JP2019056901A - 仮想空間にコンテンツを提示するためにコンピュータで実行される方法、当該方法をコンピュータに実行させるプログラム、および、コンテンツ提示装置 - Google Patents

仮想空間にコンテンツを提示するためにコンピュータで実行される方法、当該方法をコンピュータに実行させるプログラム、および、コンテンツ提示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】仮想空間にコンテンツを提示するためにコンピュータで実行される方法、当該方法をコンピュータに実行させるプログラム、及び、コンテンツ提示装置を提供する。【解決手段】プロセッサが実行する処理は、外国語の学習画面を仮想空間に表示するステップS1225と、シチュエーションの選択を促す画面を仮想空間に表示するステップS1230と、ユーザによって選択されたシチュエーションに応じた例文をHMDの仮想空間に表示するステップS1235と、ユーザによって単語が選択されたことを検知するステップS1240と、ユーザによって選択された単語をユーザ別の単語帳に保存するステップS1245とを含む。【選択図】図12

Description

本開示は仮想空間におけるコンテンツの提示に関し、より特定的には、仮想空間を用いて学習を支援するコンテンツの提示に関する。
コンピュータまたはロボットを用いて外国語の学習を支援する技術が知られている。例えば、特開2014−145976号公報(特許文献1)は、「認識機能(聴聞機能と、環境認識機能と)と、表現機能(発声機能と、動作機能と、表示機能)を有し、学習言語のみ聴聞・発声するロボットが、学習言語のみを用いて生徒の外国語能力を向上させる外国語会話学習システム」を開示している(段落0001参照)。
特開2014−145976号公報
外国語の学習において経験が伴った単語は、そうでない単語に比べて学習者の記憶に残りやすい。また、外国語が使用される局面は学習者によって異なる。したがって、学習者が使用する可能性の高いシチュエーションに応じて外国語の学習を支援する技術が必要とされている。
本開示は上述のような問題点を解決するためになされたものであって、ある局面における目的は、仮想空間を用いて提供されるシチュエーションに応じて外国語の学習を支援するための技術を提供することである。
ある実施の形態に従うと、仮想空間にコンテンツを表示するためにコンピュータで実行される方法が提供される。この方法は、ヘッドマウントデバイスを装着したユーザの動作に基づいて、予め規定された複数の状況のうち仮想空間において展開される状況を選択するステップと、ユーザの動きに基づいて、状況に関連付けられた1つ以上の単語を提示するステップと、コンピュータに与えられる命令に基づいて、1つ以上の単語のいずれかを選択するステップと、選択された状況および単語を単語帳に登録するステップとを含む。
ある実施の形態に従うと、仮想空間にて提示されるシチュエーションに応じた単語を単語帳として記録できるので、外国語の学習が支援され得る。
この発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解されるこの発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
ある実施の形態に従うHMDシステム100の構成の概略を表す図である。 一局面に従うコンピュータ200のハードウェア構成の一例を表すブロック図である。 ある実施の形態に従うHMD110に設定されるuvw視野座標系を概念的に表す図である。 ある実施の形態に従う仮想空間2を表現する一態様を概念的に表す図である。 ある実施の形態に従うHMD110を装着するユーザ190の頭部を上から表した図である。 仮想空間2において視界領域23をX方向から見たYZ断面を表す図である。 仮想空間2において視界領域23をY方向から見たXZ断面を表す図である。 ある実施の形態に従うコントローラ160の概略構成を表す図である。 ある実施の形態に従うコンピュータ200をモジュール構成として表わすブロック図である。 ある実施の形態に従うサーバ150のメモリ152におけるデータの格納の一態様を概念的に表す図である。 HMDシステム100が実行する処理を表わすフローチャートである。 ある実施の形態に従うサーバ150が実行する処理の一部を表すフローチャートである。 ある実施の形態に従うサーバ150のプロセッサ10が単語を読み出すときに実行する処理の一部を表すフローチャートである。 ある実施の形態に従ってモニタ112に表示される視界画像1400を表す図である。 複数のシチュエーションからいずれかのシチュエーションの選択を促す視界画像1500を表す図である。 ある実施の形態に従って自己学習を支援するための視覚画像1600を表す図である。 ある実施の形態に従って、チャット形式でユーザ190が講師からの指導を受けながら学習する態様を例示する図である。 HMD110によって提示される視界画像1800から単語が選択される一態様を表す図である。 視界画像1900に単語オブジェクトが提示される一態様を概念的に表す図である。 ある実施の形態に従ってユーザ190によって選択されたシチュエーションにおける学習を開始する時の視界画像2000を表す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[HMDシステムの構成]
図1を参照して、HMD(Head Mounted Device)システム100の構成について説明する。図1は、ある実施の形態に従うHMDシステム100の構成の概略を表す図である。ある局面において、HMDシステム100は、家庭用のシステムとしてあるいは業務用のシステムとして提供される。なお、本実施の形態において、HMDとは、モニタを備える所謂ヘッドマウントディスプレイと、スマートホンその他のモニタを有する端末を装着可能なヘッドマウント機器のいずれをも含み得る。
HMDシステム100は、HMD110と、HMDセンサ120と、コントローラ160と、コンピュータ200とを備える。HMD110は、モニタ112と、注視センサ140とを含む。コントローラ160は、モーションセンサ130を含み得る。
ある局面において、コンピュータ200は、インターネットその他のネットワーク19に接続可能であり、ネットワーク19に接続されているサーバ150その他のコンピュータと通信可能である。
別の局面において、HMDシステム100がHMDセンサ120を備える代わりに、HMD110がセンサ114を含んでもよい。
サーバ150は、プロセッサ151と、メモリ152と、通信インターフェイス153とを含む。サーバ150は、周知の構成を有するコンピュータによって実現される。
HMD110は、ユーザの頭部に装着され、動作中に仮想空間をユーザに提供し得る。より具体的には、HMD110は、右目用の画像および左目用の画像をモニタ112にそれぞれ表示する。ユーザの各目がそれぞれの画像を視認すると、ユーザは、両目の視差に基づき当該画像を3次元の画像として認識し得る。
モニタ112は、例えば、非透過型の表示装置として実現される。ある局面において、モニタ112は、ユーザの両目の前方に位置するようにHMD110の本体に配置されている。したがって、ユーザは、モニタ112に表示される3次元画像を視認すると、仮想空間に没入することができる。ある実施の形態において、仮想空間は、例えば、背景、ユーザが操作可能なオブジェクト、ユーザが選択可能なメニューの画像を含む。ある実施の形態において、モニタ112は、所謂スマートフォンその他の情報表示端末が備える液晶モニタまたは有機EL(Electro Luminescence)モニタとして実現され得る。
ある局面において、モニタ112は、右目用の画像を表示するためのサブモニタと、左目用の画像を表示するためのサブモニタとを含み得る。別の局面において、モニタ112は、右目用の画像と左目用の画像とを一体として表示する構成であってもよい。この場合、モニタ112は、高速シャッタを含む。高速シャッタは、画像がいずれか一方の目にのみ認識されるように、右目用の画像と左目用の画像とを交互に表示可能に作動する。
HMDセンサ120は、複数の光源(図示しない)を含む。各光源は例えば、赤外線を発するLED(Light Emitting Diode)により実現される。HMDセンサ120は、HMD110の動きを検出するためのポジショントラッキング機能を有する。HMDセンサ120は、この機能を用いて、現実空間内におけるHMD110の位置および傾きを検出する。
なお、別の局面において、HMDセンサ120は、カメラにより実現されてもよい。この場合、HMDセンサ120は、カメラから出力されるHMD110の画像情報を用いて、画像解析処理を実行することにより、HMD110の位置および傾きを検出することができる。
別の局面において、HMD110は、位置検出器として、HMDセンサ120の代わりに、センサ114を備えてもよい。HMD110は、センサ114を用いて、HMD110自身の位置および傾きを検出し得る。例えば、センサ114が角速度センサ、地磁気センサ、加速度センサ、あるいはジャイロセンサ等である場合、HMD110は、HMDセンサ120の代わりに、これらの各センサのいずれかを用いて、自身の位置および傾きを検出し得る。一例として、センサ114が角速度センサである場合、角速度センサは、現実空間におけるHMD110の3軸周りの角速度を経時的に検出する。HMD110は、各角速度に基づいて、HMD110の3軸周りの角度の時間的変化を算出し、さらに、角度の時間的変化に基づいて、HMD110の傾きを算出する。また、HMD110は、透過型表示装置を備えていても良い。この場合、当該透過型表示装置は、その透過率を調整することにより、一時的に非透過型の表示装置として構成可能であってもよい。また、視野画像は仮想空間を構成する画像の一部に、現実空間を提示する構成を含んでいてもよい。例えば、HMD110に搭載されたカメラで撮影した画像を視野画像の一部に重畳して表示させてもよいし、当該透過型表示装置の一部の透過率を高く設定することにより、視野画像の一部から現実空間を視認可能にしてもよい。
注視センサ140は、ユーザ190の右目および左目の視線が向けられる方向(視線方向)を検出する。当該方向の検出は、例えば、公知のアイトラッキング機能によって実現される。注視センサ140は、当該アイトラッキング機能を有するセンサにより実現される。ある局面において、注視センサ140は、右目用のセンサおよび左目用のセンサを含むことが好ましい。注視センサ140は、例えば、ユーザ190の右目および左目に赤外光を照射するとともに、照射光に対する角膜および虹彩からの反射光を受けることにより各眼球の回転角を検出するセンサであってもよい。注視センサ140は、検出した各回転角に基づいて、ユーザ190の視線方向を検知することができる。
サーバ150は、コンピュータ200にプログラムを送信し得る。別の局面において、サーバ150は、他のユーザによって使用されるHMDに仮想現実を提供するための他のコンピュータ200と通信し得る。例えば、アミューズメント施設において、複数のユーザが参加型のゲームを行なう場合、各コンピュータ200は、各ユーザの動作に基づく信号を他のコンピュータ200と通信して、同じ仮想空間において複数のユーザが共通のゲームを楽しむことを可能にする。
コントローラ160は、ユーザ190からコンピュータ200への命令の入力を受け付ける。ある局面において、コントローラ160は、ユーザ190によって把持可能に構成される。別の局面において、コントローラ160は、ユーザ190の身体あるいは衣類の一部に装着可能に構成される。別の局面において、コントローラ160は、コンピュータ200から送られる信号に基づいて、振動、音、光のうちの少なくともいずれかを出力するように構成されてもよい。別の局面において、コントローラ160は、仮想現実を提供する空間に配置されるオブジェクトの位置や動きを制御するためにユーザ190によって与えられる操作を受け付ける。
モーションセンサ130は、ある局面において、ユーザの手に取り付けられて、ユーザの手の動きを検出する。例えば、モーションセンサ130は、手の回転速度、回転数等を検出する。検出された信号は、コンピュータ200に送られる。モーションセンサ130は、例えば、手袋型のコントローラ160に設けられている。ある実施の形態において、現実空間における安全のため、コントローラ160は、手袋型のようにユーザ190の手に装着されることにより容易に飛んで行かないものに装着されるのが望ましい。別の局面において、ユーザ190に装着されないセンサがユーザ190の手の動きを検出してもよい。例えば、ユーザ190を撮影するカメラの信号が、ユーザ190の動作を表わす信号として、コンピュータ200に入力されてもよい。モーションセンサ130とコンピュータ200とは、有線により、または無線により互いに接続される。無線の場合、通信形態は特に限られず、例えば、Bluetooth(登録商標)その他の公知の通信手法が用いられる。
[ハードウェア構成]
図2を参照して、本実施の形態に係るコンピュータ200について説明する。図2は、一局面に従うコンピュータ200のハードウェア構成の一例を表すブロック図である。コンピュータ200は、主たる構成要素として、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、入出力インターフェイス13と、通信インターフェイス14とを備える。各構成要素は、それぞれ、バス15に接続されている。
プロセッサ10は、コンピュータ200に与えられる信号に基づいて、あるいは、予め定められた条件が成立したことに基づいて、メモリ11またはストレージ12に格納されているプログラムに含まれる一連の命令を実行する。ある局面において、プロセッサ10は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processor Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)その他のデバイスとして実現される。
メモリ11は、プログラムおよびデータを一時的に保存する。プログラムは、例えば、ストレージ12からロードされる。データは、コンピュータ200に入力されたデータと、プロセッサ10によって生成されたデータとを含む。ある局面において、メモリ11は、RAM(Random Access Memory)その他の揮発メモリとして実現される。
ストレージ12は、プログラムおよびデータを永続的に保持する。ストレージ12は、例えば、ROM(Read-Only Memory)、ハードディスク装置、フラッシュメモリ、その他の不揮発記憶装置として実現される。ストレージ12に格納されるプログラムは、HMDシステム100において仮想空間を提供するためのプログラム、シミュレーションプログラム、ゲームプログラム、ユーザ認証プログラム、他のコンピュータ200との通信を実現するためのプログラムを含む。ストレージ12に格納されるデータは、仮想空間を規定するためのデータおよびオブジェクト等を含む。
なお、別の局面において、ストレージ12は、メモリカードのように着脱可能な記憶装置として実現されてもよい。さらに別の局面において、コンピュータ200に内蔵されたストレージ12の代わりに、外部の記憶装置に保存されているプログラムおよびデータを使用する構成が使用されてもよい。このような構成によれば、例えば、アミューズメント施設のように複数のHMDシステム100が使用される場面において、プログラムやデータの更新を一括して行なうことが可能になる。
ある実施の形態において、入出力インターフェイス13は、HMD110、HMDセンサ120またはモーションセンサ130との間で信号を通信する。ある局面において、入出力インターフェイス13は、USB(Universal Serial Bus)インターフェイス、DVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)その他の端子を用いて実現される。なお、入出力インターフェイス13は上述のものに限られない。
ある実施の形態において、入出力インターフェイス13は、さらに、コントローラ160と通信し得る。例えば、入出力インターフェイス13は、モーションセンサ130から出力された信号の入力を受ける。別の局面において、入出力インターフェイス13は、プロセッサ10から出力された命令を、コントローラ160に送る。当該命令は、振動、音声出力、発光等をコントローラ160に指示する。コントローラ160は、当該命令を受信すると、その命令に応じて、振動、音声出力または発光のいずれかを実行する。
通信インターフェイス14は、ネットワーク19に接続されて、ネットワーク19に接続されている他のコンピュータ(例えば、サーバ150)と通信する。ある局面において、通信インターフェイス14は、例えば、LAN(Local Area Network)その他の有線通信インターフェイス、あるいは、WiFi(Wireless Fidelity)、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)その他の無線通信インターフェイスとして実現される。なお、通信インターフェイス14は上述のものに限られない。
ある局面において、プロセッサ10は、ストレージ12にアクセスし、ストレージ12に格納されている1つ以上のプログラムをメモリ11にロードし、当該プログラムに含まれる一連の命令を実行する。当該1つ以上のプログラムは、コンピュータ200のオペレーティングシステム、仮想空間を提供するためのアプリケーションプログラム、コントローラ160を用いて仮想空間で実行可能なゲームソフトウェア等を含み得る。プロセッサ10は、入出力インターフェイス13を介して、仮想空間を提供するための信号をHMD110に送る。HMD110は、その信号に基づいてモニタ112に映像を表示する。
なお、図2に示される例では、コンピュータ200は、HMD110の外部に設けられる構成が示されているが、別の局面において、コンピュータ200は、HMD110に内蔵されてもよい。一例として、モニタ112を含む携帯型の情報通信端末(例えば、スマートフォン)がコンピュータ200として機能してもよい。
また、コンピュータ200は、複数のHMD110に共通して用いられる構成であってもよい。このような構成によれば、例えば、複数のユーザに同一の仮想空間を提供することもできるので、各ユーザは同一の仮想空間で他のユーザと同一のアプリケーションを楽しむことができる。
ある実施の形態において、HMDシステム100では、グローバル座標系が予め設定されている。グローバル座標系は、現実空間における鉛直方向、鉛直方向に直交する水平方向、ならびに、鉛直方向および水平方向の双方に直交する前後方向にそれぞれ平行な、3つの基準方向(軸)を有する。本実施の形態では、グローバル座標系は視点座標系の一つである。そこで、グローバル座標系における水平方向、鉛直方向(上下方向)、および前後方向は、それぞれ、x軸、y軸、z軸と規定される。より具体的には、グローバル座標系において、x軸は現実空間の水平方向に平行である。y軸は、現実空間の鉛直方向に平行である。z軸は現実空間の前後方向に平行である。
ある局面において、HMDセンサ120は、赤外線センサを含む。赤外線センサが、HMD110の各光源から発せられた赤外線をそれぞれ検出すると、HMD110の存在を検出する。HMDセンサ120は、さらに、各点の値(グローバル座標系における各座標値)に基づいて、HMD110を装着したユーザ190の動きに応じた、現実空間内におけるHMD110の位置および傾きを検出する。より詳しくは、HMDセンサ120は、経時的に検出された各値を用いて、HMD110の位置および傾きの時間的変化を検出できる。
グローバル座標系は現実空間の座標系と平行である。したがって、HMDセンサ120によって検出されたHMD110の各傾きは、グローバル座標系におけるHMD110の3軸周りの各傾きに相当する。HMDセンサ120は、グローバル座標系におけるHMD110の傾きに基づき、uvw視野座標系をHMD110に設定する。HMD110に設定されるuvw視野座標系は、HMD110を装着したユーザ190が仮想空間において物体を見る際の視点座標系に対応する。
[uvw視野座標系]
図3を参照して、uvw視野座標系について説明する。図3は、ある実施の形態に従うHMD110に設定されるuvw視野座標系を概念的に表す図である。HMDセンサ120は、HMD110の起動時に、グローバル座標系におけるHMD110の位置および傾きを検出する。プロセッサ10は、検出された値に基づいて、uvw視野座標系をHMD110に設定する。
図3に示されるように、HMD110は、HMD110を装着したユーザの頭部を中心(原点)とした3次元のuvw視野座標系を設定する。より具体的には、HMD110は、グローバル座標系を規定する水平方向、鉛直方向、および前後方向(x軸、y軸、z軸)を、グローバル座標系内においてHMD110の各軸周りの傾きだけ各軸周りにそれぞれ傾けることによって新たに得られる3つの方向を、HMD110におけるuvw視野座標系のピッチ方向(u軸)、ヨー方向(v軸)、およびロール方向(w軸)として設定する。
ある局面において、HMD110を装着したユーザ190が直立し、かつ、正面を視認している場合、プロセッサ10は、グローバル座標系に平行なuvw視野座標系をHMD110に設定する。この場合、グローバル座標系における水平方向(x軸)、鉛直方向(y軸)、および前後方向(z軸)は、HMD110におけるuvw視野座標系のピッチ方向(u軸)、ヨー方向(v軸)、およびロール方向(w軸)に一致する。
uvw視野座標系がHMD110に設定された後、HMDセンサ120は、HMD110の動きに基づいて、設定されたuvw視野座標系におけるHMD110の傾き(傾きの変化量)を検出できる。この場合、HMDセンサ120は、HMD110の傾きとして、uvw視野座標系におけるHMD110のピッチ角(θu)、ヨー角(θv)、およびロール角(θw)をそれぞれ検出する。ピッチ角(θu)は、uvw視野座標系におけるピッチ方向周りのHMD110の傾き角度を表す。ヨー角(θv)は、uvw視野座標系におけるヨー方向周りのHMD110の傾き角度を表す。ロール角(θw)は、uvw視野座標系におけるロール方向周りのHMD110の傾き角度を表す。
HMDセンサ120は、検出されたHMD110の傾き角度に基づいて、HMD110が動いた後のHMD110におけるuvw視野座標系を、HMD110に設定する。HMD110と、HMD110のuvw視野座標系との関係は、HMD110の位置および傾きに関わらず、常に一定である。HMD110の位置および傾きが変わると、当該位置および傾きの変化に連動して、グローバル座標系におけるHMD110のuvw視野座標系の位置および傾きが変化する。
ある局面において、HMDセンサ120は、赤外線センサからの出力に基づいて取得される赤外線の光強度および複数の点間の相対的な位置関係(例えば、各点間の距離など)に基づいて、HMD110の現実空間内における位置を、HMDセンサ120に対する相対位置として特定してもよい。また、プロセッサ10は、特定された相対位置に基づいて、現実空間内(グローバル座標系)におけるHMD110のuvw視野座標系の原点を決定してもよい。
[仮想空間]
図4を参照して、仮想空間についてさらに説明する。図4は、ある実施の形態に従う仮想空間2を表現する一態様を概念的に表す図である。仮想空間2は、中心21の360度方向の全体を覆う全天球状の構造を有する。図4では、説明を複雑にしないために、仮想空間2のうちの上半分の天球が例示されている。仮想空間2では各メッシュが規定される。各メッシュの位置は、仮想空間2に規定されるXYZ座標系における座標値として予め規定されている。コンピュータ200は、仮想空間2に展開可能なコンテンツ(静止画、動画等)を構成する各部分画像を、仮想空間2において対応する各メッシュにそれぞれ対応付けて、ユーザによって視認可能な仮想空間画像22が展開される仮想空間2をユーザに提供する。
ある局面において、仮想空間2では、中心21を原点とするXYZ座標系が規定される。XYZ座標系は、例えば、グローバル座標系に平行である。XYZ座標系は視点座標系の一種であるため、XYZ座標系における水平方向、鉛直方向(上下方向)、および前後方向は、それぞれX軸、Y軸、Z軸として規定される。したがって、XYZ座標系のX軸(水平方向)がグローバル座標系のx軸と平行であり、XYZ座標系のY軸(鉛直方向)がグローバル座標系のy軸と平行であり、XYZ座標系のZ軸(前後方向)がグローバル座標系のz軸と平行である。
HMD110の起動時、すなわちHMD110の初期状態において、仮想カメラ1が、仮想空間2の中心21に配置される。仮想カメラ1は、現実空間におけるHMD110の動きに連動して、仮想空間2を同様に移動する。これにより、現実空間におけるHMD110の位置および向きの変化が、仮想空間2において同様に再現される。
仮想カメラ1には、HMD110の場合と同様に、uvw視野座標系が規定される。仮想空間2における仮想カメラのuvw視野座標系は、現実空間(グローバル座標系)におけるHMD110のuvw視野座標系に連動するように規定されている。したがって、HMD110の傾きが変化すると、それに応じて、仮想カメラ1の傾きも変化する。また、仮想カメラ1は、HMD110を装着したユーザの現実空間における移動に連動して、仮想空間2において移動することもできる。
仮想カメラ1の向きは、仮想カメラ1の位置および傾きに応じて決まるので、ユーザが仮想空間画像22を視認する際に基準となる視線(基準視線5)は、仮想カメラ1の向きに応じて決まる。コンピュータ200のプロセッサ10は、基準視線5に基づいて、仮想空間2における視界領域23を規定する。視界領域23は、仮想空間2のうち、HMD110を装着したユーザの視界に対応する。
注視センサ140によって検出されるユーザ190の視線方向は、ユーザ190が物体を視認する際の視点座標系における方向である。HMD110のuvw視野座標系は、ユーザ190がモニタ112を視認する際の視点座標系に等しい。また、仮想カメラ1のuvw視野座標系は、HMD110のuvw視野座標系に連動している。したがって、ある局面に従うHMDシステム100は、注視センサ140によって検出されたユーザ190の視線方向を、仮想カメラ1のuvw視野座標系におけるユーザの視線方向とみなすことができる。
[ユーザの視線]
図5を参照して、ユーザの視線方向の決定について説明する。図5は、ある実施の形態に従うHMD110を装着するユーザ190の頭部を上から表した図である。
ある局面において、注視センサ140は、ユーザ190の右目および左目の各視線を検出する。ある局面において、ユーザ190が近くを見ている場合、注視センサ140は、視線R1およびL1を検出する。別の局面において、ユーザ190が遠くを見ている場合、注視センサ140は、視線R2およびL2を検出する。この場合、ロール方向wに対して視線R2およびL2がなす角度は、ロール方向wに対して視線R1およびL1がなす角度よりも小さい。注視センサ140は、検出結果をコンピュータ200に送信する。
コンピュータ200が、視線の検出結果として、視線R1およびL1の検出値を注視センサ140から受信した場合には、その検出値に基づいて、視線R1およびL1の交点である注視点N1を特定する。一方、コンピュータ200は、視線R2およびL2の検出値を注視センサ140から受信した場合には、視線R2およびL2の交点を注視点として特定する。コンピュータ200は、特定した注視点N1の位置に基づき、ユーザ190の視線方向N0を特定する。コンピュータ200は、例えば、ユーザ190の右目Rと左目Lとを結ぶ直線の中点と、注視点N1とを通る直線の延びる方向を、視線方向N0として検出する。視線方向N0は、ユーザ190が両目により実際に視線を向けている方向である。また、視線方向N0は、視界領域23に対してユーザ190が実際に視線を向けている方向に相当する。
別の局面において、HMDシステム100は、HMDシステム100を構成するいずれかのパーツに、マイクおよびスピーカを備えてもよい。ユーザは、マイクに発話することにより、仮想空間2に対して、音声による指示を与えることができる。
また、別の局面において、HMDシステム100は、テレビジョン放送受信チューナを備えてもよい。このような構成によれば、HMDシステム100は、仮想空間2においてテレビ番組を表示することができる。
さらに別の局面において、HMDシステム100は、インターネットに接続するための通信回路、あるいは、電話回線に接続するための通話機能を備えていてもよい。
[視界領域]
図6および図7を参照して、視界領域23について説明する。図6は、仮想空間2において視界領域23をX方向から見たYZ断面を表す図である。図7は、仮想空間2において視界領域23をY方向から見たXZ断面を表す図である。
図6に示されるように、YZ断面における視界領域23は、領域24を含む。領域24は、仮想カメラ1の基準視線5と仮想空間2のYZ断面とによって定義される。プロセッサ10は、仮想空間おける基準視線5を中心として極角αを含む範囲を、領域24として規定する。
図7に示されるように、XZ断面における視界領域23は、領域25を含む。領域25は、基準視線5と仮想空間2のXZ断面とによって定義される。プロセッサ10は、仮想空間2における基準視線5を中心とした方位角βを含む範囲を、領域25として規定する。
ある局面において、HMDシステム100は、コンピュータ200からの信号に基づいて、視界画像26をモニタ112に表示させることにより、ユーザ190に仮想空間を提供する。視界画像26は、仮想空間画像22のうち視界領域23に重畳する部分に相当する。ユーザ190が、頭に装着したHMD110を動かすと、その動きに連動して仮想カメラ1も動く。その結果、仮想空間2における視界領域23の位置が変化する。これにより、モニタ112に表示される視界画像26は、仮想空間画像22のうち、仮想空間2においてユーザが向いた方向の視界領域23に重畳する画像に更新される。ユーザは、仮想空間2における所望の方向を視認することができる。
ユーザ190は、HMD110を装着している間、現実世界を視認することなく、仮想空間2に展開される仮想空間画像22のみを視認できる。そのため、HMDシステム100は、仮想空間2への高い没入感覚をユーザに与えることができる。
ある局面において、プロセッサ10は、HMD110を装着したユーザ190の現実空間における移動に連動して、仮想空間2において仮想カメラ1を移動し得る。この場合、プロセッサ10は、仮想空間2における仮想カメラ1の位置および向きに基づいて、HMD110のモニタ112に投影される画像領域(すなわち、仮想空間2における視界領域23)を特定する。
ある実施の形態に従うと、仮想カメラ1は、二つの仮想カメラ、すなわち、右目用の画像を提供するための仮想カメラと、左目用の画像を提供するための仮想カメラとを含むことが望ましい。また、ユーザ190が3次元の仮想空間2を認識できるように、適切な視差が、二つの仮想カメラに設定されていることが好ましい。本実施の形態においては、仮想カメラ1が二つの仮想カメラを含み、二つの仮想カメラのロール方向が合成されることによって生成されるロール方向(w)がHMD110のロール方向(w)に適合されるように構成されているものとして、本開示に係る技術思想を例示する。
[コントローラ]
図8を参照して、コントローラ160の一例について説明する。図8は、ある実施の形態に従うコントローラ160の概略構成を表す図である。
図8の分図(A)に示されるように、ある局面において、コントローラ160は、右コントローラ800と左コントローラとを含み得る。右コントローラ800は、ユーザ190の右手で操作される。左コントローラは、ユーザ190の左手で操作される。ある局面において、右コントローラ800と左コントローラとは、別個の装置として対称に構成される。したがって、ユーザ190は、右コントローラ800を把持した右手と、左コントローラを把持した左手とをそれぞれ自由に動かすことができる。別の局面において、コントローラ160は両手の操作を受け付ける一体型のコントローラであってもよい。以下、右コントローラ800について説明する。
右コントローラ800は、グリップ30と、フレーム31と、天面32とを備える。グリップ30は、ユーザ190の右手によって把持されるように構成されている。例えば、グリップ30は、ユーザ190の右手の掌と3本の指(中指、薬指、小指)とによって保持され得る。
グリップ30は、ボタン33,34と、モーションセンサ130とを含む。ボタン33は、グリップ30の側面に配置され、右手の中指による操作を受け付ける。ボタン34は、グリップ30の前面に配置され、右手の人差し指による操作を受け付ける。ある局面において、ボタン33,34は、トリガー式のボタンとして構成される。モーションセンサ130は、グリップ30の筐体に内蔵されている。なお、ユーザ190の動作がカメラその他の装置によってユーザ190の周りから検出可能である場合には、グリップ30は、モーションセンサ130を備えなくてもよい。
フレーム31は、その円周方向に沿って配置された複数の赤外線LED35を含む。赤外線LED35は、コントローラ160を使用するプログラムの実行中に、当該プログラムの進行に合わせて赤外線を発光する。赤外線LED35から発せられた赤外線は、右コントローラ800と左コントローラ(図示しない)との各位置や姿勢(傾き、向き)を検出するために使用され得る。図8に示される例では、二列に配置された赤外線LED35が示されているが、配列の数は図8に示されるものに限られない。一列あるいは3列以上の配列が使用されてもよい。
天面32は、ボタン36,37と、アナログスティック38とを備える。ボタン36,37は、プッシュ式ボタンとして構成される。ボタン36,37は、ユーザ190の右手の親指による操作を受け付ける。アナログスティック38は、ある局面において、初期位置(ニュートラルの位置)から360度任意の方向への操作を受け付ける。当該操作は、例えば、仮想空間2に配置されるオブジェクトを移動するための操作を含む。
ある局面において、右コントローラ800および左コントローラは、赤外線LED35その他の部材を駆動するための電池を含む。電池は、充電式、ボタン型、乾電池型等を含むが、これらに限定されない。別の局面において、右コントローラ800と左コントローラは、例えば、コンピュータ200のUSBインターフェイスに接続され得る。この場合、右コントローラ800および左コントローラは、電池を必要としない。
図8の分図(B)は、右コントローラ800を把持するユーザ190の右手に対応して仮想空間に配置されるハンドオブジェクト810の一例を示す。例えば、ユーザ190の右手に対応するハンドオブジェクト810に対して、ヨー、ロール、ピッチの各方向が規定される。例えば、入力操作が、右コントローラ800のボタン34に対して行なわれると、ハンドオブジェクト810の人差し指を握りこんだ状態とし、入力操作がボタン34に対して行なわれていない場合には、分図(B)に示すように、ハンドオブジェクト810の人差し指を伸ばした状態とすることもできる。例えば、ハンドオブジェクト810において親指と人差し指とが伸びている場合に、親指の伸びる方向がヨー方向、人差し指の伸びる方向がロール方向、ヨー方向の軸およびロール方向の軸によって規定される平面に垂直な方向がピッチ方向としてハンドオブジェクト810に規定される。
[HMD110の制御装置]
図9を参照して、HMD110の制御装置について説明する。ある実施の形態において、制御装置は周知の構成を有するコンピュータ200によって実現される。図9は、ある実施の形態に従うコンピュータ200をモジュール構成として表わすブロック図である。
図9に示されるように、コンピュータ200は、表示制御モジュール220と、仮想空間制御モジュール230と、メモリモジュール240と、通信制御モジュール250とを備える。表示制御モジュール220は、サブモジュールとして、仮想カメラ制御モジュール221と、視界領域決定モジュール222と、視界画像生成モジュール223と、基準視線特定モジュール224とを含む。仮想空間制御モジュール230は、サブモジュールとして、仮想空間定義モジュール231と、仮想オブジェクト生成モジュール232と、手オブジェクト管理モジュール233と、コントローラ管理モジュール234とを含む。
ある実施の形態において、表示制御モジュール220と仮想空間制御モジュール230とは、プロセッサ10によって実現される。別の実施の形態において、複数のプロセッサ10が表示制御モジュール220と仮想空間制御モジュール230として作動してもよい。メモリモジュール240は、メモリ11またはストレージ12によって実現される。通信制御モジュール250は、通信インターフェイス14によって実現される。
ある局面において、表示制御モジュール220は、HMD110のモニタ112における画像表示を制御する。仮想カメラ制御モジュール221は、仮想空間2に仮想カメラ1を配置し、仮想カメラ1の挙動、向き等を制御する。視界領域決定モジュール222は、HMD110を装着したユーザの頭の向きに応じて、視界領域23を規定する。視界画像生成モジュール223は、決定された視界領域23に基づいて、モニタ112に表示される視界画像26を生成する。
基準視線特定モジュール224は、注視センサ140からの信号に基づいて、ユーザ190の視線を特定する。
仮想空間制御モジュール230は、ユーザ190に提供される仮想空間2を制御する。仮想空間定義モジュール231は、仮想空間2を表わす仮想空間データを生成することにより、HMDシステム100における仮想空間2を規定する。
仮想オブジェクト生成モジュール232は、仮想空間2に配置される対象物を生成する。対象物は、例えば、外国語の学習に使用される様々なシチュエーションを含む。当該シチュエーションは、一例として、空港、レストラン、銀行、ブティック、病院、駅、ホテル、市役所、警察署等を含むが、これらに限られない。
手オブジェクト管理モジュール233は、手オブジェクトを仮想空間2に配置し得る。手オブジェクトは、例えば、コントローラ160を保持したユーザ190の右手あるいは左手に対応する。
コントローラ管理モジュール234は、仮想空間2においてユーザ190の動作を受け付けて、その動作に応じてコントローラオブジェクトを制御する。ある実施の形態に従うコントローラオブジェクトは、仮想空間2に配置される他のオブジェクトに対して命令を与えるコントローラとして機能する。ある局面において、コントローラ管理モジュール234は、仮想空間2において制御を受け付けるコントローラオブジェクトを仮想空間2に配置するためのデータを生成する。HMD110がこのデータを受信すると、モニタ112は、コントローラオブジェクトを表示し得る。
メモリモジュール240は、コンピュータ200が仮想空間2をユーザ190に提供するために使用されるデータを保持している。ある局面において、メモリモジュール240は、空間情報241と、学習コンテンツ242と、ユーザ情報243とを保持している。
空間情報241は、仮想空間2を提供するために規定された1つ以上のテンプレートを保持している。
学習コンテンツ242は、英語、中国語その他の外国語による複数の例文を含む。各例文は、ユーザ190によってローカルに保存されたデータである。別の局面において、各例文は、クラウド(たとえばサーバ150)に保存され得る。ある局面において、複数の例文の各々は、当該例文が使用される一つ以上の場面に関連付けられている。
ユーザ情報243は、HMD110のユーザ190の識別情報、ユーザ190に関連付けられている権限等を含む。
通信制御モジュール250は、ネットワーク19を介して、サーバ150その他の情報通信装置と通信し得る。
ある局面において、表示制御モジュール220および仮想空間制御モジュール230は、例えば、ユニティテクノロジーズ社によって提供されるUnity(登録商標)を用いて実現され得る。別の局面において、表示制御モジュール220および仮想空間制御モジュール230は、各処理を実現する回路素子の組み合わせとしても実現され得る。
コンピュータ200における処理は、ハードウェアと、プロセッサ10により実行されるソフトウェアとによって実現される。このようなソフトウェアは、ハードディスクその他のメモリモジュール240に予め格納されている場合がある。また、ソフトウェアは、CD−ROMその他のコンピュータ読み取り可能な不揮発性のデータ記録媒体に格納されて、プログラム製品として流通している場合もある。あるいは、当該ソフトウェアは、インターネットその他のネットワークに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラム製品として提供される場合もある。このようなソフトウェアは、光ディスク駆動装置その他のデータ読取装置によってデータ記録媒体から読み取られて、あるいは、通信制御モジュール250を介してサーバ150その他のコンピュータからダウンロードされた後、記憶モジュールに一旦格納される。そのソフトウェアは、プロセッサ10によって記憶モジュールから読み出され、実行可能なプログラムの形式でRAMに格納される。プロセッサ10は、そのプログラムを実行する。
コンピュータ200を構成するハードウェアは、一般的なものである。したがって、本実施の形態に係る最も本質的な部分は、コンピュータ200に格納されたプログラムであるともいえる。なお、コンピュータ200のハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
なお、データ記録媒体としては、CD−ROM、FD(Flexible Disk)、ハードディスクに限られず、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを含む)、光カード、マスクROM、EPROM(Electronically Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する不揮発性のデータ記録媒体でもよい。
ここでいうプログラムとは、プロセッサ10により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含み得る。
[サーバのデータ構造]
図10を参照して、サーバ150のデータ構造の詳細について説明する。図10は、ある実施の形態に従うサーバ150のメモリ152におけるデータの格納の一態様を概念的に表す図である。
ある実施の形態に従うと、メモリ152は、テーブル1010,1020,1030を格納している。テーブル1010は、シチュエーションに応じた一つ以上の例文を含む。テーブル1020は、ユーザ情報を含む。テーブル1030は、ユーザ別の単語帳を含む。
テーブル1010は、シチュエーション1011と、例文ID1012と、例文1013とを含む。シチュエーション1011は、外国語が使用される場面を表す。シチュエーション1011は、例えば、外国語の学習を支援するサービスにおいて使用されるコンテンツの作成者によって規定される。例文ID1012は、例文1013を識別する。例文1013は、当該コンテンツの作成者によって準備される。ある局面において、同一の例文が二つ以上の異なるシチュエーションに使用されてもよい。
テーブル1020は、ユーザ名1021と、ユーザID1022と、登録日1023と、最終ログイン日時1024と、ステータス1025とを含む。ユーザ名1021は、当該サービスの利用者を表す。ユーザID1022は、当該ユーザを識別する。登録日1023は、当該ユーザがサービスに登録された日を表す。最終ログイン日時1024は、当該ユーザが当該サービスに最後にログインした日時を表す。ステータス1025は、当該ユーザが現在オンラインであるかオフラインであるかを表わす。
テーブル1030は、ユーザID1031と、シチュエーション1032と、例文ID1033と、単語1034と、選択モード1035とを含む。ユーザID1031は、単語を登録したユーザを識別する。シチュエーション1032は、当該単語が使用されたシチュエーションを表わす。例文ID1033は、当該単語が含まれる例文を識別する。単語1034は、ユーザによって登録された単語を表わす。選択モード1035は、単語が登録された時の動作モードを表わす。選択モード1035は、例えば、ユーザ選択、自動選択、指導者選択を含み得る。ユーザ選択は、単語がユーザによって選択されたことを表わす。自動選択は、単語がサーバ150によって選択されたことを表わす。指導者選択は、単語がユーザ190の指導者(例えば、英会話の講師等)によって選択されたことを表わす。
サーバ150のプロセッサ151は、メモリ152に保持されているこれらのデータを用いて、各ユーザ毎に単語を登録し、あるいは、登録されている単語をHMD110に提示する。
[制御構造]
図11を参照して、ある実施の形態に係るHMDシステム100の制御構造について説明する。図11は、HMDシステム100が実行する処理を表わすフローチャートである。
ステップS1110にて、コンピュータ200のプロセッサ10は、仮想空間定義モジュール231として、仮想空間画像データを特定し、仮想空間を定義する。
ステップS1120にて、プロセッサ10は、仮想カメラ1を初期化する。例えば、プロセッサ10は、メモリのワーク領域において、仮想カメラ1を仮想空間2において予め規定された中心点に配置し、仮想カメラ1の視線をユーザ190が向いている方向に向ける。
ステップS1130にて、プロセッサ10は、視界画像生成モジュール223として、初期の視界画像を表示するための視界画像データを生成する。生成された視界画像データは、視界画像生成モジュール223を介して通信制御モジュール250によってHMD110に送られる。
ステップS1132にて、HMD110のモニタ112は、コンピュータ200から受信した視界画像データに基づいて、視界画像を表示する。HMD110を装着したユーザ190は、視界画像を視認すると仮想空間2を認識し得る。
ステップS1134にて、HMDセンサ120は、HMD110から発信される複数の赤外線光に基づいて、HMD110の位置と傾きを検知する。検知結果は、動き検知データとして、コンピュータ200に送られる。
ステップS1140にて、プロセッサ10は、HMD110の位置と傾きとに基づいて、HMD110を装着したユーザ190の視界方向を特定する。プロセッサ10は、アプリケーションプログラムを実行し、アプリケーションプログラムに含まれる命令に基づいて、仮想空間2にオブジェクトを配置する。
ステップS1142にて、コントローラ160は、モーションセンサ130から出力される信号に基づいて、ユーザ190の動作を検出する。なお、別の局面において、ユーザ190の動作は、ユーザ190の周囲に配置されたカメラからの画像に基づいて検出されてもよい。
ステップS1150にて、プロセッサ10は、ユーザ190の動作に基づいて、外国語の学習を支援するアプリケーションを起動する指示を受信する。この指示は、サーバ150に送信される。サーバ150がアプリケーションを起動すると、学習画面を表示するデータがサーバ150からコンピュータ200に送信される。コンピュータ200がそのデータをHMD110に送信すると、ユーザ190は、仮想空間2において外国語の学習画面を視認し得る。
ステップS1160にて、プロセッサ10は、ユーザ190の動作に基づいて、学習したいシチュエーションの選択を受け付ける。例えば、ユーザ190がコントローラ160を操作して仮想空間に提示されるメニュー画面からシチュエーションを選択すると、その選択されたシチュエーションを表すデータがサーバ150に送信される。サーバ150は、そのデータを受信すると、当該シチュエーションに関連付けられている例文のデータをコンピュータ200に送信する。
ステップS1170にて、プロセッサ10は、例文を表示するためのデータを生成し、当該データを視界画像データとしてHMD110に送信する。
ステップS1172にて、HMD110は、視界画像データを受信すると、モニタ112に視界画像を更新させる。
ステップS1174にて、コントローラ160は、モーションセンサ130から出力される信号に基づいて、ユーザ190の動作を検出する。なお、ステップS1142の場合と同様に、別の局面において、ユーザ190の動作は、ユーザ190の周囲に配置されたカメラからの画像に基づいて検出されてもよい。ユーザ190の動作は、例えば、ユーザ190によって選択されたシチュエーションにおいて、選択された単語を選択することを含む。ユーザ190が仮想空間において単語を選択すると、選択された単語を識別するデータは、サーバ150に送信される。
ステップS1180にて、プロセッサ10は、ユーザ190によって選択された単語を単語帳に保存する指示を検出する。コンピュータ200は、この指示を検出すると、ユーザIDと単語と保存の指示とを、サーバ150に送信する。サーバ150は、その指示に基づいて、ユーザ190に関連付けられた単語として当該単語を単語帳(例えばテーブル1030)に保存する。サーバ150は、単語の保存を完了すると、その旨を通知するメッセージをコンピュータ200に送信する。
ステップS1190にて、プロセッサ10は、単語を保存した旨のメッセージを生成し、そのメッセージを視界画像データとしてHMD110に送信する。
ステップS1192にて、HMD110は、受信した視界画像データに基づいて視界画像を更新し、更新後の視界画像をモニタ112に表示する。ユーザ190は、そのメッセージに基づいて、選択された単語が保存されたことを認識する。
なお、単語の保存完了の通知はメッセージに限られない。例えば、別の局面において、単語が保存されたことを示す信号がコントローラ160に送られてコントローラ160が、その信号に基づいて振動してもよい。
図12を参照して、サーバ150の制御構造について詳細に説明する。図12は、ある実施の形態に従うサーバ150が実行する処理の一部を表すフローチャートである。
ステップS1210にて、プロセッサ151は、ユーザ190から与えられた命令に基づいて、アプリケーションプログラムの実行を開始する。
ステップS1215にて、プロセッサ151は、仮想空間をHMD110に表示させるためのデータを生成し、コンピュータ200を介して、生成したデータをHMD110に送信する。
ステップS1220にて、プロセッサ151は、コントローラ160から送られる信号に基づいて、現実空間におけるユーザ190の動作を検知する。例えば、プロセッサ151は、外国語学習を支援するサービスにアクセスするためのログイン情報の入力を検知する。ログイン情報は、例えば、登録済みのユーザIDおよびパスワードを含む。
ステップS1225にて、プロセッサ151は、ユーザ190から送られたログイン情報と、サーバ150に登録されているユーザ情報(例えばテーブル1020)とに基づいて、ユーザ190が登録されたユーザであるか否かを判断する。ユーザ190が登録されたユーザである場合には、プロセッサ151は、外国語の学習画面をユーザ190が装着しているHMD110で提示される仮想空間に表示させるデータを生成し、そのデータをHMD110に送信する。
ステップS1230にて、プロセッサ151は、シチュエーションの選択を促す画面を仮想空間に表示させるデータを生成し、そのデータをHMD110に送信する。ユーザ190は、仮想空間においてシチュエーションを選択すると、その選択されたシチュエーションを識別する情報は、HMD110からサーバ150に送信される。
ステップS1235にて、プロセッサ151は、ユーザ190によって選択されたシチュエーションに応じた例文をHMD110の仮想空間に表示させる。ユーザ190がコントローラ160を操作して、その例文から単語を選択すると、その単語を識別するデータは、サーバ150に送られる。
ステップS1240にて、プロセッサ151は、ユーザ190によって単語が選択されたことを検知する。
ステップS1245にて、プロセッサ151は、ユーザ190によって選択された単語をユーザ別の単語帳(例えば、テーブル1030)に保存する。
ステップS1250にて、プロセッサ151は、単語を登録した旨を通知するメッセージを仮想空間に表示させるためのデータを生成し、コンピュータ200を介して、そのデータをHMD110に送信する。HMD110がそのデータを受信すると、メッセージがモニタ112に表示される。ユーザ190は、そのメッセージを仮想空間で認識することができる。
ステップS1255にて、プロセッサ151は、コントローラ160からの信号に基づいて、現実空間におけるユーザ190の動作を検出する。その動作がアプリケーションを続ける旨の指示である場合には、制御はステップS1235に戻される。その動作が終了指示である場合には、アプリケーションプログラムは終了する。その動作がその他の指示である場合には、制御はステップS1260に移される。
ステップS1260にて、プロセッサ151は、当該動作に関連付けられた処理を実行する。
図13を参照して、サーバ150の制御構造についてさらに説明する。図13は、ある実施の形態に従うサーバ150のプロセッサ151が単語を読み出すときに実行する処理の一部を表すフローチャートである。
ステップS1310にて、プロセッサ151は、ユーザ190による単語の読出指示の検知に基づいて、アプリケーションプログラムの実行を開始する。
ステップS1315にて、プロセッサ151は、仮想空間を表示するためのデータを生成し、コンピュータ200を介して、HMD110に送信する。
ステップS1320にて、プロセッサ151は、コントローラ160から送られる信号に基づいて、現実空間におけるユーザ動作を検出する。
ステップS1325にて、プロセッサ151は、ユーザ190の動作に基づいて、外国語の学習画面を仮想空間に表示させる。
ステップS1330にて、プロセッサ151は、ユーザ190の動作に基づいて、外国語を学習するシチュエーションの選択を促す画面を仮想空間に表示させる。当該画面は、例えば、複数のシチュエーションの各々を表すアイコンをメニュー形式で表示する画面等を含む。HMD110を装着したユーザ190がコントローラ160を操作して、シチュエーション(例えば、空港)を選択すると、その選択されたシチュエーションを識別するデータは、HMD110からサーバ150に送信される。
ステップS1335にて、プロセッサ151は、HMD110からの信号に含まれるシチュエーションIDに基づいて、ユーザ190によって選択されたシチュエーションを特定する。
ステップS1340にて、プロセッサ151は、選択されたシチュエーションに関連付けられて登録されていた単語をメモリモジュール240から読み出して、その単語を仮想空間に表示させるためのデータを生成する。そのデータはHMD110に送られる。HMD110がそのデータを受信すると、モニタ112は単語を表示する。ユーザ190は、仮想空間に表示された単語を認識することができる。例えば、ユーザ190が記憶したい単語を登録していた場合に、当該単語が仮想空間に表示され得る。ユーザ190は、その単語を容易に思い出せた場合に、コントローラ160を操作して、例えば、仮想空間に表示される「確認OK」のアイコンを選択し得る。その選択を表す信号は、コントローラ160の入力を受けたHMD110からサーバ150に送信される。
ステップS1345にて、プロセッサ151は、HMD110から送られた信号を受信すると、単語の確認結果が入力されたことを検知する。プロセッサ151は、その信号に基づいて、ユーザ190に関連付けられた当該単語のステータスを、例えば、「要記憶」から「記憶済」に変更する。
ステップS1350にて、プロセッサ151は、HMD110からの信号に基づいて、現実空間におけるユーザ190の動作を検出する。例えば、ユーザ190がコントローラ160を操作すると、その操作に応じた信号が、HMD110から送信される。より具体的には、ある局面において、ユーザ190がコントローラ160を操作して、学習済みの単語を削除する命令をコントローラ160に入力すると、コントローラ160からの入力を受けたHMD110は、単語の識別データと当該命令とを含む信号を、サーバ150に送信する。ユーザ190が他の命令をコントローラ160に入力した場合は、その命令に応じた信号がHMD110からサーバ150に送信される。
ステップS1355にて、プロセッサ151は、ユーザ190の動作に応じてHMD110から送られた信号に基づいて、登録済みの単語を削除するか否かを判断する。プロセッサ151は、当該信号が当該単語を削除する指示であることを確認すると(ステップS1355にてYES)、制御をステップS1360に切り換える。そうでない場合には(ステップS1355にてNO)、プロセッサ151は、制御をステップS1365に切り換える。
ステップS1360にて、プロセッサ151は、単語帳(例えば、テーブル1030)に登録されていた当該単語を含むレコードを削除する。
ステップS1365にて、プロセッサ151は、ユーザ190の動作に関連付けられた他の処理を実行する。
図14〜図20を参照して、ユーザ190に表示される画面について説明する。図14は、ある実施の形態に従ってモニタ112に表示される視界画像1400を表す図である。視界画像1400は、例えば、仮想空間において外国語を学習するためのアプリケーションプログラムの初期画面を表す。初期画面は、例えば、ユーザ190によるユーザIDおよびパスワードの入力が完了して認証が成功した場合に表示される。
図14の例では、英語を学習するための画面が表示されている。この画面は、ユーザ190のユーザID(=ABC)と、前回にログインした日時とを含む。ユーザ190がアイコン1410を選択して、「続ける」の指示を入力すると、視界画像1400は、シチュエーションを選択する画面に切り換わる。
図15は、複数のシチュエーションからいずれかのシチュエーションの選択を促す視界画像1500を表す。この視界画像1500は、サーバ150から受信した信号に基づいてモニタ112に表示される。複数のシチュエーションは、当該サービスの提供者によって予め準備されている。ある局面において、ユーザ190によって選択された嗜好に応じて一つ以上のシチュエーションが初期候補として提示され得る。別の局面において、ユーザ190は、必要に応じて、シチュエーションを選択し得る。
図15に示される例において、ユーザ190がコントローラ160を操作してアイコン1510を選択すると、シチュエーションとして「空港」が選択される。「空港」がシチュエーションとして選択されたことを表す信号は、HMD110からサーバ150に送られる。その後、選択されたシチュエーションに応じた例文が、サーバ150からHMD110に送信される。HMD110は、各例文をモニタ112に表示させる。
図16は、ある実施の形態に従って自己学習を支援するための視覚画像1600を表す。例えば、外国語の学習モードとして、自己学習モードと自動モードとが予め規定されている場合において、ユーザ190が自己学習モードを選択すると、サーバ150は、その選択結果に応じて、例文1610を表示する。ユーザ190は、例文1610を視認して、分からない単語を認識すると、その単語を選択することができる。例えば、ユーザ190は、コントローラ160を操作して仮想空間に提示された例文1610にポインタオブジェクトを向けることにより、単語を選択することができる。別の局面において、ユーザ190は、視線を例文1610に向けて、注視点を単語に存在させ、その時の視線の検知結果に応じて、その単語を選択し得る。ユーザ190の視線により単語を選択する方法は、例えば、注視センサ140の出力に基づいて検出されるユーザ190の視線により、単語を選択することとしてもよいし、仮想カメラ1の向き(すなわち、HMD110を装着するユーザの頭部の動きにより定まる方向)に基づいて定まる基準視線5をユーザ190の視線とみなして単語を選択することとしてもよい。例えば、基準視線5を示すアイコンをモニタ112に表示して、当該アイコンと、単語とが一定時間以上重なることで、単語が選択されたものとしてもよい。
図17は、ある実施の形態に従って、チャット形式でユーザ190が講師からの指導を受けながら学習する態様を例示する。例えば、視界画像1700を提示するHMD110は、サーバ150に接続されている。HMD110を装着したユーザ190は、視界画像1700を視認する。サーバ150は、講師によって使用される。
HMD110において、視界画像1700は、例文1610と、メッセージ1710とを含む。メッセージ1710は、講師からのコメント(チャット)とヒントとを含み得る。例えば、サーバ150を使用する講師がキーボードを操作してメッセージとヒントとを入力して、送信先を指定すると、メッセージとヒントは、ユーザ190のみに送信される。
サーバ150において、講師が閲覧するモニタは、生徒(例えばユーザ190)を移す領域1730と、ログインしているユーザを表す領域1740と、チャットの入力を受け付ける領域1750とを含む。領域1730は、例えば、ユーザ190の近傍に配置されたカメラによって撮影された画像を表示し得る。領域1740は、講師によって選択されると、その選択されたユーザのみに、コメントやヒントを送信する指示を受け付ける。領域1750は、キーボードあるいは発話に応じてコメントやチャットの入力を受け付ける。
図18を参照して、例文から単語を選択する態様について説明する。図18は、HMD110によって提示される視界画像1800から単語が選択される一態様を表す図である。
ある局面において、視界画像1800は、例文1610を含む。このとき、HMD110は、サーバ150から送信された例文1610に含まれるスペースを用いて単語に分割し、各単語をテキストデータとして一時的に保持している。例文1610は、そのようなテキストデータに基づく単語オブジェクトの集合として、仮想空間に配置されている。
ユーザ190がコントローラ160の操作その他の現実空間での動作を行なうと、その動作に応じたポインタが仮想空間に提示され、そのポインタが単語オブジェクトに重なった時にコントローラ160において所定の決定ボタンを押下すると、当該単語オブジェクトが単語帳に登録されるべきものとして選択され、単語帳(例えば、テーブル1030)に保存される。
別の局面において、ユーザ190によるコントローラ160の操作に応じて仮想空間内に手オブジェクトが提示される場合は、その手オブジェクトが単語オブジェクトをつかむように構成されてもよい。この場合、手オブジェクトによって把持された単語オブジェクトに対応する単語が単語帳(テーブル1030)に保存される。
図18に示される例では、単語オブジェクト1810,1820が、単語帳に登録されるべきものとして選択されている。
図19を参照して、単語帳に登録されている単語の閲覧について説明する。図19は、視界画像1900に単語オブジェクトが提示される一態様を概念的に表す図である。
ユーザ190は、外国語の学習を一旦終えて、別の日に学習を再開することもあり得る。その場合、サーバ150は、別の日にログインしてきたユーザについて蓄積されているデータベースに基づいて、単語帳に登録された単語があれば、その単語を読み出して、単語のデータをHMD110に送信する。HMD110は、そのデータに基づく単語オブジェクトを仮想空間に提示し得る。例えば、ユーザ190がシチュエーションを選択して、単語の参照をHMD110に指示すると、その指示は、HMD110からサーバ150に送信される。サーバ150は、その指示に応答して、テーブル1030からユーザ190が選択したシチュエーションに関連付けられている単語を読み出して、単語のデータをHMD110に送信する。
図19に示される例では、視界画像1900は、特定のシチュエーション(例えば、空港)における学習において過去に登録された5つの単語オブジェクトを提示している。そのうち、単語オブジェクト1810,1820は、ユーザ190が学習時に登録した単語に相当する(図18)。このように構成すると、各ユーザは、学習を中断しても、それまでに登録した単語を容易に参照できるので、シームレスに学習を再開することができる。
図20を参照して、シチュエーション別のトレーニングについて説明する。図20は、ある実施の形態に従ってユーザ190によって選択されたシチュエーションにおける学習を開始する時の視界画像2000を表す図である。
ユーザ190がアプリケーションプログラムのメニュー画面において、トレーニングの開始を選択すると、シチュエーションの選択画面が仮想空間に提示される。ユーザ190がシチュエーションとして「空港」を選択すると、選択されたシチュエーションを表すデータは、サーバ150に送られる。サーバ150は、ユーザ190の識別データと、シチュエーションを識別するデータとに基づいて、シチュエーション「空港」に関連付けられている単語を読み出し、その単語のデータ(例えばテキストデータ)をHMD110に送信する。HMD110は、サーバ150からデータを受信すると、シチュエーションを表すオブジェクト2010と、当該シチュエーションに関連付けられた単語のオブジェクト2020とを、他のオブジェクトの表示態様とは異なった態様で仮想空間に提示する。
<まとめ>
以上の次第で、開示された技術的特徴は、例えば、以下のように要約され得る。
(構成1) ある実施の形態に従うと、仮想空間2にコンテンツを表示するためにコンピュータ(例えば、サーバ150)で実行される方法が提供される。この方法は、HMD110を装着したユーザ190の動作に基づいて、予め規定された複数の状況(空港、レストランその他のシチュエーション)のうち仮想空間2において展開される状況を選択するステップと、ユーザ190の動きに基づいて、状況に関連付けられた1つ以上の単語を提示するステップと、サーバ150に与えられる命令に基づいて、1つ以上の単語のいずれかを選択するステップと、選択された状況および単語を単語帳(たとえば、テーブル1030)に登録するステップとを含む。
(構成2) ある実施の形態に従うと、方法は、仮想空間2に、単語帳に登録されている単語を仮想空間2に提示するステップをさらに含む。
(構成3) ある実施の形態に従うと、方法は、複数の状況から単語を学習するための状況を選択するステップと、選択された状況に関連付けられている単語を仮想空間2に提示するステップとをさらに含む。
(構成4) ある実施の形態に従うと、1つ以上の単語のいずれかを選択するステップは、現実空間におけるユーザ190の動作に基づくオブジェクト(例えば、注視点オブジェクト、仮想手オブジェクト等)を仮想空間2に提示するステップと、ユーザ190の動作に基づいてオブジェクトが選択対象の単語を選択するステップとを含む。
(構成5) ある実施の形態に従うと、1つ以上の単語のいずれかを選択するステップは、ユーザ190の視線を検出するステップと、ユーザ190の視線が向けられた単語を特定するステップとを含む。
(構成6) ある実施の形態に従うと、1つ以上の単語のいずれかを選択するステップは、ユーザ190の指導者による命令に基づいて単語を選択するステップを含む。
(構成7) ある実施の形態に従うと、1つ以上の単語のいずれかを選択するステップは、予め定められた回答基準を満たさない単語を選択するステップを含む。例えば、ユーザ190が頻繁に間違える単語は、単語帳への保存対象として選択される。
(構成8) ある実施の形態に従うと、方法は、1つ以上の単語のヒントを提示するステップをさらに含む。
(構成9) ある実施の形態に従うと、ヒントを提示するステップは、ユーザ190の指示に基づいて、または、指導者の操作に基づいてヒントを提示することを含む。
(構成10) ある実施の形態に従うと、ヒントを提示するステップは、1つ以上の単語のいずれかについて予め定められた解答が予め定められた時間内に得られない場合に、ヒントを提示することを含む。例えば、ユーザ190が、仮想空間2に提示された単語の意味を予め定められた時間内に回答できない場合、ヒントが仮想空間2に提示され得る。
以上のようにして、本実施の形態によると、各ユーザは、シチュエーションを選択し、選択したシチュエーションごとに外国語を学習することができる。例えば、ユーザは、シチュエーションに応じて予め準備された一つ以上の例文を学習し、必要に応じて、例文を構成する単語をクラウド上に(例えば、サーバ150)に保存できる。保存された単語は、ユーザ190の要求に応じて、仮想空間に表示され得る。このようにすると、ユーザ190は、仮想空間においてシチュエーションを体験しながら、外国語の例文を学習できる。例文がシチュエーションに関連付けられているため、例文や単語の記憶が容易になり、学習効果が高まる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 仮想カメラ、2 仮想空間、5 基準視線、10,151 プロセッサ、11,152 メモリ、12 ストレージ、13 入出力インターフェイス、14,153 通信インターフェイス、15 バス、19 ネットワーク、21 中心、22 仮想空間画像、23 視界領域、24,25,1730,1740,1750 領域、26,1400,1500,1700,1800,1900,2000 視界画像、30 グリップ、31 フレーム、32 天面、33,34,36,37 ボタン、38 アナログスティック、100 システム、112 モニタ、114,120 センサ、130 モーションセンサ、140 注視センサ、150 サーバ、160 コントローラ、190 ユーザ、200 コンピュータ、220 表示制御モジュール、221 仮想カメラ制御モジュール、222 視界領域決定モジュール、223 視界画像生成モジュール、224 基準視線特定モジュール、230 仮想空間制御モジュール、231 仮想空間定義モジュール、232 仮想オブジェクト生成モジュール、233 手オブジェクト管理モジュール、234 コントローラ管理モジュール、240 メモリモジュール、241 空間情報、242 学習コンテンツ、243 ユーザ情報、250 通信制御モジュール、800 右コントローラ、810 右手、1710 メッセージ、1810,1820 単語オブジェクト、2010,2020 オブジェクト。

Claims (12)

  1. 仮想空間にコンテンツを提示するためにコンピュータで実行される方法であって、
    ヘッドマウントデバイスを装着したユーザの動作に基づいて、予め規定された複数の状況のうち前記仮想空間において展開される状況を選択するステップと、
    前記ユーザの動きに基づいて、前記状況に関連付けられた1つ以上の単語を提示するステップと、
    前記コンピュータに与えられる命令に基づいて、前記1つ以上の単語のいずれかを選択するステップと、
    選択された状況および単語を単語帳に登録するステップとを含む、方法。
  2. 前記仮想空間に、前記単語帳に登録されている単語を表示するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記複数の状況から単語を学習するための状況を選択するステップと、
    選択された状況に関連付けられている単語を前記仮想空間に提示するステップとをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記1つ以上の単語のいずれかを選択する前記ステップは、
    現実空間における前記ユーザの動作に基づくオブジェクトを前記仮想空間に提示するステップと、
    前記ユーザの動作に基づいて前記オブジェクトが選択対象の単語を選択するステップとを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記1つ以上の単語のいずれかを選択する前記ステップは、
    前記ユーザの視線を検出するステップと、
    前記ユーザの視線が向けられた単語を特定するステップとを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  6. 前記1つ以上の単語のいずれかを選択する前記ステップは、前記ユーザの指導者による命令に基づいて単語を選択するステップを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  7. 前記1つ以上の単語のいずれかを選択する前記ステップは、予め定められた回答基準を満たさない単語を選択するステップを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  8. 前記1つ以上の単語のヒントを提示するステップをさらに含む、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記ヒントを提示するステップは、前記ユーザの指示に基づいて、または、指導者の操作に基づいてヒントを提示することを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記ヒントを提示するステップは、前記1つ以上の単語のいずれかについて予め定められた解答が予め定められた時間内に得られない場合に、ヒントを提示することを含む、請求項8に記載の方法。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の方法をコンピュータに実行させる、プログラム。
  12. 請求項11に記載のプログラムを格納したメモリと、
    前記プログラムを実行するためのプロセッサとを備える、コンテンツ提示装置。
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