JP2019041256A - アンテナ及び電波方向変更方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造コストを抑制しつつ、送信及び受信のうち少なくとも何れか一方のための電波の方向を変更可能なアンテナを提供する。
【解決手段】アンテナは、第1壁と、第2壁と、複数のアンテナ素子と、素子切換装置と、を備える。前記第1壁は、開口を有するホーンの一部を構成し、前記開口の開口面と対面し、少なくとも内壁面が電気導体で構成される。前記第2壁は、前記第1壁に接続されて前記ホーンの一部を構成し、前記開口の縁部に向かって延び、少なくとも内壁面が電気導体で構成される。前記アンテナ素子は、前記ホーンの内部に配置される。前記素子切換装置は、複数の前記アンテナ素子のうち一部のみを給電の対象とし、かつ、給電の対象となる前記アンテナ素子を切換可能である。
【選択図】図1
【解決手段】アンテナは、第1壁と、第2壁と、複数のアンテナ素子と、素子切換装置と、を備える。前記第1壁は、開口を有するホーンの一部を構成し、前記開口の開口面と対面し、少なくとも内壁面が電気導体で構成される。前記第2壁は、前記第1壁に接続されて前記ホーンの一部を構成し、前記開口の縁部に向かって延び、少なくとも内壁面が電気導体で構成される。前記アンテナ素子は、前記ホーンの内部に配置される。前記素子切換装置は、複数の前記アンテナ素子のうち一部のみを給電の対象とし、かつ、給電の対象となる前記アンテナ素子を切換可能である。
【選択図】図1
Description
本発明は、主としてアンテナに関する。詳細には、ビーム方向を変えることができるアンテナの構成に関する。
従来から、ビーム方向を変えることができる様々なアンテナが知られている。特許文献1及び2は、この種のアンテナを開示する。
特許文献1が開示する船舶搭載用のレーダアンテナは、複数のアンテナを垂直方向に配置し、垂直方向の順に各アンテナに対する給電位相をシフトさせる移相器を備える。このレーダアンテナでは、船舶が動揺しても複数のアンテナによる合成ビームの仰角・俯角を略一定に保つように(言い換えれば、船舶を基準とする合成ビームの方向を変化させるように)、移相器による位相量が調節される。特許文献1には、アンテナの可逆定理により、送信ビームの向きと同様に受信ビームの向きを制御できることも開示されている。
特許文献2のマイクロストリップアンテナは、給電素子と、給電素子にて励起される無給電素子と、無給電素子を接地電極と短絡または開放の状態が選択可能な切替手段と、を備えている。このマイクロストリップアンテナでは、給電素子に高周波信号が給電されて外部に電波を放射するのに伴い、給電素子にて励起された同一周波数の信号を受けて無給電素子が外部に電波を放射することができる。無給電素子を接地電極に短絡するか開放するかを切り替えることにより、電波のメインビームの方向が変更される。
しかしながら、上記特許文献1のレーダアンテナは、高価な移相器を使用するため、製造コストが増加する原因となっていた。そのため、製造コストの抑制という点で改善の余地があった。
また、特許文献2のマイクロストリップアンテナでは、電波の方向を変化できる範囲が給電素子と無給電素子の位置関係に依存しているため、電波の放射方向を大きく変化させることが難しく、設計の自由度が低かった。
そこで、本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、製造コストを抑制しつつ、送信及び受信のうち少なくとも何れか一方のための電波の方向を変更可能なアンテナを提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下の構成のアンテナが提供される。即ち、このアンテナは、第1壁と、第2壁と、複数のアンテナ素子と、素子切換装置と、を備える。前記第1壁は、開口を有するホーンの一部を構成し、前記開口の開口面と対面し、少なくとも内壁面が電気導体で構成される。前記第2壁は、前記第1壁に接続されて前記ホーンの一部を構成し、前記開口の縁部に向かって延び、少なくとも内壁面が電気導体で構成される。複数の前記アンテナ素子は、前記ホーンの内部に配置される。前記素子切換装置は、複数の前記アンテナ素子のうち一部のみを給電の対象とし、かつ、給電の対象となる前記アンテナ素子を切換可能である。
これにより、給電の対象となるアンテナ素子を切り換えることで、ホーンの開口面に対して互いに異なる角度を有する等位相面を形成することができるので、送信/受信の向きを簡素な構成で変更することができる。
前記のアンテナにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、複数の前記アンテナ素子は、直線状に並べられたアンテナ素子を含む。前記アンテナ素子が並べられる方向の両側に前記第2壁が配置されている。
これにより、第2壁によって両側を挟まれるように複数のアンテナ素子が配置されるので、送信/受信の方向を大きく変更することができる。
前記のアンテナにおいては、前記アンテナ素子が並べられる方向の両側の前記第2壁は、互いに対称な配置であることが好ましい。
これにより、送信/受信の方向の制御が容易になる。
前記のアンテナにおいては、複数の前記アンテナ素子のうち1つは、前記第2壁が配置される対称軸の位置に配置されることが好ましい。
これにより、対称軸の位置に配置されたアンテナ素子に給電することで、当該対称軸に沿うように送信/受信の方向を向けることができる。
前記のアンテナにおいては、前記アンテナ素子が並べられる方向の両側に位置する前記第2壁の内壁面同士が、前記開口に近づくに従って互いに離れる配置であることが好ましい。
これにより、開口を広げることができるので、アンテナの性能を向上させることができる。
前記のアンテナにおいては、複数の前記アンテナ素子は、直線状に並べられたアンテナ素子と、前記アンテナ素子が並べられる方向と交差する方向に直線状に並べられたアンテナ素子と、を含むことが好ましい。
これにより、送信/受信の方向を様々に変更することができる。
前記のアンテナにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記複数のアンテナ素子は、上下方向に並べられたアンテナ素子を含む。前記素子切換装置は、アンテナの姿勢が斜め上向き又は斜め下向きとなるのに応じて、給電の対象となる前記アンテナ素子を切り換える。
これにより、例えば、アンテナの姿勢が変化しても、送信/受信の向きが上下に変動するのを抑制することができる。
前記のアンテナは、レーダ装置に用いられることが好ましい。
これにより、探知する方向を状況に応じて制御できるレーダ装置を簡素な構成で実現することができる。
本発明の第2の観点によれば、以下の電波方向変更方法が提供される。即ち、第1壁と第2壁とを含んで構成されるホーンと、前記ホーンの内部に配置された複数のアンテナ素子と、を備え、前記第1壁及び前記第2壁において少なくとも内壁面が電気導体で構成され、前記第1壁は前記ホーンに形成される開口の開口面と対面し、前記第2壁は前記開口の縁部に向かって延びるアンテナにおいて、複数の前記アンテナ素子のうち一部を給電の対象とし、残りを給電の対象外とすることで、第1方向で前記開口を通じて電波の送信及び受信のうち少なくとも何れかを行う。前記第1方向では給電の対象外であった前記アンテナ素子を給電の対象とすることで、前記第1方向と異なる第2方向で前記開口を通じて電波の送信及び受信のうち少なくとも何れかを行う。
これにより、給電の対象となるアンテナ素子を変更することで、ホーンの開口面に対して互いに異なる角度を有する等位相面を形成することができるので、送信/受信の向きを簡素な構成で変更することができる。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るアンテナ1において、送信ビームの向きを変化させる様子を模式的に示す側面図である。図2は、ホーン2及びアンテナ素子6の詳細な構成を示す一部断面斜視図である。
図1に示すアンテナ1は、船舶に設けられるレーダ装置において電波を送受信するものである。電波を送受信する方向を正面とするとき、アンテナ1は水平左右方向に細長く形成され、その中央部が、図示しない回転機構の出力軸に連結されている。アンテナ1は、上下方向の回転軸を中心として水平面内で回転しながら探知信号を送信し、探知信号が周囲に反射した反射信号を受信する。レーダ装置は、この反射信号に基づいて、船舶の周囲の状況を示すレーダ映像を生成する。
アンテナ1は、ホーン2と、複数のアンテナ素子6と、素子切換装置7と、を備える。
ホーン2は、図2に示すように水平方向に細長く形成されている。ホーン2の長手方向に垂直な平面で当該ホーン2を切った断面は、図1(a)に示すように、一側が開放された横向きの略U字状となっている。
具体的に説明すると、ホーン2は、電気導体である金属により構成され、電波を通過させる開口2rを有する形状に構成されている。船舶の周囲を電波によって探知するため、開口2rはほぼ水平方向に向けられている。上述の断面において、ホーン2は、支持壁(第1壁)3と、上下1対の案内壁(第2壁)4と、を一体的に形成した構成となっている。
支持壁3は、図2に示すように、水平方向に細長い矩形の板状に形成されている。支持壁3は、ホーン2が形成する前記開口2rの開口面(以下、単に開口面と呼ぶ場合がある。)と対面して配置される。支持壁3は、上下方向に複数(具体的には、3つ)並べて配置されたアンテナ素子6を支持する。具体的に説明すると、支持壁3の内壁面には、互いに平行な方向(水平方向)に延びる3つの溝5が、溝5の長手方向に垂直な方向に間隔をあけて並べて形成されている。そして、3つの溝5のそれぞれにアンテナ素子6が固定されている。
案内壁4は、細長い矩形の板状に形成されている。案内壁4は、複数のアンテナ素子6が並べられる方向に平行、かつ、ホーン2の長手方向に垂直な平面で切った断面において、図1(a)に示すように支持壁3の両端に接続するように配置されている。当該断面において、案内壁4の一端は、支持壁3の端部に接続し、他端は、ホーン2に形成される開口2rの縁部を形成している。
上述の断面において、案内壁4は、支持壁3と接続する箇所から、開口2rの縁部に向かって延びている。案内壁4の内壁面は、ホーン2の支持壁3から開口面に近づくに従って内部空間が広がるように、テーパ状に傾斜している。内部空間を挟んで配置される1対の案内壁4の断面は互いに対称な配置であり、その対称軸2cは、アンテナ素子6が並べられる方向に対して垂直に向けられている。支持壁3及び開口面は、何れも対称軸2cに対して垂直に配置されている。
3つのアンテナ素子6は、図2に示すように、何れも細長い矩形の平板状に形成されている。3つのアンテナ素子6は何れも、支持壁3と案内壁4とにより囲まれた空間の内部(言い換えれば、ホーン2の内部)に配置されている。それぞれのアンテナ素子6には、ダイポールアンテナとして機能する複数のアンテナパターンと、各アンテナパターンと図略の給電ポートとを電気的に接続する給電線路パターンと、が例えば銅箔により形成されている。
3つ並べられたアンテナ素子6のうち1つは、前記対称軸2cに対応する中央の位置に配置されている。残りの2つは、対称軸2cから何れかの案内壁4に近づくように偏った位置に配置されている。
素子切換装置7は、図1(a)に示すように、各アンテナ素子6の給電ポートに給電線8によって接続されている。この素子切換装置7はスイッチ回路9を備え、スイッチ回路9は、各アンテナ素子6に対する給電のON/OFFを切換可能に構成されている。この構成により、素子切換装置7は、3つのうち一部のアンテナ素子6だけ(具体的には、何れか1つのアンテナ素子6だけ)が選択的に電波の送受信を行うように制御することができ、また、電波の送受信を行うアンテナ素子6を変更することができる。
次に、図1を参照して、このアンテナ1のビーム方向について具体的に説明する。
図1(a)に示すように、3つのアンテナ素子6のうち中央のアンテナ素子6のみから電波が放射された場合、電波は、ホーン2の内部空間を挟んで両側に配置される案内壁4に対して同時に到達する。電気力線は金属等の電気導体に垂直に入射する性質を有するため、案内壁4の間で、ホーン2の開口面に対して垂直方向に進む等位相面が形成される。この場合、対称軸2cと同一の向きの(チルト角が略0°である)ビームを放射することができる。
これに対して、図1(b)に示すように、並べられた一側の端部のアンテナ素子6のみから電波が放射された場合、電波は一側の案内壁4に対して先に到達するため、ホーン2の開口面に対して斜め方向に進む等位相面が形成される。この場合、対称軸2cの向きから上側又は下側へチルトされたビームを放射することができる。図1(b)には、上側の1つのアンテナ素子6から電波が放射された結果、送信ビームの向きが下側に傾けられた例が示されている。
このようにして、本実施形態のアンテナ1では、ホーン2の支持壁3において互いに異なる位置に取付けられている複数のアンテナ素子6の中で、電波を放射するアンテナ素子6を切り換えることにより、電波の送信方向を3段階で変更することができる。また、電波を受けるアンテナ素子6を切り換えることにより、電波を受信する方向を3段階で変更することができる。
このアンテナ1において給電の対象となるアンテナ素子6は1つだけであり、それ以外のアンテナ素子6については給電自体が行われない点で、特許文献1等に開示されるフェーズドアレイアンテナとは異なる。従って、このアンテナ1は、フェーズドアレイアンテナで必要となる特別な構成(例えば、高価な移相器やバトラーマトリクス回路)を用いることなく、送信/受信のビーム方向を変更することができる。この結果、アンテナ1の製造コストを抑制し、また、アンテナ1の小型化を実現することができる。
更に、ホーン2の案内壁4の内壁面が、ホーン2の開口2rに近づくに従って内部空間を広げるように傾斜して配置されているため、アンテナ性能の向上が図られている。
また、案内壁4の内側の空間に複数のアンテナ素子6が直線状に並んでいるため、アンテナ素子6が並ぶ方向の仮想線である直線L1を基準として、ホーン2の開口面に対して様々な角度を有する等位相面を容易に形成することができる。そのため、この直線L1を基準として、ビームの送信/受信の方向を決定することができる。また、アンテナ素子6を基準として、当該アンテナ素子6が並べられる方向(直線L1)の両側に案内壁4が配置されているので、電波の送信/受信の方向を大きく傾けることが可能になり、設計の自由度を高めることができる。
本実施形態のアンテナ1では、両側の案内壁4が対称配置されているため、電波の送信/受信の方向を容易に制御することができる。また、3つのアンテナ素子6のうち中央のアンテナ素子6は、案内壁4が対称配置される対称軸2cに位置しているので、当該アンテナ素子6に給電することで、対称軸2cに沿うように送信/受信の方向を容易に向けることができる。
図3のグラフには、図2に示すように形成されたアンテナ1において、中央の1つだけ、上側の1つだけ、及び下側の1つだけのアンテナ素子6を給電して電波を放射させたそれぞれの場合の指向特性をシミュレーション計算した結果が示されている。このシミュレーション計算においては、3つのアンテナ素子6の上下方向の間隔は20ミリメートルずつとし、開口2rを挟んで配置される案内壁4の端部同士の間隔は70ミリメートルとした。シミュレーション計算において、給電されないアンテナ素子6の給電ポートは無反射終端されているものとした。
図3のグラフに示すように、シミュレーション計算の結果、電波が放射される向きを水平から上下に25°程度傾けることができるとともに、傾けた場合の特性の劣化もほぼ問題ないことが確かめられた。
船舶の周囲を安定して探知するために、レーダ装置におけるアンテナ1からのビームの送受信方向は水平であることが好ましい。一方で、アンテナ1が取り付けられる船舶は、航行中に船首側が持ち上がる姿勢になったり、風力などの外力によって姿勢が変動したりすることがあり、これによりアンテナ1の回転軸の向きが変化する。この結果、アンテナ1の回転位相に応じて、当該アンテナ1が斜め上向き又は斜め下向きになることがある。この場合でも、本実施形態のアンテナ1では、例えば公知の傾斜センサによって検出したアンテナ1の姿勢に応じて、送受信を行うアンテナ素子6を単純に切り換えることにより、送受信のビームの向きを簡単に補正することができる。このように、本実施形態のアンテナ1によれば、ビーム方向を安定させるスタビライズ機能を簡素な構成で実現することができる。
以上に説明したように、本実施形態のアンテナ1は、支持壁3と、案内壁4と、複数のアンテナ素子6と、素子切換装置7と、を備える。支持壁3は、開口2rを有するホーン2の一部を構成し、開口2rの開口面と対面し、全体が電気導体で構成される。案内壁4は、支持壁3に接続されてホーン2の一部を構成し、開口2rの縁部に向かって延び、全体が電気導体で構成される。アンテナ素子6は、ホーン2の内部に配置される。素子切換装置7は、複数のアンテナ素子6のうち一部のみを給電の対象とし、かつ、給電の対象となるアンテナ素子6を切換可能である。
また、本実施形態においては、支持壁3と案内壁4とを含んで構成されるホーン2と、ホーン2の内部に配置された複数のアンテナ素子6と、を備え、支持壁3及び案内壁4の全体が電気導体で構成され、支持壁3は、ホーン2に形成される開口2rの開口面と対面し、案内壁4は開口2rの縁部に向かって延びるアンテナにおいて、以下の方法で、アンテナ1から送信する電波の方向が変更されている。即ち、複数のアンテナ素子6のうち一部を給電の対象とし、残りを給電の対象外とすることで、例えば図1(a)の白抜き矢印で示す第1方向で、開口2rを通じて電波の送信を行う。一方、前記第1方向では給電の対象外であったアンテナ素子6を給電の対象とすることで、図1(b)の白抜き矢印で示す第2方向で、開口2rを通じて電波の送信を行う。
これにより、給電の対象となるアンテナ素子6を切り換えることで、ホーン2の開口面に対して互いに異なる角度を有する等位相面を形成することができるので、送信/受信の向きを簡素な構成で変更することができる。
次に、第2実施形態を説明する。図4は、第2実施形態に係るアンテナ11の全体的な構成を示す外観斜視図である。なお、本実施形態の説明においては、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
本実施形態のアンテナ11では、ホーン12が円錐台形状に構成されており、円形の開口12rが形成されている。ホーン12は、円形板状の支持壁13と、テーパ管状の案内壁14と、を備える。案内壁14は、対称軸12cに関して対称に形成されている。アンテナ11は、第1実施形態と異なり、ホーン12の開口12rが上を向くように配置される。
支持壁13には、5つのアンテナ素子16が固定されている。5つのアンテナ素子16は何れも公知のパッチアンテナとして構成されており、パッチ導体を開口12r側に向けた状態で配置されている。
5つのアンテナ素子16は、対称軸2cを中心とする十字状に配置されている。言い換えれば、5つのアンテナ素子16は、対称軸2cの位置で互いに直交する2つの直線L1,L2のうち何れかに沿って並べられている。案内壁14は環状に形成されているので、アンテナ素子16が並べられる2つの方向の何れにおいても、当該方向の両側に案内壁14が位置する。5つのアンテナ素子16のうち中央の1つは、対称軸2cの位置に配置されている。
本実施形態のアンテナ11では、5つのアンテナ素子16のうち1つだけを給電の対象とし、かつ、給電の対象となるアンテナ素子16を素子切換装置7によって切り換えることにより、送信/受信のビームの方向を、対称軸2c及び直線L1を含む平面内、又は、対称軸2c及び直線L2を含む平面内で、段階的に傾けるように変更することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
第1実施形態のアンテナ1において、案内壁4は、内壁面の断面がテーパ状に傾斜されることに代えて、対称軸2cと平行に向けられてもよい。また、アンテナ素子6が並べられる方向の両側に配置される案内壁4は、対称軸2cに関して対称に配置されなくてもよい。第2実施形態のアンテナ11においても同様である。
第1実施形態のホーン2において、支持壁3及び案内壁4の全体が電気導体である金属で構成されることに代えて、例えば金属メッキにより、内壁面だけが電気導体とされてもよい。第2実施形態のホーン12においても同様である。
アンテナ素子6,16の数及び配置は特に限定されない。例えば、第1実施形態のアンテナ1において、2個又は4個以上のアンテナ素子6を並べて備えるように変更しても良い。また、第2実施形態のアンテナ11において、2つの直線L1,L2のそれぞれに沿って並べられるアンテナ素子16の数が2個又は4個以上であっても良い。アンテナ素子16が並べられる2つの直線L1,L2が、垂直でない角度で交差しても良い。また、複数のアンテナ素子16を、例えば3×3、2×2、5×5等のマトリクス状に並べて配置してもよい。
それぞれのアンテナ素子6,16を、ダイポールアンテナ及びパッチアンテナ以外の構成に変更してもよい。
素子切換装置7が、同時に複数のアンテナ素子6,16に給電できるように構成されていてもよい。例えば、図1において、3つのうち上と下の2つのアンテナ素子6にだけ同時に給電したり、上と中央の2つのアンテナ素子6にだけ同時に給電したりすることが考えられる。
アンテナ1,11は、送受信兼用とする代わりに、送信専用、又は受信専用のアンテナとして用いられてもよい。アンテナ1,11が送信アンテナとして動作する場合、素子切換装置7は、送信機から、対象となるアンテナ素子6,16に電力を伝送する。アンテナ1,11が受信アンテナとして動作する場合、素子切換装置7は、対象となるアンテナ素子6,16から受信機に電力を伝送する。
本発明のアンテナは、船舶用のレーダ装置に限定されず、様々な用途で用いることができる。例えば、ETC車載装置との間で電波を送受信することにより無線通信を行う料金所側の路側アンテナに本発明を適用することで、例えば車両の位置に応じて電波の方向を変化させることで、車載装置側と安定した通信を実現することができる。また、車両等の移動体に設けられるGNSSアンテナに本発明を適用して、マルチパスが生じ易い向きを何らかの方法で取得し、その向き以外の向きでGNSS電波を受信することで測位精度を向上させることができる。
1 アンテナ
2 ホーン
3 支持壁(第1壁)
4 案内壁(第2壁)
6 アンテナ素子
7 素子切換装置
2 ホーン
3 支持壁(第1壁)
4 案内壁(第2壁)
6 アンテナ素子
7 素子切換装置
Claims (9)
- 開口を有するホーンの一部を構成し、前記開口の開口面と対面し、少なくとも内壁面が電気導体で構成される第1壁と、
前記第1壁に接続されて前記ホーンの一部を構成し、前記開口の縁部に向かって延び、少なくとも内壁面が電気導体で構成される第2壁と、
前記ホーンの内部に配置された複数のアンテナ素子と、
複数の前記アンテナ素子のうち一部のみを給電の対象とし、かつ、給電の対象となる前記アンテナ素子を切換可能な素子切換装置と、
を備えることを特徴とするアンテナ。 - 請求項1に記載のアンテナであって、
複数の前記アンテナ素子は、直線状に並べられたアンテナ素子を含み、
前記アンテナ素子が並べられる方向の両側に前記第2壁が配置されていることを特徴とするアンテナ。 - 請求項2に記載のアンテナであって、
前記アンテナ素子が並べられる方向の両側の前記第2壁は、互いに対称な配置であることを特徴とするアンテナ。 - 請求項3に記載のアンテナであって、
複数の前記アンテナ素子のうち1つは、前記第2壁が配置される対称軸の位置に配置されることを特徴とするアンテナ。 - 請求項2から4までの何れか一項に記載のアンテナであって、
前記アンテナ素子が並べられる方向の両側に位置する前記第2壁の内壁面同士が、前記開口に近づくに従って互いに離れる配置であることを特徴とするアンテナ。 - 請求項1から5までの何れか一項に記載のアンテナであって、
複数の前記アンテナ素子は、直線状に並べられたアンテナ素子と、前記アンテナ素子が並べられる方向と交差する方向に直線状に並べられたアンテナ素子と、を含むことを特徴とするアンテナ。 - 請求項1から6までの何れか一項に記載のアンテナであって、
前記複数のアンテナ素子は、上下方向に並べられたアンテナ素子を含み、
前記素子切換装置は、アンテナの姿勢が斜め上向き又は斜め下向きとなるのに応じて、給電の対象となる前記アンテナ素子を切り換えることを特徴とするアンテナ。 - 請求項1から7までの何れか一項に記載のアンテナであって、
レーダ装置に用いられることを特徴とするアンテナ。 - 第1壁と第2壁とを含んで構成されるホーンと、前記ホーンの内部に配置された複数のアンテナ素子と、を備え、前記第1壁及び前記第2壁において少なくとも内壁面が電気導体で構成され、前記第1壁は前記ホーンに形成される開口の開口面と対面し、前記第2壁は前記開口の縁部に向かって延びるアンテナにおいて、複数の前記アンテナ素子のうち一部を給電の対象とし、残りを給電の対象外とすることで、第1方向で前記開口を通じて電波の送信及び受信のうち少なくとも何れかを行い、
前記第1方向では給電の対象外であった前記アンテナ素子を給電の対象とすることで、前記第1方向と異なる第2方向で前記開口を通じて電波の送信及び受信のうち少なくとも何れかを行うことを特徴とする電波方向変更方法。
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