JP2019039957A - 光学フィルタ及びこれを用いた測定装置の校正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造を容易化しつつ、低透過率であって特定の波長領域においては定常の透過率を有することのできる光学フィルタを提供すること、及び、この光学フィルタを用いて、容易に且つ高精度に校正を行うことのできる測定装置の校正方法を提供すること。【解決手段】光学フィルタ1は、光透過性を有する基材2と、基材2の一面に設けられ、第1の波長領域及び第2の波長領域で、同じ透過率で且つ定常な透過率特性を有しつつ、全体の波長領域において光量を低下させる吸収膜3と、基材2の他面に設けられ、第1の波長領域及び第2の波長領域でそれぞれ定常な透過率特性を有する誘電体多層膜4と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、光学フィルタ及びこれを用いた測定装置の校正方法に関する。
近年、例えば農業分野において作物の生育状況を把握するために、作物の葉等に波長の異なる2種類の測定光を照射し、2つの異なる波長の反射率(光量)に基づいて正規化差植生指数(NDVI)を求める植物用センサ装置が知られている(特許文献1参照)。
このような測定対象に測定光を照射し、その反射光に基づいて測定対象の状態を把握する測定装置では、反射光の状態と測定対象物の状態との関連を事前に設定する必要がある。そこで、種々の光学フィルタを使用して、装置の校正が行われる。光学フィルタの種類として、例えば、高波長フィルタ、低波長フィルタ、バンドパスフィルタ、偏向フィルタ、NDフィルタ等がある。
光学フィルタは、その種類に応じて様々な効果を得ることが可能である。例えば、透過する光量を低下させるND(Neutral Density)フィルタと、透過光の波長を選択する機能を有する透過光選択フィルタを組み合わせることで、特定の波長領域の光を得ることのできる光学フィルタが開発されている(特許文献2参照)。
特開2010−54436号公報 特開2006−323259号公報
しかしながら、特許文献1のような植物用センサ装置が受光する反射光は光量が非常に低く、その中の特定の波長領域の光に基づいて測定を行うため、校正に用いる光学フィルタは、低い透過率である必要がある。また、測定時の温度環境や対象物の状態、光学システム(光源・センサなど)の製造のばらつき等を許容するためにも、校正に用いる光学フィルタは、測定に用いる特定の波長を含むある程度幅を持った波長領域において定常な透過率を有する必要がある。
これに対して、特許文献2に記載されているようなNDフィルタは、分光透過率が全く定常的ではなく波長に応じて透過率が大きく変化する。また、NDフィルタは、その厚さによっても透過率が大きく変化するため、異なる波長領域で異なる透過率を実現するNDフィルタを製造するのは困難であるという問題がある。
NDフィルタに限らず、一つのフィルタで、低い透過率を有しつつ特定の波長領域の透過率を定常とすることは設計することは可能であっても、フィルタ作製時の微妙な誤差でも定常性が崩れるため、実際に製造するには非常に高い精度が必要なるという問題がある。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは製造を容易化しつつ、低透過率であって特定の波長領域においては定常の透過率を有することのできる光学フィルタを提供することにある。また、この光学フィルタを用いて、容易に且つ高精度に校正を行うことのできる測定装置の校正方法を提供することにある。
上記した目的を達成するために、本発明に係る光学フィルタでは、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に設けられ、少なくとも2以上の所定の波長領域で、同じ透過率で且つ定常な透過率特性を有しつつ、全体の波長領域において光量を低下させる吸収膜と、前記基材の他面に設けられ、前記2以上の所定の波長領域で、それぞれ定常な透過率特性を有する誘電体多層膜と、を備える。
また、上記光学フィルタとして、前記基材は、前記一面側の第1の基材と、前記他面側の第2の基材とを貼り合わせて構成されていてもよい。
また、上記光学フィルタとして、前記吸収膜及び前記誘電体多層膜における定常な透過率特性は、透過率±0.1%の範囲で定常であるのが好ましい。
また、上記光学フィルタとして、前記誘電体多層膜は、前記2以上の所定の波長領域でそれぞれ異なる透過率で定常な透過率特性を有していてもよい。
または、上記光学フィルタとして、前記誘電体多層膜は、前記誘電体多層膜は、前記2以上の所定の波長領域でそれぞれ同じ透過率で定常な透過率特性を有していてもよい。
また、上述の光学フィルタを用いた測定装置の校正方法としては、測定対象に測定光を照射し、その反射光に基づいて測定対象の状態を測定する測定装置の校正方法であって、前記測定装置の受光部に、光量を低下させ且つ2以上の所定の波長領域で定常な透過率特性を有する光学フィルタを設けた上で、試験体に前記測定光を照射し、その反射光を受光する受光工程と、前記受光工程にて受光した反射光の前記2以上の所定の波長領域における光量比に基づいて校正を行う校正工程と、を備える。
上記手段を用いる本発明に係る光学フィルタによれば、製造を容易化しつつ、低透過率であって特定の波長領域においては定常の透過率を有することができる。また、本発明に係る測定装置の校正方法によれば、この光学フィルタを用いて、容易に且つ高精度に校正を行うことができる。
本発明の実施形態に係る光学フィルタの概略断面図である。 (a)吸収膜、(b)誘電体多層膜、(c)光学フィルタのそれぞれの透過率特性を示す説明図である。 植物用センサ装置の校正方法についての説明図である。 植物用センタ装置に対して3種類の光学フィルタを用いた場合のそれぞれの透過率特性を示す説明図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づき説明する。
図1には本実施形態に係る光学フィルタの概略断面図が示されており、図2には(a)吸収膜、(b)誘電体多層膜、(c)光学フィルタ、それぞれの透過率特性を示す説明図が示されている。これらの図に基づき光学フィルタの構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る光学フィルタ1は、基材2と、基材2の一面に設けられた(光)吸収膜3と、基材2の他面に誘電体多層膜4とを有する。
基材2は、例えば厚さ2mm程度のガラス板であり、後述する吸収膜3及び誘電体多層膜4を保持するための強度を有しており且つ光透過性を有する素材からなる。なお、基材2はガラス板に限られず、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリオレフィン等の有機材料であってもよい。また、基材の強度を向上させるために、これらの材料にガラス繊維やカーボン繊維等を混入させたり、複数貼り合わせた積層体とすることで強度を向上させた複合材であってもよい。
吸収膜3は、金属膜を誘電体膜で挟んだ3層の積層体である。本実施形態の吸収膜3は、金属膜としてニオブ(Nb)を用い、誘電体膜として二酸化ケイ素(SiO)を用いているが、素材はこれに限られるものではない。このように構成された吸収膜3は、入射された光の一部が金属膜によって吸収され、残りの光が金属膜を透過する性質を有するため、全体の波長領域において光量を低下させる機能を有している。
また、特に本実施形態の吸収膜3は、図2(a)に示すように、720〜740nmの第1の波長領域と、800〜820nmの第2の波長領域の2つの波長領域において、同じ約5.90%の透過率で定常な透過率特性を有するように、各膜の厚さ等が設定されている。なお、本実施形態において定常な透過率特性とは、透過率が少なくとも±0.1%の範囲で定常であることをいう。
誘電体多層膜4は、高屈折率の透明誘電体材料からなる誘電体膜と、低屈折率の透明誘電体材料からなる誘電体膜とを交互に16層貼り合わせた積層体である。本実施形態の高屈折率誘電体膜は五酸化ニオブ(Nb)であり、低屈折率誘電体膜は二酸化ケイ素(SiO)である。
誘電体多層膜4は、入射された光が高屈折率誘電体膜と低屈折率誘電体膜の境界で反射を生じる。積層された各層で反射を生じることで、位相が揃った反射光は強め合い、位相が揃わない反射光は打ち消しあう。これにより所定の波長領域の光の透過率を調整している。
特に本実施形態の誘電体多層膜4は、図2(b)に示すように、第2の波長領域では定常に100%に近いの透過率を有する一方で、800nm以下の波長領域において透過率が低下し、特に第1の波長領域においては、約68%の透過率で定常な透過率特性を有するように、各膜の厚さ等が設定されている。
なお、図2(b)では、一点鎖線で吸収膜3の透過率特性も示されているが、図2(b)の透過率のスケールで見ると、吸収膜3は誘電体多層膜4に比べて非常に低い透過率であり、ほぼ一定の透過率特性を有しているように示される。
このように構成された光学フィルタ1は、元々は基材2が図1にて一点鎖線にて示される貼り合わせ面Aを境に一面側の第1の基材2aと他面側の第2の基材2bとが分かれており、吸収膜3を積層した第1の基材2aと、誘電体多層膜4を積層した第2の基材2bとを貼り合わせる形で作製されている。そのため、事前に吸収膜3を積層した第1の基材2aと、誘電体多層膜4を積層した第2の基材2bとを複数作製しておき、図2(a)、(b)に示したような所望の透過率特性を高精度で有している吸収膜3及び誘電体多層膜4を選択して、それらの第1の基材2aと第2の基材2bとを貼り合わせることで、高精度な光学フィルタ1を製造可能である。
そして、吸収膜3及び誘電体多層膜4を有する光学フィルタ1としての透過率は、図2(c)に示すように、主に吸収膜3の機能により全体の波長領域(図2(c)では700〜840nm)において、4〜6%程度の低い透過率を実現している。また、主に誘電体多層膜4の機能により2段階の透過率特性を示しており、特に第1の波長領域では約4.5%、第2の波長領域では約5.9%の定常な透過率特性を有している。
このように、光学フィルタ1は、一つのフィルタとしては製造が困難であった低透過率と定常性を、吸収膜3と誘電体多層膜4との組み合わせにより実現することができている。つまり、吸収膜3においては、段階的な透過率を有する必要はなく、少なくとも第1の波長領域及び第2の波長領域で、同じ透過率で且つ定常な透過率を有しつつ、全体の波長領域において光量を低下させることを実現すればよい。一方、誘電体多層膜4は、全体としての透過率を下げる必要はなく、第1の波長領域と第2の波長領域とで異なる透過率で定常な透過率特性を実現すればよい。このような吸収膜3及び誘電体多層膜4は、容易に製造可能な範囲である。
これにより、一つのフィルタとして製造するよりも容易に且つ高精度に低透過率と定常性を有した光学フィルタ1を製造することができる。
また、特に基材2を第1の基材2a及び第2の基材2bを貼り合わせる形で光学フィルタ1を構成することで、最適な吸収膜3と最適な誘電体多層膜4とを容易に組み合わせることができ、より確実に高精度な光学フィルタ1を製造することができる。さらに、透過率特性の異なる光学フィルタを製造する場合には、吸収膜及び誘電多層膜のいずれか一方を変更するだけで容易に製造できる。
また、吸収膜3及び前記誘電体多層膜4における定常な透過率特性は、透過率±0.1%の範囲で定常とすることで、光学フィルタ1として第1の波長領域及び第2波長領域にて十分な定常性を確保することができる。そして、ある程度の幅(本実施形態では20nm)を持つ第1の波長領域及び第2波長領域にて透過率の定常性を保つことで、当該光学フィルタ1を測定装置の校正等に用いた際にも、測定時の温度環境や対象物の状態、光学フィルタ自体の製造のばらつき等を許容することができる。
また、誘電体多層膜4が、第1の波長領域と第2の波長領域とで異なる透過率で定常な透過率特性を有することで、後述する測定装置の校正方法で使用する際に、一方の波長領域を基準とし、他方の波長領域の光に基づいた校正を行うことができる。
さらに、誘電体多層膜4は、第1の波長領域と第2の波長領域とで同じ透過率で定常な透過率特性を有してもよく、この場合の光学フィルタは、後述する測定装置の校正方法で使用する際に、校正の基準を作成するのに用いることができる。
続いて、上記実施形態の光学フィルタ1を用いた、測定装置の校正方法について説明する。
ここで図3及び図4を参照すると、図3には植物用センサ装置の校正方法についての説明図が示されており、図4には植物用センタ装置に対して3種類の光学フィルタを用いた場合のそれぞれの透過率特性を示す説明図が示されている。以下、これらの図に基づき植物用センサ装置の構成及び、当該装置の校正方法について説明する。
まず植物用センサ装置10は、植物の中でも特に農作物の生育状況を把握するために、例えば、野菜等の農作物に含まれる栄養素の量を測定する装置である。農業に携わる者は、生育状況に関する情報を活用することで、肥料の投与量や投与タイミング等を適切に管理することが可能となる。また、この情報を通信等により他の装置、例えば、肥料散布機に送信することで、肥料の投与を自動で効率的に行うようにすることも可能である。
生育状況に関する情報は、互いに異なる2つの波長を用い、農作物の反射率によって求めることが可能である。具体的には、生育状況測定対象の生育状況を的確に示していると言われている正規化差植生指数{(近赤外波長の反射率−赤波長の反射率)/(近赤外波長の反射率+赤波長の反射率)}を求める。
そこで、植物用センサ装置10は、第1の測定光L1の発光強度のピーク波長を上記第1の波長領域に含まれる赤波長(730nm)、第2の測定光L2のピーク波長を上記第2の波長領域に含まれる近赤外波長(805nm)としている。
具体的には図3に示すように、本実施形態に係る植物用センサ装置10は、第1の測定光L1を発光する第1の発光部11と、第2の測定光L2を発光する第2の発光部12と、第1の測定光L1及び第2の測定光L2が対象物に当たり反射された反射光Rを受光する受光部13と、これら各部の制御を行うとともに農作物の生育状態を解析する制御部14とを有している。
このように構成された植物用センサ装置10は、第1の発光部11から照射する第1の測定光L1、第2の発光部12から照射される第2の測定光L2を、交互に一定の時間及び間隔をもって測定対象である農作物に照射する。
そして、農作物からの反射光は、受光部13で受光され、光電変換された後、デジタル信号に変換されて制御部14に入力される。
制御部14は、取得したデジタル信号をもとに、農作物の生育状況に関する情報の処理を行い、図示しない通信インターフェイスを介して外部の装置(例えば、肥料を投与する装置)に出力する。
このように構成された植物用センサ装置10に対し、例えば製品出荷前に反射光Rと農作物の生育状況との関連付けの設定を行うべく、受光部13に光学フィルタを設けて校正を行う。この校正の際には複数の光学フィルタを用いて行うのが好ましく、本実施形態では第1の光学フィルタ1a、第2の光学フィルタ1b、第3の光学フィルタ1cの3種類を用いる場合について説明する。
各光学フィルタは上述の光学フィルタ1と同じ原理で製造されたものであり、第2の波長領域においてはいずれも透過率が約5.9%で定常性を有している点で共通しているが、主に第1の波長領域の透過率がそれぞれ異なっている。具体的には、図4に示すように、第1の光学フィルタ1aは第1の波長領域と第2の波長領域の透過率が同じ(約5.9%)ものであり、第2の光学フィルタ1bは上述の光学フィルタ1と同じ透過率特性であり、第3の光学フィルタ1cは第2の光学フィルタ1bよりも第1の波長領域の透過率が低い(約3.5%)ものである。
以下に、校正の手順について説明する。
まずは、第1の光学フィルタ1aを受光部13前に設けた状態で、第1の発光部11より第1の測定光L1を試験体Tに照射する。なお、光学フィルタは特に表裏はなく、吸収層側、誘電多層膜側のどちらを受光部13側に設けてもよい。
試験体Tは例えば白色の板であり、当該試験体Tにより反射された反射光Rを第1の光学フィルタ1aを通して、受光部13が受光する(受光工程)。このとき受光される反射光R(以下、反射光R1aとする)は、第1の光学フィルタ1aにより第1の測定光L1の波長に対応している第1の波長領域の透過率で光量が低減される。これにより、制御部14は、第1の発光部11から照射される第1の測定光L1の光量と、受光部13にて受光された反射光R1aの光量から、赤波長の反射率が算出可能となる。
続いて、第2の発光部12より第2の測定光L2を試験体Tに照射し、この反射光R(以下、反射光R1bとする)を第1の光学フィルタ1aを通して、受光部13が受光する(受光工程)。この際受光される反射光Rは、第1の光学フィルタ1aにより第2の測定光L2の波長に対応する第2の波長領域の透過率で光量が低減される。これにより、制御部14は、第2の発光部12から照射される第2の測定光L2の光量と、受光部13にて受光された反射光R1bの光量から、近赤外波長の反射率が算出可能となる。
そして、受光部13にて受光した各反射光R1a、R1bの光量比に基づいて正規化差植生指数を算出し、これに対応する生育状態を校正する(校正工程)。
これと同様に、第2の光学フィルタ1b及び第3の光学フィルタ1cを通しての反射光Rの受光を行い、各反射光Rに基づく正規化差植生指数を算出し、それぞれ対応する生育状態を校正する。
このように、農作物と同程度の光量まで低下させる透過率を有し、且つ生育状況に影響する2つの波長領域において定常な透過率を有する光学フィルタ1a、1b、1cを用いることで、透過率が共通する一方の波長領域(第2の波長領域)を基準として、各波長領域における光量比を求めることができる。このような光量比に基づき、反射光と生育状態との関係についての校正を行うことで、容易且つ高精度な校正を行うことができる。
以上で本発明の一実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、光学フィルタ1は第1の波長領域と第2の波長領域において定常な透過率特性を有しているが、定常な透過率特性を有する所定の波長領域は2つに限られるものではなく、3以上としてもよい。
また、上記実施形態では、植物用センサ装置10についての校正方法について説明したが、本発明の光学フィルタを用いて校正可能な測定装置はこれに限られるものではない。例えば、コンクリートの劣化判定や、部品の良否判定等、測定対象に測定光を照射し、その反射光に基づいて測定対象の状態を把握する測定装置であれば適用可能である。
1、1a、1b、1c 光学フィルタ
2 基材
3 吸収膜
4 誘電体多層膜
10 植物用センサ装置
11 第1の発光部
12 第2の発光部
13 受光部
14 制御部
A 貼り合わせ面
L1 第1の測定光
L2 第2の測定光
R 反射光
T 試験体

Claims (6)

  1. 光透過性を有する基材と、
    前記基材の一面に設けられ、少なくとも2以上の所定の波長領域で、同じ透過率で且つ定常な透過率特性を有しつつ、全体の波長領域において光量を低下させる吸収膜と、
    前記基材の他面に設けられ、前記2以上の所定の波長領域で、それぞれ定常な透過率特性を有する誘電体多層膜と、
    を備える光学フィルタ。
  2. 前記基材は、前記一面側の第1の基材と、前記他面側の第2の基材とを貼り合わせて構成されている請求項1に記載の光学フィルタ。
  3. 前記吸収膜及び前記誘電体多層膜における定常な透過率特性は、透過率±0.1%の範囲で定常である請求項1又は2記載の光学フィルタ。
  4. 前記誘電体多層膜は、前記2以上の所定の波長領域でそれぞれ異なる透過率で定常な透過率特性を有する請求項1から3のいずれか一項に記載の光学フィルタ。
  5. 前記誘電体多層膜は、前記2以上の所定の波長領域でそれぞれ同じ透過率で定常な透過率特性を有する請求項1から3のいずれか一項に記載の光学フィルタ。
  6. 測定対象に測定光を照射し、その反射光に基づいて測定対象の状態を測定する測定装置の校正方法であって、
    前記測定装置の受光部に、光量を低下させ且つ2以上の所定の波長領域で定常な透過率特性を有する光学フィルタを設けた上で、試験体に前記測定光を照射し、その反射光を受光する受光工程と、
    前記受光工程にて受光した反射光の前記2以上の所定の波長領域における光量比に基づいて校正を行う校正工程と、
    を備える測定装置の校正方法。
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