JP2019058269A - 遊技機 - Google Patents

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Toru Sugawara
徹 菅原
森 喜宏
Yoshihiro Mori
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Abstract

【課題】演出機器と制御装置との間の通信レスポンスが低下することを防止することができる遊技機を提供すること。【解決手段】プロジェクタ装置の制御LSIは、グラフィック基板から送信された映像信号に含まれるVSYNC(垂直同期信号)の受信時間間隔に生成したクロックの数をカウントし(S2221)、カウントしたクロックの数の移動平均が許容範囲外になった場合には(S2228でNO)、カウントしたクロックの数の移動平均に応じて副制御基板との間のボーレートを補正する(S2229〜S2230)。【選択図】図27

Description

本発明は、パチスロ等の遊技機に関する。
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、非同期シリアル通信で演出用制御基板と演出用の駆動基板を接続して制御を行うものが特許文献1に提案されている。
特開2017−047286号公報
演出用画像を投影するプロジェクタなどの演出機器と、演出機器を制御する制御基板などの制御装置との間の非同期シリアル通信に用いるクロックは、演出機器内に設けられたMCU(Micro Control Unit)によって生成されている。
しかしながら、プロジェクタのように熱を発生しやすい演出機器では、MCUによって生成されるクロックの周波数にズレが発生しやすくなる。通信速度(ボーレート)に対してクロックの周波数にズレが発生すると、受信側である演出機器や制御装置で受信エラーが発生しやすくなり、演出機器と制御装置との間の通信レスポンスが低下する。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、演出機器と制御装置との間の通信レスポンスが低下することを防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、
演出を実行する演出機器(プロジェクタ装置3300)と、
前記演出機器を制御する制御装置(副制御ユニット320U)と、を備え、
前記制御装置は、
前記演出機器を制御するとともに、前記演出機器と非同期シリアル通信を行う制御手段(副制御基板3200)と、
前記演出機器に映像信号を出力する映像信号出力手段(グラフィック基板40)と、を有し、
前記演出機器は、
前記制御手段との間の前記非同期シリアル通信を制御する通信制御手段(制御LSI3311のシリアル通信回路)と、
前記通信制御手段を動作させるためのクロックを生成する発振回路よりなるクロック生成手段(制御LSI3311の発振回路)と、
前記映像信号出力手段から出力された映像信号に含まれる垂直同期信号に基づいた同期処理を実行する同期処理手段(VSYNC割込み処理)と、を有し、
前記同期処理手段は、
前記垂直同期信号の受信時間間隔に前記クロック生成手段によって生成されたクロックの数を取得し、取得したクロックの数の移動平均の値を算出する平均値算出手段と、
前記平均値算出手段により算出した移動平均の値が許容範囲外になった場合には、取得したクロックの数の移動平均の値に基づいて前記制御手段との間の通信速度を前記通信制御手段に補正させる通信速度補正手段(VSYNC割込み処理のS2225〜S2232)と、を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、演出機器において、垂直同期信号の受信時間間隔中に生成されたクロックの数の移動平均が許容範囲外になった場合には、垂直同期信号の受信時間間隔中に生成されたクロックの数の移動平均に応じて制御装置との間の通信速度を補正することで、演出機器や制御装置で発生する受信エラーを抑制するため、演出機器と制御装置との間の通信レスポンスが低下することを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、演出機器において、垂直同期信号の受信時間間隔中に生成されたクロックの数の移動平均が許容範囲外になった場合には、垂直同期信号の受信時間間隔中に生成されたクロックの数の移動平均に応じて制御装置との間の通信速度を補正するため、制御装置との間の通信速度が頻繁に補正されたり、単発的なノイズの影響を受けて制御装置との間の通信速度が補正されたりすることを防止することができる。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記平均値算出手段は、単純移動平均により前記移動平均の値を算出するようにしてもよい。
また、本発明に係る遊技機において、
前記平均値算出手段は、加重移動平均により前記移動平均の値を算出するようにしてもよい。
また、本発明に係る遊技機において、
前記平均値算出手段は、指数平滑移動平均により前記移動平均の値を算出するようにしてもよい。
本発明によれば、演出機器と制御装置との間の通信レスポンスが低下することを防止することができる遊技機を提供することができる。
遊技機の正面斜視図である。 遊技機の正面図である。 上ドア機構及び下ドア機構の表示を省略した場合の、遊技機の正面図である。 表示ユニットの斜視図である。 表示ユニットの上面図である。 フロントスクリーン機構への照射状態を示す、照射ユニットの断面図である。 プロジェクタ装置とプロジェクタカバーを示す上方斜視図である。 遊技機のシステム構成を示すブロック図である。 副制御基板の回路構成を示すブロック図である。 プロジェクタ装置の回路構成を示すブロック図である。 上記遊技機による伝送路符号化を実行しなかった場合の例を示すタイミングチャートである。 上記遊技機による伝送路符号化及び復号時に参照されるテーブルの例を示す図である。 上記遊技機における副制御基板からプロジェクタ装置の中継基板までの機能構成を説明するためのブロック図である。 上記遊技機における副制御基板に設けられた光通信モジュールと、プロジェクタ装置に設けられた光通信モジュールとの機能構成を説明するためのブロック図である。 プロジェクタ装置の上方斜視図である。 プロジェクタ装置の上面図である。 プロジェクタ装置の背面図である。 照射ユニットにプロジェクタ装置が配置された状態を示す底面図である。 プロジェクタ制御基板のプロジェクタ制御メイン処理を示すフローチャートである。 プロジェクタ制御基板のプロジェクタシリアル回線受信割込処理を示すフローチャートである。 プロジェクタ制御基板の自己診断処理を示すフローチャートである。 プロジェクタ制御基板の自己診断処理を示すフローチャートである。 DMD温度と温度センサの出力データとの関係を示す図である。 副制御基板のプロジェクタ設定変更処理を示すフローチャートである。 副制御基板のプロジェクタ設定変更処理を示すフローチャートである。 プロジェクタ制御基板のプロジェクタ初期化処理を示すフローチャートである。 プロジェクタ制御基板のVSYNC割込み処理を示すフローチャートである。 FAN回転数制御テーブルを示す図である。 レンズ温度制御テーブルを示す図である。 プロジェクタ装置による映像投影のパターンを示す図である。 プロジェクタ制御基板のLED温度診断処理を示すフローチャートである。 プロジェクタ制御基板のLED温度診断処理を示すフローチャートである。 現在のLED温度と基準温度の関係を示す図である。 プロジェクタ制御基板のFAN回転数診断処理を示すフローチャートである。 プロジェクタ制御基板のプロジェクタ初期化処理を示すフローチャートである。 経年劣化前後での警告までの猶予回転数を示した図である。 副制御基板の指示により表示される警告画面を示す図である。 警告画面の表示に関わる条件を示す図である。 DMD温度の推移と警告画面の表示態様を示す図である。 DMD温度の推移を示すグラフである。 DMD温度の推移と警告画面の表示態様を示す図である。 DMD温度の推移と警告画面の表示態様を示す図である。 副制御基板のプロジェクタ温度警告画面判定処理を示すフローチャートである。 副制御基板の警告画面の表示制御処理を示すフローチャートである。 プロジェクタ制御基板のステータス送信データ作成処理を示すフローチャートである。 副制御基板のプロジェクタステータス受信時処理を示すフローチャートである。 副制御基板のプロジェクタステータス受信時処理を示すフローチャートである。 副制御基板のサブCPUとプロジェクタ装置の間の通常動作時の通信シーケンスを示す図である。 通常動作時の通信シーケンスで使用されるコマンドを示す図である。 第1変形例におけるプロジェクタ制御基板のプロジェクタシリアル回線受信割込処理を示すフローチャートである。 第1変形例におけるプロジェクタ制御基板のVSYNC割込み処理を示すフローチャートである。 第1変形例におけるプロジェクタ制御基板のVSYNC割込み処理で使用されるCountBufを説明するための概念図である。 第1変形例におけるプロジェクタ制御基板のプロジェクタ受信異常時処理を示すフローチャートである。 第2変形例におけるプロジェクタ制御基板の表面温度診断処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
[パチスロ機の構造]
図1ないし図3に示すように、本発明の実施形態に係る遊技機3001は、いわゆるパチスロ機である。遊技機3001は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された又は付与される、遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技可能なものであるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
なお、以後の説明において、遊技機3001から遊技者に向かう側(方向)を遊技機3001の前側(前方向)と称し、前側とは逆側を後側(後方向、奥行方向)と称し、遊技者から見て右側及び左側を遊技機3001の右側(右方向)及び左側(左方向)とそれぞれ称する。また、こうした方向に関する表現は、遊技機3001の一部であるプロジェクタ装置等について示す場合についても同様に用いられる。
また、前側及び後側を含む方向は、前後方向又は厚み方向と称し、右側及び左側を含む方向は、左右方向又は幅方向と称する。前後方向(厚み方向)及び左右方向(幅方向)に直交する方向を上下方向又は高さ方向と称する。
<外観構造>
図1に示すように、遊技機3001の外観は、矩形箱状の筐体3002により構成されている。筐体3002は、遊技機本体として前面側に矩形状の開口を有する金属製のキャビネット3003と、キャビネット3003の前面上部に配置された上ドア機構3004と、キャビネット3003の前面下部に配置された下ドア機構3005とを有している。
また、キャビネット3003の上面壁3006には、左右方向に関して所定間隔隔てて、上下方向に貫通する2つの開口3007が形成されている。そして、この2つの開口3007それぞれを塞ぐように木製の板部材3008が上面壁3006に取り付けられている。
<内部構造>
図2に示すように、上ドア機構3004及び下ドア機構3005は、キャビネット3003の開口の形状及び大きさに対応するように形成されている。上ドア機構3004及び下ドア機構3005は、外装パネルが装着され、キャビネット3003における開口の上部及び下部を閉塞可能に設けられている。上ドア機構3004は、上側表示窓3009を中央部に有している。上側表示窓3009には、光を透過する透明パネル3010が設けられている。
下ドア機構3005には、上部の略中央部に、矩形状の開口部として形成されたメイン表示窓3011が設けられている。メイン表示窓3011の裏面側には、キャビネット3003の内部側から取り付けられたリールユニットRUが装着されている。さらに、リールユニットRUの背面には、主制御基板MSが取り付けられている。
リールユニットRUは、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリールRL(左リール),RC(中リール),RR(右リール)を主体に構成されている。これらのリールRL,RC,RRは、それぞれが縦方向に一定の速度で回転できるように並列状態(横一列)に配設される。リールRL,RC,RRは、メイン表示窓3011を通じて、各リールRL,RC,RRの動作や各リールRL,RC,RR上に描かれている図柄が視認可能となる。
メイン表示窓3011には、その表面部に、矩形状のアクリル板等からなる透明パネルが取り付け固定されており、遊技者等がリールユニットRUに触れることができないようになっている。メイン表示窓3011の下方には、略水平面の第1台座部3012a、第2台座部3012b、第3台座部3012cが形成されている。メイン表示窓3011の右側に位置する第1台座部3012aには、メダルを投入するためのメダル投入口3013が設けられている。メダル投入口3013は、遊技者によりメダルが投入される開口である。メダル投入口3013から投入されたメダルは、クレジットされるか又はゲームに賭けられる。
メイン表示窓3011の左側に位置する第2台座部3012bには、クレジットされているメダルを賭けるための、有効ライン設定手段としての最大BETボタン3014(MAXBETボタンともいう)が設けられている。最大BETボタン3014が押されると、メダルの投入枚数として「3」が選択される。
メイン表示窓3011の前面側に位置する第3台座部3012cには、サブ表示装置3015が設けられている。サブ表示装置3015は、例えば入賞成立時のメダルの払出枚数やクレジットされている残メダル枚数を表示する。遊技機3001にクレジットされるメダルの最大枚数は、通常50枚であるため、サブ表示装置3015には、50以下のクレジット枚数が表示される。なお、最大枚数となる50枚のメダルがクレジットされている状態では、投入されたメダルがそのままメダル払出口3021より払出される。
最大BETボタン3014の前面側には、遊技者の操作によりリールRL,RC,RRを回転駆動させるとともに、メイン表示窓DD4内で図柄の変動表示を開始させるスタートレバー3016が設けられている。スタートレバー3016は、所定の角度範囲で傾動自在に取り付けられる。
スタートレバー3016の右側で、サブ表示装置3015の前面側には、遊技者の押下操作(停止操作)により3個のリールRL,RC,RRの回転をそれぞれ停止させるための3個のストップボタン3017L,3017C,3017Rが設けられている。
最大BETボタン3014の左側には、C/Pボタン3018が設けられている。C/Pボタン3018は、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるものである。このC/Pボタン3018の切り換えにより払出しが選択されている状態(非クレジット状態)においては、下ドア機構3005の下部側のコインガードプレート部に設けたメダル払出口3021(キャンセルシュート)からメダルが払出され、払出されたメダルは、メダル受け部3022に溜められる。
スタートレバー3016、及び、ストップボタン3017L,3017C,3017Rの下部側には、腰部パネル3019(腰部導光板)が配置されている。腰部パネル3019は、アクリル板等を使用した化粧用パネルとして構成される。腰部パネル3019には、遊技機3001の機種を表す名称や種々の模様等が印刷により描かれている。
また、メダル払出口3021の左側にはスピーカ3020Lが、右側にはスピーカ3020Rが、それぞれ設けられている。スピーカ3020L,3020Rは、遊技者に遊技に関する種々の情報を声や音楽等の音により報知する。また、メイン表示窓3011の左側には、サブ液晶表示装置3023が配置されている。サブ液晶表示装置3023は、液晶表示パネル(液晶パネル)のパネル面にタッチ式の位置入力装置としてのタッチセンサパネルが配されてなる、いわゆるタッチパネル3023Tとなっている。なお、タッチセンサパネルとしては、例えば、人体の一部(指先等)や静電ペン等の接触を検知して、その検知信号を出力する静電容量方式のものであってもよく、又は、ペン先等の堅い物質の接触を検知して、その検知信号を出力する方式のもの、あるいは、その他の方式のものや構造のもの(インセル構造等)であってもよい。本実施形態においては、サブ液晶表示装置3023及びタッチパネル3023Tを用いて、後述するプロジェクタ装置の光学調整を行うことができるようになっている。
サブ液晶表示装置3023は、SUI(スマート・ユーザ・インターフェース)として機能するもので、その表示画面上に、例えば、遊技の進行に伴って遊技回数等の遊技情報が表示されるとともに、遊技者による選択又は入力を求めるためのメッセージや入力キー等が表示される。
なお、サブ液晶表示装置3023においては、その表示画面上に、例えば、遊技の進行に伴って、遊技に関する演出に応じた内容(演出情報)を表示することも可能である。また、サブ液晶表示装置3023としては、例えば、演出役物としての機能を有するアタッチメントや、専用のアタッチメントとして、ジョグダイヤル又はプッシュボタン等を装着できるようにしてもよい。また、サブ液晶表示装置3023は、その機能を、後述する表示ユニット3080等に振り分けることにより、省略することもできる。また、メイン表示窓3011の右側には、サブ液晶表示装置3023とは別のサブ液晶表示装置を配置するようにしてもよい。このような別のサブ液晶表示装置としては、その裏側にフルカラーLEDが複数個実装されたLED基板を設け、演出を行うことが可能に透過性を有して装飾が施されたパネルにより表示面を形成するようにしてもよい。
図3は、遊技機3001の上ドア機構3004、及び下ドア機構3005の表示を省略して示したキャビネット3003の内部を示す正面図である。図3に示すように、キャビネット3003内は、中間支持板3030により上部空間と下部空間とに仕切られている。すなわち、中間支持板3030は、キャビネット3003内を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板として機能している。上部空間は、キャビネット3003内の上ドア機構3004の後側となる空間であり、表示ユニット3080等が収容される。また、下部空間は、キャビネット3003内の下ドア機構3005の後側となる空間である。リールユニットRUや、遊技機3001全体の動作を司る主制御基板MS等は、下ドア機構3005の後側に下ドア機構3005と一体的に保持され、上述した下部空間に収容される。
表示ユニット3080は、キャビネット3003内の中間支持板3030上に交換可能に載置される。表示ユニット3080は、映像表示用の照射光を出射する照射ユニット3100と、照射ユニット3100からの照射光が照射されることにより映像を出現させるスクリーン装置3090とを有したいわゆるプロジェクションマッピング装置である。
また、スクリーン装置3090には、照射ユニット3100からの照射光が照射されるフロントスクリーン機構3091が配置されており、さらに、下部空間には、副制御基板3200等を収納する副制御ユニット320Uが配置されている。副制御基板3200は、スクリーンや役物の演出動作に応じて、照射ユニット3100を制御し、スクリーンや役物に照射光を投影することにより、視覚的な演出として映像を表示する。
キャビネット3003の下部空間の底部には、電源装置DE及びホッパ機構HPが設けられている。また、副制御ユニット320Uの上部には、副中継基板SNが設けられている。
(表示ユニット)
図4(a)には、上ドア機構3004と表示ユニット3080のみが示されている。表示ユニット3080は、上述のように、照射ユニット3100とスクリーン装置3090から構成され、上ドア機構3004の外装パネル上部には、複数の小さな孔を有する通風口3024a,3024bが設けられている。
図4(b)は、表示ユニット3080(すなわち、図4(a)に示された上ドア機構3004と表示ユニット3080から、上ドア機構3004を取り除いた状態)を示した図である。表示ユニット3080は、図示するように、前方に開口が形成された筐体を有する。この筐体は、照射ユニット3100の上部を形成するプロジェクタカバー3101、及び、スクリーン装置3090とで構成されている。プロジェクタカバー3101は、スクリーン装置3090の上面に交換可能に取り付けられる。
プロジェクタカバー3101の前面中央部には、リフレクタ保持部3102が形成され、上ドア機構3004を開いたときに前側に露出するように配置されている。なお、後述するミラー機構3105は、リフレクタ保持部3102に対してその間隔が調整可能に取り付けられている。これにより、照射ユニット3100から照射された照射光の進行方向に対する光学ミラー3106の反射角度を微調整することができる。また、プロジェクタカバー3101の上面前側左端部には排気口3103aが配置され、上面前側右端部には吸気口3103bが配置される。このような構成のために、プロジェクタカバー3101がキャビネット3003に装着され、上ドア機構3004が閉じられた状態(すなわち、遊技機3001の使用状態)となった場合に、図4(a)に示す上ドア機構3004の外装パネル上部の通風口3024aが、プロジェクタカバー3101の上面前側左端部に配置された排気口3103aに連通し、上ドア機構3004の外装パネル上部の通風口3024bが、プロジェクタカバー3101の上面前側右端部に配置された吸気口3103bに連通するよう位置づけられる。
図5は、図4(b)に示した照射ユニット3100の平面図である。プロジェクタカバー3101の上面前側左端部には排気口3103aが配置され、上面前側右端部には吸気口3103bが配置される。プロジェクタカバー3101の前面中央部に設けられたリフレクタ保持部3102が、プロジェクタカバー3101の本体からわずかに突出して配置される。
図6は、図5に示されたXX−XX線に沿った照射ユニット3100の断面図を示している。
ここで、照射ユニット3100は、照射光を前方に出射するプロジェクタ装置3300と、プロジェクタ装置3300の前方に配置されプロジェクタ装置3300からの照射光を斜め下後方に配置されたスクリーン装置3090の方向に反射するミラー機構3105と、プロジェクタ装置3300及びミラー機構3105を収容したプロジェクタカバー3101とを有している。
プロジェクタ装置3300は、ケース3402によって外装されつつプロジェクタカバー3101に取り付けられ、キャビネット3003内に配置されている。プロジェクタ装置3300は、水平配置された平板状の上側台座、及び下側台座等を介してプロジェクタカバー3101に取り付けられている。
プロジェクタ装置3300には、プロジェクタ制御基板3310や光学機構3330が含まれる。光学機構3330は、複数のLED光源3331R,3331G,3331Bから出射してDMD(Digital Micromirror Device)3333で反射した照射光を、レンズユニット3332等を介して前方のミラー機構3105に向けて出射するように構成されている。このプロジェクタ装置3300については、後で詳細に説明する。
また、図6に示すように、プロジェクタ装置3300及びミラー機構3105は、プロジェクタカバー3101に収容されている。なお、プロジェクタ装置3300の下面3109は、その前部に、後方から前方に向けて上方に傾斜する傾斜面を有している。
図6に示すように、固定スクリーン機構3120は、照射光の照射方向に存在する固定露出位置に固定状態で設けられており、フロントスクリーン機構3091は、フロント露出位置とフロント待機位置との間を回動可能に設けられている。固定露出位置とフロント露出位置との位置関係は、フロント露出位置が照射光の照射方向であって且つ固定露出位置よりも前方に存在するように設定されている。これにより、フロントスクリーン機構3091がフロント露出位置に移動した場合は、フロントスクリーン機構3091が固定スクリーン機構3120を前方から覆い隠した状態にすることによって、照射光による映像をフロントスクリーン機構3091だけに出現可能にしている。
フロントスクリーン機構3091がフロント待機位置に移動した場合は、固定スクリーン機構3120を露出させることによって、照射光による映像を固定スクリーン機構3120に出現可能にしている。つまり、フロントスクリーン機構3091がフロント露出位置に配置されると、フロントスクリーン機構3091がプロジェクタ装置3300の投影対象となる。これに対して、フロントスクリーン機構3091がフロント待機位置に配置されると、固定スクリーン機構3120がプロジェクタ装置3300の投影対象となる。
図6に示すリールスクリーン機構3130は、リール露出位置とリール待機位置との間を回動可能に設けられている。リール露出位置と固定露出位置との位置関係は、リール露出位置が照射光の照射方向であって且つ固定露出位置よりも前方に存在するように設定されている。これにより、リールスクリーン機構3130がリール露出位置に移動した場合は、リールスクリーン機構3130が固定スクリーン機構3120を前方から覆い隠した状態にすることによって、照射光による映像をリールスクリーン機構3130だけに出現可能にしている。リールスクリーン機構3130がリール待機位置に移動した場合は、固定スクリーン機構3120を露出させることによって、照射光による映像を固定スクリーン機構3120に出現可能にしている。つまり、リールスクリーン機構3130がリール露出位置に配置されると、リールスクリーン機構3130がプロジェクタ装置3300の投影対象となる。これに対して、リールスクリーン機構3130がフロント待機位置に配置されると、固定スクリーン機構3120がプロジェクタ装置3300の投影対象となる。
図7は、プロジェクタ装置3300とプロジェクタカバー3101を示す図である。
図7(a)に示す照射ユニット3100は、プロジェクタカバー3101とプロジェクタ装置3300で構成される。プロジェクタカバー3101の上面前側左端部には、排気口3103aが配置され、プロジェクタカバー3101の上面前側右端部には吸気口3103bが配置される。ここで、プロジェクタカバー3101の上面に取り付けられているトップカバー3110の取付ネジを外してトップカバー3110を取り除き、さらに、上述した上側台座の取付ネジを外して上側台座を取り除くと、図7(b)に示すような状態となり、プロジェクタ装置3300がプロジェクタカバー3101内に収容されている状況が分かる。
次に、図7(b)に示された状態において、上述した下側台座の取付ネジを外して下側台座、及びプロジェクタカバー3101を取り除くと、図7(c)に示すように、プロジェクタ装置3300が取り出される。
図7(c)に示されたプロジェクタ装置3300は、上述のようにケース3402によって外装されている。また、ケース3402の側面には、複数の孔を有する通気口3404bが設けられ、プロジェクタカバー3101内の空気流路と吸気口3103b、及び上ドア機構3004の外装パネルに設けられた通風口3024bを介して、遊技機3001の外部からプロジェクタ装置3300内に空気を取り込む構成となっている。なお、詳細については後述するが、プロジェクタカバー3101内の空気流路には、外部の空気を取り込むための吸気用ファン(後述する吸気用ファン3210)が設置される。
また、図7(c)には示されていないが、上述した通気口3404bが設けられているケース3402の側面に対向する側面には、同様の複数の孔を有する通気口3404aが設けられ、プロジェクタカバー3101内の空気流路と排気口3103a、及び上ドア機構3004の外装パネルに設けられた通風口3024aを介して、プロジェクタ装置3300の内部から遊技機3001の外部に空気を排出する構成となっている。なお、詳細については後述するが、プロジェクタ装置3300内部の通気口3404aの近傍には、排気用ファン(後述する排気用ファン3342a,3342b)が設置される。
さらに、プロジェクタ装置3300のケース3402には、開口部3403が形成され、プロジェクタ装置3300の光学機構3330から出射される照射光が、この開口部3403を通過して前方のミラー機構3105に提供される。
なお、本実施形態では、プロジェクタ装置3300の本来の上面が下側になるように(すなわち、上下反対の位置関係で)配置されている。
(遊技機3001のシステム構成)
図8に示すように、遊技機3001は、システムに含まれる主な基板として、主制御基板MS、副制御基板3200、リールドライブ基板RD、ドア中継基板DS、副中継基板SN、プロジェクタ制御基板3310、サブ液晶I/F基板SL、スクリーン駆動制御基板CSを備える。これら主制御基板MSや副制御基板3200等には、電源装置DEの電源基板DE1から電源スイッチDE2がオンの場合に電力が供給される。
また、遊技機3001では、既知の構成要素として、デジタル表示用の7セグ表示器30、外部表示器等を接続するための外部集中端子板31、グラフィック基板40、サブRAM基板41、サブROM基板42、メダル識別用のセレクタ50、ドア開閉監視スイッチ51、BETスイッチ52、精算スイッチ53、スタートスイッチ54、ストップスイッチ基板55、設定用鍵型スイッチ56、LED基板60、演出や装飾用のLED群61、演出用のスピーカ群62、24hドア監視ユニット63、ドア監視スイッチ64を備える。これら既知の構成要素については、説明を省略する。
主制御基板MSは、遊技機3001の主たる遊技動作を制御するための基板である。副制御基板3200は、主として遊技機3001の遊技に伴う演出を制御するための基板である。副制御基板3200は、副中継基板SNとコネクタ(BtoB:基板対基板用)を介して接続され、基本的に双方向に各種の信号をやり取りする。
リールドライブ基板RDは、リールユニットRUにおけるリールRL,RC,RRの回転動作を制御するとともに、ホッパ機構HPによるメダル払出動作を制御するための基板である。
ドア中継基板DSは、リールドライブ基板RDやドア側に設けられた各種のスイッチ(50〜56)等からキャビネット3003側に設けられた主制御基板MSへと各種の信号を一方向に中継するための基板である。
副中継基板SNは、主として主制御基板MSからのコマンドを副制御基板3200へと中継するとともに、演出用の機構等と副制御基板3200との間で各種の信号を中継するための基板である。
サブ液晶I/F基板SLは、主として副制御基板3200からの映像信号(LVTTL信号)をサブ液晶表示装置3203へと中継するとともに、副制御基板3200とタッチパネル3023Tとの間で各種の信号を中継するための基板である。
遊技機3001は、上述のようにプロジェクタカバー3101内に吸気用ファン3210を備え、さらにパルスセンサ3211を備える。副制御基板3200は、パルスセンサ3211から、吸気用ファン3210の回転数に応じたパルス信号を回転数検出信号として受信し、サブRAM基板41に保存する。
図9は、遊技機3001の副制御基板3200の回路構成を示している。
図9に示すように、副制御ユニット320Uは、副制御基板3200、サブCPU3201、バックアップ機能を有するSRAM(Static Random Access Memory)401、日時の計時回路であるリアルタイムクロック(RTC:Real Time Clock)402を有し、交換可能な拡張カードとして、グラフィック基板40、サブRAM基板41、サブROM基板42をバス接続により実装している。グラフィック基板40は、GPU(Graphics Processing Unit)440及びVRAM(ビデオメモリ)441を有し、さらに、SRAM401およびリアルタイムクロック402のためのバックアップ電源(不図示)を有する。
なお、本実施形態では、副制御基板3200のバックアップRAMとしてバックアップ電源を必要とするSRAM401を使用しているが、SRAMに換えてバックアップ用の電源を必要としないFRAM(Ferroelectric Random Access Memory、FRAMは登録商標)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、FlashMemory、SSD(Solid State Drive)、又は、HDD(hard Disk State Drive)を使用してもよい。
また、サブCPU3201は、例えば、フロントスクリーン機構3091の投影面等を変位させるための信号を、副中継基板SN及びスクリーン駆動制御基板CSを通じてフロントスクリーン駆動機構E2やリールスクリーン駆動機構F2へと送信する。また、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300やサブ液晶表示装置3023等に映像を表示させるための映像信号をプロジェクタ制御基板3310やサブ液晶I/F基板SLへと送信する。
さらに、サブCPU3201は、吸気用ファン3210の駆動を制御し、パルスセンサ3211から、吸気用ファン3210の回転数に応じたパルス信号を回転数検出信号として受信し、サブRAM基板41に保存する。
図10は、遊技機3001のプロジェクタ装置3300の回路構成を示している。
図10に示すプロジェクタ制御基板3310は、制御LSI3311、EEPROM(登録商標)3312、DLP(登録商標)制御回路3313、及びLEDドライバ3314を備える。図10に示すように、プロジェクタ装置3300の光学機構3330は、レンズユニット3332を備え、さらに、レンズユニット3332の周辺に配置される構成要素として、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色光を発するLED光源3331R,3331G,3331Bと、DMD3333を備える。また、レンズユニット3332の投射レンズについてフォーカス調整を行うためのフォーカス機構等を備える。
制御LSI3311は、副制御基板3200などの各種基板との間の通信を制御する通信制御手段を構成する。制御LSI3311は、中継基板3301を介して受信した副制御基板3200からの指令に基づいて、照射光を投影するようにDLP制御回路3313を制御する。また、制御LSI3311は、中継基板3301を介して受信した副制御基板3200からの指令に基づいて、レンズユニット3332のフォーカス機構を制御してレンズユニット3332の投射レンズを光軸方向に移動させることにより、照射光の投影に際してフォーカス調整を行う。
そのため、制御LSI3311には、図示されていないが、各種制御を行うためのCPU、CPUを動作させるためのプログラムが記憶されたROM、プログラムが実行する際に作業領域として各種データを読み書するためのDRAM、内部の時間を計時するためのタイマ回路、フォーカス機構を含む各種の周辺回路を制御するための制御信号を入出力するためのGPIO、制御シリアル回線を介して副制御基板3200と通信を行うシリアル通信回路、そして、CPUやシリアル通信回路を動作させるための発振回路等が内蔵されている。制御LSI3311は、いわゆるワンチップマイコンで構成されている。
フォーカス機構は、スクリーン装置3090の固定スクリーン機構3120や、プロジェクタ装置3300に対して変位するフロントスクリーン機構3091に対して投射レンズの焦点距離を変化させつつ焦点を合わせるためのものである。
EEPROM3312には、制御LSI3311によるプロジェクタ装置3300の設定・調整に関わるデータが記憶されている。なお、特に図示しないが、制御LSI3311には、制御プログラム等が格納されたROM、プロジェクタ装置3300の設定・調整等に関わる作業領域に使用されるDRAMが内蔵されている。
プロジェクタ装置3300のDLPシステムは、主として、DLP制御回路3313、LEDドライバ3314、並びに光学機構3330のLED光源3331R,3331G,3331B、及びDMD3333により構成される。
DMD3333は、半導体チップの主面上に、表示解像度に応じたピクセル相当のミラーを集積したものである。DMD3333は、各ミラーの直下にあるメモリー素子の静電界作用により、主面に対して各ミラーが対角線に沿う軸周りに+10°又は−10°傾くように構成されたものである。このような構成により、DMD3333の各ミラーは、ON状態(所定方向に光を反射する状態)とOFF状態(所定方向外に光を反射する状態)とに切り換えられる。すなわち、DMD3333の各ミラーは、ON状態のとき、LED光源3331R,3331G,3331Bから図示しないダイクロイックミラー等を介して入射した光を、再びダイクロイックミラー等を介してレンズユニット3332へと導く一方、OFF状態のとき、LED光源3331R,3331G,3331Bからダイクロイックミラー等を介して入射した光をレンズユニット3332以外の方向に向けて反射する。
DLP制御回路3313は、LED光源3331R,3331G,3331Bを駆動するLEDドライバ3314を制御し、LED光源3331R,3331G,3331BからのRGB各色の光を図示しないダイクロイックミラー等を介して時分割方式でDMD3333に入射させる。このとき、DLP制御回路3313は、投影する映像に応じて、どのタイミングでどのピクセルに対応したミラーをON状態又はOFF状態とするか、すなわち、RGB各色の光のうちどの色の光をどのタイミングで所定方向に反射させるかを判定し、DMD3333の各ミラーのON・OFF状態を制御する。
なお、ダイクロイックミラー等を介して入射した光をレンズユニット3332以外の方向に向けて反射した場合、当該反射された光が、その後、プロジェクタ装置3300内で再度反射したとしても、レンズユニット3332の方向に進行しないようにダイクロイックミラー等を介して入射した光をレンズユニット3332以外の方向に向けて反射するよう制御してもよい。
このようなDLP制御回路3313の制御により、DMD3333で所定方向に反射した光は、レンズユニット3332へと進み、投射レンズを透過することでミラー機構3105に入射し、最終的にミラー機構3105で反射することによって投影対象へと導かれる。これにより、投影対象となるスクリーンや役物に対して照射光が投影され、演出に応じた映像が形成される。
図10に示すように、プロジェクタ装置3300には、さらに、温度センサ3341、排気用ファン3342、パルスセンサ3343、LSI温度センサ3344が含まれる。
温度センサ3341は、例えばサーミスタからなる。温度センサ3341は、複数の温度センサを集合的に表したものである。温度センサ3341は、例えば、LED光源3331R付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341a、LED光源3331G付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341b、及びLED光源3331B付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341cを含む。例えば、こうした温度センサ3341a,3341b,3341cはそれぞれ、対応するLED基板3331Ra,3331Ga,3331Ba上に、又は当該LED基板の近傍に配置される。
また、温度センサ3341はさらに、DMD3333付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341d、レンズユニット3332付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341eを含む。
上述した温度センサ3341a,3341b,3341c,3341dは、LED光源(3331R,3331G,3331B)やDMD3333といった光学素子の近辺、又は当該光学素子の付近に設けられた温度検出手段の一例であるが、このような温度検出手段は、光学素子そのものを含み、光学素子が設けられた対象を含みうるものである。例えば、光学素子そのものに温度検出手段を設けた場合、光学素子が設けられた基板に温度検出手段を設けた場合、光学素子が配置された位置の近辺に温度検出手段を設けた場合、光学素子が設けられた基板近辺に温度検出手段を設けた場合、光学素子が設けられた対象物(例えば、プロジェクタ)内部に温度検出手段を設けた場合、光学素子が発する熱量に応じて温度が変化しうる空気、基板、電子回路などの各種構造物の温度を検出することができる位置に温度検出手段を設けた場合等を含みうるものである。
本実施形態では、LED光源(3331R,3331G,3331B)についての温度を検出する温度センサ(3341a,3341b,3341c)とレンズユニット3332についての温度を検出する温度センサは1℃単位で温度を検出する。すなわち、これらの温度センサによって検出された温度が変化する単位(温度変化単位)が1℃である。
一方、DMD3333についての温度を検出する温度センサは0.25℃単位で温度を検出する。すなわち、この温度センサによって検出された温度が変化する単位(温度変化単位)が0.25℃である。
このような構成のため、LED光源(3331R,3331G,3331B)やレンズユニット3332に関する温度変化より、DMD3333に関する温度変化の方が高精度に検出されうる。なお、DMD3333に関する温度変化には、DMD3333周辺の温度変化、DMD3333の温度変化に加え、近接する排気用ファン3342の温度変化、又は排気用ファン3342周辺の温度変化を含み、プロジェクタ装置3300内、又はプロジェクタ装置3300の温度変化を含み得るものである。また、このような温度変化を把握するために、温度センサ3341dの配置位置を調整したり、他の温度センサを用いることができる。
排気用ファン3342は、2つの排気用ファン、すなわち、排気用ファン3342a(FAN4)と排気用ファン3342b(FAN5)を含む。
パルスセンサ3343は、2つのパルスセンサ、すなわち、排気用ファン3342a(FAN4)の回転数に応じたパルス信号を、プロジェクタ制御基板3310に対してFAN4の回転数検出信号として出力するように設けられているパルスセンサ3343a、及び、排気用ファン3342b(FAN5)の回転数に応じたパルス信号を、プロジェクタ制御基板3310に対してFAN5の回転数検出信号として出力するように設けられているパルスセンサ3343bを含む。パルスセンサは、例えばフォトインタラプタにより構成してもよい。
LSI温度センサ3344は、制御LSI3311の温度を検出する温度計測手段を構成する。例えば、LSI温度センサ3344は、サーミスタに代表される温度の変化により抵抗値が変化する抵抗温度特性を有する素子により構成され、制御LSI3311の表面温度を検出する。LSI温度センサ3344は、制御LSI3311の実装面と背向する面(例えば、LSIのメーカーロゴや型式等が印刷された、いわゆるパッケージ面)に設けられていてもよく、制御LSI3311の近傍に設けられていてもよい。
電源回路3302は、図10に示すように、LEDドライバ3314を介して、LED光源3331R,3331G,3331Bに電力を供給する。また、図10では省略したが、電源回路3302は、排気用ファン3342、レンズユニット3332、DMD3333などにも電力を供給する。
本実施形態において、プロジェクタ装置3300は、いわゆるDLPプロジェクタとして構成される。また、プロジェクタ装置3300は、ミラー機構3105によって照射光を折り返すことにより投影対象までの投影距離を稼ぐとともに、例えばコントラスト比を1000:1とすることによって、照射光の投影距離をできるだけ短くするようにしている。これにより、プロジェクタ装置3300を備えた表示ユニット3080は、より安価かつ小型に構成されるとともに、遊技機3001のキャビネット3003における限られたスペースに対して容易に搭載される。
プロジェクタ装置3300は、演出を実行する演出機器を構成する。副制御ユニット320Uは、プロジェクタ装置3300を制御する制御装置を構成する。グラフィック基板40は、プロジェクタ装置3300に映像信号を出力する映像信号出力装置を構成する。
プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200とは、非同期(「調歩同期」ともいう)シリアル通信により双方通信が可能になっている。そのため、副制御基板3200とプロジェクタ制御基板3310の双方にシリアル通信回路が設けられている、以下、プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200との間の通信回線を制御シリアル回線ともいう。なお、副制御基板3200とプロジェクタ制御基板3310の双方に設けられたシリアル通信回路は、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)等に代表されるシリアル通信のための回路で構成されている。
プロジェクタ装置3300とグラフィック基板40とは、後述するように、グラフィック基板40からプロジェクタ装置3300へ差動信号により一方方向に通信が可能になっている。以下、プロジェクタ装置3300とグラフィック基板40との間の通信回線を映像シリアル回線ともいう。
本実施形態において、GPU440(図9参照)は、サブCPU3201と協働して映像信号を生成する映像信号生成部としての機能に加えて、映像信号を伝送路符号化する伝送路符号化手段としての機能を有する。
例えば、映像信号に同じ値が連続して出力されると、入力側では、図11(DCバランス、すなわち、ビットの1と0との数の比率が悪い例)に示すように連続した値が保持できなくなったり、同じ値が連続した後に異なる値となったときに信号のレベルが追従できなくなったりする符号間干渉が生じることがある。
このため、GPU440は、同じ値が所定のビット数以上連続しないように映像信号を伝送路符号化する。なお、後に参照する図13に示すように、AC結合された高速シリアル・インタフェースでは、DCバランスが悪い状態、すなわち、0又は1が5ビット以上連続する状態が発生すると符号間干渉が発生する。
具体的には、GPU440は、8b/10bに準拠した伝送路符号化を実行する。すなわち、GPU440は、図12に示すようなテーブルを参照し、映像信号における8ビット(1バイト)のシンボル(データ)を10ビットのシンボルに変換する。
図12に示したテーブルにおいて、映像信号における8ビットのシンボルが「00」である場合には、GPU440は、「1001110100」及びこれを反転した「0110001011」のいずれか一方の10ビットのシンボルに変換する。
このように、各シンボルは、「Current RD+」と「Current RD−」(以下、単に、それぞれ「RD+」、「RD−」という)との2種類のシンボルに割り当てられている。GPU440は、「RD+」と「RD−」とをシンボルごと交互に選択することにより、映像信号に同じ値(「0」又は「1」)が5ビット以上連続することを禁止している。
例えば、図12に示したテーブルにおいて、映像信号における8ビットのシンボル「07」が「02」と続くときに、GPU440は、シンボル「07」を「RD−」の「1110001011」に変換した場合には、次のシンボル「02」を「RD+」の「1000101011」に変換する。
一方、図12に示したテーブルにおいて、映像信号における8ビットのシンボル「07」が「02」と続くときに、GPU440は、シンボル「07」を「RD+」の「0110010100」に変換した場合には、次のシンボル「02」を「RD−」の「1011010100」に変換する。これにより、伝送路符号化された映像信号(10ビットのシンボル)は、AC結合された高速シリアル・インタフェースに適したデータとなるため、符号間干渉の発生が防止される。
図13に示すように、GPU440は、映像信号を差動信号に変換して送信する差動信号送信ドライバ110としての機能を有する。なお、本実施形態における差動信号は、V−by−One(登録商標)、DisplayPort、LVDS等の規格に準拠する。
グラフィック基板40には、差動信号送信ドライバ110から出力された差動信号を光信号に送信する電光変換部を含む送信(出力)モジュールとしての光通信モジュール112が設けられている。光通信モジュール112は、差動信号送信ドライバ110とAC結合されている。
光通信モジュール112は、伝送ラインとしての光ケーブル113を介して映像信号をプロジェクタ装置3300の中継基板3301(図10参照)に設けられた受信(入力)モジュールとしての光通信モジュール114に送信する。
光通信モジュール114は、光ケーブル113から受信した映像信号を光信号から差動信号に変換する光電変換部を含む。光通信モジュール114から出力された差動信号は、プロジェクタ装置3300が有する差動信号受信ドライバ115に入力される。差動信号受信ドライバ115は、光通信モジュール114とAC結合されている。
プロジェクタ装置3300には、伝送路復号手段として復号回路が制御LSI3311により構成されている。復号回路は、GPU440が参照するテーブル(図12参照)と同一なテーブルを参照し、差動信号における10ビットのシンボルを8ビットのシンボルに変換する。
このように、遊技機3001は、グラフィック基板40から中継基板3301までの映像信号の伝送区間において、同じ値が所定ビット以上連続しないように映像信号を伝送路符号化することにより、連続した値が保持できなくなったり、同じ値が連続した後に異なる値となったときに信号のレベルが追従できなくなったりする符号間干渉が発生することを防止することができる。
プロジェクタ装置3300は、復号回路によって復号化された差動信号を変換した映像信号に応じた照射光を出力することにより、スクリーン装置3090の固定スクリーン機構3120、フロントスクリーン機構3091及びリールスクリーン機構3130(図6参照)の反射面に映像を投影する。
図14に示すように、グラフィック基板40に設けられた光通信モジュール112は、電光変換部として、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)ドライバ120と、VCSEL121とを含む。VCSELドライバ120は、差動信号Din+、Din−に応じて光ケーブル113に光を出射するように、VCSEL121を制御する。
中継基板3301に設けられた光通信モジュール114は、光電変換部として、PD(フォトダイオード)122と、電流信号を増幅しながら電圧信号に変えるTransimpedance amplifier(TIA)回路、及び、振幅がある電圧信号を一定振幅の電圧信号に変えるLimiting Amplifier(LA)回路からなるTIA/LA回路123とを含む。
光通信モジュール114は、PD122によって光信号を受信して差動信号に変換し、TIA/LA回路123によって差動信号の波形を整え、波形を整えた差動信号Din+、Din−を出力する。
なお、本実施形態では、GPU440が伝送路符号化する例について説明したが、これに限らず、例えば、GPU440と光通信モジュール112との間に符号化回路を設け、符号化回路が差動信号の符号化を行ってもよい。
(DMDの温度判定)
次に、プロジェクタ装置3300のDMD3333に関する温度判定について説明する。図15には、プロジェクタ装置3300が、ケース3402の一部が取り外された状態で示されている。ここでは、説明の便宜のため、プロジェクタ装置3300が、図7(c)で示したプロジェクタ装置3300とは上下逆、すなわち、遊技機3001に配置された状態とは上下逆に示されている。
プロジェクタ装置3300のケース3402は、上側ケース3402aと下側ケース3402bで構成されるが、図15では、下側ケース3402bが取り外され、上側ケース3402aが示されている。また、上側ケース3402aの側面には、複数の孔を有する通気口3404aが配置されている。
プロジェクタ装置3300の内部には、図15に示すように、2つの排気用ファン(3342a,3342b)が配置される。また、この2つの排気用ファン(3342a,3342b)と通気口3404aとの間には、ヒートシンク3410が配置される。ヒートシンク3410は、ヒートパイプ3411の一部を取り囲むように構成される。
このような構成により、プロジェクタ装置3300の内部の熱は2つの排気用ファン(3342a,3342b)によって通気口3404aを介して外部へ放出され、ヒートパイプ3411等を介して集められた熱も、ヒートシンク3410が2つの排気用ファン(3342a,3342b)による風を受けることによって通気口3404aを介して外部へ放出される。
また、2つの排気用ファン(3342a,3342b)の近傍には、レンズユニット3332が配置される。レンズユニット3332の投射レンズはレンズホルダ3412により保持される。レンズユニット3332の前面端部には、レンズカバー3413が取り付けられ、レンズカバー3413の開口部には、フィルター3414が保持される。
プロジェクタ制御基板3310は、プロジェクタ装置3300の内部において、図15に示すように配置され、固定される。
図16は、図15のように、下側ケース3402bが取り外されたプロジェクタ装置3300を下側から見た底面図である。図16に示すプロジェクタ装置3300では、2つの排気用ファン(3342a,3342b)を覆っていたファンカバーが取り外され、さらに、プロジェクタ制御基板3310が点線で透過的に示されている。
図16に示すように、上側ケース3402aの左端に通気口3404aが設けられ、上側ケース3402aの右端に通気口3404bが設けられている。通気口3404aの右側(プロジェクタ装置3300の内部)にヒートシンク3410が配置され、さらにその右側に、2つの排気用ファン(3342a,3342b)、及びレンズユニット3332が配置される。
ヒートシンク3410に接続するヒートパイプ3411は、ヒートシンク3410の長手方向の全長にわたって延び、さらに、ヒートシンク3410の下側で屈曲し、プロジェクタ装置3300の長手方向のほぼ全長にわたって延びている。
排気用ファン3342bの右側にはDMD3333が配置され、DMDヒートシンク3417は、このDMD3333に近接して保持される。光学ケース3418には、LED光源3331R,3331G,3331Bからの照射光や、DMD3333への照射光、DMD3333からの反射光が通過する開口部(又は透過部)が設けられ、さらに、DMD3333からの反射光をレンズユニット3332に提供するための開口部(又は透過部)が設けられている。
DMD3333は、DMDヒートシンク3417を隔ててこの光学ケース3418と連結されるが、DMDヒートシンク3417にも開口部(又は透過部)が設けられており、DMD3333からの照射光は、DMDヒートシンク3417、及び光学ケース3418の開口部等を介して光学ケース3418の内部に提供される。
排気用ファン3342bとDMD3333の間には、DMD3333付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341dが配置される。温度センサ3341dは、例えば、この位置でプロジェクタ制御基板3310に載置されることにより保持される。また、温度センサ3341dは、排気用ファン3342bとDMD3333の間の任意の位置、例えば、空間領域3416のいずれかの位置に保持されうる。この例では、プロジェクタ制御基板3310に保持されているが、これに限られるものではない。
なお、温度センサ3341dは、DMD3333の温度を検出することを目的とするものであるが、DMD基板上に直接配置することができないため、排気用ファン3342bとDMD3333の間という、DMD3333の温度に近い温度を検出するのに適した位置(プロジェクタ装置3300の内部における、後述の空気流路P4の流れからするとDMD3333の「下流」の位置)に、温度センサ3341dが配置される。
排気用ファン3342aとレンズユニット3332(レンズホルダ3412)の間には、レンズユニット3332付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341eが配置される。
図17は、図16に示したプロジェクタ装置3300を後方から見た背面図である。図16とは異なり、プロジェクタ制御基板3310が実体として示されている。
図17に示すように、上側ケース3402aの左端に通気口3404aが設けられ、上側ケース3402aの右端に通気口3404bが設けられている。通気口3404aの右側(プロジェクタ装置3300の内部)にヒートシンク3410が配置され、さらにその右側に、排気用ファン3342b、レンズユニット3332が配置される。ヒートシンク3410には、上述のようにヒートパイプ3411が接続される。
排気用ファン3342bの右側にはDMD3333が配置され、L字型のDMDヒートシンク3417は、DMD3333の熱が伝わるようにDMD3333に近接して保持され、光学ケース3418に接続される。
排気用ファン3342bとDMD3333の間には、上述のように、温度センサ3341dがプロジェクタ制御基板3310に保持されている。また、温度センサ3341dは、排気用ファン3342bとDMD3333の間の任意の位置、例えば、空間領域3416のいずれかの位置に保持されうる。
図18は、照射ユニット3100にプロジェクタ装置3300が配置された状態を、下側から見た底面図であって、照射ユニット3100及びプロジェクタ装置3300における空気の流れを説明するためのものである。なお、ここでは、説明の便宜上、照射ユニット3100については、下面3109と2つのダクトカバー(3421a,3421b)が取り外され、プロジェクタ装置3300については、下側ケース3402bとプロジェクタ制御基板3310が取り外された状態で示されている。
吸気用ファン3210によって、プロジェクタカバー3101の吸気口3103bから外部の空気が遊技機3001の照射ユニット3100内に強制的に取り入れられると、取り入れられた空気は、プロジェクタカバー3101により形成された空気流路に沿って(点線で示す空間P5を通って)プロジェクタ装置3300の上側ケース3402aに設けられた通気口3404bに案内され、プロジェクタ装置3300の内部に導かれる。
通気口3404bからプロジェクタ装置3300内に取り入れられた空気は、プロジェクタ装置3300内の排気用ファン3342a(FAN4)と排気用ファン3342b(FAN5)によって、光学ケース3418の表面やヒートシンク3410を通過して、プロジェクタ装置3300の上側ケース3402aに設けられた通気口3404aの外側に強制的に排出される。このような、プロジェクタ装置3300内での空気の流れは、空気流路P4として矢印で示されている。
通気口3404aの外側に排出された空気は、プロジェクタカバー3101により形成された空気流路に沿って(点線で示す空間P6を通って)プロジェクタカバー3101の排気口3103aに向けて案内され、そこから外部に排出される。
このような、全体としてはコの字型の空気の流れが形成されることにより、プロジェクタ装置3300内を通る空気の流れが効果的に形成され、効率的な排熱が行われる。プロジェクタ装置3300内を通る空気の流れ(空気流路P4)は、光学ケース3418やDMD3333を表面(外側)から冷却するとともに、ヒートパイプ3411等による熱伝導でヒートシンク3410に蓄積されたプロジェクタ装置3300内の熱(例えば、DMD3333から発生する熱)を奪う。すなわち、プロジェクタ装置3300内を通る空気の流れにより、プロジェクタ装置3300内で発生した熱の排熱が行われる。
吸気用ファン3210は、外部の空気を送る吸気手段の一例であるが、このような吸気手段は、本実施形態の吸気用ファン3210のように、遊技機3001のプロジェクタカバー3101により形成された空気流路を介して間接的に外部の空気を取り入れるものであってもよいし、直接外部の空気を吸気してプロジェクタ装置3300にその空気を送るものであってもよい。
(シャットダウン温度設定/DMDの温度のピークホールド/画面反転機能)
次に、プロジェクタ装置3300に関するシャットダウン温度の設定機能、DMD3333の温度に関するピークホールド機能、及び画面反転機能についてそれぞれ説明する。
本実施形態に係る遊技機3001のプロジェクタ装置3300は、上述したように、DMD3333付近の温度を検出する温度センサ3341dを備え、この温度センサ3341dで検出された温度とシャットダウン温度との関係に基づいてプロジェクタ装置3300の主要な部品を強制的に停止(強制シャットダウン)させる。シャットダウン温度は、例えば、副制御基板3200から設定することができる。
また、本実施形態に係る遊技機3001のプロジェクタ装置3300は、上述したDMD3333付近の温度を検出する温度センサ3341dにより検出された温度のうち、MAX温度を記憶(ピークホールド)する機能を有する。
さらに、本実施形態に係る遊技機3001のプロジェクタ装置3300は、映像を、そのプロジェクタ装置3300が搭載された遊技機に合わせて、回転して投影する機能(画面反転機能)を有する。また、このような映像の回転は、副制御基板3200からの指定に応じたものである。なお、映像の回転には、例えば、正転、上下反転、左右反転、上下反転+左右反転等が含まれる。
上記各機能に関する処理を、図19〜図30を参照して説明する。
図19は、遊技機3001のプロジェクタ装置3300における、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるプロジェクタ制御メイン処理を示している。
図19に示すように、電源が投入されると、制御LSI3311は、プロジェクタ初期化処理を行う(S2001)。この処理については、図26を参照して後で詳細に説明する。
次に、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ&作業領域における受信完了フラグが'ON'であるか否かを判別する(S2002)。受信完了フラグが'ON'である場合(S2002:Yes)、制御LSI3311は、次のS2003の処理に移行する。受信完了フラグが'ON'でない場合(S2002:No)、制御LSI3311は、S2007の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMの受信格納領域から受信データを取得する(S2003)。
次に、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ&作業領域における受信完了フラグを'OFF'にセットする(S2004)。
次に、制御LSI3311は、取得した受信データの送信先IDが'プロジェクタ'を示すか否かを判別する(S2005)。送信先IDが'プロジェクタ'を示す場合(S2005:Yes)、制御LSI3311は、次のS2006の処理に移行する。送信先IDが'プロジェクタ'を示さない場合(S2005:No)、制御LSI3311は、S2007の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、副制御−プロジェクタ間受信時処理を行う(S2006)。副制御−プロジェクタ間受信時処理において、制御LSI3311は、ステップS2003で取得した受信データが表すコマンドの種別に応じて、プロジェクタ装置3300の各種設定などを行う。
次に、制御LSI3311は、プロジェクタ自己診断処理を行う(S2007)。この処理については、図21、及び図22を参照して後で詳細に説明する。
次に、制御LSI3311は、副制御−プロジェクタ間送信時処理を行う(S2008)。副制御−プロジェクタ間送信時処理において、制御LSI3311は、プロジェクタ装置3300の各種エラー、及び、プロジェクタ装置3300の各種状態などを表すコマンドを送信データとして作成する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域に、LED温度異常(シャットダウン)、FAN回転異常、DMD温度異常、又は、電圧異常が書き込まれているか否かを判別する(S2009)。LED温度異常(シャットダウン)は、後述の強制シャットダウンに繋がるLED温度異常を意味し、例えば、各LED光源3331R,3331G,3331Bに対して各LED光源3331R,3331G,3331B付近の温度に応じた処理が対応付けられているLED温度制御テーブルを用いてLED光源3331R,3331G,3331B付近のいずれかの温度が所定温度以上として検出された場合に生成・格納される。
FAN回転異常は、強制シャットダウンに繋がるFAN回転異常を意味し、図28に示すFAN回転数制御テーブルを用いてFAN4,FAN5のどちらかのFAN回転数が所定回転数未満として検出された場合に生成・格納される。
DMD温度異常は、強制シャットダウン等に繋がるDMD温度異常を意味し、DMD3333付近の温度が、制御LSI3311のDRAMに記憶されているシャットダウン温度(DMD温度の閾値)以上であった場合に生成・格納される。なお、DMD3333付近の温度を検出する温度センサ3341dは、排気用ファン3342bとDMD3333の間に配置され、プロジェクタ装置3300内に形成される空気流路P4の下流に配置されるため、排気用ファン3342b付近の温度を検出することになる。
電圧異常は、電源回路3302から供給される電力において例えば所定の規定電圧値未満の電圧昇圧が検出された場合に生成・格納される。
これらいずれかの異常がエラー管理領域に書き込まれている場合(S2009:Yes)、制御LSI3311は、基本的にエラー通知のコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信していることから、S2010の処理に移行する。エラー通知の処理については後述する。一方、いずれの異常もエラー管理領域に書き込まれていない場合(S2009:No)、制御LSI3311は、S2013の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、エラー通知のコマンド送信に応じて副制御基板3200のサブCPU3201が例えばステータス要求のコマンドを返信するなどして応答したか否かを判別する(S2010)。サブCPU3201が応答した場合(S2010:Yes)、制御LSI3311は、S2012の処理に移行する。サブCPU3201が応答していない場合(S2010:No)、制御LSI3311は、S2011の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にいずれかの異常が書き込まれていることを確認してから所定時間(例えば30秒)が経過したか否かを判別する(S2011)。所定時間が経過した場合(S2011:Yes)、制御LSI3311は、S2012の処理に移行する。所定時間が経過していない場合(S2011:No)、制御LSI3311は、S2013の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、FAN4,FAN5に対して回転停止指令を送信し、DLP制御回路3313、及びLED光源3331R,3331G,3331Bを駆動するLEDドライバ3314に対して駆動停止指令を送る(S2012)。これにより、プロジェクタ装置3300の主要動作が強制的にシャットダウンされる。
次に、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるリセット要求フラグが'ON'か否かを判別する(S2013)。リセット要求フラグが'ON'である場合(S2013:Yes)、制御LSI3311は、次のS2014の処理に移行する。リセット要求フラグが'ON'でない場合(S2013:No)、制御LSI3311は、S2015の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、ウォッチドッグタイマ(WDT)のリセット待ちを行う(S2014)。ウォッチドッグタイマのリセット待ちとは、ウォッチドッグタイマをクリア(または所定値セット)することなく無限ループ処理を行い、ウォッチドッグタイマがリセット信号を制御LSI3311に出力するのを待つ処理であり、ウォッチドッグタイマがリセット信号を制御LSI3311に出力すると、制御LSI3311がリセットされることにより、プロジェクタ制御メイン処理における先頭のステップ(S2001)から処理が再開されることとなる(「リブート」とも呼ばれる)。
S2015において、制御LSI3311は、ウォッチドッグタイマ(WDT)の値をクリアする。
次に、制御LSI3311は、例えば4msecの周期待ちを行う(S2016)。その後、制御LSI3311は、S2002の処理に移行する。
[プロジェクタシリアル回線受信割込処理]
図20は、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるプロジェクタシリアル回線受信割込処理を示している。この処理は、上述のプロジェクタ制御メイン処理を実行中、制御シリアル回線を経由する要求(制御LSI3311のシリアル通信回路が伝送データを受信した際に発信する割込み信号)に応じて受信データを取り込む通信割込処理である。
図20に示すように、制御LSI3311は、制御シリアル回線からの受信データがデータの始まりを示す'STX(02H)'か否かを判別する(S711)。受信データが'STX'である場合(S711:Yes)、制御LSI3311は、次のS712の処理に移行する。受信データが'STX'でない場合(S711:No)、制御LSI3311は、S713の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるETX受信フラグ及び受信完了フラグを'OFF'にセットし、受信格納領域をクリアする(S712)。その後、制御LSI3311は、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
S713において、制御LSI3311は、制御シリアル回線からの受信データをDRAMの受信格納領域に保存する。
次に、制御LSI3311は、受信データがデータの終わりを示す'ETX'か否かを判別する(S714)。受信データが'ETX'である場合(S714:Yes)、制御LSI3311は、次のS715の処理に移行する。受信データが'ETX'でない場合(S714:No)、制御LSI3311は、S716の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるETX受信フラグを'ON'にセットする(S715)。その後、制御LSI3311は、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
S716において、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるETX受信フラグが'ON'であるか否かを判別する。ETX受信フラグが'ON'である場合(S716:Yes)、制御LSI3311は、次のS717の処理に移行する。ETX受信フラグが'ON'でない場合(S716:No)、制御LSI3311は、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
次に、制御LSI3311は、受信データサムチェック処理を行う(S717)。
次に、制御LSI3311は、S717で得たサム値が正常か否かを判別する(S718)。サム値が正常である場合(S718:Yes)、制御LSI3311は、S720の処理に移行する。サム値が正常でない場合(S718:No)、制御LSI3311は、次のS719の処理に移行する。
本実施形態において、制御LSI3311は、サム値が正常か否かを判別する際、受信データの'STX'を除く、'ETX'までの受信データを加算して、'ETX'の次に受信した受信データと照合を行うことにより、サム値の整合性を判断する。なお、サム値の算出方法としては、加算式に限らず、減算式又は排他的論理和(BCCともいう)を用いてもよい。
次に、制御LSI3311は、DRAMの受信格納領域をクリアする(S719)。その後、制御LSI3311は、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
S720において、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ&作業領域における受信完了フラグを'ON'にセットする。その後、制御LSI3311は、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
なお、図20では、図示されていないが、制御シリアル回線で副制御基板3200が送信した受信データを取り込む際に、制御LSI3311は、受信データにエラー(例えば、フレーミングエラー、オーバランエラー、パリティエラーのいずれか1つ又は複数の種類のエラー)が発生していないかどうかをプロジェクタ制御基板3310に設けられたシリアル通信回路(不図示)から取得する、その際、受信した受信データにエラーが発生していると判断した場合、制御LSI3311は、ステップS711〜ステップS720を実行することなく、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
図21、及び図22は、遊技機3001のプロジェクタ装置3300における、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるプロジェクタ自己診断処理を示している。
図21に示すように、制御LSI3311は、ベリファイチェックによりDRAMの自己診断格納領域にROMから読み出した診断値として例えば'55AAH'を書き込む(S2021)。
次に、制御LSI3311は、自己診断格納領域から読み出した値(ロード値)が診断値と正しく一致するか否かを判別する(S2022)。ロード値が診断値に一致する場合(S2022:Yes)、制御LSI3311は、S2024の処理に移行する。ロード値が診断値に一致しない場合(S2022:No)、制御LSI3311は、次のS2023の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして'自己診断異常'をセットする(S2023)。この自己診断異常には、後述するウォッチドッグタイマ(WDT)のリセット待ちによるエラーが含まれる。このようなWDTリセット待ちを含む自己診断異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図19に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを'ON'にセットした上で、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、ウォッチドッグタイマからのリセット信号に応じて先述した図19に示すプロジェクタ初期化処理(S2001)が実行される。
次に、制御LSI3311は、LED温度診断処理を行う(S2024)。この処理において、制御LSI3311は、温度センサ3341a、温度センサ3341b、及び温度センサ3341cからの温度検出信号に基づいてLED温度を取得する。LED温度診断処理については、図31を参照して後で詳細に説明する。
次に、制御LSI3311は、取得したLED温度が正常か否かを判別する(S2025)。取得したLED温度が正常である場合(S2025:Yes)、制御LSI3311は、S2027の処理に移行する。取得したLED温度が正常でない場合(S2025:No)、制御LSI3311は、次のS2026の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして'LED温度異常'をセットする(S2026)。具体的にいうと、温度センサ3341a、温度センサ3341b、及び温度センサ3341cは、それぞれ、LED光源3331R,3331G,3331B付近の温度を検出する。制御LSI3311は、これらの温度センサを通じて各々の温度を計測することにより、前述したLED温度制御テーブルに基づいて計測温度が所定温度以上であるか否かを判定し、所定温度以上であれば、ワーニングあるいは強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットする。ワーニングとは、強制シャットダウンに至る前に行う警告表示を意味し、強制シャットダウンは、プロジェクタ装置3300のLED光源3331R,3331G,3331BやFAN4,FAN5などの主要な部品の動作を温度やFAN回転数等の異常に応じて強制的に停止させることを意味する。
このようなLED温度異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図19に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを'ON'にセットすることなく、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、プロジェクタ装置3300において、FAN4,FAN5の回転停止、及びDLP制御回路3313、LEDドライバ3314の駆動停止が行われ(図19のS2012)、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われる。
次に、制御LSI3311は、S2027において、LED光源3331Rについて、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に記憶されているLED温度のこれまでの最高値(LED温度(MAX))と、対応する温度センサ3341aで検出されたLED光源3331R付近の現在の温度(現在温度)を比較し、LED温度(MAX)より現在温度が高ければ現在温度をLED温度(MAX)として記憶する。このような最高温度更新処理は、LED光源3331G,3331Bについても同様に行われる。
次に、制御LSI3311は、FAN回転診断処理を行う(S2028)。この処理において、制御LSI3311は、FAN4,FAN5のパルスセンサ3343a,3343bからのファン回転数信号に基づいてFAN回転数を取得する。FAN回転診断処理については、図34を参照して後で詳細に説明する。
次に、制御LSI3311は、取得したFAN回転数が正常か否かを判別する(S2029)。取得したFAN回転数が正常である場合(S2029:Yes)、制御LSI3311は、S2031の処理に移行する。取得したFAN回転数が正常でない場合(S2029:No)、制御LSI3311は、次のS2030の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして'FAN回転異常'をセットする(S2030)。具体的にいうと、パルスセンサ3343a,3343bは、FAN4,FAN5の回転数を検出する。各々の回転数について、図28のFAN回転数制御テーブルに基づいて、FAN4,FAN5のどちらかの回転数が所定回転数(例えば、4410rpm)未満であれば、強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットする。
このようなFAN回転数異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図19に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを'ON'にセットすることなく、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、プロジェクタ装置3300において、FAN4,FAN5の回転停止、及びDLP制御回路3313、LEDドライバ3314の駆動停止が行われ(図19のS2012)、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われる。
次に、制御LSI3311は、DMD温度診断処理を行う(S2031)。この処理において、制御LSI3311は、温度センサ3341dからの温度検出信号に基づいてDMD温度を取得する。
次に、制御LSI3311は、取得したDMD温度が正常か否かを判別する(S2032)。取得したDMD温度が正常である場合(S2032:Yes)、制御LSI3311は、S2034の処理に移行する。取得したDMD温度が正常でない場合(S2032:No)、制御LSI3311は、次のS2033の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして'DMD温度異常'をセットする(S2033)。具体的にいうと、温度センサ3341dは、DMD3333の下流付近の温度を検出する。制御LSI3311は、温度センサ3341dを通じて温度を計測することにより、計測温度が制御LSI3311のDRAMに記憶されているシャットダウン温度以上であるか否かを判定し、シャットダウン温度以上であれば、強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットする。シャットダウン温度は、この例では、デフォルト値の50℃であるが、1℃〜128℃の間で設定することも可能である。さらに、制御LSI3311のDRAMにシャットダウン制御実行可否情報(シャットダウン温度に基づく強制シャットダウン制御を行うか否かを示す情報)を記憶し、このシャットダウン制御実行可否情報に基づいて、エラー管理領域へのセットを行うか否かを制御することもできる。
このようなDMD温度異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図19に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを'ON'にセットすることなく、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、プロジェクタ装置3300において、FAN4,FAN5の回転停止、及びDLP制御回路3313、LEDドライバ3314の駆動停止が行われ(図19のS2012)、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われる。
次に、制御LSI3311は、S2034において、DMD3333について、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に記憶されているDMD温度のこれまでの最高値(DMD温度(MAX))と、対応する温度センサ3341dで検出されたDMD3333付近の現在の温度(現在温度)を比較し、DMD温度(MAX)より現在温度が高ければ現在温度をDMD温度(MAX)として記憶する。
次に、制御LSI3311は、図22のS2035において、レンズ温度診断処理を行う。この処理において、制御LSI3311は、温度センサ3341eからの温度検出信号に基づいてレンズ温度を取得する。
次に、制御LSI3311は、取得したレンズ温度が正常か否かを判別する(S2036)。取得したレンズ温度が正常である場合(S2036:Yes)、制御LSI3311は、S2038の処理に移行する。取得したレンズ温度が正常でない場合(S2036:No)、制御LSI3311は、次のS2037の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして'レンズ温度異常'をセットする(S2037)。具体的にいうと、温度センサ3341eは、レンズユニット3332付近の温度を検出する。制御LSI3311は、この温度センサを通じて温度を計測することにより、図29に示すようなレンズ温度制御テーブルに基づいて計測温度が所定温度以上であるか否かを判定し、所定温度以上であれば、ワーニングあるいは強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットする。
ワーニングとは、強制シャットダウンに至る前に行う警告表示を意味する。また、計測温度に基づいて、映像補正を行うように制御してもよい。レンズが高温になると映像に歪みが生ずるために、実際にプロジェクタ装置3300で投影された映像に歪みがないか否かを確認し、歪みが生じている場合にこれを補正するものである。例えば、プロジェクタ装置3300からの設定変更の要求に応じて、フォーカスオフセットコマンドやフォーカスドリフト補正値コマンド等が、副制御基板3200からプロジェクタ装置3300に送信され、映像補正が実現される。また、このときに、プロジェクタ装置3300から、温度センサ3341eによる計測温度が副制御基板3200に送信され、この値に基づいて、フォーカスオフセットコマンドやフォーカスドリフト補正値コマンド等が生成されるようにしてもよい。
強制シャットダウンは、プロジェクタ装置3300のLED光源(3331R,3331G,3331B)やFAN4,FAN5などの主要な動作を温度やFAN回転数等の異常に応じて強制的に停止させることを意味する。
このようなレンズ温度診断において、強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図19に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを'ON'にセットすることなく、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、プロジェクタ装置3300において、FAN4,FAN5の回転停止、及びDLP制御回路3313、LEDドライバ3314の駆動停止が行われ(図19のS2012)、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われる。
一方、レンズ温度診断において、ワーニングに係る異常を示すエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図19に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを'ON'にセットすることなく、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われるが、プロジェクタ装置3300では通常処理が繰り返される。
次に、制御LSI3311は、S2038において、レンズユニット3332について、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に記憶されているレンズ温度のこれまでの最高値(レンズ温度(MAX))と、対応する温度センサ3341eで検出されたレンズユニット3332付近の現在の温度(現在温度)を比較し、レンズ温度(MAX)より現在温度が高ければ現在温度をレンズ温度(MAX)として記憶する。
次に、制御LSI3311は、プロジェクタ電源診断処理を行う(S2039)。この処理において、制御LSI3311は、プロジェクタ装置3300の電源回路3302から供給される電力の動作電圧を検出する。
次に、制御LSI3311は、プロジェクタ装置3300の動作電圧が規定電圧以上か否かを判別する(S2040)。プロジェクタ装置3300の動作電圧が規定電圧以上である場合(S2040:Yes)、制御LSI3311は、S2042の処理に移行する。プロジェクタ装置3300の動作電圧が規定電圧未満である場合(S2040:No)、制御LSI3311は、次のS2041の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして'電圧異常'をセットする(S2041)。具体的には、例えば異常な電圧降下を示す電圧異常のエラー情報をセットする。このような電圧異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図19に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを'ON'にセットすることなく、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、プロジェクタ装置3300において、FAN4,FAN5の回転停止、及びDLP制御回路3313、LEDドライバ3314の駆動停止が行われ(図19のS2012)、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われる。
次に、制御LSI3311は、DLP動作診断処理を行う(S2042)。この処理において、制御LSI3311は、DLP制御回路3313の動作をチェックする。
次に、制御LSI3311は、DLP制御回路3313の動作が正常か否かを判別する(S2043)。DLP制御回路3313の動作が正常である場合(S2043:Yes)、制御LSI3311は、プロジェクタ自己診断処理を終了する。DLP制御回路3313の動作が正常でない場合(S2043:No)、制御LSI3311は、次のS2044の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして'DLP異常'をセットする(S2044)。このようなDLP異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図19に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを'ON'にセットした上で、ウォッチドッグタイマからのリセット信号に応じて図26に示すプロジェクタ初期化処理(S2001)を実行する。
すなわち、S2008においてエラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを'ON'にセットしているため、S2008において作成されたエラー通知のコマンドは、リブート後に図26に示したプロジェクタ初期化処理のS2128で送信されることになる。なお、このとき、エラー通知のコマンド又はエラー通知を示す情報などは、EEPROM3312に記憶することも可能である。そうした場合、電断や再起動によって電圧の変化(低下、断絶、上昇による異常など)が起こった場合であっても、コマンドや情報を消去せずに保持しておくことができる。その後、制御LSI3311は、プロジェクタ自己診断処理を終了する。
このようなプロジェクタ制御メイン処理及びプロジェクタ自己診断処理によれば、プロジェクタ装置3300の各種の異常に応じてエラー通知のコマンドが副制御基板3200に送信され、その際に副制御基板3200からの応答があると、発生した異常に応じて、プロジェクタ装置3300の回路やファンが停止される(強制シャットダウンが行われる)ので、プロジェクタ装置3300の熱溜まりによる動作不良が回避されるとともに、長時間に及ぶような映像の不快さが解消され、さらに、映像視覚効果の高い高品位な映像を安全に投影することが可能となる。
また、副制御基板3200からの応答が無くても、例えば30秒といった所定時間が経過すると、プロジェクタ装置3300の動作が自動的にシャットダウンされるので、プロジェクタ装置3300の動作不良が確実に回避され、高品位な映像の安全な投影が確保される。なお、DLP異常の場合、つまりウォッチドッグタイマによるエラー処理の場合は、リブート(初期化処理)が行われ、リブート後にエラー送信が行われることになる。この種のDLP異常の場合には、プロジェクタ装置3300がフリーズしている可能性が高く、副制御基板3200のサブCPU3201にエラー通知を行うことも困難な状態(例えば、通信状況が正常でない、送信すべきコマンドや情報を正常に作成できない等)が想定される。そのため、リブート後にエラー送信が実行される。なお、DLP異常を他のエラーと同様に扱い、リブート前にDLP異常に係るエラー送信を行うようにしてもよい。
また、プロジェクタ装置3300自体がリブート又はシャットダウンを行った場合は、サブCPU3201との通信が所定時間(例えば、1000ms)以上行われない状態となるため、サブCPU3201が異常を検知し、サブCPU3201からプロジェクタ装置3300へとリブート命令(又は再起動)を行うようにしてもよい。また、サブCPU3201がプロジェクタ装置3300からの信号を所定時間(例えば、1000ms)以上受信できなかった場合は、プロジェクタ装置3300がリブート処理を実行中の可能性が高いと判断し、さらにリブート処理後に送信されてくるエラー通知のコマンドをサブCPU3201が受け取れなかった場合(つまり、1000msよりも長い例えば5000msの時間が経過した場合など)は、サブCPU3201からプロジェクタ装置3300を強制的にリブートさせるように制御し、あるいはエラーの報知を行うようにしてもよい。
図23は、DMD3333の温度と温度センサ3341dの出力データとの対応を示した図である。DMD3333の付近に配置され、DMD3333付近の温度を検出する温度センサ3341dは、検出した温度に応じて、例えば、図23に示すような出力データを出力する(図23では、出力データが16進数で表現されている)。
温度センサ3341dの出力データが000hの場合、DMD温度は0.0℃であり、出力データが320hの場合、DMD温度は50℃であり、出力データが7FFhの場合、DMD温度は128℃と把握される。ただし、温度センサ3341dの出力データが、000hから7FFhの範囲にない場合(例えば、FFChや800hである場合、これはマイナスの温度を示すものであるが)、0℃として処理するものとする。
図24、及び図25は、遊技機3001における、副制御基板3200によるプロジェクタ設定変更処理を示している。
副制御基板3200によって実行されるサブデバイスタスクにより所定間隔(例えば、10ms)で起動されるプロジェクタ制御処理において、プロジェクタ装置3300からコマンド(パラメータ要求:設定変更)を受信した場合には、プロジェクタ制御受信時処理が起動される。そのプロジェクタ制御受信時処理において、取得したプロジェクタ装置3300からのコマンドがプロジェクタ設定変更要求であると判定された場合に、以下に説明するプロジェクタ設定変更処理が起動される。
図24に示すように、副制御基板3200のサブCPU3201は、引数として受け取ったプロジェクタ設定値の設定変更内容を取り出す(S2071)。
次に、サブCPU3201は、設定変更内容が水平位置オフセット(水平方向位置A〜Eオフセット)か否かを判別する(S2072)。設定変更内容が水平位置オフセットである場合(S2072:Yes)、サブCPU3201は、次のS2073の処理に移行する。設定変更内容が水平位置オフセットでない場合(S2072:No)、サブCPU3201は、S2074の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、水平位置オフセットコマンド送信処理を行う(S2073)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における水平位置オフセット(水平方向位置A〜Eオフセット)を書き換え、その水平位置オフセットを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。なお、本実施形態における水平位置オフセット(水平画位置オフセット)とは、投影面ごとに基準位置から水平方向にオフセット調整される投影画像の水平位置であり、電動フォーカス調整を行うことなく投影画像全体が水平方向に微調整される位置を意味する。
S2074において、サブCPU3201は、設定変更内容が垂直位置オフセットか否かを判別する。設定変更内容が垂直位置オフセットである場合(S2074:Yes)、サブCPU3201は、次のS2075の処理に移行する。設定変更内容が垂直位置オフセットでない場合(S2074:No)、サブCPU3201は、S2076の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、垂直位置オフセットコマンド送信処理を行う(S2075)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における垂直位置オフセットを書き換え、その垂直位置オフセットを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。なお、本実施形態における垂直位置オフセット(垂直画位置オフセット)とは、投影面ごとに基準位置から垂直方向にオフセット調整される投影画像の垂直位置であり、電動フォーカス調整を行うことなく投影画像全体が垂直方向に微調整される位置を意味する。つまり、水平位置オフセット及び垂直位置オフセットは、投影画像を投影範囲内のいずれの2次元位置に表示させるかを制御するものであるため、電動フォーカス調整を伴わずに投影画像を移動させることが可能である。なお、電動フォーカス調整によってフォーカス位置を移動させるとともに、投影画像の水平位置や垂直位置をレンダリングの際に移動させるようにし、ソフト的な映像処理によって投影画像の位置を変更するようにしてもよい。また、水平位置オフセットや垂直位置オフセットの値に基づいて電動フォーカス調整を行うようにしてもよい。
S2076において、サブCPU3201は、設定変更内容がフォーカスオフセットか否かを判別する。設定変更内容がフォーカスオフセットである場合(S2076:Yes)、サブCPU3201は、次のS2077の処理に移行する。設定変更内容がフォーカスオフセットでない場合(S2076:No)、サブCPU3201は、S2079の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、フォーカス原点調整指示送信処理を行う(S2077)。フォーカス原点調整指示送信処理において、サブCPU3201は、フォーカス位置を原点に戻すか否かを表す原点調整フラグが'ON'であれば、フォーカスの原点調整指示を示すコマンドをセットし、原点調整フラグを'OFF'にセットする。
その後、サブCPU3201は、フォーカス位置オフセットコマンド送信処理を行う(S2078)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるフォーカス位置オフセットA〜Eを書き換え、そのフォーカス位置オフセットA〜Eを設定するためのコマンド(フォーカス位置オフセットコマンド)をプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2079において、サブCPU3201は、設定変更内容がフォーカスドリフト補正か否かを判別する。設定変更内容がフォーカスドリフト補正である場合(S2079:Yes)、サブCPU3201は、次のS2080の処理に移行する。設定変更内容がフォーカスドリフト補正でない場合(S2079:No)、サブCPU3201は、S2082の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、フォーカス原点調整指示送信処理を行う(S2080)。この処理は、S2077の処理と同一である。その後、サブCPU3201は、フォーカスドリフト補正値コマンド送信処理を行う(S2081)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるフォーカスドリフト補正値A〜Eを書き換え、そのフォーカスドリフト補正値A〜Eを設定するためのコマンド(フォーカスドリフト補正値コマンド)をプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2082において、サブCPU3201は、設定変更内容がLED輝度設定か否かを判別する。設定変更内容がLED輝度設定である場合(S2082:Yes)、サブCPU3201は、次のS2083の処理に移行する。設定変更内容がLED輝度設定でない場合(S2082:No)、サブCPU3201は、S2084の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、LED輝度設定コマンド送信処理を行う(S2083)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるLED輝度設定を書き換え、そのLED輝度を設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2084において、サブCPU3201は、設定変更内容が台形歪み補正値か否かを判別する。設定変更内容が台形歪み補正値である場合(S2084:Yes)、サブCPU3201は、次のS2085の処理に移行する。設定変更内容が台形歪み補正値でない場合(S2084:No)、サブCPU3201は、S2086の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、台形歪み補正値コマンド送信処理を行う(S2085)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における台形歪み補正値を書き換え、その台形歪み補正値を設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2086において、サブCPU3201は、設定変更内容がコントラスト設定か否かを判別する。設定変更内容がコントラスト設定である場合(S2086:Yes)、サブCPU3201は、次のS2087の処理に移行する。設定変更内容がコントラスト設定でない場合(S2086:No)、サブCPU3201は、S2088の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、コントラスト設定コマンド送信処理を行う(S2087)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるコントラスト設定を書き換え、そのコントラストを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2088において、サブCPU3201は、設定変更内容がガンマ設定か否かを判別する。設定変更内容がガンマ設定である場合(S2088:Yes)、サブCPU3201は、次のS2089の処理に移行する。設定変更内容がガンマ設定でない場合(S2088:No)、サブCPU3201は、S2090の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、ガンマ設定コマンド送信処理を行う(S2089)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるガンマ設定を書き換え、そのガンマ値を設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2090において、サブCPU3201は、設定変更内容がホワイト色温度か否かを判別する。設定変更内容がホワイト色温度である場合(S2090:Yes)、サブCPU3201は、次のS2091の処理に移行する。設定変更内容がホワイト色温度でない場合(S2090:No)、サブCPU3201は、S2092の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、ホワイト色温度コマンド送信処理を行う(S2091)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるホワイト色温度を書き換え、そのホワイト色温度を設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2092において、サブCPU3201は、設定変更内容がブライトネスか否かを判別する。設定変更内容がブライトネスである場合(S2092:Yes)、サブCPU3201は、次のS2093の処理に移行する。設定変更内容がブライトネスでない場合(S2092:No)、サブCPU3201は、S2094の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、ブライトネスコマンド送信処理を行う(S2093)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるブライトネスを書き換え、そのブライトネスを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2094において、サブCPU3201は、設定変更内容がテストパターンか否かを判別する。設定変更内容がテストパターンである場合(S2094:Yes)、サブCPU3201は、次のS2095の処理に移行する。設定変更内容がテストパターンでない場合(S2094:No)、サブCPU3201は、図25に示すS2096の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、テストパターンコマンド送信処理を行う(S2095)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるテストパターンを書き換え、そのテストパターンを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2096において、サブCPU3201は、設定変更内容がシャットダウン温度設定か否かを判別する。設定変更内容がシャットダウン温度設定である場合(S2096:Yes)、サブCPU3201は、次のS2097の処理に移行する。設定変更内容がシャットダウン温度設定でない場合(S2096:No)、サブCPU3201は、S2098の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、シャットダウン温度設定送信処理を行う(S2097)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるシャットダウン温度を、予め設定されているDMD3333のシャットダウン温度に書き換え、そのシャットダウン温度設定を行うためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。プロジェクタ制御基板3310に送信されるシャットダウン温度は、例えば、データとして予め副制御基板3200に提供されたり、遊技機3001での入力操作により副制御基板3200に提供されたりする。
プロジェクタ制御基板3310は、こうして受信したシャットダウン温度(シャットダウン制御の閾値)を、プロジェクタ制御基板3310のDRAMに記憶する。また、シャットダウン温度に基づくシャットダウン制御を行うか否かを示すシャットダウン制御実行可否情報についてもDRAMに記憶することができる。シャットダウン温度、及びシャットダウン制御実行可否情報は、上述したようにDRAMに記憶され、遊技機3001の電源オフとともに消去される。シャットダウン温度、及びシャットダウン制御実行可否情報が記憶されるタイミングは、図24、及び図25に示すプロジェクタ設定変更処理が実行されるタイミングであり、基本的には、プロジェクタ制御基板3310からプロジェクタ設定値の変更要求がされた場合である。プロジェクタ制御基板3310は、起動時にこの変更要求を行うようにしてもよい。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2098において、サブCPU3201は、設定変更内容が画面反転設定か否かを判別する。設定変更内容が画面反転設定である場合(S2098:Yes)、サブCPU3201は、次のS2099の処理に移行する。設定変更内容が画面反転設定でない場合(S2098:No)、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
次に、サブCPU3201は、画面反転設定処理を行う(S2099)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における画面反転設定を、予め設定されている画面反転設定に(又は、所定の条件に応じて選択された画面反転設定に)書き換え、その画面反転設定を行うためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。プロジェクタ制御基板3310に送信される画面反転の設定は、例えば、データとして予め副制御基板3200に提供されたり、遊技機3001での入力操作により副制御基板3200に提供されたりする。
プロジェクタ制御基板3310は、こうして受信した画面反転設定を、例えば、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に記憶することができる。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
このようなプロジェクタ設定変更処理は、基本的に、遊技場におけるメンテナンス作業者あるいは工場出荷前に検査作業者がプロジェクタ装置3300に対して各種の光学調整等を行う際に実行されることとなるが、上述のシャットダウン温度、及びシャットダウン制御実行可否情報をDRAMに記憶させるために、起動時や、その他の任意のタイミングで実行させることができる。
上記では、プロジェクタ設定変更処理により、シャットダウン温度やシャットダウン制御実行可否情報をプロジェクタ制御基板3310のDRAMに記憶するようにしたが、プロジェクタ初期化処理によってこれらの情報は初期化される。
図26は、遊技機3001のプロジェクタ装置3300における、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるプロジェクタ初期化処理を示している。
まず、制御LSI3311は、内部機能の初期化を行う(S2121)。次に、制御LSI3311は、制御シリアル回線の初期化を行う(S2122)。本実施形態において、制御LSI3311は、ステップS2122で、制御シリアル回線のボーレートを38400bpsに設定し、1バイト単位のデータフォーマットとして、データ長を8ビットに設定し、パリティをNON(なし)に設定する。このように、ステップS2122を実行する制御LSI3311は、初期化手段を構成する。
S2123では、シャットダウン温度とシャットダウン制御実行可否情報の初期化が行われる。この処理では、プロジェクタ制御基板3310のDRAMの内容が所定のシャットダウン温度、及び所定のシャットダウン制御実行可否情報に初期化される。このようにして設定される初期値は、例えば、(シャットダウン温度、シャットダウン制御実行可否情報)=(50℃、可)や、(シャットダウン温度、シャットダウン制御実行可否情報)=(−、否)といった内容である。
次に、制御LSI3311は、EEPROM3312から水平方向位置A調整値、垂直方向位置A調整値、及びその他共通設定を取得する(S2124)。
次に、制御LSI3311は、S2124で取得したデータに基づいてDLP制御回路3313の設定制御処理を行う(S2125)。
次に、制御LSI3311は、EEPROM3312からフォーカス調整値A(固定スクリーン機構3120の投影面に対するフォーカス)を取得する(S2126)。
次に、制御LSI3311は、S2126で取得したデータに基づいてフォーカス機構の電動フォーカス制御処理を行う(S2127)。具体的に、電動フォーカス制御処理によれば、フォーカス機構を構成するフォーカスモータに対するモータ駆動信号(励磁信号)を出力し、フォーカス位置にフォーカスを調整する。
次に、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ及び作業領域を初期化するとともに、リブート(再起動)によるこのプロジェクタ初期化処理前、自己診断異常(ウォッチドッグタイマ(WDT)のリセット待ちエラーを含む)やDLP異常を示す'エラー通知'のコマンドが作成されていた場合、当該'エラー通知'のコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その後、制御LSI3311は、プロジェクタ初期化処理を終了する。
なお、本実施形態では、副制御基板3200のサブCPU3201のような外部制御手段によって、シャットダウン温度とシャットダウン制御実行可否情報が、プロジェクタ制御基板3310のDRAMに記憶されるよう設定を行うが、このような設定は、他の様々な外部制御手段により行うことができる。
例えば、遊技機3001の主制御基板MSや、遊技機3001に含まれる他のコントローラ・制御手段等が当該外部制御手段として機能しうる。また、プロジェクタ装置3300や副中継基板SNに接続される調整用PC1000などの外付けの制御手段や、プロジェクタ装置3300に付属させることができる設定用制御手段なども当該外部制御手段として機能しうる。
本実施形態では、上述のように、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に、遊技機3001の電源が投入されてからのDMD温度の最高値を示すDMD温度(MAX)が記憶される。一方、DMD3333は、温度が高い環境にあると、寿命が短くなるため、例えば、リサイクルが可能かどうかなど、DMD3333の品質について、このDMD温度(MAX)と、遊技機3001の稼働時間(又は通電時間)とから判断することができる。なお、EEPROM3312に記憶されたDMD温度(MAX)は、必要に応じて工場等でリセットすることができる。なお、上述の温度が高い環境とは、強制シャットダウンとなるシャットダウン温度以上の温度となる場合のほか、強制シャットダウンには到達しないが、ある程度高い温度となる場合も含みうる。
また、本実施形態では、遊技機3001の稼働時間(又は通電時間)とDMD温度(MAX)とからプロジェクタ装置3300をリサイクル可能か否かを判断することもできる。ここで、稼働時間は、遊技機3001が当該遊技機の通電時間、又はRTCによる稼働時間の計測などを記憶することで把握することが可能であり、プロジェクタ装置3300が当該プロジェクタ装置3300の通電時間を記憶し、これらの値を稼働時間(又は通電時間)として把握することで、プロジェクタ装置3300がリサイクル可能か否かの判定を行う上での指標(基準)として使用することができる。
一方、本実施形態において、長期間使用されたことによるプロジェクタ装置3300の交換時期の報知を行うか否かを、上記のリサイクル可能か否かの判定基準によって判定してもよい。また、稼働時間と通電時間は異なる時間であると考えるのが一般的だが、プロジェクタ装置3300のDMD3333が、通電時には常に稼働していると考えられるため、遊技機3001、又はプロジェクタ装置3300の稼働時間≒遊技機3001、プロジェクタ装置3300の通電時間と考えることも可能である。
なお、このようにして把握された遊技機3001、又はプロジェクタ装置3300の稼働時間は、遊技機3001やプロジェクタ装置3300からリセットされないように構成することができる。
また、本実施形態では、上述のように、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に、画面反転設定が記憶されるが、この画面反転設定は、例えば、「0:正転」、「1:上下反転」、「2:左右反転」、「3:上下反転+左右反転」といった各設定が含まれる。
図30には、上述の画面反転設定に応じて、プロジェクタ装置3300からどのような映像がスクリーンに投影されるかが示されている。図30(a)には、オリジナルの画像データにより表現されるオリジナル映像3430が示されており、図30(b)〜図30(e)にはそれぞれ、本実施形態のプロジェクタ装置3300から、プロジェクタ装置3300の前方に仮想的に設けられたスクリーンに投影された映像が示されている。なお、本実施形態の遊技機3001では、プロジェクタ装置3300からの映像は、ミラー機構3105に反射されてフロントスクリーン機構3091等に投影されるが、ここでは、プロジェクタ装置3300からの映像は、そのままこの仮想的なスクリーンに投影されるものとする。
また、本実施形態の遊技機3001において、プロジェクタ装置3300は、本来の上面が下側になるよう配置されているが(図7(c)参照)、図30(b)〜図30(e)においては、この配置方向とは上下逆の、プロジェクタ装置3300の本来の姿勢で配置されているものとする。また、図30(b)〜図30(e)では、図30(a)に示されている「ABC」の文字からなるオリジナル映像3430を上述の仮想的なスクリーンに投影した場合に、そのスクリーンを、投影面の反対側から透過的に見た画像が示されている。
ここで、図30(b)では、プロジェクタ装置3300の画面反転設定が「0:正転」となっており、スクリーン投影面には、図30(a)に示すオリジナル映像3430がそのまま投影され、スクリーン投影面の反対側から見た場合は、映像3430aに示すように、(投影面の反対側から見ているために左右反転し)左右反転した画像として視認される。
図30(c)では、プロジェクタ装置3300の画面反転設定が「1:上下反転」となっており、スクリーン投影面には、図30(a)に示すオリジナル映像3430が上下反転して投影され、スクリーン投影面の反対側から見た場合は、映像3430bに示すように、(投影面の反対側から見ているために左右反転し)左右反転し、かつ上下反転した画像として視認される。
図30(d)では、プロジェクタ装置3300の画面反転設定が「2:左右反転」となっており、スクリーン投影面には、図30(a)に示すオリジナルの画像データが左右反転して投影され、スクリーン投影面の反対側から見た場合は、映像3430cに示すように、(投影面の反対側から見ているために左右反転画像がさらに左右反転し)オリジナル映像3430と同じ画像として視認される。
図30(e)では、プロジェクタ装置3300の画面反転設定が「3:上下反転+左右反転」となっており、スクリーン投影面には、図30(a)に示すオリジナル映像3430が上下反転し、かつ左右反転して投影され、スクリーン投影面の反対側から見た場合は、映像3430dに示すように、(投影面の反対側から見ているために左右反転画像がさらに左右反転し)上下反転した画像として視認される。
本実施形態の遊技機3001では、プロジェクタ装置3300が、例えば、図6、図7に示すような姿勢で配置されているため、フロントスクリーン機構3091等に投影した映像が、遊技者において正しい回転方向で視認されるように、画面反転設定の初期値は、「3:上下反転+左右反転」に設定されている。この場合、このようなプロジェクタ装置3300の姿勢、オリジナル映像3430の回転方向、ミラー機構3105、及びフロントスクリーン機構3091の関係から、画面反転設定は、いわゆる「Ceiling+Mirror」の設定と言える。
プロジェクタ装置3300のプロジェクタ制御基板3310は、上述した画面反転設定に基づいて、映像を投影する際の回転方向を制御する。また、このような映像の反転は、例えば、DLP制御回路3313によるDMD3333の制御や、制御LSI3311やDLP制御回路3313による映像信号の制御等によって実現されうる。また、プロジェクタ装置3300は、映像を上下方向と左右方向の、少なくともいずれかの方向に回転させるよう選択可能なプロジェクタであってもよい。
図31に示すように、プロジェクタ装置3300は、LED基板(3331Ra,3331Ga,3331Ba)上に配置された温度センサ(3341a,3341b,3341c)によって、LED光源(3331R,3331G,3331B)付近の温度を検出し、前回の温度と現在の温度との差が所定の温度差以上である場合に、ワーニング又は強制シャットダウンを行うよう制御する。
図31は、遊技機3001のプロジェクタ装置3300における、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるLED温度診断処理を示している。なお、この処理では、LEDのそれぞれについて個別に同様の処理が行われるが、ここでは、1つのLED(LED光源3331R、LED基板3331Ra)に関して説明を行う。
制御LSI3311は、S2141において、温度センサ3341aで検出された現在の温度(LED温度)を取得する。温度センサ3341aは、LED基板3331Ra上に配置されているため、LED光源3331R付近の温度が検出されることになる。
次に、制御LSI3311は、S2142で、温度センサ3341aで検出された前回のLED温度をDRAMから取得する。前回のLED温度は、例えば、前回のLED温度診断処理のタイミングで「現在のLED温度」として取得された温度である。ただし、所定時間遡ったタイミング、又は所定検出回数前のタイミングに実行されたLED温度診断処理で「現在のLED温度」として取得された温度を「前回のLED温度」として取得してもよい。
次に、制御LSI3311は、S2143で、以下の式1の条件を満たすか否かを判別する。
現在のLED温度−前回のLED温度>現在のLED温度*x/100・・・(式1)
式1の条件を満たさない場合(S2143:No)、制御LSI3311は、S2147の処理に移行する。式1の条件を満たす場合(S2143:Yes)、制御LSI3311は、次のS2144の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、S2144で、現在のLED温度が、警告(ワーニング)が必要な異常であると判定する。すなわち、現在のLED温度が式1の条件を満たすということは、現在のLED温度が、前回のLED温度から基準温度(現在のLED温度のx%)以上、上昇したことを意味するものである。これによって、LED温度が急激に上昇した場合に、その事象を異常であるとして警告(ワーニング)する。ここで、急激な上昇を判定するために、現在のLED温度の所定割合(x%)の温度が基準温度として設定される。
次に、制御LSI3311は、S2145で、以下の式2の条件を満たすか否かを判別する。
現在のLED温度−前回のLED温度>現在のLED温度*(x+α)/100・・・(式2)
式2の条件を満たさない場合(S2145:No)、制御LSI3311は、S2147の処理に移行する。式2の条件を満たす場合(S2145:Yes)、制御LSI3311は、次のS2146の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、S2146で、現在のLED温度が、強制シャットダウンが必要な異常であると判定する。すなわち、現在のLED温度が式2の条件を満たすということは、現在のLED温度が、前回のLED温度から基準温度(現在のLED温度のx+α%)以上、上昇したことを意味するものであり、ここでの基準温度は、S2143の処理で判別した割合(x%)よりα%だけ高い割合に基づいて設定され、より深刻な異常であることを示している。これによって、LED温度が急激に上昇した場合に、その事象を異常であるとして強制シャットダウンさせるようにすることができる。なお、この場合に、強制シャットダウンではなく、S2144の処理と同様に、警告(ワーニング)するよう制御してもよい(この場合、警告メッセージを、異常がより深刻であることを示すようにできる)。
また、このような強制シャットダウンを必要とする異常を判断するために、現在のLED温度の所定割合(例えば、x+α%)に基づく基準温度を用いるのではなく、現在のLED温度が所定温度に達した場合に異常と判断することもできる。
次に、制御LSI3311は、S2147で、取得した現在のLED温度を、前回の温度として、又は取得時間に対応付けて制御LSI3311のDRAMに記憶する。
なお、ここでは、割合を示すxやαの値を用いてエラー判定を行ったが、こうしたxやαの値は、副制御基板3200側から(例えば、プロジェクタ設定変更処理によって)設定したり、制御LSI3311のEEPROM3312等に予め記憶しておくことができる。
制御LSI3311は、LED温度診断処理で強制シャットダウンやワーニングが必要なLED温度異常があると、図21に示すプロジェクタ自己診断処理のS2026の処理で、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして'LED温度異常(シャットダウン)'や'LED温度異常(ワーニング)'をセットする。
DRAMのエラー管理領域にエラーデータとしてLED温度異常(シャットダウン)がセットされると、制御LSI3311は、図19に示すS2009の処理でDRAMのエラー管理領域に、LED温度異常(シャットダウン)が書き込まれていると判別し(S2009:Yes)、さらに、サブCPU3201がエラー通知のコマンド送信に応答すると(S2010:Yes)、FAN4,FAN5に対して回転停止指令を送信し、DLP制御回路3313、及びLED光源3331R,3331G,3331Bを駆動するLEDドライバ3314に対して駆動停止指令を送る(S2012)。これにより、プロジェクタ装置3300の主要動作が強制的にシャットダウンされる。
一方、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとしてLED温度異常(ワーニング)がセットされると、制御LSI3311は、先述した図19に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われ、LED温度異常が発生している旨の情報がサブ液晶表示装置3023に出力される。
なお、この例では、LEDに関する温度エラー判定を、制御LSI3311が行うよう制御したが、これに限られるものではなく、副制御基板3200のサブCPU3201が制御するようにしてもよい。この場合は、例えば、サブCPU3201が、プロジェクタ装置3300から現在のLED温度を取得して、遊技機3001側で記憶している前回のLED温度と比較することで、上記の判定を行うよう制御することができる。
このような、LEDに関する温度エラー判定により、遊技機が設置される環境に応じて、LEDに関する温度設定を変える必要がなく、常に、現在温度を基準とした異常判定を行うことができる。
図32に示すように、プロジェクタ装置3300は、LED基板(3331Ra,3331Ga,3331Ba)上に配置された温度センサ(3341a,3341b,3341c)によって、LED光源(3331R,3331G,3331B)付近の温度を検出し、前回の温度と現在の温度との差が所定の温度差以上である場合に、ワーニング又は強制シャットダウンを行うよう制御するようにしてもよい。
図32は、遊技機3001のプロジェクタ装置3300における、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるLED温度診断処理の変形例を示している。なお、この処理では、LEDのそれぞれについて個別に同様の処理が行われるが、ここでは、1つのLED(LED光源3331R、LED基板3331Ra)に関して説明を行う。
制御LSI3311は、S2161で、温度センサ3341aで検出された現在の温度(LED温度)を取得する。温度センサ3341aは、LED基板3331Ra上に配置されているため、LED光源3331R付近の温度が検出されることになる。
次に、制御LSI3311は、S2162において、温度センサ3341aで検出された前回のLED温度をDRAMから取得する。前回のLED温度は、例えば、前回のLED温度診断処理のタイミングで「現在のLED温度」として取得された温度である。ただし、所定時間遡ったタイミング、又は所定検出回数前のタイミングに実行されたLED温度診断処理で「現在のLED温度」として取得された温度を「前回のLED温度」として取得してもよい。
次に、制御LSI3311は、S2163で、以下の式3の条件を満たすか否かを判別する。
現在のLED温度−前回のLED温度>上限温度−(現在のLED温度*現在のLED温度/補正値y)・・・(式3)
式3の条件を満たさない場合(S2163:No)、制御LSI3311は、S2167の処理に移行する。式3の条件を満たす場合(S2163:Yes)、制御LSI3311は、次のS2164の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、S2164で、現在のLED温度が、警告(ワーニング)が必要な異常であると判定する。すなわち、現在のLED温度が式3の条件を満たすということは、現在のLED温度が、前回のLED温度から基準温度以上、上昇したことを意味するものである。これによって、LED温度が急激に上昇した場合に、その事象を異常であるとして警告(ワーニング)する。
ここで、基準温度は、基準変化量から許容変化量を差し引いた値であり、基準変化量は所定の温度であり、例えば、5℃である。許容変化量は、現在のLED温度*現在のLED温度/補正値yである。補正値yは例えば、2000,1000,500といった値であり、このようにして求められた許容変化量は、現在のLED温度が高くなるほど大きな値となり、結果的に、基準温度は、現在のLED温度が高くなるほど、小さな値となる。
そのため、この温度エラー判定では、現在のLED温度が高くなるほど、より小さな温度変化に反応して、警告を行うようになる。なお、基準温度には最小値(例えば、1℃)が設定され、基準変化量から許容変化量を差し引いた値が最小値より小さくなった場合は、最小値が基準温度として設定される。
次に、制御LSI3311は、S2165で、以下の式4の条件を満たすか否かを判別する。
現在のLED温度>LED温度の上限・・・(式4)
式4の条件を満たさない場合(S2165:No)、制御LSI3311は、S2167の処理に移行する。式4の条件を満たす場合(S2165:Yes)、制御LSI3311は、次のS2166の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、S2166で、現在のLED温度が、強制シャットダウンが必要な異常であると判定する。すなわち、現在のLED温度が式4の条件を満たすということは、現在のLED温度が、所定の上限温度に達したことを意味するものである。これによって、LED温度が上昇して所定温度を超えた場合に、その事象を異常であるとして強制シャットダウンさせるようにすることができる。なお、この場合に、強制シャットダウンではなく、S2164の処理と同様に、警告(ワーニング)するよう制御してもよい(この場合、警告メッセージを、上限温度の超えたという異常であることを示すようにできる)。
次に、制御LSI3311は、S2167で、取得した現在のLED温度を、前回の温度として、又は取得時間に対応付けて制御LSI3311のDRAMに記憶する。
なお、ここでは、基準変化量、補正値yの値、上限温度を用いてエラー判定を行ったが、これらの値は、副制御基板3200側から(例えば、プロジェクタ設定変更処理によって)設定したり、制御LSI3311のEEPROM3312等に予め記憶しておくことができる。
制御LSI3311は、LED温度診断処理で強制シャットダウンやワーニングが必要なLED温度異常があると、図21に示すプロジェクタ自己診断処理のS2026の処理で、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして'LED温度異常(シャットダウン)'や'LED温度異常(ワーニング)'をセットする。
DRAMのエラー管理領域にエラーデータとしてLED温度異常(シャットダウン)がセットされると、制御LSI3311は、図19に示すS2009の処理でDRAMのエラー管理領域に、LED温度異常(シャットダウン)が書き込まれていると判別し(S2009:Yes)、さらに、サブCPU3201がエラー通知のコマンド送信に応答すると(S2010:Yes)、FAN4,FAN5に対して回転停止指令を送信し、DLP制御回路3313、及びLED光源3331R,3331G,3331Bを駆動するLEDドライバ3314に対して駆動停止指令を送る(S2012)。これにより、プロジェクタ装置3300の主要動作が強制的にシャットダウンされる。
一方、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとしてLED温度異常(ワーニング)がセットされると、制御LSI3311は、先述した図19に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを'ON'にセットすることなく、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われ、LED温度異常が発生している旨の情報がサブ液晶表示装置3023に出力される。
このような、LEDに関する温度エラー判定により、許容される温度の変化量(現在のLED温度と前回のLED温度との差)の上限が、現在のLED温度の上昇にしたがって小さく設定され(すなわち、現在のLED温度が高くなるほど小さな温度変化に対してセンシティブになる)、温度の上昇に応じて高まるLED光源等の部品の異常を的確に検出することができる。
また、上限温度−(現在のLED温度*現在のLED温度/補正値y)<下限エラー温度(温度差)であった場合には、現在のLED温度−前回のLED温度>下限エラー温度、の判定を行い、YESの判定が得られた場合には、LED温度の警告が必要な異常であると判断することが可能である。一方で、現在温度>下限エラー温度(LED温度)の判定を行い、YESの判定が得られた場合には、LED温度の警告が必要な異常であると判断してもよい。
次に、図33を参照して、上述の温度エラー判定における現在のLED温度と基準温度(すなわち、基準変化量−許容変化量)の関係を例を用いて説明する。
図33(a)は、現在のLED温度と、基準温度との関係を示す表であり、3つの補正値yについてのパターンが示されている。なお、ここで、基準変化量は5(℃)であり、最小値は1(℃)である。
図33(b)は、図33(a)に示した表をグラフに表したものである。このグラフから分かるように、基準温度は、現在のLED温度が上昇するにつれて小さな値となり、補正値yを変更することによって、基準温度の推移を所望のパターンに制御することができる。補正値yを小さくすると、現在のLED温度の上昇に関して、よりシビアな基準温度が設定されることになる。
例えば、図33(b)に示す例では、現在のLED温度が20℃の場合、次の温度検出で4℃上昇した場合は、24℃であり、LED光源等にとって大きなダメージはないとして異常と判断されないが、現在の温度が50℃の場合、次の温度検出で4℃上昇した場合は、54℃となり、(補正値yが図33(b)のどの値であっても)LED光源等にとって深刻なダメージが懸念されるため、警告等により異常を報知することになる。
(排気用ファンの回転数エラー)
次に、プロジェクタ装置3300の排気用ファン(3342a(FAN4),3342b(FAN5))に関する回転数エラー判定について説明する。
プロジェクタ装置3300は、2つのパルスセンサ(3343a,3343b)によって排気用ファン(3342a,3342b)の回転数(FAN回転数)を検出し、異なるタイミングにおけるFAN回転数の変化に応じて、ワーニング又は強制シャットダウンを行うよう制御する。
図34は、遊技機3001のプロジェクタ装置3300における、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるFAN回転診断処理を示している。なお、この処理では、排気用ファンのそれぞれについて個別に同様の処理が行われるが、ここでは、1つの排気用ファン(3342a(FAN4))に関して説明を行う。
制御LSI3311は、S2181で、パルスセンサ3343aにより起動時に検出された排気用ファン3342a(FAN4)の回転数(FAN回転数)を、制御LSI3311のDRAMから取得する。
次に、制御LSI3311は、S2182において、パルスセンサ3343aで検出された排気用ファン3342a(FAN4)の回転数を現在のFAN回転数として取得する。
次に、制御LSI3311は、S2183で、以下の式5の条件を満たすか否かを判別する。
起動時のFAN回転数*z1>現在のFAN回転数・・・(式5)
式5の条件を満たさない場合(S2183:No)、制御LSI3311は、FAN回転数診断処理を終了する。式5の条件を満たす場合(S2183:Yes)、制御LSI3311は、次のS2184の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、S2184で、現在のFAN回転数が、警告(ワーニング)が必要な異常であると判定する。すなわち、現在のFAN回転数が式5の条件を満たすということは、現在のFAN回転数が、起動時のFAN回転数に基づく基準回転数を下回っているということを意味するものである。これによって、FAN回転数が所定のレベルに低下した場合に、その事象を異常であるとして警告(ワーニング)する。
ここで、基準回転数は、起動時のFAN回転数に所定倍率z1を乗じた値である。z1は、例えば、80%(0.8)といった数値である。
次に、制御LSI3311は、S2185で、以下の式6の条件を満たすか否かを判別する。
起動時のFAN回転数*z2>現在のFAN回転数・・・(式6)
式6の条件を満たさない場合(S2185:No)、制御LSI3311は、FAN回転数診断処理を終了する。式6の条件を満たす場合(S2185:Yes)、制御LSI3311は、次のS2186の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、S2186で、現在のFAN回転数が、強制シャットダウンが必要な異常であると判定する。すなわち、現在のFAN回転数が式6の条件を満たすということは、現在のFAN回転数が、起動時のFAN回転数に基づく基準回転数を下回っているということを意味するものである。これによって、FAN回転数が所定のレベルに低下した場合に、その事象をその事象を異常であるとして強制シャットダウンさせるようにすることができる。なお、この場合に、強制シャットダウンではなく、S2184の処理と同様に、警告(ワーニング)するよう制御してもよい。
ここで、基準回転数は、起動時のFAN回転数に所定倍率z2を乗じた値である。z2は、例えば、z1より小さい70%(0.7)といった数値である。
なお、ここでは、所定倍率z1、所定倍率z2を用いてエラー判定を行ったが、これらの値は、副制御基板3200側から(例えば、プロジェクタ設定変更処理によって)設定したり、制御LSI3311のEEPROM3312等に予め記憶しておくことができる。
制御LSI3311は、FAN回転数診断処理で強制シャットダウンやワーニングが必要なFAN回転異常があると、図21に示すプロジェクタ自己診断処理のS2030の処理で、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして'FAN回転異常(シャットダウン)'や'FAN回転異常(ワーニング)'をセットする。
DRAMのエラー管理領域にエラーデータとしてFAN回転度異常(シャットダウン)がセットされると、制御LSI3311は、図19に示すS2009の処理でDRAMのエラー管理領域に、FAN回転異常(シャットダウン)が書き込まれていると判別し(S2009:Yes)、さらに、サブCPU3201がエラー通知のコマンド送信に応答すると(S2010:Yes)、FAN4,FAN5に対して回転停止指令を送信し、DLP制御回路3313、及びLED光源3331R,3331G,3331Bを駆動するLEDドライバ3314に対して駆動停止指令を送る(S2012)。これにより、プロジェクタ装置3300の主要動作が強制的にシャットダウンされる。
一方、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとしてFAN回転異常(ワーニング)がセットされると、制御LSI3311は、先述した図19に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを'ON'にセットすることなく、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われ、FAN回転異常が発生している旨の情報がサブ液晶表示装置3023に出力される。
起動時のFAN回転数の記憶は、例えば、プロジェクタ初期化処理において実行されるが、この処理を、図35を参照して説明する。図35に示すプロジェクタ初期化処理は、図26に示すプロジェクタ初期化処理の変形例である。図35のプロジェクタ初期化処理では、図26のプロジェクタ初期化処理と比べて、起動時のFAN回転数の取得処理(S2201)が追加されたものとなっているため、ここではこの処理について説明し、それ以外の処理については説明を省略する。
図35のプロジェクタ初期化処理では、S2201で、起動時のFAN回転数の取得処理が行われる。なお、この処理では、排気用ファンのそれぞれについて個別に同様の処理が行われるが、ここでは、1つの排気用ファン(3342a(FAN4))に関して説明を行う。
起動時のFAN回転数の取得処理で、制御LSI3311は、プロジェクタ装置3300が起動してから(例えば、制御LSI3311やFAN4に電源が投入されてからといったタイミングなど)所定の期間内に、パルスセンサ3343aにより検出された排気用ファン3342a(FAN4)の回転数(FAN回転数)を取得し、制御LSI3311のDRAMに記憶する。
ここで、起動してから所定の期間内に、パルスセンサ3343aにより検出された排気用ファン3342aの回転数とは、例えば、FAN4が回転を開始する際の立ち上がり等を考慮して、起動してから所定の期間内における回転数のうち最も値が高い回転数とすることができる。また、これ以外にも、様々な基準により起動時のFAN回転数を把握可能である。例えば、起動してから所定の期間内における回転数の平均値や、起動してから所定の期間が経過して、その後所定のタイミングで検出された回転数などを、起動時のFAN回転数とすることもできる。
また、例えば、FAN4が起動した直後の連続する微少区間においてそれぞれFAN回転数を検出し、一の区間におけるFAN回転数と次の区間におけるFAN回転数の差が所定値以下となった状態(すなわち、安定回転状態に移行したタイミング)で、検出されたFAN回転数を起動時のFAN回転数とすることもできる。
なお、回転数の単位は一般的にrpmが用いられ、1分間の回転数(又は1分間の回転数に換算された回転数)を単位として比較が行われるが、現在のFAN回転数と同じ時間範囲における回転数で比較するのであれば、どのような時間範囲の回転数を用いてもよい。
このようなFAN回転数エラー判定により、ファンの回転数が経年劣化やばらつき等によって低下したとしても、そのときの起動時に記憶されたFAN回転数からの変化に応じて警告や強制シャットダウンが行われるため、ファンを不用意に交換することが回避される。
例えば、図36(a)に示すように、スペック上のFAN回転数に基づいて警告を行うよう構成した場合、スペック上のFAN回転数を5000rpmとし、所定倍率を80%とすると、警告の閾値は、4000rpmとなる。ここで、経年劣化前のファンの状態を想定すると、起動時のFAN回転数は、スペック通り5000rpmであり、現在のFAN回転数が4000rpmまで低下した場合に警告が行われる。すなわち、この時点で、警告までの猶予回転数は1000rpmとなっている。
次に、経年劣化後のファンの状態を想定し、起動時のFAN回転数が4500rpmになったとする。このとき、警告の閾値は経年劣化前と同じなので、警告までの猶予回転数は500rpmとなっている。このような状況で、ゴミや異物混入などの要因により、現在のFAN回転数が500rpmだけ低下すると、そこで警告が発せられ、ファンの交換等が行われる事態となる。
一方、図36(b)に示すように、起動時のFAN回転数に基づいて警告を行うよう構成した場合、こちらも所定倍率を80%とすると、警告の閾値は、起動時のFAN回転数*0.8となる。ここで、経年劣化前のファンの状態を想定すると、起動時のFAN回転数は、スペック通り5000rpmであり、警告の閾値は、起動時のFAN回転数(5000rpm)に基づいて4000rpmに設定される。したがって、現在のFAN回転数が4000rpmまで低下した場合に警告が行われる。すなわち、この時点で、警告までの猶予回転数は1000rpmとなっている。
次に、経年劣化後のファンの状態を想定し、起動時のFAN回転数が4500rpmになったとする。このとき、警告の閾値は、起動時のFAN回転数(4500rpm)に基づいて3600rpmに設定される。このような状況で、ゴミや異物混入などの要因により、現在のFAN回転数が500rpmだけ低下すると、上述した図36(a)に示す場合とは異なり、その状態では警告は発せられない。警告の閾値には、900rpmの猶予回転数があるため、現在のFAN回転数が起動時のFAN回転数から900rpm低下して初めて、警告が発せられることになる。
このように、起動時のFAN回転数に基づいて警告の閾値を設定することにより、ファンの経年劣化やばらつきに応じた警告(強制シャットダウン)の閾値が設定され、無駄なファン交換を低減させることができる。一方で、起動時のFAN回転数に基づいて警告の閾値を設定する上記の方法は、ファンの回転数の低減に応じて警告までの猶予回転数を異ならせていると表現することも可能である。
[VSYNC割込み処理]
図27は、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるVSYNC割込み処理を示している。この処理は、上述のプロジェクタ制御メイン処理を実行中、映像シリアル回線を経由して受信した映像信号に含まれるVSYNC(Vertical Synchronization:垂直同期信号)に応じた割込処理である。このVSYNC割込み処理を実行する制御LSI3311は、同期処理手段を構成する。
本実施形態におけるサブCPU3201(図9参照)において、VSYNC割込みは、16.5ms周期で発生する。VSYNC割込みが発生したことを表すVSYNCは、GPU440(図9参照)から映像信号(差動信号)に含まれてプロジェクタ装置3300に送信される。プロジェクタ装置3300において、制御LSI3311は、GPU440から送られた映像信号を復号化して、映像データとVSYNCを分離する。そして、分離されたVSYNCは外部割込み信号として、制御LSI3311に入力され、制御LSI3311は、VSYNCを外部からの割込み信号として受け付けると、VSYNC割込み処理を実行する。
GPU440が発生させるVSYNCの基となっているシステムCLK(クロック)は、信頼性の高い水晶発振子を用いて生成されている。一方、プロジェクタ装置3300のシステムCLKは、クロック生成手段を構成する制御LSI3311に備えられた発振回路(C(コンデンサ)R(抵抗)回路又はL(コイル)R(抵抗)回路)によって生成されている。発振回路で使用されているコンデンサや抵抗等は熱によってその時定数(コンデンサ:F(ファラッド)、抵抗:Ω(オーム))が変化する。このため、プロジェクタ制御基板3310のシステムCLKは、熱によって時定数が変化して、時定数の変化によりシステムCLKのズレが生じやすい。
なお、システムCLKのズレの原因となる発熱の主な要因は、プロジェクタ装置3300のLED光源3331R,3331G,3331B、及び、DMD3333の発熱がプロジェクタ装置3300内にこもる、及び、制御LSI3311自身の発熱により制御LSI3311の発振回路が熱を帯びてしまう。
プロジェクタ制御基板3310のシステムCLKにズレが生じることにより受信側プロジェクタ制御基板3310及び副制御基板3200において、受信エラーが発生し、プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200との間の通信レスポンスが低下する。
具体的には、プロジェクタ制御基板3310に設けられた制御シリアル回線のためのシリアル通信回路(不図示)は、同じく内蔵された発振回路のシステムCLKを基に予め設定された通信速度に制御している。そのためシステムCLKにズレが生じると、そのシステムCLKのズレに同期して通信速度もズレが発生してしまう。副制御基板3200は予め設定された通信速度で通信データを受信しようとしても、プロジェクタ制御基板3310から通信速度がズレた通信データを受信してしまい、正常に受信することができない現象が発生する。また、副制御基板3200から送信される通信データも副制御基板3200から予め設定された通信速度の通信データがプロジェクタ制御基板3310に送信されるものの、プロジェクタ制御基板3310の通信速度にズレが発生しているため、通信速度がズレた通信データを受信した場合と同じ状態となり、通信データを正常に受信できない現象が発生してしまう。
以下に説明するVSYNC割込み処理は、プロジェクタ制御基板3310のシステムCLKのズレを抑制することで、プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200との間の通信レスポンスが低下することを防止する。
まず、図27のステップS2221において、制御LSI3311は、プロジェクタ制御基板3310のシステムCLKをカウントするカウンタのカウント値(以下、単に「システムCLKカウント値」という)を取得する。ステップS2221の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2222の処理を実行する。
具体的には、制御LSI3311に内蔵された発振回路により発振されたシステムCLKは、同じく制御LSI3311に内蔵されたCPU(不図示)に供給され、その供給されたシステムCLKによりCPUが動作する。その時、供給されたシステムCLKをCPUの4バイトのレジスタを使用してカウントしている。そのレジスタがカウントした値を制御LSI3311は、図27のステップS2221では、システムCLKカウント値として取得している。
ステップS2222において、制御LSI3311は、システムCLKカウント値を1以上の所定数(本実施形態においては「5」)記憶するCountBufに対して、VSYNC割込カウンタのカウント値に相当する領域にステップS2221で取得したカウント値を格納する。
VSYNC割込みカウンタは、VSYNC割込み処理の実行回数、すなわち、VSYNCの受信回数をカウントする。ステップS2222の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2223の処理を実行する。
ステップS2223において、制御LSI3311は、VSYNC割込カウンタに1を加算する。ステップS2223の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2224の処理を実行する。
ステップS2224において、制御LSI3311は、VSYNC割込みカウンタがCountBufの要素数である5以上であるか否かを判断する。VSYNC割込みカウンタが5以上であると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS2225の処理を実行する。VSYNC割込みカウンタが5以上でないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、VSYNC割込み処理を終了する。
ステップS2225において、制御LSI3311は、VSYNC割込みカウンタに0をセットする。ステップS2225の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2226の処理を実行する。
ステップS2226において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値Avを算出する。所定数が5である場合には、CountBufの差分d1〜d4及びその平均値Avは、以下の式7〜式11に基づいて算出される。
d1=CountBuf[1]−CountBuf[0]・・・(式7)
d2=CountBuf[2]−CountBuf[1]・・・(式8)
d3=CountBuf[3]−CountBuf[2]・・・(式9)
d4=CountBuf[4]−CountBuf[3]・・・(式10)
Av=(d1+d2+d3+d4)/4・・・(式11)
ステップS2226の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2227の処理を実行する。ステップS2227において、制御LSI3311は、平均値Avから基準値を減じた誤差値を算出する。
例えば、本実施形態においては、VSYNC割込みが16.5ms周期で発生し、プロジェクタ装置3300のシステムCLKが25MHzであるため、VSYNC間の基準クロック数は、16.5ms×25MHz=412500となる。
したがって、本実施形態における基準値は、412500に設定されている。ステップS2227の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2228の処理を実行する。
ステップS2228において、制御LSI3311は、誤差値が下限値以上かつ上限値以下であるか否かを判断する。下限値及び上限値は、プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200との間の通信レスポンスが許容範囲内となる値として、予め副制御基板3200に設けられたシリアル通信回路(不図示)の通信仕様(通信速度の許容誤差)により定められている。
制御シリアル回線のボーレートのズレ率は、システムCLKのズレ率と等しくなる。すなわち、システムCLKのズレ率が1%であれば、制御シリアル回線のボーレートのズレ率も1%となる。
本実施形態においては、制御シリアル回線のボーレートの誤差を±1%の範囲に収まるように抑えることで、プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200との間の通信レスポンスが低下することを防止しているため、下限値は、−4125に設定され、上限値は、4125に設定されている。
ステップS2228において、制御LSI3311は、誤差値が下限値以上かつ上限値以下であると判断した場合には(YES)、ステップS2233の処理を実行し、誤差値が下限値未満又は上限値より大きいと判断した場合には(NO)、ステップS2229の処理を実行する。
ステップS2229において、制御LSI3311は、副制御基板3200に許容範囲内のボーレートでデータを受信させるための補正ボーレート設定値を算出する。具体的には、制御LSI3311は、ボーレートと基準値との積からVSYNC間のシステムCLK数の平均値を除した値を補正ボーレート設定値として算出する。
例えば、VSYNC間のシステムCLK数が417038であった場合には、制御LSI3311は、37982.15bps(≒38400bps×412500/417038)を補正ボーレート設定値として算出する。
ステップS2229の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2230の処理を実行する。ステップS2230において、制御LSI3311は、ステップS2229で算出した補正ボーレート設定値と、制御LSI3311によって構成されるボーレートジェネレータに設定されている設定済みのボーレート設定値とが等しいか否かを判断する。
算出した補正ボーレート設定値と、制御LSI3311によって構成されるボーレートジェネレータに設定されている設定済みのボーレート設定値とが等しいと判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、VSYNC割込み処理を終了する。
算出した補正ボーレート設定値と、制御LSI3311によって構成されるボーレートジェネレータに設定されている設定済みのボーレート設定値とが等しくないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、ステップS2231の処理を実行する。ステップS2231において、制御LSI3311は、ボーレートジェネレータに補正ボーレート設定値をセットする。
このように、プロジェクタ制御基板3310におけるシステムCLKの周波数が基準値より高い場合には、この周波数が高いクロックで動作するボーレートジェネレータの設定を低く補正設定することで、プロジェクタ制御基板3310から送信される送信データは実際に設定されたボーレートより高いボーレート(例えば、38400bps)で送信され、副制御基板3200において許容範囲内のボーレート(例えば、38400bps)でデータが受信される。
逆に、プロジェクタ装置3300におけるシステムCLKの周波数が基準値より低い場合には、この周波数が低いクロックで動作するボーレートジェネレータの設定を高く補正設定することで、プロジェクタ制御基板3310から送信される送信データは実際に設定されたボーレートより低いボーレート(例えば、38400bps)で送信され、副制御基板3200において許容範囲内のボーレート(例えば、38400bps)でデータが受信される。この様に、制御LSI3311は、システムCLKの周波数に応じて、制御LSI3311のシリアル通信回路のボーレートジェネレータの設定を補正させる通信速度補正手段を構成する。
すなわち、システムクロックの周波数が基準より高い場合には、ボーレートジェネレータに低いボーレートを設定することで、実際に送信される通信データのボーレートは、設定されたボーレートよりも高いボーレートで送信されることになり、システムクロックの周波数が基準より低い場合は、ボーレートジェネレータを高く設定することで、実際に送信される通信データのボーレートは、設定されたボーレートよりも低いボーレートで送信されることになる。従って、設定されるボーレートとは異なる実質ボーレートをボーレートジェネレータに設定し、副制御基板3200との送受信のための通信速度(ボーレート)を許容範囲内にすることが可能となる。
ステップS2231の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2232の処理を実行する。ステップS2232において、制御LSI3311は、制御シリアル回線のボーレートが補正状態であるか否かを表すボーレート補正フラグをONにセットする。ステップS2232の処理を実行した後、制御LSI3311は、VSYNC割込み処理を終了する。
ステップS2233において、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグがONであるか否かを判断する。ボーレート補正フラグがONであると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS2234の処理を実行する。ボーレート補正フラグがONでないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、VSYNC割込み処理を終了する。
ステップS2234おいて、制御LSI3311は、ボーレートジェネレータに初期化処理のボーレート値(本実施形態においては、38400bps)をセットする。ステップS2234の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2235の処理を実行する。
すなわち、ステップS2228において、システムCLKの誤差値が許容範囲内であり、ボーレート補正フラグがONであると判断した場合は、制御LSI3311は、少なくとも1回は、システムCLKの誤差値が許容範囲外となり、ボーレートジェネレータに補正ボーレート設定値が設定されたことを示しており、その後、システムCLKの誤差値が許容範囲内に戻ったことを表しており、システムCLKの誤差値が許容範囲内に戻った状態で補正ボーレート設定値のまま、副制御基板3200とシリアル通信を行うと、プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200の双方で通信異常が発生してしまうため、ボーレートジェネレータを初期化処理のボーレート値に戻す必要がある。
従って、制御LSI3311は、ボーレートジェネレータを補正した後に、システムCLKの誤差値が許容範囲に収まったことを契機として、制御LSI3311のシリアル通信回路のボーレートジェネレータを初期化処理のボーレート値に再設定させる通信速度再設定手段を構成する。
ステップS2235において、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグをOFFにセットする。ステップS2235の処理を実行した後、制御LSI3311は、VSYNC割込み処理を終了する。
なお、上述したVSYNC割込み処理のステップS2226において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値Avを算出する場合に、単純移動平均により平均値Avを算出したが、加重移動平均又は指数平滑移動平均などの他の移動平均により平均値Avを算出してもよい。
なお、単純移動平均とは、上記の(式7)〜(式11)の様に、平均を算出する要素に対して単純な平均値を算出することであり、加重移動平均とは、時系列に応じた値に加重を掛ける計算方法であり、例えば、上記の(式1)〜(式11)では、算出結果のd4を4倍、d3を3倍、d2を2倍、d1を等倍にして平均の値を求める計算方法であり、指数平滑移動平均は、直近の値に係数を掛ける計算方法が知られている。
また、上述したVSYNC割込み処理のステップS2228〜S2229において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値の基準値に対する誤差が許容範囲外であると判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するものとして説明した。
これに対し、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が許容範囲外である状態が所定回数連続したと判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するようにしてもよい。
また、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が許容範囲外となった回数が特定回数(例えば、5回)のうち上限回数(例えば、3回)以上となったと判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するようにしてもよい。
また、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が1回でも許容範囲外となったと判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するようにしてもよい。
また、制御LSI3311は、システムCLKの値を、制御LSI3311に内蔵されたCPUからレジスタを介して取得しているが、それに換えて、制御LSI3311に内蔵され、制御LSI3311の発振回路が出力するシステムCLKを使用して時間を計測するタイマ回路(不図示)を使用してシステムCLKの値を取得するようにしてもよい。
(DMDの温度上昇による警告(副制御基板))
次に、遊技機3001の副制御基板3200において、DMD3333に関する温度の上昇に基づいて警告を行う機能について説明する。上述したように、遊技機3001では、プロジェクタ装置3300において、DMD3333に関する温度の異常をプロジェクタ自己診断処理(図21参照)によって判断し、そのDMD3333に関する温度が所定の閾値を超えた場合に、プロジェクタ装置3300の主要動作を強制的にシャットダウンさせるように制御したが、ここでは、DMD3333に関する温度に応じて、副制御基板3200側からの制御で各種警告画面を表示させる。
すなわち、副制御基板3200側で、プロジェクタ装置3300からDMD3333に関する温度(DMD温度)を取得し、取得したDMD温度に基づいて、フロントスクリーン機構3091に映像を照射するようプロジェクタ装置3300に指示することによって、遊技機3001の上側表示窓3009に警告画面を表示させたり、サブ液晶I/F基板SLを介して指示することによって、サブ液晶表示装置3023に警告画面を表示させたりする。
図37は、副制御基板3200の指示によって表示される警告画面を示している。図37(a)には、DMD温度が所定の条件を満たした場合に、フロントスクリーン機構3091に表示される警告画面(1)が示されている。この例では、DMD温度の上昇の多くが、遊技機3001の通風口3024a,3024bに物を置かれることにより引き起こされるために、通風口3024a,3024bの部分が強調表示されている遊技機3001の筐体(3002)の上部が、案内図3501として示されている。
図37(b)には、DMD温度が所定の条件を満たした場合に、サブ液晶表示装置3023に表示される警告画面(2)が示されている。
また、警告画面(1)が表示される期間は、例えば、DMD温度が所定の条件を満たしてから、上述のプロジェクタ装置3300による強制シャットダウンがされるまでの間であり、警告画面(2)が表示される期間は、例えば、プロジェクタ装置3300による強制シャットダウンがされてフロントスクリーン機構3091等に映像が照射されなくなってから電断(遊技機3001の電源オフ)までの間である。
また、警告画面(2)が表示される期間を、プロジェクタ装置3300による強制シャットダウンがされてフロントスクリーン機構3091等に映像が照射されなくなってからではなく、当該照射が停止される前であって、遊技機3001がその強制シャットダウンを把握してから電断までの間とするように制御することもできる。プロジェクタ装置3300は、シャットダウンする場合に、その旨を、シャットダウンの前に遊技機3001に送信するように構成することも可能であるため、この場合に、遊技機3001は、プロジェクタ装置3300が警告画面(1)を表示している途中でも、警告画面(2)を表示することができる。
なお、本実施形態では、DMD温度は、DMD3333付近の温度を検出する温度センサ3341dによって検出された温度を、(プロジェクタ装置3300から)1秒ごとに取得するものとする。また、上述のような警告画面(1)、警告画面(2)の表示・非表示は、DMD温度と、警告温度及び安定温度といった閾値の関係によって判断される。さらに、温度下降の回数に関する基準として温度下降規定回数が設けられ、ここでは3回に設定される。
また、DMD3333のシャットダウン予想温度(プロジェクタ装置3300による強制シャットダウンがされると予想されるDMD温度の閾値)は、64℃に設定される。なお、LED光源(3331R,3331G,3331B)のシャットダウン予想温度は、3331Rについては105℃、3331Gと3331Bについては125℃となっている。
さらに、副制御基板3200の処理では、DMD温度を4つ保持する。ここでは、現在の温度測定値(DMD温度)をTempNow、1回前のTempNowをTempOld1、2回前のTempNowをTempOld2、3回前のTempNowをTempOld3とする。なお、DMD温度は1秒毎に取得され、これに応じてTempNowも更新されることになるが、TempNowは、DMD温度が前回と異なる場合のみ更新される。したがって、TempNow、TempOld1、TempOld2、及びTempOld3を並べて比較した場合、同じ値が隣接して記憶されるということがないようになっている。
また、副制御基板3200の処理では、DMD温度の状態の推移を4つ保持する。ここでは、TempOld1<TempNowであれば「上昇推移」、TempOld1>TempNowであれば「下降推移」が設定されるTempNowSt、1回前のTempNowStをTempOld1St、2回前のTempNowStをTempOld2St、3回前のTempNowStをTempOld3Stとする。TempNowStは、上述のように設定されるため、現在のDMD温度が前回のDMD温度より上昇したか否かを示すことになる。
警告温度、安定温度、温度下降規定回数の値は、例えば、サブROM基板42に記憶される。TempNow、TempOld1、TempOld2、TempOld3、TempNowSt、TempOld1St、TempOld2St、及びTempOld3Stは、例えば、サブRAM基板41やSRAM401に一時的に記憶される。
図38には、警告画面の表示に関わる条件が示されている。条件A、条件Bは、警告画面を表示するための条件であり、条件C、条件Dは、表示されている警告画面を非表示とするための条件であり、条件Eは、表示された警告画面、又は非表示となっている警告画面をそのままの状態に維持するための条件である。
条件Aは、(A−1)TempNowStが「上昇推移」である、(A−2)TempNowが警告温度以上である、(A−3)TempOld1が警告温度未満の場合に、TempNowStが「上昇推移」であるという3つの条件がすべて満たされる条件である。
条件Bは、(B−1)TempNowStが「上昇推移」である、(B−2)TempNowが警告温度以上である、(B−3)TempOld1が警告温度以上の場合に、TempNowStとTempOld1Stが「上昇推移」であるという3つの条件がすべて満たされる条件である。
条件Cは、(C−1)TempNowStが「下降推移」である、(C−2)TempNowが安定温度以下であるという2つの条件がすべて満たされる条件である。
条件Dは、(D−1)「下降推移」が温度下降規定回数だけ継続するという条件である。上述の通り、この例では、温度下降規定回数は3回であるため、条件Dは、TempNowSt、TempOld1St、及びTempOld2Stが「下降推移]であるという条件になる。
条件Eは、(E−1)上記の条件A〜Dに該当しない、又は(E−2)TempOld1が0℃であるという条件である。TempOld1が0℃である場合とは、プロジェクタ装置3300から送信されるDMD温度がノイズ等によってマイナスを示す値となる場合があり、このようなマイナスを示す値をDMD温度として副制御基板3200が受信すると、副制御基板3200側で0℃に補正するため、0℃がTempOld1等に記憶される場合があり、条件(E−2)は、これに対応したものである。
次に、図39、及び図40を参照して、具体的な警告画面の表示について説明する。図39は、副制御基板3200において、DMD温度を順次取得した場合のDMD温度と警告画面がどのように表示されるかを示した表である。なお、この表では、DMD温度が取得された温度取得回数が示されているが、上述のように、同じDMD温度が続く場合はTempNowの更新がなく、この温度取得回数として示されない。なお、「温度」の項目は、その温度取得回数のTempNowに対応し0.25℃刻みとなっている。また、この例では、警告温度は50℃、安定温度は、警告温度より低い49℃であり、「状態」の項目は、その温度取得回数のTempNowStに対応する。
温度取得回数=「0」〜「8」では、上昇推移が連続するものの、警告温度である50℃を超えておらず、条件A、条件Bを満たさず、当然、条件C、条件Dも満たさず、そのために条件Eを満たすこととなり、非表示の状態が維持される。温度取得回数=「9」では、TempNowが50℃となり、条件Aを満たすため、条件Aに基づいて警告画面が表示される。また、このとき、DMD温度は64℃以下でプロジェクタ装置3300の強制シャットダウンが行われていないので、警告画面(1)が表示される。
温度取得回数=「10」〜「15」では、上昇推移が連続し、TempNowとTempOld1が50℃を超えているため、条件Bを満たし、条件Bに基づいて警告画面(1)が表示される。温度取得回数=「16」、「17」では、下降推移となるものの、条件C、条件Dを満たさないので(条件Eを満たすこととなり)、警告画面(1)の表示状態が維持される。
温度取得回数=「18」〜「20」では、下降推移が3回以上連続するため、条件Dを満たし、条件Dに基づいて警告画面(1)が非表示となる。
その後、同様に条件A〜Eに関する判定が行われ、警告画面の表示・非表示が行われる。例えば、温度取得回数=「32」では、下降推移が2回連続し、TempNowが49℃以下となるため、条件Cを満たし、条件Cに基づいて警告画面(1)が非表示となる。
また、温度取得回数=「36」では、本来、条件Aを満たして警告画面(1)が表示されるべきところ、TempOld1、すなわち、前回(温度取得回数=「35」)のTempNowが0℃であるため、条件Eに該当して状態維持となり、温度取得回数=「35」における、条件Cでの非表示が維持される。
また、温度取得回数=「44」〜「49」では、上昇推移が続いて警告画面が表示されることとなるが、温度取得回数=「44」では、条件Aにより警告画面(1)が表示されるのに対し、温度取得回数=「45」〜「49」では、条件Bにより警告画面が表示され、さらに、TempNowが、DMD3333のシャットダウン予想温度である64℃を超えているため、表示される警告画面は警告画面(2)となる。
図40は、図39に示したDMD温度の推移をグラフに表したものであり、警告画面(1)が表示されている温度取得回数の範囲と、警告画面(2)が表示されている温度取得回数の範囲とが示されている。上述したように、横軸は、前回と異なるDMD温度が取得された温度取得回数に基づくものであり、時間を単位としていない。また、縦軸はDMD温度(℃)を示しているが、ここでは、53℃以上の表示は省略した。
図40に示すように、温度取得回数=「9」〜「17」、「24」〜「26」、「30」、「31」、「34」、「39」、「40」、「44」で警告画面(1)が表示され、温度取得回数=「45」〜「49」で警告画面(2)が表示される。
図41は、図39に示したものと同じDMD温度の推移を表している。ここで、図41には、新たに、「プロジェクタ温度警告回数」という項目が示されている。このプロジェクタ温度警告回数は、警告表示(1)、及び警告表示(2)が行われた回数を遊技機3001ごとにカウントアップしたものである。
プロジェクタ温度警告回数は、前回の温度取得回数で警告画面が表示されておらず、今回の温度取得回数で警告画面が表示される場合にカウントアップされる。例えば、図41に示すように、温度取得回数=「8」において、警告画面が表示されておらず、温度取得回数=「9」において、警告画面(1)が表示されるため、ここでプロジェクタ温度警告回数の1回目をカウントアップする。温度取得回数=「10」では、警告画面(1)が表示されるが、前回の、温度取得回数=「9」で警告画面(1)が表示されているため、カウントアップの対象にならない。
以降、同様に、温度取得回数=「24」、「30」、「34」、「39」、「44」でカウントアップされ、プロジェクタ温度警告回数は、最終的に6回となる。
また、図39、図40に関連して説明したように、温度取得回数=「44」では警告画面(1)が表示され、次の、温度取得回数=「45」では警告画面(2)が表示されるが、このように異なる警告画面が連続する温度取得回数で表示された場合に、図41の例では、このような警告画面の表示を1回とカウントしているが、警告画面(1)と警告画面(2)を個別にカウントアップするようにもできる。そうすると、図41に示すケースでは、プロジェクタ温度警告回数は、警告画面(1)について6回、警告画面(2)について1回となる。また、このようなプロジェクタ温度警告回数は、その遊技機3001についての累積データとして記憶されるが、1日ごと、又は所定期間におけるプロジェクタ温度警告回数として管理することもできる。
さらに、このようにして把握されたプロジェクタ温度警告回数を2次元コードに変換して、サブ液晶表示装置3023等に表示するよう構成することができる。例えば、遊技機3001の運用・保守担当者が、遊技機3001に対して所定の特別な操作を行うことによって運用・保守に係るホールメニューやエラー画面をサブ液晶表示装置3023に表示させ、そこで、2次元コードを表示するよう指示すると、プロジェクタ温度警告回数のデータを含んだ2次元コードがサブ液晶表示装置3023に表示される。
運用・保守担当者は、この2次元コードを携帯端末等で読み取り、所定のデコード処理を行うことにより、その遊技機3001のプロジェクタ温度警告回数を把握することができる。2次元コードには、プロジェクタ温度警告回数の他、プロジェクタ装置3300のシャットダウン回数、LED光源(3331R,3331G,3331B)のシャットダウン回数、DLP制御回路3313のシャットダウン回数、排気用ファン3342のシャットダウン回数、LED光源(3331R,3331G,3331B)の最大温度等を含めることができ、これによって、遊技機3001のハードエラー情報等を詳細なレベルで容易に管理することができる。
図42は、図39に示したものと類似するDMD温度の推移を表している。図42に示す温度推移では、温度取得回数=「37」において、DMD温度(TempNow)が50.50℃となっている点で図39の温度推移と異なる。
このような場合、温度取得回数=「36」では、本来、条件Aを満たして警告画面(1)が表示されるべきところ、TempOld1、すなわち、前回(温度取得回数=「35」)のTempNowが0℃であるため、条件Eに該当し、状態維持となり、温度取得回数=「35」における、条件Cでの非表示が維持される。また、温度取得回数=「37」では、TempOld1が50℃以上であって、TempNowStとTempOld1Stが「上昇推移」であるため、条件Bを満たすことになり、警告画面(1)が表示される。
すなわち、温度取得回数=「37」では、TempOld1St(温度取得回数=「36」における状態)が、温度取得回数=「35」のTempNow=0℃のような、ノイズ等に起因した温度に基づく「上昇」の判断であるが、このTempOld1Stを、有効な「上昇推移」として把握するようにしている。
次に、図43を参照して、プロジェクタ温度警告画面判定処理について説明する。この処理は、例えば、副制御基板3200によって実行されるサブデバイスタスクにより4ミリ秒ごとに実行することができる。
最初に、副制御基板3200のサブCPU3201は、S2261において、送信周期カウンタに1加算する。次に、サブCPU3201は、S2262において、送信周期カウンタが250以上か否かを判別する。
送信周期カウンタが250以上でない場合(S2262:No)、サブCPU3201は、S2265の処理に移行する。送信周期カウンタが250以上である場合(S2262:Yes)、サブCPU3201は、次のS2263の処理に移行する。
次に、S2263で、サブCPU3201は、DMD3333付近の温度を示す温度センサ3341dの検出した温度を取得するためのステータス要求をセットする。ステータス値には、温度センサ3341dの検出した温度(DMD温度)を指す値がセットされる。このようなステータス要求によって、プロジェクタ装置3300からDMD温度が送信される。
次に、サブCPU3201は、送信周期カウンタをクリアする(S2264)。このような送信周期カウンタのハンドリングによって、サブCPU3201は、ステータス要求を1秒ごとに行うことができる。
次に、サブCPU3201は、現在のDMD温度(TempNow)が64℃以上か否かを判別する(S2265)。DMD温度が64℃以上でない場合(S2265:No)、サブCPU3201は、S2267の処理に移行する。DMD温度が64℃以上である場合(S2265:Yes)、サブCPU3201は、警告画面(2)をサブ液晶表示装置3023に表示するよう設定する(S2266)。なお、サブ液晶表示装置3023は、タッチパネル3023Tとして構成されているので、こうした警告画面(2)の表示に応じて、遊技者等が遊技に関する操作や、警告への対応に関する操作を行うことができる。その後、サブCPU3201は、S2272の処理に移行する。
なお、この例では、TempNow(DMD温度)を参照して、これが64℃以上であれば警告画面(2)を表示するよう制御している。64℃とは、上述のようにDMD3333のシャットダウン予想温度であり、サブCPU3201では、この温度から、プロジェクタ装置3300が強制シャットダウンを行うであろうことを予期できる。
このような処理は、DMD温度が64℃に上昇すると、プロジェクタ装置3300側で強制シャットダウンが行われ、もはやフロントスクリーン機構3091等に情報を表示することができないため、その時点で遊技者等に情報を表示可能なサブ液晶表示装置3023に対して警告画面を表示させようとするものである。ただし、このようなDMD温度以外の基準に基づいて、警告画面(2)を表示させるよう制御することもできる。例えば、プロジェクタ装置3300については、DMD3333以外にもシャットダウンの要因があるため、プロジェクタ装置3300がシャットダウンした場合は(又は、シャットダウンする可能性のある場合は)一律、警告画面(2)を表示するよう制御してもよい。
また、プロジェクタ装置3300がシャットダウンを行う場合に、その旨の通知をプロジェクタ装置3300から副制御基板3200等に送信することができ、この場合、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300のシャットダウンを検出することができる。
S2267において、サブCPU3201は、TempNowが更新されたか否か、すなわち、現在のDMD温度に変化があったか否かを判別する。TempNowが更新されていない場合(S2267:No)、サブCPU3201は、プロジェクタ温度警告画面判定処理を終了する。TempNowが更新されている場合(S2267:Yes)、サブCPU3201は、S2268において、警告画面(2)が設定されているか否かを判別する。警告画面(2)が設定されている場合(S2268:Yes)、サブCPU3201は、プロジェクタ温度警告画面判定処理を終了する。これらの処理は、警告画面(2)が一旦表示されると、遊技機3001の電断(電源オフ)までこの警告画面(2)の表示が消去されないことを意味する。
警告画面(2)が設定されていない場合(S2268:No)、サブCPU3201は、S2269で警告画面の表示制御処理を実行する。上述のように、TempOld1が0℃であった場合の判断(条件E)もこの処理で行われる。また、この例では、TempOld1が0℃のときに、警告画面の表示・非表示を維持するよう制御するが、TempOld1がマイナスとなった場合に、警告画面の表示・非表示を維持するよう制御するようにしてもよい。
次に、サブCPU3201は、S2270において、警告画面を表示するか否かを判別する。警告画面を表示しない場合(S2270:No)、サブCPU3201は、プロジェクタ温度警告画面判定処理を終了する。警告画面を表示する場合(S2270:Yes)、サブCPU3201は、警告画面(1)をフロントスクリーン機構3091等に表示するよう設定する(S2271)。なお、この場合、警告画面(1)をフロントスクリーン3091機構等に表示するだけでなく、警告画面(2)をサブ液晶表示装置3023等に表示させるなど、他の表示を並行して行うこともできる。
次に、サブCPU3201は、S2272において、前回、警告画面が表示されておらず、今回の処理で警告画面が表示された場合に、プロジェクタ温度警告回数を1加算する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ温度警告画面判定処理を終了する。このようにして累積されたプロジェクタ温度警告回数は、上述したように、2次元コードに変換されて、ホールメニューやエラー画面で確認することができる。
次に、図44を参照して、図43で示したプロジェクタ温度警告画面判定処理における警告画面の表示制御処理(S2269)について説明する。
最初に、サブCPU3201は、S2291において、TempOld1が0℃以下か否かを判別する。TempOld1が0℃以下でない場合、すなわちプラスの値である場合(S2291:No)、サブCPU3201はS2293の処理に移行する。TempOld1が0℃以下(例えば、0℃)である場合(S2291:Yes)、次のS2292の処理に移行し、画面表示は状態維持とするよう判定する。この判定は、上述した条件Eに対応するものである。その後、サブCPU3201は、警告画面の表示制御処理を終了する。
次に、サブCPU3201は、S2293において、TempNowStが上昇推移、すなわち、前回のDMD温度(TempOld1)<今回のDMD温度(TempNow)の関係となっているか否かを判別する。TempNowStが上昇推移である場合(S2293:Yes)、サブCPU3201は、S2299の処理に移行する。TempNowStが上昇推移でない場合(S2293:No)、TempNowが安定温度以下であるか否かを判別する(S2294)。安定温度は、この例では、49℃に設定されている。
TempNowが安定温度以下でない場合(S2294:No)、サブCPU3201は、S2296の処理に移行する。TempNowが安定温度以下である場合(S2294:Yes)、サブCPU3201は、警告画面を非表示とするため、S2297に移行する。この判定は、上述した条件Cに対応するものである。
次に、サブCPU3201は、S2296において、下降推移が所定回数継続しているか否かを判別する。所定回数は、上述した温度下降規定回数であり、この例では、3回と設定されている。下降推移が所定回数継続している場合(S2296:Yes)、警告画面を非表示とするよう判定する(S2297)。この判定は、上述した条件Dに対応するものである。その後、サブCPU3201は、警告画面の表示制御処理を終了する。一方、下降推移が所定回数継続していない場合(S2296:No)、画面表示は状態維持とするよう判定する(S2298)。この判定は、上述した条件Eに対応するものである。その後、サブCPU3201は、警告画面の表示制御処理を終了する。
次に、サブCPU3201は、S2299において、TempNowが警告温度以上であるか否かを判別する。警告温度は、この例では、50℃に設定されている。TempNowが警告温度以上でない場合(S2299:No)、サブCPU3201は、S2304の処理に移行する。TempNowが警告温度以上である場合(S2299:Yes)、TempOld1が警告温度未満であるか否かを判別する(S2300)。
TempOld1が警告温度未満でない場合(S2300:No)、サブCPU3201は、S2302の処理に移行する。TempOld1が警告温度未満である場合(S2300:Yes)、サブCPU3201は、警告画面を表示するため、S2303に移行する。この判定は、上述した条件Aに対応するものである。
次に、サブCPU3201は、S2302において、TempOld1Stが上昇推移、すなわち、前々回のDMD温度(TempOld2)<前回のDMD温度(TempOld1)の関係となっているか否かを判別する。TempOld1Stが上昇推移でない場合(S2302:No)、画面表示は状態維持とするよう判定する(S2304)。この判定は、上述した条件Eに対応するものである。その後、サブCPU3201は、警告画面の表示制御処理を終了する。
一方、TempOld1Stが上昇推移である場合(S2302:Yes)、警告画面を表示するよう判定する(S2303)。この判定は、上述した条件Bに対応するものである。その後、サブCPU3201は、警告画面の表示制御処理を終了する。
図44に示す警告画面の表示制御処理では、S2297で警告画面を非表示とし、S2303で警告画面を表示するよう制御するが、このような警告画面は、画面全体の表示であってもよい。また、S2292、S2298、S2304では、画面表示は状態維持とするよう判定されるが、これは、基本的に警告画面の表示状態や非表示状態を維持することを意味する。しかしながら、このときに、(警告画面が画面全体の表示でない場合であっても)警告画面だけでなく画面全体の表示や非表示を維持するよう制御することもできる。
本実施形態では、警告画面の表示制御処理が、図44に示すような流れで行われるが、これに関し様々な表示制御を行うことができる。例えば、警告画面が表示されている状態であれば、その警告画面を非表示とするよう判定し、警告画面が表示されていなければその状態を維持するよう制御してもよい。
なお、上述したように、プロジェクタ装置3300がシャットダウンを行う場合、その旨の通知(エラー通知)をプロジェクタ装置3300から副制御基板3200に送信し、サブCPU3201は、これによってプロジェクタ装置3300のシャットダウンを検出することができる。
このようなエラー通知は、例えば、図19に示すプロジェクタ制御メイン処理のS2008〜S2010、及び図21に示すプロジェクタ自己診断処理のS2033等で説明されているように、DMD温度が異常であると判別されると、制御LSI3311は、DMD温度異常のエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットし(S2033)、このエラー情報に応じて、制御LSI3311は、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し(S2008)、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。ここで、エラー管理領域に自己診断異常、又はDLP異常がセットされている場合は、リセット要求がONにされ、対応するエラー通知コマンドは送信されないよう制御されるが、本実施形態では、こうした、リセット要求がONにされるエラーなどについても、対応するエラー通知コマンドを送信するように制御することができる。
プロジェクタ制御基板3310が、副制御基板3200からステータス要求のコマンドを受信する処理は、副制御−プロジェクタ間送信時処理で行われ、ステータスに対応するコマンドの送信リクエストがあると、図45に示すステータス送信データ作成処理が実行される。図45のステータス送信データ作成処理については後で説明する。
なお、副制御−プロジェクタ間送信時処理では、プロジェクタ装置3300から送信されるコマンドがすべて500ms間隔で送信されるようになっているが、'パラメータ要求'コマンドのみ500ms間隔で送信し、その他のコマンドは随時送信可能とすることができ、本実施形態のような、1秒間隔のDMD温度の取得にも対応できる。
また、プロジェクタ装置3300は、遊技機側(副制御基板3200)からステータス要求のコマンドを受信した場合、逐次、対応するステータスを送信できるよう制御することができる。
なお、プロジェクタ制御基板3310からは、任意のタイミングでパラメータ要求のコマンドを送信可能であり、例えば、プロジェクタ制御基板3310がコマンドの処理中であるといった場合は、'パラメータ要求'コマンドの送信を省略することができる。
[ステータス送信データ作成処理]
図45は、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるステータス送信データ作成処理を示している。同図に示すように、制御LSI3311は、DRAMのステータス格納領域のパラメータがLED温度か否かを判別する(S831)。ステータス格納領域のパラメータがLED温度である場合(S831:Yes)、制御LSI3311は、次のS832の処理に移行する。ステータス格納領域のパラメータがLED温度でない場合(S831:No)、制御LSI3311は、S834の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、LED光源240R,240G,240Bの温度センサB25からデータを入力し温度データを生成する(S832)。
次に、制御LSI3311は、'LED温度'コマンドに温度データをパラメータとして送信データを作成する(S833)。その後、制御LSI3311は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
S834において、制御LSI3311は、ステータス格納領域のパラメータがFAN回転数か否かを判別する。ステータス格納領域のパラメータがFAN回転数である場合(S834:Yes)、制御LSI3311は、次のS835の処理に移行する。ステータス格納領域のパラメータがFAN回転数でない場合(S834:No)、制御LSI3311は、S837の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、FAN1(吸気用ファン244A)、FAN2(吸気用ファン244B)、FAN3(排気用ファン245)の回転パルス数を回転パルスデータとして取得する(S835)。
次に、制御LSI3311は、'FAN回転数'コマンドにFANの回転パルス数をパラメータとして送信データを作成する(S836)。その後、制御LSI3311は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
S837において、制御LSI3311は、ステータス格納領域のパラメータがLED輝度か否かを判別する。ステータス格納領域のパラメータがLED輝度である場合(S837:Yes)、制御LSI3311は、次のS838の処理に移行する。ステータス格納領域のパラメータがLED輝度でない場合(S837:No)、制御LSI3311は、S840の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、LED光源240R,240G,240Bの輝度データをDLP制御回路232から取得する(S838)。
次に、制御LSI3311は、LEDの輝度設定をステータスに含む'LED輝度数'コマンドから取得したLED輝度データをパラメータとして送信データを作成する(S839)。その後、制御LSI3311は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
S840において、制御LSI3311は、ステータス格納領域のパラメータが水平方向調整値か否かを判別する。ステータス格納領域のパラメータが水平方向調整値である場合(S840:Yes)、制御LSI3311は、次のS841の処理に移行する。ステータス格納領域のパラメータが水平方向調整値でない場合(S840:No)、制御LSI3311は、S843の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、水平方向位置A〜E調整値をEEPROM231から取得する(S841)。
次に、制御LSI3311は、'水平方向調整値'コマンドに水平方向位置A〜E調整値の値をパラメータとして送信データを作成する(S842)。その後、制御LSI3311は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
S843において、制御LSI3311は、ステータス格納領域のパラメータが垂直方向調整値か否かを判別する。ステータス格納領域のパラメータが垂直方向調整値である場合(S843:Yes)、制御LSI3311は、次のS844の処理に移行する。ステータス格納領域のパラメータが垂直方向調整値でない場合(S843:No)、制御LSI3311は、S846の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、垂直方向位置A〜E調整値をEEPROM231から取得する(S844)。
次に、制御LSI3311は、'垂直方向調整値'コマンドに垂直方向位置A〜E調整値の値をパラメータとして送信データを作成する(S845)。その後、制御LSI3311は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
S846において、制御LSI3311は、ステータス格納領域のパラメータがフォーカス調整値か否かを判別する。ステータス格納領域のパラメータがフォーカス調整値である場合(S846:Yes)、制御LSI3311は、次のS847の処理に移行する。ステータス格納領域のパラメータがフォーカス調整値でない場合(S846:No)、制御LSI3311は、S849の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、フォーカス位置A〜E調整値をEEPROM231から取得する(S847)。
次に、制御LSI3311は、'フォーカス調整値'コマンドにフォーカス位置A〜E調整値の値をパラメータとして送信データを作成する(S848)。その後、制御LSI3311は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
S849において、制御LSI3311は、ステータス格納領域のパラメータがドリフト補正温度か否かを判別する。ステータス格納領域のパラメータがドリフト補正温度でない場合(S849:No)、制御LSI3311は、次のS2321の処理に移行する。
S2321において、制御LSI3311は、ステータス格納領域のパラメータがDMD温度か否かを判別する。ステータス格納領域のパラメータがDMD温度である場合(S2321:Yes)、制御LSI3311は、次のS2322の処理に移行する。ステータス格納領域のパラメータがDMD温度でない場合(S2321:No)、制御LSI3311は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
次に、制御LSI3311は、DMD3333付近の温度を検出する温度センサ3341dからデータを入力し、DMD温度データを生成する(S2322)。
次に、制御LSI3311は、DMD温度データをステータスに含む'DMD温度'コマンドを送信データとして作成する(S2323)。その後、制御LSI3311は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
このほか、レンズ温度(例えば、レンズユニット3332の付近の温度であって、特にレンズの角度を駆動させる動力付近や動力伝達付近の温度等)のステータスについても送信可能である。
[プロジェクタステータス受信時処理]
図46、図47は、副制御基板3200のサブCPU3201によるプロジェクタステータス受信時処理を示している。同図に示すように、サブCPU3201は、受信によりプロジェクタ制御基板B23から取得したコマンドの種別が'LED温度'か否かを判別する(S521)。コマンドの種別が'LED温度'である場合(S521:Yes)、サブCPU3201は、次のS522の処理に移行する。コマンドの種別が'LED温度'でない場合(S521:No)、サブCPU3201は、S523の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、取得したコマンドにステータスとして含まれるLED温度データをサブRAM基板41のプロジェクタステータス格納領域に保存する(S522)。その後、サブCPU3201は、S535の処理に移行する。
S523において、サブCPU3201は、受信によりプロジェクタ制御基板B23から取得したコマンドの種別が'FAN回転数'か否かを判別する。コマンドの種別が'FAN回転数'である場合(S523:Yes)、サブCPU3201は、次のS524の処理に移行する。コマンドの種別が'FAN回転数'でない場合(S523:No)、サブCPU3201は、S525の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、取得したコマンドにステータスとして含まれるFAN回転数データをサブRAM基板41のプロジェクタステータス格納領域に保存する(S524)。その後、サブCPU3201は、S535の処理に移行する。
S525において、サブCPU3201は、受信によりプロジェクタ制御基板B23から取得したコマンドの種別が'LED輝度'か否かを判別する。コマンドの種別が'LED輝度'である場合(S525:Yes)、サブCPU3201は、次のS526の処理に移行する。コマンドの種別が'LED輝度'でない場合(S525:No)、サブCPU3201は、S527の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、取得したコマンドにステータスとして含まれるLED輝度データをサブRAM基板41のプロジェクタステータス格納領域に保存する(S526)。その後、サブCPU3201は、S535の処理に移行する。
S527において、サブCPU3201は、受信によりプロジェクタ制御基板B23から取得したコマンドの種別が'水平方向調整値'か否かを判別する。コマンドの種別が'水平方向調整値'である場合(S527:Yes)、サブCPU3201は、次のS528の処理に移行する。コマンドの種別が'水平方向調整値'でない場合(S527:No)、サブCPU3201は、S529の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、取得したコマンドにステータスとして含まれる水平方向調整値をサブRAM基板41のプロジェクタステータス格納領域に保存する(S528)。その後、サブCPU3201は、S535の処理に移行する。
S529において、サブCPU3201は、受信によりプロジェクタ制御基板B23から取得したコマンドの種別が'垂直方向調整値'か否かを判別する。コマンドの種別が'垂直方向調整値'である場合(S529:Yes)、サブCPU3201は、次のS530の処理に移行する。コマンドの種別が'垂直方向調整値'でない場合(S529:No)、サブCPU3201は、S531の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、取得したコマンドにステータスとして含まれる垂直方向調整値をサブRAM基板41のプロジェクタステータス格納領域に保存する(S530)。その後、サブCPU3201は、S535の処理に移行する。
S531において、サブCPU3201は、受信によりプロジェクタ制御基板B23から取得したコマンドの種別が'フォーカス調整値'か否かを判別する。コマンドの種別が'フォーカス調整値'である場合(S531:Yes)、サブCPU3201は、次のS532の処理に移行する。コマンドの種別が'フォーカス調整値'でない場合(S531:No)、サブCPU3201は、S533の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、取得したコマンドにステータスとして含まれるフォーカス調整値をサブRAM基板41のプロジェクタステータス格納領域に保存する(S532)。その後、サブCPU3201は、S535の処理に移行する。
S533において、サブCPU3201は、受信によりプロジェクタ制御基板B23から取得したコマンドの種別が'ドリフト補正温度'か否かを判別する。コマンドの種別が'ドリフト補正温度'である場合(S533:Yes)、サブCPU3201は、次のS534の処理に移行する。コマンドの種別が'ドリフト補正温度'でない場合(S533:No)、サブCPU3201は、S535の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、取得したコマンドにステータスとして含まれるドリフト温度をサブRAM基板41のプロジェクタステータス格納領域に保存する(S534)。
図46に示すS534の後、サブCPU3201の処理は、図47に示すS2341の処理に移行する。S2341において、サブCPU3201は、取得したコマンドがDMD温度か否か判別する。取得したコマンドがDMD温度でない場合(S2341:No)、サブCPU3201は、プロジェクタステータス受信時処理を終了する。
取得したコマンドがDMD温度である場合(S2341:Yes)、サブCPU3201は、S2342において、取得したDMD温度がマイナスである場合に、これを0℃に補正する。なお、この例では、DMD温度がマイナスである場合に、DMD温度を0℃に補正しているが、このような処理に限られるものではなく、例えば、補正を行わず、DMD温度をマイナスのままとしておくことも可能である。
次に、サブCPU3201は、S2343において、取得したDMD温度が、現在TempNowとして記憶されているDMD温度と同じ値か否かを判別する。取得したDMD温度が、TempNowと同じである場合(S2343:Yes)、サブCPU3201は、S2346の処理に移行する。
取得したDMD温度が、TempNowと同じでない場合(S2343:No)、サブCPU3201は、S2344で、プロジェクタステータス格納領域にDMD温度データを保存して、TempNow、TempOld1、TempOld2、TempOld3を更新する。すなわち、TempOld2の値をTempOld3にコピーし、TempOld1の値をTempOld2にコピーし、TempNowの値をTempOld1にコピーし、保存したDMD温度データをTempNowにコピーする。
次に、サブCPU3201は、S2344で上記のように設定されたTempNow、TempOld1を比較して、TempNowSt、TempOld1St、TempOld2St、TempOld3Stを更新する(S2345)。すなわち、TempOld2Stの値をTempOld3Stにコピーし、TempOld1Stの値をTempOld2Stにコピーし、TempNowStの値をTempOld1Stにコピーし、さらに、TempNowとTempOld1を比較し、その大小関係によってTempNowStを更新する。
次に、サブCPU3201は、S2346で、ステータス要求完了コマンド送信処理を行う。この処理において、サブCPU3201は、ステータス要求完了を示すコマンド(図49右欄に示すCMD:84H参照)をプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタステータス受信時処理を終了する。
図48は、副制御基板3200のサブCPU3201とプロジェクタ装置3300の間の通常動作時の通信シーケンスを示した図である。図48に示す通信シーケンスは、図158の通信シーケンスを、本実施形態用に改良したものであり、本実施形態の遊技機3001の構成・機能に応じて、副制御基板3200からのPJステータス要求の内容が変更されている。
図48に示すように、プロジェクタ装置3300の通常動作時において、プロジェクタ装置3300の制御LSI3311は、パラメータ要求のコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。パラメータ要求のコマンドを受信したサブCPU3201は、プロジェクタ装置3300に対するステータス要求「LED温度(R)」のコマンド(図49参照)を制御LSI3311に送信する。ステータス要求「LED温度(R)」のコマンドを受信した制御LSI3311は、温度センサ3341aにより検出された温度をLED温度(R)として、当該LED温度(R)を示すコマンド(図49参照)をサブCPU3201に送信する。
次に、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300に対するステータス要求「LED温度(G)」のコマンド(図49参照)を制御LSI3311に送信する。ステータス要求「LED温度(G)」のコマンドを受信した制御LSI3311は、温度センサ3341bにより検出された温度をLED温度(G)として、当該LED温度(G)を示すコマンド(図49参照)をサブCPU3201に送信する。
次に、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300に対するステータス要求「LED温度(B)」のコマンド(図49参照)を制御LSI3311に送信する。ステータス要求「LED温度(B)」のコマンドを受信した制御LSI3311は、温度センサ3341cにより検出された温度をLED温度(B)として、当該LED温度(B)を示すコマンド(図49参照)をサブCPU3201に送信する。
次に、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300に対するステータス要求「レンズ温度」のコマンド(図49参照)を制御LSI3311に送信する。ステータス要求「レンズ温度」のコマンドを受信した制御LSI3311は、温度センサ3341eにより検出された温度をレンズ温度として、当該レンズ温度を示すコマンド(図49参照)をサブCPU3201に送信する。
次に、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300に対するステータス要求「FAN4回転数」のコマンド(図49参照)を制御LSI3311に送信する。ステータス要求「FAN4回転数」のコマンドを受信した制御LSI3311は、FAN4のパルスセンサ3343aにより検出された回転数をFAN4回転数として、当該FAN4回転数を示すコマンド(図49参照)をサブCPU3201に送信する。
次に、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300に対するステータス要求「FAN5回転数」のコマンド(図49参照)を制御LSI3311に送信する。ステータス要求「FAN5回転数」のコマンドを受信した制御LSI3311は、FAN5のパルスセンサ3343bにより検出された回転数をFAN5回転数として、当該FAN5回転数を示すコマンド(図49参照)をサブCPU3201に送信する。
次に、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300に対するステータス要求「DMD温度」のコマンド(図49参照)を制御LSI3311に送信する。ステータス要求「DMD温度」のコマンドを受信した制御LSI3311は、温度センサ3341dにより検出された温度をDMD温度として、当該DMD温度を示すコマンド(図49参照)をサブCPU3201に送信する。
その後、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300に対するステータス要求完了のコマンドを制御LSI3311に送信し、当該コマンドを受信した制御LSI3311は、受信確認のコマンドをサブCPU3201に送信する。これにより、プロジェクタ装置3300の通常動作時における通信シーケンスが終了する。
なお、図48では、パラメータ要求の後、一連の通信シーケンスとして各種PJステータス要求とそれに対応する値の送信が行われているが、例えば、パラメータ要求のみ500ms間隔といった一定間隔で送信し、その他のPJステータス要求のコマンドは、随時送信可能とすることができる。
図49は、図48の通常動作時の通信シーケンスで使用されるコマンドを示している。図49には記載がないが、副制御基板3200(サブCPU3201)において、レンズ温度に関するステータス要求(83h)には、レンズ温度に対応するステータス値「8」がパラメータとして使用され、プロジェクタ装置3300(制御LSI3311)は、これに応じて、レンズ温度に対応するコマンド(CMD=「8Ch」)を、サブCPU3201に送信する。
また、副制御基板3200(サブCPU3201)において、FAN4の回転数に関するステータス要求(83h)には、FAN4の回転数に対応するステータス値「9」がパラメータとして使用され、プロジェクタ装置3300(制御LSI3311)は、これに応じて、FAN4の回転数に対応するコマンド(CMD=「86h」、パラメータ:D4)を、サブCPU3201に送信する。
副制御基板3200(サブCPU3201)において、FAN5の回転数に関するステータス要求(83h)には、FAN5の回転数に対応するステータス値「10」がパラメータとして使用され、プロジェクタ装置3300(制御LSI3311)は、これに応じて、FAN5の回転数に対応するコマンド(CMD=「86h」、パラメータ:D5)を、サブCPU3201に送信する。
さらに、副制御基板3200(サブCPU3201)において、DMD温度に関するステータス要求(83h)には、DMD温度に対応するステータス値「11」がパラメータとして使用され、プロジェクタ装置3300(制御LSI3311)は、これに応じて、DMD温度に対応するコマンド(CMD=「8Dh」)を、サブCPU3201に送信する。
以上に説明したように、本発明の実施形態に係る遊技機3001は、プロジェクタ制御基板3310において、VSYNCの受信時間間隔中に発振回路により生成されたクロックの数が許容範囲(誤差値が下限値以上かつ上限値以下)外になった場合には、VSYNCの受信時間間隔中に発振回路により生成されたクロックの数に応じて副制御基板3200との間のボーレートを補正することで、プロジェクタ制御基板3310や副制御基板3200で発生する受信エラーを抑制するため、プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200との間の通信レスポンスが低下することを防止することができる。
また、本発明の実施形態に係る遊技機3001は、プロジェクタ制御基板3310において、VSYNCの受信時間間隔中に発振回路により生成されたクロックの数の移動平均が許容範囲(誤差値が下限値以上かつ上限値以下)外になった場合には、VSYNCの受信時間間隔中に発振回路により生成されたクロックの数の移動平均に応じて副制御基板3200との間のボーレートを補正することで、プロジェクタ制御基板3310や副制御基板3200で発生する受信エラーを抑制する。
このため、本発明の実施形態に係る遊技機3001は、副制御基板3200との間の通信速度が頻繁に補正されたり、単発的なノイズの影響を受けて副制御基板3200との間のボーレートが補正されたりすることを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、グラフィック基板40からプロジェクタ装置3300までの映像信号の伝送区間において、同じ値が所定ビット以上連続しないように映像信号を伝送路符号化することにより、連続した値が保持できなくなったり、同じ値が連続した後に異なる値となったときに信号のレベルが追従できなくなったりする符号間干渉が発生することを防止することができる。
また、本発明の実施形態に係る遊技機3001は、光信号に変換する電気信号と、光信号から変換される電気信号とをノイズに対する耐性が高い差動信号に変換するため、ノイズに対する耐性を向上させることができる。
また、本発明の実施形態に係る遊技機3001は、映像信号を電気信号から光信号に変換するVCSELドライバ120及びVCSEL121を光通信モジュール112に内蔵し、映像信号を光信号から電気信号に変換するPD122及びTIA/LA回路123を光通信モジュール114に内蔵し、GPU440からプロジェクタ装置3300に光信号で映像信号を送信することにより、映像信号がノイズの影響を受けないようにしている。したがって、本発明の実施形態に係る遊技機3001は、ノイズに対する耐性を向上させることができる。
なお、本発明の実施形態に係る遊技機3001において、プロジェクタ装置3300が演出を実行する演出機器を構成する例について説明したが、サブ液晶表示装置3023によっても演出機器を構成してもよい。
サブ液晶表示装置3023によって演出機器を構成する場合には、サブ液晶表示装置3023に設けられた図示しない制御LSIなどに、プロジェクタ装置3300の制御LSI3311が実行する各種処理を選択的かつ適合的に実行させるようにすればよい。サブ液晶表示装置3023によって演出機器を構成する詳細な説明は、本発明の実施形態に基づき容易に想到できるため省略する。
(本発明の実施形態の第1変形例)
以下、本発明の実施形態の第1変形例について図面を参照して説明する。
[プロジェクタシリアル回線受信割込処理]
図50は、図20に示したプロジェクタシリアル回線受信割込処理の変形例を示している。
まず、ステップS801において、制御LSI3311は、制御シリアル回線により伝送される受信データのステータスを制御LSI3311のシリアル通信回路(不図示)から取得する。ステップS801の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS802の処理を実行する。
ステップS802において、制御LSI3311は、受信データのステータスが正常であるか否かを判断する。例えば、制御LSI3311のシリアル通信回路の受信データのステータスがフレーミングエラー、オーバランエラー又はパリティエラーなどのエラーが発生したことを表す場合には、制御LSI3311は、受信データのステータスが正常でないと判断する。このように、ステップS802を実行する制御LSI3311は、通信エラー検出手段を構成する。
受信データのステータスが正常でないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、ステップS803の処理を実行する。受信データのステータスが正常であると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS804の処理を実行する。
ステップS804において、制御LSI3311は、図53に示すプロジェクタ受信異常時処理を実行する。ステップS804の処理を実行した後、制御LSI3311は、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
ステップS804において、制御LSI3311は、制御シリアル回線からの受信データにエラーが検出された回数をカウントする受信エラーカウンタに0をセットする。ステップS804の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS805の処理を実行する。
ステップS805〜S814の処理は、図20のステップS711〜720の処理とそれぞれ同一である。このため、ステップS805〜S814の処理については、説明を省略する。
[VSYNC割込み処理]
図51は、図27に示したVSYNC割込み処理に代えて実行されるVSYNC割込み処理を示している。
まず、ステップS2601において、制御LSI3311は、システムCLKカウント値を取得する。ステップS2601の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2602の処理を実行する。
ステップS2602において、制御LSI3311は、システムCLKカウト値をCountBufにキュー登録する。本変形例のCountBufは、FIFO(First-In First-Out)方式のキューによって構成される。
図52に示すように、CountBufは、1以上の所定数N(本変形例においては、5)のシステムCLKカウント値を格納できるようになっている。図52において、C1〜C6は、システムCLKカウント値をそれぞれ表し、C1は、最初に取得されたシステムCLKカウント値を表し、C6は、最後に取得されたシステムCLKカウント値を表している。
図52に示した例においては、VSYNCの5回目の受信でCountBufが一杯になり、VSYNCの6回目の受信で、先頭の(一番古い)システムCLKカウント値(C1)が破棄され、最新のシステムCLKカウント値(C6)が後尾に保存される。
図51に戻り、ステップS2602の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2603の処理を実行する。ステップS2603において、制御LSI3311は、VSYNC割込カウンタが5以下であるか否かを判断する。
VSYNC割込カウンタが5以下であると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS2603の処理を実行する。VSYNC割込カウンタが5以下でないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、ステップS2604の処理を実行する。
ステップS2604において、制御LSI3311は、VSYNC割込カウンタに1を加算する。ステップS2604の処理を実行した後、制御LSI3311は、VSYNC割込み処理を終了する。
[プロジェクタ受信異常時処理]
図53は、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるプロジェクタ受信異常時処理を示している。なお、プロジェクタ受信異常時処理は、図示されていないが、プロジェクタ制御メイン処理(図19参照)のステップS2001が実行される前、又は、ステップS2015が実行される前に呼び出されることで、4msec毎に処理が実行される。以下に説明するプロジェクタ受信異常時処理を実行する制御LSI3311は、エラー処理手段を構成する。
まず、ステップS2611において、制御LSI3311は、制御シリアル回線からの受信エラーをカウントする受信エラーカウンタに1を加算する。ステップS2611の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2612の処理を実行する。
ステップS2612において、制御LSI3311は、受信エラーカウンタが予め定められた第1上限数(本変形例においては「8」)以上、かつ、VSYNC割込カウンタがCountBufの要素数である5以上であるか否かを判断する。
受信エラーカウンタが8以上、かつ、VSYNC割込カウンタが5以上であると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS2613の処理を実行する。受信エラーカウンタが8以上でない、又は、VSYNC割込カウンタが5以上でないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、ステップS2620の処理を実行する。
ステップS2613において、制御LSI3311は、受信エラーカウンタに0をセットする。ステップS2613の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2614の処理を実行する。
ステップS2614において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値Avを算出する。なお、この処理は、図27に示したVSYNC割込み処理のステップS2226の処理と同様である。したがって、CountBufの差分の平均値Avは、上記式7〜式11に基づいて算出される。ステップS2614の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2615の処理を実行する。
ステップS2615において、制御LSI3311は、平均値Avから基準値を減じた誤差値を算出する。この処理は、図27に示したVSYNC割込み処理のステップS2227の処理と同様であり、基準値も同様である。ステップS2615の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2616の処理を実行する。
ステップS2616において、制御LSI3311は、誤差値が下限値以上かつ上限値以下であるか否かを判断する。この処理は、図27に示したVSYNC割込み処理のステップS2228の処理と同様であり、下限値及び上限値も同様である。
ステップS2616において、制御LSI3311は、誤差値が下限値以上かつ上限値以下であると判断した場合には(YES)、ステップS2617の処理を実行し、誤差値が下限値未満又は上限値より大きいと判断した場合には(NO)、ステップS2620の処理を実行する。
ステップS2617において、制御LSI3311は、VSYNC間のクロック数を許容範囲内にするための補正ボーレート設定値を算出する。この処理は、図27に示したVSYNC割込み処理のステップS2229の処理と同様である。ステップS2617の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2618の処理を実行する。
ステップS2618において、制御LSI3311は、ボーレートジェネレータに補正ボーレート設定値をセットする。この処理は、図27に示したVSYNC割込み処理のステップS2230の処理と同様である。ステップS2618の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2619の処理を実行する。
ステップS2619において、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグをONにセットする。ステップS2619の処理を実行した後、制御LSI3311は、プロジェクタ受信異常時処理を終了する。
ステップS2620において、制御LSI3311は、受信エラーカウンタが予め定められた第2上限数(本変形例においては「5」)以上、かつ、ボーレート補正フラグがONであるか否かを判断する。
受信エラーカウンタが5以上、かつ、ボーレート補正フラグがONであると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS2621の処理を実行する。受信エラーカウンタが5以上でない、又は、ボーレート補正フラグがONでないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、プロジェクタ受信異常時処理を終了する。
ステップS2621において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値Avを算出する。なお、この処理は、ステップS2614の処理と同様である。ステップS2621の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2622の処理を実行する。
ステップS2622において、制御LSI3311は、平均値Avから基準値を減じた誤差値を算出する。この処理は、ステップS2615の処理と同様である。ステップS2622の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2623の処理を実行する。
ステップS2623において、制御LSI3311は、誤差値が下限値以上かつ上限値以下であるか否かを判断する。この処理は、ステップS2616と同様である。なお、下限値及び上限値は、ステップS2616における下限値及び上限値とそれぞれ異なっていてもよい。
ステップS2623において、制御LSI3311は、誤差値が下限値以上かつ上限値以下であると判断した場合には(YES)、ステップS2624の処理を実行し、誤差値が下限値未満又は上限値より大きいと判断した場合には(NO)、プロジェクタ受信異常時処理を終了する。
ステップS2624において、制御LSI3311は、ボーレートジェネレータに補正前のボーレート、すなわち、初期化処理(図26に示すプロジェクタ初期化処理)のボーレート値をセットする。ステップS2624の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2625の処理を実行する。
ステップS2625において、制御LSI3311は、受信エラーカウンタに0をセットする。ステップS2625の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2626の処理を実行する。
ステップS2626において、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグをOFFにセットする。ステップS2626の処理を実行した後、制御LSI3311は、プロジェクタ受信異常時処理を終了する。
このように、制御LSI3311は、受信エラーが連続して、第1上限回数以上発生したら、ボーレートの補正を実行する。ただし、システムCLKの誤差が許容範囲内であれば、ボーレートに対するシステムCLKの周波数のズレ以外の要因で受信エラーが発生していると考えられるため、制御LSI3311は、ボーレートの補正を実行しない。
また、制御LSI3311は、ボーレートの補正の実行後、受信エラーが連続して、第2上限回数以上発生したら、システムCLKの誤差が許容範囲内であるか否かを判断する。
システムCLKの誤差が許容範囲内である場合には、ボーレートを補正したことを要因とする受信エラーが発生していると考えられるため、制御LSI3311は、ボーレートを初期値に戻す。それ以外の場合には、ボーレートを補正したこと以外の他の要因による受信エラーが発生していると考えられるため、制御LSI3311は、ボーレートを初期値に戻さない。
なお、第1変形例において、受信エラーが連続して第1上限回数以上発生した場合に、ボーレートの補正を行い、第2上限回数以上発生した場合に、ボーレートを初期化処理のボーレート値をセットするのは、受信エラーがノイズ等により発生した場合に、ボーレート値を変更させないためのである。
なお、上述したプロジェクタ受信異常時処理のステップS2623において、誤差値が下限値未満又は上限値より大きいと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、ボーレートを再度補正するようにしてもよい。
この場合、制御LSI3311は、ステップS2623において、誤差値が下限値未満又は上限値より大きいと判断した場合には(NO)、ステップS2617と同一な処理を実行して補正ボーレート値を算出し、算出した補正ボーレート設定値が設定済みの補正ボーレート設定値と異なっていれば、ステップS2618と同一な処理を実行し、プロジェクタ受信異常時処理を終了する。
また、上述したプロジェクタ受信異常時処理のステップS2614及びS2621において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値Avを算出する場合に、単純移動平均により平均値Avを算出したが、加重移動平均又は指数平滑移動平均などの他の移動平均により平均値Avを算出してもよい。
また、上述したプロジェクタ受信異常時処理のステップS2616〜S2617において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値の基準値に対する誤差が許容範囲外であると判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するものとして説明した。
これに対し、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が許容範囲外である状態が所定回数(例えば、3回)連続したと判断した場合には、所定回数の平均値を更に平均した値、または、直近の平均値を使用して補正ボーレート設定値を算出してもよい。
また、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が許容範囲外となった回数が特定回数(例えば、5回)のうち上限回数(例えば、3回)以上となったと判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するようにしてもよい。
また、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が1回でも許容範囲外となったと判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するようにしてもよい。
また、上述したプロジェクタ受信異常時処理のステップS2623〜S2624において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値の基準値に対する誤差が許容範囲内であると判断した場合には、ボーレートジェネレータに初期化処理のボーレート値をセットするものとして説明した。
これに対し、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が許容範囲内である状態が所定回数(例えば、2回)連続したと判断した場合には、ボーレートジェネレータに初期化処理のボーレート値をセットするようにしてもよい。
また、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が許容範囲内となった回数が特定回数(例えば、5回)のうち上限回数(例えば、3回)以上となったと判断した場合には、ボーレートジェネレータに初期化処理のボーレート値をセットするようにしてもよい。
また、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が1回でも許容範囲内となったと判断した場合には、ボーレートジェネレータに初期化処理のボーレート値をセットするようにしてもよい。
以上に説明したように、本変形例に係る遊技機3001は、プロジェクタ装置3300において、副制御基板3200との間の通信のエラーが検出された状態で、VSYNCの受信時間間隔中に生成したクロックの数が許容範囲(誤差値が下限値以上かつ上限値以下)外になった場合には、VSYNCの受信時間間隔中に生成したクロックの数に応じて副制御基板3200との間のボーレートを補正することで、プロジェクタ制御基板3310や副制御基板3200で発生する受信エラーを抑制するため、プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200との間の通信レスポンスが低下することを防止することができる。
(本発明の実施形態の第2変形例)
以下、本発明の実施形態の第2変形例について図面を参照して説明する。
[VSYNC割込み処理]
本発明の実施形態の第2変形例におけるVSYNC割込み処理は、本発明の実施形態の第1変形例におけるVSYNC割込み処理(図51参照)と同一である。このため、本発明の実施形態の第2変形例におけるVSYNC割込み処理の説明を省略する。
[表面温度診断処理]
図54は、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311による表面温度診断処理を示している。以下に説明する表面温度診断処理を実行する制御LSI3311は、温度処理手段を構成する。
表面温度診断処理は、図21及び図22に示したプロジェクタ自己診断処理において実行され、例えば、図22のステップS2043において、DLP制御回路3313の動作が正常であると判断した場合(YES)、又は、ステップS2044の処理を実行した後、制御LSI3311は、以下に説明する表面温度診断処理を実行する。
図54のステップS2651において、制御LSI3311は、LSI温度センサ3344(図10参照)から計測データ、すなわち、制御LSI3311の表面温度を表すデータを取得する。ステップS2651の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2652の処理を実行する。
ステップS2652において、制御LSI3311は、ステップS2651でLSI温度センサ3344から取得したデータが表す温度(以下、単に「LSI温度」という)が第1下限閾値未満である又は第1上限閾値を超えている(すなわち、第1許容温度範囲外)、かつ、VSYNC割込カウンタが5以上であるか否かを判断する。
第1下限閾値及び第1上限閾値は、プロジェクタ装置3300のシステムCLKの動作保証値に基づいて適宜設定されている。本変形例において、第1下限閾値は、5℃に設定され、第1上限閾値は、60℃に設定されている。
LSI温度が第1許容範囲外、かつ、VSYNC割込カウンタが5以上であると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS2653の処理を実行する。LSI温度が第1許容範囲外でない、又は、VSYNC割込カウンタが5以上でないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、ステップS2660の処理を実行する。
ステップS2653において、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグがONであるか否かを判断する。ボーレート補正フラグがONであると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS2654の処理を実行する。ボーレート補正フラグがONでないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、ステップS2660の処理を実行する。
ステップS2654において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値Avを算出する。なお、この処理は、図27に示したVSYNC割込み処理のステップS2226の処理と同様である。したがって、CountBufの差分の平均値Avは、上記式7〜式11に基づいて算出される。ステップS2654の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2655の処理を実行する。
ステップS2655において、制御LSI3311は、平均値Avから基準値を減じた誤差値を算出する。この処理は、図27に示したVSYNC割込み処理のステップS2227の処理と同様であり、基準値も同様である。ステップS2655の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2656の処理を実行する。
ステップS2656において、制御LSI3311は、誤差値が下限値以上かつ上限値以下であるか否かを判断する。この処理は、図27に示したVSYNC割込み処理のステップS2228の処理と同様であり、下限値及び上限値も同様である。
ステップS2656において、制御LSI3311は、誤差値が下限値以上かつ上限値以下であると判断した場合には(YES)、ステップS2660の処理を実行し、誤差値が下限値未満又は上限値より大きいと判断した場合には(NO)、ステップS2657の処理を実行する。
ステップS2657において、制御LSI3311は、VSYNC間のクロック数を許容範囲内にするための補正ボーレート設定値を算出する。この処理は、図27に示したVSYNC割込み処理のステップS2229の処理と同様である。ステップS2657の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2658の処理を実行する。
ステップS2658において、制御LSI3311は、ボーレートジェネレータに補正ボーレート設定値をセットする。この処理は、図27に示したVSYNC割込み処理のステップS2230の処理と同様である。ステップS2658の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2659の処理を実行する。
ステップS2659において、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグをONにセットする。ステップS2659の処理を実行した後、制御LSI3311は、表面温度診断処理を終了する。
ステップS2660において、制御LSI3311は、LSI温度が第2下限閾値以上、かつ、第2上限閾値以下(すなわち、第2許容温度範囲内)であるか否かを判断する。第2下限閾値及び第2上限閾値は、プロジェクタ装置3300のシステムCLKの動作保証値に基づいて適宜設定されている。
本変形例において、第2下限閾値は、第1下限閾値より高い15℃に設定され、第2上限閾値は、第1上限閾値より低い40℃に設定されている。すなわち、第2許容温度範囲は、常温と呼ばれる温度帯であり、第1許容温度範囲に含まれるように設定されている。
ステップS2660において、LSI温度が第2許容範囲内であると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS2661の処理を実行する。LSI温度が第2許容範囲内でないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、表面温度診断処理を終了する。
ステップS2661において、制御LSI3311は、ボーレートが初期値(図26に示すプロジェクタ初期化処理時の値)であるか否かを判断する。ボーレートが初期値でないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、ステップS2662の処理を実行する。ボーレートが初期値であると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、表面温度診断処理を終了する。
ステップS2662において、制御LSI3311は、ボーレートジェネレータに補正前のボーレート、すなわち、初期化処理(図26に示すプロジェクタ初期化処理)のボーレート値をセットする。ステップS2662の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2663の処理を実行する。
すなわち、LSI温度が第2許容範囲内である常温に戻った場合、制御LSI3311の発振回路も、正常な周波数のシステムCLKを出力しているため、制御LSI3311は、制御LSI3311のシリアル通信回路のボーレートをプロジェクタ初期化処理で設定したボーレート値に設定する必要がある。
ステップS2663において、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグをOFFにセットする。ステップS2663の処理を実行した後、制御LSI3311は、表面温度診断処理を終了する。
なお、上述した表面温度診断処理のステップS2661において、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグがONであるか否かを判断するようにしてもよい。この場合、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグがONであると判断した場合には(YES)、ステップS2662の処理を実行し、ボーレート補正フラグがONでないと判断した場合には(NO)、表面温度診断処理を終了する。
このように、制御LSI3311は、システムCLKの誤差が許容範囲内であれば、LSI温度が第1許容範囲外であっても、正常に動作している可能性が高いため、ボーレートの補正は行わない。
また、制御LSI3311は、ボーレートの補正後に、LSI温度が第2許容範囲内となれば、ボーレートジェネレータに初期化処理のボーレート値をセットすることによって、ボーレートが初期値から補正された状態で、システムCLKの周波数が正常になったことで、受信エラーが発生することを抑制している。
なお、上述した表面温度診断処理のステップS2660において、LSI温度が第2許容範囲内でないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、ボーレートを再度補正するようにしてもよい。
この場合、制御LSI3311は、ステップS2660において、LSI温度が第2許容範囲内でないと判断した場合には(NO)、ステップS2657と同一な処理を実行して補正ボーレート値を算出し、算出した補正ボーレート設定値が設定済みの補正ボーレート設定値と異なっていれば、ステップS2658と同一な処理を実行し、プロジェクタ受信異常時処理を終了する。
また、上述した表面温度診断処理のステップS2654において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値Avを算出する場合に、単純移動平均により平均値Avを算出したが、加重移動平均又は指数平滑移動平均などの他の移動平均により平均値Avを算出してもよい。
また、上述したプロジェクタ受信異常時処理のステップS2656〜S2657において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値の基準値に対する誤差が許容範囲外であると判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するものとして説明した。
これに対し、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が許容範囲外である状態が所定回数連続したと判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するようにしてもよい。
また、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が許容範囲外となった回数が特定回数(例えば、5回)のうち上限回数(例えば、3回)以上となったと判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するようにしてもよい。
また、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が1回でも許容範囲外となったと判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するようにしてもよい。
なお、LSI温度が第2許容範囲内で、システムCLKの誤差値が下限値未満又は上限値以上となる場合も想定可能だが、制御LSI3311の発振回路の特性上、温度変化を伴わないシステムCLKのズレの発生は、他の要因より発振回路から出力されるシステムCLKの周波数に異常が発生したものと考えられ、その対処方法として、ボーレートを補正しても受信エラーが解消される保障が無いためボーレートの補正は行われない。
以上に説明したように、本変形例に係る遊技機3001は、プロジェクタ装置3300において、制御LSI3311の温度が第1許容温度範囲外である状態でVSYNCの受信時間間隔中に生成されたクロックの数が許容範囲(誤差値が下限値以上かつ上限値以下)外になった場合には、VSYNCの受信時間間隔中に生成したクロックの数に応じて副制御基板3200との間のボーレートを補正することで、プロジェクタ装置3300や副制御基板3200で発生する受信エラーを抑制するため、プロジェクタ装置3300と副制御基板3200との間の通信レスポンスが低下することを防止することができる。
また、本変形例に係る遊技機3001は、プロジェクタ装置3300において、通信速度を補正した後、制御LSI3311の温度が第2許容範囲内となれば、補正前のボーレートとなるようにボーレートを補正するため、ボーレートが補正されたことで、受信エラーが更に発生することを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態をパチスロ機に適用した場合について説明したが、本発明は、他の遊技機(例えば、パチンコ機やスロットマシン等)に適用することも可能である。
[その他、本発明に係る遊技機の拡張性]
上記実施形態のパチスロ(遊技機3001)では、遊技者のメダルの投入操作(すなわち、手持ちのメダルをメダル投入口3013に対して投入する操作、又は、クレジットされたメダルをMAXベットボタン3014或いは1ベットボタンを操作して投入する操作)により遊技が開始され、遊技が終了したときにメダルの払い出しがある場合には、ホッパ機構HPを駆動してメダル払出口3021からメダルが払い出され、又は、クレジットされる形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、遊技者によって遊技に必要な遊技媒体が投入され、それに基づいて遊技が行われ、その遊技の結果に基づいて特典が付与される(例えば、メダルが払い出される)形態の全てに対して、本発明を適用することができる。すなわち、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体が投入され(掛けられ)、遊技媒体が払い出される形態のみならず、主制御回路(主制御基板MS)自体が、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理し、メダルレスで遊技を可能にする形態であってもよい。なお、この場合、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理するのは、主制御回路(主制御基板MS)に装着され(接続され)且つ遊技媒体を管理する遊技媒体管理装置であってもよい。
この場合、遊技媒体管理装置は、ROM及びRWM(あるいは、RAM)を有し、遊技機に設けられる装置であって、図示しない外部の遊技媒体取扱装置と所定のインターフェースを介して双方向通信可能に接続されるものであり、遊技媒体の貸出動作(すなわち、遊技者が遊技媒体の投入操作を行う上で、必要な遊技媒体を提供する動作)或いは遊技媒体の払い出しに係る役に入賞(当該役が成立)した場合における遊技媒体の払出動作(すなわち、遊技者に対して遊技媒体の払い出しを行う上で、必要な遊技媒体を獲得させる動作)、又は、遊技の用に供する遊技媒体を電磁的に記録する動作を行い得るものとすればよい。また、遊技媒体管理装置は、実際の遊技媒体数の管理のみならず、例えば、その遊技媒体数の管理結果に基づいて、保有する遊技媒体数を表示する保有遊技媒体数表示装置(不図示)をパチスロ(遊技機3001)の前面に設け、この保有遊技媒体数表示装置に表示される遊技媒体数を管理するものであってもよい。すなわち、遊技媒体管理装置は、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し、表示することができるものとすればよい。
また、この場合、遊技媒体管理装置は、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を、外部の遊技媒体取扱装置に対して自由に送信させることができる性能(機能)を有することが望ましい。また、遊技媒体管理装置は、遊技者が直接操作する場合以外の場合には、記録された遊技媒体数を減ずることができない性能を有することが望ましい。また、遊技媒体管理装置と外部の遊技媒体取扱装置との間に外部接続端子板(不図示)が設けられる場合には、遊技媒体管理装置は、その外部接続端子板を介してでなければ、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を送信できない性能を有することが望ましい。
遊技機には、上記の他、遊技者が操作可能な貸出操作手段、返却(精算)操作手段、外部接続端子板が設けられ、遊技媒体取扱装置には、紙幣等の有価価値の投入口、記録媒体(例えばICカード)の挿入口、携帯端末から電子マネー等の入金を行うための非接触通信アンテナ等、その他貸出操作手段、返却操作手段等の各種操作手段、遊技媒体取扱装置側外部接続端子板が設けられるようにしてもよい(いずれも不図示)。
その際の遊技の流れとしては、例えば、遊技者が遊技媒体取扱装置に対し、上記いずれかの方法で有価価値を入金し、上記いずれかの貸出操作手段の操作に基づいて所定数の有価価値を減算し、遊技媒体取扱装置から遊技媒体管理装置に対し、減算した有価価値に対応する遊技媒体を増加させる。そして、遊技者は遊技を行い、さらに遊技媒体が必要な場合には上記操作を繰り返し行う。その後、遊技の結果、所定数の遊技媒体を獲得し、遊技を終了する際には、上記いずれかの返却操作手段を操作することにより遊技媒体管理装置から遊技媒体取扱装置に対し、遊技媒体数を送信し、遊技媒体取扱装置はその遊技媒体数を記録した記録媒体を排出する。また、遊技媒体管理装置は遊技媒体数を送信したときに、自身が記憶する遊技媒体数をクリアする。遊技者は排出された記録媒体を景品交換するために景品カウンター等に持って行くか、又は、記録された遊技媒体に基づいて他の遊技台で遊技を行うために遊技台を移動する。
なお、上記例では、遊技媒体管理装置から全遊技媒体数を遊技媒体取扱装置に対して送信したが、遊技機又は遊技媒体取扱装置側で遊技者が所望する遊技媒体数のみを送信し、遊技者が所持する遊技媒体を分割して処理することとしてもよい。また、上記例では、遊技媒体取扱装置が記録媒体を排出することとしたが、現金又は現金等価物を排出するようにしてもよいし、携帯端末等に記憶させるようにしてもよい。また、遊技媒体取扱装置は遊技場の会員記録媒体を挿入可能とし、遊技媒体を会員記録媒体に貯留して、後日、該貯留された遊技媒体を用いて再遊技可能とするようにしてもよい。
また、遊技機又は遊技媒体取扱装置において、図示しない所定の操作手段を操作することにより遊技媒体取扱装置又は遊技媒体管理装置に対し、遊技媒体又は有価価値のデータ通信をロックするロック操作を実行可能としてもよい。その際には、ワンタイムパスワード等の遊技者にしか知り得ない情報を設定することや遊技機又は遊技媒体取扱装置に設けられた撮像手段により遊技者を記憶するようにしてもよい。
なお、遊技媒体管理装置は、上述のように、メダルレスでのみ遊技を可能とするものであってもよいし、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体が投入され(掛けられ)、遊技媒体が払い出される形態、及び、メダルレスで遊技を可能とする形態の両方の形態で遊技を可能とするものであってもよい。後者の場合には、遊技媒体管理装置が、上述のセレクタ50やホッパ機構HPを直接的に制御する方式を採用することもできるし、これらが主制御回路(主制御基板MS)によって制御され、その制御結果が送信されることに基づいて、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し且つ表示する制御を行い得る方式を採用することもできる。
また、上記例では、遊技媒体管理装置を、パチスロ(遊技機3001)に適用する場合について説明しているが、例えば、遊技球を用いるスロットマシンや封入式遊技機においても同様に遊技媒体管理装置を設け、遊技者の遊技媒体が管理されるようにすることもできる。
上述した遊技媒体管理装置を設けた場合には、遊技媒体が物理的に遊技に供される場合に比べて、遊技機内部のセレクタ50やホッパ機構HPなどの装置を減らすことができ、遊技機の原価及び製造コストを削減できるのみならず、遊技者が直接遊技媒体に接触しないようにすることもでき、遊技環境が改善され、騒音も減らすことができるとともに、装置を減らしたことにより遊技機の消費電力を減らすことも可能になる。また、上述した遊技媒体管理装置を設けた場合には、遊技媒体や遊技媒体の投入口や払出口を介した不正行為を防止することができる。すなわち、上述した遊技媒体管理装置を設けた場合には、遊技機をとりまく種々の環境を改善可能な遊技機を提供することが可能になる。
また、本発明の実施形態は、一例にすぎず、他の様々な構成によって本発明における技術的思想を実現することができる。また、本発明の実施形態でそれぞれ示された遊技機や処理、及びそれらの変形例は、構成上・処理上の矛盾がない限り適宜組合せて実施することが可能である。
[発明の要旨]
<要旨1>
非同期シリアル通信で演出用制御基板と演出用の駆動基板を接続して制御を行う遊技機が特開2017−047286号公報に提案されている。
演出用画像を投影するプロジェクタなどの演出機器と、演出機器を制御する制御基板などの制御装置との間の非同期シリアル通信に用いるクロックは、演出機器内に設けられたMCU(Micro Control Unit)によって生成されている。
しかしながら、プロジェクタのように熱を発生しやすい演出機器では、MCUによって生成されるクロックの周波数にズレが発生しやすくなる。通信速度(ボーレート)に対してクロックの周波数にズレが発生すると、受信側である演出機器や制御装置で受信エラーが発生しやすくなり、演出機器と制御装置との間の通信レスポンスが低下する。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、演出機器と制御装置との間の通信レスポンスが低下することを防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、
演出を実行する演出機器(プロジェクタ装置3300)と、
前記演出機器を制御する制御装置(副制御ユニット320U)と、を備え、
前記制御装置は、
前記演出機器を制御するとともに、前記演出機器と非同期シリアル通信を行う制御手段(副制御基板3200)と、
前記演出機器に映像信号を出力する映像信号出力手段(グラフィック基板40)と、を有し、
前記演出機器は、
前記制御手段との間の前記非同期シリアル通信を制御する通信制御手段(制御LSI3311のシリアル通信回路)と、
前記通信制御手段を動作させるためのクロックを生成する発振回路よりなるクロック生成手段(制御LSI3311の発振回路)と、
前記映像信号出力手段から出力された映像信号に含まれる垂直同期信号に基づいた同期処理を実行する同期処理手段(VSYNC割込み処理)と、を有し、
前記同期処理手段は、前記垂直同期信号の受信時間間隔に前記クロック生成手段によって生成されたクロックの数を取得し、取得したクロックの数が許容範囲外になった場合には、カウントしたクロックの数に応じて前記制御手段との間の通信速度を前記通信制御手段に補正させる通信速度補正手段(VSYNC割込み処理のS2225〜S2232)を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、演出機器において、垂直同期信号の受信時間間隔中に生成されたクロックの数が許容範囲外になった場合には、垂直同期信号の受信時間間隔中に生成されたクロックの数に応じて制御装置との間の通信速度を補正することで、演出機器や制御装置で発生する受信エラーを抑制するため、演出機器と制御装置との間の通信レスポンスが低下することを防止することができる。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記同期処理手段は、前記通信速度補正手段により前記通信制御手段の通信速度を補正した後、前記垂直同期信号の受信時間間隔に前記クロック生成手段によって生成されたクロックの数を取得し、取得したクロックの数が許容範囲内になった場合には、前記通信制御手段の通信速度を前記通信速度補正手段により補正させる前の通信速度に再設定させる通信速度再設定手段(VSYNC割込み処理のS2233〜S2235)を有するようにしてもよい。
<要旨2>
要旨1と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出を実行する演出機器(プロジェクタ装置3300)と、
前記演出機器を制御する制御装置(副制御ユニット320U)と、を備え、
前記制御装置は、
前記演出機器を制御するとともに、前記演出機器と非同期シリアル通信を行う制御手段(副制御基板3200)と、
前記演出機器に映像信号を出力する映像信号出力手段(グラフィック基板40)と、を有し、
前記演出機器は、
前記制御手段との間の前記非同期シリアル通信を制御する通信制御手段(制御LSI3311のシリアル通信回路)と、
前記通信制御手段を動作させるためのクロックを生成する発振回路よりなるクロック生成手段(制御LSI3311の発振回路)と、
前記映像信号出力手段から出力された映像信号に含まれる垂直同期信号に基づいた同期処理を実行する同期処理手段(VSYNC割込み処理)と、
起動時に前記通信制御手段を初期化する初期化手段と、
前記制御手段との間の前記非同期シリアル通信のエラーを検出する通信エラー検出手段(制御LSI3311)と、
前記通信エラー検出手段によって検出されたエラーに基づく処理を実行するエラー処理手段(プロジェクタ受信異常時処理)と、を有し、
前記初期化手段は、前記制御手段との間の通信速度及びデータフォーマットを前記通信制御手段に設定し、
前記同期処理手段は、前記垂直同期信号の受信時間間隔に前記クロック生成手段によって生成されたクロックの数を取得しクロック数格納領域(CountBuf)に記憶するクロック数記憶手段(制御LSI3311)を有し、
前記エラー処理手段は、前記通信エラー検出手段によってエラーが検出された場合には、カウントしたクロックの数に応じて前記制御手段との間の通信速度を前記通信制御手段に補正させる通信速度補正手段(プロジェクタ受信異常時処理のS2613〜S2619)を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、演出機器において、制御装置との間の通信のエラーが検出された状態で、垂直同期信号の受信時間間隔中に生成されたクロックの数が許容範囲外になった場合には、垂直同期信号の受信時間間隔中に生成されたクロックの数に応じて制御装置との間の通信速度を補正することで、演出機器や制御装置で発生する受信エラーを抑制するため、演出機器と制御装置との間の通信レスポンスが低下することを防止することができる。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記エラー処理手段は、前記通信速度補正手段により前記通信制御手段の通信速度を補正した後、前記クロック数格納領域に記憶されたクロックの数が許容範囲内になった場合には、前記通信制御手段の通信速度を前記通信速度補正手段により補正させる前の通信速度に再設定させる通信速度再設定手段(プロジェクタ受信異常時処理のS2623〜S2626)を有するようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、制御装置との間の通信速度の補正後に、制御装置との間の通信のエラーが検出されている状態で、クロック数格納領域に記憶されたクロックの数が許容範囲内になった場合には、制御装置との間の通信速度に対するクロックの周波数のズレ以外の要因で受信エラーが発生していると考えられるため、制御装置との間の通信速度を補正前の通信速度に戻すことにより、制御装置との間の通信速度を不要に補正してしまうことを防止することができる。
<要旨3>
要旨1と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出を実行する演出機器(プロジェクタ装置3300)と、
前記演出機器を制御する制御装置(副制御ユニット320U)と、を備え、
前記制御装置は、
前記演出機器を制御するとともに、前記演出機器と非同期シリアル通信を行う制御手段(副制御基板3200)と、
前記演出機器に映像信号を出力する映像信号出力手段(グラフィック基板40)と、を有し、
前記演出機器は、
前記制御手段との間の前記非同期シリアル通信を制御する通信制御手段(制御LSI3311のシリアル通信回路)と、
前記通信制御手段を動作させるためのクロックを生成する発振回路よりなるクロック生成手段(制御LSI3311の発振回路)と、
前記映像信号出力手段から出力された映像信号に含まれる垂直同期信号に基づいた同期処理を実行する同期処理手段(VSYNC割込み処理)と、
前記演出機器内の特定位置の温度を計測する温度計測手段(LSI温度センサ3344)と、
前記温度計測手段によって計測された温度に基づいて処理を実行する温度処理手段(表面温度診断処理)と、を有し、
前記同期処理手段は、前記垂直同期信号の受信時間間隔に前記クロック生成手段によって生成されたクロックの数を取得しクロック数格納領域(CountBuf)に記憶するクロック数記憶手段(制御LSI3311)を有し、
前記温度処理手段は、
前記温度計測手段によって計測された温度が第1許容温度範囲外になっている状態で前記クロック数格納領域に記憶されたクロックの数が許容範囲外になった場合には、前記クロック数格納領域に記憶されたクロックの数に応じて前記制御手段との間の通信速度を前記通信制御手段に補正させる通信速度補正手段(表面温度診断処理のS2654〜S2655)を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、演出機器において、通信制御手段の温度が第1許容温度範囲外である状態で垂直同期信号の受信時間間隔中に生成されたクロックの数が許容範囲外になった場合には、垂直同期信号の受信時間間隔中に生成されたクロックの数に応じて制御装置との間の通信速度を補正することで、演出機器や制御装置で発生する受信エラーを抑制するため、演出機器と制御装置との間の通信レスポンスが低下することを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、演出機器において、通信速度を補正した後、通信制御手段の温度が第2許容範囲内となれば、補正前の通信速度となるように通信速度を補正するため、通信速度が補正されたことで、受信エラーが更に発生することを抑制することができる。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記温度処理手段は、前記制御手段との間の通信速度を前記通信制御手段に補正させた後に、前記温度計測手段によって計測された温度が第2許容温度範囲内になった場合には、前記制御手段との間の通信速度が補正前の通信速度となるように前記通信制御手段に再設定させる通信速度再設定手段(表面温度診断処理のS2661〜S2663)を有するようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、制御装置との間の通信速度の補正後に、通信制御手段の温度が第2許容範囲内となれば、通信制御手段の温度に補正前の通信速度を再設定するため、ボ制御装置との間の通信速度が補正された状態で、クロック生成手段によって生成されたクロックの周波数が正常になったことによって、受信エラーが発生することができる。
<要旨4>
要旨1と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出を実行する演出機器(プロジェクタ装置3300)と、
前記演出機器を制御する制御装置(副制御ユニット320U)と、を備え、
前記制御装置は、
前記演出機器を制御するとともに、前記演出機器と非同期シリアル通信を行う制御手段(副制御基板3200)と、
前記演出機器に映像信号を出力する映像信号出力手段(グラフィック基板40)と、を有し、
前記演出機器は、
前記制御手段との間の前記非同期シリアル通信を制御する通信制御手段(制御LSI3311のシリアル通信回路)と、
前記通信制御手段を動作させるためのクロックを生成する発振回路よりなるクロック生成手段(制御LSI3311の発振回路)と、
前記映像信号出力手段から出力された映像信号に含まれる垂直同期信号に基づいた同期処理を実行する同期処理手段(VSYNC割込み処理)と、を有し、
前記同期処理手段は、
前記垂直同期信号の受信時間間隔に前記クロック生成手段によって生成されたクロックの数を取得し、取得したクロックの数の移動平均の値を算出する平均値算出手段と、
前記平均値算出手段により算出した移動平均の値が許容範囲外になった場合には、取得したクロックの数の移動平均の値に基づいて前記制御手段との間の通信速度を前記通信制御手段に補正させる通信速度補正手段(VSYNC割込み処理のS2225〜S2232)と、を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、演出機器において、垂直同期信号の受信時間間隔中に生成されたクロックの数の移動平均が許容範囲外になった場合には、垂直同期信号の受信時間間隔中に生成されたクロックの数の移動平均に応じて制御装置との間の通信速度を補正することで、演出機器や制御装置で発生する受信エラーを抑制するため、演出機器と制御装置との間の通信レスポンスが低下することを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、演出機器において、垂直同期信号の受信時間間隔中に生成されたクロックの数の移動平均が許容範囲外になった場合には、垂直同期信号の受信時間間隔中に生成されたクロックの数の移動平均に応じて制御装置との間の通信速度を補正するため、制御装置との間の通信速度が頻繁に補正されたり、単発的なノイズの影響を受けて制御装置との間の通信速度が補正されたりすることを防止することができる。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記平均値算出手段は、単純移動平均により前記移動平均の値を算出するようにしてもよい。
また、本発明に係る遊技機において、
前記平均値算出手段は、加重移動平均により前記移動平均の値を算出するようにしてもよい。
また、本発明に係る遊技機において、
前記平均値算出手段は、指数平滑移動平均により前記移動平均の値を算出するようにしてもよい。
<要旨5>
要旨1と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
演出を実行する演出機器(プロジェクタ装置3300)と、
前記演出機器を制御する制御装置(副制御ユニット320U)と、を備え、
前記制御装置は、
前記演出機器を制御するとともに、前記演出機器と非同期シリアル通信を行う制御手段(副制御基板3200)と、
前記演出機器に映像信号を出力する映像信号出力手段(グラフィック基板40)と、を有し、
前記演出機器は、
前記制御手段との間の前記非同期シリアル通信を制御する通信制御手段(制御LSI3311のシリアル通信回路)と、
前記通信制御手段を動作させるためのクロックを生成する発振回路よりなるクロック生成手段(制御LSI3311の発振回路)と、
前記映像信号出力手段から出力された映像信号に含まれる垂直同期信号に基づいた同期処理を実行する同期処理手段(VSYNC割込み処理)と、を有し、
前記同期処理手段は、前記垂直同期信号の受信時間間隔に前記クロック生成手段によって生成されたクロックの数を取得し、取得したクロックの数が許容範囲外になった場合には、取得したクロックの数に基づいて前記制御手段との間の通信速度を前記通信制御手段に補正させる通信速度補正手段(VSYNC割込み処理のS2225〜S2232)を有し、
前記映像信号出力手段は、
映像信号を伝送路符号化する伝送路符号化手段(グラフィック基板40)と、
前記伝送路符号化手段によって伝送路符号化された映像信号を前記演出機器に出力する出力モジュール(光通信モジュール112)と、を有し、
前記演出機器は、
前記映像信号出力手段から出力される映像信号を入力する入力モジュール(光通信モジュール114)と、
前記入力モジュールによって入力された映像信号を伝送路復号する伝送路復号手段(制御LSI3311)と、を更に有し、
前記伝送路符号化手段は、同じ値が所定のビット数(例えば、5ビット)以上連続しないように映像信号を伝送路符号化する
構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、演出機器において、垂直同期信号の受信時間間隔中に生成されたクロックの数が許容範囲外になった場合には、垂直同期信号の受信時間間隔中に生成されたクロックの数に応じて制御装置との間の通信速度を補正することで、演出機器や制御装置で発生する受信エラーを抑制するため、演出機器と制御装置との間の通信レスポンスが低下することを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、映像信号送信装置から演出機器までの映像信号の伝送区間において、同じ値が所定ビット以上連続しないように映像信号を伝送路符号化することにより、連続した値が保持できなくなったり、同じ値が連続した後に異なる値となったときに信号のレベルが追従できなくなったりする符号間干渉が発生することを防止することができる。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記出力モジュールは、映像信号を差動信号から光信号に変換する電光変換部(VCSELドライバ120、VCSEL121)を含み、
前記入力モジュールは、映像信号を光信号から差動信号に変換する光電変換部(PD122、TIA/LA回路123)を含む
ようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、光信号に変換する電気信号と、光信号から変換される電気信号とをノイズに対する耐性が高い差動信号に変換するため、ノイズに対する耐性を向上させることができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記所定のビット数は、5ビットとしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、映像信号生成部から表示部までの映像信号の伝送区間において、符号間干渉が発生することを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記伝送路符号化手段は、第1ビット数(例えば、8ビット)のデータを第2ビット数(例えば、10ビット)のデータに変換することで、映像信号を伝送路符号化するようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、データを冗長化することが可能となり、同じ値が所定のビット数以上連続しないように映像信号を伝送路符号化することができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記伝送路符号化手段は、前記第1ビット数の同一のデータが連続する場合には、前記第2ビット数の互いに異なるデータに変換するようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、同一のデータが連続したとしても、同じ値が所定のビット数以上連続しないように映像信号を伝送路符号化することができる。
<要旨6>
特開2013−34642号公報に開示されたような従来の遊技機は、信号の送信速度が高速化すると、信号に同じ値が連続した場合には、映像信号の伝送区間において、連続した値が保持できなくなったり、同じ値が連続した後に異なる値となったときに信号のレベルが追従できなくなったりする符号間干渉が発生することが懸念される。
本発明に係る遊技機は、各種映像を表示する表示部(表示ユニット3080)と、前記表示部に表示させる映像を表す映像信号を生成する映像信号生成部(GPU440、サブCPU3201)と、前記表示部と前記映像信号生成部とに接続されて映像信号を伝送する伝送ライン(光ケーブル113)と、を備え、前記映像信号生成部は、映像信号を伝送路符号化する伝送路符号化手段(GPU440)と、前記伝送路符号化手段によって伝送路符号化された映像信号を前記伝送ラインに送信する送信モジュール(光通信モジュール112)と、を有し、前記表示部は、前記伝送ラインから映像信号を受信する受信モジュール(光通信モジュール114)と、前記受信モジュールによって受信された映像信号を伝送路復号する伝送路復号手段と、を有し、前記伝送路符号化手段は、同じ値が所定のビット数(例えば、5ビット)以上連続しないように映像信号を伝送路符号化する構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、映像信号生成部から表示部までの映像信号の伝送区間において、同じ値が所定ビット以上連続しないように映像信号を伝送路符号化することにより、連続した値が保持できなくなったり、同じ値が連続した後に異なる値となったときに信号のレベルが追従できなくなったりする符号間干渉が発生することを防止することができる。
なお、本発明に係る遊技機において、前記送信モジュールは、映像信号を差動信号から光信号に変換する電光変換部(VCSELドライバ120、VCSEL121)を含み、前記受信モジュールは、映像信号を光信号から差動信号に変換する光電変換部(PD122、TIA/LA回路123)を含むようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、光信号に変換する電気信号と、光信号から変換される電気信号とをノイズに対する耐性が高い差動信号に変換するため、ノイズに対する耐性を向上させることができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記所定のビット数は、5ビットとしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、映像信号生成部から表示部までの映像信号の伝送区間において、符号間干渉が発生することを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記伝送路符号化手段は、第1ビット数(例えば、8ビット)のデータを第2ビット数(例えば、10ビット)のデータに変換することで、映像信号を伝送路符号化するようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、データを冗長化することが可能となり、同じ値が所定のビット数以上連続しないように映像信号を伝送路符号化することができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記伝送路符号化手段は、前記第1ビット数の同一のデータが連続する場合には、前記第2ビット数の互いに異なるデータに変換するようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、同一のデータが連続したとしても、同じ値が所定のビット数以上連続しないように映像信号を伝送路符号化することができる。
<要旨7>
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための複数の光学素子を有する投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)を備えた遊技機(例えば、遊技機3001)であって、
前記投影装置は、
複数の通気口(例えば、通気口(3404a,3404b))と、
光を照射可能な第1の光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子(例えば、DMD3333)と、
前記複数の通気口における一の通気口から他の通気口へと至る空気流路(例えば、図18に示すような、通気口3404bから通気口3404aに至る空気流路P4)と、
前記第1の光学素子付近の温度を検出する第1温度検出手段(例えば、温度センサ(3341a,3341b,3341c))と、
前記空気流路において、前記第2の光学素子より下流に設けられた第2温度検出手段(例えば、温度センサ3341d)と、を少なくとも有し、
前記第2温度検出手段によって検出された温度の変化する単位である温度変化単位(例えば、0.25℃)は、前記第1温度検出手段によって検出された温度の温度変化単位(例えば、1℃)よりも小さいことを特徴とする遊技機。
本発明のこのような構成により、遊技機に設けられた投影装置は、第1の光学素子と、
第1の光学素子から照射された光を反射する第2の光学素子とを有し、さらに、第2の光学素子より下流に設けられた第2温度検出手段とを有し、第2の光学素子付近の温度が第2の光学素子よりも空気流路において下流にある第2温度検出手段により検出されるため、第2の光学素子に関する温度を適切に把握することができ、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
また、第2温度検出手段は、第1の光学素子付近の温度を検出する第1温度検出手段よりも温度変化を細かく検出するよう構成されるため、第2の光学素子付近の温度を、より高精度に把握することができる。
また、第1の光学素子は光を照射可能であるため、第1の光学素子に近接して第1温度検出手段を設ける必要があるが、第2の光学素子は第1の光学素子から照射された光を反射する構成であるため第2の光学素子に近接して第2温度検出手段を設置せずとも、第2の光学素子付近に第2温度検出手段を設けることで一定の安全性が保たれ、一方で当該第2温度検出手段で温度変化を細かく取り扱うことで第2の光学素子に関する安全性を高めることができる。
さらに、第1の光学素子に対する第1温度検出手段の位置と、第2の光学素子に対する第2温度検出手段の位置とを異なる設計思想で配置することが可能となるため、投影装置の設計の変更が容易となる。
40 グラフィック基板(映像信号出力装置、伝送路符号化手段)
112 光通信モジュール(出力モジュール)
114 光通信モジュール(入力モジュール)
120 VCSELドライバ(電光変換部)
121 VCSEL(電光変換部)
122 PD(光電変換部)
123 TIA/LA回路(光電変換部)
320U 副制御ユニット(制御装置)
3001 遊技機
3200 副制御基板(制御手段)
3300 プロジェクタ装置(演出機器)
3311 制御LSI(通信制御手段、クロック生成手段、同期処理手段、初期化手段通信エラー検出手段、伝送路復号手段、エラー処理手段、温度処理手段、通信速度補正手段、通信速度再設定手段、クロック数記憶手段、通信速度補正手段)
3344 LSI温度センサ(温度計測手段)

Claims (4)

  1. 演出を実行する演出機器と、
    前記演出機器を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記演出機器を制御するとともに、前記演出機器と非同期シリアル通信を行う制御手段と、
    前記演出機器に映像信号を出力する映像信号出力手段と、を有し、
    前記演出機器は、
    前記制御手段との間の前記非同期シリアル通信を制御する通信制御手段と、
    前記通信制御手段を動作させるためのクロックを生成する発振回路よりなるクロック生成手段と、
    前記映像信号出力手段から出力された映像信号に含まれる垂直同期信号に基づいた同期処理を実行する同期処理手段と、を有し、
    前記同期処理手段は、
    前記垂直同期信号の受信時間間隔に前記クロック生成手段によって生成されたクロックの数を取得し、取得したクロックの数の移動平均の値を算出する平均値算出手段と、
    前記平均値算出手段により算出した移動平均の値が許容範囲外になった場合には、取得したクロックの数の移動平均の値に基づいて前記制御手段との間の通信速度を前記通信制御手段に補正させる通信速度補正手段と、を有することを特徴とする遊技機。
  2. 前記平均値算出手段は、単純移動平均により前記移動平均の値を算出することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記平均値算出手段は、加重移動平均により前記移動平均の値を算出することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  4. 前記平均値算出手段は、指数平滑移動平均により前記移動平均の値を算出することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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