JP2019048014A - 被収容用品支持具並びに連結具、支柱、及び枝状部材 - Google Patents

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喜幸 吉川
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Abstract

【課題】簡単な構造であり、取付け、取り外しが容易な構造を有する被収容用品支持具と、それに用いる連結具、支柱、及び枝状部材を提供すること。【解決手段】被収容用品を支えたり載せたりする枝状部材13と、この枝状部材を支える支柱11とを連結する連結具12について、支柱11に当接する本体部12aと、本体部12aから突出し支柱11に設けた一の連結具結合穴16に挿入され当該一の連結具結合穴16の穴側面16aに係止する第1爪12bと、本体部12aから突出し支柱11に設けた他の一の連結具結合穴16に挿入され当該他の一の連結具結合穴16を貫通して曲折しこの他の一の連結具結合穴16の穴側面16a及び穴縁11dに係止可能な第2爪12cと、枝状部材13に結合させる枝結合部と、を有する連結具とした。【選択図】図3

Description

本発明は、サーフボードやウェットスーツ等の被収容用品を支えたり載せたりして収容することができる被収容用品支持具と、この被収容用品支持具の部品となる連結具、支柱、及び枝状部材に関する。
サーフボードの収納方法は、様々あるが大きく分けて(1)壁などにフックを固定しそれに立てかけることで収納する方法、(2)棒を床と天井に固定しその棒にフックを固定することで収納する方法、(3)壁と壁に棒を突っ張らせそれに乗せる形で収納する方法の3つがある。
しかし、3つともに課題がある。(1)は壁にビス穴を開けなければならず、賃貸の場合その方法を採用することができない。(2)(3)とも棒を突っ張らせて固定しているだけなので、横からの力に対して抵抗が弱い。また、突っ張る力を強めすぎると、壁が破損してしまうことにつながる。
また、サーフボードを壁に立てかけて保管する方法もあるが、その場合床と接するサーフボードのお尻部分(以下;テール)が破損してしまったり、サーフボードを倒して破損させてしまったりと、様々な弊害が生じてくる。例えば、家族が複数名いる家庭の場合、特に子供がいる場合はその傾向が強くなってくる。1枚の収納でもそのような弊害が出てくるが、複数枚を収納する場合はよりそのリスクが高まってくる。一方、車の中に保管している場合もある。その場合は、日常生活環境下でぶつけるといったリスクは大幅に軽減されるが、日光や車内温度による劣化を引き起こす場合が多い。その結果、ボードの表面素材であるエポキシが極度に劣化し、簡単に割れてしまうようになる。このことからも、車中保管よりも、屋内保管がサーフボードには適している。
一方、ウェットスーツの収納についても、課題がたくさんある。その代表例が、折りたたんでの収納ができない点だ。ラバー素材のウェットスーツを折りたたんで収納してしまうと、折り目の部分に折癖がついてしまい、そこから劣化が進んでしまうためだ。劣化が進んでしまうと、そこが裂けてしまい使用に絶えないものになってしまう。また、季節ごとに種類を変えて使用していくので、複数種類のウェットスーツを保有しなければならないことも課題である。多くの場合、洋服ダンスに保管するなど、サーフィン以外のものと共存する形で保管されている。その場合、ウェットスーツは大きくかさばるので、やはり家族からクレームが出てしまう。
その結果、不本意ながら折りたたんで保管せざるを得ない状況もある。ウェットスーツが避けた場合の修理方法は、裂けた部分を縫い付けてから、ラバー製の補修液を塗布し直す方法がとられる。その結果、その部分が硬くなり、本来のラバー素材と補修部分の境目が新たな劣化を生んでしまう状況が多く発生している。
これらを踏まえて、屋内の高い場所に保管をしようとすると、それを固定する道具、および器具が必要になってくる。それが、上述した壁に打ち付けるタイプのフックや棒を床と天井に突っ張らせるタイプの支柱とそれに付属させるフックが登場した。しかし、壁に打ち付けるフックは、家屋に傷をつけてしまうので、実用的ではないと考えられる。もし、持ち家なのでそれが可能だとしても、家族から反対されたり、部屋の模様替えをするときに位置を変えなければならない場合など、不都合が出てくるケースも多くある。
つまり、外した際にビス穴が残ってしまい、問題が出てくることも予想される。特に、賃貸住宅に住んでいる人にとっては、部屋を傷つけて行う不可能な方法である。また、つっぱり形式の保管については、床や壁に接する足部分に横からの力が加わるとすぐに外れてしまうという問題がある。
その対策として、足部分の面積を大きくして安定感を出すという方法もあるが、その場合引っかかる確率もそれに伴って増加してしまう。また、足部分が強力に固定されていても、それを繋ぐ棒の部分が、たわむなどの影響を受けてしまう。その結果、それに付属されているフックが揺れてサーフボードが落下してしまう場合などもある。最悪の場合、突っ張り棒が外れて、その支柱やボードがまとめて落下してしまい、それが人にぶつかって怪我を招いてしまう場合もある。地震が発生する日本では、その可能性が大きくなると考えられる。また、天井に近い高さにフックを設置し、そこにサーフボードを保管する場合、そこから出し入れするとき等とても不便であるし、不注意による落下の可能性も高くなってくる。
これらは一般家庭を想定しているが、テナント・店舗での使用でも同様のことが言える。定期的に模様替えを行うテナントの場合、その都度施設の補修が必要になると、余計なコストがかかることになってしまう。これらのことから、壁に打ち付ける方法や、突っ張り棒形式は実用的ではないと考えられる。
収納ラックに関する従来技術としては、特開2003−235652号公報(特許文献1)に記載がある。
特開2003−235652号公報
一般に、この種の製品で家庭や店舗用に販売されている製品は、耐重量が低く設定されている。例えば、上記にもある突っ張り棒形式のものは、重量物が乗せられると支柱部分がたわむなどして、外れてしまう場合がある。また、側面からの力には大変弱く、支柱が外れて転倒してしまう。一方、耐重量性を上げるためには、ビスや釘などの金物で固定する方法や、棚形式の頑丈で大きな構造をしたものが多い。
ところが、実用する場合は、ビスや釘で壁に穴を開けて固定することが困難な場合も多数発生する。例えば、賃貸の場合、穴を開けることが禁止される場合や、もし可能でも現状復帰に多くの費用が発生する場合が多い。一方棚形式のものは多くの場所を占有してしまうので、現実的でない場合が多い。特に、子供がいる家庭の場合は、屋内収納を家族から拒否される時でさえある。
また、このような固定式の製品は頻繁な取り外しを想定していないものが大半である。しかし、現実的には、日々の生活で発生する活動、例えば掃除や模様替えなどで取り外しが必要になる場合も多々ある。
また、サーフボード、ウェットスーツ、その他道具を、効率的にコンパクトに収納できなければ、家族からのクレームは出てくるものと思われる。
また、上記特開2003−235652号公報(特許文献1)に記載の技術では、構造が複雑で加工が困難である。
そこで本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、簡単な構造であり、取付け、取り外しが容易な構造を有する被収容用品支持具と、それに用いる連結具、支柱、及び枝状部材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のように構成される。即ち、
[1]被収容用品を支えたり載せたりする枝状部材と、この枝状部材を支える支柱と、枝状部材と支柱とを連結する連結具と、を有する被収容用品支持具において、
支柱は、
連結具との当接面にこの連結具と結合させる複数の連結具結合穴を有し、
連結具は、
支柱に当接する本体部と、
本体部から突出し支柱に設けた一の連結具結合穴に挿入され当該一の連結具結合穴の穴側面に係止する第1爪と、
本体部から突出し支柱に設けた他の一の連結具結合穴に挿入され当該他の一の連結具結合穴を貫通して曲折し、この他の一の連結具結合穴の穴側面及び穴縁に係止可能な第2爪と、枝状部材に結合させる枝結合部と、を有し、
枝状部材は、
連結具と結合させる連結具結合部と、
連結具によって支柱と連結した状態で支柱から外方に突出する棒状部と、を有する
ことを特徴とする被収容用品支持具である。
[2]前記支柱に結合し、載置面に対して支柱を自立支持する台座部をさらに有する前記被収容用品支持具である。
[3]前記支柱を複数有するとともに、この複数の支柱を結合して一体化する梁部材をさらに有する前記被収容用品支持具である。
[4]支柱、連結具及び枝状部材の少なくとも何れかが、金属、プラスチック、木材、又はこれらの組み合わせから選択された何れかの材料によって形成されたものである前記被収容用品支持具である。
[5]被収容用品がサーフボード又はウェットスーツである前記被収容用品支持具である。
また、本発明は以下のように構成される。即ち、
[6]被収容用品を支えたり載せたりする枝状部材と、この枝状部材を支える支柱とを連結する連結具であって、
支柱に当接する本体部と、本体部から突出し支柱に設けた一の連結具結合穴に挿入され当該一の連結具結合穴の穴側面に係止する第1爪と、本体部から突出し支柱に設けた他の一の連結具結合穴に挿入され当該他の一の連結具結合穴を貫通して曲折しこの他の一の連結具結合穴の穴側面及び穴縁に係止可能な第2爪と、枝状部材に結合させる枝結合部と、を有する連結具である。
[7]第1爪は本体部から略垂直に突出する板状体であり、第2爪は本体部から略垂直に連結具結合穴の略穴厚分だけ突出した穴側面係止部とこの穴側面係止部から本体部とは遠ざかる側に曲折して本体部に略平行に伸張する穴縁面係止部とを有する断面L字状の板状体である前記連結具である。
[8]枝結合部は、本体部に設けたビス穴である前記連結具である。
[9]本体部から突出し支柱の両側面に当接可能な一対のサイド片をさらに有する前記連結具である。
[10]前記枝結合部が前記本体部の四隅に位置し、前記第1爪が前記本体部の下端中央から突出し、前記第2爪が前記本体部の上端中央から突出し、前記一対のサイド片が前記本体部の両端からそれぞれ突出している連結具である。
そしてまた、本発明は以下のように構成される。即ち、
[11]前記何れかの連結具で連結される支柱であって、板状体が曲折してなる中空の四角柱状に形成され、連結具との当接面である前面と後面に、連結具と結合させる複数の連結具結合穴を有し、この連結具結合穴は前記板状体の肉厚を貫通する貫通孔として形成されている支柱である。
あるいはまた、本発明は以下のように構成される。即ち、
[12]前記何れかの連結具で連結される枝状部材であって、この連結具と結合させる連結具結合部と、連結具によって支柱と連結した状態で支柱から外方に突出する棒状部と、を有する枝状部材である。
本発明によれば、被収容用品を安定して支持し収容することができる。
更に本発明によれば、簡単に組み立てることができ、住環境や被収容用品などの違いに応じて柔軟に変更できるバリエーション豊かな被収容用品支持具である。
第1実施形態の被収容用品支持具の斜視図である。 図1の被収容用品支持具を示す図であり、分図2(a)は左側面図、分図2(b)は正面図、分図2(c)は右側面図、分図2(d)は平面図、分図2(e)は背面図である。 支柱と連結具を説明する図であり、分図3(a)は斜視図、分図3(b)は正面図、分図3(c)は分図3(b)のA−A線断面図、分図3(d)は分図3(c)のB部拡大図、分図3(e)は分図3(b)のC−C線断面図、分図3(f)は分図3(e)の拡大図である。 連結具を示す図であり、分図4(a)は斜視図、分図4(b)は別の角度からの斜視図、分図4(c)は側面図である。 第1実施形態の変形例である被収容用品支持具であり、分図5(a)は右側図面、分図5(b)は正面図、分図5(c)は左側図面、分図5(d)は背面図、分図5(e)は底面図、分図5(f)は底面図、分図5(g)は斜視図である。 第2実施形態の被収容用品支持具であり、分図5(a)は右側図面、分図5(b)は正面図、分図5(c)は左側図面、分図5(d)は背面図、分図5(e)は底面図、分図5(f)は底面図、分図5(g)は斜視図である。
本発明の被収容用品支持具とその部品について以下に詳しく説明する。いくつかの実施形態において、各被収容用品支持具を構成する同じ部品には同じ符号を付け、また重複する機能、材質、作用効果等についてはその説明を省略する。
第1実施形態:[図1〜図4]
本実施形態の被収容用品支持具10を図1と図2に示す。被収容用品支持具10は、支柱11と、連結具12と、枝状部材13と、台座部14と、梁部材15とを備えており、室内や物置、店舗内、あるいは店舗の入り口等に置き、枝状部材13の間にサーフボード等の被収容用品を立てかけて支えたり、枝状部材13の上に被収容用品を載置したり、あるいはまた、枝状部材の先にウェットスーツ等の被収容用品を引っ掛けたりして、これらの被収容用品を収める用途に用いるものである。
支柱11は、枝状部材13を支える部材であり、枝状部材13は被収容用品を支えたり載せたりする部材であり、連結具12は、支柱11と枝状部材13とを互いに連結して固定する部材である。また、台座部14は、室内における床面や屋外における地面等の載置面に被収容用品支持具10を置くときに、支柱11を壁面等に立て掛けることなくそれ自体で立つ(以下「自立支持」という)ようにする部材である。そして、梁部材15は、複数の支柱11に結合してそれらを一体化する部材である。
これらの各部材は、金属やプラスチック、木材、又はこれらの組み合わせ等の材料によって形成することができる。重荷重にも耐えられるように全ての部材を金属製とすることは好ましい一態様であるが、支柱11や連結具12を鉄製とするとともに、枝状部材13を、デザイン性が要求され、細やかな形状を表出できる木製とすることも別の好ましい一態様である。
図3には、支柱11と連結具12を示す。支柱11と連結具12との関係を説明するため、図3では、枝状部材13等の部分は省略している。
この図3で示すように、支柱11の前面11aには、縦一列に並んだ複数の連結具結合穴16を有している。連結具結合穴16は、後述する連結具12の爪が挿入され、連結具12を支柱11に結合させる機能を有するものである。複数の連結具結合穴16は、連結具12が挿入される際の組合せが増すなどの理由から等間隔に設けることが好ましいが、被収容部品の種類に応じて、支柱11の下側では間隔を広くするなど適宜間隔を調整して設けることができる。但し、連結具12に備わる2つの爪の双方を挿入できるように、2つの爪の間の長さに対応する所定の間隔を有する1対の連結具結合穴16を備える必要があることから、任意の一の連結具結合穴16に対して、前記所定の間隔を有する他の一の連結具結合穴16が存在するように複数の連結具結合穴16を設ける。
連結具結合穴16の開口は、連結具12の爪が挿入された状態で収まりが良いように直線を利用している。換言すれば、連結具結合穴16の支柱11の前面11aに表れる開口は支柱11の長さ方向に垂直な方向に長手方向を有する長方形状に形成されている。
支柱11の材質は、枝状部材13や被収容部品の荷重に耐えられるように高い強度を持った金属製であることが好ましい。例えば、鋼製の板材を曲げ加工し、断面をコ字状に形成した2枚の板材を準備し、側面11bで重ね合わせて中空の四角柱状の支柱11を形成することができる。こうすることで、支柱11の後面11cにも前面11aと同様に複数の連結具結合穴16を設け、支柱11の前後に枝状部材13を配置することができる。枝状部材13の伸張方向を、支柱11の前面11aだけでなく後面11cにも拡大することで、収容できる被収容用品を増やし、合理的な収容を実現できる。また、内部に空洞ができるように板材から支柱11を形成するため、連結具結合穴16は貫通孔となり、連結具12の爪が引っかかり易くなる。
図4には連結具12を示す。この図4で示すように、連結具12は、支柱11に当接する本体部12aと、この本体部12bから突出して支柱11の連結具結合穴16に挿入される2つの爪12b,12cと、同じく本体部12bから突出して支柱11の両側面11bに当接する一対のサイド片12d,12eと、を有している。また、本体部12aには、枝状部材13に結合させる枝結合部としてのビス穴12fを有している。
2つの爪12b,12cは、それぞれ第1爪12bと第2爪12cである。第1爪12bは、本体部12aから略垂直に突出する板状体であり、図3(d)で示すように、一つの連結具結合穴16に挿入されこの連結具結合穴16の穴側面16aに係止する。また、第2爪12cは、本体部12aから略垂直に連結具結合穴16の穴厚分程度突出して連結具結合穴16を貫通した後、そこから本体部12aから遠ざかる側に曲折して本体部12aに略平行に伸張しており、図3(d)で示すように、断面がL字状に形成された板状体である。第2爪12cは、本体部12aから略垂直に突出した穴側面係止部が連結具結合穴16の穴側面16aに係止し、そこから曲折して本体部12aに略平行に伸張する穴縁面係止部が連結具結合穴16の穴縁となる支柱11の内周面11dに係止する。
第1爪12bも第2爪12cもその横幅は、連結具結合穴16の横幅よりも若干短くしており、また、その先端は角を切り欠いている。こうすることで、爪12b,12cを連結具結合穴16に挿入し易くしている。第1爪12bは、支柱11の前面11aに対して垂直に支柱11内部に向かって突出するので、本実施形態のように後面11cに設けた連結具結合穴16に挿入される第1爪12bとぶつからない長さとするか、支柱11の前面11aと後面11cとで連結具結合穴16の位置が一致しないように連結具結合穴16の位置を調整する。
サイド片12d,12eは、本体部12aの両側端から本体部12aに略垂直に板状に突出しており、連結具12を支柱11に取り付ける際のガイドになるとともに、支柱11に取り付けられた後は、枝状部材13の横ぶれ防止として機能する。ガイドの役割とするために、サイド片12de,12eの先端は本体部12aから離れる外側に向けて曲げて形成することができる。なお、サイド片12e,12eは、連結具12を支柱11に固定するものではないが、本体部12aに連結する基端からやや内側に向けて突出させて形成し、支柱11の側面11bに圧着固定するように形成してもよい。
連結具12を連結具結合穴16に挿入して結合するには次のように操作する。まず、第2爪12cの先端が連結具結合穴16に対して垂直になるように、即ち、支柱前面11aに対して連結具12の本体部12aが垂直に向く位置で第2爪12cを連結具結合穴16に挿入する。第2爪12cの根本まで挿入した段階で、この第2爪12cの根本を回転軸として本体部12aを支柱11の前面11aに向けて(換言するならば図3の紙面の下側に向けて)倒すように回転させることにより、連結具12を支柱前面11aに容易かつ強固に連結することができる。
このとき、サイド片12d,12eがガイドとして本体部12aの傾倒を助け、第1爪12bが別の連結具結合穴16に挿入していき、回転の終了により本体部12aが支柱前面11aに当接するとともに、第1爪12bは連結具結合穴16への挿入が完了する。また、第2爪の先端は連結具結合穴16の穴縁面(支柱11の内周面11d)に沿うようになる。こうして連結具12の支柱11への取付けが完了する。
枝状部材13は、連結具12と結合させる連結具結合部(図示せず)と、連結具12によって支柱11と連結した状態で支柱11から外方に突出する棒状部13aと、を有している。連結具結合部は、本実施形態では連結具12に設けたビス穴12fに差し込むネジとして構成することができる。連結具12と枝状部材13との連結は、枝状部材13に設けた連結具結合部としてのネジを、連結具12の枝結合部としてのビス穴12fに入れて固定する他、ビス穴12fから突き出たネジをナットで固定する方法を採用することができる。
図1や図2に示す被収容用品支持具10では、連結具12に結合する基端部に4本または3本の棒状部13aが結合した熊手状の形状に枝状部材13を形成しているが、棒状部13aの大きさ、形状、個数は適宜選択して適用することができる。
即ち、連結具12に設けた4つのビス穴12fを利用して様々なパーツ(枝状部材13)を接続することができ、様々な形態に自由に組み立てることができるようになり、環境的要因に柔軟に対応できる。また、ビス止めにすることで、ユーザーが手軽に取り外しでき、運用性の向上にも寄与する。
台座部14や梁部材15は、適宜支柱11に対してビス留めして結合することができる。台座部14を設けることで、支柱11を自立支持できるようになる。梁部材15で複数の支柱11を固定することで、支柱11の安定性を増大させることができる。そして、台座部14や梁部材15による補強構造により連結具12に設けた4つのビス穴12fを活用して様々な枝状部材13を接続しても安定して保持することができ、その結果、住環境、収納物などの要件に柔軟に対応でき、活用の幅が広くなる。こうした構造は、枝状部材14と結合した連結具12を、支柱11の連結具結合穴16に引っ掛けるだけで簡単に組み立てて得ることができる。
このように、前記構成からなる被収容用品支持具10は、従来の支持具やラック類が重力を上から下へのベクトルとして活用して固定しているのに対し、第1爪12bを起点に回転運動を働かせ、それを第2爪12cの穴縁面係止部で止めて固定している。そのため、従来品が1点固定であるのに対して、被収容品支持具10は第1爪12bが連結具結合穴16の穴側面16aに当接して連結具12の重量を支えながら、第2爪12cが支柱11の内側に引っかかる2点固定であるので安定性が増大している。加えて、上記穴縁面係止部での係止が、板状の第2爪12cの平坦面と支柱11の平坦な内周面11dとの対向係止により行われるので、この点でも安定性が増大しており、枝状部材13とそれに収容される被収容用品を容易に安心して収容することができる。
本実施形態の連結具12の第1爪12bは、本体部12aの下端中央から幅広に突出し、また第2爪12cは本体部12aの上端中央から幅広に突出して、幅広の連結具結合穴16に挿入されて係合することから、支柱11の長さ方向に長く形成される縦長の連結具結合穴とそれに挿入する縦長の第1爪12b,第2爪12cとした場合に比べて、横方向、即ち支柱11を回転軸とする回転方向への動きが抑制される。また、連結具12ではサイド片12d,12eを有しているため、このサイド片12d,12eと相俟ってさらに横方向への動きが抑制されて、支柱11にしっかりと固定することができる。
連結具12はまた、第1爪12b,第2爪12cの両爪とも、本体部12aの端部である一辺のその中央部分から突出しており、その一辺の両端部分には第1爪12b,第2爪12cは形成されていない。第1爪12b,第2爪12cを本体部12aの一辺の中央部分から突出したのは支柱11に設けた連結部結合穴16の位置に合わせるためであるが、本体部12aの内部ではなく端部である一辺から突出させたため、この第1爪12bや第2爪12cが形成されていない前記一辺の両端部分から本体部12aの四隅に設けた枝結合部であるビス穴12fを直前に臨むことができる。これにより被収容用品支持具10の使用中に枝状部材13との結合が弱まったときに、枝状部材13を外すことなくビスを締め直すことができ便利である。
一方、第1爪12bや第2爪12cと異なり、サイド片12d,12eは、本体部12aの端部である一辺の全体を基端として突出して支柱11に嵌まるようにしている。そのため、連結具12の高さ方向の長さを最大限利用して本体部12aを正面視した場合の時計回り及び反時計回り方向への回転を抑制することができる。さらに、サイド片12d,12eは先端側ほど長さが短くなるような台形状に形成してあり、支柱11へのはめ込みの妨げになり難くされていることに加え、前記ビス穴12fのサイド片12d,12e側が開放され、被収容用品支持具10が組み立てられた状態でのビス穴12fへのアクセスが容易となり、第1爪12bや第2爪12cの位置とも相俟って、枝状部材13を外すことなくビスの締め直しを容易に行うことができる。
被収容用品支持具10は、主に家庭や店舗におけるスポーツ用品を収容するものとして利用でき、特に、サーフィン等の横乗り系マリンスポーツ系の道具、例えば、サーフボードやウェイクボードなどを収容できる。また、スポーツ用品以外でも、自転車やトイガン、楽器なども収容することができる。既存製品では突っ張り棒形式のラックや単一機能の大柄収納箱のような製品が殆どであって、突っ張り棒は、横揺れに弱いなどの構造的欠点があり、大型収納箱は広いスペースが必要になってくるなど、収納に際し、制約が多すぎて実用に耐えないものが殆どであって実用的に課題が多くあったのに対し、被収容用品支持具10はこうした課題を解決し好適に利用することができる。
第1実施形態の変形例:[図5]
変形例である被収容用品支持具20を図5に示す。被収容用品支持具20は、図5で示すように枝状部材13の形状と組合せを変更したものである。連結具12や支柱11等の構成については先の実施形態で説明したものと同じである。
第2実施形態:[図6]
第2実施形態である被収容用品支持具30を図6に示す。被収容用品支持具20は、図6で示すように枝状部材13を支柱11から斜め下方に突出し先端で水平部分を有するものとして形成したものである。連結具12や支柱11等の構成については先の実施形態で説明したものと同じである。
上記実施形態は本発明の例示であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、実施形態の変更または公知技術の付加や、組合せ等を行い得るものであり、それらの技術もまた本発明の範囲に含まれるものである。
本発明は、様々な形態にカスタマイズさせながら、用途に合わせて柔軟に利用できるラックとして、産業上の利用可能性が大きい。
10,20,30 被収容用品支持具
11 支柱
11a 前面
11b 側面
11c 後面
11d 内周面
12 連結具
12a 本体部
12b 第1爪
12c 第2爪
12d,12e サイド片
12f ビス穴(枝結合部)
13 枝状部材
13a 棒状部
14 台座部
15 梁部材
16 連結具結合穴
16a 穴側面
17 第1爪
18 第2爪

Claims (12)

  1. 被収容用品を支えたり載せたりする枝状部材と、この枝状部材を支える支柱と、枝状部材と支柱とを連結する連結具と、を有する被収容用品支持具において、
    支柱は、
    連結具との当接面にこの連結具と結合させる複数の連結具結合穴を有し、
    連結具は、
    支柱に当接する本体部と、
    本体部から突出し支柱に設けた一の連結具結合穴に挿入され当該一の連結具結合穴の穴側面に係止する第1爪と、
    本体部から突出し支柱に設けた他の一の連結具結合穴に挿入され当該他の一の連結具結合穴を貫通して曲折し、この他の一の連結具結合穴の穴側面及び穴縁に係止可能な第2爪と、枝状部材に結合させる枝結合部と、を有し、
    枝状部材は、
    前記連結具と結合させる連結具結合部と、
    前記連結具によって支柱と連結した状態で支柱から外方に突出する棒状部と、を有することを特徴とする被収容用品支持具。
  2. 前記支柱に結合し、載置面に対して支柱を自立支持する台座部をさらに有する請求項1記載の被収容用品支持具。
  3. 前記支柱を複数有するとともに、この複数の支柱を結合して一体化する梁部材をさらに有する請求項1または請求項2記載の被収容用品支持具。
  4. 支柱、連結具及び枝状部材の少なくとも何れかが、金属、プラスチック、木材、又はこれらの組み合わせから選択された何れかの材料によって形成されたものである請求項1〜請求項3何れか1項記載の被収容用品支持具。
  5. 被収容用品がサーフボード又はウェットスーツである請求項1〜請求項4何れか1項記載の被収容用品支持具。
  6. 被収容用品を支えたり載せたりする枝状部材と、この枝状部材を支える支柱とを連結する連結具であって、
    支柱に当接する本体部と、本体部から突出し支柱に設けた一の連結具結合穴に挿入され当該一の連結具結合穴の穴側面に係止する第1爪と、本体部から突出し支柱に設けた他の一の連結具結合穴に挿入され当該他の一の連結具結合穴を貫通して曲折しこの他の一の連結具結合穴の穴側面及び穴縁に係止可能な第2爪と、枝状部材に結合させる枝結合部と、を有する連結具。
  7. 第1爪は本体部から略垂直に突出する板状体であり、第2爪は本体部から略垂直に連結具結合穴の略穴厚分だけ突出した穴側面係止部とこの穴側面係止部から本体部とは遠ざかる側に曲折して本体部に略平行に伸張する穴縁面係止部とを有する断面L字状の板状体である請求項6記載の連結具。
  8. 枝結合部は、本体部に設けたビス穴である請求項6または請求項7記載の連結具。
  9. 本体部から突出し支柱の両側面に当接可能な一対のサイド片をさらに有する請求項6〜請求項8何れか1項記載の連結具。
  10. 前記枝結合部が前記本体部の四隅に位置し、
    前記第1爪が前記本体部の下端中央から突出し、前記第2爪が前記本体部の上端中央から突出し、前記一対のサイド片が前記本体部の両端からそれぞれ突出している請求項9記載の連結具。
  11. 前記請求項6〜請求項10何れか1項記載の連結具で連結される支柱であって、板状体が曲折してなる中空の四角柱状に形成され、連結具との当接面である前面と後面に、連結具と結合させる複数の連結具結合穴を有し、この連結具結合穴は前記板状体の肉厚を貫通する貫通孔として形成されている支柱。
  12. 前記請求項6〜請求項10何れか1項記載の連結具で連結される枝状部材であって、この連結具と結合させる連結具結合部と、連結具によって支柱と連結した状態で支柱から外方に突出する棒状部と、を有する枝状部材。
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