JP2019021556A - 電力ケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁特性に優れる上に、製造性にも優れる電力ケーブルを提供する。【解決手段】導体と、前記導体の外周に設けられる絶縁層とを備え、前記導体は、銅又は銅合金からなる複数の素線が撚り合わせられ、更に圧縮成形されてなる圧縮撚線であり、前記絶縁層は、酸化防止剤を含有する架橋ポリオレフィンからなり、前記圧縮撚線に接して設けられる電力ケーブル。【選択図】図1

Description

本発明は、電力ケーブルに関する。
従来、電力ケーブルとして、中心から順に、導体、内部半導電層、絶縁層、外部半導電層を備えるものが知られている(例、特許文献1の図3)。このような電力ケーブルとして、架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CVケーブル)が代表的である。
特開平10−334748号公報
上述の内部半導電層、絶縁層、外部半導電層を備える電力ケーブル(以下、従来ケーブルと呼ぶことがある)と同等程度又はそれ以上の絶縁特性を有しつつ、より製造し易い電力ケーブルが望まれる。
特に、送電電圧が600V超、更に3500V以上と高い電力ケーブルは、使用電圧が数百V以下である電線に比較して、部分放電や絶縁破壊が生じ易い使用状態となり易い。このような場合でも、使用初期から長期に亘り、部分放電や絶縁破壊が発生し難い上に、製造性にも優れる電力ケーブルが望まれる。
そこで、絶縁特性に優れる上に、製造性にも優れる電力ケーブルを提供することを目的の一つとする。
本開示の電力ケーブルは、
導体と、前記導体の外周に設けられる絶縁層とを備え、
前記導体は、銅又は銅合金からなる複数の素線が撚り合わせられ、更に圧縮成形されてなる圧縮撚線であり、
前記絶縁層は、酸化防止剤を含有する架橋ポリオレフィンからなり、前記圧縮撚線に接して設けられる。
上記の本開示の電力ケーブルは、絶縁特性に優れる上に、製造性にも優れる。
実施形態の電力ケーブルを示す模式断面図である。 電力ケーブルの横断面において、導体の包絡円の面積に対する導体の輪郭内の面積が占める割合を測定する方法を説明する説明図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係る電力ケーブルは、
導体と、前記導体の外周に設けられる絶縁層とを備え、
前記導体は、銅又は銅合金からなる複数の素線が撚り合わせられ、更に圧縮成形されてなる圧縮撚線であり、
前記絶縁層は、酸化防止剤を含有する架橋ポリオレフィンからなり、前記圧縮撚線に接して設けられる。
上記の電力ケーブルは、導体に接して絶縁層を備えており、上述の従来ケーブルに比較して内部半導電層を備えていない。このような上記の電力ケーブルは、導体と絶縁層とが直接接触するものの、導体が圧縮撚線からなると共に、絶縁層が酸化防止剤を含有することで、以下に理由を説明するように、従来ケーブルと同等程度、又は同等以上の絶縁特性を有することができる。また、上記の電力ケーブルは、同じ導体断面積を有する導体を備える従来ケーブルに比較して、内部半導電層の省略によって絶縁層をより厚くすることができ、この点から絶縁性を高め易い。
導体が圧縮撚線からなる場合は、導体が圧縮されていない撚線(以下、非圧縮線と呼ぶことがある)からなる場合に比較して、撚線の輪郭をなす素線、即ち最外側に配置される素線(以下、外周素線と呼ぶことがある)が隣り合う別の外周素線との間に形成する隙間(撚り溝)が小さかったり、浅かったりし易い。そのため、上記の電力ケーブルでは、導体と絶縁層とが密着し易く、導体と絶縁層との界面に生じ得る微小な空隙が非圧縮線と比較して少ないと考えられる。ここで、上記界面に存在する空隙が局所的な電界集中箇所となって、部分放電や水トリーが発生する可能性がある。また、上記界面に存在する空隙内には、通常、空気や水などが存在する。これら空気や水などの介在成分と絶縁層の構成成分とが長期に亘り接触した状態に保持されることで、絶縁層が酸化劣化し易くなると考えられる。これに対し、上記界面に存在する空隙が少ないことで、局所的な電界集中箇所を低減でき、部分放電や水トリーなどに起因する絶縁破壊などを発生し難くできると考えられる。また、上記界面に存在する空隙が少ないことで、上記介在成分に起因する絶縁層の酸化劣化を低減し易いと考えられる。上記の電力ケーブルでは、絶縁層に酸化防止剤を含有することからも、絶縁層の酸化劣化を低減し易い。更に、絶縁層に酸化防止剤を含有することで、絶縁層をなす架橋ポリオレフィンが導体をなす銅や銅合金と接触することで酸化が促進されること(銅害)も抑制し易い。これらのことから、上記の電力ケーブルは、内部半導電層を備えていないものの、使用初期から長期に亘り、優れた絶縁特性を有することができると考えられる。
かつ、上記の電力ケーブルは、内部半導電層の省略により、製造工程数を少なくでき、製造性にも優れる。また、製造コストの低減も図ることができる。
(2)上記の電力ケーブルの一例として、
前記電力ケーブルの横断面において、前記圧縮撚線の包絡円と、前記圧縮撚線の輪郭とをとり、前記包絡円の面積に対する前記輪郭内の面積が占める割合が85%超である形態が挙げられる。上記輪郭内の面積は、圧縮撚線をなす複数の素線に囲まれてできる微小な隙間を含むものとする。
上記形態は、圧縮撚線の包絡円の面積に対する圧縮撚線の輪郭内の面積が占める割合(以下、導体占有割合と呼ぶことがある)が大きいことから、圧縮撚線の撚り溝の深さが浅く、円形により近い導体を備えるといえる。このような上記形態は、上述の導体と絶縁層との界面に存在する空隙がより少なく、上記空隙に起因する絶縁破壊や絶縁層の酸化劣化などをより発生し難くできて、絶縁特性に優れる。
(3)上記の電力ケーブルの一例として、
前記酸化防止剤は、フェノール系であり、
前記架橋ポリオレフィンは、前記酸化防止剤を0.05質量%以上0.5質量%以下含有する形態が挙げられる。
上記形態は、絶縁層をなす架橋ポリオレフィンが酸化防止剤を上述の特定の範囲で含むため、絶縁層の酸化劣化をより発生し難くできて、絶縁性能に優れる。
(4)上記の電力ケーブルの一例として、
部分放電試験において、10pCの放電発生電圧が15kV以上である形態が挙げられる。
上記形態は、内部半導電層を備えていなくても、10pCの放電発生電圧が15kV以上と高く、部分放電し難いため、絶縁性能に優れる。
(5)上記の電力ケーブルの一例として、
AC破壊試験において、破壊電圧が20kV/mm以上である形態が挙げられる。
上記形態は、内部半導電層を備えていなくても、破壊電圧が20kV/mm以上と高く、絶縁破壊し難いため、絶縁性能に優れる。
(6)上記の電力ケーブルの一例として、
浸水課電後のAC破壊試験において、破壊電圧が15kV/mm以上である形態が挙げられる。
上記形態は、内部半導電層を備えていなくても、浸水課電後の破壊電圧が15kV/mm以上と高く、長期に亘り、絶縁破壊し難いため、絶縁性能に優れる。
(7)上記の電力ケーブルの一例として、
送電電圧が6.6kV以上である形態が挙げられる。
上記形態は、内部半導電層を備えていないものの、上述のように絶縁特性に優れており、送電電圧が6.6kV以上である高圧ケーブルとして好適に利用できる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を具体的に説明する。図中の同一符号は、同一名称物を示す。
[実施形態]
(概略)
以下、図1,図2を適宜参照して、実施形態に係る電力ケーブルを説明する。
実施形態の電力ケーブル1は、導体2と、導体2の外周に設けられる絶縁層3とを備える。電力ケーブル1は、絶縁層3が架橋ポリオレフィンからなるゴム・プラスチック絶縁電力ケーブルである。代表的には、電力ケーブル1は、絶縁層3の外周に外部半導電層4を備え、更にその外周に遮蔽層、シース(図示せず)を備えており、CVケーブルに類する構成を備える。
実施形態の電力ケーブル1では、導体2は、銅又は銅合金からなる複数の素線20が撚り合わせられ、更に圧縮成形されてなる圧縮撚線であり、かつ、実施形態の電力ケーブル1では、絶縁層3は、酸化防止剤を含有する架橋ポリオレフィンからなり、導体2をなす圧縮撚線に接して設けられる。即ち、実施形態の電力ケーブル1は、上述の従来ケーブルに比較して内部半導電層を備えておらず、導体2の直上に絶縁層3を備える。
以下、構成要素ごとに詳細に説明する。
(電力ケーブル)
〈導体〉
実施形態の電力ケーブル1は、上述のように圧縮撚線からなる導体2を備える。圧縮撚線は、成形型を適宜選択することでその外形を変更できる。導体2を、図1に示すように横断面形状が円形状である円形圧縮撚線とすると、曲げなどが行い易い、素線20のうち、撚線の輪郭をなす外周素線間に設けられる隙間(撚り溝)を小さくし易い、横断面形状が六角形などの角張った形状である場合に比較して絶縁層3の厚さを均一的にし易く小径にし易い、製造過程で絶縁層3を押し出し易い、といった効果が期待できる。なお、ここでの横断面とは、電力ケーブル1の軸方向に直交する平面で切断した断面をいう。
図1では、7本の同心撚りの圧縮撚線を例示するが、素線20の撚り合せ本数、層数、素線20の断面積、撚り合せ方法などは、送電電圧に応じた所定の断面積を満たす範囲で適宜選択できる。例えば、送電電圧が6.6kVである電力ケーブル1では、導体2の公称断面積を14mm以上1200mm以下、導体2の外径を4.4mm以上41.7mm以下とすることが挙げられる。
各素線20は、銅(いわゆる純銅)又は銅合金(添加元素を含み、残部がCu及び不純物)からなるものとする。銅合金は、公知の組成を利用できる。銅又は銅合金からなる導体2は、例えばアルミニウムやアルミニウム合金に比較して導電率が高く、導体断面積を小さくし易いため、小径な導体2にし易い。
導体2をなす圧縮撚線は、上述の撚り溝が小さいことが好ましい。具体的には、電力ケーブル1の横断面において、図2に示すように導体2をなす圧縮撚線の包絡円25(図2では二点鎖線円で示す)と上記圧縮撚線の輪郭とをとる。この包絡円25の面積に対する上記圧縮撚線の輪郭内の面積が占める割合(導体占有割合)が85%超であることが挙げられる。ここでの圧縮撚線の輪郭内の面積には、複数の素線20〜20で囲まれてできる隙間22を含む。図2では、包絡円25において、圧縮撚線の輪郭内の面積を除く領域gを、ハッチングを付して示す。また、隙間22を、クロスハッチングを付して示す。導体占有割合が大きい導体2は、非圧縮線と比較して、凹凸がより小さい外形を有する圧縮撚線からなるといえる。凹凸が小さい外形を有することで、導体2と絶縁層3とが密着し易くなり、導体2と絶縁層3との界面に生じ得る微小な空隙が少ないと考えられる。そのため、上記空隙が局所的な電界集中箇所となったり、上記空隙に存在し得る空気や水分などの介在成分と絶縁層3とが長期に亘り接触したりすることを低減できる。これらのことから、絶縁層3の絶縁特性の劣化を抑制し易い。導体占有割合が大きいほど、上記空隙が少ないと期待されることから、導体占有割合を88%以上、更に90%以上、更には95%以上とすることができる。
上述の導体占有割合を大きくするには、例えば、圧縮成形時に圧縮度合いを大きくすることが挙げられる。更に、圧縮成形前の撚り合せに供する線材として、断面積がある程度大きな線材(ある程度太い線材)を利用すると、圧縮度合いを大きく確保し易い。
〈絶縁層〉
絶縁層3は、上述のように架橋ポリオレフィンからなるものとする。ポリオレフィンの具体例として、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などが挙げられる。代表的には、絶縁層3は、架橋ポリエチレンからなるものが挙げられる。
特に、実施形態の電力ケーブル1では、酸化防止剤を含む架橋ポリオレフィンからなる絶縁層3を備える。絶縁層3をなす架橋ポリオレフィンが酸化防止剤を含むため、導体2と絶縁層3とが直接接触するものの、絶縁層3の酸化劣化を効果的に防止できる。
酸化防止剤は、種々のものが利用できる。特にフェノール系の酸化防止剤であると、幅広い温度範囲で架橋ポリオレフィンの酸化防止効果が高い上に、銅害防止効果も期待できる。
酸化防止剤の含有量は、絶縁層3をなす構成成分全体(架橋ポリエチレンと酸化防止剤などとの合計量)を100質量%として、0.05質量%以上0.5質量%以下が挙げられる。酸化防止剤の含有量を0.05質量%以上とすると、上述のように絶縁層3の酸化や銅害を防止し易い。酸化防止剤の含有量が多いほど、絶縁層3の酸化や銅害を防止し易く、0.08質量%以上、更に0.1質量%以上、0.12質量%以上とすることができる。酸化防止剤の含有量を0.5質量%以下とすると、絶縁層の発泡や変色などといった不具合を低減できる。この効果を期待して、酸化防止剤の含有量を0.45質量%以下、更に0.4質量%以下、0.3質量%以下とすることができる。なお、絶縁層3をなす構成成分全体に対する酸化防止剤の含有量の測定には、例えば、ガスクロマトグラフィー分析など、各種の分析方法を利用できる。
絶縁層3の厚さは、導体断面積に応じて、所定の絶縁特性を満たすように適宜選択するとよい。実施形態の電力ケーブル1では、上述の従来ケーブルに対して、内部半導電層の厚さ分を絶縁層3の厚さに加えられる。このような絶縁層3の厚肉化によって、電力ケーブル1は絶縁性をより高め易い。例えば、送電電圧が6.6kVである電力ケーブル1では、絶縁層3の厚さを4.0mm以上6.0mm以下とすることが挙げられる。
〈その他の構成層〉
外部半導電層4や遮蔽層、シースなどは、公知の材料を利用できる。なお、外部半導電層4を省略することもできる。
〈絶縁特性〉
実施形態の電力ケーブル1は、内部半導電層を備えておらず、導体2と絶縁層3とが直接接触する構造であるものの、上述のように導体2を特定の形状とすると共に、絶縁層3を特定の組成物とすることで、上述の内部半導電層を備える従来ケーブルと同等程度、又はそれ以上の絶縁特性を有することができる。
例えば、実施形態の電力ケーブル1は、部分放電試験において、10pCの放電発生電圧が15kV以上であることが挙げられる。10pCの放電発生電圧が15kV以上であれば部分放電し難いといえる。このような電力ケーブル1は、導体2と絶縁層3との界面に、部分放電の起点となり得る空隙が少ないと考えられる。このことから、内部半導電層を備えておらず、導体2と絶縁層3とが接触する電力ケーブルに対して、「10pCの放電発生電圧が15kV以上」という指標は、導体2と絶縁層3との界面に部分放電の起点となり得る空隙が少ないことを間接的に示す指標の一つに利用できると考えられる。10pCの放電発生電圧が高いほど部分放電し難く、絶縁特性に優れることから、10pCの放電発生電圧は15.3kV以上、更に15.5kV以上が好ましい。部分放電試験、後述するAC破壊試験、浸水課電後のAC破壊試験の試験条件は、試験例1で詳細に説明する。
又は、実施形態の電力ケーブル1は、AC破壊試験において、破壊電圧が20kV/mm以上であることが挙げられる。上記破壊電圧が20kV/mm以上であれば絶縁破壊し難いといえる。このような電力ケーブル1は、絶縁層3に絶縁破壊の起点となり得る欠陥、例えば導体2と絶縁層3との界面に生じ得る微小な空隙が少ないと考えられる。このことから、内部半導電層を備えておらず、導体2と絶縁層3とが接触する電力ケーブルに対して、「破壊電圧が20kV/mm以上である」という指標は、導体2と絶縁層3との界面に上記空隙が少ないことを間接的に示す指標の一つに利用できると考えられる。上記破壊電圧が高いほど絶縁破壊し難く、絶縁特性に優れることから、上記破壊電圧は20.2kV/mm以上、更に20.5kV/mm以上が好ましい。
又は、実施形態の電力ケーブル1は、浸水課電後のAC破壊試験において、破壊電圧が15kV/mm以上であることが挙げられる。浸水課電後における上記破壊電圧が15kV/mm以上であれば、長期に亘り水分が接した状態となっても酸化劣化や水トリーなどが生じ難く、絶縁破壊し難いといえる。このような電力ケーブル1は、絶縁層3に水分が溜まり得る隙間、例えば導体2と絶縁層3との界面に生じ得る微小な空隙が少ないと考えられる。このことから、内部半導電層を備えておらず、導体2と絶縁層3とが接触する電力ケーブルに対して、「浸水課電後の破壊電圧が15kV/mm以上である」という指標は、導体2と絶縁層3との界面に上記空隙が少ないことを間接的に示す指標の一つに利用できると考えられる。上記破壊電圧が高いほど長期の使用でも絶縁破壊し難く、絶縁特性に優れることから、上記破壊電圧は16kV/mm以上、更に18kV/mm以上が好ましい。
実施形態の電力ケーブル1は、部分放電試験において、10pCの放電発生電圧が15kV以上であること、AC破壊試験において、破壊電圧が20kV/mm以上であること、及び浸水課電後のAC破壊電圧が15kV/mm以上であることの少なくとも一つを満たすことが好ましい。列挙した三つの事項のうち、少なくとも二つを満たすこと、更に三つ全てを満たすことがより好ましい。
上述の放電発生電圧、破壊電圧、浸水課電後の破壊電圧をより高めるには、上述の導体占有割合をより大きくすること、酸化防止剤の含有量を多くすることなどが挙げられる。
〈送電電圧〉
実施形態の電力ケーブル1は、送電電圧がより高い用途、特に送電電圧が600V超、更に3500V以上、特に6.6kV以上である用途に好適である。実施形態の電力ケーブル1は、送電電圧が6.6kV以上の用途であっても、上述のように導体2を特定の形状とすると共に、絶縁層3を特定の組成物とするため優れた絶縁特性を有する。
(電力ケーブルの製造方法)
実施形態の電力ケーブル1は、例えば、以下の工程を備える製造方法によって製造することができる。この電力ケーブルの製造方法は、
複数の線材を撚り合せた後、更に圧縮成形して、圧縮撚線を形成する工程と、
前記圧縮撚線の直上に溶融状態の絶縁材料を押し出して、押出層を形成する工程と、
前記押出層を架橋する工程とを備え、
前記絶縁材料は、酸化防止剤を含有するポリオレフィンからなり、
押出温度を200℃以上とする。
以下、工程ごとに詳細に説明する。
〈導体準備工程〉
この工程では、導体2とする圧縮撚線を形成する。圧縮撚線に供する線材は、銅又は銅合金からなり、所定の断面積や外径を有する線材、代表的には丸線を利用できる。上記線材は、公知の銅線、銅合金線の製造方法によって製造できる。上記線材として、比較的太めの線材を利用すると、圧縮度合いを高められ、上述の包絡円25における導体占有割合を高め易い。所定の撚り合せ本数の上記線材を同心撚りなどの適宜な撚り合せ方法によって撚り合わせる。撚り合せ後、所定の形状(好ましくは円形状)に圧縮成形して、導体2をなす圧縮撚線を形成する。圧縮成形は、上記導体占有割合が85%超となる範囲で圧縮度合いを調整して行うことが好ましい。
〈押出工程〉
この工程では、用意した圧縮撚線の外周に絶縁材料によって押出層を形成する。押出層をなす絶縁材料には、酸化防止剤を含むポリオレフィンを用いる。酸化防止剤の種類や含有量、ポリオレフィンの具体例などは上述の通りである。圧縮撚線の外周に上記絶縁材料を押し出す際、溶融状態にある上記絶縁材料の温度(押出温度)を200℃以上とする。押出温度を200℃以上と高めにすることで、溶融状態の上記絶縁材料を、導体2をなす圧縮撚線の外周に密着させ易く、導体2と絶縁層3との界面に生じ得る微小な空隙をより低減し易いと期待される。押出温度が高いほど、上記絶縁材料が流動性により優れて、上記空隙をより低減し易いと考えられる。ポリオレフィンの種類、酸化防止剤の種類や含有量、押出層の厚さなどにもよるが、押出温度を205℃以上、更に210℃以上にすることが挙げられる。押出温度を調整することに加えて、又は代えて、押出圧力を高めにすることでも、上記空隙を低減し易いと期待される。
外部半導電層4を備える場合、例えば、絶縁層3と同時に押し出すことが挙げられる。この場合、押出工程を1回にすることができ、製造性により優れる。絶縁層3と外部半導電層4との二層の同時押出であれば、内部半導電層を含む三層を同時押出する場合に比較して、高精度に成形し易いことからも、製造性に優れる。この点から、製造コストも低減できる。又は、外部半導電層4は、半導電テープを巻回して形成することが挙げられる。
〈架橋工程〉
この工程では、導体2をなす圧縮撚線の外周に設けた押出層を架橋して、架橋ポリオレフィンからなる絶縁層3を形成する。架橋条件は、ポリオレフィンの種類、酸化防止剤の種類や含有量、押出層の厚さなどに応じて、適宜選択できる。
〈その他の工程〉
絶縁層3の外周、又は外部半導電層4の外周に遮蔽層やシースなど(いずれも図示せず)を形成する。遮蔽層やシースの製造条件は、公知の条件を利用できる。
(主要な効果)
実施形態の電力ケーブル1は、導体2に接して絶縁層3を備えており、内部半導電層を備えていないものの、導体2が圧縮撚線からなり、かつ絶縁層3が酸化防止剤を含有するため、上述の内部半導電層を備える従来ケーブルと同等程度、又はそれ以上の絶縁特性を有する。この効果を以下の試験例1で具体的に説明する。
また、実施形態の電力ケーブル1は、内部半導電層の省略による製造工程数の低減によって製造性にも優れる。
[試験例1]
以下の電力ケーブルについて、絶縁特性を調べた。
この試験で用いた電力ケーブルはいずれも、送電電圧が6.6kVであり、導体断面積が60mmである単心のCVケーブル(6600V、CV、1X60SQ)相当とし、外部半導電層、遮蔽層、シースを備えるものとした。また、各電力ケーブルに備える導体は銅からなるものとし、絶縁層は同一の厚さとした。
〈試料No.1 内部半導電層なし、導体占有割合:大〉
試料No.1の電力ケーブルは、円形圧縮撚線からなる導体と、酸化防止剤を含む架橋ポリエチレンからなる絶縁層とを備え、上記導体に接して上記絶縁層が設けられたものである。
ここでは、1.0mmφ以上の線径を有する銅線を複数用意して撚り合せ、得られる電力ケーブル(円形圧縮撚線)の横断面において円形圧縮撚線の包絡円の面積に対する円形圧縮撚線の輪郭内の面積が占める割合、即ち導体占有割合が以下の値となるように圧縮度合いを調整して、円形圧縮撚線を作製した。導体占有割合は91%である。
また、ここでは、絶縁材料として、フェノール系の酸化防止剤を0.15質量%含有するポリエチレンを用意し、この絶縁材料を溶融状態として上記円形圧縮撚線の外周に押し出した後、架橋した。押出温度は、210℃とした。
〈試料No.100 内部半導電層なし、導体占有割合:小〉
試料No.100の電力ケーブルは、試料No.1に対して、上記導体占有割合を小さくした点を除いて、試料No.1と同様に作製した。試料No.100の電力ケーブルの導体占有割合は85%である。
〈試料No.200 内部半導電層有り〉
試料No.200の電力ケーブルは、内部半導電層を備える従来ケーブルであり、市販のものを用意した。
各試料の電力ケーブルについて、以下の試験を行った。
いずれの試験においても、各試料の電力ケーブルから適宜な長さのケーブル片をとり、ケーブル片の端末(切断端面)から部分放電などが発生しないように十分な処置を行ったものを試験片として用いた。
(1)部分放電試験(初期特性の評価)
用意した試験片を、室温(ここでは20℃程度)にて、線心外径の約10倍の円周に沿って180°屈曲させた状態で、試験片に備える導体と遮蔽層との間に、周波数が50Hz又は60Hzの正弦波に近い交流電圧を加え、部分放電の発生電圧を測定器で調べる。上記測定器には、10pC以下の放電電荷量を測定可能な精度を有するものを利用する。
(2) AC破壊試験(初期特性の評価)
用意した試験片を、上述の(1)部分放電試験と同様に、室温にて、線心外径の約10倍の円周に沿って180°屈曲させた状態で、導体と遮蔽層との間に周波数が50Hz又は60Hzのほぼ正弦波の波形を持つ交流電圧を印加する。交流電圧を徐々に増大させていき、絶縁破壊する電圧を調べる。
(3)浸水課電試験
この試験は、絶縁層の内外を浸水状態として、電圧を印加する。詳しくは、水路中に試験片を設置し、シースに穴をあけてシース内に浸水可能なようにし、かつケーブル両端から導体内に水を注入した状態で、印加電圧を12.7kV、周波数を50Hzとする課電(加速劣化条件での課電)を120日行った後、上述の(2)AC破壊試験と同様にして、AC破壊電圧(残存性能)を測定する。
試料No.1の電力ケーブルの試験結果は以下の通りである。
(1)部分放電試験において15kVで部分放電が発生せず、15.8kVで発生した。即ち、10pCの放電発生電圧が15kV以上であった。
(2)AC破壊試験において、初期のAC破壊電圧が21kV/mmであり、20kV/mm以上であった。
(3)浸水課電試験において、浸水課電試験後のAC破壊電圧が19.2kV/mmであり、15kV/mm以上であった。
試料No.100の電力ケーブルの試験結果は以下の通りである。
(1)部分放電試験において6.0kVで部分放電が発生し、10pCの放電発生電圧が15kV未満、更に10kV以下であった。
(2)AC破壊試験において、初期のAC破壊電圧が21kV/mmであった。
(3)浸水課電試験において、浸水課電試験後のAC破壊電圧が10.3kV/mmであり、15kV/mm未満、更に12kV以下であった。
試料No.200の電力ケーブルの試験結果は以下の通りである。
(1)部分放電試験において5.0kV〜12kVで部分放電が発生した。
(2)AC破壊試験において、初期のAC破壊電圧が26kV/mmであった。
(3)浸水課電試験において、浸水課電試験後のAC破壊電圧が13kV/mm〜31kV/mmであった。
なお、試料No.200については、複数のサンプルを測定しており、(1),(3)に示すように結果にばらつきがある。
試料No.1と試料No.200とを比較することで、試料No.1の電力ケーブルは、内部半導電層を備える従来ケーブルと同等程度以上の部分放電特性を有する、同等程度のAC破壊特性を有する、浸水課電試験後においても同等程度又は同等程度以上のAC破壊特性を有するといえ、絶縁特性に優れる。
試料No.1と試料No.100とを比較すると、内部半導電層を省略する場合には、導体占有割合をある程度高めると(この試験では85%超)、10pCの放電発生電圧や、浸水課電試験後のAC破壊電圧を高め易いといえる。また、試料No.200に示すように内部半導電層を備えていても10pCの放電発生電圧が15kV未満になったり、浸水課電試験後のAC破壊電圧にばらつきがあり、15kV/mm未満となったりする場合がある。これに対し、試料No.1の電力ケーブルが上述のように絶縁特性に優れた理由の一つとして、導体占有割合をある程度高めると共に、押出条件を調整することで、導体と絶縁層との界面に生じ得る微小な空隙を十分に低減できたため、と考えられる。
以上の試験結果から、導体を圧縮撚線からなるものとし、絶縁層を、酸化防止剤を含有する架橋ポリオレフィンからなるものとすることで、内部半導電層を備えていなくても、内部半導電層を備える従来ケーブルと同等程度、又はそれ以上の絶縁特性を有することが示された。特に、上述の導体占有割合を85%以上、更に90%以上としたり、酸化防止剤の含有量を0.05質量%以上0.5質量%以下としたりすると、絶縁特性に優れると考えられる。
本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 電力ケーブル
2 導体
20 素線
22 複数の素線で囲まれてできる隙間
25 包絡円
3 絶縁層
4 外部半導電層
g 包絡円における圧縮撚線の輪郭内の面積を除く領域

Claims (7)

  1. 導体と、前記導体の外周に設けられる絶縁層とを備え、
    前記導体は、銅又は銅合金からなる複数の素線が撚り合わせられ、更に圧縮成形されてなる圧縮撚線であり、
    前記絶縁層は、酸化防止剤を含有する架橋ポリオレフィンからなり、前記圧縮撚線に接して設けられる電力ケーブル。
  2. 前記電力ケーブルの横断面において、前記圧縮撚線の包絡円と、前記圧縮撚線の輪郭とをとり、前記包絡円の面積に対する前記輪郭内の面積が占める割合が85%超である請求項1に記載の電力ケーブル。
  3. 前記酸化防止剤は、フェノール系であり、
    前記架橋ポリオレフィンは、前記酸化防止剤を0.05質量%以上0.5質量%以下含有する請求項1又は請求項2に記載の電力ケーブル。
  4. 部分放電試験において、10pCの放電発生電圧が15kV以上である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力ケーブル。
  5. AC破壊試験において、破壊電圧が20kV/mm以上である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電力ケーブル。
  6. 浸水課電後のAC破壊試験において、破壊電圧が15kV/mm以上である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電力ケーブル。
  7. 送電電圧が6.6kV以上である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電力ケーブル。
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