適度が登録されているか否かを判定する。対象の類似体感日に快適度が登録されている場合には(OP22:YES)、処理がOP23に進む。対象の類似体感日に快適度が登録されていない場合には(OP22:NO)、次の類似体感日についてOP21から処理が実行される、又は、類似体感日群に含まれる全ての類似体感日について図11の処理が終了した場合には、処理が図9のOP5に進む。
OP23では、服装提案部12は、対象の類似体感日の日付に対応付けられている快適度が「快適」であるか否かを判定する。対象の類似体感日の日付に対応付けられている快適度が「快適」でない場合には(OP23:NO)、処理がOP24に進む。対象の類似体感日の日付に対応付けられている快適度が「快適」である場合には(OP23:YES)、次の類似体感日についてOP21から処理が実行される、又は、類似体感日群に含まれる全ての類似体感日について図11の処理が終了した場合には、処理が図9のOP5に進む。
OP24では、服装提案部12は、対象の類似体感日の日付に対応付けられている服装履歴情報を補正する。服装履歴情報の補正方法は、上述の服装情報の補正方法1又は2のいずれであってもよい。快適度に基づいてアドバイスメッセージが生成される上述の服装情報の補正方法1が実施される場合には、類似体感日に対応付けられている服装履歴情報
と快適度に基づくアドバイスメッセージとが携帯端末2に送信されることとなる。Clo値等の指標値に基づいて服装履歴情報に含まれる一部又は全部の衣服を示す画像ファイルが変更される上述の服装情報の補正方法2が実施される場合には、類似体感日に対応付けられている服装履歴情報に含まれる衣服を示す画像ファイルの一部又は全部が変更された服装情報が携帯端末2に送信されることとなる。
その後、次の類似体感日について処理がOP21に進む、又は、類似体感日群に含まれる全ての類似体感日について図11の処理が終了した場合には、処理が図9のOP5に進む。なお、服装提案処理は、図9〜図11に示される処理に限定されない。
図12は、携帯端末2の服装提案画面の一例を示す図である。服装提案画面は、携帯端末2からサーバ1に服装提案の処理要求が送信され、携帯端末2がサーバ1から応答として服装提案情報を受信すると、表示される画面である。第1実施形態では、サーバ1から受信される服装提案情報には、例えば、衣服を示す画像ファイルに関する情報(画像ファイル名および画像ファイルの格納場所、または、画像ファイル自体)が含まれている。また、サーバ1から携帯端末2に、服装提案情報とともに、類似体感日の日付、類似体感日の気象実況情報、類似体感日の快適度等も送信されてもよい。類似体感日が複数ある場合には、服装提案情報には、全類似体感日分の情報が含まれる。
図12に示される服装提案画面は、服装補正処理として、服装情報の補正方法1が実施される場合の服装提案画面である。服装補正処理として、服装情報の補正方法1が実施される場合には、服装提案情報には、衣服を示す画像ファイルに関する情報とともに、快適度に応じたアドバイスメッセージが含まれている。
図12に示される服装提案画面の中央部には、提案日の日付、提案日の気象予報情報が表示される。図12では、提案日の気象予報情報として、例えば、トップ画面と同様に、天気マーク、最高気温、最低気温、湿度、風速が表示されている。
図12に示される服装提案画面の下部では、服装提案情報が表示される。服装提案情報は、例えば、類似体感日の優先順位の高い順で表示される。図12に示される例では、服装提案情報として、提案される服装に含まれる衣服を示す画像、類似体感日の日付、類似体感日の天気マーク、類似体感日の最高気温と最低気温、類似体感日に記録されている快適度、アドバイスメッセージが表示されている。なお、服装提案画面の構成は、図12に示される例に限定されない。
<第1実施形態の作用効果>
第1実施形態では、提案日の気象予報情報とユーザが記録した快適度とに基づいて、携帯端末2のユーザに提案される服装が決定される。これによって、提案日にユーザが快適に過ごせるような服装を、ユーザの快適度というユーザ主観の情報に応じて、提案することができる。
また、第1実施形態では、提案日と気象条件が類似する過去の日である類似体感日が特定され、類似体感日の日付に対応付けられている服装履歴情報に基づいて、携帯端末2のユーザに提案される服装が決定される。これによって、提案日の気象に応じて、快適に過ごせるような服装を提案することができる。
また、第1実施形態では、サーバ1に、携帯端末2のユーザが着用した衣服を示す画像ファイルに関する情報が登録される。当該画像ファイルは、携帯端末2のユーザが所有する衣服を当該ユーザが撮影した画像を含む画像ファイルであってもよい。これによって、ユーザの好みに応じたより実用的な服装提案を行うことができる。
また、第1実施形態において、サーバ1は、服装履歴情報の補正方法として、快適度に基づいてアドバイスメッセージが生成される服装情報の補正方法1を実施することができる。服装情報の補正方法1が実施される場合には、例えば、ユーザに提案される服装情報に対応付けられている快適度が「快適」でなくとも、アドバイスメッセージによって、携帯端末2のユーザに対して、快適に過ごせる服装の選択を助けることができる。
また、第1実施形態において、サーバ1は、Clo値等の指標値に基づいて服装履歴情報に含まれる一部又は全部の衣服が変更される服装情報の補正方法2を実施することができる。服装情報の補正方法2が実施される場合には、例えば、ユーザが快適に過ごせるように、類似体感日の服装に含まれる衣服が一部又は全部変更されるので、携帯端末2のユーザに快適に過ごせる服装を提案することができる。
また、第1実施形態では、類似体感日群は、提案日の気象条件との類似度が高い順で類似体感日が並べ替えられている。これによって、ユーザに提案される服装が複数である場合に、当該提案される複数の服装間の優先度を示すことができ、ユーザの服装決定の補助をすることができる。
<第2実施形態>
第2実施形態では、サーバ1は、服装情報データベースに、服装提案基準値と服装の画像ファイルとの対応付けを保持する。服装提案基準値は、例えば、気象予報情報に基づいて取得される値であり、値が大きいほど暑く感じられることが示される値である。第2実施形態において、服装提案基準値は、「気象関連情報」の一例である。
また、第2実施形態では、サーバ1は、ユーザ体感情報として、暑がり、寒がりという、暑さ、寒さに対するユーザの感じ方の傾向を示す体感傾向情報を保持する。暑がり、寒がりという、暑さ、寒さに対するユーザの感じ方の傾向を示す体感傾向情報は、「ユーザ体感情報」、「ユーザの体感傾向の情報」の一例である。
第2実施形態では、サーバ1は、携帯端末2からの服装提案の処理要求を受信すると、提案日の気象予報情報から服装提案基準値を算出し、服装情報データベースにおいて算出した服装提案基準値に対応付けられている服装の画像ファイルを服装提案情報として決定し、携帯端末2に送信する。なお、第2実施形態では、第1実施形態と重複する説明は省略される。
第2実施形態では、服装提案システム100のシステム構成、サーバ1のハードウェア構成、携帯端末2のハードウェア構成及び機能構成は、第1実施形態と同様である。
図13は、第2実施形態に係るサーバ1の機能構成の一例を示す図である。第2実施形態では、サーバ1は、機能構成要素として、気象情報取得部11、服装提案部12、送受信部13、ユーザ情報データベース15、服装情報データベース17を含む。気象情報取得部11、送受信部13の処理は、第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、ユーザ情報データベース15は、ユーザ情報として、例えば、携帯端末2のユーザ識別情報、アカウント名、性別、年代、登録地域、等に加えて、体感傾向情報を含む。体感傾向情報は、第2実施形態では、暑がり、寒がり等の暑さ、寒さに対する感じ方の傾向を示す情報である。体感傾向情報は、例えば、「とても暑がり」、「やや暑がり」、「どちらでもない」、「やや寒がり」、「とても寒がり」という選択肢の中から携帯端末2のユーザによって選択され、携帯端末2からユーザ情報の一つとしてユーザ情報登録の処理要求とともにサーバ1へ送信されることによって、ユーザ情報データベー
ス15に登録される。
第2実施形態では、服装提案部12は、服装提案処理として、以下の処理を行う。服装提案部12は、送受信部13から携帯端末2からの服装提案の処理要求が入力されると、気象情報取得部11を通じてユーザの登録地域における提案日の気象予報情報を取得する。次に、服装提案部12は、ユーザの登録地域における提案日の気象予報情報から服装提案基準値を算出する。以下、ユーザの登録地域における提案日の気象予報情報から算出された服装提案基準値を、単に、提案日の服装提案基準値、と称する。
第2実施形態では、服装提案基準値は、体感温度とする。体感温度は、例えば、気象予報情報に含まれている。気象予報情報には、例えば、最高体感温度と最低体感温度が含まれている。第2実施形態では、服装提案部12は、例えば、提案日の人間の行動時間帯を通じて最高体感温度及び最低体感温度のそれぞれを服装提案基準値にした場合の服装提案情報を決定する。すなわち、第2実施形態では、最高体感温度及び最低体感温度それぞれの服装提案基準値に対応する2つの服装パターンが提案される。ただし、服装提案基準値は、体感温度に限定されず、気象予報情報から所定のアルゴリズムを用いて算出される値であってもよい。
服装提案部12は、提案日の服装提案基準値を、体感傾向情報に基づいて補正する。例えば、体感傾向情報の各選択肢について、予め補正値が設定されている。服装提案部12は、例えば、提案日の服装提案基準値に、体感傾向情報として登録されている選択肢に設定されている補正値を加算することによって、提案日の服装提案基準値を補正する。
より具体的には、例えば、体感傾向情報が「とても暑がり」である場合の補正値は−2、体感傾向情報が「やや暑がり」である場合の補正値は−1、体感傾向情報が「どちらでもない」である場合の補正値は0、体感傾向情報が「やや寒がり」である場合の補正値は+1、体感傾向情報が「とても寒がり」である場合の補正値は+2と設定される。例えば、提案日の服装提案基準値が20で、体感傾向情報が「とても暑がり」(補正値−2)である場合には、補正後の提案日の服装提案基準値は18となる。
服装提案部12は、補正後の提案日の服装提案基準値に対応する服装の画像ファイルを服装提案情報として服装情報データベース17から読み出し、携帯端末2に服装提案の処理要求の応答として送信する。携帯端末2の服装提案画面では、サーバ1から送信される服装の画像ファイルが表示される。
なお、第2実施形態で携帯端末2からサーバ1へ送信される処理要求は、例えば、ユーザ情報の登録の処理要求、予報取得の処理要求、服装提案の処理要求である。携帯端末2からのユーザ情報の登録の処理要求または予報取得の処理要求が送受信部13から入力された場合の服装提案部12の処理は、第1実施形態と同様である。
図14は、第2実施形態に係る服装情報データベース17のデータ構造の一例を示す図である。第2実施形態では、服装情報データベース17は、例えば、全携帯端末2のユーザで共用され、服装提案システム100につき1つ備えられる。ただし、これに限定されない。第2実施形態では、服装情報データベース17は、例えば、性別、年代、服装提案基準値の組合せに応じて服装の画像ファイルが対応付けられている。図14では、服装情報データベース17に保持されるデータのうち、20代女性についてのデータの一部が抽出されて示されている。
具体的には、服装情報データベース17に登録されるエントリは、性別、年代、服装提案基準値、服装の画像ファイル名を含む。服装提案基準値は、第2実施形態では、最高体
感温度の平均値、最低体感温度の平均値である。
服装の画像ファイルは、例えば、服装提案基準値に対して、快適に過ごせるClo値となる衣服及びファッションアイテムの組合せ(コーディネート)のイラスト、又は、写真の画像ファイルである。例えば、服装情報データベース17には服装の画像ファイル名が登録されており、画像ファイル自体は補助記憶装置103の別の記憶領域に格納されている。第2実施形態では、服装情報は、服装提案基準値に対応付けられている画像ファイルとなる。
例えば、図14に示される服装情報データベース17によれば、携帯端末2のユーザが20代の女性で補正後の服装提案基準値が18である場合には、「female20-temp028.png」の画像ファイルが服装提案情報として携帯端末2に送信される。
なお、図14に示される例では、1つの服装提案基準値につき服装、すなわち、衣服及びファッションアイテムの組合せの画像ファイルが登録されているが、これに限定されず、1つの服装提案基準値につき単品の衣服又はファッションアイテムを示す画像ファイルが複数登録されてもよい。
図15は、第2実施形態に係る服装提案処理のフローチャートの一例である。図15に示される服装提案処理は、携帯端末2から服装提案の処理要求が受信されると開始される。図15に示される処理の主体は、サーバ1のCPU 101であるが、便宜上、CPU
101が服装提案プログラムを実行することによって実現される機能構成要素である服装提案部12を主体として説明する。
OP31では、服装提案部12は、気象情報取得部11を通じて、携帯端末2のユーザの登録地域における提案日の気象予報情報を取得する。OP32では、服装提案部12は、携帯端末2のユーザの登録地域における提案日の気象予報情報から、提案日の服装提案基準値を取得する。
OP33では、服装提案部12は、ユーザ情報データベース15から携帯端末2のユーザの体感傾向情報を読み出し、携帯端末2のユーザの体感傾向情報に基づいて、提案日の服装提案基準値を補正する。
OP34では、服装提案部12は、補正した提案日の服装提案基準値に基づいて、提案する服装を計算する。具体的には、第2実施形態では、服装提案部12は、ユーザ情報データベース15から携帯端末2のユーザのユーザ情報を読み出して、服装情報データベース17から携帯端末2のユーザの性別、年代、及び、補正された提案日の服装提案基準値の組合せに対応する画像ファイル名を取得する。取得された画像ファイル名の画像ファイルの服装が提案する服装である。
OP35では、服装提案部12は、OP34で取得された画像ファイル名の画像ファイルを、服装提案情報として、送受信部13を通じて、携帯端末2に送信する。その後、図15に示される処理が終了する。
なお、第2実施形態では、服装提案基準値として体感温度が用いられ、体感温度には、最高体感温度と最低体感温度とがある。そのため、第2実施形態では、最高体感温度の平均値を服装提案基準値とする場合の服装提案情報である服装の画像ファイルと、最低体感温度の平均値を服装提案基準値とする場合の服装提案情報である服装の画像ファイルとの2つの画像ファイルが携帯端末2に送信される。
図16は、第2実施形態に係る服装提案画面の一例である。第2実施形態では、サーバ1から受信される服装提案情報は、例えば、最高体感温度に対応する画像ファイル、最低体感温度に対応する画像ファイルが含まれている。また、服装提案情報とともに、提案日の気象予報情報も送信されてもよい。
図16に示される服装提案画面の中央部には、登録地域、提案日の日付、提案日の気象予報情報が表示される。図16では、提案日の気象予報情報として、例えば、トップ画面と同様に、天気マーク、最高気温、最低気温、湿度、風速が表示されている。
図16に示される服装提案画面の下部には、ユーザに提案される服装の画像として、サーバ1から送信される服装の画像ファイルの服装の画像が表示される。具体的には、最高体感温度を服装提案基準値とした場合に提案される服装の画像IM1と、最低体感温度を服装提案基準値とした場合に提案される服装の画像IM2とが示されている。
<第2実施形態の作用効果>
第2実施形態では、サーバ1は、携帯端末2のユーザの体感傾向情報を保持しており、提案日の気象予報情報から取得される服装提案基準値を携帯端末2のユーザの体感傾向情報に基づいて補正し、補正した提案日の服装提案基準値に応じた服装情報を、服装提案情報として携帯端末2に送信する。これによって、サーバ1は、携帯端末2のユーザに、提案日の気象予報情報と携帯端末2のユーザの体感傾向情報とに応じた服装を提案することができる。
また、第2実施形態では、サーバ1は、服装提案基準値に応じた服装情報を保持しており、提案日の服装提案基準値に応じた服装情報を、服装提案情報として携帯端末2に送信する。これによって、携帯端末2のユーザによる服装の登録等の記録情報がない場合でも、携帯端末2のユーザに、提案日の気象に応じた服装を提案することができる。
<第2実施形態の変形例>
第2実施形態では、サーバ1は、提案日の服装提案基準値を携帯端末2のユーザの体感傾向情報に基づいて補正し、補正した提案日の服装提案基準値に応じた服装情報を服装情報データベース17から取得し、服装提案情報として携帯端末2に送信する。これに代えて、例えば、サーバ1は、服装情報データベース17に、携帯端末2のユーザの体感傾向情報の内容(選択肢)と服装提案基準値との組合せごとに服装情報を保持し、提案日の気象予報情報から算出した服装提案基準値と体感傾向情報との組み合わせに応じた服装情報を服装提案情報として取得してもよい。
この場合、体感傾向情報として又は体感傾向情報に代えて、汗かきの度合い、まぶしさに対する耐性の度合い、日焼けのしやすさの度合い、湿度や風速に対する感じ方の度合い、花粉症等の疾患の情報、服の素材に対する嗜好、等を用いることができる。これらは、それぞれ、「ユーザ体感情報」、「ユーザの体感傾向の情報」の一例である。
例えば、体感傾向情報として汗かきの度合いが用いられる場合には、同じ服装提案基準値であっても、汗かきの度合いに応じて、服装情報は素材や表面積が異なる服装についての情報となる。例えば、体感傾向情報としてまぶしさに対する耐性の度合いが用いられる場合には、同じ服装提案基準値であっても、まぶしさに対する耐性の度合いに応じて、服装情報は、帽子やサングラス等のファッションアイテムが異なる服装についての情報となる。
例えば、体感傾向情報として日焼けのしやすさの度合いが用いられる場合には、同じ服装提案基準値であっても、日焼けのしやすさの度合いに応じて、服装情報は素材や表面積
、帽子や日傘などのファッションアイテムが異なる服装についての情報となる。例えば、体感傾向情報として湿度や風速に対する感じ方の度合いが用いられる場合には、同じ服装提案基準値であっても、湿度や風速に対する感じ方の度合いに応じて、服装情報は帽子などの髪型の維持に有益なファッションアイテムが異なる服装についての情報となる。
例えば、体感傾向情報として花粉症の疾患の有無の情報が用いられる場合には、同じ服装提案基準値であっても、花粉症の疾患の有無に応じて、服装情報は素材(例えば、花粉が付きにくい)、マスクや眼鏡等のアイテムが異なる服装についての情報となる。
例えば、体感傾向情報の代わりに服の素材に対する嗜好が用いられる場合には、同じ服装提案基準値であっても、服の素材に対する嗜好の内容に応じて、服装情報は素材が異なる服装についての情報となる。服の素材に対する嗜好は、例えば、素材の種類、肌触り、厚み、重みに対する嗜好等がある。
また、第2実施形態では、サーバ1は、提案日の気象予報情報から算出した服装提案基準値を携帯端末2のユーザの体感傾向情報に基づいて補正し、補正した服装提案基準値に応じた服装情報を服装情報データベース17から取得し、服装提案情報として携帯端末2に送信する。これに代えて、例えば、サーバ1は、第1実施形態の服装情報の補正方法1のように、提案日の気象予報情報から算出した服装提案基準値に応じた服装情報を服装情報データベース17から取得し、取得した服装情報とともに携帯端末2のユーザの体感傾向情報に応じたアドバイスメッセージを服装提案情報として携帯端末2に送信してもよい。
また、第2実施形態では、サーバ1は、提案日の気象予報情報から算出した服装提案基準値を携帯端末2のユーザの体感傾向情報に基づいて補正し、補正した服装提案基準値に応じた服装情報を服装情報データベース17から取得し、服装提案情報として携帯端末2に送信する。これに代えて、例えば、サーバ1は、第1実施形態の服装情報の補正方法2のように、提案日の気象予報情報から算出した服装提案基準値に応じた服装情報を服装情報データベース17から取得し、取得した服装情報を携帯端末2のユーザの体感傾向情報に基づいて補正し、補正した服装情報を服装提案情報として携帯端末2に送信してもよい。
<第3実施形態>
第3実施形態では、サーバ1は、服装情報データベースに、服装提案基準値と、ユーザが実際に着用した服装の情報である服装履歴情報と、快適度と、の対応付けを保持する。サーバ1は、携帯端末2から服装提案の処理要求を受信すると、提案日の気象予報情報から服装提案基準値を算出し、算出した提案日の服装提案基準値に対応付けられている服装履歴情報を服装情報データベースから読み出し、服装提案情報として携帯端末2に送信する。第3実施形態において、服装提案基準値は、「気象関連情報」の一例である。第3実施形態において、快適度は、「ユーザ体感情報」の一例である。
なお、第3実施形態では、第1実施形態又は第2実施形態と重複する説明は省略される。第3実施形態では、服装提案システム100のシステム構成、サーバ1のハードウェア構成、携帯端末2のハードウェア構成及び機能構成は、第1実施形態と同様である。第3実施形態に係るサーバ1は、機能構成要素として、気象情報取得部11、服装提案部12、送受信部13、ユーザ情報データベース15、服装情報データベース16を含む。ただし、第3実施形態では、服装提案部12の処理、ユーザ情報データベース15及び服装情報データベース16のデータ構造は、第1実施形態とは異なる。
図17は、第3実施形態に係る服装情報データベース16のデータ構造の一例を示す図
である。第3実施形態では、服装情報データベース16は、例えば、第1実施形態と同様に、1ユーザにつき1つ備えられる。
第3実施形態では、服装情報データベース16の1エントリには、例えば、日付、服装提案基準値、快適度、服装履歴情報としての着用した衣服を示す画像ファイルに関する情報、の項目が含まれている。服装情報データベース16のエントリは、例えば、携帯端末2から服装登録の処理要求又は快適度記録の処理要求が受信された場合に登録又は更新される。
服装情報データベース16の1エントリに登録される服装提案基準値は、例えば、服装提案部12が、携帯端末2から服装登録の処理要求又は快適度記録の処理要求を受信した場合に、処理要求とともに受信される日付に該当する気象実況情報から算出して、登録する。
着用した衣服を示す画像ファイルは、例えば、第1実施形態と同様に、携帯端末2のユーザが所有し実際に着用した衣服又はファッションアイテムの撮像画像である。衣服を示す画像ファイルに関する情報は、例えば、画像ファイル名、画像ファイル、衣服の属性情報を含む。第3実施形態では、服装履歴情報が「服装情報」の一例である。
第3実施形態では、服装情報データベース16には、携帯端末2のユーザによって登録されたエントリが保持されており、服装提案基準値が同じ値となるエントリが複数存在する場合もある。例えば、図17に示される例では、服装提案基準値「25」のエントリは、3つ存在している。なお、服装情報データベース16のデータ構造は、図17に示される例に限定されない。
第3実施形態では、ユーザ情報データベース15は、ユーザ情報として、第1実施形態と同様に、例えば、携帯端末2のユーザ識別情報、アカウント名、性別、年齢、登録地域、等を含む。
第3実施形態では、服装提案部12は、服装提案処理として、以下の処理を行う。服装提案部12は、送受信部13から携帯端末2からの服装提案の処理要求が入力されると、気象情報取得部11を通じてユーザの登録地域における提案日の気象予報情報を取得する。次に、服装提案部12は、提案日の気象予報情報から服装提案基準値を算出する。第3実施形態においても、第2実施形態と同様に、服装提案基準値は、体感温度とする。ただし、服装提案基準値は、体感温度に限定されない。
服装提案部12は、服装情報データベース16から、服装提案基準値が提案日の服装提案基準値と一致する値(同じ値)のエントリを読み出す。読み出されたエントリが1つである場合には、服装提案部12は、読み出したエントリに含まれる服装履歴情報を服装提案情報として、携帯端末2に送信する。
服装情報データベース16から読み出された、服装提案基準値が提案日の服装提案基準値と同じ値のエントリが複数である場合には、例えば、服装提案部12は、快適度に基づいてエントリを並び替える。例えば、服装情報データベース16から読み出された複数のエントリは、快適度が「快適」>「すこし暑い」=「すこし寒い」>「暑い」=「寒い」の順で並び替えられる。服装提案部12は、並び替えた順の上位n個の服装履歴情報を抽出し、服装提案情報として、携帯端末2に送信する。
服装情報データベース16に服装提案基準値が提案日の服装提案基準値と同じ値のエントリが登録されていない場合には、例えば、服装提案部12は、服装情報データベース1
6に登録されているエントリの服装提案基準値を快適度に基づいて補正する。
例えば、快適度が「快適」である場合の補正値は0、快適度が「すこし暑い」である場合の補正値は+1、快適度が「すこし寒い」である場合の補正値は−1、快適度が「暑い」である場合の補正値は+2、快適度が「寒い」である場合の補正値は−2、と快適度に応じて補正値が設定されている。ただし、快適度に応じた服装提案基準値の補正値は、これに限定されない。
服装提案部12は、補正後の服装提案基準値が提案日の服装提案基準値と同じ値であるエントリを服装情報データベース16から読み出し、読み出したエントリに含まれている服装履歴情報を服装提案情報として、携帯端末2に送信する。読み出したエントリが複数である場合には、服装提案部12は、例えば、快適度に応じて並び替え、上位n個のエントリに含まれる服装履歴情報を服装提案情報として、携帯端末2に送信する。
なお、第3実施形態で携帯端末2からサーバ1へ送信される処理要求は、第1実施形態と同様に、例えば、服装登録の処理要求、快適度記録の処理要求、ユーザ情報の登録の処理要求、予報取得の処理要求、服装提案の処理要求である。携帯端末2からの服装提案の処理要求以外の処理要求が送受信部13から入力された場合の服装提案部12の処理は、第1実施形態と同様である。
例えば、図17に示される例において、提案日の服装提案基準値が「26」である場合には、服装情報データベース16に服装提案基準値が「26」であるエントリが存在していない。そのため、服装提案部12は、服装情報データベース16に登録されているエントリに含まれている服装提案基準値を快適度に基づいて補正する。No.12のエントリは、服装提案基準値が「25」、快適度が「すこし暑い」(補正値+1)であるので、補正後の服装提案基準値が「26」となる。したがって、図17に示される例において、提案日の服装提案基準値が「26」である場合には、No.12のエントリの服装履歴情報が服装提案情報として携帯端末2に送信される。
図18は、第3実施形態に係る服装提案処理のフローチャートの一例である。図18に示される服装提案処理は、携帯端末2から服装提案の処理要求が受信されると開始される。図18に示される処理の主体は、サーバ1のCPU 101であるが、便宜上、CPU
101が服装提案プログラムを実行することによって実現される機能構成要素である服装提案部12を主体として説明する。
OP41では、服装提案部12は、気象情報取得部11を通じて、ユーザの登録地域における提案日の気象予報情報を取得する。OP42では、服装提案部12は、ユーザの登録地域における提案日の気象予報情報から、服装提案基準値を取得する。
OP43では、服装提案部12は、服装情報データベース16から、提案日の服装提案基準値と同じ値のエントリを読み出す。
OP44では、服装提案部12は、OP43で読み出された服装情報データベース16のエントリが有るか否かを判定する。OP43で読み出された服装情報データベース16のエントリが1以上ある場合には(OP44:YES)、処理がOP46に進む。OP43で読み出された服装情報データベース16のエントリがない場合には(OP44:NO)、処理がOP45に進む。
OP45では、服装提案部12は、服装情報データベース16に、服装提案基準値が提案日の服装提案基準値と同じ値のエントリが登録されていないので、服装情報データベー
ス16の各エントリについて、服装提案基準値を快適度に基づいて補正する。服装提案部12は、服装情報データベース16から、補正後の服装提案基準値が提案日の服装提案基準値と同じ値であるエントリを読み出す。
OP46では、服装提案部12は、服装情報データベース16から読み出されたエントリが複数であるか否かを判定する。服装情報データベース16から読み出されたエントリが複数である場合には(OP46:YES)、処理がOP47に進む。服装情報データベース16から読み出されたエントリが1つである場合には(OP46:NO)、処理がOP49に進む。
OP47では、服装提案部12は、服装情報データベース16から読み出された複数のエントリを、快適度に基づいて、並び替える。OP48では、服装提案部12は、並び替えられたエントリのうち、上位n個のエントリを抽出する。
OP49では、服装提案部12は、読み出された又は抽出されたエントリに含まれる服装履歴情報を服装提案情報として携帯端末2に送信する。その後、図18に示される処理が終了する。
なお、第3実施形態に係る服装提案処理は、図18に示される処理に限定されない。例えば、OP45において、服装情報データベース16に、補正後の服装提案基準値が提案日の服装提案基準値と同じ値であるエントリが登録されていない場合には、エラーメッセージを応答として携帯端末2に送信してもよい。
<第3実施形態の作用効果>
第3実施形態では、提案日の気象予報情報から算出される服装提案基準値とユーザが記録した快適度とに基づいて、携帯端末2のユーザに提案される服装が決定される。これによって、提案日にユーザが快適に過ごせるような服装を、ユーザの快適度というユーザ主観の情報に応じて、提案することができる。
また、第3実施形態では、提案日の服装提案基準値と同じ値の服装提案基準値を含む服装情報データベース16のエントリが複数ある場合には、快適度に基づいて、エントリが並び替えられ、上位n個のエントリに含まれる服装履歴情報が服装提案情報として携帯端末2に送信される。これによって、ユーザの体感に応じて、よりユーザが快適に過ごせる服装を提案することができる。
また、第3実施形態では、服装情報データベース16に提案日の服装提案基準値と同じ値の服装提案基準値を含むエントリが登録されていない場合には、服装情報データベース16に登録されているエントリの服装提案基準値が快適度に基づいて補正され、補正後の服装提案基準値が提案日の服装提案基準値と同じ値であるエントリの服装履歴情報が服装提案情報として携帯端末2に送信される。これによって、例えば、服装情報データベース16のエントリの登録数が少ない場合でも、ユーザの体感に応じて、よりユーザが快適に過ごせる服装を提案することができる可能性が高まる。
第3実施形態において、例えば、サーバ1は、第1実施形態の服装情報の補正方法1のように、提案日の気象予報情報から算出した服装提案基準値と同じ値の服装提案基準値を含む服装情報データベース16のエントリの服装履歴情報と、当該エントリの快適度に応じたアドバイスメッセージを服装提案情報として携帯端末2に送信してもよい。
また、第3実施形態において、例えば、サーバ1は、第1実施形態の服装情報の補正方法2のように、服装情報データベース16から、提案日の気象予報情報から算出した服装
提案基準値と同じ値の服装提案基準値を含むエントリの服装履歴情報を読み出し、読み出した服装履歴情報を当該エントリの快適度に基づいて補正し、補正した服装履歴情報を服装提案情報として携帯端末2に送信してもよい。
第3実施形態において、服装情報データベース16に登録される服装履歴情報は、実際に着用した衣服を示す画像ファイルに関する情報に限定されない。例えば、着用した服の属性情報が同じ服のイラストの画像ファイルに関する情報が登録されてもよい。また、服装情報データベース16に登録される服装履歴情報の一つである画像ファイルは、1つのアイテムの画像ファイルが複数登録されてもよいし、複数のアイテムのコーディネートの画像ファイルが登録されてもよい。
<その他>
第1実施形態〜第3実施形態において、服装提案システム100は、選択的に以下の様に構成されてもよい。
提案日の指定は、日に限定されず、例えば、時間で指定されてもよい。服装提案処理において用いられる服装情報データベース内の服装情報又は服装履歴情報は、例えば、提案日に基づいた所定の期間に該当する服装情報に限定されてもよい。例えば、春と秋とでは気象条件が類似する傾向にあるが、着用される服は異なる傾向にある。したがって、サーバ1は、服装提案処理において用いられる服装情報データベース内の服装情報又は服装履歴情報を、例えば、提案日から3か月以内の日付の服装履歴情報、提案日と同じ季節の日付の服装履歴情報等に限定してもよい。
また、服装提案システム100は、服装購入システムと連携されてもよい。例えば、サーバ1は、服装提案情報とともに提案される服装と類似する商品を提示するメッセージを携帯端末2に送信し、携帯端末2の服装提案画面において、提案される服装とともに類似する商品を提示するメッセージを表示させ、メッセージ内のリンクから服装購入システムにアクセス可能にしてもよい。または、例えば、服装購入システムを利用して携帯端末2のユーザが服等を購入した場合に、服装購入システムからサーバ1に購入された服の情報が送信されるようにしてもよい。サーバ1は、購入された服のClo値を算出して、当該ユーザに対応する服装情報データベースに、購入された衣服を示す画像ファイルとClo値とを登録し、例えば、服装提案処理における服装情報の補正に当該購入された服の情報を用いてもよい。
また、服装提案システム100は、複数の携帯端末2のユーザの情報を保持しているので、例えば、サーバ1は、服装提案処理において、性別や年代が類似する他のユーザについての服装情報データベースを用いてもよい。
また、服装提案システム100は、服装提案処理において、例えば、提案日の気象予報情報の入力に対して、提案日の気象と携帯端末2のユーザの体感とに応じた服装提案情報を出力する学習済モデルを有する人工知能ソフトウェアを用いてもよい。当該人工知能ソフトウェアは、例えば、服装提案プログラムのモジュールの一つとして備えられてもよいし、服装提案プログラムとは独立したプログラムであってもよい。
当該学習済モデルは、例えば、ニューラルネットワークの入力層に入力された提案日の気象予報情報に対して、ニューラルネットワークにおける学習済みの重み付け係数に基づく演算を行い、ニューラルネットワークの出力層から提案日において携帯端末2のユーザの体感に応じた服装提案情報を出力するよう、コンピュータを機能させるためのものである。
当該学習済の重み付け係数は、例えば、第1実施形態の場合には、服装情報データベース内のユーザによって記録された過去の服装情報と気象実況情報とユーザ体感情報(快適度)とを用いて、バックプロパゲーション法等の周知の技術による学習によって更新される。より具体的には、学習は、服装情報データベース内の各エントリについて、ニューラルネットワークの入力層に1つのエントリの気象実況情報とユーザ体感情報とを入力し、出力層から同じエントリの服装情報が出力されるように、例えば、平均二乗誤差が小さくなるように行われる。
学習が上述のように行われる場合には、例えば、第1実施形態では、ニューラルネットワークの入力層に、提案日の気象予報情報と快適度「快適」が入力されると、ニューラルネットワークの出力層から提案日に快適度が「快適」となるような服装提案情報が出力される。
また、サーバ1と同様の構成を携帯端末2に搭載させ、携帯端末2単体で服装提案処理を行ってもよい。
また、第1実施形態〜第3実施形態において説明された服装提案処理は、適宜組合せ可能である。例えば、服装情報データベース16に携帯端末2のユーザが実際に着用した衣服の画像ファイルを示す情報と快適度との登録が所定数未満である場合には、サーバ1は、第2実施形態に係る服装情報データベース17を用いて第2実施形態に係る服装提案処理を行い、携帯端末2のユーザに服装の提案を行ってもよい。例えば、服装情報データベース16に携帯端末2のユーザが実際に着用した衣服の画像ファイルを示す情報と快適度との登録が所定数以上となった場合に、サーバ1は、第1実施形態又は第3実施形態に係る服装情報データベース17を用いて第1実施形態又は第2実施形態に係る服装提案処理を行い、携帯端末2のユーザに服装の提案を行ってもよい。