JP2019018168A - 地盤の浄化方法 - Google Patents

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【課題】浸透部の汚染物質を効率的に浄化できる地盤浄化方法を提供する。【解決手段】地盤の浄化方法は、上下方向へ延びる浸透部20が存在する低透水層G2の上面に上部透水層G1があり、低透水層G2の下面に下部透水層G3がある地盤Gの浄化方法であって、上部透水層G1から下部透水層G3に亘って浸透部20の透水面積を拡げる工程と、下部透水層G3又は上部透水層G1へ浄化剤を注入し、上部透水層G1又は下部透水層G3から浄化剤を含んだ地下水Cを揚水する工程と、を有する。【選択図】図8

Description

本発明は、地盤の浄化方法に関する。
下記特許文献1には、難透水層と、難透水層の上下に位置する第1透水層及び第2透水層に亘って形成された汚染部を浄化する浄化方法が示されている。この浄化設備では、汚染部の周囲を3方から取り囲む地下遮断壁を構築し、地下遮断壁で囲まれた部分に、栄養塩供給井戸、揚水井戸を構築している。また、この地下遮断壁、栄養塩供給井戸及び揚水井戸は、第1透水層、難透水層及び第2透水層を貫通して配置されている。
特開2005−177658号公報
上記特許文献1の浄化方法では、第1透水層、第2透水層の双方へ栄養塩を供給し、地下遮断壁で囲まれた領域内全体の微生物を活性化して汚染部の土壌を無害化処理している。この方法では、汚染部だけでなく、上下の複数層、かつ、地下遮断壁で囲まれた領域全体に亘って栄養塩を供給するため、設備が大規模で、必要な栄養塩の量も多い。
また、難透水層に形成された汚染部、すなわち第1透水層から第2透水層へ汚染物質が浸透する浸透部が細い場合、この浸透部へ栄養塩を行き渡らせることが難しい。
本発明は、上記事実を考慮して、浸透部の汚染物質を効率的に浄化できる地盤浄化方法を提供することを目的とする。
請求項1の地盤の浄化方法は、上下方向へ延びる浸透部が存在する低透水層の上面に上部透水層があり、前記低透水層の下面に下部透水層がある地盤の浄化方法であって、前記上部透水層から前記下部透水層に亘って前記浸透部の透水面積を拡げる工程と、前記下部透水層又は前記上部透水層へ浄化剤を注入し、前記上部透水層又は前記下部透水層から前記浄化剤を含んだ地下水を揚水する工程と、を有する。
上部透水層又は下部透水層に汚染物質があると、この汚染物質は低透水層の浸透部を通って下部透水層又は上部透水層に到達し、また、低透水層の浸透部を汚染する。
そこで請求項1の地盤の浄化方法では、上部透水層から下部透水層に亘って浸透部の透水面積を拡げ、下部透水層から浸透部を介して上部透水層へ、又は、上部透水層から浸透部を介して下部透水層へ、浄化剤を含んだ地下水の流れをつくる。これにより浸透部の汚染物質を浄化できる。
この方法は、浸透部の周囲に地下遮断壁を構築し、地下遮断壁で囲まれた全域を浄化する方法と比較して、浸透部の汚染物質を集中的に浄化できるため浄化の作業効率が高い。
請求項2の地盤の浄化方法は、前記低透水層へ注入管を挿入し、前記注入管から前記低透水層へ割裂液を注入して前記浸透部の透水面積を拡げ、前記浸透部へ砂礫を充填する。
請求項2の地盤の浄化方法では、割裂液によって浸透部の透水面積が拡げられる。さらに浸透部に砂礫が充填されるため、透水面積が拡げられた浸透部が土圧によって縮小することを抑制できる。このため、浄化剤を含んだ地下水が浸透部を流れ易い状態を維持できる。
請求項3の地盤の浄化方法は、前記低透水層へ前記浸透部を取り囲む管体を挿入する。
請求項3の地盤の浄化方法によると、浸透部の周囲に管体が挿入される。このため、浸透部を流れる浄化剤を含む地下水が管体の外側へ拡散することが抑制される。これにより浸透部周辺の浄化剤濃度が低くなりにくく、効率的に汚染物質を浄化できる。
本発明によると、浸透部の汚染物質を効率的に浄化できる。
(A)は本発明の実施形態に係る地盤の浄化方法が適用される地盤において、汚染物質が上部透水層へ拡散した状態を示す立断面図であり、(B)は汚染物質が低透水層の浸透部へ浸透した状態を示す立断面図である。 本発明の実施形態に係る地盤の浄化方法が適用される地盤において、汚染物質が下部透水層へ拡散した状態を示す立断面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る地盤の浄化方法が適用される地盤において、浸透部の位置を特定する方法のうち、下部透水層に注入井戸を構築し、上部透水層に熱電対を埋設した状態を示す立断面図であり、(B)は注入井戸から下部透水層へ温水を注入した状態を示す立断面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る地盤の浄化方法が適用される地盤において、浸透部の位置を特定する方法のうち、下部透水層へ注入した温水によって暖められた地下水が低透水層の浸透部に浸透した状態を示す立断面図であり、(B)は下部透水層へ注入した温水によって暖められた地下水が上部透水層に到達した状態を示す立断面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る地盤の浄化方法において、地盤に浸透部を取り囲むケーシングを設置した状態を示す立断面図であり、(B)はケーシングの内部にフラクチャリング流体を噴射する注入管を挿入した状態を示す立断面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る地盤の浄化方法において、注入管から高圧の水流を噴射して低透水層に切り込みを形成した状態を示す立断面図であり、(B)は注入管からフラクチャリング流体を噴射して浸透部を拡張した状態を示す立面図である。 本発明の実施形態に係る地盤の浄化方法において、注入管から砂礫を含むフラクチャリング流体を噴射した状態を示す立断面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る地盤の浄化方法において、地盤からケーシングを引き抜いて注入井戸及び揚水井戸を設置した状態を示す立断面図であり、(B)は注入井戸から下部透水層へ浄化剤を注入している状態を示す立断面図である。 本発明の実施形態に係る地盤の浄化方法において、浄化剤が汚染地盤へ浸透した状態を示す立断面図である。 本発明の実施形態に係る地盤の浄化方法において、ケーシングを引き抜かない変形例を示した立断面図である。
(地盤)
本発明の実施形態に係る地盤の浄化方法が適用される地盤Gは、図1(A)に示すように、表層地盤である上部透水層G1と、上部透水層G1の下面に接する低透水層G2と、低透水層G2の下面に接する下部透水層G3と、を備えている。
上部透水層G1及び下部透水層G3は砂質土で形成され、地下水が流動可能な帯水層であり、低透水層G2は粘性土で形成され、地下水が流動し難い遮水層である。なお、低透水層G2は、上部透水層G1及び下部透水層G3より透水性が低い層であればよい。
低透水層G2には、上下方向へ延びて低透水層G2の上面から下面まで貫通する浸透部20が形成されている。浸透部20は、低透水層G2に形成された粘性土の亀裂や隙間であり、空洞(土砂が存在しない状態)又は周囲の粘性土より透水性が高い砂質土で形成されており、周囲の粘性土と比較して透水性が高く地下水が流動可能な水路となっている。
浸透部20は、地下水やガスの噴出孔等自然に形成された物の他、例えば地盤Gに建物を建設した際の杭、井戸、地盤調査時のボーリング孔等の跡が残ったものである。なお、図1(A)において符合GLで表される位置は地表面を表しており、符合WLで表される位置は地下水位を表している。
(汚染物質)
このような地盤Gにおいて汚染源10から発生した汚染物質Eは、地下水によって流されて上部透水層G1へ拡散する。また、図1(B)に示すように低透水層G2における浸透部20へ浸透する。さらに、図2に示すように下部透水層G3へ拡散する。また、低透水層G2における浸透部20の周囲の粘性土にも徐々に浸透する。
このようにして、上部透水層G1、低透水層G2における浸透部20及び下部透水層G3に亘って汚染物質Eが拡散した汚染地盤GEが形成される。
(浸透部の位置特定方法)
汚染地盤GEにおいて、上部透水層G1から下部透水層G3へ汚染物質Eが拡散する経路である浸透部20を浄化するためには、まず、一例として次の手順で浸透部20の位置を特定する。
浸透部20の位置を特定するには、まず図3(A)に示すように、土壌汚染調査等により汚染物質Eが検出された部分又はその周囲の部分の任意の場所に、注入井戸30を構築する。注入井戸30は、先端部が下部透水層G3に到達するように構築する。
そして、上部透水層G1に複数の熱電対32を埋設する。熱電対32は上部透水層G1における地下水の温度を検知できる温度センサであり、図3(A)における紙面左右方向の他、紙面前後方向にも複数配置される。それぞれの熱電対32はリード線32Aによって図示しない測定装置へ繋がれており、上部透水層G1の各地点における温度を測定できる。
次に図3(B)に示すように、注入井戸30から下部透水層G3へ温水を注入する。温水は、下部透水層G3及び上部透水層G1の地下水より高温のものを用いる。これにより下部透水層G3において、注入井戸30の周囲の地下水が温水と混ざり合い暖められる。一方で、下部透水層G3の上にある低透水層G2は下部透水層G3より透水性が低いため、温水が拡散し難く温められ難い。
なお、図3(B)において符合Hで示した領域は、注入井戸30から注入された温水と地下水とが混ざり合って暖められた地下水(以下、地下水Hと称する。)を示している。
注入井戸30から下部透水層G3へ温水の注入を続けると、図4(A)に示すように暖められた地下水Hが、浸透部20の内部へ浸透し、図4(B)に示すように上部透水層G1へ拡散する。
このとき上部透水層G1においては、浸透部20から温められた地下水Hが拡散するため、熱電対32が検出する温度は、浸透部20に近い部分のほうが遠い部分より高い。すなわち、図4(B)における熱電対32B、32C、32Dは、浸透部20までの距離が熱電対32B<32C<32Dであるため、検出される地下水Hの温度は熱電対32B>32C>32Dである。
浸透部20の位置は地上から確認できないが、各熱電対32で検出される温度はリード線32Aでつながれた測定装置で測定できる。このため、最も高い温度を検出した熱電対32を特定することで、浸透部20に最も近い熱電対32を特定することができる。これにより、浸透部20の位置を特定できる。
なお、浸透部20の位置をより正確に測定するためには、最も高い温度を検出した熱電対32Bの近くに、熱電対32を追加する。この追加した熱電対32が指し示す温度によって、より正確な位置を知ることができる。
(地盤の浄化方法)
次に、浸透部20を浄化する方法について説明する。浸透部20を浄化するためには、まず図5(A)に示すように、浸透部20を取り囲むように鋼製のケーシング40を地盤Gへ挿入する。ケーシング40は先端部が下部透水層G3に到達するように挿入し、低透水層G2を貫通させる。
次に図5(B)に示すように、ケーシング40の内部へ注入管42を挿入する。注入管42は先端部の管壁に吐出口42Aを備えた鋼管であり、吐出口42Aが浸透部20に対向するようにして配置される。
次に図6(A)に示すように、吐出口42Aから浸透部20に向かって高圧の水流を当てて、吐出口42Aと浸透部20とを連通する切り込み20Jを形成する。この切り込み20Jから浸透部20へフラクチャリング流体(割裂液)Fを圧送し、図6(B)に示すように浸透部20を横に拡張して透水面積を拡げる。
フラクチャリング流体Fとは、土壌や岩体を水圧で掘削する際に用いられる化学物質が添加された水のことであり、本実施形態においては、自己分解性を有する粘性流体が使用されている。また、汚染物質Eの浄化を促進させるため、汚染物質Eの分解物質を含有している。なお、自己分解性とは、時間の経過とともに粘性が下がる性質のことであり、この性質によりフラクチャリング流体Fは浸透部20の内部に滞ることなく、後述する揚水井戸46から回収される。
さらに図7に示すように、低透水層G2を形成する粒子よりも粒径が大きい硅砂、砂利や礫(以下、砂礫Sと称す)が混ぜられたフラクチャリング流体を吐出口42Aから浸透部20へ吐出して、この砂礫Sを浸透部20に充填する。これにより、透水面積が拡げられた浸透部20が土圧によって元の状態に戻ることが抑制される。なお、以下の説明において、透水面積が拡げられ砂礫Sが充填された浸透部20を拡張浸透部20Wと称す。
次に図8(A)に示すように、ケーシング40及び注入管42を地盤Gから抜きとり、注入井戸44及び揚水井戸46を地盤Gへ挿入する。注入井戸44は、抜き取った注入管42の跡から挿入され、また、先端部が下部透水層G3に到達するように配置される。揚水井戸46は、先端部が上部透水層G1に位置するように配置される。
低透水層G2は粘性土で形成されているため、ケーシング40の引き抜き跡には周囲の土砂(粘土)が流れ込み難く、ケーシング40の引き抜き跡には粘性土の隙間40Wが形成される。
次に図8(B)に示すように、注入井戸44から下部透水層G3へ浄化剤を注入する。また、揚水井戸46から地下水を引き揚げる。図8(B)においては、注入井戸44から注入された浄化剤を含んだ地下水Cが、下部透水層G3へ拡がる様子を示している。このとき地下水Cは、拡張浸透部20W及び隙間40Wを通って低透水層G2の内部を、上方へ移動する。
注入井戸44から浄化剤の注入を続けると、図9に示すように、浄化剤を含んだ地下水Cは下部透水層G3、上部透水層G1において汚染物質Eを覆う範囲まで拡散する。また、拡張浸透部20W及び隙間40Wから低透水層G2の粘性土へ浸透し、汚染物質Eを覆う。
なお、浄化剤を含んだ地下水Cが汚染物質Eを覆う範囲まで拡散及び浸透する前に揚水井戸46から揚水されないように、浄化剤は所定期間注入後、汚染地盤GEへ拡散及び浸透させる漬け置き期間を確保してから再び注入を開始する。このように断続的に浄化剤を注入することで、使用する浄化剤の量を合理化し、汚染物質Eを徐々に浄化する。
以上の工程により、浸透部20(拡張浸透部20W)、浸透部20の周囲の低透水層G2、上部透水層G1及び下部透水層G3の汚染物質Eが浄化される。
(作用・効果)
本実施形態に係る地盤の浄化方法によると、下部透水層G3から拡張浸透部20W及び隙間40Wを介して上部透水層G1へ浄化剤を含んだ地下水Cの流れをつくる。これにより浸透部20及び浸透部20の周囲の低透水層G2の汚染物質Eを浄化できる。
この方法は、例えば浸透部20、上部透水層G1及び下部透水層G3の汚染物質Eを含む部分の周囲に地下遮断壁を構築し、地下遮断壁で囲まれた全域を浄化する方法と比較して、浸透部20の汚染物質を集中的に浄化できるため浄化の作業効率が高い。また、例えば浸透部20の周囲の地盤を掘削して、汚染物質Eを含んだ粘性土ごと除去する方法と比較して、粘性土を除去しなくてもよいので工事が軽微である。
また、本実施形態においては、浸透部20の周囲をケーシング40で囲んだ状態で浸透部20を拡張している。このため注入管42から浸透部20へ圧送されたフラクチャリング流体Fは、横方向に向かって低透水層G2を開削することが難しく、浸透部20の内部を縦方向へ流れる。この水流によって浸透部20の壁が浸食されることにより、浸透部20の流路面積が拡張される。
なお、本実施形態においては、拡張浸透部20Wの形成後ケーシング40を引き抜いているが、本発明の実施形態はこれに限らず、図10に示すように、ケーシング50を残置した状態で浄化剤を注入してもよい。このようにすることで、拡張浸透部20Wを流れる浄化剤を含んだ地下水Cが、ケーシング50の外側へ浸透することが抑制される。これにより、拡張浸透部20Wの周辺の浄化剤濃度が低くなりにくく、効率的に浸透部20(拡張浸透部20W)及び浸透部20の周囲の低透水層G2の汚染物質Eを浄化できる。
なお、ケーシング50を残置した状態で浄化剤を注入する場合、低透水層G2の透水係数や汚染物質Eの発生時期などから、浸透部20の周囲において汚染物質Eが浸透している範囲を推測し、その推測範囲を取り囲むことができる直径を備えたケーシング50を用いることが好ましい。
また、浸透部20の浄化時にケーシング50を残置する場合でも、浸透部20及び浸透部20の周囲の低透水層G2の汚染物質Eを浄化した後は、ケーシング50を引き抜き、上部透水層G1におけるケーシング50の外側部分の汚染物質E1を浄化する。汚染物質E1の浄化にあたっては、注入井戸44の先端を上部透水層G1まで引き上げて、上部透水層G1へ浄化剤を注入することが好ましい。
さらに上部透水層G1へ浄化剤を注入する場合で、かつ、下部透水層G3における汚染物質Eの浄化が完了している場合においては、拡張浸透部20W及びケーシング50の跡には改良材を充填し、地下水の流れを遮断するとよい。これにより上部透水層G1へ注入した浄化剤が拡張浸透部20W及びケーシング50の跡を通って下部透水層G3へ流失することを抑制できる。
また、本実施形態においては図6(A)、(B)に示すように、浸透部20における透水面積を拡げるために注入管42及びフラクチャリング流体Fを用いているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば地上から浸透部20の真上又は真上の近傍から地盤Gを掘削して、低透水層G2を上下に貫通する透水孔を形成してもよい。浄化剤を含んだ地下水Cがこの透水孔を流れることで、浸透部20及び浸透部20の周囲の低透水層G2の汚染物質Eを浄化できる。
また、本実施形態においては図8(A)、(B)に示すように下部透水層G3へ注入井戸44を挿入し、上部透水層G1へ揚水井戸46を挿入しているが本発明の実施形態はこれに限らない。すなわち、下部透水層G3へ揚水井戸46を挿入し、上部透水層G1へ注入井戸44を挿入してもよい。この場合、注入井戸44から上部透水層G1へ注入された浄化剤を含んだ地下水Cは、重力によって、拡張浸透部20W及び隙間40Wを流れて下部透水層G3へ到達しやすい。これにより揚水井戸46を駆動させるポンプの出力を小さくできる。
また、本実施形態において注入井戸44は注入管42の跡から挿入しているが、本発明の実施形態はこれに限らず、例えばケーシング40の跡である隙間40Wの外側から挿入してもよい。さらに、注入井戸44の本数は1本に限らず、複数設置してもよい。揚水井戸46についてもその場所や本数は任意に設定することができる。このように、本発明の実施形態は様々な態様で実施できる。
20 浸透部
F フラクチャリング流体(割裂液)
G 地盤
G1 上部透水層
G2 低透水層
G3 下部透水層
32 熱電対(温度センサ)
C 浄化剤を含んだ地下水
S 砂礫
40、50 ケーシング(管体)

Claims (3)

  1. 上下方向へ延びる浸透部が存在する低透水層の上面に上部透水層があり、前記低透水層の下面に下部透水層がある地盤の浄化方法であって、
    前記上部透水層から前記下部透水層に亘って前記浸透部の透水面積を拡げる工程と、
    前記下部透水層又は前記上部透水層へ浄化剤を注入し、前記上部透水層又は前記下部透水層から前記浄化剤を含んだ地下水を揚水する工程と、
    を有する地盤の浄化方法。
  2. 前記低透水層へ注入管を挿入し、前記注入管から前記低透水層へ割裂液を注入して前記浸透部の透水面積を拡げ、前記浸透部へ砂礫を充填する、請求項1に記載の地盤の浄化方法。
  3. 前記低透水層へ前記浸透部を取り囲む管体を挿入する、請求項1又は請求項2に記載の地盤の浄化方法。
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