JP2019028271A - 定着装置 - Google Patents

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高田 成明
Shigeaki Takada
高田  成明
昭吉 品川
Akiyoshi Shinagawa
昭吉 品川
光一 覚張
Koichi Kakuhari
光一 覚張
寛人 伊東
Hiroto Ito
寛人 伊東
明志 浅香
Akishi Asaka
明志 浅香
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Abstract

【課題】非通紙部昇温を防止し、かつ、樹脂材料で形成された軽量かつ低価格の基材を加圧ローラに使用できることから、軽量で低価格な定着装置を提供する。
【解決手段】定着部材と、前記定着部材に接触して前記定着部材を加熱する加熱部材と、前記定着部材に圧接された加圧ローラと、を有し、前記加熱部材により前記定着部材が加熱され、前記定着部材と前記加圧ローラとの接触部に挟持搬送される未定着画像が形成された記録材を加熱して前記記録材に定着する定着装置であって、前記加熱部材は、長手方向に沿った複数の発熱領域を備え、前記発熱領域を前記記録材の幅方向のサイズに応じて制御する制御部を有し、前記加圧ローラは少なくとも基体と弾性層を有し、前記基体の材質が樹脂である。
【選択図】図7

Description

本発明は、定着部材と加圧ローラとの圧接ニップ部に、被加熱材を挟持搬送して加熱する定着装置に関する
一般に、電子写真方式のプリンタや複写機に搭載する加熱装置(定着装置)として、セラミックス製の基板上に発熱抵抗体を有するヒータと、このヒータを内包接触しつつ移動する定着フィルムと、その定着フィルムと圧接してニップ部を形成する加圧ローラと、を有するフィルム加熱方式の加熱装置がある。これに用いられる加圧ローラには、軽量化や低価格化が求められている。加圧ローラは、基体とその外面に弾性層と離型層が形成されている。軽量化と低価格化の観点から、加圧ローラの基体に中空のパイプ材(円筒部材)を使用したものが多くなってきている。
ここで、特許文献1には、中空のパイプ材を基体として用いた加熱用ロールが提案されている。この加熱用ロールの基体は、中空のパイプ材からなるロール本体と、そのロール本体に内挿される中空状の軸部材(フランジ)からなり、軸部材の外周面がロール本体の内周面にかしめつけられているものである。
特開平3−126970号公報
特許文献1に記載の加熱用ロールの場合、パイプ材とはいえ金属製で、軸部材も金属を使用しているため、樹脂製の基体に対しては、軽量化で劣る。また、樹脂製の基体の場合、ロール本体とフランジ部を一体で射出成型が可能なため、製造が容易であり、低価格化が可能である。しかしながら樹脂性の芯軸を使用した場合には、軸の耐熱性、軸の変形が問題となる場合がある。また、加熱装置で小サイズ記録材を連続してニップ部に導入し加熱させた際に、ニップ部内の記録材が接しない領域の温度が上昇する(以下、非通紙部昇温と記す)。樹脂製の芯軸は熱伝導率が金属に対して低いため、非通紙部昇温が劣化するという課題がある。
本発明の目的は、非通紙部昇温を防止し、かつ、樹脂材料で形成された軽量かつ低価格の基材を加圧ローラに使用できることから、軽量で低価格な定着装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、定着部材と、前記定着部材に接触して前記定着部材を加熱する加熱部材と、前記定着部材に圧接された加圧ローラと、を有し、前記加熱部材により前記定着部材が加熱され、前記定着部材と前記加圧ローラとの接触部に挟持搬送される未定着画像が形成された記録材を加熱して前記記録材に定着する定着装置であって、前記加熱部材は、長手方向に沿った複数の発熱領域を備え、前記発熱領域を前記記録材の幅方向のサイズに応じて制御する制御部を有し、前記加圧ローラは少なくとも基体と弾性層を有し、前記基体の材質が樹脂であることを特徴とする。
本発明によれば、非通紙部昇温を防止し、かつ、樹脂材料で形成された軽量かつ低価格の基材を加圧ローラに使用できることから、軽量で低価格な定着装置を提供できる。
本発明の実施形態に係る加熱装置の概略構成模型図 本発明の実施形態に係る加熱装置の正面図 本発明の実施形態に係るヒータの構成図 コネクタについて説明する説明図 ハウジングについて説明する説明図 コンタクト端子について説明する説明図 本発明の実施形態に係る加圧ローラの構成図
以下、本発明の実施形態に係る加圧ローラを備えた定着装置を、具体的に説明する。
(1)加熱装置
定着装置としての加熱装置40について、説明する。図1は、加熱装置40の断面図である。図2は、加熱装置40の正面図である。図3は、加熱装置40の構成関係を説明する説明図である。
加熱装置40は、ヒータユニット60(以後、ユニット60と呼ぶ)によってシート上の画像を加熱する画像加熱装置である。ユニット60は、可撓性の薄肉の定着ベルト603を、ベルト603の内面に当接するヒータ600によって加熱する低熱容量な構成となっている。そのため、ベルト603を効率よく加熱することができ、定着開始時の立ち上げ性能に優れている。図1に示すように、ベルト603がヒータ600と加圧ローラ4に挟持されるとニップ部Nが形成される。
そして、ベルト603は矢印方向(時計回り)に、加圧ローラ4は矢印方向(反時計回り)に回転して、ニップ部Nに給送された記録材としてのシートPを挟持して搬送する。このとき、ヒータ600の熱がベルト603を介してシートPに付与されるため、シートP上のトナー画像Tはニップ部Nにて加熱・加圧されてシートPに定着される。定着ニップ部Nを通過したシートPは、ベルト603から分離され排出される。本実施形態では、上述のようにして定着処理が行われる。
以下、加熱装置40の構成について図面を用いて詳細に説明する。ユニット60は、シートP上の画像を加熱・加圧する為のユニットである。ユニット60は、その長手方向が加圧ローラ4の長手方向と平行となるように設けられている。ユニット60は、ヒータ600と、ヒータホルダ601と、支持ステー602と、ベルト603を備えている。
ヒータ600は、ベルト603の内面に摺動可能に当接してベルト603を加熱する加熱部材である。また、ヒータ600は、ニップ部Nの幅が所望の幅となるように、ベルト603をその内面側から加圧ローラ4に向けて押圧する。ヒータ600の形状は、幅(図1の左右方向長さ)5〜20mm、長手方向長さ(図1の奥手前方向長さ)350〜400mm、厚み0.5〜2mmの板状の部材である。ヒータ600はシートPの搬送方向に直交する方向(シートPの幅方向)を長手とする基板610と、抵抗発熱体620(以後、発熱体620と呼ぶ)を備えている。
ヒータ600は、ヒータホルダ601の下面にヒータホルダ601の長手方向に沿って固定されている。なお、本実施形態では、基板610の裏面側(ベルト603と摺動しない面側)に発熱体620を設けているが、これを基板610の表面側(ベルト603と摺動する面側)に設けてもよい。しかしながら、発熱体620の非発熱部によってベルト603に与える熱にムラが生じないように、基板610の均熱効果が得られる基板610の裏面側に発熱体620を設ける構成が望ましい。ヒータ600の詳細は後述する。
ベルト603は、シート上の画像をニップ部Nにて加熱する円筒状(エンドレス状)のベルト(フィルム)である。ベルト603としては、例えば、基材603a上に弾性層603bを設け、弾性層603b上に離型層603cを設けたものが用いられる。基材603aとしては、ステンレスやニッケル等の金属材料や、ポリイミド等の耐熱樹脂などが用いられる。弾性層603bとしては、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性及び耐熱性を有する材料を用いることができる。離型層603cとしては、フッ素樹脂やシリコーン樹脂を用いることが出来る。
本実施形態のベルト603は、外径φ約30mm、長手方向(幅方向、図1の奥手前方向)の長さは約330mm、厚み約30μmの円筒状のニッケル部材を基材603aとして用いている。そして、この基材603a上に厚み約400μmのシリコーンゴムの弾性層603bを形成し、さらに、厚み約20μmのフッ素樹脂チューブ(離型層603c)を弾性層603b上に被覆している。
なお、ベルト603との接触面側の基板610には摺動層603dとして、厚さ約10μmのポリイミド層を設けてもよい。ポリイミド層を設けた場合、定着ベルト603とヒータ600の間の摺擦抵抗を低減してベルト603内面の磨耗を抑制することができる。さらに摺動性を高める場合は、ベルト内面にグリス等の潤滑剤を塗布するとよい。
ヒータホルダ601(以後、ホルダ601と呼ぶ)は、ヒータ600をベルト603の内面に向かって押圧した状態で保持する部材である。また、ホルダ601は、横断面(図2の面)が半円弧形状であり、ベルト603の回転軌道を規制する機能を備えている。ホルダ601には、耐熱性の樹脂等が用いられる。本例では、デュポン社のゼナイト7755(商品名)を使用した。
支持ステー602は、ホルダ601を介してヒータ600を支持する。支持ステー602は高い圧力を掛けられても撓みにくい材質であることが望ましく、本実施形態においてはSUS304(ステンレス鋼)を使用した。
図2に示すように、支持ステー602は、その長手方向の両端部において、左右のフランジ411a、411bに支持されている。フランジ411a、411bを総称してフランジ411と呼ぶ。フランジ411は、ベルト603の長手方向の移動、および周方向の形状を規制している。フランジ411には耐熱性の樹脂等が用いられる。本実施形態ではPPS(ポリフェニレンサルファイド)を使用した。
フランジ411aと加圧アーム414aとの間には、加圧バネ415aが縮められた状態で設けられている。フランジ411bと加圧アーム414bとの間にも、加圧バネ415bが縮められた状態で設けられている。以後、加圧バネ415a、415bを総称して加圧バネ415と呼ぶ。このような構成により、フランジ411、支持ステー602を介して、加圧バネ415の弾性力がヒータ600に伝わる。そして、ベルト603が加圧ローラ4の上面に対して所定の押圧力で加圧され、所定幅のニップ部Nが形成される。本実施形態に於ける加圧力は一端側が約156.8N、総加圧力が約313.6N(32kgf)である。
図4に示すように、コネクタ700は、ヒータ600に給電を行うためにヒータ600と電気的に接続する給電部材である。コネクタ700は、ヒータ600の長手方向一端側に着脱可能に取り付けられる。コネクタ700はヒータ600に対して簡便に着脱可能に設けられているため、定着装置40の組立や、ベルト603やヒータ600が破損した際の交換を容易に行うことができ、メンテナンス性に優れている。コネクタ700の詳細は後述する。
図1に示すように、加圧ローラ4は、ベルト603の外面に当接することでベルト603と協働してニップ部Nを形成するニップ形成部材である。
図3に示すように、サーミスタ630は、ヒータ600の裏面側(摺動面とは反対側)に設置された温度センサである。サーミスタ630は、発熱体620とは絶縁された状態でヒータ600に接着されている。サーミスタ630は、ヒータ600の温度を検知する機能を担っている。図3に示すように、サーミスタ630は、A/Dコンバータ(不図示)を介して制御回路100に接続しており、検知した温度に応じた出力を制御回路100に送信する。
制御回路100は、各種制御に伴う演算を行うCPUと、各種プログラムを記憶したROM等の不揮発媒体を備えた回路である。このROMにはプログラムが記憶されており、CPUがこれを読みだして実行することで、各種制御を実行する。なお、制御回路100としては、同様の機能を果たせばASIC等の集積回路などでもよい。
制御回路100は、電源110の通電内容を制御するように電源110と電気的に接続されている。また、制御回路100は、サーミスタ630の出力を取得するようにサーミスタ630に電気的に接続されている。
制御回路100は、サーミスタ630から取得した温度情報を電源110の通電制御に反映させている。つまり、制御回路100は、サーミスタ630の出力をもとに、電源110を介してヒータ600へ供給する電力を制御している。本実施形態では、制御回路100が電源110の出力の波数制御を行うことで、ヒータ600の発熱量を調整する。このような制御をおこなうことで、ヒータ600は定着を行う所定の温度(例えば、約190℃)で一定に維持される。
図2に示すように、加圧ローラ4の基体4aは、側板41の奥側と手前側の軸受け41a、41bを介して回転可能に保持されている。また、基体4aの軸線方向の一方側の端部にはギアGが設けられており、モータMの駆動力を加圧ローラ4の基体4aに伝達する。図1に示すように、モータMからの駆動力が伝達された加圧ローラ4は矢印方向(時計回り)に回転駆動する。そして、ニップ部Nにて加圧ローラ4を介してベルト603に駆動力を伝達することで、ベルト603を矢印方向(反時計回り)に従動回転させる。
モータMは、ギアGを介して加圧ローラ4を駆動する駆動手段である。図8に示すように、制御回路100はモータMの通電を制御するためにモータMに電気的に接続されている。制御回路100によって通電が行われると、モータMはギアGの回転(駆動)を開始する。
制御回路100はモータMの回転制御を行っている。制御回路100は、モータMを介して加圧ローラ4とベルト603を所定の速度で回転させる。そして、定着処理の実行にともないニップ部Nにて狭持搬送するシートPの速度が、所定のプロセススピード(例えば約200[mm/sec])となるように調整する。
[ヒータ]
次に、定着装置としての加熱装置40に用いられるヒータ600について、その構成を詳細に説明する。図4は、コネクタ700について説明する説明図である。図3及び図4に示すように、ヒータ600は、基板610と、基板610上の発熱体620(620a〜620c)と導体のパターン(配線)と、発熱体620(620a〜620c)と導体のパターン(配線)を覆う絶縁コート層680を備えている。
基板610は、ヒータ600の寸法や形状を決定する部材であり、ベルト603の長手方向に沿って当接可能な部材である。基板610の材料には、耐熱性・熱伝導性・電気絶縁性などに優れたアルミナ・窒化アルミ等のセラミック材料が用いられる。本実施形態では長手方向長さが約400mm、短手方向)長さ約10mm、厚さ約1mmのアルミナの板部材を用いている。
基板610の裏面上には、導電厚膜ペーストを用いて厚膜印刷法(スクリーン印刷法)によって発熱体620(620a〜620c)と導体パターン(配線)が形成されている。本実施形態では、導体パターンには抵抗率が低くなるように銀ペーストが用いられており、発熱体620(620a〜620c)には抵抗率が高くなるように銀−パラジウム合金のペーストが用いられている。また、発熱体620(620a〜620c)と導体のパターンは、図4に示すように、耐熱性ガラスからなる絶縁コート層680によって被覆されており、リークやショートが生じないように電気的に保護されている。
発熱体620(620a〜620c)は、通電によってジュール熱を生じる抵抗体である。発熱体620(620a〜620c)は、基板610上にその長手方向に沿った発熱体として形成されている。発熱体620(620a〜620c)は抵抗値が所望の値となるように、幅(基板610の短手方向長さ)1〜4mm、厚み5〜20μmに調整されている。本実施形態の発熱体620(620a〜620c)は、幅約1mm、厚み約10μmである。本実施形態においては発熱体620aの長手長さは297mm、発熱体620bの長手方向の長さは257mm、発熱体620cの長手方向長さは210mmとしている。
ヒータ600にコネクタ700が接続されて、共通電極641と対向電極652(652a〜652c)に電圧を印加することで、発熱体620(620a〜620c)に電流が流れ、発熱体620(620a〜620c)のそれぞれが発熱する。
[コネクタ]
次に、定着装置としての加熱装置40に用いられるコネクタ700についてその構成を詳細に説明する。図5は、ハウジング750ついて説明する説明図である。図6は、コンタクト端子710について説明する説明図である。本実施形態のコネクタ700は、ヒータ600に取り付けられることでヒータ600に電気的に接続される。
詳細には、コネクタ700は、共通電極641に接触して電気的に接続可能なコンタクト端子710と、対向電極652(652a〜625c)に接触して電気的に接続可能なコンタクト端子720(720a〜720c)を備えている。そして、コネクタ700とベルト603が接触しないように、ヒータ600のベルト603の長手方向から突出した領域の表裏をコネクタ700が挟みこむことで、各コンタクト端子が各電気接点に接続する。
このような構成である本実施形態の定着装置40では、コネクタと電気接点との接続に半田付け等を用いない。そのため、定着処理の実行に伴い温度上昇するヒータ600とコネクタ700との間の接続を高い信頼性で維持することができる。また、本実施形態の定着装置40では、コネクタ700がヒータ600に対して着脱可能であるため、ベルト603やヒータ600の交換を容易に行うことが出来る。以下、コネクタ700の構成について図面を用いて詳細に説明する。
図4に示すように、金属製のコンタクト端子710、720a、720b、720cを備えたコネクタ700は、基板の一端側において基板610の短手方向からヒータ600に取り付けられる。各コンタクト端子710、720a、720b、720cについてコンタクト端子720aを例に説明する。図6に示すように、コンタクト端子720aは後述するSW640aを電気的につなぐ部材である。コンタクト端子720aは対向電極652aに接触するための電気接点721aと、SW640に接続するためのケーブル722aを備えている。
コンタクト端子720aはコの字の形状をしており、図6の矢印方向に移動させることでコの字の形状の隙間にヒータ600を差し込むことができる。コンタクト端子720aの対向電極652aと接触する個所には電気接点721aが設けてあり、この電気接点721aが対向電極652aと接触することで対向電極652aとコンタクト端子720aが電気的に接続する。この電気接点720aは板バネ性を有しているため、押圧しながら対向電極652aと接触する。そのため、コンタクト端子720aは、ヒータ600の表裏を挟み込んでその位置を固定することが出来る。
同様に、コンタクト端子710は、共通電極641と電源110を電気的につなぐ部材である。コンタクト端子710は共通電極641に接触するための電気接点711不図示)と、電源110に接続するためのケーブル712(不図示)を備えている。
同様に、コンタクト端子720bは、対向電極652bと後述するSW640bを電気的につなぐ部材である。コンタクト端子720bは対向電極652bに接触するための電気接点721b(不図示)と、SW640bに接続するためのケーブル722b(不図示)を備えている。
同様に、コンタクト端子720cは、対向電極652bと後述するSW640cを電気的につなぐ部材である。コンタクト端子720cは対向電極652cに接触するための電気接点721c(不図示)と、SW640cに接続するためのケーブル722b(不図示)を備えている。
図5に示すように、金属製の各コンタクト端子710、720a、720b、720cは樹脂製のハウジング750に一体に保持されている。各コンタクト端子710、720a、720b、720cは、ヒータ600にコネクタ700を取り付ける際に電気接点641、652a、652b、652cにそれぞれ接続可能にハウジング750内において間隔をあけて並べて配置されている。各コンタクト端子間には隔壁が設けられており、各コンタクト端子間の電気的な絶縁性が保たれている。
なお、上述した説明では、コネクタ700を基板610の短手方向端部から取り付ける例について説明したが、コネクタ700の基板610への取り付け方はこれのみには限られない。たとえば、コネクタ700を基板の長手方向端部から取り付ける構成であってもよい。
[ヒータへの給電]
次に、ヒータ600への給電方法について説明する。本実施形態の定着装置40は、シートPの幅サイズに応じてヒータ600への給電を制御することで、ヒータ600の発熱領域の幅サイズを変更可能である。このような構成により、シートPに効率よく熱を供給することができる。なお、本実施形態の定着装置40は、中央基準でシートPを搬送するため、発熱領域も中央を基準して広がっている。以下、ヒータ600への給電について図面3を用いて詳細に説明する。
電源110は、ヒータ600に電力を供給する機能を有する回路である。本実施形態では、単相交流の実効値が約100Vの商用電源(交流電源)を用いている。なお、ヒータ600に電力を供給する機能を有していれば、電源110は直流電源であってもよい。
制御回路100は、SW640a、SW640b、SW640cをそれぞれ制御するためにSW640a、SW640b、SW640cにそれぞれ電気的に接続されている。SW640aは、電源110と対向電極652(652a〜652c)の間に設けられたスイッチ(リレー)である。SW640(640a〜640c)は、制御回路100からの指示に応じて、電源110と対向電極652(652a〜652c)を接続するか否か(ON/OFF)の切り替えを行う。
制御回路100は、ジョブの実行指示の受信にともない、定着処理に使用されるシートPの幅サイズ情報を取得する。そして、シートPの幅サイズ情報に応じてSW640(640a〜640c)のON/OFFの組みあわせを制御し、発熱体620の発熱幅が、シートPを加熱処理するのに適した発熱幅となるように制御する。このとき、制御回路100、電源110、SW640(640a〜640c)、コネクタ700は、ヒータ600に給電する給電手段として機能する。
シートPが大サイズ(幅広、装置に使用可能な最大サイズ)の場合、たとえばA3サイズを縦送りするシートPや、A4サイズを横送りするシートPの場合、シートPの幅サイズは約297mmとなる。そのため、制御回路100は、発熱体620aを発熱させる制御を行う。したがって、制御回路100はSW643aをON状態とし、SW643b、SW643cをOFF状態とする。その結果、ヒータ600には電極652aに給電が行われ、発熱体620aが発熱する。このとき、ヒータ600は、297mmの領域が均一に発熱するので、約297mmのシートPを加熱するのに適している。
シートPのサイズが小サイズ(装置に使用可能な最大サイズよりも幅狭なサイズ)の場合、例えばA4サイズを縦送りするシートPや、A5サイズを横送りするシートPの場合、シートPの幅サイズは約210mmとなる。そのため、制御回路100は、SW643cをON状態とし、SW643a、SW643bをOFF状態とする。その結果、ヒータ600には電極652cに給電が行われ、発熱体620cが発熱する。このとき、ヒータ600は、210mm領域が均一に発熱するので、210mmのシートPを加熱するのに適している。
(2)加圧ローラ
以下、加圧ローラ4の層構成を説明する。図7は、加圧ローラ4の俯瞰模型図である。図7において、基体4aはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(PC)、エポキシ(EP)などの耐熱性の高い樹脂からなる基体、弾性層4bはシリコーンゴムからなる弾性層、離型層4cはフッ素樹脂等からなる離型層である。弾性層4bの厚みは所望の幅のニップ部を形成できれば特に限定されないが、2〜10mmが好ましい。離型層4cの厚さは電子写真用部材4に充分な離型性を付与することができ、本発明の特徴の範囲を超えない限りは、離型層4cの厚みを任意に設定することができる、一般的には20〜50μmである。
次に、材質が樹脂である本実施形態の基体4aについて詳細に説明する。通常、基体4aは鉄やアルミニウム等の金属で形成される。これは金属が高い耐熱性と高い熱伝導率を有するからである。アルミニウムの耐熱温度は400℃程度、鉄は1000℃以上である。また熱伝導率はアルミニウムが236W/m・k、鉄が84W/m・kである。
本実施形態の定着装置としての加熱装置40は、シートPの幅サイズに応じてヒータ600への給電を制御することで、ヒータ600の発熱領域の幅サイズを変更可能である。この場合、通紙領域と発熱領域が一致する。しかしながら、発熱領域の幅サイズを変更できない定着装置では、小サイズのシートを通紙したときに、通紙領域と発熱領域が異なり、発熱領域の非通紙領域で熱がシートPやシート上のトナーによって奪われることがないため、ニップ部の温度が上昇する非通紙部昇温が発生する。
非通紙部昇温は定着温度、通紙枚数、単位時間当たりの通紙枚数等によって変化するが、定着ベルト表面で350℃以上に容易に到達する。定着ベルト表面が350℃の状態では、加圧ローラの表面温度は330℃以上、加圧ローラの基体4aは190℃以上になる場合がある。また、発熱分布の異なる複数の発熱体を有し、シートサイズに応じて複数の発熱体の通電比率を変化させ非通紙部昇温を低減させる定着装置もある。この場合でも非通紙領域で発熱はするため、定着温度、通紙枚数、単位時間当たりの通紙枚数等によっては定着ベルト表面が300℃以上になり、加圧ローラの表面温度は280℃以上、加圧ローラの基体4aは160℃以上になる場合がある。したがって、発熱領域の幅サイズを変更できない定着装置では、加圧ローラの基体4aは耐熱温度が135℃以上の材質で形成する必要がある。
しかしながら、本実施形態のように非通紙領域では発熱を行わない定着装置では、非通紙部昇温は発生しない。したがって、非通紙領域の加圧ローラ表面温度が120℃を超えることがない。また、通紙領域もシートを介して加熱されるため、加圧ローラ表面温度は120℃を超えることがない。したがって加圧ローラの基体4aは100℃以上に達することはなく、耐熱温度が100℃程度の材質で構成することが可能となる。このことから、耐熱温度が100℃以上のポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミドイミド(PAI),ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリスルフォン(PSF)、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)等の樹脂材料の使用が可能となる。
また、加圧ローラの場合は加圧ベルトと違いニップ形成のためのバックアップ部材が配設することが困難であるため、加圧ローラの場合は、荷重を与えたときの長手方向の撓みを所定の範囲内にする必要がある。樹脂材料は、荷重与えた状態で加熱すると撓みが大きくなる傾向がある。撓みが大きくなると、特に長手方向中央領域の加圧力が低下することで、ニップ幅が減少する場合がある。ニップ幅が減少するとシートPに与える熱量が減ってしまい定着不良が発生したり、圧分布が変化することでシートPの搬送不良が発生する場合がある。
これを防止するには、加圧ローラの基体4aが達する温度より、荷重撓み温度が十分に大きい樹脂材料を選択すればよい。荷重撓み温度は、加熱浴槽中で試験片に3点荷重によって1.82MPa(18.6kgf/cm2)の荷重を加え,2℃/minで温度を上げていく。すると,一般に被測定材料の機械的強度が下がるので試験片は徐々にたわむ。この変位量が0.254mmに達する温度を「荷重たわみ温度」とする。荷重撓み温度を向上させるため、ガラス繊維等で樹脂を強化しても良い。
また、従来の定着装置においては非通紙部昇温を緩和するのに、加圧ローラの基体4aの熱伝導を利用していた。非通紙部昇温が大きくなったときに、金属製の基体は非常に熱伝導率が高いため、加圧ローラの長手方向で基体4aを経路とした熱伝導が発生し、長手の温度差が緩和され、これに応じて定着部材表面の温度差も緩和される。しかしながら、本実施形態の定着装置では非通紙部昇温が発生しないため、基体4aの熱伝導率は低くても問題ない。したがって、熱伝導率の低い樹脂で合っても加圧ローラの基体4aとして使用可能である。
ここで、従来の定着装置に従来の加圧ローラ(比較例1)と従来の定着装置に本実施形態の加圧ローラ(比較例2)と本実施形態の定着装置に本実施形態の加圧ローラ4の比較を行った。
(比較例1)
発熱領域の幅サイズを変更できない定着装置に、A4サイズのシートを縦送りで通紙を行った。発熱領域が300mmに対してシートPの幅が210mmであるため、45mmの非通紙発熱領域が発生する。加圧ローラの基体4aは、鉄製の中空基体を使用した。鉄製の中空基体の重量は、300gであった。また、同形状の鉄製の中実基体の重量は600gであった。また、弾性層4bの厚みは2.5mm、離型層4cの厚さは50μmで、外径は30mmである。
(比較例2)
本比較例でも比較例1と同じ発熱領域の幅サイズを変更できない定着装置に、A4サイズのシートを縦送りで通紙を行った。加圧ローラの基体4aは、ポリカーボネート(PC)製の中実基体を使用した。PC製の中実基体の重量は90gであった。比較例1の基体に対して、中実になっていることで体積は2倍になるが、密度が1/6以下であるため、重量はおよそ1/3になる。本比較例でも、弾性層4bの厚みは2.5mm、離型層4cの厚さは50μmで、外径は30mmである。
(本実施形態)
本実施形態の定着装置に、A4サイズのシートを縦送りで通紙を行った。発熱領域210mmに対してシートPの幅が210mmであるため、非通紙発熱領域は発生しない。加圧ローラは比較例2と同じ、基体4aはポリカーボネート(PC)製の中実基体を使用した。PC製の中実基体の重量は、90gであった。本比較例でも、弾性層4bの厚みは2.5mm、離型層4cの厚さは50μmで、外径は30mmである。
(部材評価)
非通紙部昇温は本実施形態の加熱装置40を使用し、加熱装置40に搭載された定着ベルト603の速度を234mm/secとなるように調整し、定着ベルトを160℃に設定した。加熱装置40のニップNにシートPとして坪量が104gのGF−C104のA4サイズを縦送りで、1分間当たりの通紙枚数を40枚で連続2000枚通紙した時の非通紙領域の定着ベルト表面の温度、及び加圧ローラの基体4a温度を測定した。基体4a温度は弾性層と基体4aの間に超小型熱電対を挿入し測定した。
ニップ幅測定は予めべた黒画像がプリントされたシートを加熱状態の定着装置のニップ部に導入し、10秒間停止させた後に排出させる。このシートの光沢の変化した領域の幅を、ニップ幅とする。ニップ幅の測定は、長手方向の中央で行った。非通紙部昇温が発生していないときのニップ幅は本実施形態、比較例1、比較例2のいずれも8mmであった
非通紙加熱領域幅、各加圧ローラの基体材質、定着ベルト及び各加圧用ローラの基体の非通紙部温度、小サイズ通紙後のニップ幅、加圧ローラ重量の評価結果を、表1に示した。
比較例1の場合には非通紙部温度が非常に高くなったが、ニップ幅は確保できた。これは、加圧ローラの基体4aに金属を使用したためである。しかしながら、金属の基体であることから、加圧ローラの軽量化は達成できていない。また、定着ベルトの温度が260℃に達していることから、定着ベルトの弾性層や表層は熱的ダメージを受けて、耐久性が劣化してしまう。
比較例2の場合には、加圧ローラの基体の熱伝導率が下がっているため、非通紙部昇温は比較例1より大きくなっている。これにより、加圧ローラの基体4aの温度が150℃であり、PCの荷重撓み温度の130℃を超えてしまっている。したがって加圧ローラは撓んでしまい、ニップ幅が減少してしまっている。この状態では、定着不良が発生し、紙搬送性も劣化してしまう。また、加圧ローラの基体4aの温度が150℃であり、PCの融点の150℃に近いため、この状態での使用は加圧ローラの破損や変形を起こしてしまう可能性がある。
本実施形態においては非通紙部昇温が発生しないため、加圧ローラの基体4aの温度が70℃までしか上がらず、PCの荷重撓み温度の130℃に至っていないため、加圧ローラの撓みが小さいことで、充分なニップ幅が得られている。
PC基体であることから加圧ローラの重量は210gの軽量化がなされ、加圧ローラとしては鉄製の中空基体を使用した場合に比べて62%の重量となっている。加圧ローラとして鉄製の中実基体を使用した場合と比べると、26%の重量となる。
また、金属製中空基材の場合、パイプ材と軸部材をかしめることで接合する構造となっていたり、鉄の場合は錆防止のためにメッキをする必要があることから、製造の工程が多く高価格になりやすい。樹脂製の基材の場合、射出成型で基体全体を一体として成型可能なため、低価格化を実現しやすい。また本実施形態では、定着ベルトの温度が100℃であることから、定着ベルトの弾性層や表層は熱的ダメージを受けないため、耐久性の劣化も発生しない。
本実施形態において、非通紙発熱領域は0mmであるが、非通紙発熱領域は必ずしも0mmでなくて良く、非通紙発熱領域が小さければ、非通紙部昇温が低くなるため、加圧ローラの基体4aの耐熱温度以内に収まる程度の非通紙発熱領域であれば良い。
40 定着装置
60 ヒータユニット
100 制御回路
110 電源
110a、110b 電源端子
600 ヒータ
601 ヒータホルダ
602 支持ステー
603 定着ベルト
610 基板
620 抵抗発熱体
640 共通配線
650、660 対向配線
641、651、661 電気接点
642 共通電極
652、662 対向電極
700 コネクタ
4 加圧ローラ
4a 基体
4b 弾性層

Claims (1)

  1. 定着部材と、
    前記定着部材に接触して前記定着部材を加熱する加熱部材と、
    前記定着部材に圧接された加圧ローラと、
    を有し、前記加熱部材により前記定着部材が加熱され、前記定着部材と前記加圧ローラとの接触部に挟持搬送される未定着画像が形成された記録材を加熱して前記記録材に定着する定着装置であって、
    前記加熱部材は、長手方向に沿った複数の発熱領域を備え、
    前記発熱領域を前記記録材の幅方向のサイズに応じて制御する制御部を有し、
    前記加圧ローラは少なくとも基体と弾性層を有し、前記基体の材質が樹脂であることを特徴とする定着装置。
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