JP2019057214A - シミュレーション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の開口部を有する壁面を設置した場合のシミュレーションとして、建物への太陽の直達光による熱負荷の計算、開放感の評価、及び壁面の複数の開口部を介した太陽の光による建物の室内の明るさの計算という複数の観点の評価を同時に行う。【解決手段】熱負荷計算部32によって、予め設定された太陽の日射情報に基づいて、前記壁面の前記複数の開口部を介した前記建物への太陽の直達光による熱負荷を計算する。開放感計算部34によって、前記建物の室内から前記壁面を見た人物が感じる開放感を評価する。明るさ計算部36によって、前記太陽の日射情報に基づいて、前記壁面の前記複数の開口部を介した太陽の光による前記建物の室内の明るさを計算する。【選択図】図2

Description

本発明は、シミュレーション装置に関する。
従来、遮光、視線カットのために、建物の壁面に開口部を形成する技術が知られている(例えば、特許文献1、2を参照)。特許文献1に記載の技術では、移動光源からの光を遮光可能な遮光装置が、板面が対向する状態で並列配置され、透光可能な複数の開孔部を有する複数の遮光板材と、複数の前記遮光板材を、隣り合う前記遮光板材の間に光通過領域を有する状態で支持する位置保持部材と、を備えている。これにより、太陽光を遮光しつつ、室内側から外部を見上げた時に、空間的な広がりを感じさせることができる。
また、特許文献2に記載の技術では、建物の外壁に設けられた開口部の対向する横方向に位置した内壁面が、前記外壁の面外方向で同一方向に傾斜している。これにより、眺望を確保しつつ直射光の取り込みを抑制することができる。
特開2017−66614号公報 特開2017−66687号公報
しかし、上記特許文献1、2に記載の技術は、建物への太陽の直達光による熱負荷の計算、人物が壁面を見たときに感じる開放感の評価、壁面の複数の開口部を介した太陽の光による建物の室内の明るさの計算を行っていない。
本発明は上記事実を考慮して、複数の開口部を有する壁面を設置した場合のシミュレーションとして、建物への太陽の直達光による熱負荷の計算、開放感の評価、及び壁面の複数の開口部を介した太陽の光による建物の室内の明るさの計算という複数の観点の評価を同時に行うことができることを目的とする。
本発明に係るシミュレーション装置は、複数の開口部を有する壁面を建物の外装として設置した場合のシミュレーションを行うシミュレーション装置であって、予め設定された太陽の日射情報に基づいて、前記壁面の前記複数の開口部を介した前記建物への太陽の直達光による熱負荷を計算する熱負荷計算部と、前記建物の室内から前記壁面を見た人物が感じる開放感を評価する開放感評価部と、前記太陽の日射情報に基づいて、前記壁面の前記複数の開口部を介した太陽の光による前記建物の室内の明るさを計算する明るさ計算部と、を含んで構成されている。
本発明に係るシミュレーション装置によれば、熱負荷計算部によって、予め設定された太陽の日射情報に基づいて、前記壁面の前記複数の開口部を介した前記建物への太陽の直達光による熱負荷を計算する。開放感評価部によって、前記建物の室内から前記壁面を見た人物が感じる開放感を評価する。また、明るさ計算部によって、前記太陽の日射情報に基づいて、前記壁面の前記複数の開口部を介した太陽の光による前記建物の室内の明るさを計算する。
このように、複数の開口部を有する壁面を設置した場合のシミュレーションとして、建物への太陽の直達光による熱負荷の計算、開放感の評価、及び壁面の複数の開口部を介した太陽の光による建物の室内の明るさの計算という複数の観点の評価を同時に行うことができる。
本発明に係るシミュレーション装置は、前記壁面の前記複数の開口部の形状を繰り返し設定する開口部形状設定部を更に含み、前記熱負荷計算部は、前記開口部形状設定部による設定毎に、前記壁面の前記複数の開口部の形状、及び前記太陽の日射情報に基づいて、前記壁面の前記複数の開口部を介した前記建物への太陽の直達光による熱負荷を計算し、前記開放感評価部は、前記開口部形状設定部による設定毎に、前記壁面の前記複数の開口部の形状と前記建物の室内から前記壁面を見た人物の室内位置に基づいて、前記人物が感じる開放感を評価し、前記明るさ計算部は、前記開口部形状設定部による設定と内装反射率毎に、前記壁面の前記複数の開口部の形状、前記太陽の日射情報、及び前記内装反射率に基づいて、前記壁面の前記複数の開口部を介した太陽の光による前記建物の室内の明るさを計算することができる。これにより、開口部の形状を設定する毎に、各観点の同時評価を行うことができるため、最適な形状を容易に探索することができる。
本発明に係るシミュレーション装置は、前記熱負荷計算部による計算結果、前記開放感評価部による評価結果、及び前記明るさ計算部による計算結果を可視化する可視化部を更に含むことができる。これにより、各観点の評価結果を可視化するため、最適な形状を容易に探索することができる。
以上説明したように、本発明のシミュレーション装置によれば、複数の開口部を有する壁面を設置した場合のシミュレーションとして、建物への太陽の直達光による熱負荷の計算、開放感の評価、及び壁面の複数の開口部を介した太陽の光による建物の室内の明るさの計算という複数の観点の評価を同時に行うことができる、という効果が得られる。
本発明の第1の実施の形態に係るシミュレーション装置を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係るシミュレーション装置を示す機能ブロック図である。 計算対象の建物の位置、形状、向きを設定する方法を説明するための図である。 計算対象の建物の周辺に存在する建物の位置、形状、向きを設定する方法を説明するための図である。 計算対象の建物の壁面の位置、形状、向きを設定する方法を説明するための図である。 開口部の設計方法を説明するための図である。 開口部の形状及び大きさを説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係るシミュレーション装置の開放感計算部の構成を示す機能ブロック図である。 (A)視線方向を示す図、及び(B)正規分布を示す図である。 決定される視線方向の分布を示す図である。 視線方向の各々のオブジェクトまでの長さを示す図である。 熱負荷の計算結果を可視化した例を示す図である。 開放感の評価結果を可視化した例を示す図である。 明るさの計算結果を可視化した例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るシミュレーション装置のシミュレーション処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係るシミュレーション装置の開放感計算部の構成を示す機能ブロック図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
<本発明の第1の実施の形態のシミュレーション装置の構成>
図1に示すように、本発明の実施の形態に係るシミュレーション装置100は、CPU12、グラフィックカード13、GPU14、RAM16、HDD18、通信インタフェース21、及びこれらを相互に接続するためのバス23を備えている。
CPU12、GPU14は、各種プログラムを実行する。RAM16は、CPU12による各種プログラムの実行時におけるワークエリア等として用いられる。記録媒体としてのHDD18には、後述するシミュレーション処理ルーチンを実行するためのプログラムを含む各種プログラムや各種データが記憶されている。
本実施の形態におけるシミュレーション装置100を、シミュレーション処理ルーチンを実行するためのプログラムに沿って、機能ブロックで表すと、図2に示すようになる。シミュレーション装置100は、入力部10、演算部20、及び出力部50を備えている。
入力部10は、複数の開口部を有する壁面を建物の外装として設置した、計算対象の建物を表す3次元モデルのデータ(例えば、BIM(Building Information Modeling)を用いて生成される3次元モデルのデータ)、及び当該計算対象の建物の評価対象となる部屋に関する情報を入力として受け付ける。
演算部20は、建物情報設定部22、周辺建物情報設定部24、壁面開口部設定部26、シミュレーション部30、及び可視化部40を備えている。
建物情報設定部22は、計算対象の建物を表す3次元モデルのデータに基づいて、計算空間における計算対象の建物に関する情報を設定する。例えば、図3に示すように、計算対象の建物60の位置、形状、向きなどを設定する。
周辺建物情報設定部24は、予め用意された、各建物を表す3次元モデルのデータに基づいて、計算空間における計算対象の建物の周辺建物に関する情報を設定する。例えば、図4に示すように、計算対象の建物60の周辺に存在する建物の位置、形状、向きなどを設定する。
壁面開口部設定部26は、計算対象の建物を表す3次元モデルのデータに基づいて、計算空間における計算対象の建物の壁面の複数の開口部に関する情報を設定する。例えば、図5に示すように、計算対象の建物60の壁面60Aの位置、形状、向きなどを設定すると共に、壁面60Aが有する各開口部の位置、形状(内側開口部のサイズ、外側開口部のサイズ)などを設定する。
また、壁面開口部設定部26は、壁面60Aが有する各開口部の位置、形状を変更しながら繰り返し設定する。
ここで、開口部の設計方法について説明する。
まず、開口部の設計方法は、以下のSTEP1〜STEP3からなる。
STEP1では、内側開口部と外側開口部を同じ形状とし、かつ正面から見たときに同じ位置となるように重ねる。
STEP2では、7月23日の16:00前後の太陽高度の直射光を遮蔽するように内側開口部を上方にmz(例えば、65mm)、西方へmx(例えば、100mm)移動させる(図6(A)参照)。ただし、太陽高度の一番低い16:00の33度以上をカットできればよい。西日は年間平均を考慮するが、少なくとも7月23日の16:00時点の西南西以西の直射光を遮蔽するようにずらす。
STEP3では、日射遮蔽効果を妨げない範囲で、かつ間接光を多く取り込んで、明るさを増すために内側開口部の右下隅角O’を基点として内側開口部を拡大する(図6(B)参照)。これにより、ずらす前より拡大した窓開口の小口面積に反射する光を間接光として、室内に取り込むことができる(例えば、外側開口部のサイズ140×140に対して、内側開口部のサイズを180×180とする。)。
上記のように設計することにより、日射遮蔽効果を損なわずに、かつ、建物内部の明るさを最適化できる。例えば、窓面室内側の平均輝度を3000cd/m2以下とし、窓枠に当たる間接光の量を増やすことで、窓面の輝度を抑えた快適な明るさを得ることが可能となる。
次に、開口部の位置及び大きさに関するパラメータについて説明する。
図7に示すように、外側開口部の寸法をa×b、拡大後の内側開口部の寸法をc×dとし、外側開口部の右下隅角Oを基点として、内側開口部の右下隅角O’を、上方にmz、かつ西方にmxずれた位置とする。
これらのパラメータを用いることにより、以下のように、開口部の位置及び大きさに関する各種データを決定することができる。
内側開口部の大きさ:x=a、z=b
外側開口部の大きさ:x=c、z=d
基点を外側開口部の右下隅角をO(0,0)とし、内側開口部の右下隅角をO’とした場合の外側開口部の中心点Aの座標:(1/2a、1/2b)
内側開口部の中心点Bの座標:(1/2c、1/2d)
基点OからO’への移動距離:x=mx、z=mz
中心点の移動距離hx:x=mx+1/2c-1/2a
hz:z=mz+1/2d-1/2b
開口拡大率:(c×d)/(a×b)×100%
シェード小口長さ(上下左右)>t
以上より、本実施の形態に係る壁面開口部設定部26は、壁面60Aが有する各開口部の位置、形状として、外側開口部の寸法a×b、拡大後の内側開口部の寸法c×d、外側開口部の右下隅角Oを基点とした、内側開口部の右下隅角O’のずれmz、mxを設定する。
シミュレーション部30は、熱負荷計算部32、開放感計算部34、及び明るさ計算部36を備えている。
熱負荷計算部32は、壁面開口部設定部26による設定毎に、計算対象の建物を表す3次元モデルのデータと、壁面60Aの複数の開口部の形状と、予め設定された太陽の日射情報とに基づいて、壁面60Aの複数の開口部を介した、計算対象の建物への太陽の直達光による熱負荷を計算する。具体的には、1年間の各時期毎に、1日のうちの各時間帯の、計算対象の建物への太陽の直達光による熱負荷を計算する。
開放感計算部34は、壁面開口部設定部26による設定毎に、計算対象の建物を表す3次元モデルのデータと、壁面60Aの複数の開口部の形状と、人物の室内位置とに基づいて、計算対象の建物の室内から壁面60Aを見た人物が感じる開放感を評価する。
開放感計算部34は、図8に示すように、視線方向決定部72、計測データ取得部74、フィルター適用部76、及び加重平均部78を備えている。
視線方向決定部72は、建物を表す3次元モデルのデータ、及び当該建物の評価対象となる部屋に関する情報に基づいて、評価対象となる部屋内の各計測位置について、当該計測位置から壁面への複数の視線方向であって、基準方向を中心とした予め定められた視線の分布に応じて定められる複数の視線方向を決定する。本実施の形態では、基準方向として、壁面について予め定められた基準位置へ向かう方向とし、視線の分布として、図9に示すような、基準方向を中心とした正規分布を用いる。これにより、視線方向が、基準方向に近いほど、決定される視線方向の密度が高くなり、視線方向が、基準方向から離れるほど、決定される視線方向の密度が低くなる(図10参照)。また、基準方向は、複数あってもよい。例えば、壁面上の複数の基準位置を設定し、基準位置毎に、当該基準位置へ向かう方向を基準方向とした視線の分布により、複数の視線方向を決定してもよい。
計測データ取得部74は、評価対象となる部屋内の各計測位置について、建物を表す3次元モデルのデータ、及び当該建物の評価対象となる部屋に関する情報に基づいて、視線方向決定部72によって決定された複数の視線方向の各々について、当該計測位置から当該視線方向のオブジェクトまでの長さを取得する(図11参照)。このとき、図11に示すように、当該視線方向に壁面の開口部が存在する場合には、当該視線方向のオブジェクトまでの長さが長くなる。
フィルター適用部76は、評価対象となる部屋内の各計測位置について、複数の視線方向の各々について取得されたオブジェクトまでの長さに対して、予め定められた距離の上限値及び下限値の範囲内となるように変換するためのフィルターを適用する。これにより、視線方向に床面があるなど、オブジェクトまでの長さが非常に短い場合には、フィルターの適用により、オブジェクトまでの長さが下限値に変更される。また、視線方向に壁面の開口部があり、オブジェクトまでの長さが非常に長い場合には、フィルターの適用により、オブジェクトまでの長さが上限値に変更される。
加重平均部78は、評価対象となる部屋内の各計測位置について、複数の視線方向の各々について取得されたオブジェクトまでの長さに対するフィルター適用結果に、当該視線方向に壁面の開口部が存在するか否かに応じた重み係数をかけて、加重平均を計算することにより、当該計測位置における、壁面を見た人物が感じる開放感を評価する。具体的には、当該視線方向に壁面の開口部が存在する場合には、予め定められた大きな重み係数をかけるようにし、一方、当該視線方向に壁面の開口部が存在しない場合には、重み係数を1とする。
上述したように、評価対象となる部屋内の各計測位置について、視線方向決定部72、計測データ取得部74、フィルター適用部76、及び加重平均部78の各処理が繰り返し実行される。
明るさ計算部36は、壁面開口部設定部26による設定と内装反射率毎に、計算対象の建物を表す3次元モデルのデータと、壁面開口部設定部26による設定から得られる、壁面60Aの複数の開口部の形状及び物性値と、予め設定された太陽の日射情報と当該内装反射率とに基づいて、壁面60Aの複数の開口部を介した太陽の光による、計算対象の建物の評価対象となる部屋内の明るさを計算する。
具体的には、1年のうちの特定の時期における特定の時間帯について、計算対象の建物の室内の明るさとして、評価対象となる部屋内の各位置における、明るさ画像内の値である明るさ尺度値(NB値)を計算する。ここで、明るさ尺度値(NB値)とは、明るさ分布画像内の各点が持つ明るさの値で1〜13までの13段階で表すものである(1=非常に暗い、3=暗い、5=やや暗い、7=どちらでもない、9=やや明るい、11=明るい、13=非常に明るい)。なお、NB値の計算方法については、参考文献(藤田 尚史、「昼光を取り入れたオフィス空間における視環境評価」、日本建築学会大会学術講演梗概集・建築デザイン発表梗概集、2013年07月20日)と同様であるため、説明を省略する。
可視化部40は、熱負荷計算部32による計算結果、開放感計算部34による評価結果、及び明るさ計算部36による計算結果を可視化し、出力部50により出力する。
具体的には、可視化部40は、熱負荷計算部32による、1年間の各時期毎に、1日のうちの各時間帯の、計算対象の建物への太陽の直達光による熱負荷の計算結果を可視化し、出力部50により出力する。例えば、図12に示すように、1年間の各時期毎に、1日のうちの各時間帯の、計算対象の建物への太陽の直達光による熱負荷を色分けして可視化することにより、1年間の各時期及び各時間帯の熱負荷を把握することができる。
可視化部40は、開放感計算部34による、評価対象となる部屋内の各計測位置についての開放感の評価結果を可視化し、出力部50により出力する。例えば、図13に示すように、部屋内の各計測位置についての開放感の評価結果を色分けして可視化することにより、部屋内の位置に応じた開放感の分布を把握することができる。
可視化部40は、明るさ計算部36による、計算対象の建物の室内の明るさとして、評価対象となる部屋内の各位置におけるNB値の計算結果を可視化し、出力部50により出力する。例えば、図14に示すように、部屋内の各位置についてのNB値の計算結果を色分けして可視化することにより、部屋内の明るさの分布を把握することができる。
上記の可視化により、ユーザは、壁面60Aが有する各開口部の位置、形状の設定が、開口部を効果的に用いているものであるか否かを判断することができる。例えば、7月23日における太陽光の直射光をカットし、かつ、室内の明るさを最適化することができると共に、室内にいる人物が感じる開放感を最適化することができているかを判断する。
<シミュレーション装置の動作>
次に、本発明の第1の実施の形態に係るシミュレーション装置100の動作について説明する。
入力部10によって複数の開口部を有する壁面を建物の外装として設置した建物を表す3次元モデルのデータ、及び当該建物の評価対象となる部屋に関する情報を入力として受け付けると、シミュレーション装置100によって、図15に示すシミュレーション処理ルーチンが実行される。
まず、ステップS100において、建物情報設定部22は、計算対象の建物を表す3次元モデルのデータに基づいて、計算空間における計算対象の建物に関する情報を設定する。
ステップS102では、周辺建物情報設定部24は、予め用意された、各建物を表す3次元モデルのデータに基づいて、計算空間における計算対象の建物の周辺建物に関する情報を設定する。
ステップS104では、壁面開口部設定部26は、計算対象の建物を表す3次元モデルのデータに基づいて、計算空間における計算対象の建物の壁面の複数の開口部に関する情報を設定する。
ステップS106では、熱負荷計算部32は、計算対象の建物を表す3次元モデルのデータと、壁面開口部設定部26により設定された、壁面60Aの複数の開口部の形状と、予め設定された太陽の日射情報とに基づいて、壁面60Aの複数の開口部を介した、計算対象の建物への太陽の直達光による熱負荷を計算する。
ステップS108では、開放感計算部34は、計算対象の建物を表す3次元モデルのデータと、壁面開口部設定部26により設定された、壁面60Aの複数の開口部の形状とに基づいて、計算対象の建物の評価対象となる部屋内から壁面60Aを見た人物が感じる開放感を評価する。
ステップS110では、明るさ計算部36は、予め与えられた内装反射率毎に、計算対象の建物を表す3次元モデルのデータと、壁面開口部設定部26により設定された、壁面60Aの複数の開口部の形状と、予め設定された太陽の日射情報と、当該内装反射率とに基づいて、壁面60Aの複数の開口部を介した太陽の光による、計算対象の建物の評価対象となる部屋内の明るさを計算する。
ステップS112では、可視化部40は、熱負荷計算部32による計算結果、開放感計算部34による評価結果、及び明るさ計算部36による内装反射率毎の計算結果を可視化し、出力部50により出力する。
そして、ステップS114で、壁面開口部設定部26の他の設定について繰り返し計算することを終了するか否かを判定する。壁面開口部設定部26の他の設定について繰り返し計算する場合には、上記ステップS104へ戻る。一方、壁面開口部設定部26の他の設定について繰り返し計算することを終了する場合には、シミュレーション処理ルーチンを終了する。
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態に係るシミュレーション装置によれば、複数の開口部を有する壁面を設置した場合のシミュレーションとして、建物への太陽の直達光による熱負荷の計算、開放感の評価、及び壁面の複数の開口部を介した太陽の光による建物の室内の明るさの計算という複数の観点の評価を同時に行うことができる。これにより、複数の開口部を有する壁面による、日射遮蔽性能を向上させると共に、開放感を確保し、かつ、明るさを向上させることができる。開放感に関しては、開放感を定量的に評価することにより確保することができる。また、複数の開口部を有する壁面により、反射光を天井面、壁面に反射させ室内全体を明るくすることができるため、室内の明るさを計算することにより、明るさを向上させることができる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態に係るシミュレーション装置について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施の形態では、開放感の評価値を算出するために、複数の視線方向の各々について取得されたオブジェクトまでの長さを入力とする学習済みモデルを用いている点が、第1の実施の形態と異なっている。
<本発明の第2の実施の形態のシミュレーション装置の構成>
本実施の形態におけるシミュレーション装置の開放感計算部234は、図16に示すように、視線方向決定部72、計測データ取得部74、フィルター適用部76、重み付け部278、及び評価部280を備えている。
重み付け部278は、評価対象となる部屋内の各計測位置について、複数の視線方向の各々について取得されたオブジェクトまでの長さに対するフィルター適用結果に、当該視線方向に壁面の開口部が存在するか否かに応じた重み係数をかけて、重み付けを行う。具体的には、当該視線方向に壁面の開口部が存在する場合には、予め定められた大きな重み係数をかけるようにし、一方、当該視線方向に壁面の開口部が存在しない場合には、重み係数を1とする。
評価部280は、評価対象となる部屋内の各計測位置について、複数の視線方向の各々について取得されたオブジェクトまでの長さに対するフィルター適用結果に重み付けを行った値を入力とし、壁面を見た人物が感じる開放感の評価値を推定するための学習済みモデルを用いて、当該計測位置における、壁面を見た人物が感じる開放感の評価値を推定する。
なお、学習済みモデルは、以下のように予め学習しておけばよい。例えば、複数の視線方向の各々について取得された、計測位置からオブジェクトまでの長さに対するフィルター適用結果に、当該視線方向に壁面の開口部が存在するか否かに応じた重み係数をかけて得られる値と、当該計測位置から壁面を見た人物が感じる開放感の評価値とのペアを、学習データを複数用意し、学習データに基づいて、複数の視線方向の各々について取得されたオブジェクトまでの長さに対するフィルター適用結果に重み付けを行った値を入力とし、壁面を見た人物が感じる開放感の評価値を出力するモデルを学習する。
上述したように、評価対象となる部屋内の各計測位置について、視線方向決定部72、計測データ取得部74、フィルター適用部76、重み付け部278、及び評価部280の各処理が繰り返し実行される。
なお、第2の実施の形態に係るシミュレーション装置の他の構成及び作用については、第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態に係るシミュレーション装置によれば、学習済みモデルを用いて、複数の開口部を有する壁面を見た人物が感じる開放感を精度よく評価することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
例えば、建物を表す3次元モデルのデータを入力とする場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、実際の建物において計測されたデータを入力としてもよい。
また、本発明のプログラムは、記憶媒体に格納して提供するようにしてもよい。
10 入力部
20 演算部
22 建物情報設定部
24 周辺建物情報設定部
26 壁面開口部設定部
30 シミュレーション部
32 熱負荷計算部
34 開放感計算部
36 明るさ計算部
40 可視化部
50 出力部
60 建物
60A 壁面
72 視線方向決定部
74 計測データ取得部
76 フィルター適用部
78 加重平均部
100 シミュレーション装置
234 開放感計算部
278 重み付け部
280 評価部

Claims (3)

  1. 複数の開口部を有する壁面を建物の外装として設置した場合のシミュレーションを行うシミュレーション装置であって、
    予め設定された太陽の日射情報に基づいて、前記壁面の前記複数の開口部を介した前記建物への太陽の直達光による熱負荷を計算する熱負荷計算部と、
    前記建物の室内から前記壁面を見た人物が感じる開放感を評価する開放感評価部と、
    前記太陽の日射情報に基づいて、前記壁面の前記複数の開口部を介した太陽の光による前記建物の室内の明るさを計算する明るさ計算部と、
    を含むシミュレーション装置。
  2. 前記壁面の前記複数の開口部の形状を繰り返し設定する開口部形状設定部を更に含み、
    前記熱負荷計算部は、前記開口部形状設定部による設定毎に、前記壁面の前記複数の開口部の形状、及び前記太陽の日射情報に基づいて、前記壁面の前記複数の開口部を介した前記建物への太陽の直達光による熱負荷を計算し、
    前記開放感評価部は、前記開口部形状設定部による設定毎に、前記壁面の前記複数の開口部の形状と前記建物の室内から前記壁面を見た人物の室内位置に基づいて、前記人物が感じる開放感を評価し、
    前記明るさ計算部は、前記開口部形状設定部による設定と内装反射率毎に、前記壁面の前記複数の開口部の形状、前記太陽の日射情報、及び前記内装反射率に基づいて、前記壁面の前記複数の開口部を介した太陽の光による前記建物の室内の明るさを計算する請求項1記載のシミュレーション装置。
  3. 前記熱負荷計算部による計算結果、前記開放感評価部による評価結果、及び前記明るさ計算部による計算結果を可視化する可視化部を更に含む請求項1又は2記載のシミュレーション装置。
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