JP2019041128A - インジウムドープシリコンウェハおよびそれを用いた太陽電池セル - Google Patents

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Abstract

【課題】チョクラルスキー法により成長させたインゴットからスライスされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハから作製された太陽電池セルを提供する。【解決手段】チョクラルスキー法により成長させたインゴットからスライスされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハを含み、絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも17%である太陽電池セルである。【選択図】図16

Description

[関連出願の相互参照]
この出願は、2012年12月31日に出願されたイタリア国特許出願第TO2012A001175号、2013年3月11日に出願された国際特許出願第PCT/EP2013/054878号、2013年3月11日に出願された国際特許出願第PCT/EP2013/054875号、および2013年6月24日に出願された米国特許出願第61/838660号に対して優先権を主張し、それらの開示はそれら全体の参照により本明細書に組み入れられる。
本分野は概して単結晶シリコンウェハ上に作製された太陽電池セルの製造に関し、より具体的にはチョクラルスキー成長単結晶シリコンインゴットからスライスされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハ上に作製された太陽電池セルに関する。
半導体の電子部品の作製のための大抵のプロセスにおける出発原料である単結晶シリコンは、一般的にいわゆるチョクラルスキー(「Cz」)法により準備される。この方法では、多結晶シリコン(「ポリシリコン」)を坩堝に装填して溶融し、種結晶を溶融シリコンと接触させ、その後ゆっくり引き上げることにより単結晶を成長させる。ネックの形成が完了した後、例えば、所望のまたは目標の直径に達するまで引き上げ速度および/または溶融温度を低下させることにより結晶の直径を拡大させる。その後、減少する融液レベルを補償しながら引き上げ速度および溶融温度を制御することにより、ほぼ一定の直径を有する結晶の円柱状本体を成長させる。成長プロセスの終了間近、坩堝の溶融シリコンが無くなる前に、一般的には結晶径を徐々に縮小させてエンドコーンの末端を形成する。エンドコーンは通常、結晶引き上げ速度および坩堝に供給される熱を増加することにより形成する。直径が十分に小さくしなってから、結晶を融液から分離する。
太陽電池セルは、チョクラルスキー法により生産された単結晶シリコン基材から作製され得る。チョクラルスキー成長単結晶シリコン基材は、標準的な、すなわちバッチ(batch)チョクラルスキー法または連続チョクラルスキー法のいずれかにより成長させられ得る。太陽電池セル用途に受け入れ可能な抵抗率を達成するために、成長結晶は主にホウ素でドープされる。拡散接合スクリーン印刷太陽電池セルにおいて、ホウ素ドープシリコンウェハの使用は業界基準(または、業界標準、工業規格、industry standard)である。
ホウ素ドープシリコンウェハの使用は問題が無いわけではない。例えば、チョクラルスキー成長結晶の酸素不純物(一般的に坩堝に起因する)は、材料中で錯体を形成するホウ素ドーパントと相互作用する場合があることが知られている。これらの酸素錯体は、基材または完成品の太陽電池セルが光に暴露されると活性化され、少数キャリア寿命を劣化させ、それ故に完成品の太陽電池セルの効率を劣化させる。この現象は光誘起劣化(LID)と呼ばれ、ホウ素ドープ単結晶シリコンウェハ上に作製された太陽電池セルについての主な損失機構である。
LIDの影響を最小限に抑えるために、製造業者は最適な抵抗率よりわずかに高い抵抗率を目標として各ウェハ中のホウ素ドーパント原子の量を減らす。それ故に、LIDと最適なベース抵抗との間にはトレードオフがある。その結果として、太陽電池セルの最大効率を実現することができない。
簡潔に言うと、それ故に、1つの態様は、チョクラルスキー法により成長させたインゴットからスライスされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハを含み、絶対的エアマス(または、絶対エアマス、アブソルートエアマス、absolute air mass)1.5の下でのインジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度(または、太陽分光放射照度、太陽光スペクトルの照射、solar spectral irradiance)の変換効率が少なくとも17%である太陽電池セルに関する。
他の態様は、チョクラルスキー法により成長させたインゴットからスライスされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハを含み、ウェハが約10Ω(オーム)・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有し、45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、相対効率が約1%以下劣化する太陽電池セルに関する。
さらに他の態様は、チョクラルスキー法により成長させたインゴットからスライスされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハを含み、ウェハが約10Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有し、45℃より低い温度で太陽光に4時間暴露した後、相対効率が約1%以下劣化する太陽電池セルに関する。
さらに他の態様は、中心軸と、中心軸に対して略垂直である前面および後面と、前面と後面との間にあり且つそれらに平行な中心面と、周縁端と、中心軸から周縁端に伸びる半径Rとを有し、少なくとも約1×1015原子/cmの平均インジウム濃度を含み、インジウム濃度が少なくとも0.75Rに亘って、約15%以下の半径方向の相対変化を有する単結晶シリコンセグメントに関する。
他の態様は、約100μmと約1000μmとの間の厚さと、約50mmと約300mmとの間の2つの主要寸法とを有し、少なくとも約1×1015原子/cmの平均インジウム濃度を含み、インジウム濃度が2つの主要寸法のいずれか一方の長さの少なくとも75%に亘って、約15%以下の変化を有する単結晶シリコンウェハに関する。
さらに他の態様は、内圧を有するチャンバとチャンバ内に配置された坩堝とを含む単結晶インゴット成長装置を準備する工程と、シリコン融液を坩堝中に準備する工程と、シリコン融液の表面を流れ且つ流量を有する不活性ガスをシリコン融液の上のガス入口からチャンバの中に導入する工程と、インジウムを含む揮発性ドーパントをシリコン融液の中に導入する工程と、インジウムドーパント濃度を有するインジウムドープ単結晶シリコンインゴットを成長させる工程と、不活性ガスの流量とチャンバの内圧との比率を調整することによりインゴット中のインジウムドーパント濃度を制御する工程とを含む単結晶シリコンインゴットを成長させる方法に関する。
さらに他の態様は、中心軸と、周縁端と、中心軸から周縁端に伸びる半径と、質量とを有し、少なくとも約5×1014原子/cmの平均インジウム濃度と、20cmを超える軸長に亘って、約5×1014原子/cmより低いインジウム濃度の軸方向の変化とを含み、半径が約75mmより大きい単結晶シリコンインゴットに関する。
他の態様は、内圧を有するチャンバとチャンバ内に配置された坩堝と液体ドーピング装置とを含む単結晶インゴット成長装置を準備する工程と、シリコン融液を坩堝中に準備する工程と、シリコン融液の表面を流れ且つ流量を有する不活性ガスをシリコン融液の上のガス入口からチャンバの中に導入する工程と、インジウムを含む揮発性ドーパントを液体としてシリコン融液の中に導入する工程と、インジウムドーパント濃度を有するインジウムドープ単結晶シリコンインゴットを成長させる工程と、不活性ガスの流量とチャンバの内圧との比率を調整することによりインゴット中のインジウムドーパント濃度を制御する工程とを含む単結晶シリコンインゴットを成長させる方法に関する。
図1は、結晶成長チャンバの断面図である。 図2は、結晶成長チャンバに用いる液体ドーピングシステムの断面図である。 図3は、図2に示されるドーピングシステムの供給管の拡大図である。 図4は、融液の表面に向かって下げられている図2のドーピングシステムの断面図である。 図5は、融液の表面近傍に位置付けられた図2のドーピングシステムの断面図である。 図6は、本明細書に開示の方法により成長させた単結晶シリコンインゴットの描写である。 図7は、ある実施形態の単結晶シリコンウェハの描写である。 図8A、8Bおよび8Cは、インジウムドープ単結晶シリコンウェハ上に作製した太陽電池セルおよびホウ素ドープ単結晶シリコンウェハ上に作製した太陽電池セルの太陽光スペクトル全域の光の吸収を示すグラフである。 図9は、高寿命のホウ素ドープウェハにおけるライトソーキング前後両方の少数キャリア寿命を示すグラフである(P01GJ−A4)。少数キャリア寿命のデータは実施例12に記載の方法により得た。 図10は、平均的な寿命のホウ素ドープウェハにおけるライトソーキング前後両方の少数キャリア寿命を示すグラフである(P00PC−C2)。少数キャリア寿命のデータは実施例12に記載の方法により得た。 図11は、ライトソーキング前後の少数キャリア寿命を示すグラフである(210T0N)。少数キャリア寿命のデータは実施例12に記載の方法により得た。 図12は、屋外でのライトソーキング後のホウ素系およびインジウム系の太陽電池セルおよび太陽電池モジュールの規格化された太陽電池セル効率および太陽電池モジュール効率を示す箱ひげ図である。これらのデータは実施例13に記載の方法により得た。 図13は、屋外でのライトソーキング後のホウ素系およびインジウム系の太陽電池セルおよび太陽電池モジュールの規格化された開放電圧を示す箱ひげ図である。これらのデータは実施例13に記載の方法により得た。 図14は、屋外でのライトソーキング後のホウ素系およびインジウム系の太陽電池セルおよび太陽電池モジュールの規格化された短絡電流を示す箱ひげ図である。これらのデータは実施例13に記載の方法により得た。 図15は、屋外でのライトソーキング後のホウ素系およびインジウム系の太陽電池セルおよび太陽電池モジュールの規格化された曲線因子を示す箱ひげ図である。これらのデータは実施例13に記載の方法により得た。 図16は、屋外でのライトソーキング後のホウ素系およびインジウム系の太陽電池セルの%相対的LIDを示す箱ひげ図である。これらのデータは実施例13に記載の方法により得た。 図17は、屋外でのライトソーキング後におけるホウ素系およびインジウム系の太陽電池セルの太陽電池セル絶対効率(または、絶対的太陽電池セル効率、absolute solar cell efficiency)の損失を示す箱ひげ図である。これらのデータは実施例13に記載の方法により得た。
本明細書に開示のインジウムドープ単結晶シリコンセグメント、例えばウェハは、チョクラルスキー法により成長させたインゴットからスライスされる。インジウムドープ単結晶シリコンセグメントは半導体および太陽電池セルの作製に有益である。従って、いくつかの実施形態において、本開示はさらに、チョクラルスキー法により成長させたインゴットからスライスされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハ上に作製された太陽電池セルに関する。本開示のインジウムドープ単結晶シリコンウェハは、それらの表面における太陽光の分光放射照度(例えば太陽光)の高い変換効率により特徴付けられる。本開示のインジウムドープ単結晶シリコンウェハは、とりわけ、太陽光スペクトルの赤外領域の光の高い変換効率により特徴付けられる。従って、本開示のインジウムドープ単結晶シリコンウェハは、絶対的エアマス1.5の下で測定した場合、少なくとも17%、少なくとも18%、少なくとも19%またはさらに少なくとも20%の太陽光の分光放射照度の変換効率が可能である。好都合なことに、本開示に係るインジウムドープ単結晶シリコンウェハの光誘起劣化は、実質的に従来のホウ素ドープの太陽電池セルのLIDより小さい。いくつかの実施形態において、太陽電池セルの相対効率は、光、例えば太陽光に暴露した後、約1%以下劣化する。絶対的光誘起劣化(absolute light induced degradation)は、0.5%より小さいこと、またいくつかのケースにおいては0.1%より小さいというように実質的には無いことが観察されている。その観点において、本開示のインジウムドープ単結晶シリコンウェハは、太陽光電池セルの製造における使用に特に適する。
いくつかの実施形態において、本開示は、チョクラルスキー成長インゴットからスライスされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハに関する。好都合なことに、チョクラルスキー成長インゴットは、バッチCzプロセスまたは連続Czプロセスにより成長させてよい。チョクラルスキー法により成長させたシリコンインゴット中のドーパントとしてのインジウムの使用は、いくつかの課題を提示する。インジウムは高揮発性ドーパントであり、また他のドーパントと比較して極めて小さい偏析係数を有する。例えば、ホウ素の偏析係数0.8と比較して、インジウムの偏析係数は約4×10−4である。結果として、シリコン融液中のインジウムドーパント濃度は、単一のチョコラルスキーバッチ成長プロセスの間に、数桁変化し得る。成長させたインゴット中の軸方向(すなわち、インゴットの長さ方向に沿って)のドーパント濃度も、シリコン融液中のドーパント濃度が変化する結果として数桁変化し得る。インゴットから得られたウェハの抵抗率はインゴット内のウェハの位置に依存することになるため、そのような軸方向の変化は望ましくない。従って、本開示の方法により、バッチCzプロセスまたは連続Czプロセスのいずれかにおいて条件が制御され得て、単結晶シリコンインゴットの軸長に沿い且つ中心軸から縁部まで測定されたウェハの半径の長さに沿った均一なインジウムドーパントを確実にする。
いくつかの実施形態において、単結晶シリコン基材は、単結晶シリコンインゴットのセグメント、すなわち単結晶シリコンインゴットからスライスされた部分を含む。いくつかの実施形態において、単結晶シリコン基材は単結晶シリコンウェハを含む。いくつかの実施形態において、シリコンウェハは、本明細書に記載のチョクラルスキー結晶成長法により成長させた単結晶インゴットからスライスした単結晶シリコンウェハからスライスされたウェハを含む。単結晶シリコンインゴットはチョクラルスキー結晶成長法により達成可能な公称直径を有する。一般的に、公称直径は、少なくとも約150mm、約200mmであってよく、または205mm、250mm、300mm若しくはさらに450mmのように約200mmより大きくてよい。インジウムドープ単結晶シリコンウェハは、半導体用途と関連している円形状を有するインゴットからスライスされてよく、または太陽電池セルの製造用に略正方形状を有するようにスライスされてよい。
いくつかの実施形態において、インジウムドープ単結晶シリコンウェハは、半導体用途向けに準備される。シリコンのスライシング技術、ラッピング技術、エッチング技術およびポリッシング技術を含む半導体製造用のウェハを準備するための標準的なプロセスと同様に、インゴット成長は、例えば、F.Shimuraの半導体シリコン結晶技術(Semiconductor Silicon Crystal Technology)(アカデミックプレス、1989年)、およびJ.Grabmaier(編)のシリコン化学エッチング(Silicon Chemical Etching)(シュプリンガーフェラーク、ニューヨーク、1982年)に開示されている(参照により本明細書に組み入れられる)。
いくつかの実施形態において、インジウムドープ単結晶シリコンウェハは、太陽電池セルの製造用に準備される。ウェハは略正方形状(図7参照)にスライスされてよい。略正方形(または、半正方形、semi−square)のセルは、円形のウェハから出発するが縁部が切断されて、多くのセルを長方形のモジュールの中により効率的に充填することができる。
チョクラルスキー法により準備されたインゴットは一般的に酸素不純物を含み、酸素不純物は周囲の雰囲気および坩堝の壁からシリコン融液に入り得る。結晶成長の間、溶融シリコンが坩堝を構成する石英をエッチングまたは溶解し、それにより酸素ドーピングを生じる。酸素は結晶全体に亘って分散し、また集まる場合があり、析出物または錯体を形成する。単結晶シリコンインゴットおよびそこからスライスされた単結晶シリコンウェハは、約30ppma(parts per million atomic、ASTM規格 F−121−83、またはSEMI規格 M44)以下の酸素濃度を含む場合があり、一般的に約11ppmaと約20ppmaとの間のように約20ppmaより小さい。
チョクラルスキー法により準備されたインゴットは不純物として炭素も含む場合がある。いくつかの実施形態において、単結晶シリコンインゴットおよびそこからスライスされた単結晶シリコンウェハは、約2ppma以下の濃度で炭素を含む場合がある。
いくつかの実施形態において、本開示は、図6に示されるインゴットのような、インジウムでドープされ、チョクラルスキー法により準備された単結晶シリコンインゴットに関する。よりさらなる実施形態において、本開示は、そのようなインゴットを成長させる方法に関する。よりさらなる実施形態において、本開示は、そのようなインジウムドープチョクラルスキー成長インゴットからスライスされたセグメントおよびウェハに関する。いくつかの実施形態において、インジウムドープ単結晶シリコン基材は、2つの主要な略平行な面(一方が基材の前面であり、他方が基材の後面である)と、前面および後面に接続する周縁端と、前面と後面との間の中心面と、中心軸から周縁端に伸びる半径Rとを含むセグメント、例えばウェハを含む。いくつかの実施形態において、単結晶シリコン基材は円形状を有する単結晶シリコンウェハを含む。ウェハの直径は一般的に、当該技術分野において知られているように、均一な直径を有するインゴットを達成するために研削されるインゴットの一部を除いたチョクラルスキー成長単結晶シリコンインゴットの直径に類似する。インゴットは一般的にウェハの直径より大きい直径に成長させ、インゴットの外側の周縁端を滑らかにするために一般的に研削が行われ、成長させたばかりのインゴットと比較して直径が減少し得る。ウェハの直径は、少なくとも約150mm、約200mmであってよく、または205mm、250mm、300mm若しくはさらに450mmのように約200mmより大きくてよく、いくつかの実施形態において約150mmと約450mmとの間であってよい。いくつかの実施形態において、単結晶シリコンウェハは、約120μmと約240μmとの間のように約100μmと約1000μmとの間の厚さを有する。特定の実施形態において、厚さは約180μmまたは約200μmであってよい。厚さは、以上に列挙した厚さより約20μm薄くまたは厚く変化してよい。
いくつかの実施形態において、中心軸と、中心軸に対して略垂直である前面および後面と、前面と後面との間にあり且つそれらに平行な中心面と、周縁端と、中心軸から周縁端に伸びる半径Rとを有するインジウムドープ単結晶シリコンインゴット(種結晶(または、種、seed)およびエンドコーンを取り除くために切断されている場合がある)またはそこからスライスされたインジウムドープ単結晶シリコンセグメント(例えば、ウェハ)は、少なくとも約5×1014原子/cm(約0.01ppma)または少なくとも約1×1015原子/cm(約0.02ppmaである)の平均インジウム濃度を含む。いくつかの実施形態において、平均インジウム濃度は、約1×1015原子/cm(約0.02ppma)と約1×1018原子/cm(約20ppma)との間である。いくつかの実施形態において、平均インジウム濃度は、約1×1015原子/cm(約0.02ppma)と約1×1017原子/cm(約2ppma)との間である。いくつかの実施形態において、平均インジウム濃度は、約1×1015原子/cm(約0.02ppma)と約1×1016原子/cm(約0.2ppma)との間である。
本開示のチョクラルスキー成長法は、インジウム濃度の実質的な軸方向および半径方向の均一性があるインゴットおよびそこからスライスされたセグメントの準備を可能にする。従って、いくつかの実施形態において、インゴットまたはそこからスライスされたセグメントは、少なくとも0.75R(すなわち、インゴットまたはセグメントの半径の少なくとも75%)に亘って、約15%以下のインジウム濃度の半径方向の相対変化を有する。いくつかの実施形態において、インゴットまたはそこからスライスされたセグメントは、少なくとも0.75R(すなわち、インゴットまたはセグメントの半径の少なくとも75%)に亘って、約10%以下のインジウム濃度の半径方向の相対変化を有する。いくつかの実施形態において、インゴットまたはそこからスライスされたセグメントは、少なくとも0.95R(すなわち、インゴットまたはセグメントの半径の少なくとも95%)に亘って、約15%以下のインジウム濃度の半径方向の相対変化を有する。「半径方向の相対変化」は、ウェハの中心軸から周縁端にかけて測定した単結晶シリコンインゴットの半径の長さに沿って、ある距離に別々に位置付けられた2点の間のインジウム濃度の変化を測定し、その変化を単結晶シリコンウェハの中心軸に最も近い点で測定したインジウム濃度で割ることにより決定される。パーセンテージになるように、この計算値に100を乗じる。このパーセンテージが、本明細書の開示におけるインジウム濃度の「半径方向の相対変化」である。
太陽電池セル産業において、単結晶シリコンインゴットは一般的に、切断されて4つの平坦な縁部を有し、各縁部は実質的に同じ長さである。従って、太陽電池セルは略正方形状である単結晶シリコンウェハを含む。いくつかの実施形態において、単結晶シリコンウェハは略正方形状であり且つ丸い縁部を有する。太陽電池セルの業界基準の正方形状を有する単結晶シリコンウェハの描写である図7を参照されたい。正方形状の単結晶シリコンウェハは、半径Rを有する丸い縁部を含んでよく、Rは中心軸からチョクラルスキー成長単結晶シリコンインゴットの直径に基本的に等しい周縁端まで測定される。いくつかの実施形態において、単結晶シリコンウェハは、約120μmと約240μmとの間のような約100μmと約1000μmとの間の厚さを有する。特定の実施形態において、厚さは約180μmまたは約200μmであってよい。厚さは、以上に列挙した厚さより約20μm薄くまたは厚く変化してよい。インゴットの2つの主要寸法の長さ(すなわち、平面対平面)は、約100mmと約200mmとの間のような約50mmと約300mmとの間であってよい。いくつかの実施形態において、2つの主要寸法の平面対平面の寸法はそれぞれ約125mm(±0.5mm)であってよい。いくつかの実施形態において、2つの主要寸法の平面対平面の寸法はそれぞれ約156mm(±0.5mm)であってよい。丸い縁部は、約15.4mm±1.0mmのような約10mmと約20mmとの間の長さを有してよい。
上述のように、太陽電池セルの製造に用いるインジウムドープ単結晶シリコンインゴットは一般的に、図7に示されるように、インゴットからスライスされたウェハが曲線的なコーナーを有する略正方形状であるように、切断されて平坦な縁部を有する。本開示の正方形状のインジウムドープ単結晶シリコンウェハは、少なくとも約5×1014原子/cm(約0.01ppma)または少なくとも約1×1015原子/cm(約0.02ppma)の平均インジウム濃度を含む。いくつかの実施形態において、平均インジウム濃度は、約1×1015原子/cm(約0.02ppma)と約1×1018原子/cm(約20ppma)との間である。いくつかの実施形態において、平均インジウム濃度は、約1×1015原子/cm(約0.02ppma)と約1×1017原子/cm(約2ppma)との間である。いくつかの実施形態において、平均インジウム濃度は、約1×1015原子/cm(約0.02ppma)と約1×1016原子/cm(約0.2ppma)との間である。正方形状のウェハは、2つの主要寸法のいずれか一方の長さの少なくとも75%に亘って、約15%以下のインジウム濃度の変化を有してよい。いくつかの実施形態において、ウェハのインジウム濃度は、2つの主要寸法両方の長さの少なくとも75%に亘って、約15%以下の変化を有する。よりさらなる実施形態において、インジウム濃度は、2つの主要寸法両方の長さの少なくとも75%に亘って、約10%以下の変化を有する。よりさらなる実施形態において、インジウム濃度は、2つの主要寸法両方の長さの少なくとも95%に亘って、約15%以下の変化を有する。
本明細書に記載のインジウムドーパントの濃度を有する単結晶シリコンウェハを含む本開示の太陽電池セルは、一般的に約10Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する。いくつかの実施形態において、平均のバルク抵抗率は約5Ω・cmより小さく、約4Ω・cmより小さく、約3Ω・cmより小さく、約1Ω・cmより小さく、またはさらに約0.5Ω・cmより小さい。
1つの実施形態のプロセスにより、インジウムドープ単結晶シリコンインゴットはチョクラルスキー法により成長させる。いくつかの実施形態において、インジウムドープ単結晶シリコンインゴットは、バッチチョクラルスキー法により成長させる。いくつかの実施形態において、インジウムドープ単結晶シリコンインゴットは、連続チョクラルスキー法により成長させる。
本開示に係るインジウムドープ単結晶シリコンインゴットは一般的にチョクラルスキー成長システムおよびボロンコフの理論(Voronkov theory)により成長させる。エムイーエムシー・エレクトロニック・マテリアルズに帰属する他の出願の中で、例えば、国際公開第WO1998/45508号;国際公開第WO1998/45509号;国際公開第WO1998/45510号;および国際公開第WO2000/022196号;を参照されたい。1つの実施形態において、チョクラルスキー成長チャンバは、坩堝と、インゴット成長の間のシリコン供給のためのシステムと、インゴット成長の間のインジウム供給のためのシステムとを含む。坩堝はシリコン結晶成長に用いる任意の既知のものであってよく、固体および液体のシリコン原料両方を含むことができる。例えば、坩堝は石英坩堝であってよく、または石英のインナーライナーを含むグラファイト坩堝であってよい。坩堝は、例えば結晶成長システムの幾何学的形状(geometry)に依存する任意の断面形状を有してもよいが、一般的には円形の断面形状を有する。坩堝は適当には、内側の成長区画および外側の供給区画を含み、これらの区画は相互に流体連通している。いくつかの実施形態において、坩堝は、壁、または坩堝を内側の区画と外側の区画とに分割する他の分離手段を含んでよい。壁は、単結晶シリコンインゴットの成長の間のシリコンおよび/またはインジウムの供給のための手段を含んでよい。
いくつかの実施形態において、インジウムドープ単結晶シリコンインゴットは連続チョクラルスキー法により成長させてよい。初めの融液を形成するための、またはインゴット成長の間にシリコン融液を補充するためのシリコン源は、電子グレードシリコン、金属グレードシリコンまたはソーラーグレードシリコンを含む。シリコンは、粒状多結晶シリコンまたは多結晶チャンク(または、多結晶塊、polycrystalline chunk)として加えられてよい。インゴットを引き上げる際、シリコン融液を補充するために、シリコン供給システムは、シリコン融液が溶融シリコンで補充されるように、加えたシリコンを加熱するための手段を含んでよい。いくつかの実施形態において、シリコンは固体の形態または溶融した形態のいずれかで供給することができる。
本開示の連続チョクラルスキー成長システムは、最初の融液のシリコンおよびインゴットを引き上げる際にシリコン融液を補充するためのシリコン両方で、坩堝にインジウムを供給するための手段をさらに含む。インジウムはシリコンの補充液とは別に供給されることができ、またはインジウムはシリコンの補充液中に供給されてよい。融液中のインジウムの相対的な濃度が比較的一定のままであることを確実にするため、さらに融液中のシリコンが成長する単結晶に凝固する際にシリコンの融液レベルが比較的一定のままであることを確実にするために、連続チョクラルスキー成長は、シリコンおよびインジウムを有するシリコン融液の連続的補充または断続的補充のいずれかが起こり得ることを含む。
いくつかの実施形態において、インジウムドープ単結晶シリコンインゴットを成長させる方法は、バッチチョクラルスキーを含む。バッチチョクラルスキー法において初めの融液を形成するためのシリコン原料は、電子グレードシリコン、金属グレードシリコンまたはソーラーグレードシリコンを含んでよい。シリコン原料は、例えば、粒状多結晶シリコンまたは多結晶チャンクであってよい。
本明細書に記載のインジウムドープウェハおよび太陽電池セルを作製するのに適当なインジウムドープ単結晶シリコンインゴットを成長させる適当な方法を、図1〜5を参照して説明する。他の方法が本開示の範囲内で考えられる。
本明細書に記載のインジウムドープインゴットを成長させるのに適当なチョクラルスキー成長チャンバが図1中の100に概略的に示される。成長チャンバ100は、炉108内に収容されたサセプタ106により囲われた、シリコンのような半導体グレード材料またはソーラーグレード材料の融液104を保持するための坩堝102を含む。半導体グレード材料またはソーラーグレード材料は、断熱材112により囲われた発熱体110から供給される熱により溶融される。遮熱材または熱反射材114が融液の表面116の上に配置されてよく、成長チャンバ100内のより良好な熱分布を提供する。
引き上げ機構(または、引き上げ装置、pulling mechanism)118が、融液104から出たインゴットを成長させるためおよび引き上げるために成長チャンバ内に備えられる。引き上げ機構は、引き上げケーブル120、引き上げケーブルの端部に配置された種ホルダーまたはチャック(または、シードチャック、chuck)122、および種ホルダーまたはチャック122に連結された結晶成長を開始するための種結晶124を含む。
成長チャンバ100は、不活性ガスを成長チャンバの中に導入するための1つ以上のガス入口126も含んでよい。ガス入口126は、成長チャンバ100に沿ってどこにでも配置されてよい。図1中のガス入口126は融液の表面116の上に配置される。ガス入口を通過して導入されたガスは、シリコン融液の表面および成長しているインゴットの表面を流れ、それにより不純物粒子が、単結晶が成長している界面に到達することを防ぐ。適当な不活性ガスは、アルゴン、ヘリウム、窒素、ネオン、それらの混合物および任意の他の適当な不活性ガスを含む。シリコン融液の表面の上の不活性ガスの流れは、シリコン融液からの化学種(species)、特にインジウムのような揮発性ドーパントの蒸発を増加させる傾向がある。遮熱材または熱反射材114により作られた通路のような、シリコン融液の上の狭い通路を通過して不活性ガスが流れる場合、この効果は増幅する。従って、ガス入口126は、流入する不活性ガスの流量を制御するための1つ以上の流量制御装置128(後述により詳しく記載)に取り付けられてよい。
成長チャンバは、不活性ガスおよび融液から蒸発した化学種並びに成長チャンバからの不純物粒子のような流体を取り除くための1つ以上の排気口130も含んでよい。排気口130は、成長チャンバ100の内側のチャンバ圧力を調整するための1つ以上の圧力調整装置132(後述により詳しく記載する)に取り付けられてよい。排気口は、成長チャンバ100の内側のチャンバ圧力を調整する圧力調整装置132とは独立にまたは併せて運転されてよいポンプ134(後述により詳しく記載)に取り付けられてもよい。
バッチまたは連続チョクラルスキー法において、インジウムドーパントは固体または液体の状態で導入されて良い。好都合なことに、インジウムドーパントは、図2に示される液体ドーピングシステム200のような液体ドーピングシステムを用いて、液体の状態で導入されてよく、ドーピングおよび/または成長プロセスの間のインジウムドーパントの蒸発量を抑え、結果として得られるインジウムドープシリコンインゴット中のより予測可能なインジウムドーパント濃度を提供する。
図2に示される液体ドーピングシステム200は、図1に示されるように、成長チャンバ100のような成長チャンバ内に配置されてよく、また本明細書に記載のドーピングプロセスの間、液体ドーピングシステム200を位置付けるために、図1に示される引き上げ機構118のような引き上げ機構に取り付けられたダミーシード(dummy seed)204からケーブルまたはワイヤー202により吊り下げられてよい。ダミーシード204は、単結晶インゴットを成長させるのに用いられる引き上げ機構118の種ホルダーまたはチャック122内に受容または連結される大きさおよび形状であってよい。図2に示される実施形態において、ケーブルまたはワイヤー202はモリブデンまたはタングステンから作られるが、他の材料がケーブルまたはワイヤー202に用いられてよい。ダミーシード204は、ステンレス鋼または液体ドーピングシステムの重量を支えるのに適当な任意の他の材料で作られてよい。ダミーシード204の形状および大きさが、単結晶インゴットを成長させるための引き上げ機構118に用いられる種結晶124の形状および大きさと同じまたは類似である場合には、液体ドーピングシステム200は、図1に示される成長チャンバ100のような成長チャンバに、ほとんど変更なく取り付けることができる。
液体ドーピングシステム200は、ドーパント208を保持するためのドーパント貯蔵装置206、およびドーパント貯蔵装置206の第1または上部の開口部210から伸びる細長い供給管300を含む。液体ドーピングシステム200は、高温用途に適当な任意の材料(例えば、耐火性セラミック、モリブデン、タングステンおよびグラファイト)で作られてよい。液体ドーピングシステム200からの不純物のリスクを最小限に抑えるため、石英が適当である。図2に示される実施形態において、液体ドーピングシステム200は単一構造(または、一体構造、単体構造、unitary construction)を有する。他の実施形態において、液体ドーピングシステム200は、別個の部品から組み立てられてよい。ドーパント貯蔵装置206は、略円柱状の本体214を規定する石英の側壁212と、本体214の断面積より小さい断面積を有する第1の開口部210を規定するテーパー状端部(または、テーパエンド、tapered end)216とを含む。テーパー状端部216は、ドーパント貯蔵装置206の最下点にドーパントを導くために円錐形状を有する。図2に示される実施形態において、テーパー状端部216の側壁212は直線的なテーパー状であるが、テーパー状端部216を規定する側壁212は、テーパー状端部216が椀型の形状を有するように内側に湾曲されてもよい。テーパー状端部216から遠位の本体214の端部は、本体214の周縁の周りに等間隔に開けられた1つ以上の穴218を含み、本明細書に記載のドーピングプロセスの間、液体ドーピングシステム200を位置付けるために、穴を通してケーブルまたはワイヤー202が挿入されて液体ドーピングシステム200を引き上げ機構118に固定する。図2に示される実施形態は4つの穴218を有するが、他の実施形態は異なる数の穴を有してよい。
図3を参照すると、供給管300は、上部の開口部210からLの長さで伸びる側壁302と、上部の開口部210近傍に位置付けられた第1または上部の端部304と、上部の端部304から遠位の第2または下部の端部306とを含み、その中に形成される第2または下部の開口部308を有する。傾斜した先端部310が供給管300の下部の端部306に配置される。傾斜した先端部310は、傾斜が無い先端部に比べてより良好な、供給管の下部の端部306と融液の表面116との間の接触の可視的表示器を提供する。傾斜した先端部310はそれ故に、作業者(示されない)が融液104と液体ドーピングシステム200との間の接触を最小限に抑えるのに役立つ。
後述により詳しく記載するように、ドーピングプロセスの間、ドーピングシステムは、傾斜した先端部310が融液の表面116に接触するまで、融液の表面116に向かって下げられる。従って、ドーパント貯蔵装置206は、供給管300の長さLに略等しい距離で融液の表面116の上に位置付けられる。供給管300の長さLは、ドーピングの作業の間、ドーパント貯蔵装置が融液の表面116の上に、ドーパント貯蔵装置内の温度がドーパント208の融解温度のすぐ上であるような高さH(図5に示される)で位置付けられるように選択され、それによりドーパントの蒸発を最小限に抑える。
供給管300は、供給管300の内側の側壁312により規定される内径dを有し、内径dは、液体ドーパントが供給管300を通過している際に、供給管300により囲まれた体積を液体ドーパントが実質的に占めるような大きさである。結果として、液体ドーパントの自由表面は最小化され、それにより液体ドーパントの蒸発を減らす。供給管300の内径dはまた、毛管現象が液体ドーパントの供給管300の通過を妨げないような大きさである。液体ドーパントに働く毛管力は、液体ドーパントの温度に反比例しているため、供給管300の内径dは、供給管300の下部の端部306に向かって内側に細くなってよい。
供給管300は、供給管の側壁302の厚さおよび内径dの大きさに基づく外径Dも有する。図2に示される実施形態において、供給管300の外径Dは、上部の開口部210におけるテーパー状端部216の外径と同じである。
供給管300の内側の側壁312は開口部210近傍で内側に伸び、供給管300を通過して固体ドーパント208が移動することを制限するように構成された第1の制限314を形成する。あるいは、第1の制限314はテーパー状端部216の内側の側壁316から形成されてよく、または第1の制限314は供給管300およびテーパー状端部216に広がってよい。第1の制限314は、供給管300を通過して固体ドーパントが移動することを妨げる大きさの直径を有する。図2および3に示される実施形態において、第1の制限は1mmの内径を有する。
この実施形態の第2の制限318は、供給管300の下部の端部306近傍に形成され、供給管300を通過する液体ドーパントの流れを妨げ、速度を減らす。液体ドーパントの速度を減らすことにより、融液の表面116上での液体ドーパントの衝撃が低減され、それにより融液104の跳ねまたは飛び散りを減らす。さらに、供給管300の下部の端部306における液体ドーパントの流れを妨げると、融液104に導入される前に、液体ドーパントがさらに加熱される。従って、液体ドーパントは、融液104に導入される前に、融液104の温度に近い温度に加熱される。このことは、ドーパント208と融液104との間の熱衝撃を低減する。加えて、液体ドーパントの温度を上昇させることは液体ドーパントの速度を減らし、それにより、液体ドーパントが導入される際に、融液104の跳ねまたは飛び散りをさらに減らす。
第2の制限318はまた、供給管300に存在する液体ドーパントの流れの断面積を減らし、融液の表面116における液体ドーパントの得られる自由表面積を減らす。融液の表面116における液体ドーパントの自由表面積を減らすことにより、第2の制限318はさらに液体ドーパントの蒸発を減らす。
図3に示される実施形態において、第2の制限318は、供給管300の内側の側壁312が第2の制限318を形成する下部の開口部308近傍で内側に細くなるという点において、第1の制限314に類似する構成を有する。第2の制限318は供給管300の端部に向かって下方に伸び、供給管300の下部の開口部308を規定する。第2の制限318の直径は、供給管300の内径dより小さい大きさであり、供給管300の内側の側壁312から液体ドーパントに働く毛管力に液体ドーパントが打ち勝つことを可能にする程度に十分に大きい。図3に示される実施形態において、第2の制限の直径は2mmである。
図2、4および5を参照して、半導体グレード材料またはソーラーグレード材料の融液の中に液体ドーパントを導入する液体ドーピングシステム200の使用方法を説明する。図2に示されるように、所定量のドーパント粒子208をドーパント貯蔵装置206の中に導入し、液体ドーピングシステム200を融液の表面116から離して位置付ける。テーパー状端部216は、ドーパント粒子208をドーパント貯蔵装置206の最も低い位置に向かって流す。第1の制限314は、固体ドーパント粒子208が供給管300を通過することを防ぐ。
図4および5に示されるように、ドーパント208を融液104の中に導入するために、引き上げ機構118を介して液体ドーピングシステム200を融液の表面116近傍に下げる。供給管300の傾斜した先端部310が融液の表面116に接触するまで、液体ドーピングシステム200を下げる。融液の表面116と供給管300との間の接触のより良好な可視的表示器を提供することにより、供給管300の傾斜した先端部310は、融液の表面116近傍に液体ドーピングシステム200を位置付けることを容易にする。従って、液体ドーピングシステム200は、融液の表面116近傍に位置付けられ且つ融液104との接触(熱衝撃および変形、供給管周囲の溶融材料の凝固、並びに融液104から蒸発する一酸化ケイ素の供給管の内側の表面における堆積により、ドーピングシステムの緩やかな劣化を引き起こし得る)を最小限に抑えるように構成される。
液体ドーピングシステム200を融液の表面116に向かって下げると、ドーパント貯蔵装置206の内部の温度が上昇し始める。液体ドーピングシステム200を融液の表面116近傍に位置付ける前のドーパント208が融解する可能性を低くするために、移動時間は、液体ドーピングシステム200を位置付けるための時間内で決定され得る。移動時間は、固体ドーパント粒子208を融解するのに必要な時間に基づいてよく、固体ドーパント粒子208の温度を融点まで上昇させるのに必要な時間、または
Figure 2019041128
により見積もることができ、式中、Tはドーパントの融解温度であり、Tはドーピングプロセスの開始時における固体ドーパント粒子208の温度(通常は室温)であり、cは固体ドーパント粒子208の比熱容量であり、mは固体ドーパント粒子208の全質量であり、cddは液体ドーピングシステム200の比熱容量であり、mddは液体ドーピングシステム200の質量であり、dE/dtは、融液104および成長チャンバ100の他の構成部品から固体ドーパント粒子208および液体ドーピングシステム200へのエネルギー移動の速度である。液体ドーピングシステム200を移動時間内に融液の表面116近傍に位置付けることは、液体ドーピングシステム200を融液の表面116から離して位置付けつつ、液体ドーパントが放出されることを防ぎ、それにより融液の表面116での液体ドーパントの激しい衝撃を防ぐ。供給管300の傾斜した先端部310は、融液の表面116と供給管300との間の接触のより良好な目で見える表示を提供するため、液体ドーピングシステム200を位置付けるのに必要な時間を減らす。従って、傾斜した先端部310は、作業者(示されない)が液体ドーピングシステム200を移動時間内に位置付けるのに役立つ。
液体ドーピングシステム200を融液の表面116近傍に位置付けた後、ドーパント貯蔵装置206内部の温度は、ドーパント粒子208の融解温度に向かって上昇する。固体ドーパント粒子208が液化すると、結果として生じた液体ドーパント220は、第1の制限314および供給管300を通過して流れる。供給管300の直径dの大きさは、液体ドーパント220が供給管300を通過して流れる際に、液体ドーパント220の得られる自由表面を制限し、それにより液体ドーパント220の蒸発を最小限に抑える。
供給管300を通過して流れる液体ドーパント220は、下部の開口部308を通過して供給管300から出て融液104に入る前に、供給管300の下部の端部306における第2の制限318により妨げられる。第2の絞り口318は、供給管300を通過する液体ドーパント220の流れを妨げ、またその速度を減少させ、それにより、融液の表面116での液体ドーパント220の衝撃、および融液104のいかなる跳ねまたは飛び散りをも低減する。さらに、供給管300の下部の端部306における液体ドーパントの流れを妨げることは、融液104に入る前に液体ドーパント220をさらに加熱する。結果として、融液に入る前に、液体ドーパント220の温度を融液104の温度に近い温度に加熱することができ、それにより液体ドーパント220と融液104との間の熱衝撃を低減する。加えて、液体ドーパント220の温度を上昇させることは、液体ドーパントの粘度を減少させ、それにより液体ドーパント220を融液104の中に導入する際、融液104の跳ねまたは飛び散りをさらに減らす。
0048
第2の制限318はまた、供給管300に存在する液体ドーパント流の断面積を減少させ、融液の表面116における液体ドーパント220の得られる自由表面の面積を減少させる。融液の表面116における液体ドーパント220の自由表面積を減少させることにより、第2の制限318は液体ドーパント220の蒸発を減少させる。
一旦、ドーパント粒子208が液化し、および/または所定の時間が経過したら、液体ドーピングシステム200を引き上げ機構118により上昇させ、炉108から取り出す。その後にドーピングプロセスを繰り返してよく、または後の使用のために液体ドーピングシステム200を保管してよい。
ドーパント208が、比較的低い融点(例えば1400℃より低い、またはさらに800℃より低い)を有する場合、上述のドーピングの方法は比較的短い時間で行うことができる。結果として、ドーパント貯蔵装置206の本体214の温度は、ドーピングプロセスの直後に、冷却工程の必要なしに、液体ドーピングシステム200を炉108から取り出すことができるように十分に低い。加えて、ダミーシード204を直ちにチャック122から取り除くことができ、単結晶インゴットを成長させるのに用いられる図1に示される種結晶124のような種結晶で置き換えることができる。
例えば本明細書に記載の液体ドーピングシステムのような液体ドーピングシステムを用いて液体のインジウムを導入することは、ドーピングプロセスおよび/または成長プロセスの間のインジウムの蒸発を減らし、得られるインジウムドープシリコンインゴット中のより予測可能なインジウムドーパント濃度を提供する。
図1を参照すると、成長プロセスの間、不純物または融液により生成された蒸発した化学種を取り除き且つ成長インゴット中に不純物が包含されるリスクを減らすために、不活性ガスが、シリコン融液104の上に配置された1つ以上のガス入口126から成長チャンバの中に導入されてよい。不活性ガスは融液の表面116および成長するインゴット136の表面を流れ、それにより不純物粒子が、単結晶が成長している界面138に到達できることを防ぐ。適当な不活性ガスは、アルゴン、ヘリウム、窒素、ネオン、それらの混合物および任意の他の適当な不活性ガスを含む。
上述のように、インジウムは、ホウ素に比べて比較的高い偏析係数および高い蒸発速度を有する。シリコン融液の表面の不活性ガスの流れは、シリコン融液中のインジウムの蒸発速度を増加させる傾向があり、成長させたインゴット中の予測不可能なドーパント濃度を生じる場合がある。それ故に、成長させたインゴット中のインジウムドーパント濃度は、成長チャンバ内の他のパラメータに関連して、不活性ガスの流量を調整することにより制御され得る。とりわけ、成長させたインゴット中のインジウムドーパント濃度は、不活性ガスの流量と内側のチャンバ圧力とシリコン融液中のインジウムの有効蒸発速度(または、実効蒸発速度、effective evaporation rate)との間の関係に基づいて、不活性ガスの流量と内側のチャンバ圧力との比率を調整することにより制御され得る。
具体的には、シリコン融液中のインジウムの有効蒸発速度と不活性ガスの流量と内側のチャンバ圧力との間の関係は、
Figure 2019041128
のように表すことができる。式中、gはシリコン融液中のインジウムの有効蒸発速度であり、fは流入する不活性ガスの流量であり、pはチャンバの内圧であり、AおよびBはそれぞれ成長チャンバの構成に依存する係数である。従って、AおよびBが既知である場合、不活性ガスの流量とチャンバの内圧との比率は、シリコン融液中のインジウムの望ましい有効蒸発速度を得るように調整することができる。本明細書で用いられる場合、「流入する不活性ガスの流量」とは、本明細書に記載の1つ以上のガス入口を通過して成長チャンバに入る不活性ガスの全流量を意味し、体積流量、質量流量または流量測定の任意の他の適当な手段として測定される。
シリコン融液中のインジウムの有効蒸発速度は、インゴット成長プロセスの間の与えられた時間tにおけるシリコン融液中の望ましいインジウムドーパント濃度に基づいて選択され得る。シリコン融液中のインジウムドーパント濃度は、
Figure 2019041128
により、成長プロセスの間の経過時間と関連付けられ得る。式中、Cは成長プロセスの間の与えられた時間におけるシリコンインゴット中のインジウムドーパント濃度であり、Cl,0はシリコン融液中の初期のインジウムドーパント濃度であり、gはインジウムドーパントの有効蒸発速度であり、Hは融液の自由表面(すなわち、インゴットの断面の表面積より小さいシリコン融液の表面積)に対する融液の体積の比率である。シリコン融液中のインジウムの有効蒸発速度は、成長させたインゴット中の望ましいドーパント濃度プロファイルに基づいて選択されてもよい。例えば、固液界面における成長するインゴット中のドーパント濃度は、
Figure 2019041128
を用いて近似計算することができる。式中、Cは固液界面における凝固したインゴット中のインジウムドーパント濃度であり、kはシリコン中のインジウムの偏析係数(約4×10−4)である。シリコン融液中のインジウムの有効蒸発速度は、成長させたインゴット中の望ましい抵抗率プロファイルに基づいて選択されてもよい。例えば、インジウムドープシリコンの抵抗率は、DIN50444、SEMI MF723−0307に記載のアービンカーブのような業界基準を用いて、シリコン中のインジウムドーパント濃度と関連付けることができる。望ましい抵抗率プロファイルのために、対応するインジウムドーパント濃度プロファイルが決定されてよく、シリコン融液中の対応するインジウムドーパント濃度が決定さてよく、またシリコン融液中のインジウムの有効蒸発速度がそれに応じて選択されてよい。シリコン中のインジウムドーパント濃度を決定するためのアービンカーブの使用に加えて、またはその代替手段として、1つ以上の較正インゴット(または、較正用インゴット、キャリブレーションインゴット、calibration ingot)を作製して、インジウムドープシリコンの抵抗率とインジウムドープシリコンのインジウムドーパント濃度との間の経験的関係を決定するのに利用してよい。そのような実施形態において、インジウムドーパント濃度は、例えば、二次イオン質量分析法(SIMS)または低温フーリエ変換赤外分光法(LT−FTIR)を用いて、抵抗率とは独立に測定されてよい。そのような測定技術は、シリコン中の比較的高いイオン化エネルギー(約160MeV)を有するインジウムの結果として、インジウムドープシリコン中のインジウムドーパント濃度についてより正確な値を提供し得る。独立に測定されたインジウムドーパント濃度は、上述のように、シリコン融液中のインジウムの有効蒸発速度を選択するために、測定された抵抗率の値と組み合わせて用いられてよい。
式2中の係数AおよびBは、成長させたインジウムドープシリコンインゴットから得られる測定に基づいて経験的に決定されてよい。例えば、係数AおよびBは、インジウムの有効蒸発速度とシリコン中のインジウムの有効偏析係数kとの間の関係を用いて決定されてよく、
Figure 2019041128
のように表される。式中、kはシリコン中のインジウムの偏析係数(約4×10−4)であり、Hは融液の自由表面に対する融液の体積の比率であり、vは結晶引き上げ装置の平均の引き上げ速度であり、δはシリコンの液体対固体の密度比である。シリコン中のインジウムの有効偏析係数kは、成長させたインジウムドープシリコンインゴットから切り出された断片から得られた測定から、
Figure 2019041128
を用いて計算されてよい。式中、Cは測定されるインゴット断片の種結晶端部におけるドーパント濃度であり(すなわち、インゴットの種結晶端部に最も近いインゴット断片の端部)、Cは測定されるインゴット断片の末端部におけるドーパント濃度であり(すなわち、インゴットの末端部に最も近いインゴット断片の端部)、mはインゴット断片の種結晶端部におけるシリコンインゴットの凝固率(solidified fraction)であり、mはインゴット断片の末端部におけるシリコンインゴットの凝固率である。式5を参照して用いられる場合、インゴットの縦軸に垂直なシリコンインゴットの所定の断面において、用語「凝固率」とは、インゴットの種結晶端部と参照する(または、基準、reference)断面との間のインゴットの質量を、インゴットを成長させるのに用いられる初期の装填量の全質量で割ったものを意味する。
従って、本明細書に記載の不活性ガスの流量と内側のチャンバ圧力との間の関係を用いて、インジウムドーパントの蒸発速度は、不活性ガスの流量と内側のチャンバ圧力との比率を調整することにより制御され得る。その結果として、成長させたインジウムドープシリコンインゴット中のインジウムドーパント濃度も、不活性ガスの流量と内側のチャンバ圧力との比率を調整することにより制御され得る。特定の実施形態において、不活性ガスの流量および内側のチャンバ圧力は、不活性ガスの流量と内側のチャンバ圧力との比率が約0.05ノルマルリットル/(min・mbar)と約1.40ノルマルリットル/(min・mbar)との間、約0.10ノルマルリットル/(min・mbar)と約1.00ノルマルリットル/(min・mbar)との間、または約0.10ノルマルリットル/(min・mbar)と約0.80ノルマルリットル/(min・mbar)との間であるように調整されてよい。よりさらなる実施形態において、不活性ガスの流量は、約20ノルマルリットル/minと約200ノルマルリットル/minとの間、約30ノルマルリットル/minと約140ノルマルリットル/minとの間、または約30ノルマルリットル/minと約80ノルマルリットル/minとの間で変化してよい。よりさらなる実施形態において、成長チャンバの内圧は、約20mbarと約400mbarとの間、約30mbarと約200mbarとの間、または約30mbarと約100mbarとの間で変化してよい。本明細書で使用される場合、用語「ノルマルリットル」とは、273.15K且つ101.325kPaの基準(または、基準状態の、referenced)ガス1リットルを意味する。
不活性ガスと内側のチャンバ圧力との比率は、成長させたインゴット中の望ましいインジウムドーパント濃度を得る成長プロセスの前において、その間において、またはその前とその間両方において調整されてよい。不活性ガスの流量および/または内側のチャンバ圧力は、成長プロセスの間にもう一度、またはさらに成長プロセスの間に連続的に調整されてよい。不活性ガスの流量および/または内側のチャンバ圧力は、チョクラルスキー成長プロセスのリアルタイム測定に基づいて、または成長プロセスの開始に続く1回以上の所定の時間に調整されてよい。不活性ガスの流量または内側のチャンバ圧力が調整される所定の時間は、成長プロセスの開始後の経過時間、インゴットが所望の長さに達したこと、引き上げ速度が望ましい引き上げ速度に達したこと、または成長プロセスにより消費されるシリコン融液の量に基づいてよい。
ガス入口126を通過して流れる不活性ガスの流量は、ガス入口126に取り付けられた1つ以上の流量制御装置128を用いて調整される。流量調整装置128は、質量流量調整装置、体積流量調整装置、絞り弁またはバタフライ弁のような、ガス入口9を通過して成長チャンバの中に入る不活性ガスの流量を調整するのに適当な任意の装置であってよい。流量制御装置128は自動化されてよく、または手動で制御されてよい。自動流量制御装置は、ユーザー定義の条件(例えば、所定時間の経過後)に基づいて不活性ガスの流量を調整することができる1つ以上のプログラマブルデバイス140により制御されてよい。図1に示される流量制御装置は、ユーザー定義の条件に基づいて不活性ガスの流量を調整することができるプログラマブルデバイス140により制御される自動化された質量流量制御装置である。
成長チャンバ100の内圧は、成長チャンバの排気口130と流体連通している1つ以上の圧力調整装置132を用いて制御されてよい。圧力調整装置132は、成長チャンバ100内の圧力を調整するのに適当な任意の種類の装置であってよく、電子圧力制御装置、絞り弁、バタフライ弁およびボール弁を含む。圧力調整装置132は自動化されてよく、または手動で制御されてよい。自動圧力調整装置は、ユーザー定義の条件(例えば、所定時間の経過後)に基づいて成長チャンバ100内の内圧を調整することができる1つ以上のプログラマブルデバイス140により制御されてよい。圧力調整装置132を制御するのに用いられるプログラマブルデバイス140は、流量制御装置128を制御するのに用いられるプログラマブルデバイス140と別々または同じであってよい。図1に示される圧力調整装置は、ユーザー定義の条件に基づいて成長チャンバの内圧を調整することができるプログラマブルデバイス140により自動化されて制御される。
成長チャンバ100の排気口130と流体連通しているポンプ134は、不活性ガス、不純物、およびシリコン融液から蒸発した化学種(例えば、SiOおよびドーパントに関連する化学種)を成長チャンバから外に排出するために用いてよい。ポンプ134は、成長チャンバ100の内側のチャンバ圧力を調整または調節する圧力調整装置132とは独立にまたは併せて運転されてよい。ポンプ134は、ユーザー定義の条件(例えば、所定時間の経過後)に基づいて、ポンプの設定を調整することができるプログラマブルデバイス140により制御されてよい。プログラマブルデバイス140は、流量制御装置128および/または圧力調整装置132を制御するのに用いられるプログラマブルデバイスと同じ、または別々であってよい。
不活性ガスの流量と内側のチャンバ圧力との比率を調整することは、インジウムドープシリコンインゴットが成長する際、融液中のインジウムの相対的な濃度が比較的一定のままであることを確実にし、さらにインジウムドープシリコンインゴット中のドーパント濃度が比較的均一であることを確実にする。
本開示のプロセスの利点は、中心軸から周縁端606に向かって測定された半径604に沿っての半径方向の小さい変化に加えて、インゴットの中心軸602に平行な方向においてインジウムドーパント濃度の軸方向の小さい変化を有する、図6に示されるインゴット600のような商業的な大きさの単結晶シリコンインゴットの準備である。いくつかの実施形態において、インジウム濃度の軸方向の変化は、20cmを超える単結晶シリコンインゴットの軸長に亘って、約5×1014原子/cmより小さくてよく、20cmを超える単結晶シリコンインゴットの軸長に亘って、約1×1014原子/cmより小さくてよく、20cmを超える単結晶シリコンインゴットの軸長に亘って、約5×1013原子/cmより小さくてよく、またはさらに20cmを超える単結晶シリコンインゴットの軸長に亘って、約4×1013原子/cmでより小さくてよい。いくつかの実施形態において、インジウム濃度の軸方向の変化は、40cmを超える単結晶シリコンインゴットの軸長に亘って、約1×1015原子/cmより小さくてよく、40cmを超える単結晶シリコンインゴットの軸長に亘って、約5×1014原子/cmより小さくてよく、またはさらに40cmを超える単結晶シリコンインゴットの軸長に亘って、約2×1014原子/cmでより小さくてよい。いくつかの実施形態において、インジウム濃度の軸方向の相対変化は、20cmを超える単結晶シリコンインゴットの軸長に亘って、約20%より小さくてよく、20cmを超える単結晶シリコンインゴットの軸長に亘って、約10%より小さくてよく、20cmを超える単結晶シリコンインゴットの軸長に亘って、約5%より小さくてよく、またはさらに20cmを超える単結晶シリコンインゴットの軸長に亘って、約2%より小さくてよい。いくつかの実施形態において、インジウム濃度の軸方向の相対変化は、40cmを超える単結晶シリコンインゴットの軸長に亘って、約33%より小さくてよく、40cmを超える単結晶シリコンインゴットの軸長に亘って、約25%より小さくてよく、40cmを超える単結晶シリコンインゴットの軸長に亘って、約15%より小さくてよく、またはさらに40cmを超える単結晶シリコンインゴットの軸長に亘って、約10%より小さくてよい。いくつかの実施形態において、インジウムドープシリコンインゴット600の質量は、少なくとも約30kg、少なくとも約40kg、少なくとも約50kg、少なくとも約60kg、少なくとも約70kgまたは少なくとも約80kgであってよい。よりさらなる実施形態において、インジウムドープシリコンインゴット600の質量は、少なくとも約180kg、少なくとも200kgまたはさらに少なくとも220kgのように175kgを超えてよい。「軸方向の相対変化」は、単結晶シリコンインゴットの軸長に沿って、ある距離に別々に位置付けられた2点間のインジウム濃度を測定し、その変化を単結晶シリコンインゴットのシードコーンに最も近い点で測定したインジウム濃度で割ることにより決定される。パーセンテージになるように、この計算値に100を乗じる。このパーセンテージが、本明細書の開示におけるインジウム濃度の「軸方向の相対変化」である。本開示のプロセスは、シリコンインゴットの実質的な長さに亘って、インジウム濃度の軸方向の小さな相対変化を有する単結晶シリコンインゴットをもたらす。従って、実質的に均一な抵抗率、変換効率および光誘起劣化への耐性の特性を有するインジウムドープ単結シリコンウェハの母集団にスライスされ得る。
単結晶シリコンインゴットは、太陽電池セル用途向けに適当な単結晶シリコンウェハまたは単結晶シリコンウェハの母集団に加工されてよい。その際、インゴットは、本明細書に説明のように、平坦な縁部を得るための切断、研削、縁の面取り、クロップおよびワイヤーソー切断を含む業界基準に従って、実質的に均一なインジウム濃度および抵抗率の特性を有する単結晶シリコンウェハの母集団に加工されてよい。切断作業は一般的に、切断工具の製造業者により提供されるガイドラインに従う。単結晶シリコンインゴットは、太陽電池セルにおける最終用途の幾何学的な要求に適合する業界基準の形状および大きさを有するインジウムドープ単結晶シリコンウェハの母集団に切断される。業界基準に従って加工およびスライスされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハは、その後、再び業界基準に従ってさらに太陽電池セルに加工される。
インジウムドープ単結晶シリコンウェハから太陽電池セルを製造するプロセスにおいて、ウェハの表面は反射を最小限に抑えるためにテクスチャリング(textured)されてよい。表面の任意の「粗化処理(roughening)」は、周囲空気に出ていくよりもむしろ、表面上で反射光が跳ね返る機会を増加させることにより反射を減らす。単結晶基材は、結晶面の面に沿ってエッチングすることによりテクスチャ加工することができる。表面が内部の原子に対して適切に配列されている場合、シリコンの結晶構造はピラミッド構造で構成される表面をもたらす。用いられる他の種類の表面テクスチャリングは、「逆ピラミッド」テクスチャリングとして知られている。このテクスチャリングスキームを用いることにより、ピラミッド構造は、表面から上方に向かってエッチングされるよりもむしろ、シリコン表面の中に下方へエッチングされる。テクスチャリングされたウェハはその後、業界基準に従って加工され、リンの拡散またはインプラントのような業界基準のプロセスによりエミッタを含み、エッジアイソレーションが後に続く。いくつかの実施形態において、反射防止コーティングが適用されてよい。太陽電池セルにおける反射防止コーティングは、カメラのレンズのような他の光学機器において用いられる反射防止コーティングと類似する。それらは、コーティングにおける干渉効果が、半導体表面からの反射波とは位相が異なる反射防止コーティングの上面からの反射波を引き起こすような膜厚を有する誘電材料の薄層からなる。これらの位相が異なる反射波は、互いに打ち消すように干渉し合い、正味ゼロの反射エネルギーをもたらす。通常用いられるコーティングは窒化ケイ素である。あるいは、硫化亜鉛/フッ化マグネシウムのような二重の層の反射防止コーティングが適用されてよい。パターン化された金属のスクリーン(例えば、銀、アルミニウム)が、スクリーン印刷によりウェハの前面および後面へ適用され、例えばアレイグリッドに有用な太陽電池セルを得るためにウェハの焼成が後に続く。
本開示の太陽電池セルは、太陽光の分光放射照度の高い変換効率により特徴付けられる。太陽光の分光放射照度の変換効率は業界基準に従って測定されてよい。例えば、変換効率は、米国材料試験協会(ASTM)光起電特性評価のための地上基準スペクトル(Terrestrial Reference Spectra)と題されたASTM G173−03に記載の基準に従って測定されてよい。ASTM G173のスペクトルは、所定の大気条件の設定の下で所定の方向の表面における地上の太陽光の分光放射照度を表す。波長の関数としての電力の分布(帯域幅のW/(m・nm))は、様々な自然光源および多様なスペクトル分布を有する光の人工光源の下で測定される性能に関して、スペクトル選択性のPV材料を評価するための単一の共通基準を提供する。選択された条件は、1年間に渡るアメリカ合衆国(U.S.A)の地続きの48州についての妥当な平均であると考えられている。選択された傾斜角は、地続きのアメリカ合衆国についてほぼ平均の緯度である。受光面は、赤道に向かって37℃傾いた、太陽に対向する傾斜面として規格で規定される。(すなわち、地平線の上方に41.81°の仰角で、面法線が太陽を指す)。所定の大気条件は:
a)温度、圧力、エアロゾル密度(田園のエアロゾル量(または、負荷量、loadi
ng))、空気密度、33レイヤー(layer)に記載の分子種の密度を有する1
976年の米国標準大気
b)絶対的エアマス1.5(太陽天頂角48.19°)
c)500nmにおけるオングストローム混濁係数(eに基づく)0.084
d)1.42cm相当の全気柱水蒸気量
e)0.34cm相当の全気柱オゾン量
f)ジェット推進研究所のASTERスペクトル反射データベース(http://s
peclib.jpl.nasa.gov.)に記録の軽量土壌の地表面スペクトル
アルベド(反射率)
である。
太陽電池セルの効率は、太陽光の形態の入射エネルギーに対する太陽電池セルの電気出力の比率である。地上の太陽電池セルは、AM1.5の条件下、25℃で測定される。太陽電池セルのエネルギー変換効率(η)は、セルが暴露されて電気エネルギーに変換される太陽エネルギーのパーセンテージである。太陽電池セルの効率は電気に変換される入射パワーの割合として決定され:
Figure 2019041128

Figure 2019041128
のように定義される。
式中、Pmaxは最大出力であり、Vocは開放電圧であり;Iscは短絡電流であり;FFは曲線因子であり;ηは効率である。
太陽電池セル効率は、慣習的にパーセンテージで表される。本開示のいくつかの実施形態において、太陽電池セルは、絶対的エアマス1.5の下で、少なくとも17%、少なくとも18%、少なくとも19%、少なくとも19.5%、少なくとも20%、少なくとも20.5%、少なくとも21%、少なくとも22%、少なくとも24%、少なくとも26%、少なくとも28%、少なくとも30%の、インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率により特徴付けられるインジウムドープ単結晶シリコンウェハを含む。
インジウムドープ単結晶シリコンウェハの吸収能力および太陽光スペクトルの赤外領域の光のアップコンバートに起因して、太陽光の分光放射照度の高い効率が、少なくとも一部分において達成される。とりわけ、本開示のインジウムドープ単結晶シリコンウェハは、実質的に類似または等しい抵抗率を有するホウ素ドープ単結晶シリコンウェハよりも、多くの太陽光スペクトルの赤外領域の光を吸収する。いくつかの実施形態において、本開示のインジウムドープ単結晶シリコンウェハは、実質的に類似または等しい抵抗率を有するホウ素ドープ単結晶シリコンウェハよりも、多くの830nmと1400nmとの間の波長範囲の光を吸収する。ホウ素ドープ単結晶シリコンウェハから作製された太陽電池セルと比較した、インジウムドープ単結晶シリコンウェハから作製された太陽電池セルのより良好な太陽光スペクトル全域の光の吸収を示すグラフである、図8A、8Bおよび8Cを参照されたい。ホウ素ドープウェハの抵抗率(約2.4Ω・cm)はインジウムドープウェハの抵抗率(約3.5Ω・cm)より低いが、インジウムドープウェハから作製された太陽電池セルの吸収は、ホウ素ドープウェハから作製された太陽電池セルの吸収より大きかった。PC1Dモデル(自由に入手可能な太陽電池セルのモデリングプログラム;ニューサウスウェールズ大学から入手可能)からの計算に基づいて、Jscの差を抵抗率で説明することはできない。別の言い方をすれば、それぞれの太陽電池セルにおけるウェハの抵抗率は、インジウムドープウェハの吸収の増加を説明できない。より低いエネルギーのIR光のより高い吸収は、ホウ素ドーパント原子と比較して、インジウムドーパント原子のより高いバンドギャップの位置に起因すると考えられる。
高効率および太陽光スペクトル全域の光の高められたアップコンバージョンに加えて、本開示のインジウムドープ単結晶シリコンウェハは、相対基準および絶対基準(absolute basis)両方における小さい光誘起劣化により特徴付けられる。この点において、45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、インジウムドープ単結晶シリコンウェハを含む太陽電池セルの相対効率は約2%以下劣化する。いくつかの実施形態において、45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、太陽電池セルの相対効率は約1%以下劣化する。いくつかの実施形態において、45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、太陽電池セルの相対効率は約0.5%以下劣化する。いくつかの実施形態において、45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、太陽電池セルの相対効率は約0.3%以下劣化する。いくつかの実施形態において、45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、太陽電池セルの相対効率は、約2%以下、または約1%以下、または約0.5%以下、または約0.3%以下劣化する。本明細書で表される場合、相対効率は、インジウムドープ単結晶シリコンウェハを照明に曝す、例えば45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露し、初期状態のウェハの効率と比較した効率の低下を測定することにより決定される。効率の差(照明後のウェハの効率が減算された初期状態のウェハの効率)を初期状態のウェハの効率で割る。本明細書で表されるパーセンテージを導くために、その計算値に100を乗じてよい。
インジウムドープ単結晶シリコンウェハはさらに、効率の絶対光誘起劣化が小さいことにより特徴付けられる。絶対光誘起劣化は、劣化したウェハの効率(パーセンテージで表される)を初期状態のウェハの効率(同様にパーセンテージで表される)から減算することにより決定される。いくつかの実施形態において、45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、インジウムドープ単結晶シリコンウェハを含む太陽電池セルの絶対効率(absolute efficiency)は、約0.5%以下、約0.2%以下、約0.1%以下、または約0.06%以下劣化する。いくつかの実施形態において、45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、インジウムドープ単結晶シリコンウェハを含む太陽電池セルの絶対効率は、約0.5%以下、約0.2%以下、約0.1%以下、または約0.06%以下劣化する。いくつかの実施形態において、45℃より低い温度で太陽光に4時間暴露した後、インジウムドープ単結晶シリコンウェハを含む太陽電池セルの絶対効率は、約1.0%以下、約0.5%以下、約0.2%以下、約0.1%以下、または約0.06%以下劣化する。
本開示を詳細に記載したため、添付の特許請求の範囲に規定の本発明の範囲から逸脱することなく、修正および変更が可能であることは明らかであろう。
以下の実施例は非限定的である。
[実施例1 バッチチョクラルスキー法により成長させたインジウムドープ単結晶シリコンインゴット]
従来のバッチチョクラルスキー法によりインジウムドープ単結晶シリコンインゴットを成長させた。200mmより大きい直径にインゴットを成長させ、その後、業界で標準的な方法により200mmの均一な直径に研削した。
ワイヤーソーにより約180μmと約200μmとの間の厚さを有するウェハにインゴットをスライスし、分析用にシードコーンからの長さが様々なものの中からウェハを選択した。ウェハの中心、およびウェハの縁部から6mmにおける抵抗率、ウェハの中心におけるインジウム濃度、ウェハの中心における酸素濃度、ウェハの中心における炭素濃度、および半径方向の抵抗率の変化についてウェハを試験した。DIN50444、SEMI MF723−0307に記載のアービンカーブを用いてインジウム濃度を決定した。これらのデータが以下の表1に与えられる。
Figure 2019041128
[実施例2 バッチチョクラルスキー法により成長させたインジウムドープ単結晶シリコンインゴット]
バッチチョクラルスキー法によりインジウムドープ単結晶シリコンインゴットを成長させた。成長プロセスの間、本明細書に記載の方法により、不活性ガスの流量と内側のチャンバ圧力との比率を調整して、成長インゴット中のインジウムドーパント濃度を制御した。200mmより大きい直径にインゴットを成長させ、その後、業界で標準的な方法により200mmの均一な直径に研削した。
ワイヤーソーにより約180μmと約200μmとの間の厚さを有するウェハにインゴットをスライスし、分析用にシードコーンからの長さが様々なものの中からウェハを選択した。ウェハの中心およびウェハの縁部から6mmにおける抵抗率、ウェハの中心におけるインジウム濃度、ウェハの中心における酸素濃度、ウェハの中心における炭素濃度、および半径方向の抵抗率の変化についてウェハを試験した。DIN50444、SEMI MF723−0307に記載のアービンカーブを用いてインジウム濃度を決定した。これらのデータが以下の表2に与えられる。
Figure 2019041128
[実施例3 バッチチョクラルスキー法により成長させたインジウムドープ単結晶シリコンインゴット]
バッチチョクラルスキー法によりインジウムドープ単結晶シリコンインゴットを成長させた。成長プロセスの間、本明細書に記載の方法により、不活性ガスの流量と内側のチャンバ圧力との比率を調整して、成長インゴット中のインジウムドーパント濃度を制御した。200mmより大きい直径にインゴットを成長させ、その後、業界で標準的な方法により200mmの均一な直径に研削した。
ワイヤーソーにより約180μmと約200μmとの間の厚さを有するウェハにインゴットをスライスし、分析用にシードコーンからの長さが様々なものの中からウェハを選択した。ウェハの中心、およびウェハの縁部から6mmにおける抵抗率、ウェハの中心におけるインジウム濃度、ウェハの中心における酸素濃度、ウェハの中心における炭素濃度、および半径方向の抵抗率の変化についてウェハを試験した。DIN50444、SEMI MF723−0307に記載のアービンカーブを用いてインジウム濃度を決定した。これらのデータが以下の表3に与えられる。
Figure 2019041128
[実施例4 バッチチョクラルスキー法により成長させたインジウムドープ単結晶シリコンインゴット]
バッチチョクラルスキー法によりインジウムドープ単結晶シリコンインゴットを成長させた。成長プロセスの間、本明細書に記載の方法により、不活性ガスの流量と内側のチャンバ圧力との比率を調整して、成長インゴット中のインジウムドーパント濃度を制御した。200mmより大きい直径にインゴットを成長させ、その後、業界で標準的な方法により200mmの均一な直径に研削した。
ワイヤーソーにより約180μmと約200μmとの間の厚さを有するウェハにインゴットをスライスし、分析用にシードコーンからの長さが様々なものの中からウェハを選択した。ウェハの中心、およびウェハの縁部から6mmにおける抵抗率、ウェハの中心におけるインジウム濃度、ウェハの中心における酸素濃度、ウェハの中心における炭素濃度、および半径方向の抵抗率の変化についてウェハを試験した。DIN50444、SEMI MF723−0307に記載のアービンカーブを用いてインジウム濃度を決定した。これらのデータが以下の表4に与えられる。
Figure 2019041128
比較のため、抵抗率とは独立して、SIMSおよびLT−FTIRを用いて各ウェハのインジウムドーパント濃度を測定した。これらのデータが以下の表5に与えられる。
Figure 2019041128
[実施例5 バッチチョクラルスキー法により成長させたインジウムドープ単結晶シリコンインゴットから得られたウェハ]
実施例3に記載の方法により成長させたインゴットから200個のウェハを選択した。ウェハは、156mm±0.5mmの主要寸法の平面対平面の長さを有していた。ウェハの対角寸法は、200mm±0.5mmであった。コーナーの長さは、15.4mm±1mmであった。ウェハの厚さは、200μm±20μmまたは180μm±20μmであった。
200個のウェハの抵抗率は、3.03Ω・cm〜3.5Ω・cmの範囲内であった。ウェハの酸素濃度は、14.9PPMA〜15.4PPMAの範囲内であった。ウェハの寿命は、325μs〜651μsの範囲内であった(5×1014/cmの注入レベルにおける結晶準位(または、結晶場準位、結晶レベル、crystal level)での測定;Sinton BCT400)。
[実施例6 90Ω/sqのエミッタでインプラントされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハの初期状態の試験]
実施例5に記載の方法により準備したインジウムドープウェハから太陽電池セルを作製した。3.5Ω・cmの抵抗率を有するようにウェハを選択し、90Ω/sqのエミッタでインプラントした。
太陽電池セルを測定してそれらの初期状態の特性を決定した。結果が以下の表6に示される。
Figure 2019041128
この実施例の表および以下の実施例は、太陽電池セルを比較するためのいくつかの性能特性を提供する。Vocは開放電圧、すなわち太陽電池セルから得られる最大電圧を示す。FFは太陽電池セルから得られる最大出力である曲線因子を示し、VOCとISC(短絡電流)との積に対する太陽電池セルからの最大出力の比率として定義される。効率は、太陽からの入力エネルギーに対する太陽電池セルからの出力エネルギーの比率として定義される。N因子はダイオードの理想因子を示し、1〜2の範囲であり得る。より1に近い値は、理想的な振る舞いを示す。Rは直列抵抗を示す。RSHはシャント抵抗を示す。
[実施例7 POCL−HNS 65Ω/sqで拡散されたインジウムドープ単結晶シリコンウェハの初期状態の試験]
実施例5に記載の方法により準備したインジウムドープウェハから太陽電池セルを作製した。3.5Ω・cmの抵抗率を有するようにウェハを選択し、POCL−HNS 65のエミッタで拡散した。
太陽電池セルを測定してそれらの初期状態の特性を決定した。結果が以下の表7に示される。
Figure 2019041128
[比較例1 連続チョクラルスキー法により成長させたホウ素ドープ単結晶シリコンインゴット]
連続チョクラルスキー法により成長させたホウ素ドープインゴットから200個のウェハを選択した。ウェハは、156mm±0.5mmの主要寸法の平面対平面の長さを有していた。ウェハの対角寸法は、200mm±0.5mmであった。コーナーの長さは、15.4mm±1mmであった。ウェハの厚さは、200μm±20μmまたは180μm±20μmであった。
200個のホウ素ドープウェハの抵抗率は、約2.4Ω・cmと約2.73Ω・cmとの間であった。ウェハの酸素濃度は、約14.6PPMAであった。ウェハの寿命は、約320μsであった(5×1014/cmの注入レベルにおける結晶準位での測定;Sinton BCT400)。
[比較例2 90Ω/sqのエミッタでインプラントされたホウ素ドープ単結晶シリコンウェハの初期状態の試験]
比較例1に記載の方法により準備したホウ素ドープウェハから太陽電池セルを作製した。2.4Ω・cmの抵抗率を有するようにウェハを選択し90Ω/sqのエミッタでインプラントした。
太陽電池セルを測定してそれらの初期状態の特性を決定した。結果が以下の表8に示される。
Figure 2019041128
[比較例3 POCL−HNS 65Ω/sqで拡散されたホウ素ドープ単結晶シリコンウェハの初期状態の試験]
比較例1に記載の方法により準備したインジウムドープウェハから太陽電池セルを作製した。2.4Ω・cmの抵抗率を有するようにウェハを選択し、POCL−HNS 65のエミッタでインプラントした。
太陽電池セルを測定してそれらの初期状態の特性を決定した。結果が以下の表9に示される。
Figure 2019041128
[実施例8 インジウムドープ単結晶シリコンウェハから作製された太陽電池セルおよびホウ素ドープ単結晶シリコンウェハから作製された太陽電池セルの光誘起劣化試験]
様々な性能特性の太陽電池セルの光誘起劣化を試験するために、実施例6のインジウムドープ単結晶シリコンウェハから作製した太陽電池セルおよび比較例2のホウ素ドープ単結晶シリコンウェハから作製した太陽電池セルを、45℃より低い温度で0.7SUNに相当する太陽光の分光放射照度に24時間曝した。初期の太陽電池セルの性能特性および24時間照射後の太陽電池セルの性能特性が以下の表10に示される。
Figure 2019041128
インジウムドープ単結晶シリコンウェハから作製した太陽電池セルおよびホウ素ドープ単結晶シリコンウェハから作製した太陽電池セル(酸素濃度およびドーパント濃度が厳密に一致するように選択した)について、光誘起劣化の評価を行った。インジウムドープウェハから作製した太陽電池セルは、ホウ素ドープウェハから作製した太陽電池セルと比較して、照明後、大幅に小さい光誘起劣化を示した。より具体的には、インジウムドープウェハから作製した太陽電池セルの効率は、照明後、19%以上のままであり、また、ホウ素ドープセルについての約3%の相対的劣化(約0.6%の絶対的劣化(absolute degradation))と比較して、インジウムドープセルについての相対的劣化は僅か約0.4%(0.08%の絶対的劣化)であった。これらの結果から見ると、インジウムドープセルから作製した太陽電池セルは、ホウ素ドープセルから作製した太陽電池セルより大幅に小さい光誘起劣化を示した。
[実施例9 90〜110Ω/sqのエミッタでインプラントされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハの初期状態の試験]
インジウムドープウェハから太陽電池セルを作製した。3.4Ω・cmの抵抗率を有するようにウェハを選択し、90〜110Ω/sqのエミッタでインプラントした。
太陽電池セルを測定してそれらの初期状態の特性を決定した。結果が以下の表11に示される。
Figure 2019041128
[実施例10 90〜110Ω/sqのエミッタでインプラントされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハの初期状態の試験]
インジウムドープウェハから太陽電池セルを作製した。3.1Ω・cmの抵抗率を有するようにウェハを選択し、90〜110Ω/sqのエミッタでインプラントした。
太陽電池セルを測定してそれらの初期状態の特性を決定した。結果が以下の表12に示される。
Figure 2019041128
[比較例4 90〜110Ω/sqのエミッタでインプラントされたホウ素ドープ単結晶シリコンウェハの初期状態の試験]
ホウ素ドープウェハから太陽電池セルを作製した。2.6Ω・cmの抵抗率を有するようにウェハを選択し、90〜110Ω/sqのエミッタでインプラントした。
太陽電池セルを測定してそれらの初期状態の特性を決定した。結果が以下の表13に示される。
Figure 2019041128
[比較例5 90〜110Ω/sqのエミッタでインプラントされたホウ素ドープ単結晶シリコンウェハの初期状態の試験]
ホウ素ドープウェハから太陽電池セルを作製した。2.5Ω・cmの抵抗率を有するようにウェハを選択し、90〜110Ω/sqのエミッタでインプラントした。
太陽電池セルを測定してそれらの初期状態の特性を決定した。結果が以下の表14に示される。
Figure 2019041128
[実施例11 インジウムドープ単結晶シリコンウェハから作製された太陽電池セルおよびホウ素ドープ単結晶シリコンウェハから作製された太陽電池セルの光誘起劣化試験]
様々な性能特性の太陽電池セルの光誘起劣化を試験するために、実施例9および実施例10のインジウムドープ単結晶シリコンウェハから作製した太陽電池セル並びに比較例4および比較例5のホウ素ドープ単結晶シリコンウェハから作製した太陽電池セルを、45℃より低い温度で0.7SUNに相当する太陽光の分光放射照度に24時間曝した。初期の太陽電池セルの平均の性能特性および24時間照射後の太陽電池セルの平均の性能特性が以下の表15に示される。
Figure 2019041128
インジウムドープ単結晶シリコンウェハから作製した太陽電池セルおよびホウ素ドープ単結晶シリコンウェハから作製した太陽電池セル(酸素濃度およびドーパント濃度が厳密に一致するように選択した)について、光誘起劣化の評価を行った。インジウムドープウェハから作製した太陽電池セルは、ホウ素ドープウェハから作製した太陽電池セルと比較して、照明後、大幅に小さい光誘起劣化を示した。より具体的には、ホウ素ドープセルについての約0.5%の絶対的劣化と比較して、インジウムドープウェハから作製した太陽電池セルの効率は、照明後、19%のままであるか、または19%に極めて近いままであった。これらの結果から見ると、インジウムドープセルから作製した太陽電池セルは、ホウ素ドープセルから作製した太陽電池セルより大幅に小さい光誘起劣化を示した。
[実施例12 インジウムドープ単結晶シリコンウェハから作製された太陽電池セルおよびホウ素ドープ単結晶シリコンウェハから作製された太陽電池セルの少数キャリア寿命についての光誘起劣化の影響]
3つの異なる結晶から3つのグループのウェハを選択した。各グループのウェハは同じセグメントからのものである。各グループには4つのウェハがある。第1グループのウェハは、高寿命のホウ素ドープ連続Czセグメントからスライスした。第2グループのウェハは、平均的な寿命のホウ素ドープ連続Czセグメントからスライスした。第3グループのウェハは、インジウムドープCz結晶からスライスした。
全てのウェハを同時に同じ容器中でエッチングおよび洗浄をした。最初にダメージの除去が見られ、テクスチャエッチング工程により各ウェハから16ミクロン取り除いた。テクスチャエッチング後にウェハを洗浄し、最終のフッ化水素(HF)酸洗浄工程の直後にヨウ素−エタノール溶液でパッシベーションした。ウェハが屋外で6日間ライトソーキングされる(light soaked)前後のヨウ素−エタノールパッシベーションウェハについて寿命測定を行った。注入レベル寿命測定(injection level lifetime measurement)を行うTransientモードでSintonのWTC−120のウェハツールを用いた。屋外でのライトソーキング後、寿命測定を行う前と同じ方法でエッチングおよび洗浄をした。唯一の違いは、ライトソーキング後の各ウェハから約12ミクロンの材料が取り除かれたことだった。
全3グループについての結晶セグメントの寿命および抵抗率が表16に示される。Sinton InstrumentsのBCT−400を用いて、MCD=5×1014cm−3における寿命を測定した。全4つのP01GJ−A4(高寿命、ホウ素ドープ)ウェハについて、6日間の屋外でのライトソーキング前後の注入レベル寿命が図9に示される。全4つのP00PC−C2ウェハ(平均的な寿命、ホウ素ドープ)について、6日間の屋外でのライトソーキング前後の注入レベル寿命が図10に示される。全4つの210T0Nウェハ(インジウムドープ)について、6日間の屋外でのライトソーキング前後の注入レベル寿命が図11に示される。
Figure 2019041128
全12個のウェハの1×1015cm−3の注入レベル(MCD)において測定された少数キャリア寿命の比較が表17に示される。
Figure 2019041128
インジウムドープCzウェハの少数キャリア寿命は、太陽光に6日間暴露した後に劣化しないが、一方、ホウ素ドープCCzウェハの少数キャリア寿命は劣化する。ホウ素ドープシリコンウェハおよびインジウムドープシリコンウェハに関して、少数キャリア寿命が測定可能な性能パラメータであるLID試験は、インジウムドープCzシリコンウェハおよびホウ素ドープCCzシリコンウェハ上に作製された太陽電池セルについての太陽電池セル効率データと対応する。とりわけ、インジウムドープCzウェハ上に作製された太陽電池セルの効率は、光に暴露した後に劣化しないが、一方、ホウ素ドープCCz上に作製された太陽電池セルは光誘起劣化を示す。
シリコン太陽電池セルの効率は、シリコンウェハの少数キャリア寿命に関連する。以下の式は、空間電荷領域において、電荷の再結合がない理想的な半導体ダイオードに関連する。より一般的な式を作ることができるが、理想的なダイオードモデルを用いて全体の関係を明らかにできる。太陽電池セル効率は式9により与えられる。
Figure 2019041128
式9において、Vocは太陽電池セルの開放電圧であり、Iscは短絡電流であり、FFはダイオードの曲線因子であり、Pinは太陽電池セル上の入射照明のパワー密度である。Pinは、AM1.5の太陽光スペクトルについて1kW/mである。
ocは、ベースシリコンの少数キャリア拡散長と強い相関関係がある。理想的なダイオードについての開放電圧の関数は式10に与えられる。
Figure 2019041128
式10において、kはボルツマン定数であり、Tは温度であり、qは電子の電気素量(fundamental charge)、Iは照明に起因して生じる電流、Iはpn接合を仮定した太陽電池セルの飽和電流である。開放電圧は、式11に与えられる太陽電池セルの飽和電流を介して、少数キャリア拡散長と関連付けられる。
Figure 2019041128
式11において、Aは太陽電池セルの面積であり、D、Dはそれぞれ電子および正孔の拡散係数であり、Nはアクセプタドーパント(または、ドーパントアクセプタ、dopant acceptor)の数、Nはドナードーパント(または、ドーパントドナー、dopant donor)の数、L、Lhはそれぞれ電子および正孔の拡散長である。標準的な産業の太陽電池セルにおいては、p型シリコンウェハが用いられ、高濃度にドープされたn型エミッタと接合が形成される。この電子構造のために、式11中の第2項が第1項より著しく小さくなり、無視することができる。第1項中の全ての変数はプロセスにより固定されるか、または電子の拡散長を除いて物理定数である。これはp型材料であるため、Lは少数キャリア拡散長である。このパラメータは結晶完全性の測定として用いられている。それは、少数キャリアが多数キャリアと再結合する前に、少数キャリアが結晶中を進むであろう平均の距離を表す。その値は、金属不純物、結晶欠陥(転位、空孔等)、意図的な不純物(ドーパント)および他の欠陥のような多くの結晶特性により影響される。少数キャリア拡散長は、少数キャリアの拡散係数を介して、少数キャリア寿命と関連付けられる。p型シリコン中の少数キャリアである電子についてのこの関係は、式12に示される。
Figure 2019041128
τは電子の少数キャリア寿命である。
その結果として、より高い少数キャリア寿命を有する材料はより低い飽和電流を有するであろうし、より大きな開放電流および太陽電池セル効率につながる。
より長い少数キャリア拡散長が太陽電池セル効率を改善する他の重要なメカニズムは、式10中のIの項に見ることができる。太陽電池セルの光電流(illuminated current)Iは、式13により与えられる。
Figure 2019041128
Gはシリコンについての電子−正孔対の生成率である。それは、結晶シリコンが光をそのように吸収するかに基づいており、スペクトルに依存する。Wは太陽電池セルの接合部の空乏領域の幅である。他の変数は既に説明した。式13は、空乏領域のいずれか一方の側において、照明に起因する電流が一拡散長以内に主に起こるということを示す。標準的な産業の太陽電池セルにおいて、空乏幅は小さく、0.5ミクロンより小さいと考えることができ、n型拡散エミッタ領域の厚さは空乏幅より小さく、照明に起因する電流発生の活性領域は、p型シリコンウェハ中へ一拡散長であろう。電子−正孔対の再結合率は、p型シリコン中の電子である少数キャリアにより決定されるであろう。このことは、太陽電池セル効率について2つの意味合いを持つ。1つ目は、式10に示されるように、Iを増加することにより、Vocが増加するだろうということである。2つ目は、少数キャリア拡散長が増加することにより、電子−正孔対を活発に生成するであろうシリコンウェハの部分が増加し、短絡電流Iscを増加するであろうということである。
それ故に、少数キャリア拡散長は、また少数キャリア寿命を延ばすことにより、太陽電池セルのベースとして用いられるシリコンウェハの最も重要な材料特性の1つである。太陽電池セルの開放電圧VOCに関して著しい影響を有するものは、結晶完全性の測定である。また、それはベースシリコンウェハの電気的に活性な体積を増加し、太陽電池セルの開放電圧VOCおよび短絡電流ISCに寄与する。最終的に、より長い少数キャリア寿命を有するシリコンウェハは、業界基準の拡散接合スクリーン印刷太陽電池セルのように、シリコンウェハが同じ電子構造である場合、より良好な太陽電池セル効率を有する。それ故に、ホウ素をインジウムで置き換えてウェハの少数キャリア寿命を維持することにより、太陽電池セル効率は照明が原因で劣化しないだろうし、インジウムドープウェハ上に作製された太陽電池セルについては、光に暴露した後の太陽電池セルの効率がより高いだろう。
[実施例13 インジウムドープ単結晶シリコンウェハから作製された太陽電池セルおよび太陽電池モジュール並びにホウ素ドープ単結晶シリコンウェハから作製された太陽電池セルおよび太陽電池モジュールの少数キャリア寿命に関する光誘起劣化の影響の比較試験]
生産ライン機器を用いて(大型の産業用太陽電池セルの製造業者により)太陽電池セルの母集団を作製した。ホウ素ドープ単結晶シリコンウェハおよびインジウムドープ単結晶シリコンウェハ両方の上に太陽電池セルを作製した。Sinton Instruments FCT−400の光電流対電圧測定装置により、最初に太陽電池セルを測定した。ホウ素ドープシリコンウェハ上に作製された27個の太陽電池セルおよびインジウムドープシリコンウェハ上に作製された66個の太陽電池セルを含む合計93個の太陽電池セルを測定した。ホウ素系およびインジウム系の太陽電池セル両方について、初期の太陽電池セル効率は19.1%〜19.2%の間であった。初期の測定後、全93個の太陽電池セルを同時に屋外でライトソーキングした。ミズーリ州セント・ピーターズにおいて、秋のPM12:00から4日後のAM10:00まで、屋外に太陽電池を置くことによりライトソーキングを行った。
加えて、インジウムドープ単結晶シリコンウェハおよびホウ素ドープ単結晶シリコンウェハ上に作製された太陽電池セルから太陽電池モジュールを作製した。インジウムドープ単結晶シリコンウェハから6個のモジュールを作製した。ホウ素ドープ単結晶シリコンウェハから1個の基準モジュールを作製した。標準的なモジュール材料(MEMCシンガポールInc.)を用いてモジュールを作製した。72個の太陽電池セルから各モジュールを製造した。モジュールが約150kWhr/mの全太陽光放射照度に暴露するまで、シンガポールにおいてモジュールを屋外に置くことにより、これらのモジュールをライトソーキングした。太陽電池セルの性能を比較するために、約20kWhr/mの全太陽光放射照度に曝露した後の太陽電池モジュールの性能データを用いた。
ライトソーキング後、Sinton Instruments FCT−400の光電流対電圧測定装置を用いて、全93個の太陽電池セルを測定した。最も関連性のある性能パラメータの測定:太陽電池セル効率、開放電圧、短絡電流および曲線因子が各太陽電池セルの初期値に対して規格化されている。各太陽電池セルの初期値は1である。ライトソーキング後の測定は規格化された劣化を示す。ライトソーキング前後の規格化された太陽電池セル効率、開放電圧、短絡電流および曲線因子がそれぞれ図12、13、14および15に示される。比較のため、太陽電池セルについての同じ性能パラメータも含まれている。
ホウ素ドープシリコンウェハおよびインジウムドープシリコンウェハから作製された太陽電池について、ライトソーキング後の平均の規格化された性能パラメータが以下の表18に示される。図12に示される規格化された太陽電池セル効率は、インジウムドープシリコンウェハ上に作製された太陽電池セルは1%より小さく劣化し、一方、ホウ素ドープシリコンウェハ上に作製された太陽電池セルは2%より大きく劣化することを示す。ホウ素ドープシリコンウェハ上に作製された太陽電池セルの劣化は、インジウムドープシリコンウェハ上に作製された太陽電池セルより著しく大きく、それは全ての性能パラメータ;VOC,ISCおよびFFで起こる。ホウ素ドープシリコンウェハ上に作製された太陽電池セルと比較した、インジウムドープシリコンウェハ上に作製された太陽電池セルとの間の最大の違いは、曲線因子に見られる。これは主に、ライトソーキング後のホウ素ドープシリコンの注入レベル寿命の振る舞いの結果であり、全ての注入レベルにおいて寿命の劇的な低下を示す。
Figure 2019041128
加えて、太陽電池モジュールのLID性能は、太陽電池セルのデータと殆ど同じ振る舞いを示す。唯一の違いは、開放電圧において見ことができる。しかし、より長い太陽光への暴露時間(150kWhr/m)の後、太陽電池セルおよびモジュールの開放電圧のデータは接近する。
量産設備で作られたホウ素ドープシリコンウェハおよびインジウムドープシリコンウェハ上に作製された太陽電池セルは、パーセント相対LIDおよび絶対効率の損失の点からも示すことができる。光誘起劣化による損失を報告するために、太陽電池産業において両方は一般的に用いられる。ホウ素ドープシリコンウェハおよびインジウムドープシリコンウェハ上に作製された太陽電池セルのパーセント相対LIDおよび絶対効率の損失がそれぞれ図16および17に示される。
太陽電池セルの量産ラインで製造された業界基準の拡散接合スクリーン印刷シリコン太陽電池セルの屋外でのライトソーキング試験は、インジウムドープシリコンウェハについての光誘起劣化が、ホウ素ドープシリコンウェハと比較して著しく小さいことを示す。さらに、ホウ素ドープシリコンウェハ上に作製された太陽電池セルの劣化の大きさは著しく、一方、インジウムドープシリコンウェハ上に作製された太陽電池セルにおいては、劣化の程度はほぼ無視できる。同じグループの太陽電池セル(ホウ素ドープシリコンウェハおよびインジウムドープシリコンウェハから作製)から作製された太陽電池モジュールも、単一の太陽電池セルと同様に機能した。インジウムドープシリコンウェハ上に作製された太陽電池セルを含む太陽電池モジュールは、1%より小さい効率の劣化を示し、一方、ホウ素ドープシリコンウェハ上に作製された太陽電池セルを含む太陽電池モジュールは、2%より大きい効率の劣化を示した。
本開示の範囲から逸脱することなく、上述のプロセスにおいて様々な変更を行うことができるため、上述に含まれる全ての事項は例示として解釈され、限定的な意味に解釈されないことを意図する。さらに、本開示またはその実施形態の要素を導入する場合、冠詞「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」および「前記(said)」は、1つ以上の要素が存在することを意味することを意図する。用語「含む(comprising)」、「含む(including)」および「有する(having)」は包括的であり、列挙された要素以外の付加的な要素が存在してよいことを意味することが意図される。
この記載は、ベストモードを含む本発明を開示する実施例、および当該技術分野における任意の当業者が発明を実施すること(任意の装置またはシステムを作製することおよび使用すること、または任意の組み入れられた方法を実行することを含む)も可能にする実施例を用いる。本発明の特許を受けることができる範囲は特許請求の範囲により規定され、当業者が考えつく他の実施例を含んでよい。そのような他の実施例が特許請求の範囲の文言通りの言葉と異ならない構成要素を含む場合、またはそのような他の実施例が特許請求の範囲の文言通りの言葉と実質的ではない違いを有する均等な構成要素を含む場合、そのような他の実施例は、本特許請求の範囲内であることが意図される。
この記載は、ベストモードを含む本発明を開示する実施例、および当該技術分野における任意の当業者が発明を実施すること(任意の装置またはシステムを作製することおよび使用すること、または任意の組み入れられた方法を実行することを含む)も可能にする実施例を用いる。本発明の特許を受けることができる範囲は特許請求の範囲により規定され、当業者が考えつく他の実施例を含んでよい。そのような他の実施例が特許請求の範囲の文言通りの言葉と異ならない構成要素を含む場合、またはそのような他の実施例が特許請求の範囲の文言通りの言葉と実質的ではない違いを有する均等な構成要素を含む場合、そのような他の実施例は、本特許請求の範囲内であることが意図される。

本明細書の開示内容は、以下の態様を含む。
態様1:
チョクラルスキー法により成長させたインゴットからスライスされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハを含み、絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも17%である太陽電池セル。

態様2:
絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも18%である態様1に記載の太陽電池セル。

態様3:
絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも19%である態様1に記載の太陽電池セル。

態様4:
絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも19.5%である態様1に記載の太陽電池セル。

態様5:
絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも20%である態様1に記載の太陽電池セル。

態様6:
絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも20.5%である態様1に記載の太陽電池セル。

態様7:
絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも21%である態様1に記載の太陽電池セル。

態様8:
絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも22%である態様1に記載の太陽電池セル。

態様9:
絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも24%である態様1に記載の太陽電池セル。

態様10:
絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも26%である態様1に記載の太陽電池セル。

態様11:
絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも28%である態様1に記載の太陽電池セル。

態様12:
絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも30%である態様1に記載の太陽電池セル。

態様13:
前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約10Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する態様1に記載の太陽電池セル。

態様14:
前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約5Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する態様1に記載の太陽電池セル。

態様15:
前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約4Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する態様1に記載の太陽電池セル。

態様16:
前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約3Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する態様1に記載の太陽電池セル。

態様17:
前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約1Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する態様1に記載の太陽電池セル。

態様18:
前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約0.5Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する態様1に記載の太陽電池セル。

態様19:
45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、前記太陽電池セルの相対効率が約2%以下劣化する態様1に記載の太陽電池セル。

態様20:
45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、前記太陽電池セルの相対効率が約1%以下劣化する態様1に記載の太陽電池セル。

態様21:
45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、前記太陽電池セルの相対効率が約2%以下劣化する態様1に記載の太陽電池セル。

態様22:
45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、前記太陽電池セルの相対効率が約1%以下劣化する態様1に記載の太陽電池セル。

態様23:
45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.5%以下劣化する態様1に記載の太陽電池セル。

態様24:
45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.2%以下劣化する態様1に記載の太陽電池セル。

態様25:
45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.1%以下劣化する態様1に記載の太陽電池セル。

態様26:
45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.5%以下劣化する態様1に記載の太陽電池セル。

態様27:
45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.2%以下劣化する態様1に記載の太陽電池セル。

態様28:
45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.1%以下劣化する態様1に記載の太陽電池セル。

態様29:
前記インジウムドープウェハが、830nmと1400nmとの間の波長を有する光を、同じ抵抗率のホウ素ドープウェハより多く吸収する態様1に記載の太陽電池セル。

態様30:
チョクラルスキー法により成長させたインゴットからスライスされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハを含み、前記ウェハが約10Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有し、45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、相対効率が約1%以下劣化する太陽電池セル。

態様31:
前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約5Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する態様30に記載の太陽電池セル。

態様32:
前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約4Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する態様30に記載の太陽電池セル。

態様33:
前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約3Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する態様30に記載の太陽電池セル。

態様34:
前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約1Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する態様30に記載の太陽電池セル。

態様35:
前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約0.5Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する態様30に記載の太陽電池セル。

態様36:
45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.5%以下劣化する態様30に記載の太陽電池セル。

態様37:
45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.2%以下劣化する態様30に記載の太陽電池セル。
態様38:
45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.1%以下劣化する態様30に記載の太陽電池セル。

態様39:
45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.5%以下劣化する態様30に記載の太陽電池セル。

態様40:
45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.2%以下劣化する態様30に記載の太陽電池セル。

態様41:
45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.1%以下劣化する態様30に記載の太陽電池セル。

態様42:
前記インジウムドープウェハが、830nmと1400nmとの間の波長を有する光を、同じ抵抗率のホウ素ドープウェハより多く吸収する態様30に記載の太陽電池セル。

態様43:
チョクラルスキー法により成長させたインゴットからスライスされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハを含み、前記ウェハが約10Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有し、45℃より低い温度で太陽光に4時間暴露した後、相対効率が約1%以下劣化する太陽電池セル。

態様44:
中心軸と、前記中心軸に対して略垂直である前面および後面と、前記前面と前記後面との間にあり且つそれらに平行な中心面と、周縁端と、前記中心軸から前記周縁端に伸びる半径Rとを有し:
少なくとも約1×10 15 原子/cm の平均インジウム濃度を含み;
前記インジウム濃度が、少なくとも0.75Rに亘って、約15%以下の半径方向の相対変化を有する、
単結晶シリコンセグメント。

態様45:
前記インジウム濃度が、少なくとも0.95Rに亘って、約15%以下の半径方向の相対変化を有する態様44に記載の単結晶シリコンセグメント。

態様46:
前記インジウム濃度が、少なくとも0.75Rに亘って、約10%以下の半径方向の相対変化を有する態様44に記載の単結晶シリコンセグメント。

態様47:
前記平均インジウム濃度が、約1×10 15 原子/cm と約1×10 17 原子/cm のとの間である態様44に記載の単結晶シリコンセグメント。

態様48:
約11ppmaと約20ppmaとの間の酸素濃度を有する態様44に記載の単結晶シリコンセグメント。

態様49:
約2ppma以下の炭素濃度を有する態様44に記載の単結晶シリコンセグメント。

態様50:
約100μmと約1000μmとの間の厚さと、約50mmと約300mmとの間の2つの主要寸法とを有し:
少なくとも約1×10 15 原子/cm の平均インジウム濃度を含み;
前記インジウム濃度が、前記2つの主要寸法のいずれか一方の長さの少なくとも75%に亘って、約15%以下の変化を有する、
単結晶シリコンウェハ。

態様51:
約120μmと約240μmとの間の厚さと、約100mmと約200mmとの間の2つの主要寸法とを有し、前記インジウム濃度が、前記2つの主要寸法両方の長さの少なくとも75%に亘って、約15%以下の半径方向の相対変化を有する態様50に記載の単結晶シリコンウェハ。

態様52:
前記インジウム濃度が、前記2つの主要寸法両方の長さの少なくとも95%に亘って、約15%以下の半径方向の相対変化を有する態様50に記載の単結晶シリコンウェハ。

態様53:
前記インジウム濃度が、前記2つの主要寸法両方の長さの少なくとも75%に亘って、約10%以下の半径方向の相対変化を有する態様50に記載の単結晶シリコンウェハ。

態様54:
前記平均インジウム濃度が、約1×10 15 原子/cm と約1×10 17 原子/cm のとの間である態様50に記載の単結晶シリコンウェハ。

態様55:
約11ppmaと約20ppmaとの間の酸素濃度を有する態様50に記載の単結晶シリコンウェハ。

態様56:
約2ppma以下の炭素濃度を有する態様50に記載の単結晶シリコンウェハ。

Claims (56)

  1. チョクラルスキー法により成長させたインゴットからスライスされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハを含み、絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも17%である太陽電池セル。
  2. 絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも18%である請求項1に記載の太陽電池セル。
  3. 絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも19%である請求項1に記載の太陽電池セル。
  4. 絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも19.5%である請求項1に記載の太陽電池セル。
  5. 絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも20%である請求項1に記載の太陽電池セル。
  6. 絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも20.5%である請求項1に記載の太陽電池セル。
  7. 絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも21%である請求項1に記載の太陽電池セル。
  8. 絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも22%である請求項1に記載の太陽電池セル。
  9. 絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも24%である請求項1に記載の太陽電池セル。
  10. 絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも26%である請求項1に記載の太陽電池セル。
  11. 絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも28%である請求項1に記載の太陽電池セル。
  12. 絶対的エアマス1.5の下での前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハの表面における太陽光の分光放射照度の変換効率が、少なくとも30%である請求項1に記載の太陽電池セル。
  13. 前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約10Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する請求項1に記載の太陽電池セル。
  14. 前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約5Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する請求項1に記載の太陽電池セル。
  15. 前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約4Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する請求項1に記載の太陽電池セル。
  16. 前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約3Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する請求項1に記載の太陽電池セル。
  17. 前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約1Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する請求項1に記載の太陽電池セル。
  18. 前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約0.5Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する請求項1に記載の太陽電池セル。
  19. 45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、前記太陽電池セルの相対効率が約2%以下劣化する請求項1に記載の太陽電池セル。
  20. 45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、前記太陽電池セルの相対効率が約1%以下劣化する請求項1に記載の太陽電池セル。
  21. 45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、前記太陽電池セルの相対効率が約2%以下劣化する請求項1に記載の太陽電池セル。
  22. 45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、前記太陽電池セルの相対効率が約1%以下劣化する請求項1に記載の太陽電池セル。
  23. 45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.5%以下劣化する請求項1に記載の太陽電池セル。
  24. 45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.2%以下劣化する請求項1に記載の太陽電池セル。
  25. 45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.1%以下劣化する請求項1に記載の太陽電池セル。
  26. 45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.5%以下劣化する請求項1に記載の太陽電池セル。
  27. 45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.2%以下劣化する請求項1に記載の太陽電池セル。
  28. 45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.1%以下劣化する請求項1に記載の太陽電池セル。
  29. 前記インジウムドープウェハが、830nmと1400nmとの間の波長を有する光を、同じ抵抗率のホウ素ドープウェハより多く吸収する請求項1に記載の太陽電池セル。
  30. チョクラルスキー法により成長させたインゴットからスライスされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハを含み、前記ウェハが約10Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有し、45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、相対効率が約1%以下劣化する太陽電池セル。
  31. 前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約5Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する請求項30に記載の太陽電池セル。
  32. 前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約4Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する請求項30に記載の太陽電池セル。
  33. 前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約3Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する請求項30に記載の太陽電池セル。
  34. 前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約1Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する請求項30に記載の太陽電池セル。
  35. 前記インジウムドープ単結晶シリコンウェハが、約0.5Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有する請求項30に記載の太陽電池セル。
  36. 45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.5%以下劣化する請求項30に記載の太陽電池セル。
  37. 45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.2%以下劣化する請求項30に記載の太陽電池セル。
  38. 45℃より低い温度で0.1〜10SUNに相当する光に1〜300時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.1%以下劣化する請求項30に記載の太陽電池セル。
  39. 45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.5%以下劣化する請求項30に記載の太陽電池セル。
  40. 45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.2%以下劣化する請求項30に記載の太陽電池セル。
  41. 45℃より低い温度で0.7SUNに相当する光に24時間暴露した後、前記太陽電池セルの絶対効率が約0.1%以下劣化する請求項30に記載の太陽電池セル。
  42. 前記インジウムドープウェハが、830nmと1400nmとの間の波長を有する光を、同じ抵抗率のホウ素ドープウェハより多く吸収する請求項30に記載の太陽電池セル。
  43. チョクラルスキー法により成長させたインゴットからスライスされたインジウムドープ単結晶シリコンウェハを含み、前記ウェハが約10Ω・cmより小さい平均のバルク抵抗率を有し、45℃より低い温度で太陽光に4時間暴露した後、相対効率が約1%以下劣化する太陽電池セル。
  44. 中心軸と、前記中心軸に対して略垂直である前面および後面と、前記前面と前記後面との間にあり且つそれらに平行な中心面と、周縁端と、前記中心軸から前記周縁端に伸びる半径Rとを有し:
    少なくとも約1×1015原子/cmの平均インジウム濃度を含み;
    前記インジウム濃度が、少なくとも0.75Rに亘って、約15%以下の半径方向の相対変化を有する、
    単結晶シリコンセグメント。
  45. 前記インジウム濃度が、少なくとも0.95Rに亘って、約15%以下の半径方向の相対変化を有する請求項44に記載の単結晶シリコンセグメント。
  46. 前記インジウム濃度が、少なくとも0.75Rに亘って、約10%以下の半径方向の相対変化を有する請求項44に記載の単結晶シリコンセグメント。
  47. 前記平均インジウム濃度が、約1×1015原子/cmと約1×1017原子/cmのとの間である請求項44に記載の単結晶シリコンセグメント。
  48. 約11ppmaと約20ppmaとの間の酸素濃度を有する請求項44に記載の単結晶シリコンセグメント。
  49. 約2ppma以下の炭素濃度を有する請求項44に記載の単結晶シリコンセグメント。
  50. 約100μmと約1000μmとの間の厚さと、約50mmと約300mmとの間の2つの主要寸法とを有し:
    少なくとも約1×1015原子/cmの平均インジウム濃度を含み;
    前記インジウム濃度が、前記2つの主要寸法のいずれか一方の長さの少なくとも75%に亘って、約15%以下の変化を有する、
    単結晶シリコンウェハ。
  51. 約120μmと約240μmとの間の厚さと、約100mmと約200mmとの間の2つの主要寸法とを有し、前記インジウム濃度が、前記2つの主要寸法両方の長さの少なくとも75%に亘って、約15%以下の半径方向の相対変化を有する請求項50に記載の単結晶シリコンウェハ。
  52. 前記インジウム濃度が、前記2つの主要寸法両方の長さの少なくとも95%に亘って、約15%以下の半径方向の相対変化を有する請求項50に記載の単結晶シリコンウェハ。
  53. 前記インジウム濃度が、前記2つの主要寸法両方の長さの少なくとも75%に亘って、約10%以下の半径方向の相対変化を有する請求項50に記載の単結晶シリコンウェハ。
  54. 前記平均インジウム濃度が、約1×1015原子/cmと約1×1017原子/cmのとの間である請求項50に記載の単結晶シリコンウェハ。
  55. 約11ppmaと約20ppmaとの間の酸素濃度を有する請求項50に記載の単結晶シリコンウェハ。
  56. 約2ppma以下の炭素濃度を有する請求項50に記載の単結晶シリコンウェハ。
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