JP2019062093A - 熱電変換装置 - Google Patents

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柴田 誠
Makoto Shibata
誠 柴田
和也 前川
Kazuya Maekawa
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Abstract

【課題】従来の熱電変換装置とは異なる方法で利用することができる新規な構造の熱電変換装置を提供する。【解決手段】一方の端部に第1の開口を有し、他方の端部に第2の開口を有する筒状体と、熱電変換体を有する熱電変換モジュールと、を有し、前記熱電変換体は、前記筒状体の壁の内側に配置されていて、前記筒状体の壁と前記熱電変換体を熱的に接続する第1伝熱部材を備える熱電変換装置。【選択図】図1

Description

本発明は、熱電変換装置に関するものである。
近年、省エネルギーの観点より、利用されないまま消失している熱の利用が着目されている。特に内燃機関や燃焼装置に関連する分野において、排熱を利用した熱電変換に関する研究が盛んに行われている。
熱電変換装置の研究においては、これまで室温付近で高い性能を有するBiTe系の材料が主流であったが、その毒性や材料コストの上昇の課題があることに加え、材料系としての熱電効率の向上化が限界に近づきつつあることから、研究の主流から外れる傾向にある。そこで近年では、BiTe系の材料に代わって、多層膜やナノコンポジット配合膜などを用いて量子構造によって熱伝導率を下げ、それによって熱電効率を向上させるといった方向に研究の着眼点が移行してきている。
例えば、下記特許文献1に示されるように、絶縁性基板と、p型及びn型の何れか一方の熱電変換材料からなり、絶縁性基板の第1の面上に相互に間隔をおいて複数配置された熱電変換材料膜と、各熱電変換材料膜上にそれぞれ相互に離隔して形成された第1の電極及び第2の電極と、絶縁性基板の第1の面側に配置され、第1の電極に接触する凸部が設けられた第1の伝熱部材と、絶縁性基板の第2の面側に配置され、絶縁性基板の第2の面上であって第2の電極に対応する領域に接触する凸部が設けられた第2の伝熱部材とを有する熱電変換モジュール(熱電変換装置)が知られている。
国際公開第2011/065185号
本発明の目的は、従来の熱電変換装置とは異なる方法で利用することができる新規な構造の熱電変換装置を提供することにある。
本発明の発明者は、一方の端部に第1の開口を有し、他方の端部に第2の開口を有する筒状体の壁の内側に、熱電変換モジュールの熱電変換体を配置し、その熱電変換体と筒状体の壁とを伝熱部材で熱的に接続する構成とした熱電変換装置は、従来の熱電変換装置とは異なる方法、例えば、筒状体の壁の外側に高温熱媒体を流し、筒状体の壁の内側に低温熱媒体を流すなどの方法で利用することが可能となることを見出した。また、熱電変換モジュールを、複数個の熱電変換体が多段に積層された熱電変換モジュール積層体とした熱電変換装置の場合は、熱電変換モジュール積層体の最上段に位置する熱電変換体と筒状体の壁とを伝熱部材で熱的に接続することによって、上記のように従来の熱電変換装置とは異なる方法で利用することが可能となることを見出した。
従って、上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
(1)本発明の一態様に係る熱電変換装置は、一方の端部に第1の開口を有し、他方の端部に第2の開口を有する筒状体と、熱電変換体を有する熱電変換モジュールと、を有し、前記熱電変換体は、前記筒状体の壁の内側に配置されていて、前記筒状体の壁と前記熱電変換体を熱的に接続する第1伝熱部材を備えることを特徴としている。
(2)上記(1)の態様の熱電変換装置において、前記熱電変換モジュールは、前記熱電変換体が配設された基板を有し、前記基板が前記筒状体の壁の一部であってもよい。
(3)上記(1)の態様の熱電変換装置において、前記熱電変換体が互いに対向する第1の面及び第2の面を有し、前記第1伝熱部材が、前記筒状体の壁と前記熱電変換体の前記第1の面を熱的に接続しており、さらに、前記筒状体の壁と前記熱電変換体の前記第2の面を熱的に接続する第2伝熱部材を備えていてもよい。
(4)本発明の別の一態様に係る熱電変換装置は、一方の端部に第1の開口を有し、他方の端部に第2の開口を有する筒状体と、複数個の熱電変換体が多段に積層された熱電変換モジュール積層体であって、最上段以外の段に位置する前記熱電変換体は、その上段に位置する前記熱電変換体と、第3伝熱部材を介して熱的に接続されている熱電変換モジュール積層体と、を有し、前記熱電変換モジュール積層体の熱電変換体は、前記筒状体の壁の内側に配置されていて、前記筒状体の壁と前記熱電変換モジュール積層体の最上段に位置する前記熱電変換体を熱的に接続する第4伝熱部材を備えることを特徴としている。
(5)上記(4)の態様の熱電変換装置において、前記熱電変換モジュール積層体は、最下段の段に位置する前記熱電変換体が配設された基板を有し、前記基板が前記筒状体の壁の一部であってもよい。
(6)上記(4)の態様の熱電変換装置において、さらに、前記筒状体の壁と前記熱電変換モジュール積層体の最下段に位置する前記熱電変換体を熱的に接続する第5伝熱部材を備えていてもよい。
本発明によれば、従来の熱電変換装置とは異なる方法で利用することができる新規な構造の熱電変換装置を提供することが可能となる。
本発明に係る熱電変換装置の第1実施形態を示す分解斜視図である。 図1に示す基板を上方側から見た平面図である。 図1に示すIII−III線に沿った熱電変換装置の縦断面図である。 図3に示すIV−IV線に沿った熱電変換装置の横断面図である。 本発明に係る熱電変換装置の第2実施形態を示す縦断面図(図3の視点に対応した縦断面図)である。 図5に示すVI−VI線に沿った熱電変換装置の横断面図である。 本発明に係る熱電変換装置の第3実施形態を示す縦断面図(図3の視点に対応した縦断面図)である。 図7に示すVIII−VIII線に沿った熱電変換装置の横断面図である。 本発明に係る熱電変換装置の第4実施形態を示す縦断面図(図3の視点に対応した縦断面図)である。 図9に示すIX−IX線に沿った熱電変換装置の横断面図である。 本発明に係る熱電変換装置の第5実施形態を示す縦断面図(図3の視点に対応した縦断面図)である。 本発明に係る熱電変換装置の第6実施形態を示す縦断面図(図3の視点に対応した縦断面図)である。 本発明に係る熱電変換装置の第7実施形態を示す縦断面図(図3の視点に対応した縦断面図)である。 本発明に係る熱電変換装置を用いた発電装置の1実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係る熱電変換装置を用いた発電装置の1実施形態を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らないものとする。
(第1実施形態)
本発明に係る熱電変換装置の第1実施形態について、図1〜4を参照して説明する。図1は、本発明に係る熱電変換装置の第1実施形態を示す分解斜視図である。図2は、図1に示す基板を上方側から見た平面図である。図3は、図1に示すIII−III線に沿った熱電変換装置の縦断面図である。図4は、図3に示すIV−IV線に沿った熱電変換装置の横断面図である。
図1〜図4に示すように、本実施形態の熱電変換装置1は、一方の端部に第1開口11を有し、他方の端部に第2開口12を有する角筒状体10と、熱電変換体22を有する熱電変換モジュール20とを有する。角筒状体10は4つの板材、すなわち下面板13と、下面板13の上方に配置された上面板14と、下面板13及び上面板14の両端に配置された側面板15a、15bとから構成されている。熱電変換体22は、角筒状体10の壁(下面板13、上面板14、側面板15a、15b)の内側に配置されていて、熱電変換装置1は、角筒状体10の壁と熱電変換体22を熱的に接続する第1伝熱部材31とを備える。本実施形態では、角筒状体10の下面板13が熱電変換モジュール20の基板21とされており、熱電変換体22が基板21に配設されている。また、角筒状体10の上面板14が第1伝熱板41とされていて、第1伝熱板41と熱電変換モジュール20の熱電変換体22とが第1伝熱部材31によって熱的に接続している。
本実施形態では、熱電変換モジュール20の基板21の厚さ方向に沿った第1伝熱板41側を上方、その反対方向を下方という。すなわち、基板21の熱電変換体22が配置された側の方向を上方、その反対側の方向を下方という。また、基板21の面内に沿う方向のうち側面板15a、15bが配置される方向(側面板15aと側面板15bとが対向する方向)を第1方向L1といい、第1開口11と第2開口12が配置される方向(第1開口11と第2開口12とが対向する方向)を第2方向L2という。
(角筒状体)
角筒状体10の第1開口11は、熱媒体である流体を外部から熱電変換装置1内に導入する導入口である。第2開口12は、熱電変換装置1内に導入された熱媒体を外部に排出する排出口である。熱媒体としては、気体又は液体を用いることができる。気体の例としては、空気、酸素、窒素、二酸化炭素などを挙げることができる。液体の例としては、水、海水、アルコールなどを挙げることができる。
角筒状体10は、下面板13及び上面板14が第2方向L2よりも第1方向L1に長い平面視矩形状に形成されている。ただし、角筒状体10の形状は、この場合に限定されるものではなく、例えば下面板13及び上面板14は、平面視正方形状に形成されていても構わないし、第1方向L1よりも第2方向L2に長い平面視矩形状に形成されても構わない。
(下面板:基板)
下面板13である基板21は、平板状の部材であり、熱電変換モジュール20の基板21として機能するとともに、受熱部材としても機能する。
下面板13である基板21の一例としては、例えばシート抵抗が10Ω以上の高抵抗シリコン(Si)基板が挙げられる。なお、シート抵抗値としては10Ω以上に限定されるものではないが、熱電変換体22間における電気的な短絡を防止する観点において、シート抵抗が10Ω以上の高抵抗基板を用いることが好ましい。
ただし、基板21としては、高抵抗シリコン基板に限定されるものではなく、例えば基板内部に酸化絶縁層を有する高抵抗SOI基板、その他の高抵抗単結晶基板、あるいはセラミック基板であっても構わない。また、シート抵抗が10Ω以下の低抵抗基板を基板21として用いることも可能である。この場合には、例えば低抵抗基板の表面と熱電変換体22との間に、高抵抗の材料を設ければ良い。
(上面板:第1伝熱板)
上面板14である第1伝熱板41は平板状の部材であり、受熱部材として機能し、熱電変換体22を挟んで基板21の上方に配設されている。
上面板14(第1伝熱板41)の材料としては、熱伝導率が下面板13(基板21)の熱伝導率よりも高い材料であることが好ましく、例えばアルミニウム(Al)又は銅(Cu)などの金属材料が特に好ましい。
(側面板)
側面板15a、15bは、上面板14(第1伝熱板41)と下面板13(基板21)との間を封止して、上面板14と下面板13との間の隙間から流体(熱媒体)が流入又は流出することを防止する。これによって、例えば、図4に示すように、角筒状体10の壁(下面板13、上面板14、側面板15a、15b)の外側に高温熱媒体51を流し、角筒状体10の壁の内側に低温熱媒体52を流すことが可能となる。角筒状体10の壁の外側に高温熱媒体51を流す場合、側面板15a、15bは、上面板14(第1伝熱板41)及び下面板13(基板21)と熱的に接続し、受熱部材としても機能することが好ましい。
側面板15a、15bの材料としては、上面板14(第1伝熱板41)と同様に熱伝導率が高い材料であることが好ましく、例えばアルミニウム(Al)又は銅(Cu)などの金属材料が特に好ましい。
(熱電変換モジュール)
熱電変換モジュール20は、上述の基板21と、基板21の上方側の面(角筒状体10の壁の内側の面)に配置された熱電変換体22、電極25、第1端子28及び第2端子29を有する。
(熱電変換体)
熱電変換体22は、複数の第1熱電変換膜23、及び複数の第2熱電変換膜24を備えている。
第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24は、第1方向L1に沿って一定の隙間をあけて交互に並ぶように配置されている。本実施形態では、第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24は、互いに同じ数だけ形成され、具体的には共に4つ形成されている。
ただし、第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24の数は、4つに限定されるものではなく、例えば熱電変換装置1の全体サイズ、用途、使用環境等に応じて適宜変更して構わない。
上述のように第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24が第1方向L1に沿って交互に配置されているので、第1熱電変換膜23の1つが第1方向L1に沿った一方向側の最も外側に位置し、第2熱電変換膜24の1つが第1方向L1に沿った他方向側の最も外側に位置する。
本実施形態では、第1熱電変換膜23の1つが最も外側に位置する上記一方向側を左方といい、第2熱電変換膜24の1つが最も外側に位置する上記他方向側を右方という。
第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24は、第1方向L1よりも第2方向L2に長い平面視矩形状にそれぞれ形成され、互いに同形、同サイズに形成されている。これら第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24は、例えばスパッタ装置を用いて基板21上に成膜され、その後、エッチング加工によって選択的にパターニングされることで、第1方向L1に沿って一定の間隔をあけて交互に並んで配置されるように形成されている。
ただし、第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24の形成方法は、この場合に限定されるものではなく、その他の方法で形成しても構わない。
第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24は、半導体多層膜とされている。
具体的には、第1熱電変換膜23は、高濃度(例えば1018〜1019cm−3)のアンチモン(Sb)がそれぞれドープされたn型のシリコン(Si)とn型のシリコン・ゲルマニウム合金(SiGe)との多層膜で形成され、n型半導体として機能する。第2熱電変換膜24は、高濃度(例えば1018〜1019cm−3)のボロン(B)がそれぞれドープされたp型のシリコン(Si)とp型のシリコン・ゲルマニウム合金(SiGe)との多層膜で形成され、p型半導体として機能する。
これにより、n型半導体である第1熱電変換膜23は、冷接点側から温接点側に向けて(すなわち後述する第2電極27側から第1電極26側に向けて)電流が流れ、p型半導体である第2熱電変換膜24は、温接点側から冷接点側に向けて(すなわち後述する第1電極26側から第2電極27側に向けて)電流が流れる。
なお、複数の第1熱電変換膜23は、互いに同じ構成からなるn型半導体多層膜であっても構わないし、互いに異なる構成のn型半導体多層膜であっても構わない。同様に、複数の第2熱電変換膜24は、互いに同じ構成からなるp型半導体多層膜であっても構わないし、互いに異なる構成のp型半導体多層膜であっても構わない。
さらに、第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24は、半導体多層膜に限定されるものではなく、p型又はn型半導体の単層膜でもよい。また、半導体として酸化物の半導体を用いることもできる。さらに、第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24は、例えば有機高分子膜、金属膜など、他の熱電変換膜で形成されていても構わない。
(電極)
基板21には、隣り合う第1熱電変換膜23と第2熱電変換膜24とを電気的に接続する電極25が複数形成されている。
電極25は、第1熱電変換膜23と第2熱電変換膜24との間に配置されているだけでなく、最も左方寄りに位置する第1熱電変換膜23のさらに左方側に位置するように配置されているとともに、最も右方寄りに位置する第2熱電変換膜24のさらに右方側に位置するように配置されている。
電極25は、平面視で第2方向L2に長い縦長状に形成され、第2方向L2に沿った長さが第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24と同等の長さとなるように形成されている。
ただし、第2方向L2に沿った電極25の長さは、第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24よりも長くても構わないし、短くても良い。
電極25はその厚さが第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24の膜厚よりも厚く形成されており、第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24よりも上方に突出している。
ただし、この場合に限定されるものではなく、例えば電極25の厚さが第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24の膜厚と同等であっても、第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24の膜厚よりも薄くても構わない。
複数の電極25のうち、第1熱電変換膜23に隣接し、且つ第1熱電変換膜23の右方に位置する電極25は、第1電極26として機能する。複数の電極25のうち残りの電極25、すなわち第1熱電変換膜23に隣接し、且つ第1熱電変換膜23の左方に位置する電極25は、第2電極27として機能する。なお、最も右方に位置する電極25についても、第2電極27として機能する。
これにより、各第1熱電変換膜23における右端部23aは、第2方向L2の全長に亘って第1電極26に接触している。また、各第1熱電変換膜23における左端部23bは、第2方向L2の全長に亘って第2電極27に接触している。
同様に、各第2熱電変換膜24における左端部24bは、第2方向L2の全長に亘って第1電極26に接触している。また、各第2熱電変換膜24における右端部24aは、第2方向L2の全長に亘って第2電極27に接触している。
従って、第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24は、第1電極26及び第2電極27を介して電気的に直列に接続されている。
本実施形態の熱電変換装置1では、第1電極26は、後述する第1伝熱部材31とともに、角筒状体10の上面板14(第1伝熱板41)に熱的に接続されていて、角筒状体10の上面板14(第1伝熱板41)及び側面板15a、15bで受けた熱を、第1熱電変換膜23の右端部23a及び第2熱電変換膜24の左端部24bに伝える機能を有している。これに対して、第2電極27の第1方向L1における位置は、第1方向L1に隣り合う第1電極26の中間位置であり、第2電極27は冷接点として機能する。
なお、第1熱電変換膜23の右端部23a及び第2熱電変換膜24の左端部24bは、第1伝熱部材31に対して近接する位置に配置された温接点側の端部として機能する。これに対して、第1熱電変換膜23の左端部23b及び第2熱電変換膜24の右端部24aは、基板21の面内方向に、第1伝熱部材31から見て上記温接点側の端部(右端部23a及び左端部24b)よりも離れた位置に配置され、冷接点側の端部として機能する。
電極25の材料としては、例えば導電性及び熱伝導率が高く、パターニングによる形状加工を行い易い材料が好ましく、銅(Cu)又は金(Au)などの金属材料が特に好ましい。
ただし、電極25の材料としては、金属材料に限定されるものではなく、導電性を有し、後述の空隙部30aを通過する熱媒体の熱伝導率よりも熱伝導率が高い材料であれば良い。
(端子)
第1端子28は、最も左方寄りに位置する第2電極27のさらに左方側に位置するように形成され、第2電極27に対して接触して電気的に接続されている。第2端子29は、最も右方寄りに位置する第2電極27のさらに右方側に位置するように形成され、第2電極27に対して接触して電気的に接続されている。
第1端子28は、第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24、第1電極26、第2電極27、第1端子28及び第2端子29で構成される熱電変換回路の電気的な始端となる。これに対して、第2端子29は上記熱電変換回路の終端となる。これら第1端子28及び第2端子29は、図示しない外部回路と電気的に接続される。これにより、第1端子28及び第2端子29を通じて、熱電変換装置1から起電力を取り出すことが可能とされている。熱電変換装置1からの起電力の取り出しを容易にするために、第1端子28及び第2端子29は、角筒状体10の第1開口11及び第2開口12のうちの少なくとも一方にまで伸びていることが好ましい。
なお、第1端子28及び第2端子29の材料としては、例えば導電性が高く、パターニングによる形状加工を行い易い材料が好ましく、銅(Cu)又は金(Au)などの金属材料が特に好ましい。
ただし、第1端子28及び第2端子29の材料としては、金属材料に限定されるものではなく、導電性を有する材料であれば良い。
側面板15a、15bの材料が、導電性が高い金属材料である場合、第1端子28と側面板15aの間及び第2端子29と側面板15bの間は、絶縁材を介在させるもしくは隙間を設ける必要がある。なお、絶縁材としては、例えばUV硬化型樹脂やシリコン系樹脂、熱伝導グリース(例えばシリコーン系のグリースや、金属酸化物を含む非シリコーン系のグリース等)などが挙げられる。
(第1伝熱部材)
第1伝熱部材31は、第1方向L1に間隔をあけて、熱電変換体22に熱的に接続するように、第1方向L1に一定の間隔をあけて複数配置されている。具体的には、第1伝熱部材31は、第1電極26の個数に対応して、第1方向L1に間隔をあけて4つ形成され、温接点として機能する各第1電極26に対して上方から対向するように配置されている。これにより、冷接点として機能する第2電極27の第1方向L1における位置は、第1方向L1に隣り合う第1伝熱部材31同士の中間位置となっている。
第1伝熱部材31は、第1電極26の形状に対応して、平面視で第2方向L2に長い縦長に形成されている。具体的には、第1伝熱部材31は、第1電極26よりも第2方向L2に長く形成されている。ただし、第2方向L2に沿った第1伝熱部材31の長さは、第1電極26の長さと同等あるいは第1電極26よりも短くても構わない。
第1伝熱部材31の上端面及び下端面は、平坦に形成されている。第1方向L1に沿った第1伝熱部材31の幅は、第1方向L1に沿った第1電極26の幅と同等とされている。ただし、第1方向L1に沿った第1伝熱部材31の幅は、第1方向L1に沿った第1電極26の幅よりも広くても構わないし、狭くても構わない。
複数の第1伝熱部材31の間には、空隙部30aが形成されている。すなわち、第1伝熱部材31は、第1電極26とともに熱電変換体22と上面板14(第1伝熱板41)とを熱的に接続させる機能と、第1方向L1に隣り合う第1伝熱部材31の間に、空隙部30aを形成する機能とを有する。
空隙部30aは、第1伝熱部材31の配置箇所を除いた上面板14(第1伝熱板41)と、熱電変換体22及び第2電極27との間に形成された空間であり、角筒状体10の第1開口11から導入された流体(熱媒体)の流路となる。この空隙部30aを通った流体(熱媒体)は、第2開口12を通って外部に排出される。
第1伝熱部材31は、第1電極26とともに、空隙部30aを通過する流体(熱媒体)の熱伝導率よりも熱伝導率が高い材料で形成されている。従って、上面板14(第1伝熱板41)の熱を、優先的に第1伝熱部材31及び第1電極26を通じて熱電変換体22に伝えることが可能とされている。
第1伝熱部材31の材料は、例えばアルミニウム(Al)又は銅(Cu)などの金属材料が特に好ましい。
ただし、第1伝熱部材31の材料としては、金属材料に限定されるものではなく、空隙部30aを通過する流体(熱媒体)の熱伝導率よりも熱伝導率が高い材料であれば良い。なお、第1伝熱部材31の材料として導電性が高い金属材料を用いる場合には、第1伝熱部材31と第1電極26との間には絶縁材を介在させることが好ましい。なお、絶縁材としては、空隙部30aを通過する流体(熱媒体)の熱伝導率よりも熱伝導率の高い材料で形成されるものが好ましく、例えばUV硬化型樹脂やシリコン系樹脂、熱伝導グリース(例えばシリコーン系のグリースや、金属酸化物を含む非シリコーン系のグリース等)などが挙げられる。
(熱電変換装置の作用)
次に、上述のように構成された熱電変換装置1の作用について説明する。なお、ここでは、図4に示すように、熱電変換装置1の角筒状体10の壁の外側に高温熱媒体51が流れ、角筒状体10の壁の内側には、低温熱媒体52が導入されている場合を説明する。
はじめに、熱電変換装置1において、熱電変換は第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24のゼーベック効果を用いて行われる。下記式(1)は、ゼーベック効果に関する式である。
E=S×|△T|・・・式(1)
式(1)におけるE(V)は、熱電変換によって得られる電場(起電力)であり、式(1)に示されるように、第1熱電変換膜23又は第2熱電変換膜24の材料定数であるゼーベック係数S(V/K)と、第1熱電変換膜23又は第2熱電変換膜24における左端部23b、24bと右端部23a、24aとの間の温度差△T(K)と、により規定される。
本実施形態の熱電変換装置1によれば、高温熱媒体51から角筒状体10の上面板14(第1伝熱板41)及び側面板15a、15bで受けた熱は、第1伝熱部材31と第1電極26とを介して優先的に第1熱電変換膜23の右端部23a及び第2熱電変換膜24の左端部24bに伝えられる。また、高温熱媒体51から角筒状体10の下面板13(基板21)で受けた熱は、第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24に伝えられる。一方、第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24及び第2電極27に伝えられた熱は、空隙部30aを流れる低温熱媒体52に放出される。そのため、第1熱電変換膜23において、温接点である第1電極26側に位置する右端部23a(温接点側の端部)と、冷接点である第2電極27側に位置する左端部23b(冷接点側の端部)と、の間に温度差を生じさせることができる。同様に、第2熱電変換膜24において、温接点である第1電極26側に位置する左端部24b(温接点側の端部)と、冷接点である第2電極27側に位置する右端部24a(冷接点側の端部)との間に温度差を生じさせることができる。
従って、第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24のそれぞれにおいて、ゼーベック効果に基づく起電力を生じさせることができる。
特に、第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24が直列に電気接続されているので、第1端子28及び第2端子29を通じて、第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24のそれぞれから生じた起電力を総和した起電力を得ることができ、熱電変換体22の数に応じた発電量を得ることができる。
上記起電力について詳細に説明すると、第1熱電変換膜23はn型半導体であるので、冷接点となる第2電極27側から温接点となる第1電極26側に向けて、図2に示す矢印F1のように電流が流れる。これに対して、第2熱電変換膜24はp型半導体であるので、温接点となる第1電極26側から冷接点となる第2電極27側に向けて、図2に示す矢印F2のように電流が流れる。
従って、第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24において、同じ向きの起電力を生じさせることができ、上述したように複数の第1熱電変換膜23及び複数の第2熱電変換膜24のそれぞれで生じた起電力を、第1端子28及び第2端子29を通じて、その総和として取り出すことができる。
以上説明したように、本実施形態の熱電変換装置1によれば、角筒状体10の壁の内側に、熱電変換モジュール20の熱電変換体22が配置されていて、熱電変換体22と角筒状体10の上面板14(第1伝熱板41)とが第1伝熱部材31を介して熱的に接続されているので、角筒状体10の壁の外側に高温熱媒体51を、角筒状体10の壁の内側に低温熱媒体52を流すという方法で利用することができる。
なお、以上の説明では、熱電変換装置1の角筒状体10の壁の外側を流れる熱媒体を高温熱媒体51とし、角筒状体10の壁の内側を流れる熱媒体を低温熱媒体52としたが、この場合に限定されるものではない。例えば、角筒状体10の壁の外側を流れる熱媒体を低温熱媒体52とし、角筒状体10の壁の内側を流れる熱媒体を高温熱媒体51としてもよい。
この場合は、角筒状体10の上面板14(第1伝熱板41)、下面板13(基板21)及び側面板15a、15bは冷却部材として機能する。また、第1電極26は冷接点として機能し、第2電極27は温接点として機能する。
すなわち、第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24及び第2電極27は、空隙部30aを流れる高温熱媒体51から熱を受けるが、第1熱電変換膜23において、第1電極26側に位置する右端部23aは、第1電極26及び第1伝熱部材31を介して冷却されるため、温接点である第2電極27側に位置する左端部23b(温接点側の端部)と、冷接点である第1電極26側に位置する右端部23a(冷接点側の端部)と、の間に温度差を生じさせることができる。同様に、第2熱電変換膜24において、第1電極26側に位置する左端部24bは、第1電極26及び第1伝熱部材31を介して局所的に冷却されるため、温接点である第2電極27側に位置する右端部24a(温接点側の端部)と、冷接点である第1電極26側に位置する左端部24b(冷接点側の端部)との間に温度差を生じさせることができる。そして、この温度差によって、第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24のそれぞれにおいて、ゼーベック効果に基づく起電力を生じさせることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る熱電変換装置の第2実施形態について、図5〜図6を参照して説明する。図5は、本発明に係る熱電変換装置の第2実施形態を示す縦断面図(図3の視点に対応した縦断面図)である。図6は、図5に示すVI−VI線に沿った熱電変換装置の横断面図である。なお、第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図5〜図6に示すように、本実施形態の熱電変換装置2は、角筒状体10の下面板13が第2伝熱板42とされていて、第2伝熱板42と熱電変換モジュール20の基板21とを熱的に接続する第2伝熱部材32を備える点で、第1実施形態と異なっている。本実施形態の熱電変換装置2では、第2伝熱部材32が、角筒状体10の下面板13(第2伝熱板42)と熱電変換モジュール20の熱電変換体22の下側面(第2の面)とを、基板21を介して熱的に接続している。なお、第1伝熱部材31は、第1実施形態と同様に、角筒状体10の上面板14(第1伝熱板41)と熱電変換モジュール20の熱電変換体22の上側面(第1の面)とを、第1電極26を介して熱的に接続している。
(下面板:第2伝熱板)
下面板13である第2伝熱板42は平板状の部材であり、熱電変換装置2における受熱部材として機能する。従って、熱電変換装置2では、下面板13(第2伝熱板42)と、上面板14(第1伝熱板41)と、側面板15a、15bが受熱部材となる。
下面板13(第2伝熱板42)の材料としては、熱伝導率が熱電変換モジュール20の基板21の熱伝導率よりも高い材料であることが好ましく、例えばアルミニウム(Al)又は銅(Cu)などの金属材料が特に好ましい。
(第2伝熱部材)
第2伝熱部材32は、第1方向L1に間隔をあけて、基板21に熱的に接続するように複数配置されている。具体的には、第2伝熱部材32は、第1電極26の個数に対応して、第1方向L1に間隔をあけて4つ形成され、温接点として機能する各第1電極26に対して下方から対向するように配置されている。これにより、冷接点として機能する第2電極27の第1方向L1における位置は、第1方向L1に隣り合う第2伝熱部材32同士の中間位置となっている。
第2伝熱部材32は、第1電極26の形状に対応して、平面視で第2方向L2に長い縦長に形成されている。具体的には、第2伝熱部材32は、第1電極26よりも第2方向L2に長く形成されている。ただし、第2方向L2に沿った第2伝熱部材32の長さは、第1電極26の長さと同等あるいは第1電極26よりも短くても構わない。
第2伝熱部材32の上端面及び下端面は、平坦に形成されている。は、第1方向L1に沿った第1電極26の幅と同等とされている。ただし、第1方向L1に沿った第2伝熱部材32の幅は、第1方向L1に沿った第1電極26の幅よりも広くても構わないし、狭くても構わない。
複数の第2伝熱部材32の間には、空隙部30bが形成されている。すなわち、第2伝熱部材32は、基板21を介して熱電変換体22と下面板13(第2伝熱板42)とを熱的に接続させる機能と、第1方向L1に隣り合う第2伝熱部材32の間に、空隙部30bを形成する機能とを有する。
空隙部30bは、第2伝熱部材32の配置箇所を除いた下面板13(第2伝熱板42)と基板21との間に形成された空間であり、角筒状体10の第1開口11から導入された流体(熱媒体)の流路となる。この空隙部30bを通過した流体(熱媒体)は、第2開口12を通って外部に排出される。
第2伝熱部材32は、空隙部30bを通過する流体(熱媒体)の熱伝導率よりも熱伝導率が高い材料で形成されている。従って、下面板13(第2伝熱板42)の熱を、優先的に基板21を通じて第1電極26及び熱電変換体22に伝えることが可能とされている。
第2伝熱部材32の材料は、例えばアルミニウム(Al)又は銅(Cu)などの金属材料が特に好ましい。
ただし、第2伝熱部材32の材料としては、金属材料に限定されるものではなく、空隙部30bを通過する流体(熱媒体)の熱伝導率よりも熱伝導率が高い材料であれば良い。
(熱電変換装置の作用)
上述したように構成された本実施形態の熱電変換装置2によれば、角筒状体10の壁の内側に、熱電変換モジュール20の熱電変換体22が配置されていて、熱電変換体22の上側面(第1の面)と角筒状体10の上面板14(第1伝熱板41)とが第1伝熱部材31を介して熱的に接続され、熱電変換体22の下側面(第2の面)と角筒状体10の下面板13(第2伝熱板42)とが、第2伝熱部材32を介して熱的に接続されているので、角筒状体10の壁の外側に高温熱媒体51を、角筒状体10の壁の内側に低温熱媒体52を流すという方法で利用することができる。
すなわち、本実施形態の熱電変換装置2によれば、高温熱媒体51から角筒状体10の壁(下面板13、上面板14、側面板15a、15b)で受けた熱は、上面板14(第1伝熱板41)から第1伝熱部材31と第1電極26とを介して、あるいは下面板13(第2伝熱板42)から第2伝熱部材32及び基板21を介して優先的に第1熱電変換膜23の右端部23a及び第2熱電変換膜24の左端部24bに伝えられる。一方、第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24及び第2電極27に伝えられた熱は、空隙部30aを流れる低温熱媒体52に放出されるとともに基板21を介して空隙部30bを流れる低温熱媒体52に放出される。
そのため、第1熱電変換膜23において、温接点である第1電極26側に位置する右端部23a(温接点側の端部)と、冷接点である第2電極27側に位置する左端部23b(冷接点側の端部)と、の間に温度差を生じさせることができる。同様に、第2熱電変換膜24において、温接点である第1電極26側に位置する左端部24b(温接点側の端部)と、冷接点である第2電極27側に位置する右端部24a(冷接点側の端部)との間に温度差を生じさせることができる。そして、この温度差によって、第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24のそれぞれにおいて、ゼーベック効果に基づく起電力を生じさせることができる。
なお、以上の説明では、熱電変換装置2の角筒状体10の壁の外側を流れる熱媒体を高温熱媒体51とし、角筒状体10の壁の内側を流れる熱媒体を低温熱媒体52としたが、この場合に限定されるものではない。例えば、角筒状体10の壁の外側を流れる熱媒体を低温熱媒体52とし、角筒状体10の壁の内側を流れる熱媒体を高温熱媒体51としてもよい。
この場合は、角筒状体10の上面板14(第1伝熱板41)、下面板13(第2伝熱板42)及び側面板15a、15bは冷却部材として機能する。また、第1電極26は冷接点として機能し、第2電極27は温接点として機能する。
すなわち、第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24及び第2電極27は、空隙部30aを流れる高温熱媒体51から熱を受けるとともに、空隙部30bを流れる高温熱媒体51から基板21を介して熱を受けるが、第1熱電変換膜23において、第1電極26側に位置する右端部23aは、第1電極26及び第1伝熱部材31を介して局所的に冷却されるとともに、基板21及び第2伝熱部材32を介して局所的に冷却されるため、温接点である第2電極27側に位置する左端部23b(温接点側の端部)と、冷接点である第1電極26側に位置する右端部23a(冷接点側の端部)と、の間に温度差を生じさせることができる。同様に、第2熱電変換膜24において、第1電極26側に位置する左端部24bは、第1電極26及び第1伝熱部材31を介して局所的に冷却されるとともに、基板21及び第2伝熱部材32を介して局所的に冷却されるため、温接点である第2電極27側に位置する右端部24a(温接点側の端部)と、冷接点である第1電極26側に位置する左端部24b(冷接点側の端部)との間に温度差を生じさせることができる。そして、この温度差によって、第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24のそれぞれにおいて、ゼーベック効果に基づく起電力を生じさせることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る熱電変換装置の第3実施形態について、図7〜図8を参照して説明する。図7は、本発明に係る熱電変換装置の第3実施形態を示す縦断面図(図3の視点に対応した縦断面図)である。図8は、図7に示すVIII−VIII線に沿った熱電変換装置の横断面図である。
なお、第3実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図7〜図8に示すように、本実施形態の熱電変換装置3は、熱電変換モジュールが、複数個の熱電変換モジュール20a〜20dが多段に積層された熱電変換モジュール積層体60である点で、第1実施形態と異なっている。熱電変換モジュール積層体60の各熱電変換モジュール20a〜20dの熱電変換体22は、角筒状体10の壁の内側に配置されている。熱電変換モジュール積層体60のうち、最上段以外の段に位置する熱電変換モジュール20b〜20dの熱電変換体22は、その上段に位置する熱電変換モジュール20a〜20cの熱電変換体22と、第3伝熱部材33によって熱的に接続されている。
角筒状体10の上面板14は、第1実施形態と同様に、第1伝熱板41とされており、熱電変換装置3は、上面板14(第1伝熱板41)と、熱電変換モジュール積層体60の最上段に位置する熱電変換モジュール20aの熱電変換体22とを熱的に接続する第4伝熱部材34を備える。また、角筒状体10の下面板13は、最下段に位置する熱電変換モジュール20dの基板21dとされている。従って、熱電変換装置3では、下面板13(基板21d)と、上面板14(第1伝熱板41)と、側面板15a、15bが受熱部材となる。
(熱電変換モジュール積層体)
熱電変換モジュール積層体60は、複数個の熱電変換モジュール20a〜20dが基板21a〜21dの厚さ方向に沿って積層されている。本実施形態では、熱電変換モジュール積層体60は、4個の熱電変換モジュール20a〜20dを積層しているが、熱電変換モジュールの数は、特に制限はない。なお、本実施形態の熱電変換装置3において、熱電変換モジュール20a〜20dは、それぞれ基板21、第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24、第1電極26、第2電極27、第1端子28及び第2端子29から構成されており、第1実施形態の熱電変換モジュール20と同じである。
熱電変換モジュール積層体60の第3伝熱部材33は、第1方向L1に間隔をあけて、基板21と第1電極26を介して、熱電変換モジュール20b〜20dの熱電変換体22と、その上段に位置する熱電変換モジュール20a〜20cの熱電変換体22とを熱的に接続するように複数配置されている。具体的には、第3伝熱部材33は、第1電極26の個数に対応して、第1方向L1に間隔をあけて4つ形成され、熱電変換モジュール20a〜20dの各第1電極26に対して下方から対向するように、温接点として機能する熱電変換モジュール20a〜20dの各第1電極26を基板21a〜21cを介して熱的に接続するように配置されている。これにより、熱電変換モジュール20b〜20dの熱電変換体22と、その上段に位置する熱電変換モジュール20a〜20cの熱電変換体22とが、第3伝熱部材33と基板21a〜21cと第1電極26とを介して熱的に接続すされる。また、冷接点として機能する熱電変換モジュール20a〜20dの各第2電極27の第1方向L1における位置は、第1方向L1に隣り合う第3伝熱部材33同士の中間位置となっている。
第3伝熱部材33は、第1電極26の形状に対応して、平面視で第2方向L2に長い縦長に形成されている。具体的には、第2伝熱部材32は、第1電極26よりも第2方向L2に長く形成されている。ただし、第2方向L2に沿った第2伝熱部材32の長さは、第1電極26の長さと同等あるいは第1電極26よりも短くても構わない。
第3伝熱部材33の上端面及び下端面は、平坦に形成されている。第1方向L1に沿った第3伝熱部材33の幅は、第1方向L1に沿った第1電極26の幅と同等とされている。ただし、第1方向L1に沿った第3伝熱部材33の幅は、第1方向L1に沿った第1電極26の幅よりも広くても構わないし、狭くても構わない。
複数の第3伝熱部材33の間には、空隙部30cが形成されている。すなわち、第3伝熱部材33は、基板21a〜21cと第1電極26を介して、熱電変換モジュール20b〜20dの熱電変換体22と、その上段に位置する熱電変換モジュール20a〜20cの熱電変換体22とを熱的に接続させる機能と、第1方向L1に隣り合う第3伝熱部材33の間に、空隙部30cを形成する機能とを有する。
空隙部30cは、第3伝熱部材33の配置箇所を除いた熱電変換モジュール20b〜20dの熱電変換体22及び第2電極27と、その上段に位置する熱電変換モジュール20a〜20cの基板21との間に形成された空間であり、角筒状体10の第1開口11から導入された流体(熱媒体)の流路となる。この空隙部30cを通過した流体(熱媒体)は、第2開口12を通って外部に排出される。
第3伝熱部材33は、空隙部30cを通過する流体(熱媒体)の熱伝導率よりも熱伝導率が高い材料で形成されている。従って、各熱電変換モジュール20a〜20dの熱を、互いに伝えることが可能とされている。
第3伝熱部材33の材料は、例えばアルミニウム(Al)又は銅(Cu)などの金属材料が特に好ましい。
ただし、第3伝熱部材33の材料としては、金属材料に限定されるものではなく、空隙部30cを通過する流体の熱伝導率よりも熱伝導率が高い材料であれば良い。
(第4伝熱部材)
第4伝熱部材34は、第1方向L1に間隔をあけて、熱電変換モジュール積層体60の最上段に位置する熱電変換モジュール20aの熱電変換体22に熱的に接続するように、第1方向L1に一定の間隔をあけて複数配置されている。具体的には、第4伝熱部材34は、熱電変換モジュール20aの第1電極26の個数に対応して、第1方向L1に間隔をあけて4つ形成され、温接点として機能する各第1電極26に対して上方から対向するように配置されている。これにより、冷接点として機能する第2電極27の第1方向L1における位置は、第1方向L1に隣り合う第4伝熱部材34同士の中間位置となっている。
第4伝熱部材34は、第1電極26の形状に対応して、平面視で第2方向L2に長い縦長に形成されている。具体的には、第4伝熱部材34は、第1電極26よりも第2方向L2に長く形成されている。ただし、第2方向L2に沿った第4伝熱部材34の長さは、第1電極26の長さと同等あるいは第1電極26よりも短くても構わない。
第4伝熱部材34の上端面及び下端面は、平坦に形成されている。第1方向L1に沿った第4伝熱部材34の幅は、第1方向L1に沿った第1電極26の幅と同等とされている。ただし、第1方向L1に沿った第4伝熱部材34の幅は、第1方向L1に沿った第1電極26の幅よりも広くても構わないし、狭くても構わない。
複数の第4伝熱部材34の間には、空隙部30dが形成されている。すなわち、第4伝熱部材34は、第1電極26とともに熱電変換体22と上面板14(第1伝熱板41)とを熱的に接続させる機能と、第1方向L1に隣り合う第4伝熱部材34の間に、空隙部30dを形成する機能とを有する。
空隙部30dは、第4伝熱部材34の配置箇所を除いた上面板14(第1伝熱板41)と、熱電変換体22及び第2電極27との間に形成された空間であり、角筒状体10の第1開口11から導入された流体(熱媒体)の流路となる。この空隙部30dを通った流体(熱媒体)は、第2開口12を通って外部に排出される。
第4伝熱部材34は、第1電極26とともに、空隙部30aを通過する流体(熱媒体)の熱伝導率よりも熱伝導率が高い材料で形成されている。従って、上面板14(第1伝熱板41)の熱を、優先的に第4伝熱部材34及び第1電極26を通じて熱電変換体22に伝えることが可能とされている。
第4伝熱部材34の材料は、第1実施形態の第1伝熱部材31の場合と同じものを用いることができる。なお、第4伝熱部材34の材料として、導電性が高い金属材料を用いる場合には、第1実施形態の場合と同様に、第4伝熱部材34と第1電極26との間には絶縁材を介在させることが好ましい。なお、絶縁材の材料は、第1実施形態の場合と同じものを用いることができる。
(熱電変換装置の作用)
上述したように構成された本実施形態の熱電変換装置3によれば、角筒状体10の壁の内側に、熱電変換モジュール積層体60の各熱電変換モジュール20a〜20dの熱電変換体22が配置されていて、熱電変換モジュール積層体60の最上段に位置する熱電変換モジュール20aの熱電変換体22と、角筒状体10の上面板14(第1伝熱板41)とが第4伝熱部材34を介して熱的に接続されているので、角筒状体10の壁の外側に高温熱媒体51を、角筒状体10の壁の内側に低温熱媒体52を流すという方法で利用することができる。
すなわち、本実施形態の熱電変換装置3によれば、高温熱媒体51から角筒状体10の壁(下面板13、上面板14、側面板15a、15b)で受けた熱は、上面板14(第1伝熱板41)から第4伝熱部材34と第1電極26とを介して、優先的に、熱電変換モジュール20aの第1熱電変換膜23の右端部23a及び第2熱電変換膜24の左端部24bに伝えられ、さらに、基板21a〜21c、第3伝熱部材33及び熱電変換モジュール20b〜20dの第1電極26を介して、優先的に、熱電変換モジュール20b〜20dの第1熱電変換膜23の右端部23a及び第2熱電変換膜24の左端部24bに伝えられる。また、高温熱媒体51から角筒状体10の壁(下面板13、上面板14、側面板15a、15b)で受けた熱は、下面板13(基板21d)から第1電極26、第3伝熱部材33及び基板21a〜21cを介して、優先的に、熱電変換モジュール20a〜20cの第1熱電変換膜23の右端部23a及び第2熱電変換膜24の左端部24bに伝えられる。一方、熱電変換モジュール20aの第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24及び第2電極27に伝えられた熱は、空隙部30dを流れる低温熱媒体52に放出されるとともに、基板21aを介して空隙部30cを流れる低温熱媒体52に放出される。また、熱電変換モジュール20b〜dの第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24及び第2電極27に伝えられた熱は、直接もしくは基板21b〜21cを介して空隙部30cを流れる低温熱媒体52に放出される。
そのため、各熱電変換モジュール20a〜20dの第1熱電変換膜23において、温接点である第1電極26側に位置する右端部23a(温接点側の端部)と、冷接点である第2電極27側に位置する左端部23b(冷接点側の端部)と、の間に温度差を生じさせることができる。同様に、各熱電変換モジュール20a〜20dの第2熱電変換膜24において、温接点である第1電極26側に位置する左端部24b(温接点側の端部)と、冷接点である第2電極27側に位置する右端部24a(冷接点側の端部)との間に温度差を生じさせることができる。そして、この温度差によって、各熱電変換モジュール20a〜0dの第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24のそれぞれにおいて、ゼーベック効果に基づく起電力を生じさせることができる。
なお、以上の説明では、熱電変換装置3の角筒状体10の壁の外側を流れる熱媒体を高温熱媒体51とし、角筒状体10の壁の内側を流れる熱媒体を低温熱媒体52としたが、この場合に限定されるものではない。例えば、角筒状体10の壁の外側を流れる熱媒体を低温熱媒体52とし、角筒状体10の壁の内側を流れる熱媒体を高温熱媒体51としてもよい。
この場合は、角筒状体10の上面板14(第1伝熱板41)、下面板13(基板21d)及び側面板15a、15bは冷却部材として機能する。また、熱電変換モジュール20a〜20d第1電極26は冷接点として機能し、熱電変換モジュール20a〜20dの第2電極27は温接点として機能する。
すなわち、熱電変換モジュール20aの第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24及び第2電極27は、空隙部30dを流れる高温熱媒体51から熱を受けるとともに、空隙部30cを流れる高温熱媒体51から基板21aを介して熱を受け、熱電変換モジュール20b〜20cの第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24及び第2電極27は、空隙部30cを流れる高温熱媒体51から熱を受けるとともに、空隙部30cを流れる高温熱媒体51から基板21b〜21cを介して熱を受け、熱電変換モジュール20dの第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24及び第2電極27は、空隙部30cを流れる高温熱媒体51から熱を受けるが、各熱電変換モジュール20a〜20dの第1熱電変換膜23において、第1電極26側に位置する右端部23aは、第1電極26と基板21a〜21cと第4伝熱部材34又は第3伝熱部材33とを介して局所的に冷却されるため、温接点である第2電極27側に位置する左端部23b(温接点側の端部)と、冷接点である第1電極26側に位置する右端部23a(冷接点側の端部)と、の間に温度差を生じさせることができる。同様に、各熱電変換モジュール20a〜20dの第2熱電変換膜24において、第1電極26側に位置する左端部24bは、第1電極26と基板21a〜21cと第4伝熱部材34又は第3伝熱部材33とを介して局所的に冷却されるため、温接点である第2電極27側に位置する右端部24a(温接点側の端部)と、冷接点である第1電極26側に位置する左端部24b(冷接点側の端部)との間に温度差を生じさせることができる。そして、この温度差によって、各熱電変換モジュール20a〜20dの第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24のそれぞれにおいて、ゼーベック効果に基づく起電力を生じさせることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明に係る熱電変換装置の第4実施形態について、図9〜図10を参照して説明する。図9は、本発明に係る熱電変換装置の第4実施形態を示す縦断面図(図3の視点に対応した縦断面図)である。図10は、図9に示すIX−IX線に沿った熱電変換装置の横断面図である。なお、第4実施形態においては、第3実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図9〜図10に示すように、本実施形態の熱電変換装置4は、角筒状体10の下面板13が第2伝熱板42とされている点と、第2伝熱板42と、熱電変換モジュール積層体60の最下段に位置する熱電変換モジュール20dの基板21dとを熱的に接続する第5伝熱部材35を備える点で、第3実施形態と異なっている。本実施形態の熱電変換装置4では、第5伝熱部材35が、角筒状体10の下面板13(第2伝熱板42)と熱電変換モジュール積層体60の最下段に位置する熱電変換モジュール20dの熱電変換体22の下側面(第2の面)とを、基板21dを介して熱的に接続している。
(第5伝熱部材)
第5伝熱部材35は、第1方向L1に間隔をあけて、基板21dに熱的に接続するように複数配置されている。具体的には、第5伝熱部材35は、熱電変換モジュール20dの第1電極26の個数に対応して、第1方向L1に間隔をあけて4つ形成され、温接点として機能する各第1電極26に対して下方から対向するように配置されている。これにより、冷接点として機能する熱電変換モジュール20dの第2電極27の第1方向L1における位置は、第1方向L1に隣り合う第5伝熱部材35同士の中間位置となっている。
第5伝熱部材35は、熱電変換モジュール20dの第1電極26の形状に対応して、平面視で第2方向L2に長い縦長に形成されている。具体的には、第5伝熱部材35は、熱電変換モジュール20dの第1電極26よりも第2方向L2に長く形成されている。ただし、第2方向L2に沿った第5伝熱部材35の長さは、熱電変換モジュール20dの第1電極26の長さと同等あるいは第1電極26よりも短くても構わない。
第5伝熱部材35の上端面及び下端面は、平坦に形成されている。第1方向L1に沿った第5伝熱部材35の幅は、第1方向L1に沿った熱電変換モジュール20dの第1電極26の幅と同等とされている。ただし、第1方向L1に沿った第5伝熱部材35の幅は、第1方向L1に沿った熱電変換モジュール20dの第1電極26の幅よりも広くても構わないし、狭くても構わない。
複数の第5伝熱部材35の間には、空隙部30eが形成されている。すなわち、第5伝熱部材35は、基板21dを介して熱電変換体22と下面板13(第2伝熱板42)とを熱的に接続させる機能と、第1方向L1に隣り合う第5伝熱部材35の間に、空隙部30eを形成する機能とを有する。
空隙部30eは、第5伝熱部材35の配置箇所を除いた下面板13(第2伝熱板42)と基板21との間に形成された空間であり、角筒状体10の第1開口11から導入された流体(熱媒体)の流路となる。この空隙部30eを通過した流体(熱媒体)は、第2開口12を通って外部に排出される。
第5伝熱部材35は、空隙部30eを通過する流体(熱媒体)の熱伝導率よりも熱伝導率が高い材料で形成されている。従って、下面板13(第2伝熱板42)の熱を、優先的に熱電変換モジュール20dの基板21dを通じて第1電極26及び熱電変換体22に伝えることが可能とされている。
第5伝熱部材35の材料は、第2実施形態の第2伝熱部材32の場合と同じものを用いることができる。
(下面板:第2伝熱板)
本実施形態の熱電変換装置4において、角筒状体10の下面板13(第2伝熱板42)としては、第2実施形態の場合と同じものを用いることができる。
(熱電変換装置の作用)
上述したように構成された本実施形態の熱電変換装置4によれば、角筒状体10の壁の内側に、熱電変換モジュール積層体60の各熱電変換モジュール20a〜20dの熱電変換体22が配置されていて、熱電変換モジュール積層体60の最上段に位置する熱電変換モジュール20aの熱電変換体22と、角筒状体10の上面板14(第1伝熱板41)とが第4伝熱部材34を介して熱的に接続され、熱電変換モジュール積層体60の最下段の段に位置する熱電変換モジュール20dの熱電変換体22と、角筒状体10の下面板13(第2伝熱板42)とが、第5伝熱部材35を介して熱的に接続しているので、角筒状体10の壁の外側に高温熱媒体51を、角筒状体10の壁の内側に低温熱媒体52を流すという方法で利用することができる。
すなわち、本実施形態の熱電変換装置3によれば、高温熱媒体51から角筒状体10の壁(下面板13、上面板14、側面板15a、15b)で受けた熱は、上面板14(第1伝熱板41)から第4伝熱部材34と第1電極26とを介して、優先的に、熱電変換モジュール20aの第1熱電変換膜23の右端部23a及び第2熱電変換膜24の左端部24bに伝えられ、さらに、基板21a〜21c、第3伝熱部材33及び熱電変換モジュール20b〜20dの第1電極26を介して、優先的に、熱電変換モジュール20b〜20dの第1熱電変換膜23の右端部23a及び第2熱電変換膜24の左端部24bに伝えられる。また、高温熱媒体51から角筒状体10の壁(下面板13、上面板14、側面板15a、15b)で受けた熱は、下面板13(第2伝熱板42)から第5伝熱部材35と基板21dとを介して、優先的に、熱電変換モジュール20dの第1熱電変換膜23の右端部23a及び第2熱電変換膜24の左端部24bに伝えられ、さらに、熱電変換モジュール20b〜20dの第1電極26、第3伝熱部材33及び基板21a〜21cを介して、優先的に、熱電変換モジュール20a〜20cの第1熱電変換膜23の右端部23a及び第2熱電変換膜24の左端部24bに伝えられる。一方、熱電変換モジュール20aの第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24及び第2電極27に伝えられた熱は、空隙部30dを流れる低温熱媒体52に放出されるとともに、基板21aを介して空隙部30cを流れる低温熱媒体52に放出される。また、熱電変換モジュール20b〜20cの第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24及び第2電極27に伝えられた熱は、直接もしくは基板21b〜21cを介して空隙部30cを流れる低温熱媒体52に放出される。さらに、熱電変換モジュール20dの第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24及び第2電極27に伝えられた熱は、空隙部30cを流れる低温熱媒体52に放出されるとともに、基板21dを介して空隙部30eを流れる低温熱媒体52に放出される。
そのため、各熱電変換モジュール20a〜20dの第1熱電変換膜23において、温接点である第1電極26側に位置する右端部23a(温接点側の端部)と、冷接点である第2電極27側に位置する左端部23b(冷接点側の端部)と、の間に温度差を生じさせることができる。同様に、各熱電変換モジュール20a〜20dの第2熱電変換膜24において、温接点である第1電極26側に位置する左端部24b(温接点側の端部)と、冷接点である第2電極27側に位置する右端部24a(冷接点側の端部)との間に温度差を生じさせることができる。そして、この温度差によって、各熱電変換モジュール20a〜20dの第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24のそれぞれにおいて、ゼーベック効果に基づく起電力を生じさせることができる。
なお、以上の説明では、熱電変換装置4の角筒状体10の壁の外側を流れる熱媒体を高温熱媒体51とし、角筒状体10の壁の内側を流れる熱媒体を低温熱媒体52としたが、この場合に限定されるものではない。例えば、角筒状体10の壁の外側を流れる熱媒体を低温熱媒体52とし、角筒状体10の壁の内側を流れる熱媒体を高温熱媒体51としてもよい。
この場合は、角筒状体10の上面板14(第1伝熱板41)、下面板13(第2伝熱板42)及び側面板15a、15bは冷却部材として機能する。また、熱電変換モジュール20a〜20dの第1電極26は冷接点として機能し、熱電変換モジュール20a〜20dの第2電極27は温接点として機能する。
すなわち、熱電変換モジュール20aの第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24及び第2電極27は、空隙部30dを流れる高温熱媒体51から熱を受けるとともに、空隙部30cを流れる高温熱媒体51から基板21aを介して熱を受け、また、熱電変換モジュール20b〜20cの第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24及び第2電極27は、受熱部材として空隙部30cを流れる高温熱媒体51から熱を受けるとともに、空隙部30cを流れる高温熱媒体51から基板21b〜21cを介して熱を受け、熱電変換モジュール20dの第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24及び第2電極27は、空隙部30cを流れる高温熱媒体51から熱を受けるとともに、空隙部30eを流れる高温熱媒体51から基板21dを介して熱を受けるが、各熱電変換モジュール20a〜20dの第1熱電変換膜23において、第1電極26側に位置する右端部23aは、第1電極26と、基板21a〜21dと、第4伝熱部材34、第3伝熱部材33又は第5伝熱部材35とを介して局所的に冷却されるため、温接点である第2電極27側に位置する左端部23b(温接点側の端部)と、冷接点である第1電極26側に位置する右端部23a(冷接点側の端部)と、の間に温度差を生じさせることができる。同様に、各熱電変換モジュール20a〜20dの第2熱電変換膜24において、第1電極26側に位置する左端部24bは、第1電極26と、基板21a〜21dと、第4伝熱部材34、第3伝熱部材33又は第5伝熱部材35とを介して局所的に冷却されるため、温接点である第2電極27側に位置する右端部24a(温接点側の端部)と、冷接点である第1電極26側に位置する左端部24b(冷接点側の端部)との間に温度差を生じさせることができる。そして、この温度差によって、各熱電変換モジュール20a〜20dの第1熱電変換膜23及び第2熱電変換膜24のそれぞれにおいて、ゼーベック効果に基づく起電力を生じさせることができる。
(第5実施形態)
次に、本発明に係る熱電変換装置の第5実施形態について、図11を参照して説明する。図11は、本発明に係る熱電変換装置の第5実施形態を示す縦断面図(図3の視点に対応した縦断面図)である。
なお、第5実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図11に示すように、本実施形態の熱電変換装置5は、熱電変換モジュール20の熱媒体となる流体と接する面、すなわち、熱電変換体22、電極25、第1端子28、第2端子29の表面に保護膜70が設けられている点において、第1実施形態と相違する。
保護膜70の材料の例としては、酸化アルミニウム、酸化シリコン、窒化シリコンが挙げられる。保護膜70の形成方法としては、スパッタリング法、CVD法(化学気相成長法)が挙げられる。
(熱電変換装置の作用)
上述したように構成された本実施形態の熱電変換装置5によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏功することができることに加え、以下の作用効果をさらに奏功することができる。
すなわち、本実施形態の熱電変換装置5によれば、熱電変換モジュール20のうちの熱媒体となる流体と接する面に保護膜70が設けられているので、熱電変換モジュール20と熱媒体とが直接接触することがない。このため、熱電変換モジュール20の熱電変換体22、電極25、第1端子28、第2端子29などの各部材について、熱媒体との接触による劣化が起こりにくくなる。よって、熱電変換モジュール20の各部材や熱媒体として用いる材料の選択の幅が広くなる。
(第6実施形態)
次に、本発明に係る熱電変換装置の第6実施形態について、図12を参照して説明する。図12は、本発明に係る熱電変換装置の第6実施形態を示す縦断面図(図3の視点に対応した縦断面図)である。
なお、第6実施形態においては、第4実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図12に示すように、本実施形態の熱電変換装置6は、熱電変換モジュール20a〜20cの基板21a〜21cの下側面に、下方に開口した平面視矩形状の第1凹部36が第1方向L1に間隔をあけて複数設けられていて、熱電変換モジュール20dの基板21dの下側面に、下方に開口した平面視矩形状の第2凹部37が第1方向L1に間隔をあけて複数設けられている点において、第4実施形態と相違する。
第1凹部36は、熱電変換モジュール20a〜20cの第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24及び第2電極27の下方に位置するように形成されている。これによって、熱電変換モジュール20a〜20dの間を流体(熱媒体)が流れる流路(空間)が形成されるとともに、温接点として機能する熱電変換モジュール20a〜20cの各第1電極26に対して下方から対向するように第1凸部38が第1方向L1に間隔をあけて形成される。第1凸部38は、第1電極26を介して、熱電変換モジュール20b〜20dの熱電変換体22と、その上段に位置する熱電変換モジュール20a〜20cの熱電変換体22とを熱的に接続する。すなわち、本実施形態の熱電変換装置6では、第4実施形態の第3伝熱部材33にかえて、第1凸部38が第4実施形態の第3伝熱部材33と同様に作用する。
第2凹部37は、熱電変換モジュール20dの第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24及び第2電極27の下方に位置するように形成されている。これによって、熱電変換モジュール積層体60と下面板13(第2伝熱板42)との間を流体(熱媒体)が流れる流路(空間)が形成されるとともに、温接点として機能する熱電変換モジュール20dの第1電極26に対して下方から対向するように第2凸部39が第1方向L1に間隔をあけて形成される。第2凸部39は、角筒状体10の下面板13(第2伝熱板42)と熱電変換モジュール積層体60の最下段に位置する熱電変換モジュール20dの熱電変換体22の下側面(第2の面)とを熱的に接続している。すなわち、本実施形態の熱電変換装置6では、第4実施形態の第5伝熱部材35にかえて、第2凸部39が第4実施形態の第5伝熱部材35と同様に作用する。
(熱電変換装置の作用)
上述したように構成された本実施形態の熱電変換装置6によれば、第4実施形態と同様の作用効果を奏功することができることに加え、以下の作用効果をさらに奏功することができる。
すなわち、本実施形態の熱電変換装置6によれば、熱電変換モジュール20a〜20cの基板21a〜21cの下側面に設けられた第1凹部36によって、第4実施形態の第3伝熱部材33と同様に作用する第1凸部38が形成され、熱電変換モジュール20dの基板21dの下側面に設けられた第2凹部37によって、第4実施形態の第5伝熱部材35と同様に作用する第2凸部39が形成されるので、装置のサイズを小型にすることができる。また、基板21a〜21cと第1凸部38及び基板21dと第2凸部39とが一体であるため、熱電変換モジュール20a〜20dの間の熱抵抗及び熱電変換モジュール20dと下面板13(第2伝熱板42)との間の熱抵抗が小さくなり、熱伝導効率が向上する。
(第7実施形態)
次に、本発明に係る熱電変換装置の第7実施形態について、図13を参照して説明する。図13は、本発明に係る熱電変換装置の第7実施形態を示す縦断面図(図3の視点に対応した縦断面図)である。
図13に示すように、本実施形態の熱電変換装置7は、角筒状体10の側面板15aの上下方向の両側端部に、上面板14(第1伝熱板41)及び下面板13(第2伝熱板42)のそれぞれに接するように折り曲げられた側面板連結具16aが設けられ、側面板15bの上下方向の両側端部に、上面板14(第1伝熱板41)及び下面板13(第2伝熱板42)のそれぞれに接するように折り曲げられた側面板連結具16bが設けられている点において、第4実施形態と相違する。
(第8実施形態)
次に、本発明に係る熱電変換装置を用いた発電装置について、図14〜図15を参照して説明する。本発明に係る熱電変換装置を用いた熱電装置の1実施形態を示す縦断面図であり、図15は、その模式図である。
図14〜図15に示すように、発電装置8は、熱電変換装置4と、熱電変換装置4が収容された管状容器80と、熱電変換装置4の角筒状体10の第1開口11に接続する熱媒体供給管81と、熱電変換装置4の角筒状体10の第2開口12に接続する熱媒体排出管82とを備える。なお、本実施形態では、第4実施形態の熱電変換装置4を使用しているが、熱電変換装置としては、上述した本実施形態の熱電変換装置のいずれを使用してもよい。
管状容器80は、高温熱媒体51が流れる管状体である。管状容器80は、例えば、自動車の排気管又は排気管に接続された管である。
熱媒体供給管81は、低温熱媒体52を熱電変換装置4の角筒状体10の第1開口11に供給するための配管であり、熱媒体排出管82は、角筒状体10の壁の内側を流れて、第2開口12から排出された低温熱媒体52を回収するための配管である。熱媒体供給管81は、熱電変換装置4の角筒状体10の壁の内側を流れる低温熱媒体52の流量を調整するための流量調節器83を備える。熱媒体供給管81及び熱媒体排出管82は、例えば、自動車のラジエータ(図示せず)などの放熱装置と組み合わせて使用してもよい。具体的には、低温熱媒体52として冷却液を、熱媒体供給管81から熱電変換装置4の第1開口11に供給し、第2開口12から排出された冷却液を熱媒体排出管82で回収し、ラジエータで冷却して、熱媒体供給管81に送るようにしてもよい。
なお、図14〜図15に示した発電装置8では、流量調節器83を熱媒体供給管81に配置しているが、熱媒体排出管82に流量調節器83を配置してもよい。例えば、熱媒体排出管82で回収された冷却液を、流量調節器83で流量を調整してラジエータに供給するようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。各実施形態は、その他様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが可能であることに加え、各実施形態における変形例を適宜組み合わせてもよい。さらに、これら実施形態やその変形例には、例えば当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、均等の範囲のものなどが含まれる。
例えば、上記各実施形態では、熱電変換モジュール20あるいは熱電変換モジュール積層体60を、角筒状体10の壁の内側に配置したが、この場合に限定されるものではない。具体的には、角筒状体10の代わりに円筒状体、楕円筒状体を用いてもよい。
また、上記各実施形態では、熱電変換体22の一例として第1熱電変換膜23、第2熱電変換膜24を例に挙げて説明したが、熱電変換体22の形状は膜に限定されるものではなく、例えばバルク状の熱電変換素子などであっても構わない。
また、上記各実施形態では、第1電極26、第1伝熱部材31、上面板14(第1伝熱板41)をそれぞれ熱的に接合する構成を例に挙げて説明したが、第1電極26と第1伝熱部材31とを一体として、第1電極26の厚さを第2電極27よりも厚くして、その第1電極26の上端面と第1伝熱板41の下端面とを熱的に接合してもよい。また、第1伝熱部材31と第1伝熱板41とを一体として、第1伝熱板41の下端面に凸部を形成し、その凸部の下端面と第1電極26の上端面とを熱的に接合してもよい。さらに、第1電極26と第1伝熱部材31の一部とを一体として、第1電極26の厚さを第2電極27よりも厚くし、第1伝熱部材31の残部と第1伝熱板41を一体として、第1伝熱板41の下端面に凸部を形成し、その凸部の下端面と第1電極26の上端面とを熱的に接合してもよい。なお、第1電極26と第1伝熱板41との間の熱抵抗を低減させる観点から、第1伝熱部材31は、第1電極26あるいは第1伝熱板41のどちらかと一体に形成されていることが好ましい。
また、第2実施形態及び第4実施形態では、下面板13(第2伝熱板42)と第2伝熱部材32とを熱的に接合する構成を例に挙げて説明したが、第2伝熱板42と第2伝熱部材32とを一体に成形してもよい。
また、上記各実施形態において、第1電極26及び第2電極27は必須なものではなく、具備しなくても構わない。
例えば、第1実施形態の熱電変換装置において、基板21の上側面上に、第1熱電変換膜23と第2熱電変換膜24とを第1方向L1に沿って交互に配置し、且つ第1熱電変換膜23と第2熱電変換膜24とが互いに接触するように形成してもよい。この場合、第1伝熱部材31は、第1熱電変換膜23の右端部23a及び第2熱電変換膜24の左端部24bに熱的に接合するように配設する。この場合も、第1伝熱部材31は、絶縁性部材を介して電気的に絶縁された状態で、第1熱電変換膜23の右端部23a及び第2熱電変換膜24の左端部24bに熱的に接合されることが好ましい。
この場合であっても、例えば第1実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。
また、第2実施形態において、熱電変換モジュール20の基板21は必須なものではなく、具備しなくても構わない。
例えば、第2実施形態の熱電変換装置において、第1熱電変換膜23と第2熱電変換膜24の厚さ方向に対向する第1の面と第2の面に対して、それぞれ第1伝熱部材と第2伝熱部材32を熱的に接続させてもよい。また、複数の熱電変換体22を仮想面内に設置して、この仮想面に垂直な方向に互いに対向する第1の面及び第2の面に対して、それぞれ第1伝熱部材と第2伝熱部材32を熱的に接続させてもよい。
また、第4実施形態において、熱電変換モジュール20a〜20bの基板21a〜21bは必須なものではなく、具備しなくても構わない。
例えば、第4実施形態の熱電変換装置において、熱電変換モジュール20a〜20bが基板21a〜21bを有しない場合は、第1熱電変換膜23と第2熱電変換膜24の厚さ方向に、熱電変換モジュール20a〜20bを積層してもよい。また、複数の熱電変換体22を仮想面内に設置して、この仮想面に垂直な方向に、熱電変換モジュール20a〜20bを積層してもよい。
また、上記各実施形態においては、角筒状体10の壁の外側に流体(熱媒体)を流しているが、この場合に限定されるものではない。
例えば、角筒状体10の壁の外側に高温熱媒体を流す代わりに、熱電変換装置を高温環境下に配置したり、角筒状体10の壁に固体の高温熱媒体を接触させたり、熱放射によって角筒状体10の壁を加熱するようにしてもよい。また、角筒状体10の壁の外側に低温熱媒体を流体として流す代わりに、熱電変換装置を低温環境下に配置したり、角筒状体10の壁に冷却部材を接触させたり、角筒状体10の壁の外側をフィン構造としてもよい。
さらに、上記各実施形態では、n型半導体である第1熱電変換膜23、及びp型半導体である第2熱電変換膜24によって熱電変換体22を構成したが、この場合に限定されるものではない。
例えば、熱電変換体22をn型半導体あるいはp型半導体のいずれか一方で構成してもよい。
1、2、3、4、5、6、7…熱電変換装置、8…発電装置、10…角筒状体、11…第1開口、12…第2開口、13…下面板、14…上面板、15a、15b…側面板、16a、16b…側面板連結具、20、20a、20b、20c、20d…熱電変換モジュール、21、21a、21b、21c、21d…基板、22…熱電変換体、23…第1熱電変換膜、24…第2熱電変換膜、25…電極、26…第1電極、27…第2電極、28…第1端子、29…第2端子、30a、30b、30c、30d、30e…空隙部、31…第1伝熱部材、32…第2伝熱部材、33…第3伝熱部材、34…第4伝熱部材、35…第5伝熱部材、36…第1凹部、37…第2凹部、38…第1凸部、39…第2凸部、41…第1伝熱板、42…第2伝熱板、51…高温熱媒体、52…低温熱媒体、60…熱電変換モジュール積層体、70…保護膜、80…管状容器、81…熱媒体供給管、82…熱媒体排出管、83…流量調節器

Claims (6)

  1. 一方の端部に第1の開口を有し、他方の端部に第2の開口を有する筒状体と、
    熱電変換体を有する熱電変換モジュールと、を有し、
    前記熱電変換体は、前記筒状体の壁の内側に配置されていて、
    前記筒状体の壁と前記熱電変換体を熱的に接続する第1伝熱部材を備える熱電変換装置。
  2. 前記熱電変換モジュールは、前記熱電変換体が配設された基板を有し、前記基板が前記筒状体の壁の一部である請求項1に記載の熱電変換装置。
  3. 前記熱電変換体が互いに対向する第1の面及び第2の面を有し、
    前記第1伝熱部材が、前記筒状体の壁と前記熱電変換体の前記第1の面を熱的に接続しており、
    さらに、前記筒状体の壁と前記熱電変換体の前記第2の面を熱的に接続する第2伝熱部材を備える請求項1に記載の熱電変換装置。
  4. 一方の端部に第1の開口を有し、他方の端部に第2の開口を有する筒状体と、
    複数個の熱電変換体が多段に積層された熱電変換モジュール積層体であって、最上段以外の段に位置する前記熱電変換体は、その上段に位置する前記熱電変換体と、第3伝熱部材を介して熱的に接続されている熱電変換モジュール積層体と、を有し、
    前記熱電変換モジュール積層体の熱電変換体は、前記筒状体の壁の内側に配置されていて、
    前記筒状体の壁と前記熱電変換モジュール積層体の最上段に位置する前記熱電変換体を熱的に接続する第4伝熱部材を備える熱電変換装置。
  5. 前記熱電変換モジュール積層体は、最下段の段に位置する前記熱電変換体が配設された基板を有し、前記基板が前記筒状体の壁の一部である請求項4に記載の熱電変換装置。
  6. さらに、前記筒状体の壁と前記熱電変換モジュール積層体の最下段に位置する前記熱電変換体を熱的に接続する第5伝熱部材を備える請求項4に記載の熱電変換装置。
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