JP2019059337A - エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ガス整流部材を構成する可撓性シートを重ねる回数が増えても、締結バンドの径の調整が不要であるエアバッグ装置を提供する。【解決手段】 本体部と、ガス噴出孔と、を有するインフレータと、メインバッグ部と、インフレータの本体部が挿入されるガス導入部と、を有するエアバッグと、インフレータの本体部の外周を取り巻くように、本体部とエアバッグのガス導入部との間に配置される、多層状態の可撓性シートからなるガス整流部材と、インフレータの本体部と、ガス整流部材と、エアバッグのガス導入部と、が重なる領域を、エアバッグのガス導入部の外側から締結する締結バンドと、を備え、多層状態におけるガス整流部材には、締結バンドと重なる相当部分に、締結バンドより同幅又は幅広の少なくとも1つのスリットが、インフレータの本体部の周方向に沿うように、かつ、インフレータの本体部の周長以上となる長さで設けられているエアバッグ装置。【選択図】 図2

Description

本発明は、エアバッグ装置に関する。より詳しくは、自動車等の車両の緊急時に膨張展開し、乗員を保護するエアバッグ装置に関するものである。
エアバッグ装置は、車両の衝突時等の緊急時に、乗員を保護するために、ガスが導入されて膨張したエアバッグを車室内(以下、単に「車内」とも言う)に展開させる装置である。エアバッグにガスを導入する手段としては、例えば、インフレータが用いられる。インフレータから発生したガスは、インフレータのガス噴出孔から噴出されるため、ガス噴出孔付近は高温状態になる。
例えば、特許文献1には、インフレータのガス噴出孔から噴出されたガスを案内しつつ、エアバッグをガスから保護することを目的としたエアバッグ装置が開示されている。このエアバッグ装置においては、布状部材(可撓性シート)がガス噴出孔を囲むように巻回されてガス整流部材が構成され、そのガス整流部材は、エアバッグのガス導入部に挿入された状態で、ガス導入部の外側から環状の締結バンドで締結されている。ガス整流部材(布状部材)は、ガス噴出孔から噴出されたガスからエアバッグを保護する役割を担っている。また、締結バンドは、ガス噴出孔から噴出されたガスがエアバッグの外部へ漏れ出さないようにシールする役割を担っている。
特開2009−214616号公報
エアバッグ装置に対しては、近年、エアバッグの大型化や、インフレータの小型化の要望が強くなっており、これらに伴って、インフレータのガス噴出孔から噴出されるガスの温度が高くなったり、噴出の勢いが強くなったりすることがあった。これに対して、上記特許文献1に記載のエアバッグ装置においては、ガスによるエアバッグへのダメージを軽減するために、布状部材の巻回数(布状部材を重ねる回数)を増やすことが考えられた。しかしながら、布状部材の巻回数を増やすと、その分締結バンドの径を大きくする必要があった。特に、インフレータの径は一定であることが多いため、布状部材の巻回数を増やす度に締結バンドの径を調整する必要があった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、ガス整流部材を構成する可撓性シートを重ねる回数が増えても、締結バンドの径の調整が不要であるエアバッグ装置を提供することを目的とするものである。
本発明の一態様は、筒状の本体部と、前記本体部の端部に設けられガスを噴出するガス噴出孔と、を有するインフレータと、袋状のメインバッグ部と、前記メインバッグ部から延出し前記インフレータの前記本体部が挿入されるガス導入部と、を有するエアバッグと、前記インフレータの前記本体部の外周を取り巻くように、前記本体部と前記エアバッグの前記ガス導入部との間に配置される、多層状態の可撓性シートからなるガス整流部材と、前記インフレータの前記本体部と、前記ガス整流部材と、前記エアバッグの前記ガス導入部と、が重なる領域を、前記エアバッグの前記ガス導入部の外側から締結する締結バンドと、を備え、前記多層状態における前記ガス整流部材には、前記締結バンドと重なる相当部分に、前記締結バンドより同幅又は幅広の少なくとも1つのスリットが、前記インフレータの前記本体部の周方向に沿うように、かつ、前記インフレータの前記本体部の周長以上となる長さで設けられているエアバッグ装置である。
本発明によれば、ガス整流部材を構成する可撓性シートを重ねる回数が増えても、締結バンドの径の調整が不要であるエアバッグ装置を提供することができる。
車両に取り付けられた実施形態のエアバッグ装置の初期状態を示す平面模式図である。 図1中のエアバッグ装置の展開状態を示す平面模式図である。 締結バンドの具体例を示す斜視模式図である。 ガス整流部材の構成例1を示す平面模式図であり、(a)は、ガス整流部材がインフレータの周囲に配置される前の状態を示し、(b)は、ガス整流部材がインフレータの周囲に配置された後の状態を示す。 図4(b)中の線分A1−A2に対応する部分を示す断面模式図である。 図4(b)中の線分B1−B2に対応する部分を示す断面模式図である。 図4(b)中のインフレータ及びガス整流部材がエアバッグのガス導入部に挿入され、締結バンドで締結された状態を示す断面模式図である。 ガス整流部材の構成例2を示す平面模式図であり、(a)は、ガス整流部材がインフレータの周囲に配置される前の状態を示し、(b)は、ガス整流部材がインフレータの周囲に配置された後の状態を示す。 図8(b)中の線分A3−A4に対応する部分を示す断面模式図である。 図8(b)中の線分B3−B4に対応する部分を示す断面模式図である。 図8(b)中のインフレータ及びガス整流部材がエアバッグのガス導入部に挿入され、締結バンドで締結された状態を示す断面模式図である。
実施形態のエアバッグ装置について、図面を参照して以下に説明する。なお、本実施形態では、エアバッグ装置としてカーテンエアバッグ装置を例に挙げて説明する。
まず、エアバッグ装置の初期状態について、図1を参照して以下に説明する。図1は、車両に取り付けられた実施形態のエアバッグ装置の初期状態を示す平面模式図である。図1では、車両の車内側の側壁(以下、単に「車両側壁」とも言う)を車内側から見た状態が図示されている。ここで、エアバッグ装置の初期状態とは、エアバッグが膨張展開を開始する前の状態を意味する。
エアバッグ装置1は、インフレータ10と、エアバッグ20と、ガス整流部材30と、締結バンド40と、を有している。
エアバッグ装置1は、車両50の車内側の側壁(車両側壁)の上方に内装材に覆われて収納されている。エアバッグ装置1は、車内の乗員に視認されないように、車両側壁と内装材との間に形成された空間(車両側壁の収納部)に収納されているが、図1では、説明の便宜上、エアバッグ装置1が特化して図示されている。
車両側壁は、座席に着座した乗員の側方に位置する車体部分であれば特に限定されず、サイドドア、ピラー、サイドウインドウ等を総称している。車両側壁としては、車両上方のルーフサイドレール51、車両前方のフロントピラー(Aピラー)52、車両中央のセンターピラー(Bピラー)53、車両後方のリアピラー(Cピラー)(図示せず)等が挙げられる。なお、図1では、車両側壁のうち、車両後方部分及び車両下方部分の図示が省略されている。本明細書では、フロントピラー52の中央よりも上側を車両側壁の上方とし、フロントピラー52の中央よりも下側を車両側壁の下方とする。
内装材としては、車両側壁を覆う部材であれば特に限定されず、例えば、ルーフサイドレール51を覆う天井材51A、フロントピラー52を覆うフロントピラートリム52A、センターピラー53を覆うセンターピラートリム53A、リアピラーを覆うリアピラートリム(図示せず)等が挙げられる。
エアバッグ20は、車両長手方向に沿って、ルーフサイドレール51、フロントピラー52、及び、リアピラーに配置されている。そして、エアバッグ20は、棒状に折り畳まれ、膨張時に破断可能なラッピング材(図示せず)で巻かれた状態で収納されている。車両50の緊急時(例えば、車両50の側面衝突時)には、インフレータ10から発生したガスがエアバッグ20の内部に導入されることで、エアバッグ20が膨張し、その折り畳みが解ける。そして、膨張したエアバッグ20から加わる力によって内装材が押し開けられると、エアバッグ20は車内に降下して更に膨張し、車両側壁の上方から下方へ向かってカーテン状に膨張展開する。その結果、膨張展開したエアバッグ20が、車両50の前後方向に沿って車両側壁を車内側から覆うため、車内の乗員は、頭部を中心に保護される。
次に、エアバッグ装置1の構成部材の詳細について、図2も参照して以下に説明する。図2は、図1中のエアバッグ装置の展開状態を示す平面模式図である。
インフレータ10は、シリンダー状(円柱状)のガス発生装置であり、筒状の本体部11と、本体部11の端部に設けられガスを噴出するガス噴出孔12と、を有している。インフレータ10は、センターピラー53の上方で、ルーフサイドレール51に取り付けられている。
インフレータ10は、車両50の緊急時に作動する。例えば、車両50に搭載された衝突検知センサが車両50の側面衝突を検知すると、衝突検知センサから送られた信号をECU(Engine Control Unit)が演算し、衝突のレベルが判定される。判定された衝突のレベルがエアバッグ20を膨張させる場合に該当すると、インフレータ10が着火され、燃焼による化学反応でガスが発生する。インフレータ10から発生したガスは、ガス噴出孔12からエアバッグ20の内部に導入される。
インフレータ10の種類は特に限定されず、例えば、ガス発生剤を燃焼させて発生するガスを利用するパイロ式インフレータ、圧縮ガスを利用するストアード式インフレータ、ガス発生剤を燃焼させて発生するガスと圧縮ガスとの混合ガスを利用するハイブリッド式インフレータ等が挙げられる。
エアバッグ20は、袋状のメインバッグ部21と、メインバッグ部21から延出しインフレータ10の本体部11が挿入されるガス導入部22と、を有している。エアバッグ20のガス導入部22にはインフレータ10のガス噴出孔12が挿入されているため、インフレータ10のガス噴出孔12から噴出されたガスは、ガス導入部22を通じて、メインバッグ部21の内部に導入される。エアバッグ20のガス導入部22は、エアバッグ20の上縁(車両高さ方向の上端)に配置されている。エアバッグ20において、ガス導入部22が車両50の前後方向の中央付近に配置されていることから、メインバッグ部21の内部では、車両50の前後方向の中央付近から前端へ向かうガスの流れと、車両50の前後方向の中央付近から後端へ向かうガスの流れとが生じることになる。
エアバッグ20は、第1基布26及び第2基布27を重ね合わせて外周接合部24に沿って接合することで、メインバッグ部21では袋状に、ガス導入部22では筒状に形成される。第1基布26及び第2基布27は、各々が独立した2枚の基布であってもよいし、1枚の基布を2つ折りにして形成される、同一の基布の対向する部分であってもよい。
第1基布26及び第2基布27としては、例えば、ナイロン66、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の糸で織られた布が用いられる。第1基布26及び第2基布27は、耐熱性の向上、気密性の向上等を図るために、シリコン等の無機物で表面が被覆されていてもよい。
外周接合部24は、エアバッグ20が気密性を有するように、第1基布26と第2基布27とが環状に接合された部分であり、エアバッグ20の膨張部分(メインバッグ部21)の外縁形状を規定する。第1基布26と第2基布27との接合方法は特に限定されず、例えば、縫合、接着、溶着、それらの組み合わせ等が挙げられる。
エアバッグ20は、メインバッグ部21の車両長手方向端部とガス導入部22との間の外周接合部24に囲まれた領域内に、第1基布26と第2基布27とが接合された複数の接合部25を有している。接合部25によれば、膨張時のメインバッグ部21の車幅方向における厚みを部分的に規制し、メインバッグ部21の膨張形状を制御することができる。
エアバッグ20には、複数の固定布(タブ)23がメインバッグ部21の上縁から突出するように接合されている。固定布23は、例えば、ボルト、クリップ等を用いて、ルーフサイドレール51及びフロントピラー52に固定される。
締結バンド40は、インフレータ10の本体部11と、ガス整流部材30と、エアバッグ20のガス導入部22と、が重なる領域を、エアバッグ20のガス導入部22の外側から締結するものである。締結バンド40を設けることにより、隙間を無くして気密性を高めたり、インフレータ10のガス噴出孔12から噴出されたガスの圧力で、インフレータ10の本体部11がエアバッグ20のガス導入部22から抜けることを防止したりすることができる。その結果、締結バンド40によれば、インフレータ10のガス噴出孔12から噴出されたガスがエアバッグ20の外部へ漏れ出さないようにすることができる。
締結バンド40としては、例えば、図3に示すような環状のものが用いられる。図3は、締結バンドの具体例を示す斜視模式図である。締結バンド40の締結方式としては、例えば、図3に示すように、一対のツメ41同士を引っ掛けて締結する方式、クランプ方式等が挙げられる。締結バンド40は、高温下においても高い締結力を保持する観点から、金属製のものであることが好ましい。
ガス整流部材30は、インフレータ10の本体部11の外周を取り巻くように、インフレータ10の本体部11とエアバッグ20のガス導入部22との間に配置されている。すなわち、エアバッグ20のガス導入部22には、インフレータ10のガス噴出孔12がガス整流部材30とともに挿入されている。ガス整流部材30によれば、インフレータ10のガス噴出孔12から噴出された直後の高温状態のガスからエアバッグ20を保護することができる。
ガス整流部材30は、多層状態の可撓性シートからなる。本明細書中、「多層状態の可撓性シート」とは、1枚の長尺状の可撓性シートが、インフレータ10の本体部11の外周上で複数回巻回された形態(後述する図4参照)と、複数枚の短尺状の可撓性シートが重ね合わされて、インフレータ10の本体部11の外周を取り巻いた状態で、端部同士が接合された形態(後述する図8参照)とを表す。
ガス整流部材30の構成例について、以下に説明する。
(構成例1)
構成例1は、1枚の長尺状の可撓性シートがインフレータ10の本体部11に複数回巻回されて、ガス整流部材30が構成される場合である。図4は、ガス整流部材の構成例1を示す平面模式図であり、(a)は、ガス整流部材がインフレータの周囲に配置される前の状態を示し、(b)は、ガス整流部材がインフレータの周囲に配置された後の状態を示す。図5は、図4(b)中の線分A1−A2に対応する部分を示す断面模式図である。図6は、図4(b)中の線分B1−B2に対応する部分を示す断面模式図である。図7は、図4(b)中のインフレータ及びガス整流部材がエアバッグのガス導入部に挿入され、締結バンドで締結された状態を示す断面模式図である。
図4(a)に示すように、ガス整流部材30を構成する長尺状の可撓性シート31には、少なくとも1つ(図4(a)では、3つ)のスリット32が設けられている。そして、可撓性シート31をインフレータ10の本体部11の周方向に沿って複数回巻回することで多層状態のガス整流部材30を形成すると、スリット32がインフレータ10の本体部11の周方向に沿って配列され、図4(b)に示すような、ガス整流部材30がインフレータ10の周囲に配置された構成物が得られる。その後、図4(b)に示すような構成物を、インフレータ10のガス噴出孔12側からエアバッグ20のガス導入部22に挿入し、ガス整流部材30のスリット32と重なる領域をエアバッグ20のガス導入部22の外側から締結バンド40で締結すると、図7に示すような状態が得られる。すなわち、多層状態におけるガス整流部材30には、締結バンド40と重なる相当部分にスリット32が設けられている。
図4(a)に示すように、ガス整流部材30を構成する可撓性シート31には、スリット32とは別に、複数のボルト穴33が設けられている。ボルト穴33は、ガス整流部材30を構成する可撓性シート31がインフレータ10の本体部11に複数回巻回される際に、図6に示すように、インフレータ10の本体部11から突出したボルト13が通る穴であり、スリット32とは区別される。インフレータ10の本体部11は、ボルト穴33を通ったボルト13によって、ルーフサイドレール51に取り付けられる。インフレータ10の本体部11にボルト13が設けられていない場合は、ガス整流部材30を構成する可撓性シート31にボルト穴33が設けられていなくてもよい。
図5に示すように、ガス整流部材30のスリット32は、可撓性シート31がインフレータ10の本体部11に複数回(図5では、4回)巻回された状態で、インフレータ10の本体部11の周方向に沿うように、かつ、インフレータ10の本体部11の周長以上となる長さで設けられている。ここで、ガス整流部材30のスリット32の長さとは、インフレータ10の本体部11の周方向における各々のスリット32の長さの総和(全長)を意味し、図5(図4(a))ではL1+L2+L3に相当する。以上により、ガス整流部材30の断面サイズは、スリット32が設けられた領域において、スリット32(可撓性シート31が介在しない部分)の分だけ小さくなる。よって、図7に示すように、インフレータ10の本体部11と、ガス整流部材30のスリット32と、エアバッグ20のガス導入部22と、が重なる領域を、エアバッグ20のガス導入部22の外側から締結バンド40で締結する場合、ガスによるエアバッグ20へのダメージを軽減するために、ガス整流部材30を構成する可撓性シート31の巻回数を増やしても、締結バンド40の径の調整が不要となる。具体例として、ガス整流部材30を構成する可撓性シート31の巻回数を1回増やしたい場合は、ガス整流部材30の締結バンド40と重なる相当部分に、インフレータ10の本体部11の周長と同じ長さ(全長)でスリット32を設ければよい。これにより、ガス整流部材30の断面サイズが、スリット32が設けられた領域において、可撓性シート31の厚み分だけ小さくなるため、可撓性シート31の巻回数を増やす前と同じ径の締結バンド40を用いることができ、結果的に、締結バンド40の径の調整が不要となる。また、ガス整流部材30を構成する可撓性シート31の巻回数を2回増やしたい場合は、ガス整流部材30の締結バンド40と重なる相当部分に、インフレータ10の本体部11の周長の2倍の長さ(全長)でスリット32を設ければよい。
ガス整流部材30によれば、可撓性シート31の巻回数を増やしても、締結バンド40の径を大きくする必要がないため、締結バンド40とルーフサイドレール51(車体部分)とが干渉しにくくなる。
図4(a)に示すように、ガス整流部材30のスリット32は、インフレータ10の本体部11の周方向に沿って互いに間隔をあけて複数設けられていることが好ましい。インフレータ10のガス噴出孔12からガスが噴出されると、エアバッグ20(ガス導入部22)及びガス整流部材30は、ガスの力によってインフレータ10の本体部11の長さ方向に引っ張られる。この際、ガス整流部材30のスリット32が、図4(a)に示すように複数設けられている場合は、1つだけ設けられている(例えば、複数のスリット32が連結されて1つになっている)場合と比較して、インフレータ10の本体部11の長さ方向に引っ張られにくくなり、結果的に、ガス整流部材30が損傷しにくくなる。
ガス整流部材30のスリット32が複数である場合、各々のスリット32のサイズは、互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。例えば、図4(a)(図5)では、インフレータ10の本体部11の周方向における各々のスリット32の長さL1、L2、L3が互いに同じである状態が例示されているが、これらの長さL1、L2、L3は、互いに異なっていてもよい。また、図4(a)(図6)では、インフレータ10の本体部11の長さ方向における各々のスリット32の幅W1、W2、W3が互いに同じである状態が例示されているが、これらの幅W1、W2、W3は、互いに異なっていてもよい。
ガス整流部材30のスリット32は、インフレータ10の本体部11の周方向に沿って設けられていればよいが、図5に示すように、ガス整流部材30の最内周面(インフレータ10の本体部11側の内周面)と最外周面(インフレータ10の本体部11とは反対側、すなわち、エアバッグ20のガス導入部22側の外周面)との間に設けられていることが好ましい。ガス整流部材30のスリット32が最内周面に設けられている場合、インフレータ10のガス噴出孔12からガスが噴出される際に、ガス整流部材30がガスの力によってインフレータ10の本体部11の長さ方向に引っ張られて損傷しやすくなることがある。一方、ガス整流部材30のスリット32が最外周面に設けられている場合、インフレータ10及びガス整流部材30をエアバッグ20のガス導入部22に挿入する際に、ガス整流部材30のスリット32がエアバッグ20のガス導入部22に引っ掛かりやすくなり、作業性が低下することがある。
図7に示すように、ガス整流部材30のスリット32は、締結バンド40と重なる相当部分で、締結バンド40より同幅又は幅広に設けられている。すなわち、インフレータ10の本体部11の長さ方向において、締結バンド40の両端は、ガス整流部材30のスリット32の両端と同じ位置又は内側に位置する。具体的には、締結バンド40は、エアバッグ20のガス導入部22を介して、ガス整流部材30のスリット32と重なり、かつ、インフレータ10の本体部11の長さ方向において、締結バンド40の幅WBは、各々のスリット32の幅W1、W2、W3以下である。ガス整流部材30の断面サイズは、スリット32が設けられた領域において、スリット32(可撓性シート31が介在しない部分)の分だけ小さくなる。そのため、図7に示すように、このような断面サイズが小さい領域を締結バンド40の全体で締結すると、スリット32が設けられていない領域(締結バンド40で締結されていない領域)との間で段差が生じる。よって、インフレータ10のガス噴出孔12からガスが噴出されて、エアバッグ20(ガス導入部22)及びガス整流部材30がインフレータ10の本体部11の長さ方向に引っ張られても、締結バンド40が上記の段差に引っ掛かって、エアバッグ20(ガス導入部22)及びガス整流部材30が締結バンド40から抜けにくくなる。
ガス整流部材30を構成する可撓性シート31としては、インフレータ10の本体部11の周方向に沿って曲げることができる程度の可撓性を有するものであれば特に限定されず、例えば、ナイロン66、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の糸で織られた布が用いられる。可撓性シート31は、耐熱性の向上を図るために、シリコン等の無機物で表面が被覆されていてもよい。この場合、可撓性シート31は、シリコン等の無機物で被覆された表面が内側(インフレータ10の本体部11側)になるように配置されていることが好ましい。
(構成例2)
構成例2は、複数枚の短尺状の可撓性シートが重ね合わされた状態でインフレータ10の本体部11の外周を取り巻いて、ガス整流部材30が構成される場合である。図8は、ガス整流部材の構成例2を示す平面模式図であり、(a)は、ガス整流部材がインフレータの周囲に配置される前の状態を示し、(b)は、ガス整流部材がインフレータの周囲に配置された後の状態を示す。図9は、図8(b)中の線分A3−A4に対応する部分を示す断面模式図である。図10は、図8(b)中の線分B3−B4に対応する部分を示す断面模式図である。図11は、図8(b)中のインフレータ及びガス整流部材がエアバッグのガス導入部に挿入され、締結バンドで締結された状態を示す断面模式図である。構成例2は、ガス整流部材30を構成する可撓性シートの枚数を変更したこと以外、構成例1と同様であるため、重複する点については説明を適宜省略する。
図8(a)に示すように、ガス整流部材30を構成する複数枚(図8(a)では、3枚)の短尺状の可撓性シート31a、31b、31cには、合計で少なくとも1つ(図8(a)では、3つ)のスリット32が設けられている。そして、可撓性シート31a、31b、31cを重ね合わせた状態で端部同士を接合することで筒状(多層状態)のガス整流部材30を形成し、インフレータ10の本体部11を筒状のガス整流部材30に挿入すると、スリット32がインフレータ10の本体部11の周方向に沿って配列され、図8(b)に示すような、ガス整流部材30がインフレータ10の周囲に配置された構成物が得られる。その後、図8(b)に示すような構成物を、インフレータ10のガス噴出孔12側からエアバッグ20のガス導入部22に挿入し、ガス整流部材30のスリット32と重なる領域をエアバッグ20のガス導入部22の外側から締結バンド40で締結すると、図11に示すような状態が得られる。すなわち、多層状態におけるガス整流部材30には、締結バンド40と重なる相当部分にスリット32が設けられている。
図8(b)(図9)に示すような可撓性シート31a、31b、31cの接合部分34の形成方法は特に限定されず、例えば、縫合、接着、溶着、それらの組み合わせ等が挙げられる。
図9に示すように、ガス整流部材30のスリット32は、可撓性シート31a、31b、31cの積層体がインフレータ10の本体部11の外周を取り巻いた状態で、インフレータ10の本体部11の周方向に沿うように、かつ、インフレータ10の本体部11の周長以上となる長さで設けられている。これにより、ガス整流部材30の断面サイズは、スリット32が設けられた領域において、スリット32(可撓性シート31b、31cが介在しない部分)の分だけ小さくなる。よって、図11に示すように、インフレータ10の本体部11と、ガス整流部材30のスリット32と、エアバッグ20のガス導入部22と、が重なる領域を、エアバッグ20のガス導入部22の外側から締結バンド40で締結する場合、ガスによるエアバッグ20へのダメージを軽減するために、ガス整流部材30を構成する可撓性シートの枚数を増やしても、締結バンド40の径の調整が不要となる。具体例として、ガス整流部材30を構成する可撓性シートの枚数を1枚増やしたい場合は、ガス整流部材30の締結バンド40と重なる相当部分に、インフレータ10の本体部11の周長と同じ長さ(全長)でスリット32を設ければよい。これにより、ガス整流部材30の断面サイズが、スリット32が設けられた領域において、1枚の可撓性シートの厚み分だけ小さくなるため、可撓性シートの枚数を増やす前と同じ径の締結バンド40を用いることができ、結果的に、締結バンド40の径の調整が不要となる。また、ガス整流部材30を構成する可撓性シートの枚数を2枚増やしたい場合は、ガス整流部材30の締結バンド40と重なる相当部分に、インフレータ10の本体部11の周長の2倍の長さ(全長)でスリット32を設ければよい。
ガス整流部材30を構成する可撓性シート31a、31b、31cの厚みは、互いに同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。
エアバッグ装置1の他の構成要素については、従来公知のエアバッグ装置と同様の構成要素を適宜用いることができる。
本発明は、上記実施形態に記載された内容に限定されるものではない。実施形態に記載された各構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜削除されてもよいし、追加されてもよいし、変更されてもよいし、組み合わされてもよい。
例えば、上記実施形態の変形例として、締結力を高めるために、締結バンド40が複数設けられていてもよい。本変形例において、ガス整流部材30のスリット32は、インフレータ10の本体部11の周方向に沿って複数列設けられていてもよい。また、エアバッグ装置1は、上記実施形態のようなカーテンエアバッグ装置の他に、ファーサイドエアバッグ装置等の、シリンダー状のインフレータが使用されるエアバッグ装置にも利用できる。
1:エアバッグ装置
10:インフレータ
11:本体部
12:ガス噴出孔
13:ボルト
20:エアバッグ
21:メインバッグ部
22:ガス導入部
23:固定布(タブ)
24:外周接合部
25:接合部
26:第1基布
27:第2基布
30:ガス整流部材
31、31a、31b、31c:可撓性シート
32:スリット
33:ボルト穴
34:接合部分
40:締結バンド
41:ツメ
50:車両
51:ルーフサイドレール
51A:天井材
52:フロントピラー(Aピラー)
52A:フロントピラートリム
53:センターピラー(Bピラー)
53A:センターピラートリム
L1、L2、L3:インフレータの本体部の周方向におけるスリットの長さ
W1、W2、W3:インフレータの本体部の長さ方向におけるスリットの幅
WB:インフレータの本体部の長さ方向における締結バンドの幅

Claims (3)

  1. 筒状の本体部と、前記本体部の端部に設けられガスを噴出するガス噴出孔と、を有するインフレータと、
    袋状のメインバッグ部と、前記メインバッグ部から延出し前記インフレータの前記本体部が挿入されるガス導入部と、を有するエアバッグと、
    前記インフレータの前記本体部の外周を取り巻くように、前記本体部と前記エアバッグの前記ガス導入部との間に配置される、多層状態の可撓性シートからなるガス整流部材と、
    前記インフレータの前記本体部と、前記ガス整流部材と、前記エアバッグの前記ガス導入部と、が重なる領域を、前記エアバッグの前記ガス導入部の外側から締結する締結バンドと、を備え、
    前記多層状態における前記ガス整流部材には、前記締結バンドと重なる相当部分に、前記締結バンドより同幅又は幅広の少なくとも1つのスリットが、前記インフレータの前記本体部の周方向に沿うように、かつ、前記インフレータの前記本体部の周長以上となる長さで設けられていることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 請求項1に記載のエアバッグ装置であって、
    前記少なくとも1つのスリットは、前記インフレータの前記本体部の周方向に沿って互いに間隔をあけて設けられる複数のスリットであることを特徴とするエアバッグ装置。
  3. 請求項1又は2に記載のエアバッグ装置であって、
    前記ガス整流部材は、1枚の可撓性シートが前記インフレータの前記本体部に複数回巻回されたものであることを特徴とするエアバッグ装置。
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