JP2019032464A - 携帯型フィルタレス顕微鏡、及びこれを用いた顕微観察方法 - Google Patents

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アダルシュ サンドゥー
瞭治 雪野
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瞭治 雪野
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司 高村
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英樹 宮下
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ジャイヤム シャルマ
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Abstract

【課題】簡易な構成で持ち運び可能な携帯型フィルタレス顕微鏡を提供する。【解決手段】携帯型フィルタレス顕微鏡は、対物レンズとビームスプリッタと接眼レンズを有する光学系と、前記光学系を保持する本体フレームと、試料を搭載するステージと、前記本体フレームに接続されて情報処理端末を前記ステージと対向するように保持するホルダと、を有し、前記本体フレームと前記ステージの少なくとも一方に、前記試料を照射する発光素子を取り外し可能に取り付ける取付穴が形成されており、前記発光素子で照射された試料からの光像を前記光学系を介して前記情報処理端末のカメラ機能で取得する。【選択図】図1

Description

本発明は、携帯型フィルタレス顕微鏡と、これを用いた顕微観察方法に関する。
蛍光抗体を標識に用いて細胞やタンパク質などの生体分子を観察する際に、蛍光顕微鏡が用いられている。既存の蛍光顕微鏡は、入射光に水銀ランプを用いている。水銀ランプの光は様々な波長の光を含むため、励起フィルタを用いて、試料を照射する光の波長を選択する。また、試料からの蛍光を散乱光等のバックグラウンドノイズから分離して取り出すために、吸収フィルタが用いられる。落射型の蛍光顕微鏡で励起光と蛍光を分離するフィルタキューブとして、ダイクロイックミラーを用いる構成もある。一般的な蛍光顕微鏡は高価なフィルタを用いており、装置も大型になるので持ち運びが不便である。
一方、POCT(Point of Care Testing;臨床現場即時検査)が注目されてきている。POCTは、小型の分析器や簡易診断キットを用いて医療の現場でリアルタイムに行われる検査であり、薬局、学校、自宅、救急車などで、被験者に寄り添って行われる。POCTで簡易に短時間で検査・診断ができれば、疾病の早期発見や早期治療が実現し、患者の負担が軽減される。
プラズモニック基板を用いて疾病関連物質が増強された蛍光画像を携帯端末で撮像し、得られた画像を専門のセンターに送信することで専門医による画像診断が遠隔で受けられるシステムが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。また、顕微鏡とカメラの接続具や(たとえば、特許文献2参照)、カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラを顕微鏡として使用するアタッチメント(たとえば、特許文献3参照)が提案されている。
特開2016−208959 特開2013−160915 特開2006−208857
POCTで用いられる装置は、誰でも簡易に取り扱うことができ、即時に結果が得られことが必要である。持ち運び可能な簡易な顕微鏡で生体サンプルを検査できれば、早期診断、早期治療、感染症の予防等に資することができる。
本発明は、簡単な構成で持ち運びが可能な携帯型フィルタレス顕微鏡と、これを用いた顕微観察方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、簡易な構成で持ち運び可能なフィルタレスの顕微鏡を実現する。本発明のひとつの側面では、携帯型フィルタレス顕微鏡は、対物レンズとビームスプリッタと接眼レンズを有する光学系と、前記光学系を保持する本体フレームと、試料を搭載するステージと、前記本体フレームに接続されて、情報処理端末を前記ステージと対向するように保持するホルダと、を有し、前記本体フレームと前記ステージの少なくとも一方に、前記試料を照射する発光素子を取り外し可能に取り付ける取付穴が形成されており、前記発光素子で照射された試料の光像を、前記光学系を介して前記情報処理端末のカメラ機能で取得する。
この携帯型フィルタレス顕微鏡は、光学系に光学フィルタを用いないため、装置の小型化を図り、持ち運びが容易となる。また、装置の製造コストを低減しつつ、所望の波長の光源を組み込むことで多様な観察が可能になる。
携帯型フィルタレス顕微鏡を用いた蛍光観察方法の一例として、
前記ステージに特定のセンシングエリアを有するバイオセンサを搭載し、
前記取付穴に白色発光素子を取り付けて白色光で前記バイオセンサを照射し、
前記情報処理端末で前記バイオセンサの画像を取得して、前記センシングエリアを同定し、
前記バイオセンサに蛍光磁性粒子の溶液を滴下し、
前記白色発光素子を紫外発光素子に交換して紫外光で前記バイオセンサを照射し、
前記情報処理端末で前記センシングエリアの蛍光画像を取得する。
これにより、持ち運びが容易なフィルタレス顕微鏡で、簡単に生体情報の顕微観察が実現する。
簡易な構成で持ち運び可能な携帯型フィルタレス顕微鏡が実現される。
実施形態の携帯型フィルタレス顕微鏡の模式図である。 実施形態の携帯型フィルタレス顕微鏡の構成図である。 実施形態の携帯型フィルタレス顕微鏡を用いた磁気洗浄チップの顕微観察結果である。 実施形態の携帯型フィルタレス顕微鏡を用いた蛍光磁性粒子の顕微観察結果である。 画像処理によるセンシングエリアの同定を示す図である。 画像処理による蛍光磁性粒子の特定を示す図である。 バイオセンサ上に蛍光磁性粒子溶液を滴下する前と滴下後の顕微画像である。 バイオセンサの機能を説明する図である。 配線パターンへの電流印加と、蛍光磁性粒子の付着を示す図である。 蛍光磁性粒子の個数計算を説明する図である。 透過型の携帯型フィルタレス顕微鏡の模式図である。 カスタマイズ端末を用いる構成例を示す図である。
図1は、実施形態の携帯型フィルタレス顕微鏡1Aの模式図である。携帯型フィルタレス顕微鏡1Aは、励起フィルタや吸収フィルタなどの光学フィルタを用いず、また、水銀ランプを用いない。簡単な光学系と、発光素子(LED:Light Emitting Diode)と、スマートフォン等のカメラ機能付きの情報処理端末30と組み合わせて、持ち運び可能なフィルタレスの顕微鏡を実現する。
光学系は、対物レンズ11と、ビームスプリッタの一例としてのハーフミラー14と、接眼レンズ16を有する。ビームスプリッタとしては、反射光と透過光の分割比が1対1となるハーフミラー14を用いるのが望ましいが、分割比は必ずしも1対1でなくてもよい。
光源としてLED5を用いて、試料10を照射する。図1では、LED5からの出力光の一部はハーフミラー14を透過し、他の部分はハーフミラー14で反射されて試料10に導かれる。試料10で反射された光は、対物レンズ11、ハーフミラー14、接眼レンズ16をこの順で通過し、情報処理端末30のカメラレンズ301で集光されて、情報処理端末30の内部のCMOSアレイ、CCDアレイなどの光電変換素子で受光される。
図1の例では、落射型のフィルタレス顕微鏡を構成しているが、後述するように、LED5で試料10を裏面から照射して、透過型のフィルタレス顕微鏡としてもよい。LED5の波長または種類を適切に選択することで、試料表面からの蛍光画像を取得することもできる。
図2は、携帯型フィルタレス顕微鏡1Aの構成例を示す。図2(A)は全体の外観図、図2(B)は本体フレームの縦断面図、図2(C)はステージに置かれる標本台の斜視図である。携帯型フィルタレス顕微鏡1Aは、本体フレーム20と、本体フレームに接続されてスマートフォン等の情報処理端末30を保持するホルダ22と、試料を搭載するステージ21を有する。本体フレーム20の長さLは持ち運びが容易な長さであり、10cm以下、より好ましくは6cm以下である。
ホルダ22は、本体フレーム20の上端に、高さ調整可能に接続されている。ホルダ22は、情報処理端末30のカメラレンズ301(図1参照)が、ステージ21上の標本台211と対向するように情報処理端末30を保持する。実際の使用時には、情報処理端末30はその表示画面302が上側を向くようにホルダ22に保持される。
図2(B)に示すように、本体フレーム20は、接眼レンズ配置部23と、ハーフミラー配置部24と、対物レンズ配置部25を有し、図1に示したように、本体フレーム20の内部に、対物レンズ11と、ハーフミラー14と、接眼レンズ16が収容される。対物レンズ11の倍率は、顕微観察の目的と対象に応じて適宜選択される。本体フレーム20のハーフミラー配置部24の側面に、取付穴26が形成されており、取付穴26に光源としてのLED5が挿入され、固定される。目的とする蛍光よりも短い波長のLED5を選択することで、LED5を励起光源として用いて蛍光画像を観察することができる。
図2(C)に示すように、標本台211は、ステージ21上でX方向、Y方向、及びZ方向に移動可能に保持され、試料10の対物レンズ11に対する平面位置と、試料10と対物レンズ11の間の距離が調整可能である。情報処理端末30の表示画面302を見ながら、標本台211の位置及び高さと、ホルダ22の高さを調整することで、焦点を合わせることができる。
図3は、磁気洗浄チップの顕微観察結果を示す。図3(A)の携帯型フィルタレス顕微鏡1Bを用いて、図3(B)の画像が得られる。携帯型フィルタレス顕微鏡1Bは、光源として白色LED5Bを用いる。図1と同様に落射型の構成を採用し、試料として表面に所定の配線パターン51、52とセンシングエリア55が形成されたバイオセンサ40を用いる。バイオセンサ40に非特異的に付着した物質は、あらかじめサークルパターンによる磁場で除去されており、このバイオセンサチップを、磁気洗浄チップと呼んでもよい。
バイオセンサ40は、外側のサークルパターンを含む配線パターン51と、内側のサークルパターンを含む配線パターン52を有し、2つのサークルパターンの間のC字型の領域がセンシングエリア55となる。一例として、外側の配線51のサークルから延びる直線部分の線幅は10μm、内側の配線52のサークルから延びる直線部分の線幅は5μmである。C字型のセンシングエリア55の幅は、5〜6μmである。これらの寸法は流す電流値、検出したい分子等に応じて適宜設計され得る。センシングエリア55の形状はC字型に限定されずU字型、多角形型など、形状が特定可能な任意の形状であってよい。
LED5Bからの出力光の一部はハーフミラー14を透過し、他の部分はハーフミラー14で反射されて試料10に導かれる。ステージ21上のバイオセンサ40で反射された光は、対物レンズ11、ハーフミラー14、接眼レンズ16をこの順で通過し、情報処理端末30のカメラレンズ301で集光されて、情報処理端末30の内部のCMOSアレイまたはCCDアレイで受光される。バイオセンサ40は、図2(C)の標本台211に設置された状態でステージ21上に置かれてもよい。
図3(B)の画像は、一般的な顕微鏡を用いなくても、図3(A)の簡易な構成の携帯型フィルタレス顕微鏡1Bを用いて取得することができる。また、情報処理端末30に画像処理アプリケーションをインストールすることで、得られた画像からセンシングエリア55を特定することができる。
図4は、蛍光磁性粒子の顕微観察結果を示す。図4(A)の携帯型フィルタレス顕微鏡1Cを用いて、図4(B)の蛍光画像が得られる。蛍光画像中で観察される蛍光の色は、赤色である。携帯型フィルタレス顕微鏡1Cは、光源として紫外(UV)LED5Cを用いる。図1と同様に落射型の構成を採用し、試料として、蛍光磁性粒子を含むサンプル41を用いる。
図4では、紫外LED5Cは励起光源として用いられ、携帯型フィルタレス顕微鏡1Cは蛍光顕微鏡として用いられる。蛍光磁性粒子は、一例として、ポリマー磁性粒子、フェライトナノ粒子等の磁性体に、ユーロピウム等の希土類蛍光物質錯体を内包させたナノ粒子である。粒径は200〜300nmである。
LED5Cからの紫外光の一部はハーフミラー14を透過し、他の部分はハーフミラー14で反射されてサンプル41に導かれる。ステージ21上のサンプル41に入射した紫外光によって励起された蛍光物質から、蛍光が放出される。蛍光は、対物レンズ11、ハーフミラー14、接眼レンズ16をこの順で通過し、情報処理端末30のカメラレンズ301で集光されて、情報処理端末30の内部のCMOSアレイまたはCCDアレイなどの光電変換素子で受光される。
図4(B)の画像は、持ち運びが不便な既存の蛍光顕微鏡を用いなくても、図4(A)の簡易な構成の携帯型フィルタレス顕微鏡1Cを用いて取得することができる。特に、用いるLEDの波長を選択して、取付穴26に選択したLED5を取り付けるだけで、携帯型フィルタレス顕微鏡1Cを蛍光顕微鏡として使用することができる。たとえば、青色LED、紫外LED等を用いて、オレンジ波長域の蛍光を検出することもできる。
図5は、図3で得られた画像からのセンシングエリア55の同定を説明する図である。携帯型フィルタレス顕微鏡1Bで得られた元画像に、輪郭処理を施して、特徴量抽出等の公知の手法を適用して、配線パターン51と52に間のセンシングエリア55を特定することができる。センシングエリア55の特定は、たとえば、測定対象の物質の密度や濃度を算出する際に有用である。
図6は、図4で得られた画像からの蛍光磁性粒子の特定を説明する図である。携帯型フィルタレス顕微鏡1Cで得られた元画像に、輝度調整を施して二値化することで、蛍光磁性粒子の存在を特定することができる。二値化データから、最小で200nm径の蛍光磁性粒子の存在を検出することができる。
図7は、図3(B)の配線パターン51、52を有するバイオセンサ40に蛍光磁性粒子の溶液を滴下する前と滴下後の状態を示す顕微画像である。図7(A)が溶液滴下前の画像、図7(B)が滴下後の画像である。後述するように、実際は配線パターン51と52に逆方向の電流を交互に流した後に配線パターン51と52によって特定されるセンシングエリア55に蛍光磁性粒子が存在している状態が観察される。図7(B)は、配線パターン51、52に電流を流す前の段階の画像であり、蛍光粒子がバイオセンサ40上でどのように見えるかを示している。
携帯型フィルタレス顕微鏡1AのLED5を交換することで、すなわち、図3(A)の携帯型フィルタレス顕微鏡1Bと、図4(A)の携帯型フィルタレス顕微鏡1Cにアセンブリすることで、一つの装置でセンシングエリア55の特定と、蛍光観察を順次行うことができる。
図8は、バイオセンサ40の機能を説明する図である。バイオセンサ40の基板表面に配線パターン51と52が形成されている。配線パターン51と、配線パターン52に、互いに逆方向の電流を交互に流す。配線パターン51のサークルと配線パターン52のサークルの間にセンシングエリア55が形成される。配線パターン51に流す電流をI2、配線パターン52に流す電流をI1とする。この例では、サークル部分での配線パターン51の線幅W2は10μm、配線パターン52の線幅W1は5μmである。内側の配線パターン52のサークルの内径R1は10μm、外側の配線パターン51のサークルの内径R2は20μm、センシングエリア55の面積は440μm2である。
バイオセンサ40のセンシングエリア55の基板には、アビジンが固定されている。このようなバイオセンサ40に、ビオチン化された蛍光磁性粒子の溶液を供給する。配線パターン51と配線パターン52に交互に逆方向の電流を流すことで、逆向きの磁場勾配が交互に生成される。ビオチン化された蛍光磁性粒子は、磁場勾配の向きに応じて配線パターン51と配線パターン52の間を行き来する。その間に、センシングエリア55では、アビジン−ビオチン結合により蛍光磁性粒子が基板に捕捉される。これにより生体分子(アビジン等)を検出することができる。
図9は、配線パターン51、52への電流印加と、観察される画像を示す。図9(A)は電流プロファイルである。時間0〜120秒まで配線パターン52に電流I1が流され、時間120秒〜240秒まで配線パターン51に電流I2が流される。図9(B)は、電流印加前(0秒より前)の状態で、画像処理により顕微画像から抽出されたセンシングエリア55の画像である。センシングエリア55内に磁性粒子は付着していない。図9(C)は、配線パターン51と配線パターン52に交互に電流を印加した後(240秒よりも後)のセンシングエリア55の蛍光顕微画像である。センシングエリア55は、磁性粒子で覆われている。図9(D)は、図9(C)の蛍光顕微画像を画像処理した図である。灰色の部分が、蛍光磁性粒子で覆われている部分である。このように、バイオセンサ40上に蛍光磁性粒子の溶液を滴下し、配線パターン51と配線パターン52に交互に逆方向の電流を印加した後に、センシングエリア55の蛍光画像を得ることで、バイオセンサ40で特定の物質(分子)の濃度を検出することができる。
図10は、蛍光磁性粒子の個数の算出を示す図である。図6で二値化処理した画像において、各蛍光存在領域から蛍光磁性粒子の個数を算出する。蛍光磁性粒子の個数は、情報処理端末30にインストールされた画像処理機能により算出することができる。たとえば二値化画像の各蛍光存在領域を拡大して、ピクセルごとに個々の蛍光をカウントしてもよい。蛍光存在領域の有無は、センシングエリア55内の蛍光磁性粒子の存在の有無を判定する閾値を設定して、単位面積ごとに閾値判断することで判断してもよい。個々の蛍光をカウントする方法にかえて、単位面積に占める蛍光領域の面積から、蛍光磁性粒子の個数を求めてもよい。これらの基本的な画像処理アプリケーションは、スマートフォンのようなモバイル端末にインストールして使用可能である。
図11は、携帯型フィルタレス顕微鏡の変形例として、透過式の携帯型フィルタレス顕微鏡1Dを示す。透過式の携帯型フィルタレス顕微鏡1Dでは、ステージ21の底面にLED5Dを取り付ける取付穴26が形成されている。LED5Dは、取付穴26により取り外し可能、または交換可能に取り付けられている。
バイオセンサ40の配線パターンが透明基板に形成されているときは、透過式の携帯型フィルタレス顕微鏡1Dで、配線パターンの画像、及び/または蛍光画像を取得し、観察することができる。
図12は、携帯型の情報処理端末30Cとして、市販のボードコンピュータ32と、レンズ付き撮像素子アレイ31を組み合わせたカスタマイズ端末を用いる。ボードコンピュータは、たとえば「Raspburry Pi(登録商標)」等の小型のシングルボードコンピュータである。対物レンズ11、ハーフミラー14、及び接眼レンズ16を有するフィルタレスの光学系で得られる光像は、レンズ付き撮像素子アレイ31で受光される。ピクセルラインごとの輝度情報等は、ボードコンピュータ32によって取得され、メモリカードに保存されてもよい。あるいは、ボードコンピュータ32をポータブルモニタ33に接続してリアルタイムで観察してもよい。ボードコンピュータ32が近距離無線通信機能を内蔵している場合は、タブレット端末等をポータブルモニタ33として用いて無線接続によりリアルタイムの観察を行い、かつ遠隔のサーバに画像データを送信することもできる。
光源となるLED5は、観察の用途、目的に応じて、白色LEDであってもよいし、紫外LEDなどの特定波長のLEDであってもよい。複数種類のLEDを交換可能に組み合わせてもよい。蛍光磁性粒子で血液中の特定の物質を標識して、携帯型フィルタレス顕微鏡1Eによりバイオセンサ40から得られた画像を解析することで、特定の物質の血中濃度や疾病の可能性を判断することができる。たとえば、グルコース濃度を計測して血中血糖値を求める、特定のがん関連物質の存否を観察して発がんの可能性を診断することができる。
レンズ付き撮像素子アレイ31の解像度は、スマートフォンに内蔵されているCMOSアレイの解像度で十分であるが、目的に応じて、より高精細の撮像素子アレイを組み合わせてもよい。
全実施形態を通して、携帯型フィルタレス顕微鏡1A〜1Eにおいて、本体フレーム20は、ステージ21及びホルダ22から取り外しが可能であり、持ち運びの際にはさらにコンパクトにまとめることができる。組み立ては、ねじ止めなどでステージ21とホルダ22を本体フレームに固定し、ホルダ22でスマートフォン等の情報処理端末30を保持するだけなので、簡単かつ迅速に組み立てることができる。また、光学フィルタを含まない光学系を用いることで、装置を小型化し、コストを低減することができる。
実施形態の携帯型フィルタレス顕微鏡と、これを用いた顕微観察方法は、POCTに好適に用いられる。患者の負担を軽減し、疾病の早期発見、早期治療に寄与することができる。
1A〜1E、 携帯型フィルタレス顕微鏡
5、5B、5C LED(発光素子)
10 試料
11 対物レンズ
14 ハーフミラー(ビームスプリッタ)
16 接眼レンズ
20 本体フレーム
21 ステージ
22 ホルダ
23 接眼レンズ配置部
24 ハーフミラー配置部
25 対物レンズ配置部
26 取付穴
30、30C 情報処理端末
31 レンズ付き撮像素子アレイ
32 ボードコンピュータ
33 ポータブルモニタ
51、52 配線パターン
55 センシングエリア
301 カメラレンズ

Claims (10)

  1. 対物レンズとビームスプリッタと接眼レンズを有する光学系と、
    前記光学系を保持する本体フレームと、
    試料を搭載するステージと、
    前記本体フレームに接続されて、情報処理端末を前記ステージと対向するように保持するホルダと、
    を有し、前記本体フレームと前記ステージの少なくとも一方に、前記試料を照射する発光素子を取り外し可能に取り付ける取付穴が形成されており、
    前記発光素子で照射された試料からの光像を、前記光学系を介して前記情報処理端末のカメラ機能で取得する携帯型フィルタレス顕微鏡。
  2. 前記発光素子は紫外域の波長を有し、
    前記情報処理端末は、紫外光で励起された前記試料の蛍光画像を、前記対物レンズ、前記ビームスプリッタ、及び前記接眼レンズを介して取得することを特徴とする請求項1に記載の携帯型フィルタレス顕微鏡。
  3. 前記発光素子は白色光を出力し、
    前記白色光で照射された前記試料の光像が、前記対物レンズ、前記ビームスプリッタ、及び前記接眼レンズを介して前記情報処理端末で取得されることを特徴とする請求項1に記載の携帯型フィルタレス顕微鏡。
  4. 前記情報処理端末は、レンズ付き撮像素子アレイとボードコンピュータを組み合わせたカスタマイズ端末であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯型フィルタレス顕微鏡。
  5. 前記光学系は光学フィルタを含まないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の携帯型フィルタレス顕微鏡。
  6. 請求項1に記載の携帯型フィルタレス顕微鏡を用い、
    前記本体フレームに形成された取付穴に白色発光素子を取り付け、
    前記ステージに磁気洗浄チップを搭載し、
    前記磁気洗浄チップに形成された配線パターンの画像を前記情報処理端末で取得することを特徴とする顕微観察方法。
  7. 前記情報処理端末で、前記配線パターンの画像に所定の画像処理を施して、前記配線パターンの画像から特定のエリアを同定することを特徴とする請求項6に記載の顕微観察方法。
  8. 請求項1に記載の携帯型フィルタレス顕微鏡を用い、
    前記本体フレームまたは前記ステージの底面に形成された取付穴に紫外発光素子を取り付け、
    前記ステージにナノサイズの蛍光磁性粒子を標識として含む生体試料を搭載し、
    前記蛍光磁性粒子の蛍光画像を前記情報処理端末で取得することを特徴とする顕微観察方法。
  9. 前記情報処理端末で、前記蛍光画像に所定の画像処理を施して前記蛍光磁性粒子の数を計測し、前記生体試料に含まれる特定の物質の濃度を求めることを特徴とする請求項8に記載の顕微観察方法。
  10. 請求項1に記載の携帯型フィルタレス顕微鏡を用い、
    前記ステージに特定のセンシングエリアを有するバイオセンサを搭載し、
    前記取付穴に白色発光素子を取り付けて白色光で前記バイオセンサを照射し、
    前記情報処理端末で前記バイオセンサの画像を取得して、前記センシングエリアを同定し、
    前記バイオセンサに蛍光磁性粒子の溶液を滴下し、
    前記白色発光素子を紫外発光素子に交換して紫外光で前記バイオセンサを照射し、
    前記情報処理端末で前記センシングエリアの蛍光画像を取得する、
    ことを特徴とする顕微観察方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110515190A (zh) * 2019-09-23 2019-11-29 深圳市笨辉光电科技有限公司 便携式背向照明光学成像显微镜
CN113589512A (zh) * 2021-07-30 2021-11-02 绍兴格物光学有限公司 一种便携式测量显微镜

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