図1は、60GHzmmW周波数帯域をCBW(チャネル帯域幅:Channel Bandwidth)=2.16GHzをもつ4つのチャネルに分割する、60GHzmmW周波数帯域における単一階層チャネル化の例を説明した図である。CN(チャネル番号:Channel Number)=1、2、3および4をもつチャネルは、それぞれ周波数58.32GHz、60.48GHz、62.64GHzおよび64.8GHzを中心とする。
図2は、図1に示される単一階層チャネル化に基づく、集中型WiGigネットワーク200の例を説明した図である。集中型WiGigネットワーク200は、第1階層チャネルにおいて動作し、複数のSTA204およびSTA機能を同様に含んだPCP/AP202を備える。PCP/AP202は、通信リンク212を通じてSTA204の1つ(例えば、204e)と通信できる。STA204の1つ(例えば、204c)は、通信リンク214を通じてSTA204の別の1つ(例えば、204d)と直接に通信することもできる。
図3は、集中型WiGigネットワーク200におけるPCP/AP202のアーキテクチャの例を説明したブロック図である。PCP/AP202は、コントローラ302、スケジューラ304、メッセージジェネレータ308、メッセージ演算部306、PHY演算部310およびアンテナ312を備える。コントローラ302は、MACプロトコルコントローラであり、一般的なMACプロトコル動作を制御する。スケジューラ304は、チャネルアクセス期間の割り当てをコントローラ302の制御の下でスケジュールする。メッセージジェネレータ308は、スケジューラ304からスケジューリング情報を受信して、対応する制御、データまたは管理メッセージ、例えば、ビーコンを生成し、これらのメッセージは、PHY演算部310によるPHY(物理層:Physical Layer)処理後にアンテナ312を通して送信される。アンテナ312は、単一素子アンテナ、アダプティブアンテナアレイ、またはビーム切り替え型アンテナであってもよい。一方、メッセージ演算部306は、複数のSTA204から受信されたメッセージを解析して、それらをコントローラ302へ供給する。
図4は、集中型WiGigネットワーク200におけるSTA204のアーキテクチャの例を説明したブロック図である。複数のSTA204のそれぞれは、コントローラ402、メッセージジェネレータ404、メッセージ演算部406、PHY演算部408およびアンテナ410を備える。コントローラ402は、MACプロトコルコントローラであり、一般的なMACプロトコル動作を制御する。メッセージジェネレータ404は、制御、データまたは管理メッセージをコントローラ402の制御の下で生成し、これらのメッセージは、PHY演算部408によるPHY処理後にアンテナ410を通して送信される。一方、メッセージ演算部406は、PCP/AP102から受信された制御、データまたは管理メッセージをコントローラ402の制御の下で解析して、それらをコントローラ402へ供給する。
図2に示されるWiGigネットワーク200では、複数のSTA204によるチャネルアクセスがBI(ビーコン間隔:Beacon Interval)の間に発生する。このチャネルアクセスは、PCP/AP202によって生成され、ビーコンを用いてSTA204へ通信できるスケジュールを用いて調整される。STA204は、スケジューリング情報を受信して、スケジュールされた期間中にその期間に固有のアクセスルールを用いて媒体にアクセスする。
図5は、BI500内のチャネルアクセス期間を説明した図である。BI500は、3つのタイプのアクセス期間、すなわち、BTI(ビーコン送信間隔:Beacon Transmission Interval)502、ATI(アナウンスメント送信間隔:Announcement Transmission Interval)506およびDTI(データ転送間隔:Data Transfer Interval)508を備えてもよい。BTI502は、PCP/AP202が、複数のSTA204の送信カバレッジの全範囲に到達するためにアンテナ312の全てのセクタによる複数のビーコンの指向性送信を用いて、BFトレーニングを行うアクセス期間である。ATI506は、PCP/AP202と複数のSTA204との間のリクエスト応答ベースの管理アクセス期間である。DTI508では、複数のSTA204間、およびPCP/AP202と個別のSTA204との間でメッセージ交換が行われる。DTI508は、さらに複数のアクセス期間、例えば、SP(サービス期間:Service Period)510およびCBAP(競合ベースのアクセス期間:Contention−Based Access Period)512を備える。SP510は、PCP/AP202とSTAとの間またはSTAの対(例えば、204aおよび204b)間の通信のために予約されたチャネル時間である。SPに属するSTAは、いずれかの他の通信に携わる前、またはいずれかの測定を行う前に、互いにBFトレーニングを行わなければならない。BFトレーニングが完了した後、SPに属するSTA毎に、SPの間の単一ストリーム送信に用いられることになる送信(TX)アンテナ構成および受信(RX)アンテナ構成が確定される。
WiGig MACは、PBSS/インフラストラクチャBSS性能を最大にするために、いわゆるSPSH(空間共有:Spatial Sharing)メカニズムを導入する。WiGig SPSHメカニズムによれば、同じ空間的近傍において異なるSTAに属するSPを同じチャネル上で同時にスケジュールすることを許可してもよい。SPSHについて他のスケジュールされた(既存)SPとともに評価されるか、または、BI中の再割り当てが考慮されるSPは、候補SPと称される。
図6は、BI600内の2つのSPの間のSPSHシナリオの例を説明した図である。BI600内のDTI608は、複数のアクセス期間、例えば、第1のSP610および第2のSP614を備える。第1のSP610は、既存SPであると仮定され、例えば、STA204aと204bとの間の通信のために予約される。第2のSP614は、候補SPであると仮定され、例えば、STA204cと204dとの間の通信のために予約される。候補SP614は、BI600内の同じチャネル上で既存SP610と時間的に重なるようにスケジュールされる。
図7は、先行技術による既存SP610と候補SP614との間のSPSHを確立するための方法700を説明したフローチャートである。候補SP614は、SPSH評価が開始される前にはチャネル時間が割り当てられなかったと仮定される。図8は、方法700によるPCP/AP202と候補SP614に属するSTAとの間のメッセージ交換を説明した図である。
方法700は、ステップ702でSPSH評価を開始する。ステップ704において、PCP/AP202は、既存SP610とのSPSHが確立する可能性を評価することを目的として測定を行うことをリクエストするために、候補SP614に属する各STA(すなわち、204cおよび204d)へ測定リクエストメッセージ802を送信する。測定リクエストメッセージ802は、後で詳述する、リクエストされる測定に関する測定設定情報を運ぶ。ステップ706において、測定リクエストメッセージ802を受信した後、リクエストされた各STAは、測定リクエストメッセージ802における測定設定情報に従って測定を実行する。留意すべきは、リクエストされたSTA(例えば、204c)が、候補SP614に属するターゲットSTA(例えば、204d)からフレームを受信するときに用いるのと同じRXアンテナ構成を利用して測定を実行する。ステップ708において、リクエストされた各STAは、測定レポートメッセージ804を用いて測定の結果をPCP/AP202へフィードバックする。ステップ710において、PCP/AP202は、測定の結果に基づいて既存SP610と候補SP614との間のSPSHを行うべきかどうかを決定する。方法700は、ステップ712で停止する。
図10は、測定リクエストメッセージ802のフォーマットの例を説明した図であり、このフォーマットは、運用クラスフィールド1002、チャネル番号フィールド1004、AIDフィールド1006、測定方法フィールド1010、測定開始時刻フィールド1012、測定継続時間フィールド1014、時間ブロックの数フィールド1016および任意部分要素フィールド1018を備える。運用クラスフィールド1002およびチャネル番号フィールド1004は、リクエストされる測定の適用対象となるチャネルセットおよびCNをそれぞれ指示する。すなわち、運用クラスフィールド1002は、チャネル番号フィールド1004と測定チャネルとを指定する。AIDフィールド1006は、ターゲットSTAを指示し、リクエストされる測定において、どの特定のRXアンテナ構成を用いるべきかを示唆する。測定方法フィールド1010は、測定を実行して、例えば、ANIPI(平均雑音および干渉電力インジケータ:Average Noise plus Interference Power Indicator)を測定レポートメッセージ804で折り返し報告するために、リクエストされたSTAによって用いられることになる方法を指示する。測定開始時刻フィールド1012は、リクエストされる測定が開始する時刻を指示する。測定継続時間フィールド1014は、リクエストされる測定の継続時間を指示する。測定リクエストメッセージ802における測定開始時刻フィールド1012と測定継続時間フィールド1014との関係が図9に示される。時間ブロックの数フィールド1016は、測定継続時間内の時間ブロックの数を指示し、各時間ブロックの継続時間は同じである。測定開始時刻フィールド1012は、測定継続時間フィールド1014および時間ブロックの数フィールド1016と、リクエストされる測定に関する測定タイミング情報と、を提供する。任意部分要素フィールド1018は、ゼロ以上の部分要素を含み、機能拡張のために使用できる。
図11は、測定レポートメッセージ804のフォーマットの例を説明した図であり、このフォーマットは、運用クラスフィールド1102、チャネル番号フィールド1104、AIDフィールド1106、測定方法フィールド1110、測定開始時刻フィールド1112、測定継続時間フィールド1114、時間ブロックの数フィールド1116、時間ブロックに関する複数の測定フィールド1118および任意部分要素フィールド1120を備える。運用クラスフィールド1102およびチャネル番号フィールド1104は、測定が適用される対象となるチャネルセットおよびCNをそれぞれ指示する。AIDフィールド1106は、ターゲットSTAを指示する。測定方法フィールド1110は、測定を実行するためにSTAによって用いられた方法を指示する。測定開始時刻フィールド1112は、測定が開始した時刻を指示する。測定継続時間フィールド1114は、測定の継続時間を指示する。時間ブロックの数フィールド1116は、測定継続時間内の時間ブロックの数を指示する。時間ブロックに関する測定フィールド1118のそれぞれは、特定の時間ブロックにわたる測定の結果を指示する。時間ブロックに関する測定フィールド1118のフォーマットは、測定方法フィールド1110によって指定される。任意部分要素フィールド1120は、ゼロ以上の部分要素を含み、機能拡張のために使用できる。
図12は、60GHzmmW周波数帯域における2階層チャネル化の例を説明した図である。第1階層では、60GHzmmW周波数帯域は、図1に示される1階層チャネル化と同じ方法でそれぞれがCBW=2.16GHzである4つのチャネルに分割される。第2階層では、60GHzmmW周波数帯域は、それぞれがCBW=4.32GHzである2つのチャネルに区分される。CN=5および6をもつチャネルは、それぞれ59.4GHzおよび63.72GHzを中心とする。周波数範囲の観点から、CN=1および2に対応する第1階層チャネルは、CN=5に対応する第2階層チャネルによってカバーされる。CN=5に対応する第2階層チャネルの視点から、CN=1に対応するチャネルは、プライマリ第1階層チャネルと呼ばれ、CN=2に対応するチャネルは、セカンダリ第1階層チャネルと呼ばれる。同様に、CN=6に対応する第2階層チャネルの視点から、CN=3に対応するチャネルは、プライマリ第1階層チャネルと呼ばれ、CN=4に対応するチャネルは、セカンダリ第1階層チャネルと呼ばれる。
図13は、図12に示される2階層チャネル化に基づく集中型WiGigネットワーク1300の例を説明した図である。集中型WiGigネットワーク1300は、第2階層チャネルまたは対応するプライマリ第1階層チャネル上のMIMO(多入力多出力:Multiple Input Multiple Output)送信をサポートし、複数のSTA1304およびSTA機能を同様に含んだPCP/AP1302を備える。PCP/AP1302は、第2階層チャネル(例えば、CN=5)上のMIMO通信リンク1312または対応するプライマリ第1階層チャネル(例えば、CN=1)上のMIMO通信リンク1314を通じて、1つのSTA(例えば、1304e)と通信できる。同様に、STAの1つ(例えば、1304c)は、第2階層チャネル上のMIMO通信リンク1322または対応するプライマリ第1階層チャネル上のMIMO通信リンク1324を通じて、別の1つのSTA(例えば、1304d)と通信できる。
図14は、集中型ワイヤレスネットワーク1300におけるSTA(例えば、1304d)とそのターゲットSTA(例えば、1304c)との間のMIMO送信の例を説明した図あり、STA1304cは、MIMO信号の送信側であると仮定され、STA1304dは、MIMO信号の受信側であると仮定される。STA1304cは、複数のTXアンテナ構成を用いて一斉に複数の空間ストリームを送信し、これらの空間ストリームは、STA1304dにより、複数のRXアンテナ構成を用いて同時に受信される。MIMO送信に用いられるSTA1304cのための複数のTXアンテナ構成およびSTA1304dのための複数のRXアンテナ構成は、STA1304dとそのターゲットSTA1304cとの間の事前のMIMOアンテナビームトレーニングを通じて得ることができる。注目すべきは、異なるチャネルでは、MIMO送信に用いられるSTA1304cのための複数のTXアンテナ構成およびSTA1304dのための複数のRXアンテナ構成も異なりうることである。
図15は、集中型WiGigネットワーク1300におけるPCP/AP1302のアーキテクチャの例を説明したブロック図である。PCP/AP1302は、コントローラ1502、スケジューラ1504、メッセージジェネレータ1508、メッセージ演算部1506、PHY演算部1510および複数のアンテナ1512を備える。コントローラ1502は、MACプロトコルコントローラであり、一般的なMACプロトコル動作を制御する。スケジューラ1504は、チャネルアクセス期間の割り当てをコントローラ1502の制御の下でスケジュールする。メッセージ生成部1508は、スケジューラ1504からスケジューリング情報を受信して、対応する制御、データまたは管理メッセージ、例えば、ビーコンを生成し、これらのメッセージは、PHY演算部1510によるPHY処理後に複数のアンテナ1512を通して送信される。一方、メッセージ演算部1506は、複数のSTA1304から受信されたメッセージを解析して、それらをコントローラ1502へ供給する。図3におけるそれらの対応物と比較して、コントローラ1502、スケジューラ1504、メッセージ生成部1508、メッセージ演算部1506およびPHY演算部1510などの機能ブロックは、MIMO送信および複数のチャネル帯域幅をサポートすることができるように、機能的に拡張および強化される。
図16は、集中型WiGigネットワーク1300におけるSTA1304の構成の例を説明したブロック図である。複数のSTA1304のそれぞれは、コントローラ1602、メッセージ生成部1604、メッセージ演算部1606、PHY演算部1608および複数のアンテナ1610を備える。コントローラ1602は、MACプロトコル制御部であり、一般的なMACプロトコル動作を制御する。メッセージ生成部1604は、制御、データまたは管理メッセージを制御部1602の制御の下で生成し、これらのメッセージは、PHY演算部1608によるPHY処理後に複数のアンテナ1610を通して送信される。一方、メッセージ演算部1606は、PCP/AP1302から受信された制御、データまたは管理メッセージをコントローラ1602の制御の下で解析して、それらをコントローラ1602へ供給する。図4におけるそれらの対応物と比較して、コントローラ1602、メッセージジェネレータ1604、メッセージ演算部1606およびPHY演算部1608などの機能ブロックは、MIMO送信および複数のチャネル帯域幅をサポートすることができるように、機能的に拡張および強化される。
この開示によって、PCP/AP1302は、第2階層チャネルおよび対応するプライマリ第1階層チャネル上の両方のチャネル品質について正確な情報を得ることができ、その結果、測定結果から適切にSPSHを決定することが可能である。
本開示の様々な実施形態が添付図面を参照して詳細に記載される。以下の記載では、明確さおよび簡潔さのために、本明細書に組み込まれる既知の機能および構成の詳細な記載は省略されている。
<第1の実施形態>
図18は、本開示の第1の実施形態による既存SP1710と候補SP1712との間のSPSH(図17)を確立するための方法1800を説明したフローチャートである。候補SP1712は、SPSH評価が開始される前にはチャネル時間が割り当てられなかったと仮定する。図19は、方法1800によるSPSHに関わるPCP/AP1302とSTAとの間のメッセージ交換を説明した図である。
方法1800は、ステップ1802でSPSH評価を開始する。ステップ1804において、PCP/AP1302は、既存SP1710が置かれた第2階層チャネル(例えば、CN=5)に対応するプライマリ第1階層チャネル(すなわち、CN=1)上で測定を行うことをリクエストするために、候補SP1712に属する各STA(すなわち、1304eおよび1304f)へ第1の測定リクエストメッセージ1902を送信する(図17 17b)。第1の測定リクエストメッセージ1902は、プライマリ第1階層チャネル上の測定に関する測定設定情報を含む。測定チャネル、測定方法および測定タイミングに加えて、測定設定情報は、複数のRXアンテナ構成を用いて同時に行われる測定の数、および複数の同時測定の結果を後続の第1の測定レポートメッセージ1906で報告するための方法も含む。
ステップ1806において、PCP/AP1302は、同じ第2階層チャネルに対応するセカンダリ第1階層チャネル(すなわち、CN=2)上で測定を行うことをリクエストするために、候補SP1712に属する各STA(すなわち、1304eおよび1304f)へ第2の測定リクエストメッセージ1904を送信する。第2の測定リクエストメッセージ1904は、セカンダリ第1階層チャネル上の測定に関する測定設定情報を含む。
ステップ1808において、各リクエストされたSTA(すなわち、1304eおよび1304f)は、図20に説明されるように、既存SP1710の一部に対応するプライマリ第1階層チャネル上の測定に割り当てられた時間ブロックの期間に、それぞれ複数のRX(受信)アンテナ構成を用いて同時に複数の測定を実行する。留意すべきは、リクエストされたSTA(例えば、1304e)が、そのターゲットSTA(すなわち、1304f)から同じチャネル上でMIMO送信を受信する場合に使用するアンテナと同じ複数のRXアンテナ構成を利用してプライマリ第1階層チャネル上の複数の同時測定を実行することである。
ステップ1810において、各リクエストされたSTA(すなわち、1304eおよび1304f)は、図20に説明されるように、既存SP1710の別の部分に対応するセカンダリ第1階層チャネル上の測定に割り当てられた時間ブロックの期間に、それぞれ複数のRXアンテナ構成を用いて同時に複数の測定を実行する。留意すべきは、リクエストされたSTA(例えば、1304e)が、そのターゲットSTA(すなわち、1304f)から同じチャネル上でMIMO送信を受信する場合に使用するアンテナと同じ複数のRXアンテナ構成を利用してセカンダリ第1階層チャネル上の複数の測定を実行することである。
ステップ1812において、各リクエストされたSTAは、第1の測定リクエストメッセージ1902に含まれる測定設定情報に従い、第1の測定レポートメッセージ1906を用いて、プライマリ第1階層チャネル上の複数の同時測定の結果をPCP/AP1302へフィードバックする。ステップ1814において、各リクエストされたSTAは、第2の測定リクエストメッセージ1904で運ばれる測定設定情報に従い、第2の測定レポートメッセージ1908を用いて、セカンダリ第1階層チャネル上の複数の同時測定の結果をPCP/AP1302へフィードバックする。
本開示によれば、複数の同時測定の結果を報告するための様々な方法がある。第1の方法では、時間ブロックの期間の複数の同時測定の結果が個別に報告される。第2の方法では、時間ブロックの期間の複数の同時測定の結果の平均が報告される。第3の方法では、時間ブロックの期間の複数の同時測定の結果の加重平均が報告される。この第3の方法では、RXアンテナ構成の重み係数がMIMOアンテナビームトレーニングの間のRXアンテナ構成に関連する受信信号品質に依存する。RXアンテナ構成による受信信号品質が良好なほど、その重み係数が大きい。第1の方法と比較して、第2の方法および第3の方法の両方は、はるかに短い測定レポートを有する。しかし、第1の方法は、はるかに詳細な測定結果を提供できる。
ステップ1816において、PCP/AP1302は、第1の測定レポートメッセージ1906および第2の測定レポートメッセージ1908で運ばれた測定の結果に基づいて、既存SP1710と候補SP1712との間のSPSHをどのように確立するかを確定する。方法1800は、ステップ1818で停止する。
本開示の第1の実施形態によれば、測定レポートを受信した後、各リクエストされたSTAは、複数のRXアンテナ構成を用いて同時に複数の測定を行う必要がある。従って、従来の方法700によって被る測定結果に関する齟齬を回避できる。
本開示の第1の実施形態によれば、PCP/AP1302は、第2階層チャネルに対応するプライマリ第1階層チャネルおよびセカンダリ第1階層チャネル上の両方のチャネル品質について正確な情報を得ることができ、その情報から第2階層チャネル上のチャネル品質をさらに評価することが可能であり、その結果、既存SP1710と候補SP1712との間のSPSHに関して適切な決定を行うことができる。
図21は、本開示の第1の実施形態による測定リクエストメッセージ1902(または1904)のフォーマットの例を説明した図である。測定リクエストメッセージ1902は、運用クラスフィールド2102、チャネル番号フィールド2104、AIDフィールド2106、測定設定フィールド2108、測定方法フィールド2110、測定開始時刻フィールド2112、測定継続時間フィールド2114、時間ブロックの数(M)フィールド2116および任意部分要素フィールド2118を備える。測定設定フィールド2108を除いて、他のフィールドは、図10に示される測定リクエストメッセージ802におけるそれらの対応するフィールドと同様の方法で定義できる。
測定設定フィールド2108は、さらに同時測定の数(N)フィールド2122および測定レポート方法フィールド2124を備える。同時測定の数(N)フィールド2122は、リクエストされる測定のために複数のRXアンテナ構成を用いて同時に実施される測定数を指示する。測定レポート方法フィールド2124は、N個の同時測定の結果が、後続の測定レポートメッセージにおいて、報告される方法を指示する。
図22は、本開示の第1の実施形態による測定レポートメッセージ1906(または1908)のフォーマットの例を説明した図である。測定レポートメッセージ1906は、運用クラスフィールド2202、チャネル番号フィールド2204、AIDフィールド2206、測定設定フィールド2208、測定方法フィールド2210、測定開始時刻フィールド2212、測定継続時間フィールド2214、時間ブロックの数(M)フィールド2216、複数の時間ブロックに関する測定フィールド2218および任意部分要素フィールド2220を備える。測定設定フィールド2208を除いて、他のフィールドは、図11に示される測定レポートメッセージ804における、それらの対応するフィールドと同様の方法で定義できる。
測定設定フィールド2208は、さらに同時測定の数(N)フィールド2222および測定レポート方法フィールド2224を備える。同時測定の数(N)フィールド2222は、複数のRXアンテナ構成を用いて同時に実施された測定の数を通知する。測定レポート方法フィールド2224は、N個の同時測定の結果が、この測定レポートメッセージにおいて、報告される方法を通知する。
測定レポートメッセージの測定レポート方法フィールド2224が、時間ブロックの期間のN個の同時測定の結果が個別に報告されることを通知する場合は、第1のRXアンテナ構成に対応する測定結果が、同じ測定レポートメッセージの複数の時間ブロックに関する測定フィールド2218に含まれる。残りの(N−1)個のRXアンテナ構成に対応する測定結果は、同じ測定レポートメッセージのいわゆる拡張された測定レポート部分要素で運ばれる。
測定レポートメッセージの測定レポート方法フィールド2224が、時間ブロックの期間のN個の同時測定の結果の平均が報告されることを通知する、または、時間ブロックの期間のN個の同時測定の結果の加重平均が報告されることを通知する場合は、N個のRXアンテナ構成に対応する測定結果が同じ測定レポートメッセージの複数の時間ブロックに関する測定フィールド2218に完全に含まれる。
図23は、本開示の第1の実施形態による拡張された測定レポート部分要素のフォーマットの例を説明した図であり、このフォーマットは、部分要素IDフィールド2302、長さフィールド2304およびデータフィールド2306を備える。データフィールド2306は、さらに(N−1)×M個の時間ブロックに関する測定フィールドを備え、それぞれがM個の時間ブロックに関する測定フィールドをもつ(N−1)個のグループに分割できる。各グループは、測定に用いられた具体的なRXアンテナ構成に対応する。例えば、グループ2312は、第2のRXアンテナ構成に対応し、グループ2314は、N番目のRXアンテナ構成に対応する。
図21を参照すると、本開示の第1の実施形態によれば、セカンダリ第1階層チャネル上の測定のための第2の測定リクエストメッセージ1904(または第2の測定レポートメッセージ1908)における測定開始時刻フィールド2112は、プライマリ第1階層チャネル上の測定のための第1の測定リクエストメッセージ1902(または第1の測定レポートメッセージ1906)におけるTcs+測定開始時刻フィールド2112+測定継続時間フィールド2114より遅く、Tcsは、チャネルを切り替えて受信機を再構成するための時間を考慮し、Tcsの値は、予め決定されるか、または設定で変えられるかのいずれかである。その一方で、プライマリおよびセカンダリ第1階層チャネル上の測定のうちの測定結果の一貫性を保つために、測定設定フィールド2108、測定方法フィールド2110、測定継続時間フィールド2114および時間ブロックの数(M)フィールド2116は、第1の測定リクエストメッセージ1902(または第1の測定レポートメッセージ1906)と第2の測定リクエストメッセージ1904(または第2の測定レポートメッセージ1908)とにおいて、同じ値とする。各時間ブロックの継続時間も、第1の測定リクエストメッセージ1902(または第1の測定レポートメッセージ1906)と第2の測定リクエストメッセージ1904(または第2の測定レポートメッセージ1908)とで同じ時間とする。
本開示の第1の実施形態によれば、SPSH方法1800には代替手段が存在する。例えば、ステップ1806において、PCP/AP1302は、セカンダリ第1階層チャネルの代わりに第2階層チャネル上で測定を行うように候補SP1712に属する各STAにリクエストできる。結果として、PCP/AP1302は、第2階層チャネルおよび対応するプライマリ第1階層チャネル上のチャネル品質について正確な情報を直接に得ることができ、その結果、既存SP1710と候補SP1712との間のSPSHに関して適切な決定を行うことが可能である。しかしながら、そのセカンダリ第1階層チャネルの代わりに第2階層チャネルを用いると、より長いTcsをもたらすことがある。
<第2の実施形態>
図24は、本開示の第2の実施形態による既存SP1710と候補SP1712との間のSPSHを確立するための方法2400を説明したフローチャートである。候補SPは、SPSH評価が開始される前にはチャネル時間が割り当てられなかったと仮定する。図25は、方法2400によるSPSHに関わるPCP/AP1302とSTAとの間のメッセージ交換を説明した図である。
方法2400は、ステップ2402でSPSH評価を開始する。ステップ2404において、PCP/AP1302は、第2階層チャネル(例えば、CN=5)のプライマリ第1階層チャネル(すなわち、CN=1)およびセカンダリ第1階層チャネル(すなわち、CN=2)上の両方で測定を行うことをリクエストするために、候補SP1712に属する各STA(すなわち、1304eまたは1304f)へ測定リクエストメッセージ2502を送信する。測定リクエストメッセージ2502は、第2階層チャネルのプライマリおよびセカンダリ第1階層チャネル上の測定に関する測定設定情報を運ぶ。測定チャネル、測定方法および測定タイミングに加えて、測定設定情報は、測定時間ブロックをプライマリ第1階層チャネルとセカンダリ第1階層チャネルとの間で割り当てるための方法、複数のRXアンテナ構成を用いて同時に実施される測定の数、後続の測定レポートメッセージ2504において複数の同時測定の結果を報告する方法をさらに含む。
ステップ2406において、測定リクエストメッセージ2502を受信した後、各リクエストされたSTAは、プライマリ第1階層チャネルに割り当てられた時間ブロックの期間に、プライマリ第1階層チャネル上で複数のRXアンテナ構成を用いて同時に複数の測定を実行し、かつセカンダリ第1階層チャネルに割り当てられた時間ブロックの期間に、セカンダリ第1階層チャネル上で複数のRXアンテナ構成を用いて同時に複数の測定を実行する。時間ブロックは、各チャネル上の測定に等しく割り当てられる。留意すべきは、リクエストされたSTA(例えば、1304e)は、そのターゲットSTA(すなわち、1304f)から同じチャネル上でMIMO送信を受信する場合に使用するアンテナと同じ複数のRXアンテナ構成を利用してプライマリ第1階層チャネル(またはセカンダリ第1階層チャネル)上で、複数の測定を実行することである。
ステップ2408において、リクエストされた各STAは、測定リクエストメッセージ2502に指示された測定設定情報に従い、測定レポートメッセージ2504を用いて、プライマリおよびセカンダリ第1階層チャネル上の複数の同時測定の結果をPCP/AP1302へ一括して折り返し報告する。
ステップ2410において、PCP/AP1302は、測定レポートメッセージ2504で運ばれた測定の結果に基づいて、既存SP1710と候補SP1712との間のSPSHをどのように確立するかを決定する。方法2400は、ステップ2412で停止する。
本開示の第2の実施形態によれば、PCP/AP1302は、第2階層チャネルに対応するプライマリ第1階層チャネルおよびセカンダリ第1階層チャネル上のチャネル品質について正確な情報を得ることができ、その情報から第2階層チャネル上のチャネル品質をさらに評価することが可能であり、その結果、既存SP1710と候補SP1712との間のSPSHに関して適切な決定を行うことができる。
本開示の第1の実施形態が2対の測定リクエストおよびレポートメッセージを伴うのに対して、本開示の第2の実施形態は、むしろ1対の測定リクエストおよび測定メッセージを伴う。結果として、本開示の第2の実施形態は、第1の実施形態と比較してチャネル効率を改善する。
本開示の第2の実施形態によれば、SPSH方法2400には代替手段が存在する。例えば、ステップ2404において、PCP/AP1302は、そのプライマリおよびセカンダリ第1階層チャネル上の代わりに、第2階層チャネルおよび対応するプライマリ第1階層チャネル上で測定を行うことを候補SP1712に属する各STAにリクエストできる。結果として、PCP/AP1302は、第2階層チャネルおよび対応するプライマリ第1階層チャネル上のチャネル品質について正確な情報を直接に得ることができ、その結果、既存SP1710と候補SP1712との間のSPSHに関して適切な決定を行うことが可能である。
図27は、本開示の第2の実施形態による測定リクエストメッセージ2502のフォーマットの例を説明した図であり、このフォーマットは、図21に示される測定リクエストメッセージ1902のフォーマットの拡張と捉えることができる。
測定リクエストメッセージ2502は、運用クラスフィールド2702、チャネル番号フィールド2704、AIDフィールド2706、測定設定フィールド2708、測定方法フィールド2710、測定開始時刻フィールド2712、測定継続時間フィールド2714、時間ブロックの数(M)フィールド2716および任意部分要素フィールド2718を備える。
測定設定フィールド2708は、チャネル制御フィールド2722、時間ブロック割り当てパターンフィールド2724、同時測定の数(N)フィールド2726および測定レポート方法フィールド2728を備える。チャネル制御フィールド2722は、測定が単一の第1階層(または第2階層)チャネル上、第2階層チャネルのプライマリおよびセカンダリ第1階層チャネル上の両方、または第2階層チャネルおよび対応するプライマリ第1階層チャネル上で行われるか否かを指示する。時間ブロック割り当てパターンフィールド2724は、時間ブロックが、2つのチャネル上の測定に、どのように割り当てられるかを指示し、測定が2つのチャネル上で実施されることをチャネル制御フィールド2722が指示する場合に有効である。同時測定の数(N)フィールド2726は、リクエストされる測定に複数のRXアンテナ構成を用いて、同時に実施できる測定の数を指示する。測定レポート方法フィールド2728は、N個の同時測定の結果が、後続の測定レポートメッセージにおいて、報告される方法を指示する。
測定が単一の第1階層(または第2階層)チャネル上で行われることをチャネル制御フィールド2722が指示する場合、測定リクエストメッセージ2502のフォーマットが、図21に示される測定リクエストメッセージ1902のフォーマットと同一であることがわかる。以降、測定が2つのチャネル上で実施されることをチャネル制御フィールド2722が指示するための測定リクエストメッセージ2502のフォーマットについて記載する。
図27を参照すると、測定が適用される2つのチャネルは、運用クラスフィールド2702、チャネル番号フィールド2704およびチャネル制御フィールド2722から導出できる。例えば、運用クラスフィールド2702およびチャネル番号フィールド2704が第2階層チャネルのCN=5を指定すると仮定する。測定が第2階層チャネルに対応するプライマリ第1階層チャネルおよびセカンダリ第1階層チャネル上の両方で行われることを、チャネル制御フィールド2722が指示する場合、測定が適用されるプライマリ第1階層チャネルおよびセカンダリ第1階層チャネルが、それぞれCN=1およびCN=2であることが容易に推測される。
図27を参照すると、AIDフィールド2706は、ターゲットSTAを指示する。測定方法フィールド2710は、2つのチャネル上で測定を実行して測定レポートメッセージ2504で折り返し報告するために、リクエストされたSTAによって使用される方法を指示する。
測定開始時刻フィールド2712は、リクエストされた第1階層チャネルのプライマリチャネル上で測定が開始する時刻を指示する。継続時間フィールド2714は、リクエストされる2つのチャネル上の測定の名目上の継続時間を指示する。時間ブロックの数フィールド2716は、測定継続時間内の時間ブロックの数を指示し、各時間ブロックの継続時間は同じである。任意部分要素フィールド2718は、ゼロ以上の部分要素を含み、機能拡張のために用いることができる。
上述のように、時間ブロック割り当てパターンフィールド2724では、時間ブロックが2つのチャネルに、どのように割り当てられるかが指定される。測定が適用される2つのチャネルが、第2階層チャネルのプライマリおよびセカンダリ第1階層チャネルであると仮定される、図26に示されるように、第1の方法では、プライマリ第1階層チャネルに割り当てられた時間ブロックの後に、Tcsの間隔と他のチャネルに割り当てられた時間ブロックとが続くことができ、Tcsは、チャネルを切り替えて受信機を再構成するための時間を考慮し、Tcsの値は、予め決定されるか、または設定で変えられるか、のいずれかである。第2の方法では、時間ブロックがグループに分けられて、2つのチャネルに択一的に割り当てられ、最初はプライマリ第1階層チャネルのグループであり、近接グループ間の間隔はTcsである。グループにおける時間ブロックの数は、予め決定されるか、または設定で変えられるか、のいずれかとすることができる。第1の方法の観点からは、測定中のチャネル切り替えが一度発生するが、チャネル毎の測定が、全測定継続時間の一部の間に行われるので、チャネル品質評価は正確でないことがある。第2の方法の観点からは、チャネル毎の測定が、全測定継続時間にわたるので、チャネル品質評価はより正確である。しかしながら、測定中のチャネル切り替えおよび受信機の再構成がより頻繁であり、従って、より多くの電力を消費する。
図26を参照すると、2つのチャネル上の測定のための実際の測定継続時間は、測定継続時間だけでなく、時間ブロック割り当てパターンにも依存する。例えば、プライマリ第1階層チャネルに割り当てられた時間ブロックの後に、他のチャネルに割り当てられた時間ブロックが続くことを時間ブロック割り当てパターンが指示するとき、2つのチャネル上の測定のための実際の測定継続時間は、測定継続時間+Tcsに等しい。グループに分けられた時間ブロックが2つのチャネルに択一的に割り当てられることを時間ブロック割り当てパターンが指示するとき、2つのチャネル上の測定のための実際の測定継続時間は、測定継続時間+Tに等しく、T=Tcs×(時間ブロックグループの数−1)である。
図28は、本開示の第2の実施形態による測定レポートメッセージ2504のフォーマットの例を説明した図であり、このフォーマットは、図22に示される測定レポートメッセージ1906のフォーマットの拡張と捉えることができる。
測定レポートメッセージ2504は、運用クラスフィールド2802、チャネル番号フィールド2804、AIDフィールド2806、測定設定フィールド2808、測定方法フィールド2810、測定開始時刻フィールド2812、測定継続時間フィールド2814、時間ブロックの数(M)フィールド2816、複数の時間ブロックに関する測定フィールド2818および任意部分要素フィールド2820を備える。
測定設定フィールド2808は、チャネル制御フィールド2822、時間ブロック割り当てパターンフィールド2824、同時測定の数(N)フィールド2826および測定レポート方法フィールド2828を備える。チャネル制御フィールド2822は、測定が単一の第1階層(または第2階層)チャネル上、第2階層チャネルのプライマリおよびセカンダリ第1階層チャネル上の両方、または第2階層チャネルおよびそのプライマリ第1階層チャネル上で行われたか否かを通知する。時間ブロック割り当てパターンフィールド2824は、時間ブロックが、2つのチャネル上の測定に、どのように割り当てられたかを通知し、測定が2つのチャネル上で実施されることを、チャネル制御フィールド2822が通知するときに有効である。同時測定の数(N)フィールド2826は、測定のために複数のRXアンテナ構成を用いて、同時に実施される測定の数を通知する。測定レポート方法フィールド2828は、N個の同時測定の結果が測定レポートメッセージにおいて、報告される方法を通知する。
測定が単一の第1階層(または第2階層)チャネル上で実施されたことをチャネル制御フィールド2822が通知するときには、測定レポートメッセージ2504のフォーマットが図22に示される測定レポートメッセージ1906のフォーマットと同一であることがわかる。以降、測定が2つのチャネル上で実施されたことを、チャネル制御フィールド2822が通知するための測定レポートメッセージ2504のフォーマットについて記載する。
図28を参照すると、測定が適用される2つのチャネルは、運用クラスフィールド2802、チャネル番号フィールド2804およびチャネル制御フィールド2822から導出できる。AIDフィールド2806は、ターゲットSTAを通知する。測定方法フィールド2810は、2つのチャネル上で測定を実行するために、リクエストされたSTAによる測定方法を通知する。測定開始時刻フィールド2812は、リクエストされたプライマリ第1階層チャネル上の測定が開始した時刻を通知する。測定継続時間フィールド2814は、リクエストされた2つのチャネル上の測定の全継続時間を通知する。時間ブロックの数フィールド2816は、測定継続時間内の時間ブロックの数を通知する。任意部分要素フィールド2820は、ゼロ以上の部分要素を含み、機能拡張のために用いることができる。
測定レポートメッセージの測定レポート方法フィールド2828が、時間ブロックの期間のN個の同時測定の結果が個別に報告されることを通知する場合は、第1のRXアンテナ構成に対応する測定の結果が、同じ測定レポートメッセージの複数の時間ブロックに関する測定フィールド2818で運ばれる。残りの(N−1)個のRXアンテナ構成に対応する測定の結果は、同じ測定レポートメッセージの拡張された測定レポート部分要素(図23を参照)で運ばれる。
測定レポートメッセージの測定レポート方法フィールド2828が、時間ブロックの期間のN個の同時測定の結果の平均が報告されること、または時間ブロックの期間のN個の同時測定の結果の加重平均が報告されること、を通知する場合は、N個のRXアンテナ構成に対応する測定の結果が、同じ測定レポートメッセージの複数の時間ブロックに関する測定フィールド2818で運ばれる。
本開示の第1の態様によれば、コーディネータであるPCP/APを通じて既存サービス期間と候補サービス期間との間で空間共有を行うための測定方法であって、前記PCP/APにおいて、第1の測定要求に用いられる第1の測定設定情報を生成するステップと、第2階層チャネルの各チャネルに対応するプライマリ第1階層チャネルにおける測定に関する前記第1の測定設定情報を前記候補サービス期間に含まれる端末装置であるSTAへ送信するステップと、を備え、前記第1の測定設定情報は、第1の測定方法、第1の測定開始時刻、第1の測定継続時間、前記第1の測定継続時間内の時間ブロックの第1の数、複数の受信アンテナ構成を用いて行われる同時測定の第1の数、および、前記第1の数の同時測定結果の第1の報告方法、を含み、各時間ブロックの前記第1の測定継続時間は同じ時間である。
本開示の第1の態様によれば、第2の測定リクエストに用いられる第2の測定設定情報を前記PCP/APにおいて生成するステップと、前記第2階層チャネルの前記各チャネルに対応するセカンダリ第1階層チャネルの測定に関する前記第2の測定設定情報を前記STAへ送信するステップと、を更に含み、前記第2の測定設定情報は、前記第1の測定方法と同じ測定方法である第2の測定方法、第2の測定開始時刻、前記第1の測定継続時間と同じ時間である第2の測定継続時間、時間ブロックの前記第1の数と同じ数である前記第2の測定継続時間内の時間ブロックの第2の数、同時測定の前記第1の数と同じ数である複数の受信アンテナ構成を用いて行われる同時測定の第2の数、および、前記第1の報告方法と同じ報告方法である前記第2の数の同時測定結果の第2の報告方法、を含み、各時間ブロックの前記第2の測定継続時間は同じ時間である、前記第2の測定開始時刻は、所定時間Tcsと前記第1の測定開始時刻と前記第1の測定継続時間との合計時刻より遅く、所定時間Tcsは、第1階層チャネルを切り替えて前記STAを再構成することを考慮し、予め決定されるか、または設定で変えられるかいずれかである。
本開示の第1の態様によれば、前記STAは、前記第1の測定要求を受信した後、前記第1の測定設定情報に従い、それぞれ複数の受信アンテナ構成を用いて同時に前記プライマリ第1階層チャネル上で複数の測定を行う。
本開示の第1の態様によれば、前記STAは、前記第2の測定要求を受信した後、前記第2の測定設定情報に従い、それぞれ複数の受信アンテナ構成を用いて同時に前記セカンダリ第1階層チャネルまたは前記第2階層チャネルのいずれかで複数の測定を行う。
本開示の第1の態様によれば、前記PCP/APは、前記第1の報告方法による第1の測定レポートを前記STAから受信するステップをさらに備える。
本開示の第1の態様によれば、前記第1の測定レポートは、前記第1の数の同時測定結果を個別に含む。
本開示の第1の態様によれば、前記第1の測定レポートは、前記第1の数の同時測定結果の平均を含む。
本開示の第1の態様によれば、前記第1の測定レポートは、前記第1の数の同時測定の結果の加重平均を含む。
本開示の第1の態様によれば、前記PCP/APは、前記第2の報告方法による第2の測定レポートを前記STAから受信するステップを更に備え、前記第1の測定レポートおよび前記第2の測定レポートの両方に従って、前記既存SPと前記候補SPとの間の空間共有に関して決定を行うステップ、をさらに備える。