JP2019067213A - 食品処理装置管理システムおよび食品処理装置管理方法 - Google Patents

食品処理装置管理システムおよび食品処理装置管理方法 Download PDF

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透乃 津川
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幸紘 竹村
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和章 高森
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譲 山田
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Abstract

【課題】複数の食品処理装置を管理する際に、認証処理に用いられる情報の管理を容易にすることができる食品処理装置管理システムおよび食品処理装置管理方法を提供する。【解決手段】食品処理装置管理システムは、生体情報取得部と、一の第1記憶部と、第2記憶部と、認証部と、管理部とを備える。生体情報取得部は、食品処理装置の使用者の生体情報を取得する。第1記憶部は、使用者ごとに、使用者を一意に識別するための使用者識別情報と生体情報とを関連付けて記憶する。第2記憶部は、食品処理装置を用いて使用者が実行可能な処理に関する実行可否情報を記憶する。認証部は、生体情報取得部が取得した生体情報と、第1記憶部に記憶されている生体情報とに基づいて、使用者の認証を行う。管理部は、第2記憶部に記憶されている実行可否情報に基づいて、認証部によって認証された使用者が、食品処理装置による処理を実行可能な状態にする。【選択図】図11

Description

本発明は、複数の食品処理装置を管理するためのシステムおよび方法に関する。
食品の製造工程では様々な食品処理装置が用いられている。食品処理装置は、例えば、X線および光(可視光線、赤外線および紫外線等)を用いて食品中の異物を検査する装置、食品の重量を測定して選別する装置、食品の包装のシール部をチェックする装置、食品の包装に貼付されるラベルに印字を行う装置、および、食品の温度および食品に使用される薬剤の濃度等を管理する装置等である。このような食品処理装置は、食品の安全性および品質を担保するために、使用前に検出感度等の調整および試験が適切に行われる必要がある。しかし、検出感度等の調整および試験は、所定の研修を受けた知識および技能のある管理者でなければ、適切に行うことができない。また、ラベルに印字される内容の確認、および、食品処理装置の定期的な保守管理等も、権限および責任のある管理者が行わなければならない。そのため、従来、食品処理装置は、所定の権限を有する使用者である管理者が行うべき特定の処理については、使用者が管理者であるか否かの認証を行う機能を有している。
例えば、特許文献1(特開2014−71072号公報)に開示されるように、アンテナを有する食品処理装置であって、所定の端末を保持する使用者がアンテナに接近すると、使用者の人体を介して使用者の保持する端末との間で情報を通信して、使用者の認証処理を行う装置が知られている。また、従来、使用者の認証処理には、使用者ごとに割り当てられたIDカード、および、使用者ごとに設定されたパスワード等も利用されている。
しかし、食品の製造ラインにおいて複数台の食品処理装置が使用される場合、従来、食品処理装置ごとに使用者の認証処理に関する設定を行う必要がある。この場合、食品処理装置および使用者の数が多いほど、認証処理に関する設定の登録および変更に時間がかかり、設定に関する情報の管理が複雑になるおそれがある。
本発明の目的は、使用者を認証する機能を有する複数の食品処理装置を管理する際に、認証処理に用いられる情報の管理を容易にすることができる食品処理装置管理システムおよび食品処理装置管理方法を提供することである。
本発明に係る食品処理装置管理システムは、生体情報取得部と、一の第1記憶部と、第2記憶部と、認証部と、管理部とを備える、食品を製造するラインにおいて食品を処理する複数の食品処理装置を管理するシステムである。生体情報取得部は、食品処理装置の使用者の生体情報を取得する。第1記憶部は、使用者ごとに、使用者を一意に識別するための使用者識別情報と生体情報とを関連付けて記憶する。第2記憶部は、食品処理装置を用いて使用者が実行可能な処理に関する実行可否情報を記憶する。認証部は、生体情報取得部が取得した生体情報と、第1記憶部に記憶されている生体情報とに基づいて、使用者の認証を行う。管理部は、第2記憶部に記憶されている実行可否情報に基づいて、認証部によって認証された使用者が、食品処理装置による処理を実行可能な状態にする。
この食品処理装置管理システムは、食品処理装置の使用者の認証処理に必要な使用者の生体情報のデータを一元管理することができる。従って、この食品処理装置管理システムは、使用者を認証する機能を有する複数の食品処理装置を管理する際に、認証処理に用いられる情報の管理を容易にすることができる。
また、本発明に係る食品処理装置管理システムは、複数の食品処理装置をさらに備えることが好ましい。
この食品処理装置管理システムは、複数の食品処理装置の使用者の認証処理に必要な使用者の生体情報のデータを一元管理することができる。従って、この食品処理装置管理システムは、使用者を認証する機能を有する複数の食品処理装置を管理する際に、認証処理に用いられる情報の管理を容易にすることができる。
また、本発明に係る食品処理装置管理システムでは、食品処理装置は、食品に含まれる異物の有無を判定する処理を行うことが好ましい。
この食品処理装置管理システムは、食品処理装置が食品に含まれる異物を検出することで、食品の安全性および質を担保することができる。
また、本発明に係る食品処理装置管理システムでは、複数の食品処理装置のそれぞれは、少なくとも1つの生体情報取得部を有することが好ましい。この場合、第1記憶部は、いずれかの生体情報取得部が取得した生体情報と、使用者識別情報とを関連付けて記憶する。
この食品処理装置管理システムでは、いずれか1つの食品処理装置に使用者が生体情報を登録すると、当該使用者は、全ての食品処理装置で認証処理を行うことができる。
また、本発明に係る食品処理装置管理システムでは、複数の食品処理装置のそれぞれは、第2記憶部を有することが好ましい。
この食品処理装置管理システムは、食品処理装置ごとに、使用者が実行可能な処理を管理することができる。
また、本発明に係る食品処理装置管理システムは、認証部によって認証された使用者と、管理部によって使用者が実行可能な状態になった処理とを関連付けて記憶する第3記憶部をさらに備えることが好ましい。
この食品処理装置管理システムは、認証された使用者と、認証後の使用者の作業内容とを関連付けて記憶することで、食品のトレーサビリティを向上させることができる。
また、本発明に係る食品処理装置管理システムでは、第3記憶部は、関連付けて記憶された、認証部によって認証された使用者と、管理部によって使用者が実行可能な状態になった処理とに対する変更および削除を受け付けないように構成されていることが好ましい。
この食品処理装置管理システムは、既に記憶された使用者と、認証後の使用者の作業内容とが変更および削除できないので、これらの情報の改竄が防止でき、記憶された情報の信頼性を向上させることができる。
また、本発明に係る食品処理装置管理システムでは、第3記憶部は、食品処理装置ごとに、認証部によって認証された使用者と、管理部によって使用者が実行可能な状態になった処理とを関連付けて記憶することが好ましい。
この食品処理装置管理システムは、認証された使用者と、認証後の使用者の作業内容とを関連付けて、複数の食品処理装置に亘って一括して管理することができる。
また、本発明に係る食品処理装置管理システムでは、第2記憶部は、使用者識別情報と実行可否情報とを関連付けて記憶することが好ましい。
この食品処理装置管理システムは、食品処理装置の使用者と、その使用者が実行可能な処理とを関連付けて記憶しておくことができるので、使用者ごとに実行可能な処理を登録および参照する処理を容易に行うことができる。
本発明に係る食品処理装置管理方法は、食品を処理する複数の食品処理装置を管理する方法であって、最初に、食品処理装置の使用者の生体情報を取得する。次に、この方法は、使用者ごとに、使用者を一意に識別するための使用者識別情報と生体情報とを関連付けて記憶する。次に、この方法は、食品処理装置を用いて使用者が実行可能な処理に関する実行可否情報を記憶する。次に、この方法は、取得された生体情報と、使用者識別情報と関連付けて記憶されている生体情報とに基づいて、使用者の認証を行う。次に、この方法は、記憶されている実行可否情報に基づいて、認証された使用者が、食品処理装置による処理を実行可能な状態にする。
本発明に係る食品処理装置管理システムおよび食品処理装置管理方法は、使用者を認証する機能を有する複数の食品処理装置を管理する際に、認証処理に用いられる情報の管理を容易にすることができる。
食品処理装置管理システム200の全体構成を示す図である。 本発明の一実施形態であるX線検査装置10の外観を示す斜視図である。 X線検査装置10が組み込まれる検査ライン100の概略図である。 X線検査装置10のシールドボックス11の内部の概略図である。 ラインセンサ30によって検出される透過X線の強度の例を示すグラフである。 虹彩撮像装置60の概略的な外観図である。 制御装置50のブロック図である。 処理情報データベース71の一例である。 管理サーバ210のブロック図である。 虹彩情報データベース72の一例である。 X線検査装置10の認証処理の手順を表すフローチャートである。 変形例Bにおける、認証レベルデータベース171の一例である。 変形例Bにおける、レベル別処理情報データベース172の一例である。 変形例Bにおける、制御装置50のブロック図である。 変形例Dにおける、認証後処理情報データベース173の一例である。 変形例Dにおける、制御装置50のブロック図である。
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明される実施形態は、本発明の具体例の一つであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)食品処理装置管理システムの全体構成
本発明に係る食品処理装置管理システムは、複数の食品処理装置を管理するためのシステムである。食品処理装置は、食品を製造するラインにおいて、食品に対して少なくとも1以上の処理を行う装置である。食品処理装置は、例えば、食品に含まれる異物を検出するX線検査装置、食品にラベルを貼り付けるラベル貼付装置、食品に貼り付けられたラベルを検査するラベル検査装置、および、食品を検査して検査結果に応じて複数の方向に振り分ける振分装置である。また、食品処理装置は、これらの装置を2つ以上連携させて組み合わせたものでもよい。このような食品処理装置は、例えば、食品の製造工場において生産ラインおよび検査ライン等に組み込まれて使用される。
図1は、本実施形態の食品処理装置管理システム200の全体構成を示す図である。食品処理装置管理システム200は、主として、複数のX線検査装置10と、一の管理サーバ210とから構成されている。X線検査装置10は、食品処理装置管理システム200によって管理される食品処理装置である。管理サーバ210は、ネットワーク220を介して各X線検査装置10と接続されている。
(2)X線検査装置の構成
図2は、X線検査装置10の外観を示す斜視図である。図3は、X線検査装置10が組み込まれる検査ライン100の概略図である。検査ライン100は、被検査物である食品Aの検査を行う。食品Aは、例えば、フィルム包装された調理済み冷凍食品である。検査ライン100において、食品Aは、前段コンベア101によってX線検査装置10まで搬送される。図3において、食品Aの搬送方向は、矢印で示されている。
X線検査装置10は、前段コンベア101によって連続的に搬送されてくる食品AにX線を照射することにより、食品Aの良否判断を行う。具体的には、X線検査装置10は、食品Aの異物混入検査を行い、検査結果に基づいて食品Aを良品または不良品に分類する。X線検査装置10による検査結果は、X線検査装置10の下流側に配置されている振り分け機構102に送られる。振り分け機構102は、X線検査装置10において良品と判断された食品Aを、良品を排出する後段コンベア103へ送る。振り分け機構102は、X線検査装置10において不良品と判断された食品Aを、不良品排出方向102a,102bに振分けて検査ライン100から排出する。
X線検査装置10は、主として、シールドボックス11と、搬送ユニット12と、X線照射器20と、ラインセンサ30と、モニタ40と、虹彩撮像装置60と、制御装置50とから構成される。
(2−1)シールドボックス
図4は、X線検査装置10のシールドボックス11の内部の概略図である。シールドボックス11は、X線検査装置10のケーシングである。図2に示されるように、シールドボックス11の両側面には、食品Aを搬出入するための開口11aが形成されている。開口11aは、シールドボックス11の外部から内部に食品Aを搬入するため、または、シールドボックス11の内部から外部に食品Aを搬出するために用いられる。開口11aは、遮蔽のれん19により塞がれている。遮蔽のれん19は、シールドボックス11の内部から外部へのX線の漏洩を抑える。遮蔽のれん19は、タングステンシートから成形される。遮蔽のれん19は、食品Aが搬出入される時に食品Aによって押しのけられる。
シールドボックス11の内部には、搬送ユニット12、X線照射器20、ラインセンサ30および制御装置50等が収容されている。シールドボックス11の正面上部には、モニタ40、入力用のキー、および、電源スイッチ等が配置されている。
(2−2)搬送ユニット
搬送ユニット12は、シールドボックス11の内部を通過するように食品Aを搬送するためのベルトコンベアである。図2に示されるように、搬送ユニット12は、シールドボックス11の両側面に形成された開口11aを貫通するように配置されている。
搬送ユニット12は、主として、コンベアモータ12aと、エンコーダ12bと、コンベアローラ12cと、無端状のベルト12dとから構成されている。コンベアローラ12cは、コンベアモータ12aによって駆動される。コンベアローラ12cの駆動により、ベルト12dが回転し、ベルト12d上の食品Aが搬送される。図4において、食品Aの搬送方向は、矢印で示されている。
搬送ユニット12による食品Aの搬送速度は、X線検査装置10の操作者によって入力された設定速度に応じて変動する。制御装置50は、設定速度に基づいてコンベアモータ12aをインバータ制御し、食品Aの搬送速度を細かく制御する。搬送ユニット12のエンコーダ12bは、コンベアモータ12aの回転速度を検出することで食品Aの搬送速度を算出し、制御装置50に送信する。
なお、搬送ユニット12は、搬送機構としてベルトコンベアを用いているが、ベルトコンベアの代わりにトップチェーンコンベアおよび回転テーブル等を搬送機構として用いてもよい。
(2−3)X線照射器
X線照射器20は、シールドボックス11内部の所定の位置まで搬送ユニット12によって搬送された食品AにX線を照射するX線源である。X線照射器20から照射されるX線には、様々なエネルギーのX線が含まれている。
図4に示されるように、X線照射器20は、搬送ユニット12の上方に配置されている。X線照射器20は、搬送ユニット12の下方に配置されるラインセンサ30に向けて扇状のX線(放射光)を照射する。X線の照射範囲Xは、図4に示されるように、搬送ユニット12の搬送面に対して垂直であり、かつ、搬送ユニット12による食品Aの搬送方向に対して直交する方向に広がる。すなわち、X線照射器20から照射されるX線は、ベルト12dの幅方向に広がる。
(2−4)ラインセンサ
ラインセンサ30は、X線照射器20から照射されたX線を検出するセンサである。具体的には、ラインセンサ30は、搬送ユニット12によって搬送された食品Aを透過したX線である透過X線を検出する。
図4に示されるように、ラインセンサ30は、搬送ユニット12の下方に配置されている。ラインセンサ30は、複数のX線検出素子から構成されている。複数のX線検出素子は、搬送ユニット12による食品Aの搬送方向に直交する方向(ベルト12dの幅方向)に沿って一直線に水平に配置されている。
ラインセンサ30は、透過X線を検出し、検出された透過X線の強度に応じた電圧を示すX線透過信号を出力する。X線透過信号は、後述するように、食品Aの透過画像の生成に用いられる。図5は、ラインセンサ30によって検出される透過X線の強度の例を示すグラフである。グラフの横軸は、ラインセンサ30上の位置を表す。グラフの縦軸は、ラインセンサ30が検出した透過X線の強度を表す。食品Aの透過画像では、透過X線の検出量の多いところが明るく(輝度が高く)表示され、透過X線の検出量が少ないところが暗く(輝度が低く)表示される。すなわち、食品Aの透過画像の明暗(輝度値)は、透過X線の検出量に依存する。図5に示されるように、食品Aを透過したX線の検出量は、食品Aを透過しなかったX線の検出量より低い。
また、ラインセンサ30は、食品AがX線の扇状の照射範囲X(図5参照)を通過するタイミングを検知するためのセンサとしても機能する。すなわち、ラインセンサ30は、搬送ユニット12によって搬送される食品Aがラインセンサ30の上方の位置(照射範囲Xと重なる位置)に来たとき、所定の閾値以下の電圧を示すX線透過信号(第1信号)を出力する。一方、ラインセンサ30は、食品Aが照射範囲Xを通過すると、所定の閾値を上回る電圧を示すX線透過信号(第2信号)を出力する。第1信号および第2信号が制御装置50に送られることにより、照射範囲Xにおける食品Aの有無が検出される。
(2−5)モニタ
モニタ40は、タッチパネル機能付きの液晶ディスプレイである。モニタ40は、X線検査装置10の表示部および入力部として機能する。モニタ40には、食品Aの検査結果等が表示される。また、モニタ40には、初期設定、および、食品Aの良否判断に関するパラメータを入力するための画面等が表示される。
X線検査装置10の操作者は、モニタ40を操作して、検査パラメータおよび動作設定情報等を入力することができる。検査パラメータとは、食品Aの良否を判定するために必要なパラメータである。具体的には、検査パラメータは、食品Aに含まれる異物の検出精度に影響を与えるパラメータであり、例えば、食品Aに含まれる異物の有無を判定するために用いられる透過X線の強度の閾値等である。動作設定情報とは、食品Aの検査速度、および、搬送ユニット12の搬送方向等の情報である。
モニタ40は、制御装置50に接続されており、制御装置50と信号の送受信を行う。モニタ40によって入力された検査パラメータおよび動作設定情報は、制御装置50の記憶部52に記憶される。
(2−6)虹彩撮像装置
虹彩撮像装置60は、X線検査装置10の使用者(以下、単に「使用者」と記載する。)の認証のために使用される。使用者の認証とは、X線検査装置10を用いて食品Aの製造に関係する処理を実行する権限を使用者が有することを電子的に確認する処理である。食品Aの製造に関係する処理とは、例えば、X線検査装置10を用いて食品Aの良否を判定するための感度を調整するための処理(以下、「感度調整処理」と呼ぶ。)である。この場合、使用者は、X線検査装置10の感度調整処理を実行するためには、虹彩撮像装置60を用いて自身が認証される必要がある。
虹彩撮像装置60は、使用者の目の虹彩の画像を利用する、非接触タイプの生体認証装置である。図6は、虹彩撮像装置60の概略的な外観図である。虹彩撮像装置60は、主として、ポータブルケーシング60aと、赤外線カメラ60bと、赤外線照明60cと、接続ケーブル60dを有する。図2に示されるように、虹彩撮像装置60は、モニタ40の近傍等、使用者がX線検査装置10を操作するときにアクセスしやすい位置に設置されている。
ポータブルケーシング60aは、赤外線カメラ60bおよび赤外線照明60cが内蔵され、接続ケーブル60dを介してX線検査装置10の本体に接続されている。ポータブルケーシング60aは、シールドボックス11に取り付けられているブラケット(図示せず)に対して着脱可能である。使用者は、虹彩撮像装置60を使用するとき、必要に応じて、ポータブルケーシング60aをシールドボックス11から取り外し、ポータブルケーシング60aを保持することができる。
赤外線カメラ60bは、赤外線を検知することができるカメラである。赤外線照明60cは、低強度の赤外線を照射するLEDである。赤外線カメラ60bおよび赤外線照明60cは、保護カバー60eによって保護されている。保護カバー60eは、透明のプラスチック板およびガラス板等である。
接続ケーブル60dは、USBケーブル等である。接続ケーブル60dは、赤外線カメラ60bおよび赤外線照明60cと、制御装置50とを互いに通信可能にするための接続ケーブルである。なお、赤外線カメラ60bおよび赤外線照明60cと、制御装置50とは無線で接続されてもよい。その場合、虹彩撮像装置60は、接続ケーブル60dを有していなくてもよい。
使用者は、虹彩撮像装置60を用いて自身の認証を行う前に、自身の虹彩に関する生体情報を予め登録しておく必要がある。この登録処理については後述する。使用者は、虹彩撮像装置60を用いて自身の認証を行うとき、ポータブルケーシング60aをシールドボックス11のブラケットから取り外してポータブルケーシング60aを保持し、自身の目と保護カバー60eとを互いに近付ける。このとき、赤外線照明60cは、赤外線を照射している。赤外線照明60cから照射された赤外線は、保護カバー60eを通過して、使用者の目で反射する。赤外線カメラ60bは、使用者の目で反射して保護カバー60eを再度通過した赤外線を検知することで、使用者の目を撮像する。赤外線カメラ60bが取得した使用者の目の画像は、接続ケーブル60dを介して制御装置50に送られ、使用者の認証処理に使用される。
(2−7)制御装置
制御装置50は、主として、CPU、ROM、RAMおよびHDD(ハードディスクドライブ)等によって構成されている。なお、HDDの代わりにSSD(ソリッドステートドライブ)が用いられてもよい。制御装置50は、図示されない表示制御回路、入力回路および通信ポート等も備えている。表示制御回路は、モニタ40の表示を制御する回路である。入力回路は、モニタ40のタッチパネルおよび入力キーを介して操作者によって入力された入力データを取り込む回路である。通信ポートは、プリンタ等の外部機器、および、LAN等のネットワークとの接続を可能にするポートである。
図7は、制御装置50のブロック図である。制御装置50は、主として、制御部51と、記憶部52とを有する。制御装置50は、コンベアモータ12a、エンコーダ12b、X線照射器20、ラインセンサ30、モニタ40および虹彩撮像装置60等に電気的に接続されている。
(2−7−1)制御部
制御部51は、主として、処理部61と、撮像部62と、管理部64とを有する。これらは、それぞれ、記憶部52に記憶されているプログラムを実行することによって実現される機能である。制御部51は、主として、CPU、ROMおよびRAMから構成される。
(2−7−1−1)処理部
処理部61は、搬送ユニット12、X線照射器20およびラインセンサ30を制御して、食品Aに含まれる異物の有無を判定して、食品Aの良否を判定する。具体的には、最初に、処理部61は、エンコーダ12bからコンベアモータ12aの回転数に関するデータを取得し、そのデータに基づいて食品Aの移動距離を算出する。次に、処理部61は、ラインセンサ30から出力されたX線透過信号を受信し、搬送ユニット12のベルト12d上の食品AがX線の照射範囲Xに到達したタイミングを検出する。次に、処理部61は、透過X線の強度に基づいて、食品Aに含まれる異物の有無を判定して、食品Aの良否を判定する。また、処理部61は、食品Aの良否の判定結果をモニタ40に表示する。
また、処理部61は、認証された使用者によるX線検査装置10の感度調整処理を実行する。ここで、感度調整処理について説明する。X線検査装置10を用いて食品Aに含まれる異物の検出を高い精度で行うためには、事前調整または定期点検によって、異物の検出精度を適切にするための感度調整処理が行われる必要がある。そのため、X線検査装置10は、食品Aの安全性および質を担保するため、特別な権限を有する使用者による感度調整処理が事前に行われない場合には、特別な権限を有さない使用者による食品Aの異物混入検査が開始できない構成を有することが望ましい。しかし、このような構成の場合、感度調整処理の実行を許可するための認証をパスワードおよびICカード等に基づいて行うと、特別な権限を有さない使用者が認証される状況が生じ得る。この場合、異物混入検査を開始可能にするために、特別な権限を有さない使用者が感度調整処理を行ってしまう問題が生じる可能性がある。そこで、X線検査装置10では、後述するように、虹彩撮像装置60を用いて撮像された目の画像という、各使用者に固有の生体情報に基づいて、使用者を認証する。これにより、X線検査装置10は、使用者本人を確実に認証できるので、感度調整作業等の重要な作業を、使用者が認証された場合のみ実行することができる。その結果、特別な権限を有さない使用者が認証される状況が生じ得ないため、感度調整処理が適切に行われていない場合の異物の検出エラー(誤検出および検出漏れ等)の不具合による、検査が適切に行われたか疑いのある食品の再検査または回収等の問題の発生が抑制される。
(2−7−1−2)撮像部
撮像部62は、虹彩撮像装置60を制御して、使用者の目を撮像する。具体的には、最初に、撮像部62は、虹彩撮像装置60による使用者の認証処理が開始されることを検知する。認証処理の開始は、例えば、シールドボックス11のブラケットから虹彩撮像装置60が取り外されたことを撮像部62が検出したり、使用者がモニタ40等を介して認証処理を開始することを入力したりすることによって検知される。次に、撮像部62は、認証処理の開始を検知すると、赤外線照明60cから赤外線を照射する。次に、使用者が、自身の目と虹彩撮像装置60の保護カバー60eとを互いに近付けると、撮像部62は、使用者の目で反射した赤外線を赤外線カメラ60bで検知して、使用者の目の画像を取得する。次に、撮像部62は、取得した使用者の目の画像のデジタルデータを、赤外線カメラ60bから制御装置50に送信する。制御装置50は、受信した使用者の目の画像を管理サーバ210に送信する。管理サーバ210は、制御装置50から受信した使用者の目の画像を用いて当該使用者の認証処理を行い、制御装置50に認証結果を送信する。このようにして、管理サーバ210は、各X線検査装置10の使用者を認証する。
(2−7−1−3)管理部
管理部64は、管理サーバ210によって認証された使用者が、処理部61による処理を実行可能な状態にする。具体的には、管理部64は、管理サーバ210が使用者を認証すると、認証された使用者が、処理部61による感度調整処理を開始できるように、X線検査装置10を制御する。例えば、管理部64は、管理サーバ210が使用者を認証した場合に、感度調整処理を実行するための画面をモニタ40に表示する。
(2−7−2)記憶部
記憶部52は、主として、HDDから構成される。記憶部52は、処理情報データベース71を有する。図8は、処理情報データベース71の一例である。処理情報データベース71は、使用者と、管理部64によって使用者が実行可能な状態になる処理とを関連付けて記憶する。具体的には、処理情報データベース71は、使用者識別情報と処理識別情報とが関連付けられ、かつ、使用者識別情報を主キーとするデータベースである。使用者識別情報は、使用者を一意に識別するためのID番号である。処理識別情報は、管理サーバ210によって認証された場合に、使用者がX線検査装置10を用いて実行可能な処理を表すビット列である。処理識別情報の各ビットは、対応する「実行可能な処理」を表す。
処理情報データベース71は、例えば、食品処理装置管理システム200の管理者等によって、食品処理装置管理システム200の運用開始前に事前に作成され、運用開始後に修正される。
(3)管理装置
管理サーバ210は、LANケーブル等を介して各X線検査装置10と接続されているパソコンである。食品処理装置管理システム200の管理者は、管理サーバ210を操作して、複数のX線検査装置10を一括して管理することができる。
管理サーバ210は、主として、CPU、ROM、RAMおよびHDD(ハードディスクドライブ)等によって構成されている。なお、HDDの代わりにSSD(ソリッドステートドライブ)が用いられてもよい。
図9は、管理サーバ210のブロック図である。管理サーバ210は、主として、制御部211と、記憶部212とを有する。
制御部211は、主として、CPU、ROMおよびRAMから構成される。制御部211は、認証部63および登録部65を有する。これらは、それぞれ、記憶部212に記憶されているプログラムを実行することによって実現される機能である。記憶部212は、主として、HDDから構成される。記憶部212は、虹彩情報データベース72を有する。
(3−1)認証部
認証部63は、X線検査装置10の制御装置50から送信された、使用者の目の画像のデータに基づいて、使用者の認証処理を行う。認証部63は、認証処理に用いた目の画像を送信した制御装置50に認証結果を送り返す。使用者の認証処理は、X線検査装置10の使用開始前に行われる。使用者は、認証部63によって認証された場合のみ、X線検査装置10の感度調整処理を実行することができる。
具体的には、最初に、認証部63は、使用者の目の画像から、使用者の虹彩に相当する部分を抜き出す。次に、認証部63は、使用者の虹彩部分のみの画像を、専用のアルゴリズムを用いて、使用者の虹彩情報に変換する。虹彩情報は、生体認証情報として利用できる所定長のビット列である。
次に、認証部63は、X線検査装置10の使用開始前に使用者の目の画像から変換された虹彩情報(認証時虹彩情報)が、登録部65に予め登録されている虹彩情報(後述の登録済み虹彩情報)に含まれているか否かを判定する。認証部63は、認証時虹彩情報が登録済み虹彩情報に含まれている場合、X線検査装置10の感度調整処理を実行できる権限を使用者が有すると判定する。一方、認証部63は、認証時虹彩情報が登録済み虹彩情報に含まれていない場合、X線検査装置10の感度調整処理を実行できる権限を使用者が有さないと判定する。認証された使用者とは、X線検査装置10の感度調整処理を実行できる権限を有すると認証部63によって判定された使用者である。
(3−2)登録部
登録部65は、使用者の目の画像に関するデータを登録する。具体的には、登録部65は、食品処理装置管理システム200の運用を開始する前に、X線検査装置10を使用する可能性がある全ての使用者について、各使用者の目の画像から変換された虹彩情報を登録する。登録部65は、使用者識別情報と登録済み虹彩情報とを関連付けて、虹彩情報データベース72に登録する。使用者識別情報とは、使用者を一意に識別するためのID番号である。このID番号は、例えば、複数の英数字から構成される文字列である。登録済み虹彩情報とは、X線検査装置10の撮像部62によって予め撮像された使用者の目の画像から変換された、生体認証情報として利用できるビット列である。
(3−3)虹彩情報データベース
図10は、虹彩情報データベース72の一例である。虹彩情報データベース72は、使用者と、登録部65によって予め登録された使用者の虹彩情報(登録済み虹彩情報)とを関連付けて記憶する。具体的には、虹彩情報データベース72は、使用者識別情報と登録済み虹彩情報とが関連付けられ、かつ、使用者識別情報を主キーとするデータベースである。使用者識別情報は、X線検査装置10の処理情報データベース71が使用している使用者識別情報と共通のID番号である。登録済み虹彩情報は、使用者の目の画像から変換された、生体認証情報として利用できるビット列である。
虹彩情報データベース72は、例えば、食品処理装置管理システム200の管理者等によって、食品処理装置管理システム200の運用開始前に事前に作成され、運用開始後に修正される。
使用者は、任意のX線検査装置10の虹彩撮像装置60を用いて自身の目の画像を撮像することで、自身の虹彩情報を管理サーバ210の虹彩情報データベース72に予め登録することができる。虹彩情報データベース72は、全てのX線検査装置10の認証処理で使用することができる、各使用者の虹彩情報を記憶している。そのため、管理サーバ210は、全てのX線検査装置10の各使用者の虹彩情報を一括して管理することができる。
(4)X線検査装置の認証処理
図11は、X線検査装置10の認証処理の手順を表すフローチャートである。ステップS1〜S2は、X線検査装置10の認証処理の開始前に予め行われる、虹彩情報の登録処理に関する。ステップS1〜S2は、事前準備に関し、任意の順番で実行可能である。ステップS3〜S9は、X線検査装置10の使用開始前に行われる、使用者の認証処理に関する。
ステップS1では、使用者の虹彩情報が登録される。ステップS1では、X線検査装置10の各使用者は、任意のX線検査装置10の虹彩撮像装置60を用いて自身の目の画像を撮像し、自身の虹彩情報を管理サーバ210の虹彩情報データベース72に予め登録しておく。この作業は、X線検査装置10の感度調整処理を開始する前に、X線検査装置10を使用し得る全ての使用者によって行われる。
ステップS2では、ステップS1で虹彩情報データベース72に登録された各使用者について、X線検査装置10を用いて使用者が実行することができる処理に関する情報が各X線検査装置10の処理情報データベース71に登録される。この作業は、通常、食品処理装置管理システム200の管理者によって行われる。管理者は、各X線検査装置10のモニタ40、または、管理サーバ210等を操作して、各使用者が実行可能な処理に関する情報を入力して、各X線検査装置10の処理情報データベース71に登録することができる。
ステップS3では、X線検査装置10による使用者の認証処理の準備が行われる。これは、通常、使用者がX線検査装置10の使用を開始する直前に行われる。これにより、使用者は、X線検査装置10の認証処理を実行できるようになる。
ステップS4では、使用者は、X線検査装置10の虹彩撮像装置60を用いて自身の目の画像を撮像する。具体的には、使用者は、X線検査装置10のシールドボックス11から虹彩撮像装置60を取り外して、虹彩撮像装置60の保護カバー60eを自身の目に近付ける。これにより、X線検査装置10の撮像部62は、虹彩撮像装置60で使用者の目の画像を自動で撮像する。
ステップS5では、ステップS4で撮像された使用者の目の画像が管理サーバ210に送信され、管理サーバ210の認証部63によって、送信された目の画像に基づいて使用者の虹彩情報が取得される。ステップS5以降の処理は、自動で行われる。
ステップS6では、管理サーバ210の認証部63によって、ステップS5で取得された使用者の虹彩情報が、ステップS1で登録された虹彩情報データベース72に含まれているか否かが判定される。判定結果がYESの場合、使用者は認証され、ステップS7に移行する。判定結果がNOの場合、使用者は認証されず、ステップS9に移行する。ステップS6では、管理サーバ210は、判定結果(認証結果)を、ステップS5で目の画像を送信したX線検査装置10に送信する。以降のステップS7〜S9の処理は、管理サーバ210から判定結果を受信したX線検査装置10の管理部64によって行われる。
ステップS7では、ステップS6で認証された使用者が実行可能な処理に関する情報が、ステップS2で登録された処理情報データベース71から取得される。
ステップS8では、ステップS7で取得された、使用者が実行可能な処理を、使用者が実際にX線検査装置10で実行できる状態にされる。この時、ステップS6で認証された使用者、および、ステップS7で取得された、使用者が実行可能な処理が、モニタ40に表示されてもよい。これにより、使用者は、モニタ40を参照して、認証された自身に関する情報(名前および所属部署等)、および、自身が実行可能な処理を確認することができる。以降、認証された使用者は、X線検査装置10の感度調整処理を実行することができる。
ステップS9では、ステップS6で認証されなかった使用者の虹彩情報が、虹彩情報データベース72に登録されていないこと等が使用者に報知される。例えば、「虹彩情報が未登録ですので、装置を操作することができません。」等の警告メッセージがモニタ40に表示される。
(5)特徴
(5−1)
本実施形態に係る食品処理装置管理システム200は、X線検査装置10の使用者の認証処理に必要な使用者の虹彩情報を、管理サーバ210で一元管理することができる。従って、食品処理装置管理システム200は、使用者を認証する機能を有する複数のX線検査装置10を管理する際に、使用者の認証処理に用いられる生体情報の管理を容易にすることができる。
また、食品処理装置管理システム200は、使用者の認証処理に必要な情報を一元管理することにより、例えば、行った作業の順番および各作業にかかった時間を使用者ごとに管理することが容易になり、作業内容の事後検討および作業手順の改善に関するデータを容易に取得することができる。また、食品処理装置管理システム200は、不正な認証処理が行われたか否かのチェックを容易に行うことができる。不正な認証処理とは、例えば、同一の使用者が、互いに離れた位置にある複数のX線検査装置10で同時に行った認証処理等、認証された使用者と、認証後に実際の処理を行った使用者との不一致が疑われる認証処理である。
(5−2)
食品処理装置管理システム200では、いずれか1つのX線検査装置10の虹彩撮像装置60を用いて使用者が目の画像を撮像すると、目の画像から取得された使用者の虹彩情報が、管理サーバ210の虹彩情報データベース72に登録される。管理サーバ210は、虹彩情報データベース72に登録された虹彩情報を用いて、X線検査装置10の使用者の認証を行う。すなわち、使用者は、任意のX線検査装置10で虹彩情報を一度登録すれば、その後は全てのX線検査装置10で認証処理を行うことができる。従って、使用者は、全てのX線検査装置10に虹彩情報を登録する必要がないので、食品処理装置管理システム200は、使用者の認証処理に用いられる生体情報の登録を容易にすることができる。
(5−3)
食品処理装置管理システム200では、各X線検査装置10は、処理情報データベース71を有する。処理情報データベース71は、使用者と、認証された使用者が実行可能な状態になる処理とを関連付けて記憶する。従って、食品処理装置管理システム200は、X線検査装置10ごとに、使用者が実行可能な処理を管理することができる。
(5−4)
X線検査装置10は、使用者の目の画像を、使用者の認証処理のための生体情報として利用する。これにより、認証されるべきでない使用者が認証される状況、および、認証された使用者と実際の使用者とが一致しない状況の発生が回避される。従って、X線検査装置10は、認証された使用者のみが処理を実行することができる。
(5−5)
X線検査装置10は、使用者の目の画像に含まれる虹彩の画像データから得られる虹彩情報を、使用者の認証処理のための生体情報として利用する。使用者の虹彩を用いる生体認証は、使用者の指紋を用いる生体認証と同程度の高い識別能力を有するが、次に述べるような利点があるので、認証処理に特に適している。第一に、人間の虹彩の模様は複雑であるので、使用者を特定するための情報として適している。第二に、人間の虹彩の模様は、長い時間が経過してもほとんど変化せず、また、改竄も実質的に不可能であるので、虹彩情報は、一度登録すれば、信頼性が高い生体情報として半永久的に利用可能である。第三に、虹彩撮像装置60のような比較的小型の装置を用いて使用者の目の画像を撮影するだけで非接触の認証処理を行うことができるので、認証処理のための特別な機器を設置するスペースを大きく確保する必要がない。従って、X線検査装置10は、高精度かつ高信頼性の認証処理を実行することができる。
(5−6)
X線検査装置10が設置される食品製造工場等では、使用者は、髪の毛の食品Aへの混入、および、皮膚の細菌の食品Aへの付着を防止するため、目以外の部分を被覆する作業衣を着用することがある。この場合、使用者の体の内、外部に露出している部分は、使用者の目のみである。そのため、使用者の目の画像から得られる情報を、使用者を特定することができる生体情報として用いることで、使用者は、作業衣を着用したまま認証処理を行ってX線検査装置10の使用を開始することができる。すなわち、使用者は、認証処理を行うために作業衣を取り外して体の一部を露出させる必要がないので、認証処理を行う際に、使用者の髪の毛が食品Aに混入したり、使用者の皮膚の細菌が食品Aに付着したりする問題の発生が抑制される。従って、X線検査装置10は、製品の安全性および質を担保するために異物の混入および付着をできるだけ防止する必要がある食品製造工場等において特に有用である。
(5−7)
X線検査装置10の記憶部52は、使用者と、認証後に使用者が実行可能な状態になる処理とを関連付けて記憶する処理情報データベース71を有している。そのため、食品処理装置管理システム200の管理者(特別な権限を有する使用者)は、処理情報データベース71を操作して、使用者ごとに実行可能な処理を予め一括して設定および管理することができる。これにより、例えば、管理者のみが実行するべき重要な作業を使用者が実行してしまう状況の発生が回避される。このような重要な作業は、例えば、食品Aに含まれる異物の検出精度の調整作業であり、食品Aの安全性および質を担保するためには、必要な技能および資格を有する管理者によって行われる必要がある。
ここで、管理者のみが実行するべき重要な作業とは、例えば、食品Aに含まれる異物の検出精度の調整作業等、食品製造工程の重要管理点(CCP)における処理である。このような処理には、他に、食品Aの温度の測定精度の調整作業、および、食品Aに付着している有害な化学物質の濃度の測定精度の調整作業等が含まれる。X線検査装置10では、例えば、食品Aに含まれる異物の検出を高い精度で行うためには、管理者による事前調整または定期点検によって、異物の検出精度が適切に調整される必要がある。そのため、X線検査装置10は、食品Aの安全性および質を担保するため、特別な権限を有する管理者による異物の検出精度の調整が事前に行われない場合には、特別な権限を有さない使用者による食品Aの異物混入検査が開始できない構成になっている。これにより、X線検査装置10の異物の検出精度の低下に起因する、食品Aの異物混入検査における異物の検出エラー等の不具合の発生が抑制される。
(5−8)
X線検査装置10の記憶部52は、使用者と、使用者の目の画像から得られる虹彩情報とを関連付けて記憶する虹彩情報データベース72を有している。これにより、食品処理装置管理システム200の管理者は、虹彩情報データベース72を操作して、使用者ごとに虹彩情報を登録および参照する処理を容易に行うことができる。
(6)変形例
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(6−1)変形例A
実施形態では、X線検査装置10の記憶部52は、使用者と、使用者の目の画像から取得される虹彩情報とを関連付けて記憶する虹彩情報データベース72を有している。しかし、X線検査装置10の記憶部52は、虹彩情報データベース72の代わりに、使用者と、使用者の目の画像データとを関連付けて記憶するデータベースを有してもよい。このデータベースでは、例えば、使用者ごとに、主キーである使用者識別情報と、目の画像データまたは当該画像データのアドレス(保存場所)とが関連付けられている。
また、実施形態では、虹彩撮像装置60は、使用者の目の画像を撮像する機能を有するが、撮像時に使用者の目の動画を撮像する機能を有してもよい。この場合、X線検査装置10は、虹彩情報データベース72の代わりに、使用者と、使用者の目の動画データとを関連付けて記憶するデータベースを有してもよい。このデータベースでは、例えば、使用者ごとに、主キーである使用者識別情報と、目の動画データまたは当該動画データのアドレスとが関連付けられている。
本変形例では、実施形態の図11のステップS1において、使用者の虹彩情報が登録される代わりに、使用者の目の画像データまたは動画データ(またはそのアドレス)が登録される。そして、図11のステップS6において、ステップS5で取得された使用者の虹彩情報が、ステップS1で登録された目の画像データまたは動画データから取得された虹彩情報に含まれているか否かが判定される。
(6−2)変形例B
実施形態では、X線検査装置10の記憶部52は、使用者と、認証後に使用者が実行可能な状態になる処理とを関連付けて記憶する処理情報データベース71を有している。しかし、X線検査装置10の記憶部52は、処理情報データベース71の代わりに、認証レベルデータベース171と、レベル別処理情報データベース172とを有してもよい。図12は、認証レベルデータベース171の一例である。図13は、レベル別処理情報データベース172の一例である。図14は、本変形例における、制御装置50のブロック図である。
認証レベルデータベース171は、使用者と、認証レベルとを関連付けて記憶する。図12では、使用者ごとに、主キーである使用者識別情報と、認証レベルとが関連付けられている。各使用者に関連付けられる認証レベルは、複数の認証レベルの内の一つのみである。ここでは、最も低い認証レベルは1であり、最も高い認証レベルは4である。認証レベルは、使用者に付与される権限のレベルを表す。
例えば、認証レベルが1である使用者は、X線検査装置10で食品Aの良否を判定するために必要な最低限の処理のみ実行できる。認証レベルが2である使用者は、さらに、食品Aの検査速度、および、搬送ユニット12の搬送方向等の動作設定情報を制御する処理を実行できる。認証レベルが3である使用者は、さらに、食品製造工程の重要管理点(CCP)における処理を実行できる。ここで、食品製造工程の重要管理点(CCP)における処理とは、例えば、実施形態の感度調整処理等、異物の検出精度に影響を与える検査パラメータを制御する処理の他に、食品Aの温度の(定期的な)測定結果の記録作業および測定精度の調整作業、および、食品Aに付着している有害な化学物質の濃度の(定期的な)測定結果の記録作業および測定精度の調整作業等である。認証レベルが4である使用者は、さらに、X線検査装置10の特別な動作モードを立ち上げることができる。特別な動作モードとは、例えば、X線検査装置10の緊急時における対応および保守点検作業を行うためのモード、および、X線検査装置10の納入時に特別な権限を有する使用者を登録する作業を行うためのモードである。本変形例では、1〜4のいずれかの認証レベルが付与されている使用者は、X線検査装置10を用いて食品Aの製造に関する処理を行うためには、自身の目の画像に含まれる虹彩情報によって認証処理を行う必要がある。
レベル別処理情報データベース172は、認証レベルと、認証された場合に実行可能な状態になる処理とを関連付けて記憶する。図13では、認証レベルごとに、主キーである認証レベルと、処理識別情報とが関連付けられている。処理識別情報は、実施形態と同様に、認証された場合に実行可能な状態になる処理を表すビット列である。
本変形例では、認証部63は、実施形態の図11のステップS7において、ステップS6で認証された使用者が実行可能な処理に関する情報が、認証レベルデータベース171およびレベル別処理情報データベース172に基づいて取得される。具体的には、最初に、認証部63は、認証レベルデータベース171に基づいて、認証された使用者の認証レベルを取得する。次に、認証部63は、レベル別処理情報データベース172に基づいて、認証された使用者の認証レベルに対応する、使用者が実行可能な処理に関する情報を取得する。
本変形例では、食品処理装置管理システム200の管理者は、認証レベルによって使用者を複数のグループに分け、使用者が実行可能な処理をグループごとに設定することができる。すなわち、管理者は、使用者ごとに、使用者が実行可能な処理を設定する必要がない。そのため、本変形例のX線検査装置10は、認証レベルごとに実行可能な処理を事前に設定し、各使用者に認証レベルを設定することで、各使用者が実行可能な処理を容易に管理することができる。
(6−3)変形例C
変形例Bでは、X線検査装置10の記憶部52は、認証レベルデータベース171と、レベル別処理情報データベース172とを有する。認証部63は、認証された使用者が実行可能な処理に関する情報が、認証レベルデータベース171およびレベル別処理情報データベース172に基づいて取得される。
しかし、変形例Bでは、認証部63は、複数の認証レベルの内、最も高い認証レベルが設定された使用者の認証処理を、使用者の目の画像以外に基づいて行ってもよい。図13に示される認証レベルデータベース171では、最も高い認証レベルは4である。認証レベルが4である使用者は、特別な技能および資格を有する者のみが実行する権限を有する処理を実行することができる。
本変形例では、最高の認証レベルが設定されている使用者(特別な権限を有する使用者)は、自身の目の画像に含まれる虹彩情報による認証処理の他に、虹彩情報以外の方法によっても認証処理を行うことができる。例えば、認証レベルが4である使用者は、モニタ40を用いて専用のパスワードを入力することで認証処理を行い、専用のモードでX線検査装置10を動作させて、緊急時における対応および保守点検作業を行うことができる。そのため、本変形例のX線検査装置10では、例えば、虹彩撮像装置60等に不具合が発生した場合のような緊急時でも、最高の認証レベルが設定されている使用者は、虹彩情報による認証処理を行わずに、緊急時における対応の一例としての感度調整処理、および、保守点検作業等を実行することができる。この場合、虹彩情報による認証処理以外の方法で認証処理を行った使用者に関する情報、および、当該使用者が実行した処理に関する情報等が、記憶部52に自動的に記憶されてもよい。
(6−4)変形例D
X線検査装置10の記憶部52は、認証後処理情報データベース173をさらに備えてもよい。図15は、認証後処理情報データベース173の一例である。図16は、本変形例における、制御装置50のブロック図である。認証後処理情報データベース173は、認証部63によって認証された使用者と、管理部64によって使用者が実行可能な状態になった処理とを関連付けて記憶する。具体的には、認証後処理情報データベース173は、使用者ごとに、主キーである使用者識別情報と、認証後処理識別情報とが関連付けられている。認証後処理識別情報は、使用者が認証された後において、使用者が実行可能となった処理を表す。認証後処理識別情報は、実施形態の処理識別情報と同様に、処理部61による処理を表すビット列である。
本変形例では、X線検査装置10は、認証された使用者と、認証後の使用者の作業内容とを関連付けて認証後処理情報データベース173に記憶しておくことで、食品Aのトレーサビリティを向上させることができる。なお、作業内容とは、実行された処理を表す情報(処理ID等)の他、処理中に取得したデータ(値)および処理の結果等を含む。
また、本変形例では、制御装置50は、認証後処理情報データベース173に含まれるレコードの変更および削除を禁止することが好ましい。すなわち、認証後処理情報データベース173は、レコードの追加は認められるが、レコードの変更および削除は禁止されるように構成されていることが好ましい。この場合、認証後処理情報データベース173の改竄が防止されるので、認証後処理情報データベース173に記憶されている情報の信頼性が向上する。なお、制御装置50は、他の記録媒体へのレコードの移行が完了した場合等、レコードの保存が担保される条件が満たされた場合には、当該レコードを削除することができるように構成されてもよい。
また、本変形例では、X線検査装置10の記憶部52ではなく、管理サーバ210の記憶部212が、認証後処理情報データベース173を記憶してもよい。この場合、認証後処理情報データベース173は、管理サーバ210に接続されているX線検査装置10ごとに、認証部63によって認証された使用者と、管理部64によって使用者が実行可能な状態になった処理とを関連付けて記憶する。これにより、食品処理装置管理システム200は、認証された使用者と、認証後の使用者の作業内容とを関連付けて、複数のX線検査装置10に亘って一括して管理することができる。
(6−5)変形例E
実施形態では、図11のステップS6では、ステップS5で取得された使用者の虹彩情報が、ステップS1で登録された虹彩情報データベース72に含まれているか否かが判定される。しかし、図11のステップS6では、ステップS5で取得された使用者の虹彩情報(認証時虹彩情報)と、ステップS1で登録された虹彩情報データベース72に含まれる虹彩情報(登録済み虹彩情報)との一致率に基づいて、認証時虹彩情報が登録済み虹彩情報に含まれているか否かが判定されてもよい。具体的には、認証部63は、認証時虹彩情報のビット列と、登録済み虹彩情報のビット列とを比較して、ビットの一致率が所定の値以上の場合、認証時虹彩情報が登録済み虹彩情報に含まれていると判定して、使用者を認証してもよい。
(6−6)変形例F
実施形態では、使用者は、シールドボックス11のブラケットから虹彩撮像装置60を着脱することができる。そのため、使用者は、ブラケットから取り外した虹彩撮像装置60を自身の目に近付けて、自身の目の画像を撮像することができる。しかし、X線検査装置10は、虹彩撮像装置60の位置および向きの少なくとも一方を調整可能な機構を有してもよい。この場合、使用者は、自身の目の位置に合わせて虹彩撮像装置60の位置および向きを調整することで、ブラケットから虹彩撮像装置60を取り外すことなく、目の画像を撮像することができる。従って、本変形例では、X線検査装置10は、使用者の身長に合わせて使用者の目の画像を容易に取得することができる。
(6−7)変形例G
実施形態では、X線検査装置10の管理部64は、認証部63によって認証された使用者が、処理部61による処理を実行可能な状態にする。しかし、管理部64は、認証部63によって使用者の認証が行われた時から所定の時間が経過した場合、認証部63による使用者の再度の認証が行われるまで、処理部61による処理を実行不可能な状態にしてもよい。なお、所定の時間として、一定の長さの時間が設定されてもよいし、処理部61による処理の必要時間が設定されてもよいし、X線検査装置10が未操作である状態が維持された時間等が設定されてもよい。この場合、使用者は、認証処理を行って異物混入検査が実行可能となっても、認証された時から所定時間が経過した場合には、認証処理を再度行わないと異物混入検査を続行することができない。これにより、認証処理を行って認証された使用者がX線検査装置10から一時的に離れている間に、他の使用者が、自身の目の画像に基づく認証処理を行うことなく、異物混入検査を実行することができる不具合の発生が抑制される。すなわち、本変形例では、X線検査装置10は、認証された使用者と実際の使用者とが異なる場合に、実際の使用者が処理を実行できる状態が維持されることを抑制することができる。
また、例えば、食品処理装置管理システム200の管理者が、認証された後に異物の検出精度の調整作業を行う場合、1回目の調整作業が完了した後に再度の調整作業が行われると、2回目以降の調整作業が認証された管理者によって行われたか否かが不明になることがある。そのため、本変形例では、管理部64は、認証部63によって認証された使用者が特定の処理(例えば、異物の検出精度の調整作業)を行った場合に、当該使用者が認証部63によって再度認証されるまで、処理部61による当該特定の処理を実行不可能な状態にしてもよい。これにより、上記の例では、食品処理装置管理システム200の管理者は、異物の検出精度の調整作業を行う度に認証処理を行う必要があるので、特別な権限を有さない使用者が調整作業を行ってしまうことが回避される。
(6−8)変形例H
変形例Dでは、各X線検査装置10が、処理情報データベース71(第2記憶部)および認証後処理情報データベース173(第3記憶部)を備えている。しかし、管理サーバ210が、処理情報データベース71および認証後処理情報データベース173の一方または両方を備えてもよい。
(6−9)変形例I
実施形態では、X線検査装置10は、食品Aの異物混入検査を行う食品処理装置であり、被検査物である食品Aに対して一つの処理(異物混入検査)を行う装置である。しかし、食品処理装置は、複数の処理を連続的または並列的に行う装置でもよい。例えば、食品処理装置は、X線検査装置10と、X線検査装置10の下流側に位置するラベル貼付装置とから構成されてもよい。X線検査装置10およびラベル貼付装置は、食品Aの生産ライン上において互いに近い位置にあるので、同じ使用者によって同時に使用される可能性がある。そのため、この食品処理装置は、X線検査装置10およびラベル貼付装置の一方の装置の認証処理を使用者が行うことで、他方の装置の認証処理が行われる構成を有してもよい。同様に、食品処理装置が3つ以上の処理装置から構成されている場合でも、当該食品処理装置は、いずれか1つの処理装置の認証処理を使用者が行うことで、その他の全ての処理装置の認証処理が行われる構成を有してもよい。
(6−10)変形例J
実施形態では、食品処理装置管理システム200の各X線検査装置10の記憶部52は、処理情報データベース71を有している。しかし、X線検査装置10の記憶部52ではなく、管理サーバ210の記憶部212が、各X線検査装置10の処理情報データベース71を有してもよい。
また、変形例Bでは、X線検査装置10の記憶部52は、処理情報データベース71の代わりに、認証レベルデータベース171と、レベル別処理情報データベース172とを有している。しかし、X線検査装置10の記憶部52ではなく、管理サーバ210の記憶部212が、各X線検査装置10の認証レベルデータベース171およびレベル別処理情報データベース172を有してもよい。
本変形例では、食品処理装置管理システム200は、使用者と、認証された使用者が各X線検査装置10において実行することができる処理とを関連付けて、複数のX線検査装置10に亘って一括して管理することができる。
(6−11)変形例K
実施形態では、本発明に係る食品処理装置管理システム200が管理する食品処理装置は、X線を用いて食品Aの異物混入検査を行うX線検査装置10である。しかし、食品処理装置は、X線検査装置10に限られない。例えば、食品処理装置は、食品製造工程で用いられる光(赤外線、紫外線および可視光等)による異物検査装置、食品Aの温度管理装置、食品Aに用いられる(次亜塩素酸水等の)薬剤の供給管理装置、および、食品Aに貼り付けられるラベルの印刷装置でもよい。
食品処理装置がラベル印刷装置である場合、使用者の認証が必要な処理は、例えば、ラベルに印字される情報(商品名、内容物、内容量、消費期限、単価、アレルギー表示等の少なくとも1つを含む、食品に関する情報)を変更および決定する処理である。この処理は、ラベルに印字される情報が適切でない場合には食品Aを回収する必要が生じるため、所定の権限を有する使用者、または、変形例Bにおいて所定の認証レベルを有する使用者によって行われなければならない。
本発明に係る食品処理装置管理システムおよび食品処理装置管理方法は、使用者を認証する機能を有する複数の食品処理装置を管理する際に、認証処理に用いられる情報の管理を容易にすることができるので、食品の安全性および品質を担保するために有用である。
10 X線検査装置(食品処理装置)
62 撮像部(生体情報取得部)
63 認証部
64 管理部
71 処理情報データベース(第2記憶部)
72 虹彩情報データベース(第1記憶部)
173 認証後処理情報データベース(第3記憶部)
200 食品処理装置管理システム
A 食品
特開2014−71072号公報

Claims (10)

  1. 食品を製造するラインにおいて前記食品を処理する複数の食品処理装置を管理するシステムであって、
    前記食品処理装置の使用者の生体情報を取得する生体情報取得部と、
    前記使用者ごとに、前記使用者を一意に識別するための使用者識別情報と前記生体情報とを関連付けて記憶する一の第1記憶部と、
    前記食品処理装置を用いて前記使用者が実行可能な処理に関する実行可否情報を記憶する第2記憶部と、
    前記生体情報取得部が取得した前記生体情報と、前記第1記憶部に記憶されている前記生体情報とに基づいて、前記使用者の認証を行う認証部と、
    前記第2記憶部に記憶されている前記実行可否情報に基づいて、前記認証部によって認証された前記使用者が、前記食品処理装置による前記処理を実行可能な状態にする管理部と、
    を備える、食品処理装置管理システム。
  2. 複数の前記食品処理装置をさらに備える、
    請求項1に記載の食品処理装置管理システム。
  3. 前記食品処理装置は、前記食品に含まれる異物の有無を判定する前記処理を行う、
    請求項2に記載の食品処理装置管理システム。
  4. 複数の前記食品処理装置のそれぞれは、少なくとも1つの前記生体情報取得部を有し、
    前記第1記憶部は、いずれかの前記生体情報取得部が取得した前記生体情報と、前記使用者識別情報とを関連付けて記憶する、
    請求項2または3に記載の食品処理装置管理システム。
  5. 複数の前記食品処理装置のそれぞれは、前記第2記憶部を有する、
    請求項2から4のいずれか1項に記載の食品処理装置管理システム。
  6. 前記認証部によって認証された前記使用者と、前記管理部によって前記使用者が実行可能な状態になった前記処理とを関連付けて記憶する第3記憶部をさらに備える、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の食品処理装置管理システム。
  7. 前記第3記憶部は、関連付けて記憶された、前記認証部によって認証された前記使用者と、前記管理部によって前記使用者が実行可能な状態になった前記処理とに対する変更および削除を受け付けないように構成されている、
    請求項6に記載の食品処理装置管理システム。
  8. 前記第3記憶部は、前記食品処理装置ごとに、前記認証部によって認証された前記使用者と、前記管理部によって前記使用者が実行可能な状態になった前記処理とを関連付けて記憶する、
    請求項6または7に記載の食品処理装置管理システム。
  9. 前記第2記憶部は、前記使用者識別情報と前記実行可否情報とを関連付けて記憶する、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の食品処理装置管理システム。
  10. 食品を処理する複数の食品処理装置を管理する方法であって、
    前記食品処理装置の使用者の生体情報を取得し、
    前記使用者ごとに、前記使用者を一意に識別するための使用者識別情報と前記生体情報とを関連付けて記憶し、
    前記食品処理装置を用いて前記使用者が実行可能な処理に関する実行可否情報を記憶し、
    取得された前記生体情報と、前記使用者識別情報と関連付けて記憶されている前記生体情報とに基づいて、前記使用者の認証を行い、
    記憶されている前記実行可否情報に基づいて、認証された前記使用者が、前記食品処理装置による前記処理を実行可能な状態にする、
    食品処理装置管理方法。
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