JP2019058183A - 養生バークとフルボ酸を用いた育苗方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(2)特許文献2は、植物の育成あるいは保存等に使用される湿潤粉体物に関し、フルボ酸やフミン酸等の低分子物質又はその鉄錯体を含有する腐植質の形成に関与する微生物を生きた状態で保持する微生物保持体に対し、水を主体とする液体を流通させ、その流通によって前記微生物保持体中の前記微生物を前記液体中に生きた状態で混入させることにより得られる活性液体を無機物質粉体に含ませたものである。
(3)特許文献3は、植生生育基盤の造成工法に関し、腐植酸を含む植生用土を、法面岩盤基盤に圧着圧密客土し、当該客土表層に早衰退種の芝草と郷土種植物を疎播種し、生態学的手法によって自然植生を復元することで、裸地岩盤面法面に元の郷土種植物を回復させることができるとしている。
(2)特許文献2にあっては、無機物質粉体に微生物を液体中で生きた状態で混入させることによって得られる活性液体を含ませることによって、含有される微生物の作用によって、その植物の成長が促され、生育状態も良好に維持することができることを見出したものであり、本発明のように微生物の効果で無く、養生バークとフルボ酸によって植栽苗木の生育を促進するものとなっていないことから、本発明とは異なっている。
(3)特許文献3にあっては、木炭粉末、ベントナイト、腐植酸および塩類を添加した植生用土を斜面に吹き付けることによって、早期緑化植物と郷土種植物の生育を促進することを見出したものであり、本発明のように、養生バークとフルボ酸によって植栽苗木の生育を促進するものとなっていないことから、本発明とは異なっている。
(1)スギ、ヒノキの樹皮を集荷する。
(2)集荷した樹皮を、野積み堆積する。
(3)堆積樹皮を半年に2回以上切り返して攪拌する。その後、1年以上経過した樹皮を破砕機で粉砕する。
(4)粉砕した樹皮を、12mmの回転スクリーンを通して袋詰め(製品化)する。
(1)自然由来の木酢液又は竹酢液とは、木、竹、草、残滓等の未分解の有機物を炭の製造過程で産出されるものである。
(2)有機物に対する酢液の割合を次のとおりである。容量比で、木、又は草、又は野菜屑、又は落葉落枝の未分解の有機物に対して木酢液又は竹酢液が0.5以上の割合である。
(3) 酢液が有機物に染み込むのに5時間以上で腐植含有量が5%以上になるのに、最低でも600時間にわたって酢液に漬け込むものである。
(1) 本出願人の島根県松江試験場におけるハウス内で、1日1回の自動散水を行い、発酵の過程で添加物を加えずに、スギ、ヒノキのバークを1年以上切り替えして養生することによって製造されたバーク堆肥に500倍に希釈した木、又は草、又は野菜屑、又は落葉落枝の微生物に分解されていない未分解の有機物を炭の製造過程で産出される極強酸性(pH4.4以下)の有機酸である木酢液又は竹酢液に適量漬け込み,長期間養生することで製造されるフルボ酸を浸み込ませた植生基盤に、母株の茎の一部を切り取ったスギ挿し穂30本挿し込み苗の発根を確認した。
(2) ピートモスを使用した植生基盤では,50%の発根であったものと比較すると80%以上の発根を確認できた(=発根促進)。
(1) 本出願人の島根県松江試験場におけるハウス内で,1日1回の自動散水を行い、発酵の過程で添加物を加えずに、スギ、ヒノキのバークを1年以上切り替えして養生することによって製造されたバーク堆肥に500倍に希釈した木,又は草,又は野菜屑,又は落葉落枝の微生物に分解されていない未分解の有機物を炭の製造過程で産出される極強酸性の有機酸である木酢液又は竹酢液に適量漬け込み、長期間養生することで製造されるフルボ酸を浸み込ませた植生基盤に、スギ苗を10本植込み生育確認した。
(2) バーミキュライトを使用した植生基盤では、平均苗高が50cmであるのと比較すると,バーク堆肥にフルボ酸を混合した基盤で平均苗高が70cm以上となった(生長促進)。
本出願人の島根県松江試験場におけるハウス内で、500倍に希釈した木、又は草、又は野菜屑、又は落葉落枝の微生物に分解されていない未分解の有機物を炭の製造過程で産出される極強酸性(pH4.4以下)の有機酸である木酢液又は竹酢液に適量漬け込み、長期間養生することで製造されるフルボ酸溶液に前処理として母株の茎の一部を切り取った挿し穂を浸水して3ヶ月経過した時点で発根を確認できている。
2…植生基盤(バーク堆肥+フルボ酸)
3…挿し穂
4…発根した根
5…フルボ酸希釈液
Claims (8)
- 牛糞、又は豚糞、又は鶏糞、米ぬか、又はコーヒー豆かすの発酵促進材を加えていないスギ、ヒノキのバークを1年以上養生することによって製造されたバーク堆肥と木、又は草、又は野菜屑、又は落葉落枝の微生物に分解されていない未分解の有機物を炭の製造過程で産出される極強酸性(pH4.4以下)の有機酸である木酢液又は竹酢液に適量漬け込み、長期間養生することで製造されるフルボ酸を混合した植生基盤を利用することによって苗木の伸長成長と病害虫の影響の無い健全な生育を促進することを特徴とする養生バークとフルボ酸を用いた育苗方法。
- バーク堆肥とフルボ酸を育苗の植生基盤に用いることによって、苗の光合成の活性化を行うことを可能とした請求項1記載の養生バークとフルボ酸を用いた育苗方法。
- バーク堆肥とフルボ酸を育苗の植生基盤に用いることによって、苗の発根の促進を可能とした請求項1記載の養生バークとフルボ酸を用いた育苗方法。
- バーク堆肥とフルボ酸を挿し穂の植生基盤とすることで、母株の茎の一部を切り取った挿し穂の切断面におけるカルス形成、発根促進を可能とした請求項1記載の養生バークとフルボ酸を用いた育苗方法。
- バーク堆肥とフルボ酸を育苗の植生基盤に用いる時に、植生基盤に配合する肥料の吸収効率を高めることを可能とした請求項1記載の養生バークとフルボ酸を用いた育苗方法。
- バーク堆肥とフルボ酸を育苗の植生基盤に用いることによって、苗の枯死率を低減でき、得苗率を上げることを可能とした請求項1記載の養生バークとフルボ酸を用いた育苗方法。
- バーク堆肥とフルボ酸を育苗の植生基盤に用いる時にバーク堆肥に対して、100倍以上に希釈したフルボ酸を浸み込ませることで苗の健全な生育を可能とした請求項1記載の養生バークとフルボ酸を用いた育苗方法。
- バーク堆肥とフルボ酸を育苗の植生基盤に用いる時には、その他の肥料として、高度化成肥料、下水汚泥コンポスト、無機資材としてバーミキュライト,パーライト,鹿沼土、火山性のシラス、ボラ、コラ、アカホヤ、花崗岩風化土を配合するものとする請求項1記載の養生バークとフルボ酸を用いた育苗方法。
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