JP2019070566A - レーダ信号処理装置およびレーダ信号処理プログラム - Google Patents

レーダ信号処理装置およびレーダ信号処理プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2019070566A
JP2019070566A JP2017196389A JP2017196389A JP2019070566A JP 2019070566 A JP2019070566 A JP 2019070566A JP 2017196389 A JP2017196389 A JP 2017196389A JP 2017196389 A JP2017196389 A JP 2017196389A JP 2019070566 A JP2019070566 A JP 2019070566A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cluster
lane
signal processing
lanes
clusters
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017196389A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6953084B2 (ja
Inventor
津田 和俊
Kazutoshi Tsuda
和俊 津田
幸伸 時枝
Yukinobu Tokieda
幸伸 時枝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Japan Radio Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Radio Co Ltd filed Critical Japan Radio Co Ltd
Priority to JP2017196389A priority Critical patent/JP6953084B2/ja
Publication of JP2019070566A publication Critical patent/JP2019070566A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6953084B2 publication Critical patent/JP6953084B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Abstract

【課題】並走している複数台の車両が認識可能なレーダ信号処理装置およびレーダ信号処理プログラムを提供する。【解決手段】複数車線の道路に電波を送信して道路を走行する車両から反射した電波を受信し、受信した電波を信号処理して得られた検出点をクラスタリングして車両のクラスタを生成し、クラスタを追尾する信号処理装置において、車線情報と、クラスタを追尾した追尾情報とに基づいて、隣り合う2つの車線L1、L2の間を跨ぐ位置にあるクラスタC3を特定し、そのクラスタC3が追尾情報から車線変更中ではないと判定した場合に、そのクラスタC3を並走する2台の車両M1、M2であると認識して2台分のクラスタC1、C2に分離する。【選択図】 図3

Description

この発明は、複数の車線を有する道路を走行する車両をレーダによって認識するためのレーダ信号処理装置およびレーダ信号処理プログラムに関する。
レーダ・電波を物標に照射してその受信信号を信号処理すると、物標は検出点として抽出され、検出点の情報には、レーダ送受信機に対して相対的な距離、速度および方位が含まれる。特に、ミリ波レーダの場合、距離、速度および方位の分解能が高く、1つの物標から複数の検出点が得られる。このため、複数の検出点を1つの物標として認識するクラスタリング(集約処理)を行う技術が知られている(例えば、特許文献1等参照。)。このクラスタリングは、各検出点の距離、速度および方位に基づいて、同一物標からの検出点と判定される検出点群の領域を1つのクラスタとしてグループ化するものである。例えば、図9に示すような複数の検出点Dが得られた場合に、特定の複数の検出点Dを同一物標からの検出点DであるとしてクラスタCを生成し、このクラスタCを物標の大きさ、形状と認識する。
クラスタリングは、複数の車線の道路を走行する複数台の車両を同時に検出する場合にも利用される。例えば、図10では、車線L1、L2を有する2車線の道路・公道Wにおいて、車線L1を車両M1が走行し、この車両M1の前方で車両M2が車線L2を走行している。この場合、車両M1の検出点D1の距離、速度および方位に基づいてクラスタC1が生成され、車両M2の検出点D2の距離、速度および方位に基づいてクラスタC2が生成される。
このようなクラスタリングは、例えば、交通量調査などに利用される。交通量調査では、生成したクラスタを所定距離だけ追尾し、現在位置および移動経路を取得する。そして、追尾したクラスタが仮想的に設定した通過ラインを通過した場合に、1台の車両が道路Wを通過したものとしてカウントする。
特開2017−122646号公報
しかしながら、従来のクラスタリングでは、例えば2台の車両が近接して走行している場合に、この2台の車両の検出点を1台の車両の検出点として誤認識してクラスタを生成してしまい、車両の台数が少なく認識されてしまうことがあった。
例えば、図11に示すように、車線L1と車線L2とに車両M1と車両M2とが並んで走行している状態では、車両M1の検出点D1と、車両M2の検出点D2との距離が近くなる。このような場合、車両M1と車両M2との速度が異なっていれば、検出点D1と検出点D2とを速度成分に基づいて別々にクラスタリングすることができる。しかしながら、車両M1と車両M2とが略同じ速度で走行している場合、すなわち、車両M1と車両M2とが並走しているような状態では、速度成分に基づくクラスタリングができないので、検出点D1と検出点D2とから1つのクラスタC3が生成され、2台の車両が1台の車両と認識される。このような誤認識が生じると、交通量調査などにおいて正しい調査が行われなくなってしまう。
そこでこの発明は、並走している複数台の車両が認識可能なレーダ信号処理装置およびレーダ信号処理プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、複数の車線を有する道路にレーダ送受信機から電波を送信して前記道路を走行する車両から反射した電波を受信し、受信した電波を信号処理して得られた検出点をクラスタリングして前記車両のクラスタを生成し、前記クラスタを追尾することにより得られた追尾情報に基づいて前記車両を認識するレーダ信号処理装置において、前記車線の数と、前記各車線の幅と、前記レーダ送受信機に対する前記各車線の位置とを含む車線情報を記憶する車線情報記憶手段と、前記車線情報と前記追尾情報とに基づいて、隣り合う2つの車線の間を跨ぐ位置にある前記クラスタを特定し、かつ、その特定したクラスタが前記追尾情報から車線変更中ではないと判定した場合に、該クラスタを並走する2台の車両であると認識して2台分のクラスタに分離するクラスタ分離手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のレーダ信号処理装置であって、前記クラスタ分離手段は、前記検出点の集合を左右で分離するための境界線を算出し、前記境界線によって前記クラスタを分離する、ことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のレーダ信号処理装置であって、前記クラスタ分離手段は、前記クラスタの幅が所定幅以上である場合に前記クラスタを分離する、ことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、複数の車線を有する道路にレーダ送受信機から電波を送信して前記道路を走行する車両から反射した電波を受信し、受信した電波を信号処理して得られた検出点をクラスタリングして前記車両のクラスタを生成し、前記クラスタを追尾することにより得られた追尾情報に基づいて前記車両を認識するレーダ信号処理プログラムにおいて、コンピュータを、前記車線の数と、前記各車線の幅と、前記レーダ送受信機に対する前記各車線の位置とを含む車線情報を記憶する車線情報記憶手段と、前記車線情報と前記追尾情報とに基づいて、隣り合う車線の間を跨ぐ位置にある前記クラスタを特定し、かつ、その特定したクラスタが前記追尾情報から車線変更中ではないと判定した場合に、該クラスタを並走する2台の車両であると認識して2台分のクラスタに分離するクラスタ分離手段と、して機能させることを特徴とする。
請求項1および請求項4に記載の発明によれば、車線情報とクラスタの追尾情報とに基づいて、隣り合う2つの車線の間を跨ぐ位置にあるクラスタ、すなわち、車線内にない車両、言い換えれば、1つの車線から隣の車線にはみ出すように走行する車両のクラスタを特定することが可能となる。例えば、2台の車両が隣り合う2つの車線を並走し、各車両の検出点が近接距離にある場合には、距離、速度および方位に基づいて検出点を分離できないので、クラスタは2つの車線の間を跨ぐように生成される。このようなクラスタを判定することにより、2台の車両から誤認識された可能性のあるクラスタを適切に特定することが可能となる。また、クラスタの追尾情報に基づいて、クラスタが車線変更中であるか否かを判定することが可能となる。例えば、車両が車線変更中の場合、その車両のクラスタは走行中の車線からはみ出し、隣り合う2つの車線の間を跨ぐ位置で検出されてしまう。したがって、クラスタの追尾情報に基づいて、車線変更中であるか否かを判定することで、2台の車両から誤認識されたクラスタを適切に特定することが可能となる。さらに、クラスタが車線変更中ではないと判定した場合には、そのクラスタを並走する2台の車両であると認識して2台分のクラスタに分離するので、並走している複数台の車両を適切、かつ精度よく認識することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、検出点の集合を左右で分離するための境界線を算出するので、多数の検出点が近接位置にあって混在する場合でも、各車両の検出点を適切に区別することが可能となる。また、算出した境界線によってクラスタを分離するので、2台の車両から誤認識された1つのクラスタを、2台分のクラスタに適切に分離することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、クラスタの幅が所定幅以上である場合にクラスタを分離する。すなわち、本来は交通安全上あってはならないが、2つの隣り合う車線間を跨ぐ状態で長い距離を走行する車両が稀に存在し、このような車両のクラスタは、追尾情報を見ても車線変更されていないので、請求項1に記載のクラスタ分離手段では、2台の車両が誤認識されたものと判定して分離されてしまう。請求項2に記載の発明では、このような車両のクラスタが分離されるのを防ぐために、クラスタの幅が所定幅(例えば、一般的な小型車の車幅)未満である場合には、1台の車両と認識してクラスタの分離を行わない。これとは逆に、クラスタの幅が所定幅以上である場合には、2台の車両から誤認識された可能性のあるクラスタであるとして分離する。これによれば、2つの隣り合う車線間に跨がった状態で走行する1台の車両を適切に認識することが可能となる。
この発明の実施の形態1に係る移動体認識レーダ装置を示す概略構成ブロック図である。 図1の移動体認識レーダ装置のレーダ送受信機の配置位置を示す平面図である。 図1の移動体認識レーダ装置によるクラスタリング結果の第1の例を示す図であり、(a)は、並走する2台の車両から生成された1つのクラスタを示し、(b)は、(a)に示す1つのクラスタを車両2台分のクラスタに分離した状態を示す。 図1の移動体認識レーダ装置によるクラスタリング結果の第2の例を示す図であり、追尾情報から車線変更中であると判定されたクラスタを示す。 図1の移動体認識レーダ装置の処理フローを示すフローチャートである。 図1の移動体認識レーダ装置のクラスタ分離の処理フローを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係る移動体認識レーダ装置によるクラスタリング結果を示す図であり、隣り合う2つの車線の間を跨ぐように走行し続ける1台の車両のクラスタを示す。 この発明の実施の形態2に係る移動体認識レーダ装置のクラスタ分離の処理フローを示すフローチャートである。 従来のクラスタリングによるクラスタを示す図である。 異なる車線を異なる速度で走行する2台の車両の従来のクラスタリング結果を示す図である。 異なる車線を略同じ速度で並走する2台の車両の従来のクラスタリング結果を示す図である。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1〜図6は、この発明の実施の形態を示し、図1は、この実施の形態に係る移動体認識レーダ装置1を示す概略構成ブロック図である。この移動体認識レーダ装置1は、電波・レーダを送信・照射し、移動体から反射した電波を信号処理して検出点を取得し、この検出点をクラスタリングして移動体の位置、大きさ、形状などを認識する装置であり、主として、レーダ送受信機2と、信号処理装置(レーダ信号処理装置)3と、を備える。
ここで、この実施の形態では、車両は、複数の車線を有する道路・公道Wを走行する自動車などであり、交通量調査などにおいて車両の大きさ・車種を認識する場合について、主として以下に説明する。また、レーダ送受信機2から照射する電波はミリ波であり、距離、速度および方位の分解能が高く、1つの物標から複数の検出点が得られるものとする。
レーダ送受信機2は、電波を送受信するレーダ機器であり、受信した電波をデジタル変換して受信信号として信号処理装置3に送信する。この実施の形態では、レーダ送受信機2は、道路Wの大きさ、軌道などに応じてより多くの検出点が得られる位置に配置される。例えば、この実施の形態では、図2に示すように、レーダ送受信機2を車両進行方向の後方の一方の道路Wの脇に配置し、道路Wを走行する車両に対して後方から電波を送信する。なお、レーダ送受信機2の設置数、配置などはこれに限定されるものではない。
信号処理装置3は、レーダ送受信機2からの受信信号を信号処理して各物標の検出点を抽出したり、検出点に基づいてクラスタリングしたりして、車両の大きさを判定等する装置であり、従来と同等の構成、処理については説明を省略する。この信号処理装置3は、レーダ送受信機2で受信した電波を信号処理して得られた検出点の距離、速度および方位に基づいて、クラスタリングして車両のクラスタを生成し、生成したクラスタを追尾し、追尾したクラスタが道路W上に仮想的に設定した通過ラインを通過した場合に、1台の車両が道路Wを通過したものとしてカウントする、という特徴的な処理を有する。なお、クラスタの追尾処理では、クラスタの位置の経時的な変化を追尾することにより、クラスタの現在位置と、クラスタの移動経路とを含む追尾情報が生成される。
また、信号処理装置3は、隣り合う2つの車線を並走する2台の車両から車両1台分のクラスタが生成された場合に、そのクラスタを2台分のクラスタに分離するために、車線情報データベース(車線情報記憶手段)31と、クラスタ分離部(クラスタ分離手段)32と、を備える。
車線情報データベース(以下、D・Bという)31は、レーダ送受信2が設置された道路Wの車線の数と、各車線の幅と、レーダ送受信機2対する各車線の相対位置とを含む車線情報を記憶する。例えば、図2に示す道路Wの場合には、車線L1、L2の車線数と、車線L1、L2の幅H1、H2と、レーダ送受信機2に対する車線L1、L2の相対位置とが、車線情報として車線情報D・B31に記憶される。なお、この実施の形態では、車線情報D・B31を信号処理装置3内に設けているが、信号処理装置3の外に設けてもよいし、データセンタなどに設置してインターネットなどの通信網を利用して信号処理装置3に接続してもよい。
クラスタ分離部32は、車線情報と追尾情報とに基づいて、隣り合う2つの車線の間を跨ぐ位置にあるクラスタを特定し、かつ、その特定したクラスタが追尾情報から車線変更中ではないと判定した場合に、該クラスタを並走する2台の車両であると認識して2台分のクラスタに分離する。
例えば、図3に示すように、車線L1と車線L2とに2台の車両M1とM2とが略同じ速度で並走している場合、これらの車両M1、M2から反射した電波から抽出した検出点D1、D2は、近接距離に存在することになるので、信号処理装置3は、2台の車両M1、M2を1台の車両と誤認識して1つのクラスタC3を生成することがある。このような誤認識されたクラスタC3は、隣り合う2つの車線L1と車線L2との間を跨ぐような位置にある。
クラスタ分離部32は、まず、車線情報D・B31から読み出した車線情報と、クラスタC3を追尾して得られた追尾情報の現在位置とに基づいて、クラスタC3のように、隣り合う2つの車線L1と車線L2との間を跨ぐような位置にあるクラスタ、すなわち、車線L1またはL2内にない車両、言い換えれば、車線L1またはL2から隣の車線にはみ出すように走行する車両のクラスタを特定する。車線L1、L2に対するクラスタC3の位置は、クラスタC3の中心(重心)位置に基づいて特定してもよいし、クラスタC3の外形の位置に基づいて特定してもよい。
次に、クラスタ分離部32は、クラスタC3の追尾情報に含まれる移動経路に基づいて、クラスタC3が車線変更中であるか否かを判定する。図中2点鎖線で示す四角形は、所定時間前にクラスタC3が存在していた位置、すなわち、クラスタC3の移動経路Cx3を示す。クラスタ分離部32は、このクラスタC3の移動経路と現在位置とを利用して、クラスタC3が車線変更中であるか否かを判定する。
図3に示す例では、クラスタC3の現在位置と、クラスタC3の移動経路Cxとは、車線L1、L2に対する位置に大きな変化がないので、車線変更中ではないと判定される。これに対して、図4に示すように、車両M4の検出点D4から生成されたクラスタC4と、このクラスタC4の移動経路Cx4とは、車線L1、L2に対する変化が大きいので、車線変更中と判定される。
クラスタ分離部32は、隣り合う2つの車線の間を跨ぐ位置にあるクラスタが、車線変更中ではないと判定した場合には、そのクラスタを並走する2台の車両であると認識して、検出点D1、D2の集合を左右で分離するための境界線を算出し、その算出した境界線によって1つのクラスタC3を2台分のクラスタに分離する。すなわち、図3(a)に示す例では、クラスタC3は、隣り合う2つの車線L1、L2の間を跨ぐ位置にあり、かつ、車線変更中ではないので、算出された境界線BLによって、同図(b)に示すように、車両M1、M2に対応した2つのクラスタC1、C2に分離される。なお、図4に示すクラスタC4は、隣り合う2つの車線L1、L2の間を跨ぐ位置にあるが、車線変更中であるため分離されない。
クラスタC3を2台分のクラスタC1、C2に分離するための境界線は、クラスタC3の外接矩形の横方向(者幅方向)の中点を通る距離方向に伸びる直線か、もしくは、クラスタC3に含まれる検出点D1、D2の重みを横方向にヒストグラムとして表現した際のクラス間分散を最大にする横座標によって、選ばれる。なお、検出点D1、D2の重みとは、単に、検出点D1、D2の個数であってもよいし、検出点D1、D2とその強度の積、あるいは、その積の関数であってもよい。
なお、上記クラス間分散については、例えば、「村上伸一、画像処理工学、東京電機大学出版社、第2版、p.31、2007年」によって説明されているため、ここでは、詳しい説明は省略する。
このような構成の移動体認識レーダ装置1によれば、図5に示すように、まず、レーダ送受信機2から電波が照射されて車両M1、M2から反射した電波が、受信信号として信号処理装置3に送信される(ステップS1)。次に、信号処理装置3において、上記のように、車両M1の検出点D1と、車両M2の検出点D2とが抽出される(ステップL2)。
信号処理装置3は、検出点D1群と検出点D2群の距離、速度および方位に基づいてクラスタリングを行って、クラスタを生成する(ステップS3)。例えば、2つの隣り合う車線L1と車線L2を、2台の車両M1、M2が略同じ速度で並走している場合には、検出点D1、D2は近接距離に存在することになり、距離、速度および方位では分離できないので、信号処理装置3は、2台の車両M1、M2を1台の車両と誤認識して1つのクラスタC3を生成する。
また、信号処理装置3は、生成したクラスタC3の位置の経時的な変化を追尾することにより、クラスタC3の現在位置と、クラスタC3の移動経路とを含む追尾情報を生成する(ステップS4)。
クラスタ分離部32は、2台の車両M1、M2を1台の車両と誤認識して生成された1つのクラスタC3を分離する(ステップS5)。より詳しくは、図6に示すように、車線情報D・B31から読み出した車線情報と、クラスタC3を追尾して得られた追尾情報の現在位置とに基づいて、隣り合う2つの車線L1、L2間を跨ぐような位置にあるクラスタC3を特定する(ステップS51)。
クラスタ分離部32は、隣り合う2つの車線L1、L2間を跨ぐような位置にあるクラスタC3を特定した場合には(ステップS51でYES)、クラスタC3の追尾情報に含まれる移動経路Cx3に基づいて、そのクラスタC3が車線変更中であるか否かを判定する(ステップS52)。
さらに、クラスタ分離部32は、隣り合う2つの車線L1、L2の間を跨ぐ位置にあるクラスタC3が、車線変更中ではないと判定した場合には(ステップS52でNO)、そのクラスタC3を並走する2台の車両M1、M2であると認識して、2台分のクラスタC1、C2に分離する(ステップS53)。より具体的には、検出点D1、D2の集合を左右で分離するための境界線を算出し、その算出した境界線によって1つのクラスタC3を2台分の車両のクラスタC1、C2に分離する。
続いて、信号処理装置3は、図5に示すように、クラスタC3の長さによる車種の判定と、車両のカウントとを行う(ステップS6)。
以上のように、この移動体認識レーダ装置1によれば、車線情報とクラスタC3の追尾情報とに基づいて、クラスタC3が隣り合う2つの車線L1、L2の間を跨ぐ位置にあること、すなわち、走行中の車線から隣の車線にはみ出しているクラスタを特定することが可能となる。例えば、2台の車両M1、M2が隣り合う2つの車線L1、L2を並走し、各車両M1、M2の検出点D1、D2が近接距離にある場合には、2つの車線の間を跨ぐようにクラスタC3が生成される。このようなクラスタC3を判定することにより、2台の車両M1、M2から誤認識された可能性のあるクラスタC3を適切に特定することが可能となる。
また、クラスタC3の追尾情報に基づいて、クラスタC3が車線変更中であるか否かを判定することが可能となる。例えば、車両M4が車線変更中の場合、その車両M4のクラスタC4は走行中の車線L2からはみ出し、隣り合う2つの車線L1、L2の間を跨ぐ位置で検出されてしまう。したがって、クラスタC3の追尾情報に基づいて、車線変更中であるか否かを判定することで、2台の車両M1、M2から誤認識されたクラスタC3を適切に特定することが可能となる。さらに、クラスタC3が車線変更中ではないと判定した場合には、そのクラスタC3を並走する2台の車両であると認識して2台分のクラスタC1、C2に分離するので、並走している複数台の車両M1、M2を適切、かつ精度よく認識することが可能となる。
さらに、クラスタC3の検出点の集合を左右で分離するための境界線を算出するので、多数の検出点D1、D2が近接位置にあって混在する場合でも、各車両M1、M2の検出点D1、D2を適切に区別することが可能となる。また、算出した境界線によってクラスタC3を分離するので、2台の車両M1、M2から誤認識された1つのクラスタC3を、2台分のクラスタC1、C2に適切に分離することが可能となる。
(実施の形態2)
図7、図8は、この発明の実施の形態を示し、この実施の形態では、車両のクラスタを分離する手法が実施の形態1と異なり、実施の形態1と同等の構成については、同一符号を付することでその説明を省略する。
実施の形態1では、隣り合う2つの車線の間を跨ぐ位置にあるクラスタが、車線変更をしていない場合に、そのクラスタを並走する2台の車両であると認識して2台分のクラスタに分離している。しかしながら、本来は交通安全上あってはならないが、図7に示すように、2つの隣り合う車線L1、L2間を跨ぐ状態で、長い距離を走行する車両M5が稀に存在し、このような車両M5のクラスタC5は、移動経路Cx5を見ても車線変更されていないので、実施の形態1の手法では、2台の車両が誤認識されたものと判定して分離されてしまう。
この実施の形態では、このような車両5のクラスタC5が分離されるのを防ぐために、図8に示すように、クラスタC5の幅MWと、一般的な小型車の車幅(所定幅)とを比較し(ステップS54)、幅MWが所定幅未満である場合には(ステップS54でNO)、1台の車両と認識してクラスタの分離を行わない。これとは逆に、クラスタC5の幅MWが所定幅以上である場合には(ステップS54でYES)、2台の車両から誤認識された可能性のあるクラスタであるとして分離する。これによれば、2つの隣り合う車線間に跨がった状態で走行する1台の車両を適切に認識することが可能となる。
なお、この実施の形態では、クラスタの幅と所定幅との比較をクラスタの車線変更の判定後に行っているが、クラスタの特定(ステップS51)の前に行い、予め1台の車両からなるクラスタを、分離するクラスタの候補から排除してもよい。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、1つのレーダ送受信機2と、これに対応する1台の信号処理装置3とから、移動体認識レーダ装置1を構成しているが、道路Wに離散的に設置された複数のレーダ送受信機2の受信信号を1台の信号処理装置3で統括的に処理して、道路Wの各位置での車両認識を行ってもよい。
また、次のようなレーダ信号処理プログラムを汎用のコンピュータにインストールすることで、移動体認識レーダ装置1の信号処理装置(レーダ新郷処理装置)3として構成してもよい。
すなわち、コンピュータを、
複数の車線L1、L2を有する道路Wにレーダ送受信機2から電波を送信して道路Wを走行する車両M1、M2から反射した電波を受信し、受信した電波を信号処理して得られた検出点D1、D2をクラスタリングして車両M1、M2のクラスタを生成し、クラスタを追尾することにより得られた追尾情報に基づいて車両M1、M2を認識する信号処理装置2において、
車線L1、L2の数と、各車線L1、L2の幅と、レーダ送受信機2に対する各車線L1、L2の相対位置とを含む車線情報を記憶する車線情報記憶手段(車線情報D・B31)と、
車線情報と追尾情報とに基づいて、隣り合う2つの車線L1、L2の間を跨ぐ位置にあるクラスタC3を特定し、かつ、その特定したクラスタC3が追尾情報から車線変更中ではないと判定した場合に、そのクラスタC3を並走する2台の車両M1、M2であると認識して2台分のクラスタC1、C2に分離するクラスタ分離手段(クラスタ分離部32)と、
して機能させるレーダ信号処理プログラム、として本発明を適用してもよい。
1 移動体認識レーダ装置
2 レーダ送受信機
3 信号処理装置(レーダ信号処理装置)
D、D1、D2、D3、D4、D5 検出点
C、C1、C2、C3、C4、C5 クラスタ
W 道路
L1、L2 車線

Claims (4)

  1. 複数の車線を有する道路にレーダ送受信機から電波を送信して前記道路を走行する車両から反射した電波を受信し、受信した電波を信号処理して得られた検出点をクラスタリングして前記車両のクラスタを生成し、前記クラスタを追尾することにより得られた追尾情報に基づいて前記車両を認識するレーダ信号処理装置において、
    前記車線の数と、前記各車線の幅と、前記レーダ送受信機に対する前記各車線の位置とを含む車線情報を記憶する車線情報記憶手段と、
    前記車線情報と前記追尾情報とに基づいて、隣り合う2つの車線の間を跨ぐ位置にある前記クラスタを特定し、かつ、その特定したクラスタが前記追尾情報から車線変更中ではないと判定した場合に、該クラスタを並走する2台の車両であると認識して2台分のクラスタに分離するクラスタ分離手段と、
    を備えることを特徴とするレーダ信号処理装置。
  2. 前記クラスタ分離手段は、前記検出点の集合を左右で分離するための境界線を算出し、前記境界線によって前記クラスタを分離する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーダ信号処理装置。
  3. 前記クラスタ分離手段は、前記クラスタの幅が所定幅以上である場合に前記クラスタを分離する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のレーダ信号処理装置。
  4. 複数の車線を有する道路にレーダ送受信機から電波を送信して前記道路を走行する車両から反射した電波を受信し、受信した電波を信号処理して得られた検出点をクラスタリングして前記車両のクラスタを生成し、前記クラスタを追尾することにより得られた追尾情報に基づいて前記車両を認識するレーダ信号処理プログラムにおいて、
    コンピュータを、
    前記車線の数と、前記各車線の幅と、前記レーダ送受信機に対する前記各車線の位置とを含む車線情報を記憶する車線情報記憶手段と、
    前記車線情報と前記追尾情報とに基づいて、隣り合う車線の間を跨ぐ位置にある前記クラスタを特定し、かつ、その特定したクラスタが前記追尾情報から車線変更中ではないと判定した場合に、該クラスタを並走する2台の車両であると認識して2台分のクラスタに分離するクラスタ分離手段と、
    して機能させるためのレーダ信号処理プログラム。
JP2017196389A 2017-10-06 2017-10-06 レーダ信号処理装置およびレーダ信号処理プログラム Active JP6953084B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017196389A JP6953084B2 (ja) 2017-10-06 2017-10-06 レーダ信号処理装置およびレーダ信号処理プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017196389A JP6953084B2 (ja) 2017-10-06 2017-10-06 レーダ信号処理装置およびレーダ信号処理プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019070566A true JP2019070566A (ja) 2019-05-09
JP6953084B2 JP6953084B2 (ja) 2021-10-27

Family

ID=66440611

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017196389A Active JP6953084B2 (ja) 2017-10-06 2017-10-06 レーダ信号処理装置およびレーダ信号処理プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6953084B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110717540A (zh) * 2019-10-10 2020-01-21 中国电子科技集团公司第三十八研究所 一种对雷达新辐射源个体的识别方法及装置
CN112382092A (zh) * 2020-11-11 2021-02-19 成都纳雷科技有限公司 交通毫米波雷达自动生成车道的方法、系统及介质
KR20210032283A (ko) * 2019-09-13 2021-03-24 모셔널 에이디 엘엘씨 Radar를 사용한 확장 대상체 추적
JPWO2021095269A1 (ja) * 2019-11-15 2021-05-20

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09145833A (ja) * 1995-11-24 1997-06-06 Toyota Motor Corp 車載用走査レーダ装置
JPH11283174A (ja) * 1998-03-26 1999-10-15 Toyota Motor Corp 通過車両検出装置
JP2000172980A (ja) * 1998-12-03 2000-06-23 Fujitsu Ltd 道路上の障害物検出方法
JP2004280372A (ja) * 2003-03-14 2004-10-07 Natl Inst For Land & Infrastructure Management Mlit 移動体の検出方法
US20130238192A1 (en) * 2012-03-07 2013-09-12 Audi Ag Method for warning the driver of a motor vehicle of an impending hazardous situation due to accidental drifting into an opposing traffic lane
JP2013196171A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Ihi Corp 車両検出方法及び車両検出装置
JP2017116445A (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 トヨタ自動車株式会社 物体検出装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09145833A (ja) * 1995-11-24 1997-06-06 Toyota Motor Corp 車載用走査レーダ装置
JPH11283174A (ja) * 1998-03-26 1999-10-15 Toyota Motor Corp 通過車両検出装置
JP2000172980A (ja) * 1998-12-03 2000-06-23 Fujitsu Ltd 道路上の障害物検出方法
JP2004280372A (ja) * 2003-03-14 2004-10-07 Natl Inst For Land & Infrastructure Management Mlit 移動体の検出方法
US20130238192A1 (en) * 2012-03-07 2013-09-12 Audi Ag Method for warning the driver of a motor vehicle of an impending hazardous situation due to accidental drifting into an opposing traffic lane
JP2013196171A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Ihi Corp 車両検出方法及び車両検出装置
JP2017116445A (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 トヨタ自動車株式会社 物体検出装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210032283A (ko) * 2019-09-13 2021-03-24 모셔널 에이디 엘엘씨 Radar를 사용한 확장 대상체 추적
GB2590115A (en) * 2019-09-13 2021-06-23 Motional Ad Llc Extended object tracking using radar
KR102537412B1 (ko) * 2019-09-13 2023-05-25 모셔널 에이디 엘엘씨 Radar를 사용한 확장 대상체 추적
US11774575B2 (en) 2019-09-13 2023-10-03 Motional Ad Llc Extended object tracking using RADAR
GB2590115B (en) * 2019-09-13 2023-12-06 Motional Ad Llc Extended object tracking using radar
CN110717540A (zh) * 2019-10-10 2020-01-21 中国电子科技集团公司第三十八研究所 一种对雷达新辐射源个体的识别方法及装置
CN110717540B (zh) * 2019-10-10 2023-11-03 中国电子科技集团公司第三十八研究所 一种对雷达新辐射源个体的识别方法及装置
JPWO2021095269A1 (ja) * 2019-11-15 2021-05-20
JP7380705B2 (ja) 2019-11-15 2023-11-15 住友電気工業株式会社 情報生成装置、情報生成方法、及びコンピュータプログラム
CN112382092A (zh) * 2020-11-11 2021-02-19 成都纳雷科技有限公司 交通毫米波雷达自动生成车道的方法、系统及介质
CN112382092B (zh) * 2020-11-11 2022-06-03 成都纳雷科技有限公司 交通毫米波雷达自动生成车道的方法、系统及介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP6953084B2 (ja) 2021-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019070566A (ja) レーダ信号処理装置およびレーダ信号処理プログラム
US10605896B2 (en) Radar-installation-angle calculating device, radar apparatus, and radar-installation-angle calculating method
JP6212880B2 (ja) 物標認識装置
US10871565B2 (en) Object detection apparatus and object detection method
JP3770189B2 (ja) 物体認識装置、物体認識方法、レーダ装置
JP5700940B2 (ja) 物体認識装置
US10647316B2 (en) Apparatus and method for deciding a maneuver of a nearby vehicle
JP7045155B2 (ja) 物標認識装置、物標認識方法及び車両制御システム
US10481254B2 (en) Radar device and method for determining targets to be followed
JP5583523B2 (ja) 物体認識装置
US10416285B2 (en) Object detection apparatus changing content of processes depending on feature of object to be detected
CN102997900A (zh) 外界识别方法、装置以及车辆系统
US10996317B2 (en) Object detection apparatus and object detection method
JP6629425B2 (ja) 鉱山用作業機械
JP5894201B2 (ja) 境界線認識装置
WO2018030271A1 (ja) 走行制御装置
CN103946715A (zh) 声源检测系统
US20140002658A1 (en) Overtaking vehicle warning system and overtaking vehicle warning method
CN110361740B (zh) 识别对象的方法
JP6456682B2 (ja) 走行区画線認識装置
JP2011186584A (ja) 物体認識装置
CN112731296A (zh) 一种汽车毫米波雷达点迹凝聚方法及系统
JP2012173230A (ja) 物体認識装置
CN110648542B (zh) 基于方位识别窄波雷达的高精度车流量检测系统
JP2008064743A (ja) 車載レーダ装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20180329

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201005

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210827

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210928

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210928

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6953084

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150