JP2019037008A - 無線通信装置および無線通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スループットの低下を抑制するようにCCA用の閾値を決定する。【解決手段】本実施形態に係る無線通信端末は、少なくとも1つのアンテナと、前記アンテナに接続され、信号を送受信する無線通信部と、制御部とを備える。前記無線通信部は、前記アンテナに接続され、信号を送受信する。前記制御部は、前記無線通信部を介して受信された信号の受信レベルと、第1閾値とに基づき第1フレームが受信されたかを判定し、前記第1フレームが受信されたと判定された場合に、前記第1フレームの送信元が自端末と同じ無線ネットワークに属するか否かを判定し、前記同じ無線ネットワークに属する前記送信元から送信された前記第1フレームの受信レベルに基づいて、第2閾値を決定し、前記無線通信部を介して受信された信号の受信レベルと前記第2閾値に基づき、第2フレームが受信されたかを判定する制御部を備える。【選択図】図8

Description

本発明の実施形態は、無線通信装置および無線通信方法に関する。
キャリアセンスの閾値(CCA(Clear Channel Assessment)閾値)を環境に応じて適切に切り換えることで、周波数利用効率を高めるDSC(Dynamic Sensitivity Control)と呼ばれる技術が知られている。DSCに関する方法として、端末の通信可能範囲に存在する端末数が所定の範囲内となるようにCCA閾値を設定するものがある。この方法では、自端末と同一BSS(Basic Service Set)内に隠れ端末が存在する場合に、当該BSS内のスループットが低下する問題がある。
特開2005−253047号公報
IEEE 11−15/0045r0 IEEE Std 802.11ac−2013
本発明の実施形態は、スループットの低下を抑制するように閾値を決定するものである。
本実施形態に係る無線通信端末は、少なくとも1つのアンテナと、前記アンテナに接続され、信号を送受信する無線通信部と、制御部とを備える。前記無線通信部は、前記アンテナに接続され、信号を送受信する。前記制御部は、前記無線通信部を介して受信された信号の受信レベルと、第1閾値とに基づき第1フレームが受信されたかを判定し、前記第1フレームが受信されたと判定された場合に、前記第1フレームの送信元が自端末と同じ無線ネットワークに属するか否かを判定し、前記同じ無線ネットワークに属する前記送信元から送信された前記第1フレームの受信レベルに基づいて、第2閾値を決定し、前記無線通信部を介して受信された信号の受信レベルと前記第2閾値に基づき、第2フレームが受信されたかを判定する制御部を備える。
第1の実施形態に係る無線通信システムと、別の無線通信システムとを示す図。 図1の無線通信システムにおける端末のCCA閾値を高くした状態を示す図。 図2の状況において無線通信システムに新たに端末が参入した様子を示す図。 MACフレームの基本的なフォーマット例を示す図。 情報エレメントのフォーマット例を示す図。 Address1〜4の各フィールドに設定する内容を格納するテーブルの例を示す図。 物理パケットの概略フォーマット例を示す図。 端末に搭載される無線通信装置の機能ブロック図。 端末の動作の一例を示すフローチャートを示す図。 基地局に搭載される無線通信装置の機能ブロック図。 第1の実施形態の効果を説明する図。 第2の実施形態に係る基地局の動作例のフローチャートを示す図。 第2の実施形態に係る基地局の他の動作例のフローチャートを示す図。 第2の実施形態に係る基地局のさらに他の動作例のフローチャートを示す図。 第3の実施形態に係る基地局の他の動作例のフローチャートを示す図。 第3の実施形態に係る端末の動作例のフローチャートを示す図。 ビーコン間隔ごとに、2つのCCA閾値のうちの1つを選択的に適用する例を示す図。 第4の実施形態に係る端末の動作例のフローチャートを示す図。 第4の実施形態に係る端末または基地局の動作例のフローチャートを示す図。 基地局に搭載される無線通信装置のハードウェア構成例を示した図。 端末に搭載される無線通信装置のハードウェア構成例を示した図。 無線端末の斜視図。 メモリーカードを示す図。 コンテンション期間のフレーム交換の一例を示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。無線LANの規格書として知られているIEEE Std 802.11TM−2012およびIEEE Std 802.11acTM−2013は、本明細書においてその全てが参照によって組み込まれる(incorporated by reference)ものとする。
(第1の実施形態)
本実施形態は、キャリアセンスの閾値(CCA(Clear Channel Assessment)閾値とも呼ばれる)を環境に応じて適切に切り換えることで、周波数利用効率を高めるDSC(Dynamic Sensitivity Control)を実行する場合において、いわゆる隠れ端末が発生することを極力排除するようにCCA閾値を決定する。これにより、BSS(Basic Service Set)内のスループットの低下を抑制する。
図1は、本実施形態に係る無線通信システムを示す。この無線通信システムは、基地局(AP:Access Point)11と無線通信末(STA:Station)1とを備え、IEEE802.11の規格に従って通信する。ただし、IEEE802.11は一例であり、他の規格または任意の方式に従って、通信することも可能である。基地局11によってBSS1、すなわち無線ネットワークが形成されている。無線通信端末1は基地局11とアソシエーションプロセスを行って接続済みであり、BSS1に属している。なお、以下では、無線通信端末のことを、端末または無線端末と呼ぶ。また基地局11は、中継機能を有する点で端末と異なるが、端末と同様の機能を備えるため、特に端末と区別される場合を除き、以下で説明する端末は基地局の場合も含んでよい。
この無線通信システムの近くには別の無線通信システムが存在し、この無線通信システムは、基地局21と端末2とを備えている。この無線通信システムもIEEE802.11の規格に従って通信するとするが、他の規格または任意の方式に従って通信することも可能である。基地局21によってBSS2が形成されている。
無線通信システム(BSS1)では、複数のチャネルから選択した少なくとも1つのチャネル(ここでは1つのチャネルを想定する)が用いられ、無線通信システム(BSS2)でもBSS1と同じチャネルが用いられているとする。なお、上記の複数のチャネルとは、周波数領域に一定の周波数間隔で配置された複数の周波数チャネルのことである。ここではBSS1とBSS2とで同じチャネルを用いているが、チャネル間で信号が漏洩する関係にあれば、互いに隣接するチャネルなど、異なるチャネルを用いていてもかまわない。
以下、BSS1内の端末1が、基地局11に送信するデータを有しており、データを送信しようとする状況を想定する。端末1は、基地局11にデータを送信する前に、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Carrier Avoidance)に従って、無線媒体へのアクセス権を取得する必要がある。一例として、DIFS/AIFS等の予め定めた一定期間と、ランダムに決定したバックオフ時間との間連続して無線媒体のキャリアセンスを行い、CCA値(無線媒体から受信される信号の受信レベル)が閾値(CCA閾値)未満である場合は、例えば一定時間ごとの平均CCA値が閾値未満であれば、無線媒体はアイドルであると判断して、1フレームを送信するアクセス権を獲得する。アクセス権を獲得した端末1は、データを含むフレーム(MAC(Medium Access Control:媒体アクセス制御)フレーム)、より詳細にはフレームに物理ヘッダを付加した物理パケットを、空間に電波信号として送信する。一方、キャリアセンスの間にCCA値が閾値以上になれば、例えば一定時間ごとの平均CCA値において閾値以上になった時間区間が発生した場合は、無線媒体はビジーであるとして、バックオフ時間を停止して、再度キャリアセンスを行う。
図1の例では、CCA閾値として、予め与えられた初期値(デフォルトのCCA値)が設定されている。初期値のCCA閾値の場合に、端末1が他の端末からの信号を検出可能な範囲(信号検出範囲)が、破線で示される範囲31Aに対応する。一例として、−82dBmを初期値として用いるとすることが考えられるが、これに限定されるものではない。図1の例では、端末1のキャリアセンスの間に、BSS2内の端末2が基地局22に送信(符号32)を行い、この信号を端末1が検出したため(符号33A参照)、キャリアセンス結果がビジー(CCA結果がビジー)として、端末1がアクセス権を獲得できなかった場合である(符号34A参照)。なお、BSS1とBSS2の範囲は互いに重複していない、すなわち基地局11と基地局21のカバレッジエリアは互いに重複していないが、これらのBSSが互いに重複していても同様のことが起こり得る。
図1の例において端末1におけるCCA閾値を高くすることで、端末1の信号検出範囲を狭めることができる。この際、端末1の信号検出範囲にBSS2内の端末2が含まれないようにCCA閾値を設定することで、端末1は端末2からの信号を検出できなくなる。
この例を図2に示す。CCA閾値の初期値が−82dBmであった場合、図2では、CCA閾値を例えば−62dBmにする場合が考えられる。端末1の信号検出範囲31Bが図1の範囲31Aよりも狭まっており、端末2が範囲31Bに含まれていない。端末2は、図1と同様に基地局21に送信(符号32)を行うものの、この信号は端末1では検出されない(符号33B)。このため、端末1は、キャリアセンス結果がアイドルとして、無線媒体へのアクセス権を獲得し、フレームを送信できる(符号34B)。
図2の状況において、BSS1内に新たに端末が参入し、端末1がその端末が送信する信号を検出できない状況を考える。この状況を図3に示す。端末3が新たにBSS1内に参入している。端末1は、端末3と同じBSSに属するものの、端末3が送信する信号を検出できない。このように同じBSS内に属するものの、その送信する信号を検出できない端末を、隠れ端末と呼ぶ。図3では、端末1と端末3が同じBSS1内に属しているが、端末3が送信する信号は端末1に届かないため、すなわち、端末1の信号検出範囲31Bに端末3が含まれないため、端末3は端末1にとっての隠れ端末である。端末1は、図2と同様にしてキャリアセンス(CCA処理)を行うと、端末3から送信される信号を検出できなかったため、キャリアセンス結果がアイドルと判断して、基地局11にフレームを送信する。一方、端末3も端末2と同時もしくはそれと前後して、基地局11にフレームを送信開始したとする(符号35)。基地局11では端末1から送信されるフレームの信号と、端末(隠れ端末)3からの信号を同時に受信し、両者の信号が衝突してしまう。
この場合、基地局11では物理層またはMAC層またはこれらの両方で受信エラーを検出する。端末1または端末3は、基地局11から送達確認応答フレームが返ってこないため、送信に失敗したと判断し、送信をやり直すことになる。
このように、他ネットワーク(BSS2)からの信号を検出しないようにBSS1内の端末1のCCA閾値を変更することで、スループット向上が図れるものの、隠れ端末の存在により、当該ネットワーク内のスループット向上が抑制されてしまう。本実施形態は、この問題を解消するものである。本実施の形態は、端末(端末1など)が、自端末が属するBSSで隠れ端末ができるだけ発生しないようなCCA閾値をできるだけ高く設定することで、他ネットワークからの信号を検出する可能性を低減しつつ、隠れ端末により引き起こされ得るスループットの低下を抑制することを特徴の1つとするものである。以下、本実施形態についてさらに詳細に説明する。
図4は、本実施形態におけるMACフレームの基本的なフォーマット例を示す。本実施形態に係るシステムにおいて送受信されるフレームの種類には、一例としてデータフレーム、管理フレームおよび制御フレームがある。これらのフレームは基本的に図4のようなフレームフォーマットを備える。データフレーム、管理フレームおよび制御フレームについて簡単に説明する。
管理フレームは、他の端末との間の通信リンク(無線リンク)の管理のために用いられる。なお、ある端末が、もう一台の端末と互いに無線通信を実施するために必要な情報交換を済ませた状態を、通信リンクが確立していると、ここでは言う。管理フレームとしては、例えば、BSS(無線通信グループ)を形成するために、グループの属性及び同期情報を報知するビーコン(Beacon)フレームがある。また端末が基地局との間で認証を行う手順の一つであるアソシエーションプロセスで用いられるアソシエーション要求フレーム(Association Requestフレーム)や、あるいはリアエソシエーションプロセスで用いられるリアソシエーション要求フレーム(Reassociation Requestフレーム)がある。その他、プローブ要求フレーム(Probe
Requestフレーム)、およびそれに対する応答であるプローブ応答フレーム(Probe Responseフレーム)などもある。データフレームは、他の端末との間で通信リンクが確立した状態で、データを当該他の端末に送信するために用いられる。制御フレームは、管理フレーム及びデータフレームを、他の端末との間で送受信(交換)するときの制御のために用いられる。制御フレームとしては、例えば、管理フレーム及びデータフレームの交換を開始する前に、無線媒体を予約するために他の無線通信装置との間で交換するRTS(Request to Send)フレーム、CTS(Clear to Send)フレームなどがある。また、他の制御フレームとして、受信した管理フレーム及びデータフレームの送達確認のための送達確認応答フレームがある。送達確認応答フレームの例として、ACK(Acknowledgement)フレーム、BA(BlockACK)フレームなどがある。CTSフレームも、RTSフレームの応答として送信するため、送達確認応答を表すフレームの一種であるとも言える。
図4のフレームフォーマットは、MACヘッダ(MAC header)、フレームボディ(Frame body)及びFCSの各フィールドを含む。
MACヘッダはFrame Control、Duration、Address1、Address2、Address3、Sequence Control、Address4、QoS Control及び HT(High Throughput) controlの各フィールドを含む。これらのフィールドは必ずしもすべて存在する必要はなく、一部のフィールドが存在しない場合もあり得る。また図4には示されていない他のフィールドが存在してもよい。
Address1フィールドには受信先アドレス(Receiver Address;RA)が、Address2フィールドには送信元アドレス(Transmitter
Address;TA)が入る。Address3フィールドにはフレームの用途に応じてBSSの識別子であるBSSID(Basic Service Set IDentifier)(全てのビットに1を入れて全てのBSSIDを対象とするwildcard BSSIDの場合もある)か、あるいはTAなどが入る。なお、通常、BSSIDは、基地局のMACアドレスに一致する。Address4フィールドには、BSSIDなどが入る。Address4フィールドは基地局間通信の場合などに用いられ、Address4フィールドが存在しない場合もありうる。これらのフィールドの詳細は後述する。
Frame Controlフィールドには、タイプ(Type)およびサブタイプ(Subtype)という2つのフィールドが設定されている。データフレームか、管理フレームか、制御フレームかの大別はTypeフィールドで行われ、大別されたフレームの中での細かい種別、例えば管理フレームの中のBAフレーム、BARフレーム、Beaconフレームといった識別はSubtypeフィールドで行われる。
Durationフィールドには媒体予約時間を設定し、他の端末宛てのMACフレームを受信した場合に、当該MACフレームを含む物理パケットの終わりから媒体予約時間に亘って、媒体が仮想的にビジーであると判定する。このような仮想的に媒体をビジーであると判定する仕組み、或いは、仮想的に媒体をビジーであるとする期間は、NAV(Network Allocation Vector)と呼ばれる。QoS Controlフィールドは、フレームの優先度を考慮して送信を行うQoS制御を行うために用いられる。HT Controlフィールドは、IEEE802.11nで追加されたフィールドである。FCSフィールドには、受信側でフレームの誤り検出を行うためのチェックサム符号であるFCS(Frame Check Sequence)情報が設定される。FCS情報の例としては、CRC(Cyclic Redundancy Code)などがある。
なお、管理フレームでは、情報エレメント(Information element;IE)を、Frame Bodyフィールドに設定する。情報エレメントには、それぞれ固有のElement ID(IDentifier)が割り当てられた、1つまたは複数の情報エレメントを設定できる。情報エレメントは、図5に示すように、Element IDフィールド、Lengthフィールド、情報(Information)フィールドの各フィールドを有する。Element IDで情報エレメントが識別される。
Lengthフィールドは、情報フィールドの長さを格納し、情報フィールドには、通知する情報を格納する。
Address1、Address2、Address3、Address4には、基地局へ送信されるフレームか否か、基地局から送信されるフレームか否か、フレームがMSDU(MAC Service Data Unit)かA−MSDU(A(Aggregated)−MSDU)のどちらかなどに応じて、それぞれのフィールドに設定するアドレスの内容が異なる。ここで、MSDUは、MPDU(Medium access
control (MAC) Protocol Data Unit)であるMACフレームの中のデータ(フレームボディ部分)を指している。A−MSDUは、1つのMPDUのフレームボディ中に、複数のデータペイロードであるMSDUが連接されたものを指している。なお、これらのMSDU、A−MSDU、MPDU等の表現は、IEEE802.11規格での呼び方である。
図6に、Address1、Address2、Address3、Address4の各フィールドに設定する内容を示すテーブルの例を示す。このテーブルは、IEEE802.11規格書から抜粋したものである。使用するプロトコルの種類や規格に応じて、フレームヘッダで定義するAddressフィールドの個数および定義は異なってもよく、この際、各Addressフィールドへ設定するアドレスの内容は、このテーブルに必ずしも従う必要はない。
図6のテーブルにおける「To DS」ビットおよび「From DS」ビットは、Frame ControlフィールドのTo DSおよびFrom DSの各サブフィールドに設定されるビットに対応する。「To DS」は基地局へ送信するフレームの場合にビット“1”が設定され、それ以外の場合はビット“0”に設定される。「From DS」は、基地局から送信されるフレームの場合にビット“1”が設定され、それ以外の場合は“0”に設定される。
一番上の行(「To DS」=0、「From DS」=0)の設定例は、同じBSS内のある端末から別の端末へ直接送信するフレームの場合である。この場合、Address1フィールドには、受信先アドレス(Receiver Address;RA)として、フレームが送信される直接の宛先となる端末(上記別の端末)のアドレス(MACアドレス)が設定される。RAとして、端末のアドレス(ユニキャストアドレス)以外に、ブロードキャストアドレスまたはマルチキャストアドレスが設定されることもある(以下、同様)。Address2フィールドには、送信元アドレス(Transmitter Address;TA)として、SA(Source Address)が設定される。SAは、フレームの転送が開始される最初の送信元となる端末のアドレスである。ここでは、上記ある端末のアドレスである。Address3フィールドには、BSSの識別子であるBSSID(Basic Service Set IDentifier)(全てのビットに1を入れて全てのBSSIDを対象とするwildcard BSSIDの場合もある)が設定される。Address4フィールドは、使用されない。
2番目の行(「To DS」=0、「From DS」=1)の設定例は、基地局(BSS)から、当該基地局(BSS)に属する端末へ送信するフレームの場合である。この場合、Address1フィールドには、RAとして、受信先の端末のアドレス(MACアドレス)が設定される。Address2フィールドには、TAとして、送信元である基地局のBSSIDが設定される。Address3フィールドには、フレームがMSDUおよびA−MSDUのいずれを有するかに応じて、SA(Source Address)またはBSSIDが設定される。Address4フィールドは、使用されない。
3番目の行(「To DS」=1、「From DS」=0)の設定例は、基地局(BSS)に属する端末から、当該基地局に送信するフレームの場合である。この場合、Address1フィールドには、RAとして、受信先である基地局のBSSIDが設定される。Address2フィールドには、TAとして、SA、すなわち当該端末のアドレス(MACアドレス)が設定される。Address3フィールドには、フレームがMSDUおよびA−MSDUのいずれを有するかに応じて、DA(Destination Address)またはBSSIDが設定される。DAは、フレームが最終的に転送される先となる端末のアドレスである。Address4フィールドは、使用されない。
4番目の行(「To DS」=1、「From DS」=1)の設定例は、基地局(BSS)間の通信のフレームの場合である。この場合、Address1フィールドには、RAとして、受信先である基地局のBSSIDが設定される。Address2フィールドには、TAとして、送信元である基地局のアドレス(MACアドレス)が設定される。
Address3フィールドには、フレームがMSDUおよびA−MSDUのいずれを有するかに応じて、DA(Destination Address)またはBSSIDが設定される。Address4フィールドは、フレームがMSDUおよびA−MSDUのいずれを有するかに応じて、SAまたはBSSIDが設定される。
本実施形態では、これらのAddressフィールドを、フレームの送信元が自端末と同じBSS内かを判断するのに利用する。一例としてAddress2フィールドの値(TA)が、自端末が属するBSSのBSSIDに一致していれば、フレームの送信元が自端末と同じBSS内の端末と決定できる。また、Address3フィールドの値が、自端末が属するBSSのBSSIDに一致していれば、フレームの送信元が自端末と同じBSS内の端末と決定できる。ただし、基地局間通信の場合(「To DS」=1、「From DS」=1の場合)は、Addressフィールド2の値(TA)が、自端末が接続している基地局のMACアドレスに一致していることをさらに条件として追加してもよい。また、端末から基地局への送信の場合(「To DS」=1、「From DS」=0)に、Address1フィールドの値(RA)が、自端末が接続している基地局のMACアドレスに一致している場合に、フレームの送信元が自端末と同じBSS内の端末と決定できる。上述した以外の方法で、フレームの送信元が自端末と同じBSS内の端末(基地局の場合も含む)かを判断してもよい。
また、MACフレームのヘッダではなく、MACフレームに付加する物理ヘッダを利用して、フレームの送信元(物理パケットの送信元)が、自端末と同じBSS内の端末(基地局の場合も含む)かを判断する構成もあり得る。例えば物理パケットの物理ヘッダに、送信元の端末が属するBSSのBSSIDを設定し、これを利用してもよい。図7に物理パケットの概略フォーマット例を示す。MACフレームの先頭側に物理ヘッダ(PHYヘッダ)が付加されている。物理ヘッダは、L−STF(Legacy−Short Training Field)、L−LTF(Legacy−Long TrainingField)、L−SIG(Legacy Signal Field)、およびその他のフィールドを含む。その他のフィールドの1つのフィールドまたはそのサブフィールドとして、送信元のBSSを識別する情報(BSSIDそのものでもよいし、識別可能な限り、別の値でもよい)を格納するフィールドを備える。このフィールドに、フレームを送信する端末が属するBSSを識別する情報を設定する。L−STF、L−LTF、L−SIGは、例えば、信号検出、周波数補正、伝送速度などの情報が格納される。具体例として、IEEE802.ahで導入された物理ヘッダのBSS color情報を利用することもできる。BSS colorフィールドには、物理パケットを送信する端末(基地局の場合も含む)で物理ヘッダのBSS colorフィールドに、送信元の端末が属するBSSの情報を設定する。カラー情報としてBSS毎に異なる値が付与されており、したがって、このフィールドを利用してフレームの送信元が、自端末が属するBSS内の端末がどうか判断することも可能である。
図8は、本実施形態に係る端末(非基地局の端末)に搭載される無線通信装置の機能ブロック図である。
端末の無線通信装置は、1つまたは複数のアンテナ51、送受切替スイッチ52、受信部53、RSSI測定部54、記憶部55、検出部57、復号部58、フレーム解析部59、制御部60、タイマ61、送信処理部62、および送信部63を備える。
送受切替スイッチ21は、制御部60の指示に基づき、アンテナ51を受信部53および送信部63のいずれか一方に接続する。受信時は、アンテナ51が受信部53に接続されることで、アンテナを介して受信される信号が受信部53に入力される。送信時には、アンテナが送信部63に接続されることで、送信部63から出力される信号が、アンテナ51を介して送信される。
受信部53は、アンテナ51から受信した信号を、無線周波数からベースバンドへ変換し、ベースバンド信号から、アナログフィルタ処理により該当するチャネルの信号を抽出する。どのチャネルの信号を抽出するのかは制御部60により指示される。受信部53は、抽出した信号にAD変換等の処理を行うことによって、デジタルベースバンド信号を取得する。なお、フィルタ処理は、デジタルベースバンド信号の取得後に、デジタル処理により行ってもよい。
RSSI測定部54は、デジタルベースバンド信号の受信レベルとして、受信電力(RSSI)を測定し、測定値を検出部57に出力する。検出部57は、記憶部55においてCCA閾値が格納された領域(CCA閾値格納領域)から読み出したCCA閾値と、測定値とを比較し、無線媒体(CCA)がビジー/アイドルかを検出し、ビジー/アイドルを示すキャリアセンス情報を復号部58に出力する。復号部58は、キャリアセンス情報がビジーを示している場合に、フレーム(より詳細には物理パケット)が検出されたか、フレームの受信判定を行う。フレームが検出された場合は、当該物理パケットのヘッダ(物理ヘッダ)を処理する。RSSI測定部54は、フレームが検出された場合の、計測されたRSSIを、当該フレームの受信レベルを表す値として、記憶部55に書き込む。なおフレームのRSSIは、受信した物理パケットの一部の区間の受信電力または平均受信電力でもよいし、フレーム全体の受信電力または平均受信電力でもよいし、その他の基準で定めた電力等を採用してもよい。例えばL−STFの一部または全部、またはL−LTFの一部または全部、またはL−STFとL−LTFの両方の一部または全部を用いて測定してもよい。当該一部として、例えば1OFDMシンボル分の波形のRSSIを測定してもよい。RSSI測定部54は、計測中の値を一時的に記憶するバッファをその内部または外部に備えていてもよい。バッファは、メモリでもよいし、SSD(Solid State Drive)、ハードディスク等でもよい。バッファがメモリの場合、当該メモリはSRAMやDRAM等の揮発性メモリでも、NAND、MRAM等の不揮発メモリでもよい。
復号部58は、物理ヘッダに含まれる符号化変調方式に従って、物理パケットのデータフィールドを復号(誤り訂正符号の復号および復調を含む)することにより、フレーム(MACフレーム)を取得する。復号部58は、取得したフレームをフレーム解析部59に送る。
フレーム解析部59は、復号部58から入力されたフレームを解析する。例えばフレームのFCSフィールドの値に基づき、エラー検査(CRC検査など)を行い、エラーが検出された場合は、フレームが正常に受信できなかったとして、当該フレームを破棄する。
エラーが検出されなかったときは、フレームが正常に受信できたとして、当MACヘッダの解析等を行う。例えばフレームのFrame Controlフィールドのタイプおよびサブタイプに基づき、フレームの種別を判定する。例えばフレームが、管理フレーム、制御フレーム、データフレームのいずれに該当するかをタイプにより判定する。または、判定されたフレームの種別の中で、さらに詳細な種別をサブタイプで判定する。これにより、管理フレームであれば、ビーコンフレーム、アソシエーション要求フレーム、アソシエーション応答フレームなどを区別する。制御フレームであれば、RTSフレーム、CTSフレーム、BAフレーム、ACKフレームなどを区別する。データフレームであれば、データ、QoSデータ、ヌルデータなどを区別する。また、フレームのDurationフィールド(存在する場合)に設定された媒体予約時間に基づき、NAV(Network Allocation Vector:送信抑制期間)の値を決定する。また、各Addressフィールドの値を検出する。フレーム解析部59は、フレーム解析により得られた情報、またフレームのボディフィールドに格納された情報を制御部60に送る。
制御部60は、フレーム解析部59から入力された情報、または図示しない上位層からの指示またはこれらの両方等に基づき、通信の制御および自装置内の動作の制御を行う。
詳細は後述する。
送信処理部62は、制御部60から指示されたフレームの生成(より詳細にはフレームを含む物理パケットの生成)と、フレーム(より詳細には物理パケット)の送信の制御とを含む送信処理を行う。送信処理部62は、制御部60の指示に従ってフレームを生成し、検出部57から出力されるチャネルのビジー/アイドルに関するキャリアセンス情報に基づき、CSMA/CAに従って無線媒体へのアクセス権を取得して、フレームを出力する。アクセス権の獲得には、RTSフレームの送信およびCTSフレームの受信により行う場合もある。この場合も、RTSフレームの送信を行うために、キャリアセンス情報に基づき、CSMA/CAに従って無線媒体へのアクセス権を取得する必要がある。また、送信処理部62は、NAV期間の間は、送信を抑制するように制御する。
送信部63は、送信処理部62から入力されたフレーム(より詳細には物理パケット)に対して、符号化、変調、DA(Digital−Analog)変換、ゲイン制御、使用チャネルに応じた帯域制限および周波数変換等を行ってアナログ信号とする。そして、アナログ信号を増幅等して、アンテナ51から空間に電波信号を送信する。
送信部63および受信部53が処理するチャネルに関する情報は、制御部60が管理する。制御部60が、送信部63および受信部53に処理すべきチャネルを指示し、受信部53および送信部63が、指示されたチャネルに応じて、必要に応じてフィルタ等の内部設定を行い、受信および送信に関する動作を行う。
タイマ61は、制御部60によりタイマ値(期間)の設定および起動を制御される。タイマ61は、制御部60により期間が設定され、起動させられると、設定された期間が経過するまで時刻をカウントする。そして、当該設定された期間がタイムアウトすると、タイムアウト信号を制御部60または記憶部55またはこれらの両方等に出力する。
記憶部55は、通信に必要な各種情報や、基地局に送信する情報および基地局から受信した情報を記憶する。通信に必要な情報の1つとして、前述したCCA閾値も含まれる。
記憶部55は、制御部60により読み出しおよび書き込みが可能である。また記憶部55に記憶されたCCA閾値は、検出部57により読み出し可能である。なおCCA閾値を記憶するバッファを別途配置し、そこにCCA閾値を格納して、検出部57がCCA閾値を読み出してもよい。当該バッファは検出部57内に配置されてもよい。バッファは、メモリでもよいし、SSD(Solid State Drive)、ハードディスク等でもよい。バッファがメモリの場合、当該メモリはSRAMやDRAM等の揮発性メモリでも、NAND、MRAM等の不揮発メモリでもよい。
記憶部55は、制御部60の外側に設けられているが、記憶部55に記憶される情報の一部または全部を記憶するバッファが、制御部60内に設けられてもよいし、本装置の外側に配置されてもよい。記憶部55またはバッファまたはこれらの両方は、メモリでもよいし、SSD(Solid State Drive)、ハードディスク等でもよい。記憶部55またはバッファまたはこれらの両方がメモリの場合、当該メモリはSRAMやDRAM等の揮発性メモリでも、NAND、MRAM等の不揮発メモリでもよい。
制御部60の動作例を示す。制御部60は、自装置の起動時またはユーザから接続指示が入力された場合に、基地局に接続するための処理を行う。具体的に、制御部60は、送信処理部62を介して、アソシエーション要求フレームの送信、アソシエーション応答フレームの受信等、アソシエーションプロセスを行うことで、基地局と通信に必要な情報を交換する。制御部60は、取得した情報を記憶部55に格納する。また制御部60は、MACヘッダの解析結果から、受信したフレームが自端末宛のデータフレームであると判断した場合は、必要に応じて、データフレームのフレームボディフィールドに格納されているデータを、図示しない上位処理部へ出力する。また、受信したフレームが管理フレームであれば、フレームのボディフィールドから情報を抽出して、通信の管理を行う。管理フレームとしてビーコンフレームを受信すれば、その基地局のBSSIDあるいはMACアドレスや、BSSの属性に関する情報などを把握する。また受信したフレームが制御フレームであれば、その種別に応じた動作を行う。一例として、受信したフレームが、RTSフレームであれば、SIFS後にCTSフレームを送信するように、送信処理部62にCTSフレームの生成および送信を指示する。CTSフレームの生成に必要な情報は送信処理部62に渡す。また、制御部60は、受信したフレームが送達確認応答の必要なフレームか否か、およびフレームの受信成功の可否に応じて、送達確認応答を表すフレーム(送達確認応答フレーム)の生成と送信の指示を送信処理部62に出力する。送達確認応答フレームとしては、ACKフレームおよびBAフレーム等がある。BAフレームは、アグリゲーションフレーム(A−MPDU)を受信等した場合に用いられる。BAフレームには、アグリゲーションフレームに含まれる各フレームの成功可否を表す情報を含める。
また制御部60は、検出部57でCCA処理のために用いる閾値(CCA閾値)を決定するための処理(CCA閾値決定処理)を行う。CCA閾値決定処理では、まず処理を行う期間を決定し、決定した期間の間、本処理を行う。このために、制御部60は、決定した期間の長さをタイマ61にセットし、タイマ61を起動する。タイマ61がタイムアウトするまでの間、本処理を行う。期間の長さの値は任意の方法で決定できる。一例として、基地局が送信するビーコン間隔単位で期間の長さを決定してもよい。または所定の値範囲の中からランダムに決定した値に基づき、期間の長さを決定してもよい。または基地局から期間の長さを表す情報の通知を受け、当該情報に応じて期間の長さを決定してもよい。ここで述べた以外の方法で、期間の長さを決定してもよい。
制御部60は、本処理において、受信されたフレームの送信元が自装置と同じBSS(自BSSと表現する場合がある)内か、すなわち当該フレームが同じBSS内の端末から送信されたフレームかを調べる。調べる方法は、例えば前述した各種のAddressフィールドを用いる方法がある。物理ヘッダにBSSを識別する情報を格納するフィールドを有する場合は、当該フィールドを代わりに用いてもよい。この場合、制御部60は、復号部58から直接、Addressフィールドまたは物理ヘッダフィールドの値を取得してもよいし、フレーム解析部59または他のブロックを経由して、当該フィールドの値を取得するようにしてもよい。
また制御部60は、RSSI測定部54が、受信したフレームのRSSIを記憶部55に格納するよう制御する。RSSI測定部54は、測定されたRSSIを記憶部55に格納する。制御部60は、受信したフレームが自BSS内から送信されたフレーム(対象フレーム)である場合は、その対象フレームの受信時のRSSIを記憶部55から把握する。なお、対象フレームの受信先は、任意でかまわず、自装置でなくても、自装置であっても構わない。対象フレームとそのRSSIとの対応の把握は、どのような方法で行っても良い。例えばRSSI測定部54が記憶部55内の所定領域にRSSIを書き込み、制御部60は対象フレームが受信されたと判断した場合は、所定領域からRSSIを読み込んで、対象フレームのRSSIとして把握し、記憶部55内の別の領域で当該対応関係を記憶および管理する。復号部58でフレームエラー(CRCエラー等)が検出された場合は、所定領域に対して何も行わず(あるいは消去して)、当該所定領域内のRSSIはRSSI測定部54による次回の書き込みで上書きされるようにする。ここで述べた以外の方法で対象フレームとRSSIの対応をとるようにすることももちろん可能である。制御部60は、本処理の間、これまで受信された対象フレームの中で最も小さいRSSIを最小RSSIとして記憶部55で管理してもよい。また、制御部60は、対象フレームのRSSIのうち、最小RSSI以外のRSSIは消去する構成も可能である。制御部60は、タイマ61がタイムアウトしたら、上記の処理で得られた最小RSSIに基づきCCA閾値を決定する。
一例として、最小RSSIからマージンを減算した値をCCA閾値に設定する。マージンは、システムまたは基地局または規格で、事前に一定値に決めた値を用いてもよい。マージンは、シャドウイングによる受信電力のゆれを考慮したものである。マージンを減算することで、最小RSSIそのものをCCA閾値とした場合よりも、CCA閾値を小さくして、当該最小RSSIの端末からの信号を確実に検出できる。あるいは、最小RSSIそのものをCCA閾値としてもよいし、RSSIに一定の係数を乗じた値をCCA閾値としてもよいし、RSSIを入力とする所定の関数を、最小RSSIに基づき計算した値を、CCA閾値として決定してもよい。または、RSSIとCCA閾値とを対応づけたテーブルまたはデータベースを、制御部60からアクセス可能な記憶装置に格納しておき、当該テーブルにおいて最小RSSIに対応するCCA閾値を決定してもよい。または、RSSIの範囲とCCA閾値とを対応づけたテーブルまたはデータベースを記憶媒体に格納しておき、当該テーブルにおいて最小RSSIが属する範囲に対応するCCA閾値を決定してもよい。または本ステップで決定したCCA閾値を、ディスプレイ等の表示装置やメール等のメッセージ送信によりユーザに通知し、ユーザが当該CCA閾値を変更可能にしてもよい。なお、上記記憶装置は、メモリでもよいし、SSD(Solid State Drive)、ハードディスク等でもよい。バッファがメモリの場合、当該メモリはSRAMやDRAM等の揮発性メモリでも、NAND、MRAM等の不揮発メモリでもよい。
制御部60は、決定したCCA閾値を、記憶部55のCCA閾値格納領域に上書きする。検出部57は、CCA閾値格納領域から更新後のCCA閾値を読み出し、以降は、このCCA閾値を用いてCCA処理(キャリアセンス)を行う。
最小RSSIのみを利用してCCA閾値を決定するのは一例であり、別の方法も可能である。例えば最小RSSIに対応する対象フレームがDisassociationフレームまたはDisassociationプロセスで送受信されるフレームのうちの1つであった場合は、その対象フレームを送信した端末が自BSSから離脱することが予測される。この場合は、その端末が隠れ端末となる可能性は低いため、最小RSSIの次に大きいRSSIを利用することが考えられる。また自BSS内で同じ送信元が送信した複数の対象フレームが存在する場合は、送信元単位でRSSIを平均してもよい。この場合、平均したRSSI(1つの対象フレームしか送信していない送信元の場合はその1つの対象フレームのRSSI)の中で最も小さいRSSIを利用してもよい。
検出部57、復号部58、フレーム解析部59、制御部60および送信処理部62の全部または一部は、本実施形態の通信処理装置または無線通信用集積回路またはベースバンド集積回路に対応する。これら各部のデジタル領域の処理の全部または一部、あるいは通信処理装置の処理は、CPU等のプロセッサで動作するソフトウェア(プログラム)によって行われてもよいし、ハードウェアによって行われてもよいし、これらのソフトウェアとハードウェアの両方によって行われてもよい。端末は、各部の全部または一部の処理、あるいは通信処理装置の処理を行うプロセッサを備えてもよい。
図9は、本実施形態に係る端末の動作の一例のフローチャートを示す。この動作例では、端末が、自端末と同じBSS内から送信されるフレームに基づきCCA閾値を決定し、当該決定したCCA閾値に基づき、その後のCCA処理(キャリアセンス)を行う。
端末は、起動時、またはユーザから無線通信機能を有効にする指示を受けた時点など、予め定めたトリガーが発生すると、本フローの動作を開始する。本フローの動作の開始トリガーはこれらに限定されず、たとえば一定時間毎に本フローの動作を行ってもよい。一定時間毎に行うことで、自BSSで新しい端末が加入した場合も、適切なCCA閾値を決定できる。本フローの動作が開始すると、まず、CCA閾値をデフォルト値に設定する(S101)。デフォルト値は、一例として−82dBmが考えられるが、これに限定されない。なお、デフォルト値は、必ずしも固定である必要はなく、自端末で対応するPHY方式(例えばOFDMやスペクトル拡散などの変調方式や符号化方式)や20MHz、40MHz、80MHzといった信号の帯域幅に応じて、異なるレベルが用いられてもよい。また、自端末で対応するPHY方式の信号を受信した場合と、自端末で対応しないPHY方式の信号を受信した場合とで、異なるCCA閾値を用いる場合もあり得る。例えば自端末で対応しないPHY方式の信号を受信した場合(受信信号からPHY方式を判別できなかった場合)、無線通信システムで使用するチャネル間隔での最小変調符号化感度(Minimum Modulation and Coding Rate Sensitivity)より20dB高い値をCCA閾値とする場合などもあり得る。本実施形態では、自端末で対応するPHY方式の信号を受信した場合を想定して説明を行う。
端末は、CCA閾値を決定するための処理を行う期間の長さを決定し、当該決定した値をタイマに設定(アセスメントタイマ設定)する(S102)。なお、この時点では、タイマに値を設定したのみで、まだタイマは起動させない。次に、端末は、基地局とアソシエーション処理を行って、基地局と無線リンクを確立する(S103、S104)。これにより、端末は、基地局が属するBSSに属することになり、基地局または基地局を介して他の端末と通信可能な状態となる。なお、端末は、基地局から一定時間毎に送信されるビーコンフレームを受信し、当該ビーコンフレームに基づき基地局およびBSSに関する属性情報等を把握している。
端末は、ステップS102で値が設定されたタイマを起動する(S105)。タイマがタイムアウトしたか判断し(S106)、タイムアウトしていなければ、フレームを検出したかを判断する(S107)。すなわち、アンテナを介して受信した信号のRSSIとデフォルトのCCA閾値とに応じたビジー情報が通知された場合に、受信された信号が、フレームを含む物理パケットかを判断する。例えば物理パケットのヘッダのプリアンブルが既知のパターンに一致するかに基づき、物理パケットが受信されたかを判断してもよいし、受信した信号の振幅値の変動等を元に物理パケットが受信されたかを判断してもよいし、その他の方法で判断してもよい。
物理パケットが受信された場合は、物理ヘッダのプリアンブルなどを利用して、フレームのRSSI(より詳細には物理パケットのRSSI)を測定する(S108)。なお、フレームの検出に用いられたRSSIをそのまま、フレームのRSSIとして利用可能な場合は、本ステップは不要である。なお、ステップS107〜S112の処理の間にタイマがタイムアウトした場合は、強制的にステップS113に移行してもよいし、次回のステップS106に進むまで、当該処理を継続してもよい。
次に、端末は、物理パケットのデータフィールドを復号してフレームを取得し、フレームのヘッダ(MACヘッダ)を解析する(S109)。ヘッダの各Addressフィールドの値等から、当該フレームが、自端末と同じBSS内から送信されたフレームか否かを判断する(S110)。図6に示したテーブルの例では、上述したように、「To DS」=0、「From DS」=0のフレームの場合は、Address3フィールドの値が、自端末が属するBSSのBSSIDに一致していれば、自端末と同じBSS内から送信したフレームであると判断できる。「To DS」=0、「From DS」=1のフレームの場合は、Address2フィールドの値(TA)が、自端末が属するBSSのBSSIDに一致していれば、自端末と同じBSS内から送信したフレームであると判断できる。「To DS」=1、「From DS」=0のフレームの場合は、Address1フィールドの値(RA)が、自端末が属するBSSのBSSIDに一致していれば、自端末と同じBSS内から送信したフレームであると判断する。「To DS」=1、「From DS」=1のフレームの場合は、Address2フィールドの値(TA)が、自端末が属するBSSのBSSIDに一致していれば、自端末と同じBSS内から送信したフレームであると判断できる。ここで述べた以外の方法で判断する方法も考えられる。
自端末と同じBSS内から送信されたフレームでない場合は、ステップS106に戻り、タイマがタイムアウトしたかを判断する。一方、自端末と同じBSS内から送信されたフレームの場合は、ステップS108で測定されたRSSIが、本CCA閾値決定処理が開始された後で測定されたRSSIのうちの最小のRSSI(最小RSSI)かを判断する(S111)。最小RSSIの場合は、当該最小RSSIによって、記憶部55に記憶されている最小のRSSI(前回の測定までに測定されたRSSIの中で最も小さいRSSI)を更新し、ステップS106に戻る。
端末は、ステップS106でタイマがタイムアウトしたと判断した場合は、記憶部55に記憶されている最小RSSIに基づきCCA閾値を決定する。一例として、最小RSSIからマージンを減算した値をCCA閾値に決定する。CCA閾値は、ここで述べた方法以外にも前述したように他の方法も可能である。
端末は、CCA閾値を決定したら、当該CCA閾値を以降、無線媒体のキャリアセンスのビジー/アイドル判定に利用する。例えば、端末は、受信電力(CCA値)がCCA閾値以上の信号が検出され、端末が対応するPHY方式の物理パケットを検出したと判断したら(S114)、当該物理パケット内のフレームの受信処理(データフィールドの復号、復号により得たフレームのMACヘッダ解析など)を行う(S115)。端末は、基地局との接続を切断するかを判断し、まだ切断しない場合はステップS114に戻り、切断する場合は、接続解除処理(Disassociation)を行って、基地局との無線リンクを切断する(S116)。
図10は、本実施形態に係る基地局に搭載される無線通信装置の機能ブロック図である。基地局も、図8に示した端末と同様にCCA閾値を決定する機能を有する。図8に示した端末の説明と同様の内容については適宜、説明を省略する。
基地局の無線通信装置は、1つまたは複数のアンテナ81、送受切替スイッチ82、受信部83、RSSI測定部84、記憶部85、検出部87、復号部88、フレーム解析部89、制御部90、タイマ91、送信処理部92、および送信部93を備える。
送受切替スイッチ21は、制御部90の指示に基づき、アンテナ81を受信部83および送信部83のいずれか一方に接続する。受信時は、アンテナ81が受信部83に接続されることで、アンテナを介して受信される信号が受信部83に入力される。送信時には、アンテナが送信部93に接続されることで、送信部93から出力される信号が、アンテナ81を介して送信される。
受信部83は、アンテナ81から受信した信号を、無線周波数からベースバンドへ変換し、ベースバンド信号からアナログフィルタ処理により、該当するチャネルの信号を抽出する。どのチャネルの信号を抽出するのかは制御部90により指示される。受信部83は、抽出した信号にAD変換等の処理を行うことによって、デジタルベースバンド信号を取得する。なお、フィルタ処理は、デジタルベースバンド信号の取得後に、デジタル処理により行ってもよい。
RSSI測定部84は、デジタルベースバンド信号の受信レベルとして、受信電力(RSSI)を測定し、測定値を検出部87に出力する。検出部87は、記憶部85においてCCA閾値が格納された領域(CCA閾値格納領域)から読み出したCCA閾値と、測定値とを比較し、無線媒体(CCA)がビジー/アイドルかを検出し、ビジー/アイドルを示すキャリアセンス情報を復号部88に出力する。復号部88は、キャリアセンス情報がビジーを示している場合に、フレーム(より詳細には物理パケット)が検出されたかのフレームの受信判定を行う。フレームが検出された場合は、当該物理パケットのヘッダ(物理ヘッダ)を処理する。RSSI測定部84は、フレームが検出された場合の、計測されたRSSIを、当該フレームの受信レベルを表す値として、記憶部85に書き込む。なおフレームのRSSIは、図8の端末と同様にして算出することができる。復号部88は、物理ヘッダに含まれる符号化変調方式に従って物理パケットのデータフィールドを復号してフレーム(MACフレーム)を取得する。復号部88は、取得したフレームをフレーム解析部89に送る。
フレーム解析部89は、復号部88から入力されたフレームを解析する。例えばフレームのFCSフィールドの値に基づき、エラー検査(CRC検査など)を行い、エラーが検出された場合は、フレームが正常に受信できなかったとして、当該フレームを破棄する。
エラーが検出されなかったときは、フレームが正常に受信できたとして、当MACヘッダの解析等を行う。解析の具体例は図8の端末と同様である。フレーム解析部89は、フレーム解析により得られた情報、またフレームのボディフィールドに格納された情報を制御部90に送る。
制御部90は、フレーム解析部89から入力された情報、または図示しない上位層からの指示またはこれらの両方等に基づき、通信の制御および自装置内の動作の制御を行う。
送信処理部92は、制御部90から指示されたフレームの生成(より詳細にはフレームを含む物理パケットの生成)と、フレーム(より詳細には物理パケット)の送信の制御とを含む送信処理を行う。送信処理部92は、制御部90の指示に従ってフレームを生成し、検出部87から出力されるチャネルのビジー/アイドルに関するキャリアセンス情報に基づき、CSMA/CAに従って無線媒体へのアクセス権を取得して、フレームを出力する。アクセス権の獲得には、RTSフレームの送信およびCTSフレームの受信により行う場合もある。この場合も、RTSフレームの送信を行うために、キャリアセンス情報に基づき、CSMA/CAに従って無線媒体へのアクセス権を取得する必要がある。送信処理部92は、NAV期間の間は、送信を抑制するように制御する。
送信部93は、送信処理部92から入力されたフレーム(より詳細には物理パケット)に対して、符号化、変調、DA(Digital−Analog)変換、ゲイン制御、使用チャネルに応じた帯域制限および周波数変換等を行ってアナログ信号とする。そして、アナログ信号を増幅等して、アンテナ81から空間に電波信号を送信する。
送信部93および受信部83が処理するチャネルに関する情報は、制御部90が管理する。制御部90が、送信部93および受信部83に処理すべきチャネルを指示し、受信部83および送信部93が、指示されたチャネルに応じて、必要に応じてフィルタ等の内部設定を行い、受信および送信に関する動作を行う。
タイマ91は、制御部90によりタイマ値(期間)の設定および起動を制御される。タイマ91は、制御部90により期間が設定され、起動させられると、設定された期間が経過するまで時刻をカウントする。そして、当該設定された期間がタイムアウトすると、タイムアウト信号を制御部90または記憶部85またはこれらの両方等に出力する。
記憶部85は、通信に必要な各種情報や、端末に送信する情報および端末から受信した情報を記憶する。他の無線通信システムの基地局と送受信する情報をさらに記憶部85に記憶してもよい。通信に必要な情報の1つとして、前述したCCA閾値も含まれる。記憶部85は、制御部90により読み出しおよび書き込みが可能である。また記憶部85に記憶されたCCA閾値は、検出部87により読み出し可能である。なおCCA閾値を記憶するバッファを別途配置し、そこにCCA閾値を格納して、検出部87がCCA閾値を読み出してもよい。当該バッファは検出部87内に配置されてもよい。バッファは、メモリでもよいし、SSD(Solid State Drive)、ハードディスク等でもよい。バッファがメモリの場合、当該メモリはSRAMやDRAM等の揮発性メモリでも、NAND、MRAM等の不揮発メモリでもよい。
記憶部85は、制御部90の外側に設けられているが、記憶部85に記憶される情報の一部または全部を記憶するバッファが、制御部90内に設けられてもよいし、本装置の外側に配置されてもよい。記憶部85またはバッファまたはこれらの両方は、メモリでもよいし、SSD(Solid State Drive)、ハードディスク等でもよい。記憶部85またはバッファまたはこれらの両方がメモリの場合、当該メモリはSRAMやDRAM等の揮発性メモリでも、NAND、MRAM等の不揮発メモリでもよい。
制御部90の動作例として、送信処理部92を介して一定時間毎にビーコンフレームを送信するよう制御する。ビーコンフレームには、自局のBSSIDあるいはMACアドレスや、BSSの属性に関する情報などを含める。また、端末からアソシエーション要求フレームを受信した場合に、アソシエーション応答フレームを送信するなどのアソシエーションプロセスを行う。これにより端末と通信に必要な情報を交換する。また制御部90は、MACヘッダの解析結果から、受信したフレームが自端末宛のデータフレームであると判断した場合は、必要に応じて、データフレームのフレームボディフィールドに格納されているデータを、図示しない上位処理部へ出力する。また、受信したフレームが管理フレームであれば、フレームのボディフィールドから情報を抽出して、通信の管理を行う。また受信したフレームが制御フレームであれば、その種別に応じた動作を行う。また、制御部は、受信したフレームが送達確認応答の必要なフレームか否か、およびフレームの受信成功の可否に応じて、送達確認応答を表すフレーム(送達確認応答フレーム)の生成と送信の指示を送信処理部92に出力する。送達確認応答フレームとしては、ACKフレームおよびBAフレーム等がある。
また制御部90は、検出部87でCCA処理のために用いる閾値(CCA閾値)の決定処理を行う。CCA閾値の決定処理では、まず処理を行う期間を決定し、決定した期間の間、本処理を行う。このために、決定した期間の長さをタイマ91にセットし、タイマ91を起動する。タイマ91がタイムアウトするまでの間、本処理を行う。本処理の詳細は、図8に示した端末と同様であるため説明を省略する。図9のフローチャートに示した動作例は、基地局にも同様に可能である。
検出部87、復号部88、フレーム解析部89、制御部90および送信処理部92の全部または一部は、本実施形態の通信処理装置または無線通信用集積回路またはベースバンド集積回路に対応する。これら各部のデジタル領域の処理の全部または一部、あるいは通信処理装置の処理は、CPU等のプロセッサで動作するソフトウェア(プログラム)によって行われてもよいし、ハードウェアによって行われてもよいし、これらのソフトウェアとハードウェアの両方によって行われてもよい。端末は、各部の全部または一部の処理、あるいは通信処理装置の処理を行うプロセッサを備えてもよい。
図11は、本実施形態の効果を説明する図である。端末1は、前述したCCA閾値決定処理より、同じBSS1内に存在する他の端末が、自端末の信号検出範囲から除かれないようにしつつ、CCA閾値をできるだけ高くする。このようにCCA閾値を更新した結果、端末1の信号検出範囲31Cは、図3の状況では隠れ端末として信号検出範囲に含まれなかった端末3も、信号検出範囲31Cに属することになり、端末3は隠れ端末ではなくなる。一方、信号検出範囲31は、結果的にBSS2内の端末2を含まない。この結果、他のネットワーク(BSS2)からの送信を検出しないことによるスループット向上が図れるとともに、隠れ端末の存在に起因するスループット低下も抑制されるため、全体としてスループットを向上させることができる。
以上、本実施形態によれば、端末(基地局の場合も含む)が属するBSSと同一のBSSに所属する端末から受信したフレームの最小のRSSI値に基づきCCA閾値を決定することにより、BSS内に隠れ端末が発生することを抑制しつつ、当該端末で他BSSから不要なキャリアが検出されることを抑制できる。よって、当該端末の送信機会が増加し、システムのスループットを向上させることができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、CCA閾値決定処理を行う期間の長さの決め方については特に限定しなかったが、本実施形態では、CCA閾値決定処理を行う期間の長さの決め方の例を具体的に示す。端末および基地局のブロック図は、第1の実施形態の図8および図10と同じである。
本実施形態に係る基地局の制御部90は、基地局に接続している(アソシエーション済みの)端末の台数に応じて、CCA閾値決定処理を行う期間の長さを決定する。この場合の動作のフローチャートを図12に示す。基地局の制御部90は、基地局に接続している端末数、すなわち、基地局と同じBSSまたは無線ネットワークに属する端末の台数を把握する(S201)。制御部90は、当該端末の台数に応じてCCA閾値決定処理を行う期間の長さを決定する(S2029。制御部90は、決定した値を記憶部85または制御部90の内部または外部のバッファに格納する。制御部90は、CCA閾値決定処理を行う際の期間の長さは、この決定した長さを用いる。また、制御部90は、決定した期間の長さを表す情報を含むフレームの生成および送信を送信処理部92に指示し、送信処理部92は、当該フレームを生成してBSS内の各端末に送信する(S203)。フレームとしては、例えばビーコンフレームを用いてもよいし、その他の管理フレームで通知してもよい。前述したように管理フレームで通知する場合、フレームボディフィールドに、当該情報を含む情報エレメントを設定する。端末は、基地局から受信したフレームに含まれる情報に従って、CCA閾値決定処理を行う期間の長さ(例えばタイマへの設定値)を決定する。このように端末の台数に応じてCCA閾値決定処理を行う期間の長さを決定することにより、できるだけ多くの端末からフレームの受信を行う機会が確保されるとともに、CCA閾値決定処理を早期に完了させることができる。
期間の長さの算出例としては、例えば端末の台数が多いほど、期間の長さを長くする。
これにより、極力多くの端末からフレームを受信する機会を増やすことができる。期間の長さに上限値または下限値またはこれらの両方を設けてもよい。端末の台数と期間の長さとを関連づけたテーブルを記憶部85または別の記憶部に格納しておき、このテーブルに従って、算出した端末数から期間の長さを決定してもよい。または、端末の台数の範囲と期間の長さとを関連づけたテーブルを用いてもよい。この場合、算出した端末数が属する範囲に対応する期間の長さを決定すればよい。また、端末数を入力とし、期間の長さを出力とする関数を用いてもよい。この場合、算出した端末数に基づき関数を計算することで、期間の長さを得ればよい。
基地局に接続している端末の台数を用いて期間の長さを算出する方法以外の方法も可能である。例えば、パワーセーブモードに移行している端末が、基地局が一定時間毎に送信するビーコンフレームを受信する周期に応じて、当該期間の長さを算出することも可能である。この場合の基地局の動作のフローチャートを図13に示す。
基地局の制御部90は、パワーセーブモードに移行する端末からビーコンフレームの受信周期(例えばListen Interval)の通知を受ける(S211)。これにより基地局の制御部90は、パワーセーブモードに移行する端末の受信周期を把握できる。なお、パワーセーブモードでない端末は、基本的に基地局から送信されるビーコンフレームを毎回受信することが考えられるが、これに限定されない。基地局の制御部90は、ビーコンフレームを受信する周期が最も長い端末の当該周期より大きい値に、CCA閾値決定処理を行う期間の長さを決定する(S212)。例えば当該周期に一定値加算した値、当該周期に一定値を乗じた値でもよい。あるいは、当該周期に1周期長加算した値でもよいし、当該周期より大きくかつ上限値以下の中から決定してもよい。
ここではパワーセーブモードに移行する端末のビーコンフレームの受信周期を例に挙げたが、基地局が一定時間に送信するフレームであり、かつ端末がそのフレームの受信周期を調整可能であるならば、対象となる端末はパワーセーブモードの端末に限られず、また、対象となるフレームはビーコンフレームに限定されない。
制御部90は、決定した期間の長さを表す情報を含むフレームの生成および送信を送信処理部92に指示し、送信処理部92は、当該フレームを生成して送信する(S213)。端末は、基地局から受信したフレームに含まれる情報に従って、CCA閾値決定処理を行う期間の長さ(例えばタイマへの設定値)を決定する。基地局も、CCA閾値決定処理を行う場合、ステップS212で決定した期間の長さでCCA閾値決定処理を行う。
パワーセーブモードに移行している端末は、ビーコンフレームの受信時に自端末宛のデータが基地局で保持されていることを確認した場合、基地局にデータの送信を要求するフレーム(IEEE802.11規格ではPS−Pollフレーム)を送信することが考えられる。この場合、当該端末により送信されたフレームを受信して、このフレームのRSSIも測定対象にできる。よって、図13のフローチャートの処理を行うことで、パワーセーブモードに移行している端末からのフレームの受信の機会を、そのビーコンフレーム受信周期にかかわらず確保できる。
また、基地局は、各端末との通信履歴に基づき、期間の長さを決定してもよい。この場合の動作のフローチャートを図14に示す。例えば基地局の制御部90は、一定期間または任意の期間の間、端末との通信履歴を記憶部85または別の記憶部に記録する(S221)。制御部90は、通信履歴に基づき、各端末の通信の周期を算出する(S222)。
通信の周期とは、一例としてフレーム交換の開始の周期でもよい。具体的に、RTSフレーム、CTSフレーム、データフレーム、送達確認応答フレームが交換される場合は、RTSフレームがフレーム交換の開始に相当する。またデータフレーム、および送達確認応答フレームの交換のみの場合は、データフレームがフレーム交換の開始に相当する。このようなフレーム交換の開始の時刻を把握して、開始の時刻の間隔を1つ以上算出する。
算出した間隔の平均値、中央値、最小値、最大値などを、通信の周期としてもよい。ここで示した通信の周期の定義および周期の算出方法は一例であり、他の定義および方法を採用してもよい。
基地局の制御部90は、通信の周期が最も長い端末の当該周期より大きい値に、CCA閾値決定処理を行う期間の長さを決定する(S223)。例えば当該周期に一定値加算した値、当該周期に一定値を乗じた値でもよい。あるいは、当該周期に1周期長加算した値でもよいし、当該周期より大きくかつ上限値以下の中から決定してもよい。制御部90は、決定した期間の長さを表す情報を含むフレームの生成および送信を送信処理部92に指示し、送信処理部92は、当該フレームを生成して送信する(S224)。端末は、CCA閾値決定処理を行う場合は、基地局から受信したフレームに含まれる情報に従って、CCA閾値決定処理を行う期間の長さ(例えばタイマへの設定値)を決定する。基地局も、CCA閾値決定処理を行う場合、ステップS222で決定した期間の長さでCCA閾値決定処理を行う。このように期間の長さを決定することにより、端末および基地局は、通信の頻度の少ない端末からもフレームを受信の機会を確保して、RSSIを測定できる。
以上、本実施形態によれば、端末の台数または通信の状況等に応じてCCA閾値決定処理を行う期間の長さを決定することにより、できるだけ多くの端末からフレームの受信を行う機会が確保される。よって、CCA閾値を適切に決定することができ、これにより、スループットの低下を抑制できる。
(第3の実施形態)
第1および第2の実施形態では、CCA閾値決定処理を、起動時、一定時間毎、またはユーザ指示があった時点など、予め定めた時点または指定された時点で行った。本実施形態では、基地局に接続している端末数、または、通信の状況等に応じて、CCA閾値決定処理を動的に行う。
基地局の制御部90は、基地局に接続している(アソシエーションプロセス完了済みの)端末の台数またはその変化に応じて、CCA閾値決定処理の開始を決定してもよい。この場合の基地局の動作フローを図15に示す。基地局の制御部90は、基地局と同じBSSまたは無線ネットワークに属する端末の台数を管理している(S231)。例えば新たに接続した端末が発生した場合は台数を1増やし、切断した端末が発生すれば1減らす。
制御部90は、当該端末の台数、または台数の変化、またはこれらの両方に応じて、CCA閾値決定処理の実行可否を判断する(S232)。例えば、端末の台数が予め定めた値になったときに、CCA閾値決定処理の実行を決定する。予め定めた値の個数は1つでも、複数でもよい。また、端末の台数がX台数、増加するごとに、CCA閾値決定処理の開始を決定してもよい。また、端末の台数がY台数、減少するごとに、CCA閾値決定処理の開始を決定してもよい。XまたはYまたはこれらの両方の値は、一定値でもよいし、端末の台数に応じて変化してもよい。例えば端末の台数が多くなるほど、Xの値が大きく、または小さくなってもよい。端末の台数が少なくなるほどYの値が小さく、または大きくなってもよい。Xの値を1にした場合は、基地局とアソシエーションする端末が発生するごとにCCA閾値決定処理の実行が決定されることになる。CCA閾値決定処理の実行を決定した場合、基地局の制御部90は、CCA閾値決定処理の実行を指示する情報を含むフレームを、送信処理部92を介して、自局に接続している端末に送信する(S233)。端末の制御部60は、当該フレームでの指示に従って、CCA閾値決定処理を開始する。基地局は、CCA閾値決定処理の実行を決定した場合は、自局でも当該CCA閾値決定処理を開始してよい。CCA閾値決定処理の実行を指示する情報を送信するフレームは、ビーコンフレームでもよいし、別途定義した管理フレームでもよいし、その他、制御フレームまたはデータフレームを利用することも可能である。例えばA−MPDUのペイロードに含まれる複数のフレームのうちの1つをデータフレームまたは制御フレームとし、当該データフレームまたは制御フレームに、上記の指示を表す情報を含めてもよい。
CCA閾値決定処理の実行可否の判断は、基地局のみならず、個々の端末で行うようにしてもよい。この場合の端末の動作フローを図16に示す。端末は、基地局から送信されるビーコンフレームを受信する(S241)。基地局から送信するビーコンフレームには、接続済みの端末数を表す情報が設定されている(例えばBSS Load ElementのStation Countフィールドに端末数が設定されている)。端末は、受信したビーコンフレームに基づき基地局に接続している端末数を把握し(S242)、上述した基地局の判断と同様にして、CCA閾値決定処理の実行可否を判断する(S243)。CCA閾値決定処理の実行を決定した場合は、当該CCA閾値決定処理を開始する(S244)。
基地局に接続している端末数またはその変化以外に、BSS内での通信の状況に応じて、CCA閾値決定処理の実行可否を判断することも可能である。通信の状況として、基地局は、例えばフレームの受信エラーの頻度を測定し、エラーの頻度が一定値を越えた場合に、隠れ端末が増加した可能性がある等と判断して、CCA閾値決定処理の実行を決定してもよい。受信エラーの頻度の算出例として、例えば受信に失敗したフレーム数/受信に成功したフレーム数でもよい。「/」は除算を表す。ここで述べた以外の方法で、受信エラーの頻度を算出してもよい。受信エラーの具体例としては、例えばFCSの検査結果がエラーの場合でもよいし、物理層でのエラー検出の場合でもよい。
CCA閾値決定処理の実行可否を判断する例として、上述した端末数、端末数の変化、または通信の状況に基づく方法以外にも、基地局または端末またはこれらの両方は、任意の判断基準で、CCA閾値決定処理の実行可否を決定してもよい。例えば、基地局は、自局に新たにアソシエーションした端末を検出するごとに、CCA閾値決定処理の実行を決定してもよい。この場合、基地局は、CCA閾値決定処理の実行を指示する情報を含むフレームを、自局に接続している端末に送信する。
以上、本実施形態によれば、端末の台数または通信の状況等が変化した場合にCCA閾値決定処理を動的に行うことにより、環境の変化にかかわらず、スループットの低下を抑制できる。
(第4の実施形態)
本実施形態では、基地局がビーコンフレームの間隔(ビーコン間隔)ごとに、デフォルトのCCA閾値(ここではCCA閾値1と呼ぶ)と、CCA閾値決定処理で算出したCCA閾値(ここではCCA閾値2と呼ぶ)とを選択的に適用する。CCA閾値1は、CCA閾値2より低い(信号検出範囲が広い)とする。端末には、ビーコン間隔毎にどちらのCCA閾値が適用されるかを表す情報を通知する。端末は、基地局とアソシエーションプロセスを行うときは、デフォルトのCCA閾値1が適用されているビーコン間隔で、アソシエーション要求フレームを送信する。これにより、基地局のカバレッジエリアに新たな端末が参入し、その端末が、CCA閾値2に対応する信号検出範囲内に存在していなかったとしても、基地局とのアソシエーションプロセスを正常に実行できる。以下、本実施形態について詳細に説明する。
基地局の制御部90は、第1〜第3の実施形態と同様にしてCCA閾値決定処理を行うことで、CCA閾値(CCA閾値2)を算出する。制御部90は、デフォルトのCCA閾値(CCA閾値1)と、CCA閾値決定処理で算出したCCA閾値2のうちの一方を選択的に各ビーコン間隔に適用する。たとえば所定の周期ごとのビーコン間隔でCCA閾値1を適用し、それ以外のビーコン間隔ではCCA閾値2を適用するようにしてもよい。またビーコン間隔毎にランダムまたは任意の方法で、適用するCCA閾値を決定してもよい。
また、CCA閾値1を適用する頻度を、通信状況に応じて変えても良い。例えば基地局に接続済みの端末台数が多く存在し、新たに接続する端末の台数を抑制したいときは、CCA閾値1を適用する頻度を低くして、新たな端末が接続しにくくなるようにしてもよい。
制御部90は、ビーコン間隔毎に、該当するCCA閾値を適用するように、検出部87および記憶部85の少なくとも一方を制御する。
また制御部90は、各ビーコン間隔でどちらのCCA閾値が適用されるかを指定する情報を、各端末に通知する。例えばビーコン間隔ごとにその開始のビーコンフレームで、今回のビーコン間隔で使用するCCA閾値を指定する情報を通知してもよい。また、複数のビーコン間隔のそれぞれで使用するCCA閾値を指定する情報を、当該複数のビーコン間隔分まとめて、通知してもよい。ここで述べた以外の方法で、通知してもよい。通知する情報の内容は、CCA閾値の値そのものでもよいし、どちらのCCA閾値かを識別する値でもよい。CCA閾値の値そのものを通知する場合、端末では基地局のデフォルトのCCA閾値をシステムまたは規格等で事前に定められているなどの理由で把握しており、これによりCCA閾値2の値そのものが通知された場合も、どちらのCCA値(つまり値の高い方のCCA閾値および値の低い方のCCA閾値)が通知されたかを判断できる。どちらのCCA閾値かを識別する値を通知する場合、例えば、ビット1がCCA閾値1、ビット0がCCA閾値2を表してもよいし、この逆でもよい。このような情報は、ビーコンフレームのボディフィールドに情報エレメントとして設定してもよいし、既存のフィールドの空き領域を利用してもよいし、または、新規にフィールドを追加してもよい。
端末の制御部60は、基地局から通知された情報に基づき、各ビーコン間隔でCCA閾値1とCCA閾値2のいずれが適用されるかを把握する。端末は、基地局に接続しようとする場合は、CCA閾値1が適用されるビーコン間隔の到来を待機し、当該ビーコン間隔が到来したら、そのビーコン間隔内でアソシエーション要求フレームを送信する。これにより自端末が送信したアソシエーション要求フレームを基地局に確実に受信させ、基地局と接続を行うことが可能になる。ここではアソシエーション要求フレームを例に挙げたが、基地局に確実に受信させたいフレームがあるときは、当該フレームの送信をCCA閾値1が適用されるビーコン間隔の到来まで待つようにしてもよい。なお、CCA閾値1が適用されるビーコン間隔では、送信可能なフレームの種別を制限してもよい。例えばアソシエーションプロセスに関連するフレームのみとしてもよい。これにより、BSS内に多数の端末が存在し、混雑している状況でも、基地局とのアソシエーションプロセスを成功させる可能性を高めることができる。
図17は、ビーコン間隔ごとに、CCA閾値1およびCCA閾値2が選択的に適用される例を示す。横軸が時間、縦軸が電力を表している。一定時間毎に基地局からビーコンフレームが送信されている。「B」の文字が入った矩形は、ビーコンフレームを表している。ビーコンフレームには、当該ビーコンフレームで始まるビーコン間隔で、CCA閾値1およびCCA閾値2のいずれが適用されるかを表す情報が設定されている。図示の例では、ビーコンフレーム95には、CCA閾値1を指定する情報が設定されており、ビーコンフレーム96には、CCA閾値2を指定する情報が設定されており、ビーコンフレーム97には、CCA閾値2を指定する情報が設定されており、ビーコンフレーム98には、CCA閾値1を指定する情報が設定されている。端末が基地局に接続するときは、CCA閾値1が適用されるビーコン間隔で、アソシエーション要求フレームを送信する。基地局からアソシエーション応答フレームを受信後、認証要求フレームの送信を行う場合も、当該アソシエーション要求フレームと同じビーコン間隔で送信すればよい。当該ビーコン間隔での送信が間に合わない場合は、次にCCA閾値1が適用されるビーコン間隔の到来を待ってもよい。
図18は、本実施形態に係る端末の動作例のフローチャートを示す。ここでは、端末が、基地局のカバレッジエリアに参入し、基地局に新たに接続するときの動作例を示す。端末は、基地局から送信されるビーコンフレームを受信する(S251)。端末は、ビーコンフレームを解析することで、デフォルトのCCA閾値(CCA閾値1)が適用されるビーコン間隔を特定する(S252)。端末は、特定したビーコン間隔の到来を待機し、当該ビーコン間隔内でアソシエーション要求フレームを送信する(S253)。
以上、本実施形態によれば、CCA閾値決定処理後も、デフォルトのCCA閾値(CCA閾値1)を適用するビーコン間隔を設けることで、CCA閾値決定処理で決定されたCCA閾値(CCA閾値2)に対応する信号検出範囲内に新たに参入してきた端末が位置していない場合も、当該端末を基地局に確実に接続させることができる。なお、新たに参入してきた端末がCCA閾値2の信号検出範囲外にいるときは、基地局に接続後も、CCA閾値2が適用されるビーコン間隔では基地局と通信できない可能性がある。ただし、基地局が、当該端末と接続後に再度CCA閾値決定処理を行うことで、その端末を信号検出範囲が含むようにCCA閾値が再計算されることで、当該端末も基地局とCCA閾値1以外のビーコン間隔で通信できるようになる。
(第5の実施形態)
第1〜第4の実施形態では、RSSIを測定するフレームの種類については特に制限しなかったが、本実施形態ではRSSIを測定するフレームの種類を特定する。無線通信システムによっては、ビームフォーミングまたはMIMO(Multiple Input,Multiple Output:MU−MIMO)により指向性を有する電波(ビーム)でデータ送信を行う場合もある。一例としてMIMO技術はIEEE802.11nで採用され、ビームフォーミングはオブションで採用されている。またIEEE802.11acではビームフォーミングが標準で対応している。このような指向性を有する電波の信号を受信した場合は、無指向性の電波での送信(オムニ送信)の場合に比べて、強い強度の信号を受信する可能性がある。一方、このようなビームフォーミングまたはMIMOを用いる端末であっても、RTSフレームおよびCTSフレームは、周囲の端末にNAVを設定させるために、通常、オムニ送信される。送達確認応答フレーム(ACKフレーム、BAフレーム等)はフレーム長が短く、伝送レートも低いため、オムニ送信されるのが一般的である。
そこで本実施形態では、オムニ送信されるフレームのRSSIのみを、CCA閾値の決定に用いる。一例として、RTSフレーム、CTSフレームおよび送達確認応答フレームのうちの一部または全部を対象とする。これら以外のフレームを受信したとしても、当該フレームのRSSIは、CCA閾値を決定するために用いない。ビーム送信されたフレームを受信し、当該フレームを復号できた場合に、当該フレームのみに基づいてCCA閾値を決定すると、CCA閾値が非常に高い値に設定されてしまう可能性があるが、ビーム送信されないフレームを対象に測定することでこのような問題を防止して、適切なCCA閾値を設定することが可能になる。
図19に本実施形態に係る端末または基地局の動作例のフローチャートを示す。端末または基地局はフレームを受信すると(S261)、フレームの種別を判定する(S262)。フレームの種別が予め定めた種別(RTS、CTS、ACK、BA等)の場合は、当該フレームのRSSIを、CCA閾値の決定に利用する(S263)。一方、それ以外のフレーム種別であった場合は、CCA閾値の決定には利用しない(S264)。本処理は、例えば図9に示したCCA閾値決定処理を行っている間、フレームを受信する毎に実行し、CCA閾値の決定に利用すると判断された場合、図9のステップS110、S111、S112の処理を行い、CCA閾値の決定に利用しないと判断された場合は、ステップS110、S111、S112の処理をスキップすればよい。
(第6の実施形態)
図20は、基地局に搭載される無線通信装置のハードウェア構成例を示したものである。この構成例は一例であり、本実施形態はこれに限定されるものではない。図10に示した無線通信装置と基本的な動作は同じであるため、構成上の違いを中心に説明し、重複する説明は省略する。
本無線通信装置は、ベースバンド部111、RF部121と、1つまたは複数のアンテナ1〜N(Nは1以上の整数)とを備える。
ベースバンド部111は、制御回路(プロトコルスタック)112と、送信処理回路113と、受信処理回路114と、DA変換回路115、116と、AD変換回路117、118とを含む。RF部121とベースバンド部111は1チップのIC(Integrated Circuit:集積回路)で構成されてもよい。
ベースバンド部111は、一例としてベースバンドLSIまたはベースバンドIC、またはこれらの両方である。また、別の例として、ベースバンド部111がIC132とIC131とを備えてもよい。このとき、IC132が制御回路112と送信処理回路113と受信処理回路114とを含み、IC131が、DA変換回路115、116とAD変換回路117、118を含んでもよい。
制御回路112は、一例として、通信を制御する通信処理装置、または通信を制御する制御部に対応する。このとき無線通信部は、送信処理回路113と受信処理回路114を含んでもよい。さらに無線通信部は、送信処理回路113と受信処理回路114に加えて、DA変換回路115、116およびAD変換回路117、118を含んでもよい。さらに、無線通信部は、送信処理回路113、受信処理回路114、DA変換回路115、116およびAD変換回路117、118に加えて、送信回路122および受信回路123を含んでもよい。本実施形態に係る集積回路は、ベースバンド部111の全部または一部の処理、すなわち、制御回路112、送信処理回路113、受信処理回路114、DA変換回路115、116およびAD変換回路117、118の全部または一部の処理を行うプロセッサを備えていてもよい。
または、IC132が、通信を制御する通信処理装置に対応してもよい。このとき無線通信部は、送信回路122および受信回路123に対応してもよい。さらに無線通信部は、送信回路122および受信回路123に加え、DA変換回路115、116およびAD変換回路117、118を含んでもよい。
ベースバンド部111における制御回路112は、MAC層等の処理を行う。MACの上位層処理部の機能を、制御回路112に含めても構わない。制御回路112はクロック生成部(すなわち発振装置)を含んでもよい。送信処理回路113は、物理層の処理を行う部分に対応する。送信処理回路113は、変調処理や物理ヘッダの付加など、所望の物理層の処理を行い、例えば2種類のデジタルベースバンド信号(以下、デジタルI信号とデジタルQ信号)を生成する。DA変換回路115、116は、DA変換を行う部分に相当し、送信処理回路113から入力される信号をDA変換する。より詳細には、DA変換回路115はデジタルI信号をアナログのI信号に変換し、DA変換回路116はデジタルQ信号をアナログのQ信号に変換する。なお、直交変調せずに一系統の信号のままで送信する場合もありうる。この場合、DA変換回路は1つだけでもよい。また、一系統または複数系統の送信信号をアンテナの数だけ振り分けて送信する場合には、アンテナの数に応じた数のDA変換回路を設けてもよい。
RF部121は、本実施形態に係るRF集積回路に対応し、一例としてRFアナログICあるいは高周波ICあるいはこれらの両方である。RF部121における送信回路122は、DA変換より後の段階の送信時のアナログ処理を行う部分に相当する。送信回路122は、DA変換後のフレームの信号から所望帯域の信号を抽出する送信フィルタ、発振装置から供給される一定周波数の信号を利用して、フィルタリング後の信号を無線周波数にアップコンバートするミキサ、アップコンバート後の信号を増幅するプリアンプ(PA)等を含む。
RF部121における受信回路123は、AD変換より前の段階までの受信時のアナログ処理を行う部分に相当する。受信回路123は、アンテナで受信された信号を増幅するLNA(低雑音増幅器)、発振装置から供給される一定周波数の信号を利用して、増幅後の信号をベースバンドにダウンコンバートするミキサ、ダウンコーバート後の信号から所望帯域の信号を抽出する受信フィルタ等を含む。より詳細には、受信回路123は、不図示のLNAで低雑音増幅された受信信号を互いに90°位相のずれた搬送波により直交復調して、受信信号と同位相のI(In−phase)信号と、これより90°位相が遅れたQ(Quad−phase)信号とを生成する。これらI信号とQ信号は、振幅(ゲイン)が調整された後に、受信回路123から出力される。
ベースバンド部111におけるAD変換回路117、118は、AD変換を行う部分に相当する。受信回路123からの入力信号をAD変換する。より詳細には、AD変換回路117はI信号をデジタルI信号に変換し、AD変換回路118はQ信号をデジタルQ信号に変換する。なお、直交復調せずに一系統の信号だけを受信する場合もありうる。この場合、AD変換回路は1つだけでよい。また、複数のアンテナが設けられる場合には、アンテナの数に応じた数のAD変換回路を設けてもよい。受信処理回路114は、物理層の受信処理を行う部分に対応する。受信処理回路114は、復調等の物理層の処理を行う。
制御回路112は、受信処理回路113で得られたフレームに対してMAC層等の処理を行う。また制御回路112は、MIMOに関する処理を行ってもよい。伝搬路推定の処理、送信ウェイト計算処理、ストリームの分離処理等の少なくとも1つまたは複数を行ってもよい。
制御回路112は、送信回路122の送信フィルタおよび受信回路123の受信フィルタの動作を、使用するチャネルの設定に応じて、当該チャネルがカバーする信号を抽出するように制御してもよい。送信回路122および受信回路123を制御する別の制御部が存在し、制御回路112がその制御部に指示を出すことで、同様の制御を行ってもよい。
なお、アンテナ1〜Nを、送信回路122および受信回路123のいずれか一方に切り換えるスイッチがRF部121に配置されてもよい。スイッチを制御することで、送信時にはアンテナ1〜Nを送信回路122に接続し、受信時には、アンテナ1〜Nを受信回路123に接続してもよい。
上述した各部の処理の詳細は、図10の説明から自明であるため、重複する説明は省略する。
図21は、無線端末に搭載される無線通信装置のハードウェア構成例を示したものである。この構成例は一例であり、本実施形態はこれに限定されるものではない。図8に示した無線通信装置と基本的な動作は同じであるため、構成上の違いを中心に説明し、重複する説明は省略する。
本無線通信装置は、ベースバンド部211、RF部221と、1つまたは複数のアンテナ1〜N(Nは1以上の整数)とを備える。RF部221とベースバンド部211は1チップのICで構成されてもよい。
ベースバンド部211は、制御回路(プロトコルスタック)212と、送信処理回路213と、受信処理回路214と、DA変換回路215、216と、AD変換回路217、218とを含む。
ベースバンド部211は、一例としてベースバンドLSIまたはベースバンドIC、またはこれらの両方である。また、別の例として、ベースバンド部211が、IC232とIC231とを備えてもよい。このとき、IC232が制御回路212と送信処理回路213と受信処理回路214とを含み、IC231が、DA変換回路215、216とAD変換回路217、218を含んでもよい。
制御回路212は、一例として、通信を制御する通信処理装置、または通信を制御する制御部に対応する。このとき無線通信部は、送信処理回路213と受信処理回路214を含んでもよい。さらに無線通信部は、送信処理回路213と受信処理回路214に加えて、DA変換回路215、216およびAD変換回路217、218を含んでもよい。さらに、無線通信部は、送信処理回路213、受信処理回路214、DA変換回路215、216およびAD変換回路217、218に加えて、送信回路222および受信回路223を含んでもよい。本実施形態に係る集積回路は、ベースバンド部211の全部または一部の処理、すなわち、制御回路212、送信処理回路213、受信処理回路214、DA変換回路215、216およびAD変換回路217、218の全部または一部の処理を行うプロセッサを備えていてもよい。
または、IC232が、通信を制御する通信処理装置に対応してもよい。このとき無線通信部は、送信回路222および受信回路223に対応してもよい。さらに無線通信部は、送信回路222および受信回路223に加え、DA変換回路215、216およびDA変換回路217、218を含んでもよい。
ベースバンド部211における制御回路212は、MACの上位層の機能を含んでも構わない。制御回路212はクロック生成部を含んでもよい。送信処理回路213は、物理層の処理を行う部分に対応する。送信処理回路213は、変調処理や物理ヘッダの付加など、所望の物理層の処理を行い、例えば2種類のデジタルベースバンド信号(以下、デジタルI信号とデジタルQ信号)を生成する。DA変換回路215、216は、DA変換を行う部分に相当する。DA変換回路215、216は、送信処理回路213から入力される信号をDA変換する。より詳細には、DA変換回路215はデジタルI信号をアナログのI信号に変換し、DA変換回路216はデジタルQ信号をアナログのQ信号に変換する。なお、直交変調せずに一系統の信号のままで送信する場合もありうる。この場合、DA変換回路は1つだけでもよい。また、一系統または複数系統の送信信号をアンテナの数だけ振り分けて送信する場合には、アンテナの数に応じた数のDA変換回路を設けてもよい。
RF部221は、本実施形態に係るRF集積回路に対応し、一例としてRFアナログICあるいは高周波ICあるいはこれらの両方である。RF部221における送信回路222は、DA変換より後の段階の送信時のアナログ処理を行う部分に相当する。送信回路222は、DA変換後のフレームの信号から所望帯域の信号を抽出する送信フィルタ、発振装置から供給される一定周波数の信号を利用して、フィルタリング後の信号を無線周波数にアップコンバートするミキサ、アップコンバート後の信号を増幅するプリアンプ(PA)等を含む。
受信回路223は、AD変換より前の段階までの受信時のアナログ処理を行う部分に相当する。受信回路223は、アンテナで受信された信号を増幅するLNA(低雑音増幅器)、発振装置から供給される一定周波数の信号を利用して、増幅後の信号をベースバンドにダウンコンバートするミキサ、ダウンコーバート後の信号から所望帯域の信号を抽出する受信フィルタ等を含む。より詳細には、受信回路223は、不図示のLNAで低雑音増幅された受信信号を互いに90°位相のずれた搬送波により直交復調して、受信信号と同位相のI(In−phase)信号と、これより90°位相が遅れたQ(Quad−phase)信号とを生成する。これらI信号とQ信号は、振幅(ゲイン)が調整された後に、受信回路223から出力される。
ベースバンド部211におけるAD変換回路217、218は、AD変換より前の段階までの受信時のアナログ処理を行う部分に相当する。AD変換回路217、218は、受信回路223からの入力信号をAD変換する。より詳細には、AD変換回路217はI信号をデジタルI信号に変換し、AD変換回路218はQ信号をデジタルQ信号に変換する。なお、直交復調せずに一系統の信号だけを受信する場合もありうる。この場合、AD変換回路は1つだけでよい。また、複数のアンテナが設けられる場合には、アンテナの数に応じた数のAD変換回路を設けてもよい。受信処理回路214は、物理層の受信処理を行う部分に対応する。受信処理回路214は、復調や、復号化、プリアンブルおよびPHYヘッダの解析などの処理など、物理層の処理を行う。制御回路212は、受信処理回路214で得られたフレームに対してMAC層等の処理を行う。
制御回路212は、送信回路222の送信フィルタおよび受信回路223の受信フィルタの動作を、使用するチャネルの設定に応じて、当該チャネルがカバーする信号を抽出するように制御してもよい。送信回路222および受信回路223を制御する別の制御部が存在し、制御回路212がその制御部に指示を出すことで、同様の制御を行ってもよい。
また無線端末がアンテナを複数備えて、MIMOに対応する場合には、制御回路212は、MIMOに関する処理も行ってよい。伝搬路推定の処理、送信ウェイト計算処理、ストリームの分離処理等のうちの1つまたは複数を行ってもよい。
なお、アンテナ1〜Nを、送信回路222および受信回路223のいずれか一方に切り換えるスイッチがRF部221に配置されてもよい。スイッチ制御により、送信時にはアンテナ1〜Nを送信回路222に接続し、受信時には、アンテナ1〜Nを受信回路223に接続する。
上述した各部の処理の詳細は、図8の説明から自明であるため、重複する説明は省略する。
(第7の実施形態)
図22(A)および図22(B)は、それぞれ第7の実施形態に係る無線端末の斜視図である。図22(A)の無線端末はノートPC301であり、図22(B)の無線端末は移動体無線端末321である。ノートPC301および移動体無線端末321は、それぞれ無線通信装置305、315を搭載している。無線通信装置305、315として、これまで説明してきた無線端末に搭載されていた無線通信装置(図7等)、または基地局に搭載されていた無線通信装置(図8等)、またはこれらの両方を用いることができる。無線通信装置を搭載する無線端末は、ノートPCや移動体無線端末に限定されない。例えば、TV、デジタルカメラ、ウェアラブルデバイス、タブレット、スマートフォン、ゲーム装置、ネットワークストレージ装置、モニタ、デジタルオーディオプレーヤ、Webカメラ、ビデオカメラ、プロジェクト、ナビゲーションシステム、外部アダプタ、内部アダプタ、セットトップボックス、ゲートウェイ、プリンタサーバ、モバイルアクセスポイント、ルータ、エンタープライズ/サービスプロバイダアクセスポイント、ポータブル装置、ハンドヘルド装置等にも搭載可能である。
また、無線端末または基地局、またはこれらの両方に搭載されていた無線通信装置は、メモリーカードにも搭載可能である。当該無線通信装置をメモリーカードに搭載した例を図23に示す。メモリーカード331は、無線通信装置355と、メモリーカード本体332とを含む。メモリーカード331は、外部の装置(無線端末または基地局、またはこれらの両方等)との無線通信のために無線通信装置335を利用する。なお、図23では、メモリーカード331内の他の要素(例えばメモリ等)の記載は省略している。
(第8の実施形態)
第8の実施形態では、第1〜第7のいずれかの実施形態に係る無線通信装置(基地局の無線通信装置または無線端末の無線通信装置、またはこれらの両方)の構成に加えて、バス、プロセッサ部、および外部インターフェース部を備える。プロセッサ部および外部インターフェース部は、バスを介して外部メモリ(バッファ)と接続される。プロセッサ部ではファームウエアが動作する。このように、ファームウエアを無線通信装置に含める構成とすることにより、ファームウエアの書き換えによって無線通信装置の機能の変更を容易に行うことが可能となる。ファームウエアが動作するプロセッサ部は、本実施形態に係る通信処理装置または制御部の処理を行うプロセッサであってもよいし、当該処理の機能拡張または変更に係る処理を行う別のプロセッサであってもよい。ファームウエアが動作するプロセッサ部を、本実施形態に係る基地局あるいは無線端末あるいはこれらの両方が備えてもよい。または当該プロセッサ部を、基地局に搭載される無線通信装置内の集積回路、または無線端末に搭載される無線通信装置内の集積回路が備えてもよい。
(第9の実施形態)
第9の実施形態では、第1〜第7のいずれかの実施形態に係る無線通信装置(基地局の無線通信装置または無線端末の無線通信装置、またはこれらの両方)の構成に加えて、クロック生成部を備える。クロック生成部は、クロックを生成して出力端子より無線通信装置の外部にクロックを出力する。このように、無線通信装置内部で生成されたクロックを外部に出力し、外部に出力されたクロックによってホスト側を動作させることにより、ホスト側と無線通信装置側とを同期させて動作させることが可能となる。
(第10の実施形態)
第10の実施形態では、第1〜第7のいずれかの実施形態に係る無線通信装置(基地局の無線通信装置または無線端末の無線通信装置)の構成に加えて、電源部、電源制御部、および無線電力給電部を含む。電源制御部は、電源部と無線電力給電部とに接続され、無線通信装置に供給する電源を選択する制御を行う。このように、電源を無線通信装置に備える構成とすることにより、電源を制御した低消費電力化動作が可能となる。
(第11の実施形態)
第11の実施形態では、第10の実施形態に係る無線通信装置の構成に加えて、SIMカードを含む。SIMカードは、無線通信装置における制御部あるいはその他の部またはこれらの両方と接続される。このように、SIMカードを無線通信装置に備える構成とすることにより、容易に認証処理を行うことが可能となる。
(第12の実施形態)
第12の実施形態では、第8の実施形態に係る無線通信装置の構成に加えて、動画像圧縮/伸長部を含む。動画像圧縮/伸長部は、バスと接続される。このように、動画像圧縮/伸長部を無線通信装置に備える構成とすることにより、圧縮した動画像の伝送と受信した圧縮動画像の伸長とを容易に行うことが可能となる。
(第13の実施形態)
第13の実施形態では、第1〜第7のいずれかの実施形態に係る無線通信装置(基地局の無線通信装置または無線端末の無線通信装置、またはこれらの両方)の構成に加えて、LED部を含む。LED部は、無線通信装置における制御部あるいはその他の部またはこれらの両方と接続される。このように、LED部を無線通信装置に備える構成とすることにより、無線通信装置の動作状態をユーザに容易に通知することが可能となる。
(第14の実施形態)
第14の実施形態では、第1〜第7のいずれかの実施形態に係る無線通信装置(基地局の無線通信装置または無線端末の無線通信装置、またはこれらの両方)の構成に加えて、バイブレータ部を含む。バイブレータ部は、無線通信装置における制御部あるいはその他の部またはこれらの両方と接続される。このように、バイブレータ部を無線通信装置に備える構成とすることにより、無線通信装置の動作状態をユーザに容易に通知することが可能となる。
(第15の実施形態)
第15の実施形態では、第1〜第7のいずれかの実施形態に係る無線通信装置(基地局の無線通信装置または無線端末の無線通信装置、またはこれらの両方)の構成に加えて、ディスプレイを含む。ディスプレイは、図示しないバスを介して、無線通信装置における制御部あるいはその他の部またはこれらの両方と接続されてもよい。このようにディスプレイを備える構成とし、無線通信装置の動作状態をディスプレイに表示することで、無線通信装置の動作状態をユーザに容易に通知することが可能となる。
(第16の実施形態)
本実施形態では、[1]無線通信システムにおけるフレーム種別、[2]無線通信装置間の接続切断の手法、[3]無線LANシステムのアクセス方式、[4]無線LANのフレーム間隔について説明する。
[1]通信システムにおけるフレーム種別
一般的に無線通信システムにおける無線アクセスプロトコル上で扱うフレームは、大別してデータ(data)フレーム、管理(management)フレーム、制御(control)フレームの3種類に分けられる。これらの種別は、通常、フレーム間で共通に設けられるヘッダ部で示される。フレーム種別の表示方法としては、1つのフィールドで3種類を区別できるようにしてあってもよいし、2つのフィールドの組み合わせで区別できるようにしてあってもよい。
管理フレームは、他の無線通信装置との間の物理的な通信リンクの管理に用いるフレームである。例えば、他の無線通信装置との間の通信設定を行うために用いられるフレームや通信リンクをリリースする(つまり接続を切断する)ためのフレーム、無線通信装置でのパワーセーブ動作に係るフレームがある。
データフレームは、他の無線通信装置と物理的な通信リンクが確立した上で、無線通信装置の内部で生成されたデータを他の無線通信装置に送信するフレームである。データは本実施形態の上位層で生成され、例えばユーザの操作によって生成される。
制御フレームは、データフレームを他の無線通信装置との間で送受(交換)する際の制御に用いられるフレームである。無線通信装置がデータフレームや管理フレームを受信した場合にその送達確認のために送信される応答フレームは、制御フレームに属する。
これら3種類のフレームは、物理層で必要に応じた処理を経て物理パケットとしてアンテナを経由して送出される。なお、接続確立の手順においては、接続要求フレームと接続受付フレームが管理フレームであり、接続受付フレームへの確認フレームは制御フレームの応答フレームを用いることができる。
[2]無線通信装置間の接続切断の手法
接続の切断には、明示的な手法と暗示的な手法とがある。明示的な手法としては、接続している無線通信装置のいずれか一方が切断のためのフレームを送信する。このフレームは管理フレームに分類される。切断のためのフレームは、例えば接続をリリースするという意味でリリースフレームと呼ぶことがある。通常、リリースフレームを送信する側の無線通信装置ではリリースフレームを送信した時点で、リリースフレームを受信する側の無線通信装置ではリリースフレームを受信した時点で、接続の切断と判定する。その後、通信フェーズでの初期状態、例えば通信相手の無線通信装置を探索する状態に戻る。これは、切断のためのフレームを送信する際には、接続先の無線通信装置と通信距離が離れて無線信号が受信不可あるいは復号不可になるといった、物理的な無線リンクが確保できないことがあるからである。
一方、暗示的な手法としては、一定期間接続を確立した接続相手の無線通信装置からフレーム送信(データフレームおよび管理フレームの送信、あるいは自端末が送信したフレームへの応答フレームの送信)を検知しなかった場合に、接続状態の切断の判定を行う。
このような手法があるのは、上述のように接続の切断を判定するような状況では、接続先の無線通信装置と通信距離が離れて無線信号が受信不可あるいは復号不可になるなど物理的な無線リンクが確保できない状態が考えられるからである。すなわち、リリースフレームの受信を期待できないからである。
暗示的な方法で接続の切断を判定する具体例としては、タイマを使用する。例えば、送達確認応答フレームを要求するデータフレームを送信する際、当該フレームの再送期間を制限する第1のタイマ(例えばデータフレーム用の再送タイマ)を起動し、第1のタイマが切れるまで(つまり所望の再送期間が経過するまで)当該フレームへの送達確認応答フレームを受信しないと再送を行う。当該フレームへの送達確認応答フレームを受信すると第1のタイマは止められる。
一方、送達確認応答フレームを受信せず第1のタイマが切れると、例えば接続相手の無線通信装置がまだ(通信レンジ内に)存在するか(言い換えれば、無線リンクが確保できているか)を確認するための管理フレームを送信し、それと同時に当該フレームの再送期間を制限する第2のタイマ(例えば管理フレーム用の再送タイマ)を起動する。第1のタイマと同様、第2のタイマでも、第2のタイマが切れるまで当該フレームへの送達確認応答フレームを受信しないと再送を行い、第2のタイマが切れると接続が切断されたと判定する。
あるいは接続相手の無線通信装置からフレームを受信すると第3のタイマを起動し、新たに接続相手の無線通信装置からフレームを受信するたびに第3のタイマを止め、再び初期値から起動する。第3のタイマが切れると前述と同様に接続相手の無線通信装置がまだ(通信レンジ内に)存在するか(言い換えれば、無線リンクが確保できているか)を確認するための管理フレームを送信し、それと同時に当該フレームの再送期間を制限する第2のタイマ(例えば管理フレーム用の再送タイマ)を起動する。この場合も、第2のタイマが切れるまで当該フレームへの送達確認応答フレームを受信しないと再送を行い、第2のタイマが切れると接続が切断されたと判定する。後者の、接続相手の無線通信装置がまだ存在するかを確認するための管理フレームは、前者の場合の管理フレームとは異なるものであってもよい。また後者の場合の管理フレームの再送を制限するためのタイマはここでは第2のタイマとして前者の場合と同じものを用いたが、異なるタイマを用いるようにしてもよい。
[3]無線LANシステムのアクセス方式
例えば複数の無線通信装置と通信または競合することを想定した無線LANシステムがある。IEEE802.11(拡張規格なども含む)無線LANではCSMA/CAをアクセス方式の基本としている。ある無線通信装置の送信を把握し、その送信終了から固定時間を置いて送信を行う方式では、その無線通信装置の送信を把握した複数の無線通信装置で同時に送信を行うことになり、その結果、無線信号が衝突してフレーム送信に失敗する。ある無線通信装置の送信を把握し、その送信終了からランダム時間待つことで、その無線通信装置の送信を把握した複数の無線通信装置での送信が確率的に分散することになる。よって、ランダム時間の中で最も早い時間を引いた無線通信装置が1つなら無線通信装置のフレーム送信は成功し、フレームの衝突を防ぐことができる。ランダム値に基づき送信権の獲得が複数の無線通信装置間で公平になることから、Carrier Avoidanceを採用した方式は、複数の無線通信装置間で無線媒体を共有するために適した方式であるということができる。
[4]無線LANのフレーム間隔
IEEE802.11無線LANのフレーム間隔について説明する。IEEE802.11無線LANで用いられるフレーム間隔は、distributed coordination function interframe space(DIFS)、arbitration interframe space(AIFS)、point coordination function interframe space(PIFS)、short interframe space(SIFS)、extended interframe space(EIFS)、reduced interframe space(RIFS)の6種類ある。
フレーム間隔の定義は、IEEE802.11無線LANでは送信前にキャリアセンスアイドルを確認して開けるべき連続期間として定義されており、厳密な前のフレームからの期間は議論しない。従ってここでのIEEE802.11無線LANシステムでの説明においてはその定義を踏襲する。IEEE802.11無線LANでは、CSMA/CAに基づくランダムアクセスの際に待つ時間を固定時間とランダム時間との和としており、固定時間を明確にするためこのような定義になっているといえる。
DIFSとAIFSとは、CSMA/CAに基づき他の無線通信装置と競合するコンテンション期間にフレーム交換開始を試みるときに用いるフレーム間隔である。DIFSは、トラヒック種別による優先権の区別がないとき、AIFSはトラヒック種別(Traffic Identifier:TID)による優先権が設けられている場合に用いる。
DIFSとAIFSとで係る動作としては類似しているため、以降では主にAIFSを用いて説明する。IEEE802.11無線LANでは、MAC層でフレーム交換の開始などを含むアクセス制御を行う。さらに、上位層からデータを渡される際にQoS(Quality of Service)対応する場合には、データとともにトラヒック種別が通知され、トラヒック種別に基づいてデータはアクセス時の優先度のクラス分けがされる。このアクセス時のクラスをアクセスカテゴリ(Access Category;AC)と呼ぶ。従って、アクセスカテゴリごとにAIFSの値が設けられることになる。
PIFSは、競合する他の無線通信装置よりも優先権を持つアクセスができるようにするためのフレーム間隔であり、DIFSおよびAIFSのいずれの値よりも期間が短い。
SIFSは、応答系の制御フレームの送信時あるいは一旦アクセス権を獲得した後にバーストでフレーム交換を継続する場合に用いることができるフレーム間隔である。EIFSはフレーム受信に失敗した場合に発動されるフレーム間隔である。
RIFSは一旦アクセス権を獲得した後にバーストで同一無線通信装置に複数のフレームを連続して送信する場合に用いることができるフレーム間隔であり、RIFSを用いている間は送信相手の無線通信装置からの応答フレームを要求しない。
ここでIEEE802.11無線LANにおけるランダムアクセスに基づく競合期間のフレーム交換の一例を図24に示す。
ある無線通信装置においてデータフレーム(W_DATA1)の送信要求が発生した際に、キャリアセンスの結果、媒体がビジーである(busy medium)と認識する場合を想定する。この場合、キャリアセンスがアイドルになった時点から固定時間のAIFSを空け、その後ランダム時間(random backoff)空いたところで、データフレームW_DATA1を通信相手に送信する。
ランダム時間は0から整数で与えられるコンテンションウィンドウ(Contention Window:CW)の間の一様分布から導かれる擬似ランダム整数にスロット時間をかけたものである。ここで、CWにスロット時間をかけたものをCW時間幅と呼ぶ。
CWの初期値はCWminで与えられ、再送するたびにCWの値はCWmaxになるまで増やされる。CWminとCWmaxの両方とも、AIFSと同様アクセスカテゴリごとの値を持つ。W_DATA1の送信先の無線通信装置では、データフレームの受信に成功するとその受信終了時点からSIFS後に応答フレーム(W_ACK1)を送信する。W_DATA1を送信した無線通信装置は、W_ACK1を受信すると送信バースト時間制限内であればまたSIFS後に次のフレーム(例えばW_DATA2)を送信することができる。
AIFS、DIFS、PIFSおよびEIFSは、SIFSとスロット時間との関数になるが、SIFSとスロット時間とは物理層ごとに規定されている。また、AIFS、CWminおよびCWmaxなどアクセスカテゴリごとに値が設けられるパラメータは、通信グループ(IEEE802.11無線LANではBasic Service Set(BSS))ごとに設定可能であるが、デフォルト値が定められている。
例えば、802.11acの規格策定では、SIFSは16μs、スロット時間は9μsであるとして、それによってPIFSは25μs、DIFSは34μs、AIFSにおいてアクセスカテゴリがBACKGROUND(AC_BK)のフレーム間隔はデフォルト値が79μs、BEST EFFORT(AC_BE)のフレーム間隔はデフォルト値が43μs、VIDEO(AC_VI)とVOICE(AC_VO)のフレーム間隔はデフォルト値が34μs、CWminとCWmaxとのデフォルト値は、各々AC_BKとAC_BEとでは31と1023、AC_VIでは15と31、AC_VOでは7と15になるとする。なお、EIFSは、SIFSとDIFSと最も低速な必須の物理レートで送信する場合の応答フレームの時間長の和である。
本実施形態で用いられる用語は、広く解釈されるべきである。例えば用語“プロセッサ”は、汎用目的プロセッサ、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、コントローラ、マイクロコントローラ、状態マシンなどを包含してもよい。状況によって、“プロセッサ”は、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラム可能論理回路(PLD)などを指してもよい。“プロセッサ”は、ここで例示した複数のプロセッサの組み合わせを指してもよい。例えば、DSPおよびマイクロプロセッサの組み合わせ、DSPコアと1つ以上のマイクロプロセッサの組み合わせを指してもよい。
別の例として、用語“メモリ”は、電子情報を格納可能な任意の電子部品を包含してもよい。“メモリ”は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラム可能読み出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、フラッシュメモリ、磁気または光学データストレージを指してもよい。これらはプロセッサによって情報の読み出しまたは書き込みまたはこれらの両方が可能である。このとき、プロセッサとメモリ間で電気的に通信していると言える。メモリは、プロセッサ内に配置されてもよく、この場合も、プロセッサとメモリが電気的に通信していると言うことができる。
なお、各実施形態で述べるフレームは、例えばIEEE802.11規格でフレームと呼ばれているもののみならず、Null Data Packetなど、パケットと呼ばれているものを指してもよい。基地局が複数のフレームまたは複数の第Xフレームを送信または受信すると表現する場合、これらのフレームまたは第Xフレームは同じもの(例えば同じ種類または同じ内容)であっても異なるものであってもよい。Xには状況に応じて任意の値を入れることができる。また、これら複数のフレームまたは複数の第Xフレームは、同時に送信または受信されるもののみならず、時間的に異なるタイミングで送信または受信されるものであってもよい。また、第1フレーム,第2フレーム等を時間的に異なる時点で送信または受信すると表現する場合は、第1、第2等の表現は、単にフレームを区別するための表現に過ぎず、これらのフレームの種類・内容の異同は問わない。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
<付記1>
以下に、本願原出願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
<1>
少なくとも1つのアンテナと、
前記アンテナに接続され、信号を送受信する無線通信部と、
前記無線通信部を介して受信された信号の受信レベルと、第1閾値とに基づき第1フレームが受信されたかを判定し、
前記第1フレームが受信されたと判定された場合に、前記第1フレームの送信元が自端末と同じ無線ネットワークに属するか否かを判定し、
前記同じ無線ネットワークに属する前記送信元から送信された前記第1フレームの受信レベルに基づいて、第2閾値を決定し、
前記無線通信部を介して受信された信号の受信レベルと前記第2閾値に基づき、第2フレームが受信されたかを判定する制御部と
を備えた無線通信端末。
<2>
前記第1フレームの第1フィールドに、前記無線通信端末が属している無線ネットワークの識別情報が設定されているかに応じて、前記第1フレームの送信元が前記同じ無線ネットワーク内かを判定する
<1>に記載の無線通信端末。
<3>
前記制御部は、前記同じ無線ネットワークに属する複数の送信元から送信された複数の前記第1フレームの受信レベルのうち最も低い受信レベルに基づいて、前記第2閾値を決定する
<1>または<2>に記載の無線通信端末。
<4>
前記制御部は、第1の期間の間に受信された複数の前記第1フレームを対象に前記送信元が前記同じ無線ネットワークに属するか否かを判定する
<1>ないし<3>のいずれか一項に記載の無線通信端末。
<5>
前記制御部は、前記無線通信部を介して前記第1の期間を表す第1情報を受信し、前記第1情報に基づいて前記第1の期間を特定する
<4>に記載の無線通信端末。
<6>
前記同じ無線ネットワークに複数の無線通信端末が属しており、
前記第1の期間は、前記複数の他の無線通信端末のうち、前記同じ無線ネットワークを管理する基地局が一定時間毎に送信する第3フレームを受信する周期が最も長い無線通信端末の前記周期より大きい値に設定されている
<5>に記載の無線通信端末。
<7>
前記同じ無線ネットワークに複数の無線通信端末が属しており、
前記第1の期間は、前記複数の無線通信端末が、前記同じ無線ネットワークを管理する基地局と通信を行う複数の周期のうち最大周期以上の値に設定されている
<5>に記載の無線通信端末。
<8>
前記同じ無線ネットワーク内の基地局から一定時間毎に送信される第4フレームの間隔ごとに、前記基地局でフレームが受信されたかを判定するために用いられる閾値が第3閾値と、前記第3閾値より大きい第4閾値との間で選択的に適用され、
前記制御部は、前記第3閾値が適用される前記間隔で、前記基地局に接続するための第5フレームを送信する
<1>ないし<7>のいずれか一項に記載の無線通信端末。
<9>
前記制御部は、一定時間毎に、前記第2閾値を決定する処理を繰り返し行う
<1>ないし<8>のいずれか一項に記載の無線通信端末。
<10>
前記制御部は、前記無線通信部を介して前記同じ無線ネットワークに属する無線通信端末の台数に関する第2情報を含む第6フレームを受信し、前記第2情報が示す値またはその変化に応じて、前記第2閾値を決定する処理の開始を決定する
<1>ないし<9>のいずれか一項に記載の無線通信端末。
<11>
前記制御部は、前記フレームに付加されている物理ヘッダに基づいて、前記フレームの送信元が前記無線通信端末と同じ無線ネットワーク内かを判定する
<1>ないし<10>のいずれか一項に記載の無線通信端末。
<12>
前記制御部は、前記送信元が前記無線通信端末と同じ無線ネットワークに属しており、かつ予め定めた種別を有する前記第1フレームの受信レベルに基づき前記第2閾値を決定する
<1>ないし<11>のいずれか一項に記載の無線通信端末。
<13>
IEEE802.11規格に従って通信する
<1>ないし<12>のいずれか一項に記載の無線通信端末。
<14>
無線ネットワークを管理する無線通信端末であって、
少なくとも1つのアンテナと、
前記アンテナに接続され、信号を送受信する無線通信部と
前記無線通信端末と同じ無線ネットワークに属する他の無線通信端末の台数に応じて、第1フレームが受信されたかを判定するための閾値を決定する処理を行う期間の長さを決定し、前記期間の長さを表す情報を、前記無線通信部を介して送信する制御部
を備えた無線通信端末。
<15>
前記制御部は、一定時間毎に第2フレームを送信し、前記他の無線通信端末のうち、前記第2フレームを受信する周期が最も長い前記他の無線通信端末の前記周期より大きい値に、前記期間の長さを決定する
<14>に記載の無線通信端末。
<16>
前記制御部は、前記他の無線通信端末のそれぞれとの通信履歴に基づき前記他の無線通信端末のそれぞれとの通信の周期を算出し、前記周期のうち最大周期以上の値に前記期間の長さを決定する
<14>に記載の無線通信端末。
<17>
前記制御部は、前記同じ無線ネットワークに属する前記他の無線通信端末の台数を管理し、前記他の無線通信端末の台数またはその変化に応じて、前記閾値を決定する処理を行うことを指示する情報を、前記無線通信部を介して送信する
<14>ないし<16>のいずれか一項に記載の無線通信端末。
<18>
前記制御部は、前記無線通信部を介して受信された信号の受信レベルと、第2閾値とに基づき第3フレームが受信されたかを判定し、前記第3フレームが受信されたと判定された場合に、前記第3フレームの送信元が前記無線通信端末と同じ無線ネットワークに属するか否かを判定し、前記同じ無線ネットワークに属する前記送信元から送信された前記第3フレームの前記受信レベルに基づいて、第3閾値を決定し、前記無線通信部を介して受信された信号の受信レベルと前記第3閾値とに基づき、第4フレームが受信されたかを判定し、
前記制御部は、一定時間毎に第5フレームを送信し、前記第5フレームの間隔ごとに前記受信されたかを判定するための閾値として、前記第2閾値と前記第3閾値のいずれか一方を適用し、
前記制御部は、複数の前記間隔のそれぞれに対して前記第2閾値および前記第3閾値のいずれが適用されるかを特定する情報を送信する
<14>ないし<17>のいずれか一項に記載の無線通信端末。
<19>
前記制御部は、第1の期間の間に受信された前記第3フレームを対象に前記送信元が前記同じ無線ネットワークに属するか否かの判定を行う
<18>に記載の無線通信端末。
<20>
前記制御部は、前記同じ無線ネットワークに属する複数の送信元から送信された複数の前記第3フレームの受信レベルのうち最も低い受信レベルに基づいて、前記第3閾値を決定する
<19>に記載の無線通信端末。
<21>
IEEE802.11規格に従って通信する
<14ないし20のいずれか一項に記載の無線通信端末。
<22>
無線通信端末による無線通信方法であって、
受信された信号の受信レベルと、第1閾値とに基づき第1フレームが受信されたかを判定し、
前記第1フレームが受信されたと判定された場合に、前記第1フレームの送信元が前記無線通信端末と同じ無線ネットワークに属するか否かを判定し、
前記同じ無線ネットワークに属する前記送信元から送信された前記第1フレームの受信レベルに基づいて、第2閾値を決定し、
受信された信号の受信レベルと、前記第2閾値とに基づき第2フレームが受信されたかを判定する
無線通信方法。
<23>
無線通信端末による無線通信方法であって、
前記無線通信端末と同じ無線ネットワークに属する他の無線通信端末の台数に応じて、第1フレームが受信されたかを判定するための閾値を決定する処理を行う期間の長さを決定し、
前記期間の長さを表す情報を送信するステップと
を備えた無線通信方法。
[付記2]
以下に、本願原出願の拒絶査定時の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
無線信号を送受信する無線通信部と、
第1の期間の間、キャリアセンスの第1閾値を用いて、フレームが受信されたかを検出するフレーム検出を行い、検出されたフレームの受信処理を行い、
前記第1の期間の間に受信されたフレームである第1フレームの送信元が自装置と同じ無線ネットワークに属するか否かを判定して、前記送信元が前記同じ無線ネットワークに属する第2フレームを特定し、
前記第2フレームの受信レベルのうち最も低い受信レベルに基づいて、前記第1閾値の変更後の値である第2閾値を決定する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記第1の期間の後、前記第2閾値を用いて前記フレーム検出を行う
無線通信装置。
[2]
前記第1フレームの第1フィールドに、自装置が属している無線ネットワークの識別情報が設定されているかに応じて、前記第1フレームの送信元が前記同じ無線ネットワークに属するかを判定する
[1]に記載の無線通信装置。
[3]
前記制御部は、複数の前記第2フレームの受信レベルのうち最も低い受信レベルに、前記第2閾値を決定する
[1]または[2]に記載の無線通信装置。
[4]
前記制御部は、前記無線通信部を介して前記第1の期間を表す第1情報を受信し、前記第1情報に基づいて前記第1の期間を特定する
[1]に記載の無線通信装置。
[5]
前記同じ無線ネットワークに複数の他の無線通信装置が属しており、
前記第1の期間は、前記複数の他の無線通信装置のうち、前記同じ無線ネットワークを管理する基地局が一定時間毎に送信する第3フレームを受信する周期が最も長い無線通信装置の前記周期より大きい値に設定されている
[4]に記載の無線通信装置。
[6]
前記同じ無線ネットワークに複数の他の無線通信装置が属しており、
前記第1の期間は、前記複数の他の無線通信装置が、前記同じ無線ネットワークを管理する基地局と通信を行う複数の周期のうちの最大周期以上の値に設定されている
[4]に記載の無線通信装置。
[7]
前記同じ無線ネットワーク内の基地局から一定時間毎に送信される第4フレームの間隔ごとに、前記フレーム検出で用いる閾値が、第3閾値と、前記第3閾値より大きい第4閾値との間で選択的に適用され、
前記制御部は、前記無線通信部を介して、前記第3閾値が適用される前記間隔の期間で、前記基地局に接続するための第5フレームを送信する
[1]ないし[6]のいずれか一項に記載の無線通信装置。
[8]
前記制御部は、一定時間毎に、前記第2閾値を決定する処理を繰り返し行う
[1]ないし[7]のいずれか一項に記載の無線通信装置。
[9]
前記制御部は、前記無線通信部を介して前記同じ無線ネットワークに属する無線通信装置の台数に関する第2情報を含む第6フレームを受信し、
前記制御部は、前記第2情報が示す値またはその変化に応じて、前記第2閾値を決定する処理の開始を決定する
[1]ないし[8]のいずれか一項に記載の無線通信装置。
[10]
前記制御部は、前記第1フレームに付加されている物理ヘッダに基づいて、前記第1フレームの送信元が自装置と同じ無線ネットワークに属するかを判定する
[1]ないし[9]のいずれか一項に記載の無線通信装置。
[11]
前記制御部は、前記第2フレームのうち予め定めた種別を有する前記第2フレームの受信レベルに基づき前記第2閾値を決定する
[1]ないし[10]のいずれか一項に記載の無線通信装置。
[12]
IEEE802.11規格に従って通信する
[1]ないし[11]のいずれか一項に記載の無線通信装置。
[13]
少なくとも1つのアンテナをさらに備えた
[1]ないし[12]のいずれか一項に記載の無線通信装置。
[14]
無線信号を送受信する無線通信部と、
自装置と同じ無線ネットワークに属する他の無線通信装置の台数を管理し、前記台数に応じて、前記他の無線通信装置にキャリアセンスの閾値決定処理を行わせる第1の期間の長さを決定し、
前記無線通信部を介して、前記第1の期間の長さを表す指示情報を含む第1フレームを、前記他の無線通信装置に送信する制御部を備え、
前記閾値決定処理は、前記第1の期間の間、キャリアセンスの第1閾値を用いてフレームが受信されたかを検出するフレーム検出を行い、検出されたフレームの受信処理を行い、前記第1の期間の間に受信されたフレームのうち前記送信元が前記同じ無線ネットワークに属する第2フレームの受信レベルの中で最も低い受信レベルに基づき、前記第1閾値の変更後の第2閾値を決定する処理である
無線通信装置。
[15]
前記制御部は、前記無線通信部を介して、一定時間毎に第3フレームを送信し、前記他の無線通信装置のうち、前記第2フレームを受信する周期が最も長い前記他の無線通信装置の前記周期より大きい値に、前記第1の期間の長さを決定する
[14]に記載の無線通信装置。
[16]
前記制御部は、前記他の無線通信装置のそれぞれとの通信履歴に基づき前記他の無線通信装置のそれぞれとの通信の周期を算出し、前記周期のうち最大周期以上の値に前記第1の期間の長さを決定する
[14]に記載の無線通信装置。
[17]
前記制御部は、前記他の無線通信装置の台数またはその変化に応じて、前記閾値決定処理を行うことを指示する情報を、前記無線通信部を介して送信する
[14]ないし[16]のいずれか一項に記載の無線通信装置。
[18]
前記制御部は、第2の期間の間、キャリアセンスの第2閾値を用いて、フレームが受信されたかを検出するフレーム検出を行い、検出されたフレームの受信処理を行い、 前記制御部は、前記第2の期間の間に受信されたフレームが送信元が自装置と同じ無線ネットワークに属するか否かを判定して、前記送信元が前記同じ無線ネットワークに属する第4フレームを特定し、前記第4フレームの受信レベルのうちの最も低い受信レベルに基づいて、キャリアセンスの第3閾値を決定し、
前記制御部は、前記無線通信部を介して、一定時間毎に第5フレームを送信し、 前記制御部は、前記第5フレームの間隔ごとに、前記第2閾値と前記第3閾値のいずれか一方を適用して、前記フレーム検出を行い、
前記制御部は、前記無線通信部を介して、複数の前記間隔のそれぞれに対して前記第2閾値および前記第3閾値のいずれが適用されるかを特定する情報を含む第6フレームを送信する
[14]ないし[17]のいずれか一項に記載の無線通信装置。
[19]
前記制御部は、複数の前記第4フレームの受信レベルのうち最も低い受信レベルに、前記第3閾値を決定する
[18]に記載の無線通信装置。
[20]
IEEE802.11規格に従って通信する
[14]ないし[19]のいずれか一項に記載の無線通信装置。
[21]
少なくとも1つのアンテナをさらに備えた
[14]ないし[20]のいずれか一項に記載の無線通信装置。
[22]
無線通信装置による無線通信方法であって、
第1の期間の間、キャリアセンスの第1閾値を用いて、フレームが受信されたかを検出するフレーム検出を行い、検出されたフレームの受信処理を行い、
前記第1の期間の間に受信されたフレームである第1フレームの送信元が自装置と同じ無線ネットワークに属するか否かを判定して、前記送信元が前記同じ無線ネットワークに属する第2フレームを特定し、
前記第2フレームの受信レベルのうち最も低い受信レベルに基づいて、前記第1閾値の変更後の値である第2閾値を決定し、
前記第1の期間の後、前記第2閾値を用いて前記フレーム検出を行う
無線通信方法。
[23]
無線通信装置による無線通信方法であって、
自装置と同じ無線ネットワークに属する他の無線通信装置の台数を管理し、前記台数に応じて、前記他の無線通信装置にキャリアセンスの閾値決定処理を行わせる第1の期間の長さを決定し、
前記第1の期間の長さを表す指示情報を含む第1フレームを、前記他の無線通信装置に送信し、
前記閾値決定処理は、前記第1の期間の間、キャリアセンスの第1閾値を用いてフレームが受信されたかを検出するフレーム検出を行い、検出されたフレームの受信処理を行い、前記第1の期間の間に受信されたフレームのうち前記送信元が前記同じ無線ネットワークに属する第2フレームの受信レベルの中で最も低い受信レベルに基づき、前記第1閾値の変更後の第2閾値を決定する処理である
無線通信方法。
1、2、3:端末
11、21:AP
51、81:アンテナ
52、82:送受切替スイッチ
53、83:受信部
54、84:RSSI測定部
55、85:記憶部
57、87:検出部
58、88:復号部
59、89:フレーム解析部
60、90:制御部
61、91:タイマ
62、92:送信処理部62
63、93:送信部
111、211:ベースバンド部
121、221:RF部
122、222:送信回路
123、223:受信回路
112、212:制御回路
113、213:送信処理回路
114、214:受信処理回路
115、116、215、216:DA変換回路
117、118、217、218:AD変換回路
301:ノートPC
305、315、355:無線通信装置
321:移動体端末
331:メモリーカード
332:メモリーカード本体

Claims (9)

  1. 無線信号を送受信する無線通信部と、
    自装置と同じ無線ネットワークに属する他の無線通信装置の台数を管理し、前記台数に応じて、前記他の無線通信装置にキャリアセンスの閾値決定処理を行わせる第1の期間の長さを決定し、
    前記無線通信部を介して、前記第1の期間の長さを表す指示情報を含む第1フレームを、前記他の無線通信装置に送信する制御部を備え、
    前記閾値決定処理は、前記第1の期間の間、キャリアセンスの第1閾値を用いてフレームが受信されたかを検出するフレーム検出を行い、検出されたフレームの受信処理を行い、前記第1の期間の間に受信されたフレームのうち前記送信元が前記同じ無線ネットワークに属する第2フレームの受信レベルの中で最も低い受信レベルに基づき、前記第1閾値の変更後の第2閾値を決定する処理である
    無線通信装置。
  2. 前記制御部は、前記無線通信部を介して、一定時間毎に第3フレームを送信し、前記他の無線通信装置のうち、前記第2フレームを受信する周期が最も長い前記他の無線通信装置の前記周期より大きい値に、前記第1の期間の長さを決定する
    請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記制御部は、前記他の無線通信装置のそれぞれとの通信履歴に基づき前記他の無線通信装置のそれぞれとの通信の周期を算出し、前記周期のうち最大周期以上の値に前記第1の期間の長さを決定する
    請求項1に記載の無線通信装置。
  4. 前記制御部は、前記他の無線通信装置の台数またはその変化に応じて、前記閾値決定処理を行うことを指示する情報を、前記無線通信部を介して送信する
    請求項1ないし3のいずれか一項に記載の無線通信装置。
  5. 前記制御部は、第2の期間の間、キャリアセンスの第2閾値を用いて、フレームが受信されたかを検出するフレーム検出を行い、検出されたフレームの受信処理を行い、
    前記制御部は、前記第2の期間の間に受信されたフレームが送信元が自装置と同じ無線ネットワークに属するか否かを判定して、前記送信元が前記同じ無線ネットワークに属する第4フレームを特定し、前記第4フレームの受信レベルのうちの最も低い受信レベルに基づいて、キャリアセンスの第3閾値を決定し、
    前記制御部は、前記無線通信部を介して、一定時間毎に第5フレームを送信し、
    前記制御部は、前記第5フレームの間隔ごとに、前記第2閾値と前記第3閾値のいずれか一方を適用して、前記フレーム検出を行い、
    前記制御部は、前記無線通信部を介して、複数の前記間隔のそれぞれに対して前記第2閾値および前記第3閾値のいずれが適用されるかを特定する情報を含む第6フレームを送信する
    請求項1ないし4のいずれか一項に記載の無線通信装置。
  6. 前記制御部は、複数の前記第4フレームの受信レベルのうち最も低い受信レベルに、前記第3閾値を決定する
    請求項5に記載の無線通信装置。
  7. IEEE802.11規格に従って通信する
    請求項1ないし6のいずれか一項に記載の無線通信装置。
  8. 少なくとも1つのアンテナをさらに備えた
    請求項1ないし7のいずれか一項に記載の無線通信装置。
  9. 無線通信装置による無線通信方法であって、
    自装置と同じ無線ネットワークに属する他の無線通信装置の台数を管理し、前記台数に応じて、前記他の無線通信装置にキャリアセンスの閾値決定処理を行わせる第1の期間の長さを決定し、
    前記第1の期間の長さを表す指示情報を含む第1フレームを、前記他の無線通信装置に送信し、
    前記閾値決定処理は、前記第1の期間の間、キャリアセンスの第1閾値を用いてフレームが受信されたかを検出するフレーム検出を行い、検出されたフレームの受信処理を行い、前記第1の期間の間に受信されたフレームのうち前記送信元が前記同じ無線ネットワークに属する第2フレームの受信レベルの中で最も低い受信レベルに基づき、前記第1閾値の変更後の第2閾値を決定する処理である
    無線通信方法。
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