JP2019046870A - 熱流束センサおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1層間接続部材および第2層間接続部材が酸化することを抑制する。【解決手段】第1、第2ビアホール11、12がそれぞれ複数形成された絶縁基材10と、第1ビアホール11に配置された焼結合金で構成される第1層間接続部材40と、第2ビアホール12に配置された焼結合金で構成される第2層間接続部材50と、絶縁基材10の表面10aに配置され、一面20aに表面パターン21が形成された表面保護部材20と、絶縁基材の裏面10bに配置され、一面30aに裏面パターン31が形成された裏面保護部材30と、を備え、表面保護部材20は、他面20bに表面保護部材20より酸化性の気体の透過率が低い表面バリア膜22が形成され、裏面保護部材30は、他面30bに裏面保護部材30より酸化性の気体の透過率が低い裏面バリア膜32が形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、第1層間接続部材および第2層間接続部材が固相焼結された焼結合金で構成される熱流束センサおよびその製造方法に関するものである。
従来より、第1層間接続部材および第2層間接続部材を有し、これら第1層間接続部材および第2層間接続部材が固相焼結された焼結合金で構成される熱流束センサが提案されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、この熱流束センサは、熱可塑性樹脂で構成される絶縁基材を有し、絶縁基材に第1ビアホールおよび第2ビアホールがそれぞれ複数形成されている。そして、絶縁基材には、各第1ビアホールに固相焼結された焼結合金で構成される第1層間接続部材が配置されている。また、絶縁基材には、各第2ビアホールに、固相焼結された焼結合金であって、第1層間接続部材と異なる焼結合金で構成される第2層間接続部材が配置されている。
絶縁基材の表面側には、所定の第1層間接続部材および第2層間接続部材と電気的に接続される表面パターンが形成された表面保護部材が配置されている。絶縁基材の裏面側には、所定の第1層間接続部材および第2層間接続部材と電気的に接続される裏面パターンが形成された裏面保護部材が配置されている。なお、表面パターンおよび裏面パターンは、第1層間接続部材および第2層間接続部材が直列に接続されるように形成されている。
このような熱流束センサは、以下の製造方法で製造される。すなわち、まず、絶縁基材を用意し、この絶縁基材に第1、第2ビアホールを形成する。そして、第1ビアホールに第1導電性ペーストを充填すると共に第2ビアホールに第2導電性ペーストを充填する。なお、第1導電性ペーストは、例えば、P型を構成するBi−Sb−Te合金の粉末等を含む導電性ペースト等が用いられる。第2導電性ペーストは、例えば、N型を構成するBi−Te合金の粉末等を含む導電性ペースト等が用いられる。
また、表面パターンが形成された表面保護部材および裏面パターンが形成された裏面保護部材を用意する。そして、第1、第2導電性ペーストが所定の表面パターンおよび所定の裏面パターンと接触するように、裏面保護部材、絶縁基材、表面保護部材を順に積層して積層体を形成する。
その後、積層体を積層方向の上下両面から加熱しながら加圧することにより、第1導電性ペーストを固相焼結して第1層間接続部材を構成すると共に、第2導電性ペーストを固相焼結して第2層間接続部材を構成する。また、第1層間接続部材および第2層間接続部材と、表面パターンおよび裏面パターンとを電気的に適宜接続する。以上のようにして、第1層間接続部材および第2層間接続部材が交互に直列に接続された熱電変換装置が製造される。
特開2014−7408号公報
しかしながら、上記熱流束センサは、第1層間接続部材および第2層間接続部材が固相焼結された焼結合金で形成されている。このため、第1層間接続部材および第2層間接続部材は、内部に多数の空隙が形成されていると共に多数の粒子界面を有している。この場合、酸素またはオゾン等の酸化性の気体が表面保護部材および裏面保護部材を透過して第1層間接続部材および第2層間接続部材に達すると、第1層間接続部材および第2層間接続部材を構成する焼結合金が酸化して抵抗値が変化し、感度が変化してしまう。特に、上記熱流束センサが高温環境下で使用される場合には、第1層間接続部材および第2層間接続部材を構成する焼結合金が酸化して抵抗値が変化し易くなる。
本発明は上記点に鑑み、第1層間接続部材および第2層間接続部材が酸化することを抑制できる熱流束センサおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1では、第1層間接続部材(40)および第2層間接続部材(50)を有する熱流束センサにおいて、熱可塑性樹脂を含んで構成され、厚さ方向に貫通する第1ビアホール(11)および第2ビアホール(12)がそれぞれ複数形成された絶縁基材(10)と、第1ビアホールに配置され、複数の金属原子が所定の結晶構造を維持した状態で固相焼結された焼結合金で構成される第1層間接続部材と、第2ビアホールに配置され、第1層間接続部材と異なる金属原子が所定の結晶構造を維持した状態で固相焼結された焼結合金で構成される第2層間接続部材と、絶縁基材の表面(10a)に配置され、絶縁基材の表面と対向する一面(20a)に所定の第1層間接続部材および第2層間接続部材と電気的に接続される表面パターン(21)が形成された表面保護部材(20)と、絶縁基材の裏面(10b)に配置され、絶縁基材の裏面と対向する一面(30a)に所定の第1層間接続部材および第2層間接続部材と電気的に接続される裏面パターン(31)が形成された裏面保護部材(30)と、を備え、第1層間接続部材および第2層間接続部材が表面パターンおよび裏面パターンを介して直列に接続されており、表面保護部材は、一面と反対側の他面(20b)に表面保護部材より酸化性の気体の透過率が低い表面バリア膜(22)が形成され、裏面保護部材は、一面と反対側の他面(30b)に裏面保護部材より酸化性の気体の透過率が低い裏面バリア膜(32)が形成されている。
これによれば、表面バリア膜が形成されているため、酸化性の気体が表面保護部材を透過して第1層間接続部材および第2層間接続部材に達することを抑制でき、第1層間接続部材および第2層間接続部材が酸化することを抑制できる。また、裏面バリア膜が形成されているため、酸化性の気体が裏面保護部材を透過して第1層間接続部材および第2層間接続部材に達することを抑制でき、第1層間接続部材および第2層間接続部材が酸化することを抑制できる。
また、請求項3では、第1層間接続部材(40)および第2層間接続部材(50)を有する熱流束センサの製造方法において、熱可塑性樹脂を含んで構成された絶縁基材(10)を用意することと、絶縁基材に、厚さ方向に貫通する第1ビアホール(11)および第2ビアホール(12)をそれぞれ複数形成し、複数の金属原子が所定の結晶構造を維持している合金の粉末に有機溶剤が加えられてペースト化された第1導電性ペースト(41)を第1ビアホールに充填し、合金とは異なる合金の粉末であって、複数の金属原子が所定の結晶構造を維持している合金の粉末に有機溶剤が加えられてペースト化された第2導電性ペースト(51)を第2ビアホールに充填することと、一面(20a)に表面パターン(21)が形成された表面保護部材(20)を用意することと、一面(30a)に裏面パターン(31)が形成された裏面保護部材(30)を用意することと、絶縁基材の表面側に、表面パターンが所定の第1、第2導電性ペーストと接触するように表面保護部材を配置すると共に、絶縁基材の裏面側に、裏面パターンが所定の第1、第2導電性ペーストと接触するように裏面保護部材を配置して積層体(90)を形成することと、積層体を加熱しながら積層方向から加圧し、第1導電性ペーストを固相焼結して焼結合金で構成される第1層間接続部材を形成すると共に、第2導電性ペーストを固相焼結して焼結合金で構成される第2層間接続部材(50)を形成し、かつ第1層間接続部材および第2層間接続部材と表面パターンおよび裏面パターンとを電気的に接続する一体化することと、を行い、表面保護部材の一面と反対側の他面(20b)に、表面保護部材より酸化性の気体の透過率が低い表面バリア膜(22)を形成することと、裏面保護部材の一面と反対側の他面(30b)に、裏面保護部材より酸化性の気体の透過率が低い裏面バリア膜(32)を形成することと、を行う。
これによれば、表面保護部材の他面に表面バリア膜が形成され、裏面保護部材の他面に裏面バリア膜が形成された熱流束センサが製造される。つまり、第1層間接続部材および第2層間接続部材が酸化され難い熱流束センサが製造される。
例えば、請求項4のように、表面保護部材を用意することでは、表面パターンと共に表面バリア膜を形成することを行い、裏面保護部材を用意することでは、裏面パターンと共に裏面バリア膜を形成することができる。
これによれば、表面保護部材を用意することにおいて、表面パターンおよび表面バリア膜を形成し、裏面保護部材を用意することにおいて、裏面パターンおよび裏面バリア膜を形成する。このため、表面パターンおよび表面バリア膜を別々に形成したり、裏面パターンおよび裏面バリア膜を別々に形成したりする場合と比較して、製造工程の簡略化を図ることができる。
この場合、請求項5のように、表面バリア膜を形成することでは、表面パターンと同じ金属材料で形成された表面バリア膜を形成し、裏面バリア膜を形成することでは、裏面パターンと同じ金属材料で形成された裏面バリア膜を形成することができる。
これによれば、表面パターンおよび表面バリア膜を同じ金属材料で形成しているため、表面パターンおよび表面バリア膜を形成する工程の簡略化を図ることができる。同様に、裏面パターンおよび裏面バリア膜を同じ金属材料で形成しているため、裏面パターンおよび裏面バリア膜を形成する工程の簡略化を図ることができる。
なお、上記および特許請求の範囲における括弧内の符号は、特許請求の範囲に記載された用語と後述の実施形態に記載される当該用語を例示する具体物等との対応関係を示すものである。
第1実施形態における熱流束センサの平面図である。 図1中のII−II線に沿った断面図である。 図1中のIII−III線に沿った断面図である。 表面バリア膜および裏面バリア膜を備えない場合の第1層間接続部材および第2層間接続部材近傍の断面模式図であり、酸化する前の状態を示す模式図である。 表面バリア膜および裏面バリア膜を備えない場合の第1層間接続部材および第2層間接続部材近傍の断面模式図であり、酸化した後の状態を示す模式図である。 図1に示す第1層間接続部材および第2層間接続部材近傍の断面模式図である。 維持時間と抵抗値変化率との関係を示す実験結果である。 第1実施形態における熱流束センサの製造工程を示す断面図である。 図7Aに続く熱流束センサの製造工程を示す断面図である。 図7Bに続く熱流束センサの製造工程を示す断面図である。 図7Cに続く熱流束センサの製造工程を示す断面図である。 図7Dに続く熱流束センサの製造工程を示す断面図である。 図7Eに続く熱流束センサの製造工程を示す断面図である。 図7Fに続く熱流束センサの製造工程を示す断面図である。 図7Gに続く熱流束センサの製造工程を示す断面図である。 図7Hに続く熱流束センサの製造工程を示す断面図である。 図7Iに続く熱流束センサの製造工程を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態について説明する。まず、本実施形態の熱流束センサの構成について説明する。本実施形態の熱流束センサは、図1〜図3に示されるように、絶縁基材10、表面保護部材20、裏面保護部材30が積層されて一体化され、この一体化されたものの内部で第1、第2層間接続部材40、50が交互に直列に接続されて構成されている。なお、図1は、断面図ではないが、理解をし易くするために第1、第2層間接続部材40、50にハッチングを施してある。
絶縁基材10は、ポリエーテルエーテルケトン(すなわち、PEEK)、ポリエーテルイミド(すなわち、PEI)、液晶ポリマー(すなわち、LCP)等に代表される熱可塑性樹脂フィルムにて構成されており、対向する表面10aおよび裏面10bを有している。そして、厚さ方向に貫通する複数の第1、第2ビアホール11、12が互い違いになるように千鳥パターンに形成されている。
なお、第1、第2ビアホール11、12は、絶縁基材10の表面10aから裏面10bまで貫通する貫通孔である。また、本実施形態の第1、第2ビアホール11、12は、表面10aから裏面10bに向かって径が一定とされた円筒状とされているが、表面10aから裏面10bに向かって径が小さくなるテーパ状とされていてもよい。さらに、第1、第2ビアホール11、12は、裏面10bから表面10aに向かって径が小さくなるテーパ状とされていてもよいし、角筒状とされていてもよい。
そして、第1ビアホール11には第1層間接続部材40が配置され、第2ビアホール12には第2層間接続部材50が配置されている。つまり、絶縁基材10には、第1、第2層間接続部材40、50が互い違いになるように配置されている。
このように、第1、第2ビアホール11、12内に第1、第2層間接続部材40、50を配置しているため、第1、第2ビアホール11、12の数や径、間隔等を適宜変更することによって第1、第2層間接続部材40、50の高密度化等を図ることができる。また、高密度化を図ることができるため、交互に直列接続された第1、第2層間接続部材40、50にて発生する起電力、すなわち、起電圧を大きくでき、高感度化を図ることができる。
第1、第2層間接続部材40、50は、ゼーベック効果を発揮するように、互いに異なる導電体で構成された第1、第2導電体である。本実施形態では、第1層間接続部材40は、P型を構成するBi−Sb−Te合金の粉末が、焼結前における複数の金属原子の結晶構造を維持するように固相焼結された金属化合物で構成されている。また、第2層間接続部材50は、N型を構成するBi−Te合金の粉末が、焼結前における複数の金属原子の結晶構造を維持するように固相焼結された金属化合物で構成されている。このように、第1、第2層間接続部材40、50を形成する金属は、複数の金属原子が当該金属原子の結晶構造を維持した状態で焼結された焼結合金である。これにより、交互に直列接続された第1、第2層間接続部材40、50にて発生する起電力を大きくでき、高感度化を図ることができる。
絶縁基材10の表面10aには、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、液晶ポリマー等に代表される熱可塑性樹脂フィルムにて構成される表面保護部材20が配置されている。この表面保護部材20は、対向する一面20aおよび他面20bを有しており、絶縁基材10と対向する一面20a側に、金属膜がパターニングされることで互いに離間した複数の表面パターン21が形成されている。そして、各表面パターン21は、それぞれ所定の第1、第2層間接続部材40、50と適宜電気的に接続されている。なお、本実施形態では、表面パターン21は、金属膜としての銅箔がパターニングされることで構成されている。
具体的には、図2に示されるように、隣り合う1つの第1層間接続部材40と1つの第2層間接続部材50とを1つの組60としたとき、各組60の第1、第2層間接続部材40、50は同じ表面パターン21と接続されている。つまり、各組60の第1、第2層間接続部材40、50は、表面パターン21を介して電気的に接続されている。なお、本実施形態では、一方向に沿って隣り合う1つの第1層間接続部材40と1つの第2層間接続部材50とが1つの組60とされている。また、図2における一方向とは、紙面左右方向のことである。
絶縁基材10の裏面10bには、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、液晶ポリマー等に代表される熱可塑性樹脂フィルムにて構成される裏面保護部材30が配置されている。この裏面保護部材30は、対向する一面30aおよび他面30bを有し、絶縁基材10と対向する一面30a側に、金属膜がパターニングされることで互いに離間した複数の裏面パターン31が形成されている。そして、各裏面パターン31は、それぞれ所定の第1、第2層間接続部材40、50と適宜電気的に接続されている。なお、本実施形態では、裏面パターン31は、金属膜としての銅箔がパターニングされることで構成されている。
具体的には、図2に示されるように一方向で隣り合う2つの組60において、一方の組60の第1層間接続部材40と他方の組60の第2層間接続部材50とが同じ裏面パターン31と接続されている。つまり、組60を跨いで第1、第2層間接続部材40、50が同じ裏面パターン31を介して電気的に接続されている。
また、図3に示されるように、熱流束センサの外縁部では、一方向と直交する他方向に沿って隣り合う第1、第2層間接続部材40、50が同じ裏面パターン31と接続されている。なお、一方向と直交する他方向とは、図1中では紙面上下方向であり、図3中では紙面左右方向である。
このようにして、各組60は、直列に接続されるとともに、一方向に接続されたものが、繰り返し折り返されて接続されている。なお、本実施形態では、一組の互いに接続された第1、第2層間接続部材40、50が1つの熱電変換素子を構成している。このため、本実施形態の熱流束センサは、複数の熱電変換素子が直列に接続された構成とされているといえる。
そして、図2および図3に示されるように、表面保護部材20には、他面20bに、当該表面保護部材20より酸化性の気体の透過率が低い表面バリア膜22が形成されている。また、裏面保護部材30には、他面30bに、当該裏面保護部材30より酸化性の気体の透過率が低い裏面バリア膜32が形成されている。なお、酸化性の気体とは、例えば、酸素やオゾン等である。
本実施形態では、表面バリア膜22は、表面パターン21と同じ材料を用いて構成されており、裏面バリア膜32は、裏面パターン31と同じ材料を用いて構成されている。つまり、本実施形態では、表面バリア膜22および裏面バリア膜32は、それぞれ銅箔で構成されている。
また、図1に示されるように、表面バリア膜22は、表面保護部材20の他面20bに対する法線方向から視たとき、全ての第1層間接続部材40および第2層間接続部材50が当該表面バリア膜22内に位置するように形成されている。同様に、特に図示しないが、裏面バリア膜32は、裏面保護部材30の他面30bに対する法線方向から視たとき、全ての第1層間接続部材40および第2層間接続部材50が当該裏面バリア膜32内に位置するように形成されている。なお、本実施形態では、裏面バリア膜32は、裏面保護部材30の他面30bにおける全面に形成されている。
また、表面パターン21のうちの上記のように直列に接続されたものの端部となる部分は、表面保護部材20の他面20bに対する法線方向から視たとき、一部が表面バリア膜22から突出するように形成されている。言い換えると、表面バリア膜22は、表面保護部材20の他面20bに対する法線方向から視たとき、表面パターン21のうちの上記のように直列に接続されたものの端部となる部分の一部が露出するようにパターニングされている。そして、図1および図2に示されるように、表面保護部材20には、表面パターン21のうちの表面バリア膜22から突出する部分を露出させるコンタクトホール23が形成されている。これにより、コンタクトホール23を通じて外部回路と表面パターン21との電気的な接続が図られる。
なお、図1中では、紙面左上の表面パターン21および紙面右下の表面パターン21が、表面パターン21のうちの上記のように直列に接続されたものの端部となる部分に相当している。また、表面バリア膜22は、表面パターン21とは電気的に接続されておらず、裏面バリア膜32は、裏面パターン31とは電気的に接続されていない。
以上が本実施形態における熱流束センサの構成である。このような熱流束センサでは、表面バリア膜22および裏面バリア膜32が備えられているため、第1層間接続部材40および第2層間接続部材50を構成する焼結合金が酸化して抵抗値が変化することを抑制できる。
すなわち、図4Aに示されるように、第1層間接続部材40および第2層間接続部材50は、固相焼結された焼結合金で構成されており、内部に多数の空隙71が形成されていると共に多数の粒子72を有している。このため、表面バリア膜22および裏面バリア膜32を備えていない場合、図4Bに示されるように、酸化性の気体が表面保護部材20または裏面保護部材30を透過すると、各粒子72が酸化し、粒子72の界面に酸化膜73が形成される。したがって、表面バリア膜22および裏面バリア膜32を備えていない熱流束センサでは、当該酸化膜73によって粒子72間の接触抵抗が高くなり、第1層間接続部材40および第2層間接続部材50の抵抗値が高くなる。つまり、熱流束センサの感度が変化する。
これに対し、本実施形態では、表面保護部材20の他面20bには、表面保護部材20より酸化性の気体の透過率が低い材料で構成された表面バリア膜22が配置されている。また、裏面保護部材30の他面30bには、裏面保護部材30より酸化性の気体の透過率が低い材料で構成された裏面バリア膜32が配置されている。このため、図5に示されるように、表面バリア膜22および裏面バリア膜32により、酸化性の気体が第1層間接続部材40および第2層間接続部材50に達することを抑制できる。したがって、本実施形態によれば、第1層間接続部材40および第2層間接続部材50の抵抗値が高くなることを抑制できる。
例えば、表面バリア膜22および裏面バリア膜32を備えず、他の構成が本実施形態と同様である熱流束センサを比較例とする。この場合、図6に示されるように、比較例では、熱流束センサを160℃の温度条件で維持すると、維持時間が長くなるにつれて抵抗値が非常に大きくなる。例えば、比較例では、160℃の温度条件下で180時間維持した場合、抵抗値の変化率が300%にもなってしまうことが確認される。これに対し、本実施形態では、160℃の温度条件下で180時間維持したとしても、抵抗値の変化率が20%以下となり、抵抗値が変化することを大幅に抑制できることが確認される。
次に、上記熱流束センサの製造方法について、図7A〜図7Jを参照しつつ説明する。なお、図7A〜図7Jは、図2に示す断面図に相当している。
まず、図7Aに示されるように、絶縁基材10を用意し、複数の第1ビアホール11をドリルやレーザ等によって形成する。
次に、図7Bに示されるように、各第1ビアホール11に第1導電性ペースト41を充填する。本実施形態では、吸着紙80を介して図示しない保持台上に、裏面10bが吸着紙80と対向するように絶縁基材10を配置する。そして、第1導電性ペースト41を溶融させつつ、第1ビアホール11内に第1導電性ペースト41を充填する。これにより、第1導電性ペースト41の有機溶剤の大部分が吸着紙80に吸着され、第1ビアホール11に合金の粉末が密接して配置される。
なお、吸着紙80は、第1導電性ペースト41の有機溶剤を吸収できる材質のものであれば良く、一般的な上質紙等が用いられる。また、第1導電性ペースト41は、金属原子が所定の結晶構造を維持しているBi−Sb−Te合金の粉末を融点が43℃であるパラフィン等の有機溶剤を加えてペースト化したものが用いられる。このため、第1導電性ペースト41を充填する際には、絶縁基材10の表面10aが約43℃に加熱された状態で行われる。
続いて、図7Cに示されるように、絶縁基材10に複数の第2ビアホール12をドリルやレーザ等によって形成する。この第2ビアホール12は、上記のように、第1ビアホール11と互い違いとなり、第1ビアホール11と共に千鳥パターンを構成するように形成される。
次に、図7Dに示されるように、各第2ビアホール12に第2導電性ペースト51を充填する。なお、この工程は、上記図7Bと同様の工程で行うことができる。
すなわち、再び、吸着紙80を介して図示しない保持台上に裏面10bが吸着紙80と対向するように絶縁基材10を配置した後、第2ビアホール12内に第2導電性ペースト51を充填する。これにより、第2導電性ペースト51の有機溶剤の大部分が吸着紙80に吸着され、第2ビアホール12に合金の粉末が密接して配置される。これにより、第1導電性ペースト41および第2導電性ペースト51が充填された絶縁基材10が用意される。
第2導電性ペースト51は、第1導電性ペースト41を構成する金属原子と異なる金属原子が所定の結晶構造を維持しているBi−Te合金の粉末を融点が常温であるテレピネ等の有機溶剤を加えてペースト化したものが用いられる。つまり、第2導電性ペースト51を構成する有機溶剤は、第1導電性ペースト41を構成する有機溶剤より融点が低いものが用いられる。そして、第2導電性ペースト51を充填する際には、絶縁基材10の表面10aが常温に保持された状態で行われる。言い換えると、第1導電性ペースト41に含まれる有機溶剤が固化された状態で、第2導電性ペースト51の充填が行われる。これにより、第1ビアホール11に第2導電性ペースト51が混入することが抑制される。
なお、第1導電性ペースト41に含まれる有機溶剤が固化された状態とは、上記図7Bの工程において、吸着紙80に吸着されずに第1ビアホール11に残存している有機溶剤が固化された状態のことである。
また、上記各工程とは別工程において、図7Eに示されるように、表面保護部材20の一面20aに金属膜24を配置すると共に他面20bに金属膜25を配置する。本実施形態では、表面保護部材20の一面20aに銅箔で構成される金属膜24を配置すると共に、表面保護部材20の他面20bに銅箔で構成される金属膜25を配置して積層体を構成する。そして、この積層体を図示しない一対のプレス板の間に配置し、積層方向の上下両面から真空状態で加熱しながら加圧することにより、当該積層体を一体化する。
次に、図7Fに示されるように、表面保護部材20の一面20aおよび他面20bに形成された金属膜24、25をそれぞれエッチング等してパターニングし、一面20aに表面パターン21を形成すると共に他面20bに表面バリア膜22を形成する。なお、本実施形態では、金属膜24、25上にそれぞれレジストを配置して当該レジストをパターニングし、ウェットエッチングを行うことによって表面パターン21および表面バリア膜22を形成する。この際、金属膜24、25を同じ材料で形成しているため、表面パターン21および表面バリア膜22をウェットエッチングする際のエッチング液を共用でき、製造工程の簡略化を図ることができる。このようにして、一面20aに表面パターン21が形成され、他面20bに表面バリア膜22が形成された表面保護部材20が用意される。
また、図7Gに示されるように、図7Eと同様の工程を行い、裏面保護部材30の一面30aに金属膜33を配置すると共に他面30bに金属膜34を配置する。
次に、図7Hに示されるように、図7Fと同様の工程を行い、裏面保護部材30の一面30aに形成された金属膜33をエッチング等してパターニングし、一面30aに裏面パターン31を形成する。なお、本実施形態では、裏面バリア膜32は、裏面保護部材30の他面30bにおける全面に形成されるため、金属膜34がそのまま裏面バリア膜32となる。このため、金属膜33をエッチングして裏面パターン31を形成する際には、金属膜34がエッチングされないようにレジスト等を配置する。このようにして、一面30aに裏面パターン31が形成され、他面30bに裏面バリア膜32が形成された裏面保護部材30が用意される。
その後、図7Iに示されるように、裏面保護部材30、絶縁基材10、表面保護部材20を順に積層して積層体90を構成する。具体的には、後述の図7Jの工程において、第1導電性ペースト41から構成される第1層間接続部材40、および第2導電性ペースト51から構成される第2層間接続部材50が表面パターン21および裏面パターン31を介して直列に接続されるように、裏面保護部材30、絶縁基材10、表面保護部材20を順に積層する。つまり、表面パターン21が所定の第1、第2導電性ペースト41、51と接触すると共に裏面パターン31が所定の第1、第2導電性ペースト41、51と接触するように、裏面保護部材30、絶縁基材10、表面保護部材20を順に積層する。
続いて、図7Jに示されるように、この積層体90を図示しない一対のプレス板の間に配置し、積層方向の上下両面から真空状態で加熱しながら加圧することにより、積層体90を一体化する。具体的には、第1、第2導電性ペースト41、51が固相焼結されて焼結合金で構成される第1、第2層間接続部材40、50が形成されると共に、第1、第2層間接続部材40、50と表面パターン21および裏面パターン31とが接続されるように加熱しながら加圧して積層体90を一体化する。なお、特に限定されるものではないが、積層体90を一体化する際には、積層体90とプレス板との間にロックウールペーパー等の緩衝材を配置してもよい。
その後、レーザやドリル等により、表面保護部材20に表面パターン21を露出させるコンタクトホール23を形成する。このようにして、本実施形態の熱流束センサが製造される。
以上説明したように、本実施形態では、表面保護部材20には、他面20bに表面保護部材20より酸化性の気体の透過率が低い表面バリア膜22が形成されている。このため、酸化性の気体が表面保護部材20を透過して第1層間接続部材40および第2層間接続部材50に達することを抑制でき、第1層間接続部材40および第2層間接続部材50が酸化することを抑制できる。また、裏面保護部材30には、他面30bに裏面保護部材30より酸化性の気体の透過率が低い裏面バリア膜32が形成されている。このため、酸化性の気体が裏面保護部材30を透過して第1層間接続部材40および第2層間接続部材50に達することを抑制でき、第1層間接続部材40および第2層間接続部材50が酸化することを抑制できる。
また、本実施形態では、表面パターン21および表面バリア膜22を同じ材料で形成している。このため、金属膜24をパターニングして表面パターン21を形成する工程と、金属膜25をパターニングして表面バリア膜22を形成する工程とを同じ工程で行うことができる。また、金属膜24および金属膜25のパターニングをウェットエッチングで行う場合には、エッチング液を共用でき、製造工程の簡略化を図ることができる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記第1実施形態において、表面バリア膜22は、表面パターン21と同じ金属材料ではなく、異なる金属材料で構成されていてもよい。同様に、裏面バリア膜32は、裏面パターン31と同じ金属材料ではなく、異なる金属材料で構成されていてもよい。例えば、表面バリア膜22および裏面バリア膜32は、アルミニウムやニッケル等で構成されていてもよい。さらに、表面バリア膜22および裏面バリア膜32は、金属材料ではなく、樹脂やゴム等で構成されていてもよい。
また、上記第1実施形態において、図7Eの工程では、一面20aのみに金属膜24を配置するようにし、図7Fの工程では、表面パターン21のみを形成するようにしてもよい。同様に、図7Gの工程では、一面30aのみに金属膜33を配置するようにし、図7Hの工程では、裏面パターン31のみを形成するようにしてもよい。この場合、上記の熱流束センサを製造する場合には、例えば、図7Hの工程後に以下の工程を行えばよい。
例えば、1つの方法としては、図7Iの工程において、表面保護部材20の他面20b側に表面バリア膜22を構成する金属膜25を配置すると共に、裏面保護部材30の他面30b側に裏面バリア膜32を構成する金属膜34を配置した状態で積層体90を形成する。つまり、表面保護部材20と一体化されていない金属膜25、および裏面保護部材30と一体化されていない金属膜34を配置した状態で積層体90を形成する。そして、図7Jの工程において、表面保護部材20の他面20b側に金属膜25が配置され、裏面保護部材30の他面30b側に金属膜34が配置された状態でこの積層体90を一体化する。その後、表面保護部材20の他面20b側に配置された金属膜25をパターニングして表面バリア膜22を形成することにより、上記熱流束センサが製造される。
また、例えば、別の方法としては、図7Iの工程では、表面バリア膜22および裏面バリア膜32を備えない状態で積層体90を形成し、図7Jの工程では、この積層体90を一体化する。その後、表面保護部材20の他面20bに表面バリア膜22を構成する金属膜25を配置すると共に裏面保護部材30の他面30bに裏面バリア膜32を構成する金属膜33を配置した積層体を構成する。そして、この積層体を一体化することにより、表面保護部材20の他面20b側に金属膜25が配置され、裏面保護部材30の他面30b側に金属膜34が配置された状態とする。その後、表面保護部材20の他面20b側に配置された金属膜25をパターニングして表面バリア膜22を形成することにより、上記熱流束センサが製造される。但し、この別の方法では、表面バリア膜22および裏面バリア膜32を配置するためのみの一体化工程が必要になる。このため、図7Eの工程で金属膜25を配置せず、図7Gの工程で金属膜34を配置しない場合には、図7Iの工程で金属膜25および金属膜34を配置した積層体90を構成することが好ましい。つまり、図7Iの工程では、表面保護部材20の他面20b側に表面バリア膜22または金属膜25が配置され、裏面保護部材30の他面30b側に裏面バリア膜32または金属膜34が配置された状態で積層体90を形成することが好ましい。
さらに、上記第1実施形態において、図7Eの工程では、CVD(すなわち、Chemical Vapor Deposition)法やスパッタ法等によって表面保護部材20の一面20aに金属膜24を配置すると共に他面20bに金属膜25を配置するようにしてもよい。このように金属膜24、25を配置する場合には、金属膜24と金属膜25とを同じ材料で構成することにより、金属膜24、25を形成するための材料を共用でき、製造工程の簡略化を図ることができる。
同様に、図7Gの工程では、CVD法やスパッタ法等によって裏面保護部材30の一面30aに金属膜33を配置すると共に他面30bに金属膜34を配置するようにしてもよい。このように金属膜33、34を配置する場合には、金属膜33と金属膜34とを同じ金属材料で構成することにより、金属膜33、34を形成するための材料を共用でき、製造工程の簡略化を図ることができる。
また、上記第1実施形態では、表面バリア膜22は、表面保護部材20の他面20bにおける外縁部が枠状に露出するように形成されている。しかしながら、表面バリア膜22は、表面保護部材20の他面20bにおけるコンタクトホール23が形成される領域が露出するように形成されていればよい。つまり、表面バリア膜22は、表面保護部材20の他面20bにおける外縁部のうちのコンタクトホール23が形成される領域と異なる領域にも形成されていてもよい。例えば、表面バリア膜22は、表面保護部材20の他面20bにおける全面に形成され、コンタクトホール23と連通する開口部が形成された形状であってもよい。
また、上記第1実施形態において、裏面バリア膜32は、表面バリア膜22と同じように、裏面保護部材30の他面30bにおける外縁部が露出するようにパターニングされていてもよい。なお、裏面バリア膜32をこのような形状とする場合には、裏面バリア膜32を裏面パターン31と同じ材料で形成することにより、上記表面パターン21および表面バリア膜22を同じ材料で形成する場合と同様の効果を得ることができる。
さらに、上記第1実施形態において、表面バリア膜22は、表面保護部材20の他面20bに対する法線方向から視たとき、複数の第1、第2層間接続部材40、50のうちのそれぞれ一部が当該表面バリア膜22内に位置するように形成されていてもよい。同様に、裏面バリア膜32は、裏面保護部材30の他面30bに対する法線方向から視たとき、複数の第1、第2層間接続部材40、50のうちの一部が当該裏面バリア膜32内に位置するように形成されていてもよい。このような熱流束センサとしても、表面バリア膜22および裏面バリア膜32を備えない場合と比較して、当該一部の第1、第2層間接続部材40、50が酸化されることを抑制できる。
そして、上記第1実施形態において、第1、第2導電性ペースト41、51が充填された絶縁基材10を用意する工程では、絶縁基材10に第1、第2ビアホール11、12を同時に形成してもよい。この場合、絶縁基材10の表面10a上に第1ビアホール11と対応する領域が開口されたマスクを配置して第1ビアホール11のみに第1導電性ペースト41を充填した後、常温で第2導電性ペースト51を充填すればよい。
また、第1ビアホール11に第1導電性ペースト41を充填した後、絶縁基材10の表面10a上に第2ビアホール12と対応する領域が開口されたマスクを配置するようにしてもよい。この場合は、第2ビアホール12に第2導電性ペースト51を充填する際に、マスクによって第1ビアホール11に第2導電性ペースト51が混入することが抑制される。したがって、第2導電性ペースト51を構成する有機溶剤として、第2導電性ペースト51を充填する際に第1導電性ペースト41が溶融してしまうものも用いることができ、例えば、第1導電性ペースト41の有機溶剤と同様にパラフィンを用いることができる。この場合、もちろん、第1、第2導電性ペースト41、51の有機溶剤としてテレピネを用いることもできる。
10 絶縁基材
10a 表面
10b 裏面
11 第1ビアホール
12 第2ビアホール
20 表面保護部材
20a 一面
20b 他面
21 表面パターン
22 表面バリア膜
30 裏面保護部材
30a 一面
30b 他面
31 裏面パターン
32 裏面バリア膜

Claims (6)

  1. 第1層間接続部材(40)および第2層間接続部材(50)を有する熱流束センサにおいて、
    熱可塑性樹脂を含んで構成され、厚さ方向に貫通する第1ビアホール(11)および第2ビアホール(12)がそれぞれ複数形成された絶縁基材(10)と、
    前記第1ビアホールに配置され、複数の金属原子が所定の結晶構造を維持した状態で固相焼結された焼結合金で構成される前記第1層間接続部材と、
    前記第2ビアホールに配置され、前記第1層間接続部材と異なる金属原子が所定の結晶構造を維持した状態で固相焼結された焼結合金で構成される前記第2層間接続部材と、
    前記絶縁基材の表面(10a)に配置され、前記絶縁基材の表面と対向する一面(20a)に所定の前記第1層間接続部材および前記第2層間接続部材と電気的に接続される表面パターン(21)が形成された表面保護部材(20)と、
    前記絶縁基材の裏面(10b)に配置され、前記絶縁基材の裏面と対向する一面(30a)に所定の前記第1層間接続部材および前記第2層間接続部材と電気的に接続される裏面パターン(31)が形成された裏面保護部材(30)と、を備え、
    前記第1層間接続部材および前記第2層間接続部材が前記表面パターンおよび前記裏面パターンを介して直列に接続されており、
    前記表面保護部材は、前記一面と反対側の他面(20b)に前記表面保護部材より酸化性の気体の透過率が低い表面バリア膜(22)が形成され、
    前記裏面保護部材は、前記一面と反対側の他面(30b)に前記裏面保護部材より酸化性の気体の透過率が低い裏面バリア膜(32)が形成されている熱流束センサ。
  2. 前記表面バリア膜は、前記表面保護部材の他面に対する法線方向から視たとき、全ての前記第1層間接続部材および前記第2層間接続部材が前記表面バリア膜内に位置する状態で形成され、
    前記裏面バリア膜は、前記裏面保護部材の他面に対する法線方向から視たとき、全ての前記第1層間接続部材および前記第2層間接続部材が前記裏面バリア膜内に位置する状態で形成されている請求項1に記載の熱流束センサ。
  3. 第1層間接続部材(40)および第2層間接続部材(50)を有する熱流束センサの製造方法において、
    熱可塑性樹脂を含んで構成された絶縁基材(10)を用意することと、
    前記絶縁基材に、厚さ方向に貫通する第1ビアホール(11)および第2ビアホール(12)をそれぞれ複数形成し、複数の金属原子が所定の結晶構造を維持している合金の粉末に有機溶剤が加えられてペースト化された第1導電性ペースト(41)を前記第1ビアホールに充填し、前記合金とは異なる合金の粉末であって、複数の金属原子が所定の結晶構造を維持している合金の粉末に有機溶剤が加えられてペースト化された第2導電性ペースト(51)を前記第2ビアホールに充填することと、
    一面(20a)に表面パターン(21)が形成された表面保護部材(20)を用意することと、
    一面(30a)に裏面パターン(31)が形成された裏面保護部材(30)を用意することと、
    前記絶縁基材の表面側に、前記表面パターンが所定の前記第1、第2導電性ペーストと接触するように前記表面保護部材を配置すると共に、前記絶縁基材の裏面側に、前記裏面パターンが所定の前記第1、第2導電性ペーストと接触するように前記裏面保護部材を配置して積層体(90)を形成することと、
    前記積層体を加熱しながら積層方向から加圧し、前記第1導電性ペーストを固相焼結して焼結合金で構成される第1層間接続部材を形成すると共に、前記第2導電性ペーストを固相焼結して焼結合金で構成される第2層間接続部材(50)を形成し、かつ前記第1層間接続部材および前記第2層間接続部材と前記表面パターンおよび前記裏面パターンとを電気的に接続する一体化することと、を行い、
    前記表面保護部材の前記一面と反対側の他面(20b)に、前記表面保護部材より酸化性の気体の透過率が低い表面バリア膜(22)を形成することと、
    前記裏面保護部材の前記一面と反対側の他面(30b)に、前記裏面保護部材より酸化性の気体の透過率が低い裏面バリア膜(32)を形成することと、を行う熱流束センサの製造方法。
  4. 前記表面保護部材を用意することでは、前記表面パターンと共に前記表面バリア膜を形成することを行い、
    前記裏面保護部材を用意することでは、前記裏面パターンと共に前記裏面バリア膜を形成することを行う請求項3に記載の熱流束センサの製造方法。
  5. 前記表面バリア膜を形成することでは、前記表面パターンと同じ金属材料で形成された前記表面バリア膜を形成し、
    前記裏面バリア膜を形成することでは、前記裏面パターンと同じ金属材料で形成された前記裏面バリア膜を形成する請求項4に記載の熱流束センサの製造方法。
  6. 前記表面保護部材を用意することでは、前記一面に金属膜(24)を配置すると共に前記他面に前記金属膜と同じ金属材料で形成された金属膜(25)を配置することと、前記一面に形成された前記金属膜をパターニングして前記表面パターンを形成することと、前記他面に形成された前記金属膜をパターニングして前記表面バリア膜を形成することと、を行い、
    前記表面パターンを形成することおよび前記表面バリア膜を形成することでは、ウェットエッチングにより、前記一面に形成された金属膜および前記他面に形成された金属膜を同時にパターニングする請求項5に記載の熱流束センサの製造方法。
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