JP2019203867A - 共焦点変位計 - Google Patents
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Abstract
【課題】長期間にわたって高い精度で安定的に計測を行うことが可能な共焦点変位計を提供する。【解決手段】光源により出射された光が蛍光体に吸収され、蛍光体により放出された光が光学部材により色収差が発生しかつ収束された状態で計測対象物に照射される。計測対象物の表面で合焦しつつ反射された光の波長に基づいて計測対象物の変位が算出される光源から出射された一部の光は整形光学系により光束に整形され、光束の一部は光量調整部材126の光量調整領域Rを透過して光検出器により検出される。検出された光に基づいて、光源から出射される光の強度が制御される。光束の光量調整部材126に対する透過率は、光量調整領域Rの任意の位置において、光量調整領域Rにおける光量調整部材126の透光領域の面積の和と遮光領域の面積の和との比により決まる。【選択図】図3
Description
本発明は、広い波長帯域の光を用いた共焦点変位計に関する。
計測対象物の表面の変位を非接触方式により計測する装置として、共焦点変位計が知られている。例えば、特許文献1に記載された共焦点変位計においては、投光部により広い波長帯域の光が生成される。具体的には、光源から出射された狭い波長帯の光が励起光として蛍光体に照射される。蛍光体は、励起光を吸収して蛍光を放出する。蛍光体に吸収されずに透過した励起光と蛍光体からの蛍光とが混合されることにより、広い波長帯域の光が生成される。
生成された光は、複数のレンズを通過することにより、光軸方向に沿って色収差が付与されかつ収束した状態で計測対象物に照射される。計測対象物に照射された光のうち特定の波長を有する光は、計測対象物の表面で合焦して反射されることにより分光部に導かれる。分光部により分光された光は、波長を特定可能に受光部により受光される。受光部において特定された波長に基づいて、所定の基準位置から計測対象物の表面の位置までの距離が計測される。
投光部において、励起光の強度が変化すると、蛍光体により生成される光のスペクトル形状が変化することにより計測値がずれる結果、計測の精度が低下する。したがって、光の強度の安定化が行われることが好ましい。光の強度の安定化は、光の一部を光検出器により検出し、検出された光の強度が一定となるように光源を制御することにより行われる。ここで、広い波長帯域の光を生成するために、蛍光体に照射される光の強度を大きくする必要がある。一方で、制御の応答を高速化するために、光検出器に導かれる光の強度を小さくする必要がある。
光検出器に導かれる光の強度を小さくする方法として、当該光の光路上にND(Neutral Density)フィルタを配置することが考えられる。あるいは、光の一部を反射して光検出器に導くビームスプリッタの反射面に反射防止膜を形成することが考えられる。しかしながら、NDフィルタの遮光特性または反射防止膜の分光特性は経時的に大きく変化する。そのため、NDフィルタまたは反射防止膜を用いる場合には、長期間にわたって高い精度で安定的に計測を行うことができない。
本発明の目的は、長期間にわたって高い精度で安定的に計測を行うことが可能な共焦点変位計を提供することである。
(1)第1の発明に係る共焦点変位計は、共焦点光学系を利用して計測対象物の変位を計測する共焦点計測計であって、光を出射する光源と、光源により出射された光を吸収して光源により出射された光の波長とは異なる波長の光を放出する蛍光体と、蛍光体により放出された光に色収差を発生させるとともに、色収差を有する光を収束させて計測対象物に照射する光学部材と、光学部材により計測対象物に照射された光のうち計測対象物の表面で合焦しつつ反射された光の波長に基づいて計測対象物の変位を算出する変位計測部と、光源から出射された一部の光を受け、光源と蛍光体との間の光路上に配置され、光束を整形する整形光学系と、整形光学系により整形された光束を受け、光束の一部を透過させる光量調整領域を有する光量調整部材と、光量調整部材を透過した光を検出する光検出器と、光検出器により検出された光に基づいて光源から出射される光の強度を制御する第1の制御回路とを備え、光束の光量調整部材に対する透過率は、光量調整領域の任意の位置において、光量調整領域における光量調整部材の透光領域の面積の和と遮光領域の面積の和との比により決まる。
この共焦点変位計においては、光源により出射された光が蛍光体に吸収されることにより、光源により出射された光の波長とは異なる波長の光が放出される。蛍光体により放出された光は、光学部材により色収差が発生しかつ収束された状態で計測対象物に照射される。光学部材により計測対象物に照射された光のうち計測対象物の表面で合焦しつつ反射された光の波長に基づいて変位計測部により計測対象物の変位が算出される。光源から出射された一部の光は、整形光学系により光束に整形される。整形光学系により整形された光束の一部は光量調整領域を透過し、光検出器により検出され、検出された光に基づいて光源から出射される光の強度が第1の制御回路により制御される。
この場合、光量調整領域に導かれた光のうち一部の光のみが光量調整領域を透過し、他の光は光量調整領域により遮光される。したがって、光量調整部材を通過する光の強度が減衰される。そのため、光検出器の応答を高速化しつつ、光源から出射される光の強度を制御することができる。
この構成によれば、光束の光量調整部材に対する透過率は、光量調整領域の任意の位置において、当該光量調整領域における光量調整部材の透光領域の面積の和と遮光領域の面積の和との比という光量調整部材自体の物性値により決まる。そのため、光量調整部材を透過する光の光量は、経時的に変化することなく一定に維持される。これにより、長期間にわたって蛍光体への励起光の強度が一定になるように光源を制御することが可能になる。また、光路上にNDフィルタを配置する場合とは異なり、光源への不必要な反射光が発生することもない。そのため、光源の動作が不安定になることが防止される。これらの結果、長期間にわたって高い精度で安定的に計測を行うことができる。
(2)光束が光量調整領域に照射される領域がずれた場合に、光束が光量調整領域を透過する際の透過率は、領域がずれる前に光束が光量調整領域を透過する際の透過率と略等しくてもよい。この構成によれば、光束が光量調整領域に照射される領域がずれた場合でも、光量調整部材を透過する光の光量は一定に維持される。これにより、より長期間にわたって高い精度で安定的に計測を行うことができる。
(3)第2の発明に係る共焦点変位計は、共焦点光学系を利用して計測対象物の変位を計測する共焦点計測計であって、光を出射する光源と、光源により出射された光を吸収して光源により出射された光の波長とは異なる波長の光を放出する蛍光体と、蛍光体により放出された光に色収差を発生させるとともに、色収差を有する光を収束させて計測対象物に照射する光学部材と、光学部材により計測対象物に照射された光のうち計測対象物の表面で合焦しつつ反射された光の波長に基づいて計測対象物の変位を算出する変位計測部と、光源から出射された一部の光の光路上に配置されかつ一部の光を透過させる光量調整領域を有する光量調整部材と、光量調整部材を透過した光を検出する光検出器と、光検出器により検出された光に基づいて光源から出射される光の強度を制御する第1の制御回路とを備え、光量調整領域は、一部の光の断面を包含するように形成され、二次元状に周期的に配列された複数の第1の領域と、複数の第1の領域を除く第2の領域とを有し、複数の第1の領域の各々の面積は、光量調整領域における一部の光の断面の面積よりも小さく、複数の第1の領域および第2の領域の一方の光透過率は、複数の第1の領域および第2の領域の他方の光透過率よりも高い。
この共焦点変位計においては、光源により出射された光が蛍光体に吸収されることにより、光源により出射された光の波長とは異なる波長の光が放出される。蛍光体により放出された光は、光学部材により色収差が発生しかつ収束された状態で計測対象物に照射される。光学部材により計測対象物に照射された光のうち計測対象物の表面で合焦しつつ反射された光の波長に基づいて変位計測部により計測対象物の変位が算出される。光源から出射された一部の光の光路上に光量調整部材の光量調整領域が配置される。光量調整領域を透過した一部の光は、光検出器により検出され、検出された光に基づいて光源から出射される光の強度が第1の制御回路により制御される。
光量調整領域の複数の第1の領域は、二次元状に周期的に配列される。また、光量調整領域は、一部の光の断面を包含し、複数の第1の領域の各々の面積は光量調整領域における一部の光の断面の面積よりも小さい。この場合、光量調整領域に導かれた光のうち一部の光のみが光量調整領域を透過し、他の光は光量調整領域により遮光される。したがって、光量調整部材を通過する光の強度が減衰される。そのため、光検出器の応答を高速化しつつ、光源から出射される光の強度を制御することができる。
この構成によれば、光量調整部材を透過する光の光量は、経時的に変化することなく一定に維持される。これにより、長期間にわたって蛍光体への励起光の強度が一定になるように光源を制御することが可能になる。また、光路上にNDフィルタを配置する場合とは異なり、光源への不必要な反射光が発生することもない。そのため、光源の動作が不安定になることが防止される。これらの結果、長期間にわたって高い精度で安定的に計測を行うことができる。
(4)光量調整領域の任意の位置における一定面積内に配列された複数の第1の領域の面積の総和は一定であってもよい。この構成によれば、光量調整領域への光の入射位置が経時的に変化した場合でも、光量調整領域を透過する入射光の割合が一定に維持される。これにより、光量調整部材を通過する光の強度が変化することがより確実に防止される。その結果、より長期間にわたって高い精度で安定的に計測を行うことができる。
(5)複数の第1の領域は、同一の形状および同一の面積を有してもよい。この構成によれば、光量調整領域への光の入射位置が経時的に変化した場合でも、光量調整領域を透過する入射光の割合が一定に維持される。これにより、光量調整部材を通過する光の強度が変化することがより確実に防止される。その結果、より長期間にわたって高い精度で安定的に計測を行うことができる。
(6)光量調整部材は、複数の孔を有する遮光部材により構成され、複数の第1の領域は、複数の孔により構成された透光領域であり、第2の領域は、遮光部材の複数の孔を除く部分により形成された遮光領域であってもよい。この場合、光量調整部材の構成を容易にすることができる。
(7)光量調整部材は、複数の遮光膜を有する透光部材により構成され、複数の第1の領域は、複数の遮光膜により構成された遮光領域であり、第2の領域は、透光部材の複数の遮光膜を除く部分により形成された透光領域であってもよい。この場合、光量調整部材の構成を容易にすることができる。
(8)第3の発明に係る共焦点変位計は、共焦点光学系を利用して計測対象物の変位を計測する共焦点変位計であって、光を出射する光源と、光源により出射された光を吸収して光源により出射された光の波長とは異なる波長の光を放出する蛍光体と、蛍光体により放出された光に色収差を発生させるとともに、色収差を有する光を収束させて計測対象物に照射する光学部材と、光学部材により計測対象物に照射された光のうち計測対象物の表面で合焦しつつ反射された光の波長に基づいて計測対象物の変位を算出する変位計測部と、光源から出射される光の一部を検出する光検出器と、光検出器により検出された光に基づいて光源から出射される光の強度を制御する第1の制御回路と、光量調整部材とを備え、光量調整部材は、光検出器と光源との間に設けられ、遮光領域と遮光領域に比べて透過率の高い透光領域とを有し、単位領域当たりの遮光領域と透光領域との比が略一定であり、かつ、照射される光の照射領域に比べて大きい領域を有する光量調整領域を含み、光量調整領域における各々の透光領域は、光の照射領域に比べて十分小さい。
この共焦点変位計においては、光源により出射された光が蛍光体に吸収されることにより、光源により出射された光の波長とは異なる波長の光が放出される。蛍光体により放出された光は、光学部材により色収差が発生しかつ収束された状態で計測対象物に照射される。光学部材により計測対象物に照射された光のうち計測対象物の表面で合焦しつつ反射された光の波長に基づいて変位計測部により計測対象物の変位が算出される。光検出器と光源との間に光量調整部材の光量調整領域が配置される。光量調整領域を透過した一部の光は、光検出器により検出され、検出された光に基づいて光源から出射される光の強度が第1の制御回路により制御される。
光量調整領域は、光の照射領域に比べて大きい領域を有する。また、光量調整領域は、遮光領域と遮光領域に比べて透過率の高い透光領域とを有する。単位領域当たりの遮光領域と透光領域との比は略一定である。光量調整領域における各々の透光領域は、光の照射領域に比べて十分小さい。この場合、光量調整領域に導かれた光のうち一部の光のみが光量調整領域を透過し、他の光は光量調整領域により遮光される。したがって、光量調整部材を通過する光の強度が減衰される。そのため、光検出器の応答を高速化しつつ、光源から出射される光の強度を制御することができる。
この構成によれば、光量調整部材を透過する光の光量は、経時的に変化することなく一定に維持される。これにより、長期間にわたって蛍光体への励起光の強度が一定になるように光源を制御することが可能になる。また、光路上にNDフィルタを配置する場合とは異なり、光源への不必要な反射光が発生することもない。そのため、光源の動作が不安定になることが防止される。これらの結果、長期間にわたって高い精度で安定的に計測を行うことができる。
(9)光量調整領域の面積は、光検出器における光の検出面の面積よりも大きくてもよい。この構成によれば、光量調整領域を透過する光が光検出器の検出面のいずれの部分に入射する場合でも、当該光を一定の割合で減衰させることができる。これにより、光学素子の配置の自由度を向上させることができる。
(10)複数の第1の領域の各々の面積は、光検出器における光の検出面の面積よりも小さくてもよい。この構成によれば、光量調整領域への光の入射位置が光検出器の検出面の範囲内で経時的に変化した場合でも、当該光を一定の割合で減衰させることができる。また、減衰された光を光検出器により確実に検出することができる。これにより、光学素子の配置の自由度を向上させることができる。
(11)共焦点変位計は、光源により出射された光を平行化する第1のレンズと、第1のレンズにより平行化された光を光量調整部材に向かう一部の光と蛍光体に向かう他の一部の光とに分岐するビームスプリッタと、ビームスプリッタにより分岐された他の一部の光を蛍光体に向けて集光させる第2のレンズとをさらに備えてもよい。この場合、光源により出射された光の一部を容易に分岐し、分岐された光を用いて光源から出射される光の強度を制御することができる。
(12)ビームスプリッタはガラスにより形成され、ガラスは、第1のレンズにより平行化された光の一部を光量調整部材に向けて反射するとともに、第1のレンズにより平行化された光の他の部分を蛍光体に向けて透過させてもよい。この場合、安価にかつ簡単な構成で計測に用いられる光の強度を大きくし、制御に用いられる光の強度を小さくすることができる。
(13)第1の制御回路は、光検出器による光の検出結果に基づいて光源をパルス制御してもよい。この場合、光源から出射される光の強度を容易に調整することができる。
(14)共焦点変位計は、光源、蛍光体、光検出器、第1の制御回路および光量調整部材を収容する処理装置と、光学部材を収容するヘッド部をさらに備えてもよい。この場合、光源、蛍光体、光検出器、第1の制御回路および光量調整部材を収容する処理装置と光学部材を収容するヘッド部とが別体的に設けられる。そのため、計測対象物の形状もしくは配置等に応じて適切な色収差を発生させる光学部材または適切な焦点距離を有する光学部材を含むヘッド部を用いることが容易になる。これにより、計測対象物の変位をより容易に計測することができる。
(15)共焦点変位計は、処理装置とヘッド部とを光学的に接続する光ファイバをさらに備えてもよい。この場合、光ファイバにより処理装置とヘッド部との間で容易に光を伝送することができる。
(16)共焦点変位計は、計測対象物により反射された光の強度に基づいて光源から出射される光の強度を制御する第2の制御回路をさらに備えてもよい。この場合、光源から出射される光の強度を一定に維持することができる。
本発明によれば、長期間にわたって高い精度で安定的に計測を行うことができる。
(1)共焦点変位計の基本構成
以下、本発明の一実施の形態に係る共焦点変位計について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る共焦点変位計の構成を示す模式図である。図1に示すように、共焦点変位計500は、処理装置100、計測ヘッド200、導光部300および制御装置400を備える。導光部300は、複数の光ファイバを含み、処理装置100と計測ヘッド200とを光学的に接続する。
以下、本発明の一実施の形態に係る共焦点変位計について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る共焦点変位計の構成を示す模式図である。図1に示すように、共焦点変位計500は、処理装置100、計測ヘッド200、導光部300および制御装置400を備える。導光部300は、複数の光ファイバを含み、処理装置100と計測ヘッド200とを光学的に接続する。
処理装置100は、筐体110、投光部120、分光部130、受光部140、演算処理部150および制御回路160を含む。筐体110は、投光部120、分光部130、受光部140、演算処理部150および制御回路160を収容する。投光部120は、広い波長帯域(例えば500nm〜700nm)の光すなわち複数の波長を有する光を出射可能に構成される。投光部120および制御回路160の詳細な構成については後述する。投光部120により出射された光は、後述する導光部300の光ファイバ311に入力される。
分光部130は、回折格子131および複数(本例では2個)のレンズ132,133を含む。後述するように、投光部120により出射されて計測対象物Sの表面で反射された光の一部が、導光部300の光ファイバ312から出力される。光ファイバ312から出力された光は、レンズ132を通過することにより略平行化され、回折格子131に入射される。本実施の形態においては、回折格子131は反射型の回折格子である。回折格子131に入射された光は、波長ごとに異なる角度で反射するように分光され、レンズ133を通過することにより波長ごとに異なる一次元上の位置に合焦される。
受光部140は、複数の画素が一次元状に配列された撮像素子(一次元ラインセンサ)を含む。撮像素子は、多分割PD(フォトダイオード)、CCD(電荷結合素子)カメラまたはCMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサであってもよいし、他の素子であってもよい。受光部140は、分光部130のレンズ133により形成された波長ごとに異なる複数の合焦位置で撮像素子の複数の画素がそれぞれ光を受光するように配置される。受光部140の各画素からは、受光量に対応するアナログの電気信号(以下、受光信号と呼ぶ。)が出力される。
演算処理部150は、記憶部151および制御部152を含む。また、演算処理部150は、後述する制御回路153をさらに含む。記憶部151は、例えばROM(リードオンリメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)またはハードディスクを含む。記憶部151には、変位計測プログラムが記憶されるとともに、変位計測に用いられる種々のデータが記憶される。制御部152は、例えばCPU(中央演算処理装置)を含む。制御部152は、受光部140により出力される受光信号を取得し、記憶部151に記憶された変位計測プログラムおよびデータに基づいて計測対象物Sの変位計測処理を実行する。
計測ヘッド200は、略軸対称形状(例えば円筒形状)を有する筐体210およびレンズユニット220を含む。筐体210は、レンズユニット220および後述する光ファイバ314を収容する。筐体210の一端に後述するファイバコネクタ330が取り付けられる。光ファイバ314は、筐体210内でファイバコネクタ330に接続される。処理装置100からの光が光ファイバ314から出力され、レンズユニット220に導かれる。
レンズユニット220は、屈折レンズ221、回折レンズ222および対物レンズ223を含む。レンズユニット220に導かれた光は、屈折レンズ221および回折レンズ222を順に通過する。これにより、光軸方向に沿って光に色収差が発生する。対物レンズ223は、色収差が発生した光が計測対象物Sの表面近傍の位置で合焦可能に配置される。
導光部300は、複数(本例では4個)の光ファイバ311〜314、ファイバカプラ320およびファイバコネクタ330を含む。図1の例では、ファイバカプラ320は処理装置100の筐体110に設けられ、ファイバコネクタ330は計測ヘッド200の筐体210に設けられる。本発明はこれに限定されず、ファイバカプラ320は処理装置100の筐体110以外の部分に設けられてもよいし、ファイバコネクタ330は計測ヘッド200の筐体210以外の部分に設けられてもよい。
ファイバカプラ320は、いわゆる1×2型の構成を有し、3個のポート321〜323および本体部324を含む。ポート321,322とポート323とは、本体部324を挟んで対向するように本体部324に接続される。ポート321,322の少なくとも1つのポートに入力された光は、ポート323から出力される。ポート323に入力された光は、ポート321,322の各々から出力される。
ファイバカプラ320のポート321,322には、光ファイバ311,312がそれぞれ接続される。ファイバカプラ320のポート323とファイバコネクタ330とが光ファイバ313により接続される。
この構成によれば、処理装置100の投光部120により出射された光は、光ファイバ311を通してファイバカプラ320のポート321に入力される。ポート321に入力された光は、ポート323から出力され、光ファイバ313を通してファイバコネクタ330に入力される。ファイバコネクタ330に入力された光は、光ファイバ314およびレンズユニット220を通して計測対象物Sに照射される。
計測対象物Sの表面で反射された光の一部は、レンズユニット220および光ファイバ314を通してファイバコネクタ330に入力される。ファイバコネクタ330に入力された光は、光ファイバ313を通してファイバカプラ320のポート323に入力される。ポート323に入力された光は、ポート321,322から出力される。ポート322から出力された光は、光ファイバ312を通して分光部130に導かれる。これにより、変位計測処理が行われる。
制御装置400は、例えばパーソナルコンピュータにより構成され、処理装置100の演算処理部150に接続される。制御装置400は、表示装置401、操作部402、CPU(中央演算処理装置)403およびメモリ404を含む。表示装置401は、例えば液晶ディスプレイパネルまたは有機EL(エレクトロルミネッセンス)パネルを含む。操作部402は、マウス等のポインティングデバイスおよびキーボードを含む。
メモリ404には、変位計測プログラムが記憶されるとともに、変位計測に用いられる種々のデータが記憶される。CPU403は、制御部152から与えられた受光信号を取得し、メモリ404に記憶された変位計測プログラムおよびデータに基づいて計測対象物Sの変位を計測するとともに、その計測結果に関する種々の処理を行う。例えば、CPU403は、計測結果の値を表示装置401に表示する。
(2)投光部
図2は、図1の投光部120の構成を示す模式図である。図2に示すように、投光部120は、光源121、蛍光体122、レンズ123,124、ビームスプリッタ125、光量調整部材126および光検出器127を含む。光源121は、単一波長の光を出射するレーザ光源である。本実施の形態においては、光源121は波長450nm以下の青色領域または紫外領域の光を出射する。
図2は、図1の投光部120の構成を示す模式図である。図2に示すように、投光部120は、光源121、蛍光体122、レンズ123,124、ビームスプリッタ125、光量調整部材126および光検出器127を含む。光源121は、単一波長の光を出射するレーザ光源である。本実施の形態においては、光源121は波長450nm以下の青色領域または紫外領域の光を出射する。
蛍光体122は、青色領域または紫外領域の励起光を吸収し、励起光の波長領域とは異なる波長領域の蛍光を放出する。蛍光体122は、黄色領域の蛍光を放出してもよいし、緑色領域の蛍光を放出してもよいし、赤色領域の蛍光を放出してもよい。また、蛍光体122は、複数の蛍光部材により構成されてもよい。
レンズ123、ビームスプリッタ125およびレンズ124は、光源121と蛍光体122との間にこの順で配置される。光源121により出射された光は、レンズ123を通過することにより整形され、光束になる。なお、整形とは、集光すること、光をわずかに狭めること、光を平行化すること、または光の断面を形成することを意味する。
レンズ123により整形された光束は、ビームスプリッタ125に入射されることにより透過光と反射光とに分岐される。本実施の形態においては、ビームスプリッタ125は蒸着膜が形成されていないガラス板(平面基板)である。この場合、透過光の強度は入射された光の強度の約90%となり、反射光の強度は入射された光の強度の約10%となる。そのため、安価にかつ簡単な構成で計測に用いられる光の強度を大きくし、制御に用いられる光の強度を小さくすることができる。
ビームスプリッタ125からの透過光は、レンズ123を通過し、蛍光体122に向けて励起光として集光される。蛍光体122は、励起光を吸収して蛍光を放出する。ここで、蛍光体122に吸収されずに透過した励起光と蛍光体122からの蛍光とが混合されることにより、広い波長帯域の光が生成される。生成された広い波長帯域の光は、測定光として光ファイバ311に入力される。
計測対象物Sにより反射された測定光は、光ファイバ312を通して分光部130に導かれ、分光部130により分光された後、受光部140により受光される。演算処理部150の制御回路153は、受光部140からの受光信号に基づいて、光源121から出射される光の強度が一定になるように光源121をオンオフ制御する。また、処理装置100には、制御回路153とは別個に、光源121から出射される光の単位時間当たりの強度を制御するための制御回路160が設けられる。
ビームスプリッタ125からの反射光は、光検出器127に導かれる。ここで、高速サンプリング測定を可能にするため、光検出器127として応答性が高い光検出器を用いる必要がある。この場合、光検出器127の許容損失が小さくなる傾向にあるため、光検出器127に導かれる光の光量を所定の値以下にしなければならない。そこで、ビームスプリッタ125と光検出器127との間に光量調整部材126が配置される。
ビームスプリッタ125からの反射光は、光量調整部材126を通過することにより強度が減衰される。光量調整部材126を通過した光は、光検出器127により検出される。制御回路160は、光検出器127による光の検出結果に基づいて光源121に供給される電流をパルス制御する。これにより、光源121から出射される光の単位時間当たりの強度を容易に一定に調整することができる。なお、本実施の形態においては、光源121に供給される電流がパルス制御されるが、他の制御が行われてもよい。
図3は、図2の光量調整部材126の構成を示す図である。図3(a)は光量調整部材126の全体図を示し、図3(b)は図3(a)の光量調整部材126の一部の拡大図を示す。図3(a)に示すように、光量調整部材126は光透過率が小さい遮光部材10により形成される。遮光部材10は、例えば金属材料であってもよい。この場合、遮光部材10の光透過率は約0%である。図3(a)の例においては、遮光部材10は円形状を有するが、これに限定されず、遮光部材10は楕円形状、矩形状または多角形状等の他の形状を有してもよい。
遮光部材10には、図2のビームスプリッタ125からの光(以下、入射光と呼ぶ。)が入射する光量調整領域Rが設けられる。光量調整領域Rは、入射光の光路上に配置される。図3(a)においては、光量調整領域Rにおける入射光の断面Pがドットパターンにより図示されている。なお、本実施の形態においては、光源121により出射された光がビームスプリッタ125の表面および裏面でそれぞれ反射されることにより、光量調整領域Rに2つの入射光が入射する。
光量調整領域Rの面積は、入射光の断面Pの面積よりも大きい。そのため、光量調整領域Rは入射光の断面Pを包含する。図3(a)の例においては、光量調整領域Rは円形状を有するが、これに限定されず、光量調整領域Rは楕円形状、矩形状または多角形状等の他の形状を有してもよい。
図3(b)に示すように、光量調整領域Rには、二次元状に周期的に配列された複数の孔11が形成される。具体的には、複数の孔11は、光量調整領域Rの全体にわたって規則的にかつ均一に分散するように形成される。これにより、光量調整領域Rは、網形状を有する。図3(b)の例においては、孔11は矩形状を有するが、これに限定されず、孔11は円形状、楕円形状または多角形状等の他の形状を有してもよい。
各孔11は、入射光を透過させる透光領域Raとなる。一方、複数の孔11を除く光量調整領域Rの部分は、入射光を透過させない遮光領域Rbとなる。図3(b)では、遮光領域Rbがハッチングにより図示されている。各透光領域Raの光透過率は約100%であり、遮光領域Rbの光透過率は約0%である。
各透光領域Raの面積は、光量調整領域Rにおける入射光の断面Pの面積よりも小さい。そのため、入射光が光量調整領域Rのいずれの部分に入射した場合でも、一部の入射光のみが光量調整領域Rを透過し、他の入射光が光量調整領域Rにより遮光される。したがって、光量調整部材126を通過する光の強度が減衰される。光量調整領域Rにおける透光領域Raの割合を調整することにより、減衰後の光の強度を任意に調整することができる。
入射光(光束)の光量調整部材126に対する光透過率は、光量調整領域Rの任意の位置において、当該光量調整領域Rにおける光量調整部材126の透光領域Raの面積の和と遮光領域Rbの面積の和との比により決まる。すなわち、入射光の光量調整部材126に対する光透過率は、光量調整部材126自体の物性値により決まる。
本実施の形態においては、複数の透光領域Raは、同一の形状および同一の面積を有する。この場合、光量調整領域Rの任意の位置における一定面積内に配列された複数の透光領域Raの面積の総和は略一定である。これにより、図3(a)に太い矢印で示すように、光量調整領域Rにおける入射光の入射位置(入射光の断面Pの位置)が経時的に変化した場合でも、光量調整領域Rを透過する入射光の割合が一定に維持される。その結果、光量調整部材126を通過する光の強度が変化することが防止される。
図3(b)の例では、複数の透光領域Raは、同一の形状および同一の面積を有するが、本発明はこれに限定されない。光量調整領域Rの任意の位置における一定面積内に配列された複数の透光領域Raの面積の総和が略一定である限り、複数の透光領域Raは、同一の形状を有さなくてもよく、同一の面積を有さなくてもよい。
光量調整領域Rの面積は、光検出器127における光の検出面の面積よりも大きいことが好ましい。この構成によれば、光量調整領域Rを透過する光が光検出器127の検出面のいずれの部分に入射する場合でも、当該光を一定の割合で減衰させることができる。これにより、投光部120における光学素子の配置の自由度を向上させることができる。
また、各透光領域Raの面積は、光検出器127の検出面の面積よりも小さいことが好ましい。この構成によれば、光量調整領域Rにおける入射光の入射位置が光検出器127の検出面の範囲内で経時的に変化した場合でも、当該光を一定の割合で減衰させることができる。また、減衰された光を光検出器127により確実に検出することができる。これにより、投光部120における光学素子の配置の自由度を向上させることができる。
(3)共焦点変位計の動作原理
図4は、共焦点変位計500の動作原理を説明するための図である。図4に示すように、光ファイバ314は、コア310aおよびクラッド310bを含む。コア310aはクラッド310bにより被覆される。コア310aの一端部に入力された光は、コア310aの他端部から出力される。なお、図1の光ファイバ311〜313も光ファイバ314と同様の構成を有する。コア310aの直径は、200μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましい。
図4は、共焦点変位計500の動作原理を説明するための図である。図4に示すように、光ファイバ314は、コア310aおよびクラッド310bを含む。コア310aはクラッド310bにより被覆される。コア310aの一端部に入力された光は、コア310aの他端部から出力される。なお、図1の光ファイバ311〜313も光ファイバ314と同様の構成を有する。コア310aの直径は、200μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましい。
光ファイバ314から出力された光は、屈折レンズ221および回折レンズ222を通過する。これにより、光に色収差が発生する。色収差が発生した光は、対物レンズ223を通過することにより波長ごとに異なる位置で合焦する。例えば、波長が長い光は対物レンズ223に近い位置で合焦し、波長が短い光は対物レンズ223から遠い位置で合焦する。対物レンズ223に最も近い合焦位置P1と対物レンズ223から最も遠い合焦位置P2との間の範囲が計測範囲MRとなる。本例では、屈折レンズ221は凸型を有し、回折レンズ222は凹型を有する。この場合、光に発生する色収差が大きくなる。これにより、計測範囲MRを大きくすることができる。
計測範囲MRに計測対象物Sの表面が存在する場合には、対物レンズ223を通過した光は、計測対象物Sの表面に照射された後、当該表面により広範囲に反射される。ここで、本実施の形態においては、光ファイバ314の先端部分は、微小なピンホールを有する空間フィルタとして機能する。したがって、計測対象物Sの表面で反射された光のほとんどは、光ファイバ314に入力されない。
一方、計測対象物Sの表面の位置で合焦した特定の波長を有する光は、当該表面で反射されることによりレンズユニット220を通過し、光ファイバ314のコア310aの先端部分に入力される。光ファイバ314に入力された光の波長は、計測距離を示す。ここで、計測距離とは、所定の基準位置RPから計測対象物Sの表面の位置までの距離である。なお、本例では、基準位置RPは計測対象物Sに最も近い筐体210の端部の位置である。
光ファイバ314に入力された光は、図1の処理装置100に導かれ、回折格子131により分光されるとともにレンズ133により波長ごとに異なる位置に合焦される。受光部140の複数の画素は、波長ごとに異なる複数の光の合焦位置にそれぞれ配置される。そのため、受光部140の各画素は、当該画素に対応付けられた波長の光を受光し、受光信号を出力する。
図1の演算処理部150の記憶部151には、受光部140の画素の位置と、受光信号の波形におけるピークの波長と、計測距離との換算式が予め記憶されている。演算処理部150の制御部152は、受光信号を出力する画素の位置を特定するとともに、特定された画素の位置および記憶部151に記憶された換算式に基づいて受光信号の波形におけるピークの波長および計測距離を順次算出する。これにより、計測対象物Sの厚み、距離または変位を計測することができる。
本実施の形態においては、処理装置100と計測ヘッド200とが別体的に設けられる。そのため、計測対象物Sの形状もしくは配置等に応じて適切な色収差を発生させるレンズユニット220または適切な焦点距離を有するレンズユニット220を含む計測ヘッド200を用いることが容易になる。これにより、計測対象物Sの変位をより容易に計測することができる。
(4)効果
本実施の形態に係る共焦点変位計500においては、光源121により出射された光が蛍光体122に吸収されることにより、光源121により出射された光の波長とは異なる波長の光が放出される。蛍光体122により放出された光は、レンズユニット220により色収差が発生しかつ収束された状態で計測対象物Sに照射される。レンズユニット220により計測対象物Sに照射された光のうち計測対象物Sの表面で合焦しつつ反射された光の波長に基づいて演算処理部150により計測対象物Sの変位が算出される。
本実施の形態に係る共焦点変位計500においては、光源121により出射された光が蛍光体122に吸収されることにより、光源121により出射された光の波長とは異なる波長の光が放出される。蛍光体122により放出された光は、レンズユニット220により色収差が発生しかつ収束された状態で計測対象物Sに照射される。レンズユニット220により計測対象物Sに照射された光のうち計測対象物Sの表面で合焦しつつ反射された光の波長に基づいて演算処理部150により計測対象物Sの変位が算出される。
光源121から出射された一部の光の光路上に光量調整部材126の光量調整領域Rが配置される。光量調整領域Rは、複数の透光領域Raと、複数の透光領域Raを除く遮光領域Rbを有する。光量調整領域Rを透過した一部の光は、光検出器127により検出され、検出された光に基づいて光源121から出射される光の強度が制御回路160により制御される。
ここで、光量調整領域Rの複数の透光領域Raは、二次元状に周期的に配列される。また、光量調整領域Rは、一部の光の断面を包含し、複数の透光領域Raの各々の面積は光量調整領域Rにおける一部の光の断面の面積よりも小さい。この場合、光量調整領域Rへの入射光のうち一部の入射光のみが透光領域Raを透過し、他の入射光は遮光領域Rbにより遮光される。したがって、光量調整部材126を通過する光の強度が減衰される。そのため、光検出器127の応答を高速化しつつ、光源121から出射される光の強度を制御することができる。
この構成によれば、光量調整部材126を透過する光の光量は、経時的に変化することなく一定に維持される。これにより、長期間にわたって蛍光体122への励起光の強度が一定になるように光源121を制御することが可能になる。また、光路上にND(Neutral Density)フィルタを配置する場合とは異なり、光源121への不必要な反射光が発生することもない。そのため、光源121の動作が不安定になることが防止される。これらの結果、長期間にわたって高い精度で安定的に計測を行うことができる。
また、光量調整部材126は、素ガラスまたは金属部材により製造することができる。そのため、光量調整部材126の熱による劣化および経時劣化をNDフィルタよりも小さくすることができる。さらに、光量調整部材126は、NDフィルタよりも安価で製造することができる。そのため、共焦点変位計500の製造コストを低減することができる。
(5)他の実施の形態
(a)上記実施の形態において、光量調整部材126の光量調整領域Rは、複数の透光領域Raと、複数の透光領域Raを除く遮光領域Rbとを有するが、本発明はこれに限定されない。光量調整部材126の光量調整領域Rは、複数の遮光領域Rbと、複数の遮光領域Rbを除く透光領域Raとを有してもよい。すなわち、図3(a),(b)における透光領域Raと遮光領域Rbとの位置関係が反転していてもよい。
(a)上記実施の形態において、光量調整部材126の光量調整領域Rは、複数の透光領域Raと、複数の透光領域Raを除く遮光領域Rbとを有するが、本発明はこれに限定されない。光量調整部材126の光量調整領域Rは、複数の遮光領域Rbと、複数の遮光領域Rbを除く透光領域Raとを有してもよい。すなわち、図3(a),(b)における透光領域Raと遮光領域Rbとの位置関係が反転していてもよい。
図5は、他の実施の形態における光量調整部材126の構成を示す図である。図5(a)は光量調整部材126の全体図を示し、図5(b)は図5(a)の光量調整部材126の一部の拡大図を示す。図5(a)に示すように、光量調整部材126は光透過率が大きい透光部材20により形成される。透光部材20は、例えばガラス材料であってもよい。この場合、透光部材20の光透過率は90%以上であり、好ましくは約100%である。図5(a)においては、光量調整領域Rにおける入射光の断面Pがドットパターンにより図示されている。
図5(b)に示すように、光量調整領域Rには、二次元状に周期的に配列された複数の遮光膜21が形成される。遮光膜21は、例えばフォトリソグラフィ技術により形成することができる。各遮光膜21は、入射光を透過させない遮光領域Rbとなる。一方、複数の遮光膜21を除く光量調整領域Rの部分は、入射光を透過させる透光領域Raとなる。図5(b)では、遮光領域Rbがハッチングにより図示されている。各遮光領域Rbの光透過率は約0%であり、透光領域Raの光透過率は90%以上(好ましくは約100%)である。
各遮光領域Rbの面積は、光量調整領域Rにおける入射光の断面Pの面積よりも小さい。そのため、入射光が光量調整領域Rのいずれの部分に入射した場合でも、一部の入射光のみが光量調整領域Rを透過し、他の入射光が光量調整領域Rにより遮光される。したがって、光量調整部材126を通過する光の強度が減衰される。光量調整領域Rにおける遮光領域Rbの割合を調整することにより、減衰後の光の強度を任意に調整することができる。
(b)上記実施の形態において、光量調整領域Rの任意の位置における一定面積内に配列された複数の透光領域Raの面積の総和は略一定であるが、本発明はこれに限定されない。光量調整領域Rにおける入射光の入射位置が経時的に変化しない場合には、光量調整領域Rの任意の位置における一定面積内に配列された複数の透光領域Raの面積の総和は略一定でなくてもよい。
(c)上記実施の形態において、透光領域Raの光透過率は90%以上(好ましくは約100%)であり、遮光領域Rbの光透過率は約0%であるが、本発明はこれに限定されない。透光領域Raの光透過率が遮光領域Rbの光透過率よりも大きい限り、透光領域Raの光透過率は90%よりも小さくてもよいし、遮光領域Rbの光透過率は0%よりも大きくてもよい。
(d)上記実施の形態において、共焦点変位計500は導光部300を含み、処理装置100と計測ヘッド200とが導光部300により光学的に接続されるが、本発明はこれに限定されない。共焦点変位計500は導光部300を含まず、処理装置100と計測ヘッド200とがミラーおよびハーフミラー等の光学素子により光学的に接続されてもよい。
(e)上記実施の形態において、処理装置100と計測ヘッド200とが別体として構成されるが、本発明はこれに限定されない。処理装置100と計測ヘッド200とが一体的に構成されてもよい。
(f)上記実施の形態において、光源121はレーザ光源であるが、本発明はこれに限定されない。帯域通過フィルタ等と組み合わせて単一波長の光を励起光として生成可能である場合には、光源121は水銀ランプ等の他の光源であってもよい。
(g)上記実施の形態において、ビームスプリッタ125は蒸着膜が形成されていない平面基板であるが、本発明はこれに限定されない。ビームスプリッタ125は、蒸着膜が形成されたビームスプリッタであってもよい。あるいは、ビームスプリッタ125は偏光ビームスプリッタであってもよい。
(h)上記実施の形態において、分光部130の回折格子131は反射型を有するが、本発明はこれに限定されない。回折格子131は透過型を有してもよい。この場合、回折格子131に入射された光は、波長ごとに異なる角度で透過するように分光される。回折格子131により分光された光は、レンズ133を通過することにより波長ごとに異なる受光部140の画素の位置に合焦される。
(i)上記実施の形態において、レンズユニット220は屈折レンズ221および回折レンズ222を含むが、本発明はこれに限定されない。レンズユニット220は、屈折レンズ221および回折レンズ222の一方または両方を含まなくてもよい。また、レンズユニット220は、屈折レンズ221および回折レンズ222に代えてダブレットレンズを含んでもよい。
(j)上記実施の形態において、連続的な波長を有する波長500nm〜700nmの光が生成されるように蛍光体122が構成されるが、本発明はこれに限定されない。連続的な波長を有する他の波長帯域の光が生成されるように蛍光体122が構成されてもよい。例えば、連続的な波長を有する赤外領域の光または連続的な波長を有する紫外領域の光が生成されるように蛍光体122が構成されてもよい。
(6)請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
上記実施の形態では、計測対象物Sが計測対象物の例であり、共焦点変位計500が共焦点計測計の例であり、光源121が光源の例であり、蛍光体122が蛍光体の例であり、レンズユニット220が光学部材の例である。演算処理部150が変位計測部の例であり、レンズ123が整形光学系の例であり、光検出器127が光検出器の例であり、制御回路160,153がそれぞれ第1および第2の制御回路の例であり、光量調整領域Rが光量調整領域の例であり、光量調整部材126が光量調整部材の例である。
遮光部材10が遮光部材の例であり、孔11が孔の例であり、透光領域Raが透光領域の例であり、遮光領域Rbが遮光領域の例であり、透光部材20が透光部材の例であり、遮光膜21が遮光膜の例である。レンズ123,124がそれぞれ第1および第2のレンズの例であり、ビームスプリッタ125がビームスプリッタの例であり、処理装置100が処理装置の例であり、計測ヘッド200がヘッド部の例であり、導光部300が光ファイバの例である。
図3(b)においては、透光領域Raが第1の領域の例であり、遮光領域Rbが第2の領域の例である。図5(b)においては、遮光領域Rbが第1の領域の例であり、透光領域Raが第2の領域の例である。
10…遮光部材,11…孔,20…透光部材,21…遮光膜,100…処理装置,110,210…筐体,120…投光部,121…光源,122…蛍光体,123,124,132,133…レンズ,125…ビームスプリッタ,126…光量調整部材,127…光検出器,130…分光部,131…回折格子,140…受光部,150…演算処理部,151…記憶部,152…制御部,153,160…制御回路,200…計測ヘッド,220…レンズユニット,221…屈折レンズ,222…回折レンズ,223…対物レンズ,300…導光部,310a…コア,310b…クラッド,311〜314…光ファイバ,320…ファイバカプラ,321〜323…ポート,324…本体部,330…ファイバコネクタ,400…制御装置,401…表示装置,402…操作部,403…CPU,404…メモリ,500…共焦点変位計,MR…計測範囲,P…断面,P1,P2…合焦位置,R…光量調整領域,Ra…透光領域,Rb…遮光領域,RP…基準位置,S…計測対象物
Claims (16)
- 共焦点光学系を利用して計測対象物の変位を計測する共焦点計測計であって、
光を出射する光源と、
前記光源により出射された光を吸収して前記光源により出射された光の波長とは異なる波長の光を放出する蛍光体と、
前記蛍光体により放出された光に色収差を発生させるとともに、色収差を有する光を収束させて前記計測対象物に照射する光学部材と、
前記光学部材により前記計測対象物に照射された光のうち前記計測対象物の表面で合焦しつつ反射された光の波長に基づいて前記計測対象物の変位を算出する変位計測部と、
前記光源から出射された一部の光を受け、前記光源と前記蛍光体との間の光路上に配置され、光束を整形する整形光学系と、
前記整形光学系により整形された前記光束を受け、前記光束の一部を透過させる光量調整領域を有する光量調整部材と、
前記光量調整部材を透過した光を検出する光検出器と、
前記光検出器により検出された光に基づいて前記光源から出射される光の強度を制御する第1の制御回路とを備え、
前記光束の前記光量調整部材に対する透過率は、前記光量調整領域の任意の位置において、前記光量調整領域における前記光量調整部材の透光領域の面積の和と遮光領域の面積の和との比により決まる、共焦点変位計。 - 前記光束が前記光量調整領域に照射される領域がずれた場合に、前記光束が前記光量調整領域を透過する際の透過率は、領域がずれる前に前記光束が前記光量調整領域を透過する際の透過率と略等しい、請求項1記載の共焦点変位計。
- 共焦点光学系を利用して計測対象物の変位を計測する共焦点計測計であって、
光を出射する光源と、
前記光源により出射された光を吸収して前記光源により出射された光の波長とは異なる波長の光を放出する蛍光体と、
前記蛍光体により放出された光に色収差を発生させるとともに、色収差を有する光を収束させて前記計測対象物に照射する光学部材と、
前記光学部材により前記計測対象物に照射された光のうち前記計測対象物の表面で合焦しつつ反射された光の波長に基づいて前記計測対象物の変位を算出する変位計測部と、
前記光源から出射された一部の光の光路上に配置されかつ前記一部の光を透過させる光量調整領域を有する光量調整部材と、
前記光量調整部材を透過した光を検出する光検出器と、
前記光検出器により検出された光に基づいて前記光源から出射される光の強度を制御する第1の制御回路とを備え、
前記光量調整領域は、前記一部の光の断面を包含するように形成され、二次元状に周期的に配列された複数の第1の領域と、前記複数の第1の領域を除く第2の領域とを有し、
前記複数の第1の領域の各々の面積は、前記光量調整領域における前記一部の光の断面の面積よりも小さく、
前記複数の第1の領域および前記第2の領域の一方の光透過率は、前記複数の第1の領域および前記第2の領域の他方の光透過率よりも高い、共焦点変位計。 - 前記光量調整領域の任意の位置における一定面積内に配列された複数の第1の領域の面積の総和は一定である、請求項3記載の共焦点変位計。
- 前記複数の第1の領域は、同一の形状および同一の面積を有する、請求項3または4記載の共焦点変位計。
- 前記光量調整部材は、複数の孔を有する遮光部材により構成され、
前記複数の第1の領域は、前記複数の孔により構成された透光領域であり、
前記第2の領域は、前記遮光部材の前記複数の孔を除く部分により形成された遮光領域である、請求項3〜5のいずれか一項に記載の共焦点変位計。 - 前記光量調整部材は、複数の遮光膜を有する透光部材により構成され、
前記複数の第1の領域は、前記複数の遮光膜により構成された遮光領域であり、
前記第2の領域は、前記透光部材の前記複数の遮光膜を除く部分により形成された透光領域である、請求項3〜5のいずれか一項に記載の共焦点変位計。 - 共焦点光学系を利用して計測対象物の変位を計測する共焦点変位計であって、
光を出射する光源と、
前記光源により出射された光を吸収して前記光源により出射された光の波長とは異なる波長の光を放出する蛍光体と、
前記蛍光体により放出された光に色収差を発生させるとともに、色収差を有する光を収束させて前記計測対象物に照射する光学部材と、
前記光学部材により前記計測対象物に照射された光のうち前記計測対象物の表面で合焦しつつ反射された光の波長に基づいて前記計測対象物の変位を算出する変位計測部と、
前記光源から出射される光の一部を検出する光検出器と、
前記光検出器により検出された光に基づいて前記光源から出射される光の強度を制御する第1の制御回路と、
光量調整部材とを備え、
前記光量調整部材は、前記光検出器と前記光源との間に設けられ、遮光領域と前記遮光領域に比べて透過率の高い透光領域とを有し、単位領域当たりの遮光領域と透光領域との比が略一定であり、かつ、照射される光の照射領域に比べて大きい領域を有する光量調整領域を含み、前記光量調整領域における各々の透光領域は、前記光の照射領域に比べて十分小さい光量調整部材とを備える、共焦点変位計。 - 前記光量調整領域の面積は、前記光検出器における光の検出面の面積よりも大きい、請求項3〜8のいずれか一項に記載の共焦点変位計。
- 前記複数の第1の領域の各々の面積は、前記光検出器における光の検出面の面積よりも小さい、請求項3〜7のいずれか一項に記載の共焦点変位計。
- 前記光源により出射された光を平行化する第1のレンズと、
前記第1のレンズにより平行化された光を前記光量調整部材に向かう前記一部の光と前記蛍光体に向かう他の一部の光とに分岐するビームスプリッタと、
前記ビームスプリッタにより分岐された前記他の一部の光を前記蛍光体に向けて集光させる第2のレンズとをさらに備える、請求項3〜10のいずれか一項に記載の共焦点変位計。 - 前記ビームスプリッタはガラスにより形成され、
前記ガラスは、前記第1のレンズにより平行化された光の一部を前記光量調整部材に向けて反射するとともに、前記第1のレンズにより平行化された光の他の部分を前記蛍光体に向けて透過させる、請求項11記載の共焦点変位計。 - 前記第1の制御回路は、前記光検出器による光の検出結果に基づいて前記光源をパルス制御する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の共焦点変位計。
- 前記光源、前記蛍光体、前記光検出器、前記第1の制御回路および前記光量調整部材を収容する処理装置と、
前記光学部材を収容するヘッド部をさらに備える、請求項1〜13のいずれか一項に記載の共焦点変位計。 - 前記処理装置と前記ヘッド部とを光学的に接続する光ファイバをさらに備える、請求項14記載の共焦点変位計。
- 前記計測対象物により反射された光の強度に基づいて前記光源から出射される光の強度を制御する第2の制御回路をさらに備える、請求項1〜15のいずれか一項に記載の共焦点変位計。
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