JP2019015664A - 電池の劣化診断装置及び電池の劣化診断方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】劣化診断精度を向上させ得る電池の劣化診断装置を提供する。【解決手段】電池にあらかじめ設定された周波数範囲内の交流信号を供給して、該電池のインピーダンススペクトルを測定する測定部と、インピーダンススペクトルに基づいて、電池の劣化診断を行う評価部を備えた電池の劣化診断装置において、評価部3には、インピーダンススペクトルの円弧状部と直線状部との境界部となる極値を検出する検出手段と、極値の実部インピーダンスを算出し、該実部インピーダンスに基づいて電池の劣化診断を行う判定手段を備えた。【選択図】図1
Description
本発明は、電力を蓄電する定置用蓄電池システムに使用されるリチウムイオン電池の劣化診断装置及び劣化診断方法に関するものである。
太陽光や風力等の再生可能エネルギーから生成される電力は、定置用蓄電システムに蓄電されて、出力電力の平滑化が図られている。近年、定置用蓄電システムに使用する蓄電池として、リチウムイオン電池の普及が進んでいる。
リチウムイオン電池は、課電時間、温度、充放電回数等の影響を受けて電池材料の劣化が進み、結果として電池容量(許容放電電力)が次第に減少する。このため、蓄電システムとして安定した充放電機能を発揮させるためには、リチウムイオン電池の劣化状態を把握し、劣化が進んだ電池を交換することが必要である。
そこで、リチウムイオン電池の劣化状態を診断するために、種々の劣化診断方法が提案されている。
特許文献1には、劣化診断の対象となるリチウムイオン電池に所定の周波数帯域の交流信号を印加してインピーダンススペクトルを測定し、そのインピーダンススペクトルに基づいて劣化診断を行う方法が開示されている。
特許文献1には、劣化診断の対象となるリチウムイオン電池に所定の周波数帯域の交流信号を印加してインピーダンススペクトルを測定し、そのインピーダンススペクトルに基づいて劣化診断を行う方法が開示されている。
この診断方法では、得られたインピーダンススペクトルの実部インピーダンスと虚部インピーダンスを複素平面上にナイキスト線図として表すと、図6に示すような円弧状部C1と直線状部S1からなるスペクトルが得られる。円弧状部C1は、リチウムイオン電池の正極及び負極の容量に由来するスペクトルであり、直線状部S1はリチウムイオンの電極内への拡散に由来するスペクトルである。
図6に示すスペクトルにおいて、リチウムイオン電池の劣化が進むにつれて、円弧状部C1及び直線状部S1がインピーダンスの増大方向、すなわち右方かつ斜め上方に向かってスライドする。
次いで、円弧状部C1の頂点Pと原点とを結ぶ直線Lと複素平面の横軸(実部インピーダンスReZ軸)との間の角度θを求める。そして、リチウムイオン電池の劣化が進むにつれて円弧状部C1の頂点Pが図6において右方かつ上方へスライドして角度θが増大することから、角度θあるいはtanθを評価パラメータとして算出することにより劣化診断が行われる。
特許文献1に開示された劣化診断方法では、円弧状部C1に正極及び負極の容量に由来して複数の円弧が表れるとき、いずれの円弧の頂点で角度θを算出するかによって算出される劣化度合いが異なってしまう。
また、図7に示すように、なだらかな曲線を描く円弧状部C2がスペクトルとして得られた場合には、円弧状部C2の形状が僅かに変化すると、円弧状部C2の頂点の位置が大きく変化する。この結果、評価パラメータとして算出される角度θが大きく変動するため、正確な劣化診断を行うことができない。
この発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は劣化診断精度を向上させ得る電池の劣化診断装置を提供することにある。
上記課題を解決する電池の劣化診断装置は、あらかじめ設定された周波数範囲内の交流信号を電池に供給して、該電池のインピーダンススペクトルを測定する測定部と、前記インピーダンススペクトルに基づいて、前記電池の劣化診断を行う評価部を備えた電池の劣化診断装置において、前記評価部には、前記インピーダンススペクトルの円弧状部と直線状部との境界部となる極値を検出する検出手段と、前記極値の実部インピーダンスを算出し、該実部インピーダンスに基づいて前記電池の劣化診断を行う判定手段を備えたことを特徴とする。
この構成により、インピーダンススペクトルの極値の実部インピーダンスに基づいて電池の劣化診断が行われる。
また、上記の電池の劣化診断装置において、前記評価部には、前記電池の放電容量維持率と前記実部インピーダンスとの関係を測定したデータをあらかじめ格納したデータテーブルを備え、前記判定手段は、前記データテーブルに格納されたデータに基づいて、前記実部インピーダンスがあらかじめ設定された放電容量維持率に対応する実部インピーダンスを超えるとき、当該電池を劣化状態と判定することが好ましい。
また、上記の電池の劣化診断装置において、前記評価部には、前記電池の放電容量維持率と前記実部インピーダンスとの関係を測定したデータをあらかじめ格納したデータテーブルを備え、前記判定手段は、前記データテーブルに格納されたデータに基づいて、前記実部インピーダンスがあらかじめ設定された放電容量維持率に対応する実部インピーダンスを超えるとき、当該電池を劣化状態と判定することが好ましい。
この構成により、極値の実部インピーダンスがあらかじめ設定された放電容量維持率に対応する実部インピーダンスを超えるとき、当該電池が劣化状態と判定される。
また、上記の電池の劣化診断装置は、前記測定部は、前記電池の充電量及び温度があらかじめ設定された条件を満たすとき、前記インピーダンススペクトルを測定することが好ましい。
また、上記の電池の劣化診断装置は、前記測定部は、前記電池の充電量及び温度があらかじめ設定された条件を満たすとき、前記インピーダンススペクトルを測定することが好ましい。
この構成により、電池の充電量及び温度があらかじめ設定された条件を満たすとき、当該電池の劣化診断が行われる。
また、上記の電池の劣化診断装置は、前記評価部は、前記検出手段で極値が検出されないとき、前記測定部で前記電池に供給する交流信号の周波数範囲を拡大して前記インピーダンススペクトルを測定することが好ましい。
また、上記の電池の劣化診断装置は、前記評価部は、前記検出手段で極値が検出されないとき、前記測定部で前記電池に供給する交流信号の周波数範囲を拡大して前記インピーダンススペクトルを測定することが好ましい。
この構成により、インピーダンススペクトルの測定範囲が拡大されて、極値が確実に検出される。
上記課題を解決する電池の劣化診断方法は、あらかじめ設定された周波数範囲内の交流信号を電池に供給して、該電池のインピーダンススペクトルを測定し、前記インピーダンススペクトルに基づいて、前記電池の劣化診断を行う電池の劣化診断方法において、前記インピーダンススペクトルの円弧状部と直線状部との境界部となる極値を検出し、前記極値の実部インピーダンスを算出し、該実部インピーダンスに基づいて前記電池の劣化診断を行うことを特徴とする。
上記課題を解決する電池の劣化診断方法は、あらかじめ設定された周波数範囲内の交流信号を電池に供給して、該電池のインピーダンススペクトルを測定し、前記インピーダンススペクトルに基づいて、前記電池の劣化診断を行う電池の劣化診断方法において、前記インピーダンススペクトルの円弧状部と直線状部との境界部となる極値を検出し、前記極値の実部インピーダンスを算出し、該実部インピーダンスに基づいて前記電池の劣化診断を行うことを特徴とする。
この方法により、インピーダンススペクトルの極値の実部インピーダンスに基づいて電池の劣化診断が行われる。
また、上記の電池の劣化診断方法は、前記実部インピーダンスがあらかじめ設定された放電容量維持率に対応する実部インピーダンスを超えるとき、当該電池を劣化状態と判定することが好ましい。
また、上記の電池の劣化診断方法は、前記実部インピーダンスがあらかじめ設定された放電容量維持率に対応する実部インピーダンスを超えるとき、当該電池を劣化状態と判定することが好ましい。
この方法により、極値の実部インピーダンスがあらかじめ設定された放電容量維持率に対応する実部インピーダンスを超えるとき、当該電池が劣化状態と判定される。
本発明の電池の劣化診断装置によれば、電池の劣化診断精度を向上させることができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。図1に示す劣化診断装置は、診断対象電池であるリチウムイオン電池1のインピーダンススペクトルを測定する測定部2と、測定されたインピーダンススペクトルに基づいて、診断対象電池の劣化診断を行うとともに、測定部2の動作を制御する評価部3を備える。
測定部2は、発振器4と、電流測定器5と、電圧測定器6と周波数応答解析装置(FRA)7を備えている。
発振器4は、リチウムイオン電池1のインピーダンススペクトルを測定するために、あらかじめ設定された周波数帯域の交流信号をリチウムイオン電池1に出力する。
発振器4は、リチウムイオン電池1のインピーダンススペクトルを測定するために、あらかじめ設定された周波数帯域の交流信号をリチウムイオン電池1に出力する。
電流測定器5は、発振器4とリチウムイオン電池1に対し直列に接続され、発振器4から出力される交流信号に基づいてリチウムイオン電池1に流れる電流値を測定する。そして、検出された測定値は、周波数応答解析装置7に出力される。
電圧測定器6は、一対の入力端子が、交流信号を出力する発振器4の一対の出力端子に接続されて、発振器4の出力電圧を測定する。そして検出された測定値は、周波数応答解析装置7に出力される。
周波数応答解析装置7は、電流測定器5と電圧測定器6の測定値に基づいて、診断対象のリチウムイオン電池1のインピーダンススペクトルを離散フーリエ変換により算出し、図2に示すようなナイキスト線図を生成するためのデータを算出し、評価部3に出力する。
このデータは、あらかじめ設定された周波数帯域において、一定間隔の周波数毎に算出される。そして、周波数毎のデータを複素平面上に表すと、図2に示すナイキスト線図Nが得られる。同図において、横軸は実部インピーダンスReZであり、縦軸は虚部インピーダンスImZである。
図2において、測定された各周波数のインピーダンススペクトルは、周波数が低くなるほど横軸上を右側に移動する。そして、高周波数側でリチウムイオン電池の正極及び負極の容量に由来する円弧状部C2が表れ、低周波数側でリチウムイオンの電極内への拡散に由来する直線状部S2が表れる。また、円弧状部C2と直線状部S2との境界には周波数の下降にともなって虚部インピーダンスが下降から上昇に転じる極値Pが表れる。
リチウムイオン電池1には温度計8が設置され、その温度計8で測定されたリチウムイオン電池1の温度が評価部3に出力される。
定置用蓄電池システムでは、多数のリチウムイオン電池を接続して構成される蓄電池モジュールがコンテナ内に収容され、そのコンテナには図1に示す空調装置10が設置されている。
定置用蓄電池システムでは、多数のリチウムイオン電池を接続して構成される蓄電池モジュールがコンテナ内に収容され、そのコンテナには図1に示す空調装置10が設置されている。
評価部3は、劣化診断時に、リチウムイオン電池1の温度が25℃±2℃の範囲内であるとき、測定部2を制御して当該リチウムイオン電池1の劣化診断を行う動作を開始する。また、リチウムイオン電池1の温度が25℃±2℃の範囲外であるときには、リチウムイオン電池1の温度が25℃±2℃の範囲内となるように空調装置10を作動させる。
評価部3は、周波数応答解析装置7で算出されたインピーダンススペクトルに基づいて極値Pを算出し、その極値Pの実部インピーダンスに基づいて、診断対象のリチウムイオン電池1の劣化診断を行う機能を備えている。そして、極値Pの実部インピーダンスに基づいてリチウムイオン電池1の劣化診断を行うために、あらかじめデータテーブル9を備えている。
図3は、データテーブル9の一例を示す。このテーブルは、放電容量維持率の異なる多数のリチウムイオン電池について、測定部2あるいは測定部2と同様な測定装置で、インピーダンススペクトルの極値の実部インピーダンスを測定したデータがあらかじめ格納されている。同図において、放電容量維持率100%は劣化していない電池であり、放電容量維持率が低下するほど劣化が進んだ電池である。
放電容量維持率の異なる多数のリチウムイオン電池は、あらかじめ設定された一定の条件で充放電サイクル試験を行うことにより生成され、各電池の実部インピーダンスを測定することにより、放電容量維持率に対する実部インピーダンス特性A,Bが得られる。因みに、実部インピーダンス特性Aは、周囲温度が25℃で充放電サイクル試験を行った場合であり、実部インピーダンス特性Bは、周囲温度が40℃で充放電サイクル試験を行った場合である。
同図に示すように、放電容量維持率が100%のリチウムイオン電池の極値の実部インピーダンスは約60mΩであり、放電容量維持率が60%まで低下すると、極値の実部インピーダンスは120mΩを超える。そこで、評価部3では実部インピーダンスが初期インピーダンスの2倍を超えるとき、すなわち放電容量維持率が100%のときの実部インピーダンスの2倍を超えるとき、放電容量維持率が60%未満となっていると判定するように設定されている。
図4は、放電容量維持率の異なる多数のリチウムイオン電池について、放電容量維持率に対しインピーダンススペクトルが極値となる周波数特性F1,F2を示す。周波数特性F1は、リチウムイオン電池の周囲温度が25℃で充放電サイクル試験を行った場合であり、周波数特性F2は周囲温度が40℃で充放電サイクル試験を行った場合である。
同図に示すように、放電容量維持率が100%から60%の範囲で極値Pの周波数は約2Hzから0.08Hzの範囲となる。
そこで、診断対象のリチウムイオン電池1のインピーダンススペクトルを測定する際に、発振器4からリチウムイオン電池1に出力する交流電流は、通常時には10Hz〜0.1Hzに設定され、この範囲で極値Pが検出できないときには、さらに0.1Hz〜0.01Hzの範囲でインピーダンススペクトルが測定される。
そこで、診断対象のリチウムイオン電池1のインピーダンススペクトルを測定する際に、発振器4からリチウムイオン電池1に出力する交流電流は、通常時には10Hz〜0.1Hzに設定され、この範囲で極値Pが検出できないときには、さらに0.1Hz〜0.01Hzの範囲でインピーダンススペクトルが測定される。
次に、上記のように構成された劣化診断装置の作用を説明する。
図5に示すように、リチウムイオン電池1の劣化診断が開始されると、評価部3はまず診断対象のリチウムイオン電池1のインピーダンスを測定するための条件が満たされるか否かを判定する(ステップ1〜3)。測定条件は、充電量(SOC;state of charge)が50%、電池温度が25℃±2℃の範囲内である。
図5に示すように、リチウムイオン電池1の劣化診断が開始されると、評価部3はまず診断対象のリチウムイオン電池1のインピーダンスを測定するための条件が満たされるか否かを判定する(ステップ1〜3)。測定条件は、充電量(SOC;state of charge)が50%、電池温度が25℃±2℃の範囲内である。
条件を満たさない場合には、SOCが50%となるようにリチウムイオン電池1を充電し、あるいは放電させ、電池温度が25℃±2℃の範囲内となるように空調装置10を作動させる(ステップ4)。
インピーダンス測定条件が満たされると、測定部2によりリチウムイオン電池1のインピーダンスが測定される(ステップ5)。すなわち、発振器4からリチウムイオン電池1に例えば電流振幅が±100mAで、周波数が10Hz〜0.1Hzの範囲となる交流電流を供給し、図2に示すようなインピーダンススペクトルが測定されて、評価部3に出力される。
次いで、評価部3で測定されたインピーダンススペクトルの極値Pが検出される(ステップ6)。ここで、極値Pが検出できないときには、リチウムイオン電池1に出力する交流電流の周波数を例えば0.01Hzまで下げて、再度インピーダンススペクトルを測定し(ステップ7)、ステップ6で極値Pを再度検出する。
ステップ6で、極値Pが検出されると、評価部3で極値Pの実部インピーダンスZが算出される(ステップ8)。そして、極値Pの実部インピーダンスZが当該リチウムイオン電池1の初期インピーダンスの2倍以下であるか否かが判定される(ステップ9)。
図3に示すようなデータテーブルにおいて、極値Pの実部インピーダンスZが初期インピーダンスの2倍を超えると、当該リチウムイオン電池1の放電容量維持率は60%未満となる(ステップ10)。言い換えれば、放電容量維持率が60%未満となるとき、実部インピーダンスZは初期インピーダンスの2倍を超える。
評価部3では、放電容量維持率が60%未満となるとき、当該リチウムイオン電池1の劣化が進んで継続使用不可あると判定し(ステップ11)、例えば当該リチウムイオン電池1の交換を促す表示を行い、劣化診断を終了する。
ステップ9で、極値Pの実部インピーダンスZが初期インピーダンスの2倍以下である場合には、当該リチウムイオン電池1の放電容量維持率が60%以上であるので(ステップ12)、当該リチウムイオン電池1を継続使用可能である旨の表示を行い、劣化診断を終了する。
上記のように構成された劣化診断装置では、次に示す効果を得ることができる。
(1)診断対象となるリチウムイオン電池1のインピーダンススペクトルを測定し、そのインピーダンススペクトルの円弧状部C2と直線状部S2の境界部の極値Pの実部インピーダンスZを算出する。そして、その実部インピーダンスZから放電容量維持率を算出することにより、リチウムイオン電池1の劣化度合いを診断することができる。
(1)診断対象となるリチウムイオン電池1のインピーダンススペクトルを測定し、そのインピーダンススペクトルの円弧状部C2と直線状部S2の境界部の極値Pの実部インピーダンスZを算出する。そして、その実部インピーダンスZから放電容量維持率を算出することにより、リチウムイオン電池1の劣化度合いを診断することができる。
(2)極値Pは、円弧状部C2と直線状部S2の境界部として精度よく検出することができる。そして、極値Pの実部インピーダンスZと、あらかじめ設定されているデータテーブル9に基づいて、診断対象のリチウムイオン電池1の放電容量維持率を正確に算出することができる。従って、リチウムイオン電池1の劣化度合いの診断精度を向上させることができる。
(3)診断対象のリチウムイオン電池1のインピーダンススペクトルを測定して極値Pの実部インピーダンスZを算出し、その実部インピーダンスZとデータテーブル9に格納されているデータに基づいて、リチウムイオン電池1の劣化診断を速やかに行うことができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・継続使用の可否を判定するための放電容量維持率のしきい値は、上記のような60%に限定されるものではなく、リチウムイオン電池の特性に応じて任意の数値に設定することもできる。
・継続使用の可否を判定するための放電容量維持率のしきい値は、上記のような60%に限定されるものではなく、リチウムイオン電池の特性に応じて任意の数値に設定することもできる。
・診断対象となる電池は、リチウムイオン電池以外の蓄電池としてもよい。
1…電池(リチウムイオン電池)、2…測定部、3…評価部(検出手段、判定手段)、C2…円弧状部、S2…直線状部、P…極値。
Claims (6)
- あらかじめ設定された周波数範囲内の交流信号を電池に供給して、該電池のインピーダンススペクトルを測定する測定部と、
前記インピーダンススペクトルに基づいて、前記電池の劣化診断を行う評価部と
を備えた電池の劣化診断装置において、
前記評価部には、
前記インピーダンススペクトルの円弧状部と直線状部との境界部となる極値を検出する検出手段と、
前記極値の実部インピーダンスを算出し、該実部インピーダンスに基づいて前記電池の劣化診断を行う判定手段と
を備えたことを特徴とする電池の劣化診断装置。 - 請求項1に記載の電池の劣化診断装置において、
前記評価部には、前記電池の放電容量維持率と前記実部インピーダンスとの関係を測定したデータをあらかじめ格納したデータテーブルを備え、
前記判定手段は、前記データテーブルに格納されたデータに基づいて、前記実部インピーダンスがあらかじめ設定された放電容量維持率に対応する実部インピーダンスを超えるとき、当該電池を劣化状態と判定することを特徴とする電池の劣化診断装置。 - 請求項2に記載の電池の劣化診断装置において、
前記測定部は、前記電池の充電量及び温度があらかじめ設定された条件を満たすとき、前記インピーダンススペクトルを測定することを特徴とする電池の劣化診断装置。 - 請求項3に記載の電池の劣化診断装置において、
前記評価部は、前記検出手段で極値が検出されないとき、前記測定部で前記電池に供給する交流信号の周波数範囲を拡大して前記インピーダンススペクトルを測定することを特徴とする電池の劣化診断装置。 - あらかじめ設定された周波数範囲内の交流信号を電池に供給して、該電池のインピーダンススペクトルを測定し、前記インピーダンススペクトルに基づいて、前記電池の劣化診断を行う電池の劣化診断方法において、
前記インピーダンススペクトルの円弧状部と直線状部との境界部となる極値を検出し、前記極値の実部インピーダンスを算出し、該実部インピーダンスに基づいて前記電池の劣化診断を行うことを特徴とする電池の劣化診断方法。 - 請求項5に記載の電池の劣化診断方法において、
前記実部インピーダンスがあらかじめ設定された放電容量維持率に対応する実部インピーダンスを超えるとき、当該電池を劣化状態と判定することを特徴とする電池の劣化診断方法。
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JP2017134590A JP2019015664A (ja) | 2017-07-10 | 2017-07-10 | 電池の劣化診断装置及び電池の劣化診断方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020255557A1 (ja) * | 2019-06-17 | 2020-12-24 | 日置電機株式会社 | 電池劣化診断システム、診断処理装置、測定装置及びプログラム |
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2017
- 2017-07-10 JP JP2017134590A patent/JP2019015664A/ja active Pending
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WO2020255557A1 (ja) * | 2019-06-17 | 2020-12-24 | 日置電機株式会社 | 電池劣化診断システム、診断処理装置、測定装置及びプログラム |
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