JP2019020962A - 移動体の移動を制御するシステムおよび方法 - Google Patents

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泰隆 倉本
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Abstract

【課題】 移動体を所与の移動経路に沿って移動させつつ、ユーザが思い通りに移動を制御することを容易化する。【解決手段】 所与の移動経路に沿って移動するために行うべき目標運動を特定する(S1−S2)。ユーザの操縦に応じた運動指令が入力された場合(S3−S4でYes)、その運動指令の中から、目標運動を引き起こす運動指令を特定して許容し(S6)、その許容された運動指令に従って移動体の移動を制御する(S7)。許容された運動指令が無い場合(S4またはS7でNo)、移動体を現在位置に留まらせる(S5)。【選択図】図4

Description

本発明は、一般には、移動体(航空機、自動車、船舶など)の移動を制御するための技術に関わり、とくに、移動計画に従って移動体を移動させる場合における手動操縦を支援するための技術に関する。
関連技術として、例えば特許文献1、2、3にそれぞれ開示されたシステムまたは装置が知られている。
特許文献1には、半自律飛行や自律飛行など複数の動作モードを有する無人航空機の制御システムが記載されている。文献1の開示によれば、無人航空機は、完全自律飛行モード、半自律的飛行モード、手動飛行モードなどの複数の選択可能な動作モードを有する。異なる動作モードの各々は異なる障害物回避戦略が関連付けられる。障害物との衝突を回避するために、選択された動作モードに応じた障害物回避戦略に基づいて、所望の移動経路が修正される。
特許文献2には、リモートコントローラによる制御が可能であり、かつ自動操縦が可能な移動体が記載されている。リモートコントローラからの操作信号は、「前進」、「後退」、「停止」、「右転舵」、「左転舵」などが含まれている。
特許文献3には、無人航空機が遠隔ユーザからナビゲーションコマンドを受信し、ナビゲーションコマンドに従って飛行経路に沿って移動する間に、無人航空機または撮像デバイスのうち少なくとも1つを自動的に調整することが記載されている。制御端末のジョイスティックを操作することで、無人航空機の向きもしくは姿勢を変更することができる。
特表2017−501475号公報 特開2016−224743号公報 特表2017−503226号公報
ここで、一般に「ドローン」と呼ばれる無人航空機を例にとる。ドローンの手動操縦には、プロポーショナル制御を略した「プロポ」と呼ばれる無線操縦器が一般的に用いられる。典型的な無線操縦器は、360度全方向に傾け得る2本のスティックを有し、その2本のスティックをユーザが指で操作することで、ドローンを操縦することができる。
しかし、ユーザが無線操縦器の操作に習熟してない場合、ユーザにとりドローンを思い通りに操縦することは容易ではない。
他方、予め計画された移動経路(つまり移動計画または飛行計画)に沿って、ドローンが自律的に飛行させることもできる。この場合、ユーザは難しい操縦から解放される。しかし、その反面、ユーザが飛行制御に介入しないことに起因する二次的な不便または危険が発生するおそれがある。
ドローンが自律的に飛行制御を行いつつ、ユーザが適宜に無線操縦器を操作して自律飛行を制御することができるように、ドローンの飛行制御システムを構成することもできる。しかし、その場合、無線操縦器の操作に習熟してないユーザは、自分の意図と違う手動操縦を誤って行ってしまう可能性がある。
ドローンは、近い将来、多くの産業的用途に活用されると期待されている。それらの用途の多くでは、ユーザが無線操縦器の操作に習熟してなくても、ドローンを飛行計画に沿って安全かつ便利に飛行させることが望まれるであろう。
本発明の一つの目的は、移動体を所与の移動経路に沿って移動させつつ、ユーザが自分の意図通りにその移動体の移動を制御することを、容易化することにある。本発明の他の目的は、以下の説明から理解され得る。
本発明の一実施形態に従う、移動体の移動を制御するシステムは、所望の移動経路を定義した移動計画と、ユーザの操縦操作に応じた運動指令を入力する指令入力手段と、入力された運動指令の中から、移動計画に基づいて、許容運動指令を特定する指令許容手段と、特定された許容運動指令に基づいて、移動体の移動を制御する移動制御手段とを備える。
この移動制御システムによれば、ユーザの操縦操作に応じて入力された運動指令の中から、移動計画に基づいて、許容運動指令が特定される。そして、その許容運動指令に基づいて移動が制御される。したがって、移動計画に基づく許容運動指令の特定の仕方を適切に選ぶことで、ユーザからの運動指令のうち、移動計画に沿った移動に有害でない運動指令を特定または選んで、それに基づいて移動制御が行える。そのため、移動計画に沿った移動に有害な運動指令をユーザが誤って入力したとしても、それをマスクして移動制御に使用されないようにすることが可能になる。操縦に不慣れなユーザにとり、移動計画に従って移動体を移動させるときの操縦が容易になる。
許容運動指令の特定の仕方として、例えば、入力された運動指令の中から、所望の移動経路に沿って移動するための目標運動と同じ運動を引き起こす運動指令を、許容運動指令として特定する、という方法を採用することができる。この場合、ユーザがどのような運動指令を入力しても、移動経路に沿った移動が行える。
あるいは、入力された運動指令の中から、上記目標運動と同じ種類の運動を引き起こす運動指令を、許容運動指令として特定する、という方法を採用することもできる。この場合、上記の場合に比較して、操縦におけるユーザの裁量範囲が広がるが、通常の手動操縦のような全く自由ではないので、移動経路に沿った移動の制御が容易である。
あるいは、異なる複数種類の運動指令がそれぞれ異なる複数のチャネルが入力される場合、異なるチャネルからそれぞれ入力された運動指令の中から、上記目標運動と同じ運動を引き起こす運動指令と同じチャネルから入力された運動指令を、許容運動指令として特定する、という方法を採用することもできる。この方法は、プロポと呼ばれる無線操縦器を使って移動体を操縦する場合に次のような利点が得られる。
すなわち、一般にプロポからの種々の運動指令は四つの通信チャネルを通じて移動体に与えられるようになっており、それら四つの通信チャネルはそれぞれ、プロポの二本のスティックの上下方向と左右方向の二種類の操作にそれぞれ割り当てられる。したがって、ユーザがプロポを使用する場合に、この方法を採用すると、ユーザがスティックを目標運動とは違う方向へ誤って操作した場合(これは、不慣れなユーザがよく行ないがちである)でも、誤ったスティック操作方向に割り当てられたチャネルからの運動指令はカットされる。したがって、ユーザによる操縦が容易になる。
あるいは、入力された運動指令の中から、上記目標運動との関係において所定の許容条件を満たす運動指令を、許容運動指令として特定する、という方法も採用することもできる。この場合、許容条件を適切に設計することで、操縦におけるユーザの裁量範囲を適切に規定することができる。
また、上記許容条件に関しては、異なる種類の目標運動に対してそれぞれ異なる許容条件を設けてよい。それにより、操縦におけるユーザの裁量範囲を適切に設定し易くなる。
また、この移動制御システムにおいて、上記の許容運動指令が特定されない場合には、移動体を現在位置で停止させるようにしてよい。これにより、ユーザの操縦操作が無いときに移動体が勝手に移動する、ということが防げるので、安全である。
また、この移動制御システムは、移動体の現在位置を測定して測位データを上記移動制御手段に提供する測位手段と、移動体の移動中の所望の時間に、ユーザの操縦操作に応じて移動体を移動させて、移動体の位置を変更する位置変更手段と、位置変更手段による位置の変更量に応じて、移動計画の移動経路の定義、または、測位手段からの前記測位データを修正する修正手段とを、さらに備えてよい。この構成によれば、移動体の移動中、測位の誤差あるいは移動計画の誤差などに起因して移動体の位置が、移動計画で期待された正しい移動経路から外れた場合、ユーザは所望の時間に手動操縦でその移動体を移動させて、その移動体の位置を所望位置へ変更することができる。そして、移動体の位置を変更された場合、その変更量に応じて、移動計画の移動経路の定義、または測位データが修正されるので、上記位置外れの原因となった誤差を打ち消すことができる。結果として、ユーザが必要に応じて移動体の位置を手動で修正するだけで、期待された移動経路に沿って移動体を自律的に移動させることが可能になる。
本発明の別の実施形態に従う、移動体の移動を制御するシステムは、所望の移動経路を定義した移動計画と、ユーザの操縦操作に応じた運動指令を入力する指令入力手段と、移動計画に基づいて、所望の移動経路に沿って移動するための第一の移動条件を特定する第一条件特定手段と、入力された運動指令に基づいて、移動の制御のための第二の移動条件を特定する第二条件特定手段と、第一の移動条件と第二の移動条件とに基づいて、移動体の移動を制御する移動制御手段とを備える。
この移動制御システムによれば、移動計画に基づいた第一の移動条件と、ユーザの操縦に応じた第二の移動条件との組み合わせに基づいて、移動が制御される。第一の移動条件と第二も移動条件とを適切に設計することで、移動計画に沿って移動体を移動させつつ、ユーザがその移動を意図通りに制御することが容易になる。
第一の移動条件としては、例えば、移動方向(例えば、進行方向および/または転舵方向)と移動量(例えば、進行方向、進行距離、到達すべき目標位置、転舵方向、転舵角度、および/または転舵の目標角位置)の内の少なくとも一つの変数、または、それを制御するための所定の制御パラメータ値を選ぶことができる。また、第二の移動条件として、例えば、移動速度(例えば、進行速度および/または転舵速度)、または、それを制御するための所定のパラメータ値を選ぶことができる。これにより、移動計画の指示する移動経路に沿って移動方向または移動量などの基本的な変数を制御しつつ、ユーザ操縦に応じて移動速度という補助的変数を制御することができる。したがって、ユーザが移動経路を逸脱するような運動指令を与えても、移動経路に沿った移動ができる。そして、移動速度はユーザの操縦に応じて制御されるので、ユーザは安全確保のための操縦が容易にできる。
また、この移動制御システムは、移動体の現在位置を測定して測位データを移動制御手段に提供する測位手段と、移動体の移動中の所望の時間に、ユーザの操縦操作に応じて移動体を移動させて、移動体の位置を変更する位置変更手段と、位置変更手段による位置の変更量に応じて、移動計画の移動経路の定義、または、測位手段からの前記測位データを修正する修正手段とを、さらに備えてよい。この構成によれば、移動体の移動中、測位の誤差あるいは移動計画の誤差などに起因して移動体の位置が、移動計画で期待された正しい移動経路から外れた場合、ユーザは所望の時間に手動操縦でその移動体を移動させて、その移動体の位置を所望位置へ変更することができる。そして、移動体の位置を変更された場合、その変更量に応じて、移動計画の移動経路の定義、または測位データが修正されるので、上記位置外れの原因となった誤差を打ち消すことができる。結果として、ユーザが必要に応じて移動体の位置を手動で修正するだけで、期待された移動経路に沿って移動体を自律的に移動させることが可能になる。
本発明の別の側面に従えば、移動体の移動を制御するシステムは、移動体の現在位置を測定して測位データを生成する測位手段と、所望の移動経路を定義した移動計画と、測位データおよび移動計画に基づいて、移動体の移動を制御する移動制御手段と、移動体の移動中の所望の時間に、ユーザの操縦操作に応じて移動体を移動させて、移動体の位置を変更する位置変更手段とを備える。そして、上記位置変更手段による移動体の位置変更が行われた場合、上記移動制御手段は、その位置の変更量に応じて、移動計画の移動経路の定義、または、測位手段からの測位データを修正し、修正された移動経路の定義、または、修正された測位データに基づいて、以後の移動体の移動を制御する。
この移動制御システムによれば、移動体の移動中、測位の誤差あるいは移動計画の誤差などに起因して移動体の位置が、移動計画で期待された正しい移動経路から外れた場合、ユーザは所望の時間に手動操縦でその移動体を移動させて、その移動体の位置を所望位置へ変更することができる。そして、移動体の位置を変更された場合、その変更量に応じて、移動計画の移動経路の定義、または測位データが修正されるので、上記位置外れの原因となった誤差を打ち消すことができる。結果として、ユーザが必要に応じて移動体の位置を手動で修正するだけで、期待された移動経路に沿って移動体を自律的に移動させることが可能になる。
本発明は、上記の移動制御システムが行う制御の方法も提供する。
本発明の一実施形態に係る無人航空機の要部の構成を示すブロック線図。 同無人航空機の操縦に使用する無線操縦器の要部の構成を示す平面図。 同無人航空機で使用され得る飛行計画の一構成例を説明するための地理的領域の平面図。 同無人航空機で実行される飛行制御の一例の流れを示すフローチャート。 同無人航空機で実行される飛行制御の一変形例の流れを示すフローチャート。 同無人航空機で実行される飛行モード切り替え制御の一例の流れを示すフローチャート。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る遠隔操縦可能な無人航空機の要部の構成を示す。この実施形態では、移動体の例として無人航空機を用いるが、これは単なる例示であり、他の種類の移動体(無人また有人の自動車、船舶など)にも本発明が適用できることは言うまでもない。
図1に示すように、無人航空機1には、無線操縦器3が付属する。無線操縦器3は、無人航空機1と無線で通信可能である。無線操縦器3は、ユーザに操作されて、その操作の種類(例えば、どのスティックをどの方向に傾けたか)と操作の量(例えば、スティックを傾けた角度)に応じた運動指令を生成して、その運動指令を無人航空機1に無線で送信する。
無人航空機1は、複数のモータ5と、それら複数のモータ5にそれぞれ接続された複数の速度制御器7を有する。複数の速度制御器7はそれぞれ複数のモータ5の回転速度を制御し、複数のモータ5は複数のプロペラまたはロータ(図示省略)をそれぞれ回転させて無人航空機1を飛行させるための推力と揚力と転舵力を生む。
無人航空機1は、また、飛行制御器9と、飛行制御器9に接続された航法装置10を有する。飛行制御器9は、複数の速度制御器7を制御することで無人航空機1の飛行運動を制御する。
飛行制御器9は、例えば、プログラムされたマイクロコンピュータであり、そこに組み込まれた飛行制御のためのコンピュータプログラム(以下、制御プログラムという)12をマイクロプロセッサ(図示省略)で実行することで、無人航空機1の飛行運動を制御する。
航法装置10は、衛星航法および/または自律航法を行って、無人航空機1の現在位置の地理座標(例えば、緯度、経度、および高度の値、など)と姿勢(例えば、機体のロール角度、ヨー角度、ピッチ角度、およびロール軸の方角、など)と運動状態(例えば、直線移動の方角と速度、転舵運動の方向と速度、など)を測定する。航法装置10による測定データを飛行制御器9に与えられて、飛行制御のために使用される。
無人航空機1はまた、無線通信器11を有する。無線通信器11は、無線操縦器3と無線で通信して、無線操縦器3から上記の運動指令を受信し、その運動指令を飛行制御器9へ送る。
飛行制御器9は、飛行計画13を記憶することができる。飛行計画13は、無人航空機1が飛行すべき経路の定義を含む。この飛行経路の定義は、典型的には、その飛行経路上の複数の位置のそれぞれの地理座標(例えば、緯度、経度、および高度の値、など)を含む。飛行計画13は、無線操縦器3から(または、別の図示しない装置から)、飛行制御器9に入力することができる。
飛行制御器9による制御動作は、少なくとも次の二種類の動作モードを含む複数種の異なる動作モードを有する。一つの動作モードは、手動飛行モードであり、そこでは、もっぱら無線操縦器3からの運動指令に従って無人航空機1の飛行運動が制御される。別の一つの動作モードは、調和飛行モードであり、そこでは、飛行計画13が指定する経路に沿って自律的に無人航空機1を飛行させる自律制御と、無線操縦器3からの運動指令に応じて無人航空機1の飛行を制御する手動制御とが、調和的に融合または組み合わされる。
飛行制御器9は、また、許容条件15を記憶している。許容条件15は、上記の調和飛行モードにおいて、無線操縦器3から入力される運動指令のうち、どの運動指令(または、入力される運動指令のうちのどの部分)を許容する(つまり、飛行制御に使用する)か、または許容しない(つまり、飛行制御に使用しないか)を判断するために使用される、運動指令と飛行計画13との間の関係に関する条件である。すなわち、入力される運動指令のうち、飛行計画13との関係が許容条件15を満たしている運動指令だけが、許容されて飛行制御に使用され、許容条件15を満たしてない運動指令は無視されて飛行制御に使用されない。許容条件15は、飛行計画13とは別に用意された独立のデータであってもよいし、あるいは、飛行計画13にその一部として組み込まれていてもよいし、あるいは、飛行計画13に付属していてもよいし、あるいは、飛行制御器9の制御プログラム12にプログラムコードまたはデータとして組み込まれていてもよいし、あるいは、無線操縦器3内に存在していてもよい。
図2は、無線操縦器3の要部の構成例を示す平面図である。
無線操縦器3は、ユーザが両手でもって操作することができる箱型の装置であり、その前面には、ユーザが両手の指で操作することができる2本のスティック17、19が立設されている。スティック17、19は、平面視で360度任意の方向に傾けることができる。スティック17、19を異なる方向へ傾けることで、さまざまな運動指令が無線操縦器3から無人航空機1へ、四つの異なる通信チェンネルを通じて送信される。スティック17、19の操作と運動指令と通信チャネルとの関係は、例えば次のとおりである(これは、単なる一例であり、それ以外であってもよいことは言うまでもない)。
1.左スティック17
前方に傾けると前進指令が、後方に傾けると後退指令が送信される。この前進/後退の指令は、例えば第一の通信チャンネルを通じて送信される。
左方に傾けると左転舵指令が、右方に傾けると右転舵指令が送信される。この左/右転舵の指令は、例えば第二の通信チャンネルを通じて送信される。
2.右スティック19
前方に傾けると上昇指令が、後方に傾けると下降指令が送信される。この上昇/下降の運動指令は、例えば第三の通信チャンネルを通じて送信される。
左方に傾けると左進指令が、右方に傾けると右進指令が送信される。この左/右進の運動指令は、例えば第四の通信チャンネルを通じて送信される。
ここで、上記のそれぞれの運動指令が指示する運動のスピードまたは強度は、対応するスティック17、19の傾き量(例えば傾き角度)の増加関数(典型的には比例関数)である。
無線操縦器3は、さらに、ユーザが指で操作できる飛行モード切替スイッチ20を有する。スイッチ20が図2に示した“A”の位置にあると、無線操縦器3は、上述した調和飛行モードを行うよう無人航空機1に指示する。また、スイッチ20が図2に示した“M”の位置にあると、無線操縦器3は、上述した手動飛行モードを行うよう無人航空機1に指示する。なお、図2に示した無線操縦器3の構成例は、単なる例示であり、それ以外の構成、例えば、スマートフォンなどの電子通信端末のタッチスクリーンパネル上に表示された操縦アイコンを人が操作する構成、を採用してもいい。
無線操縦器3のスティック17、19を両手の指で操作して無人航空機1を所望どおりに飛行させることは、その操作に習熟してないユーザにとりかなり難しい。例えば、無人航空機1を前進させるために左スティック17を前方へ傾けたところ、左スティック17を前方だけでなく右にも傾けてしまう、というように、ユーザが自分の意図しない操縦操作を誤って行ってしまうことが、多々ある。
上述した調和飛行モードの制御は、上記のような操縦未習熟のユーザによる不適切な操縦操作を防ぎつつ、飛行計画13に沿った飛行をユーザの意図通りに行えるように構成されている。この制御の詳細は、後に図4を参照しながら説明される。
図3は、飛行計画13の一構成例を説明するための地理的領域の平面図である。
図3に示された地理的領域21において、例えば3つの地理的位置点P1、P2、P3をこの順で直線的に経由して出発点P1に戻る三角形の飛行経路R12→R23→R31を、飛行計画13で定義した場合を例にとる。その飛行計画13は、例えば、出発点P1と経由点P2、P3と到着点P1のそれぞれの地理的座標(例えば、緯度、経度、高度)を経由順に配列した、次のようなリストとすることができる。
P1(x1, y1, z1)、P2(x2, y2, z2)、P3(x3, y3, z3)、P1(x1, y1, z1)
なお、図3に示した飛行計画13の構成例は、一つの簡単な例であり、それ以外の構成であってもよい。例えば、飛行計画13は、上述した飛行経路の定義に加えて、飛行速度や転舵速度や機体姿勢などの飛行条件を含んでいてよい。飛行計画13は、また、飛行経路の定義に加えて、その飛行経路を手動操縦モードで飛行したならば無線操縦器3から与えられるであろう各種の運動指令に相当するデータを含んでいてもよい。また、行計画13は、上述した許容条件15を含んでもよい。
図4は、無人航空機1の飛行制御器9により実行される調和飛行モードの制御の一例を示す。この制御は、本実施形態では、無人航空機1の飛行制御器9により実行されるが、必ずしもそうでなければならないわけではない。例えば、変形例として、図4に示される制御の一部または全部(または、その制御のための補助的な処理)(例えば、制御に必要なデータの提供、制御に必要な計算や判断、など)が、無線操縦器3で行われてもよく、その場合、飛行計画13または許容条件15が無線操縦器3に記憶されてもよい。
図4に示すように、飛行計画13が飛行制御器9により読まれて、無人航空機1が現在位置から向かうべき次の目標の地理的位置点(目標点)が特定される(ステップS1)。その目標点に行くために行うべき目標の運動(例えば、前進、後退、ある角度の右方転舵、ある角度の左方転舵、左進、右進、ある仰角もしくは高度分の上昇、または、ある伏角もしくは高度分の下降、など)が特定される(ステップS2)。
そして、無線操縦器3から入力された有効な運動指令の有無がチェックされる(ステップS3)。入力され得る運動指令には、前述したように、第一から第四の通信チャネルからそれぞれ入力される複数種類の運動指令(例えば、前進/後退指令、左/右転舵指令、上昇/下降指令、左/右指令、など)がある。
そして、入力された有効な運動指令が無い場合(ステップS4でNo)、無人航空機1を現在位置で停止させるよう(つまり、移動させないよう)飛行制御が行われる(ステップS5)。したがって、無人航空機1は、無線制御器3からの運動指令が入らないと、つまり、ユーザが操縦操作をしないと、飛行計画13に従って勝手に飛行することはなく、現在位置に留まる。ステップS5では、風などの外乱が無人航空機1に加わっても、航法装置10により測定される無人航空機1の現在の位置および姿勢が同じ位置および姿勢に保たれるように(つまり、外乱による余計な移動を阻止して、現在位置と姿勢に留まるように)、複数の速度制御器7が制御されて、複数のモータ5の回転速度が調節される。
他方、無線操縦器3から入力された有効な1以上の運動指令が有る場合には(ステップS4でYes)、その入力運動指令と、ステップS2で特定された飛行計画13に基づく目標運動とが対比されて、その入力運動指令の内、目標運動との関係において許容条件15を満たす運動指令だけが許容される、それ以外の運動指令は無視(破棄)される(ステップS6)。そして、このステップS6で少なくとも一つの運動指令が許容されると(ステップS7でYes)、その許容された運動指令に従って無人航空機1の運動の制御が行われる(ステップS8)。ステップS8では、風などの外乱が無人航空機1に加わっても、航法装置10により測定される無人航空機1の現在の位置および姿勢が目標運動に一致した変化をするように(つまり、外乱による余計な移動を阻止して、目標運動を行うように)、複数の速度制御器7が制御されて、複数のモータ5の回転速度が調節される。
もし、ステップS6で許容された運動指令が無かった場合には(ステップS7でNo)、制御は前述したステップS5へ進み、無人航空機1を現在位置に留まらせるよう(つまり、移動しないよう)に制御が行われる。
したがって、上述の「目標運動との関係において許容条件15を満たす運動指令」が無線操縦器3から入力された場合にのみ、無人航空機1はその運動指令に従って移動する。それ以外の運動指令が無線操縦器3から入力されても、その運動指令は飛行制御器9により無視(つまり破棄)され、無人航空機1の運動に影響しない。
ここで、許容条件15について、より具体的に説明する。
許容条件15とは、入力された運動指令が許容されるために、その運動指令と目標運動(つまり、飛行計画13通りに飛行するために無人航空機1が行うべき運動)との間の関係がどのような条件を満たす必要があるかを定義したものである。
目標運動は、例えば、「前進」、「後退」、「左転舵」、「右転舵」、「上昇」、「下降」、「左進」、「右進」、「目標速度または目標移動量を伴う移動」、「目標速度も目標移動量も伴わない移動」、「特定方向へ向かう移動」、「特定座標へ向かう移動」など、複数の異なる種類に分類できる。それら異なる種類の目標運動に対して、それぞれ異なる許容条件15が定義されてよい。
許容条件15は、それに対応する目標運動と同じ種類の運動を引き起こす運動指令だけに限定して許容する(例えば、「前進」または「時速30kmで前進」という種類の目標運動に対して、同じ種類の運動「前進」または「時速30kmで前進」を引き起こす運動指令だけを許容する)ような比較的に許容範囲の狭い条件であってもよい。あるいは、許容条件15は、それに対応する目標運動とは異なる種類の運動を引き起こす運動指令も許容する(例えば、「前進」または「時速30kmで前進」という種類の目標運動に対して、同じ種類の運動「前進」または「時速30kmで前進」を引き起こす運動指令だけでなく、別の種類の運動「後退」または「時速30km未満で前進」を引き起こす運動指令や、同じ種類の運動「前進」を修正や変更や制限するための方向、位置、姿勢または速度などの運動条件の変更または制限を行うための運動指令も許容する)ような比較的に許容範囲の広い条件であってもよい。あるいは、許容条件15は、それに対応する目標運動を引き起こす運動指令と同じ通信チャンネル、または、その同じ通信チャンネルと所定の関連性をもつ別の通信チャンネルを通じて入力される運動指令だけを許容する(例えば、「前進」という種類の目標運動に対して、それと同じ運動「前進」が入る第一の通信チャンネルから入力される「前進」と「後退」の運動指令を許容する)ものであってもよい。あるいは、許容条件15には、目標運動が何であるかに関係なしに、特定の運動(例えば、着陸、離陸、停止、あるいは、無線操縦器3の位置への帰還、など)を命じる運動指令を許容する条件が含まれていてもよい。これらの例示のように、許容条件15は、任意に設計されてよい。
より具体的な例をあげると、以下のとおりである。
例えば、現在の目標運動が「目標速度V1での前進」である場合を想定する。この場合において、「目標速度の指定を伴う前進」という種類の目標運動に対して、例えば「目標速度以下での前進」が許容条件15として設定されていたとする。その場合、目標運動との関係で許容条件15を満たす運動指令は「目標速度V1以下の前進」を引き起こす指令だけとなる。したがって、もし、ユーザが左スティック17を前左斜め方向に傾けたならば、第一チャネルから「前進」を引き起こす運動指令が入力され、かつ、第二チャネルから「左転舵」を引き起こす運動指令が入力されるが、これら二つの入力運動指令のうち、許容されるものは第一チャネルの「前進」の運動指令だけとなり、第二チャネルの「左転舵」の運動指令は無視される。また、この時のユーザによる左スティック17の傾け角度が非常に大きかったならば、第一チャネルの運動指令は「V1より高速度の前進」を指示するであろうが、その運動指令のうち許容される部分は「目標速度V1での前進」に制限され、無人航空機1の前進速度は目標速度V1を超えない。
また、上記の想定場合において、許容条件15には、上述の条件に加えて、「上下左右距離1m以内の位置変更」と「後退」が加わっていたとする。この場合には、もし、ユーザが右スティック19を操作して「上昇、下降、左進または右進」を指令したならば、その運動指令は「上下左右距離1m以内の位置変更」という許容条件15を満たす範囲内で許容され(例えば、ユーザが上昇操作を続けると、無人航空機は1m分だけ上昇した後、上昇を止める)、その結果、無人航空機1の飛行経路が距離1m以内で修正される。また、もし、ユーザが左スティック17を後方に傾けて「後退」を指令したならば、その「後退」の指令は許容され、無人航空機1は今まで前進してきた経路を逆方向に後退することになる。
このようにして、目標運動との関係において許容条件15を満たす運動指令だけが許容されることにより、無人航空機1は基本的には飛行計画13により定義された飛行経路に沿って移動しつつ、許容条件15の範囲内でユーザの意図に従った運動の修正、変更、あるいは停止ができる。操縦に不慣れはユーザが、自分の意図と違う誤った操縦操作をしたとしても、許容条件15を満たさない運動指令は無視されるので、意図から大きく外れる誤運動が抑止される。
許容条件15の設計を適切に行うことで、飛行計画13とユーザの意図の両方に適度に従った好ましい調和的な飛行制御が可能である。
また、別の変形実施形態として、図5に示すような制御を行うこともできる。この実施形態にかかる制御では、飛行計画13に基づいて飛行するための飛行条件が、第一の飛行条件と第二の飛行条件に分類され、第一の飛行条件は飛行計画13に基づいて特定され、第二の飛行条件は無線操縦器3からの運動指令に応じて可変制御される。ここで、第一の飛行条件として、例えば、飛行計画13が指定する飛行経路から一義に特定できる基本的な飛行条件、より具体的には、例えば、進行方向(例えば、前進、後退、右進、左進、上昇、下降などの移動の方向)と進行量(例えば、移動距離または到達すべき目標の位置)、および、転舵方向(例えば、左転舵、右転舵など)と転舵量(例えば、転舵角度または転舵の目標の角位置))が採用できる。第二の飛行条件として、例えば、上記飛行経路からは一義的に特定できない補助的な飛行条件、より具体的には、例えば、進行速度と転舵速度を採用できる。この制御によると、無人航空機1は、自律制御によって上記飛行径度に沿って飛行しつつ、その進行速度と転舵速度などの補助的条件だけがユーザのマニュアル操縦によって制御される。従って、ユーザにとり、簡単な操縦で無人航空機1を飛行計画13の飛行経路を飛行させることができる。
図5に示すように、飛行計画13に基づいて、次の目標点が特定され(ステップS11)、その目標点に行くための、進行方向と進行量(例えば、移動距離または到達すべき目標の位置)、または転舵方向と転舵量(例えば、転舵角度または転舵の目標の角位置)、またはそれを制御するための所定パラメータ値が特定される(ステップS12)。要するに、飛行計画13に基づく飛行経路に沿って飛行するための基本的な飛行条件(つまり、移動方向と移動量、またはそれを制御するための所定パラメータ値)が特定される。
さらに、運動指令が入力されると(ステップS13から、S14でYes)、その入力された運動指令に基づいて、進行速度または転舵速度、またはそれを制御するための所定のパラメータ値が特定される(ステップS16)。すなわち、実際の飛行を行うために基本的飛行条件の他に制御されるべき補助的な飛行条件(つまり、移動速度、またはそれを制御するための所定パラメータ値))が特定される。
そして、特定された進行の方向と量と速度、または、転舵の方向と量と速度、またはそれを制御するための所定パラメータ値、に基づいて無人航空機1の飛行運動が制御される(ステップS17)。ステップS17では、風などの外乱が無人航空機1に加わっても、航法装置10により測定される無人航空機1の現在の位置および姿勢が、上記の特定された条件に従って変化をするように(つまり、外乱による余計な移動を阻止して、特定条件に合致した運動を行うように)、複数の速度制御器7が制御されて、複数のモータ5の回転速度が調節される。
なお、運動指令の入力が無い場合には(ステップS14でNo)、無人航空機1を現在位置に留まらせる制御が行われる(ステップS15)。ステップS15では、風などの外乱が無人航空機1に加わっても、航法装置10により測定される無人航空機1の現在の位置および姿勢が同じ位置および姿勢に保たれるように(つまり、外乱による余計な移動を阻止して、現在位置に留まるように)、複数の速度制御器7が制御されて、複数のモータ5の回転速度が調節される。
図6は、無人航空機1の飛行制御器9により実行される、上述した調和飛行モードと手動飛行モードとの切替に関わる制御の一例を示す。この制御は、本実施形態では、無人航空機1の飛行制御器9により実行されるが、必ずしもそうでなければならないわけではない。例えば、変形例として、図6に示される制御の一部または全部が、無線操縦器3で行われてもよい。
図6に示された制御は、調和飛行モードから手動飛行モードへ、またはその逆へと飛行モードを単に切り替えるためのみならず、調和飛行モードでの無人航空機1の位置を修正する目的にも利用され得る。すなわち、調和飛行モードにおいて無人航空機1の位置が所望の飛行経路上の正しい位置から外れた場合に、その位置ずれを手動で修正するために利用できる。例えば、調和飛行モードで無人航空機1が飛行していると、航法装置10による測位の誤差、または飛行計画13が依拠する地図に内在する地理座標の誤差などの影響により、飛行計画13の指定する正しい飛行経路から位置的に外れた経路を、正しい経路であると制御が誤認識して、その外れた経路に沿って無人航空機1を飛行させてしまうことがある。このような場合、図6に示された制御によれば、ユーザが飛行モードを調和飛行モードから手動飛行モードへ一時的に切り替え、その手動飛行モードで無人航空機1の実際の位置を正しい飛行経路上の正しい位置に修正し、その後に、飛行モードを調和飛行モードへ戻すことで、無人飛行機1は以後、正しい飛行経路に沿って飛行することができる。
図6に示すように、無人航空機1の飛行制御器9は、無線操縦器3から飛行モード切替指令が入ったか否かをチェックする(ステップS21)。すでに図2を参照して説明したように、ユーザが無線操縦器3の飛行モード切替スイッチ20を操作することで、飛行モード切替指令が無線操縦器3から無人航空機1へ入力される。
調和飛行モードで制御が行われているときに、上記ステップS21のチェックの結果、調和飛行モードから手動飛行モードへの切替指令が入った場合(ステップS22でYes)、その時点における、航法装置10による測位で得られた現在位置の地理座標(例えば、緯度、経度、高度の値)および、その時点における飛行計画13上での現在位置(つまり、飛行計画13の指定する飛行経路上のどの位置に現在位置するか)が、それぞれ、リスタート地理座標およびリスタート計画位置として記憶される(ステップS23)。そして、飛行モードが調和飛行モードから手動飛行モードへと切り替えられて、手動飛行モードでの飛行制御が開始される(ステップS24)。以後の手動飛行モードでは、ユーザの無線操縦器3の操作に基づく無線操縦器3からの運動指令にもっぱら従って、無人航空機1の飛行運動が制御されることになる。ステップS24の後、制御はステップS21へ戻り、以後新たに飛行モードを切り替える指令が入らなければ、手動飛行モードが続く。
また、手動飛行モードで制御が行われているときに、上記ステップS21のチェックの結果、手動飛行モードから調和飛行モードへの切替指令が無人航空機1に入った場合(ステップS22でNo、かつステップS25でYes)、その時点において航法装置10による測位で得られた現在位置の地理座標と、最近の上記ステップS23で記憶されたリスタート地理座標との間の差分が計算され、その差分が座標オフセットとして記憶される(ステップS26)。その差分つまり座標オフセットは、直前の手動飛行モードの開始時点から終了時点までに無人航空機1が行った移動の変位量つまり地理座標の変化量を示す。したがって、調和飛行モードの最中にユーザが一時的に手動飛行モードに入って、無人航空機1の実際の位置を所望の位置に変更(修正)し、そして、再び調和飛行モードに戻った場合には、その実際の位置の変更(修正)分が、上記座標オフセットとして記憶されることになる。
上記ステップS26での座標オフセットの記憶の後、直ちに、飛行モードは調和飛行モードに切り替わり、ステップS23で記憶されたリスタート計画位置から、調和飛行モードでの飛行制御が開始される(ステップS27)。つまり、飛行計画13上では現時点で無人航空機1がリスタート計画位置に位置していると制御上みなされ、以後、リスタート計画位置以降の飛行計画13の部分に従って調和飛行モードの制御が実行されることになる。そして、以後の調和飛行モードの制御では、飛行計画13の指定する飛行経路のリスタート計画位置以降の部分の各位置の地理座標が、上記ステップS26で記憶された座標オフセット分だけ修正されて、その修正された飛行計画13上の各位置の地理座標に基づいて、無人航空機1の位置が制御される。
その結果、調和飛行モードの最中にユーザが一時的に手動飛行モードに入って、無人航空機1の実際の位置を所望位置に修正し、そして、再び調和飛行モードに戻った場合には、その修正後の実際の位置(つまり、上記所望位置)が、飛行計画13上のリスタート計画位置に該当すると制御上みなされて、以後、その修正後の実際の位置から飛行計画13に沿った飛行が開始される。
なお、上述したステップS27の変形例として、飛行計画13の指定する各位置の地理座標を上記座標オフセットで修正する代わりに、航法装置10による測位で得られた各時点での現在位置の地理座標を上記座標オフセットで修正してもよい。この場合、飛行計画13の指定する地理座標を修正する場合とは逆方向に、測位で得られた地理座標を座標オフセットで修正する(例えば、前者に座標オフセットを加算するのであれば、後者には座標オフセットを減算する)。この後者の方法を採用した場合にも、上記修正後の実際の位置(つまり、上記所望位置)が、飛行計画13上のリスタート計画位置に該当すると制御上みなされるので、以後、その修正後の実際の位置から飛行計画13に沿った飛行が開始される。
以上説明した本発明の実施形態は、説明のための単なる例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態のみに限定する趣旨ではない。本発明は、上記の実施形態とは違うさまざまな形態でも、実施することができる。
例えば、上記実施形態では、図4のステップS5または図5のステップS15に例示したように、入力された運動指令が無い場合、または許容された運動指令が無い場合、「現在位置に留まる」ための制御が行われるが、必ずしもそうでなければならないわけではなく、「現在位置に留まる」とは異なる制御が行われてもよい。例えば、「目標運動をある速度(例えば、所定の安全な速度)で実行する」ための制御が行われるようにしてもよい。
また、本発明は、無人航空機だけでなく、他の種類の移動体の移動制御にも適用できる。
1 無人航空機
3 無線操縦器
9 飛行制御器
10 航法装置
11 無線通信器
12 制御プログラム
13 飛行計画
15 許容条件
17 左スティック
19 右スティック
20 飛行モード切替スイッチ

Claims (15)

  1. 移動体の移動を制御するシステムにおいて、
    所望の移動経路を定義した移動計画と、
    ユーザの操縦操作に応じた運動指令を入力する指令入力手段と、
    前記入力された運動指令の中から、前記移動計画に基づいて、許容運動指令を特定する指令許容手段と、
    前記特定された許容運動指令に基づいて、前記移動体の移動を制御する移動制御手段と
    を備えた移動制御システム。
  2. 前記指令許容手段が、前記入力された運動指令の中から、前記所望の移動経路に沿って移動するための目標運動を引き起こす運動指令を、前記許容運動指令として特定する、請求項1記載の移動制御システム。
  3. 前記指令許容手段が、前記入力された運動指令の中から、前記所望の移動経路に沿って移動するための目標運動と同じ種類の運動を引き起こす運動指令を、前記許容運動指令として特定する、請求項1記載の移動制御システム。
  4. 前記指令入力手段が、異なる複数種類の運動指令をそれぞれ入力するための異なる複数のチャネルを有し、
    前記指令許容手段が、前記複数のチャネルからそれぞれ入力された運動指令の中から、前記所望の移動経路に沿って移動するための目標運動と同じ運動を引き起こす運動指令と同じチャネルから入力された運動指令を、前記許容運動指令として特定する、請求項1記載の移動制御システム。
  5. 前記指令許容手段が、前記入力された運動指令の中から、前記所望の移動経路に沿って移動するための目標運動との関係において所定の許容条件を満たす運動指令を、前記許容運動指令として特定する、請求項1記載の移動制御システム。
  6. 前記指令許容手段が、異なる種類の目標運動に対してそれぞれ異なる許容条件を有する、請求項5記載の移動制御システム。
  7. 前記移動制御手段が、前記許容運動指令が特定されない場合、前記移動体を現在位置で停止させる、請求項1乃至6のいずれか一項記載の移動制御システム。
  8. 前記移動体の現在位置を測定して、測位データを前記移動制御手段に提供する測位手段と、
    前記移動体の移動中の所望の時間に、前記ユーザの操縦操作に応じて前記移動体を移動させて、前記移動体の位置を変更する位置変更手段と、
    前記位置変更手段による前記位置の変更量に応じて、前記移動計画の前記移動経路の定義、または、前記測位手段からの前記測位データを修正する修正手段と
    をさらに備えた請求項1乃至7のいずれか一項記載の移動制御システム。
  9. 移動体の移動を制御するシステムにおいて、
    所望の移動経路を定義した移動計画と、
    ユーザの操縦操作に応じた運動指令を入力する指令入力手段と、
    前記移動計画に基づいて、前記所望の移動経路に沿って移動するための第一の移動条件を特定する第一条件特定手段と、
    前記入力された運動指令に基づいて、前記移動の制御のための第二の移動条件を特定する第二条件特定手段と、
    前記第一の移動条件と第二の移動条件とに基づいて、前記移動体の移動を制御する移動制御手段と
    を備えた移動制御システム。
  10. 前記第一の移動条件が、移動方向および移動量の内の少なくとも一つの変数、または、前記少なくとも一つの変数を制御するための所定の制御パラメータ値を含み、
    前記第二の移動条件が、移動速度、または前記移動速度を制御するための所定のパラメータ値を含む、
    請求項9記載の移動制御システム。
  11. 前記移動体の現在位置を測定して、測位データを前記移動制御手段に提供する測位手段と、
    前記移動体の移動中の所望の時間に、前記ユーザの操縦操作に応じて前記移動体を移動させて、前記移動体の位置を変更する位置変更手段と、
    前記位置変更手段による前記位置の変更量に応じて、前記移動計画の前記移動経路の定義、または、前記測位手段からの前記測位データを修正する修正手段と
    をさらに備えた請求項9乃至10のいずれか一項記載の移動制御システム。
  12. 移動体の移動を制御するシステムにおいて、
    前記移動体の現在位置を測定して測位データを生成する測位手段と、
    所望の移動経路を定義した移動計画と、
    前記測位データおよび前記移動計画に基づいて、前記移動体の移動を制御する移動制御手段と、
    前記移動体の移動中の所望の時間に、ユーザの操縦操作に応じて前記移動体を移動させて、前記移動体の位置を変更する位置変更手段と、
    を備え、
    前記位置変更手段による前記位置の変更が行われた場合、前記移動制御手段は、前記位置の変更量に応じて、前記移動計画の前記移動経路の定義、または、前記測位手段からの前記測位データを修正し、修正された前記移動経路の定義、または、修正された前記測位データに基づいて、以後の前記移動体の移動を制御する
    移動制御システム。
  13. 移動体の移動を制御する方法において、
    所望の移動経路を定義した移動計画を入力するステップと、
    ユーザの操縦操作に応じた運動指令を入力するステップと、
    前記入力された運動指令の中から、前記移動計画に基づいて、許容運動指令を特定するステップと、
    前記特定された許容運動指令に基づいて、前記移動体の移動を制御するステップと
    を有する移動制御方法。
  14. 移動体の移動を制御する方法において、
    所望の移動経路を定義した移動計画を入力するステップと、
    ユーザの操縦操作に応じた運動指令を入力するステップと、
    前記移動計画に基づいて、前記所望の移動経路に沿って移動するための第一の移動条件を特定するステップと、
    前記入力された運動指令に基づいて、前記移動の制御のための第二の移動条件を特定するステップと、
    前記第一の移動条件と第二の移動条件とに基づいて、前記移動体の移動を制御するステップと
    を有する移動制御方法。
  15. 移動体の移動を制御する方法において、
    前記移動体の現在位置の測位データを入力するステップと、
    所望の移動経路を定義した移動計画を入力するステップと、
    前記測位データおよび前記移動計画に基づいて、前記移動体の移動を制御するステップと、
    前記移動体の移動中の所望の時間に、ユーザの操縦操作に応じて前記移動体を移動させて、前記移動体の位置を変更するステップと、
    を備え、
    前記位置の変更が行われた場合、前記移動を制御するステップは、前記位置の変更量に応じて、前記移動計画の前記移動経路の定義、または、前記測位データを修正し、修正された前記移動経路の定義、または、修正された前記測位データに基づいて、以後の前記移動体の移動を制御する
    移動制御方法。
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KR102164372B1 (ko) * 2020-04-03 2020-10-12 주식회사 파블로항공 소형 고정익 무인항공기의 경로 추종 방법 및 이를 이용한 lgvf 경로 추종 제어기
WO2022019118A1 (ja) * 2020-07-21 2022-01-27 ソニーグループ株式会社 情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラム

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