JP2019052936A - 圧力測定装置、及び圧力測定方法 - Google Patents

圧力測定装置、及び圧力測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ダイアフラムを備える圧力センサを用いてトノメトリ法により圧力測定を行う場合において、測定対象の張力の影響を排除し、正確な圧力値を測定する技術を提供すること。【解決手段】本発明に係る圧力測定装置1は、流体で満たされた内部空間と湾曲面を有する表層を備えた測定対象物の内圧を、トノメトリ法により測定する装置であって、ダイアフラム111Aを備える圧力センサ111と、前記圧力センサを前記測定対象物に押し付ける押圧手段12と、各種演算を行い装置の働きを制御する制御手段と、を有しており、前記制御手段は、前記圧力センサの前記測定対象物との接触面における、前記ダイアフラムの法線方向の変位の値yを取得し、該取得された変位の値に基づいて、前記測定対象物に作用する張力Tの影響を排除する、ことを特徴とする。【選択図】図7

Description

本発明は内部が流体で満たされた物体の圧力を測定する技術に関する。
従来から、流体で満たされた内部空間を有する測定対象物の内部圧力を測定する方法として、トノメトリ法が知られており、この原理を用いた血圧測定(即ち血管の内圧測定)方法が周知技術となっている。具体的には、体表付近の血管に圧力センサを押し付けて、自然状態では湾曲面である血管壁に平坦部を生じさせ、これによって血管壁に作用する張力の影響を減殺することで血管の内圧と外圧をバランスさせ、非侵襲的に血圧を測定する(例えば特許文献1参照)。
このようなトノメトリ法により測定対象物の内圧を測定するためには、単に圧力センサを測定対象物に押し当てればよいのではなく、圧力センサの押圧方向と垂直な方向に平坦面が生じるようにして圧力センサを密着させる必要がある。このようにしなければ、測定対象物に作用する張力の影響を減殺することができず、正確な圧力値を測定することができない。
ところが、測定対象物に対して、圧力測定に適した平坦面を生じるように圧力センサを押し付けてその状態を維持するのは容易とはいえず、圧力センサの押圧方向と測定対象の平坦面との角度のずれにより、正確に圧力値を測定できないというケースも多い。
これに対し、測定装置にxyz三軸センサを用いて、押圧方向(z軸)のみの圧力だけでなく、押圧方向と直交する方向(x軸、y軸)の圧力も検出し、このようなずれに起因する誤差を補正して、測定対象の圧力値を正確に測定する技術が提案されている(特許文献2)。しかしながら、このような三軸センサを用いる方法では、装置コストが高くなるという問題がある。
一方、一のダイアフラム上に歪みゲージが配置されるような一般的な圧力センサを用いる場合には、適切な平坦面が生じるように圧力センサを押し付けた場合であっても、ミクロ的にはダイアフラムに測定対象物の湾曲面に由来する変位が生じてしまう。このような測定対象物の湾曲面に由来する変位(以下、歪みともいう)が生じた部分では、測定対象物の張力の影響を排除することができず、結局は測定対象物の内圧を正確には計測できないという問題があった。
特開平6−14892号公報 特開2011−239840号公報
上記のような状況に鑑みて、本発明は、ダイアフラムを備える圧力センサを用いてトノメトリ法により圧力測定を行う場合において、測定対象の張力の影響を排除し、正確な圧力値を測定する技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る圧力測定装置は、流体で満たされた内部空間
と湾曲面を有する表層を備えた測定対象物の内圧を、トノメトリ法により測定する装置であって、ダイアフラムを備える圧力センサと、前記圧力センサを前記測定対象物に押し付ける押圧手段と、各種演算を行い装置の働きを制御する制御手段と、を有しており、前記制御手段は、前記圧力センサの前記測定対象物との接触面における、前記ダイアフラムの法線方向の変位の値を取得し、該取得された変位の値に基づいて、前記測定対象物に作用する張力の影響を排除する、ことを特徴とする。
このような装置であると、ダイアフラムを備える圧力測定装置により湾曲面に囲われた中空部に流体を有する物体の内圧を測る際に、装置の原理上避けることができないダイアフラムの歪み部分で生じる張力の影響を排除して、測定対象物の正確な内圧を測定することができる。なお、前記ダイアフラムの法線方向の変位の値は、前記圧力センサの出力に基づいて算出するのであってもよいし、前記圧力センサとは別の計測手段を用いて計測するのであってもよい。
また、前記圧力測定装置は、ダイアフラムの弾性がそれぞれ異なる複数の前記圧力センサを有しており、前記制御手段は、該複数の圧力センサにおける前記ダイアフラムの法線方向の変位の値を取得し、該取得された複数の変位の値と、それぞれの値が取得されたときの圧力センサの出力値とを用いて、前記測定対象物に作用する張力の影響を排除した内圧測定値を算出する、ものであってもよい。
このような構成であると、ダイアフラムの弾性の違いに応じて得られた複数の変位の値と各変位の値が取得された際の、対応する各圧力センサの出力値とを用いて、張力の影響及び測定対象の内圧を未知数とした連立方程式を立てることができ、これによって張力の影響を消し(排除し)、計算によって測定対象物の内圧を求めることが可能になる。
また、前記押圧手段は、異なる押圧力で複数回前記圧力センサを前記対象物に押圧し、前記制御手段は、前記異なる押圧力による複数回の押圧それぞれについて、前記ダイアフラムの法線方向の変位の値を取得し、該取得された複数の変位の値と、それぞれの値が取得されたときの圧力センサの出力値とを用いて、前記測定対象物に作用する張力の影響を排除した内圧測定値を算出する、ものであってもよい。
このようにすると、圧力センサの数を増やさずとも、上記と同じく計算によって測定対象物の内圧を求めることが可能になるため、よりコストに優れた装置を提供することができる。
また、前記圧力センサは、前記ダイアフラムを備える面が壁の一部となっている密閉空間をさらに備え、前記密閉空間内の圧力を取得するセンサ内圧取得手段と、前記密閉空間内を加圧及び減圧するセンサ内圧調整手段と、を有しており、前記制御手段は、前記圧力センサが前記測定対象物に押し付けられた状態で、前記ダイアフラムの法線方向の変位の値が0になるように前記密閉空間内の圧力を調整し、該変位の値が0となった状態の前記密閉空間内の圧力の値を、前記測定対象物の内圧の値とすることで、前記測定対象物に作用する張力の影響を排除する、ものであってもよい。
圧力センサの押しつけにより測定対象物に平坦面が生じている状態で、上記の様にダイアフラムの法線方向の変位の値が0になると、当該ダイアフラムの当接部位では張力の影響が無いことになる。即ち、ダイアフラムの法線方向の変位の値を0にしている前記密閉空間内圧力と、測定対象物の内圧とは張力の影響を受けない状態でバランスしていることになるため、当該密閉空間内の圧力の値を測定対象物の内圧の値とすることで、張力の影響を排除して測定対象物の正確な内圧を測定することができる。
また、前記内圧調整手段は、異なる圧力で複数回加圧し、前記制御手段は、前記異なる圧力による複数回の加圧それぞれについて、前記ダイアフラムの法線方向の変位の値を取得し、該取得された複数の変位の値と、それぞれの値が取得されたときの前記密閉空間内の圧力の値とを用いて、前記測定対象物に作用する張力の影響を排除した内圧測定値を算出する、ものであってもよい。
このようにすると、ダイアフラムを完全平坦化する必要がないので複雑で精密な圧力制御が不要となり、よりコストに優れた装置を提供することができる。
また、本発明に係る圧力測定方法は、流体で満たされた内部空間と湾曲面を有する表層を備えた測定対象物の内圧を、ダイアフラムを備える圧力センサを用いてトノメトリ法により測定する方法であって、前記圧力センサが前記測定対象物に押し付けられた接触面における、前記ダイアフラムの法線方向の変位の値を取得する、歪み取得ステップと、前記歪み取得ステップで取得された前記ダイアフラムの法線方向の変位の値に基づいて、前記測定対象物に作用する張力の影響を排除する、張力成分排除ステップと、を有する。
このような方法であると、湾曲面に囲われた中空部に流体を有する物体の内圧を、ダイアフラムを備える圧力センサを用いて測る際に、ダイアフラムの歪み部分で生じる張力の影響を排除して、測定対象物の正確な内圧を測定することができる。
また、前記歪み取得ステップでは、前記ダイアフラムの法線方向の変位の値を複数取得し、前記張力成分排除ステップでは、前記歪み取得ステップで取得された複数の値と、それぞれの値が取得されたときの圧力センサの出力値とを用いて、前記測定対象物に作用する張力の影響を排除した内圧測定値を算出するようにしてもよい。
このような方法であると、得られたダイアフラムの変位についての複数の値と、各変位の値が取得された際の、対応する各圧力センサの出力値とを用いて、張力の影響及び測定対象の内圧を未知数とした連立方程式を立てることができ、これによって張力の影響を消し(排除し)、計算によって測定対象物の内圧を求めることが可能になる。
また、前記歪み取得ステップでは、ダイアフラムの弾性が異なる複数の圧力センサにより、前記測定対象物の複数の部位の前記変位の値を取得するようにしてもよい。
また、前記歪み取得ステップでは、圧力センサが異なる押圧力で複数回測定対象物に押圧されることで、当該異なる押圧力に応じた前記ダイアフラムの法線方向の変位の値を複数回取得するようにしてもよい。
また、前記圧力センサは前記ダイアフラムを備える面が壁の一部となっている密閉空間を内部にさらに備えており、前記張力成分排除ステップでは、前記圧力センサが前記測定対象物に押し付けられた状態において、前記ダイアフラムの法線方向の変位の値が0になるように、前記密閉空間内を加圧し、当該加圧後の密閉空間内の圧力の値とすることで、前記測定対象物に作用する張力の影響を排除するものであってもよい。
また、前記圧力センサは前記ダイアフラムを備える面が壁の一部となっている密閉空間を内部にさらに備えており、前記歪み取得ステップでは、前記圧力センサが前記測定対象物に押し付けられた状態において、前記密閉空間を異なる圧力で複数回制御することで、当該異なる圧力に応じた前記ダイアフラムの法線方向の変位の値を複数回取得するようにしてもよい。
本発明によれば、ダイアフラムを備える圧力センサを用いてトノメトリ法により圧力測定を行う場合において、測定対象の張力の影響を排除し、正確な圧力値を測定する技術を提供することができる。
図1は、実施例1の圧力測定装置の全体構成を示すブロック図である。 図2は、実施例1の圧力測定装置の計測部が、測定対象物に取り付けられた状態を示す模式図である。 図3は、実施例1の圧力測定装置の計測部の構造と計測時の状態を模式的に示す断面図である。 図4は、実施例1の圧力測定装置のセンサ部の測定対象物と接する側の面を表す図である。 図5は、実施例1の圧力測定装置の制御部の機能構成の概略を示すブロック図である。 図6は、実施例1の圧力測定装置が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図7は、測定対象物に圧力測定装置を押し当てた際の当接部位の状態を説明する概略断面図である。 図8Aは、実施例1の圧力測定装置の計測部を測定対象物に押し当てた際の第1の圧力センサと測定対象物の状態を表す概略断面図であり、図8Bは実施例1の圧力測定装置の計測部を測定対象物に押し当てた際の第2の圧力センサと測定対象物の状態を表す概略断面図である。 図9は、実施例1の変形例に係る圧力測定装置の機能構成を表すブロック図である。 図10は、実施例1の変形例に係る圧力測定装置による内圧測定処理の流れを表すフローチャートである。 図11は、実施例2に係る圧力測定装置のセンサ部の構成を示す概略断面図である。 図12は、実施例2に係る圧力測定装置による内圧測定処理の流れを表すフローチャートである。 図13は、実施例2の変形例に係る圧力測定装置の機能構成を表すブロック図である。 図14は、実施例2の変形例に係る圧力測定装置による内圧測定処理の流れを表すフローチャートである。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
まず、図1〜図8に従って、本発明の実施例1について説明する。本実施例に係る圧力測定装置は、湾曲面に囲われた内部空間に流体を有する物体の内圧を、トノメトリ法により測定可能な装置である。ここで、トノメトリ法とは、測定対象物の表層を適切な圧力で押圧して平坦な箇所が生じるようにし、これによって測定対象物表面に作用する張力の影響を抑制して、当該平坦部分における測定対象物の内圧と外圧とをバランスさせ、測定対象物の内圧を計測する方法である。
(圧力測定装置の構成)
図1は、本実施例の圧力測定装置1の全体構成を示すブロック図である。圧力測定装置1は、概略、計測部10、制御部20、入力部30、記憶部40、出力部50を有する。なお、圧力測定装置1は、測定時に測定対象物を固定台に載置して用いられるような据え置き型の装置であってもよいし、測定対象物に装着して用いられるような可搬型の装置としてもよい。
計測部10は、センサ部11により測定対象物の内圧を計測する。図2は計測部10が、測定対象物(例えば、送水ホース)に取り付けられた状態を示す模式図、図3は計測部10の構造と計測時の状態を模式的に示す断面図である。図2、図3に示すように計測部10は、センサ部11と、センサ部11を測定対象物に対して押圧するための押圧機構12とを備え、センサ部11が測定対象物の表層に接するように配置される。
図4はセンサ部11の測定対象物と接する側の面を表す図である。図4に示すように、センサ部11には、第1の圧力センサ111と、第2の圧力センサ112とが並べて配置されており、センサの並び方向Aと測定対象物の長手方向とが一致するようにして計測部10が測定対象物に取り付けられる。
第1、第2それぞれの圧力センサは、円形のダイアフラムとその上に形成された感圧素子を備えており、圧力を受けたダイアフラムを介して当該感圧素子が歪むことによって発生する電気抵抗の変化を検出するものである。即ち、ダイアフラムに変位(歪み)が生じた場合に、該変位を計測することができるようになっている。
第1の圧力センサ111のダイアフラム(以下、第1ダイアフラムという)111Aと、第2の圧力センサのダイアフラム(以下、第2ダイアフラムという)112Aとは厚みが異なっており、第1ダイアフラム111Aが第2ダイアフラム112Aに比べて薄くなっている。即ち、第1ダイアフラム111Aは第2ダイアフラム112Aよりも弾性率が小さく、同一の押圧力で測定対象物に押し付けられた場合には、第1ダイアフラム111Aの方がより大きく変位することになる。なお、本実施例では、各ダイアフラムの厚みが異なる構成であるが、ダイアフラム毎に弾性率が異なる構成であればよく、例えば、ダイアフラムの材質などを変えることにより、ダイアフラム毎の弾性率が異なるようにしてもよい。
押圧機構12は、例えば、空気袋とこの空気袋の内圧を調整するポンプとにより構成される。制御部20がポンプを制御し空気袋の内圧を高めると、空気袋の膨張により各圧力センサが測定対象物表面に押し当てられる。なお、押圧機構12は、押圧力を調整可能であれば何でもよく、空気袋を用いたものに限定されない。
制御部20は、圧力測定装置1の各部の制御、測定したデータの記録・分析、データの入出力などの各種処理を行う。制御部20は、プロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、などを含む。後述する制御部20の機能は、プロセッサがROM又は記憶部40に記憶されているプログラムを読み込み実行することにより実現される。RAMは、制御部20が各種処理を行う際のワークメモリとして機能する。
入力部30は、ユーザに対し操作インターフェースを提供する。例えば、操作ボタン、スイッチ、タッチパネルなどを用いることができる。
記憶部40は、データの記憶及び読み出しが可能な記憶媒体であり、制御部20で実行されるプログラム、計測部10から得られた計測データ、計測データを処理することで得られた各種のデータなどを記憶する。記憶部40は例えばフラッシュメモリが用いられる。記憶部40は、メモリカード等の可搬型のものであってもよいし、圧力測定装置1に内
蔵されていてもよい。
出力部50は、ユーザに対し情報出力を行うインターフェースを提供する。例えば、液晶ディスプレイ、スピーカなどを用いる事ができる。この他にも、液晶ディスプレイ以外の表示装置、スピーカ以外の音声出力装置、他のデバイスとの間でデータ通信を行う通信装置などを用いる事もでき、通信装置におけるデータ通信方式は、有線であってもよいし無線によるものであってもよい。また、これらを組み合わせて用いる事も可能である。
(制御部の機能)
図5は制御部20の機能構成の概略を示すブロック図である。図5に示すように、制御部20は、基本的な機能として、第1センサ出力値保持部21、第2センサ出力値保持部22、第1ダイアフラム変位値取得23、第2ダイアフラム変位値取得部24、内圧算出部25、を有している。本実施例では、制御部20が必要なプログラムを実行することによってこれらの各部の機能を発揮する。
第1センサ出力値保持部21は、第1の圧力センサ111の感圧素子から電気信号で出力された圧力値を保持する機能であり、第2センサ出力値保持部22は、第2の圧力センサ112の感圧素子から電気信号で出力された圧力値を保持する機能である。
第1ダイアフラム変位値取得部23は、センサ部11が測定対象物に押し付けられたことによる第1ダイアフラム111Aの変位の値を取得する機能であり、第2ダイアフラム変位値取得部24は、同じく第2ダイアフラム112Aの変位の値を取得する機能である。なお、本実施例では後述のように、第1の圧力センサ111及び第2の圧力センサ112それぞれの出力値に基づいて、各ダイアフラムの変位の値を算出する。
内圧算出部25は後述のように、第1センサ出力値保持部21、第2センサ出力値保持部22、第1ダイアフラム変位値取得部23、第2ダイアフラム変位値取得部24から得られる値に基づいて、所定の計算式により、測定対象物の張力の影響を排除して、内圧を算出する機能である。
(内圧測定のための処理)
続けて、本実施例における圧力測定装置1において、測定対象物の内圧を測定する処理について説明する。図6は、本実施例に係る圧力測定装置1が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。図6が示すように、制御部20は、まず計測部10の押圧機構12を制御し、測定対象物の表層に平坦部が生じるように、センサ部11を測定対象物に押し付け、その押圧力を適切な状態に維持する(ステップS101)。次に、センサ部11の第1の圧力センサ111、第2の圧力センサ112からそれぞれの出力値、及び第1ダイアフラム111A、第2ダイアフラム112Aのそれぞれの変位の値を得る(ステップS102)。続けて、ステップS102で得られた値と所定の数式を用いて、張力の影響を排除した値を算出することで、内圧を測定する(ステップS103)。なお、所定の数式は、ROM又は記憶部40内に予め格納されている。そして、算出された値を出力部50(例えば、液晶ディスプレイ)に出力する(ステップS104)。
(所定の数式について)
前述の通り、制御部20は所定の数式に基づいて測定対象物の内圧を算出する処理を行うが、当該所定の数式について説明する。図7は、直径aの円形ダイアフラムを備える圧力センサを、内圧Piの測定対象物に押し付けた状態の概略断面図である。図中の、Poは測定対象物に働く外圧、yはダイアフラムの法線方向の変位、Tは測定対象物表層に働く張力、rはダイアフラムの円弧状の変位の半径、を表している。図7に示すように、測定対象物に押し付けられたダイアフラムは、完全には平坦にならずに円弧状に歪んで変位
し、内圧Piに測定対象物の張力による影響T/rを加えた力と外圧Poとがバランスする。即ち、外圧Poは内圧Piを正確には表しておらず、以下の関係式(1)が成り立つ。
ここで、yおよびaから、rを求める数式は次の式(2)となる。
従って、式(1)及び式(2)から、測定対象物の内圧Piは次の式(3)により求める事ができる。
そして、Poとyは以下の式(4)の関係を有しているため、ダイアフラムの法線方向の変位yは、外圧Poの値と、ダイアフラムのポアソン比v、及びダイアフラムのヤング率(弾性率)E、ダイアフラムの厚みt、ダイアフラムの直径a、の各定数とにより得ることができる。本実施例では、このようにして、上記の各定数とセンサの出力値(即ちPo)からダイアフラムの変位を取得する。なお、v、E、t、aの各定数はセンサに搭載されるダイアフラム毎に定まっているため、予め記憶部などに登録しておくとよい。
以上のように、測定対象物の張力が明らかである場合には上記式(3)によって、内圧Piを正確に求めることができるが、張力Tの値が不定数である場合には内圧Piを正確に求めることはできない。なお、ダイアフラムの円弧形状の変位を完全に平坦化することができれば、rは無限大となってT/rの値を0とすることができ、Pi=Poとして、張力の影響を排除して内圧Piを正確に求めることができるが、ダイアフラムを用いたセンサの構造上、そうすることはできない。
そこで、ダイアフラムの弾性が異なる別のセンサを用いて、同一の測定対象物から2通りの値を得ることで、Tの影響を排除して測定対象物の内圧Piを算出する。図8は計測
部10を測定対象物に押し当てた際の各センサと測定対象物の状態を表す概略断面図であり、図8Aは第1の圧力センサ111と測定対象物の状態を、図8Bは第2の圧力センサ112と測定対象物の状態を表している。前記の通り、第1ダイアフラム111Aと第2ダイアフラム112Aはその厚みが異なっており、図8に示すように、各ダイアフラムの法線方向の変位の大きさは異なっている。図8中において、t1は第1ダイアフラム111Aの厚み、t2は第2ダイアフラム112Aの厚み、y1は第1ダイアフラム111Aの変位、y2は第2ダイアフラム112Aの変位、を表している。
ここで、図8に示す状態のときには、以下の式(5)及び式(6)が得られる。
そして、上記式(5)及び式(6)から張力Tの影響を排除して内圧Piを求める以下の式(7)を得ることができる。
即ち、制御部20は、予め保持している式(7)と、第1の圧力センサ111、第2の圧力センサ112それぞれの出力(即ちPo、Po)の値、及び第1ダイアフラム111A、第2ダイアフラム112Aのそれぞれの変位(即ち、y、y)の値を用いて、測定対象物の内圧Piを算出する。
以上のような圧力測定装置1の構成とすることで、ダイアフラムを備える圧力センサを用いてトノメトリ法により圧力測定を行う場合において、測定対象物の張力の影響を排除し、正確な圧力値を測定することが可能になる。
(実施例1の変形例1)
なお、上記実施例1の圧力測定装置1では、センサ部11にダイアフラムの弾性がそれぞれ異なるセンサを2つ備える構成であったが、センサを1つのみ備える構成とすること
も可能である。その場合には、機能構成及び内圧測定のための処理の流れは次のようなものとなる。
図9は、変形例に係る圧力測定装置1の機能構成を表すブロック図であり、図10は変形例に係る圧力測定装置1による内圧測定処理の流れを表すフローチャートである。図9に示す様に、本変形例に係る圧力測定装置1の制御部20は、基本的な機能として、第1押圧時センサ情報保持部201、第2押圧時センサ情報保持部202、内圧算出部203、を有している。なお、センサ部11のセンサ数、及び、制御部20の機能、以外のその他の装置全体の構成は、上記実施例1と基本的に同様である。
そして、図10に示す様に、本変形例に係る制御部20は、まず計測部10の押圧機構12を制御し、センサ部11を第1の押圧力で測定対象物に押し付け、その状態を維持する(ステップS201)。そして、センサ部11の出力値、及びダイアフラムの変位の値を取得し(ステップS202)、これを第1押圧時センサ情報保持部201に保持する(ステップS203)。
続けて、再び計測部10の押圧機構12を制御し、センサ部11を第2の押圧力で測定対象物に押し付け、その状態を維持する(ステップS204)。そして、センサ部11の出力値、及びダイアフラムの変位の値を取得し(ステップS205)、これを第2押圧時センサ情報保持部202に保持する(ステップS206)。
このように、単一の圧力センサを用いても、該センサを測定対象物に押し当てる押圧力を順次変えることによって、同一の測定対象物に対して、センサの出力(即ち、Po)、及びダイアフラムの変位(即ちy)の値を複数得ることができる。なお、ここでは異なるセンサの出力値、及びそれに応じたダイアフラムの変位の値を得ることができればよく、例えば、ステップS201及びステップS204において、第1の押圧力、第2の押圧力を数値として設定しておくのではなく、第1の変位の値及び第2の変位の値を得るように押圧機構を制御するようになっていてもよい。
そして、第1押圧時センサ情報保持部201及び、第2押圧時センサ情報保持部202に保持している値と、上記数式(7)とを用いて、張力の影響を排除した値を算出することで、内圧を測定する(ステップS207)。そして、算出された値を出力部50に出力する(ステップS208)。
以上のように、圧力測定装置1を本変形例のような構成にすることで、装置に搭載するセンサの数を1つにすることができ、装置の小型化、及び低コスト化に資することが可能になる。
(実施例1の変形例2)
また、圧力測定装置1は、測定対象物の張力を測定可能なように、制御部20の機能として張力算出部を備える構成であってもよい。張力算出部は、所定の計算式によって測定対象物の張力を算出する機能である。
例えば、測定対象物の張力Tは、複数のセンサ出力値と、複数のダイアフラムの変位値に基づいて、上記の式(5)及び式(6)から得られる次式(8)によって求めることができる。
また、一旦ある時点での内圧Piを求めれば、当該内圧Piの値に基づいて、上記の式(5)から得られる次式(9)によりTを求めることもできる。
上記式(8)又は(9)によって、測定対象物の張力Tの値を一旦得ておけば、その値を上記式(3)に代入することで、測定対象物の内圧を正確に測定することができる。即ち、一のセンサ出力値と、一のダイアフラムの変位値が得られれば、これに基づいて内圧を正確に測定することができるため、上記の変形例1のように備えるセンサが1つの場合であっても、連続的に測定対象物の内圧を測定することが可能になる。
<実施例2>
次に、本発明の他の実施例を説明する。本実施例は上記実施例1と比べて、センサ部11の構造が異なるほか、測定対象物の張力の影響を排除した内圧の求め方が異なっているが、装置全体としては共通する構成を多く有しているため、そのような構成には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図11は、本実施例に係る圧力測定装置の計測部10の構成を示す概略断面図である。センサ部11は円形のダイアフラム113とその上に形成された感圧素子を備えており、さらに、ダイアフラム113が壁の一部となる内部密閉空間(以下、チャンバーという)114を有している。そして、チャンバー114内の圧力を測定するチャンバー内圧センサ116、及びチャンバー114内を加減圧して内圧を調整するチャンバー内圧調整ポンプ(以下、ポンプという)117をさらに備えている。なお、本実施例におけるチャンバー内圧センサ116がセンサ内圧計測手段に該当し、ポンプ117が、センサ内圧調整手段に該当する。
続いて、本実施例における、内圧測定のための処理の流れについて説明する。図12は本実施例に係る圧力測定装置による内圧測定処理の流れを表すフローチャートである。図12に示すように、本実施例に係る圧力測定装置の制御部20は、まず計測部10の押圧機構12を制御し、測定対象物の表層に平坦部が生じるように、測定対象物にセンサ部11を押し付け、その状態を維持する(ステップS301)。次に、当該状態においてダイアフラム113の法線方向の変位の値を計測し(ステップS302)、その値が0となるようにポンプ117を制御する(ステップS303)。そして、当該状態におけるチャンバー内圧センサ116の出力値を得て(ステップS304)、これを出力部50に出力する(ステップS305)。
前述のように、測定対象物に押し当てられた状態ではダイアフラム113は円弧状に歪みを生じ、測定対象物に対して法線方向の変位を生じている。ここで、チャンバー114の内圧を高くすることにより、ダイアフラム113を押し戻すようにして、完全に平坦な状態とする(即ち、ダイアフラムの法線方向の変位の値を0にする)と、測定対象物の内圧と、チャンバー114内の圧力とが、張力の影響を受けずに完全にバランスしていることになる。
以上のようにして、チャンバー内圧センサ116の出力値を、測定対象物の内圧とすることで、測定対象物の張力の影響を排除して、正確な内圧値を測定することが可能になる。
(実施例2の変形例1)
なお、上記実施例2は、チャンバー114の内圧を高くすることにより、ダイアフラム113を押し戻すようにして、完全に平坦な状態とすることで測定対象物の張力の影響を排除して、正確な内圧値を測定する方法であったが、ダイアフラム113を完全に平坦な状態にせずに測定対象物の張力の影響を排除することも可能である。その場合には、機能構成及び内圧測定のための処理の流れは次のようなものとなる。
図13は、実施例2の変形例に係る圧力測定装置1の機能構成を表すブロック図であり、図14は本変形例に係る圧力測定装置1による内圧測定処理の流れを表すフローチャートである。図13に示す様に、本変形例に係る圧力測定装置1の制御部20は、基本的な機能として、第1加圧時センサ情報保持部401、第2加圧時センサ情報保持部402、内圧算出部403、を有している。なお、装置全体の構成は、上記実施例2と基本的に同様である。
図14に示す様に、本実施例に係る制御部20は、まず計測部10の押圧機構12を制御してセンサ部11を測定対象物に押し付け(ステップS401)、次に、当該状態においてポンプ117を制御して第1の圧力をチャンバー内に印加し、その状態を維持する(ステップS402)。そして、センサ部11の出力値、及びダイアフラム113の変位の値を取得し(ステップS403)、これを第1加圧時センサ情報保持部401に保持する(ステップS404)。
続けて、ポンプ117を制御して第2の圧力をチャンバー114内に印加し、その状態を維持する(ステップS405)。そして、センサ部11の出力値、及びダイアフラム113の変位の値を取得し(ステップS406)、これを第2加圧時センサ情報保持部402に保持する(ステップS407)。
このように、ダイアフラム113が完全に平坦化されていなくとも、チャンバー114内に印加する圧力を順次変えることによって、同一の測定対象物に対して、チャンバー内圧、及びダイアフラムの変位の値を複数得ることができる。なお、ここでは異なるチャンバー内圧、及びそれに応じたダイアフラムの変位の値を得ることができればよく、例えば、ステップS402及びステップS405において、第1の圧力、第2の圧力を数値として設定しておくのではなく、第1の変位の値及び第2の変位の値を得るようにポンプ117を制御するようになっていてもよい。
そして、第1加圧時センサ情報保持部401及び、第2加圧時センサ情報保持部402に保持している値と、次の数式(10)とを用いて、張力の影響を排除した値を算出することで、内圧を測定する(ステップS408)。さらに、算出された値を出力部50に出力する(ステップS409)。
なお、上記数式(10)のPcは第1加圧時のチャンバー内圧、Pcは第2加圧時のチャンバー内圧、yは第1加圧時のダイアフラムの変位、yは第2加圧時のダイアフラム113の変位、をそれぞれ示している。
以上のような方法で内圧を測定することによって、ダイアフラム113を完全に平坦化せずに対象の内圧を測定することができるため、ダイアフラム113を完全な平坦状態にするための複雑で精密な圧力制御が不要となり、装置のコストを抑えることができる。
(実施例2の変形例2)
また、装置の機能構成が、制御部20の機能として張力算出部を備える構成であってもよい。張力算出部は、所定の計算式によって測定対象物の張力を算出する機能である。実施例2においては、上述の式(9)と、一旦得られた内圧の値により張力Tを求めるようにするとよい。
ここで、内圧測定後にセンサ部11が測定対象物に押し付けられた状態でチャンバー114を大気開放すると、センサ出力値(Po)と、ダイアフラム113の変位値(y)を継続的に得ることができる。そして、直径aは固定値であるため、これらと上記で得られた張力Tの値を上記式(3)に代入することで、測定対象物の内圧を正確に測定することができる。また、継続的に得られるPo及びyに基づいて、連続して内圧を測定することも可能であるため、連続的に測定対象物の内圧を測定することが可能になる。
<その他>
上記の各実施例は、本発明を例示的に説明するものに過ぎず、本発明は上記の具体的な形態には限定されない。本発明はその技術的思想の範囲内で種々の変更および組み合わせが可能である。例えば、センサ部11のセンサは、図4におけるBの方向にアレイ上に複数設けられていてもよい。このようにすれば、例えば測定対象物が橈骨動脈である場合など、測定対象物そのものに圧力測定装置1を装着できない場合であっても、最も良好な計測結果を示すセンサの値を用いて、安定的に測定を行うことができる。
また、圧力センサはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)で形成されたものであってもよく、この場合、制御部20の一部又は全部と一体に形成されていてもよい。さらに、複数の圧力センサが1チップ上に形成されたものであってもよい。このような構成にすると、装置全体を小型化することができ、小さな測定対象物にも装置を適用することが可能になる。
また、圧力センサを感圧フィルムで形成するようにしても良い。このようにすると、測定対象物への密着性が向上し、測定の精度を高めることが可能になる。また、測定対象物が生体の器官であれば、装置の装着性が向上し、不快感を軽減することができる。
また、上記実施例では、測定結果は出力部に出力するように構成されていたが、これと合わせて、測定値を記憶部に記憶し、蓄積する構成であってもよい。さらに、出力部は必ずしも必要ではなく、記憶部に測定値を記録するだけに留める構成としてもよい。
本発明の適用範囲は広く、その測定対象物は上記実施例で例示した送水ホースに止まらない。例えば、血管等の生体器官、エアマット、ウォーターベッドなどを含む各種クッション等にも適用可能である。
1・・・圧力測定装置
10・・・計測部
11・・・センサ部
12・・・押圧機構
20・・・制御部
30・・・入力部
40・・・記憶部
50・・・出力部
Po・・・外部圧力
Pi・・・内圧
T・・・測定対象物表層の張力
a・・・ダイアフラムの直径
y・・・ダイアフラムの測定対象物に対する法線方向の変位
r・・・円弧の半径

Claims (11)

  1. 流体で満たされた内部空間と弾性変形可能な湾曲面を有する表層を備えた測定対象物の内圧を、トノメトリ法により測定する装置であって、
    ダイアフラムを備える圧力センサと、前記圧力センサを前記測定対象物に押し付ける押圧手段と、各種演算を行い装置の働きを制御する制御手段と、を有しており、
    前記制御手段は、前記圧力センサの前記測定対象物との接触面における、前記ダイアフラムの法線方向の変位の値を取得し、該取得された変位の値に基づいて、前記測定対象物に作用する張力の影響を排除する、
    ことを特徴とする、圧力測定装置。
  2. ダイアフラムの弾性がそれぞれ異なる複数の前記圧力センサを有しており、
    前記制御手段は、該複数の圧力センサにおける前記ダイアフラムの法線方向の変位の値を取得し、該取得された複数の変位の値と、それぞれの値が取得されたときの圧力センサの出力値とを用いて、前記測定対象物に作用する張力の影響を排除した内圧測定値を算出する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の圧力測定装置。
  3. 前記押圧手段は、異なる押圧力で複数回前記圧力センサを前記測定対象物に押圧し、
    前記制御手段は、前記異なる押圧力による複数回の押圧それぞれについて、前記ダイアフラムの法線方向の変位の値を取得し、該取得された複数の変位の値と、それぞれの値が取得されたときの圧力センサの出力値とを用いて、前記測定対象物に作用する張力の影響を排除した内圧測定値を算出する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の圧力測定装置。
  4. 前記圧力センサは、前記ダイアフラムを備える面が壁の一部となっている密閉空間をさらに備え、
    前記密閉空間内の圧力を取得するセンサ内圧取得手段と、
    前記密閉空間内を加圧及び減圧するセンサ内圧調整手段と、を有しており、
    前記制御手段は、前記圧力センサが前記測定対象物に押し付けられた状態で、前記ダイアフラムの法線方向の変位の値が0になるように、前記密閉空間内の圧力を調整し、該変位の値が0となった状態の前記密閉空間内の圧力の値を、前記測定対象物の内圧の値とすることで、前記測定対象物に作用する張力の影響を排除する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の圧力測定装置。
  5. 前記圧力センサは、前記ダイアフラムを備える面が壁の一部となっている密閉空間をさらに備え、
    前記密閉空間内の圧力を取得するセンサ内圧取得手段と、
    前記密閉空間内を加圧及び減圧するセンサ内圧調整手段と、を有しており、
    前記圧力センサが前記測定対象物に押し付けられた状態で、前記センサ内圧調整手段は、異なる圧力で複数回内圧を印加し、前記制御手段は、前記異なる圧力による複数回の印加圧力それぞれについて、前記ダイアフラムの法線方向の変位の値を取得し、該取得された複数の変位の値と、それぞれの値が取得されたときの前記密閉空間内の圧力の値とを用いて、前記測定対象物に作用する張力の影響を排除した内圧測定値を算出する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の圧力測定装置。
  6. 流体で満たされた内部空間と弾性変形可能な湾曲面を有する表層を備えた測定対象物の内圧を、ダイアフラムを備える圧力センサを用いてトノメトリ法により測定する方法であって、
    前記圧力センサが前記測定対象物に押し付けられた接触面における、前記ダイアフラム
    の法線方向の変位の値を取得する、歪み取得ステップと、
    前記歪み取得ステップで取得された前記ダイアフラムの法線方向の変位の値に基づいて、前記測定対象物に作用する張力の影響を排除する、張力成分排除ステップと、を有する
    圧力測定方法。
  7. 前記歪み取得ステップでは、前記ダイアフラムの法線方向の変位の値を複数取得し、
    前記張力成分排除ステップでは、前記歪み取得ステップで取得された複数の値と、それぞれの値が取得されたときの圧力センサの出力値とを用いて、前記測定対象物に作用する張力の影響を排除した内圧測定値を算出する、
    ことを特徴とする、請求項6に記載の圧力測定方法。
  8. 前記歪み取得ステップでは、ダイアフラムの弾性が異なる複数の圧力センサにより、前記変位の値を取得する、
    ことを特徴とする、請求項6に記載の圧力測定方法。
  9. 前記歪み取得ステップでは、圧力センサが異なる押圧力で複数回測定対象物に押圧されることで、当該異なる押圧力に応じた前記ダイアフラムの法線方向の変位の値を複数回取得する、
    ことを特徴とする、請求項6に記載の圧力測定方法。
  10. 前記圧力センサは前記ダイアフラムを備える面が壁の一部となっている密閉空間を内部にさらに備えており、
    前記張力成分排除ステップでは、前記圧力センサが前記測定対象物に押し付けられた状態において、前記ダイアフラムの法線方向の変位の値が0になるように、前記密閉空間内を加圧し、当該加圧後の密閉空間内の圧力の値を前記測定対象物の内圧の値とすることで、前記測定対象物に作用する張力の影響を排除する、
    ことを特徴とする、請求項6に記載の圧力測定方法。
  11. 前記圧力センサは前記ダイアフラムを備える面が壁の一部となっている密閉空間を内部にさらに備えており、
    前記歪み取得ステップでは、前記圧力センサが前記測定対象物に押し付けられた状態において、前記密閉空間内を異なる圧力で複数回加圧し、当該異なる内部圧力に応じた前記ダイアフラムの法線方向の変位の値を複数回取得する、
    ことを特徴とする、請求項6に記載の圧力測定方法。
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