JP2019042900A - 加工装置及びそれを用いた加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工装置を研削加工とホーニング加工とを1台で行うことができ、かつ小型で複雑な構成を要しない加工装置を提供する。【解決手段】研削砥石65を有する研削加工ユニット6と、ホーニング砥石75を有するホーニング加工ユニット7とが並列して設けられ、Z方向に移動可能なツールテーブル41を備える。また、ワークWを回転可能に支持して、研削加工位置とホーニング加工位置とに位置付けられるようX方向にワークWを送るワークテーブル52を備える。ワークW及び研削砥石65を回転させて研削加工した後、ホーニング加工位置にワークWを送り、ワークWを回転させるとともにホーニング砥石75を拡径させてホーニング加工を行い、その後ホーニング砥石75を往復動させることで、ワークWの円筒内面W1にクロスハッチを形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、ワークに形成された円筒内面を加工する加工装置及びそれを用いた加工方法に関するものである。
従来より、例えば、コンプレッサの軸受や油圧部品、燃料噴射ノズル等、高精度な加工が要求される円筒状のワークにおいて、その円筒内面に対して加工を施す際に、研削専用の研削加工装置と、仕上げとしてホーニング加工専用のホーニング加工装置とを設け、これら2台の装置間をローダやロボット等で接続して、ワークをそれぞれの装置に送って加工することが知られている。しかし、2台の装置を別々に設けるために、広いスペースを要するとともに、設備コストが高くなる。さらに、研削加工装置とホーニング加工装置とにワークを移載して位置決めを行う時間を要し、時間的なロスが問題となる。
そこで、例えば特許文献1に示されるように、研削加工装置とホーニング加工装置とを備えた加工装置が提案されている。具体的には、120°間隔で放射状に延びる3本のアームを有する回転板を備える。これらのアームの先端位置に対応するように、研削盤(研削加工ユニット)、ホーニング盤(ホーニング加工ユニット)及びワーク交換部が配置される。そして、これらのアームの先端で加工済みのワークを把持して120°旋回させてワークを送り、研削盤、ホーニング盤、ワーク交換部それぞれに位置付けられたワークに対して作業を行うものとなっている。
また、ホーニング加工においては、潤滑油保持のために、油溜りとしてワークの内面にクロスハッチ(交差した溝又は条痕)を形成することが知られている。例えば特許文献2では、ワークの内面に進入させたホーニングヘッド(ホーニング砥石)を軸回りに回転させながら拡径させ、かつ軸方向に往復動させることでクロスハッチを形成するようになっている。
特開2000−127039号公報 特開2014−084842号公報
しかし、上記従来の特許文献1のものでは、3本のアームの先端でワークを把持して120°ずつ旋回させた後、研削盤、ホーニング盤、ワーク交換部それぞれにワークを位置付けて作業を行うため、構造の複雑化や設備の大型化を招来し、コスト的にも不利となる。
また、上記従来の特許文献2のものでは、ホーニング砥石に、回転及び拡径の動作をさせながら、クロスハッチを形成するための往復動をさせるため、構成が複雑となってしまう。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、加工装置を1台で研削加工とホーニング加工とを行うことができ、かつ簡単な構造でクロスハッチを形成できるものにすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、1台の加工装置に研削加工ユニット及びホーニング加工ユニットを並列して設け、回転するワークをそれぞれに対応する位置に移動させて研削加工及びホーニング加工を行うとともに、ホーニング加工時にはクロスハッチを形成できるようにした。
具体的には、第1の発明では、ワークに形成された円筒内面を加工する加工装置が前提である。そして、研削砥石を有する研削加工ユニット及びホーニング砥石を有するホーニング加工ユニットが並列して設けられたツールテーブルと、上記ワークを回転可能に支持するワークテーブルと、上記ワークテーブルに支持された上記ワークに対して、上記研削砥石及び上記ホーニング砥石を進退させるように上記ツールテーブルを移動させるツールテーブル移動機構と、上記ツールテーブルに設けられた上記ホーニング加工ユニットの上記ホーニング砥石を、上記ツールテーブルの移動方向と同じ方向に往復動させるホーニング砥石往復動機構と、上記研削加工ユニット及び上記ホーニング加工ユニットの並列方向に上記ワークテーブルを移動させて上記ワークを送るワーク送り機構と、少なくとも上記ツールテーブル移動機構及び上記ワーク送り機構を制御する制御装置とを備え、上記制御装置は、上記ワーク及び上記研削砥石を回転させて上記ワークの上記円筒内面を研削加工した後、上記ワークテーブルを移動させて上記ホーニング加工ユニットに対応する位置に上記ワークを送り、該ワークを回転させるとともに上記ホーニング砥石を拡径させてホーニング加工し、その後上記ホーニング砥石を上記ツールテーブルの移動方向と同じ方向に往復動させて、上記ワークの上記円筒内面にクロスハッチを形成するように構成されている。
この第1の発明では、ワークに対して進退するように設けられたツールテーブルに、研削加工ユニット及びホーニング加工ユニットが並設されている。そしてその並列方向に、ワークを支持するワークテーブルが移動する。よって、回転するワークに対してツールテーブルを進退させて研削加工を行った後、ワークをホーニング加工ユニットに送って、回転するワークに対してツールテーブルを進退させて、ホーニング加工を行うことができる。よって、複雑な構成を要することなく、1台の加工装置でワークに研削加工及びホーニング加工を施すことができ、作業効率が向上する。また、加工装置の小型化やコスト削減に貢献する。さらに、回転するワークに対して拡径させたホーニング砥石を往復動させる簡単な構成で、ワークの円筒内面にクロスハッチを形成できる。なお、ここでいうクロスハッチとは、ワークの円筒内面に潤滑油を保持するために付ける網目状に交差した細かい傷(溝や条痕等)である。
第2の発明では、第1の発明において、上記ホーニング砥石は、非回転状態で上記ホーニング加工ユニットに取付けられている。ここでいう非回転状態とは、ホーニング砥石が、ワークの回転中心軸と同軸方向回りに回転しない状態をいうものとする。
この第2の発明では、ホーニング砥石を回転させずに、ワークのホーニング加工を施すことができる。このとき、ワークは回転しているため、ホーニング砥石を拡径させることでホーニング加工することができる。よって、ホーニング砥石を回転させる機構を必要としないため、加工装置の小型化及びコスト削減に、より有用である。
第3の発明では、第1又は第2の発明において、上記ワークテーブルに対して上記ワークを回転可能に支持するワーク回転機構を備え、上記ワーク送り機構は、上記ワーク回転機構によって上記ワークを回転させた状態で、該ワークを上記研削加工ユニットに対応する位置から上記ホーニング加工ユニットに対応する位置に送るように上記ワークテーブルを移動させるよう、設けられている。
この第3の発明では、ワークを研削加工ユニットに対応する位置からホーニング加工ユニットに対応する位置に送るまでの間、ワークを回転した状態とすることができる。よって、ワークの研削加工後、ワークをホーニング加工ユニットに送ってホーニング加工がなされるまでの間に、ワークの回転数を調整することができるので、加工のサイクルタイムを短縮することができる。
第4の発明では、第1又は第2の発明において、上記ワークテーブルに対して上記ワークを回転可能に保持する主軸及び該主軸を回転させるワーク回転機構を備え、上記主軸は、該主軸の回転中心軸と上記ワークの回転中心軸とが一致した状態で上記ワークを保持するようになっており、上記ワーク送り機構は、上記主軸の回転中心軸が、上記ホーニング砥石の拡径中心軸と一致する位置に上記ワークテーブルを移動させるようになっている。
この第4の発明では、主軸とワークの回転中心軸が一致した状態で保持されているので、主軸とホーニング砥石の拡径中心軸とを一致させることで、ワークの回転中心軸とホーニング砥石の拡径中心軸とを一致させることができる。よって、ホーニング加工の際の位置合わせが容易であり、サイクルタイムの短縮化や作業効率の向上に有用である。
第5の発明では、上記研削砥石を上記ワークの上記円筒内面側に進入させて、上記ワーク及び上記研削砥石を回転させて上記ワークの上記円筒内面を研削加工した後、上記ワークを回転させたままの状態で上記ワークを上記ホーニング加工ユニットに対応する位置に送り、上記ホーニング砥石を上記ワークの上記円筒内面側に進入させて、上記ワークを回転させるとともに上記ホーニング砥石を拡径させてホーニング加工を行い、その後、上記ワークの円筒内で上記ツールテーブルの移動方向と同じ方向に上記ホーニング砥石を往復動させて、上記ワークの上記円筒内面に上記クロスハッチを形成する。
この第5の発明では、研削加工後のワークを回転させたままの状態で、ホーニング加工ユニットに対応する位置に送ることができる。よって、ホーニング砥石をワークの上記円筒内面側に進入させて拡径させることでホーニング加工できるので、作業効率が向上する。 さらに、ホーニング砥石をワークの円筒内で往復動させる簡単な構成で、ワークの円筒内面にクロスハッチを形成できる。
以上説明したように、本発明によると、ワーク及び研削砥石を回転させてワークの円筒内面を研削加工した後、ワークテーブルを移動させてホーニング加工ユニットに対応する位置にワークを送り、このワークを回転させるとともにホーニング砥石を拡径させてワークの円筒内面をホーニング加工するようにしたことにより、加工装置を、1台で研削加工とホーニング加工とを行うことができる。さらに、ホーニング砥石を回転するワークの円筒内で往復動させる簡単な構成で、ワークの円筒内面にクロスハッチを形成できる。
図1は、本発明の実施形態に係る加工装置の概略斜視図である。 図2は、本発明の実施形態に係る加工装置の概略斜視図である。 図3は、本発明の実施形態に係る加工装置によるホーニング加工の作業状態を説明するための概略断面図である。 図4は、本発明の実施形態に係る加工装置によるホーニング加工の作業状態を説明するための概略断面図である。 図5は、本発明の実施形態に係る加工装置によりクロスハッチが形成されたワークの円筒内面の一部を展開して示す部分拡大図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
本発明の加工装置1による被加工物であるワークWは、円筒状からなり、本発明の加工装置1においては、その円筒内面W1に加工を施す。
図1及び図2に示すように、加工装置1は、直方体形状のベッド2とベッド2の後方側に側方に立設された直方体形状のコラム3とを備え、ベッド2とコラム3とで側面視略L字形状をなすように構成されている。コラム3の前側には、後述するツールテーブル41がスライド可能に取付けられるツールガイド31が設けられている。
なお、以下においては、コラム3の正面側(図1における紙面手前側)を前側、背面側を後側、上下をそのまま上側、下側と称し、正面を向いた加工装置1から見た右側(図1における紙面左側)及び左側(図1における紙面右側)をそれぞれ右側、左側と称す。また、左右方向をX方向、前後方向をY方向、上下方向をZ方向と称す。
また、加工装置1は、コラム3の前側に設けられ、ワークWの円筒内面W1を加工する加工部4と、ベッド2上に設置され、ワークWを支持するワーク支持部5と、を備える。
次に、加工装置1の詳細構造を以下にて説明する。
ワーク支持部5は、ベッド2の上面側に固定されたスライドレール部51と、スライドレール部51にX方向にスライド可能に取付けられたワークテーブル52と、ワークテーブル52の上面側に、ワークWを保持する主軸53と、主軸53を支持する主軸台54と、を有する。ワークWは、例えば磁石やチャック等で、主軸53に、Z方向に延びる軸(以下、Z軸と称す)を回転中心軸として矢印で示す方向(図1において、上方からの平面視で反時計回り方向)に回転可能に保持される。
ワーク送り機構を構成するX軸モータ56、ワーク回転機構を構成する主軸回転モータ57及び加工装置1の全体を制御する制御装置58が、ベッド2の内部に設けられている。
ワークテーブル52は、X軸モータ56の作動により、X方向へスライド可能にスライドレール部51に取付けられている。具体的には、後述する研削加工ユニット6によってワークWの円筒内面W1が研削加工される内面研削位置から、後述するホーニング加工ユニット7によってワークWの円筒内面W1がホーニング加工されるホーニング位置に、ワークWを送るようにX方向へ移動する。また、主軸53は、主軸回転モータ57の作動により、Z軸を回転中心軸として、矢印で示す方向、すなわちワークWと同方向に回転可能に、主軸台54を介してワークテーブル52に支持されている。
このとき、ワークWの回転中心軸は、主軸53の回転中心軸と一致するように主軸53に保持されている。よって、主軸53及びワークWは、回転中心軸を同じくして回転することとなる。
加工部4は、コラム3の前面側に固定されたツールガイド31に対してZ方向へスライド移動可能に取付けられたツールテーブル41を備える。ツールテーブル41には、研削加工ユニット6及びホーニング加工ユニット7が左右(X方向)に近接して、並列に設けられている。そして、ツールテーブル移動機構を構成するZ軸モータ42が、コラム3の内部に設けられている。
研削加工ユニット6は、ツールテーブル41の前面側に取付けられた矩形状の内面研削本体部61と、内面研削本体部61のさらに前面側に取付けられた内面研削支持部62と、内面研削支持部62の内側に設けられたモータ63と、モータ63の下側に取付けられた研削砥石軸64と、研削砥石軸64の下端部に取付けられた研削砥石65と、を備える。
研削砥石軸64は、Z軸を回転中心軸として矢印で示す方向(図1において、上方からの平面視で時計回り方向)に回転可能に取付けられている。モータ63の作動により、研削砥石軸64がZ軸を中心に平面視で時計回りに回転し、研削砥石軸64と一緒に研削砥石65が回転する。研削砥石65は円筒状からなり、その外径はワークWの円筒の内径よりも小さくなっている。この研削砥石65を、ワークWの円筒内に進入させて、円筒内面W1に研削砥石65が押し付けられつつ、ワークWとともに回転させることによって、ワークWの円筒内面W1が研削加工されるようになっている。このとき、ワークWの回転方向は平面視で反時計回りであり、すなわち研削砥石軸64及びワークWの回転方向が互いに逆方向となるため、相対的に回転数が高まり、高精度な加工ができるようになっている。なお、研削砥石軸64を反時計回りでワークWを時計回りに回転させるようにしてもよい。
ホーニング加工ユニット7は、ツールテーブル41の前面側に取付けられた矩形状のホーニング本体部71と、ホーニング本体部71のさらに前面側に取付けられたホーニング支持部72と、ホーニング支持部72内を上下方向に延びて設けられた支持シャフト73と、支持シャフト73の下部に取付けられたホーニング砥石軸74と、ホーニング砥石軸74のさらに下部に設けられたホーニング砥石75とを備える。そしてさらに、ホーニング砥石75をZ方向(上下方向)に往復動させるホーニング砥石往復動機構80を備える。ホーニング砥石往復動機構80は、ワークWの円筒内面W1に、潤滑油の油溜りとして機能する網目状のクロスハッチMを形成するために、ツールテーブル41の動きとは別に、ホーニング砥石軸74及びホーニング砥石75をZ方向、すなわちツールテーブル41の移動方向と同じ方向に往復動させるものである。
ホーニング砥石往復動機構80は、具体的には、ホーニング本体部71に対してホーニング支持部72をZ方向に往復動させる往復動モータ81と、ホーニング本体部71の前面側に設けられたスライドレール82と、ホーニング支持部72に設けられスライドレール82に案内されてスライドする、スライド受け部83とを備える。
支持シャフト73、ホーニング砥石軸74及びホーニング砥石75は、ホーニング支持部72に対して非回転状態で取付けられている。すなわち、ホーニング砥石75は、Z軸回りに回転しない状態でホーニング加工ユニット7に取付けられている。
制御装置58は、加工装置1の各種機器の作動を制御するものであり、本実施形態では、例えば、ツールテーブル移動機構を構成するZ軸モータ42、ワーク送り機構を構成するX軸モータ56、ワーク回転機構を構成する主軸回転モータ57、往復動モータ81を制御するように設けられている。
次に、ホーニング加工ユニット7の詳細構造を図3に基づいて説明する。
ホーニング砥石75は、ホーニング砥石軸74の下端部に一体に形成された保持枠体79と、保持枠体79の下部に形成されたスリット79aから出入りする砥石片78とを備える。
ホーニング砥石軸74及び保持枠体79の内部に、例えば、NC制御や油圧等によって上下(Z方向)に摺動可能な駆動シャフト76が設けられている。駆動シャフト76の下部には、下方に向かって縮径する円錐状のテーパー部77が2つ設けられている。
砥石片78は、ホーニング砥石75の周方向に少なくとも1つ設けられ、例えば等間隔に複数個並べて配置されている。また、砥石片78は、駆動シャフト76のテーパー部77のテーパー面77aに接触可能なテーパー面78aを備える。この砥石片78が、保持枠体79に形成されたスリット79aから出入りすることで、ホーニング砥石75がZ軸を中心に拡径するようになっている。以下、この拡径の中心となるZ軸を拡径中心軸と称す。
具体的には、テーパー部77(駆動シャフト76)がZ方向下方に摺動することによって、テーパー部77に接触した砥石片78が拡径中心軸を中心として周方向外側に飛び出して、拡径するようになっている。また、テーパー部77がZ方向上方に摺動することによって、テーパー部77に接触する砥石片78が拡径中心軸を中心として周方向内側に引っ込んで、元の径に戻るようになっている。ワークWをホーニング加工する際には、ワークWの円筒内に進入したホーニング砥石75の砥石片78が飛び出して、すなわちホーニング砥石75が拡径してワークWの円筒内面W1に当接した状態でワークWが回転することにより、ホーニング加工できるようになっている。
次に、ワークWの加工方法について説明する。
ワークWの円筒内面W1を研削加工するときには、図1に示すように、主軸53と回転中心軸を同じくして保持されたワークWが、研削加工ユニット6に対応する位置、すなわち研削加工ユニット6に対向する内面研削位置に位置付けられるよう、X軸モータ56を作動させてX方向にワークテーブル52を動かす。このとき、主軸53及びワークWは、主軸回転モータ57の作動により回転した状態となっている。そして、ワークWが内面研削位置にある状態で、Z軸モータ42の作動により、ツールテーブル41をZ軸方向に下降させる。そうすると、研削砥石65がワークWの円筒内面W1内に進入する。そして、モータ63の作動により、研削砥石65がZ軸回りに回転しながら、回転するワークWの円筒内面W1に押し付けられて、ワークWの円筒内面W1を研削加工する。なお、研削砥石65をワークWの円筒内面W1内に進入させた後で、ワークWをZ軸回りに回転させるようにしてもよい。また、研削砥石65をワークWの円筒内面W1内に進入させた後で、研削砥石65を回転させるようにしてもよいが、加工時間の短縮のためには、研削砥石65を回転させながらワークWの円筒内面W1に進入させる方が好ましい。
そして、この研削加工の後で、ワークWの円筒内面W1をホーニング加工する。具体的には、Z軸モータ42の作動により、ツールテーブル41をZ軸方向に上昇させて、図1に示す状態に戻す。すなわち、研削砥石65をワークWの円筒内面W1から退避させる。そして、ワークWが回転している状態のままでX軸モータ56を作動させて、ワークWが、ホーニング加工ユニット7に対応する位置、すなわちホーニング加工ユニット7に対向するホーニング加工位置に位置付けられるよう、ワークテーブル52をX方向に動かす(図2)。
このとき、ワークWの回転中心軸と主軸53の回転中心軸とは一致した状態となっているため、ワークテーブル52を、主軸53の回転中心軸とホーニング砥石75の拡径中心軸とが一致する位置に動かすことで、ワークWの回転中心軸とホーニング砥石75の拡径中心軸とが一致することとなる。よって、ホーニング加工位置へのワークWの位置決めが容易となり、高精度かつ短時間で位置決めすることができる。
また、ワークWが回転した状態のままでホーニング加工位置にワークを送るので、例えば、ワークWの移動中やホーニング加工位置への位置決めの間に、ワークWの回転数の加減の調整が可能であり、サイクルタイムを短縮できる。
そして、ワークWがホーニング加工位置に位置付けられると、Z軸モータ42の作動により、ツールテーブル41をZ軸方向に下降させる。そうすると、ホーニング砥石75がワークWの円筒内面W1内に進入する。それから、図3に示すように、ホーニング砥石75を拡径中心軸を中心として周方向外側に拡径させて、ワークWの円筒内面W1に当接させる。このとき、ワークWは回転したままの状態となっているので、ワークWの円筒内面W1にホーニング砥石75が当接した状態でワークWが回転することにより、ワークWの円筒内面W1をホーニング加工できる。
次に、ワークWの円筒内面W1にクロスハッチMを形成する手順について説明する。上記手順でホーニング加工した後、一旦ツールテーブル41を上昇させてホーニング砥石75をワークWから退避させる。そして、往復動モータ81を作動させる。そうすると、ホーニング支持部72に設けられたスライド受け部83が、ホーニング本体部71に設けられたスライドレール82に案内されて、ホーニング支持部72、ホーニング砥石軸74及びホーニング砥石75がワークWに近付くようZ方向に下降する。このとき、ツールテーブル41は、上昇した元の位置で停止している。そして、ホーニング砥石75をワークWの円筒内面W1に進入させ、上述したホーニング加工と同様に周方向外側に拡径させて、回転するワークWの円筒内面W1に当接させる。それとともに、往復動モータ81の作動により、ホーニング砥石75が回転するワークWの円筒内面W1に当接した状態のままでホーニング砥石75をZ方向に往復動させる。そうすることによって、図5に示すように、ワークWの円筒内面W1にクロスハッチMが形成される。
このように、本実施形態によると、Z軸モータ42の作動によりZ方向に往復動するツールテーブル41に、左右に並列して研削加工ユニット6及びホーニング加工ユニット7が設けられている。そのため、1つのZ軸モータ42で、研削加工ユニット6とホーニング加工ユニット7とをZ方向に往復動させることができる。また、ホーニング砥石75を非回転状態でホーニング加工ユニット7に取付けて、ワークWを回転させるようになっているため、ホーニング砥石75のZ方向への移動と拡径のみでホーニング加工を施すことができ、別途ホーニング砥石75を回転させる機構を設ける必要がない。よって、複雑な構造を要することなく、加工装置1の小型化及びコスト削減に有用であり、1台の加工装置1で、研削加工とホーニング加工とを行うことができる。さらに、ワークW側が回転するので、ホーニング砥石75をワークWの円筒内でZ方向に往復動させるように設けるだけの簡単な構造で、ワークWの円筒内面W1にクロスハッチMを形成できる。
ところで従来は、ホーニング砥石75を回転させて、ワークWの円筒内面W1をホーニング加工している。そのため、ホーニング砥石75を回転させながらワークWの円筒内面W1に進入させると、遠心力の作用によりホーニング砥石75が飛ぶ可能性がある。よって従来は、ホーニング砥石75を非回転状態としてからワークWの円筒内面W1に進入させ、それからホーニング砥石75を回転させるので、ホーニング加工を始めるまでに時間を要する。それに対して、本発明では、ホーニング加工ユニット7側を回転させないため、遠心力が作用しない。そしてワークW側を回転させるので、位置決めされたワークWに対して下降させて拡径させる動作のみで足りる。その結果、ホーニング加工を開始するまでの時間を短縮できる。
なお、一般的に、ホーニング加工における位置決めにおいて、主軸53及びワークWの回転中心軸の軸中心とホーニング砥石75の拡径中心軸の軸中心とに、例えば芯出し作業における誤差や各機械部品の熱変形等により、数μmのずれが発生することがある。
そうしたところ、本実施形態においてはホーニング砥石75が回転しないため、そのような場合であっても、砥石片78が偏摩耗することで軸中心のずれを吸収する。
具体的には、図4に示すように、主軸53及びワークWの回転中心軸の軸中心C1とホーニング砥石75の拡径中心軸の軸中心C2とに、数μmのずれが発生した場合、ワークWの内面W1(一点鎖線部分)に接触する3つの砥石片78に、数μmの偏摩耗(塗り潰し部分)が生じる。なお、図4においては分かりやすくするために、ずれや偏摩耗の量を誇張して表している。その結果、摩耗した砥石片78の外周を基準とするホーニング砥石75のZ軸中心と、主軸53及びワークWの回転軸中心とが一致する。すなわち3つの砥石片78の摩耗量に、軸中心がずれた分だけの差異が生じる。よって、主軸53及びワークWの回転中心軸の軸中心とホーニング砥石75の拡径中心軸の軸中心とに僅かなずれが生じた場合であっても、高精度な加工が可能となる。
(その他の実施形態)
本実施形態では、ワーク支持部5のワークテーブル52がX方向に移動可能で、研削加工ユニット6及びホーニング加工ユニット7がZ方向に移動可能としているが、移動方向はこれに限られるものではない。例えば、どちらか少なくとも一方を前後方向、すなわちY方向に移動可能に設けてもよい。
また、本実施形態では、X方向を左右方向、Y方向を前後方向、Z方向を上下方向としているが、これに限られるのものではなく、例えば、X方向が上下方向となるように構成してもよい。
また、ワークWの円筒内面W1に形成されるクロスハッチMは、図5の模様に限られるものではなく、ワークWの大きさや潤滑油保持の機能等を考慮して、間隔、傾斜角度、深さ、幅等は適宜設定すればよいものである。
また、本実施形態では、研削加工が終わった後、ワークWの回転を維持したままホーニング加工位置に送ってホーニング加工を開始するようにしているが、研削加工後からホーニング加工開始までの間に、一旦ワークWの回転を止めてもよい。
また、本実施形態では、ホーニング加工した後、一旦ツールテーブル41を上昇させてホーニング砥石75をワークWから退避させてから、往復動モータ81を作動させて、ワークWの円筒内面W1にクロスハッチMを形成するようにしたが、一旦ツールテーブル41を上昇させることなく往復動モータ81を作動させて、クロスハッチMを形成するようにしてもよい。
また、本実施形態では、X軸モータ56、主軸回転モータ57及び制御装置58をベッド2の内部に設けたが、設置場所はこれに限られるものではなく、外付けであってもよい。
また、本実施形態では、往復動モータ81をホーニング本体部71の内部に設けたが、設置場所はこれに限られるものではなく、外付けであってもよい。
また、本実施形態では、ツールテーブル移動機構としてZ軸モータ、ワーク送り機構としてX軸モータ、ワーク回転機構として主軸回転モータ、往復動モータ81を設けるようにしたが、それぞれを作動させる機能を果たせばよいものであり、モータに限られるものではない。
1 加工装置
41 ツールテーブル
42 Z軸モータ(ツールテーブル移動機構)
52 ワークテーブル
53 主軸
56 X軸モータ(ワーク送り機構)
57 主軸回転モータ(ワーク回転機構)
58 制御装置
6 研削加工ユニット
65 研削砥石
7 ホーニング加工ユニット
75 ホーニング砥石
80 ホーニング砥石往復動機構
W ワーク
W1 円筒内面
M クロスハッチ

Claims (5)

  1. ワークに形成された円筒内面を加工する加工装置において、
    研削砥石を有する研削加工ユニット及びホーニング砥石を有するホーニング加工ユニットが並列して設けられたツールテーブルと、
    上記ワークを回転可能に支持するワークテーブルと、
    上記ワークテーブルに支持された上記ワークに対して、上記研削砥石及び上記ホーニング砥石を進退させるように上記ツールテーブルを移動させるツールテーブル移動機構と、
    上記ツールテーブルに設けられた上記ホーニング加工ユニットの上記ホーニング砥石を、上記ツールテーブルの移動方向と同じ方向に往復動させるホーニング砥石往復動機構と、
    上記研削加工ユニット及び上記ホーニング加工ユニットの並列方向に上記ワークテーブルを移動させて上記ワークを送るワーク送り機構と、
    少なくとも上記ツールテーブル移動機構及び上記ワーク送り機構を制御する制御装置とを備え、
    上記制御装置は、上記ワーク及び上記研削砥石を回転させて上記ワークの上記円筒内面を研削加工した後、上記ワークテーブルを移動させて上記ホーニング加工ユニットに対応する位置に上記ワークを送り、該ワークを回転させるとともに上記ホーニング砥石を拡径させてホーニング加工し、その後上記ホーニング砥石を上記ツールテーブルの移動方向と同じ方向に往復動させて、上記ワークの上記円筒内面にクロスハッチを形成するように構成されていることを特徴とする加工装置。
  2. 請求項1において、
    上記ホーニング砥石は、非回転状態で上記ホーニング加工ユニットに取付けられていることを特徴とする加工装置。
  3. 請求項1又は2において、
    上記ワークテーブルに対して上記ワークを回転可能に支持するワーク回転機構を備え、
    上記ワーク送り機構は、上記ワーク回転機構によって上記ワークを回転させた状態で、該ワークを上記研削加工ユニットに対応する位置から上記ホーニング加工ユニットに対応する位置に送るように上記ワークテーブルを移動させるよう、設けられていることを特徴とする加工装置。
  4. 請求項1又は2において、
    上記ワークテーブルに対して上記ワークを回転可能に保持する主軸及び該主軸を回転させるワーク回転機構を備え、
    上記主軸は、該主軸の回転中心軸と上記ワークの回転中心軸とが一致した状態で上記ワークを保持するようになっており、
    上記ワーク送り機構は、上記主軸の回転中心軸が、上記ホーニング砥石の拡径中心軸と一致する位置に上記ワークテーブルを移動させるようになっていることを特徴とする加工装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つの加工装置を用いた加工方法において、
    上記研削砥石を上記ワークの上記円筒内面側に進入させて、上記ワーク及び上記研削砥石を回転させて上記ワークの上記円筒内面を研削加工した後、
    上記ワークを回転させたままの状態で上記ワークを上記ホーニング加工ユニットに対応する位置に送り、
    上記ホーニング砥石を上記ワークの上記円筒内面側に進入させて、上記ワークを回転させるとともに上記ホーニング砥石を拡径させてホーニング加工を行い、
    その後、上記ワークの円筒内で上記ツールテーブルの移動方向と同じ方向に上記ホーニング砥石を往復動させて、上記ワークの上記円筒内面に上記クロスハッチを形成することを特徴とする加工装置を用いた加工方法。
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CN116728224B (zh) * 2023-06-25 2024-06-04 湖南瑞莱斯卡科技有限公司 一种压缩机生产用滑板槽内壁打磨装置

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