JP2019034273A - アンモニウムイオンまたは/およびアンモニアを含有する水溶液の製造方法、アンモニウム塩の製造方法およびその製造装置 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1では、アンモニウムイオン水溶液のpHと温度を調整し、アンモニウムイオンをアンモニアとして大気中に放散させ、その後酸水溶液を用いて回収する方法が提案されている。しかしながら、この方法ではpHや温度の調整に費用が掛かり、また、酸水溶液での吸着においては、装置が過大になることが欠点である。また、特許文献2では、リン酸マグネシウムアンモニウムとして廃液中のアンモニアを回収する方法が提案されている。しかしながら、この方法では、廃液中のアンモニウム、リン酸、マグネシウム濃度に応じて添加する薬剤の量を調整する必要があり、完全にアンモニアを回収するためには適宜濃度調整などの作業が煩雑となる。
しかしながら、これらの方法では、例えば、10%程度の塩化カリウムが再生水中に残留するため、その再生水の活用が困難であることが課題である。しかも、前述のように、肥料、食品添加物または試薬として活用する場合、それぞれ95%、99.0%、99.5%の純度のアンモニウム塩が必要とされるため、この再生水を活用するには、さらなる高純度化の工程が必要になる。
特に、アンモニア吸着材の吸着したアンモニウムイオンを脱着する際、脱着工程で使用する再生水としてカリウムイオンを含有する水溶液を使用すること、および、吸着されたアンモニウムイオンを脱着する間、例えば、アンモニア吸着材が充填された容器内で位置を変えないようにするなど、アンモニア吸着材の形状を保ったままで、脱着することで高純度のアンモニウム塩水溶液を得ることが可能であることを見出した。本発明は、これらの知見に基づきなされたものである。
(1)アンモニウムイオンまたは/およびアンモニア分子を含有する媒体から高純度のアンモニウムイオンを含有する水溶液を得るための水溶液の製造方法であって、
下記一般式(I)で表される組成を主成分とする金属シアノ錯体、を有効成分とするアンモニア吸着材を使用し、
前記媒体もしくは前記媒体から得られた水溶液を前記アンモニア吸着材に接触させてアンモニウムイオンまたは/およびアンモニア分子を吸着させる吸着工程、および、
前記アンモニア吸着材に、吸着されたアンモニウムイオンを脱着する脱着工程からなり、
前記脱着工程が、前記アンモニア吸着材を容器に充填した状態で、脱離再生水としてカリウムイオンを含有する水溶液を該アンモニア吸着材に通液する工程であり、
通液後の前記脱離再生水中に存在するカチオンの総量に対する、アンモニウムイオンのモル含有率が、95%以上であることを特徴とする水溶液の製造方法。
(2)前記脱着工程において、前記アンモニア吸着材が、前記再生水を通液して、吸着されたアンモニウムイオンを脱着する間、前記容器内で位置を変えないことを特徴とする(1)に記載の製造方法。
(3)前記アンモニウムイオンまたは/およびアンモニア分子を含有する媒体が、アンモニウムイオンまたは/およびアンモニア分子を含有する水溶液であることを特徴とする(1)または(2)に記載の製造方法。
(4)前記吸着工程において、前記アンモニア吸着材を容器に充填した状態で、前記媒体もしくは前記媒体から得られた水溶液と接触させることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の製造方法。
(5)前記吸着工程および前記脱着工程で、前記アンモニア吸着材が充填される容器が同一の容器であって、該吸着工程における通液方向と該脱着工程における通液方向が同じ方向であることを特徴とする(4)に記載の製造方法。
(6)前記吸着工程における通液方向と前記脱着工程における通液方向が、いずれも前記容器の下方から上方であることを特徴とする(5)に記載の製造方法。
(7)前記吸着工程および前記脱着工程で、前記アンモニア吸着材が充填される容器が同一の容器であって、該吸着工程における通液方向と該脱着工程における通液方向が逆方向であることを特徴とする(4)に記載の製造方法。
(8)前記脱着工程における前記脱離再生水の通液速度が、空間速度で5/時間以下であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれか1項に記載の製造方法。
(9)前記吸着工程において、前記アンモニア吸着材に、アンモニウムイオンまたは/およびアンモニウム分子、とカリウムイオンの組成比〔アンモニウムイオンまたは/およびアンモニウム分子の組成÷(アンモニウムイオンまたは/およびアンモニウム分子の組成+カリウムイオンの組成)×100〕を95%以上とすることを特徴とする(1)〜(8)のいずれか1項に記載の製造方法。
(10)前記吸着工程において、前記アンモニア吸着材に接触させる工程が、カリウムイオンも含む水溶液を接触させる工程1と、カリウムイオンを含まない水溶液を接触させる工程2からなることを特徴とする(1)〜(9)のいずれか1項に記載の製造方法。
(11)前記(1)〜(10)のいずれか1項に記載の製造方法で得られた水溶液を、乾燥工程を経て、アンモニウム塩を製造することを特徴とするアンモニウム塩の製造方法。
(12)前記脱離再生水が、塩化カリウム水溶液であり、前記アンモニウム塩が塩化アンモニウムであることを特徴とする(11)に記載の製造方法。
(13)前記脱離再生水が、硫酸カリウム水溶液であり、前記アンモニウム塩が硫酸アンモニウムであることを特徴とする(11)に記載の製造方法。
(14)前記脱離再生水が、硝酸カリウム水溶液であり、前記アンモニウム塩が硝酸アンモニウムであることを特徴とする(11)に記載の製造方法。
(15)前記(5)〜(10)のいずれか1項に記載の水溶液を製造する製造装置であって、
前記容器が、前記アンモニウムイオンまたは/およびアンモニア分子を含有する水溶液の通液口部、前記再生水の通液口部および水溶液の排出口部をそれぞれ有し、
前記容器の底部に前記アンモニア吸着材が漏出しない部材が設置され、該部材上に、アンモニア吸着材が充填されていることを特徴とする製造装置。
また、本発明におけるアンモニアとは、特に断りのない限り、NH4 +およびNH3の両方を意味する。水溶液中では、NH3およびNH4 +の両方が存在し、その存在比はpHに依存するが、本発明においては、いずれの形態でもアンモニアとして考える。ただし、アンモニウムイオンはNH4 +を指し、アンモニウム塩はNH4 +を含む塩類を示す。
なお、本発明において、媒体とは、水などの水溶液、排水、廃液、イオンや分子を取り囲むポリマーや有機もしくは無機の固形成分などである。
本発明で使用するアンモニア吸着材は、下記一般式(I)で表される組成を主成分とする金属シアノ錯体を有効成分とするアンモニア吸着材である。
金属原子M’は、バナジウム、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ニッケル、白金および銅からなる群より選ばれる一種または二種以上の金属原子であるが、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルトおよび白金からなる群から選ばれる一種または二種以上の金属原子が好ましく、鉄およびコバルトからなる群から選ばれる一種または二種以上の金属原子がより好ましい。
yは0.1〜1.5の数であるが、0.4〜1.3の数が好ましく、0.5〜1の数が特に好ましい。
zは0〜6の数であるが、0.5〜5.5の数が好ましく、1〜5の数が特に好ましい。
ただし、x、y、zは不純物として塩が含まれていたり、プルシアンブルー型錯体の内部構造に取り込まれていない水分を材料が有する場合などは、その効果を除去して評価されなければならない。
なお、図1において、MおよびM’は、上記一般式(I)におけるMおよびM’であり、Nは窒素原子、Cは炭素原子である。
また、金属シアノ錯体によるアンモニアおよび/またはアンモニウムイオンの吸着は、金属アンミン錯体のように、その結晶構造に大きな影響を与えないため、吸着、脱離による大きな体積変化を伴わない。そのため、アンモニアの吸着、脱離による構造の破壊などが起こりづらい。このことが、繰り返し利用を可能にしている。
例えば、円筒状の容器に金属シアノ錯体を充填することが考えられる。ただし、容器内のすべての空間を金属シアノ錯体で埋める必要はない。ただし、脱離工程時の間には、吸着材がその位置を変えないことが重要である。その理由については後述する。容器には最低2か所の、液を注入、排出できる口を要する。例えば、図2においては、円筒状容器の上部と下部に口を設置し、上方から下方へ、もしくは下方から上方へ通液する。このようにすることで、流入口側からアンモニア吸着が進み、カリウムイオンが脱離する(一回目の使用の際は、カリウムイオンではなく、Aイオンが脱離する)。次に、カリウムイオンを通液することで、アンモニウムイオンが脱離し、カリウムイオンが吸着される。例えば、図2の分図(1)の場合、吸着工程において、アンモニウムイオン水溶液を通液口Bから注入することにより、通液口B近辺に充填された金属シアノ錯体中のカリウムとアンモニウムがイオン交換を起こし、アンモニウムイオンが吸着される。通液を進めるにつれ、アンモニウムイオンの吸着反応を起こす部位が通液口Aに近づいていき、ついには全ての金属シアノ錯体中のカリウムイオンがアンモニウムイオンに交換される。
ここで、含有するカリウム塩により、脱離再生水中に含まれることになるアンモニウム塩は塩化カリウムの場合、塩化アンモニウム塩であり、硫酸カリウムの場合、硫酸アンモニウムであり、硝酸カリウムの場合、硝酸アンモニウムである。
本発明では、高純度のアンモニウム塩を得るためには、アンモニウム塩を含有する脱離再生水を除去、すなわち、単に乾燥させるだけで得ることが可能となる。
このため、本発明では、脱離再生水を乾燥させる工程を経ることで高純度のアンモニウム塩が製造できる。
なお、乾燥工程の乾燥条件は、水を除去する一般的な条件が適用される。
本発明においては、脱離通水時に、容器中に充填した金属シアノ錯体間の相対位置が変わらないようにすることが重要である。これは、通液時の排水口付近にカリウムが残存することを防ぐためである。排水口付近にカリウムイオンが存在すると、アンモニウムイオンが排水口付近を通過する際に、カリウムイオンとイオン交換を起こし、アンモニウムイオンが吸着し、カリウムイオンが放出される。結果、脱離再生水中のアンモニウムイオンの純度が下がってしまうためである。ここで、金属シアノ錯体間の相対位置が変わらない、ことについて詳しく述べる。例えば粒状に加工した吸着材を使用した場合、脱離工程開始時に流入口付近に設置してあった錯体粒子が、脱離工程中に移動し、流出口付近に移動することを避ける、ということを意味している。そのような、カリウムイオンを吸着し再生した金属シアノ錯体が、流出口に移動することがなければ位置に変化があっても問題はない。例えば、充填した吸着材がその形状を保ったまま平行移動する場合などは、上記のような問題は発生しないので、問題はない。
容器は、円筒状容器が好ましく、容器の底部にアンモニア吸着材が漏出しない部材としては、例えば、フィルター、ステンレスメッシュ、グラスウールまたはこれらの組合せが挙げられる。
(銅−鉄シアノ錯体の調製)
銅−鉄シアノ錯体(K2Cu3[Fe(CN)6]2)(以下、PCuと称す)を以下のようにして合成した。
硫酸銅五水和物を純水に溶解させ、銅イオンが0.52モル/Lの水溶液を調整した。また、フェロシアン化カリウム三水和物を純水に溶解させ、フェロシアン化物イオンが0.35モル/Lの水溶液を調整した。これらの液を混合したところ褐色の沈澱が生じた。遠心分離によりMilliQ水で2回洗浄後に、蒸発乾固した後、粉砕し、ふるいにより90μm〜300μmの粉末だけを分級することで、褐色の粉末PCuを得た。
得られたPCuについて、X線回折装置で評価したところ、既知物質の回折パターンを集めたデータベース中のK2Cu3[Fe(CN)6]2のピーク位置と一致した。
また、得られたPCuの平均一次粒径を粉末X線回折のピーク幅からシェラーの式で算出したところ、約29.8nmであった。なお、シェラーの式は以下のように表される式である。
粉末PCu1 50mgを塩酸4mL、硝酸2mLに添加し、マイクロ波分解装置(パーキンエルマー社、Multiwave3000)によりマイクロ波分解を行った後、ICP−MS(パーキンエルマー社、NEXION300D)によりK、CuおよびFeの定量を行った。CおよびNは軽元素分析法、H2Oは熱重量測定により定量した。
この結果、PCuの水分子を含む組成は、K0.64Cu[Fe(CN)6]0.66・3.21H2Oと求められた。
1.吸着材への吸着工程
調整例1で得られたPCuを2g、内径10mm、高さ5cmのガラス製円筒容器に投入したところ、PCuが占める高さは約3.5cmとなった。円筒容器の底部にはPCu1が漏出しないようにグラスウールとフィルターを設置した。まず、PCuの洗浄作業を次の通り行った。ペリスタティックポンプを用い、純水をガラス製円筒容器の下部から上部の方向に100mL通液した。流量は1.9mL/分で行った。次に同様の装置を用い、アンモニウムイオン濃度として2000mg/Lの塩化アンモニウム水溶液を0.22mL/分の流量で100mL通水した。排出口から放出された通液後の水を5mLずつ分取し、0.45μmのフィルターでろ過後、ろ液を、イオンクロマトグラフを用い、アンモニウムイオンの濃度を測定した。この結果を、通水量に対するアンモニウムイオンの出口濃度のグラフを図3に示す。縦軸がアンモニウムイオンの濃度(出口濃度:単位はppm)であり、横軸は通水量(mL)である。
図3に示すように、通水初期はアンモニウムイオンが検出されなかった。このことより、十分にアンモニウムイオンが吸着されていることがわかる。また、通水終期には、アンモニウムイオン濃度が通液前の濃度にほぼ一致した。これより、吸着材内のPCu1の組成であるK、すなわちカリウムイオンは十分に排出され、アンモニウムイオンに置換されたことがわかる。
上記1の吸着材への吸着工程でアンモニウムイオンを吸着させたPCuを充填するガラス製円筒容器の下部から、容器内に残っている液を排出した。次に、カリウムイオン濃度として2000mg/Lの塩化カリウム水溶液を100mL、上記1の吸着材への吸着工程と同様に容器の下部から上方の向きで通水した。流量は0.22mL/分であった。PCuの高さは約3.5cmであり、内径が10mmであるため、PCuの占める体積は約2.75mLである。このため、空間速度は4.8/時間であった。排出口から放出された通液後の水溶液を5mLずつ分取し、0.45マイクロメートルのフィルターでろ過後、ろ液を、イオンクロマトグラフを用い、アンモニウムイオン濃度およびカリウムイオン濃度の測定を行った。この結果を、通水量に対するアンモニウムイオンの出口濃度(▲でプロット)およびカリウムイオンの出口濃度(●でプロット)のグラフを図4に示す。縦軸がイオン濃度(出口濃度:単位はmmol/L)であり、横軸は通水量(mL)である。
図4に示すように、塩化カリウム水溶液の通水初期はアンモニウムイオンだけが検出され、カリウムイオンはほとんど検出されなかった。具体的な塩化カリウム水溶液の通水初期でのアンモニウムイオン濃度およびカリウムイオン濃度を下記表1に示す。NH4 +/(NH4 + + K+)のモル比は全て0.95を超えており、高純度でアンモニウムイオン水溶液を製造できることがわかる。特に、通水量が10〜15mLの範囲では、そのモル比は0.99に達した。これは、食品添加物グレードであるアンモニウム塩の純度99.0%に相当する。
<下水消化汚泥ろ液からの高純度アンモニウム塩生成>
下水処理場内消化槽から採取した消化汚泥をクロスフィルター膜分離により、ろ液と濃縮汚泥に分離した。得られたろ液に塩化アンモニウムを添加し、試験液L1を作成した。試験液L1のアンモニウムイオン濃度とカリウムイオン濃度をイオンクロマトグラフで測定したところ、それぞれ3178ppm、251ppmであった。
実施例1に準じてガラス製カラムにPCuを充填したカラムを準備した。ただし、PCuの高さは3.9cmとした。このカラムに試験液L1を流量0.2g/分の流量で233.5g通液した。通液において、カラムから放出された液の最終の3gをサンプリングし、そのアンモニウムイオン濃度およびカリウムイオン濃度を測定したところ、3067ppmおよび264ppmであった。通液前と、通液後において、アンモニウムイオン濃度、カリウムイオン濃度ともにほぼ同一であることから、PCuによる吸着工程はほぼ終了していることがわかった。
PCu充填カラム内に残留した液体をカラム下部から放出した後、1015ppmに調製した塩化カリウム水溶液をPCu充填カラムに通液した。流量は0.214g/分、通液総量は13.7gとした。カラムから放出された通液後のアンモニウムイオン濃度およびカリウムイオン濃度の変化を図5に示す。縦軸がイオン濃度(mmol/L)であり、横軸は通液量(g)である。
図5から、アンモニウムイオンとカリウムイオンの総和のモル量に対するアンモニウムイオンの含有モル比率はほぼ95.4%以上で安定しており、目的の濃度のアンモニウムイオン水溶液が得られたことがわかる。
Claims (15)
- アンモニウムイオンまたは/およびアンモニア分子を含有する媒体から高純度のアンモニウムイオンを含有する水溶液を得るための水溶液の製造方法であって、
下記一般式(I)で表される組成を主成分とする金属シアノ錯体、を有効成分とするアンモニア吸着材を使用し、
前記媒体もしくは前記媒体から得られた水溶液を前記アンモニア吸着材に接触させてアンモニウムイオンまたは/およびアンモニア分子を吸着させる吸着工程、および、
前記アンモニア吸着材に、吸着されたアンモニウムイオンを脱着する脱着工程からなり、
前記脱着工程が、前記アンモニア吸着材を容器に充填した状態で、脱離再生水としてカリウムイオンを含有する水溶液を該アンモニア吸着材に通液する工程であり、
通液後の前記脱離再生水中に存在するカチオンの総量に対する、アンモニウムイオンのモル含有率が、95%以上であることを特徴とする水溶液の製造方法。
- 前記脱着工程において、前記アンモニア吸着材が、前記再生水を通液して、吸着されたアンモニウムイオンを脱着する間、前記容器内で位置を変えないことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 前記アンモニウムイオンまたは/およびアンモニア分子を含有する媒体が、アンモニウムイオンまたは/およびアンモニア分子を含有する水溶液であることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
- 前記吸着工程において、前記アンモニア吸着材を容器に充填した状態で、前記媒体もしくは前記媒体から得られた水溶液と接触させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記吸着工程および前記脱着工程で、前記アンモニア吸着材が充填される容器が同一の容器であって、該吸着工程における通液方向と該脱着工程における通液方向が同じ方向であることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
- 前記吸着工程における通液方向と前記脱着工程における通液方向が、いずれも前記容器の下方から上方であることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
- 前記吸着工程および前記脱着工程で、前記アンモニア吸着材が充填される容器が同一の容器であって、該吸着工程における通液方向と該脱着工程における通液方向が逆方向であることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
- 前記脱着工程における前記脱離再生水の通液速度が、空間速度で5/時間以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記吸着工程において、前記アンモニア吸着材に、アンモニウムイオンまたは/およびアンモニウム分子、とカリウムイオンの組成比〔アンモニウムイオンまたは/およびアンモニウム分子の組成÷(アンモニウムイオンまたは/およびアンモニウム分子の組成+カリウムイオンの組成)×100〕を95%以上とすることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記吸着工程において、前記アンモニア吸着材に接触させる工程が、カリウムイオンも含む水溶液を接触させる工程1と、カリウムイオンを含まない水溶液を接触させる工程2からなることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の製造方法。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の製造方法で得られた水溶液を、乾燥工程を経て、アンモニウム塩を製造することを特徴とするアンモニウム塩の製造方法。
- 前記脱離再生水が、塩化カリウム水溶液であり、前記アンモニウム塩が塩化アンモニウムであることを特徴とする請求項11に記載の製造方法。
- 前記脱離再生水が、硫酸カリウム水溶液であり、前記アンモニウム塩が硫酸アンモニウムであることを特徴とする請求項11に記載の製造方法。
- 前記脱離再生水が、硝酸カリウム水溶液であり、前記アンモニウム塩が硝酸アンモニウムであることを特徴とする請求項11に記載の製造方法。
- 請求項5〜10のいずれか1項に記載の水溶液を製造する製造装置であって、
前記容器が、前記アンモニウムイオンまたは/およびアンモニア分子を含有する水溶液の通液口部、前記再生水の通液口部および水溶液の排出口部をそれぞれ有し、
前記容器の底部に前記アンモニア吸着材が漏出しない部材が設置され、該部材上に、アンモニア吸着材が充填されていることを特徴とする製造装置。
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JP6970406B2 (ja) | 2021-11-24 |
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