[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。
<パチスロ機の機能フロー>
本発明の第1実施形態を示す遊技機であるパチスロ機について説明する。はじめに、図1を参照して、遊技機の実施の形態に係る機能フローについて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の機能フローを示す図である。
本実施の形態のパチスロ機では、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
所定の開始条件として、遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述する主制御回路が担う。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
パチスロ機では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。第1実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定時間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4コマ分に定め、規定時間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1コマ分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第2種特別役物であるチャレンジボーナス(CB)及びCBを連続して作動させるミドルボーナス(MB)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1コマ分)内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段は、後述する主制御回路が担う。入賞判定手段により入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロ機では、以上のような一連の流れが1回の遊技として行われる。このような内部抽籤手段、リール停止制御手段及び入賞判定手段は、後述する制御手段としての主制御回路が担う。
また、パチスロ機では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置などの画像表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、あるいはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロ機では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。このような演出内容決定手段及び演出実行手段は、後述する演出制御手段としての副制御回路が担う。
<パチスロ機の構造>
次に、図2、図3を参照して、第1実施形態におけるパチスロ機の外観構造について説明する。
[外観構造]
図2は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の外部構造を示す全体斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態に係るパチスロ機の外部構造を示す全体正面図である。
図2に示すように、パチスロ機1は、外装体2を備えている。外装体2は、リールや回路基板等を収容する筐体としてのキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉自在に取付けられたフロントドア2bとを有している。キャビネット2aの両側面には、把手2cが設けられている(図2では一側面の把手2cのみを示す)。この把手2cは、パチスロ機1を運搬するときに手をかける凹部である。
キャビネット2aの内部には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて表示された複数(本実施の形態では3つ)のリール3L,3C,3Rが収容されている。
以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。上述の複数(例えば21個)の図柄は、前述のシート材の表面に描かれている。
フロントドア2bは、ドア本体9と、画像を表示する画像表示手段としての液晶表示装置11とを備えている。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉自在に取り付けられている。ヒンジは、パチスロ機1の前方からドア本体9を見た場合に、ドア本体9における左側の端部に設けられている。
ドア本体9の上部には、上部発光演出ユニット200が設けられている。ドア本体9の左側の側部には、側部発光演出ユニット300Lが設けられている。ドア本体9の右側の側部には、側部発光演出ユニット300Rが設けられている。側部発光演出ユニット300Lと側部発光演出ユニット300Rとは、左右対称に構成されている。なお、上部発光演出ユニット200、側部発光演出ユニット300L及び側部発光演出ユニット300Rの詳細については、後述する。
液晶表示装置11は、例えば、前面側(パチスロ機1の正面側であり、遊技者に対向する面)遊技上の演出に係る画像や遊技に関する情報を表示するようフロントドア2bのドア本体9の上部に取り付けられている。液晶表示装置11は、映像の表示による演出を実行する他、例えば遊技機のカスタマイズや遊技履歴等の遊技台情報を表示することができる。また、液晶表示装置11には、遊技場の管理者の操作に応じて、ホールメニューが表示される。この場合、液晶表示装置11をタッチパネルで構成し、ホールメニューにおいて、管理者が操作可能なボタン等を表示することができる。
また、フロントドア2bは、3つのリール3L,3C,3Rの一部を視認させることが可能な表示窓4を有する。表示窓4は、3つのリール3L,3C,3Rに対応する3つの左表示窓4L,中表示窓4C,右表示窓4Rによって構成されている。
これら表示窓4L,4C,4Rは、正面(遊技者側)から見て、3つのリール3L,3C,3Rの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。したがって、遊技者は、表示窓4L,4C,4Rを介して、表示窓4の背後に設けられた3つのリール3L,3C,3Rを視認することができる。
第1実施形態では、表示窓4L,4C,4Rは、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できる大きさに設定されている。すなわち、表示窓4L,4C,4Rの枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄が表示される。そして、第1実施形態では、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶラインを、入賞か否かの判定を行う入賞判定ラインとして定義する。
また、上述したリール3L,3C,3R及び液晶表示装置11の前面側には、保護ガラス6が配設されている。これにより、液晶表示装置11を遊技者が直接触れることができないようになっている。
ドア本体9の中央には、台座部12が形成されている。この台座部12には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口13、MAXベットボタン14、1ベットボタン15、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R、選択ボタン、決定ボタン等)が設けられている。
メダル投入口13は、遊技者によって外部からパチスロ機1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。すなわち、メダル投入口13は、遊技者によってメダルが投入されるためのものである。メダル投入口13から投入されたメダルは、予め設定された枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、予め設定された枚数を超えた分は、パチスロ機1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
MAXベットボタン14及び1ベットボタン15は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。なお、図2には示さないが、台座部12には、精算ボタンが設けられる。この精算ボタンは、パチスロ機1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、遊技者の操作に応じて全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始させるためのものであり、開始操作手段を構成する。
ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応付けて設けられ、遊技者の操作に応じて対応する各リールの回転を停止させるためのものである。これらストップボタン17L,17C,17Rは、停止操作手段を構成する。
また、これらストップボタン17L,17C,17Rは、液晶表示装置11に表示される情報に関する操作を行う際に用いられるようになっており、例えば液晶表示装置11の表示画面上における選択操作を行う際に用いられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
選択ボタン及び決定ボタンは、液晶表示装置11の表示画面上における各種操作を行う際に用いられる。
また、台座部12には、7セグメントLED(LightEmittingDiode)からなる7セグ表示器28が設けられている。この7セグ表示器28は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ機1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
ドア本体9の下部には、メダル払出口21、メダル受皿22、スピーカ23UL、23UR等が設けられている。メダル払出口21は、後述のホッパー装置43の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿22は、メダル払出口21から排出されたメダルを貯める。
スピーカ23UL、23URは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。また、上部発光演出ユニット200にもスピーカ204L、204Rが設置されており、スピーカ204L、204Rも、スピーカ23UL、23URと同様に、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
上部発光演出ユニット200は、ドア本体9の上部に設けられている。ドア本体9の左側の側部には、側部発光演出ユニット300Lが設けられている。ドア本体9の右側の側部には、側部発光演出ユニット300Rが設けられている。側部発光演出ユニット300Lと側部発光演出ユニット300Rとは、左右対称に構成されている。
上部発光演出ユニット200は、内部にLEDやスピーカが配置されており、音と光による演出を行うものである。上部発光演出ユニット200は、LEDやスピーカを覆う上カバー210と、中央に配置されて発光演出を行う中央装飾体214と、中央装飾体214の周囲や上カバー210の上部を装飾する下ドレープ216と、下ドレープ216の前方の一部を覆うとともに上カバー210の上部を装飾する上ドレープ218と、を備えている。上部発光演出ユニット200において、外部からは上カバー210、中央装飾体214、下ドレープ216、上ドレープ218等が遊技者に視認可能である。側部発光演出ユニット300L、300Rは発光演出を行うものであり、内部にLEDを備え、半透明部材からなるカバー310によって覆われている。第1実施形態におけるカバー310は、内部のLEDが発光しない場合に、カバー310の内部が見えないように構成されている。なお、上部発光演出ユニット200、側部発光演出ユニット300L及び側部発光演出ユニット300Rの詳細については、後述する。
(上部発光演出ユニット200)
図4は、上部発光演出ユニット200の構成部品を示す分解図である。なお、図4においては、主要な構成部品のみを示し、ネジ、金具、リード線等については、図示を省略する。
上部発光演出ユニット200は、ベース板202と、スピーカ204L、204Rと、左LED基板206Lと、中央LED基板206Cと、右LED基板206Rと、左導光部208Lと、右導光部208Rと、上カバー210と、装飾台212と、中央装飾体214と、下ドレープ216と、上ドレープ218と、を備えている。
ベース板202は、樹脂によって構成され、スピーカ204L、204Rと、左LED基板206Lと、中央LED基板206Cと、右LED基板206Rと、左導光部208Lと、右導光部208Rと、を固定するものである。ベース板202は、正面視した場合に左右方向に延びる略等脚台形形状をなしている。
図5は、ベース板202に、スピーカ204L、204Rと、左LED基板206Lと、右LED基板206Rとを固定した状態を示す説明図であり、図5(a)は正面図、図5(b)は背面図、図5(c)は、左LED基板206L及び右LED基板206Rの正面図である。
図5(a)に示すように、ベース板202における前面側の中央部に、中央LED基板206Cを固定するための固定部202aが形成されている。ベース板202における長手方向の両側部に、円形の孔部202b、202bが形成されている。孔部202b、202bの縁部からは、メガホン形状のホーン部202c、202cが前方に向かって延びている。また、ベース板202の前面における、左側のホーン部202cの周囲には、左導光部208Lを固定するための固定部202e(図16参照)と、ベース板202の板面を貫通する小穴202dが複数箇所に形成されている。また、右側のホーン部202cの周囲にも同様に、右導光部208Rを固定するための固定部202e(図9参照)と、複数の小穴202dとが形成されている。
図5(b)に示すように、スピーカ204L、204Rは、スピーカ面が孔部202b、202bに対向するように、ベース板202の後面側に固定される。
左LED基板206Lは、スピーカ204Lの周囲に配置され、ベース板202の後面側に固定される。右LED基板206Rは、スピーカ204Rの周囲に配置され、ベース板202の後面側に固定される。左LED基板206L及び右LED基板206Rは、複数のLED素子220(図5(c)参照)を実装しており、複数のLED素子220は、複数の小穴202dにそれぞれ対向配置される。
また、図5(c)に示すように、複数のLED素子220は、上部に配置されるLED素子220aのグループと、LED素子220aよりも下方に配置されるLED素子220bのグループとに分けられる。詳細については後述するが、LED素子220aのグループは、左導光部208L及び右導光部208Rにおける第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bに光を発射し、LED素子220bのグループは、左導光部208L及び右導光部208Rにおける第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dに光を発射する。
図4に戻って、中央LED基板206Cは、複数のLED素子220を実装しており、ベース板202の固定部202aに固定される。
なお、中央LED基板206C、左LED基板206L及び右LED基板206Rに実装されているLED素子220は、副中継基板69(図14参照)に接続されており、副中継基板69によって発光制御される。特に、左LED基板206L及び右LED基板206Rに実装されている複数のLED素子220は、副中継基板69によって個別に制御可能である。
左導光部208L及び右導光部208Rは、アクリル樹脂等の透明樹脂によって構成され、透明樹脂の内面反射を利用して、所定の端面に入射した光を、他の端面に効率よく導く光学部材である。
図6は、左導光部208Lの外観を示す斜視図である。左導光部208Lは、第1内側導光部230aと、第1外側導光部230bと、第2内側導光部230cと、第2外側導光部230dと、からなる。なお、左導光部208Lと右導光部208Rとは左右対称であるため、右導光部208Rについての説明は省略する。
第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bは、ベース板202における前面側の上部に配置され、第1内側導光部230aは、ベース板202における中央寄りに、第1外側導光部230bは、ベース板202における左側端部寄りに配置される。第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dは、第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bよりも下方に配置される。
第1内側導光部230a、第1外側導光部230b、第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dは、それぞれ異なる形状であるが基本構成は同じであり、ベース板202の固定部202e(図9参照)に固定される透明ベース232と、透明ベース232から前方に延びる前方延出部234と、透明ベース232から後方に延びる後方延出部236とによって構成されている。
なお、以下の説明において、第1内側導光部230aの透明ベース232、前方延出部234及び後方延出部236を、透明ベース232a、前方延出部234a及び後方延出部236aと称する。第1外側導光部230bの透明ベース232、前方延出部234及び後方延出部236を、透明ベース232b、前方延出部234b及び後方延出部236bと称する。第2内側導光部230cの透明ベース232、前方延出部234及び後方延出部236を、透明ベース232c、前方延出部234c及び後方延出部236cと称する。第2外側導光部230dの透明ベース232、前方延出部234及び後方延出部236を、透明ベース232d、前方延出部234d及び後方延出部236dと称する。
第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bの前方延出部234a、234bは、板状に形成されており、透明ベース232a、232bの板面に対して垂直方向に延びている。透明ベース232a、232bの板面を前面側から視認した場合に、前方延出部234a、234bは透明ベース232a、232bの板面に沿って弧状に延伸している。後方延出部236a、236bは、板状の形成されており、透明ベース232a、232bの板面に対して垂直方向に延びている。
第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dの前方延出部234c、234dは、先細りの棒状に形成されており、透明ベース232c、232dの板面に対して垂直方向に延びている。また、第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dの前方延出部234c、234dの先端部は、半球状に形成されており、その表面が多面体状にカットされている。後方延出部236c、236dは、前方延出部234c、234dに連続した四角柱形の棒状あるいは脚状に形成されており、透明ベース232c、232dの板面に対して垂直方向あるいは屈曲しながら後方に延びている。
第1内側導光部230a、第1外側導光部230b、第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dがベース板202に固定された場合に、各導光部の後方延出部236a〜236dの端面が、小穴202dに対向するように位置付けられ、左LED基板206Lに実装されている複数のLED素子220に近接する。
ここで、図5(c)に示すように、左LED基板206Lは、2枚の基板によって構成されている。一方の基板には、第1外側導光部230bの端面に対向する複数のLED素子220aと、第2外側導光部230dの後方延出部236dの端面に対向する複数のLED素子220bとが実装されている。他方の基板には、第1内側導光部230aの後方延出部236aの端面に対向する複数のLED素子220aと、第2内側導光部230cの後方延出部236cの端面に対向する複数のLED素子220bが実装されている。尚、左LED基板206L及び右LED基板206Rはそれぞれ左右2枚の基板で構成されているが、1枚であっても3枚以上であってもよい。
図4に戻って、上カバー210は、ベース板202の前面側に取り付けられ、スピーカ204L、204Rの前方を覆う部材である。
図7は、上カバー210の正面図であり、上カバー210の中央には、正面視矩形の孔部210aが形成されており、上カバー210の両側部には、複数の小孔からなる網目部210b、210bが形成されている。更に、網目部210bの上部にスリット部210c、210cが穿設されている。また、スリット部210c、210cの下方に、複数の小孔210dが穿設されている。
上カバー210の両側部における、網目部210b、スリット部210c、210c及び複数の小孔210dが形成されている領域は、前方に向かって膨出している。このため、上カバー210の中央部は凹状に形成され、この凹状の領域に、装飾台212を介して中央装飾体214が固定される。
網目部210b、210bは、スピーカ204L、204Rとの対向部位に形成されている。スリット部210c、210cは、第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bの前方延出部234a、234bの端面との対向部位に、前方延出部234a、234bの端面と同様に弧状に形成されている。小孔210dは、第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dの前方延出部234c、234dの先端部との対向部位に円形に形成されている。
そして、上カバー210が、ベース板202の前面側に取り付けられた場合に、第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bの前方延出部234a、234bがスリット部210c、210cに遊嵌して、先端部が上カバー210から突出する。また、第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dの前方延出部234c、234dが小孔210dに遊嵌して、先端部が上カバー210から突出する。
装飾台212は、上カバー210の中央に固定される、中央装飾体214を支持する部材である。装飾台212は複数の小孔を有しており、複数の小孔は、上カバー210の中央に固定された場合に、孔部210aを介して中央LED基板206Cに実装されている複数のLED素子220にそれぞれ対向する。すなわち、1つのLED素子220に対して1つの小孔が対向する。
中央装飾体214は、半透過性を有しており、中央LED基板206CのLED素子20が発光することにより、中央装飾体214が発光しているように遊技者に視認される。なお、中央LED基板206CのLED素子220が発光しない場合には、中央装飾体214の内部を視認することが不可能である。
図8に示すように、下ドレープ216は、表面が波形に形成された板状部材からなり、第1下ドレープ216aと、第2下ドレープ216b、216bとを有している。第1下ドレープ216aは、中央装飾体214の周囲を囲むとともに、第1内側導光部230aの前方延出部234aの先端部の領域に配置される。
図8は、下ドレープ216の正面図であり、第1下ドレープ216aにおける、第1内側導光部230aの前方延出部234aの先端部との対向部位にはスリット部216cが形成されている。このため、第1下ドレープ216aが上カバー210に固定された場合、前方延出部234aの先端部がスリット部216cの内部に位置付けられる。
第2下ドレープ216bは、上カバー210に固定された場合、第1外側導光部230bの前方延出部234bの近傍に、前方延出部234bの下部に沿って配置される。
上ドレープ218は、一部が上カバー210の上部に配置され、表面の一部が波形に形成された板状部材からなる(図4参照)。
図9は、図3のXX線断面図であり、上ドレープ218が、上カバー210の上部に配置された場合に、上ドレープ218の表面が波形に形成された部分が上カバー210の上部から下側に斜め下方に延出するように位置付けられる。この際、上ドレープ218と下ドレープ216との間に隙間Wが形成される。また、上部発光演出ユニット200を前方から視認した場合(正面視した場合)に、第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bにおける前方延出部234a、234bの先端部を含む領域が上ドレープ218によって覆われる(図20参照)。更に、上部発光演出ユニット200を前方から視認した場合に、前方延出部234の先端部が、第1内側導光部230aに対応するLED素子220aの位置に対してずれた位置に配置されている。具体的には、上ドレープ218を外して、前方延出部234a、234bの先端部の導光面を正面視した場合に、LED素子220aは、この導光面に対してずれた位置に配置されている。
また、上ドレープ218は、着色された樹脂によって構成された透光性を有する部材からなる。このため、第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bに対応するLED素子220aが発光した場合に、前方延出部234a、234bの先端部が発光することにより、上ドレープ218全体がぼんやりと発光しているように視認されるとともに、前方延出部234の先端部の弧形ラインが上ドレープ218の表面からぼんやりと浮かぶように視認される。また、前方延出部234a、234bの先端部からの光の一部が隙間Wを通過することにより、上ドレープ218の先端付近が明るくなる。
更に、前方延出部234c、234dの先端部が、上ドレープ218の小孔210dから若干突出しており、前方延出部234c、234dの先端部は半球状で平面カットされていることから、第2内側導光部230c及び第2外側導光部230dに対応するLED素子220bが発光することにより、前方延出部234c、234dの先端部が星屑のように発光する。また、LED素子220bの点灯、消灯を制御することにより、星屑のきらめきを表現することができる。
ところで、遊技者は、上ドレープ218と下ドレープ216との隙間Wをのぞき込むことによって、前方延出部234a、234bの先端部の発光を視認することは可能である。しかし、第1実施形態においては、パチスロ機1の前の椅子に座って遊技をしている状態においては、前方延出部234a、234bの先端部の発光を直接視認することできないように、隙間の方向や前方延出部234の先端部の配置、上ドレープ218の長さ等が設定されている。また、前述したように、前方延出部234a、234bの先端部の導光面を正面視した場合に、LED素子220aが導光面に対してずれた位置に配置されているため、LED素子220の光が直接遊技者の目に入ることがなくなる。これにより、遊技者は、前方延出部234の先端部の発光を眩しく感じることが低減される。
なお、上述した実施形態においては、上ドレープ218は着色された樹脂によって半透過性を有するように構成されているが、透光性を有しかつ透明でなければ適用可能である。例えば、透明樹脂に偏光パールと着色材を混ぜてなる乳白色の半透明部材、スモーク加工を施した半透明の部材、偏光部材、更には、透明アクリル板にサンドブラストを施して表面のつや消しを行ったもの、透明アクリル板の表面に偏光性や一部遮光性を有するシート部材を配置したものでもよい。なお、上ドレープ218は、LED素子220が発光しない状態において、上ドレープ218の後方が見えないことが望ましい。更には、第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bに対応するLED素子220が発光した場合における前方延出部234の先端部の発光を、遊技者が眩しくない程度に低減できることが望ましい。
また、第1実施形態の上部発光演出ユニット200によれば、図9に示すように、隙間Wを、下ドレープ216及び上ドレープ218の2つの部によって形成しているが、例えば、隙間Wを、側面視コ字状の一つの部材によって形成してもよい。また、4つの導光部、すなわち左導光部208L及び右導光部208Rそれぞれの第1内側導光部230a及び第1外側導光部230bの発光面の長さの和よりも隙間領域における長手方向の長さ寸法が大きい。隙間領域における長手方向の長さ寸法とは、隙間領域の全長、又は上部発光演出ユニット200の左右方向の長さ、を含むものである。
(側部発光演出ユニット300L)
図10及び図11は、側部発光演出ユニット300Lの内部構造を示す図であり、図10は、カバー310を取った側部発光演出ユニット300Lを右側から視認した斜視図、図11は、カバー310を取った側部発光演出ユニット300Lを左側から視認した斜視図、図12はカバー310を取った側部発光演出ユニット300Lを右側から視認した側面図である。なお、図10〜12においては、主要な構成部品のみを示し、ネジ、金具、リード線等については、図示を省略する。また、側部発光演出ユニット300Rについては、側部発光演出ユニット300Lに対して左右対称であるため、詳細な説明を省略する。
側部発光演出ユニット300Lは、カバー310以外に、LED素子320を実装するLED基板部312と、右側導光部314と、中央導光部315と、左側導光部316と、を備える。右側導光部314は、第1〜第5右側導光体314a〜314eを有する。中央導光部315は、第2リフレクタ334を有する。左側導光部316は、第1リフレクタ316aと、左側導光体316bと、を有する。
第1〜第5右側導光体314a〜314e及び左側導光体316bは、左導光部208L及び右導光部208Rと同様に、アクリル樹脂等の透明樹脂によって構成され、透明樹脂の内面反射を利用して、所定の端面から入射した光を他の端面に効率よく導く光学部材である。第1リフレクタ316a及び第2リフレクタ334は、光の透過性が極めて低いもしくは光が透過しない材質によって構成され、光を反射する滑面を有している。
図13、図14及び図15は、LED基板部312の構成を示す図であり、図13は、LED基板部312の構成部品を示す分解図、図14は、LED基板部312右側から視認した斜視図、図15は、LED基板部312を左側から視認した斜視図である。
図13に示すように、LED基板部312は、LED基板330と、ベース板332と、第2リフレクタ334と、下部仕切板335と、を備えている。LED基板330は、複数のLED素子320が実装されたプリント配線基板と、このプリント配線基板を支持する上下方向に延びる略長方形の支持基板とによって構成されている。LED基板330に実装されているLED素子220は、全て同じ方向、すなわち、LED基板330の板面に対して垂直方向を向いている。
ベース板332は、右側導光部314及び下部仕切板335を支持する平板部332aと、第2リフレクタ334を支持するベース壁面部332bと、を備えている。
平板部332aは、LED基板330に対向配置され、平板部332aにおける、LED基板330に実装されている複数のLED素子320との対向部位にはそれぞれ開口332cが形成されている。ここで、平板部332aにおける、第2〜第5右側導光体314b〜314eの端面が対向する部位の開口332cは一つに形成されており、この一つの開口332cに複数のLED素子320が対向する。
図13、図14に示すように、ベース壁面部332bは、右側に湾曲した板状に形成されており、平板部332aに対して垂直に立設している。また、ベース壁面部332bは、平板部332aを正面視した場合に、平板部332aの長手方向に沿って延びており、一端部が平板部332aの左側面の上部近傍に位置し、他端部が平板部332aの左側面の下部に位置し、中央部が右側に膨らむような、弧状に形成される。
また、平板部332aを側面視した場合に、図12に示すように、ベース壁面部332bは中央部が高く、中央部から両側部に向かって緩やかに低くなるように構成されている。
第2リフレクタ334は、図15に示すように、ベース壁面部332bの左側の面に対向しかつ隙間を空けた状態でベース壁面部332bに固定される。この時、第2リフレクタ334の滑面は左側を向いている。また、第2リフレクタ334は、ベース壁面部332bよりも若干大きく形成されており、カバー310が取り付けられた場合に、カバー310の裏面に第2リフレクタ334の先端部が当接あるいは近接するように設計されている。
下部仕切板335は、ベース板332における第2リフレクタ334の下部に取り付けられ、下部仕切板335の一端部がベース壁面部332bの他端部の下方に位置し、その位置から右上方向に延びて平板部332aの右側面まで到達する。平板部332aにおける下部仕切板335の下部の領域には開口332cが形成されており、この開口332cに対向するLED基板330の領域に複数のLED素子320が配置されている。
図16は、第1〜第5右側導光体314a〜314eの外観構造を示す斜視図である。
第1右側導光体314aは、その裏面に平滑面を有し、表面が岩肌状に形成された凹凸面を有する板状に形成されている。
第2右側導光体314bは、ベース板332に固定するための固定部(図示せず)と、ベース壁面部332bに対向する導光壁面部340bと、を有する。同様に、第3右側導光体314cは、ベース板332に固定するための固定部(図示せず)と、ベース壁面部332bに対向する導光壁面部340cと、を有する。第4右側導光体314dは、ベース板332に固定するための固定部(図示せず)と、一部がベース壁面部332bに対向し、一部が導光壁面部340cに対向する導光壁面部340dと、を有する。第5右側導光体314eは、ベース板332に固定するための固定部(図示せず)と、一部がベース壁面部332bに対向し、一部が導光壁面部340dに対向する導光壁面部340eと、を有する。導光壁面部340b、340c、340d、340は、板状に形成されており、ベース板332からカバー310の裏面に向かって延出する。導光壁面部340b、340c、340d、340の導光面、すなわち第2〜第5右側導光体314b〜314eの先端面は、カバー310の一部を構成するサイドレンズ310bの裏面に対向する。
導光壁面部340bは、ベース壁面部332bの右側に、ベース壁面部332bに対して若干の隙間を空けて対向配置されている。導光壁面部340cは、導光壁面部340bの下方に配置され、導光壁面部340dは、導光壁面部340cの下方に配置され、導光壁面部340eは、導光壁面部340dの下方に配置される。
図17は、左側導光部316の構成を示す斜視図である。第1リフレクタ316aは、第2リフレクタ334を小型にした形状であり、左側導光体316bは、表面に、先端が尖った上下方向に延びる突条が前後方向に並べられた凹凸面を備えた、板状の光学部材である。第1リフレクタ316aは、カバー310の裏面に固定され、図11に示すように、第2リフレクタ334に対して所定の間隔を開けて、LED基板330の平板部332aに配置される。左側導光体316bは、第1リフレクタ316aの左側の面に対向し、所定の間隔を開けて第1リフレクタ316aに固定される。
ところで、図13に示すように、ベース板332の平板部332aにおいて、開口332cは、ベース板332における第1右側導光体314aに対向する領域、第2右側導光体314b〜第5右側導光体314eの固定部に対向する領域、左側導光体316bのベース板332側の端面に対向する領域、第1リフレクタ316aと第2リフレクタ334との間の領域に形成されている。また、LED基板330には、開口332cに対応する位置にLED素子320が実装されている。
このため、複数のLED素子320は、第1右側導光体314aに対応する第1グループ、第2右側導光体314bに対応する第2グループ、第3右側導光体314cに対応する第3グループ、第4右側導光体314dに対応する第4グループ、第5右側導光体314eに対応する第5グループ、左側導光体316bに対応する第6グループ、第1リフレクタ316aと第2リフレクタ334との間の開口332cに対応する第7グループ、下部仕切板335より下側に配置されている第8グループに分けることができる。複数のLED素子320は、個々に独立して発光制御が可能であるとともに、グループ毎に発光制御が可能である。
図18は、カバー310の構成を示す分解斜視図である。カバー310は、第1サイドカバー310aと、サイドレンズ310bと、サイドカラーレンズ310cと、サイド隠しレンズ310dと、を備えている。
第1サイドカバー310aは、非透過性の材料によって構成されており、LED基板部312におけるベース壁面部332bの左側に配置され、第2リフレクタ334及び左側導光体316bを覆うものである。第1サイドカバー310aには、第1開口360、第2開口361及び第3開口362が形成されている。
サイドレンズ310bは、透光性を有する着色樹脂によって半透過性を有するように構成されており、LED基板部312におけるベース壁面部332bの右側に配置され、第1〜第5右側導光体314a〜314e及び第1〜第5グループのLED素子320を覆うものである。
サイドカラーレンズ310cは、有色の半透過性の樹脂材料によって構成されており、第1サイドカバー310aの裏側に固定され、第1開口360をカバーするものである。サイド隠しレンズ310dは、第1サイドカバー310aの裏側に固定され、第2開口361及び第3開口362をカバーするものである。サイドカラーレンズ310c及びサイド隠しレンズ310dが第1サイドカバー310aの裏側に固定された場合、第1サイドカバー310aの表側において、第1サイドカバー310aの外面と、サイドカラーレンズ310c及びサイド隠しレンズ310dの外面とが面一になる。
なお、図18に示す、第2サイドカバー310eは、下部仕切板335の下方に配置されている複数のLED素子320の周りをカバーするものである。第2サイドカバー310eは、遊技状態(例えばボーナス、大当り、ARTなど)を示すシートを内部に有するカバーであり、対応する遊技状態中に複数のLED素子320が点灯することで、遊技状態を報知する。その際、点灯したLEDによる光は下部仕切板335によりその上部へ向かうことを遮られ、カバー体の点灯のみの報知を実行可能とする。
そして、第1サイドカバー310aと、サイドレンズ310bと、サイドカラーレンズ310cと、サイド隠しレンズ310dとを組み合わせることにより、ケース状のカバー310が作成される。
図19は、図3のYY線断面図である。カバー310とLED基板部312とを組み合わせることにより、第1開口360は、第1リフレクタ316aと第2リフレクタ334との間の領域が対向する部分に配置され、第2右側導光体314bの導光方向に対してほぼ直交する方向に向けられる。第2開口361及び第3開口362は、第1開口360の左側に並んで配置される。
また、第1サイドカバー310aにおける第1開口360の右側の外周部363は、ベース壁面部332b及び第2リフレクタ334の先端部に対向する。
第1サイドカバー310aにおける第1開口360と第2開口361との境界部364は、第1リフレクタ316a及び左側導光体316bの先端部に対向する。
また、岩肌状に形成された第1右側導光体314aの表面、及び第2〜第5右側導光体314b〜314eの先端面は、サイドレンズ310bの裏面に対向する。
サイドレンズ310bの裏面における第2右側導光体314bの先端面が対向する部位には、レーザー加工による凹部365が形成されている。なお、図示していないが、サイドレンズ310bの裏面における第3〜第5右側導光体314c〜314eの先端面が対向する部位にも同様に、凹部365が形成されている。凹部365の底面は滑面として形成されており、カバー310がLED基板部312に取り付けられた場合に、第2〜第5右側導光体314b〜314eの先端部が凹部365内に遊嵌し、凹部365の底面と第2〜第5右側導光体314b〜314eの先端面とが一律の距離を保った状態で維持される。また、凹部365の周囲は岩肌状の凹凸面に形成されている。
また、上述したように側部発光演出ユニット300Lの内部に、第1リフレクタ316aと第2リフレクタ334と下部仕切板335とが配置されており、しかも、第1リフレクタ316a、第2リフレクタ334及び下部仕切板335が第1サイドカバー310a当接あるいは近接している。これらの部材は光を透過しないことから、光を遮断する仕切板として機能する。
このため、側部発光演出ユニット300Lの発光領域は4つに分けられる。すなわち、第2リフレクタ334より右側の第1発光領域と、第1リフレクタ316aと第2リフレクタ334との間の第2発光領域と、第1リフレクタ316aより左側の第3発光領域と、下部仕切板335より下側の第4発光領域に分けられる。第1発光領域にはサイドレンズ310bの領域が対応し、第2発光領域にはサイドカラーレンズ310cの領域が対応し、第3発光領域にはサイド隠しレンズ310dの領域が対応し、第4発光領域には第2サイドカバー310eの領域が対応する。
第1発光領域には、第1〜第5グループのLED素子320が配置されており、第2発光領域には、第7グループのLED素子320が配置されており、第3発光領域には、第6グループのLED素子320が配置されており、第4発光領域には、第8グループのLED素子320が配置されている。そして、各LED素子320の発光制御を行うことにより、側部発光演出ユニット300Lにおいて発光演出が実行される。
次に、側部発光演出ユニット300Lの発光態様について説明する。すべてのLED素子320が消灯しているとき、カバー310が偏光性を有するために内部が視認困難となっている。このため、遊技者がLED素子320の点灯時の点灯態様を予測することが困難になる。
第1グループのLED素子320のみが発光した場合、カバー310に対して遠い位置にある第1右側導光体314aが発光することから、第1右側導光体314aからカバー310の裏面までの距離が長く、しかも、第1右側導光体314a及びカバー310の裏面が岩肌状であることから光が散乱しやすくなる。このため、サイドレンズ310bの領域全体が比較的弱い光で発光し、光によって岩肌がぼんやりと表示される。
第2グループのLED素子320のみが発光した場合、第2右側導光体314bの先端面が発光する。この時、第2右側導光体314bの先端面の周囲が暗いことから、第2右側導光体314bの先端面のライン形状がサイドレンズ310bに明瞭に映し出される。
第1グループと第2グループのLED素子320が発光した場合には、サイドレンズ310bの領域全体が比較的弱い光で発光するとともに、サイドレンズ310bに対して近い位置にある第2右側導光体314bの先端面が発光する。ここで、第2右側導光体314bの先端面の明るさが周囲よりも明るいことから、サイドレンズ310bに第2右側導光体314bの先端面によるライン形状が映し出される。しかも、カバー310における、第2右側導光体314bの先端面との対向部は滑面であり、この滑面の周囲が岩肌状に形成されているため、ライン形状とその周囲のコントラスト差が明確に表示可能になる。
第3グループ〜第5グループのLED素子320が発光した場合にも、第2グループと同様に、サイドレンズ310bに第3〜第5右側導光体314c〜314eの先端面の形状が映し出される。そして、第2グループ〜第5グループのLED素子320の発光を切り替えることによって、第2〜第5右側導光体314b〜314eの先端面の組み合わせによって形成される模様を変化させることが可能になり、演出効果を高めることが可能になる。
図20は、第1グループ〜第5グループのLED素子320が発光した場合の一例を示す説明図であり、図20に示すように、カバー310に、右側導光部314における第2〜第5右側導光体314b〜314eの端面形状が映し出される。
第6グループのLED素子320が発光した場合には、サイド隠しレンズ310dの領域が発光する。この際、左側導光体316bは、表面が明るく発光するため、サイド隠しレンズ310dの全体が発光する。第7グループのLED素子320が発光した場合には、第2リフレクタ334によって光が、第2右側導光体314bの導光方向に対してほぼ直交する方向に導かれる。これにより、サイドカラーレンズ310cの領域が発光する。なお、第8グループのLED素子320が発光した場合には、第2サイドカバー310eの領域が発光する。
このように構成された側部発光演出ユニット300L、300Rによれば、複数のLED素子320を個別に、あるいはグループ毎に制御することにより、多様な発光演出を行うことが可能になる。また、右側導光部314や左側導光部316を用い、発光箇所をカバー310に近づけたり遠ざけたりすることにより、所定の模様をはっきりと表示したり、ぼんやり表示させたりすることが可能になり、更に多様な発光演出を行うことが可能になる。
なお、上述した側部発光演出ユニット300L、300Rによれば、カバー310の裏面が岩肌状に形成されていることにより、LED素子320の非点灯時において、カバー310の内側が見えにくくなるが、それに限るものではない。例えば、上部発光演出ユニット200の上ドレープ218と同様に、着色樹脂によって構成したり、表面を波状に形成したりしてもよい。要は、カバー310がLED素子320の非点灯時においてカバー310の内側が見えにくくなる程度に偏光するのであれば、第1実施形態のように透明樹脂に偏光パールを所定量含有させた形態や、カバー310にスモーク加工を施す等、偏光する方法について問うものではない。
<パチスロ機の電気的構成>
次に、パチスロ機1の電気的構成について、図21を参照して説明する。図21は、パチスロ機1の電気的構成を示すブロック図である。
図21に示すように、パチスロ機1は、キャビネット2aに配設された主制御基板41と、フロントドア2bに配設された副制御基板42とを有している。主制御基板41には、リール中継端子板51と、設定用鍵型スイッチ52と、キャビネット側中継基板53と、ドア中継端子板54と、電源装置44の電源基板44bとが電気的に接続されている。
リール中継端子板51は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。このリール中継端子板51は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板41からステッピングモータに出力される信号を中継する。設定用鍵型スイッチ52は、パチスロ機1の設定を変更する際又はパチスロ機1の設定を確認する際に使用する。
キャビネット側中継基板53には、外部集中端子板56と、ホッパー装置43と、メダル補助収納庫スイッチ57とが電気的に接続されている。このキャビネット側中継基板53は、主制御基板41から外部集中端子板56、ホッパー装置43、メダル補助収納庫スイッチ57に出力される信号を中継する。つまり、外部集中端子板56、ホッパー装置43及びメダル補助収納庫スイッチ57は、キャビネット側中継基板53を介して主制御基板41に接続されている。
外部集中端子板56は、キャビネット2aに取り付けられており、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティ信号などの信号をパチスロ機1の外部へ出力するために設けられている。
メダル補助収納庫スイッチ57は、図示しないメダル補助収納庫を貫通している。このメダル補助収納庫スイッチ57は、メダル補助収納庫がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
電源装置44の電源基板44bには、電源スイッチ44aが接続されている。この電源スイッチ44aは、パチスロ機1に必要な電源を供給するときにONにする。
ドア中継端子板54には、メダルセンサ46、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66、選択スイッチ67、決定スイッチ68及び副中継基板69が接続されている。つまり、メダルセンサ46、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66、選択スイッチ67、決定スイッチ68及び副中継基板69は、ドア中継端子板54を介して主制御基板41に接続されている。
メダルセンサ46は、メダルが図示しないセレクタ内を通過したことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。ドア開閉監視スイッチ61は、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティ信号をパチスロ機1の外部へ出力する。BETスイッチ62は、MAXベットボタン14及び1ベットボタン15(図2参照)が遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。
精算スイッチ63は、精算ボタン(不図示)が遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。スタートスイッチ64は、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。
ストップスイッチ基板65は、回転しているリールを停止させるための回路と、停止可能なリールをLEDなどにより表示するための回路を構成する基板である。このストップスイッチ基板65には、ストップスイッチが設けられている。ストップスイッチは、各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板66は、メダルの投入を受け付けるとき、3つのリール3L,3C,3Rが回動可能なとき及び再遊技を行うときに、投入されたメダルの枚数を7セグ表示器28に表示させるための基板である。この遊技動作表示基板66には、7セグ表示器28とLED70が接続されている。LED70は、例えば、遊技の開始を表示するマークや再遊技を行うマークなどを点灯させる。
選択スイッチ67は、選択ボタンが遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41及び副中継基板69に出力する。決定スイッチ68は、決定ボタンが遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41及び副中継基板69に出力する。
副中継基板69は、副制御基板42と主制御基板41とを接続する配線を中継する。また、副中継基板69は、副制御基板42と副制御基板42の周辺に配設された複数の基板とを接続する配線を中継する。すなわち、副中継基板69には、副制御基板42と、サウンドI/O基板71と、LED基板72と、24hドア開閉監視ユニット74と、駆動制御基板78とが電気的に接続されている。
副制御基板42は、ドア中継端子板54と副中継基板69を介して主制御基板41に接続されている。また、副制御基板42は、副中継基板69を介して、サウンドI/O基板71と、LED基板72と、24hドア開閉監視ユニット74と、駆動制御基板78とに電気的に接続されている。
サウンドI/O基板71は、スピーカ23UL、23UR、スピーカ204L、204Rへの音声の出力を行う。LED基板72は、副制御回路101(図22参照)の制御により実行される演出に応じて、光源の一具体例を示すLED素子220、320の群を発光させて、点滅パターンを表示する。
24hドア開閉監視ユニット74は、フロントドア2bの開閉の履歴を保存する。また、24hドア開閉監視ユニット74は、フロントドア2bを開放したときに、液晶表示装置11にエラー表示を行うための信号を副制御基板42(副制御回路101)に出力する。
副制御基板42には、ロムカートリッジ基板76と、液晶中継基板77とが接続されている。ロムカートリッジ基板76は、演出用の画像(映像)、音声、光(LED素子220、320)及び通信のデータを管理するための基板である。液晶中継基板77は、副制御基板42と液晶表示装置11とを接続する配線を中継する基板である。
<主制御回路>
次に、主制御基板41により構成される主制御回路91について、図22を参照して説明する。図22は、パチスロ機1の主制御回路91の構成例を示すブロック図である。
図22に示すように、制御手段としての主制御回路91は、主制御基板41上に設置されたマイクロコンピュータ92を主たる構成要素とし、遊技の進行を制御するものである。マイクロコンピュータ92は、メインCPU93、メインROM94及びメインRAM95により構成される。
メインROM94には、メインCPU93により実行される制御プログラム、データテーブル、後述する副制御回路101に対して各種制御指令(コマンド信号)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM95には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU93には、クロックパルス発生回路96、分周器97、乱数発生器98及びサンプリング回路99が接続されている。クロックパルス発生回路96及び分周器97は、クロックパルスを発生する。メインCPU93は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器98は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路99は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
メインCPU93は、リールインデックスを検出してから各リール3L,3C,3Rのステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU93は、各リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リール3L,3C,3Rの所定の位置に設けられ、各リール3L,3C,3Rの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片を備えたリール位置検出部(不図示)により検出する。
ここで、各リール3L,3C,3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM95に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM95に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L,3C,3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
つまり、本実施の形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L,3C,3Rの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
本実施の形態では、基本的に滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めている。したがって、左ストップボタン17Lが押されたときに表示窓4の中段にある左リール3Lの図柄と、その4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、表示窓4の中段に停止可能な図柄となる。
<副制御回路>
次に、副制御基板42により構成される副制御回路101について、図23を参照して説明する。図23は、パチスロ機1の副制御回路101の構成例を示すブロック図である。
図23に示すように、副制御部としての副制御回路101は、主制御回路91と電気的に接続されており、主制御回路91から送信されるコマンド信号に基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行うとともに、図21に示す液晶表示装置11、LED素子220、320、スピーカ23UL、23UR、スピーカ204L、204R等の周辺装置の制御を行うものである。副制御回路101は、基本的に、サブCPU102、サブRAM103、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM105、ドライバ106を含んで構成されている。
サブCPU102は、主制御回路91(図22参照)から送信されたコマンド信号に応じて、ロムカートリッジ基板76に記憶されている制御プログラムに従い、音、光の出力、液晶表示装置11の表示の制御を行う。ロムカートリッジ基板76は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU102が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路91(図22参照)との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクが含まれる。また、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11による映像の表示を制御する描画制御タスク、LED素子220、320(図21参照)の群等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ23UL、23UR、スピーカ204L、204Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域が含まれている。また、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
サブRAM103は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路91から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
サブCPU102、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM(フレームバッファを含む)105及びドライバ106は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置11に表示させる。
また、サブCPU102は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ23UL、23UR、スピーカ204L、204Rにより出力させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED素子220、320の群の点灯及び消灯を制御する。
以上説明したように構成された第1実施形態によれば、上ドレープ218が第1内側導光部230a、第1外側導光部230bの正面視前方を覆うため、発光箇所が見え難くなり、遊技者が眩しく感じることによる演出効果の低減を抑えることが可能になる。また、上ドレープ218が透光性を有する有色の材質で構成されているため、第1内側導光部230a、第1外側導光部230bからの光を遮るかあるいは散乱させる一方で、導光体として作用する。このため、上ドレープ218全体が淡く光っているように演出することが可能になり、演出効果の高い発光演出が可能なパチスロ機1を提供することが可能になる。
また、第1実施形態によれば、第1内側導光部230a、第1外側導光部230bにおける左右方向の長さ寸法の和は、隙間Wの領域における左右方向の長さ寸法よりも短い寸法であるため、第1内側導光部230a、第1外側導光部230bを、上ドレープ218の長手方向全体に設けなくても上ドレープ218を発光させることが可能になる。これにより、高い演出効果を発揮しつつ、第1内側導光部230a、第1外側導光部230bに掛かるコストの低減を図ることが可能になる。
また、第1実施形態によれば、LED素子220aによる演出に加えてLED素子220bによる演出を行うことが可能になり、その分演出の幅が大きくなって演出効果を高めることが可能になる。また、LED素子220aとLED素子220bとが同一の発光基板(左LED基板206L、右LED基板206R)に配設されるため、発光基板に掛かるコストの低減を図ることが可能になる。更に、発光基板を固定することにより、LED素子220aとLED素子220bとの位置決めが同時に行われるため、組立に掛かるコストの低減を図ることが可能になる。
また、第1実施形態によれば、透明ベース232を規定の位置に固定することによって、複数の前方延出部234の先端部を複数の小孔210dにそれぞれ対向させることが可能になる。このように、複数のLED素子220bをそれぞれ個別に発光可能とした場合でも、複数の前方延出部234の先端部の位置決めが容易に可能になり、その分、取付コストの低減を図ることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を示す遊技機であるパチスロ機について説明する。
第2実施形態に係る機能フローについては、図1を用いて説明した第1実施形態と同一であるため、説明は省略する。なお、図1〜23に示す部材と同一の部材、あるいは同一機能の部材については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
[外観構造]
次に、第2実施形態におけるパチスロ機の外観構造について説明する。
図24は、本発明の実施の形態に係るパチスロ機の外部構造を示す全体斜視図である。なお、以下の説明の便宜上、図24中に直線の矢印で示した方向をそれぞれ、前側、後側、右側、左側、上側、下側と称することにする。
第2実施形態においては、第1実施形態における上部発光演出ユニット200の代わりにドア本体9の上部に、上部発光演出ユニット400が設けられている。それ以外の構成については、第1実施形態と同一であるため、詳細については省略する。
(上部発光演出ユニット400)
次に、上部発光演出ユニット400について説明する。
図25は、上部発光演出ユニット400の外観を示す斜視図、図26は、上部発光演出ユニット400の構成部品を示す分解図である。なお、図26においては、主要な構成部品のみを示し、ネジ、リード線等については、図示を省略する。
図26に示すように、上部発光演出ユニット400は、ベース板402と、スピーカ404L、404Rと、上LED基板406Aと、中央LED基板406Bと、左導光部408Lと、右導光部408Rと、上カバー410と、反射台412と、中央装飾体414と、アース金具416と、を備えている。
上カバー410は、ベース板402、スピーカ404L、404Rと、上LED基板406Aと、中央LED基板406B、左導光部408L、右導光部408R及び反射台412等を収納するケース体であり、後方が開放されており、前面の中央部に中央装飾体414が固定されている。中央装飾体414は、犬を模したキャラクタによって形成された立体装飾体である。
ベース板402は、樹脂によって構成され、スピーカ404L、404Rと、上LED基板406Aと、中央LED基板406Bと、アース金具416と、を固定するものである。ベース板402は、正面視した場合に左右方向に延びる略矩形形状をなしている。
図27は、ベース板402に、スピーカ404L、404Rを固定した状態を示す説明図であり、図27(a)は正面図、図27(b)は背面図である。なお、図27(c)は、図27(b)の構造物にアース金具416を取り付けた状態を示す図である。
図27(a)に示すように、ベース板402における前面側の中央部に、上LED基板406A(図26参照)及び中央LED基板406B(図26参照)を固定するための固定部402aが形成されている。ベース板402における長手方向の両側部に、円形の孔部402b、402bが形成されている。孔部402b、402bの縁部からは、メガホン形状のホーン部402c、402cが前方に向かって延びている。
図27(b)に示すように、スピーカ404L、404Rは、スピーカ面が孔部402b、402bに対向するように、ベース板402の後面側に固定される。
また、図27(b)に示すように、ベース板402の後面側の下部には、長手方向にレール状に延びる凹部402dが形成されている、この凹部402dにおける長手方向中央部の縁部にそれぞれ係止部402eが形成されている。上側の係止部402eは、側面視L字型に形成されており、凹部402dの壁面に連続して後方に延び、更に下方に延びている。このため、上側の係止部402eの先端は、凹部402dの上方に位置している。下側の係止部402eは、縁部から後方に、上側の係止部402eと同じ高さに延びている。また、凹部402dの底面は、後方から前方に向かって若干登り傾斜している。この凹部402dに、アース金具416が収納される。
アース金具416は、図27(c)に示すように、左右方向に延びる長尺の板金によって構成されており、遊技機に設けられている他のアース金具と電気的に接続されて、設置される。アース金具416は、アース金具416の長手方向中央部の上側を係止部402eに係合させ、そのまま、凹部402d内に押し込むことにより、図27(c)に示すように、凹部402dに収納される。この際、凹部402dの底面が若干登り傾斜しているため、アース金具416が若干傾いた状態で維持される。これにより、アース金具416がベース板402から落下しにくくなり、ネジ止め等の作業が容易になる。また、アース金具416が凹部402dに収納された状態において、係止部402eの先端部は、アース金具416の表面よりも突出している。
また、図示していないが、スピーカ404L、404Rや、上LED基板406A及び中央LED基板406Bにはハーネスが接続されており、このハーネスは上部発光演出ユニット400から外部に延びており、フロントドア2b(図24参照)に固定されている副中継基板69(図21参照)に接続される。この際、ハーネスは、係止部402eの後方近傍を渡るように配置される。これにより、ハーネスが係止部402eに接触することはあり得るが、アース金具416に直接的に接触することが係止部402eによって規制される。
なお、ハーネスは、係止部402eに常時当接させる必要はなく、遊技者による遊技操作やホール係員によるフロントドア2bの開閉操作等においてハーネスが動いたときに、アース金具416に接触しないように配置されていることが望ましい。これにより、係止部402eによって、ハーネスがアース金具416に直接的に接触することが規制され、遊技者による遊技操作やホール係員によるフロントドア2bの開閉操作等によってハーネスがアース金具416に接触し、この接触が何度も繰り返されることによってハーネスが損傷して断線することを防止することができる。
なお、上述した構成においては、係止部402eがアース金具416から突出しているために、ハーネスがアース金具416に直接的に接触することが規制されるが、それに限らず、凹部402dをアース金具416の厚さよりも深く形成して、アース金具416の凹部402dの内部に完全に収容されるように構成してもよい。また、アース金具416におけるハーネスが対向する部位を切り欠いて凹状に形成して、アース金具416を凹部402dに収納した際に、切り欠き部位が凹部402dから突出しないようにしてもよい。なお、この場合、アース金具416におけるハーネスが対向する部位が凹状であればよく、例えば、プレス加工によって曲げを施すことによって凹状に形成してもよい。
図26に戻って、上LED基板406A及び中央LED基板406Bは、複数のLED素子420を実装しており、ベース板402の固定部402aに固定される。
図28は、上LED基板406A及び中央LED基板406Bの正面図であり、上LED基板406Aは、中央LED基板406Bの上方に配置され、上LED基板406AのLED素子420はボーナスランプレンズ部454(図32参照)に向かって発光する。中央LED基板406BのLED素子420は後述する中央装飾体414におけるキャラクタの顔の部分に向かって発光する。
中央LED基板406Bには、6つのLED素子420が円形に並んでいる領域が二箇所形成されている。これらの領域の6つのLED素子420をLED素子群420A、420Bと称することにする。LED素子群420A、420Bは、中央装飾体414におけるキャラクタの目の部分に光を照射するためのものである。LED素子群420A、420Bを構成するLED素子420は赤色に発光し、それ以外のLED素子420は白色に発光する。
なお、図28(a)において、上LED基板406A、中央LED基板406Bに実装されているLED素子420は、副中継基板69(図21参照)に接続されており、副中継基板69によって発光制御される。特に、中央LED基板406Bに実装されている複数のLED素子420は、副中継基板69によって個別に制御可能である。
図29は、左導光部408L及び右導光部408Rの構造及び配置を示す図であり、図29(a)において、左導光部408L及び右導光部408Rは、アクリル樹脂等の透明樹脂によって構成され、透明樹脂の内面反射を利用して、所定の端面に入射した光を、他の端面に効率よく導く光学部材である。
左導光部408Lは、截頭円錐形状の円錐部430と、つば部432とからなり、円錐部430には、図29(a)においては図示が省略されているが、右導光部408Rと同様に底面の中心から先端側に向かって延びる截頭円錐形状の凹部434が形成されている。つば部432は、円錐部430の底面よりも若干先端側に形成されており、このつば部432にねじを通すための孔部が形成されている。この孔部にねじを通して中央LED基板406Bにネジ止めすることにより、左導光部408Lが中央LED基板406Bに固定される。
左導光部408Lが中央LED基板406Bに固定された場合に、円錐部430の底面がLED素子群420Aに対向する。このため、左導光部408Lの底面が、LED素子群420Aからの光を左導光部408Lに導光する導光面となり、左導光部408Lの先端面が、左導光部408Lを通過した光を照射する発光面となる。なお、右導光部408Rについては、左導光部408Lと右導光部408Rとが左右対称であるため、説明を省略する。右導光部408Rが中央LED基板406Bに固定された場合に、右導光部408Rの底面がLED素子群420Bに対向する。
図29(b)は、左導光部408L及び右導光部408Rを発光面側から軸方向視した図である。左導光部408L及び右導光部408Rにおいて、導光面と発光面とは平行であり、導光面は環状に形成され、発光面は楕円形に形成されている。
左導光部408L及び右導光部408Rは、中央装飾体414のモチーフとなっているキャラクタの目(瞳)の部位に導光して、目(瞳)を光らせるために適用される。ここで、中央装飾体414におけるキャラクタの目の部分は円形であるが、図25に示すように、キャラクタの顔の部分が湾曲面となっているため、中央装飾体414を正面視(前面視)した場合には、図26に示すようにキャラクタの目(瞳)の部分が楕円形に視認される。本実施形態によれば、中央装飾体414を正面視(前面視)した場合のキャラクタの目(瞳)の視認態様に合わせて、発光面を、キャラクタの目(瞳)の視認態様に相似する形状、すなわち楕円形に形成されている。
LED素子群420A、420Bを発光させることにより、LED素子群420A、420Bの光は、環状の導光面に入射し、反射を繰り返しながら、発光面側に向かう。ここで、LED素子群420A、420Bは、円錐形であるため、LED素子群420A、420Bの光は発光面側に向かう間に集光され、しかも、導光面の中央部に凹部434が形成されているため、乱反射が低減されて効率よく発光面側に向かうようになる。これにより、LED素子群420A、420Bを構成する6つのLED素子420の光が集光されて、発光面から出射されるようになる。したがって、LED素子群420A、420Bが発光することにより、中央装飾体414を構成するキャラクタの目(瞳)が明るく光るようになる。また、中央LED基板406BにおけるLED素子群420A、420Bの上方のLED素子420(LED素子群420C)が発光することにより、キャラクタの額が発光するようになる。更に、それら以外のLED素子420が発光することにより、キャラクタの目及び口周りが発光するようになる。
図26に戻って、中央LED基板406Bの前方に反射台412が配置される。図30は、反射台412を前方から見た外観を示す斜視図であり、図31は、反射台412を後方から見た外観を示す斜視図である。
反射台412は、基板部440と、延伸部442と、リブ部444a、444bとを備えている。基板部440は、中央LED基板406Bに対向するように配置される板状の部分であり、基板部440におけるLED素子420に対向する部位には、孔部440aが形成されている。延伸部442は、基板部440から前方に延びる円錐状の貫通孔442aを有する筒体からなる。この貫通孔442aは、左導光部408Lの円錐部430及び右導光部408Rの円錐部430が収納可能な大きさに形成されている。また、延伸部442は、基板部440におけるLED素子群420A、420Bに対向する部位から立設している。延伸部442の先端面は、中央装飾体414の裏面に当接あるいは近接するような形状に設計されている。反射台412の表面は、光が反射する反射面として形成されており、反射台412はグレー色に配色されている。
前述したように、中央LED基板406BのLED素子420によって、キャラクタの顔が白色にされ、目が赤色に発光させるものである。一般に、白色は光を反射し易い色であることから、キャラクタの顔の発光量が大きくなり、その一方で、目の赤色発光が目立たなくなるとともに、詳細については後述するが、延伸部442の影が生じるおそれがある。この場合、中央装飾体414のベース色が白色であることから影が目立ちやすく、キャラクタの目にくまができたように視認されるおそれがある。そこで、反射台412をグレー色にすることで、キャラクタの顔の発光を若干抑えることにより、目の赤色発光が視認し易くなるとともに、延伸部442の影を目立たなくすることが可能になる。グレー色の程度については、キャラクタの顔及び目の発光態様に応じて、白色樹脂と黒色樹脂の配合比を適宜調整するとよい。
また、図31に示すように、左導光部408L及び右導光部408Rは、基板部440の後面側から延伸部442、442の貫通孔442a、442aに挿入され、延伸部442、442と中央LED基板406Bとを組み合わせることにより、左導光部408L及び右導光部408Rが延伸部442、442に収納された状態で維持される。この際、左導光部408L及び右導光部408Rの円錐部430よりも、延伸部442の方が長く形成されているため、左導光部408L及び右導光部408Rの発光面は、延伸部442、442内に配置される。
図30において、リブ部444a、444bは、詳細については後述するが中央装飾体414におけるキャラクタの延在部の付け根部分に配置され、キャラクタの顔の部分からキャラクタの延在部の部分に入射する光を段階的に遮るための遮光部として機能する。リブ部444aは、中央LED基板406BのLED素子420の配置領域の外側において、キャラクタの顔に最も近い部位に立設しており、リブ部444bは、リブ部444aに所定の間隔を開けて立設している。リブ部444aの高さは、リブ部444bの高さよりも低く設定されている。なお、本実施形態によれば、リブ部444a、444bがキャラクタの両耳の付け根にそれぞれ形成されているが、LED素子420の配置領域側に向かって段階的に高さが低くなるのであれば、リブ部の数はそれ以上であってもよい。
図32は、上カバー410の外観を示す斜視図である。上カバー410は、筐体部450と、ドレープ部452と、ボーナスランプレンズ部454とによって構成される。
筐体部450は、遮光性を有する樹脂によって構成され、左右方向に延びて後方が開放されたケース型に形成されている。筐体部450における前面中央部には開口部450aが形成されており、開口部450aの両側部には複数の小孔からなるスピーカ孔450b、450bが形成されている。筐体部450の内部には、スピーカ404L、404R、上LED基板406A、及び反射台412と左導光部408Lと右導光部408Rとを組み付けた中央LED基板406B等を固定したベース板402が収納される。この際、スピーカ孔450b、450bにスピーカ404L、404Rがそれぞれ対向し、開口部450aに反射台412が適合する。筐体部450の上部にはドレープ部452が配置され、筐体部450の前面下部には中央装飾体414を装着するための装着部450cが形成されている。
ドレープ部452は、遮光性を有する樹脂によって構成されている。ドレープ部452は、上カバー410の上面を形成する板状部分を備えている。この板状部分の前側の端部は、緩やかな弧状の下り斜面となっており、筐体部450の前面上部に配置されている。このため、ドレープ部452の前側の端部は、遊技者に視認可能である。また、ドレープ部452の前側端部の中央部には、ボーナスランプレンズ部454が配置される孔部452aが形成されている。
ボーナスランプレンズ部454は、透光性を有する樹脂によって構成されており、ドレープ部452の孔部452aに適合される。この際、ボーナスランプレンズ部454の表面とドレープ部452の上面とは面一となる。
図26に戻って、中央装飾体414は、半透光性を有する白色の樹脂によって構成されており、目の部分は赤色に、リボン部462は黄色に着色されている。この着色部分は透光性を有している。目の部分において、瞳に相当する中央部分は濃い赤に着色されている。なお、本実施形態によれば、中央装飾体414の犬のキャラクタが白色をベースとしているため、中央装飾体414を白色樹脂によって構成しているが、半透光性を有する樹脂であれば、他の色の樹脂によって構成してもよい。
図33は、中央装飾体414の裏側の構成を示す斜視図である。中央装飾体414は、顔部460と、リボン部462と、延在部464、464とによって構成されている。顔部460は、下方が左右に広がり上方に向かって徐々に左右の幅が小さくなるように偏平した球体(例えば、中華まんのような形)を上下方向に沿って分割したような形状である。リボン部462は、顔部460の上部に配置されている。延在部464、464は、犬の耳を模したものであり、リボン部462の左右両側の部位から下方に向かって左右に広がるように弧状に延びている。ここで、中央装飾体414は、図25に示すように、上部発光演出ユニット400において上カバー410の前面から膨出しており、図33に示すように、顔部460及び延在部464、464の裏側には凹部460a及び凹部464a、464aが形成されている。特に、顔部460は、延在部464、464よりも大きく膨出しているため、凹部460aは凹部464a、464aよりも深く形成されている。
凹部460aの底面におけるキャラクタの両目に対応する部位にはそれぞれ円筒部460bが立設しており、円筒部460bの内周がキャラクタの両目の瞳の外周に対応している。中央装飾体414が上カバー410に取り付けられた場合に、円錐部430、430の先端部が円筒部460b内に嵌挿される。
凹部464aの底面には円筒部464bが三箇所に立設しており、これらの円筒部464bは延在部464の延在方向に沿って並んでいる。円筒部464bの中央の孔部の内面にはねじ溝が形成されている。また、円筒部464bから凹部464aの上側の縁部及び凹部464aの下側の縁部に向かってそれぞれ延びる平板状のリブ464cが形成されている。つまり、凹部464aは、三箇所の円筒部464bから延びるリブ464cによって、4つの凹部に分割される。また、リボン部462において、顔部460の上部両側から斜め上方に延出している部位の裏側にも凹部が形成されており、この凹部に内面にねじ溝が形成されている円筒部が立設している。
図34は、筐体部450を下方から見た場合を示す斜視図である。筐体部450の前面下部には、中央装飾体414を取り付けるための装着部450cが形成されている。装着部450cは、凹部464aに適合する4つの膨出部450dと、隣合う膨出部450dの間に形成され、円筒部464bがそれぞれ挿入される第1凹部450eと、リブ464cが挿入されるスリット状の第2凹部450fと、を備えている。つまり、膨出部450dは、4つ並んで形成されているため、第1凹部450e及び第2凹部450fは3箇所に形成される。また、筐体部450において、リボン部462に形成された凹部に対向する部位にも、この凹部に嵌合する膨出部が形成されており、この膨出部には、リボン部462に形成された凹部内に立設している円筒部が挿入される凹部、及びこの円筒部のねじ穴に対向する貫通穴が形成されている。
そして、筐体部450の第1凹部450e及び第2凹部450fに、中央装飾体414の円筒部464b及びリブ464cを対向させて、中央装飾体414を後方に押し込むことによって、第1凹部450e及び第2凹部450fに円筒部464b及びリブ464cを嵌挿し、同時に、リボン部462に形成された上側凹部と筐体部450に形成された膨上側出部を嵌挿することにより、筐体部450と中央装飾体414とを組み合わせることができる。このとき、凹部464aを分割してなる4つの凹部と、4つの膨出部450dとが互いに嵌合し、延在部464の裏面と膨出部450dの表面とが当接する。このため、中央装飾体414と筐体部450との結合強度が向上し、中央装飾体414から手を離しても筐体部450が容易に抜け落ちることが防止され、中央装飾体414を筐体部450に仮固定することが可能になる。更に、円筒部464b等にネジを通して中央装飾体414を筐体部450にネジ止め固定することにより、中央装飾体414の取付が完了する。
このように第2実施形態においては、延在部464と膨出部450dとが嵌合するため、延在部464の剛性が高まる。また、仮に、中央装飾体414を固定するネジが外れたり、更には、中央装飾体414に無理な力が加わってネジ止め固定部分が破損したとしても、中央装飾体414が筐体部450に仮固定された状態が維持されるため、中央装飾体414が筐体部450から外れることが防止できる。
なお、上述した第2実施形態においては、中央装飾体414の凹部464aに筐体部450の膨出部450dを嵌合させた場合に、延在部464の裏面と膨出部450dの表面とが当接するが必ずしも当接させる必要はない。つまり、第1凹部450e及び第2凹部450fに円筒部464b及びリブ464cが嵌まり込んでいれば、延在部464の裏面と膨出部450dの表面とが多少離れていても剛性が高まる。よって、中央装飾体414と筐体部450とを組み合わせた場合には、中央装飾体414に対して前方に移動させる力を加えた場合にのみ中央装飾体414が筐体部450から抜けるようになり、それ以外の方向から中央装飾体414に力を加えても、中央装飾体414は筐体部450から抜け難くなる。
このように、図26に示す、上述した各種の部材を組み合わせることによって、図25に示す上部発光演出ユニット400が構成される。
図35は、上部発光演出ユニット400から中央装飾体414を取り外した状態を示す正面図である。
図35に示すように、筐体部450の開口部450aに反射台412が後方から固定されており、開口部450a内に延伸部442、442及びリブ部444a、444bが配置される。延伸部442、442は、開口部450aの下部に左右方向に並んで配置されており、リブ部444a、444bは、延伸部442、442に対して外側斜め上方に配置されている。リブ部444a、444bの側方に4つの膨出部450dが配置されており、リブ部444a、444b及び4つの膨出部450dは、リブ部444aから緩やかな下向きの弧を描くように並んでいる。
中央装飾体414が筐体部450に固定された場合、延伸部442、442の先端面は、顔部460の目の部位の裏側に対向し、リブ部444a、444bの先端面は延在部464、464の付け根の部分に配置される。
図36は、上部発光演出ユニット400におけるリブ部444a、444b付近の断面図である。リブ部444aは、リブ部444bよりも低いことから、中央装飾体414の裏面とリブ部444a及びリブ部444bの先端面との隙間が段階的に狭くなり、膨出部450dにおいてその隙間がなくなる。
図37及び図38は上部発光演出ユニット400の断面図であり、図37は、上部発光演出ユニット400を正面視した場合においてキャラクタの目を通る上下方向に沿った仮想線の断面を示し、図38は、上部発光演出ユニット400を正面視した場合においてキャラクタの目を通る水平方向(左右方向)に沿った仮想線の断面を示すものである。
図37及び図38に示すように、反射台412の延伸部442の先端部は、中央装飾体414における円筒部460bの内部に嵌合する。この時、延伸部442の先端面は、顔部460の目の部位の裏側における湾曲面に沿った斜面として形成されているため、顔部460の目の部位の裏側の面と延伸部442の先端面とが当接又は近接する。また、延伸部442が、左導光部408L及び右導光部408Rよりも長いために、左導光部408L及び右導光部408Rのそれぞれの先端面は、延伸部442の先端面よりも後方に配置される。このため、左導光部408L及び右導光部408Rのそれぞれの先端面と、顔部460の目の部位の裏側の面との間が一定距離だけ離間している。この距離は、LED素子群420A、420Bを発光させて、顔部460の目の部位を光らせた場合に、目の部位の発光態様においてLED素子420の発光部位が粒のように見えなくなる最短の長さに設定されている。
[LED素子の発光制御]
上LED基板406A及び中央LED基板406Bに実装されているLED素子420は、サブCPU102によって制御される。ロムカートリッジ基板76には、各LED素子420の発光量に関するデータ、例えば、LED素子420において高速に点灯/消灯を行う際に点灯時間と消灯時間との割合を規定したデータが記憶されている。つまり、点灯時間の割合が高いほど明るく、消灯時間の割合が高いほど暗くなる。
ところで、第2実施形態によれば、図28に示すように、中央LED基板406Bに実装されているLED素子420において、LED素子群420A、420Bよりも上方でかつ延伸部442、442の間の領域に6つのLED素子420(以下、LED素子群420Cと称する)が配置されている。その一方で、LED素子群420A、420Bに対してLED素子群420Cの反対側、すなわち、LED素子群420A、420Bに対して外側の斜め下方の領域にはLED素子420が配置されていない。このため、LED素子群420Cが発光した場合に、延伸部442、442の斜め下方に延びる影が形成されるおそれがある。この影がキャラクタの顔に現れた場合には、キャラクタの目にくまができたように視認されるおそれがある。この場合、延伸部442、442の斜め下方の領域にLED素子420が配置すれば、影を目立たなくすることが可能であるが、中央LED基板406Bの大きさの都合により、LED素子420を配置できない場合がある。
そこで、第2実施形態によれば、LED素子群420Cが、LED素子群420A、420Bを除く他のLED素子420よりも暗く発光するように調整されている。LED素子群420Cの発光量は、中央LED基板406BのLED素子420を発光させた場合に、中央装飾体414から延伸部442、442の影が視認できないもしくは目立たなくなるように設定されている。これにより、LED素子群420A、420Bに対して外側の斜め下方の領域に新たなLED素子420を配置することなく、キャラクタの目にくまの原因となる影を目立たなくすることが可能になる。しかも、反射台412がグレー色であるため、延伸部442、442の影を更に目立たなくすることが可能になる。
なお、第2実施形態によれば、LED素子群420A、420Bを除くLED素子420は全て同じ素子であるが、それに限るものではなく、LED素子群420Cが、他のLED素子420よりも暗く発光する別のLED素子であってもよい。更に、本実施形態によれば、LED素子420を個々に発光制御できることから、中央LED基板406BにおけるLED素子群420A、420B以外のLED素子420の発光量を個々に調整して、最も中央装飾体414の見栄えがよくなる発光態様となるようにしてもよい。
[中央装飾体414の発光態様]
図39は、中央装飾体414の発光態様を示す正面図である。図28に示す中央LED基板406BにおけるLED素子群420A、420B以外のLED素子420が発光した場合、反射台412の表面及び中央装飾体414の裏面によって光が乱反射することにより、図38に示すように、中央装飾体414の顔部460が白色に発光する。また、一部の光が中央装飾体414の裏面とリブ部444a、444bとの隙間を通過することにより、延在部464の付け根付近が発光する。
ここで、図36に示すように、中央装飾体414の裏面とリブ部444a及びリブ部444bの先端面との隙間が段階的に狭くなり、膨出部450dにおいてその隙間がなくなるため、延在部464を通過する一部の光は、リブ部444a、444bによって段階的に遮られる。また、リブ部444bの隣に配置されている膨出部450dが中央装飾体414の裏面に当接しているため、中央装飾体414の裏面とリブ部444bとの間を通過した光は、リブ部444bの隣の膨出部450dの部位において完全に遮光される。これにより、図39に示すように、中央装飾体414における延在部464は、延在部464の付け根からリブ部444aの領域、リブ部444aからリブ部444bまでの領域、リブ部444bから膨出部450dまでの領域の順で段階的に暗くなる。
このため、第2実施形態によれば、遊技者からは、延在部464の付け根の部分がグラデーションのように視認されるようになり、遊技者に対して違和感のない膨出部450dの発光態様を提供することができる。なお、上述したように、中央装飾体414の凹部464aに筐体部450の膨出部450dを嵌合させた場合に、延在部464の裏面と膨出部450dの表面とを必ずしも当接させる必要はないため、例えば、リブ部444bの隣に配置されている膨出部450dに続いて並ぶ膨出部450dと中央装飾体414の裏面との隙間を段階的に狭くすることにより、延在部464の途中あるいは全体に渡ってグラデーションのように視認されるようにしてもよい。
仮に、リブ部444a及びリブ部444bがない場合には、延在部464の付け根から膨出部450dまで同じ明るさになって、膨出部450dを境に暗くなるため、中央装飾体414のモチーフになっているキャラクタによっては、違和感のある発光態様となるおそれがある。
LED素子群420A、420Bが発光した場合、中央装飾体414の顔部460における目、特に瞳の部位が発光する。瞳の部位は濃い赤色に配色されており、LED素子群420A、420Bが赤色発光するため、キャラクタの瞳は赤く発光するようになる。第2実施形態においては、延伸部442の先端部と円筒部460bとが嵌合しているため、延伸部442の先端部と中央装飾体414との隙間から光が漏れた場合に、その光が円筒部460bによって減光される。また、中央装飾体414の目の部位に照射された光においては、中央装飾体414を通過する光もあれば、乱反射によって延伸部442側に戻る光もある。延伸部442側に戻る光の中で、延伸部442側に反射した光は、延伸部442のグレー色によって減光され、円錐状の延伸部442の先端部の側面と円筒部460bの円筒状の内面との隙間に入った光は、延伸部442のグレー色と円筒部460bによって減光される。更に、中央装飾体414の目の部分から円筒部460bを通って中央装飾体414の内側に戻る光もある。このため、中央装飾体414の内部を乱反射して外側に広がろうとする光の一部が円筒部460bを通るために、中央装飾体414の目の部分から外側に広がろうとする光が減光される。特に、上述したように、LED素子群420A、420Bからの複数のLED素子420からの光が集光されて発光面から出射されるため、発光面からの出射光が比較的強いことから外側に広がり易くなる。本実施形態によれば、円筒部460bを有することにより、顔部460の目の外周部位の外側に広がる光が抑えられ、しかも、円筒部460bから光が放出されることにより、結果として、目の輪郭を強調させることが可能になる。
また、上述したように、LED素子群420Cが、LED素子群420A、420Bを除く他のLED素子420よりも暗く発光するため、延伸部442の影の発生が抑えられ、例えば、キャラクタの目の下にくまができたように見えたり、涙目のように見えたりすることが低減される。
また、左導光部408L及び右導光部408Rのそれぞれの先端面(発光面)が、延伸部442の先端面よりも後方に配置されることにより、LED素子420の発光部分が明るく表示されることによる粒感をなくすことができる。具体的に、左導光部408L及び右導光部408Rを中央LED基板406Bに取り付けた状態で、左導光部408L及び右導光部408Rの先端面を視認すると、6つのLED素子420が集約したように映し出される。このため、LED素子群420A、420Bが発光すると、先端面に映し出された6つのLED素子420がそれぞれ発光する。仮に、左導光部408L及び右導光部408Rの先端面と先端面が中央装飾体414に近いと、先端面に映し出された6つのLED素子420の発光態様がそのまま中央装飾体414に表示されることにより、6つのLED素子420の発光が粒感として遊技者に感じられるようになる。それに対して、第2実施形態によい手は、左導光部408L及び右導光部408Rの先端面と先端面が中央装飾体414から離間しているため、粒感をなくすことができる。
しかも、左導光部408L及び右導光部408Rの先端面が延伸部442に先端面よりも後方であることによって、先端面(発光面)からの光の一部が、延伸部442によって遮られ、光の形状が整えられた状態で中央装飾体414が照射される。これにより、顔部460の目の部位の周囲が必要以上に明るくなることを防止することができる。
また、上述したように、左導光部408L及び右導光部408Rのそれぞれの先端面(発光面)が楕円に形成されており、顔部460の瞳を前面視(正面視)した場合の形状に合わせているため、顔部460の瞳の範囲に左導光部408L及び右導光部408Rから出射される光の範囲を収めることが可能になる。
このように、本実施形態によれば、中央装飾体414において部分的に発光させたい領域を綺麗に発光させることが可能になり、中央装飾体414の発光態様を向上させることが可能になる。
[その他の本実施形態に係る遊技機の拡張性]
本発明の遊技機についてパチスロ機を例に説明したが、本発明は、パチンコ機にも適用可能であり、更には、アーケードゲーム機にも適用可能である。
また、本実施形態のパチスロ機1では、遊技者のメダルの投入操作(すなわち、手持ちのメダルをメダル投入口13に対して投入する操作、あるいは、クレジットされたメダルをMAXベットボタン14、もしくは1ベットボタン15を操作して投入する操作)により遊技が開始され、遊技が終了したときにメダルの払い出しがある場合には、ホッパー装置43が駆動してメダル払出口21からメダルが払い出され、あるいは、クレジットされる形態について説明したが、これに限られるものではない。
例えば、遊技者によって遊技に必要な遊技媒体が投入され、それに基づいて遊技が行われ、その遊技の結果に基づいて特典が付与(例えば、メダルが払い出される)形態全てについて、本発明を適用することができる。すなわち、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体が投入され(掛けられ)、遊技媒体が払い出される形態のみならず、主制御回路91(主制御基板41)自体が、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理し、メダルレスで遊技を可能とするものであってもよい。また、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理するのは、主制御回路91(主制御基板41)に装着され(接続され)、遊技媒体を管理する遊技媒体管理装置であってもよい。
この場合、遊技媒体管理装置は、ROM及びRWM(あるいは、RAM)を有して、遊技機に設けられる装置であって、図示しない外部の遊技媒体取扱装置と所定のインターフェイスを介して双方向通信可能に接続されるものであり、遊技媒体の貸出動作(すなわち、遊技者が遊技媒体の投入操作を行う上で、必要な遊技媒体を提供する動作)もしくは遊技媒体の払出に係る役に入賞(当該役が成立)した場合の、遊技媒体の払出動作(すなわち、遊技者に対して遊技媒体の払出を行う上で、必要な遊技媒体を獲得させる動作)、又は遊技の用に供する遊技媒体を電磁的に記録する動作を行い得るものとすればよい。また、遊技媒体管理装置は、これら実際の遊技媒体数の管理のみならず、例えば、その遊技媒体数の管理結果に基づいて、パチスロ機1の前面に、保有する遊技媒体数を表示する保有遊技媒体数表示装置(不図示)を設けることとし、この保有遊技媒体数表示装置に表示される遊技媒体数を管理するものであってもよい。すなわち、遊技媒体管理装置は、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し、表示することができるものとすればよい。
また、この場合、遊技媒体管理装置は、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を、外部の遊技媒体取扱装置に対して自由に送信させることできる性能を有し、また、遊技者が直接操作する場合のほか、記録された遊技媒体数を減ずることができない性能を有し、また、外部の遊技媒体取扱装置との間に外部接続端子板(不図示)が設けられる場合には、その外部接続端子板を介してでなければ、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を送信できない性能を有することが望ましい。
遊技機には上記の他、遊技者が操作可能な貸出操作手段、返却(精算)操作手段、外部接続端子板が設けられ、遊技媒体取扱装置には紙幣等の有価価値の投入口、記録媒体(例えばICカード)の挿入口、携帯端末から電子マネー等の入金を行うための非接触通信アンテナ等、その他貸出操作手段、返却操作手段等各種操作手段、遊技媒体取扱装置側外部接続端子板が設けられるようにしてもよい(いずれも不図示)。
その際の遊技の流れとしては、例えば、遊技者が遊技媒体取扱装置に対しいずれかの方法で有価価値を入金し、上記いずれかの貸出操作手段の操作に基づいて所定数の有価価値を減算し、遊技媒体取扱装置から遊技媒体管理装置に対し減算した有価価値に対応する遊技媒体を増加させる。そして遊技者は遊技を行い、さらに遊技媒体が必要な場合には上記操作を繰り返し行う。その後遊技の結果所定数の遊技媒体を獲得し、遊技を終了する際にはいずれかの返却操作手段を操作することにより遊技媒体管理装置から遊技媒体取扱装置に対し遊技媒体数を送信し、遊技媒体取扱装置はその遊技媒体数を記録した記録媒体を排出する。遊技媒体管理装置は遊技媒体数を送信したときに自身が記憶する遊技媒体数をクリアする。遊技者は排出された記録媒体を景品交換するために景品カウンター等に持っていくか、又は他の台で記録された遊技媒体に基づいて遊技を行うために遊技台を移動する。
なお、上記例では全遊技媒体を遊技媒体取扱装置に対して送信したが、遊技機又は遊技媒体取扱装置側で遊技者が所望する遊技媒体数のみを送信し、遊技者が所持する遊技媒体を分割して処理することとしてもよい。また、記録媒体を排出するだけに限らず、現金又は現金等価物を排出するようにしてもよいし、携帯端末等に記憶させるようにしもよい。また、遊技媒体取扱装置は遊技場の会員記録媒体を挿入可能とし、会員記録媒体に貯留して後日再遊技可能とするようにしてもよい。
また、遊技機又は遊技媒体取扱装置において、図示しない所定の操作手段を操作することにより遊技媒体取扱装置又は遊技媒体管理装置に対し遊技媒体又は有価価値のデータ通信をロックするロック操作を実行可能としてもよい。その際にはワンタイムパスワード等遊技者にしか知りえない情報を設定することや遊技機又は遊技媒体取扱装置に設けられた撮像手段により遊技者を記憶するようにしてもよい。
なお、この遊技媒体管理装置は、上述のように、メダルレスでのみ遊技を可能とするものであってもよいし、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体が投入され(掛けられ)、遊技媒体が払い出される形態、及びメダルレスで遊技を可能とする形態、双方の形態で遊技を可能とするものであってもよい。この場合には、遊技媒体管理装置が、メダルの通過を検知するセレクタ(図示せず)やホッパー装置43を直接的に制御する方式を採用することもできるし、これらが主制御回路91(主制御基板41)によって制御され、その制御結果が送信されること基づいて、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し、表示する制御を行い得る制御を可能とする方式を採用することもできる。
また、上記では、遊技媒体管理装置を、パチスロ機1に適用する場合について説明しているが、上述した遊技球を用いるスロットマシンや封入式遊技機においても同様に遊技媒体管理装置を設け、遊技者の遊技媒体が管理されるようにすることもできる。
このように、上述した遊技媒体管理装置を設けることにより、遊技媒体が物理的に遊技に供される場合と比べて、遊技機内部のセレクタ(図示せず)やホッパー装置43等を減らすことができ、遊技機の原価及び製造コストを削減できるのみならず、遊技者が直接遊技媒体に接触しないようにすることもでき、遊技環境が改善し、騒音も減らすことができるとともに、装置を減らしたことにより遊技機の消費電力を減らすことにもなる。また、遊技媒体や遊技媒体の投入口や払出口を介した不正行為を防止することができる。すなわち、遊技機をとりまく種々の環境を改善することができる遊技機を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態における構成及びその構成によって奏し得る作用効果について付記する。
[付記1]
[背景技術]
従来、パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機が知られている。パチスロ機においては、メダルやコイン等の遊技媒体が投入され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じてメダルやコインが払い出される。パチンコ遊技機においては、遊技者が発射装置により遊技媒体である遊技球を遊技領域に発射し、遊技領域に設けられた入賞口等に遊技球が入賞すると、所定の数の遊技球が払い出される。遊技者は、所持する遊技媒体を増やすことを目的として遊技を継続して行う。
パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機においては、遊技者が対向する遊技機本体の前面側の周囲に発光装置を配置し、発光態様を変化させることによって遊技の雰囲気を盛り上げるようにするものがある。また、従来、発光装置に装飾物を設け、この装飾物を発光させるものがある。
例えば、特許文献1に記載された技術によれば、模様やキャラクタの絵柄が印刷されたフィルムと、フィルムの印刷面側に形成された樹脂層と、発光部とを有し、樹脂層は光を拡散する拡散材を含む樹脂によって形成され、フィルム及び樹脂層を立体的な装飾形状に形成し、発光部によって模様やキャラクタの絵柄を発光させるという技術について記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2015−120022号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、立体装飾物の内部に立体構造物が配置されていれば、発光部を発光させた場合に、突起物によって影が形成されるおそれがあり、その影が遊技者に視認された場合には、キャラクタによっては不自然さを感じさせるおそれがある。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、発光部を発光させた際に立体構造物によって形成される影を低減することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するため、本発明の遊技機は、
前面が遊技者に視認可能に、遊技機本体に固定される第1の部材(例えば、上カバー410)と、
透光性を有する有色の材質で構成され、前記第1の部材の前面に遊技者に視認可能に取り付けられる第2の部材(例えば、中央装飾体414)と、
前記第1の部材の内部でかつ前記第2の部材の後方に配置され、前記第2の部材に対して光を照射する複数の発光部(例えば、LED素子420)と、
当該複数の発光部の前方でかつ前記第2の部材の後方に配置される立体構造物と、
を備え、
前記複数の発光部において、前記立体構造物に対して前記発光部の数が多い一方側における前記発光部(例えば、LED素子群420C)の発光量を、前記発光部の数が少ない他方側における前記発光部の発光量よりも低くすることを特徴とする。
また、前述した遊技機において、前記立体構造物は、
前記複数の発光部における特定の発光部からの光を導光する導光面を有し、前記第2の部材の特定部位に光を出射させる導光部(例えば、左導光部408L、右導光部408R)と、
遮光性を有する材質で構成され、前記導光部の側部を覆い、前記第2の部材の特定部位側に延伸する筒状の延伸部(例えば、延伸部442)と、を備えることを特徴とする。
このような構成を備えることにより、発光部の数が多い一方側における発光により、立体構造物(例えば、延伸部442)の影ができやすくなるが、発光部の数が多い一方側における発光部の発光量を、発光部の数が少ない他方側における発光部の発光量よりも低くすることにより、立体構造物の影を目立たなくすることが可能になる。これにより、発光部を発光させた際に立体構造物によって形成される影を低減することが可能になる。
[発明の効果]
本発明によれば、発光部を発光させた際に立体構造物によって形成される影を低減することが可能になる。
[付記2]
[背景技術]
従来、パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機が知られている。パチスロ機においては、メダルやコイン等の遊技媒体が投入され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じてメダルやコインが払い出される。パチンコ遊技機においては、遊技者が発射装置により遊技媒体である遊技球を遊技領域に発射し、遊技領域に設けられた入賞口等に遊技球が入賞すると、所定の数の遊技球が払い出される。遊技者は、所持する遊技媒体を増やすことを目的として遊技を継続して行う。
パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機においては、遊技者が対向する遊技機本体の前面側の周囲に発光装置を配置し、発光態様を変化させることによって遊技の雰囲気を盛り上げるようにするものがある。また、従来、発光装置に立体装飾物を設け、この立体装飾物を発光させるものがある。
例えば、特許文献1に記載された技術によれば、模様やキャラクタの絵柄が印刷されたフィルムと、フィルムの印刷面側に形成された樹脂層と、発光部とを有し、樹脂層は光を拡散する拡散材を含む樹脂によって形成され、フィルム及び樹脂層を立体的な装飾形状に形成し、発光部によって模様やキャラクタの絵柄を発光させるという技術について記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2015−120022号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
ところで、発光する装飾物の内部に光を遮断するための突起物が配置されていれば、その突起物によって光が遮られるが、その際、明るい領域と暗い領域との境界がはっきりしてしまう。この明るい領域と暗い領域との境界がはっきりしていることが、キャラクタによってはかえって不自然さを感じさせるおそれがある。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、発光する装飾物において明るい領域と暗い領域との境界がはっきりしていることによる不自然さを低減することを可能にする遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するため、本発明の遊技機は、
遊技機本体の前方側に延出し、遊技者に視認可能な第1の部材(例えば、上カバー410)と、
透光性を有する有色の材質で構成され、前記第1の部材の前面に遊技者に視認可能に取り付けられる第2の部材(例えば、中央装飾体414)と、
前記第1の部材の内部でかつ前記第2の部材の後方に配置され、前記第2の部材に対して光を照射する複数の発光部(例えば、LED素子420)と、
を備え、
前記第2の部材は、前記第1の部材に対向する部位における、前記発光部が配置された領域の側方に複数の遮光部材(例えば、リブ部444a、444b)を有し、
当該複数の遮光部材は、前記発光部から離れるごとに遮光領域が段階的に大きくなるように所定方向に配列されることを特徴とする。
このような構成を備えることにより、第2の部材の複数の遮光部材が、発光部から離れるごとに遮光領域が段階的に大きくなるため、発光部から遠くなるほど減光されるようになり、その結果、明暗の境界がはっきりするのではなく、段階的に暗くすることが可能になる。これにより、発光する装飾物において明るい領域と暗い領域との境界がはっきりしていることによる不自然さを低減することが可能になる。
[発明の効果]
本発明によれば、発光する装飾物において明るい領域と暗い領域との境界がはっきりしていることによる不自然さを低減することを可能にする遊技機を提供することが可能になる。
[付記3]
[背景技術]
従来、パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機が知られている。パチスロ機においては、メダルやコイン等の遊技媒体が投入され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じてメダルやコインが払い出される。パチンコ遊技機においては、遊技者が発射装置により遊技媒体である遊技球を遊技領域に発射し、遊技領域に設けられた入賞口等に遊技球が入賞すると、所定の数の遊技球が払い出される。遊技者は、所持する遊技媒体を増やすことを目的として遊技を継続して行う。
パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機においては、遊技者が対向する遊技機本体の前面側の周囲に発光装置を配置し、発光態様を変化させることによって遊技の雰囲気を盛り上げるようにするものがある。また、従来、発光装置に立体装飾物を設け、この立体装飾物を発光させるものがある。
例えば、特許文献1に記載された技術によれば、模様やキャラクタの絵柄が印刷されたフィルムと、フィルムの印刷面側に形成された樹脂層と、発光部とを有し、樹脂層は光を拡散する拡散材を含む樹脂によって形成され、フィルム及び樹脂層を立体的な装飾形状に形成し、発光部によって模様やキャラクタの絵柄を発光させるという技術について記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2015−120022号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、立体装飾物の内部に導光部材を配置して立体構造物の特定部位を発光させる場合、導光部材の先端面から漏れる光によって特定部位の周辺領域が発光してしまい、キャラクタによっては不自然さを感じさせるおそれがある。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、発光する装飾物における特定部位を発光させる場合に、特定部位の周辺の発光を抑えることを可能にする遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するため、本発明の遊技機は、
前面が遊技者に視認可能に、遊技機本体に固定される第1の部材(例えば、上カバー410)と、
透光性を有する有色の材質で構成され、前記第1の部材の前面に遊技者に視認可能に取り付けられる第2の部材(例えば、中央装飾体414)と、
前記第1の部材の内部でかつ前記第2の部材の後方に配置され、前記第2の部材に対して光を照射する複数の発光部(例えば、LED素子420)と、
遮光性を有する材質で構成され、前記第2の部材の特定部位側に延伸して前記複数の発光部における特定の発光部からの光を導く、筒状の延伸部(例えば、延伸部442)と、
を備え、
前記第2の部材は、前記特定部位に、前記延伸部の先端部を嵌合する嵌合部(円筒部460b)を有することを特徴とする。
また、本発明は、前記遊技機において、前記延伸部に挿入され、前記特定の発光部からの光を導光する導光面を有し、前記第2の部材の特定部位に光を出射させる導光部(例えば、左導光部408L、右導光部408R)を備えることを特徴とする。
このような構成を備えることにより、嵌合部と延伸部の先端部とが嵌合することにより、延伸部内の導光部から出射された光が嵌合部によって減光されるため、特定部位の外側に光が大きく広がることを防ぐことが可能になる。このように、発光する装飾物における特定部位を発光させる場合に、特定部位の周辺の発光を抑えることが可能になる。また、嵌合部内でも光が反射するため、特定部位を光らせるために十分な光を確保することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、発光する装飾物における特定部位を発光させる場合に、特定部位の周辺の発光を抑えることを可能にする遊技機を提供することができる。
[付記4]
[背景技術]
従来、パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機が知られている。パチスロ機においては、メダルやコイン等の遊技媒体が投入され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じてメダルやコインが払い出される。パチンコ遊技機においては、遊技者が発射装置により遊技媒体である遊技球を遊技領域に発射し、遊技領域に設けられた入賞口等に遊技球が入賞すると、所定の数の遊技球が払い出される。遊技者は、所持する遊技媒体を増やすことを目的として遊技を継続して行う。
パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機においては、遊技者が対向する遊技機本体の前面側の周囲に発光装置を配置し、発光態様を変化させることによって遊技の雰囲気を盛り上げるようにするものがある。また、従来、発光装置に立体装飾物を設け、この立体装飾物を発光させるものがある。
例えば、特許文献1に記載された技術によれば、模様やキャラクタの絵柄が印刷されたフィルムと、フィルムの印刷面側に形成された樹脂層と、発光部とを有し、樹脂層は光を拡散する拡散材を含む樹脂によって形成され、フィルム及び樹脂層を立体的な装飾形状に形成し、発光部によって模様やキャラクタの絵柄を発光させるという技術について記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2015−120022号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
ところで、立体装飾物の特定部位を目立たせるように発光させるために、立体装飾物の内部に導光部材を配置して、導光部材の発光面を立体装飾物の特定部位を近づけることが行われている。この場合、発光面からの発光量を確保するために、導光部材は導光面に対向する発光体からの光を発光面に効率よく導くものであることが望まれる。しかし、その一方で、発光面からの発光量が大きい場合には特定部位の周囲に光が漏れて、特定部位の周辺領域が発光してしまい、キャラクタによっては不自然さを感じさせるおそれがある。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、発光する装飾物における特定部位を発光させる場合に、特定部位における発光態様を良好なものにすることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するため、本発明の遊技機は、
前面が遊技者に視認可能に、遊技機本体に固定される第1の部材(例えば、上カバー410)と、
透光性を有する有色の材質で構成され、前記第1の部材の前面に遊技者に視認可能に取り付けられる第2の部材(例えば、中央装飾体414)と、
前記第1の部材の内部でかつ前記第2の部材の後方に配置され、前記第2の部材に対して光を照射する複数の発光部(例えば、LED素子420)と、
当該複数の発光部における特定の発光部からの光を導光する導光面を有し、前記第2の部材の特定部位に光を出射させる導光部(例えば、左導光部408L、右導光部408R)と、
遮光性を有する材質で構成され、前記導光部の側部を覆い、前記第2の部材の特定部位側に延伸する筒状の延伸部(例えば、延伸部442)と、
を備え、
前記導光部は、略錐体形状(例えば、円錐部430)からなり、前記特定の発光部に対向する導光面と、錐体形状の先端部に形成され、光を出射させる発光面と、前記導光面の中央部から前記発光面側に向かって延びる孔部(例えば、凹部434)を有し、
前記特定の発光部は、複数の前記発光部(例えば、LED素子群420A、420B)からなり、前記導光面に対向するように環状に配置され、
前記延伸部は、前記導光部よりも長く形成され、前記延伸部の先端部を前記第2の部材の特定部位に当接又は近接させた場合に、前記特定部位と前記発光面とが所定の距離だけ離間することを特徴とする。
このような構成を備えることにより、導光面の中央部に孔部を設けることにより、導光部内における乱反射が低減され、環状の導光面に対向する複数の発光部からの光を発光面側に効率よく導くことが可能になる。また、第2の部材の特定部位と発光面との間が離間していることにより、発光部の粒感を無くすこと、また、発光面が光りすぎて特定部位の周囲に光が漏れることが低減される。これにより、第2の部材の特定部位における発光態様を良好なものにすることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、発光する装飾物における特定部位を発光させる場合に、特定部位における発光態様を良好なものにすることが可能な遊技機を提供することが可能になる。
[付記5]
[背景技術]
従来、パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機が知られている。パチスロ機においては、メダルやコイン等の遊技媒体が投入され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じてメダルやコインが払い出される。パチンコ遊技機においては、遊技者が発射装置により遊技媒体である遊技球を遊技領域に発射し、遊技領域に設けられた入賞口等に遊技球が入賞すると、所定の数の遊技球が払い出される。遊技者は、所持する遊技媒体を増やすことを目的として遊技を継続して行う。
パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機においては、遊技者が対向する遊技機本体の前面側の周囲に発光装置を配置し、発光態様を変化させることによって遊技の雰囲気を盛り上げるようにするものがある。また、従来、発光装置に立体装飾物を設け、この立体装飾物を発光させるものがある。
例えば、特許文献1に記載された技術によれば、模様やキャラクタの絵柄が印刷されたフィルムと、フィルムの印刷面側に形成された樹脂層と、発光部とを有し、樹脂層は光を拡散する拡散材を含む樹脂によって形成され、フィルム及び樹脂層を立体的な装飾形状に形成し、発光部によって模様やキャラクタの絵柄を発光させるという技術について記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2015−120022号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
ところで、立体装飾物の特定部位を目立たせるように発光させるために、立体装飾物の内部に導光部材を配置して、導光部材の発光面を立体構造物の特定部位を近づけることが行われている。しかし、立体装飾物の特定部位が湾曲している場合には、立体装飾物における導光部材による発光領域と、特定部位の範囲が一致しないことがあるため、キャラクタによっては不自然さを感じさせるおそれがある。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、発光する装飾物における特定部位を発光させる場合に、特定部位における発光態様を良好なものにすることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するため、本発明の遊技機は、
前面が遊技者に視認可能に、遊技機本体に固定される第1の部材(例えば、上カバー410)と、
透光性を有する有色の材質で構成され、前記第1の部材の前面に遊技者に視認可能に取り付けられる第2の部材(例えば、中央装飾体414)と、
前記第1の部材の内部でかつ前記第2の部材の後方に配置され、前記第2の部材に対して光を照射する複数の発光部(例えば、LED素子420)と、
当該複数の発光部における特定の発光部と前記第2の部材との間に配置され、前記特定の発光部からの光を導光して、前記第2の部材の特定部位に光を出射させる導光部(例えば、左導光部408L、右導光部408R)と、
を備え、
前記導光部は、前記特定の発光部に対向する導光面と、光を出射させる発光面とを有し、
前記特定の発光部は、複数の前記発光部からなり、前記導光面に対向するように均等に配置されることを特徴とする。
このような構成を備えることにより、複数の発光部からの光が導光面に入射され、集約されて発光面から出射されるために、第2の部材の特定部位を光らせる光量を確保することができる。これにより、第2の部材の特定部位における発光態様を良好なものにすることができる。
また、本発明は、前記遊技機において、前記第2の部材の特定部位は、湾曲面であり、
前記発光面の形状は、前記特定部位を前記発光面からの光の出射方向に沿って視認した形状をなしていることを特徴とする。
このような構成を備えることにより、導光部材の先端面の形状は立体構造の湾曲面に設けられた照射対象範囲の形状に合わせた形状をなしているため、湾曲面にある特定部位の範囲に光を照射することが可能になる。これにより、第2の部材の特定部位における発光態様を良好なものにすることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、発光する装飾物における特定部位を発光させる場合に、特定部位における発光態様を良好なものにすることが可能な遊技機を提供することが可能になる。
[付記6]
[背景技術]
従来、パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機が知られている。パチスロ機においては、メダルやコイン等の遊技媒体が投入され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じてメダルやコインが払い出される。パチンコ遊技機においては、遊技者が発射装置により遊技媒体である遊技球を遊技領域に発射し、遊技領域に設けられた入賞口等に遊技球が入賞すると、所定の数の遊技球が払い出される。遊技者は、所持する遊技媒体を増やすことを目的として遊技を継続して行う。
パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機においては、遊技者が対向する遊技機本体の前面側の周囲に発光装置を配置し、発光態様を変化させることによって遊技の雰囲気を盛り上げるようにするものがある。また、従来、発光装置に立体装飾物を設け、この立体装飾物を発光させるものがある。
例えば、特許文献1に記載された技術によれば、模様やキャラクタの絵柄が印刷されたフィルムと、フィルムの印刷面側に形成された樹脂層と、発光部とを有し、樹脂層は光を拡散する拡散材を含む樹脂によって形成され、フィルム及び樹脂層を立体的な装飾形状に形成し、発光部によって模様やキャラクタの絵柄を発光させるという技術について記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2015−120022号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
ところで、発光装置本体内の発光体や各種の光学部品は、立体装飾物の内側において規定の位置に配置する必要があるため、立体装飾物も発光装置本体からずれたり外れたりしないように構成する必要がある。このため、ネジ止めによる固定以外に、発光装置本体と立体装飾物とを組み合わせた状態における立体装飾物の発光装置本体とを結合する強度が求められる。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、発光する装飾物が組合せ対象物から外れないように両者の結合強度を向上させることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するため、本発明の遊技機は、
前面が遊技者に視認可能に、遊技機本体に固定される第1の部材(例えば、上カバー410)と、
透光性を有する有色の材質で構成され、前記第1の部材の前面に遊技者に視認可能に取り付けられる第2の部材(例えば、中央装飾体414)と、
前記第1の部材の内部でかつ前記第2の部材の後方に配置され、前記第2の部材に対して光を照射する複数の発光部(例えば、LED素子420)と、
を備え、
前記第2の部材における前記第1の部材に対向する面に凹部(例えば、凹部464a)が形成され、
当該凹部に複数のリブ(例えば、リブ464c)が形成され、
前記第1の部材は、前記凹部の少なくとも一部に嵌合する凸部(例えば、膨出部450d)を有し、
当該凸部に、前記リブが挿通される凹状の挿通部(例えば、第1凹部450e、第2凹部450f)が形成され、
前記凹部に前記凸部を嵌合させた場合に、前記リブが前記挿通部に挿通されることを特徴とする。
このような構成を備えることにより、第1の部材と第2の部材と組み合わせた場合に、凸部と凹部とが嵌合するとともに、リブが挿通部に挿通されるため、第1の部材に対して第2の部材を仮固定することが可能になり、例えば、ねじ止による第1の部材に対する第2の部材の固定を容易に行うことが可能になる。これにより、第1の部材と第2の部材との結合強度を向上させ、第2の部材が第1の部材から容易に外れないようにすることが可能になる。
[発明の効果]
本発明によれば、発光する装飾物が組合せ対象物から外れないように両者の結合強度を向上させることが可能な遊技機を提供することが可能になる。
[付記7]
[背景技術]
従来、パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機が知られている。パチスロ機においては、メダルやコイン等の遊技媒体が投入され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じてメダルやコインが払い出される。パチンコ遊技機においては、遊技者が発射装置により遊技媒体である遊技球を遊技領域に発射し、遊技領域に設けられた入賞口等に遊技球が入賞すると、所定の数の遊技球が払い出される。遊技者は、所持する遊技媒体を増やすことを目的として遊技を継続して行う。
パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機においては、遊技者が対向する遊技機本体の前面側の周囲に発光装置を配置し、発光態様を変化させることによって遊技の雰囲気を盛り上げるようにするものがある。また、従来、発光装置に立体装飾物を設け、この立体装飾物を発光させるものがある。
例えば、特許文献1に記載された技術によれば、模様やキャラクタの絵柄が印刷されたフィルムと、フィルムの印刷面側に形成された樹脂層と、発光部とを有し、樹脂層は光を拡散する拡散材を含む樹脂によって形成され、フィルム及び樹脂層を立体的な装飾形状に形成し、発光部によって模様やキャラクタの絵柄を発光させるという技術について記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2015−120022号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
発光装置からは、LED基板と本体側の電源基板や制御基板とを接続するためのハーネスが延びている。また、遊技機内には、アース用や補強用の板金が配置されており、ハーネスがこの板金を跨ぐ場合がある。ところで、パチスロ遊技中においては、遊技者のレバー操作、押しボタンの操作、メダル投入操作、更には、ホール係員による扉の開閉操作等が行われ、このような操作が行われる毎に、パチスロ遊技機が微振動する。ここで、パチスロ遊技機内において、ハーネスのような配線部材と板金とが接触している箇所があれば、微振動する毎にその接触箇所において互いに擦れ合うことにより、配線部材を損傷させ、最悪の場合、断線するおそれがある。この場合、ハーネスを板金から予め離しておくことが考えられるが、ハーネスを板金から離すために新たな部材を設けることは、コストの増大及び作業工程の増加を招くおそれがある。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、ハーネスのような配線部材と板金とが直接的に接触しないようにすることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するため、本発明の遊技機は、
板金(例えば、アース金具416)と、
当該板金を載置する載置部(例えば、ベース板402の凹部402d)と、
当該載置部に設けられ、前記板金を係止する係止部(例えば、係止部402e)と、
を備え、
前記係止部は、遊技機が有する各種の電気機器から延びる配線部材(例えば、ハーネス)が前記板金に接触することを規制することを特徴とする。
このような構成を備えることにより、板金を係止する係止部によって、配線部材が板金に直接当接することが規制されるため、ハーネスのような配線部材と板金とが直接的に接触しないようにすることができる。これにより、遊技者による遊技機の操作によって生じる振動によって配線部材が微動した場合に、配線部材が板金に繰り返し接触して損傷することが防止できる。
[発明の効果]
本発明によれば、ハーネスのような配線部材と板金とが直接的に接触しないようにすることが可能な遊技機を提供することが可能になる。
[付記8]
[背景技術]
従来、パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機が知られている。パチスロ機においては、メダルやコイン等の遊技媒体が投入され、スタートレバーが操作(以下、「開始操作」という。)されると、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールの回転が開始し、ストップボタンが操作されると、複数のリールの回転が停止し、その結果表示された図柄の組合せに応じてメダルやコインが払い出される。パチンコ遊技機においては、遊技者が発射装置により遊技媒体である遊技球を遊技領域に発射し、遊技領域に設けられた入賞口等に遊技球が入賞すると、所定の数の遊技球が払い出される。遊技者は、所持する遊技媒体を増やすことを目的として遊技を継続して行う。
パチンコ機、パチスロ機と称される遊技機においては、遊技者が対向する遊技機本体の前面側の周囲に発光装置を配置し、発光態様を変化させることによって遊技の雰囲気を盛り上げるようにするものがある。また、従来、発光装置に立体装飾物を設け、この立体装飾物を発光させるものがある。
例えば、特許文献1に記載された技術によれば、模様やキャラクタの絵柄が印刷されたフィルムと、フィルムの印刷面側に形成された樹脂層と、発光部とを有し、樹脂層は光を拡散する拡散材を含む樹脂によって形成され、フィルム及び樹脂層を立体的な装飾形状に形成し、発光部によって模様やキャラクタの絵柄を発光させるという技術について記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2015−120022号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、立体装飾物の内部に立体構造物が配置されていれば、その立体構造物によって影が形成されるおそれがあり、その影が遊技者に視認された場合には、キャラクタによっては不自然さを感じさせるおそれがある。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、発光する装飾物の発光態様を良好なものにすることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するため、本発明の遊技機は、
前面が遊技者に視認可能に、遊技機本体に固定される第1の部材(例えば、上カバー410)と、
透光性を有する有色の材質で構成され、前記第1の部材の前面に遊技者に視認可能に取り付けられる第2の部材(例えば、中央装飾体414)と、
前記第1の部材の内部でかつ前記第2の部材の後方に配置され、前記第2の部材に対して光を照射する複数の発光部(例えば、LED素子420)と、
当該複数の発光部における特定の発光部と前記第2の部材との間に配置され、前記特定の発光部からの光を導光して、前記第2の部材の特定部位に光を出射させる導光部(例えば、左導光部408L、右導光部408R)と、
前記複数の発光部の前方に配置され、前記複数の発光部の対向部位に孔部(例えば、孔部440a)が形成されており、遮光性を有する材質で構成され、光を反射する機能を有する反射部(例えば、反射台412)と、
を備え、
前記反射部は、前記導光部の側部を覆い、前記第2の部材の特定部位側に延伸する筒状の延伸部(例えば、延伸部442)を有し、
前記反射部の表面はグレー色に配色されていることを特徴とする。
このような構成を備えることにより、反射部の表面がグレー色に配色することにより、延伸部の影が目立たない程度に、乱反射により輝度を高くすることが可能になる。これにより、第2の部材の発光態様を良好なものにすることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、発光する装飾物の発光態様を良好なものにすることが可能な遊技機を提供することが可能になる。