JP2019066323A - 標識抗体、その製造方法及び免疫学的測定法 - Google Patents

標識抗体、その製造方法及び免疫学的測定法 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂複合体粒子によって標識され、高感度な免疫学的測定が可能であり、さらに保存安定性に優れた標識抗体を提供する。【解決手段】 樹脂粒子に金属粒子が固定化された構造を有する樹脂複合体粒子と抗体を化学結合させる前に、前記金属粒子に金属への吸着基を有する化合物を吸着させることによって標識抗体を製造する。金属への吸着基を有する化合物は、金属への吸着基が、シアノ基又はチオール基であることが好ましく、アミノ基を有さないことが好ましい。樹脂複合体粒子100における金属粒子20は、樹脂粒子10外に露出した部位を有する第1の粒子と、全体が樹脂粒子10に内包されている第2の粒子と、を含んでいてもよく、第1の粒子及び第2の粒子のうち、少なくとも一部の粒子が、樹脂粒子10の表層部において三次元的に分布していることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば免疫学的測定に使用可能な標識抗体、その製造方法及び免疫学的測定法に関する。
生体内には、無数の化学物質が存在することから、生体内の特定の微量成分を定性的、定量的に分析することは、極めて重要である。医療、製薬、健康食品、バイオテクノロジー、環境等の分野において、生体内の特定の箇所(化学物質)にのみ作用する薬品及び食品、生体の僅かな変化を検出する分析装置及び診断薬等は、上記技術とともに発展してきた。
上記分析技術の一つに、イムノアッセイがある。これは、免疫学的測定法とも呼ばれ、免疫反応の一つである、抗原−抗体間における特異的な反応を利用し、微量成分を定性的、定量的に分析する方法である。抗原−抗体間反応は感度や反応の選択性が高いため、上記分野で広く用いられている。イムノアッセイは、その測定原理により、様々な測定法がある。例えば、酵素免疫測定法(EIA)、放射性免疫測定法(RIA)、化学発光免疫測定法(CLIA)、蛍光免疫測定法(FIA)、ラテックス等の凝集法(LIA、PA)、イムノクロマトグラフィー法(ICA)、赤血球凝集法(HA)、赤血球凝集抑制法(HI)等が挙げられる。
イムノアッセイは、抗原及び抗体が反応し複合体を形成した際の変化(抗原、抗体または複合体の濃度変化)から、抗原または抗体を定性的または定量的に検出する。これらを検出する際に、抗体、抗原または複合体に標識物質を結合させることで、検出感度が増大する。そのため、標識物質の標識能力は、イムノアッセイにおける検出能力を左右する重要な要素であるといえる。上記に例示したイムノアッセイにおいても、標識物質として、赤血球(HAの場合)、ラテックス粒子(LIAの場合)、蛍光色素(FIAの場合)、放射性元素(RIAの場合)、酵素(EIAの場合)、化学発光物質(CLIAの場合)等が用いられている。
ところで、標識物質として着色した微粒子を用いた場合、特別な分析装置を用いることなく目視により検出を確認することができるため、より簡便な測定ができることが期待される。このような着色した微粒子として、例えば、特許文献1では、ポリマー系ラテックス粒子の表面に結合した金ナノ粒子からなる着色ラテックスが提案されている。ポリマー系ラテックス粒子の表面に金ナノ粒子を結合させることにより、該金ナノ粒子自身が着色剤として目視判定性や検出感度の向上に役立つ一方、金ナノ粒子自身が抗原又は抗体に対する結合性にも優れることから、充分な濃色となる程度にまで金ナノ粒子を結合させても充分な量の抗原又は抗体を結合させ得るとされている。
上記着色ラテックスは、スチレン−アクリル酸共重合体ラテックス及び金ナノ粒子の前駆体であるHAuClの分散液にガンマ線を照射することで、上記ラテックスの表面に金ナノ粒子を結合させたものである。しかし、上記着色ラテックスは、金ナノ粒子がラテックスの表面のみに結合されることから、表面プラズモン吸収が発現する金ナノ粒子の担持量に制限があるうえに、金ナノ粒子が脱離しやすい。その結果、免疫学的測定試薬としての視認性や感度が十分でない恐れがある。また、ガンマ線等の電磁放射線を照射するため、ラテックスにダメージを与える恐れがある。さらに、特許文献1の明細書中には、上記ラテックス径や金ナノ粒子径の好ましい範囲を開示しているが、実施例においてこれらの好ましい範囲についての検証が不十分であり、好ましい範囲の規定の根拠がない。
また、特許文献2では、金属金で被覆されたポリマーラテックス粒子が開示され、顕微鏡検査法及びイムノアッセイ法に利用可能な試薬への適用が示唆されている。しかし、上記金属金で被覆されたポリマーラテックス粒子は、ポリマーラテックス粒子の材質や粒径の開示がない。さらに、イムノアッセイ法に利用可能な試薬としての効果について検証がない。そのため、金属金及びポリマーラテックス粒子における試薬としての効果は不明である。
このような背景から、本発明者らは、先に、高感度な免疫学的測定を可能にする標識物質として、特定の構造の金属−樹脂複合体を提案した(特許文献3及び4)。
ところで、標識抗体の実用上の観点として、標識抗体を長期にわたり保存する必要があるが、特に金属粒子として白金粒子を使用した場合、リガンドの変性や脱離等により、検出感度が低下することがあった。
特開2009−168495号公報 特開平3−206959号公報 WO2016/002742 WO2016/002743
特許文献3、4に記載された金属−樹脂複合体等のように、樹脂粒子に金属粒子が固定化された構造を有する樹脂複合体粒子を、免疫学的測定法における標識物質として使用するためには、抗体などのリガンドに安定的に結合させることが必要である。しかし、標識抗体を長期間保存した場合に、樹脂複合体粒子の金属粒子を構成する金属種および保存条件によっては、リガンドの変性や脱離等により、検出感度が低下する場合がある。
従って、本発明は、樹脂複合体粒子によって標識され、高感度な免疫学的測定が可能であり、さらに保存安定性に優れた標識抗体を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、特定の構造を有する樹脂複合体粒子を抗体と結合させる前に、特定の化合物で処理することによって、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
本発明の標識抗体の製造方法は、標識された抗体を製造する方法であって、
樹脂粒子に金属粒子が固定化された構造を有する樹脂複合体粒子と抗体を化学結合させる前に、前記金属粒子に金属への吸着基を有する化合物を吸着させる工程を含むことを特徴とする。
本発明の標識抗体の製造方法は、前記金属への吸着基が、シアノ基又はチオール基であってもよい。
本発明の標識抗体の製造方法は、前記金属への吸着基を有する化合物が、アミノ基を有さない化合物であってもよい。
本発明の標識抗体の製造方法は、前記金属粒子が、銀、ニッケル、銅、金、白金、パラジウム又はそれらのうちのいずれかを含む合金であってもよい。
本発明の標識抗体の製造方法は、前記樹脂複合体粒子における前記金属粒子が、
前記樹脂粒子外に露出した部位を有する第1の粒子と、
全体が前記樹脂粒子に内包されている第2の粒子と、
を含んでいてもよく、
前記第1の粒子及び前記第2の粒子のうち、少なくとも一部の粒子が、前記樹脂粒子の表層部において三次元的に分布しているものであってもよい。
本発明の標識抗体の製造方法は、前記樹脂粒子が、金属イオンを吸着することが可能な置換基を構造に有するポリマー粒子であってもよい。
本発明の標識抗体の製造方法は、前記金属粒子の平均粒子径が1〜80nmの範囲内であってもよい。
本発明の標識抗体の製造方法は、前記樹脂複合体粒子の平均粒子径が100〜1000nmの範囲内であってもよい。
本発明の標識抗体の製造方法は、前記抗体が、抗インフルエンザウィルス抗体であってもよい。
本発明の標識抗体は、上記いずれかに記載の標識抗体の製造方法によって製造されたものである。また、本発明の別の側面において、標識抗体は、樹脂粒子に金属粒子が固定化された構造を有する樹脂複合体粒子と、前記樹脂複合体粒子に化学結合している抗体と、を含有する標識抗体であって、前記金属粒子の表面が、金属への吸着基を有する化合物によって被覆されているものであってもよい。
本発明の免疫学的測定法は、前記標識抗体を用いることを特徴とする。
本発明の標識抗体の製造方法によれば、樹脂複合体粒子と抗体を化学結合させる前に、前記樹脂複合体粒子の金属粒子に、金属への吸着基を有する化合物を吸着させることによって、樹脂複合体粒子と抗体を安定的かつ選択的に化学結合させることができるため、高感度な免疫学的測定が可能な標識抗体を製造できる。さらに、得られた標識抗体は保存安定性に優れ、長期にわたり高い感度を保つ。本発明により得られる標識抗体は、耐久性、視認性、目視判定性、検出感度に優れた材料として、例えば、EIA、RIA、CLIA、FIA、LIA、PA、ICA、HA、HI等の免疫学的測定において有利に利用できる。
本発明の一実施の形態に用いる樹脂複合体粒子の断面の構造を示す模式図である。
以下、適宜図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[標識抗体の製造]
本実施の形態の標識抗体の製造方法は、樹脂複合体粒子で標識された抗体を製造するものである。ここで、「抗体」としては、特に制限はなく、例えば、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、遺伝子組み換えにより得られた抗体のほか、抗原と結合能を有する抗体断片[例えば、H鎖、L鎖、Fab、F(ab’)等]などを用いることができる。また、免疫グロブリンとして、IgG、IgM、IgA、IgE、IgDのいずれでもよい。抗体の産生動物種としては、ヒトをはじめ、ヒト以外の動物(例えばマウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ウマ等)でもよい。抗体の具体例としては、抗PSA抗体、抗AFP抗体、抗CEA抗体、抗アデノウイルス抗体、抗インフルエンザウィルス抗体、抗HCV抗体、抗IgG抗体、抗ヒトIgE抗体等が挙げられる。
また、本実施の形態の標識抗体の製造方法において、標識として使用される樹脂複合体粒子は、樹脂粒子に金属粒子が固定化された構造を有するものである。この樹脂複合体粒子の詳細については後述する。
本実施の形態の標識抗体の製造方法は、少なくとも、次の工程A;
工程A)樹脂複合体粒子と抗体を化学結合させる前に、前記樹脂複合体粒子の金属粒子に金属への吸着基を有する化合物(以下、「金属吸着性化合物」と記すことがある)を吸着させる工程、を含む。
工程Aにより、樹脂複合体粒子と抗体を化学結合させる前に、前記樹脂複合体粒子の金属粒子に金属吸着性化合物を化学的な相互作用により吸着させることができる。これにより、樹脂複合体粒子と抗体を安定的かつ選択的に化学結合させることができる。その結果、得られた標識抗体は、高感度な免疫学的測定が可能であり、かつ、長期にわたり高い感度を保つことができる。より具体的には、金属吸着性化合物は、樹脂複合体粒子における金属粒子の表面に吸着し、金属粒子の露出表面を被覆することで、抗体が金属粒子へ物理吸着すること妨げるブロック作用を奏する。そうすることで、ほとんどの抗体を樹脂複合体粒子における樹脂粒子の表面に化学結合させることが可能になり、長期の保存期間中でも検出感度を安定化させることができる。特に、金属粒子に白金を使用した白金-樹脂複合体粒子においては、金属粒子の表面に抗体を物理吸着させた場合に抗体が脱離しやすい傾向があるため、金属吸着性化合物を使用して、大部分の抗体を、金属粒子への物理吸着でなく樹脂粒子への化学結合によって固定化することにより、保存安定性を大きく改善することできる。
ここで、「金属への吸着基」とは、金属に対して、例えば配位結合、イオン結合、共有結合など化学的な相互作用によって結合しうる官能基のことである。好ましくは、強い相互作用を示すという点から、シアノ基、チオール基等があげられる。より好ましくは、チオール基である。このような化合物としては、例えば、メルカプトプロピオン酸、メルカプトエタノール、プロパンチオール、アミノエタンチオールがあげられる。
また、前記金属吸着性化合物は、アミノ基を有さないことが好ましい。アミノ基を有さないことが好ましい理由は、後述する工程Bにおいて、スクシンイミジル化を阻害しないため、樹脂複合体粒子と抗体とが安定的な化学結合を形成できるためである。
従って、金属吸着性化合物としては、メルカプトプロピオン酸、メルカプトエタノール、プロパンチオールがさらに好ましい。
前記樹脂複合体粒子の金属粒子に金属吸着性化合物を吸着させる方法としては、例えば、樹脂複合体粒子の分散液と、前記金属吸着性化合物の溶液(以下「化合物溶液」という。)をそれぞれ準備し、それらを混合することがあげられる。分散液を構成する分散媒は、特に限定しないが水が好ましい。前記化合物溶液を構成する溶媒は、特に限定しないが水が好ましい。
金属吸着性化合物の使用量は、樹脂複合体粒子に含まれる金属の物質量(モル数)に対して、過剰の物質量であることが好ましい。
混合条件は特に限定しないが、例えば室温における転倒混和があげられる。転倒混和の代わりに、例えば、振とう、超音波分散、マグネチックスターラーによる撹拌などの公知の方法を用いてもよい。
また、混合後、遠心分離等の固液分離手段により、未吸着の金属吸着性化合物を取り除く。
以上のように、金属吸着性化合物を吸着させた樹脂複合体粒子(以下「前処理をした樹脂複合体粒子」という。)を得る。
また、工程Aの後、さらに工程B;
工程B)前記前処理をした樹脂複合体粒子と抗体を化学結合させる工程
を行う。
ここで、工程Bは、活性化工程、結合工程、ブロック工程、洗浄処理工程、保存処理工程で構成される。以下各工程について説明する。
(活性化工程)
活性化工程とは、前処理をした樹脂複合体粒子と抗体との結合を促進するために、前処理をした樹脂複合体粒子の表面にスクシンイミジル基を形成する工程である。
前処理をした樹脂複合体粒子の樹脂表面にスクシンイミジル基を形成する方法としては、公知の方法を用いることができるが、例えば、前処理をした樹脂複合体粒子分散液をMES緩衝液等のアミノ基を有さない緩衝液に溶液置換した後、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩およびN-ヒドロキシスルホスクシンイミドナトリウムを添加することがあげられる。
(結合工程)
結合工程とは、スクシンイミジル基を形成した樹脂複合体粒子を抗体と結合させる工程である。
この工程は、公知の方法を用いることができるが、例えば、MES緩衝液等のアミノ基を有さない緩衝液に溶液置換することで過剰の1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩およびN-ヒドロキシスルホスクシンイミドナトリウムを除去した後、抗体を添加し、工程Aと同様の公知の方法で混合し、抗体と結合した樹脂複合体粒子(以下「標識抗体」という。)を得る。さらに、過剰の抗体を遠心分離により除去し、エタノールアミンなどのアミノ基を有する化合物を含むMES緩衝液を加えることにより、樹脂複合体粒子表面に残留した未反応のスクシンイミジル基を失活させる。
(ブロック工程)
ブロック工程とは、標識抗体の非特異吸着を防止する為、ブロッキング剤でブロックする工程である。この工程は、公知の方法を用いることができるが、例えば、結合工程の最後に添加したアミノ基を有する化合物を含むMES緩衝液を、ブロッキング剤を含むTris水溶液に溶液置換し、工程Aと同様の公知の方法で混合を行うことによりブロッキング処理を行う。ブロッキング剤としては、例えば牛血清アルブミン、卵白アルブミン、カゼイン、カゼインナトリウム、ゼラチンなどを挙げることができる。ここで、前記Tris水溶液の代わりに、公知の緩衝液を用いてもよい。
以上のようにして、標識抗体の分散液が得られる。この分散液から、例えば遠心分離などの固液分離手段により、固形部分として標識抗体のみを分取できる。また、必要に応じて、洗浄処理、保存処理など任意の工程を実施することができる。以下、さらに、洗浄処理工程、保存処理工程について説明する。
(洗浄処理工程)
洗浄処理工程とは、前記標識抗体の分散液中に残存する、抗体、ブロッキング剤等を、除去する工程である。この工程は、公知の方法を用いることができるが、例えば、遠心分離等の固液分離手段により界面活性剤と安定剤を含むTris水溶液に溶媒置換する。界面活性剤としては、公知の非イオン性界面活性剤を用いることができる。安定剤としては、特に限定されるものではないが、例えば牛血清アルブミン、卵白アルブミン、カゼイン、ゼラチンなどの蛋白質を用いることができる。また、前記Tris水溶液の代わりに、公知の緩衝液を用いてもよい。標識抗体の洗浄処理は、必要に応じて複数回を繰り返し行うことができる。
(保存処理工程)
保存処理工程とは、前記標識抗体の分散液を、標識抗体の保存、並びに、イムノクロマト法による評価に適した保存用緩衝液に溶媒置換する工程である。この工程は、公知の方法を用いることができるが、例えば、遠心分離等の固液分離手段により、界面活性剤、安定剤および、凝集防止剤を含むTris水溶液に溶媒置換する。界面活性剤としては、公知の非イオン性界面活性剤を用いることができる。安定剤としては、特に限定されるものではないが、例えば牛血清アルブミン、卵白アルブミン、カゼイン、ゼラチンなどの蛋白質を用いることができる。凝集防止剤としては、例えば、スクロース、マルトース、ラクトース、トレハロースに代表される糖類や、グリセリン、ポリビニルアルコールに代表される多価アルコールなどを用いることができる。また、前記Tris水溶液の代わりに、公知の緩衝液を用いてもよい。
<標識抗体>
以上のようにして標識抗体を製造することができる。本実施の形態の標識抗体は、従来の標識抗体と同様に、各種の免疫学的測定に利用できる。例えば、アナライトを含む試料と標識抗体とを混合し、反応させ、それによって生じる発色を、肉眼的に、あるいは分析機器を用いて測定することによって免疫学的測定が可能になる。従って、本実施の形態の標識抗体は、フロースルー式測定、ラテラルフロー式測定(イムノクロマトグラフィー)等の免疫学的測定において、標識抗体として好ましく使用することができる。
<樹脂複合体粒子>
次に、本実施の形態の標識抗体の製造方法において標識として使用される樹脂複合体粒子について詳細に説明する。
樹脂複合体粒子は、樹脂粒子に金属粒子が固定化された構造を有する。また、樹脂複合体粒子には、さらに有機色素が固定化されていてもよい。前記有機色素又は金属粒子の構造は限定しないが、樹脂粒子に固定化されることで、樹脂複合体粒子が着色されるものであれば、イムノクロマトグラフィー等の免疫学的測定用途として、目視判定が容易になるので好ましい。
以下に、樹脂粒子に金属粒子が固定化された樹脂複合体粒子の例について説明する。
図1は、本実施の形態において標識として好ましく使用可能な、樹脂粒子に複数の金属粒子が固定化された構造を有する樹脂複合体粒子(以下、「金属−樹脂複合体」という。)の断面模式図である。金属−樹脂複合体100は、樹脂粒子10と、金属粒子20と、を備えている。
金属−樹脂複合体100は、樹脂粒子10に金属粒子20が分散または固定化されている。また、金属−樹脂複合体100は、金属粒子20の一部が樹脂粒子10の表層部60において三次元的に分布し、かつ前記三次元的に分布した金属粒子20の一部が部分的に樹脂粒子10外に露出しており、残りの一部が樹脂粒子10に内包されている。
ここで、金属粒子20には、樹脂粒子10に完全に内包された金属粒子(以下、「内包金属粒子30」ともいう。)、樹脂粒子10内に埋包された部位及び樹脂粒子10外に露出した部位を有する金属粒子(以下、「一部露出金属粒子40」ともいう。)及び樹脂粒子10の表面に吸着している金属粒子(以下、「表面吸着金属粒子50」ともいう。)が存在する。一部露出金属粒子40及び表面吸着金属粒子50は、本発明における「第1の粒子」に該当し、内包金属粒子30は、本発明における「第2の粒子」に該当する。
例えば、金属−樹脂複合体100を免疫学的測定に使用する場合、一部露出金属粒子40または表面吸着金属粒子50上に、抗体を固定化して使用する。その際、一部露出金属粒子40及び表面吸着金属粒子50には、前記抗体が固定化される一方で、内包金属粒子30には、固定化されない。しかし、内包金属粒子30を含む金属粒子20の全てが局在型表面プラズモン吸収を発現することから、一部露出金属粒子40及び表面吸着金属粒子50のみならず、内包金属粒子30も、免疫学的測定用標識としての視認性向上に寄与する。さらに、一部露出金属粒子40及び内包金属粒子30は、表面吸着金属粒子50と比較して樹脂粒子10との接触面積が大きいことに加え、埋包状態によるアンカー効果等の物理的吸着力が強く、樹脂粒子10から脱離しにくい。そのため、金属−樹脂複合体100を使用した免疫学的測定用標識としての耐久性、安定性を優れたものにすることができる。
内包金属粒子30は、その表面の全てが、樹脂粒子10を構成する樹脂に覆われているものである。また、一部露出金属粒子40は、その表面積の5%以上100%未満が、樹脂粒子10を構成する樹脂に覆われているものである。上記各用途の耐久性の観点から、その下限は、表面積の20%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましい。また、表面吸着金属粒子50は、その表面積の0%を超えて5%未満が、樹脂粒子10を構成する樹脂に覆われているものである。
また、金属−樹脂複合体100への金属粒子20(内包金属粒子30、一部露出金属粒子40及び表面吸着金属粒子50の合計)の担持量は、金属−樹脂複合体100の重量に対して、5wt%〜70wt%であることが好ましい。この範囲であれば、金属−樹脂複合体100は、標識物質としての視認性、目視判定性及び検出感度に優れる。金属粒子20の担持量が5wt%未満では、抗体の固定化量が少なくなり、検出感度が低下する傾向がある。金属粒子20の担持量は、より好ましくは、15wt%〜70wt%である。
また、金属粒子20の10wt%〜90wt%が、一部露出金属粒子40及び表面吸着金属粒子50であることが好ましい。この範囲であれば、金属粒子20上への抗体の固定化量が充分確保できるため、標識物質としての感度が高い。金属粒子20の20wt%〜80wt%が一部露出金属粒子40及び表面吸着金属粒子50であることがより好ましく、耐久性の観点から、表面吸着金属粒子50が20wt%以下であることがさらに好ましい。
また、金属粒子20の60wt%〜100wt%が、表層部60に存在し、表層部60に存在する金属粒子20の5wt%〜90wt%が、一部露出金属粒子40または表面吸着金属粒子50であることが、金属粒子20上への抗体の固定化量が充分確保できるため、標識物質としての感度が高くなり好ましい。換言すれば、表層部60に存在する金属粒子20の10wt%〜95wt%が内包金属粒子30であることがよい。
ここで、前記「表層部」とは、樹脂粒子10の表面から、深さ方向に粒子半径の50%の範囲を意味する。また、前記「三次元的に分布」とは、金属粒子20が、樹脂粒子10の面方向だけでなく、深さ方向にも分散されていることを意味する。
樹脂粒子10は、金属イオンを吸着することが可能な置換基を構造に有するポリマー粒子であることが好ましい。特に、含窒素ポリマー粒子であることが好ましい。含窒素ポリマー中の窒素原子は、視認性に優れ、抗体の固定化が容易な銀、ニッケル、銅、金、白金、パラジウムなどの金属粒子の前駆体であるアニオン性金属イオンを化学吸着しやすいため、好ましい。本実施の形態では、含窒素ポリマー中に吸着した金属イオンを還元し、金属ナノ粒子を形成する為、生成した金属粒子20の一部は、内包金属粒子30または一部露出金属粒子40となる。また、アクリル酸重合体のように、カルボン酸等はカチオン性金属イオンを吸着することができるため、銀、ニッケル、銅、金、白金、パラジウムなどの金属粒子の前駆体であるカチオン性金属イオンを吸着しやすく、銀、ニッケル、銅、金、白金、パラジウムなどの金属粒子20を形成することが可能であり、上記のいずれかの金属との合金を作ることも可能である。
一方、金属イオンを吸着することが可能な置換基を構造に有する含窒素ポリマー以外の樹脂粒子、例えばポリスチレン等の場合、前記金属イオンを樹脂内部に吸着しにくい。その結果、生成した金属粒子20の大部分は、表面吸着金属粒子50となる。上記のとおり、表面吸着金属粒子50は、樹脂粒子10との接触面積が小さいため、樹脂と金属の接着力が小さく、樹脂粒子10から金属粒子20が脱離する影響が大きい傾向にある。
上記含窒素ポリマーは、主鎖または側鎖に窒素原子を有する樹脂であり、例えば、ポリアミン、ポリアミド、ポリペプチド、ポリウレタン、ポリ尿素、ポリイミド、ポリイミダゾール、ポリオキサゾール、ポリピロール、ポリアニリン等がある。好ましくは、ポリ−2−ビニルピリジン、ポリ−3−ビニルピリジン、ポリ−4−ビニルピリジン等のポリアミンである。また、側鎖に窒素原子を有する場合は、例えば、アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等幅広く利用することが可能である。
金属粒子20の材質としては、例えば、銀、ニッケル、銅、金、白金、パラジウムが適用できる。これらの金属は、単体もしくは合金等の複合体で使用することが可能である。好ましくは、視認性に優れ、抗体の固定化が容易な金、白金、パラジウムである。これらは、局在型表面プラズモン共鳴に由来する吸収を発現するため、好ましい。より好ましくは、保存安定性がよい金及び白金である。また、金属−樹脂複合体100をpH2〜9の範囲内の条件で抗体と結合させた場合に、優れた発色性が得られるという観点でも、金属粒子20の材質として金、白金、金合金又は白金合金が最も好ましい金属種である。ここで金合金とは、例えば金と金以外の金属種からなり、金を10重量%以上含有する合金を意味する。また、白金合金とは、例えば白金と白金以外の金属種からなり、白金を10重量%以上含有する合金を意味する。
また、走査型電子顕微鏡(SEM)観察により測長される金属粒子20の粒子径D3の平均値(平均粒子径)は、例えば1〜80nmであることが好ましい。金属粒子20の平均粒子径が、1nm未満の場合や80nmを超える場合は、局在型表面プラズモンが発現しにくくなるため感度が低下する傾向がある。金属粒子20の平均粒子径は、好ましくは、1nm以上70nm未満であり、より好ましくは、1nm以上50nm未満である。
また、金属−樹脂複合体100の粒子径D1の平均値(平均粒子径)は、例えば100〜1000nmである。金属−樹脂複合体100の平均粒子径が100nm未満では、例えば、金属粒子20として金粒子又は白金粒子を使用する場合に、金属粒子の担持量が少なくなる傾向がある為、同サイズの金粒子より着色が弱くなる傾向にあり、1000nmを超えると、標識物質又は試薬とした際に、メンブランフィルター等のクロマトグラフ媒体の細孔内に詰まりやすい傾向や、分散性が低下する傾向がある。金属−樹脂複合体100の平均粒子径は、好ましくは、100nm以上700nm未満であり、より好ましくは、100nm以上650nm未満である。ここで、金属−樹脂複合体100の粒子径D1は、樹脂粒子10の粒子径D2に、一部露出金属粒子40又は表面吸着金属粒子50の突出部位の長さを加えた値を意味し、レーザー回折/散乱法、動的光散乱法、または遠心沈降法により測定することができる。
金属−樹脂複合体100の製造方法は、特に限定されない。例えば、乳化重合法により製造した樹脂粒子10の分散液に、金属イオンを含有する溶液を加えて、金属イオンを樹脂粒子10に吸着させる(以下、「金属イオン吸着樹脂粒子」という。)。さらに、前記金属イオン吸着樹脂粒子を還元剤溶液中に加えることで、金属イオンを還元して金属粒子20を生成させ、金属−樹脂複合体100を得る。
また、例えば、金属粒子20として、金粒子を使用する場合、金属イオンを含有する溶液としては、塩化金酸(HAuCl)水溶液等が挙げられる。また、白金粒子を使用する場合、塩化白金酸(HPtCl)水溶液等が挙げられる。また、金属イオンの代わりに金属錯体を用いても良い。
また、金属イオンを含有する溶液の溶媒として、水の代わりに、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール等の含水アルコール又はアルコール、塩酸、硫酸、硝酸等の酸等を用いても良い。
また、前記溶液に、必要に応じて、例えば、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子化合物、界面活性剤、アルコール類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類;アルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、これらのモノアルキルエーテル又はジアルキルエーテル、グリセリン等のポリオール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等の各種水混和性有機溶媒等の添加剤を添加してもよい。このような添加剤は、金属イオンの還元反応速度を促進し、また生成される金属粒子20の大きさを制御するのに有効となる。
また、還元剤は、公知の物を用いることができる。例えば、水素化ホウ素ナトリウム、ジメチルアミンボラン、クエン酸、次亜リン酸ナトリウム、抱水ヒドラジン、塩酸ヒドラジン、硫酸ヒドラジン、ホルムアルデヒド、ショ糖、ブドウ糖、アスコルビン酸、ホスフィン酸ナトリウム、ハイドロキノン、硫酸ヒドラジン、ホルムアルデヒド、ロッシェル塩等が挙げられる。このうち、水素化ホウ素ナトリウム又は、ジメチルアミンボラン、クエン酸が好ましい。還元剤溶液には、必要に応じて界面活性剤を添加したり、溶液のpHを調整したりすることが出来る。pH調整にはホウ酸やリン酸等の緩衝剤、塩酸や硫酸などの酸、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリにより調整することが出来る。
さらに還元剤溶液の温度により、金属イオンの還元速度を調整することで、形成する金属粒子の粒径をコントロールすることが出来る。
また、前記金属イオン吸着樹脂粒子中の金属イオンを還元して金属粒子20を生成させる際、前記金属イオン吸着樹脂粒子を還元剤溶液に添加しても良いし、還元剤を前記金属イオン吸着樹脂粒子に添加しても良いが、内包金属粒子30及び一部露出金属粒子40の生成しやすさの観点から、前者が好ましい。
次に、樹脂複合体粒子の樹脂粒子に、さらに有機色素が固定化された樹脂複合体粒子の例について説明する。本実施の形態において有機色素としては、公知の染料が用いられる。例えば、樹脂粒子への固定化能力や、発色性に優れる、反応染料、直接染料、含金染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料、硫化染料、植物染料、ナフ卜ール染料、蛍光染料が挙げられる。具体的には、アントラキノン、ナフトキノン、2,5−ジメトキシ−4−([4−ニトロフェニル]アゾ)ベンゼンジアゾニウムクロライド、ソルベントレッド27、ソルベントレッド111、ソルベントブルー111が挙げられる。
前記有機色素を樹脂粒子に固定化させる方法としては、例えば、樹脂粒子を合成した後に、有機色素を吸着させる方法、有機色素を分散又は溶解させたモノマー溶液を重合する方法が挙げられる。
有機色素を用いる場合、樹脂粒子は公知の樹脂を用いることができる。例えば、セルロース、上記含窒素ポリマー、ポリスチレン、スチレン−スチレンスルホン酸塩共重合体、メタクリル酸重合体、アクリル酸重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−イタコン酸共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体が挙げられる。これらの樹脂は、架橋構造を形成するために、更に公知のビニル系モノマーを共重合させたものであっても良い。
以上のようにして得られる樹脂複合体粒子は、水への分散性を保持するために、例えば、クエン酸、ポリ−L−リシン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリビニルアルコール、DISPERBYK194、DISPERBYK180、DISPERBYK184(ビッグケミージャパン社製)等の分散剤を添加してもよい。さらにホウ酸やリン酸等の緩衝剤、塩酸や硫酸などの酸、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリによりpHを調整し、分散性を保持することが出来る。
以上の構成を有する樹脂複合体粒子は、特に、樹脂粒子又は有機色素の表面に抗体を結合させることにより、例えばEIA、RIA、CLIA、FIA、LIA、PA、ICA、HA、HI等の免疫学的測定法に好ましく適用できる。また、特に、低濃度域(高感度領域)での目視判定性に優れた免疫学的測定用標識物質又は免疫学的測定用試薬の材料として好ましく適用できる。また、免疫学的測定用標識物質又は免疫学的測定用試薬の形態に特に限定はないが、例えば、樹脂複合体粒子を水もしくは、pHを調整した緩衝液中に分散させた分散液として使用できる。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。以下の実施例、比較例において特にことわりのない限り、各種測定、評価は下記によるものである。
<金属−樹脂複合体粒子の吸光度測定>
金属−樹脂複合体粒子の吸光度は、石英ガラス製セル(光路長10mm)に0.01wt%に調製した金属−樹脂複合体粒子分散液(分散媒:水)を入れ、分光光度計(島津製作所社製、UV3600)を用いて、金−樹脂複合体の場合570nm、白金−樹脂複合体の場合400nmの吸光度を測定した。
<固形分濃度測定及び金属担持量の測定>
磁製るつぼに濃度調整前の分散液1gを入れ、70℃、3時間乾燥を行った。乾燥前後の重量を測定し、下記式により固形分濃度を算出した。
固形分濃度(wt%)=[乾燥後の重量(g)/乾燥前の重量(g)]×100
また、上記乾燥処理後のサンプルを、さらに500℃、5時間熱処理を行い、熱処理前後の重量を測定し、下記式より金属担持量を算出した。
金属担持量(wt%)=[熱処理後の重量(g)/熱処理前の重量(g)]×100
<樹脂粒子及び金属−樹脂複合体粒子の平均粒子径の測定>
ディスク遠心式粒度分布測定装置(CPS Disc Centrifuge DC24000 UHR、CPS instruments, Inc.社製)を用いて測定した。測定は、金属−樹脂複合体粒子を水に分散させた状態で行った。
<金属粒子の平均粒子径の測定>
金属−樹脂複合体粒子分散液をカーボン支持膜付き金属性メッシュへ滴下して作成した基板を、電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM;日立ハイテクノロジーズ社製、SU−9000)により観測した画像から、任意の100個の金属粒子の面積平均径を測定した。
[作製例1]
<樹脂粒子の合成>
トリオクチルアンモニウムクロリド(0.91g)及びポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(10.00g)を300gの純水に溶解した後、2−ビニルピリジン(48.00g)及びジビニルベンゼン(2.00g)を加え、窒素気流下において30℃で50分、次いで60℃で30分間撹拌した。撹拌後、18.00gの純水に溶解した2,2−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(0.250g)を滴下し、60℃で3.5時間撹拌することで、平均粒子径371nmの樹脂粒子A−1を得た。遠心分離(9000rpm、40分)により沈殿させ、上澄みを除去した後、純水に再度分散させた後、透析処理により不純物を除去した。その後、濃度調整を行い10wt%の樹脂粒子分散液B−1を得た。
[作製例2]
<樹脂粒子の合成>
トリオクチルアンモニウムクロリドを0.39g使用し、2,2−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩を0.50g使用した他は、作製例1と同様の方法で、平均粒子径439nmの樹脂粒子A−2及び10wt%の樹脂粒子分散液B−2を得た。
[比較例1]
<白金−樹脂複合体粒子の合成>
B−1(91.5g)に純水54gを加えた後、400mM塩化白金酸水溶液(100g)を加え、30℃で3時間撹拌した。この混合液を24時間静置した後、遠心分離により上澄みを除去することで余分な塩化白金酸を除去した。その後、濃度を調整して、5wt%の白金イオン吸着樹脂粒子分散液C−1を得た。
次に、純水1392gにC−1(20.6g)を加え、3℃で撹拌しながら、132mMのジメチルアミンボラン水溶液(40g)を20分かけて滴下した後、3℃で1時間、室温で3時間撹拌することで、平均粒子径381nmの白金−樹脂複合体粒子D−1を得た。D−1を遠心分離により濃縮した後、透析処理により精製し、濃度を調整して、1wt%の白金−樹脂複合体粒子分散液E−1を得た。E−1中の白金−樹脂複合体粒子F−1の吸光度は1.79であった。また、F−1における白金粒子の平均粒子径は4.5nm、白金の担持量は36.7wt%であった。
(活性化工程)
白金−樹脂複合体粒子分散液E−1の濃度を0.1wt%に調整した後、その1mLを、遠心分離を用いて50mMのMES緩衝液(pH6)に溶液置換した後、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩およびN-ヒドロキシスルホスクシンイミドナトリウムを添加することにより、複合体粒子表面を活性化処理した。
(結合工程)
遠心分離を用いて50mMのMES緩衝液(pH6)に溶液置換することで過剰の1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩およびN-ヒドロキシスルホスクシンイミドナトリウムを除去した後、抗インフルエンザA型モノクローナル抗体100μgを添加し、室温で2時間かけて転倒撹拌を行うことにより、白金−樹脂複合体粒子F−1に抗インフルエンザA型モノクローナル抗体を結合させた。その後、過剰の抗体を遠心分離により除去し、100mMのエタノールアミンを含む50mMのMES緩衝液を加えることにより、白金−樹脂複合体粒子F−1表面に残留した活性化部位を失活させた。
(ブロック工程)
次に、遠心分離により上澄みを除去した後、1wt%カゼインナトリウムを含む5mMのTris水溶液(pH8.5)に溶液置換し、室温で2時間かけて転倒撹拌を行うことによりブロッキング処理を行った。
(洗浄処理工程)
次に、遠心分離により上澄みを除去した後、0.1wt%以下の界面活性剤と牛血清アルブミンを含む5mMのTris水溶液(pH8.5)に溶媒置換した。この操作を3回繰り返し、洗浄処理とした。
(保存処理工程)
次に、遠心分離により上澄みを除去した後、0.1wt%以下の界面活性剤と牛血清アルブミンおよび、10wt%のスクロースを含む5mMのTris水溶液(pH8.5)1mLを添加し、10〜20秒間かけて超音波分散処理を行うことによって、標識抗体分散液H−1を得た。
(イムノクロマト法による評価)
96ウェルプレートの1行分の12ウェルに、標識抗体分散液H−1を3μlずつ入れ、インフルエンザA型陽性コントロール(APC)の2倍希釈列(×1、×2、×4、×8、×16、×32、×64、×128、×256、×512、×1024)及び陰性コントロールを、それぞれ100μl混和した。ここで、インフルエンザA型陽性コントロール(APC)はインフルエンザA型ウィルス不活化抗原(アドテック株式会社製)を、検体処理液(アドテック株式会社製)を用いて100倍希釈してAPC×1を調製した。APC×1の抗原濃度は、5000FFU/mlに相当する。陰性コントロールは検体処理液(アドテック株式会社製)である。
次に、インフルエンザA型評価用モノクロスクリーン(アドテック株式会社製)の1行12穴のサンプル注入口に、この混和した分散液を50μl添加し、5分後、10分後、15分後のテストラインの発色レベルを評価した。15分後の発色レベルが0.5以上のものを「良好」と判定した。発色レベルは、金コロイド判定用色見本(アドテック株式会社製)を用いて判定した。
標識抗体分散液H−1のイムノクロマト評価結果を下表に示した。
Figure 2019066323
上記表1から、標識抗体分散液H−1は、128倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5以上となり、良好な発色を示すことが確認された。
(イムノクロマト法による保存安定性評価)
標識抗体分散液H−1を室温で4か月保存した後、比較例1のイムノクロマト法による評価と同様に、評価をおこなった。4か月保存した標識抗体分散液H−1は、1倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5未満となり、良好な発色を示さないことが確認された。
[実施例1]
<白金−樹脂複合体粒子の合成>
B−1の代わりにB−2を用いる以外は、比較例1と同様にして、5wt%の白金イオン吸着樹脂粒子分散液C−2、白金−樹脂複合体粒子D−2、1wt%の白金−樹脂複合体粒子分散液E−2及び白金−樹脂複合体粒子F−2を作製した。
D−2の平均粒子径は461nmであり、F−2の吸光度は1.77であった。また、F−2における白金粒子の平均粒子径は5.0nm、白金の担持量は37.6wt%であった。
<メルカプトプロピオン酸処理>
E−2(0.1g)と10mMのメルカプトプロピオン酸水溶液(1.0g)を混合し、23℃で1時間撹拌した。遠心分離により上澄みを除去した後、純水(1.0g)を加えて再分散することで余分なメルカプトプロピオン酸を除去することにより、メルカプトプロピオン酸処理した白金−樹脂複合体粒子分散液G−2を作製した。
0.1wt%の白金−樹脂複合体粒子分散液E−1の代わりに、0.1wt%の白金−樹脂複合体粒子分散液G−2を用いたほかは、比較例1と同様の方法で標識抗体分散液H−2を作製し、イムノクロマト法による評価をおこなった。
その結果、標識抗体分散液H−2は、64倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5以上となり、良好な発色を示すことが確認された。
また、室温で4か月保存した標識抗体分散液H−2は、64倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5以上となり、良好な発色を示すことが確認された。
[実施例2]
<金−樹脂複合体粒子の合成>
B−2(91.5g)に純水255gを加えた後、400mM塩化金酸水溶液(147g)を加え、室温で3時間撹拌した。この混合液を遠心分離により上澄みを除去することで余分な塩化金酸を除去した。その後、濃度を調整して、2.5wt%の金イオン吸着樹脂粒子分散液C−3を得た。
次に、純水1580gにC−3(43.3g)を加え、3℃で撹拌しながら、528mMのジメチルアミンボラン水溶液(10.0g)を2分かけて滴下した後、3℃で1時間、室温で3時間撹拌することで、平均粒子径455nmの金−樹脂複合体粒子D−3を得た。D−3を遠心分離により濃縮した後、透析処理により精製し、濃度を調整して、1wt%の金−樹脂複合体粒子分散液E−3を得た。E−3中の金−樹脂複合体粒子F−3の吸光度は、1.36であった。また、F−3における金粒子の平均粒子径は20nm、金の担持量は48.3wt%であった。
<メルカプトプロピオン酸処理>
E−2の代わりにE−3を用いる以外は、実施例1と同様にして、メルカプトプロピオン酸処理した金−樹脂複合体粒子分散液G−3を作製した。
0.1wt%の白金−樹脂複合体粒子分散液E−1の代わりに、0.1wt%の金−樹脂複合体粒子分散液G−3を用いたほかは、比較例1と同様の方法で標識抗体分散液H−3を作製し、イムノクロマト法による評価をおこなった。
その結果、標識抗体分散液H−3は、256倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5以上となり、良好な発色を示すことが確認された。
また、室温で4か月保存した標識抗体分散液H−3は、256倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5以上となり、良好な発色を示すことが確認された。
[実施例3]
<アミノエタンチオール処理>
E−1(0.1g)と10mMのアミノエタンチオール水溶液(1.0g)を混合し、23℃で1時間撹拌した。遠心分離により上澄みを除去した後、純水(1.0g)を加えることで余分なアミノエタンチオールを除去することにより、アミノエタンチオール処理した白金−樹脂複合体粒子分散液G−4を作製した。
0.1wt%の白金−樹脂複合体粒子分散液E−1の代わりに、0.1wt%の白金−樹脂複合体粒子分散液G−4を用いたほかは、比較例1と同様の方法で標識抗体分散液H−4を作製し、イムノクロマト法による評価をおこなった。
その結果、標識抗体分散液H−4は、512倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5以上となり、良好な発色を示すことが確認された。
また、室温で4か月保存した標識抗体分散液H−4は、16倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5以上となり、良好な発色を示すことが確認された。
[実施例4]
<メルカプトエタノール処理>
10mMのアミノエタンチオール水溶液の代わりに10mMのメルカプトエタノール水溶液を使用したほかは、実施例3と同様の方法で、メルカプトエタノール処理した白金−樹脂複合体粒子分散液G−5を作製した。
0.1wt%の白金−樹脂複合体粒子分散液E−1の代わりに、0.1wt%の白金−樹脂複合体粒子分散液G−5を用いたほかは、比較例1と同様の方法で標識抗体分散液H−5を作製し、イムノクロマト法による評価をおこなった。
その結果、標識抗体分散液H−5は、64倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5以上となり、良好な発色を示すことが確認された。
また、室温で4か月保存した標識抗体分散液H−5は、64倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5以上となり、良好な発色を示すことが確認された。
[実施例5]
<プロパンチオール処理>
10mMのアミノエタンチオール水溶液の代わりに10mMのプロパンチオール水溶液を使用したほかは、実施例3と同様の方法で、プロパンチオール処理した白金−樹脂複合体粒子分散液G−6を作製した。
0.1wt%の白金−樹脂複合体粒子分散液E−1の代わりに、0.1wt%の白金−樹脂複合体粒子分散液G−6を用いたほかは、比較例1と同様の方法で標識抗体分散液H−6を作製し、イムノクロマト法による評価をおこなった。
その結果、標識抗体分散液H−6は、128倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5以上となり、良好な発色を示すことが確認された。
また、室温で4か月保存した標識抗体分散液H−6は、128倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5以上となり、良好な発色を示すことが確認された。
[比較例2]
<ポリグルタミン酸処理>
10mMのメルカプトプロピオン酸水溶液の代わりに0.5wt%のポリグルタミン酸水溶液を使用したほかは、実施例1と同様の方法で、ポリグルタミン酸処理した白金−樹脂複合体粒子分散液G−7を作製した。
0.1wt%の白金−樹脂複合体粒子分散液E−1の代わりに、0.1wt%の白金−樹脂複合体粒子分散液G−7を用いたほかは、比較例1と同様の方法で標識抗体分散液H−7を作製し、イムノクロマト法による評価をおこなった。
その結果、標識抗体分散液H−7は、64倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5以上となり、良好な発色を示すことが確認された。
また、室温で4か月保存した標識抗体分散液H−7は、1倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5未満となり、良好な発色を示さないことが確認された。
[比較例3]
<エタノールアミン処理>
10mMのアミノエタンチオール水溶液の代わりに10mMのエタノールアミン水溶液を使用したほかは、実施例3と同様の方法で、エタノールアミン処理した白金−樹脂複合体粒子分散液G−8を作製した。
0.1wt%の白金−樹脂複合体粒子分散液E−1の代わりに、0.1wt%の白金−樹脂複合体粒子分散液G−8を用いたほかは、比較例1と同様の方法で標識抗体分散液H−8を作製し、イムノクロマト法による評価をおこなった。
その結果、標識抗体分散液H−8は、256倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5以上となり、良好な発色を示すことが確認された。
また、室温で4か月保存した標識抗体分散液H−8は、1倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5未満となり、良好な発色を示さないことが確認された。
[比較例4]
比較例1の(結合工程)と(ブロック工程)の間に、以下の手順で抗体結合後のメルカプトプロピオン酸処理を行ったほかは、比較例1と同様の方法で標識抗体分散液H−9を作製し、イムノクロマト法による評価をおこなった。
<抗体結合後のメルカプトプロピオン酸処理>
比較例1の結合工程まで行った白金−樹脂複合体粒子F−1の分散液を、遠心分離により上澄み除去した後、10mMのメルカプトプロピオン酸水溶液(1.0g)を混合し、23℃で1時間撹拌した。遠心分離により上澄みを除去した後、50mMのMES緩衝液(pH6、1.0g)を加えて再分散することで余分なメルカプトプロピオン酸を除去した。
その結果、標識抗体分散液H−9は、32倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5以上となり、良好な発色を示すことが確認された。
また、室温で4か月保存した標識抗体分散液H−9は、1倍希釈の抗原に対して、15分後の発色レベルが0.5未満となり、良好な発色を示さないことが確認された。
以上、本発明の実施の形態を例示の目的で詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に制約されることはない。
10…樹脂粒子、20…金属粒子、30…内包金属粒子、40…一部露出金属粒子、50…表面吸着金属粒子、100…金属−樹脂複合体

Claims (12)

  1. 標識された抗体を製造する標識抗体の製造方法であって、
    樹脂粒子に金属粒子が固定化された構造を有する樹脂複合体粒子と抗体を化学結合させる前に、前記金属粒子に金属への吸着基を有する化合物を吸着させる工程を含むことを特徴とする、標識抗体の製造方法。
  2. 前記金属への吸着基が、シアノ基又はチオール基である請求項1に記載の標識抗体の製造方法。
  3. 前記金属への吸着基を有する化合物が、アミノ基を有さない化合物である請求項1又は2に記載の標識抗体の製造方法。
  4. 前記金属粒子が、銀、ニッケル、銅、金、白金、パラジウム又はそれらのうちのいずれかを含む合金である、請求項1から3のいずれか1項に記載の標識抗体の製造方法。
  5. 前記樹脂複合体粒子における前記金属粒子は、
    前記樹脂粒子外に露出した部位を有する第1の粒子と、
    全体が前記樹脂粒子に内包されている第2の粒子と、
    を含んでおり、
    前記第1の粒子及び前記第2の粒子のうち、少なくとも一部の粒子が、前記樹脂粒子の表層部において三次元的に分布しているものである、請求項1から4のいずれか1項に記載の標識抗体の製造方法。
  6. 前記樹脂粒子が、金属イオンを吸着することが可能な置換基を構造に有するポリマー粒子である、請求項1から5のいずれか1項に記載の標識抗体の製造方法。
  7. 前記金属粒子の平均粒子径が1〜80nmの範囲内である、請求項1から6のいずれか1項に記載の標識抗体の製造方法。
  8. 前記樹脂複合体粒子の平均粒子径が100〜1000nmの範囲内である、請求項1から7のいずれか1項に記載の標識抗体の製造方法。
  9. 前記抗体が、抗インフルエンザウィルス抗体である、請求項1から8のいずれか1項に記載の標識抗体の製造方法。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の標識抗体の製造方法によって製造された標識抗体。
  11. 樹脂粒子に金属粒子が固定化された構造を有する樹脂複合体粒子と、前記樹脂複合体粒子に化学結合している抗体と、を含有する標識抗体であって、
    前記金属粒子の表面が、金属への吸着基を有する化合物によって被覆されていることを特徴とする標識抗体。
  12. 請求項10又は11に記載の標識抗体を用いることを特徴とする、免疫学的測定法。



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