JP2019034560A - インクジェット記録装置、及びプログラム - Google Patents
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Description
複合機10は、図1に示されるように、概ね直方体に形成されている。複合機10は、インクジェット記録方式で用紙に画像を記録するプリント機能を有している。複合機10は、図1、図2、及び図7に示されるように、給送トレイ20と、排出トレイ21と、搬送部23と、記録部24と、インクタンク100(タンクの一例)とを備えている。また、複合機10は、ファクシミリ機能及びスキャナ機能等の各種の機能を有していてもよい。複合機10は、インクジェット記録装置の一例であり、コンピュータの一例でもある。
給送トレイ20は、図1に示されるように、複合機10の前面で且つ左右方向9の中央部に形成された開口13を通じて前後方向8にユーザによって複合機10に対して挿抜される。給送トレイ20は、積層された複数の用紙を支持可能である。排出トレイ21は、給送トレイ20の上方に配置されており、給送トレイ20と共に挿抜される。排出トレイ21は、搬送部23によって排出された用紙を支持する。
搬送部23は、給送トレイ20に支持された用紙を、記録部24に対面する位置を経由して排出トレイ21まで搬送する。搬送部23は、例えば、用紙に当接して回転するローラによって構成される。記録部24は、インクタンク100に貯留されたインクを吐出することによって、搬送部23によって搬送された用紙に画像を記録する。記録部24は、例えば、用紙の搬送向きと交差する方向に移動するキャリッジと、当該キャリッジに搭載されてインクを吐出する記録ヘッドとで構成される。
インクタンク100は、図1に示されるように、複合機10の内部に配置されている。インクタンク100は、複合機10から容易に取り外すことができないように、当該複合機10に固定されている。インクタンク100は、前壁101と、右壁102と、左壁103と、上壁104と、下壁105とを有する。一方、開放されたインクタンク100の後面は、フィルム106によって封止される。
インクタンク100は、図4に示されるように、インクタンク100の内部空間を区画する複数の隔壁107、108、109を有している。隔壁107、108、109は、各々が上下方向7及び前後方向8に延設されており、前壁101、上壁104、下壁105、及びフィルム106に接する。また、隔壁107〜109は、各々が左右方向9に離間して配置されている。その結果、インクタンク100の内部空間は、インクを貯留するための4つのインク室111B、111M、111C、111Yに区画される。
インクタンク100の傾斜壁101Bには、各インク室111にインクを注入するための注入口112B、112M、112C、112Yが形成されている。各注入口112は、傾斜壁101Bを厚み方向に貫通して、対応する各インク室111をインクタンク100の外部に連通させる。傾斜壁101Bは、その内面が各インク室111に面し、外面がインクタンク100の外部に面している。なお、各注入口112は、傾斜壁101Bに代えて上壁104に形成されていてもよい。
インクタンク100には、図4〜図6に示されるように、インク流路114B、114M、114C、114Yが形成されている。インク流路114M、114C、114Yは、隔壁107、108、109の下端付近に形成された開口115M、115C、115Yを通じてインク室111M、111C、111Yに連通される。インク流路114Bは、右壁102及び下壁105の境界付近に形成された開口115Bを通じてインク室111Bに連通される。開口115B、115M、115C、115Yは、予備貯留室に面して開口されている。つまり、インク室111は、その底面側にインクが流出する開口115B、115M、115C、115Yを有している。また、凹部119は、開口115B、115M、115C、115Yを予備貯留室に含んでいる。開口115B、115M、115C、115Yは、流出口の一例である。また、各開口115から延出された各インク流路114は、右壁102に形成された開口116B、116M、116C、116Yを通じて、インクタンク100の右側面に至る。
さらに、インクタンク100の右側面には、付加インク室123が形成されている。付加インク室123は、右壁102と、周方向に連続する突壁121H、121Iと、フィルム122とで画定される。付加インク室123は、右壁102を貫通する貫通孔123A、123Bによってインク室111Bに連通されている。また、付加インク室123には、付加インク室123の下端を画定する突壁121Iの一部が貫通孔123Aの前方、後方、及び下方を囲むことによって被検出部124が形成されている。
複合機10は、図3及び図4に示されるように、残量センサ125を備える。残量センサ125は、被検出部124を挟んで前後方向8に対面して配置される発光部125A及び受光部125Bを有する。発光部125Aは、突壁121Iを透過し且つブラックインクを透過しない光(例えば、可視光や赤外光)を、受光部125Bへ向けて出力する。受光部125Bは、発光部125Aから出力された光を受光したか否かに応じた残量信号を制御部130に出力する。換言すれば、残量センサ125は、インク室111Bに貯留されたインク量に応じた残量信号を制御部130に出力する。
インクタンク100には、図4に示されるように、大気連通路126B、126M、126C、126Yが形成されている。大気連通路126は、対応するインク室111を大気に連通させる。より詳細には、大気連通路126は、インク室111の上端に形成された切欠き127を通じて対応するインク室111に連通され、開口128を通じてインクタンク100の外部に連通されている。
複合機10は、図1に示されるように、カバー70を有する。カバー70は、複合機10に回動可能に支持されている。カバー70は、図1(A)に示される被覆位置と、図1(B)に示される露出位置とに回動可能である。
さらに、複合機10は、カバーセンサ72(図7参照)を有する。カバーセンサ72は、例えば、カバー70が接離するスイッチ等の機械式センサであってもよいし、カバー70の位置によって光が遮断或いは透過される光学式センサであってもよい。カバーセンサ72は、カバー70の位置に応じた位置信号を制御部130に出力する。本実施形態に係るカバーセンサ72は、カバー70が被覆位置に位置することに対応する第1位置信号、或いはカバー70が露出位置に位置することに対応する第2位置信号を制御部130に出力する。本実施形態において、第1位置信号の信号レベルは0Vであり、第2位置信号の信号レベルは3.3Vである。
複合機10は、図1に示されるように、表示部14を備える。表示部14は、ユーザに報知すべき情報をメッセージとして表示する。表示部14の具体的な構成は特に限定されないが、例えば、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Displayの略)、有機ELディスプレイ(Organic Electro−Luminescence Displayの略)等を採用することができる。
複合機10は、図1に示されるように、操作部17を備える。操作部17は、複合機10に対する指示の入力をユーザから受け付ける入力インタフェースである。本実施形態に係る操作部17は、例えば、テンキー17A及び電源ボタン17B等の複数の押ボタンで構成されている。但し、操作部17の具体的な構成は押ボタンに限定されず、表示部14の表示画面に重畳されたタッチセンサであってもよい。
複合機10は、図7に示されるように、通信部25を備える。通信部25は、外部装置と通信を行うためのインタフェースである。すなわち、複合機10は、通信部25を通じて外部装置に各種データを出力し、通信部25を通じて外部装置から各種データを受信する。また、通信部25は、外部装置からFAXデータを受信するFAX受信部として機能してもよい。
制御部130は、図7に示されるように、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135を備えており、これらは内部バス137によって接続されている。ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。EEPROM134は、記憶部の一例である。
図8〜図13を参照して、本実施形態に係る複合機10の動作を説明する。図8〜図13に示される各処理は、制御部130のCPU131によって実行される。なお、以下の各処理は、ROM132に記憶されているプログラムをCPU131が読み出して実行してもよいし、制御部130に搭載されたハードウェア回路によって実現されてもよい。
まず、制御部130は、カバーセンサ72から第2位置信号が出力されていることに応じて、図8に示される処理を実行する。当該処理は、例えば、複合機10が待機状態(後述する画像記録処理が実行されていない状態)のときに、カバー70が被覆位置から露出位置に移動されたこと応じて実行される。当該処理は、インク室111へのインクの注入をユーザに促し、且つ各インク室111にインクを注入したか否かをユーザに確認する処理である。
まず、制御部130は、各インク色に対応する問合せフラグを“OFF”にする(S21)。問合せフラグは、例えば、ステップS23〜S25が実行される際にRAM133に一時的に記憶されるものである。次に、制御部130は、残量センサ125から第1残量信号が出力されていることに応じて(S22:Yes)、4つのインク色それぞれに対して問合せ処理(S23〜S25、S29)を実行する。ステップS22で出力されている第1残量信号は、ブラックインクがインク室111Bに注入されたことに対応する。すなわち、問合せ処理Aでは、少なくともブラックインクの注入が確認されたことに応じて、各色に対応する問合せ処理が実行される。
まず、制御部130は、事前問合せ画面を表示部14に表示させる(S41)。事前問合せ画面は、例えば、「DID YOU REFILL」の文字列と、「INK? 1.YES 2.NO」の文字列とを含む。また、本実施形態では、制御部130は、上記2つの文字列を、交互に表示部14に表示させる。さらに、制御部130は、ステップS41において、閾値時間を監視するタイマをスタートさせる。
次に、制御部130は、複合機10に記録指示が入力されたことに応じて、図12に示される画像記録処理を実行する。但し、制御部130は、初期フラグに第3値が設定されている状態或いは問合せ処理Bの実行中に記録指示を取得したとしても、画像記録処理を実行しない。そして、当該記録指示に基づく画像記録処理は、初期フラグに第1値または第2値が設定されたこと、或いは問合せ処理Bが終了したことに応じて実行される。
上記の実施形態によれば、インクタンク100から記録部24への流路などにインクが充填される初期処理の後は、第1排出閾値を基準としてインクタンク100が完全に空になる前にインク室111へのインクの注入が必要なことが表示部14に表示される。初期処理の後、少なくとも一度インクがインク室111へ補充された後は、第1排出閾値より大きい第2排出閾値を基準としてインク室111へのインクの注入が必要なことが表示部14に表示される。これにより、インク室111にインクが残っている状態においてインクが補充されても、その後、インク室111のインク残量が初期処理後の最初の補充のときの量と同程度になったときに、インクの注入が促されることとなる。
14・・・表示部
17・・・操作部
24・・・記録部
25・・・通信部
70・・・カバー
72・・・カバーセンサ
100・・・インクタンク
111・・・インク室
112・・・注入口
125・・・残量センサ
Claims (6)
- インクを貯留するためのインク室、及びインク室にインクを注入するための注入口が形成されたタンクと、
上記インク室に貯留されたインクを吐出して、シートに画像を記録する記録部と、
情報を表示する表示部と、
上記表示部の動作を制御する制御部と、
上記インク室から上記記録部に至る流路をインクで満たす初期処理が実行されており且つ上記インク室へインクの補充が行われていないことに対応する第1値、或いは上記初期処理が実行されており且つ上記インク室へインクの補充が行われたことに対応する第2値のいずれかが設定される初期フラグを記憶する記憶部と、を備えており、
上記インク室は、底面側にインクが流出する流出口と、当該流出口を凹空間に含む凹部と、を有するものであり、
上記制御部は、
上記記録部が排出したインク量をカウントするカウント処理と、
上記初期フラグに上記第1値が設定された状態で、上記カウント処理による上記インク量のカウント値が第1閾値に到達したことに応じて、上記インク室へのインクの注入が必要なことを上記表示部を通じて報知する第1報知処理と、
上記初期フラグに上記第2値が設定された状態で、上記カウント値が上記凹空間に相当する容量だけ上記第1閾値より大きい第2閾値に到達したことに応じて、上記インク室へのインクの注入が必要なことを上記表示部を通じて報知する第2報知処理と、を実行するインクジェット記録装置。 - 上記タンクは、1本のボトルに充填されたインクが補充されるものであり、
上記第2閾値は、上記ボトルに充填されたインク量よりも大きい請求項1に記載のインクジェット記録装置。 - 上記インク室にインクを注入したことを示すユーザ操作を受け付けたことに応じた操作信号を出力する操作部を更に備えており、
上記制御部は、
上記第1報知処理を実行した後、上記インク室にインクを注入したか否かを問い合わせる問合せ情報を上記表示部に表示させ、且つ上記ユーザ操作を上記操作部を介して受け付ける問合せ処理と、
上記問合せ処理で上記操作信号が出力されたことに応じて、上記記録部に上記初期フラグとして設定された上記第1値を上記第2値に更新する初期フラグ更新処理と、を更に実行する請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。 - 上記制御部は、上記問合せ処理で上記操作信号が出力されたことに応じて、上記カウント値を初期化する初期化処理を更に実行する請求項3に記載のインクジェット記録装置。
- 上記タンクは、各々に異なる色のインクを貯留するための複数の上記インク室、及び上記各インク室にインクを注入するための複数の上記注入口が形成されたものである請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- インクを貯留するためのインク室、及びインク室にインクを注入するための注入口が形成されたタンクと、上記インク室に貯留されたインクを排出して、シートに画像を記録する記録部と、情報を表示する表示部と、上記表示部の動作を制御する制御部と、上記インク室から上記記録部に至る流路をインクで満たす初期処理が実行されており且つ上記インク室へインクの補充が行われていないことに対応する第1値、或いは上記初期処理が実行されており且つ上記インク室へインクの補充が行われたことに対応する第2値のいずれかが設定される初期フラグを記憶する記憶部とを備えており、上記インク室が、底面側にインクが流出する流出口と、当該流出口を凹空間に含む凹部と、を有するコンピュータによって実行可能なプログラムであって、
上記記録部が排出したインク量をカウントするカウント処理と、
上記初期フラグに上記第1値が設定された状態で、上記カウント処理による上記インク量のカウント値が第1閾値に到達したことに応じて、上記インク室へのインクの注入が必要なことを上記表示部を通じて報知する第1報知処理と、
上記初期フラグに上記第2値が設定された状態で、上記カウント値が上記凹空間に相当する容量だけ上記第1閾値より大きい第2閾値に到達したことに応じて、上記インク室へのインクの注入が必要なことを上記表示部を通じて報知する第2報知処理と、を前記コンピュータに実行させるプログラム。
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