JP7438430B2 - 住環境シミュレーションシステム、住環境シミュレーション方法およびプログラム - Google Patents
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Description
ところで、建物の建築、改築、改装などを検討する者にとっては、建築、改築、改装後の建物の室内における風の流れに対する関心よりも、建築、改築、改装後の建物の室内の快適度(快適か否か、快適さの度合いなど)に対する関心の方が高いと考えられる。
特許文献1に記載された建築CAD装置は、室内における風の流れのシミュレーション結果を提示することができるものの、建物の室内の快適度を提示することができない。
図1は第1実施形態の住環境シミュレーションシステム1の一例を示す図である。
図1に示す例では、住環境シミュレーションシステム1が、建物の環境設計シミュレーションを実行する。住環境シミュレーションシステム1は、設計データ取得部11と、情報取得部12と、シミュレーション部13と、出力部14とを備えている。
他の例では、建物設計データベースが住環境シミュレーションシステム1の内部に配置され、設計データ取得部11がその建物設計データベースから建物の設計データを取得してもよい。
他の例では、情報取得部12が、例えば住環境シミュレーションシステム1のオペレータによって住環境シミュレーションシステム1に入力された周辺建物の情報を取得してもよい。
シミュレーション部13は、例えば気流シミュレーション、室温シミュレーション、視環境シミュレーション、日射シミュレーション、日照シミュレーションなどを行う機能を有する。
シミュレーション部13は、例えば特開2017-010495号公報に記載されている手法、下記に記載の手法などと同様の手法を用いることによって、気流シミュレーションを実行する。
https://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/news/2015/ho150803.html
https://www.asahi-kasei.co.jp/hebel/3kai/ability2/ability2_3.html/
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図1に示す例では、シミュレーション部13が、気流シミュレーション、室温シミュレーション、視環境シミュレーション、日射シミュレーションおよび日照シミュレーションを行う機能を有するが、他の例では、シミュレーション部13が、気流シミュレーション、室温シミュレーション、視環境シミュレーション、日射シミュレーションおよび日照シミュレーションのうちのいずれかのみを行ってもよい。
シミュレーション部13が気流シミュレーションを実行する場合に、算出部13Aは、設計データ取得部11によって取得された建物の設計データと、情報取得部12によって取得された建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、建物内の各位置における環境パラメータの値を算出する。
具体的には、シミュレーション部13が気流シミュレーションを実行する場合に、算出部13Aは、建物内の各位置における気流の速度(環境パラメータの値の1つ)を算出する。算出部13Aは、例えば特開2017-015372号公報、特開2017-016358号公報に記載されている「小立体」の概念を用いることによって、建物内の各位置における気流の速度を算出する。
仮に、後述する表示部14Aが、算出部13Aによって算出された建物内の各位置における気流の速度を表示する機能を有する場合には、下記に記載の手法と同様に、建物内の各位置における気流の速度が、0.05[m/s]単位で区分された異なる色のメッシュによって、建物の平面図に重ねあわされて表示される。
https://www.asahi-kasei.co.jp/hebel/technology/06.html/
https://www.asahi-kasei.co.jp/hebel/lac/zeh/pdf/hebelhaus_ARIOS.pdf
関係記憶部13Bには、気流の速度と快適度との関係として、例えば季節が夏の場合における気流の速度と快適度との関係、季節が冬の場合における気流の速度と快適度との関係などが格納されている。季節が夏の気流の速度と快適度との関係においては、例えば、夏の暑さを和らげる気流の速度が、快適度の最大値(最も快適であることを示す値)に対応している。気流の速度がその速度(夏の暑さを和らげる気流の速度)より小さくなると、快適度が最大値より小さくなる。また、気流の速度がその速度(夏の暑さを和らげる気流の流速)より大きくなっても、快適度は最大値より小さくなる。一方、季節が冬の気流の速度と快適度との関係においては、例えば、ほぼゼロ[m/s]の気流の速度が、快適度の最大値(最も快適であることを示す値)に対応している。気流の速度がほぼゼロ[m/s]より大きくなると、快適度が最大値より小さくなる。
また、関係記憶部13Bには、気流の速度と快適度との関係として、例えば昼間の時間帯(居住者の非就寝時間帯)における気流の速度と快適度との関係、夜間の時間帯(居住者の就寝時間帯)における気流の速度と快適度との関係などが格納されている。例えば、夜間の時間帯(居住者の就寝時間帯)の気流の速度と快適度との関係における快適度の最大値に対応する気流の速度は、昼間の時間帯(居住者の非就寝時間帯)の気流の速度と快適度との関係における快適度の最大値に対応する気流の速度よりも小さい。
また、関係記憶部13Bには、気流の速度と快適度との関係として、例えばリビングにおける気流の速度と快適度との関係、寝室における気流の速度と快適度との関係などが格納されている。例えば、寝室の気流の速度と快適度との関係における快適度の最大値に対応する気流の速度は、リビングの気流の速度と快適度との関係における快適度の最大値に対応する気流の速度よりも小さい。
算出部13Cは、建物内の各位置における快適度として、例えば快適か否かを算出する。つまり、算出部13Cの算出結果は、「快適」あるいは「不快」である。
他の例では、算出部13Cが、建物内の各位置における快適度として、3以上に区分された度合いを算出してもよい。この例では、算出部13Cの算出結果が、「快適」、「やや不快」、「かなり不快」等である。
分類部13Dは閾値設定部13D1を備えている。閾値設定部13D1は、居住者の就寝時間帯における第1閾値を、居住者の非就寝時間帯における第1閾値よりも小さい値に設定する。
閾値設定部13D1は、居住者の非就寝時間帯における第1閾値を例えば0.2[m/s]に設定し、居住者の就寝時間帯における第1閾値を0.2[m/s]よりも小さいに例えば0.1[m/s]に設定する。
図2に示す例では、建物の2階の各位置における快適度(気流の速度)が、建物の2階の平面図に重ねて表示されている。図2においては、建物の室内の快適度(気流の速度)が大きくなるほど、各マスのハッチングが濃くなり、建物の室内の快適度(気流の速度)が小さくなるほど、各マスのハッチングが淡くなる。建物が外部の気流のうちの、建物の室内に流れ込む気流の向きが、図2の左向きの矢印によって示されている。
図2に示す建物では、図2の上側部分に、「間仕切壁」によって囲まれた「トイレ」と、「対面型キッチンセット」とが配置されている。「トイレ」の下側(図2の下側)には、「家事コーナー」が配置され、「対面型キッチンセット」の下側(図2の下側)には、「LDK」の「ダイニング」が配置されている。「家事コーナー」と「階段」との間には、「カウンターテーブル」が配置され、「カウンターテーブル」と「階段」との間には、「腰壁」が配置されている。「階段」の下側(図2の下側)には、「LDK」の「リビング」が配置され、「LDK」の「ダイニング」の下側(図2の下側)には、「ベランダ」が配置されている。「階段」と「LDK」の「リビング」との間などには、「間仕切壁」が配置されている。
「家事コーナー」の左側(図2の左側)の「窓」は、「全面開放」状態である。「LDK」の「ダイニング」の右側(図2の右側)の「窓」の下側部分(図2下側の部分)が、「開放部」になっている。「LDK」の「リビング」の左側(図2の左側)の「窓」は、「高窓」であり、「全面開放」状態である。「LDK」の「リビング」の右側(図2の右側)の「窓」は、「掃出窓」であり、その「窓」の上側(図2の上側)部分が、「開放部」になっている。
上述した「窓」以外の窓は閉鎖状態である。
図2に示す例では、複数の高さ方向位置のうちの1つの高さ方向位置が選択されている。詳細には、「LDK」の「ダイニング」の「窓」および「リビング」の「窓」が含まれる高さ方向の範囲内のうちの1つの高さ方向位置が選択されている。更に、選択された1つの高さ方向位置の快適度が、建物の2階の平面図に重ねて表示されている。
図3に示す例では、図2に示す例と同様に、建物の「LDK」の「ダイニング」の「窓」および「リビング」の「窓」から室内に気流が流れ込んでおり、「LDK」の「ダイニング」の「窓」の近傍および「リビング」の「窓」の近傍の気流の速度が大きくなっている。
上述したように、図2に示す例では、「LDK」の「ダイニング」の「窓」および「リビング」の「窓」が含まれる高さ方向の範囲内のうちの1つの高さ方向位置の快適度が、建物の2階の平面図に重ねて表示されている。
一方、図3に示す例では、建物の2階の床と天井との間の複数の高さ方向位置の快適度の積算値が、建物の2階の平面図に重ねて表示されている。
つまり、図2および図3に示す例では、「LDK」の「リビング」の「窓」が含まれる高さ方向の範囲内における「リビング」の「窓」の近傍の気流の速度は比較的大きいものの、「リビング」の「窓」の上端から天井までの高さ方向の範囲内における「リビング」の「窓」の近傍の気流の速度が小さい。そのため、図3に示すように、「リビング」の「窓」の近傍の床と天井との間の複数の高さ方向位置の快適度の積算値は、図2に示す「リビング」の「窓」の近傍の快適度よりも小さくなる。
図2および図3に示す例では、「LDK」の「ダイニング」の「窓」が含まれる高さ方向の範囲内における「ダイニング」の「窓」の近傍の気流の速度が大きく、「ダイニング」の「窓」の上端から天井までの高さ方向の範囲内における「ダイニング」の「窓」の近傍の気流の速度も比較的大きい。そのため、図3に示すように、「ダイニング」の「窓」の近傍の床と天井との間の複数の高さ方向位置の快適度の積算値は、図2に示す「ダイニング」の「窓」の近傍の快適度と同程度になる。
他の例では、算出部13Cによって算出された建物の2階の平面図上の所定位置(「リビング」の「窓」の近傍)における快適度が、建物の複数の高さ方向位置(「リビング」の「窓」が含まれる高さ方向の範囲内の高さ方向位置、「リビング」の「窓」の上端から天井までの高さ方向の範囲内の高さ方向位置)で互いに異なる場合に、表示部14Aが、「リビング」の「窓」の近傍における複数の高さ方向位置の快適度のうちの最大値(「リビング」の「窓」が含まれる高さ方向の範囲内の1つの高さ方向位置の快適度)または最小値(「リビング」の「窓」の上端から天井までの高さ方向の範囲内の1つの高さ方向位置の快適度)を、建物の2階の平面図上の所定位置(「リビング」の「窓」の近傍)に重ねて表示してもよい。
図4に示す例では、図2および図3に示す例と同様に、建物のダイニングの窓およびリビングの窓から室内に気流が流れ込んでおり、ダイニングの窓の近傍およびリビングの窓の近傍の気流の速度が大きくなっている。
図4(A)に示す例では、図2に示す例と同様に、建物の2階の床と天井との間の複数の高さ方向位置のうちの1つの高さ方向位置の快適度が、建物の2階の平面図に重ねて表示されている。
図4(A)および図4(B)に示す例では、表示部14Aが、設計データ取得部11によって取得された建物の設計データに基づいて作成された建物の平面図に、算出部13Cによって算出された建物内の各位置における快適度を重ねて表示すると同時に、設計データ取得部11によって取得された建物の設計データに基づいて作成された建物の縦断面図に、算出部13Cによって算出された建物内の各位置における快適度を重ねて表示する。 詳細には、図4(A)に示すように、表示部14Aが、建物の2階の各位置における快適度を建物の2階の平面図に重ねて表示すると同時に、図4(B)に示すように、表示部14Aが、建物の設計データに基づいて作成された建物の縦断面図に、建物の1階~2階の各位置(詳細には、その縦断面図に含まれる各位置)における快適度を重ねて表示する。
その結果、住環境シミュレーションシステム1の利用者(例えば建物の建築、改築、改装などを検討する者)は、図4(A)および図4(B)に示す快適度(気流の速度)を、建物の建築前に把握することができる。
他の例では、表示部14Aが、人が不快と感じる部分の表示を行ってもよい。
他の例では、出力部14が、印刷によって建物内の各位置における快適度を出力してもよい。
更に他の例では、出力部14が、例えば画像データなどのデータとして、建物内の各位置における快適度を出力してもよい。この例では、住環境シミュレーションシステム1の出力部14によって出力されたデータが、他の端末装置(例えば建物の建築を検討する者の応対者によって携帯されている端末装置(図示せず)など)に取り込まれ、その端末装置のディスプレイ(図示せず)によって、建物内の各位置における快適度が、建物の建築を検討する者に対して提示される。
図5に示す例では、ステップS11において、設計データ取得部11が、建物の設計データを取得する。
次いで、ステップS12では、情報取得部12が、建物の室内環境に影響を与える情報を取得する。
次いで、ステップS13では、シミュレーション部13が、ステップS11において取得された建物の設計データと、ステップS12において取得された建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、建物の室内環境のシミュレーションを行う。
詳細には、ステップS13Xでは、算出部13Aが、ステップS11において取得された建物の設計データと、ステップS12において取得された建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、建物内の各位置における環境パラメータの値(気流の速度)を算出する。
次いで、ステップS13Yでは、算出部13Cが、環境パラメータの値(気流の速度)と快適度との予め求められた関係と、ステップS13Xにおいて算出された建物内の各位置における環境パラメータの値(気流の速度)とに基づいて、建物内の各位置における快適度を算出する。
次いで、ステップS14では、出力部14が、ステップS13Yにおいて算出された建物内の各位置における快適度を出力する。例えば表示部14Aが、ステップS11において取得された建物の設計データに基づいて作成された建物の平面図に、ステップS13Yにおいて算出された建物内の各位置における快適度を重ねて表示する。
そのため、第1実施形態の住環境シミュレーションシステム1では、建物の室内環境のシミュレーションの結果の提示を受ける者(例えば建物の建築、改築、改装などを検討する者)にとって最も関心が高い、建物内の各位置における快適度を提示することができる。
そのため、第1実施形態の住環境シミュレーションシステム1では、人が感じない気流に基づいて快適度が不適切に算出されてしまうおそれを抑制することができる。つまり、人が感じる快適度とは異なる快適度が算出されてしまうおそれを抑制することができる。
以下、本発明の住環境シミュレーションシステム、住環境シミュレーション方法およびプログラムの第2実施形態について説明する。
第2実施形態の住環境シミュレーションシステム1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態の住環境シミュレーションシステム1と同様に構成されている。従って、第2実施形態の住環境シミュレーションシステム1によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態の住環境シミュレーションシステム1と同様の効果を奏することができる。
図6に示す例では、図1に示す例と同様に、住環境シミュレーションシステム1が、設計データ取得部11と、情報取得部12と、シミュレーション部13と、出力部14とを備えている。
図6に示す例では、図1に示す例と同様に、シミュレーション部13が気流シミュレーションを実行する場合に、算出部13Aは、設計データ取得部11によって取得された建物の設計データと、情報取得部12によって取得された建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、建物内の各位置における気流の速度を算出する。
また、図6に示す例では、分類部13Eが、算出部13Aによって算出された速度を、建物内の各位置のうちの人が存在し得る位置の気流の速度と、建物内の各位置のうちの人が存在し得ない位置の気流の速度とに分類する。
他の例では、分類部13Eが、リビングの室内空間のうち、リビングの床とソファの座面との間の空間内の気流の速度を、人が存在し得ない位置の気流の速度に分類してもよい。
更に他の例では、分類部13Eが、寝室の室内空間のうち、寝室の床とベッドの上面との間の空間内の気流の速度を、人が存在し得ない位置の気流の速度に分類し、ベッドの上面とベッドの上面より例えば50[cm]高い位置との間の空間内の気流の速度を、人が存在し得る位置の気流の速度に分類し、その位置より上側の空間内の気流の速度を、人が存在し得ない位置の気流の速度に分類してもよい。
更に他の例では、分類部13Eが、和室の室内空間のうち、和室の床と和室の床より例えば100[cm]高い位置との間の空間内の気流の速度を、人が存在し得る位置の気流の速度に分類し、その位置より上側の空間内の気流の速度を、人が存在し得ない位置の気流の速度に分類してもよい。
また、上述したように、図1に示す例では、算出部13Cは、関係記憶部13Bに格納されている人が感じる気流の速度と快適度との関係と、算出部13Aによって算出された建物内の各位置における人が感じる気流の速度とに基づいて、建物内の各位置における快適度を算出する。一方、図6に示す例では、算出部13Cは、建物内の各位置のうちの人が存在し得る位置の気流の速度と快適度との関係と、建物内の各位置のうちの人が存在し得る各位置における気流の速度とに基づいて、建物内の各位置のうちの人が存在し得る各位置における快適度を算出する。
そのため、第2実施形態の住環境シミュレーションシステム1では、人が存在し得ない位置の気流に基づいて快適度が不適切に算出されてしまうおそれを抑制することができる。つまり、人が存在し得ない位置の気流を反映して算出された快適度と、人が実際に感じる快適度とが異なってしまうおそれを抑制することができる。
一方、図6に示す例では、表示部14Aが、設計データ取得部11によって取得された建物の設計データに基づいて作成された建物の平面図に、算出部13Cによって算出された建物内の人が存在し得る位置(例えばリビングの床から居住者の頭頂部までの高さ方向の範囲内の複数の高さ方向位置)のそれぞれにおける快適度の積算値を重ねて表示する。
以下、本発明の住環境シミュレーションシステム、住環境シミュレーション方法およびプログラムの第3実施形態について説明する。
第3実施形態の住環境シミュレーションシステム1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態の住環境シミュレーションシステム1と同様に構成されている。従って、第3実施形態の住環境シミュレーションシステム1によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態の住環境シミュレーションシステム1と同様の効果を奏することができる。
上述したように、図1に示す例では、住環境シミュレーションシステム1が、空調装置運転状況情報取得部15(図7参照)を備えていない。
一方、図7に示す例では、住環境シミュレーションシステム1が、空調装置運転状況情報取得部15を備えている。つまり、住環境シミュレーションシステム1は、建物の環境設計シミュレーションの実行時に、建物の外部から建物の室内に流れ込む気流のみならず、建物内に設置された空調装置が発生する気流を反映させた建物内の各位置における快適度を算出し、出力(例えば表示)する機能を有する。空調装置運転状況情報取得部15は、建物内に設置された空調装置の運転状況の情報を取得する。
関係記憶部13Bには、図1に示す例と同様の気流の速度と快適度との予め求められた関係が格納されている。
算出部13Cは、関係記憶部13Bに格納されている気流の速度と快適度との関係と、算出部13Aによって算出された建物内の各位置における気流の速度とに基づいて、建物内の各位置における快適度を算出する。
出力部14は、算出部13Cによって算出された建物内の各位置における快適度を出力する。
例えば出力部14の表示部14Aは、図1~図4に示す例と同様に、設計データ取得部11によって取得された建物の設計データに基づいて作成された建物の平面図に、算出部13Cによって算出された建物内の各位置における快適度を重ねて表示する。
以下、本発明の住環境シミュレーションシステム、住環境シミュレーション方法およびプログラムの第4実施形態について説明する。
第4実施形態の住環境シミュレーションシステム1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態の住環境シミュレーションシステム1と同様に構成されている。従って、第4実施形態の住環境シミュレーションシステム1によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態の住環境シミュレーションシステム1と同様の効果を奏することができる。
上述したように、図1に示す例では、住環境シミュレーションシステム1が、条件設定部16(図8参照)を備えていない。
一方、図8に示す例では、住環境シミュレーションシステム1が、条件設定部16を備えている。つまり、住環境シミュレーションシステム1は、複数の条件(例えば室温、湿度、輻射温度、活動量、着衣量などの少なくともいずれか)を反映させた建物内の各位置における快適度を複数の条件のそれぞれについて算出し、複数の条件のそれぞれについての建物内の各位置における快適度に基づいて総合的な快適度を算出し、総合的な快適度を出力(例えば表示)する。条件設定部16は、算出部13Cによる建物内の各位置における快適度の算出に必要な複数の条件(例えば室温、湿度、輻射温度、活動量、着衣量などの条件)の設定を行う。
算出部13Cは、関係記憶部13Bに格納されている関係(複数の条件のそれぞれと快適度との関係)に基づいて、建物内の各位置における快適度を複数の条件のそれぞれについて算出する。また、算出部13Cは、複数の条件のそれぞれについての建物内の各位置における快適度に基づいて、総合的な快適度を算出する。例えば、算出部13Cは、複数の条件のそれぞれについての建物内の各位置における快適度に対する重み付けを行い、総合的な快適度を算出する。
出力部14は、算出部13Cによって算出された建物内の各位置における総合的な快適度を出力する。
例えば出力部14の表示部14Aは、図1~図4に示す例と同様に、設計データ取得部11によって取得された建物の設計データに基づいて作成された建物の平面図に、算出部13Cによって算出された建物内の各位置における総合的な快適度を重ねて表示する。 例えば活動量、着衣量などの条件は、季節、時間帯などと同様に、条件設定部16において事前に設定が行われる条件である。
以下、本発明の住環境シミュレーションシステム、住環境シミュレーション方法およびプログラムの第5実施形態について説明する。
第5実施形態の住環境シミュレーションシステム1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態の住環境シミュレーションシステム1と同様に構成されている。従って、第5実施形態の住環境シミュレーションシステム1によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態の住環境シミュレーションシステム1と同様の効果を奏することができる。
上述したように、図1に示す例では、住環境シミュレーションシステム1が、用途設定部17(図9参照)を備えていない。
一方、図9に示す例では、住環境シミュレーションシステム1が、用途設定部17を備えている。用途設定部17は、建物の室内空間の用途の設定を行う。用途設定部17において設定され得る用途には、例えば「洗濯物の室内干し」が含まれる。
他の例では、用途設定部17において設定され得る用途に、例えばくつろぎ、食事、家事、就寝などが含まれてもよい。
算出部13Fは、関係記憶部13Bに格納されている気流の速度と用途設定部17において設定された用途における適正度合いとの関係と、算出部13Aによって算出された建物内の各位置における気流の速度とに基づいて、用途設定部17において設定された用途における適正度合い(詳細には、建物内の各位置における適正度合い)を算出する。
「洗濯物の室内干し」が用途設定部17において設定された場合には、算出部13Fが、関係記憶部13Bに格納されている気流の速度と「洗濯物の室内干し」にとっての適正度合いとの関係と、算出部13Aによって算出された建物内の各位置における気流の速度とに基づいて、建物内の各位置における「洗濯物の室内干し」にとっての適正度合いを算出する。
「洗濯物の室内干し」が用途設定部17において設定された場合には、表示部14Aが、算出部13Fによって算出された建物内の各位置における「洗濯物の室内干し」にとっての適正度合いを表示する。
その結果、住環境シミュレーションシステム1の利用者(例えば建物の建築を検討する者)は、洗濯物の室内干しに適した季節、時間帯、建物内の位置を、建物の建築前に容易に把握することができる。
図10は第1から第5実施形態の住環境シミュレーションシステム1の適用例を説明するための図である。
図10に示す例では、第1から第5実施形態の住環境シミュレーションシステム1の算出部13Cによって算出された建物内の各位置における快適度が利用され、家具が配置されている。詳細には、建物内の各位置のうちの、算出部13Cによって算出された快適度が大きい位置(気流の速度が大きい位置)に、家具が配置されている。図10においては、建物の室内の快適度(気流の速度)が大きくなるほど、各マスのハッチングが濃くなり、建物の室内の快適度(気流の速度)が小さくなるほど、各マスのハッチングが淡くなる。建物が外部の気流のうちの、建物の室内に流れ込む気流の向き、および、建物の室外に流れ出る気流の向きが、図10の上向きの矢印によって示されている。
図10に示す建物では、図10の上側部分に、「LDK」の「リビング(テレビ鑑賞区画)」と「洗面室」と「浴室」とが配置されている。「リビング(テレビ鑑賞区画)」には、「TVボード」と「テーブル」と「ソファ」とが配置されている。「リビング(テレビ鑑賞区画)」と「洗面室」との間、および、「洗面室」と「浴室」との間には、「間仕切壁」が配置されている。「リビング(テレビ鑑賞区画)」の下側(図10の下側)には、「階段」が配置され、「洗面室」および「浴室」の下側(図10の下側)には、「アイランド型キッチンセット」が配置されている。「リビング(テレビ鑑賞区画)」と「階段」との間、および、「洗面室」および「浴室」と「アイランド型キッチンセット」との間には、「間仕切壁」が配置されている。「洗面室」と「アイランド型キッチンセット」との間に配置された「建具」は閉鎖状態である。
「階段」の下側(図10の下側)には、「トイレ」および「ホール」が配置されている。「階段」と「トイレ」および「ホール」との間には、「間仕切壁」が配置されている。「ホール」の下側(図10の下側)には、「玄関」が配置されている。
「アイランド型キッチンセット」の下側(図10の下側)には、「LDK」の「ダイニング」が配置されている。「ダイニング」には、「食卓テーブル」が配置されている。「玄関」と「ダイニング」との間には、「間仕切壁」が配置されている。
「リビング(テレビ鑑賞区画)」の上側(図10の上側)の「窓」の左右の両端部分は、「開放部」になっている。「ダイニング」の下側(図10の下側)の「窓」は、全面開放状態になっている。「玄関」の下側(図10の下側)の「窓」は、全面開放状態になっている。「ホール」と「LDK」との間の「建具」は、開放状態になっている。そのため、「ダイニング」の下側(図10の下側)の「窓」、および、「玄関」の下側(図10の下側)の「窓」から建物の室内に気流が流れ込み、「リビング(テレビ鑑賞区画)」の上側(図10の上側)の「窓」から建物の室外に気流が流れ出ている。
「食卓テーブル」および「アイランド型キッチンセット」は、快適度(気流の速度)が大きい位置に配置されている。また、「テーブル」および「ソファ」も、快適度(気流の速度)が大きい位置に配置されている。
図10に示す例では、住環境シミュレーションシステム1の利用者(例えば建物の建築、改築、改装などを検討する者)は、図10に示す快適度(気流の速度)を、建物の建築前に把握し、家具等のレイアウトを決定することができる。
換言すれば、図10は住環境シミュレーションシステム1による快適度(気流の速度)のシミュレーション結果に基づいてレイアウトされた家具等の一例を示している。
以下、本発明の住環境シミュレーションシステム、住環境シミュレーション方法およびプログラムの第6実施形態について説明する。
第6実施形態の住環境シミュレーションシステム1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態の住環境シミュレーションシステム1と同様に構成されている。従って、第6実施形態の住環境シミュレーションシステム1によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態の住環境シミュレーションシステム1と同様の効果を奏することができる。
第6実施形態の住環境シミュレーションシステム1では、シミュレーション部13が室温シミュレーションを実行する場合に、算出部13Aは、設計データ取得部11によって取得された建物の設計データと、情報取得部12によって取得された建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、建物内の各位置における環境パラメータの値として、室温を算出する。
関係記憶部13Bには、室温と快適度との関係として、例えば季節が夏の場合における室温と快適度との関係、季節が冬の場合における室温と快適度との関係などが格納されている。季節が夏の室温と快適度との関係においては、例えば26[℃]の室温が、快適度の最大値(最も快適であることを示す値)に対応している。室温がその室温(例えば26[℃])より低くなると、快適度が最大値より小さくなる。また、室温がその室温(例えば26[℃])より高くなっても、快適度は最大値より小さくなる。一方、季節が冬の室温と快適度との関係においては、例えば22[℃]の室温が、快適度の最大値(最も快適であることを示す値)に対応している。室温がその室温(例えば22[℃])より低くなると、快適度が最大値より小さくなる。また、室温がその室温(例えば22[℃])より高くなっても、快適度は最大値より小さくなる。
また、関係記憶部13Bには、室温と快適度との関係として、例えば昼間の時間帯(居住者の非就寝時間帯)における室温と快適度との関係、夜間の時間帯(居住者の就寝時間帯)における室温と快適度との関係などが格納されている。例えば、夏の夜間の時間帯(居住者の就寝時間帯)の室温と快適度との関係における快適度の最大値に対応する室温は、夏の昼間の時間帯(居住者の非就寝時間帯)の室温と快適度との関係における快適度の最大値に対応する室温(例えば26[℃])よりも高い。例えば、冬の夜間の時間帯(居住者の就寝時間帯)の室温と快適度との関係における快適度の最大値に対応する室温は、冬の昼間の時間帯(居住者の非就寝時間帯)の室温と快適度との関係における快適度の最大値に対応する室温(例えば22[℃])よりも低い。
また、関係記憶部13Bには、例えば室温と快適度との関係として、リビングにおける室温と快適度との関係、寝室における室温と快適度との関係などが格納されている。例えば、夏の寝室の室温と快適度との関係における快適度の最大値に対応する室温は、夏のリビングの室温と快適度との関係における快適度の最大値に対応する室温(例えば26[℃])よりも高い。例えば、冬の寝室の室温と快適度との関係における快適度の最大値に対応する室温は、冬のリビングの室温と快適度との関係における快適度の最大値に対応する室温(例えば22[℃])よりも低い。
出力部14は、シミュレーション部13によって行われた建物の室内環境のシミュレーションの結果を出力する。詳細には、出力部14は、算出部13Cによって算出された建物内の各位置における快適度を出力する。表示部14Aは、設計データ取得部11によって取得された建物の設計データに基づいて作成された建物の平面図に、算出部13Cによって算出された建物内の各位置における快適度を重ねて表示する。
以下、本発明の住環境シミュレーションシステム、住環境シミュレーション方法およびプログラムの第7実施形態について説明する。
第7実施形態の住環境シミュレーションシステム1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態の住環境シミュレーションシステム1と同様に構成されている。従って、第7実施形態の住環境シミュレーションシステム1によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態の住環境シミュレーションシステム1と同様の効果を奏することができる。
第7実施形態の住環境シミュレーションシステム1では、シミュレーション部13が視環境シミュレーションを実行する場合に、算出部13Aは、設計データ取得部11によって取得された建物の設計データと、情報取得部12によって取得された建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、建物内の各位置における環境パラメータの値として、視環境(例えば明るさ、色合いなど)を算出する。建物内の各位置における環境パラメータの値としての視環境は、窓からの自然な採光および照明器具によるもののいずれか一方に基づくものであっても、窓からの自然な採光および照明器具によるものの両方に基づくものであってもよい。
関係記憶部13Bには、視環境と適正度との関係として、例えば昼間の時間帯における視環境と適正度との関係、夜間の時間帯における視環境と適正度との関係などが格納されている。例えば、夜間の時間帯の視環境と適正度との関係における適正度の最大値に対応する視環境(明るさ)は、昼間の時間帯の視環境と適正度との関係における適正度の最大値に対応する視環境(明るさ)よりも暗い。
また、関係記憶部13Bには、視環境と適正度との関係として、例えばリビングにおける視環境と適正度との関係、寝室における視環境と適正度との関係などが格納されている。例えば、寝室の視環境と適正度との関係における適正度の最大値に対応する視環境(明るさ)は、リビングの視環境と適正度との関係における適正度の最大値に対応する視環境(明るさ)よりも暗い。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶部のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
Claims (15)
- 建物の設計データを取得する設計データ取得部と、
前記建物の室内環境に影響を与える情報を取得する情報取得部と、
前記設計データ取得部によって取得された前記建物の設計データと、前記情報取得部によって取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、前記建物の室内環境の気流シミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記シミュレーション部によって行われた前記建物の室内環境のシミュレーションの結果としての前記建物内の各位置における快適度を出力する出力部とを備える住環境シミュレーションシステムであって、
前記シミュレーション部は、
前記設計データ取得部によって取得された前記建物の設計データと、前記情報取得部によって取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、前記建物内の各位置における環境パラメータの値として、気流の速度を算出する第1算出部と、
前記第1算出部によって算出された速度が第1閾値未満の気流を、人が感じない気流に分類し、前記第1算出部によって算出された速度が前記第1閾値以上の気流を、人が感じる気流に分類する第1分類部と、
環境パラメータの値としての人が感じる気流の速度と快適度との予め求められた第1の関係と、前記第1算出部によって算出された前記建物内の各位置における環境パラメータの値としての人が感じる気流の速度とに基づいて、前記建物内の各位置における快適度を算出する第2算出部とを備える、
住環境シミュレーションシステム。 - 前記第1分類部は、
人の就寝時間帯における前記第1閾値を、人の非就寝時間帯における前記第1閾値よりも小さい値に設定する閾値設定部を備える、
請求項1に記載の住環境シミュレーションシステム。 - 建物の設計データを取得する設計データ取得部と、
前記建物の室内環境に影響を与える情報を取得する情報取得部と、
前記設計データ取得部によって取得された前記建物の設計データと、前記情報取得部によって取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、前記建物の室内環境の気流シミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記シミュレーション部によって行われた前記建物の室内環境のシミュレーションの結果としての前記建物内の各位置における快適度を出力する出力部とを備える住環境シミュレーションシステムであって、
前記シミュレーション部は、
前記設計データ取得部によって取得された前記建物の設計データと、前記情報取得部によって取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、前記建物内の各位置における環境パラメータの値として、気流の速度を算出する第1算出部と、
前記第1算出部によって算出された速度を、前記建物内の各位置のうちの人が存在し得る位置の気流の速度と、前記建物内の各位置のうちの人が存在し得ない位置の気流の速度とに分類する第2分類部と、
環境パラメータの値としての前記建物内の各位置のうちの人が存在し得る位置の気流の速度と快適度との予め求められた第1の関係と、前記第1算出部によって算出された前記建物内の各位置における環境パラメータの値としての前記建物内の各位置のうちの人が存在し得る位置の気流の速度とに基づいて、前記建物内の各位置における快適度を算出する第2算出部とを備える、
住環境シミュレーションシステム。 - 前記第2分類部は、
前記建物内の各位置のうちの前記建物の床からの高さが第2閾値未満の位置の気流の速度を、前記建物内の各位置のうちの人が存在し得る位置の気流の速度に分類し、前記建物内の各位置のうちの前記建物の前記床からの高さが前記第2閾値以上の位置の気流の速度を、前記建物内の各位置のうちの人が存在し得ない位置の気流の速度に分類する、
請求項3に記載の住環境シミュレーションシステム。 - 建物の設計データを取得する設計データ取得部と、
前記建物の室内環境に影響を与える情報を取得する情報取得部と、
前記建物内に設置された空調装置の運転状況の情報を取得する空調装置運転状況情報取得部と、
前記設計データ取得部によって取得された前記建物の設計データと、前記情報取得部によって取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、前記建物の室内環境の気流シミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記シミュレーション部によって行われた前記建物の室内環境のシミュレーションの結果を出力する出力部とを備える住環境シミュレーションシステムであって、
前記シミュレーション部は、
前記設計データ取得部によって取得された前記建物の設計データと、前記情報取得部によって取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報と、前記空調装置運転状況情報取得部によって取得された前記空調装置の運転状況の情報とに基づいて、あるいは、前記設計データ取得部によって取得された前記建物の設計データと前記空調装置運転状況情報取得部によって取得された前記空調装置の運転状況の情報とに基づいて、前記建物内の各位置における気流の速度を前記建物内の各位置における環境パラメータの値として算出する第1算出部と、
環境パラメータの値としての気流の速度と快適度との予め求められた第1の関係と、前記第1算出部によって算出された前記建物内の各位置における環境パラメータの値としての気流の速度とに基づいて、前記建物内の各位置における快適度を算出する第2算出部とを備える、
住環境シミュレーションシステム。 - 建物の設計データを取得する設計データ取得部と、
前記建物の室内環境に影響を与える情報を取得する情報取得部と、
前記設計データ取得部によって取得された前記建物の設計データと、前記情報取得部によって取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、前記建物の室内環境の視環境シミュレーション、日射シミュレーション、及び日照シミュレーションのうち少なくともいずれかのシミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記シミュレーション部によって行われた前記建物の室内環境のシミュレーションの結果を出力する出力部とを備える住環境シミュレーションシステムであって、
前記シミュレーション部は、
前記設計データ取得部によって取得された前記建物の設計データと、前記情報取得部によって取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、前記建物内の各位置における環境パラメータの値を算出する第1算出部と、
前記建物内の各位置における快適度の算出に必要な複数の条件の設定を行う条件設定部と、
環境パラメータの値と快適度との予め求められた関係と、前記第1算出部によって算出された前記建物内の各位置における環境パラメータの値と、前記条件設定部において設定された複数の条件とに基づいて、前記建物内の各位置における快適度を複数の条件のそれぞれについて算出するとともに、複数の条件のそれぞれについての前記建物内の各位置における快適度に基づいて、総合的な快適度を算出する第2算出部と
を備える、
住環境シミュレーションシステム。 - 建物の設計データを取得する設計データ取得部と、
前記建物の室内環境に影響を与える情報を取得する情報取得部と、
前記建物の室内空間の用途の設定を行う用途設定部と、
前記設計データ取得部によって取得された前記建物の設計データと、前記情報取得部によって取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、前記建物の室内環境の気流シミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記シミュレーション部によって行われた前記建物の室内環境のシミュレーションの結果を出力する出力部とを備える住環境シミュレーションシステムであって、
前記シミュレーション部は、
前記設計データ取得部によって取得された前記建物の設計データと、前記情報取得部によって取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、前記建物内の各位置における環境パラメータの値として、気流の速度を算出する第1算出部と、
環境パラメータの値としての気流の速度と快適度との予め求められた関係と、前記第1算出部によって算出された前記建物内の各位置における環境パラメータの値としての気流の速度とに基づいて、前記建物内の各位置における快適度を算出する第2算出部と、
気流の速度と前記用途設定部において設定された用途における適正度合いとの関係である予め求められた第3の関係と、前記第1算出部によって算出された前記建物内の各位置における気流の速度とに基づいて、前記用途設定部において設定された用途における適正度合いであって、前記建物内の各位置における適正度合いを算出する第3算出部と
を備える、
住環境シミュレーションシステム。 - 前記用途設定部において設定される前記建物の室内空間の用途には、洗濯物の室内干しが含まれ、
前記第3算出部によって算出される適正度合いが小さくなるに従って、前記洗濯物の乾燥所要時間は長くなる、
請求項7に記載の住環境シミュレーションシステム。 - 建物の設計データを取得する設計データ取得部と、
前記建物の室内環境に影響を与える情報を取得する情報取得部と、
前記設計データ取得部によって取得された前記建物の設計データと、前記情報取得部によって取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、前記建物の室内環境の視環境シミュレーション、日射シミュレーション、及び日照シミュレーションのうち少なくともいずれかのシミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記シミュレーション部によって行われた前記建物の室内環境のシミュレーションの結果を出力する出力部とを備える住環境シミュレーションシステムであって、
前記シミュレーション部は、
前記設計データ取得部によって取得された前記建物の設計データと、前記情報取得部によって取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、前記建物内の各位置における環境パラメータの値を算出する第1算出部と、
環境パラメータの値と快適度との予め求められた関係と、前記第1算出部によって算出された前記建物内の各位置における環境パラメータの値とに基づいて、前記建物内の各位置における快適度を算出する第2算出部とを備え、
前記出力部は、前記設計データ取得部によって取得される前記建物の設計データに基づいて作成される前記建物の平面図に、前記第2算出部によって算出された前記建物内の各位置における快適度を重ねて表示する表示部を備える
住環境シミュレーションシステム。 - 前記第2算出部によって算出された前記建物の平面図上の所定位置における快適度が、
前記建物の複数の高さ方向位置で互いに異なる場合に、
前記表示部は、前記平面図上の前記所定位置における複数の高さ方向位置の快適度のうちの最大値または最小値を、前記平面図上の前記所定位置に重ねて表示する、
請求項9に記載の住環境シミュレーションシステム。 - 前記第2算出部によって算出された前記建物の平面図の所定位置における快適度が、前記建物の複数の高さ方向位置で互いに異なる場合に、
前記表示部は、前記平面図上の前記所定位置における複数の高さ方向位置の快適度の積算値を、前記平面図上の前記所定位置に重ねて表示する、
請求項9に記載の住環境シミュレーションシステム。 - 前記第2算出部によって算出された前記建物の平面図の所定位置における快適度が、前記建物の複数の高さ方向位置で互いに異なる場合に、
前記表示部は、前記平面図上の前記所定位置における複数の高さ方向位置のうちの人が存在し得る複数の高さ方向位置の快適度の積算値を、前記平面図上の前記所定位置に重ねて表示する、
請求項9に記載の住環境シミュレーションシステム。 - 建物の設計データを取得する設計データ取得部と、
前記建物の室内環境に影響を与える情報を取得する情報取得部と、
前記設計データ取得部によって取得された前記建物の設計データと、前記情報取得部によって取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、前記建物の室内環境の視環境シミュレーション、日射シミュレーション、及び日照シミュレーションのうち少なくともいずれかのシミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記シミュレーション部によって行われた前記建物の室内環境のシミュレーションの結果を出力する出力部とを備える住環境シミュレーションシステムであって、
前記シミュレーション部は、
前記設計データ取得部によって取得された前記建物の設計データと、前記情報取得部によって取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、前記建物内の各位置における環境パラメータの値を算出する第1算出部と、
環境パラメータの値と快適度との予め求められた関係と、前記第1算出部によって算出された前記建物内の各位置における環境パラメータの値とに基づいて、前記建物内の各位置における快適度を算出する第2算出部とを備え、
前記出力部は、
前記設計データ取得部によって取得される前記建物の設計データに基づいて作成される前記建物の平面図に、前記第2算出部によって算出された前記建物内の各位置における快適度を重ねて表示すると同時に、前記設計データ取得部によって取得される前記建物の設計データに基づいて作成される前記建物の縦断面図に、前記第2算出部によって算出された前記建物内の各位置における快適度を重ねて表示する表示部を備える
住環境シミュレーションシステム。 - 建物の設計データを取得する設計データ取得ステップと、
前記建物の室内環境に影響を与える情報を取得する情報取得ステップと、
前記設計データ取得ステップにおいて取得された前記建物の設計データと、前記情報取得ステップにおいて取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、前記建物の室内環境の気流シミュレーションを行うシミュレーションステップと、
前記シミュレーションステップにおいて行われた前記建物の室内環境のシミュレーションの結果としての前記建物内の各位置における快適度を出力する出力ステップとを備える住環境シミュレーション方法であって、
前記シミュレーションステップには、
前記設計データ取得ステップにおいて取得された前記建物の設計データと、前記情報取得ステップにおいて取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、前記建物内の各位置における環境パラメータの値として、気流の速度を算出する第1算出ステップと、
前記第1算出ステップにおいて算出された速度が第1閾値未満の気流を、人が感じない気流に分類し、前記第1算出ステップにおいて算出された速度が前記第1閾値以上の気流を、人が感じる気流に分類する第1分類ステップと、
環境パラメータの値としての人が感じる気流の速度と快適度との予め求められた第1の関係と、前記第1算出ステップにおいて算出された前記建物内の各位置における環境パラメータの値としての人が感じる気流の速度とに基づいて、前記建物内の各位置における快適度を算出する第2算出ステップとが含まれる、
住環境シミュレーション方法。 - コンピュータに、
建物の設計データを取得する設計データ取得ステップと、
前記建物の室内環境に影響を与える情報を取得する情報取得ステップと、
前記設計データ取得ステップにおいて取得された前記建物の設計データと、前記情報取得ステップにおいて取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、前記建物の室内環境の気流シミュレーションを行うシミュレーションステップと、
前記シミュレーションステップにおいて行われた前記建物の室内環境のシミュレーションの結果としての前記建物内の各位置における快適度を出力する出力ステップとを実行させるためのプログラムであって、
前記シミュレーションステップには、
前記設計データ取得ステップにおいて取得された前記建物の設計データと、前記情報取得ステップにおいて取得された前記建物の室内環境に影響を与える情報とに基づいて、前記建物内の各位置における環境パラメータの値として、気流の速度を算出する第1算出ステップと、
前記第1算出ステップにおいて算出された速度が第1閾値未満の気流を、人が感じない気流に分類し、前記第1算出ステップにおいて算出された速度が前記第1閾値以上の気流を、人が感じる気流に分類する第1分類ステップと、
環境パラメータの値としての人が感じる気流の速度と快適度との予め求められた第1の関係と、前記第1算出ステップにおいて算出された前記建物内の各位置における環境パラメータの値としての人が感じる気流の速度とに基づいて、前記建物内の各位置における快適度を算出する第2算出ステップとが含まれる、
プログラム。
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服部 宜弘 Yoshihiro Hattori,建築エレクトロニクス,National TECHNICAL REPORT 第37巻 第6号 ,日本,松下電器産業株式会社,1991年12月11日,第37巻,pp.101-108 |
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