JP2019038966A - シール材 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の課題は、耐炎性、遮煙性及び施工性に優れるシール材を提供することである。
1.無機繊維を含む多孔体からなるシール材であって、
圧縮率30%で圧縮した際の、前記多孔体の以下のBiesの式から求めた流れ抵抗が2,870,000Ns/m4以上であるシール材。
σ=3.19×10−9×ρ1.53×d−2
(式中、σは流れ抵抗[Ns/m4]、ρは前記多孔体の圧縮率30%で圧縮した際の嵩密度[kg/m3]、dは前記無機繊維の平均繊維径[m]である。)
2.前記多孔体の圧縮率30%で圧縮した際の嵩密度が10〜281kg/m3であり、
前記無機繊維の平均繊維径が0.2〜2.5μmである1記載のシール材。
3.無機繊維を含む多孔体からなるシール材であって、
前記多孔体の圧縮率30%で圧縮した際の嵩密度が10〜75kg/m3であり、
前記無機繊維の平均繊維径が0.1〜1.0μmであるシール材。
4.前記多孔体の圧縮率30%で圧縮した際の圧縮応力が5,000N/m2以下である1〜3のいずれか記載のシール材。
5.前記多孔体の圧縮率30%で圧縮した際の空気の漏れ量が0.20m3/min/m2以下である1〜4のいずれか記載のシール材。
6.前記多孔体が、気孔であるセルとそれを囲むセル壁が多数連なった構造であり、前記セル壁は無機繊維から構成される1〜5のいずれか記載のシール材。
7.前記多孔体の500℃3時間加熱前後の重量変化率が5%以下である1〜6のいずれか記載のシール材。
8.前記多孔体を圧縮率30%で圧縮した後168時間静置後の復元率が90%以上である1〜7のいずれか記載のシール材。
σ=3.19×10−9×ρ1.53×d−2
(式中、σは流れ抵抗[Ns/m4]、ρは多孔体の圧縮率30%で圧縮した際の嵩密度[kg/m3]、dは多孔体を形成する無機繊維の平均繊維径[m]である。)
ここで、圧縮率30%は圧縮施工された状態を想定している。
上記の式は、Bies,D.A.,Hansen,C.H.,"Flow resistance information for acoustical design",Applied Acoustics,13(1980)357-391に記載されている。
このような流れ抵抗により遮煙性が高まる。好ましくは3,500,000Ns/m4以上、より好ましくは5,000,000Ns/m4以上である。上限は、通常20,000,000Ns/m4以下である。
多孔体に用いる無機繊維の平均繊維径は、好ましくは0.1〜2.5μmであり、より好ましくは0.15〜1.0μmである。例えば0.2〜0.8μm又は0.2〜0.5μmとできる。
嵩密度と平均繊維径が上記の範囲であると流れ抵抗を2,870,000Ns/m4以上に調整しやすい。
さらに、圧縮施工後、168時間(1週間)静置後の復元率は好ましくは70%以上であり、より好ましくは90%以上である。
このような圧縮応力と復元率を有することにより、施工性と遮煙性が高まる。
生理食塩水溶解率は、例えば、次のようにして測定される。すなわち、先ず、無機繊維を200メッシュ以下に粉砕して調製された試料1g及び生理食塩水150mLを三角フラスコ(容積300mL)に入れ、40℃のインキュベーターに設置する。次に、三角フラスコに、毎分120回転の水平振動を50時間継続して加える。その後、ろ過により得られた濾液に含有されている各元素(主要元素でよい)の濃度(mg/L)をICP発光分析装置により測定する。そして、測定された各元素の濃度と、溶解前の無機繊維における各元素の含有量(質量%)と、に基づいて、生理食塩水溶解率(%)を算出する。すなわち、例えば、測定元素が、ケイ素(Si)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)及びアルミニウム(Al)である場合には、次の式により、生理食塩水溶解率C(%)を算出する;C(%)=[ろ液量(L)×(a1+a2+a3+a4)×100]/[溶解前の無機繊維の質量(mg)×(b1+b2+b3+b4)/100]。この式において、a1、a2、a3及びa4は、それぞれ測定されたケイ素、マグネシウム、カルシウム及びアルミニウムの濃度(mg/L)であり、b1、b2、b3及びb4は、それぞれ溶解前の無機繊維におけるケイ素、マグネシウム、カルシウム及びアルミニウムの含有量(質量%)である。
SiO2とZrO2とAl2O3とTiO2の合計 50重量%〜82重量%
アルカリ金属酸化物とアルカリ土類金属酸化物との合計 18重量%〜50重量%
SiO2 50〜82重量%
CaOとMgOとの合計 10〜43重量%
カップリング剤の例として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等が挙げられる。シランカップリング剤としてメチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
表1に示す平均繊維径のマイクロガラス繊維(融点400℃以上)を、pH10のアンモニア水に濃度0.5重量%となるように分散させて繊維表面のゼータ電位を−55mVに調整して処理した。次に、カチオン性界面活性剤(ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド(商品名;コータミン24P、花王株式会社製))を、繊維100重量部に対して、界面活性剤の固形物換算で0.5重量部添加して、撹拌混合した。このときノズルを用いて空気を取り込み発泡させた。ノズルから出る泡の量を変えることにより発泡体の嵩密度を変えた。得られた湿潤発泡体を乾燥させ、電気炉を用いて450℃にて1時間処理し、発泡体に付着している界面活性剤を除去した。次に、カップリング剤を付与した。カップリング剤はメチルトリエトキシシラン(商品名;KBE−13、信越化学工業製)を用い、密閉容器内にシランカップリング剤を入れ、160℃程度に加熱し、シランカップリング剤の蒸気を発生させ、発泡体を4時間処理した。次に、カップリング剤の反応を進行させるため、閉鎖容器内へ水を8g添加し、水蒸気を発生させ、発泡体を2時間処理した。さらに閉鎖容器内にて、発泡体重量1gあたり10g程度のカップリング剤を直接塗布し、105℃にて4時間加熱した。その後、上記と同様にカップリング剤の半分の質量に相当する水を容器にいれ、105℃にて2時間処理した。発泡体はセル構造を有していた。
・平均繊維径
ランダムに選択した繊維400本について繊維径を測定し、平均値を求めた。
発泡体のサンプルを圧縮しない初期嵩密度と、所定の圧縮率(10〜85%)で圧縮したときの嵩密度を測定した。圧縮率は、圧縮前のサンプルの厚さを100%とした。寸法計測装置(例えばノギス)を用いて、サンプルの縦、横、高さの寸法を計測した。次に、サンプルの重量を計測し、以下の式により嵩密度を算出した。
嵩密度=重量÷縦寸法÷横寸法÷高さ
発泡体からサンプルを切断し、X線マイクロCTスキャナ(BRUKER社製SkyScan1272)を用いて、解像度5μm/pixelにて線透過像を撮影した。得られたX線透過像から、付属のソフト(NRrecon及びDATAVIEWER)を用いて3次元像を合成し、サンプル内部の断面像を作成した。得られた断面像の全細孔を計測し円相当径の平均を算出した。
発泡体を、500℃で3時間加熱した。加熱前後の重量変化(減少)率を求めた。
発泡体の所定圧縮時の流れ抵抗を以下のBiesの式から求めた。
σ=3.19×10−9×ρ1.53×d−2
(式中、σは流れ抵抗[Ns/m4]、ρは発泡体の所定圧縮時の嵩密度[kg/m3]、dは無機繊維の平均繊維径[m]である。)
発泡体から、内側中央に孔が垂直に貫通している立方体を打ち抜いて、サンプル(外寸80mm、内寸40mm、高さ約12〜15mm)を作成した。内側中央の孔の断面は正方形であり、その各辺は外側各辺とそれぞれ平行している。一対の挟持部(フランジ)で、サンプルとスペーサーを上下からサンプルの孔を塞ぐように挟み、所定の圧縮率の厚さになるようにボルト締結した。圧縮空気のガス圧が20Paとなるように差圧計を用いて調整しながら、圧縮空気をサンプルの内側の空間(孔)の中に流し入れた。圧縮ガスの流路に流量計が取り付けられており、漏れている量と等しい量が流路を流れることから、この流量計による空気の流量をサンプルの外側へ漏れた空気の量として計測した。この測定した空気の流量を、挟持部のサンプルの内寸(40mm×4面)と挟持時の圧縮厚さにより求めた面積で割った値を漏れ量(m3/min/m2)とした。
以下の式に示すように、サンプル圧縮時の荷重値を、サンプル寸法計測により求めた面積(縦寸法と横寸法)で除算して算出した。圧縮時の荷重は、材料試験機(オートグラフ、島津製作所)を用いて所定の圧縮率(厚さ)まで圧縮(2mm/min)した際の荷重値とした。
圧縮応力N/m2=荷重(N)÷サンプル面積(m2)
圧縮応力の測定と同様に、サンプルを所定厚さまで圧縮し、168時間(1週間)保持して圧縮試験を実施した。圧縮試験後(圧縮解放後)のサンプルの厚さを計測し、以下の式から復元率を算出した。
復元率(%)=圧縮試験後の厚さ÷試験前の厚さ×100
発泡体の代わりに、シート状製品(商品名:ネオサーム(登録商標)、ニチアス(株)製、厚さ6mm)を用いて、実施例と同様に評価した。結果を表1に示す。
尚、ネオサームは、ロックウールにバインダーを加え、抄紙した製品である。
発泡体の代わりに、フェルト状製品(商品名:ホームマット(登録商標)、ニチアス(株)製)を用いて、実施例と同様に評価した。結果を表1に示す。
尚、ホームマットは、ロックウール溶融原料を吹き飛ばして繊維化するとき、バインダーと共にフェルト状に堆積して成形したものをポリフィルムで被覆した製品である。ポリフィルムを剥がし、厚さを30mm程度に切ったものを評価サンプルとした。
20 シール材
30 支柱
Claims (8)
- 無機繊維を含む多孔体からなるシール材であって、
圧縮率30%で圧縮した際の、前記多孔体の以下のBiesの式から求めた流れ抵抗が2,870,000Ns/m4以上であるシール材。
σ=3.19×10−9×ρ1.53×d−2
(式中、σは流れ抵抗[Ns/m4]、ρは前記多孔体の圧縮率30%で圧縮した際の嵩密度[kg/m3]、dは前記無機繊維の平均繊維径[m]である。) - 前記多孔体の圧縮率30%で圧縮した際の嵩密度が10〜281kg/m3であり、
前記無機繊維の平均繊維径が0.2〜2.5μmである請求項1記載のシール材。 - 無機繊維を含む多孔体からなるシール材であって、
前記多孔体の圧縮率30%で圧縮した際の嵩密度が10〜75kg/m3であり、
前記無機繊維の平均繊維径が0.1〜1.0μmであるシール材。 - 前記多孔体の圧縮率30%で圧縮した際の圧縮応力が5,000N/m2以下である請求項1〜3のいずれか記載のシール材。
- 前記多孔体の圧縮率30%で圧縮した際の空気の漏れ量が0.20m3/min/m2以下である請求項1〜4のいずれか記載のシール材。
- 前記多孔体が、気孔であるセルとそれを囲むセル壁が多数連なった構造であり、前記セル壁は無機繊維から構成される請求項1〜5のいずれか記載のシール材。
- 前記多孔体の500℃3時間加熱前後の重量変化率が5%以下である請求項1〜6のいずれか記載のシール材。
- 前記多孔体を圧縮率30%で圧縮した後168時間静置後の復元率が90%以上である請求項1〜7のいずれか記載のシール材。
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WO2016121400A1 (ja) * | 2015-01-28 | 2016-08-04 | ニチアス株式会社 | 発泡体 |
WO2017208930A1 (ja) * | 2016-06-02 | 2017-12-07 | ニチアス株式会社 | 防音材 |
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2017
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WO2016121400A1 (ja) * | 2015-01-28 | 2016-08-04 | ニチアス株式会社 | 発泡体 |
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