JP2019055123A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】射幸性の上昇を抑えることができる遊技機を提供すること。【解決手段】遊技領域に設けられ、特別識別情報の可変表示結果にもとづいて非特定状態から非特定状態よりも遊技媒体が進入し易い特定状態に変化可能な特別可変装置と、普通可変装置が所定状態に変化する頻度が非特別状態よりも高い特別状態と、特別可変装置が特定状態に変化する有利状態とに制御可能な遊技制御手段と、を備え、遊技制御手段は、有利状態に制御している時に非特別状態とし、遊技領域における特別可変装置の上流位置には、遊技媒体の進入によって普通識別情報の可変表示が実行可能となるとともに進入した遊技媒体が遊技領域外に排出される特別領域が設けられている。【選択図】図8−1

Description

本発明は、普通識別情報の可変表示と、特別識別情報の可変表示とを実行可能な遊技機に関する。
従来の遊技機には、特別識別情報の可変表示結果にもとづいて非特定状態から該非特定状態よりも遊技媒体が進入し易い特定状態に変化可能な2つの特別可変装置(第1大入賞口、第2大入賞口)を備え、遊技状態においてこれら特別可変装置を交互に開閉することによって特別可変装置に進入しない遊技媒体を抑えつつ有利状態に制御される期間の短縮化を図っているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−90818号公報
しかしながら、特許文献1にあっては、有利状態の期間が短縮化されることにより射幸性が上昇してしまうという問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、射幸性の上昇を抑えることができる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の手段1に記載の遊技機は、
普通識別情報(例えば、普通図柄)の可変表示と、特別識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示とを実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体(例えば、遊技球)が流下可能な遊技領域(例えば、右遊技領域96SG002R)に設けられ、普通識別情報の可変表示結果にもとづいて非所定状態(例えば、閉鎖状態)から該非所定状態よりも遊技媒体が進入し易い所定状態(例えば、開放状態)に変化可能な普通可変装置(例えば、可変入賞球装置96SG006B)と、
前記遊技領域に設けられ、特別識別情報の可変表示結果にもとづいて非特定状態(例えば、閉鎖状態)から該非特定状態よりも遊技媒体が進入し易い特定状態(例えば、開放状態)に変化可能な特別可変装置(例えば、特別可変入賞球装置96SG007)と、
前記普通可変装置が前記所定状態に変化する頻度が非特別状態よりも高い特別状態(例えば、高確高ベース状態や低確高ベース状態)と、前記特別可変装置が前記特定状態に変化する有利状態(例えば、大当り遊技状態)とに制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記遊技制御手段は、前記有利状態に制御しているときに前記非特別状態とし(例えば、いずれの大当り種別の大当り遊技中においても時短制御が実行されない部分)、
前記遊技領域における前記特別可変装置の上流位置には、遊技媒体の進入によって普通識別情報の可変表示が実行可能となるとともに該進入した遊技媒体が該遊技領域外に排出される特別領域が設けられている(例えば、図8−1に示すように、右遊技領域96SG002Rにおいて、特別可変入賞球装置96SG007の上流位置に普図始動入賞口96SG042が設けられている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、射幸性の上昇を抑えることができる。
本発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記遊技領域における前記特別領域の上流位置には、遊技媒体の進入によって普通識別情報の可変表示が実行可能となるとともに該進入した遊技媒体が該遊技領域外に排出されない特定領域が設けられている(例えば、図8−1に示すように、右遊技領域96SG002Rにおいて、普図始動入賞口96SG042の上流位置に通過ゲート96SG041が設けられている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、射幸性の上昇を抑えつつ、普通識別情報の可変表示が実行される機会を増加させることができるので、遊技興趣の低下を抑えることができる。
本発明の手段3の遊技機は、手段2に記載の遊技機であって、
前記普通可変装置は、前記特定領域の下流側であって、且つ、前記特別領域の上流位置に設けられている(例えば、図8−1に示すように、右遊技領域96SG002Rにおいて、通過ゲート96SG041の下流位置且つ普図始動入賞口96SG042の上流位置に可変入賞球装置96SG006Bが設けられている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技媒体が特別領域に進入するよりも前に普通可変装置に進入可能となるので、特別状態における普通可変装置への遊技媒体の進入効率を高めることができる。
本発明の手段4の遊技機は、手段1〜手段3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記普通可変装置と前記特別領域とは、前記遊技領域における特定遊技領域(例えば、右遊技領域96SG002R)に設けられており、
前記遊技領域における前記特定遊技領域以外の所定遊技領域(例えば、左遊技領域96SG002L)には、特別識別情報の可変表示が実行可能となる特別始動領域(例えば、第1始動入賞口)と、特別識別情報の可変表示並びに普通識別情報の可変表示のいずれもが実行可能とならない所定領域(例えば、一般入賞口10)が設けられている
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定遊技領域を流下する遊技媒体によって不当に普通識別情報の可変表示が実行されてしまうことを防ぐことができる。
本発明の手段5の遊技機は、手段1〜手段4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記遊技領域には、特別識別情報の可変表示と普通識別情報の可変表示とのいずれもが実行可能とならない所定領域(例えば、一般入賞口10)が設けられており、
前記特別領域に遊技媒体が進入したときに付与される遊技価値の大きさは、前記所定領域に遊技媒体が進入したときに付与される遊技価値の大きさよりも小さい(例えば、図8−4に示すように、遊技球が普図始動入賞口96SG042入賞した場合の賞球数は2球であり、遊技球が一般入賞口10に入賞した場合の賞球数は5球である部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別領域に遊技媒体が進入したことに応じて付与される遊技価値が有利状態において及ぼす影響を抑えつつ有利状態の期間を長引かせることができるので、射幸性の上昇を一層抑えることができる。
本発明の手段6の遊技機は、手段1〜手段5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特別領域の周囲には、該特別領域への遊技媒体の進入割合を変化させるための特定部材(例えば、図8−1に示す複数の障害釘96SGK2,96SGK3)が設けられている
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態の期間を調整することができる。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであって良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであってもよい。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 パチンコ遊技機の正面図である。 (A),(B)は、演出制御コマンドを例示する図である。 各乱数を示す説明図である。 各入賞口における賞球数及び対応する賞球数通知コマンドを示す図である。 変動パターンを例示する図である。 (A)は特図表示結果判定テーブルを示す説明図であり、(B)は普図表示結果判定テーブルを示す説明図である。 (A)は、大当り種別判定テーブルの構成例を示す図であり、(B)は、各種大当りの内容を示す図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄始動入賞処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一部を示すフローチャートである。 左打ち報知演出実行処理の一例を示すフローチャートである。 普図始動口入賞演出処理の一例を示すフローチャートである。 賞球数表示処理の一例を示すフローチャートである。 画像表示装置の表示態様を示す図である。 画像表示装置の表示態様を示す図である。 パチンコ遊技機の背面図である。 主基板を簡略化した図である。 (A)は表示モニタに表示可能な性能情報の説明図であり、(B)は性能表示のために集計される値の説明図であり、(C)は表示モニタの各表示部での表示の説明図である。 大当り遊技状態から通常状態に制御される際のタイミングチャートである。 エラーが発生した際の表示モニタの表示態様を示す図である。 表示モニタの切替態様を示す図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(本実施の形態における特徴部の説明)
次に、本実施の形態の特徴部について説明する。図8−1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1の遊技盤2における画像表示装置5の左側は、遊技球が流下可能な左遊技領域96SG002Lに形成されており、遊技盤2における画像表示装置5の右側は、遊技球が流下可能な右遊技領域96SG002Rに形成されている。
左遊技領域96SG002Lは、打球操作ハンドル30の操作によって比較的弱く打ち出された(左打ち)遊技球が流下する遊技領域であり、右遊技領域96SG002Rは、打球操作ハンドル30の操作によって左遊技領域96SG002Lを流下する遊技球よりも強く打ち出された(右打ち)遊技球が、画像表示装置5の上方経路96SG002Cを通過して流下する遊技領域である。
また、左遊技領域96SG002Lには、2つの一般入賞口10が配置されており、右遊技領域96SG002Rには、該右遊技領域96SG002Rの上流方から下流側にかけて、通過ゲート96SG041、可変入賞球装置96SG006B、遊技球が入賞することによって普通図柄の始動条件が成立する普図始動入賞口96SG042、特別可変入賞球装置96SG007が順番に配置されている。つまり、左遊技領域96SG002Lを流下する遊技球は、一般入賞口10と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に入賞可能となっており、右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球は、可変入賞球装置96SG006Bが形成する第2始動入賞口、普図始動入賞口96SG042及び特別可変入賞球装置96SG007が形成する大入賞口に入賞可能となっているとともに、通過ゲート96SG041を通過可能となっている。つまり、右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球は、最初に通過ゲート96SG041を通過可能となっており、次いで第2始動入賞口、普図始動入賞口96SG042、大入賞口の順に入賞可能となっている。
尚、本実施の形態におけるスイッチ回路110には、通過ゲート96SG041を通過する遊技球を検出するためのゲートスイッチ21や、第1始動入賞口に入賞する遊技球を検出するための第1始動口スイッチ22A、第2始動入賞口に入賞する遊技球を検出するための第2始動口スイッチ22Bの他、大入賞口に入賞する遊技球を検出するための第1カウントスイッチ96SG023A、一方の一般入賞口10に入賞する遊技球を検出するための第2カウントスイッチ96SG023B、他方の一般入賞口10に入賞する遊技球を検出するための第3カウントスイッチ96SG023C、普図始動入賞口96SG042に入賞する遊技球を検出するための普図始動口スイッチ96SG024が接続されている。
尚、一般入賞口10や第1始動入賞口、第2始動入賞口、普図始動入賞口96SG042、大入賞口に入賞した遊技球は、各スイッチ(第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23A、第2カウントスイッチ23B、第3カウントスイッチ23C、普図始動口スイッチ96SG024)にて検出された後、パチンコ遊技機1外に排出される。
図8−1に示すように、入賞球装置6Aと可変入賞球装置96SG006B、普図始動入賞口96SG042、特別可変入賞球装置96SG007の間には、複数の障害釘96SGK1が配設されている。このため、左遊技領域96SG002Lを流下する遊技球は、第2始動入賞口、普図始動入賞口96SG042、大入賞口に入賞不能であるとともに、右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球は、第1始動入賞口及び一般入賞口10に入賞不能となっている。
このように、本実施の形態では、大当り遊技中や時短状態中に遊技者が遊技球を右遊技領域96SG002Rに向けて打ち出すことにより、これら右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球が第2始動入賞口、普図始動入賞口96SG042、大入賞口に入賞可能となっている。更に、大当り遊技中においては、これら右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球の一部は、大入賞口に入賞するよりも前に普図始動入賞口96SG042に入賞するため、大当り遊技における1ラウンドあたりに要する期間の長期化を図ることが可能となっている。
更に、右遊技領域96SG002Rにおける普図始動入賞口96SG042の周囲には、複数の障害釘96SGK2,96SGK3が配設されている。つまり、本実施の形態では、大当り遊技中における普図始動入賞口96SG042への入賞球数をこれら障害釘96SGK2,96SGK3によって調整することによって、大当り遊技における1ラウンドあたりに要する期間を適宜調整することが可能となっている。
図8−2(A)は、本実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図8−2(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8−2(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果指定コマンドであり、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果指定コマンドでは、例えば図8−2(B)に示すように、変動表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果指定コマンドでは、例えば図8−2(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、変動表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第6変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技や小当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技や小当りの終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や高速開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置96SG006Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC3XXHは、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドである。図8−4に示すように、第1特別図柄の始動対象である第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合は、該入賞にもとづいて賞球が4球払い出されるとともに、賞球数通知コマンドとしてC301Hが演出制御基板12に対して出力されるようになっている。また、第2特別図柄の始動対象である第2始動入賞口に遊技球が入賞した場合は、該入賞にもとづいて賞球が1球払い出されるとともに、賞球数通知コマンドとしてC302Hが演出制御基板12に対して出力されるようになっている。また、普通図柄の始動対象である普図始動入賞口96SG042に遊技球が入賞した場合は、該入賞にもとづいて賞球が2球払い出されるとともに、賞球数通知コマンドとしてC303Hが演出制御基板12に対して出力されるようになっている。
そして、大入賞口に遊技球が入賞した場合は、該入賞にもとづいて賞球が14球払い出されるとともに、賞球数通知コマンドとしてC304Hが演出制御基板12に対して出力されるようになっており、一般入賞口10に遊技球が入賞した場合は、該入賞にもとづいて賞球が5球払い出されるとともに、賞球数通知コマンドとしてC305Hが演出制御基板12に対して出力されるようになっている。
尚、本実施の形態では、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した際の賞球数が2球である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した際の賞球数は、後述するように、大当り遊技中における大入賞口への入賞に伴う賞球数に与える影響が少ない数であれば1球のみや3球以上であってもよい。
図8−2(A)に戻り、C400Hは、遊技球が通過ゲート96SG041を通過したことを通知するためのゲート通過通知コマンドである。
図8−3は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図8−3に示すように、本実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図8−8に示す遊技制御カウンタ設定部96SG154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」、のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
図8−5は、本実施の形態における変動パターンを示している。本実施の形態では、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
尚、本実施の形態における変動パターンには、変動表示結果が「小当り」または変動表示結果が「大当り」であり大当り種別が「確変大当りC」である場合に対応する特殊当りの変動パターン(PC1−1)も含まれている。
図8−5に示すように、本実施例におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施例では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施例においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしても良い。
図8−6(A)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施の形態では、特図表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
特図表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施の形態における特図表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本実施の形態における特図表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施例では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施例では約1/30)。即ち、特図表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
図8−7は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本実施の形態における大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置お4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本実施の形態における大当り種別について、図8−7(B)を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する確変大当りAや確変大当りBと、大当り遊技状態の終了後において高確制御が実行されるが時短制御が実行されない高確低ベース状態に移行する確変大当りCと、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する非確変大当りとが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置96SG007を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置96SG007を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。また、「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置96SG007を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。よって、「確変大当りA」を16ラウンド(16R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。更に、「確変大当りC」による大当り遊技は、特別可変入賞球装置96SG007を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)繰り返し実行されるとともに、各ラウンドでの特別可変入賞球装置96SG007の開放期間が他の大当り遊技よりも短い(例えば、0.1秒)高速開放大当りである。尚、いずれの大当り種別の大当り遊技中においても、確変制御や時短制御は実行されないようになっている。
また、特に図示はしないが、本実施の形態における小当り遊技状態は、特別可変入賞球装置96SG007を遊技者にとって有利な第1状態に2回変化させるとともに、該開放時間が確変大当りCと同じ開放期間(本実施の形態では0.1秒)となっている。尚、小当り遊技の終了後は、該小当り遊技直前の遊技状態が引き継がれる。
つまり、本実施の形態においては、変動表示結果が「確変大当りC」となった場合と「小当り」となった場合とでは、同じ変動パターン(図8−5に示すPC1−1)にて変動表示が実行されるとともに、特別可変入賞球装置96SG007の開放パターンが同一となっているため、確変大当りCの大当り遊技や小当り遊技の終了後、遊技者に対して確変制御が実行されていることに期待させつつ遊技を続行させることが可能となっている。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施例では100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図8−7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」や「確変大当りC」としてラウンド数の少ない通常開放大当り状態や高速開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置96SG006Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図8−7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」や「確変大当りC」に対する判定値の割り当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
本実施の形態におけるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8−8に示すような遊技制御用データ保持エリア96SG150が設けられている。図8−8に示す遊技制御用データ保持エリア96SG150は、第1特図保留記憶部96SG151Aと、第2特図保留記憶部96SG151Bと、普図保留記憶部96SG151Cと、遊技制御フラグ設定部96SG152と、遊技制御タイマ設定部96SG153と、遊技制御カウンタ設定部96SG154と、遊技制御バッファ設定部96SG155とを備えている。
第1特図保留記憶部96SG151Aは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部96SG151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部96SG151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部96SG151Bは、可変入賞球装置96SG006Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部96SG151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部96SG151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部96SG151Cは、通過ゲート96SG041を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報と、普図始動入賞口96SG042に入賞した遊技球が普図始動口スイッチ96SG024によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報と、を記憶する。例えば、普図保留記憶部96SG151Cは、遊技球が通過ゲート96SG041や普図始動入賞口96SG042を通過(入賞)した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部96SG152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部96SG152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部96SG153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部96SG153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部96SG154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部96SG154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部96SG154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部96SG154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部96SG155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部96SG155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図8−9は、普通図柄プロセス処理として、図4に示すS26にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この普通図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、普通図柄始動入賞判定処理を実行する(96SGS300)。
該普通図柄始動入賞処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、96SGS301〜96SGS307の処理のいずれかを選択して実行する。
96SGS300の普通図柄始動入賞処理では、図8−10に示すように、CPU103は、まず、通過ゲート96SG041に設けられているゲートスイッチ21からの検出信号に基づき、ゲートスイッチ21がオンであるか否かを判定する(96SGS311)。ゲートスイッチ21がオンであれば(96SGS311;Y)、普図保留記憶部96SG151Cを参照して普図保留記憶数が所定の上限値(例えば、上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(96SGS312)。普図保留記憶数が上限値ではないときには(96SGS312;N)、遊技球が通過ゲート96SG041を通過したことを示すゲート通過フラグをセットして96SGS317に進む(96SGS313)。
96SGS311にてゲートスイッチ21がオフである場合(96SGS311;N)や96SGS312にて普図保留記憶数が上限値であるとき(96SGS312)は、普図始動口スイッチ96SG024がオンであるか否かを判定する(96SGS314)。普図始動口スイッチ96SG024がオンであれば(96SGS314;Y)、普図保留記憶部96SG151Cを参照して普図保留記憶数が所定の上限値(例えば、上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(96SGS315)。普図保留記憶数が上限値ではないときには(96SGS315;N)、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことを示す普図始動口入賞フラグをセットして96SGS317に進む(96SGS316)。
尚、普図始動口スイッチ96SG024がオフである場合(96SGS314;N)や普図保留記憶数が上限値である場合(96SGS315;Y)は、普通図柄始動入賞処理を終了する。
96SGS317においてCPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部96SG154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データを抽出する(96SGS317)。こうして抽出した数値データは、普図保留記憶部96SG151Cにおける空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(96SGS318)。
そして、CPU103は、普図始動口入賞フラグがセットされているか否かを判定する(96SGS319)。普図始動口入賞フラグがセットされている場合は(96SGS319;Y)、該普図始動口入賞フラグをクリアするとともに(96SGS320)、普図始動入賞口への入賞に応じた賞球数通知コマンド(C303H)の送信設定を行って普通図柄始動入賞処理を終了する(96SGS321)。
また、普図始動入賞フラグがセットされていない場合(96SGS319;N)は、更にゲート通過フラグがセットされているか否かを判定する(96SGS322)。ゲート通過フラグがセットされていない場合(96SGS322;N)は、普通図柄始動入賞処理を終了し、ゲート通過フラグがセットされている場合(96SGS322;Y)は、該ゲート通過フラグをクリアするとともに(96SGS323)、ゲート通過通知コマンドの送信設定を行って普通図柄始動入賞処理を終了する(96SGS324)。
尚、96SGS321の処理において送信設定された賞球数通知コマンドや96SGS324の処理において送信設定されたゲート通過通知コマンドは、CPU103がコマンド制御処理(図4参照)を実行することによって演出制御基板12に対して出力(送信)される。このように本実施の形態における普通図柄始動入賞処理においては、遊技球が通過ゲート96SG041を通過したか普図始動入賞口96SG042に入賞したかに応じて異なるコマンドを演出制御基板12に対して送信するようになっている。
図8−9に示すように、S96SGS301の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理では、普図保留記憶部96SG151Cに記憶されている保留データの有無などに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、普通図柄通常処理では、普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、普通図柄の変動表示結果を「当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。更に、普通図柄通常処理では、普図ゲームにおける普通図柄の変動表示結果に対応して、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける確定普通図柄(当り図柄やはずれ図柄のいずれか)が設定される。普通図柄通常処理では、普通図柄の変動表示結果を事前決定したときに、普図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
96SGS302の普通図柄変動パターン設定処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄変動パターン設定処理には、遊技状態が時短状態であるか否かなどに基づき、普通図柄の変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。普通図柄変動パターン設定処理が実行されて普通図柄の変動表示が開始されたときには、普図プロセスフラグの値が“2”に更新される。例えば、本実施の形態では、遊技状態が時短状態(高確高ベース状態や低確高ベース状態)である場合は、普通図柄変動パターン(普通図柄の変動時間)を1秒に決定し、遊技状態が非時短状態(低確低ベース状態や高確低ベース状態)である場合は、普通図柄変動パターン(普通図柄の変動時間)を3分等の時短状態よりも長い期間に決定すればよい。
96SGS303の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄変動処理には、普通図柄表示器20において普通図柄を変動させるための設定を行う処理や、その普通図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が普通図柄変動パターンに対応する普図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、普通図柄の変動を開始してからの経過時間が普図変動時間に達したときには、普図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
96SGS304の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通図柄停止処理には、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動を停止させ、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部96SG152に設けられた当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、当りフラグがオンである場合には普図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、当りフラグがオフである場合には、普図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
96SGS305の普通図柄当り開放前処理は、普図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この普通図柄当り開放前処理には、普通図柄の変動表示結果が「当り」となったことや遊技状態などに基づき、可変入賞球装置96SG006Bを開放状態とする(開放制御を実行する)ための設定を行う処理などが含まれている。例えば、遊技状態が時短状態(高確高ベース状態または低確高ベース状態)である場合には、可変入賞球装置96SG006Bの開放期間を3秒に決定し、遊技状態が非時短状態(低確低ベース状態や高確低ベース状態)である場合は、可変入賞球装置96SG006Bの開放期間を0.1秒等、時短状態である場合よりも遊技球が第2始動入賞口に入賞し難い期間に設定すればよい。
尚、本実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合は、遊技状態が非時短状態である場合よりも普通図柄の変動時間を短くするとともに、長期間に亘って可変入賞球装置96SG006Bを開放することで遊技球が第2始動入賞口に入賞し易いようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技状態が時短状態である場合は、遊技状態が非時短状態である場合よりも普通図柄の変動時間を短くする、遊技状態が非時短状態である場合よりも長期間に亘って可変入賞球装置96SG006Bを開放する、遊技状態が非時短状態である場合よりも可変入賞球装置96SG006Bの開放回数を増やす等の少なくとも1つを実行することで非時短状態よりも遊技球が第2始動入賞口に入賞し易くすればよい。
96SGS306の普通図柄当り開放中処理は、普図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この普通図柄当り開放中処理には、可変入賞球装置96SG006Bを開放状態としてからの経過時間を計測する処理等に基づいて、可変入賞球装置96SG006Bを開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、可変入賞球装置96SG006Bを閉鎖状態に戻すときには、ソレノイド81に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、普図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
96SGS307の普通図柄当り開放後処理は、普図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この普通図柄当り開放後処理には、可変入賞球装置96SG006Bを開放状態とする回数が可変入賞装置開放回数最大値に達したか否かを判定するための処理が含まれている。可変入賞装置開放回数最大値に達していないときには、普図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、可変入賞装置開放回数最大値に達していないときには、普図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
次に、本実施の形態における演出制御用CPU120の動作態様について説明する。図8−11は、本実施の形態における演出制御プロセス処理の一部を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理において演出制御用CPU120は、前述した先読予告設定処理(S161)を実行した後、後述する左打ち報知演出を実行するための左打ち報知演出実行処理(96SGS162)と、後述する普図始動口入賞演出を実行するための普図始動口入賞演出処理(96SGS163)と、画像表示装置5に大当り遊技中に獲得した賞球数を表示するための賞球数表示処理(96SGS164)を実行する。そして、S170〜S177のいずれかの処理を実行する。
図8−12は図8−11に示す左打ち報知演出実行処理のフローチャートである。左打ち報知演出実行処理において演出制御用CPU120は、先ず、左打ち報知演出プロセスタイマが動作中であるか否かを判定する(96SGS331)。左打ち報知演出プロセスタイマが動作中でない場合(96SGS331;N)は、更にゲート通過通知コマンド受信フラグがセットされているか否か、つまり、主基板11からゲート通過通知コマンドを受信しているか否かを判定する(96SGS332)。尚、ゲート通過通知コマンド受信フラグは、コマンド解析処理(図6参照)において演出制御用CPU120がゲート通過通知コマンドを受信していると判定した場合にセットされるフラグである。
ゲート通過通知コマンド受信フラグがセットされている場合(96SGS332;Y)は、ゲート通過通知コマンド受信フラグをクリアして96SGS337に進み(96SGS333)、ゲート通過通知コマンド受信フラグがセットされていない場合(96SGS332;N)、更に賞球数通知コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(96SGS334)。尚、賞球数通知コマンド受信フラグは、コマンド解析処理(図6参照)において演出制御用CPU120が賞球数通知コマンドを受信していると判定した場合にセットされるフラグである。
賞球数通知コマンド受信フラグがセットされていない場合(96SGS334;N)は左打ち報知演出実行処理を終了し、賞球数通知コマンド受信フラグがセットされている場合(96SGS334;Y)、演出制御用CPU120は、受信した賞球数通知コマンドから賞球数を特定し(96SGS335)、該特定した賞球数が2球、つまり、該賞球は普図始動入賞口96SG042への入賞に応じた賞球であるか否かを判定する(96SGS336)。特定した賞球数が2球以外である場合(96SGS336;N)、つまり、該賞球が一般入賞口10や大入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口のいずれかの入賞口への入賞に応じた賞球である場合は、左打ち報知演出実行処理を終了する。また、特定した賞球数が2球である場合(96SGS336;Y)は、96SGS337に進む。
96SGS337において演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値が「4」〜「7」のいずれかであるか否か、つまり、大当り遊技中または小当り遊技中であるか否かを判定する。演出プロセスフラグの値が「4」〜「7」のいずれかである場合(96SGS337;N)は、左打ち報知演出実行処理を終了し、演出プロセスフラグの値が「0」〜「3」のいずれかである場合(96SGS337;Y)は、遊技状態を特定する(96SGS338)。尚、遊技状態は、受信している遊技状態指定コマンド等から特定すればよい。
そして、演出制御用CPU120は、特定した遊技状態が低確低ベース状態であるか否か、つまり、遊技球を左遊技領域96SG002Lに向けて打ち出す遊技状態であるか否かを判定する(96SGS339)。特定した遊技状態が遊技球を右遊技領域96SG002Rに向けて打ち出す高確高ベース状態や低確高ベース状態である場合(96SGS339;N)は、左打ち報知演出実行処理を終了し、特定した遊技状態が低確低ベース状態である場合は、左打ち報知演出に対応したプロセステーブル(左打ち報知演出プロセステーブル)を読み出してセットした後(96SGS340)、選択した左打ち報知演出プロセステーブルのプロセスデータ1における左打ち報知演出プロセスタイマをスタートさせる(96SGS341)。尚、本実施の形態では、左打ち報知演出に対応する左打ち報知演出プロセステーブルが、予めROM121に記憶されている。
そして演出制御用CPU120は、セットした左打ち報知演出プロセステーブルの最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1等)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての遊技効果ランプ9及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R等)の制御を開始して左打ち報知演出実行処理を終了する(96SGS342)。
また、96SGS331において左打ち報知演出プロセスタイマが動作中である場合(96SGS331;Y)は、該左打ち報知演出プロセスタイマの値を−1し(96SGS343)、該左打ち報知演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(96SGS344)。左打ち報知演出プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(96SGS344;N)は、左打ち報知演出プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容に従って演出装置を制御して左打ち報知演出実行処理を終了し(96SGS349)、左打ち報知演出プロセスタイマがタイマアウトしている場合(96SGS344;Y)は、更にタイマアウトしたのは最後の左打ち報知演出プロセスタイマであるか否かを判定する(96SGS345)。
タイマアウトしたのが最後の左打ち報知演出プロセスタイマでない場合(96SGS345;N)は、左打ち報知演出のプロセスデータの切り替えを行う(96SGS346)。即ち、左打ち報知演出プロセステーブルにおける次に設定されている左打ち報知演出プロセスタイマ設定値を左打ち報知演出プロセスタイマに設定することによって左打ち報知演出プロセスタイマをあらためてスタートさせる(96SGS347)。また、その次に設定されているプロセスデータの内容に従って演出装置に対する制御状態を変更し(96SGS348)、左打ち報知演出実行処理を終了する。
尚、96SGS345において最後の左打ち報知演出プロセスタイマがタイマ合うとした場合(96SGS345;Y)は、左打ち報知演出を終了して左打ち報知演出実行処理を終了する(96SGS350)。
以上のように本実施の形態では、遊技状態が低確低ベース状態であるときに遊技球が右遊技領域96SG002Rに打ち込まれるとともに、該遊技球が通過ゲート96SG041を通過または普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづいて左打ち報知演出が実行され、遊技者に対して遊技球を左遊技領域96SG002Lに向けて打ち出すよう促すことが可能となっている。
図8−13は図8−11に示す普図始動口入賞演出処理のフローチャートである。普図始動口入賞演出処理において演出制御用CPU120は、先ず、演出プロセスフラグの値が「6」であるか否か、つまり、大当り中演出処理の実行中であるか否かを判定する(96SGS351)。演出プロセスフラグの値が「6」以外である場合(96SGS351;N)は、普図始動口入賞演出処理を終了し、演出プロセスフラグの値が「6」である場合(96SGS351;Y)は、更に大当り種別が非確変大当りまたは確変大当りCであるか否かを判定する(96SGS352)。
大当り種別が非確変大当りまたは確変大当りCである場合(96SGS352;Y)は、普図始動口入賞演出処理を終了し、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合(96SGS352;N)は、普図始動入賞口への入賞に応じた賞球数通知コマンド受信フラグがセットされているか否か、つまり、賞球数が2球であることを示す賞球数通知コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(96SGS353)。
普図始動入賞口への入賞に応じた賞球数通知コマンド受信フラグがセットされている場合(96SGS353;Y)、演出制御用CPU120は、普図始動口入賞演出に対応したプロセステーブ(普図始動口入賞演出プロセステーブル)ルを読み出してセットした後(96SGS354)、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1における普図始動口入賞演出プロセスタイマをスタートさせる(96SGS355)。尚、本実施の形態では、普図始動口入賞演出に対応するプロセステーブルが、予めROM121に記憶されている。
そして演出制御用CPU120は、セットした普図始動口入賞演出プロセステーブルの最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1等)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての遊技効果ランプ9及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を開始して普図始動口入賞演出処理を終了する(96SGS356)。このように、本実施の形態においては、96SGS352〜96SGS356に示すように、確変大当りAと確変大当りBの大当り遊技中でのみ普図始動口入賞演出を実行可能となっている。更に、本実施例の形態においては、通過ゲート96SG041と普図始動入賞口96SG042とは、どちらも遊技球が通過(入賞)することによって普通図柄の始動条件が成立するが、96SGS353の処理に示すように、遊技球が普図始動入賞口96SGS042に入賞した場合は普図始動口入賞演出が実行される一方で、遊技球が通過ゲート96SG041に進入した場合は普図始動口入賞演出が実行されないようになっている。
尚、96SGS353において普図始動口入賞演出への入賞に応じた賞球数通知コマンド受信フラグがセットされていない場合(96SGS353;N)は、演出制御用CPU120は、普図始動口入賞演出プロセスタイマが動作中であるか否かを判定する(96SGS357)。普図始動口入賞演出プロセスタイマが動作中でない場合(96SGS357;N)は普図始動口入賞演出処理を終了し、普図始動口入賞演出プロセスタイマが動作中である場合(96SGS357;Y)は、該普図始動口入賞演出プロセスタイマの値を−1し(96SGS358)、該普図始動口入賞演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(96SGS359)。
該普図始動口入賞演出プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(96SGS359;N)は、普図始動口入賞演出プロセスタイマの値に対応するプロセスデータの内容に従って演出装置を制御して普図始動口入賞演出処理を終了する(96SGS364)。また、普図始動口入賞演出プロセスタイマがタイマアウトしている場合(96SGS359;Y)は、該タイマアウトした普図始動口入賞演出プロセスタイマが最後の普図始動口入賞演出プロセスタイマであるか否かを判定する(96SGS360)。
タイマアウトした普図始動口入賞演出プロセスタイマが最後の普図始動口入賞演出プロセスタイマでない場合(96SGS360;N)は、普図始動口入賞演出の普図始動口入賞演出プロセスデータの切り替えを行う(96SGS361)。即ち、普図始動口入賞演出プロセステーブルにおける次に設定されている普図始動口入賞演出プロセスタイマ設定値を普図始動口入賞演出プロセスタイマに設定することによって普図始動口入賞演出プロセスタイマをあらためてスタートさせる(96SGS362)。また、その次に設定されている普図始動口入賞演出プロセスデータにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更し(96SGS363)、普図始動口入賞演出処理を終了する。
尚、96SGS360においてタイマアウトした普図始動口入賞演出プロセスタイマが最後の普図始動口入賞演出プロセスタイマである場合(96SGS360;Y)は、普図始動口入賞演出を終了して普図始動口入賞演出処理を終了する(96SGS365)。
以上のように本実施の形態では、大当り遊技中に右遊技領域96SG002Rを大入賞口に向けて流下する遊技球の一部が普図始動入賞口96SG042に入賞する場合があり、該大当り遊技中に遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した場合には、該入賞にもとづいて普図始動口入賞演出が実行されるようになっている。このため、遊技者は、普図始動口入賞演出を知覚することによって、右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球の一部が大入賞口に入賞するよりも前に普図始動入賞口96SG042に入賞したことを認識することが可能となっている。
図8−14は図8−11に示す賞球数表示処理のフローチャートである。賞球数表示処理において演出制御用CPU120は、先ず、第1賞球数カウンタと第2賞球カウンタの値を画像表示装置5にて表示中であるか否かを判定する(96SGS371)。尚、第1賞球カウンタとは、連荘中における全ての大当りにて払い出された賞球数をカウントするためのカウンタであり、第2賞球カウンタとは、1の大当り遊技中に払い出された賞球数をカウントするためのカウンタである。
第1賞球数カウンタと第2賞球カウンタとの値を画像表示装置5にて表示中でない場合(96SGS371;N)は、更に演出プロセスフラグの値が「6」であるか否か、つまり、大当り中演出の実行中であるか否かを判定する(96SGS372)。大当り中演出の実行中(大当り遊技中)である場合(96SGS372;Y)は、当該大当り遊技の大当り種別が非確変大当りまたは確変大当りCであるか否かを判定する(96SGS373)。当該大当り遊技の大当り種別が非確変大当りまたは確変大当りCである場合(96SGS373;Y)は、賞球数表示処理を終了し、当該大当り遊技の大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合(96SGS373;N)は、画像表示装置5において第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタの値の表示を開始し、賞球数表示処理を終了する(96SGS374)。
また、演出制御用CPU120は、96SGS371において第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタの値を画像表示装置5にて表示中である場合(96SGS371;Y)は、演出制御用プロセスフラグの値が「7」であるか否か、つまり、エンディング演出の実行中であるか否かを判定する(96SGS375)。演出制御用プロセスフラグの値が「7」以外である場合(96SGS375;N)は、更に賞球数通知コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(96SGS376)。賞球数通知コマンド受信フラグがセットされていない場合(96SGS376;N)は、賞球数表示処理を終了し、賞球数通知コマンド受信フラグがセットされている場合(96SGS376;Y)は、該賞球数通知コマンドから賞球数を特定し(96SGS377)、該特定した賞球数が5球であるか否か、つまり、一般入賞口への入賞に応じた賞球であるか否かを判定する(96SGS378)。
特定した賞球数が5球である場合、つまり、左遊技領域96SG002Lに設けられている一般入賞口10に遊技球が入賞したことに応じて払い出された賞球である場合(96SGS378;Y)は、賞球数通知コマンド受信フラグをクリアして(第1賞球数カウンタや第2賞球数カウンタの値に該5球の賞球数を加算すること無く)賞球数表示処理を終了する(96SGS381)。また、特定した賞球数が5球以外である場合(96SGS376;N)は、該特定した賞球数を第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタとの値に加算するとともに(96SGS379)、画像表示装置5に表示されている第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタの値の更新表示を行う(96SGS380)。そして、賞球数通知コマンド受信フラグをクリアして賞球数表示処理を終了する(96SGS381)。つまり、本実施の形態では、右打ちを行う(遊技球を右遊技領域96SG002Rに向けて打ち出す)大当り遊技中に左遊技領域96SG002Lに設けられている一般入賞口10に遊技球が入賞したとしても、画像表示装置5に表示されている賞球数カウンタや第2賞球数カウンタの値は更新表示されないようになっている。
また、96SGS375において演出プロセスフラグの値が「7」である場合(96SGS375;Y)は、画像表示装置5にて第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタの値を表示中であるか否かを判定する(96SGS382)。画像表示装置5にて第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタの値を表示中でない場合(96SGS382;N)は、賞球数表示処理を終了し、画像表示装置5にて第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタの値を表示中である場合(96SGS382;Y)は、画像表示装置5における第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタの値の表示を終了するとともに(96SGS383)、第2賞球数カウンタの値を「0」にリセットして賞球数表示処理を終了する(96SGS384)。
また、96SGS372において演出プロセスフラグの値が「6」以外である場合(96SGS372;N)は、演出制御用CPU120は、遊技状態を特定し(96SGS385)、該特定した遊技状態が低確低ベース状態であるか否かを判定する(96SGS386)。特定した遊技状態が高確高ベース状態または低確高ベース状態である場合(96SGS386;N)は、賞球数表示処理を終了し、特定した遊技状態が低確低ベース状態である場合(96SGS386;Y)は、更に第1賞球数カウンタに「0」以外の値がセットされているか否かを判定する(96SGS387)。第1賞球数カウンタに「0」がセットされている場合(96SGS387;N)は、賞球数表示処理を終了し、第1賞球数カウンタに「0」以外の値がセットされている場合(96SGS387;Y)は、第1賞球数カウンタの値を「0」にリセットして賞球数表示処理を終了する(96SGS387)。
以上のように本実施の形態における大当り遊技中は、第1賞球数カウンタや第2賞球数カウンタの値を画像表示装置5に表示することによって、連荘中の大当り遊技にて払い出された賞球数と、当該大当り遊技にて払い出された賞球数と遊技者が認識できるようになっている。尚、本実施の形態における大当り遊技は、右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球が大入賞口に入賞することによって消化されるので、左遊技領域96SG002Lに設けられている一般入賞口に遊技球が入賞したことに応じた払い出された賞球数は、第1賞球数カウンタや第2賞球数カウンタには反映されないようになっている。
次に、本実施の形態における画像表示装置5の表示態様について図8−15及び図8−16にもとづいて説明する。
先ず、図8−15(A)及び図8−15(B)に示すように、低確低ベース状態において変動表示結果が確変大当りAまたは確変大当りBとなる(変動表示結果が大当りであり、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りB)と、大当り遊技が開始される。このとき、画像表示装置5では、大当り遊技に応じた演出(大当り中演出)が表示されるとともに、該画像表示装置5の下部において第1賞球数カウンタの値96SG005Aと第2賞球数カウンタの値96SG005Bの表示が開始される。尚、これら第1賞球数カウンタの値96SG005Aや第2賞球数カウンタの値96SG005Bは、遊技球が大入賞口や普図始動入賞口に入賞する毎に加算更新されていく。
また、図8−15(C)に示すように、該大当り遊技中に遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞する毎に、普図始動口入賞演出としてキャラクタ画像96SG005Cが表示される。尚、本実施の形態では、普図始動口入賞演出として画像表示装置5にてキャラクタ画像96SG005Cを表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、普図始動口入賞演出は、画像表示装置5での画像表示、スピーカ8L,8Rからの特定音の出力、遊技効果ランプ9の発光等、遊技者が普図始動入賞口96SG042に入賞したことを遊技者が知覚できる演出であればその形態は問わない。
そして、図8−15(D)〜図8−15(F)に示すように、当該大当り遊技が終了すると、画像表示装置5における第1賞球数カウンタの値96SG005Aと第2賞球数カウンタの値96SG005Bの表示が終了するとともに、遊技状態が高確高ベース状態に移行する。尚、該高確高ベース状態において再び変動表示結果が確変大当りAまたは確変大当りBとなった場合が、再び画像表示装置5に第1賞球数カウンタの値96SG005Aと第2賞球数カウンタの値96SG005Bが表示される。但し、第1賞球数カウンタの値96SG005Aは、前回までの大当り遊技にて払い出された賞球数が引き継がれる一方で、第2賞球数カウンタの値96SG005Bは、「0」にリセットされる。
また、図8−16(A)及び図8−16(B)に示すように、遊技状態が低確低ベース状態であるときに遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合や普図始動入賞口96SG042に入賞した場合、つまり、遊技者が左遊技領域96SG002Lに向けて遊技球を打ち出すべき低確低ベース状態に右遊技領域96SG002Rに向けて遊技球を打出した場合は、これら遊技球が通過ゲート96SG041を通過したことや遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづいて、左打ち報知演出として画像表示装置5の上部において「左打ちに戻してください」等のメッセージ画像96SG005Dが表示される。尚、本実施の形態では、左打ち報知演出として画像表示装置5にてメッセージ画像96SG005Dを表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、左打ち報知演出は、画像表示装置5での画像表示、スピーカ8L,8Rからの特定音の出力、遊技効果ランプ9の発光等、遊技者に対して遊技球を左遊技領域96SG002Lに向けて打ち出すよう促すことができる演出であればその形態は問わない。
(表示モニタについての説明)
また、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1としては、該パチンコ遊技機1の背面側にベース値等の入賞情報(性能情報)を表示可能な表示モニタ96SG029を設けてもよい。以下、表示モニタ96SG029を設けたパチンコ遊技機1について図8−17〜図8−22にもとづいて説明する。
図8−17に示すように、主基板11上には表示モニタ96SG029が配置されており、これら主基板11と表示モニタ96SG029とは、パチンコ遊技機1の背面側において基板ケース96SG201に収納された状態で配置されている。尚、本実施の形態における基板ケース96SG201は透過性を有する樹脂材等によって構成されているため、表示モニタ96SG029の表示は、該基板ケース96SG201を通して視認可能となっている。
また、パチンコ遊技機1の背面側下部には、各入賞口に入賞した遊技球やアウト口に進入した遊技球をパチンコ遊技機1外に排出するためのノズル(排出口)が設けられており、外ノズル内には、パチンコ遊技機1から排出される遊技球を検出する(発射された遊技球を検出する)ための排出口スイッチ96SG025が設けられている。
図8−18に示すように、基板ケース201には、かしめピン96SG011Bが取り付けられている。このかしめピン96SG011Bが設けられていることにより、主基板11が基板ケース96SG201に完全に封入された状態となり、主基板11に対する不正行為を防止するようになっている。基板ケース96SG201は、かしめられた基板ケース(以下「かしめ基板ケース」ともいう)である。
また、基板ケース201には、主基板11が封入されたことを証明するための封印シール96SG011Sが貼られている。封印シール96SG011Sは例えば基板ケース96SG201における取り外し部分をまたいで貼られている。封印シール96SG011Sは、主基板11からは離れた位置に配置されており、表示モニタ96SG029の真正面など、表示モニタ96SG029の視認性が遮られる位置とは異なる位置に配置されている。このように、表示モニタ96SG029は、封印シール96SG011Sによって隠されない位置に配置されている。
表示モニタ96SG029は、第1表示部96SG029A、第2表示部96SG029B、第3表示部96SG029C及び第4表示部96SG029Dを備えている。第1表示部96SG029A〜第4表示部96SG029Dは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。
表示モニタ96SG029には、性能情報として図8−19(A)に示すリアルタイムベース値と前回累計ベース値とが表示される。尚、項目番号「bL」のリアルタイムベース値とは、通常状態(低確低ベース状態)におけるアウト球60000個毎のベース値(計測中のリアルタイム値)である。より詳細には、リアルタイムベース値は、通常状態において発射された遊技球数であって、60000個に至る迄(0〜59999個)の計測中の遊技球に対する賞球数の割合(%)を示す値である。項目番号「b6」の前回累計ベース値とは、通常状態におけるアウト球60000個毎のベース値(前回計測した累計値)である。より詳細には、前回累計ベース値は、通常状態において発射された遊技球数であって、前回の計測した60000個の遊技球に対する賞球数の割合(%)を示す値である。
尚、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1(CPU103)においては、これらリアルタイムベース値や前回累計ベース値を算出するために、図8−19(B)に示すように、第1一般入賞口(例えば、第2カウントスイッチ96SG023Bが設けられている一般入賞口10)への入賞による賞球数、第2一般入賞口(例えば、第3カウントスイッチ96SG023Cが設けられている一般入賞口10)への入賞による賞球数、第1始動入賞口への入賞による賞球数、第2始動入賞口への入賞による賞球数、大入賞口への入賞による賞球数、打ち込まれた遊技球数をそれぞれ集計している。つまり、パチンコ遊技機1では、低確低ベース状態であるときに、図8−19(B)に示す各値を集計し、これら集計した値を用いてリアルタイムベース値や前回累計ベース値を算出・表示するようになっている。
算出したリアルタイムベース値を表示する際には、図8−19(C)に示すように、表示モニタ96SG029の上位2桁(第1表示部29Aと第2表示部29B)にてリアルタイムベースであることを示す「bL.」を表示(点灯)するとともに、下位2桁(第3表示部29Cと第4表示部29D)にて「00」〜「99」の範囲の数値(%)またはリアルタイムベース値が算出されていないことを示す「――」を表示(点灯)する。また、算出した前回累計ベース値を表示する際には、図8−19(C)に示すように、表示モニタ96SG029の上位2桁(第1表示部29Aと第2表示部29B)にて前回累計ベースであることを示す「b6.」を表示(点灯)するとともに、下位2桁(第3表示部29Cと第4表示部29D)にて「00」〜「99」の範囲の数値(%)または前回累計ベース値が算出されていないことを示す「――」を表示(点灯)する。
尚、本実施の形態における非確変大当りの大当り遊技終了後は、確変制御を実行する一方で時短制御を実行しないようになっているが、非確変大当りの大当り遊技終了後は、確変制御と時短制御の両方を実行しないようにしてもよい。しかしながら、このように非確変大当りの大当り遊技終了後に確変制御と時短制御とを実行しないようにする場合は、遊技球が大入賞口に入賞してから第1カウントスイッチ96SG023Aにて検出されるまでにタイムラグが発生するため、大当り遊技が終了してから第1カウントスイッチ96SG023Aにて遊技球が検出されることによって通常状態(低確低ベース状態)におけるベース値(リアルタイムベース値や前回累計ベース値)が正確に算出されない虞がある。
そこで、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1(CPU103)は、図8−20に示すように、非確変大当りの大当り遊技における最終ラウンドにおいて発射された遊技球e,f,gのうち、非確変大当りの大当り遊技における最終ラウンドが終了するとともにエンディング演出が開始されるタイミング(大入賞口扉が閉鎖されたタイミング)t4から該エンディング演出が終了して遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)に制御されるタイミングt6までの期間T4において、タイミングt4から該タイミングt4にて大入賞口に入賞した遊技球が排出口スイッチ96SG025に検出され得る最も遅いタイミングt5までの期間T5(期間T4の長さ>期間T5の長さ)までの間で排出口スイッチ96SG025にて検出される遊技球eについては、通常状態(低確低ベース状態)におけるアウト球(打ち込み玉数)とカウントしない(性能表示の算出に含めない)ことによって、正確なリアルタイムベース値や前回累計ベース値を算出することができる。
また、本実施の形態では、表示モニタ96SG029においてパチンコ遊技機1におけるリアルタイムベース値や前回累計ベース値を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示モニタ96SG029では、パチンコ遊技機1における役物比率(役比)や連続役物比率(役比)等の他の性能情報を表示してもよいし、パチンコ遊技機1にてエラーが発生した場合には、該エラーが発生した旨を表示してもよい。
例えば、パチンコ遊技機1においてエラーが発生した場合には、図8−21(A)に示すように、表示モニタ96SG029の上位2桁を「――」の点滅表示とするとともに、下位2桁を「――」の点灯表示とすることによってエラーの発生を報知すればよい。更に、パチンコ遊技機1においてエラーが発生した際の表示モニタ96SG029の表示態様としては、例えば、図8−21(B)に示すように、上位2桁にて表示を行わないようにしたり、図8−21(C)に示すように、上位2桁目にてエラーを示す「E」の点滅表示を行ったり、図8−21(D)に示すように、上位2桁にてエラー(Err)を想起する「Er」の点滅表示を行ってもよい。
尚、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1(CPU103)は、算出したリアルタイムベース値や前回累計ベース値を表示モニタ96SG029に表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらリアルタイムベース値や前回累計ベース値の表示は、任意に、或いは所定時間で切替可能となっていてもよい。具体的には、図8−22(A)〜図8−22(E)に示すように、表示モニタ96SG029におけるリアルタイムベース値の表示と前回累計ベース値の表示を5秒毎に切り替えればよい。
更に、パチンコ遊技機1にエラーが発生した場合には、表示モニタ96SG029において、エラーが発生したことを示す表示とリアルタイムベース値の表示と前回累計ベース値の表示とを、5秒間隔毎に切り替えることによって、パチンコ遊技機1にエラーが発生している場合においてもリアルタイムベース値や前回累計ベース値を確認可能としてもよい。
以上、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1にあっては、図8−1に示すように、右遊技領域96SG002Rにおける特別可変入賞球装置96SG007の上流位置に普図始動入賞口96SG042が設けられているので、大当り遊技中に右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球の一部が大入賞口に入賞するよりも前に普図始動入賞口96SG042に入賞するので、大当り遊技の各ラウンドに要する期間の長期化(大当り遊技に要する期間の長期化)を図ることができるので、短時間で払い出される賞球数が過度に多くなる等の過度に高い不健全な遊技性となってしまうことを防ぐことができ、射幸性の上昇を抑えることができる。更に、大当り遊技中に右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球の一部が普図始動入賞口96SG042に入賞することによって普通図柄の変動表示が実行されるので、第2始動入賞口への入賞機会を増加させることもできる。
特に、パチンコ遊技機1は、射幸性を抑えた健全な遊技を実現するための出玉性能に関する試射試験において以下の出玉率に関する基準を満たす必要がある。尚、出玉率とは、発射された遊技球数に対する払い出された遊技球数(賞球数)の割合であり、1分あたり100球(1時間あたり6000球)発射される遊技機を前提としたものである。
1:短時間(1時間)での出玉率が33%〜220%
2:中時間(4時間)での出玉率が40%〜150%
3:長時間(10時間)での出玉率が50%〜133%
特に短時間での出玉率の基準を満たすためには、大当り遊技中において出玉数(賞球数)を下げるか、ラウンド間のインターバル期間を長くする、盤面のレイアウトや特別可変入賞球装置96SG007を球こぼれし易い構造とする必要がある。しかしながら、これらの対策では遊技者が得られる利益(例えば、本来大当り遊技にて得られる賞球数)が低下してしまうため遊技興趣が低下してしまうという問題がる。そこで、本実施の形態では、特別可変入賞球装置96SG007(大入賞口)の上流位置に普図始動入賞口96SG042を設けることによって、大当り遊技中に右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球の一部が普図始動入賞口96SG042に入賞するようにし、大当り遊技中に遊技者が得ることができる賞球数を損ねることなく大当り遊技に要する期間の長期化の長期化を図り、短時間での出玉率が33%〜220%の範囲内に収まるようにしている。
尚、大当り遊技に要する期間を長期化させる案としては、本実施の形態に記載したように大入賞口の上流位置に普図始動入賞口96SG042を設ける他は、大当り遊技中のラウンド遊技間のインターバル(大入賞口が閉鎖状態である期間)を長く設定したり、大入賞口の周辺にアウト口を設ける等が考えられるが、これらの案を採用した場合には、いたずらに大当り遊技の期間が長期化してしまうことや、大当り遊技球であるにもかかわらず遊技球がアウト口に進入することによって賞球が払い出されないといったことにより遊技興趣が低下してしまうことが考えられる。また、大入賞口の上流位置に普図始動入賞口96SG042ではなく一般入賞口10を設けることも考えられるが、遊技球が一般入賞口10に入賞した場合は、該入賞にもとづいて4球以上の賞球を払い出す必要がある。しかしながら、始動入賞口(第1始動入賞口や第2始動入賞口等の特別図柄の始動条件を成立させるための始動入賞口を含む)については賞球数に関する制約が存在しないため、本実施の形態のように大入賞口の上流位置に普図始動入賞口96SG042を設けることによって大当り遊技中の出玉数及び差玉数を低下させること無く、短時間での出玉率の上昇を抑え、射幸性の上昇を抑えることができる。
尚、本実施の形態では、右遊技領域96SG002Rに可変入賞球装置96SG006B、特別可変入賞球装置96SG007、普図始動入賞口96SG042が設けられている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら可変入賞球装置96SG006B、特別可変入賞球装置96SG007、普図始動入賞口96SG042は、特別可変入賞球装置96SG007の上流位置且つ可変入賞球装置96SG006Bの下流位置に普図始動入賞口96SG042が設けられていれば左遊技領域96SG002Lに設けられていてもよい。
また、右遊技領域96SG002Rにおける普図始動入賞口96SG042の女流位置には通過ゲート96SG041も設けられているので、普図始動入賞口96SG042にとともに普通図柄の変動表示が実行される機会を増加させることができ、射幸性の上昇を抑えつつ遊技興趣の低下も抑えることができる。
尚、本実施の形態では、右遊技領域96SG002Rに通過ゲート96SG041を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、通過ゲート96SG041は、右遊技領域96SG002Rではなく左遊技領域96SG002Lに設けてもよいし、右遊技領域96SG002Rと左遊技領域96SG002Lの両方に設けてもよい。更に、右遊技領域96SG002Rにおける通過ゲート96SG041を設ける位置は普図始動入賞口96SG042よりも下流側であってもよいし、右遊技領域96SG002Rと左遊技領域96SG002Lのいずれにも通過ゲート96SG041を設けずともよい。
また、図8−1に示すように、右遊技領域96SG002Rには、通過ゲート96SG041の下流位置且つ普図始動入賞口96SG042の上流位置に可変入賞球装置96SG006Bが設けられているので、普通図柄の変動表示が「当り」となった場合には、右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球が普図始動入賞口96SG042や大入賞口に入賞するよりも前に第2始動入賞口に入賞可能となるので、高確高ベース状態や低確高ベース状態における第2始動入賞口への遊技球の入賞効率、すなわち、第2特別図柄の変動効率を高めることができる。
尚、本実施の形態では、右遊技領域96SG002Rにおける通過ゲート96SG041の下流位置且つ普図始動入賞口96SG042の上流位置に可変入賞球装置96SG006Bを設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、右遊技領域96SG002Rにおける可変入賞球装置96SG006Bを設ける位置は、通過ゲート96SG041の上流位置や普図始動入賞口96SG042の下流位置であってもよい。
また、図8−1に示すように、右遊技領域96SG002Rには可変入賞球装置96SG006Bと普図始動入賞口96SG042が設けられている一方で、左遊技領域96SG002Lには一般入賞口10と入賞球装置6Aが設けられているので、左遊技領域96SG002Lを流下する遊技球によって不当に第2特別図柄や普通図柄の変動表示が実行されてしまうことを防ぐことができる。更に、入賞球装置6Aと特別可変入賞球装置96SG007との間には、右遊技領域96SG002Rと左遊技領域96SG002Lとを仕切る複数の障害釘96SGK1が配設されているので、左遊技領域96SG002Lを流下する遊技球をこれら障害釘96SGK1によって第2始動入賞口、普図始動入賞口96SG042、大入賞口に入賞不能とすることができる。
尚、本実施の形態では、左遊技領域96SG002Lのみに一般入賞口10を設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、右遊技領域96SG002Rに一般入賞口10を設けてもよい。
また、図8−4に示すように、遊技球が各入賞口に入賞した際に払い出される賞球数においては、遊技球が大入賞口に入賞した際に払い出される賞球数が最も多く、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した際に払い出される賞球数は、遊技球が一般入賞口10に入賞した際に払い出される賞球数よりも少ないので、遊技球が普図始動入賞口に入賞した際に払い出される賞球数が大当り遊技状態において遊技球が各入賞口に入賞した際に払い出される賞球数に及ぼす影響を抑えつつ大当り遊技の期間の長期化を図ることができるので、射幸性の上昇を一層抑えることができる。
尚、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1は、遊技状態が通常状態(低ベース状態)である場合には、遊技者が遊技球を左遊技領域96SG002Lに向けて打ち出すことで第1始動入賞口への入賞を狙い、遊技状態が時短状態(低ベース状態)である場合には、遊技者が遊技球を右遊技領域96SG002Rに向けて打ち出すことで遊技球の通過ゲート96SG041への通過や普図始動入賞口96SG042への入賞を狙い、更に普図当りにもとづいて開放状態に制御された第2始動入賞口への入賞を狙う遊技性となっている。そして、本実施の形態では、遊技状態が通常状態であっても遊技者が遊技球を右遊技領域96SG002Rに向けて打ち出すことで通過ゲート96SG041や普図始動入賞口96SG042に遊技球を通過(或いは入賞)させることで普図当りを発生させ、第2始動入賞口を開放状態に制御可能となっている。
しかしながら遊技状態が通常状態である場合は、通過ゲート96SG041や普図始動入賞口96SG042に遊技球が通過(或いは入賞)したとしても、時短状態である場合と比較して、普図当りが発生する確率が極めて低い(図8−6(B)参照)上、普通図柄の変動時間が長尺となる、第2始動入賞口が開放状態に制御される期間が短い等の理由により遊技球が第2始動入賞口に入賞し難いようになっている。このため、仮に遊技者が通常状態において遊技球を右遊技領域96SG002Rに向けて打ち出したとしても、該遊技球の打ち出しによる第2始動入賞口への入賞が遊技に及ぼす影響が無い(或いは極めて小さい)ようになっている。
更に、大当り遊技状態中においては、遊技者が遊技球を右遊技領域96SG002Rに向けて打ち出すことによって、これら遊技球が大入賞口や通過ゲート96SG041、普図始動入賞口96SG042を通過(或いは入賞)可能となっているが、大当り遊技中は時短制御が実施されていないため、遊技球が通過ゲート96SG041を通過したり、普図始動入賞口96SG042に入賞したとしても、前述の理由(普図当りが発生する確率が極めて低い(図8−6(B)参照)上、普通図柄の変動時間が長尺となる、第2始動入賞口が開放状態に制御される期間が短い等)により時短状態よりも遊技球が第2始動入賞口に入賞し難くなっている。つまり、大当り遊技中は、遊技球が通過ゲート96SG041を通過したり普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづいて普通図柄の変動表示が実行されたとしても、時短状態と比較して遊技球が第2始動入賞口に極めて入賞し難いため、第2始動入賞口への入賞が大当り遊技中における有利度(出玉率や役物比率等)に影響を与え難くなっている。
尚、本実施の形態では、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した際に払い出される賞球数が、遊技球が一般入賞口10に入賞した際に払い出される賞球数よりも少ない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した際に払い出される賞球数は、遊技球が一般入賞口10に入賞した際に払い出される賞球数よりも多い或いは同数であってもよい。
また、図8−1に示すように、右遊技領域96SG002Rにおける普図始動入賞口96SG042の周囲には、複数の障害釘96SGK2、96SGK3が配設されているので、これら複数の障害釘96SGK2、96SGK3によって大当り遊技中における普図始動入賞口96SG042への入賞球数を調整することができ、大当り遊技における1ラウンドあたりに要する期間を適宜調整することが可能となっている。
尚、本実施の形態では、複数の障害釘96SGK2、96SGK3を用いて普図始動入賞口96SG042への入賞球数を調整する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、障害釘96SGK2、96SGK3以外の部材や、遊技球を普図始動入賞口96SG042側と大入賞口側とに振り分ける振分装置等を用いて普図始動入賞口96SG042への入賞球数を調整してもよい。
また、本実施の形態では、複数の障害釘96SGK2、96SGK3を用いて普図始動入賞口96SG042への入賞球数を調整する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら複数の障害釘96SGK2、96SGK3を通過ゲート96SG041の周囲に設けることによって遊技球が通過ゲート96SG041を通過する割合を調整するようにしてもよい。しかしながら、このように通過ゲート96SG041の周囲に障害釘96SGK2、96SGK3を設けることによって遊技球が通過ゲート96SG041を通過する割合を低下させた場合は、可変入賞球装置96SG006Bの開放契機(普通図柄の変動表示結果が「当り」となること)が得られ難くなる、つまり、遊技者にとって不利な状態となり遊技興趣が低下してしまう。そこで本実施の形態のように通過ゲート96SG041の周囲に障害釘96SGK2、96SGK3を設けないようにすることによって右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球が通過ゲート96SG041を通過し易くし、可変入賞球装置96SG006Bの開放契機を得られやすくすることで遊技興趣の低下を抑えることができる。
また、確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技中は、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞することによって普図始動口入賞演出が実行されるので、遊技者に対して普図始動入賞口96SG042に遊技球が入賞したことを報知することができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態では、確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技中に遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞することによって普図始動口入賞演出を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技中に普図始動入賞口96SG042に入賞した遊技球に応じて普図始動口入賞演出の演出態様を変化させたり、保留記憶内に変動表示結果が大当りとなる保留記憶が存在するか否かに応じて普図始動口入賞演出の演出態様を異ならせることによって、普図始動口入賞演出の演出態様に対して遊技者を注目させることができるようにしてもよい。
また、右遊技領域96SG002Rにおいて、特別可変入賞球装置96SG007は普図始動入賞口96SG042の下流位置に設けられているので、大当り遊技中に右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球の一部が大入賞口に入賞するよりも前に普図始動入賞口96SG042に入賞可能となるので、普通図柄の変動機会が増加することにより遊技興趣の低下を抑えつつ、大当り遊技の長期化を図ることができる。
尚、本実施の形態では、右遊技領域96SG002Rにおいて、特別可変入賞球装置96SG007が普図始動入賞口96SG042の下流位置に設けられている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特別可変入賞球装置96SG007は、右遊技領域96SG002Rにおける普図始動入賞口96SG042の上流位置に設けられていてもよい。
また、大当り遊技終了後に確変制御と時短制御の両方が実行される大当り遊技(大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBの大当り遊技)中においては、普図始動口入賞演出を実行可能である一方、大当り遊技終了後に時短制御のみが実行される大当り遊技(大当り種別が非確変大当りの大当り遊技)や大当り遊技終了後に確変制御のみが実行される大当り遊技(大当り種別が確変大当りCの大当り遊技)中においては、普図始動口入賞演出が実行されることがないので、普図始動口入賞演出に特別感を付与することができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態では、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBの大当り遊技中は普図始動口入賞演出を実行可能である一方で、大当り種別が非確変大当りや確変大当りCの大当り遊技においては普図始動口入賞演出を実行しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技中であれば大当り種別にかかわらず普図始動口入賞演出を実行可能としてもよい。尚、大当り遊技中であれば大当り種別にかかわらず普図始動口入賞演出を実行可能とする場合は、小当り遊技中に普図始動入賞口96SG042に遊技球が入賞しても普図始動口入賞演出が実行されないこととなる、つまり、確変大当りCの大当り遊技中と小当り遊技中とで普図始動入賞口96SG042に遊技球が入賞したことにより普図始動口入賞演出が実行されるか否かによって遊技状態が確変状態に移行するか否かを遊技者が特定可能となってしまうので、小当り遊技中においても普図始動口入賞演出を実行可能とすることが望ましい。
更に、本実施の形態では、確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技中に遊技球が普図始動入賞口に入賞したことにもとづいて普図始動口入賞演出を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、高確高ベース状態や低確低ベース状態等の大当り遊技状態以外の遊技状態において普図始動入賞口96SG042に遊技球が入賞したことにもとづいて普図始動口入賞演出を実行してもよい。
また、大当り遊技中に遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した場合には普図始動口入賞演出が実行される一方で、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合には普図始動口入賞演出が実行されない、つまり、普図始動入賞口96SG042への入賞に伴う賞球が払い出されたことに応じて普図始動口入賞演出を実行することができるので、賞球の払い出しと普図始動口入賞演出との関連性を明確にすることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態では、大当り遊技中に遊技球が通過ゲート96SG041を通過しても何ら演出を実行しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技中に遊技球が通過ゲート96SG041を通過したことにもとづいて特定の演出を実行することで、遊技者に対して遊技球が通過ゲート96SG041を通過したことを報知するようにしてもよい。
また大当り遊技中は、画像表示装置5において連荘中における大当りにて払い出された賞球数と、当該大当り遊技中に払い出された賞球数と、を表示するとともに、右打ちにより右遊技領域96SG002Rを流下する遊技球が大入賞口や普図始動入賞口96SG042、第2始動入賞口に入賞したことにもとづいて払い出された賞球数のみが反映され、左打ちにより左遊技領域96SG002Lを流下する遊技球が一般入賞口10に入賞したことにもとづいて払い出された賞球数が反映されないようになっているので、右打ちを行う大当り遊技状態であるにもかかわらず一般入賞口10に遊技球が入賞したことにもとづく違和感を遊技者に与えてしまうことを防止できる。
また、本実施の形態では、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合と普図始動入賞口96SG042に入賞した場合とで普通図柄の変動表示が実行可能となるが、図8−2及び図8−4に示すように、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合と普図始動入賞口96SG042に入賞した場合とでCPU103が演出制御基板12に対して出力するコマンドが異なっている(遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合にはゲート通過通知コマンド、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した場合は賞球数通知コマンドをそれぞれ出力)するようになっているので、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合と普図始動入賞口96SG042に入賞した場合とでコマンドの送信を適切に実行することができる。
尚、本実施の形態では、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合と普図始動入賞口96SG042に入賞した場合とでCPU103が演出制御基板12に対して出力するコマンドを異ならせる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103は、普図始動入賞口96SG042に入賞した場合には演出制御基板12に対して賞球数通知コマンドを出力する一方で、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合には、演出制御基板12に対してコマンドを出力しない、または、演出制御基板12に対してコマンドを出力するための処理を実行しないようにしてもよい。つまり、本発明における「特定領域(通過ゲート96SG041)を遊技媒体が通過したときと、特別領域(普図始動入賞口96SG042)に遊技媒体が進入したときとで、異なる内容の制御情報送信処理を実行する」については、CPU103が演出制御基板12に対して送信(出力)するコマンドの内容が異なるのもの、コマンドの送信(出力)を実行しないものを含んでいる。
このように、普図始動入賞口96SG042に入賞した場合にはCPU103が演出制御基板12に対して賞球数通知コマンドを出力する一方で、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合には、演出制御基板12に対してコマンドを出力しない場合は、コマンドを出力する際のCPU103の制御負荷を抑えることができる。
また、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した場合と遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合とでCPU103が演出制御基板12に対して異なるコマンドを主力する場合は、演出制御基板12(演出制御用CPU120)に対して遊技球が通過ゲート96SG041と普図始動入賞口96SG042のどちらを通過したかを適切に通知することができる。
更に、CPU103は、普図始動入賞口96SG042に入賞した場合には演出制御基板12に対して賞球数通知コマンドを出力する(コマンドを送信するための処理を実行する)一方で、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合には、演出制御基板12に対してコマンドを出力するための処理を実行しないようにしてもよい。逆に、CPU103は、普図始動入賞口96SG042に入賞した場合には演出制御基板12に対してコマンドを出力するための処理を実行しないようにする一方で、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合には、演出制御基板12に対して遊技球が通過ゲート96SG041を通過した旨を示すコマンドを出力する(該コマンドを送信するための処理を実行する)ようにしてもよい。
また、CPU103は、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことに応じて該普図始動入賞口96SG042への入賞にもとづく賞球数通知コマンドを演出制御基板12に対して出力するので、CPU103は、演出制御基板12に対して遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづく賞球数を適切に通知できる。
尚、本実施の形態では、CPU103は、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづく賞球数通知コマンドを演出制御基板12に対して出力することで、演出制御基板12に対して遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづく賞球数を通知する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103は、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した場合は、遊技球が該普図始動入賞口96SG042へ入賞したことに応じたコマンド(普図始動口入賞通知コマンド)を演出制御基板12に対して出力してもよい。この場合、演出制御基板(演出制御用CPU120)は、普図始動口入賞通知コマンドを受信したことにもとづいて遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづく賞球数を特定すればよい。更に、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態中に普図始動口入賞通知コマンドを受信したことにもとづいて普図始動口入賞演出を実行する一方で、低確低ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態等の大当り遊技状態以外の遊技状態において普図始動口入賞通知コマンドを受信しても普図始動口入賞演出を実行しないようにすればよい。
また、左遊技領域96SG002Lに向けて遊技球を打ち出す通常状態(低確低ベース状態)において遊技球が右遊技領域96SG002Rに設けられている通過ゲート96SG041を通過した場合や普図始動入賞口96SG042に入賞した場合は、CPU103が演出制御基板12に対してゲート通過通知コマンドを出力することによって演出制御用CPU120が左打ち報知演出を実行するので、遊技者に対して遊技球を左遊技領域96SG002Lに向けて打ち出すよう促すことができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態では、低確低ベース状態において遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合や普図始動入賞口96SG042に入賞した場合に左打ち報知演出を実行して遊技者に対して遊技球を左遊技領域96SG002Lに向けて打ち出すよう促す形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、右打ちを行う高確高ベース状態、低確高ベース状態、大当り遊技状態において遊技球が左遊技領域96SG002Lに設けられている一般入賞口10や第1始動入賞口に入賞した場合は、遊技者に対して遊技球を右遊技領域96SG002Rに向けて打ち出すよう促す演出(右打ち報知演出)を実行するようにしてもよい。
また、本実施の形態には、以下に示す第2発明も含まれている。つまり、従来の遊技機としては、例えば、特開2017−63808号公報に記載されているものがある。しかしながら特開2017−63808号公報に記載されている遊技機にあっては、遊技媒体がいずれの特定領域を通過しても何ら演出が実行されず、遊技興趣を向上できないという問題がある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第2発明の手段1の遊技機として、
普通識別情報(例えば、普通図柄)の可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体の通過経路のうちの特定経路(例えば、上方経路96SG002C)を通過する遊技媒体が流下可能な特定遊技領域(例えば、右遊技領域96SG002R)に設けられ、遊技媒体の通過によって普通識別情報の可変表示が実行可能となる特定領域(例えば、通過ゲート96SG041)と、
前記特定遊技領域に設けられ、普通識別情報の可変表示結果にもとづいて非所定状態(例えば、閉鎖状態)から該非所定状態よりも遊技媒体が進入し易い所定状態(例えば、開放状態)に変化可能な普通可変装置(例えば、可変入賞球装置96SG006B)と、
前記特定遊技領域における前記特定領域の下流側に設けられ、非特定状態(例えば、閉鎖状態)から該非特定状態よりも遊技媒体が進入し易い特定状態(例えば、開放状態)に変化可能な特別可変装置(例えば、特別可変入賞球装置96SG007)と、
前記特定遊技領域における前記特定領域の下流側に設けられ、遊技媒体の進入によって普通識別情報の可変表示が実行可能となる特別領域(例えば、普図始動入賞口96Sg042)と、
演出を制御可能な演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記演出制御手段は、前記特別領域に遊技媒体が進入したことにもとづいて特別演出(例えば、普図始動口入賞演出や画像表示装置5における賞球数表示)を実行可能である
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、特別領域への遊技媒体の進入にもとづいて特別演出が実行されるため、遊技興趣を向上できる。
更には、第2発明の手段2の遊技機として、
特別識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
特別識別情報の可変表示結果にもとづいて前記特別可変装置が前記特定状態に変化する有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が特別図柄プロセス処理を実行する部分)を備え、
前記特別可変装置は、前記特別領域の下流側に設けられている(例えば、図8−1に示すように、特別可変入賞球装置96SG007が普図始動入賞口96SG042の下流位置に設けられている部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、興趣の低下を抑えつつ、有利状態の長期化を図ることができる。
更には、第2発明の手段3の遊技機として、
特別識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
特別識別情報の可変表示結果にもとづいて前記特別可変装置が前記特定状態に変化する有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が特別図柄プロセス処理を実行する部分)を備え、
前記特別演出は、前記有利状態にて実行可能な演出であり、
前記有利状態は、第1有利状態(例えば、確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態)と、該第1有利状態とは遊技者にとっての有利度が異なる第2有利状態(例えば、確変大当りCや非確変大当りの大当り遊技状態)と、を含み、
前記演出制御手段は、前記第1有利状態において前記特別演出を実行可能であるが、前記第2有利状態において前記特別演出を実行しない(例えば、図8−13に示すように、確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技中は普図始動口入賞演出を実行可能であるが、確変大当りCや非確変大当りの大当り遊技中は普図始動口入賞演出を実行しない部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、特別演出に特別感を付与することができるので、遊技興趣を向上できる。
更には、第2発明の手段4の遊技機として、
前記特別領域は、遊技媒体の進入にもとづいて遊技価値(例えば、賞球)が付与される領域であって、
前記演出制御手段は、前記特別領域に遊技媒体が進入したことにもとづいて前記特別演出を実行可能であるが、前記特定領域に遊技価値が進入したことにもとづいて前記特別演出を実行しない(例えば、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづいて普図始動口入賞演出を実行するが、遊技球が通過ゲート96SG041を通過してことにもとづいて普図始動口入賞演出を実行しない部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、の特徴によれば、遊技価値の付与に応じて特別演出を実行することができるので、遊技価値の付与と特別演出の関連性を明確にすることができ、遊技興趣を向上できる。
更には、第2発明の手段5の遊技機として、
特別識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記特定遊技領域以外の遊技媒体が流下可能な所定遊技領域(例えば、左遊技領域96SG002L)に設けられ、遊技媒体の進入にもとづいて遊技価値が付与される所定領域(例えば、一般入賞口10)と、
特別識別情報の可変表示結果にもとづいて前記特別可変装置が前記特定状態に変化する有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
付与された遊技価値数を表示可能な表示手段(例えば、画像表示装置5)と、
を備え、
前記特別演出は、前記有利状態において前記表示手段に表示されている遊技価値数を更新表示する更新表示演出(例えば、画像表示装置5における賞球数表示)であり、
前記演出制御手段は、前記特別領域に遊技媒体が進入したことにもとづいて前記更新表示演出を実行するが、前記所定領域に遊技媒体が進入したことにもとづいて前記更新表示演出を実行しない(例えば、図8−14に示すように、普図始動入賞口や大入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口への入賞である場合は賞球数表示の更新表示を行い、一般入賞口10への入賞である場合は賞球数表示を更新しない部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、有利状態であるときに、所定領域に遊技媒体が進入したことにもとづく違和感を遊技者に与えしまうことを防止できる。
また、本実施の形態には、以下に示す第3発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2017−63808号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2017−63808号公報に記載の遊技機にあっては、遊技媒体がいずれの特定領域を通過しても何ら制御情報の送信が実行されないため、該制御情報の送信(制御情報送信処理)を適切に実行できないという問題がある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第3発明の手段1の遊技機として、
普通識別情報(例えば、普通図柄)の可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体の通過経路のうちの特定経路(例えば、上方経路96SG002C)を通過する遊技媒体が流下可能な特定遊技領域(例えば、右遊技領域96SG002R)に設けられ、遊技媒体の通過によって普通識別情報の可変表示が実行可能となる特定領域(例えば、通過ゲート96SG041)と、
前記特定遊技領域に設けられ、普通識別情報の可変表示結果にもとづいて非所定状態(例えば、閉鎖状態)から該非所定状態よりも遊技媒体が進入し易い所定状態(例えば、開放状態)に変化可能な普通可変装置(例えば、可変入賞球装置96SG006B)と、
前記特定遊技領域に設けられ、非特定状態(例えば、閉鎖状態)から該非特定状態よりも遊技媒体が進入し易い特定状態(例えば、開放状態)に変化可能な特別可変装置(例えば、特別可変入賞球装置96SG007)と、
前記特定遊技領域に設けられ、遊技媒体の進入によって普通識別情報の可変表示が実行可能となる特別領域(例えば、普図始動入賞口96SG042)と、
遊技の進行を制御可能であり、制御情報を送信するための制御情報送信処理を実行可能な遊技制御手段(例えば、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行する部分)と、
演出を制御可能な演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記遊技制御手段は、前記特定領域を遊技媒体が通過したときと、前記特別領域に遊技媒体が進入したときとで、異なる内容の制御情報送信処理を実行する(例えば、CPU103は、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した場合には賞球数通知コマンドを送信し、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合にはゲート通過通知コマンドを送信する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技媒体が通過した領域が特定領域であるか特別領域であるかで異なる内容の制御情報送信処理が実行されるので、制御情報送信処理を適切に実行できる。
更には、第3発明の手段2の遊技機として、
普通識別情報(例えば、普通図柄)の可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体の通過経路のうちの特定経路(例えば、上方経路96SG002C)を通過する遊技媒体が流下可能な特定遊技領域(例えば、右遊技領域96SG002R)に設けられ、遊技媒体の通過によって普通識別情報の可変表示が実行可能となる特定領域(例えば、通過ゲート96SG041)と、
前記特定遊技領域に設けられ、普通識別情報の可変表示結果にもとづいて非所定状態(例えば、閉鎖状態)から該非所定状態よりも遊技媒体が進入し易い所定状態(例えば、開放状態)に変化可能な普通可変装置(例えば、可変入賞球装置96SG006B)と、
前記特定遊技領域に設けられ、非特定状態(例えば、閉鎖状態)から該非特定状態よりも遊技媒体が進入し易い特定状態(例えば、開放状態)に変化可能な特別可変装置(例えば、特別可変入賞球装置96SG007)と、
前記特定遊技領域に設けられ、遊技媒体の進入によって普通識別情報の可変表示が実行可能となる特別領域(例えば、普図始動入賞口96SG042)と、
遊技の進行を制御可能であり、制御情報を送信するための制御情報送信処理を実行可能な遊技制(例えば、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行する部分)と、
演出を制御可能な演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記遊技制御手段は、前記特定領域を遊技媒体が通過したときと、前記特別領域に遊技媒体が進入したときとで、制御情報送信処理の実行の有無が異なる(例えば、CPU103は、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した場合には賞球数通知コマンドを送信し、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合にはコマンドを送信するための処理を実行しない部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技媒体が通過した領域が特定領域であるか特別領域であるかで制御情報送信処理の実行有無が異なるので、制御情報送信処理を適切に実行できる。
更には、第3発明の手段3の遊技機として、
特別識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
特別識別情報の可変表示結果にもとづいて前記特別可変装置が前記特定状態に変化する有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が特別図柄プロセス処理を実行する部分)を備え、
前記特別可変装置は、前記特別領域の下流側に設けられている(例えば、図8−1に示すように、特別可変入賞球装置96SG007が普図始動入賞口96SG042の下流位置に設けられている部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、興趣の低下を抑えつつ、有利状態の長期化を図ることができる。
更には、第3発明の手段4の遊技機として、
前記特別領域は、遊技媒体の進入にもとづいて遊技価値(例えば、賞球)が付与される領域であって、
前記遊技制御手段は、前記制御情報送信処理において、前記特別領域に遊技媒体が進入したことにもとづいて、付与される遊技価値の量に関する遊技価値付与情報(例えば、賞球数通知コマンド)を出力可能である
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、演出制御手段に対して特別領域に遊技媒体が進入したことにもとづいて付与された遊技価値数を適切に通知することができる。
更には、第3発明の手段5の遊技機として、
前記遊技制御手段は、前記制御情報送信処理において、前記特別領域に遊技媒体が進入したことに関する進入情報(例えば、賞球数通知コマンドや普図始動口入賞通知コマンド)を出力可能であって、
前記演出制御手段は、前記進入情報が出力されたことにもとづいて特別演出を実行可能である(例えば、賞球数通知コマンドや普図始動口入賞通知コマンドを受信したことにもとづいて普図始動口入賞演出を実行する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、特別領域への遊技媒体の進入にもとづいて特別演出が実行されるため、遊技興趣を向上できる。
更には、第3発明の手段6の遊技機として、
前記遊技制御手段は、前記制御情報送信処理において、前記特定領域に遊技媒体が進入したときと前記特別領域に遊技媒体が進入したときとのいずれか一方にて情報を出力しない(例えば、CPU103は、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した場合には賞球数通知コマンドを送信し、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合にはコマンドを送信するための処理を実行しない部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、制御情報送信処理として情報を出力しない場合があるので、制御情報送信処理における遊技制御手段の制御負荷を抑えることができる。
更には、第3発明の手段7の遊技機として、
前記遊技制御手段は、前記特定領域に遊技媒体が進入したときと前記特別領域に遊技媒体が進入したときとで、前記制御情報送信処理として出力する情報が異なる(例えば、CPU103は、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞した場合には賞球数通知コマンドを送信し、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合にはゲート通過通知コマンドを送信する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技媒体が通過した領域が特定領域であるか特別領域であるかで、制御情報送信処理として異なる情報が出力されるので、演出制御手段に対して遊技媒体が通過した領域を適切に通知することができる。
更には、第3発明の手段8の遊技機として、
前記遊技制御手段は、前記普通可変装置が前記所定状態に変化する頻度が高いが前記特別可変装置が前記特定状態に変化しない特別状態(例えば、高確高ベース状態や低確高ベース状態)と、前記普通可変装置が前記所定状態に変化する頻度が前記特別状態よりも低いが前記特別可変装置が前記特定状態に変化する有利状態(例えば、大当り遊技状態)とに制御可能であって、
前記演出制御手段は、前記有利状態及び前記特別状態でないときに遊技媒体が前記特定領域に進入したことにもとづいて、前記特定遊技領域以外の遊技媒体が流下可能な所定遊技領域に向けて遊技媒体を発射することを促す促進演出を実行可能である(例えば、低確低ベース状態において遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづいて左打ち報知演出を実行する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技者に対して適切な遊技を促すことができる。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技中において画像表示装置5に第1賞球数カウンタの値96SG005Aや第2賞球数カウンタの値96SG005Bを表示し、大入賞口や普図始動入賞口96SG042、第2始動入賞口への入賞が発生する毎にこれら第1賞球数カウンタの値96SG005Aや第2賞球数カウンタの値96SG005Bの表示を賞球数分更新する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技中における普図始動入賞口96SG042への入賞に伴う賞球については、大当り遊技の終了時等にまとめて第1賞球数カウンタの値96SG005Aや第2賞球数カウンタの値96SG005Bに追加して更新表示してもよい。
また、前記実施の形態では、特別図柄が大当りを示す組み合わせで導出表示された場合、自動的に大当り遊技が開始される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、右遊技領域96SG002Rに役連作動ゲートを設け、特別図柄が大当りを示す組み合わせで導出表示された場合に遊技球が該役連作動ゲートを通過したことにもとづいた大当り遊技が開始されるようにしてもよい。尚、役連作動ゲートは通過ゲート96SG041と同一体としてもよい。更に、通過ゲート96SG041と役連作動ゲートとを同一体とする場合、CPU103は、遊技球が普図始動入賞口96SG042に入賞したことにもとづいて演出制御基板12に対して賞球数通知コマンドを出力する一方で、遊技球が通過ゲート96SG041を通過した場合は、役連作動ゲートを通過したとして、演出制御基板12に対して該役連作動ゲートを通過したことを示すコマンド(役連作動ゲート通過コマンド)を出力してもよい。
1 パチンコ遊技機
2 遊技盤
4A 第1特別図柄表示装置
4B 第2特別図柄表示装置
5 画像表示装置
11 主基板
12 演出制御基板
103 CPU
120 演出制御用CPU

Claims (1)

  1. 普通識別情報の可変表示と、特別識別情報の可変表示とを実行可能な遊技機であって、
    遊技媒体が流下可能な遊技領域に設けられ、普通識別情報の可変表示結果にもとづいて非所定状態から該非所定状態よりも遊技媒体が進入し易い所定状態に変化可能な普通可変装置と、
    前記遊技領域に設けられ、特別識別情報の可変表示結果にもとづいて非特定状態から該非特定状態よりも遊技媒体が進入し易い特定状態に変化可能な特別可変装置と、
    前記普通可変装置が前記所定状態に変化する頻度が非特別状態よりも高い特別状態と、前記特別可変装置が前記特定状態に変化する有利状態とに制御可能な遊技制御手段と、
    を備え、
    前記遊技制御手段は、前記有利状態に制御しているときに前記非特別状態とし、
    前記遊技領域における前記特別可変装置の上流位置には、遊技媒体の進入によって普通識別情報の可変表示が実行可能となるとともに該進入した遊技媒体が該遊技領域外に排出される特別領域が設けられている
    ことを特徴とする遊技機。
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