JP2019051633A - ダーククロム調加飾フィルム - Google Patents

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智史 米田
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Abstract

【課題】ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止し得るダーククロム調加飾フィルムを提供する。【解決手段】ダーククロム調加飾フィルムは、明度を示すL*値が20以下である黒色層と、黒色層上に配置されたインジウム層と、インジウム層上に配置され、透過率が90%以上である透明フィルム層と、を備える。透明フィルム層及びインジウム層からなる積層部位における透過率が、20%以上30%以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、ダーククロム調の加飾フィルムに関する。
従来、加飾樹脂成形品に成形した場合において、光源の消灯時には優れた金属調の意匠を奏し、点灯時には光源からの透過光による優れた意匠を奏する加飾シートが提案されている。この加飾シートは、少なくとも基材層と、金属薄膜層とが積層された積層体からなる。前記積層体の全光線透過率が1%以上、30%以下である。前記積層体を30%加熱伸長した際の前記積層体の全光線透過率が、前記積層体を加熱伸長する前の全光線透過率の±30%以内の値である。前記積層体のヘイズ値が20%以上、80%以下である。前記積層体を30%加熱伸長した際の前記積層体のヘイズ値が、前記積層体を加熱伸長する前のヘイズ値の±30%以内の値である。また、この加飾シートにおいては、金属薄膜層の金属調に更に光沢などを持たせること等を目的として、必要に応じて、金属薄膜層の上にカラークリア層を設けている(特許文献1参照。)。
特開2015−66792号公報
しかしながら、特許文献1に記載された金属薄膜層上にカラークリア層を有する加飾シートにおいては、カラークリア層に傷が付いたときに傷が付いた部分と他の部分との間に明度差が生じ、ダーククロム調の意匠が変化してしまうという問題点があった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明は、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止し得るダーククロム調加飾フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた。その結果、所定の黒色層上に所定の金属層と所定の透明フィルム層とをこの順で備え、透明フィルム層及び金属層からなる積層部位における透過率が所定範囲内である構成とすることにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止し得るダーククロム調加飾フィルムを提供することができる。
図1は、第1形態に係るダーククロム調加飾フィルムの概略を示す断面図である。 図2は、第2形態に係るダーククロム調加飾フィルムの概略を示す断面図である。 図3は、第3形態に係るダーククロム調加飾フィルムの概略を示す断面図である。 図4は、第4形態に係るダーククロム調加飾フィルムの概略を示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係るダーククロム調加飾フィルムについて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下で引用する図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
(第1形態)
まず、第1形態に係るダーククロム調加飾フィルムについて説明する。図1は、第1形態に係るダーククロム調加飾フィルムの概略を示す断面図である。
図1に示すように、第1形態のダーククロム調加飾フィルム1は、黒色層10と、黒色層10上に配置された、金属層の一例であるインジウム層20と、インジウム層20上に配置された透明フィルム層30とを備えるものである。そして、黒色層10は、明度を示すL値が20以下である。また、透明フィルム層30は、透過率が90%以上である。さらに、透明フィルム層30及び金属層の一例であるインジウム層20からなる積層部位Aにおける透過率が、20%以上30%以下である。なお、第1形態のダーククロム調加飾フィルム1においては、黒色層10は、熱可塑性樹脂製のシート層11であり、かつ、シート層11とインジウム層20との間に、透明接着層13を有している。
ここで、本発明で「明度を示すL値」とは、日本工業規格における色の測定方法−反射及び透過物体色(JIS Z 8722−2009)の5.2及び5.3に準拠して測定されるものである。そして、「明度を示すL値」とは、国際照明委員会(CIE)1976のL表色系におけるL値をいう。また、L表色系におけるL値、a値及びb値は、例えば、加飾フィルムの測定においてはハンドヘルド分光測色計(X−Rite社製、SP64)、黒色層の測定においてはマルチアングル分光測色計(X−Rite社製、MA68II)などの測色計で測定することができる。なお、L値、a値及びb値の測定において、ダーククロム調加飾フィルムにおける透明フィルムが光源側に配置される。
また、本発明で「透過率」とは、日本工業規格におけるプラスチックの光学的特性試験方法(JIS K 7105−1981)に準拠して測定される全光線透過率をいう。なお、透過率は、例えば、紫外可視近赤外分光光度計(島津製作所社製、UV−3150)などの分光光度計で測定することができる。また、透過率の測定において、ダーククロム調加飾フィルムにおける透明フィルムが光源側に配置される。
さらに、本発明で「ダーククロム調」とは、光沢度による金属感及び反射率によるダーク感で規定されるものである。そして、「ダーククロム調」であるためには、日本工業規格における鏡面光沢度−測定方法(JIS Z 8741−1997)に準拠して測定される20°鏡面光沢度が100以上であることを要する。なお、光沢度は、例えば、光沢測定装置(BYKガードナー社製、マイクロ−グロス)で測定することができる。また、ダーククロム調であるためには、日本工業規格における色の測定方法−反射及び透過物体色(JIS Z 8722−2009)5.2及び5.3に準拠して測定される反射率(正反射を含む積分球受光(0°照明、45°受光(45−0))が80%未満であることを要する。なお、反射率は、例えば、紫外可視近赤外分光光度計(島津製作所社製、UV−3150)などの分光光度計で測定することができる。また、光沢度及び反射率の測定において、ダーククロム調加飾フィルムにおける透明フィルムが光源側に配置される。
上述のように、明度を示すL値が20以下の黒色層上に、インジウム層及び透過率が90%以上である透明フィルム層をこの順で備え、透明フィルム層及びインジウム層からなる積層部位における透過率が20%以上30%以下である加飾フィルムとした。このような加飾フィルムは、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止することができる。
現時点においては、以下のような理由により、加飾フィルムにおいて、ダーククロム調の意匠の変化が抑制ないし防止されていると考えられる。ただし、以下のような理由以外の理由によって、上述のような効果が得られていたとしても、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
上述のような加飾フィルムにおいては、表面側に配置された透明フィルム層側からインジウム層下に配置された黒色層が透けて見えるので、ダーククロム調の意匠を有する加飾フィルムとなる。これにより、これまではダーククロム調の意匠にするために必要であったインジウム層上に設けるカラークリア層が必要でなくなる。そのため、例えば、チッピングなどによってカラークリア層に傷が付くことに起因する明度の差が生じにくく又は生じなくなる。その結果、加飾フィルムにおいて、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止することができる。
ここで、各構成について更に詳細に説明する。
黒色層は、黒色層の明度を示すL値が20以下であれば、特に限定されるものではない。なお、黒色層の明度を示すL値が20超である場合には、黒色層と認識できないことがあり、ダーククロム調の意匠にならない。
そして、特に限定されるものではないが、ダーククロム調の意匠をより得やすいという観点から、黒色層の明度を示すL値が10以下であることが好ましい。なお、黒色層の明度を示すL値は0であってもよく、0超であってもよい。
また、特に限定されるものではないが、黒色層は、例えば、熱可塑性樹脂製のシート層であることが好ましい。また、黒色層が熱可塑性樹脂製のシート層である場合、シート層とインジウム層との間に、透明接着層を有していることが好ましい。
黒色層が熱可塑性樹脂製のシート層であると、詳しくは後述する黒色層が接着層である場合と比較して、均質な黒色層を得やすいという利点がある。なお、特に限定されるものではないが、黒色層に含まれる熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレンやポリ塩化ビニルなどを好適例として挙げることができる。また、特に限定されるものではないが、黒色層である熱可塑性樹脂製シート層は、例えば、カーボンなどの黒色の顔料を熱可塑性樹脂に混練して明度を調整したもので形成することができる。さらに、特に限定されるものではないが、黒色層である熱可塑性樹脂製シート層の厚みは、例えば、50μm以上であることが好ましく、100μm以上であることがより好ましい。また、特に限定されるものではないが、黒色層である熱可塑性樹脂製シート層の厚みは、例えば、800μm以下であることが好ましく、600μm以下であることがより好ましい。
なお、シート層、詳しくは後述する接着層などの黒色層、透明接着層、詳しくは後述するインジウム層、透明フィルム層などの厚みは、例えば、各種厚み測定器やエリプソメータなどにより測定することができる。
透明接着層は、シート層とインジウム層との接着性を高め、表面側に配置された透明フィルム層側からインジウム層下に配置された黒色層が透けて見えれば、特に限定されるものではない。なお、特に限定されるものではないが、透明接着層に含まれる接着剤としては、ウレタン樹脂を含むウレタン接着剤、アクリル樹脂を含むアクリル接着剤、ポリプロピレン、ポリエチレン等を含むオレフィン接着剤などを好適例として挙げることができる。また、これらは、1種を単独で又は2種以上を任意に混合して用いることができる。さらに、特に限定されるものではないが、透明接着層の厚みは、例えば、0.5μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましい。また、特に限定されるものではないが、透明接着層の厚みは、5μm以下であることが好ましく、2μm以下であることがより好ましい。
また、金属層における金属種としては、ダーククロム調の意匠とすることができれば、特に限定されるものではないが、インジウムを好適例として挙げることができる。
さらに、特に限定されるものではないが、ダーククロム調の意匠をより得やすいという観点から、インジウム層の厚みが12nm以上15nm以下であることが好ましく、12nm以上14nm以下であることがより好ましい。
そして、透明フィルム層及びインジウム層からなる積層部位の透過率を20%以上30%以下にしようとする場合、インジウム層の厚みは、例えば12nm以上15nm以下とすればよい。なお、この厚みの範囲は、詳しくは後述する実施例における数値であり、特に限定されるものではない。金属層をインジウム層とした場合、詳しくは後述するクロム層とする場合と比較して、ダーククロム調の意匠を有する加飾フィルムを歩留まりよく得やすい。また、インジウム層の厚みを低減するとb値が低減して、青みの強い意匠になる傾向を有する。そして、このような青みの強いダーククロム調の意匠はより好適である。このような観点からも、金属層としては、インジウム層が好ましい。
これに対して、金属層における金属種としては、例えば、クロムを適用することも考えられる。しかしながら、透明フィルム層及び金属層からなる積層部位の透過率を20%以上30%以下にしようとする場合、クロム層の厚みは、例えば3.5nmのように非常に薄くする必要がある。したがって、金属層をクロム層とした場合、ダーククロム調の意匠を有する加飾フィルムを歩留まりよく得ることが難しい。また、クロム層は、厚みを減らしてもb値が変化せず、青みの強い意匠にならない。
さらに、透明フィルム層は、透明フィルム層の透過率が90%以上であれば特に限定されるものではない。なお、透明フィルム層の透過率が90%未満である場合には、金属光沢が観察されないため、ダーククロム調の意匠にならない。
そして、特に限定されるものではないが、透明フィルム層は、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート及びポリカーボネートからなる群より選ばれた少なくとも1種を含有するものであることが好ましい。また、透明フィルム層は、1層からなる単層であってもよく、2層以上からなる複層構造を有していてもよい。さらに、特に限定されるものではないが、透明フィルム層の厚みは、例えば、1μm以上であることが好ましい。また、特に限定されるものではないが、透明フィルム層の厚みは、1000μm以下であることが好ましく、500μm以下であることがより好ましい。
また、透明フィルム層及びインジウム層からなる積層部位における透過率が20%未満の場合には、表面側に配置された透明フィルム層側からインジウム層下に配置された黒色層がほとんど透けて見えない。そのため、ダーク感が現れず、ダーククロム調の意匠にならない。一方、透明フィルム層及びインジウム層からなる積層部位における透過率が30%超の場合には、表面側に配置された透明フィルム層側からインジウム層下の黒色層が透けて見えすぎる。そのため、金属感が現れず、ダーククロム調の意匠にならない。
さらに、特に限定されるものではないが、ダーククロム調の意匠をより得やすいという観点から、透明フィルム層及びインジウム層からなる積層部位における透過率が25%以上30%以下であることが好ましい。
(第2形態)
次に、第2形態に係るダーククロム調加飾フィルムについて説明する。図2は、第2形態に係るダーククロム調加飾フィルムの概略を示す断面図である。なお、上述した第1形態と同一の構成については、同一の符号を付すことにより重複する説明を省略する。
図2に示すように、第2形態のダーククロム調加飾フィルム2は、透明フィルム層30上に配置され、透明フィルム層30よりも耐傷付き性が高く、ウレタン樹脂、アクリル樹脂のいずれか一方又は双方を含むトップコート層を更に備えた構成が、上述した第1形態のダーククロム調加飾フィルム1と相違している。
上述のように、所定の黒色層上に、インジウム層、所定の透明フィルム層及び所定のトップコート層をこの順で備え、透明フィルム層及びインジウム層からなる積層部位における透過率が20%以上30%以下である加飾フィルムとした。ここで、所定の黒色層は、明度を示すL値が20以下であるものである。また、所定の透明フィルム層は、透過率が90%以上であるものである。さらに、所定のトップコート層は、透明フィルム層よりも耐傷付き性が高く、ウレタン樹脂、アクリル樹脂のいずれか一方又は双方を含むものである。このような加飾フィルムは、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止することができる。さらに、このような加飾フィルムは、透明フィルム層よりも耐傷付き性が高いトップコート層を透明フィルム層上に備えているため、より優れた耐傷付き性を有するものとなる。
ここで、トップコート層について更に詳細に説明する。
トップコート層は、透明フィルム層よりも耐傷付き性を高めることができれば、特に限定されるものでない。例えば、トップコート層に含まれる樹脂における架橋密度は、透明フィルム層に含まれる樹脂における架橋密度よりも高いことが好ましい。透明フィルム層に含まれる樹脂における架橋密度よりも高い架橋密度の樹脂を含むトップコート層を透明フィルム層上に配置すると、耐傷付き性を更に高めることができる。
そして、特に限定されるものではないが、トップコート層に含まれる樹脂としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂などを好適例として挙げることができる。また、これらは、1種を単独で又は2種を任意に混合して用いることができる。さらに、ウレタン樹脂やアクリル樹脂は、耐薬品性や耐候性に優れているという観点からも好適である。また、特に限定されるものではないが、トップコート層の厚みは、例えば、1μm以上であることが好ましい。また、特に限定されるものではないが、トップコート層の厚みは、1000μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましい。
(第3形態)
次に、第3形態に係るダーククロム調加飾フィルムについて説明する。図3は、第3形態に係るダーククロム調加飾フィルムの概略を示す断面図である。なお、上述した第1形態又は第2形態と同一の構成については、同一の符号を付すことにより重複する説明を省略する。
図3に示すように、第3形態のダーククロム調加飾フィルム3は、黒色層10が、ウレタン接着剤、アクリル接着剤及びオレフィン接着剤からなる群より選ばれた少なくとも1種の接着剤を含む接着層15である構成が、上述した第1形態のダーククロム調加飾フィルム1と相違している。
上述のように、所定の黒色層上に、インジウム層及び所定の透明フィルム層をこの順で備え、透明フィルム層及びインジウム層からなる積層部位における透過率が20%以上30%以下である加飾フィルムとした。ここで、所定の黒色層は、明度を示すL値が20以下であり、ウレタン接着剤、アクリル接着剤及びオレフィン接着剤からなる群より選ばれた少なくとも1種の接着剤を含む接着層であるものである。また、所定の透明フィルム層は、透過率が90%以上であるものである。このような加飾フィルムは、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止することができる。
ここで、接着層について更に詳細に説明する。
特に限定されるものではないが、黒色層は、例えば、それ自体が接着層であることが好ましい。黒色層が接着層であると、上述した黒色層が、熱可塑性樹脂製のシート層であり、かつ、シート層とインジウム層との間に透明接着層を有している場合と比較して、積層する工程数を少なくできるという利点がある。なお、特に限定されるものではないが、接着層に含まれる接着剤としては、ウレタン接着剤、アクリル接着剤、オレフィン接着剤などを好適例として挙げることができる。また、特に限定されるものではないが、黒色層である接着層は、例えば、カーボンなどの黒色の顔料を各種の接着剤に混練して明度を調整したもので形成することができる。さらに、特に限定されるものではないが、黒色層である接着層の厚みは、例えば、50μm以上であることが好ましく、100μm以上であることがより好ましい。また、特に限定されるものではないが、黒色層である接着層の厚みは、例えば、800μm以下であることが好ましく、600μm以下であることがより好ましい。
(第4形態)
次に、第4形態に係るダーククロム調加飾フィルムについて説明する。図4は、第4形態に係るダーククロム調加飾フィルムの概略を示す断面図である。なお、上述した第1形態〜第3形態と同一の構成については、同一の符号を付すことにより重複する説明を省略する。
図4に示すように、第4形態のダーククロム調加飾フィルム4は、黒色層10が、ウレタン接着剤、アクリル接着剤及びオレフィン接着剤からなる群より選ばれた少なくとも1種の接着剤を含む接着層15である構成が、上述した第2形態のダーククロム調加飾フィルム2と相違している。また、換言すれば、第4形態のダーククロム調加飾フィルム4は、透明フィルム層30上に配置され、透明フィルム層30よりも耐傷付き性が高く、ウレタン樹脂、アクリル樹脂のいずれか一方又は双方を含むトップコート層を更に備えた構成が、上述した第3形態のダーククロム調加飾フィルム3と相違している。
上述のように、所定の黒色層上に、インジウム層、所定の透明フィルム層及び所定のトップコート層をこの順で備え、透明フィルム層及びインジウム層からなる積層部位における透過率が20%以上30%以下である加飾フィルムとした。ここで、所定の黒色層は、明度を示すL値が20以下であり、ウレタン接着剤、アクリル接着剤及びオレフィン接着剤からなる群より選ばれた少なくとも1種の接着剤を含む接着層であるものである。また、所定の透明フィルム層は、透過率が90%以上であるものである。さらに、所定のトップコート層は、透明フィルム層よりも耐傷付き性が高く、ウレタン樹脂、アクリル樹脂のいずれか一方又は双方を含むものである。このような加飾フィルムは、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止することができる。さらに、このような加飾フィルムは、透明フィルム層よりも耐傷付き性が高いトップコート層を透明フィルム層上に備えているため、より優れた耐傷付き性を有するものとなる。
次に、上述した第1形態〜第4形態に係るダーククロム調加飾フィルムの製造方法について若干例を挙げて説明する。なお、第1形態〜第4形態に係るダーククロム調加飾フィルムは、このような製造方法により得られるものに限定されるものではない。
ダーククロム調加飾フィルムの製造方法の一例を説明する。
まず、透明フィルム層としてアクリル樹脂製の透明フィルムを使用し、その一方の面(下面)に、インジウムを用いた物理蒸着法によって、インジウム層を配置する。このとき、透明フィルム層及びインジウム層からなる積層部位における透過率を20%以上30%以下とする。物理蒸着法としては、例えば、真空蒸着法などの蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などを挙げることができる。特に限定されるものではないが、これらの中では、低コストであり、被蒸着体へのダメージが少ないという観点から、蒸着法を適用することが好ましく、真空蒸着法を適用することがより好ましい。
次いで、インジウム層の一方の面(下面)に、ウレタン接着剤、アクリル接着剤、オレフィン接着剤などの接着剤の塗布液を塗布して、透明接着層を配置する。このとき、塗布法としては、例えば、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコートなどを挙げることができる。特に限定されるものではないが、層厚みを薄く調整しやすいという観点から、グラビアロールコーティングを適用することが好ましい。
さらに、透明接着層の一方の面(下面)に、黒色層としてポリプロピレンにカーボンを混練して形成された熱可塑性樹脂製のシート層を配置して、ダーククロム調加飾フィルムを得る。このとき、シート層の配置には、従来公知の積層方法を適宜適用することができる。
しかる後、必要に応じて、透明フィルムの他方の面(上面)に、ウレタン樹脂やアクリル樹脂の塗布液を塗布して、トップコート層を配置して、ダーククロム調加飾フィルムを得る。このとき、塗布法としては、例えば、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコートなどを挙げることができる。特に限定されるものではないが、層厚みを薄く調整しやすいという観点から、グラビアロールコーティングを適用することが好ましい。
ダーククロム調加飾フィルムの製造方法の他の一例を説明する。
まず、透明フィルム層としてアクリル樹脂製の透明フィルムを使用し、その一方の面(下面)に、インジウムを用いた物理蒸着法によって、インジウム層を配置する。このとき、透明フィルム層及びインジウム層からなる積層部位における透過率を20%以上30%以下とする。物理蒸着法としては、例えば、真空蒸着法などの蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などを挙げることができる。特に限定されるものではないが、これらの中では、低コストであり、被蒸着体へのダメージが少ないという観点から、蒸着法を適用することが好ましく、真空蒸着法を適用することがより好ましい。
次いで、インジウム層の一方の面(下面)に、予めカーボンが混練されたウレタン接着剤、アクリル接着剤、オレフィン接着剤などの接着剤の塗布液を塗布して、接着層を配置して、ダーククロム調加飾フィルムを得る。このとき、塗布法としては、例えば、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコートなどを挙げることができる。特に限定されるものではないが、層厚みを厚く調整しやすいという観点から、バーコートを適用することが好ましい。
しかる後、必要に応じて、透明フィルムの他方の面(上面)に、ウレタン樹脂やアクリル樹脂の塗布液を塗布して、トップコート層を配置して、ダーククロム調加飾フィルムを得る。このとき、塗布法としては、例えば、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコートなどを挙げることができる。特に限定されるものではないが、層厚みを薄く調整しやすいという観点から、グラビアロールコーティングを適用することが好ましい。
次に、上述した第1形態〜第4形態に係るダーククロム調加飾フィルムを用いた加飾フィルム付き樹脂成形物について一例を挙げて説明する。なお、第1形態〜第4形態に係るダーククロム調加飾フィルムは、このような加飾フィルム付き樹脂成形物に用いられるものに限定されるものではない。
まず、加飾フィルム付き樹脂成形物は、ダーククロム調加飾フィルムが樹脂基材の表面に配置されたものであって、ダーククロム加飾フィルムの黒色層が樹脂基材側に位置するようにして、ダーククロム調加飾フィルムが配置されている。
上述のような加飾フィルム付き樹脂成形物は、例えば、上述した第1形態〜第4形態に係るダーククロム調加飾フィルムを用いて、例えば、射出成形法、押出成形法、真空成形法、圧空成形法などにより作製することができる。
例えば、射出成形において、上述した第1形態〜第4形態に係るダーククロム調加飾フィルムをインサート材としたインサート成形法では、まず、真空成形工程において、ダーククロム調加飾フィルムを真空成形型により予め成形物表面形状に真空成形する。次いで、必要に応じて余分な部分をトリミングして成形フィルムを得る。次いで、この成形フィルムを射出成形型に挿入する。次いで、射出成形型を型締めする。さらに、流動状態の樹脂を型内に射出し、固化させて、射出成形と同時に樹脂基材の外表面にダーククロム調加飾フィルムを一体化させることにより、加飾フィルム付き樹脂成形物を作製する。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
透明フィルム層としてアクリル樹脂製の透明フィルム(透過率:92%、厚み:50μm)を使用し、その一方の面(下面)に、インジウムを真空蒸着法により蒸着させて、厚み12nmのインジウム層を配置した。このとき、透明フィルム層及びインジウム層からなる積層部位における透過率は30%であった。次いで、インジウム層の一方の面(下面)に、アクリル接着剤の塗布液をグラビアロールコーティングにより塗布して、透明接着層(厚み:1μm)を配置した。さらに、透明接着層の一方の面(下面)に、黒色層としてポリプロピレンにカーボンを混練して形成された熱可塑性樹脂製のシート層(L値:8.27より大きく8.35未満、厚み:100μm)を積層配置した。しかる後、透明フィルムの他方の面(上面)に、アクリル樹脂の塗布液をグラビアロールコーティングにより塗布して、トップコート層(厚み:5μm)を配置して、本例のダーククロム調加飾フィルムを得た。
(実施例2)
透明フィルム層としてアクリル樹脂製の透明フィルム(透過率:92%、厚み:50μm)を使用し、その一方の面(下面)に、インジウムを真空蒸着法により蒸着させて、厚み13nmのインジウム層を配置した。このとき、透明フィルム層及びインジウム層からなる積層部位における透過率は25%であった。次いで、インジウム層の一方の面(下面)に、アクリル接着剤の塗布液をグラビアロールコーティングにより塗布して、透明接着層(厚み:1μm)を配置した。さらに、透明接着層の一方の面(下面)に、黒色層としてポリプロピレンにカーボンを混練して形成された熱可塑性樹脂製のシート層(L値:8.27より大きく8.35未満、厚み:100μm)を積層配置した。しかる後、透明フィルムの他方の面(上面)に、アクリル樹脂の塗布液をグラビアロールコーティングにより塗布して、トップコート層(厚み:5μm)を配置して、本例のダーククロム調加飾フィルムを得た。
(実施例3)
透明フィルム層としてアクリル樹脂製の透明フィルム(透過率:92%、厚み:50μm)を使用し、その一方の面(下面)に、インジウムを真空蒸着法により蒸着させて、厚み15nmのインジウム層を配置した。このとき、透明フィルム層及びインジウム層からなる積層部位における透過率は20%であった。次いで、インジウム層の一方の面(下面)に、アクリル接着剤の塗布液をグラビアロールコーティングにより塗布して、透明接着層(厚み:1μm)を配置した。さらに、透明接着層の一方の面(下面)に、黒色層としてポリプロピレンにカーボンを混練して形成された熱可塑性樹脂製のシート層(L値:8.27より大きく8.35未満、厚み:100μm)を積層配置した。しかる後、透明フィルムの他方の面(上面)に、アクリル樹脂の塗布液をグラビアロールコーティングにより塗布して、トップコート層(厚み:5μm)を配置して、本例のダーククロム調加飾フィルムを得た。
(比較例1)
透明フィルム層としてアクリル樹脂製の透明フィルム(透過率:92%、厚み:50μm)を使用し、その一方の面(下面)に、インジウムを真空蒸着法により蒸着させて、厚み25nmのインジウム層を配置した。このとき、透明フィルム層及びインジウム層からなる積層部位における透過率は5%であった。次いで、インジウム層の一方の面(下面)に、アクリル接着剤の塗布液をグラビアロールコーティングにより塗布して、透明接着層(厚み:1μm)を配置した。さらに、透明接着層の一方の面(下面)に、黒色層としてポリプロピレンにカーボンを混練して形成された熱可塑性樹脂製のシート層(L値:8.27より大きく8.35未満、厚み:100μm)を積層配置した。しかる後、透明フィルムの他方の面(上面)に、アクリル樹脂の塗布液をグラビアロールコーティングにより塗布して、トップコート層(厚み:5μm)を配置して、本例の加飾フィルムを得た。
(比較例2)
透明フィルム層としてアクリル樹脂製の透明フィルム(透過率:92%、厚み:50μm)を使用した。次いで、透明フィルムの一方の面(下面)に、インジウム層を配置することなく、透明フィルムの一方の面(下面)に、アクリル接着剤の塗布液をグラビアロールコーティングにより塗布して、透明接着層(厚み:1μm)を配置した。さらに、透明接着層の一方の面(下面)に、黒色層としてポリプロピレンにカーボンを混練して形成された熱可塑性樹脂製のシート層(L値:8.27より大きく8.35未満、厚み:100μm)を積層配置した。しかる後、透明フィルムの他方の面(上面)に、アクリル樹脂の塗布液をグラビアロールコーティングにより塗布して、トップコート層(厚み:5μm)を配置して、本例の加飾フィルムを得た。
(比較例3)
透明フィルム層としてアクリル樹脂製の透明フィルム(透過率:92%、厚み:50μm)を使用し、その一方の面(下面)に、インジウムを真空蒸着法により蒸着させて、厚み25nmのインジウム層を配置した。このとき、透明フィルム層及びインジウム層からなる積層部位における透過率は5%であった。次いで、インジウム層の一方の面(下面)に、アクリル接着剤の塗布液をグラビアロールコーティングにより塗布して、透明接着層(厚み:1μm)を配置した。さらに、透明接着層の一方の面(下面)に、黒色層としてポリプロピレンにカーボンを混練して形成された熱可塑性樹脂製のシート層(L値:8.27より大きく8.35未満、厚み:100μm)を積層配置した。しかる後、透明フィルムの他方の面(上面)に、黒色の顔料であるカーボンを混練したアクリル樹脂の塗布液をグラビアロールコーティングにより塗布して、カラークリア層であるトップコート層(厚み:5μm)を配置して、本例のダーククロム調加飾フィルムを得た。
(参考例1)
透明フィルム層としてアクリル樹脂製の透明フィルム(透過率:92%、厚み:50μm)を使用し、その一方の面(下面)に、クロムを真空蒸着法により蒸着させて、厚み3.5nmのクロム層を配置した。このとき、透明フィルム層及びクロム層からなる積層部位における透過率は27%であった。次いで、クロム層の一方の面(下面)に、アクリル接着剤の塗布液をグラビアロールコーティングにより塗布して、透明接着層(厚み:1μm)を配置した。さらに、透明接着層の一方の面(下面)に、黒色層としてポリプロピレンにカーボンを混練して形成された熱可塑性樹脂製のシート層(L値:8.27より大きく8.35未満、厚み:100μm)を積層配置した。しかる後、透明フィルムの他方の面(上面)に、アクリル樹脂の塗布液をグラビアロールコーティングにより塗布して、トップコート層(厚み:5μm)を配置して、本例のダーククロム調加飾フィルムを得た。
上記各例の仕様の一部を表1に示す。
Figure 2019051633
[性能評価]
上記各例について、以下のように性能を評価した。
<金属感>
上記各例のダーククロム調加飾フィルムについて、光沢測定装置(BYKガードナー社製、マイクロ−グロス)を用いて、20°鏡面光沢度を測定した。得られた結果を表1に併記する。なお、表1中の「金属感」において、「◎」は、20°鏡面光沢度が250以上であること、「○」は、20°鏡面光沢度が200以上250未満であること、「△」は、20°鏡面光沢度が100以上200未満であること、「×」は、20°鏡面光沢度が100未満であること、を示す。
<ダーク感>
上記各例のダーククロム調加飾フィルムについて、紫外可視近赤外分光光度計(島津製作所社製、UV−3150)を用いて、反射率(正反射を含む積分球受光(0°照明、45°受光(45−0))を測定した。得られた結果を表1に併記する。なお、表1中の「ダーク感」において、「◎」は、反射率(正反射を含む積分球受光(0°照明、45°受光(45−0))が70%未満であること、「○」は、反射率(正反射を含む積分球受光(0°照明、45°受光(45−0))が70%以上75%未満であること、「△」は、反射率(正反射を含む積分球受光(0°照明、45°受光(45−0))が75%以上80%未満であること、「×」は、反射率(正反射を含む積分球受光(0°照明、45°受光(45−0))が80%以上であること、を示す。
<耐傷付き性>
上記各例のダーククロム調加飾フィルムについて、トップコート層側にそれぞれ日本工業規格における試験用ダスト水(JIS Z 8901規定の20%水溶液)0.5ccをピペットを用いて滴下した。次いで、刷毛を用いてダスト水をトップコート層全面に広げた(ダスト水塗布)。しかる後、ミニ洗車機(日本ペイント社製)の水平台上に、ダスト水塗布後の各例のダーククロム調加飾フィルムを、トップコート層を上にして置き、ミニ洗車機に水を4リットル/分の量速で流し、ミニ洗車機の回転速度を150rpmに設定してミニ洗車機を10秒間運転して、各例のダーククロム調加飾フィルムの表面(トップコート層表面)を洗った。試験用ダスト水塗布とミニ洗車機での洗浄を1サイクルとし、5回のサイクルを行った後、イソプロピルアルコールを含ませた脱脂綿で表面を軽く拭き取った。そして、ダーククロム調加飾フィルムの表面状態を観察した。得られた結果を表1に併記する。なお、表1中の「耐傷付き性」において、「○」は、意匠の変化がないこと、「×」は、傷が付いて、意匠が変化したこと、を示す。
<インサート成形性>
上記各例のダーククロム調加飾フィルムを用いて、加飾フィルム付き樹脂成形物を作製した。具体的には、射出成形において、各例のダーククロム調加飾フィルムをインサート材としたインサート成形法により、加飾フィルム付き樹脂成形物を作製し、ダーククロム調加飾フィルムを観察した。得られた結果を表1に併記する。なお、表1中の「インサート成形性」において、「○」は、金属層が破断していないこと、「×」は、金属層が破断していること、を示す。
表1より、本発明の範囲に属する実施例1〜実施例3は、本発明外の比較例1〜比較例3と比較して、ダーククロム調の意匠を有し、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止できることが分かる。
そして、積層部位の透過率が25%以上30%以下である実施例1、実施例2は、反射率が低く、好適なダーク感のダーククロム調の意匠を有し、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止できることが分かる。
また、黒色層のL値が10以下である実施例1〜実施例3は、好適なダーク感のダーククロム調の意匠を有し、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止できることが分かる。
さらに、インジウム層の厚みが12nm以上15nm以下である実施例1〜実施例3は、ダーククロム調の意匠を有し、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止できることが分かる。
また、インジウム層の厚みが12nm以上14nm以下である実施例1、実施例2は、好適なダーク感のダーククロム調の意匠を有し、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止できることが分かる。
さらに、実施例1〜実施例3は、参考例1と比較して、インサート成形性が優れていることが分かる。なお、これは、クロムの延伸性がインジウムの延伸性より低いためと考えている。
また、透明フィルム層としてアクリル樹脂製の透明フィルムを用いた実施例1〜実施例3は、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止できることが分かる。したがって、透明フィルム層としてポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどを含む透明フィルムを用いた場合であっても、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止できると考えられる。
さらに、黒色層がポリプロピレンにカーボンを混練して形成された熱可塑性樹脂製シート層であり、シート層とインジウム層との間にアクリル接着剤を含む透明接着層を有している実施例1〜実施例3は、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止できることが分かる。したがって、黒色層が熱可塑性樹脂製のシート層であり、シート層とインジウム層との間に、ウレタン接着剤やオレフィン接着剤を含む透明接着層を有している場合であっても、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止できると考えられる。また、黒色層がウレタン接着剤、アクリル接着剤、オレフィン接着剤などの接着剤を含む接着層である場合であっても、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止できると考えられる。
また、アクリル樹脂を含み、所定の耐傷付き性を有するトップコート層を備えた実施例1〜実施例3は、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止できることが分かる。さらに、このような加飾フィルムは、透明フィルム層よりも耐傷付き性が高いトップコート層を透明フィルム層上に備えているため、より優れた耐傷付き性を有するものと考えられる。したがって、ウレタン樹脂を含み、所定の耐傷付き性を有するトップコート層を備えた場合であっても、ダーククロム調の意匠の変化を抑制ないし防止できると考えられる。さらに、このような加飾フィルムは、透明フィルム層よりも耐傷付き性が高いトップコート層を透明フィルム層上に備えているため、より優れた耐傷付き性を有するものと考えられる。
1,2,3,4 ダーククロム調加飾フィルム
10 黒色層
11 シート層
13 透明接着層
15 接着層
20 インジウム層
30 透明フィルム層
40 トップコート層
A 積層部位

Claims (6)

  1. 明度を示すL値が20以下である黒色層と、
    上記黒色層上に配置されたインジウム層と、
    上記インジウム層上に配置され、透過率が90%以上である透明フィルム層と、を備え、
    上記透明フィルム層及び上記インジウム層からなる積層部位における透過率が、20%以上30%以下である
    ことを特徴とするダーククロム調加飾フィルム。
  2. 上記透明フィルム層は、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート及びポリカーボネートからなる群より選ばれた少なくとも1種を含有する少なくとも1層を有することを特徴とする請求項1に記載のダーククロム調加飾フィルム。
  3. 上記黒色層は、熱可塑性樹脂製のシート層であり、かつ、該シート層と上記インジウム層との間に、ウレタン接着剤、アクリル接着剤及びオレフィン接着剤からなる群より選ばれた少なくとも1種の接着剤を含む透明接着層を有しているか、
    又はウレタン接着剤、アクリル接着剤及びオレフィン接着剤からなる群より選ばれた少なくとも1種の接着剤を含む接着層である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のダーククロム調加飾フィルム。
  4. 上記透明フィルム層及び上記インジウム層からなる積層部位における透過率が、25%以上30%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載のダーククロム調加飾フィルム。
  5. 上記黒色層の明度を示すL値が、10以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載のダーククロム調加飾フィルム。
  6. 上記インジウム層の厚みが、12nm以上15nm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載のダーククロム調加飾フィルム。
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