JP2019046082A - データ処理装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】分析に利用するデータの選別の適切性を判断する。【解決手段】データ処理装置は、制御量PVの時系列データと操作量MVの時系列データに対してローパスフィルタ処理を施すフィルタ処理部2と、所定の期間についてフィルタ処理部2によってローパスフィルタ処理された制御量PV’の極大値の出現数と極小値の出現数との総和を、制御量PV’の時系列データの上下動回数として検出するPV上下動計測部3と、所定の期間についてフィルタ処理部2によってローパスフィルタ処理された操作量MV’の極大値の出現数と極小値の出現数との総和を、操作量MV’の時系列データの上下動回数として検出するMV上下動計測部4と、制御量PV’の上下動回数が操作量MV’の上下動回数よりも多い場合にアラーム信号を出力するアラーム出力部5とを備えている。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば温度制御系の制御データについてデータ分析を行なうデータ処理装置に係り、特に分析に利用するデータの選別の適切性を判断する技術に関するものである。
温調計などの制御機器では、制御量PVに関する時系列データや操作量MVに関する時系列データが収集され、制御状態の分析や制御対象のモデリングに利用されている。温調計が対象とする加熱装置の例を図9に示す。加熱装置は、被加熱物を加熱するための加熱処理炉100と、加熱処理炉100の内部に設置された複数のヒータH1〜H4と、それぞれヒータH1〜H4によって加熱される加熱処理炉100内の温度制御ゾーンZ1〜Z4の温度を測定する複数の温度センサS1〜S4と、ヒータH1〜H4に出力する操作量MV1〜MV4を算出する温調計101−1〜101−4と、温調計101−1〜101−4から出力された操作量MV1〜MV4に応じた電力をそれぞれヒータH1〜H4に供給する電力調整器102−1〜102−4とから構成される。温調計101−1〜101−4は、それぞれ温度センサS1〜S4が計測した制御量(温度)PV1〜PV4の時系列データを収集し、また制御量PV1〜PV4が設定値SP1〜SP4と一致するように操作量MV1〜MV4を算出する。
図9に示すような制御対象について、例えば特許文献1には、温調計が、制御量PVの時系列データと操作量MVの時系列データを収集して制御対象をモデリングし、このモデルを用いたシミュレーションに基づいてPIDパラメータを調整する手法(調整支援ツール)が開示されている。この調整支援ツールでは、データ収集を行なった直後にのみモデリング作業を実施するとは限らない。一旦、データ収集作業を行なってデータファイルにデータを保存した後に、数時間あるいは数日経過してからモデリング作業を実施する場合や、データ収集作業を行なった直後にモデリング作業を行なったとしても、何らかの事情により数時間あるいは数日経過してからモデリング作業を再実施する場合もある。このようなときに、データファイルが単なる数値の羅列であるなどの状況で、制御量PVの時系列データと操作量MVの時系列データの区別がつきにくいと、データの入出力を取り違えて誤ったモデルを作成してしまうことが起こり得る。
そこで、モデリングを実行して得られたモデルを伝達関数モデルにあてはめ、分母の次数が分子の次数よりも小さい場合に、制御量PVの時系列データと操作量MVの時系列データを取り違えている可能性があることをユーザに通知する技術が提案されている(特許文献2参照)。
また、上記技術と同様に、データ収集の留意点について自動化する技術として、新たに取得した特徴量データについて、過去に記憶した特徴量データとの類似性が低い場合に、分析に利用するデータとして記憶対象にする技術が提案されている(特許文献3参照)。
特許文献2に開示された技術では、伝達関数モデルの分子と分母の次数を基に判断しているので、制御量PVの時系列データと操作量MVの時系列データを取り違えている可能性があるか否かを判断する大雑把なレベルに留まる。すなわち、特許文献2に開示された技術では、データ分析に利用する時系列データとしての妥当性の判断まで行なうことはできない。
また、特許文献3に開示された技術では、新たに取得した特徴量データと過去に記憶した特徴量データとの類似性が低い場合、新たに取得した特徴量データを分析に利用するデータとしている。しかしながら、特徴量データの類似性が低くなった原因として、特徴量データの抽出に誤りがある可能性が考えられる。特徴量データの抽出に誤りがある場合には、分析に利用するデータとして採用できないということになる。
このように、特許文献2、特許文献3に開示された技術では、分析に利用するデータの選別の適切性を判断することはできず、さらなる改善が求められている。
特開2004−38428号公報 特許第4997139号公報 特許第5066464号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、分析に利用するデータの選別の適切性を判断することができるデータ処理装置および方法を提供することを目的とする。
本発明のデータ処理装置は、制御量の時系列データと、前記制御量に応じて制御装置から出力される操作量の時系列データのそれぞれに対してローパスフィルタ処理を施すように構成されたフィルタ処理部と、データ分析に使用する所定の期間について、前記フィルタ処理部によってローパスフィルタ処理された制御量の極大値の出現数と極小値の出現数との総和を、前記制御量の時系列データの上下動回数として検出するように構成された第1の上下動計測部と、前記所定の期間について、前記フィルタ処理部によってローパスフィルタ処理された操作量の極大値の出現数と極小値の出現数との総和を、前記操作量の時系列データの上下動回数として検出するように構成された第2の上下動計測部と、前記制御量の上下動回数が前記操作量の上下動回数よりも多い場合に、前記制御量の時系列データおよび前記操作量の時系列データがデータ分析にとって信頼性が低いことを示すアラーム信号を出力するように構成されたアラーム出力部とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のデータ処理装置は、制御量の時系列データと、前記制御量に応じて制御装置から出力される操作量の時系列データのそれぞれに対してローパスフィルタ処理を施すように構成されたフィルタ処理部と、データ分析に使用する所定の期間について、前記フィルタ処理部によってローパスフィルタ処理された制御量の極大値または極小値を検出する度に、検出信号を出力すると共に、この検出時点までの、前記フィルタ処理部によってローパスフィルタ処理された制御量の極大値の出現数と極小値の出現数との総和の値を、前記制御量の時系列データの上下動回数として出力するように構成された第1の上下動逐次計測部と、前記所定の期間について、前記検出信号が出力される度に、この検出信号出力時点までの、前記フィルタ処理部によってローパスフィルタ処理された操作量の極大値の出現数と極小値の出現数との総和の値を、前記操作量の時系列データの上下動回数として出力するように構成された第2の上下動逐次計測部と、前記第1、第2の上下動逐次計測部からそれぞれ上下動回数の値が出力される度にこれらを比較し、前記制御量の上下動回数が前記操作量の上下動回数よりも多い場合に、前記制御量の時系列データおよび前記操作量の時系列データがデータ分析にとって信頼性が低いことを示すアラーム信号を出力するように構成されたアラーム逐次出力部とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のデータ処理装置の1構成例は、前記所定の期間について前記フィルタ処理部によってローパスフィルタ処理された制御量の時系列データと操作量の時系列データとを用いてデータ分析を行なうように構成されたデータ分析部をさらに備えることを特徴とするものである。
また、本発明のデータ処理方法は、制御量の時系列データと、前記制御量に応じて制御装置から出力される操作量の時系列データのそれぞれに対してローパスフィルタ処理を施す第1のステップと、データ分析に使用する所定の期間について、前記第1のステップによってローパスフィルタ処理された制御量の極大値の出現数と極小値の出現数との総和を、前記制御量の時系列データの上下動回数として検出する第2のステップと、前記所定の期間について、前記第1のステップによってローパスフィルタ処理された操作量の極大値の出現数と極小値の出現数との総和を、前記操作量の時系列データの上下動回数として検出する第3のステップと、前記制御量の上下動回数が前記操作量の上下動回数よりも多い場合に、前記制御量の時系列データおよび前記操作量の時系列データがデータ分析にとって信頼性が低いことを示すアラーム信号を出力する第4のステップとを含むことを特徴とするものである。
また、本発明のデータ処理方法は、制御量の時系列データと、前記制御量に応じて制御装置から出力される操作量の時系列データのそれぞれに対してローパスフィルタ処理を施す第1のステップと、データ分析に使用する所定の期間について、前記第1のステップによってローパスフィルタ処理された制御量の極大値または極小値を検出する度に、検出信号を出力すると共に、この検出時点までの、前記第1のステップによってローパスフィルタ処理された制御量の極大値の出現数と極小値の出現数との総和の値を、前記制御量の時系列データの上下動回数として出力する第2のステップと、前記所定の期間について、前記検出信号が出力される度に、この検出信号出力時点までの、前記第1のステップによってローパスフィルタ処理された操作量の極大値の出現数と極小値の出現数との総和の値を、前記操作量の時系列データの上下動回数として出力する第3のステップと、前記第2、第3のステップのそれぞれによって上下動回数の値が出力される度にこれらを比較し、前記制御量の上下動回数が前記操作量の上下動回数よりも多い場合に、前記制御量の時系列データおよび前記操作量の時系列データがデータ分析にとって信頼性が低いことを示すアラーム信号を出力する第4のステップとを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、フィルタ処理部と第1の上下動計測部と第2の上下動計測部とアラーム出力部とを設けることにより、例えば温度制御系の制御データ(時系列データ)について、分析に利用するデータの選別の適切性を判断することができる。
また、本発明では、フィルタ処理部と第1の上下動逐次計測部と第2の上下動逐次計測部とアラーム逐次出力部とを設けることにより、例えば温度制御系の制御データ(時系列データ)について、分析に利用するデータの選別の適切性を更に緻密に判断することができる。
図1は、本発明の第1の実施例に係るデータ処理装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の第1の実施例に係るデータ処理装置の動作を説明するフローチャートである。 図3は、制御量と操作量の変化の1例を示す図である。 図4は、制御量と操作量の変化の他の例を示す図である。 図5は、本発明の第2の実施例に係るデータ処理装置の構成を示すブロック図である。 図6は、本発明の第2の実施例に係るデータ処理装置の動作を説明するフローチャートである。 図7は、制御量と操作量の変化の1例を示す図である。 図8は、制御量と操作量の変化の他の例を示す図である。 図9は、4個の温度制御ゾーンを備えた加熱装置の構成例を示す図である。
[発明の原理1]
温度制御の制御対象は最小位相系なので、少なくともその性質に合致しない時系列データは、分析に使えないデータと判定できる。このような原理に基づき、発明者は、データ選別を支援することに想到した。
制御データの操作量MVと制御量PVとの間には、正常状態であれば、操作量MVが変化すると、しばらくしてその影響を受けて制御量PVが変化するという関係があるので、所定期間でみると制御量PVの変化回数は操作量MVの変化回数と同じか少ないはずである。つまり、制御量PVの変化回数が操作量MVの変化回数より多いということは有り得ず、制御量PVの変化回数が操作量MVの変化回数より多いケースが生じたならば、操作量MVの変化とは別の要因(外乱)によって制御量PVが変化したということである。このようなケースは正常状態ではないので、そのときの制御データを分析に使うことは不適切である。
具体的には、上下動回数に矛盾がある場合、すなわち操作量MVの上下動回数よりも制御量PVの上下動回数が多い場合は、例えば図9に示した加熱装置において隣接する温度制御ゾーンからの外乱が入ったり、マニュアル操作時に外乱が入ったり、制御量PV(温度計測値)が温調計に送信されていなかったりするなどして、制御系のモデリング等にデータを利用できない状況が発生している可能性が高いと判断できる。
このようなデータはデータ分析に不適合という可能性を見落とすべきではないので、その判断をオペレータに促すなどの支援が行なわれるのが好ましいことになる。
[発明の原理2]
データ分析に使用する所定の期間の時系列データを対象にしたときに、その全域において操作量MVの上下動回数よりも制御量PVの上下動回数が多い場合は、単純にデータ分析に不適合である可能性を指摘すべきである。しかし、例えば所定の期間の前半だけ監視すると操作量MVの上下動回数よりも制御量PVの上下動回数が多くなり、後半まで含めて監視すると操作量MVの上下動回数が多くなって、結果的に所定の期間の全域においては上下動回数に矛盾がないということもあり得る。
したがって、例えば所定の期間の開始時点から制御量PVの上下動を検出しながら、制御量PVの上下動が検出された時点までの期間において操作量MVの上下動回数との比較を行ない、全ての制御量PVの上下動の発生について確認するのが、より好ましい。
[第1の実施例]
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施例に係るデータ処理装置の構成を示すブロック図である。本実施例は、上記発明の原理1に対応する例である。データ処理装置は、制御量PVの時系列データと操作量MVの時系列データを取得し記憶するデータ記憶部1と、制御量PVの時系列データと操作量MVの時系列データのそれぞれに対してローパスフィルタ処理を施すフィルタ処理部2と、所定の期間について、フィルタ処理部2によってローパスフィルタ処理された制御量PV’の極大値の出現数PVXと極小値の出現数PVYとの総和PVNを、制御量PV’の時系列データの上下動回数として検出するPV上下動計測部3と、所定の期間について、フィルタ処理部2によってローパスフィルタ処理された操作量MV’の極大値の出現数MVXと極小値の出現数MVYとの総和MVNを、操作量MV’の時系列データの上下動回数として検出するMV上下動計測部4と、制御量PV’の上下動回数PVNが操作量MV’の上下動回数MVNよりも多い場合にアラーム信号を出力するアラーム出力部5と、制御量PV’の時系列データと操作量MV’の時系列データとを用いてデータ分析を行なうデータ分析部6とを備えている。
次に、本実施例のデータ処理装置の動作を、図2を参照して説明する。データ記憶部1には、図示しない制御装置(本実施例では温調計)から収集した制御量PV(温度計測値)の時系列データと操作量MV(制御装置から制御対象の加熱装置へのヒータ出力指示値)の時系列データとが記憶されている。
周知のとおり、制御装置は、制御量PVが設定値SP(温度設定値)と一致するようにPID演算により操作量MVを算出することを、制御周期毎に実施する。
フィルタ処理部2は、データ記憶部1に記憶されている制御量PVの時系列データと操作量MVの時系列データのうち、データ分析に使用する所定の期間の時系列データに対して、高周波ノイズを除去するためのローパスフィルタ処理(例えば適宜設計されるべき時定数Tの1次遅れ伝達関数で表現されるフィルタ処理)を施す(図2ステップS100)。フィルタ処理部2は、それぞれ制御量PV、操作量MVに対して式(1)、式(2)のような伝達関数式で表される処理を行う。
PV’={1/(1+Ts)}PV ・・・(1)
MV’={1/(1+Ts)}MV ・・・(2)
式(1)、式(2)におけるsはラプラス演算子である。データ分析の対象とする所定の期間については、データ分析の種類に応じて、データ処理装置のオペレータが適宜決定すればよい。また、データ記憶部1に記憶されている全データを、ローパスフィルタ処理の対象にしてもよい。
PV上下動計測部3は、データ分析に使用する所定の期間について、フィルタ処理部2によってローパスフィルタ処理された制御量PV’の極大値の出現数PVXと極小値の出現数PVYとの総和PVNを、制御量PV’の時系列データの上下動回数として検出する(図2ステップS101)。
制御量PV’の時系列データは、通常は離散的時系列データである。したがって、データの差分値の符号(正か負)が切り替わる回数で計測すればよい。具体的には、PV上下動計測部3は、制御量PV’(t)とその1回前の制御量PV’(t−1)との差分値DPV=PV’(t)−PV’(t−1)が正から負に切り替わった場合、制御量PV’に極大値が出現したものとして、極大値の出現数PVXを1増やす。また、PV上下動計測部3は、差分値DPVが負から正に切り替わった場合、制御量PV’に極小値が出現したものとして、極小値の出現数PVYを1増やす。
MV上下動計測部4は、上記所定の期間について、フィルタ処理部2によってローパスフィルタ処理された操作量MV’の極大値の出現数MVXと極小値の出現数MVYとの総和MVNを、操作量MV’の時系列データの上下動回数として検出する(図2ステップS102)。
制御量PV’の場合と同様に、操作量MV’の時系列データは、通常は離散的時系列データである。したがって、MV上下動計測部4は、操作量MV’(t)とその1回前の操作量MV’(t−1)との差分値DMV=MV’(t)−MV’(t−1)が正から負に切り替わった場合、操作量MV’に極大値が出現したものとして、極大値の出現数MVXを1増やすようにすればよい。また、MV上下動計測部4は、差分値DMVが負から正に切り替わった場合、操作量MV’に極小値が出現したものとして、極小値の出現数MVYを1増やすようにすればよい。
アラーム出力部5は、制御量PV’の上下動回数PVNと操作量MV’の上下動回数MVNとを比較し、PVN>MVN、すなわち上下動回数PVNが上下動回数MVNよりも多い場合に(図2ステップS103)、アラーム信号を出力する(図2ステップS104)。
アラーム信号の具体的な出力方法としては、例えばオペレータに対してアラーム発生を知らせるメッセージの表示、LEDの点灯、アラーム発生を知らせる音声出力、アラーム信号のデータ分析部6への出力等がある。
データ分析部6は、データ記憶部1に記憶されている制御量PVの時系列データと操作量MVの時系列データのうち、上記所定の期間についてフィルタ処理部2によってローパスフィルタ処理された制御量PV’の時系列データと操作量MV’の時系列データとを用いてデータ分析を行なう(図2ステップS105)。
本発明では、例えば温度制御系に関して、制御量PV’の時系列データと操作量MV’の時系列データとを用いて制御応答特性を分析することを想定している。このようなデータ分析の例としては、制御対象のモデリング、あるいはモデリングで作成したモデルを利用した制御装置の制御パラメータ(例えばPIDパラメータ)の調整などがある。
アラーム出力部5からアラーム信号が出力されることは、制御量PV’の時系列データと操作量MV’の時系列データとが制御応答特性の分析に不適合であること(より正確にはデータの信頼性が低いこと)を示している。したがって、アラーム信号が出力されたときに、オペレータはデータ分析を手動で中止させてもよいし、データ分析部6が自動的にデータ分析を中止するようにしてもよい。
図3は制御量PV’と操作量MV’の変化の1例を示す図であり、図3のSPは温度設定値である。この例では、PVN=9、MVN=10により、PVN<MVNとなるので、アラーム出力部5はアラーム信号を出力しない。
一方、図4の例では、PVN=11、MVN=10により、PVN>MVNとなるので、アラーム出力部5からアラーム信号が出力される。この例では、350秒付近で、データ通信異常が発生し、制御量PVをフィルタ処理部2で平滑化したことにより、制御量PV’が妥当性に欠ける時系列データになっている。
以上の構成および処理により、本実施例では、例えば温度制御系の制御データ(時系列データ)について、分析に利用するデータの選別の適切性を判断することができる。
[第2の実施例]
次に、本発明の第2の実施例について説明する。図5は本発明の第2の実施例に係るデータ処理装置の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施例は、上記発明の原理2に対応する例である。本実施例のデータ処理装置は、データ記憶部1と、フィルタ処理部2と、データ分析部6と、所定の期間について、フィルタ処理部2によってローパスフィルタ処理された制御量PV’の極大値または極小値を検出する度に、検出信号を出力すると共に、この検出時点までの制御量PV’の極大値の出現数PVXと極小値の出現数PVYとの総和PVNtの値を、制御量PV’の時系列データの上下動回数として出力するPV上下動逐次計測部7と、所定の期間について、検出信号が出力される度に、この検出信号出力時点までの、フィルタ処理部2によってローパスフィルタ処理された操作量MV’の極大値の出現数MVXと極小値の出現数MVYとの総和MVNtの値を、操作量MV’の時系列データの上下動回数として出力するMV上下動逐次計測部8と、PV上下動逐次計測部7とMV上下動逐次計測部8とからそれぞれ上下動回数PVNt,MVNtの値が出力される度にこれらを比較し、制御量PV’の上下動回数PVNtが操作量MV’の上下動回数MVNtよりも多い場合にアラーム信号を出力するアラーム逐次出力部9とを備えている。
次に、本実施例のデータ処理装置の動作を、図6を参照して説明する。データ記憶部1とフィルタ処理部2の動作(図6ステップS200)は、第1の実施例で説明したとおりである。
PV上下動逐次計測部7は、データ分析に使用する所定の期間について、フィルタ処理部2によってローパスフィルタ処理された制御量PV’の極大値または極小値を検出する度に(図6ステップS201においてYES)、極大値または極小値を検出したことを示す検出信号を出力すると共に、この検出時点までの制御量PV’の極大値の出現数PVXと極小値の出現数PVYとの総和PVNtの値を、制御量PV’の時系列データの上下動回数として出力する(図6ステップS202)。
MV上下動逐次計測部8は、PV上下動逐次計測部7が上下動回数を検出する期間と同一の期間について、PV上下動逐次計測部7から検出信号が出力される度に、この検出信号出力時点までの、フィルタ処理部2によってローパスフィルタ処理された操作量MV’の極大値の出現数MVXと極小値の出現数MVYとの総和MVNtの値を、操作量MV’の時系列データの上下動回数として出力する(図6ステップS203)。
アラーム逐次出力部9は、制御量PV’の上下動回数PVNtと操作量MV’の上下動回数MVNtとを比較し、PVNt>MVNt、すなわち上下動回数PVNtが上下動回数MVNtよりも多い場合に(図6ステップS204)、アラーム信号を出力する(図6ステップS205)。アラーム信号の具体的な出力方法は、アラーム出力部5の場合と同じである。
PV上下動逐次計測部7とMV上下動逐次計測部8とアラーム逐次出力部9とは、上記所定の期間が終了するまで(図6ステップS206においてYES)、ステップS201〜S205の処理を繰り返し実行する。
データ分析部6の動作(図6ステップS207)は、第1の実施例で説明したとおりである。第1の実施例で説明したとおり、アラーム信号が出力されたときに、オペレータはデータ分析を手動で中止させてもよいし、データ分析部6が自動的にデータ分析を中止するようにしてもよい。
また、単純にオペレータに注意を促すことを目的とするのであれば、1回でもアラーム信号が出力された時点以降の所定の期間についてのステップS201〜S207の処理を省略しても構わない。
図7は制御量PV’と操作量MV’の変化の1例を示す図である。この例では、所定の期間が終了する時点(PVNt=9が検出される時点)まで常にPVNt≦MVNtとなるので、アラーム逐次出力部9はアラーム信号を出力しない。
一方、図8の例では、PVNt=5が検出された時点でMVNt=4となり、PVNt>MVNtとなるので、アラーム逐次出力部9からアラーム信号が出力される。
第1の実施例では、所定の期間が終了した時点でアラーム信号を出力すべきか否かを判定していた。
一方、本実施例では、所定の期間において制御量PV’の極大値または極小値を検出する度にアラーム信号を出力すべきか否かを判定しているので、例えば温度制御系の制御データ(時系列データ)について、分析に利用するデータの選別の適切性を第1の実施例よりも緻密に判断することができる。
第1、第2の実施例で説明したデータ処理装置は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置及びインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1、第2の実施例で説明した処理を実行する。
本発明は、データ分析を行なうデータ処理装置に適用することができる。
1…データ記憶部、2…フィルタ処理部、3…PV上下動計測部、4…MV上下動計測部、5…アラーム出力部、6…データ分析部、7…PV上下動逐次計測部、8…MV上下動逐次計測部、9…アラーム逐次出力部。

Claims (6)

  1. 制御量の時系列データと、前記制御量に応じて制御装置から出力される操作量の時系列データのそれぞれに対してローパスフィルタ処理を施すように構成されたフィルタ処理部と、
    データ分析に使用する所定の期間について、前記フィルタ処理部によってローパスフィルタ処理された制御量の極大値の出現数と極小値の出現数との総和を、前記制御量の時系列データの上下動回数として検出するように構成された第1の上下動計測部と、
    前記所定の期間について、前記フィルタ処理部によってローパスフィルタ処理された操作量の極大値の出現数と極小値の出現数との総和を、前記操作量の時系列データの上下動回数として検出するように構成された第2の上下動計測部と、
    前記制御量の上下動回数が前記操作量の上下動回数よりも多い場合に、前記制御量の時系列データおよび前記操作量の時系列データがデータ分析にとって信頼性が低いことを示すアラーム信号を出力するように構成されたアラーム出力部とを備えることを特徴とするデータ処理装置。
  2. 制御量の時系列データと、前記制御量に応じて制御装置から出力される操作量の時系列データのそれぞれに対してローパスフィルタ処理を施すように構成されたフィルタ処理部と、
    データ分析に使用する所定の期間について、前記フィルタ処理部によってローパスフィルタ処理された制御量の極大値または極小値を検出する度に、検出信号を出力すると共に、この検出時点までの、前記フィルタ処理部によってローパスフィルタ処理された制御量の極大値の出現数と極小値の出現数との総和の値を、前記制御量の時系列データの上下動回数として出力するように構成された第1の上下動逐次計測部と、
    前記所定の期間について、前記検出信号が出力される度に、この検出信号出力時点までの、前記フィルタ処理部によってローパスフィルタ処理された操作量の極大値の出現数と極小値の出現数との総和の値を、前記操作量の時系列データの上下動回数として出力するように構成された第2の上下動逐次計測部と、
    前記第1、第2の上下動逐次計測部からそれぞれ上下動回数の値が出力される度にこれらを比較し、前記制御量の上下動回数が前記操作量の上下動回数よりも多い場合に、前記制御量の時系列データおよび前記操作量の時系列データがデータ分析にとって信頼性が低いことを示すアラーム信号を出力するように構成されたアラーム逐次出力部とを備えることを特徴とするデータ処理装置。
  3. 請求項1または2記載のデータ処理装置において、
    前記所定の期間について前記フィルタ処理部によってローパスフィルタ処理された制御量の時系列データと操作量の時系列データとを用いてデータ分析を行なうように構成されたデータ分析部をさらに備えることを特徴とするデータ処理装置。
  4. 制御量の時系列データと、前記制御量に応じて制御装置から出力される操作量の時系列データのそれぞれに対してローパスフィルタ処理を施す第1のステップと、
    データ分析に使用する所定の期間について、前記第1のステップによってローパスフィルタ処理された制御量の極大値の出現数と極小値の出現数との総和を、前記制御量の時系列データの上下動回数として検出する第2のステップと、
    前記所定の期間について、前記第1のステップによってローパスフィルタ処理された操作量の極大値の出現数と極小値の出現数との総和を、前記操作量の時系列データの上下動回数として検出する第3のステップと、
    前記制御量の上下動回数が前記操作量の上下動回数よりも多い場合に、前記制御量の時系列データおよび前記操作量の時系列データがデータ分析にとって信頼性が低いことを示すアラーム信号を出力する第4のステップとを含むことを特徴とするデータ処理方法。
  5. 制御量の時系列データと、前記制御量に応じて制御装置から出力される操作量の時系列データのそれぞれに対してローパスフィルタ処理を施す第1のステップと、
    データ分析に使用する所定の期間について、前記第1のステップによってローパスフィルタ処理された制御量の極大値または極小値を検出する度に、検出信号を出力すると共に、この検出時点までの、前記第1のステップによってローパスフィルタ処理された制御量の極大値の出現数と極小値の出現数との総和の値を、前記制御量の時系列データの上下動回数として出力する第2のステップと、
    前記所定の期間について、前記検出信号が出力される度に、この検出信号出力時点までの、前記第1のステップによってローパスフィルタ処理された操作量の極大値の出現数と極小値の出現数との総和の値を、前記操作量の時系列データの上下動回数として出力する第3のステップと、
    前記第2、第3のステップのそれぞれによって上下動回数の値が出力される度にこれらを比較し、前記制御量の上下動回数が前記操作量の上下動回数よりも多い場合に、前記制御量の時系列データおよび前記操作量の時系列データがデータ分析にとって信頼性が低いことを示すアラーム信号を出力する第4のステップとを含むことを特徴とするデータ処理方法。
  6. 請求項4または5記載のデータ処理方法において、
    前記所定の期間について前記第1のステップによってローパスフィルタ処理された制御量の時系列データと操作量の時系列データとを用いてデータ分析を行なう第5のステップをさらに含むことを特徴とするデータ処理方法。
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