JP2019017174A - 無線給電システム - Google Patents

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【課題】ウェアラブル機器を装着した人体への電磁波曝露を低減し、また付近の電子機器へ与える電磁波妨害を低減可能な無線給電システムを提供すること。【解決手段】無線給電システムにおいて、送電装置2は、電力を伝送する複数の搬送周波数を予め定めた周期と順序で周波数遷移させ、送電コイル11を介して電力を送電する。受電装置(ウェアラブル機器)1は、送電装置2と電磁界共鳴状態を維持しながら、送電装置2と同一の周期と順序で周波数遷移させ、受電コイル21を介して電力を受電する。その際、周波数遷移させる複数の搬送周波数は、人体への電磁波吸収量が多い周波数、または他の電子機器へ電磁波妨害を与える周波数を除外した周波数範囲に設定する。【選択図】図1

Description

本発明は、送電装置から受電装置へ無線により電力の送受電を行う無線給電システムに関する。
人体に装着して生体情報を計測できるウェアラブルセンサや、映像表示するウェアラブルディスプレイ機器が実現されている。これらウェアラブル機器は小型軽量を求められ、かつ電池交換不要のニーズから二次電池への充電が望ましい。これに関し特許文献1には、着用者が金属アレルギーを起こす恐れがなく、衣服型ウェアラブルデバイスに備えられた二次電池に充電できるワイヤレス給電システムについて記載されている。一方近年、伸縮性のある導電材料が実用化されて、衣類へ金属配線を織り込めるようになり、ウェアラブル機器への適用が予想されている。
特開2016−213915号公報
装着したウェアラブル機器へ無線給電すると、人体への電磁波曝露の懸念があり、情報通信研究機構(NICT)電磁環境研究室により、放射電磁界強度と電磁波の人体吸収量が研究されている。また医療現場、病院内で生体情報計測用ウェアラブルセンサへの無線給電が行われると、送電放射電磁波が付近の医療用電子機器へ電磁波妨害を与え、電子機器が誤動作する懸念がある。
前記特許文献1では、衣服型ウェアラブルデバイスにはハンガーから給電を行うことを前提としており、無線給電による人体への電磁波曝露や電子機器への電磁波妨害に関しては特に記載されていない。また、その他の従来技術では、人体への電磁波曝露や電子機器への電磁波妨害を低減する無線給電技術については特に提案されていない。
本発明の目的は、ウェアラブル機器を装着した人体への電磁波曝露を低減し、また付近の電子機器へ与える電磁波妨害を低減可能な無線給電システムを提供することである。
本発明に係る無線給電システムは、送電装置から受電装置へ電力を無線で給電する無線給電システムであって、送電装置は、電力を伝送する複数の搬送周波数を予め定めた周期と順序で周波数遷移させ、送電コイルを介して電力を送電し、受電装置は、送電装置と電磁界共鳴状態を維持しながら、送電装置と同一の周期と順序で周波数遷移させ、受電コイルを介して電力を受電することを特徴とする。その際、周波数遷移させる複数の搬送周波数は、人体への電磁波吸収量が多い周波数、または他の電子機器へ電磁波妨害を与える周波数を除外した周波数範囲に設定する。
本発明によれば、人体への電磁波曝露を低減し、付近の電子機器へ与える電磁波妨害を低減可能な無線給電システムを実現できる。
実施例1に係る無線給電システムの構成を示す図。 無線給電周波数の周波数遷移の一例を示す図。 送電動作と受電動作のタイミングチャートを示す図。 ウェアラブル機器1の動作を示すフローチャート。 送電装置2の動作を示すフローチャート。 実施例2に係る無線給電システムの構成を示す図。 無線給電中に電磁波が人体に与える影響を説明する図。 無線給電中に電磁波が電子機器に与える影響を説明する図。 実施例3における送電動作と受電動作のタイミングチャートを示す図。 実施例4に係る無線給電システムの構成を示す図。 2つの受電コイルを有するウェアラブル機器の例を示す図。 ウェアラブル機器7の動作を示すフローチャート。 送電装置2の動作を示すフローチャート。 実施例4に係る無線給電システムの構成を示す図。 漏洩検出型のウェアラブル機器8の例を示す図。 ウェアラブル機器8の動作を示すフローチャート。 送電装置2の動作を示すフローチャート。 実施例6に係る無線給電システムの構成を示す図。
以下、本発明の無線給電システムの実施形態について図面を用いて説明する。無線給電システムでは、送電装置から受電装置へ無線で電力を送受電するものであるが、受電装置が、人体に装着して使用するウェアラブル機器の場合について説明する。
実施例1では、本発明の無線給電システムの基本構成について説明する。
図1は、実施例1に係る無線給電システムの構成を示す図である。無線給電システムは、送電装置2とウェアラブル機器(受電装置)1を備え、送電装置2からウェアラブル機器1へ電力を供給する。ここにウェアラブル機器1は人体(例えば患者)に装着して、生体情報センサ25(例えば血圧計や心拍計など)にて生体情報を取得する場合を想定する。
送電装置2において、11は送電コイル、12は可変容量ダイオード(バラクタダイオードとも呼ばれる)、13は周波数シンセサイザ、14は送電アンプ(PA)、15はプログラマブルディバイダ、16は電圧制御発振器(VCO)、17は送電制御部、18はバラクタ電圧、19は負荷変調復調部、29は基準発振器、31は送電基準クロック発振器、33は負荷変調受信データである。
ウェアラブル機器(受電装置)1において、21は受電コイル、22は可変容量ダイオード(バラクタダイオード)、23は整流回路、24は二次電池、25は生体情報センサ、26は受電制御部、27は負荷変調部、28は充電スイッチ、32は受電基準クロック発振器、34はバラクタ電圧、35は送信開始データ、36は負荷抵抗である。
送電装置2は、周波数シンセサイザ13により電力を伝送する搬送周波数(以下、無線給電周波数)を切り換えながら送電コイル11から電力を送信する。その際、可変容量ダイオード12に印加するバラクタ電圧18を切り換えることで、送電コイル11の共振周波数を無線給電周波数に追従させる。
一方ウェアラブル機器1は、可変容量ダイオード22に印加するバラクタ電圧34を切り換えることで、受電コイル21の共振周波数を送電装置2から送信される電力の無線給電周波数に追従させる。
このようにして送電コイル11から受電コイル21へ電力が無線にて給電され、ウェアラブル機器1の二次電池24が充電され、生体情報センサ25が稼動する。その際、無線給電周波数の切り換えに合わせて、送電コイル11と受電コイル21の共振周波数を同期して切り換えることで、いわゆる電磁界共鳴現象を利用した伝送効率の高い無線給電を行うものとなっている。電磁界共鳴現象は、電磁誘導、磁界共鳴、磁気結合などとも呼ばれ、以下の実施例では全てこの現象を利用している。
図2は、無線給電周波数の周波数遷移の一例を示す図である。ここでは、無線給電周波数Frsの切り換え(F0,F1,F2・・・Fn)に対する、送電装置2が持つバラクタ電圧18及びプログラマブルディバイダ15の設定値(N,P,A)の送電側対応表と、ウェアラブル機器1が持つバラクタ電圧34の受電側対応表を示す。以下の説明ではこの対応表の数値を用いるが、ここに掲げた値はあくまでも一例である。
送電装置2は初期状態でバラクタ電圧18が0Vであり、この時プログラマブルディバイダ15に(N,P,A)=(32,2,6)を設定すると、VCO16は無線給電周波数Frs=7.0MHzで発振する(この周波数をF0とする)。7.0MHzの搬送周波数信号は送電アンプ14で増幅され、送電コイル11から送電される。
ウェアラブル機器1は初期状態でバラクタ電圧34が0Vであり、受電コイル21は、無線給電周波数Frs=7.0MHzに共振している。送電装置2からの7.0MHz搬送波を受信すると、整流回路23には充電電圧が発生し始める。
後述するように、充電電圧が所定の電圧に達すると、送電装置2は無線給電周波数Frsと送電コイル11の共振周波数を順次F1,F2・・・と切り換えて送電コイル11から送電する。そのために、プログラマブルディバイダ15の設定値(N,P,A)とバラクタ電圧18を図2に示すように切り換える。一方ウェアラブル機器1でも、受電コイル21の共振周波数を順次F1,F2・・・と切り換えて受電する。そのために、バラクタ電圧34を図2のように切り換える。バラクタ電圧18、34を切り換えることで、可変容量ダイオード12、22の容量が変化する。
ここで無線給電周波数Frsは、(1)式で与えられる。
Frs=1/(2π√(L×(Cp+Cvr))・・・(1)
ここに、L:コイルインダクタンス、Cp:コイル線間容量、Cvr:可変容量ダイオード12,22の容量である。
図3は、送電動作と受電動作のタイミングチャートを示す図である。ここには、送電装置2の送信電力、負荷変調受信データ33及びタイミングずれ量と、ウェアラブル機器1の充電電圧、負荷変調データ35、受信電力及びタイミングずれ量を示す。
送電装置2は、周波数F0で送電を開始する。ウェアラブル機器1は、周波数F0の電力を受電し、整流回路23で整流して発生した二次電池24に充電する。充電電圧が、生体情報センサ25が動作可能となる電圧43(以下、生体センサ動作電圧)に達すると、受電制御部26は、給電の開始を要求する送信開始データ44を送電装置2へ送信する。具体的には負荷変調部27をオン/オフして、送信開始を意味する例えば“01100111”の負荷変調データ35を、受電コイル21と送電コイル11を介して送電装置2へ送信する。
送電装置2の送電制御部17はウェアラブル機器1から送信される負荷変調受信データ33から送信開始データ44’を受信すると、受信完了した時点でバラクタ電圧を1.2Vに変え、無線給電周波数Frsと送電コイル11の共振周波数を7.3MHz(F1)に設定して、送電コイル11から送電する。
ウェアラブル機器1の受電制御部26は、送信開始データ44の送信完了した時点でバラクタ電圧34を1.2Vに変え、受信コイル21の共振周波数を7.3MHzへ変更する。これにより、送電装置2とウェアラブル機器1との間で、7.3MHz(F1)の無線給電が行われる。
送電制御部17及び受電制御部26は、予め定めた周波数遷移周期Thop(例えば2sec)を持ち、Thop経過後は、無線給電周波数(共振周波数)を次の周波数F2(7.1MHz)へ変更する。これを各々、Thop毎に行うことにより、無線給電状態を維持しながら無線給電周波数を変更(遷移)していく。この動作は、予め定めたn番目の周波数Fn(8.6MHz)まで遷移し終わると、再びF1からの周波数遷移を繰り返す。このような周波数遷移動作は、「周波数ホッピング」とも呼ばれる。
周波数ホッピングは、2.4GHz帯近距離無線通信方式IEEE802.15.1規格(Bluetooth(登録商標)とも呼ばれる)で採用されている技術である。免許不要のISM帯である2.4GHz帯は多くの無線機器が使い、電子レンジも2.4GHz帯であるため、電波干渉を回避して通信する必要がある。そこでBluetoothは、0.625msec毎に送信周波数を変えて通信することにより、他の無線機器からの干渉を受けにくくしている。
これに対し本実施例では、単一周波数で一定時間の給電を確実に行った上で、後述するように、電磁波吸収が人体に影響を与える周波数や周囲の電子機器に妨害電波となる周波数を避けて、周波数を変更しながら給電継続する。よって、本実施例で用いる周波数ホッピング動作は、目的、用途、効果が本質的に異なるものである。
またBluetoohは、マスタースレーブ方式でネットワークを構築した上で、マスターが決めた周波数遷移順序(ホッピングシーケンス)で送受信間が同期して通信する。これに対し本実施例は、送電装置2とウェアラブル機器1間のネットワーク構築手順は不要であり、受電側の整流回路23で発生する電圧上昇により通信開始するため、通信開始と同期維持方式が異なる。
次に、本実施例の無線給電方式では、送電装置2とウェアラブル機器1は周波数遷移周期Thop経過するごとに周波数を切り換えているが、その時間基準として各々のクロック発振器を用いているため、時間経過とともに周波数切り換えタイミングがずれてくることがある。例えば、送電基準クロック発振器31の周波数偏差が+100ppm、受電基準クロック発振器32の周波数偏差が−100ppmの時、送信開始点から1000sec経過すると、送電側は+0.1sec遅れ、受電側は−0.1sec進む(この現象は周波数ドリフトとも呼ばれる)。周波遷移周期Thop=2secとした時、両者のずれ量は0.1−(−0.1)=0.2secで、0.2/2=10%のタイミングずれとなり、給電効率が低下する。
これを補正するため本実施例では、送電基準クロック発振器31と受電基準クロック発振器32のそれぞれの周波数偏差から、両者のタイミングずれ量が許容値(例えば0.2sec=10%)に達するまでの時間(同期ずれ補正時間45)を求めておく。受電制御部26は、この同期ずれ補正時間45(例えば1000sec)が経過したら、負荷変調データ35により補正用の送信開始データ44を送信し、送信完了した時点で受電コイルの共振周波数をF1に切り換える。
送電制御部17は、負荷変調受信データ33から送信開始データ44’を受信すると、受信完了した時点で無線給電周波数と送電コイル11の共振周波数をF1に切り換える。これにより、送電装置2とウェアラブル機器1の間の周波数切り換えタイミングずれを解消させる。この動作を定期的に繰り返すことで、長時間にわたり周波数切り換えタイミングずれを許容値以内に抑え、効率を低下させずに給電動作を継続することができる。
以上述べたウェアラブル機器1と送電装置2の動作をフローチャートを用いて説明する。
図4Aは、ウェアラブル機器1の動作を示すフローチャートである。
受電制御部26は、初期状態で受電コイル21の共振周波数をF0に設定する(ステップS101)。二次電池24への充電電圧と生体センサ動作電圧43とを比較し(S102)、充電電圧が生体センサ動作電圧43より高くなったら、送電装置2へ送信開始データ44を送信する(S103)。
受電コイル21の共振周波数をF1に設定し(S104)、送電装置2から受電を開始する。以降、周波数遷移周期Thopの間隔で共振周波数をF1からFnまで順次周波数遷移させる。この一連の処理は、送電装置2の周波数遷移と同期させた受電処理である(S105)。また受電制御部26は、周波数遷移を開始してからの受電時間を計測する。
一連の周波数遷移同期受電処理を終了した後、受電制御部26は、周波数遷移による受電時間が同期ずれ補正時間45(例えば1000sec)を経過したかを判定し(S106)、経過したらS103へ戻り、送電装置2へ同期ずれ補正用の送信開始データ44を送信する。そして、受電経過時間の計測値をリセットする。同期ずれ補正時間45が経過していないときはS105へ戻り、周波数遷移に同期した受電処理を継続する。
図4Bは、送電装置2の動作を示すフローチャートである。
送電制御部17は、初期状態で送電周波数と送電コイル11の共振周波数をF0に設定する(S111)。この状態で送電装置2は周波数F0で送電を開始する(S112)。
送電制御部17は、ウェアラブル機器1から送信開始データ44’を受信したかを判定し(S113)、受信したら送電周波数と送電コイル11の共振周波数をF1に設定して送電する(S114)。
以降、周波数遷移周期Thopの間隔で送電周波数と共振周波数をF1からFnまで順次周波数遷移させて送電する。この一連の処理は、ウェアラブル機器1の周波数遷移と同期させた送電処理である(S115)。
一連の周波数遷移同期送電処理を終了した後、送電制御部17は、ウェアラブル機器1から同期ずれ補正用の送信開始データ44’を受信したかを判定し(S116)、受信したらS114へ戻り、送電周波数と送電コイル11の共振周波数を開始点F1に切り換えて送電する。受信していないときはS115へ戻り、周波数遷移に同期した送電処理を継続する。
上記の処理により、送電装置2からの周波数遷移の開始点(周波数F1)を補正し、これに合わせてウェアラブル機器1の周波数遷移の開始点を補正することができる。なお、補正要否の判定(S106)は周波数遷移の途中で行うことも可能であり、また補正後に開始する周波数はF1以外であってもよい。
本実施例によれば、無線給電する際に、周波数を変更しながら給電する周波数遷移動作(周波数ホッピング動作)を採用することで、人体や付近の電子機器に影響を与える周波数を避けることができる。その際、送電装置とウェアラブル機器は所定の周期Thopで所定の順に独立して周波数の切り換えを行うので、無線給電システムの構成が簡略化できる。また、送電装置とウェアラブル機器の周波数切り換えタイミングに同期ずれが発生しても、これを定期的に補正する機能を設けたので、効率を低下させずに無線給電を継続することができる。
実施例2では、周波数遷移動作により人体や付近の電子機器に影響を与える周波数を避けることについて説明する。
図5は、実施例2に係る無線給電システムの構成を示す図である。ここでは、病室内で患者が装着しているウェアラブル機器(受電装置)に無線給電を行う場合を想定する。
病室内のベッド5には、送電装置2をベッドシーツと一体化したベッドシーツ一体型送電装置4が敷かれている。ベッドシーツ一体型送電装置4は、特に送電コイル11には伸縮性導電材料を用いて構成している。衣類一体型ウェアラブル機器3は、ウェアラブル機器1を衣類(例パジャマ)と一体化し、特に受電コイル21には伸縮性導電材料を用いて構成している。
衣類一体型ウェアラブル機器3は例えば患者が着用し、生体情報センサ25により血圧や心拍数などを計測する。患者がベッド5に横たわっている間、衣類一体型ウェアラブル機器3にはベッドシーツ一体型送電装置4から無線給電が行われ、衣類一体型ウェアラブル機器3内の二次電池24に充電される。
このような無線給電システムを病院内で使用する場合、ベッドシーツ一体型送電装置4付近には医療用電子機器6が稼働している。よって、ベッドシーツ一体型送電装置4から無線給電の際に放射される電磁波が、患者及び医療用電子機器6に与える影響について考慮する必要がある。
図6は、無線給電中に電磁波が人体に与える影響を説明する図である。
(a)は人体の電磁波吸収特性の周波数依存性を示す。人体の電磁波吸収特性は、30MHzから増加して80MHz付近が吸収しやすく、以降300MHzで吸収量が減少する。また人体への吸収量防護基準は、30MHzから300MHzは平坦であり、0.08W/kgが上限吸収量と定められている。
(b)は従来方式でウェアラブル機器へ無線給電した場合を示す。従来方式では、或る単一周波数で常時無線給電するため、吸収量の多い周波数(80MHz付近)の場合、人体へ吸収されやすくなる。
(c)は本実施例の場合で、吸収量の多い80MHz付近を避けて、例えば30MHz〜50MHzの範囲、及び200MHz〜300MHzの範囲で周波数遷移させることで、人体への曝露を低減できる。
図7は、無線給電中に電磁波が電子機器に与える影響を説明する図である。
(a)は、一般の電子機器における妨害電磁波の排除能力を示す図である。点線は、妨害排除能力(電磁波強度の許容上限値)の周波数依存性を示している。低周波領域では電子機器内のクロック周波数に近いことが多く、妨害を受けやすい(排除能力が低く誤動作しやすい)。一方、高周波領域では内部回路の感度が低く、妨害を受けにくい(排除能力が高く誤動作しにくい)。
(b)は従来方式で無線給電した場合を示す。低周波領域の或る単一周波数で給電した場合、電子機器が受ける妨害電磁波強度は、許容上限値を超えて常時妨害を受けることになる。
(c)は本実施例の場合を示す。時刻T1〜時刻Tnへ時間の経過と共に、周波数をF1〜Fnへ遷移させて給電する。例えば時刻T1の周波数F1では、許容上限値を下回り妨害を受けにくいが、時刻T2の周波数F2では、許容上限値を超え妨害を受けている。しかし、周波数遷移全体(この例では周波数F1〜Fn)では、許容上限値を下回る周波数を多く用いることが可能であり、妨害を受ける時間比率を低くできる。これにより、電子機器が誤動作を生じる確率が低くなる。
本実施例によれば、病院内等で無線給電する際に、人体や付近の電子機器に影響を与える周波数を避けて周波数遷移を行うことで、人体への電磁波の曝露や電子機器の誤動作を低減することができる。
実施例3では、複数ペアの無線給電システムが近接して存在する場合に好適な無線給電方法を説明する。
送電装置2とウェアラブル機器(受電装置)1を病室等で使用する場合、複数ペアが同一室内で用いられることが想定される。例えば、送電装置2aとウェアラブル機器1aの間、送電装置2bとウェアラブル機器1bの間で並行して給電動作を行うことになる。この時、送電装置2aと送電装置2bの無線給電周波数が一致すると、ウェアラブル機器1aの受電コイル21aの受電動作と、ウェアラブル機器1bの受電コイル21bの受電動作が相互に干渉し、正常に受電できなくなる。
この問題を回避するため、各ウェアラブル機器には機器固有の識別符号(ウェアラブル機器ID)を付与し、ウェアラブル機器IDごとに図2の無線給電周波数の順序が異なるように設定する。ウェアラブル機器1a,1b及び送電装置2a,2bは、ウェアラブル機器IDごとに設定された受電側対応表と送電側対応表を保持している。
図8は、実施例3における送電動作と受電動作のタイミングチャートを示す図である。
ウェアラブル機器1aは、送電装置2aに送信開始データ44aを送信する際、自身のウェアラブル機器ID(41a)とともに送信する。送電装置2aはウェアラブル機器ID(41a)に対応した送電側対応表に基づき、例えば周波数F1、F2、・・・の順に切り換えて送電する。ウェアラブル機器1aは自身の受電側対応表に基づき、同じ共振周波数F1、F2、・・・の順に切り換えて受電する。
一方、同一室内に有るウェアラブル機器1bは、送電装置2bに送信開始データ44bを送信する際、自身のウェアラブル機器ID(41b)とともに送信する。送電装置2bはウェアラブル機器ID(41b)に対応した送電側対応表に基づき、例えば周波数F5、F3、・・・の順に切り換えて送電する。ウェアラブル機器1bは自身の受電側対応表に基づき、同じ共振周波数F5、F3、・・・の順に切り換えて受電する。
本実施例によれば、複数ペアの無線給電システムが近接して存在しても、それぞれの無線給電周波数が異なるため受電動作が干渉することがない。よって、それぞれのペアにおいて正常な無線給電を継続することが可能となる。
実施例4では、ウェアラブル機器が複数の受電コイルを有する場合について説明する。
図9は、実施例4に係る無線給電システムの構成を示す図である。実施例1(図1)との相違点を述べると、ウェアラブル機器(受電装置)7は、第1受電コイル51と第2受電コイル52を有し、53は第1受電コイル用スイッチ(第1スイッチ)、54は第2受電コイル用スイッチ(第2スイッチ)である。第1スイッチ53を閉じると第1受電コイル51にて受電動作を行い、第2スイッチ54を閉じると第2受電コイル52にて受電動作を行う。このとき、スイッチは一方のみを閉じて、一方のコイルのみでの受電動作を行わせる。もしも両方のスイッチを閉じた場合には、各受電コイル51,52の共振周波数が変化して正常な受電動作が行えないからである。ここでは2つの受電コイルを有する場合を示すが、2つ以上の複数の受電コイルを有する場合も同様である。
本実施例では、受電制御部26は各受電コイル51,52における受電量を比較し、受電量の大きい方のコイルで受電動作を行わせるよう制御する。すなわち送電装置2から無線給電が開始されると、整流回路23は第1スイッチ53を閉じて第1受電コイル51からの受電量を検出して記憶し、次に第2スイッチ54を閉じて第2受電コイル52からの受電量を検出する。受電制御部26は、検出した第1受電コイル51と第2受電コイル52の受電量を比較し、受電量の大きい方のスイッチを閉じて(他方のスイッチは開く)受電動作を行う。
図10は、2つの受電コイルを有し衣類と一体化したウェアラブル機器7の例を示す図である。ウェアラブル機器7は衣類50(例パジャマ)に縫い込まれおり、(a)は背中側の配置、(b)は腹側の配置を示す。第1受電コイル51は伸縮性導電材料で作られ、衣類50の背中側に配置される。第2受電コイル52も伸縮性導電材料で作られ、衣類50の腹側に配置される。
実施例2(図5)で述べたように、患者が衣類一体型のウェアラブル機器3を着用してベッド5に横たわっている場合、送電コイル11には衣類50の背中側か腹側のいずれかが対向しているため、第1受電コイル51または第2受電コイル52の一方のコイルの受電量が他方より大きくなる。そこで、受電量の大きい方のコイルを使用する。
本実施例におけるウェアラブル機器7と送電装置2の動作をフローチャートを用いて説明する。
図11Aは、複数受電コイル型のウェアラブル機器7の動作を示すフローチャートである。
初期状態は、第1スイッチ53が閉じ(オン)、第2スイッチ54が開いて(オフ)、第1受電コイル51が接続されている(S121)。この状態で受電コイルの共振周波数をF0に設定する(S122)。
受電制御部26は充電電圧を監視し(S123)、生体センサ動作電圧43より高くなったら、第1スイッチ53をオンにして(S124)、送電装置2へ送信開始データを送信する(S125)。受電コイル51,52の共振周波数をF1に設定し、周波数F1の電力を受電する(S126)。まず、第1受電コイル51の受電量Q1を記憶する(S127)。
次に受電制御部26は第2スイッチ54をオンにして第2受電コイル52を接続し(S128)、第2受電コイル52の受電量Q2を記憶する(S129)する。そして、第1受電コイル51の受電量Q1と第2受電コイル51の受電量Q2を比較する(S130)。
受電量Q1の方が大きければ、第1スイッチ53をオンにして第1受電コイル51へ接続(S131)し、受電量Q2の方が大きければ、第2スイッチ54をオンにして第2受電コイル52へ接続する(S132)。
受電制御部26は送電装置2へ、送電周波数をF2へ変えることを要求するF2送信開始データを送信し(S133)、受電コイル51,52の共振周波数をF2に設定する(S134)。以降、周波数遷移周期Thopの間隔で周波数F2から順次周波数遷移させる。この一連の処理は、送電装置2の周波数遷移と同期させた受電処理である(S135)。
受電制御部26は、同期ずれ補正時間45が経過したかを判定(S136)し、経過したらS124へ戻る。そして、第1スイッチ53をオンにして、送信開始データ(同期ずれ補正用)を送信する。同期ずれ補正時間45が経過していないときは、S135へ戻り、周波数遷移に同期した受電処理を継続する。
図11Bは、送電装置2の動作を示すフローチャートである。
送電制御部17は、初期状態で送電周波数と送電コイル11の共振周波数をF0に設定し(S141)、周波数F0で送電を開始する(S142)。
送電制御部17は、ウェアラブル機器7から送信開始データを受信したかを判定し(S143)、受信したら送電周波数と送電コイル11の共振周波数をF1に設定して送電を開始する(S144、S145)。
次に送電制御部17は、ウェアラブル機器7からF2送信開始データを受信したかを判定(S146)し、受信したら送電周波数と送電コイル11の共振周波数をF2へ変更して送電する(S147)。
以降、周波数遷移周期Thopの間隔で送電周波数と共振周波数をF2から順次周波数遷移させて送電する。この一連の処理は、ウェアラブル機器7の周波数遷移と同期させた送電処理である(S148)。
送電制御部17は、ウェアラブル機器7から送信開始データ(同期ずれ補正用)を受信したかを判定し(S149)、受信したらS144へ戻り、送電周波数と送電コイル11の共振周波数を開始点F1に切り換えて送電する。受信していないときはS148へ戻り、周波数遷移に同期した送電処理を継続する。
上記のフローでは、複数の受電コイルから受電量の大きいコイルを選択して切り換えるタイミングは、送電を開始するとき及び同期ずれ補正のタイミングに合わせ送電周波数F1のときに行っているが、これに限定されない。すなわち、受電コイルの選択切り換えタイミングを別途設け、また判定周波数をF1以外としてもよい。
本実施例によれば、複数の受電コイルから受電量の多いコイルを選択して受電するとともに、送受間の同期ずれを補正することができる。これにより、ウェアラブル機器7の使用状態が変化して(例えば、ウェアラブル機器7装着者が寝返りを打った場合など)、受電コイルの受電量が変化しても、最大の給電量を確保しつつ無線給電を維持することができる。
実施例5では、ウェアラブル機器が電磁波の漏洩検出機能を有する場合について説明する。
図12は、実施例4に係る無線給電システムの構成を示す図である。実施例1(図1)との相違点を述べると、ウェアラブル機器(受電装置)8は、漏洩検出部61と、複数の漏洩検出コイル62、63、64、65を有する。なお、漏洩検出コイルの数は任意であり1個でもよい。漏洩検出部61が電磁波漏洩を検出すると、受電制御部26は出力制御データ66を送電装置2へ送信し、送電装置2の送電電力を低下させる構成である。
図13は、衣類と一体化した漏洩検出型のウェアラブル機器8の例を示す図である。ウェアラブル機器8は衣類(例パジャマ)60に縫い込まれており、伸縮性導電材料からなる受電コイル21は衣類50の背中側に配置される。さらに、受電コイル21から離れた位置(この例では受電コイル21の周囲の4隅位置)に、伸縮性導電材料からなる複数の漏洩検出コイル62、63、64、65を配置している。
ここに漏洩検出部61は、各漏洩検出コイル62〜65の共振周波数を受電コイル21の共振周波数に等しく設定しておく。送電装置2からウェアラブル機器8へ無線給電が開始されると、漏洩検出部61は各漏洩検出コイル62〜65の検出レベルを予め定めた電磁波漏洩閾値と比較する。漏洩検出量が閾値を超えた場合、受電制御部26は送電装置2へ出力制御データ66(送信電力低下命令)を送り、送電電力を低下させるよう制御する。
つまり、漏洩検出量が大きい場合は、送電コイル11から受電コイル21への給電効率が低下し、他の部分へ強く漏洩していることを示している。この場合には、送電電力を低下させ漏洩電磁波の人体への曝露を低下させる必要がある。
送電装置2は負荷変調受信データ33で送信電力低下命令を受信したら、送電アンプ14を制御して送電電力を下げて送信する。この制御により、人体のみならず、付近の電子機器への不要な妨害電磁波を低減することができる。
本実施例におけるウェアラブル機器8と送電装置2の動作をフローチャートを用いて説明する。
図14Aは、漏洩検出型のウェアラブル機器8の動作を示すフローチャートである。
初期状態は、受電コイルの共振周波数をF0に設定する(S151)。受電制御部26は充電電圧を監視し(S152)、生体センサ動作電圧43より高くなったら、送電装置2へ送信開始データを送信する(S153)。受電コイル21及び漏洩検出コイル62〜65の共振周波数をF1に設定し、周波数F1の電力を受電する(S154)。
次に漏洩検出部61は、漏洩検出コイル62〜65で検出した各々の受電量、すなわち漏洩検出量を記憶し(S155)、電磁界漏洩閾値と比較する(S156)。いずれかの漏洩検出コイルにおける漏洩検出量が閾値を超えたら、受電制御部26は送電装置2へ送信電力を低下させる出力制御データ66(送信電力低下命令)を送信する(S157)。漏洩検出量が閾値を超えていないときは、現在の送信電力を継続する。
受電制御部26は送電装置2へ、送電周波数をF2へ変えることを要求するF2送信開始データを送信し(S158)、受電コイル21の共振周波数をF2に設定する(S159)。以降、周波数遷移周期Thopの間隔で周波数F2から順次周波数遷移させる。この一連の処理は、送電装置2の周波数遷移と同期させた受電処理である(S160)。その際、必要に応じて、受電コイル21とともに漏洩検出コイル62〜65の共振周波数も順に遷移させる。
受電制御部26は、同期ずれ補正時間45が経過したかを判定(S161)し、経過したらS153へ戻る。そして、送信開始データ(同期ずれ補正用)を送信する。同期ずれ補正時間45が経過していないときは、S160へ戻り、周波数遷移に同期した受電処理を継続する。
図14Bは、送電装置2の動作を示すフローチャートである。
送電制御部17は、初期状態で送電周波数と送電コイル11の共振周波数をF0に設定し(S171)、周波数F0で送電を開始する(S172)。
送電制御部17は、ウェアラブル機器8から送信開始データを受信したかを判定し(S173)、受信したら送電周波数と送電コイル11の共振周波数をF1に設定して送電を開始する(S174、S175)。
次に送電制御部17は、ウェアラブル機器8から電力低下命令を受信したかを判定し(S176)、受信したら送電アンプ14を制御して送電電力を下げる(S177)。このとき、送電電力を段階的に低下させ、ウェアラブル機器8から電力低下命令を受信しなくなるまで送電電力を変化させてもよい。
次に送電制御部17は、ウェアラブル機器8からF2送信開始データを受信したかを判定(S178)し、受信したら送電周波数と送電コイル11の共振周波数をF2へ変更して送電する(S179)。
以降、周波数遷移周期Thopの間隔で送電周波数と共振周波数をF2から順次周波数遷移させて送電する。この一連の処理は、ウェアラブル機器8の周波数遷移と同期させた送電処理である(S180)。
送電制御部17は、ウェアラブル機器8から送信開始データ(同期ずれ補正用)を受信したかを判定し(S181)、受信したらS174へ戻り、送電周波数と送電コイル11の共振周波数を開始点F1に切り換えて送電する。受信していないときはS180へ戻り、周波数遷移に同期した送電処理を継続する。
上記のフローでは、漏洩検出部61と漏洩検出コイル62〜65による電磁波漏洩を判定するタイミングは、送電を開始するとき及び同期ずれ補正のタイミングに合わせ送電周波数F1のときに行っているが、これに限定されない。すなわち、電磁波漏洩の判定タイミングを別途設け、また判定周波数をF1以外としてもよい。
本実施例によれば、送電コイル11から受電コイル21への給電効率が低下し、他の部分へ電磁波が漏洩している場合、送電電力を低下させて人体への曝露や電子機器への妨害を低減することができる。
実施例6では、病室の患者が使用するのに好適な無線給電システムについて説明する。
図15は、実施例6に係る無線給電システムの構成を示す図である。ここでは、病室でベッド5上のマットレス71に患者72が横たわっている状態を想定する。
マットレス71の裏面側には送電装置2が一体化され、伸縮性導電材料からなる送電コイル11が布の平面上に縫い合わされて配置される。一方、マットレス71の表面側では、患者72の着用する衣類にはウェアラブル機器1が一体型され、伸縮性導電材料からなる受電コイル21が衣類の平面上に縫い合わされて配置される。ウェアラブル機器1には図示しない生体情報センサ25等が含まれている。
送電装置2からウェアラブル機器1への給電動作において、マットレス71は繊維材料(非金属材料)をクッションとして用いているため、電磁波を通過させる(綿を包含した布団でも良い)。送電コイル11はマットレス71の裏面に配置されるので、受電コイル21との間で、マットレスの厚さH(例えば10cm)の距離を隔てて送受電することになる。
電磁界共鳴現象を利用した無線給電では、送電コイル11と受電コイル21とが近すぎると密結合状態になり、単一であった共振状態が分裂して双峰特性になることが知られている。双峰特性の場合、給電効率が低下するので好ましくない。
本実施例の構成では、送電コイル11と受電コイル21の間に所定の距離(マットレスの厚さH)が確保されるので、密結合を避け、単一の共振状態を維持しながら高効率での無線給電が可能となる。
上記した各実施例は、本発明を分かり易く説明するために装置及びシステムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることは可能であり、さらにはある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
1,3,4,7,8:ウェアラブル機器(受電装置)、
2,4:送電装置、
5:医療用電子機器、
11:送電コイル、
12,22:可変容量ダイオード(バラクタダイオード)、
13:周波数シンセサイザ、
14:送電アンプ、
15:プログラマブルディバイダ、
16:電圧制御発振器(VCO)、
17:送電制御部、
18,34:バラクタ電圧、
21,51,52:受電コイル、
23:整流回路
24:二次電池、
25:生体情報センサ、
26:受電制御部、
27:負荷変調部、
31:送電基準クロック発振器、
32:受電基準クロック発振器、
33:負荷変調受信データ、
35:負荷変調データ、
41:ウェアラブル機器ID、
43:生体センサ動作電圧、
44:送信開始データ、
45:同期ずれ補正時間、
61:漏洩検出部、
62〜65:漏洩検出コイル。

Claims (11)

  1. 送電装置から受電装置へ電力を無線で給電する無線給電システムであって、
    前記送電装置は、電力を伝送する複数の搬送周波数を予め定めた周期と順序で周波数遷移させ、送電コイルを介して電力を送電し、
    前記受電装置は、前記送電装置と電磁界共鳴状態を維持しながら、前記送電装置と同一の周期と順序で周波数遷移させ、受電コイルを介して電力を受電することを特徴とする無線給電システム。
  2. 送電装置から受電装置へ電力を無線で給電する無線給電システムであって、
    前記送電装置は、
    前記受電装置へ電力を送電する送電コイルと、
    前記送電コイルに接続された送電側可変容量ダイオードと、
    前記送電コイルに電力を送る送電アンプと、
    電力を伝送する搬送周波数を生成する周波数シンセサイザと、
    複数の搬送周波数を予め定めた周期と順序で周波数遷移させるため、前記周波数シンセサイザの発振周波数を設定し、前記送電コイルの共振周波数が前記搬送周波数となるように前記送電側可変容量ダイオードへ電圧を印加する送電制御部と、を備え、
    前記受電装置は、
    前記送電装置から電力を受電する受電コイルと、
    前記受電コイルに接続された受電側可変容量ダイオードと、
    前記受電コイルが受電した電力を整流する整流回路と、
    前記整流回路から充電される二次電池と、
    前記送電装置における複数の搬送周波数の周波数遷移に同期させるため、前記受電コイルの共振周波数が前記搬送周波数となるように前記受電側可変容量ダイオードへ電圧を印加する受電制御部と、を備え、
    前記送電制御部と前記受電制御部は、前記搬送周波数の遷移について同一の周波数遷移表を保持することで、前記送電コイルと前記受電コイルは互いに電磁界共鳴状態を維持しながら電力を送受電することを特徴とする無線給電システム。
  3. 請求項2に記載の無線給電システムであって、
    前記受電装置の前記受電制御部は、初期状態で前記受電側可変容量ダイオードに電圧0Vを印加し、
    前記送電装置の前記送電制御部は、前記送電側可変容量ダイオードへの印加電圧が0Vのときの前記送電コイルの共振周波数を、前記周波数遷移表の初期状態の搬送周波数とすることを特徴とする無線給電システム。
  4. 請求項2に記載の無線給電システムであって、
    前記受電制御部は前記送電装置からの受電量が所定値に達したら、前記送電装置へ送信開始データを送信するとともに、前記周波数遷移表に従い前記受電側可変容量ダイオードへの電圧印加を開始し、
    前記送電装置の前記送電制御部は、前記送信開始データを受信した時点で、前記周波数遷移表に従い前記周波数シンセサイザの発振周波数の設定と前記送電側可変容量ダイオードへの電圧印加を開始することを特徴とする無線給電システム。
  5. 請求項2に記載の無線給電システムであって、
    前記送電制御部における周波数遷移の周期と、前記受電制御部における周波数遷移周期の差から、両者の周波数切り換えタイミングのずれ量が許容値に達するまでの時間(以下、同期ずれ補正時間)を予め求めておき、
    前記受電制御部は、前記送電装置からの周波数遷移による受電時間が前記同期ずれ補正時間を経過したら、前記送電装置へ同期ずれ補正用の送信開始データを送信するとともに、前記周波数遷移表に従い所定の搬送周波数から前記受電側可変容量ダイオードへの電圧印加を開始し、
    前記送電装置の前記送電制御部は、前記同期ずれ補正用の送信開始データを受信した時点で、前記周波数遷移表に従い所定の搬送周波数から、前記周波数シンセサイザの発振周波数の設定と前記送電側可変容量ダイオードへの電圧印加を開始することを特徴とする無線給電システム。
  6. 請求項1または2に記載の無線給電システムであって、
    周波数遷移させる前記複数の搬送周波数は、人体への電磁波吸収量が多い周波数、または他の電子機器へ電磁波妨害を与える周波数を除外した周波数範囲に設定することを特徴とする無線給電システム。
  7. 請求項4に記載の無線給電システムであって、
    前記受電装置には固有の識別符号(ID)を付与しておき、前記受電制御部は前記送電装置へ、前記送信開始データとともに当該受電装置の識別符号を送信し、
    前記送電装置の前記送電制御部は、前記複数の搬送周波数が前記識別符号ごとに異なる順序で記述された前記周波数遷移表を保持し、受信した前記識別符号を基に、前記周波数遷移表に従い搬送周波数を遷移させることを特徴とする無線給電システム。
  8. 請求項2に記載の無線給電システムであって、
    前記受電装置は、前記受電コイルとして複数の受電コイルが並列に接続され、スイッチを介して1つの受電コイルを選択して受電することが可能であり、
    前記受電制御部は前記スイッチを操作して、前記送電装置から送電された電力に対する前記複数の受電コイルにおける受電量を検出し、検出した受電量が最大となる受電コイルを選択して受電動作を行わせることを特徴とする無線給電システム。
  9. 請求項2に記載の無線給電システムであって、
    前記受電装置は、前記送電装置からの電力を受電するときに前記受電コイルの周囲における電磁波の漏洩を検出する漏洩検出コイルと、
    前記漏洩検出コイルの共振周波数を受電する搬送波周波数に設定し、前記漏洩検出コイルで検出した電磁波の漏洩量を予め定めた閾値と比較する漏洩検出部を有し、
    前記漏洩検出部での比較の結果、前記漏洩量が前記閾値を超えた場合、前記受電制御部は前記送電装置へ、送電電力を低下させる出力制御データを送信し、
    前記送電装置の前記送電制御部は、前記出力制御データを受信したとき、前記送電アンプに対し送電電力を下げるように制御することを特徴とする無線給電システム。
  10. 請求項1または2に記載の無線給電システムであって、
    前記送電装置は布と一体化され、前記送電コイルは伸縮性導電材料からなり前記布の平面上に縫い合わされて配置されるとともに、
    前記受電装置は生体情報センサを有し、衣類と一体化されたウェアラブル機器であり、前記受電コイルは伸縮性導電材料からなり前記衣類の平面上に縫い合わされて配置されることを特徴とする無線給電システム。
  11. 請求項10に記載の無線給電システムであって、
    前記送電装置は厚みを持った繊維材料の裏面側に一体化して配置され、前記ウェアラブル機器は前記繊維材料の表面側に配置して使用されるものであって、
    前記送電装置の前記送電コイルと前記受電装置の前記受電コイルは、前記繊維材料の厚さの距離を隔てて送受電することを特徴とする無線給電システム。
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