JP2019045609A - 波長変換部材 - Google Patents

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Takumi Murakami
巧 村上
隆 村田
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【課題】波長変換効率が高い波長変換部材を提供する。【解決手段】第1の主面1aを有する第1の透明部材1と、第2の主面2aを有する第2の透明部材2と、第1の主面1aと第2の主面2aとの間に配置されている枠状の側壁3と、第1の透明部材1、側壁3及び第2の透明部材2により構成された容器5内に配置されており、励起光Aの入射により励起して蛍光を出射する波長変換層4とを備え、第1の透明部材1の第1の主面1aに、第1の開口部6aを有する第1の反射層6が設けられていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、波長変換部材に関する。
近年、蛍光ランプや白熱灯に代わる次世代の光源として、LEDやLDを用いた発光デバイス等に対する注目が高まってきている。そのような次世代光源の一例として、青色光を出射するLEDと、LEDからの光の一部を吸収して黄色光に変換する波長変換部材とを組み合わせた発光デバイスが開示されている。この発光デバイスは、LEDから出射された青色光と、波長変換部材から出射された黄色光との合成光である白色光を発する。特許文献1には、ガラスマトリクス中に無機蛍光体粉末を分散させた波長変換部材が提案されている。
特開2003−258308号公報
近年、波長変換部材の波長変換効率をより一層高めることが求められている。しかしながら、特許文献1の波長変換部材では、十分に波長変換効率を高めることができなかった。また、波長変換効率を高めるためには、蛍光体粉末の含有量を多くすることが考えられるが、含有量が多すぎると、所望の色合いの光が得られなくなったり、波長変換部材の強度が低くなるおそれがある。
本発明の目的は、波長変換効率が高い波長変換部材を提供することにある。
本発明の波長変換部材は、第1の主面を有する第1の透明部材と、第2の主面を有する第2の透明部材と、第1の主面と第2の主面との間に配置されている枠状の側壁と、第1の透明部材、側壁及び第2の透明部材により構成された容器内に配置されており、励起光の入射により励起して蛍光を出射する波長変換層とを備え、第1の透明部材の第1の主面に、第1の開口部を有する第1の反射層が設けられていることを特徴とする。
第2の透明部材の第2の主面に、第2の開口部を有する第2の反射層が設けられていることが好ましい。この場合、第1の開口部の中心と第2の開口部の中心とが対向していることが好ましい。
側壁の波長変換層と対向する面に、第3の反射層が設けられていることが好ましい。
第1の反射層、第2の反射層及び第3の反射層のうち少なくとも1つが金属からなっていてもよい。
側壁が金属からなっていてもよい。
第1の透明部材と側壁との間及び第2の透明部材と側壁との間に、接着剤層が設けられていてもよい。
本発明によれば、波長変換効率が高い波長変換部材を提供することができる。
本発明の第1の実施形態の波長変換部材を示す模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態の波長変換層の模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態の第1の変形例の波長変換部材を示す模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態の第2の変形例の波長変換部材を示す模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態の第3の変形例の波長変換部材を示す模式的断面図である。 (a)〜(d)は、本発明の波長変換部材の製造方法の一例を説明するための模式的断面図である。 本発明の波長変換部材の製造方法において用いる壁部材を示す模式的平面図である。 本発明の第2の実施形態の波長変換部材を示す模式的断面図である。 本発明の第3の実施形態の波長変換部材を示す模式的断面図である。 本発明の第3の実施形態の波長変換部材を示す、垂直方向から見た模式的断面図である。
以下、好ましい実施形態について説明する。但し、以下の実施形態は単なる例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照する場合がある。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の波長変換部材を示す模式的断面図である。
図1に示すように、波長変換部材10は、第1の透明部材1と、第2の透明部材2と、枠状の側壁3と、励起光Aの入射により励起して蛍光を出射する波長変換層4とを備える。第1の透明部材1は第1の主面1aを有する。第2の透明部材2は第2の主面2aを有する。第1の主面1aと第2の主面2aとの間に、側壁3が配置されている。第1の透明部材1、側壁3及び第2の透明部材2により容器5が構成されている。容器5内には波長変換層4が配置されている。
図2は、第1の実施形態の波長変換層の模式的断面図である。波長変換層4は、マトリクス11と、マトリクス11中に分散した蛍光体粒子12とを有する。マトリクス11は、無機蛍光体等の蛍光体粒子12の分散媒として用いることができるものであれば特に限定されない。
図1に戻り、本実施形態においては、励起光Aは第1の透明部材1側から入射し、励起光A及び蛍光の合成光Bは第2の透明部材2側から出射される。なお、第2の透明部材2が入射側に位置しており、第1の透明部材1が出射側に位置していてもよい。
第1の透明部材1の第1の主面1aには、第1の反射層6が設けられている。第1の反射層6は、励起光Aを入射させるための第1の開口部6aを有する。
第2の透明部材2の第2の主面2aには、第2の反射層7が設けられている。第2の反射層7は、励起光A及び蛍光の合成光を出射させるための第2の開口部7aを有する。
本実施形態においては、第1の反射層6は、第1の開口部6a以外において第1の主面1aの全面を覆っている。第2の反射層7は、第2の開口部7a以外において第2の主面2aの全面を覆っている。なお、第1の反射層6及び第2の反射層7は、側壁3の内側に設けられていればよく、側壁3が配置されている部分には設けられていなくともよい。ここで、本明細書において側壁3の内側とは、平面視において容器5内に位置する部分をいう。
側壁3の波長変換層4に対向する面には、第3の反射層8が設けられている。なお、第3の反射層8は、波長変換層4と対向する面以外にも、側壁3の第1の透明部材1と対向する面または第2の透明部材2と対向する面に設けられていてもよく、側壁3の波長変換層4と反対側の面に設けられていてもよい。
第1の反射層6、第2の反射層7及び第3の反射層8はAlからなる。なお、第1の反射層6、第2の反射層7及び第3の反射層8は、Al以外の、例えばAgやAu等の適宜の金属や、金属以外の材料からなっていてもよい。
第1の反射層6、第2の反射層7及び第3の反射層8の厚みは、それぞれ10nm〜1000nmであることが好ましく、30nm〜500nmであることがより好ましく、40nm〜200nmであることがさらに好ましい。上記各反射層の厚みが厚すぎると、剥離等の不具合が発生する場合がある。上記各反射層の厚みが薄すぎると、反射率が不十分となる場合がある。
波長変換部材10では、第1の反射層6の第1の開口部6aと第2の反射層7の第2の開口部7aとは、同じ形状であり、同じ面積である。第1の開口部6aの中心と第2の開口部7aの中心とは対向している。すなわち、第1の開口部6aの中心と第2の開口部7aの中心とが平面視において重なっている。これにより、出射する合成光Bの出射効率を高めることができる。なお、第1の開口部6aの面積は、第2の開口部7aの面積より大きくてもよく、あるいは小さくてもよい。
本実施形態においては、第1の透明部材1と側壁3との間に接着剤層13が設けられている。これにより、第1の透明部材1と側壁3とが接合されている。同様に、第2の透明部材2と側壁3との間に接着剤層13が設けられており、第2の透明部材2と側壁3とが接合されている。接着剤層13は容器5の内部空間に露出していなくてもよいが、本実施形態においては、図1に示すように、接着剤層13は容器5の内部空間に露出する位置まで至っている。つまり、接着剤層13は、第1の反射層6及び第1の透明部材1と波長変換層4との間に位置しており、第1の反射層6及び第1の透明部材1と波長変換層4とは接着剤層13により接合されている。同様に、接着剤層13は、第2の反射層7及び第2の透明部材2と波長変換層4との間に位置している。それにより、第2の反射層7及び第2の透明部材2と波長変換層4とは接着剤層13により接合されている。このようにすることによって、波長変換層4の位置を固定することができ、波長変換層4の位置ずれが生じ難い。この構成は、波長変換部材10の製造時に、バルク状の波長変換層4を容器5内に配置する場合に特に好適である。
なお、第1の透明部材1及び側壁3並びに第2の透明部材2及び側壁3は、上記以外の方法により接合されていてもよく、例えば、陽極接合等により接合されていてもよい。このような場合には、接着剤層13は設けられていなくともよい。
本実施形態の特徴は、第1の反射層6、第2の反射層7及び第3の反射層8が波長変換層4に対向する面に設けられていることにある。それによって、波長変換層4に入射した励起光Aを繰り返し反射させることができ、励起光Aが波長変換層4を通過する距離を長くすることができる。従って、波長変換効率を効果的に高めることができる。
第1の開口部6aの面積は、第1の透明部材1の第1の主面1aの面積の5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。この場合には、第1の反射層6の面積を大きくすることができ、励起光Aを第1の主面1a側の広い範囲において好適に反射させることができる。第2の開口部7aの面積は、第2の透明部材2の第2の主面2aの面積の5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。この場合には、励起光Aを第2の主面2a側の広い範囲において好適に反射させることができる。第1の開口部6a及び第2の開口部7aの面積を上記範囲とすることにより、波長変換層4に入射した励起光Aを第1の主面1a側及び第2の主面2a側の広い範囲において繰り返し反射させることができる。よって、励起光Aが波長変換層4を通過する距離をより一層長くすることができ、波長変換効率をより一層高めることができる。
第1の開口部6aの面積は、第1の主面1aの面積の0.01%以上であることが好ましく、0.1%以上であることがより好ましく、0.5%以上であることがさらに好ましい。この場合には、波長変換層4に励起光Aを好適に入射させることができる。第2の開口部7aの面積は、第2の主面2aの面積の0.01%以上であることが好ましく、0.1%以上であることがより好ましく、0.5%以上であることがさらに好ましい。この場合には、波長変換層4から合成光Bを好適に出射させることができる。
図1に示すように、第3の反射層8は、側壁3の波長変換層4に対向する部分の全面に設けられていることが好ましい。それによって、側壁3に至った励起光A及び蛍光を効果的に反射させることができる。
第1の反射層6、第2の反射層7及び第3の反射層8の反射率は、それぞれ80%以上、85%以上、特に90%以上であることが好ましい。それによって、出射される合成光Bの輝度を高めることができる。
本実施形態では、第1の反射層6、第2の反射層7及び第3の反射層8はAlからなり、同じ材料からなる。なお、上記各反射層は互いに異なる材料からなっていてもよい。この場合、第1の透明部材1に設けられた第1の反射層6及び第2の透明部材2に設けられた第2の反射層7の反射率は、側壁3に設けられた第3の反射層8の反射率以上であることが好ましい。本実施形態では、第1の透明部材1及び第2の透明部材2の波長変換層4に対向する部分の面積は、側壁3の波長変換層4に対向する部分の面積より広い。そのため、第1の反射層6及び第2の反射層7の反射率を高くすることにより、第2の開口部7aから出射する合成光Bの輝度をより一層確実に高めることができる。
なお、波長変換部材10は、反射層として第1の反射層6及び第2の反射層7の少なくとも一方を有していればよい。入射側に位置する第1の透明部材1に第1の反射層6が設けられていることにより、入射側に向かう光が出射側に反射され易くなるため、より確実に出射側から合成光Bを出射させることができる。また、出射側に位置する第2の透明部材2に第2の反射層7が設けられていることにより、励起光A及び蛍光を第2の開口部7aに集約して出射させることができ、出射される合成光Bの輝度を高めることができる。
以下において、第1の実施形態の第1〜第3の変形例を示す。第1〜第3の変形例においても、第1の実施形態と同様に、励起光が波長変換層を通過する距離を長くすることができ、波長変換効率を効果的に高めることができる。
図3は、第1の実施形態の第1の変形例の波長変換部材を示す模式的断面図である。第1の変形例においては、第1の反射層26及び第2の反射層27は側壁3の内側のみに設けられている。接着剤層13は容器5内に至っていない。なお、接着剤層13は容器5内に至っていてもよい。
図4は、第1の実施形態の第2の変形例の波長変換部材を示す模式的断面図である。第2の変形例においては、第1の反射層6と側壁3とが陽極接合により接合されており、第2の反射層7と側壁3とが陽極接合により接合されている。接着剤層は設けられていない。また、本変形例では、波長変換層24のマトリクスは樹脂からなり、波長変換層24は、樹脂及び蛍光体粒子の混合物を容器5内に充填した後に硬化することにより形成されている。
図5は、第1の実施形態の第3の変形例の波長変換部材を示す模式的断面図である。第3の変形例においては、第2の変形例と同様に、第1の反射層6と側壁3とが陽極接合により接合されており、第2の反射層7と側壁3とが陽極接合により接合されている。接着剤層13は、第1の透明部材1と波長変換層4との間及び第2の透明部材2と波長変換層4との間に設けられている。接着剤層13は、第1の透明部材1と側壁3との間及び第2の透明部材2と側壁3との間には設けられていない。
以下、図1に示す波長変換部材10を構成する各部材の詳細について説明する。
第1の透明部材1及び第2の透明部材2;
第1の透明部材1及び第2の透明部材2を構成する材料は、透光性を有していれば特に限定されず、ガラスからなっていてもよく、樹脂からなっていてもよい。第1,第2の透明部材1,2がガラスからなる場合、ガラスとしては、例えば、SiO−B−RO(RはMg、Ca、SrまたはBa)系ガラス、SiO−B−R’O(R’はLi、NaまたはK)系ガラス、SiO−B−RO−R’O系ガラス、SnO−P系ガラス、TeO系ガラス又はBi系ガラスなどが挙げられる。
第1の透明部材1及び第2の透明部材2が樹脂からなる場合、樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂やアクリル樹脂等が挙げられる。
側壁3;
側壁3には、第1の透明部材1及び第2の透明部材2と同様の材料を用いることができる。
波長変換層4;
マトリクス11は、透光性を有し、無機蛍光体等の蛍光体粒子12の分散媒として用いることができるものであれば特に限定されず、ガラスからなっていてもよく、樹脂からなっていてもよい。
マトリクス11がガラスからなる場合、ガラスとしては、例えば、ホウ珪酸塩系ガラス、リン酸塩系ガラス、スズリン酸塩系ガラス、ビスマス酸塩系ガラス等が挙げられる。ホウ珪酸塩系ガラスとしては、質量%で、SiO 30%〜85%、Al 0%〜30%、B 0%〜50%、LiO+NaO+KO 0%〜10%、及びMgO+CaO+SrO+BaO 0%〜50%を含有するものが挙げられる。スズリン酸塩系ガラスとしては、モル%で、SnO 30%〜90%、P 1%〜70%を含有するものが挙げられる。マトリクス11の軟化点は、250℃〜1000℃であることが好ましく、300℃〜950℃であることがより好ましく、500℃〜900℃の範囲内であることがさらに好ましい。マトリクス11の軟化点が低すぎると、波長変換部材10の機械的強度や化学的耐久性が低下する場合がある。また、マトリクス11自体の耐熱性が低くなるため、蛍光体粒子12から発生する熱により軟化変形する場合がある。一方、マトリクス11の軟化点が高すぎると、製造時の焼成工程によって、蛍光体粒子12が劣化して、波長変換部材10の発光強度が低下する場合がある。また、マトリクス11の軟化点が高くなると、焼成温度も高くなり、結果として製造コストが高くなる傾向がある。なお、マトリクス11は無アルカリガラスであることが好ましい。これにより、蛍光体粒子12の失活を抑制することができる。波長変換部材10の機械的強度及び化学的耐久性を高める観点からはマトリクス11の軟化点は500℃以上、600℃以上、700℃以上、800℃以上、特に850℃以上であることが好ましい。そのようなガラスとしては、ホウ珪酸塩系ガラスが挙げられる。一方、波長変換部材10を安価に製造する観点からは、マトリクス11の軟化点は550℃以下、530℃以下、500℃以下、480℃以下、特に460℃以下であることが好ましい。そのようなガラスとしては、スズリン酸塩系ガラス、ビスマス酸塩系ガラスが挙げられる。
マトリクス11が樹脂からなる場合、樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂やアクリル樹脂等が挙げられる。
蛍光体粒子12は、励起光の入射により蛍光を出射するものであれば、特に限定されるものではない。蛍光体粒子12の具体例としては、例えば、酸化物蛍光体、窒化物蛍光体、酸窒化物蛍光体、塩化物蛍光体、酸塩化物蛍光体、硫化物蛍光体、酸硫化物蛍光体、ハロゲン化物蛍光体、カルコゲン化物蛍光体、アルミン酸塩蛍光体、ハロリン酸塩化物蛍光体及びガーネット系化合物蛍光体から選ばれた1種以上等が挙げられる。励起光として青色光を用いる場合、例えば、緑色光、黄色光または赤色光を蛍光として出射する蛍光体を用いることができる。
蛍光体粒子12の平均粒子径は、1μm〜50μmであることが好ましく、5μm〜25μmであることがより好ましい。蛍光体粒子12の平均粒子径が小さすぎると、発光強度が低下する場合がある。一方、蛍光体粒子12の平均粒子径が大きすぎると、発光色が不均質になる場合がある。
マトリクス11中での蛍光体粒子12の含有量は、1体積%〜70体積%の範囲内であることが好ましく、1.5体積%〜50体積%の範囲内であることがより好ましく、2体積%〜30体積%の範囲内であることがさらに好ましい。蛍光体粒子12の含有量が少なすぎると、波長変換部材10の発光強度が不十分になる場合がある。一方、蛍光体粒子12の含有量が多すぎると、波長変換部材10の機械的強度が低下する場合がある。
接着剤層13;
接着剤層13には、例えば、シリカゾル系の接着剤を用いることができる。あるいは、例えば、エポキシ系やアクリル系の接着剤を用いることもできる。
(製造方法)
以下において、波長変換部材10の製造方法の一例を説明する。
図6(a)〜(d)は、波長変換部材の製造方法の一例を説明するための模式的断面図である。図7は、波長変換部材の製造方法において用いる壁部材を示す模式的平面図である。
図6(a)に示すように、第1の透明板31を用意する。第1の透明板31は、分割により、図1に示した波長変換部材10の第1の透明部材1となる部分である。
同様にして、第2の透明板32を用意する。第2の透明板32は、分割により、図1に示した波長変換部材10の第2の透明部材2となる部分である。
次に、図7に示す壁部材33を用意する。壁部材33は、格子状に配置された複数の開口部33Aを有する。具体的には、壁部材33は、対向し合う第1の面33a及び第2の面33bを有する。開口部33Aは、第1の面33aと第2の面33bとを結ぶ方向に壁部材33を貫通している。壁部材33は、分割により、図1に示した波長変換部材10の側壁3となる部分である。
壁部材33における第1の面33a及び第2の面33bの双方に、複数の第1の分割溝39が形成されている。複数の第1の分割溝39は開口部33A同士の間に位置している。複数の第1の分割溝39は互いに交叉しており、格子状に形成されている。第1の分割溝39のパターンは、最終的に製造される波長変換部材10の形状に対応したパターンである。第1の面33a及び第2の面33bに形成された第1の分割溝39は、平面視において実質的に重なるように形成されていることが望ましい。もっとも、第1の分割溝39は、壁部材33における第1の面33a及び第2の面33bのうち少なくとも一方に形成されていればよい。あるいは、第1の分割溝39は形成されていなくともよい。
壁部材33は、例えば、第1の透明板31と同様の板状部材に対し、複数の開口部33Aを形成することにより作製することができる。第1の分割溝39を形成する具体的な方法としては、特に限定されないが、ダイヤモンド粒子等を用いたスクライバーで形成することが好ましい。また、第1の分割溝39は、レーザー加工やダイシングにより形成してもよい。
次に、図6(a)に示すように、第1の透明板31上に第1の反射層36を形成する。第1の反射層36は、複数の第1の開口部6aを有するように形成する。第1の反射層36は、例えば、真空蒸着法やスパッタリング法等により形成することができる。次に、第1の反射層36上及び第1の透明板31上に接着剤層13を形成する。
同様に、第2の透明板32上にも、第2の反射層37を複数の第2の開口部7aを有するように形成する。次に、第2の反射層37上及び第2の透明板32上に接着剤層13を形成する。一方で、図7に示す壁部材33の複数の開口部33Aの内面に、図6(b)に示される第3の反射層38を形成する。第2の反射層37及び第3の反射層38も、例えば、真空蒸着法やスパッタリング法等により形成することができる。
次に、図6(b)に示すように、第1の透明板31上に壁部材33を載置する。このとき、壁部材33の第1の面33aは第1の透明板31側に位置する。第1の透明板31と壁部材33とは、接着剤層13により接合する。
一方で、図1に示した波長変換層4を複数用意する。波長変換層4は、例えば以下のようにして作製することができる。まず、マトリクスとなるガラス粒子と、蛍光体粒子と、バインダー樹脂や溶剤等の有機成分とを含むスラリーを調製する。このスラリーを、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂フィルム上にドクターブレード法等により塗布し、加熱乾燥することにより、グリーンシートを作製し、このグリーンシートを焼成することによって波長変換層4を形成することができる。なお、波長変換層4のマトリクスが樹脂からなる場合には、マトリクスとなる液体状の樹脂内に蛍光体粒子を分散させた後に、樹脂を熱硬化またはUV硬化させればよい。
次に、波長変換層4を第1の透明板31及び壁部材33の開口部33Aにより囲まれた部分における接着剤層13上に載置する。これにより、バルク状の波長変換層4を載置した場合にも位置ずれが生じ難い。なお、波長変換層4のマトリクスが樹脂からなる場合には、蛍光体粒子が分散された液体状の樹脂を、壁部材33の開口部33Aに囲まれた部分に充填した後に、樹脂を熱硬化またはUV硬化させてもよい。
次に、図6(c)に示すように、壁部材33の第2の面33b上に第2の透明板32を載置する。上述した工程により、第2の透明板32上には、第2の反射層37及び接着剤層13が形成されている。第2の透明板32と壁部材33とは、第2の透明板32上に形成した接着剤層13により接合する。これにより、波長変換部材の母材35を得る。
次に、図6(d)に示すように、第1の透明板31の外側の主面に、第2の分割溝40を形成する。また、第2の透明板32の外側の主面にも、第2の分割溝40を形成する。第2の分割溝40は、それぞれ、平面視において第1の分割溝39と実質的に重なるように形成する。
なお、第2の分割溝40は、それぞれ、第1の透明板31及び第2の透明板32の壁部材33側の主面に形成してもよい。また、第1の透明板31及び第2の透明板32のうち少なくとも一方に第2の分割溝40を形成すればよい。あるいは、第2の分割溝40は形成しなくともよい。
第2の分割溝40は、第1の分割溝39と同様の方法で形成することができる。
次に、図6(d)に示す分割ラインI−Iに沿って、波長変換部材の母材35を分割する。それによって、図1に示す波長変換部材10を得ることができる。なお、分割の際には、第1の分割溝39及び/または第2の分割溝40に沿って、第1の透明板31、壁部材33、及び第2の透明板32を割断する。このように波長変換部材の母材35を割断により分割すれば、材料ロスを削減することができる。
なお、第1の分割溝39及び第2の分割溝40を形成せずに、図6(c)により示した工程の後に、波長変換部材の母材35をダイシング等により分割してもよい。この場合には、製造工程を簡素化することができる。
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態の波長変換部材を示す模式的断面図である。本実施形態は、側壁43が、反射率が高い部材からなっている点において、第1の実施形態と異なる。具体的には、側壁43はAlからなる。なお、側壁43は、Al以外の、例えばAgやAu等の適宜の金属からなっていてもよい。あるいは、側壁43は、Alや適宜のLTCC(Low Temperature Co−fired Ceramics)等の、反射率が高いセラミックスからなっていてもよい。LTCCの具体的な例としては、酸化アルミニウムや酸化ジルコニウム等の無機粉末とガラス粉末との焼結体等が挙げられる。
側壁43の反射率は、80%以上、85%以上、特に90%以上であることが好ましい。それによって、出射される合成光の輝度を高めることができる。
本実施形態においては、第1の反射層6及び第2の反射層7は波長変換層4に対向する面に設けられており、側壁43は反射率が高い部材からなる。よって、第1の実施形態と同様に、励起光が波長変換層4を通過する距離を長くすることができ、波長変換効率を効果的に高めることができる。
(第3の実施形態)
図9は、本発明の第3の実施形態の波長変換部材を示す模式的断面図である。図10は、第3の実施形態の波長変換部材を示す、垂直方向から見た模式的断面図である。
図9及び図10に示すように、本実施形態においては、側壁53は格子状の形状を有する。図9に示すように、波長変換部材50における容器55は、第1の透明部材1、側壁53及び第2の透明部材2により囲まれた容器部分55Aを複数有する。複数の容器部分55A内には、波長変換層4がそれぞれ配置されている。容器部分55Aは、図1に示した第1の実施形態における容器5と同様の構成を有する。
第1の反射層36は、各容器部分55Aに励起光を入射させるための第1の開口部6aを複数有する。第2の反射層37は、各容器部分55Aから励起光及び蛍光の合成光を出射させるための第2の開口部7aを複数有する。各容器部分55A内に面する側壁53の各内面(波長変換層4と対向する面)には、第3の反射層38がそれぞれ設けられている。
波長変換部材50は、例えば、複数の光源から複数の容器部分55Aに入射した励起光をそれぞれ波長変換することができる。
本実施形態においても、第1の反射層36、第2の反射層37及び第3の反射層38が容器部分55A内に面する部分に設けられているため、励起光が波長変換層4を通過する距離を長くすることができる。従って、波長変換効率を効果的に高めることができる。
1…第1の透明部材
1a…第1の主面
2…第2の透明部材
2a…第2の主面
3…側壁
4…波長変換層
5…容器
6…第1の反射層
7…第2の反射層
6a…第1の開口部
7a…第2の開口部
8…第3の反射層
10…波長変換部材
11…マトリクス
12…蛍光体粒子
13…接着剤層
24…波長変換層
26…第1の反射層
27…第2の反射層
31…第1の透明板
32…第2の透明板
33…壁部材
33a…第1の面
33b…第2の面
33A…開口部
35…波長変換部材の母材
36…第1の反射層
37…第2の反射層
38…第3の反射層
39…第1の分割溝
40…第2の分割溝
43…側壁
50…波長変換部材
53…側壁
55…容器
55A…容器部分

Claims (7)

  1. 第1の主面を有する第1の透明部材と、
    第2の主面を有する第2の透明部材と、
    前記第1の主面と前記第2の主面との間に配置されている枠状の側壁と、
    前記第1の透明部材、前記側壁及び前記第2の透明部材により構成された容器内に配置されており、励起光の入射により励起して蛍光を出射する波長変換層と、
    を備え、
    前記第1の透明部材の前記第1の主面に、第1の開口部を有する第1の反射層が設けられている、波長変換部材。
  2. 前記第2の透明部材の前記第2の主面に、第2の開口部を有する第2の反射層が設けられている、請求項1に記載の波長変換部材。
  3. 前記第1の開口部の中心と前記第2の開口部の中心とが対向している、請求項2に記載の波長変換部材。
  4. 前記側壁の前記波長変換層と対向する面に、第3の反射層が設けられている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の波長変換部材。
  5. 前記第1の反射層、前記第2の反射層及び前記第3の反射層のうち少なくとも1つが金属からなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の波長変換部材。
  6. 前記側壁が金属からなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の波長変換部材。
  7. 前記第1の透明部材と前記側壁との間及び前記第2の透明部材と前記側壁との間に、接着剤層が設けられている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の波長変換部材。
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