JP2019050326A - プロジェクター用等の指向性を有するled光源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】配光角が小さく、かつ、光束量が多いプロジェクター用等の指向性を有するLED光源装置を提供する。【解決手段】実装基板41上にマトリックス状に表面実装された、同一仕様である多数個のLEDチップ46を備えたLED光源装置21において、LEDチップ46と同数のマイクロリフレクター51を有するリフレクターブロックを備え、マイクロリフレクター51が、LEDチップ46が載置される底部と、当該底部よりも大径の上部開口とを有し、前記底部は平面視で四角形または角丸四角形であるLED光源装置21。【選択図】図2
Description
本発明は、プロジェクター用等の指向性を有するLED光源装置に関する。
従来、LEDチップと同数のマイクロリフレクターを有し、該マイクロリフレクターの内周面が反射面として機能するLED光源装置が知られている(たとえば特許文献1参照)。
しかしながら、従来技術では、マイクロリフレクターの底部および上部開口が平面視で円形状となっており、LEDチップから放射され、リフレクターの内周面で反射された光束を、目標とする配光角に変換するために十分な内周面の傾斜角度を確保できない場合があった。
本発明は、配光角が小さく、かつ、光束量の多いプロジェクター用等の指向性を有するLED光源装置を提供することを目的とする。
本発明に係るLED光源装置は、実装基板上にマトリックス状に表面実装された、同一仕様である多数個のLEDチップを備えたLED光源装置において、前記LEDチップと同数のマイクロリフレクターを有するリフレクターブロックを備え、前記マイクロリフレクターが、LEDチップが載置される底部開口と、当該底部開口よりも大径の上部開口とを有し、前記底部は平面視で四角形または角丸四角形である。
上記LED光源装置において、前記上部開口も平面視で四角形または角丸四角形であるように構成することができる。
上記LED光源装置において、複数のマイクロリフレクターが格子状に配置されているように構成することができる。
上記LED光源装置において、前記マイクロリフレクターの内周面は90%以上の反射率の鏡面反射面を有するように構成することができる。
上記LED光源装置において、マイクロリフレクターの内周面で囲まれた空間には樹脂層が形成されており、LEDチップから放射された光束のうち、目標とする配光角を超える光束が、前記樹脂層と空気との境界面に達する前に前記内周面で反射されるように、マイクロリフレクターの高さおよび前記樹脂層の高さが決定されているように構成することができる。
上記LED光源装置において、前記樹脂は蛍光体を含み、蛍光体はLEDチップ近傍に偏在するように構成することができる。
上記LED光源装置において、マイクロリフレクターの内周面は、傾斜角度が異なる5以上の部位からなる多段構造を有しており、前記底部から前記上部開口に向かって前記部位の傾斜角度が小さくなるように構成することができる。
上記LED光源装置において、マイクロリフレクターの内周面は、曲面構造を有しており、前記底部から前記上部開口に向かって傾斜角度が小さくなるように構成することができる。
上記LED光源装置において、マイクロリフレクターの内周面の傾斜角度は、LEDチップの近端部からの放射角度と、LEDチップの遠端部からの放射角度とに基づいて決定されるように構成することができる。
上記LED光源装置において、マイクロリフレクターの内周面は、少なくとも表面がアルミニウムまたは銀で構成されており、鏡面反射処理が施されているように構成することができる。
本発明に係るリフレクターブロックは、上記LED光源装置に用いられる。
本発明に係るプロジェクターは、赤色光用LED光源装置と、前記赤色光用LED光源装置から放射される光を変調する赤色光用透過型液晶パネルと、緑色光用LED光源装置と、前記緑色光用LED光源装置から放射される光を変調する緑色光用透過型液晶パネルと、青色光用LED光源装置と、前記赤色光用LED光源装置から放射される光を変調する赤色光用透過型液晶パネルと、赤色光、緑色光および青色光を合成するダイクロイックプリズムと、ダイクロイックプリズムからの合成光を投写する投写光学系と、を備えたプロジェクターにおいて、前記赤色光用LED光源装置、前記緑色光用LED光源装置および前記青色光用LED光源装置が、上記LED光源装置により構成される。
上記LED光源装置において、前記多数個のLEDチップが、紫外光または赤外光を発光するように構成することができる。
本発明に係るUVインク硬化用装置は、上記LED光源装置を複数個連設してなる光源を有するように構成することができる。
本発明に係るUV殺菌用装置は、上記LED光源装置を複数個連設してなる光源を有する。
本発明によれば、配光角が小さく、かつ、光束量が多いプロジェクター用等の指向性を有するLED光源装置を提供することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
《第1実施形態》
図1は、第1実施形態に係るプロジェクター1の構成図である。本実施形態のLED光源装置は、3つのLED光源装置21と、3つのコリメーターレンズ22と、3つの液晶ライトバルブ23と、ダイクロイックプリズム31と、投射光学系32とを備えて構成される。
図1は、第1実施形態に係るプロジェクター1の構成図である。本実施形態のLED光源装置は、3つのLED光源装置21と、3つのコリメーターレンズ22と、3つの液晶ライトバルブ23と、ダイクロイックプリズム31と、投射光学系32とを備えて構成される。
LED光源装置21、コリメーターレンズ22および液晶ライトバルブ23は、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の光をダイクロイックプリズム31へ放射するためのものである。LED光源装置21Rからの赤色光(R光)は、コリメーターレンズ22Rで平行化され、液晶ライトバルブ23Rで光変調される。液晶ライトバルブ23Rは、マトリクス状に配置された透過型の液晶パネル(HTPS液晶パネル)であって、R光を映像信号に応じて画素毎に変調する公知の光変調器である。LED光源装置21Gからの緑色光(G光)およびLED光源装置21Bからの青色光(B光)も同様であり、コリメーターレンズ22G,22Bで平行化され、公知の液晶ライトバルブ23G,23Bで光変調される。
ダイクロイックプリズム31は、互いに直交するように配置された2つのダイクロイック膜を有して、一方のダイクロイック膜はR光を反射するが、R光以外のG光およびB光を透過し、他方のダイクロイック膜はB光を反射するが、B光以外のR光およびG光を透過させる。投射光学系32は、ダイクロイックプリズム31で合成された光が入射する複数の投写レンズと、複数の投写レンズを収容する投写レンズ筐体とを備え、投射光Lを放射してカラー画像をスクリーンに拡大投写する。
図2を参照しながら、LED光源装置21の構成を詳細に説明する。なお、図2はLED光源装置21の構造を説明するための模式図であり、本実施形態におけるLEDチップ46の配置を正確に示したものではない。LED光源装置21は、実装基板41と、実装基板41の上面に形成された絶縁層42と、絶縁層42の上面に形成された配線層43と、白色保護層44と、LEDチップ46と、第1の透光性樹脂層47と、第2の透光性樹脂層48と、リフレクターブロック50とを備えている。
実装基板41は、熱伝導性および電気特性に優れる表面が金属からなる板材であり、例えば表面が銅からなる水冷構造のヒートスプレッダ(上板、中板、下板の3種類の銅板からなる積層構造体)や銅板(例えば、0.5〜2.00mm厚)により構成される。ガラスエポキシ樹脂のような熱伝導性が低い材料は、特に放熱性の悪くなる発光中心部の光量が特に低下するドーナツ化現象が生じることとなるので採用できない。
実装基板41の上には、絶縁層42および配線層43が形成される。絶縁層42は、実装基板41と配線層43とを電気絶縁するための層であり、ガラスエポキシ樹脂を主要な成分として構成することができる。また、絶縁層42を、シリコーン樹脂などの有機樹脂を主成分として構成することもできる。また、絶縁層42上の必要位置に、配線層43が形成される。配線層43は、銅箔などの金属膜である。
本実施形態では、公知の銅箔付き絶縁樹脂シート(たとえば、絶縁層42となるガラスエポキシ樹脂と、配線層43となる銅箔とが予め積層されたシート)を、実装基板41の上にラミネートすることで、実装基板41上に絶縁層42および配線層43を積層することができる。また、配線層43は、積層された銅箔付き絶縁樹脂シートの銅箔を、フォトエッチングすることにより不要な部分を取り除くことで、配線層43として形成される。
白色保護層44は、配線層43を保護するとともに、反射材としての役割も奏する。白色保護層44として、シリコーン樹脂を主成分とした白色有機樹脂を用いることができる。また、白色保護層44として、ガラスエポキシ樹脂やポリアミド樹脂を主要な成分とし、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛、アルミナなどの白色無機顔料を含む構成とすることもできる。
LEDチップ46は、例えば窒化ガリウム系(GaN、AlGaN、InGaN)、リン化ガリウム系(GaP、GaAsP)、ヒ素化ガリウム系(GaAs、AlGaAs、AlGaInP)、酸化亜鉛系(ZnO)の中から発光色に応じて選択される表面実装型LEDベアチップである。多数個のLEDチップ46がリフレクターブロック内でn行×m列(例えば、6直列×7並列、5直列×4並列)にマトリックス状に配置され、所謂COB(Chip On Board)実装される。高輝度を実現するために、LEDチップ46は、例えば最大定格電流300mA以上、好ましくは最大定格電流400mA以上、さらに好ましくは最大定格電流500mA以上のLEDチップを使用する。LEDチップ46の大きさは、3〜5mm四方以下(好ましくは1.5mm四方以下)であり、発光色単位で全て同一の仕様である。第1実施形態では1.0×1.0×0.15mm、ランバーシアン配光特性のLEDチップを使用した。また、本実施形態では、LEDチップ46の下面にバンプ49を接続することで、LED46をフリップチップ実装している。
第1の透光性樹脂層47および第2の透過性樹脂層48は、例えば、エポキシ系やシリコーン系樹脂からなる透明の樹脂層である。第1の透光性樹脂層47および第2の透過性樹脂層48は、図2に示すように、リフレクターの内部に形成されており、LEDチップ46およびリフレクターの内周面を封止している。第1の透光性樹脂層47には、所望のR光、G光、B光を放射するために、赤色、緑色および/または青色の蛍光体が混入される。また、第1の透光性樹脂層47は、図2に示すように、LEDチップ46の上面よりも少し高い位置(たとえば、LEDチップ46の上面から0.1〜0.5mmの位置)まで形成されている。これにより、蛍光体をLEDチップ46近傍に偏在させることができ、その結果、蛍光体による発光で生じた熱を、LEDチップ46を介して外部に放出することができる。なお、第2の透光性樹脂層48には、蛍光体は含まれない。
本実施形態では、第1の透光性樹脂層47および第2の透過性樹脂層48は、以下のように製造される。まず、第1の透光性樹脂層47を形成することとなる、蛍光体を含む透光性樹脂をLEDチップ46の上面を覆う高さまで充填する。そして、充填した蛍光体を透光性樹脂を固化し、第1の透光性樹脂層47を形成する。次いで、第2の透光性樹脂層48を形成することとなる、蛍光体を含まない透光性樹脂を充填し、第2の透光性樹脂層48を形成する。なお、第2の透光性樹脂層48は、図2に示すように、マイクロリフレクター51の高さ位置まで形成する必要はなく、LEDチップ46から放射された光束を一定の配光角の範囲とできる高さ位置まで形成される(詳細は後述する)。なお、第1の透光性樹脂層47を、LEDチップ46からの発光を集束させる表面が球形(側面視弓形)の凸レンズ(マイクロレンズ)として形成してもよい。この凸レンズを設けることにより、配光角を目標値以内(例えば10〜30度)とすることが容易に実現できる。
図3を参照しながら、リフレクターブロック50の構成を詳細に説明する。リフレクターブロック50は、20個のマイクロリフレクター51を備えて構成される。板状のリフレクターブロック50は一体成形されており、本実施形態では、有機系樹脂を射出成形することにより作製されている。高精度な表面を形成することができれば、リフレクターブロック50の製造は射出成形に限定されず、樹脂や金属を切削することにより作製してもよい。また、3Dプリンタにより作製してもよい。
20個のマイクロリフレクター51は、図3(a),(c)に示すように、縦方向4.25mmピッチ、横方向4.25mmピッチで5行×4列に配置されている。また、マイクロリフレクター51は、図3(b)に示すように、底部55と上部開口56とを有し、底部55から上部開口56に向けて拡径された空間Sを有する。なお、空間Sには、蛍光体を含む透光性樹脂および蛍光体を含まない透光性樹脂が充填され、第1の透光性樹脂層47および第2の透光性樹脂層48が形成される。
また、図4は、マイクロリフレクター51の平面図であり、図5は、マイクロリフレクター51の断面図である。なお、図4および図5においては、底部および上部開口を平面視で円形状としたマイクロリフレクターを破線で併記している。また、図4に示すように、マイクロリフレクター51の内周面52は、底部55から上部開口56にかけて拡径となっており、高さ位置が低いほど傾斜角度が大きい曲面構造となっている。
具体的には、本実施形態に係るマイクロリフレクター51では、LEDチップ46から放射され、内周面52に反射した反射光が目標とする配光角の範囲となるように、高さ位置ごとに傾斜角度が設定されている。特に、LEDチップ46から放射された光束のうち、放射角度の大きい光束ほど内周面52の低い位置で反射されるため、内周面52の低い位置ほど傾斜角度は大きく、一方、放射角度の小さい光束ほど内周面52の高い位置で反射されるため、内周面52の高い位置ほど傾斜角度は小さくなっている。
目標とする配光角(本実施形態では、光軸を中心とした30°以内の範囲)とするために、内周面52の傾斜角度は、次のように決定される。ここで、図6は、内周面52の傾斜角度の決定方法を説明するための図である。図6では、図6(A)に示すように、LEDチップ46の上面中心から放射された放射角度θRmの光束Rmが内周面52に反射する位置P1の傾斜角度を求める場面を例示して説明する。なお、図6に示す例においては、図6(A)に示すように、LEDチップ46近端部から放射された光束をRnとし、LEDチップ46遠端部から放射された光束をRfとし、光束Rn,Rfの放射角度をそれぞれθRn,θRfとして説明する。また、図6(B)に示すように、内周面52の位置P1における傾斜角度をδとし、LEDチップ46上面に対する垂線をPLとして説明する。
光束Rnについては放射角度がθRnのため、図6(B)に示すように、P1を頂点とする内周面52と光束Rn(入射光)との間の角度はθRn‐δとなる。また、光束Rnは内周面52において鏡面反射されるため、P1を頂点とする内周面52と光束Rn(反射光)との間の角度もθRn‐δとなる(不図示)。そして、垂線PLに対する光束Rn(反射光)の角度(反射角度)は、図6(B)に示すように、P1を頂点とする内周面52と光束Rn(反射光)との間の角度θRn‐δから、内周面52の位置P1における傾斜角度δを引いた、θRn‐2δとなる。同様に、垂線PLに対する光束Rf(反射光)の反射角度はθRf‐2δとなる。なお、図6(B)から分かるように、垂線PLに対する光束Rnの反射角度θRn‐2δと、垂線PLに対する光束Rfの反射角度θRf‐2δとは正負が逆の角度となる。本実施形態では、垂線PLに対する光束Rnの反射角度θRn‐2δと光束Rfの反射角度θRf‐2δとがバランスをとるように、位置P1の傾斜角度δを求める。具体的には、下記式(1)の関係となるように、下記式(1)を展開して、位置P1の傾斜角度δを下記式(2),(3)により求める。
なお、光束Rn,Rfの放射角度θRn,θRfは、内周面の口径に応じて変化する。すなわち、図6(A)に示すマイクロリフレクター51よりも内周面52の口径が大きいマイクロリフレクターでは、内周面の同じ高さ位置においても、光束Rn,Rfの放射角度θRn,θRfは、図6(A)に示すマイクロリフレクター51よりも大きくなる。そのため、マイクロリフレクター51の内周面52の各高さ位置における口径を予め決めておくことで、内周面52の各高さ位置における光束Rn,Rfの放射角度θRn,θRfを予め求めることができ、これにより、内周面52の各高さ位置における傾斜角度δをリフレクターごとに予め決定することができる。
また、図4に示すように、本実施形態に係るマイクロリフレクター51の底部55は、平面視で四角形または角丸四角形の形状を有している。このように、マイクロリフレクター51の底部55を平面視で四角形または角丸四角形の形状とすることで、円形状とした場合と比べて、図4に示すように、マイクロリフレクター51の配列方向(図4中、x軸方向およびy軸方向)における内周面52の距離LA1を、円形状とした場合の距離LB1と比べて、短くすることができ、その結果、マイクロリフレクター51の配列方向におけるLEDチップ46から内周面52までの距離LA2を、円形状とした場合の距離LB2と比べて、長くすることができる。これにより、図5に示すように、内周面52の傾斜角度、特に、底部55近傍における傾斜角度を十分に確保することができ、たとえば図5に示すように、LEDチップ46から放射される放射角度の大きい光束Rであっても目標の配光角の範囲内に反射することができる。
たとえば、図5に示す例において、光束Rは、放射角度が大きいため、LEDチップ46近傍の内周面52において反射される。本実施形態では、マイクロリフレクター51の底部55および上部開口56を平面視で四角形または角丸四角形の形状とすることで、底部55近傍における内周面52の傾斜角度を大きくすることができるため、反射光R1は、目標の配光角の範囲内で反射される。これに対して、マイクロリフレクター51の底部および上部開口を平面視で円形状とした場合(図5中、破線で示す。)には、マイクロリフレクター51の底部55および上部開口56を平面視で四角形または角丸四角形とした場合と比べて、底部55近傍における内周面52の傾斜角度を大きくすることができないため、反射光R2は、目標の配光角の範囲を超えて反射される場合があり、その結果、配光特性の優れたLED光源装置を提供できない場合がある。
さらに、図4に示すように、本実施形態に係るマイクロリフレクター51では、底部55に加えて、上部開口56を平面視で四角形または角丸四角形の形状としている。このように、マイクロリフレクター51の上部開口56も平面視で四角形または角丸四角形の形状とすることで、円形状とした場合と比べて、マイクロリフレクター51の対角方向(図4中のxy軸方向)における内周面52の距離LA4を、円形状とした場合の距離LB2と比べて、長くすることができる。これにより、図5に示すように、内周面52の傾斜角度を十分に確保することができ、たとえば図5に示すように、LEDチップ46から放射される放射角度の大きい光束Rであっても目標の配光角の範囲内に反射することができる。
さらに、マイクロリフレクター51の内周面(反射層)52は、アルミのメッキあるいはアルミ蒸着により、または、銀の化学研磨あるいは銀蒸着により、少なくとも表面がアルミまたは銀で構成されており、さらに、光を鏡面反射する鏡面反射処理が施されている。ここで、反射面における光の反射には、鏡面反射または正反射と呼ばれる反射(以降、鏡面反射という)と、拡散反射または乱反射と呼ばれる反射(以降、拡散反射という)とがある。鏡面反射とは、反射面が比較的平らになっており、反射光が、入射光と等しい角度で反射(正反射)する反射である。このような鏡面反射を行う反射面としては、表面粗度Ryが0.5μm以下、より好ましくは0.3μm以下であることが好ましい。一方、拡散反射とは、たとえば反射面に比較的粗い凹凸がある場合や反射面がざらざらしている場合などに、入射光が様々な角度で反射してしまい、入射光が拡散してしまう反射である。本実施形態における内周面52は、90%以上の光が鏡面反射で反射するように(鏡面反射での反射率が90%以上となるように)、鏡面反射処理が施されている。なお、反射面を、光が反射して物が映る鏡のように仕上げた鏡面状態にした場合も、主に拡散反射が行われていることも多く、鏡のように物が映る「鏡面状態」と、本発明の「鏡面反射」が行われる状態とでは、性質が異なる場合がある。また、上記の表面粗度Ryとは、JIS B0601:1994で規定されていた最大高さをいい、これは、JIS B0601:2013で規定する輪郭曲線要素の高さZtに相当する。
各マイクロリフレクター51の底部中央には、LEDチップ46が配置されている。図3の上下に延びる4本の直線上に並ぶ5個のマイクロリフレクター51に配置されるLEDチップ46が直列に接続されており、直列に接続された5個のLEDチップ群は並列に接続されている(5直列×4並列)。マトリックス状に配置された20個のLEDチップ46がなす配光角度は30度以下であることが好ましく、更に好ましくは5〜20度または10〜15度とする。なお、図3では、マイクロリフレクター51を20個設ける態様を例示しているが、マイクロリフレクター51の個数はこれに限定されず、例えば、8個〜100個(好ましくは12個〜100個、より好ましくは16個〜50個でもよい。
リフレクターブロック50は、図7に示すように、液晶ライトバルブ23よりも一回り大きい照射面を構成する大きさとすることが好ましい。別の観点からは、照射面の外縁を構成する各マイクロリフレクター51に液晶ライトバルブ23が完全に囲繞される(最も外側に位置する各マイクロリフレクター51に液晶ライトバルブ23が重ならない)ように照射面を構成することが好ましい。このような構成とすることにより、高出力且つ均一性に優れた照射光をダイクロイックプリズム31に入射することができるからである。また、本実施形態に係るリフレクターブロック50では、マイクロリフレクター51の上部開口56が平面視で四角形または角丸四角形の形状となっているため、複数のマイクロリフレクター51をコンパクトに配置することができ、この点からも、高出力且つ均一性に優れた照射光をダイクロイックプリズム31に入射することができる。
以上に説明したLED光源装置21は、同一仕様のものが三つ設けられ、赤色光(R光)、緑色光(G光)および青色光(B光)を発光するための光源として利用される。なお、図1に示すプロジェクター1では、コリメーターレンズ22を備える構成を例示したが、コリメーターレンズ22を備えない構成とすることもできる。本実施形態では、LED光源装置21がリフレクターブロック50を有し、高い配光性特性を有するため、コリメーターレンズ22を備えなくとも、プロジェクター1に必要な光束を液晶ライトバルブ23に放射することができるためである。
<シミュレーション>
以下に、好適な配光角および光束量を得るために、A.マイクロリフレクターの有無およびマイクロリフレクターの内周面の構造(直線構造か曲線構造か、鏡面反射か拡散反射か)、B.樹脂の有無、C.マイクロリフレクターの高さ、D.マイクロリフレクターの底部および上部開口の形状(平面視で角丸四角形か円形か)、E.マイクロリフレクターの高さ位置ごとの内周面の傾斜角度について、それぞれシミュレーションを行った。なお、以下においては、マイクロリフレクターは底部の直径が1.21mmであり、LEDチップは、発光強度が3ルーメン(lm)、径1mm、高さ0.17mmの円形チップであり、透光性樹脂層には蛍光体を含まず、透光性樹脂層の上には半球状レンズを有しない条件でシミュレーションを行った。
以下に、好適な配光角および光束量を得るために、A.マイクロリフレクターの有無およびマイクロリフレクターの内周面の構造(直線構造か曲線構造か、鏡面反射か拡散反射か)、B.樹脂の有無、C.マイクロリフレクターの高さ、D.マイクロリフレクターの底部および上部開口の形状(平面視で角丸四角形か円形か)、E.マイクロリフレクターの高さ位置ごとの内周面の傾斜角度について、それぞれシミュレーションを行った。なお、以下においては、マイクロリフレクターは底部の直径が1.21mmであり、LEDチップは、発光強度が3ルーメン(lm)、径1mm、高さ0.17mmの円形チップであり、透光性樹脂層には蛍光体を含まず、透光性樹脂層の上には半球状レンズを有しない条件でシミュレーションを行った。
<A.マイクロリフレクターの有無およびマイクロリフレクターの内周面の構造>
図8は、マイクロリフレクターの有無およびマイクロリフレクターの内周面の構造(直線構造か曲面構造か、鏡面反射か拡散反射か)に関するシミュレーション結果を示す図である。図8に示す例では、A1〜A6で示す6つのLED光源装置について、光束量および配光特性についてシミュレーションを行った。具体的には、A1は、LEDチップを厚さ0.4mm、屈折率1.5、および透過率100%の透光性樹脂で封止したLED光源装置である。A2は、LEDチップの上に直径4mm、屈折率1.5、透過率97%の透光性樹脂の半球状レンズを封じたLED光源装置である。A3は、樹脂で作製したマイクロリフレクターを有し、当該マイクロリフレクターは拡散反射(鏡面反射が10%)を行い、マイクロリフレクターの内周面は傾斜角度が60°のみの直線構造となっており、内周面で囲まれた空間にはマイクロリフレクターの高さまで透光性樹脂層が形成されており、底部が直径2mm、マイクロリフレクターの高さが1mm、上部開口が直径3.15mmのLED光源装置である。A4は、内周面がアルミニウムで構成されたマイクロリフレクターを有し、当該マイクロリフレクターの内周面は鏡面反射(鏡面反射が90%)を行い、マイクロリフレクターの内周面は傾斜角度が60°のみの直線構造となっており、内周面で囲まれた空間にはマイクロリフレクターの高さまで透光性樹脂層が形成されており、底部が直径2mm、マイクロリフレクターの高さが1mm、上部開口が直径3.15mmのLED光源装置である。A5は、マイクロリフレクターの内周面が、曲面構造であり、かつ、上部開口に近いほど傾斜角度が小さくなっており、当該複数の内周面はアルミニウムで構成され鏡面反射(鏡面反射が90%)を行い、内周面で囲まれた空間にはマイクロリフレクターの高さまで透光性樹脂層が形成されており、底部が直径1.5mm、マイクロリフレクターの高さが4mm、上部開口が直径3.24mmのLED光源装置である。A6は、マイクロリフレクターの内周面が、曲面構造であり、かつ、上部開口に近いほど傾斜角度が小さくなっており、当該複数の内周面は拡散反射(鏡面反射が10%)を行い、内周面で囲まれた空間にはマイクロリフレクターの高さまで透光性樹脂層が形成されており、底部が直径1.5mm、マイクロリフレクターの高さが4mm、上部開口が直径3.24mmのLED光源装置である。なお、A1〜A5の配光特性のグラフは縦軸(光度)の目盛が0.2cdごととなっており、A6の配光特性のグラフは縦軸(光度)の目盛が0.05cdごととなっている。
図8は、マイクロリフレクターの有無およびマイクロリフレクターの内周面の構造(直線構造か曲面構造か、鏡面反射か拡散反射か)に関するシミュレーション結果を示す図である。図8に示す例では、A1〜A6で示す6つのLED光源装置について、光束量および配光特性についてシミュレーションを行った。具体的には、A1は、LEDチップを厚さ0.4mm、屈折率1.5、および透過率100%の透光性樹脂で封止したLED光源装置である。A2は、LEDチップの上に直径4mm、屈折率1.5、透過率97%の透光性樹脂の半球状レンズを封じたLED光源装置である。A3は、樹脂で作製したマイクロリフレクターを有し、当該マイクロリフレクターは拡散反射(鏡面反射が10%)を行い、マイクロリフレクターの内周面は傾斜角度が60°のみの直線構造となっており、内周面で囲まれた空間にはマイクロリフレクターの高さまで透光性樹脂層が形成されており、底部が直径2mm、マイクロリフレクターの高さが1mm、上部開口が直径3.15mmのLED光源装置である。A4は、内周面がアルミニウムで構成されたマイクロリフレクターを有し、当該マイクロリフレクターの内周面は鏡面反射(鏡面反射が90%)を行い、マイクロリフレクターの内周面は傾斜角度が60°のみの直線構造となっており、内周面で囲まれた空間にはマイクロリフレクターの高さまで透光性樹脂層が形成されており、底部が直径2mm、マイクロリフレクターの高さが1mm、上部開口が直径3.15mmのLED光源装置である。A5は、マイクロリフレクターの内周面が、曲面構造であり、かつ、上部開口に近いほど傾斜角度が小さくなっており、当該複数の内周面はアルミニウムで構成され鏡面反射(鏡面反射が90%)を行い、内周面で囲まれた空間にはマイクロリフレクターの高さまで透光性樹脂層が形成されており、底部が直径1.5mm、マイクロリフレクターの高さが4mm、上部開口が直径3.24mmのLED光源装置である。A6は、マイクロリフレクターの内周面が、曲面構造であり、かつ、上部開口に近いほど傾斜角度が小さくなっており、当該複数の内周面は拡散反射(鏡面反射が10%)を行い、内周面で囲まれた空間にはマイクロリフレクターの高さまで透光性樹脂層が形成されており、底部が直径1.5mm、マイクロリフレクターの高さが4mm、上部開口が直径3.24mmのLED光源装置である。なお、A1〜A5の配光特性のグラフは縦軸(光度)の目盛が0.2cdごととなっており、A6の配光特性のグラフは縦軸(光度)の目盛が0.05cdごととなっている。
当該シミュレーションの結果、マイクロリフレクターを有するLED光源装置(A3〜A6)では、マイクロリフレクターを有しないLED光源装置(A1,A2)と比べて、配光角が小さくなることが分かる。また、マイクロリフレクターを設けた場合でも、マイクロリフレクターの内周面が鏡面反射(鏡面反射が90%)を行う場合(A4,A5)には、拡散反射(鏡面反射が10%)を行う場合(A3、A6)と比べて、配光角が小さく、かつ、光束量が多くなることが分かる。さらに、マイクロリフレクターを有し、かつ、マイクロリフレクターの内周面が鏡面反射を行う場合でも、内周面が曲面構造であり、かつ、上部開口に近いほど内周面の傾斜角度が小さい場合(A5)には、内周面が傾斜角度60°のみの直線構造の場合(A4)と比べて、配光角が小さく、かつ、光束量が多くなることが分かる。
以上のように、LED光源装置は、図8に示すA5のように、(1)マイクロリフレクターを有し、(2)マイクロリフレクターの内周面が鏡面反射を行い、並びに、(3)マイクロリフレクターの内周面が、曲面構造であり、かつ、上部開口に近いほど内周面の傾斜角度を小さくすることで、光束量を多くし、かつ、配光角の小さくすることができる。
<B.樹脂の有無>
図9は、樹脂の有無に関する、マイクロリフレクターのシミュレーション結果である。図9に示す例では、マイクロリフレクターの内周面で囲まれた空間に透光性樹脂層が形成されていないLED光源装置をB1とし、マイクロリフレクターの内周面で囲まれた空間にリフレクターの高さまで透光性樹脂層が形成されているLED光源装置をB2として、マイクロリフレクターの中心線を0°とした場合の、光束の放射角ごとの光度を、シミュレーションした結果を示す。また、下記表1は、B1とB2における光束量とピーク光度を示す表である。なお、B2は、図8のA5と同様に、リフレクターの内周面が鏡面反射を行い、当該内周面が曲面構造であり、かつ、上部開口に近いほど内周面の傾斜角度が小さくなっており、B1は、透光性樹脂層が形成されていないこと以外は、B2と同様に構成されている。
図9は、樹脂の有無に関する、マイクロリフレクターのシミュレーション結果である。図9に示す例では、マイクロリフレクターの内周面で囲まれた空間に透光性樹脂層が形成されていないLED光源装置をB1とし、マイクロリフレクターの内周面で囲まれた空間にリフレクターの高さまで透光性樹脂層が形成されているLED光源装置をB2として、マイクロリフレクターの中心線を0°とした場合の、光束の放射角ごとの光度を、シミュレーションした結果を示す。また、下記表1は、B1とB2における光束量とピーク光度を示す表である。なお、B2は、図8のA5と同様に、リフレクターの内周面が鏡面反射を行い、当該内周面が曲面構造であり、かつ、上部開口に近いほど内周面の傾斜角度が小さくなっており、B1は、透光性樹脂層が形成されていないこと以外は、B2と同様に構成されている。
図9および表1に示すように、マイクロリフレクターの内周面で囲まれた空間に透光性樹脂層が形成されている場合(B2)には、マイクロリフレクターの内周面で囲まれた空間に透光性樹脂層が形成されていない場合(B1)と比べて、ピーク光度は高く、かつ、光束量は多くなる。
以上のように、マイクロリフレクターの内周面で囲まれた空間に透光性樹脂層が形成されている場合には、ピーク光度を高く、かつ、光束量を多くすることができる。ここで、屈折率の異なる材料の境界面ではスネルの法則に従って光が屈折する。また、屈折率が大きい材料Aから屈折率の小さい材料Bに光が入射する場合には、入射角の大きい光束(入射角が臨界角以上の光束)は全反射されて材料Aの中に戻り、入射角の小さい光束(入射角が臨界角未満の光束)はスネルの法則に従い屈折した後、他方の材料Bへと放出される。光束が全反射する入射角の限界である臨界角は、材料Aの屈折率と材料Bの屈折率との差が小さいほど、大きくなる。LEDチップ、透光性樹脂層、および空気の屈折率は、LEDチップ>透光性樹脂>空気の関係が成り立つため、LEDチップと透光性樹脂層との境界面における臨界角は、LEDチップと空気との境界面における臨界角よりも大きくなる。そのため、LEDチップと透光性樹脂層との境界面においては、LEDチップと空気との境界面よりも多くの光が放出されることとなり、これにより、当該シミュレーションにおいて、透光性樹脂層を形成したことで、ピーク光度が高く、かつ、光束量が多くなったと考えられる。なお、図8のA1に示すように、透光性樹脂層だけを有し、マイクロリフレクターを有しない場合には、LEDチップから放出された光束は、様々な放射角を有するため、透光性樹脂層と空気との境界面において多くの光束が全反射され、光束量は少なくなる。これに対して、マイクロリフレクターを有する場合には、透光性樹脂層と空気との境界面に到達する前に、多くの光束がマイクロリフレクターの内周面で反射されて、臨界角未満に角度変換されるため、透光性樹脂層から空気へと放出され、ピーク光度を高く、かつ、光束量を多くすることができる。
<C.マイクロリフレクターの高さ>
図10A、図10Bは、マイクロリフレクターの高さを変えた場合のシミュレーション結果を示す図である。なお、図10Aの高さ1.0mm〜2.9mmの配光特性のグラフでは縦軸(光度)の目盛が0.2cdごととなっており最大目盛は1.2cdとなっている。一方、図10Bの高さ4.0mm〜10.0mmの配光特性のグラフでは縦軸(光度)の目盛が0.5cdごととなっており最大目盛は3.0cdとなっている。また、当該シミュレーションに用いたLED光源装置は、高さがそれぞれ異なること以外は、図8のA5と同様に、リフレクターの内周面が鏡面反射を行い、当該内周面が曲面構造であり、かつ、上部開口に近いほど内周面の傾斜角度が小さくなっているものである。
図10A、図10Bは、マイクロリフレクターの高さを変えた場合のシミュレーション結果を示す図である。なお、図10Aの高さ1.0mm〜2.9mmの配光特性のグラフでは縦軸(光度)の目盛が0.2cdごととなっており最大目盛は1.2cdとなっている。一方、図10Bの高さ4.0mm〜10.0mmの配光特性のグラフでは縦軸(光度)の目盛が0.5cdごととなっており最大目盛は3.0cdとなっている。また、当該シミュレーションに用いたLED光源装置は、高さがそれぞれ異なること以外は、図8のA5と同様に、リフレクターの内周面が鏡面反射を行い、当該内周面が曲面構造であり、かつ、上部開口に近いほど内周面の傾斜角度が小さくなっているものである。
図10Aの光線図から分かるように、マイクロリフレクターの高さが2mm未満の場合には、全体の光束量は小さくなる傾向にあることが分かった。これは、マイクロリフレクターの高さが2mm未満の場合には、内周面で反射されずに透光性樹脂層と空気との境界面まで到達する光束が多く、このような光束では放射角度が臨界角以上となる場合があり、その場合、透光性樹脂層と空気との境界面において全反射されるためである。一方、マイクロリフレクターの高さを2mm以上とすることで、光束量は多くなる傾向にあることが分かる。特に、マイクロリフレクターの高さを高くすることで、30°以内の配光角における光束量が多くなることが分かる。マイクロリフレクターの高さを高くすることで、目標とする配光角を超えた光束の大部分は、内周面で角度変換されて、目標とする配光角の範囲内となるためである。
以上のように、本実施形態に係るマイクロリフレクター51では、底部から上部開口までのマイクロリフレクターの高さを2mm以上とすることで、配光角を小さくすることができ、30°以内の配光角の範囲の光束量を多くすることができる。
<D.マイクロリフレクターの底部および上部開口の形状>
図11は、マイクロリフレクターの底部および上部開口の形状(平面視で角丸四角形か円形か)に関するシミュレーション結果を示す図である。図11には、マイクロリフレクターの内周面の底部および上部開口が平面視で角丸四角形の形状を有するLED光源装置をD1とし、マイクロリフレクターの内周面の底部および上部開口が平面視で円形状を有するLED光源装置をD2として、マイクロリフレクターの中心線を0°とした場合の、放射角ごとの光束の光度をシミュレーションした結果を示している。なお、当該シミュレーションに用いたLED光源装置は、図8のA5と同様に、マイクロリフレクターの内周面が鏡面反射を行い、当該内周面が曲面構造であり、かつ、上部開口に近いほど内周面の傾斜角度が小さくなっている。
図11は、マイクロリフレクターの底部および上部開口の形状(平面視で角丸四角形か円形か)に関するシミュレーション結果を示す図である。図11には、マイクロリフレクターの内周面の底部および上部開口が平面視で角丸四角形の形状を有するLED光源装置をD1とし、マイクロリフレクターの内周面の底部および上部開口が平面視で円形状を有するLED光源装置をD2として、マイクロリフレクターの中心線を0°とした場合の、放射角ごとの光束の光度をシミュレーションした結果を示している。なお、当該シミュレーションに用いたLED光源装置は、図8のA5と同様に、マイクロリフレクターの内周面が鏡面反射を行い、当該内周面が曲面構造であり、かつ、上部開口に近いほど内周面の傾斜角度が小さくなっている。
図11に示すように、マイクロリフレクターの内周面の底部および上部開口が平面視で角丸四角形の形状を有する場合(D1)には、マイクロリフレクターの内周面の底部および上部開口が平面視で円形状を有する場合(D2)と比べて、それぞれの放射角において光束量が多くなることが分かる。これは、マイクロフレクターの底部および上部開口を平面視で四角形または角丸四角形の形状とすることで、図4に示すように、マイクロリフレクターの配列方向における内周面の距離LA2を長くすることができるとともに、LEDチップから内周面までの距離LA1を短くすることができ、これにより、図5に示すように、内周面の傾斜角度を十分に確保することができ、その結果、LEDチップから放射される放射角度の大きい光束Rなどの光束なども、目標の配光角の範囲内に反射することができるためである。
<E.マイクロリフレクターの内周面の各高さ位置における傾斜角度>
図12〜16は、マイクロリフレクターの内周面の各高さ位置における傾斜角度に関するシミュレーションを説明するための図である。図12〜16に示す例では、マイクロリフレクターの高さを2.9mmとし、上部開口の口径を直径2.40〜4.26mmとし、底部の口径を直径1.21mmとし、内周面の各高さ位置における傾斜角度をそれぞれ変更したE1〜E9の9つのシミュレーションを行った。図12は、E1〜E9の各高さ位置における傾斜角度の例を示す図であり、図13,14は、E1〜E9の光束量および光度分布を示す図であり、図15はE1〜E6,E8,E9における光の放射角と光度との関係を示す図であり、図16は、E1〜E6,E8,E9のピーク光度を示す図である。なお、図13,14において、E1〜E9の配光特性のグラフは縦軸(光度)の目盛が0.2cdごととなっており最大目盛は1.2cdとなっている。
図12〜16は、マイクロリフレクターの内周面の各高さ位置における傾斜角度に関するシミュレーションを説明するための図である。図12〜16に示す例では、マイクロリフレクターの高さを2.9mmとし、上部開口の口径を直径2.40〜4.26mmとし、底部の口径を直径1.21mmとし、内周面の各高さ位置における傾斜角度をそれぞれ変更したE1〜E9の9つのシミュレーションを行った。図12は、E1〜E9の各高さ位置における傾斜角度の例を示す図であり、図13,14は、E1〜E9の光束量および光度分布を示す図であり、図15はE1〜E6,E8,E9における光の放射角と光度との関係を示す図であり、図16は、E1〜E6,E8,E9のピーク光度を示す図である。なお、図13,14において、E1〜E9の配光特性のグラフは縦軸(光度)の目盛が0.2cdごととなっており最大目盛は1.2cdとなっている。
さらに、図12〜16に示す例において、E1〜9は、上述した式(2),(3)を用いて、内周面の傾斜角度を決定している。ただし、それぞれマイクロリフレクターE1〜E9において、各高さ位置における口径が異なるため、各高さ位置における傾斜角度は異なっている。具体的には、図12に示すように、E1は、底部からの高さ位置0.25〜0.4mmにおける傾斜角度が34.99°、底部からの高さ位置0.4〜0.5mmにおける傾斜角度が21.80°、底部からの高さ位置0.5〜0.6mmにおける傾斜角度が26.57°、底部からの高さ位置0.6〜1.0mmにおける傾斜角度が16.70°、底部からの高さ位置1.0〜1.6mmにおける傾斜角度が12.23°、底部からの高さ位置1.6〜2.2mmにおける傾斜角度が8.53°、底部からの高さ位置2.2〜2.9mmにおける傾斜角度が4.90°となっている。同様に、E2〜E9も、図12に示すように、各高さ位置における傾斜角度が設定されている。
当該シミュレーションの結果、図13,14の光束(量)の欄に示すように、E1からE9にかけて、光束量はわずかながら上昇することが分かった。一方、図13,14の配光特性および光度分布の欄、並びに、図15および図16に示すように、E1からE8にかけて配光角は小さくなり、E8において配光角が最も小さくなった。特に、図15に示すように、光束の放射角が10°以下の場合には、E8,E6,E5,E9,E4,E3,E2,E1の順に光度が高く、これから、E8,E6,E5,E9,E4,E3,E2,E1の順に、配光角が小さい範囲において光束量が多いことが分かる。また、図16では、光度がピークとなる角度での光度(ピーク光度)を示しており、ピーク光度は、E8で最も高くなっており、E8では光束が最も収束していること、すなわち、配光角が小さいことが分かる。なお、図16に示す例では、E1〜E6,E8,E9に加えて、図8に示すA1〜A5のピーク光度も示している。
なお、図12〜16のシミュレーション結果において、E9がE8よりも配光角が減少するのは、以下の理由によるものと考えられる。すなわち、E8に比べて、E9では、内周面の傾斜角度が大きすぎるため、光束が内周面に反射して角度変換した場合でも、反射光の反射角度が目標とする配光角の範囲を超えてしまう場合があり、全体として光束分布が広がったと考えられる。
図13〜図16の結果、上記式(2),(3)に従った内周面の各高さ位置における傾斜角度として、以下のような傾向があることが分かった。具体的には、E2〜E9に示すように、上部開口の口径を直径2.60〜4.26mmとし、底部の口径を直径1.21mmとした場合に、0.25〜0.4mmの高さにおける内周面の傾斜角度を35〜49°とし、0.4〜0.5mmの高さにおける内周面の傾斜角度を22〜45°とし、0.5〜0.6mmの高さにおける内周面の傾斜角度を27〜38°とし、0.6〜1.0mmの高さにおける内周面の傾斜角度を20〜35°とし、1.0〜1.6mmの高さにおける内周面の傾斜角度を15〜30°とし、1.6〜2.2mmの高さにおける内周面の傾斜角度を11〜25°とし、2.2〜2.55mmの高さにおける内周面の傾斜角度を8〜20°とし、2.55〜3mmの高さにおける内周面の傾斜角度を8〜18°とすることで、配光角を小さくすることができることが分かる。
より好適には、E4〜E9に示すように、上部開口の口径を直径3.06〜4.26mmとし、底部の口径を直径1.21mmとした場合に、0.25〜0.4mmの高さにおける内周面の傾斜角度を38〜49°とし、0.4〜0.5mmの高さにおける内周面の傾斜角度を27〜45°とし、0.5〜0.6mmの高さにおける内周面の傾斜角度を27〜38°とし、0.6〜1.0mmの高さにおける内周面の傾斜角度を22〜35°とし、1.0〜1.6mmの高さにおける内周面の傾斜角度を21〜30°とし、1.6〜2.2mmの高さにおける内周面の傾斜角度を17〜25°とし、2.2〜2.55mmの高さにおける内周面の傾斜角度を13〜20°とし、2.55〜3mmの高さにおける内周面の傾斜角度を12〜18°とすることで、配光角をより小さくすることができることが分かった。
さらに好適には、E6〜E8に示すように、上部開口の口径を直径3.46〜3.86mmとし、底部の口径を直径1.21mmとした場合に、0.25〜0.4mmの高さにおける内周面の傾斜角度を46〜47°とし、0.4〜0.5mmの高さにおける内周面の傾斜角度を35〜41°とし、0.5〜0.6mmの高さにおける内周面の傾斜角度を31〜35°とし、0.6〜1.0mmの高さにおける内周面の傾斜角度を28〜30°とし、1.0〜1.6mmの高さにおける内周面の傾斜角度を23〜26°とし、1.6〜2.2mmの高さにおける内周面の傾斜角度を19〜22°とし、2.2〜2.55mmの高さにおける内周面の傾斜角度を15〜18°とし、2.55〜3mmの高さにおける内周面の傾斜角度を14.1〜15°とすることで、配光角をさらに小さくすることができることが分かった。
以上のように、本実施形態に係るLED光源装置21では、LEDチップ46と同数のマイクロリフレクター51を有するリフレクターブロック50を備え、マイクロリフレクター51の底部55を平面視で四角形または角丸四角形とすることで、図4に示すように、マイクロリフレクター51の配列方向におけるLEDチップ46から内周面52までの距離LA1を、マイクロリフレクター51の底部55を平面視で円形状とした場合の距離LB1と比べて短くすることができる。また、本実施形態に係るLED光源装置21では、マイクロリフレクター51の上部開口56も平面視で四角形または角丸四角形とすることで、図4に示すように、マイクロリフレクター51の対角方向におけるLEDチップ46から内周面52までの距離LA4を、マイクロリフレクター51の上部開口56を平面視で円形状とした場合の距離LB2と比べて短くすることができる。これにより、図5に示すように、内周面52の傾斜角度を受分に確保することができ、LEDチップ46から放射される放射角度の大きい光束Rも、目標の配光角の範囲内に反射することができる。その結果、LED光源装置21において、配光角を小さく、かつ、光束量を多くすることができる。
さらに、本実施形態に係るLED光源装置21では、マイクロリフレクター51の内周面52を90%以上の反射率の鏡面反射面とすることで、内周面52で反射された光束を目標とする配光角の範囲とすることができるとともに、光束を外部に放射されやすくすることができ、配光角を小さく、かつ、光束量を多くすることができる。
また、本実施形態に係るLED光源装置21では、LEDチップ46から放射された光束のうち、目標とする配光角を超える光束が、第2の透光性樹脂層48と空気との境界面に達する前に内周面52で反射されるように、マイクロリフレクター51の高さおよび第2の透光性樹脂層48の高さが決定されている。すなわち、LEDチップ46から照射される光束は、様々な放射角度で照射されるが、本実施形態に係るLED光源装置21では、放射角度が目標とする配光角(光軸を中心とした30°)を超える光束が、マイクロリフレクター51の内周面52で反射され、配光角内の反射角度に角度変換されてから、第2の透光性樹脂層48と空気との境界面に達するように、マイクロリフレクター51の高さ、および、第2の透光性樹脂層48の高さが決定される。このように、マイクロリフレクター51の高さ、および、第2の透光性樹脂層48の高さを決定することで、第2の透光性樹脂層48と空気との境界面に到達した大部分の光束を臨界角未満とすることができ、第2の透光性樹脂層48から大気へと放出される光束量を多くすることができる。なお、このようなLED光源装置21とするためには、マイクロリフレクター51の高さは2mm以上であることが好ましく、より好ましくは、シミュレーションにより決定される。なお、図8のA1に示すように、透光性樹脂層だけを有し、マイクロリフレクターを有しない場合には、LEDチップから放出された光束は、様々な放射角を有するため、透光性樹脂層と空気との境界面において多くの光束が全反射され、光束量は少なくなる。これに対して、マイクロリフレクターを有する場合には、透光性樹脂層と空気との境界面に到達する前に、多くの光束がマイクロリフレクターの内周面で反射されて、臨界角未満に角度変換されるため、透光性樹脂層から空気へと放出され、ピーク光度および光束量を高くすることができる。
加えて、本実施形態では、マイクロリフレクター51の内周面52を曲面構造とすることで、内周面52のいずれの高さ位置においても、内周面52の傾斜角度を、配光角を小さく、かつ、光束量を多くすることができる角度とすることができる。特に、本実施形態では、上記式(2),(3)で示したように、内周面52の傾斜角度を、LEDチップ46の近端部からの放射角度θRnと、LEDチップ46の遠端部からの放射角度θRfとに基づいて決定することで、目標とする配光角の範囲内となるように、光を反射することができる。
さらに、本実施形態に係るLED光源装置21では、マイクロリフレクター51の底部55および上部開口56を平面視で四角形または角丸四角形状とすることで、複数のマイクロリフレクター51を格子状に配置しても、LED光源装置21をコンパクトにすることができ、また千鳥配列を行う場合と比べて、端部における光のムラを防止することができる。
《第2実施形態》
次に、第2実施形態に係るLED光源装置121を、図17に基づいて説明する。図17は、ワイヤーボンディングタイプであり、一方の電極端子が上面、他方の電極端子が下面にあるLEDチップを備えたLED光源装置121の構成断面図である。図17に示すように、第2実施形態のLED光源装置121は、LEDチップ46の一方の端子がワイヤーボンディングにより配線層43と接続されており、ワイヤー146を保護するための第2の白色保護層141を有する点、および第2の透光性樹脂層148がレンズ型の形状となっている点で、第1実施形態のLED光源装置21と相違する。以下では、相違点を中心に説明し、共通する構成については説明を割愛する。
次に、第2実施形態に係るLED光源装置121を、図17に基づいて説明する。図17は、ワイヤーボンディングタイプであり、一方の電極端子が上面、他方の電極端子が下面にあるLEDチップを備えたLED光源装置121の構成断面図である。図17に示すように、第2実施形態のLED光源装置121は、LEDチップ46の一方の端子がワイヤーボンディングにより配線層43と接続されており、ワイヤー146を保護するための第2の白色保護層141を有する点、および第2の透光性樹脂層148がレンズ型の形状となっている点で、第1実施形態のLED光源装置21と相違する。以下では、相違点を中心に説明し、共通する構成については説明を割愛する。
LED光源装置121は、実装基板41と、実装基板41の上面にラミネート処理により積層された絶縁層42および配線層43と、白色保護層44と、第2の白色保護層141と、LEDチップ46と、第1の透光性樹脂層47と、レンズ型の第2の透光性樹脂層148と、ダム部材149と、リフレクターブロック150とを備えている。
第2実施形態では、白色保護層44の上にダム部材149が形成されている。ダム部材149は、製造時における封止樹脂の流動を防ぐとともに、その上面にリフレクターブロック150が配置される。なお、第2実施形態では、ダム部材149および第2の白色保護層141で囲われた空間が、第1実施形態と同様に、平面視で四角形または角丸四角形の形状を有するように構成される。また、ダム部材149は、樹脂や金属材料などで構成することができ、第1実施形態の内周面52と同様に鏡面反射処理を施すことが好ましい。
LEDチップ46の端子の一方は、たとえば導電性ペーストや半田などにより、一方の配線層43と接続しており、LEDチップ46の他方の端子はワイヤーボンディングによりワイヤー146で他方の配線層43と接続している。さらに、ワイヤー146を保護するために、第2の白色保護層141が形成されている。第2の白色保護層141は、白色保護層44と同様に、シリコーン樹脂を主成分とした白色有機樹脂を用いることができ、ガラスエポキシ樹脂やポリアミド樹脂を主要な成分とし、白色無機粉末(白色無機顔料)を含む構成とすることもできる。
図17に示すように、ダム部材149および第2の白色保護層141の上には、リフレクターブロック150が配置、固定される。リフレクターブロック150を構成する各マイクロリフレクター151の内周面152は、ダム部材149および保護層145の側面とともに、リフレクターとして機能する。なお、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、マイクロリフレクター151の底部155および上部開口156は、平面視で四角形または角丸四角形の形状を有するように構成されている。これにより、リフレクターとして機能する、ダム部材149および保護層145の側面、並びに、マイクロリフレクター151からなる構造体は、底部および上部開口156が、第1実施形態と同様に、平面視で四角形または角丸四角形の形状を有することとなる。
さらに、第2実施形態に係るLED光源装置121では、第1実施形態と同様に、蛍光体を有する第1の透光性樹脂層147が形成されているとともに、レンズ型の第2の透光性樹脂層148を有している。ここで、図8のA2に示すように、第2の透光性樹脂層148をレンズ形状とすることで、光束量の増加を図ることができる。なお、第2の透光性樹脂層148を、レンズ型とせずに、第1実施形態と同様に、マイクロリフレクター51の内周面52を封止するように構成することができる。すなわち、第2の透光性樹脂層148を、LEDチップ46から放射された光束のうち、目標とする配光角を超える光束が、第2の透光性樹脂層148と空気との境界面に達する前に内周面52で反射されるように、第2の透光性樹脂層148を、マイクロリフレクター51の一定の高さ位置まで形成する構成とすることができる。
以上に説明した第2実施形態のLED光源装置121によれば、ワイヤーボンディングによりLEDチップ46を配線層43に接続するLED光源装置においても、第1実施形態と同様に、配光角を小さくし、かつ、光束量を多くすることができる。
以上、本開示にて幾つかの実施形態を単に例示として詳細に説明したが、本発明の新規な教示及び有利な効果から実質的に逸脱せずに、その実施の形態には多くの改変例が可能である。
たとえば、上述したLED光源装置21,121を用いて、UV硬化型インク硬化用装置やUV殺菌用装置を構成することもできる。この場合、モジュール基板に、複数のLED光源装置21,121を複数個連設することで、UV硬化型インク硬化用装置やUV殺菌用装置を構成することができる。また、この場合、LEDチップ46は、紫外線を放射するLEDチップを用いることとなる。具体的には、UVA(320〜400nmの波長)の紫外線を放射するLEDチップを備えることで、UV硬化型インク硬化用装置を構成することができる。また、UVC(200〜290nmの波長)の紫外線を放射するLEDチップを備えることで、UV殺菌用装置を構成することができる。なお、UVCの紫外線を放射するLEDチップを用いる場合には、透光性樹脂層に代えて、LEDチップを保護するための石英ガラスなどでカバーすることが好ましい。このように、LED光源装置21,121を用いたUV硬化型インク硬化用装置やUV殺菌用装置は、リフレクターブロックを有しているため、光源と受光面との距離が離れていても高い紫外線強度を維持することができ、光源から離して使用するUV硬化やUV殺菌の用途に適している。
また、上述した実施形態では、LED光源装置21,121が、可視光を放射するLEDチップ46を備える構成を例示したが、この構成に限定されず、赤外光を放射するLEDチップを備える構成としてもよい。赤外光を放射するLED光源装置21,121は、たとえば防犯カメラ装置や暗視カメラ装置に備えることができ、これらカメラ装置の光源として利用することができる。
また、上述した実施形態では、マイクロリフレクター51の底部55および上部開口56が平面視で四角形または角丸四角形の形状となる構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、図18に示すように、底部55は平面視で四角形または角丸四角形の形状とし、上部開口56は平面視で円形の形状とすることもできる。この場合、図18に示すように、マイクロリフレクター51は、千鳥配列で配置することが好ましい。
加えて、上述した実施形態では、マイクロリフレクター51の内周面52を曲面構造とする構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、マイクロリフレクター51の内周面52を、高さ位置に応じて傾斜角度の異なる複数の直線傾斜面から構成された多段構造とすることができる。たとえば、図19に示す例では、内周面52は、傾斜角度がそれぞれ異なる8つの直線傾斜面521〜528から構成されている。
また、上述した実施形態では、第2の透光性樹脂層48には、蛍光体は含まない構成を例示したが、第2の透光性樹脂層48も蛍光体を含むように構成することができる。
本発明のLED光源装置は、遠くまで出力を有効に使いたい赤外線照明(例えば、赤外線カメラ用)、UV印刷/UV硬化/UV露光用光源、ヘッドランプに好適である。特に離れた対象物に、より多くの出力を与えたい赤外線照明やUV硬化(紫外線硬化型シート等の効果作業等)の用途において効果が大きい(これらのモジュール構成については、第3実施形態を参照)。更に、赤外線照明で本モジュールを適用した場合は、今まで実現できなかった高出力で小型化(ハンディ)も可能となり、個人ユースのセキュリティ装置(例えば、携帯電話に簡単に取り付け、暗闇での周囲の観察チェックが可能となる)や、車載取付用としての利用も可能になる。
21:LED光源装置
41:実装基板
42:絶縁層
43:配線層
44:白色保護層
45:載置部
46:LEDチップ
47:第1の透光性樹脂層
48:第2の透光性樹脂層
49:バンプ
50:リフレクターブロック
51:マイクロリフレクター
52:内周面
55:底部
56:上部開口
22:コリメーターレンズ
23:液晶ライトバルブ
31:ダイクロイックプリズム
32:投射光学系
121:LED光源装置
141:第2の白色保護層
148:第2の透光性樹脂層
149:ダム部材
150:リフレクターブロック
151:マイクロリフレクター
41:実装基板
42:絶縁層
43:配線層
44:白色保護層
45:載置部
46:LEDチップ
47:第1の透光性樹脂層
48:第2の透光性樹脂層
49:バンプ
50:リフレクターブロック
51:マイクロリフレクター
52:内周面
55:底部
56:上部開口
22:コリメーターレンズ
23:液晶ライトバルブ
31:ダイクロイックプリズム
32:投射光学系
121:LED光源装置
141:第2の白色保護層
148:第2の透光性樹脂層
149:ダム部材
150:リフレクターブロック
151:マイクロリフレクター
Claims (15)
- 実装基板上にマトリックス状に表面実装された、同一仕様である多数個のLEDチップを備えたLED光源装置において、
前記LEDチップと同数のマイクロリフレクターを有するリフレクターブロックを備え、
マイクロリフレクターが、LEDチップが載置される底部と、当該底部よりも大径の上部開口とを有し、
前記底部は平面視で四角形または角丸四角形であるLED光源装置。 - 請求項1に記載のLED光源装置であって、
前記上部開口も平面視で四角形または角丸四角形であるLED光源装置。 - 請求項2に記載のLED光源装置であって、
複数のマイクロリフレクターが格子状に配置されているLED光源装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のLED光源装置であって、
マイクロリフレクターの内周面は90%以上の反射率の鏡面反射面を有するLED光源装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載のLED光源装置であって、
マイクロリフレクターの内周面で囲まれた空間には樹脂層が形成されており、
LEDチップから放射された光束のうち、目標とする配光角を超える光束が、前記樹脂層と空気との境界面に達する前に前記内周面で反射されるように、マイクロリフレクターの高さおよび前記樹脂層の高さが決定されるLED光源装置。 - 請求項5に記載のLED光源装置であって、
前記樹脂層は蛍光体を含み、蛍光体はLEDチップ近傍に偏在するLED光源装置。 - 請求項1〜6のいずれかに記載のLED光源装置であって、
マイクロリフレクターの内周面は、傾斜角度が異なる5以上の部位からなる多段構造を有しており、前記底部から前記上部開口に向かって前記部位の傾斜角度が小さいLED光源装置。 - 請求項1〜7のいずれかに記載のLED光源装置であって、
マイクロリフレクターの内周面は、曲面構造を有しており、前記底部から前記上部開口に向かって傾斜角度が小さいLED光源装置。 - 請求項1〜8のいずれかに記載のLED光源装置であって、
マイクロリフレクターの内周面の傾斜角度は、LEDチップの近端部からの放射角度と、LEDチップの遠端部からの放射角度とに基づいて決定されるLED光源装置。 - 請求項1〜9のいずれかに記載のLED光源装置であって、
マイクロリフレクターの内周面は、少なくとも表面がアルミニウムまたは銀で構成されており、鏡面反射処理が施されているLED光源装置。 - 請求項1〜10のいずれかに記載のLED光源装置に用いられるリフレクターブロック。
- 赤色光用LED光源装置と、前記赤色光用LED光源装置から放射される光を変調する赤色光用透過型液晶パネルと、
緑色光用LED光源装置と、前記緑色光用LED光源装置から放射される光を変調する緑色光用透過型液晶パネルと、
青色光用LED光源装置と、前記赤色光用LED光源装置から放射される光を変調する赤色光用透過型液晶パネルと、
赤色光、緑色光および青色光を合成するダイクロイックプリズムと、ダイクロイックプリズムからの合成光を投写する投写光学系と、を備えたプロジェクターにおいて、前記赤色光用LED光源装置、前記緑色光用LED光源装置および前記青色光用LED光源装置が、請求項1〜10のいずれかに記載のLED光源装置により構成されるプロジェクター。 - 請求項1〜10のいずれかに記載のLED光源装置であって、
多数個のLEDチップが、紫外光または赤外光を発光するLED光源装置。 - 請求項13に記載のLED光源装置を複数個連設してなる光源を有するUVインク硬化用装置。
- 請求項13に記載のLED光源装置を複数個連設してなる光源を有するUV殺菌用装置。
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JP2017174556A JP2019050326A (ja) | 2017-09-12 | 2017-09-12 | プロジェクター用等の指向性を有するled光源装置 |
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JP2017174556A JP2019050326A (ja) | 2017-09-12 | 2017-09-12 | プロジェクター用等の指向性を有するled光源装置 |
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Citations (4)
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JP2006520518A (ja) * | 2003-01-24 | 2006-09-07 | ディジタル・オプティクス・インターナショナル・コーポレイション | 高密度照明システム |
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JP2015084374A (ja) * | 2013-10-25 | 2015-04-30 | シチズン電子株式会社 | Led発光装置 |
WO2016199804A1 (ja) * | 2015-06-08 | 2016-12-15 | 株式会社Steq | Led光源装置およびプロジェクター |
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