JP2019015257A - 回転式圧縮機 - Google Patents

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JP2019015257A JP2017134479A JP2017134479A JP2019015257A JP 2019015257 A JP2019015257 A JP 2019015257A JP 2017134479 A JP2017134479 A JP 2017134479A JP 2017134479 A JP2017134479 A JP 2017134479A JP 2019015257 A JP2019015257 A JP 2019015257A
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福永 剛
Takeshi Fukunaga
剛 福永
啓太 本田
Keita Honda
啓太 本田
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Abstract

【課題】吐出脈動による回転子の上下動を軽減でき、騒音を低減できる回転式圧縮機を提供する。
【解決手段】回転子(6)を軸方向に貫通する回転子風孔(70)を設けると共に、マフラ(40)に回転子(6)側に向かって開口するマフラ出口孔(42)を設ける。上記マフラ出口孔(42)と回転子風孔(70)の入口(70a)の回転方向位置が一致した状態におけるマフラ出口孔(42)から回転子風孔(70)の入口までの距離をL[m]、回転子(6)の角速度をω[rad/sec]、マフラ出口孔(42)から吐出される冷媒の最大速度をv[m/sec]としたとき、マフラ出口孔(42)から吐出される冷媒の吐出開始時点におけるマフラ出口孔(42)に対する回転子風孔(70)の遅れ位相角β[deg]を、
【数1】
Figure 2019015257

とする。
【選択図】図3

Description

この発明は、回転式圧縮機に関する。
従来、回転式圧縮機としては、密閉容器の下部に配置された圧縮機構部と、密閉容器の上部に配置されたモータを備えたものがある(例えば、実開昭60−8491号公報(特許文献1)参照)。
実開昭60−8491号公報
上記回転式圧縮機では、圧縮機構部で圧縮された高圧冷媒は、上部軸受および/または下部軸受に設けられた吐出孔から周期的かつ断続的に吐出され、マフラの内部空間とマフラ出口孔を通って密閉容器内の内部空間に周期的かつ断続的に放出される。
このような回転式圧縮機では、マフラ出口孔はモータの回転子の下方に配置されているため、周期的かつ断続的に放出される高圧冷媒は、回転子の下端面を周期的に上方向に押し上げるように作用することになり、回転子が上下に加振されて騒音が発生するという問題がある。
そこで、この発明の課題は、吐出脈動による回転子の上下動を軽減でき、騒音を低減できる回転式圧縮機を提供することにある。
この発明の一態様に係る回転式圧縮機は、
回転子を有するモータと、
上記モータにより回転軸を介して駆動される圧縮機構部と、
上記圧縮機構部によって圧縮された冷媒が吐出される空間を覆うように設けられたマフラと
を備え、
上記回転子を軸方向に貫通する回転子風孔が設けられていると共に、
上記マフラに上記回転子側に向かって開口するマフラ出口孔が設けられており、
上記マフラ出口孔と上記回転子風孔の入口の回転方向位置が一致した状態における上記マフラ出口孔から上記回転子風孔の入口までの距離をL[m]、上記回転子の角速度をω[rad/sec]、上記マフラ出口孔から吐出される冷媒の最大速度をv[m/sec]としたとき、上記マフラ出口孔から吐出される冷媒の吐出開始時点における上記マフラ出口孔に対する上記回転子風孔の遅れ位相角β[deg]を、
Figure 2019015257
としたことを特徴とする。
上記構成によれば、角速度ω[rad/sec]で回転する回転子の回転子風孔は、マフラ出口孔に対して遅れ位相角を、
Figure 2019015257
としているので、冷媒の吐出開始時点から所要時間L/v[sec]遅れて、回転子風孔がマフラ出口孔と同じ角度位置に移動してくることになる。したがって、マフラ出口孔から噴出した冷媒が距離L離れた位置にある回転子風孔に到達して、冷媒が回転子風孔を介して回転子の上方に効率よく流れるので、回転子の下端面に衝突する冷媒量が少なくなる。このようにして、マフラ出口孔から噴出して回転子の下端面に衝突する冷媒の量を低減することができるため、吐出脈動による回転子の上下動を軽減でき、騒音を低減できる。
また、一実施形態の回転式圧縮機では、
上記回転子風孔は、周方向かつ等間隔に配置されたm個(mは2以上の整数)の風孔であり、
上記マフラ出口孔は、周方向かつ等間隔に配置されたn個(nはmの約数)の出口孔である。
上記実施形態によれば、回転子風孔が周方向かつ等間隔に配置されたm個(mは2以上の整数)の風孔であり、マフラ出口孔が周方向かつ等間隔に配置されたn個(nはmの約数)の出口孔であることによって、例えば、m=2、n=2として、回転子の周方向かつ等間隔に配置された2つの風孔と、マフラの周方向かつ等間隔に配置された2つの出口孔とが設けられる。これにより、冷媒の1回の吐出時にマフラの2つの出口孔から噴出した冷媒が回転子の2つの風孔を介して回転子の上方に流れ、回転子風孔を介して回転子の上方に流れる冷媒量が増大する。これにより、回転子の下端面に衝突する冷媒量をさらに低減できる。
また、一実施形態の回転式圧縮機では、
上記回転子の中心軸から上記回転子風孔までの距離Rrと、上記回転子の中心軸から上記マフラ出口孔までの距離Rmが等しい。
上記実施形態によれば、回転子の中心軸から回転子風孔までの距離Rrを、回転子の中心軸からマフラ出口孔までの距離Rmと等しくすることによって、回転子風孔がマフラ出口孔と同じ角度位置の上方に移動したとき、マフラ出口孔の直上に回転子風孔が位置して、マフラ出口孔から直上の回転子風孔の入口に向かって冷媒が吐出されるので、回転子風孔がマフラ出口孔の直上に位置しない場合に比べて、回転子風孔を介して回転子の上方に流れる冷媒量が増大する。これにより、回転子の下端面に衝突する冷媒量をさらに低減できる。
また、一実施形態の回転式圧縮機では、
上記マフラに設けられ、上記回転子の中心軸を始点として上記マフラ出口孔を通る半直線上にあるときの上記回転子風孔の入口に向かって、上記マフラ出口孔から吐出された冷媒を導くマフラ出口ガイド部を備えた。
上記実施形態によれば、マフラに設けられたマフラ出口ガイド部によって、回転子の中心軸を始点としてマフラ出口孔を通る半直線上にあるときの回転子風孔の入口に向かって、マフラ出口ガイド部によってマフラ出口孔から吐出された冷媒を導くので、回転子風孔の入口に到達する冷媒量が増えて、回転子風孔の入口に流入する冷媒量が増大する。これにより、回転子の下端面に衝突する冷媒量をさらに低減できる。
また、一実施形態の回転式圧縮機では、
上記回転子の角速度ω[rad/sec]は200π(=2π×回転速度100rps)以上である。
上記実施形態によれば、回転子の角速度ω[rad/sec]が200π(=2π×回転速度100rps)以上の高能力運転時において、吐出脈動による回転子の上下動に起因する騒音を効果的に低減できる。
また、一実施形態の回転式圧縮機では、
上記マフラ出口孔から吐出される冷媒の上記最大速度vは、最大の高低差圧を与える運転条件における上記マフラ出口孔から吐出される冷媒の最大速度である。
上記実施形態によれば、マフラ出口孔から吐出される冷媒の最大速度vを、最大の高低差圧を与える運転条件におけるマフラ出口孔から吐出される冷媒の最大速度とすることによって、最大能力運転時において、吐出脈動による回転子の上下動に起因する騒音を効果的に低減できる。
以上より明らかなように、この発明によれば、マフラ出口孔から吐出される冷媒が最短距離で回転子風孔の入口に到達するように、冷媒の吐出開始時点におけるマフラ出口孔に対する回転子風孔の遅れ位相角を設定することによって、吐出脈動による回転子の上下動を軽減でき、騒音を低減できる回転式圧縮機を実現することができる。
図1はこの発明の第1実施形態の回転式圧縮機の一例としてのロータリー圧縮機の縦断面図である。 上記ロータリー圧縮機の圧縮機構部の主要部の平面図である。 図3は上記ロータリー圧縮機のモータの回転子の上面図である。 図4は上記回転子と圧縮機構部の要部の側面図である。 図5はこの発明の第2実施形態の回転式圧縮機の一例としてのロータリー圧縮機のモータの回転子と圧縮機構部の要部の側面図である。
以下、この発明の回転式圧縮機を図示の実施の形態により詳細に説明する。なお、図面において、同一の参照番号は、同一部分または相当部分を表わすものである。また、長さ、幅、厚さ、深さ等の図面上の寸法は、図面の明瞭化と簡略化のために実際の尺度から適宜変更されており、実際の相対寸法を表してはいない。
〔第1実施形態〕
図1は、この発明の第1実施形態の回転式圧縮機の一例としてのロータリー圧縮機の縦断面図を示している。
上記第1実施形態のロータリー圧縮機は、図1に示すように、密閉容器1と、この密閉容器1内に配置された圧縮機構部2と、密閉容器1内に配置され、圧縮機構部2を回転軸12を介して駆動するモータ3とを備えている。
より詳しくは、上記ロータリー圧縮機は、いわゆる縦型の高圧ドーム型のロータリー圧縮機であって、密閉容器1内の下側に圧縮機構部2を配置し、その圧縮機構部2の上側にモータ3を配置している。このモータ3の回転子6によって、回転軸12を介して圧縮機構部2を駆動するようにしている。上記圧縮機構部2は、アキュームレータ10から吸入管11を介して冷媒ガスを吸入する。
また、上記ロータリー圧縮機では、アキュームレータ10からの冷媒ガスが、圧縮機構部2によって圧縮されて高温高圧になった後、圧縮機構部2から吐出されて密閉容器1内を満たす。このとき、上記冷媒ガスは、固定子5と回転子6の間の隙間および回転子6の回転子風孔70を通過して、モータ3を冷却した後、モータ3の上側に設けられた吐出管13から外部に吐出する。
上記圧縮機構部2は、シリンダ室22を画定するためのシリンダ21と、このシリンダ21の上側端部に取り付けられてシリンダ21上に位置するフロントヘッド50と、シリンダ21の下側端部に取り付けられてシリンダ21下に位置するリアヘッド60とを備える。上記シリンダ21とフロントヘッド50とリアヘッド60によって、シリンダ室22を形成する。
上記シリンダ室22には、アキュームレータ10からの冷媒ガスを圧縮するためのピストン29が収容されている。
上記フロントヘッド50は、円板状の本体部51と、この本体部51の中央部から上方に向かって突出するボス部52とを有する。本体部51およびボス部52には、回転軸12が回転可能に挿通されている。なお、ボス部52は上側軸受部の一例である。
上記本体部51には、シリンダ室22に連通する吐出ポート51aが設けられている。この本体部51には、本体部51に関してシリンダ21と反対側に位置するように、吐出ポート51aを開閉する吐出弁(図示せず)が取り付けられている。
また、上記本体部51には、シリンダ21と反対側に、カップ型のマフラ40が取り付けられている。このマフラ40は、ボルト(図示せず)などによって本体部51に固定されている。マフラ40には、ボス部52が挿通される。
上記マフラ40およびフロントヘッド50によって、マフラ室41を形成している。マフラ40は、圧縮機構部2によって圧縮された冷媒が吐出される空間(マフラ室41)を覆うように設けられている。上記マフラ室41とシリンダ室22とは、吐出ポート51aを介して連通されている。
上記リアヘッド60は、円板状の本体部61と、この本体部61の中央部から下方に向かって突出するボス部62とを有する。本体部61およびボス部62には、回転軸12が回転可能に挿通されている。なお、ボス部62は下側軸受部の一例である。
このように、上記回転軸12の下側の部分は、フロントヘッド50およびリアヘッド60に支持されている。この回転軸12の下側の部分のうち、フロントヘッド50とリアヘッド60の間に位置する部分が、シリンダ室22の内部に進入している。
また、上記回転軸12の下側の部分には、シリンダ室22内に位置するように、偏心軸部26が設けられている。この偏心軸部26は、ピストン29のローラ27に嵌合している。このピストン29は、シリンダ室22内で、公転可能に配置され、このピストン29の公転運動で圧縮作用を行うようにしている。
なお、上記密閉容器1内の高圧領域の下部(リアヘッド60下の領域)には、潤滑油を貯める油溜まり部9が形成されている。回転軸12は、油溜まり部9に貯まった潤滑油を内部に吸い込む吸込口12aと、この吸込口12aから内部に吸い込んだ潤滑油を吐出する吐出口12b,12c,12dとを有する。
図2は、上記ロータリー圧縮機の圧縮機構部2の主要部の平面図を示している。図2において、図1と同一の構成部には同一参照番号を付している。
上記ロータリー圧縮機は、図2に示すように、ローラ27とブレード28が一体に設けられたピストン29を備えている。
上記ピストン29のブレード28はシリンダ室22内を仕切っている。より詳しくは、シリンダ室22を上方から見たとき、ブレード28の右側の室は、吸入管11からの冷媒ガスを吸い込む吸入室(低圧室)22aとなる。この吸入室22aの内面には、吸入管11からシリンダ室22へ冷媒ガスを案内する通路が開口している。一方、シリンダ室22を上方から見たとき、ブレード28の左側の室は、吐出ポート51aがシリンダ室22の内面に開口する吐出室(高圧室)22bである。
また、上記ブレード28の両側面に一対の半円柱状のブッシュ25,25を密着させて、ブレード28の両側面に隣接する空間をブッシュ25,25でシールしている。このブレード28とブッシュ25,25との間は、潤滑油で潤滑される。また、ブッシュ25,25はブレード28を両側から挟んで進退可能に支持している。このブレード28の先端部は、シリンダ21に設けられた空間30に出没する。
上記ピストン29のローラ27は、偏心軸部26が回転軸12と共に偏心回転すると、ローラ27の外周面をシリンダ室22の内周面に接しながら公転する。このローラ27の公転に伴って、ブレード28は、このブレード28の両側面がブッシュ25,25によって支持されながら、空間30に対して進退する。このとき、低圧の冷媒ガスが、吸入管11から吸入室22aに吸入されて、吐出室22bで圧縮されて高圧になった後、吐出ポート51aから吐出される。
上記吐出ポート51aから吐出された高圧の冷媒ガスは、図1に示すように、マフラ室41およびマフラ出口孔42を経由して、マフラ40の外側に排出される。
図3は上記ロータリー圧縮機のモータ3の回転子6の上面図を示している。図3において、図1と同一の構成部には同一参照番号を付している。また、回転子6は矢印Rの方向(時計回り)に回転する。
図3に示すように、回転子6に軸方向に貫通する4つの回転子風孔70を設けている。この4つの回転子風孔70は、回転子6に周方向かつ等間隔に配置されている。また、上記マフラ40に回転子6側に向かって開口するマフラ出口孔42が設けている。この2つのマフラ出口孔42は、回転子6に周方向かつ等間隔に配置されている。回転子6の中心軸O1からの回転子風孔70までの距離Rrは、回転子6の中心軸O1からマフラ出口孔42までの距離Rmよりも短くなっている。詳しくは、距離Rrは、回転子6の中心軸O1から回転子風孔70の入口70aの中心までの径方向の距離であり、距離Rmは、回転子6の中心軸O1からマフラ出口孔42の中心までの径方向の距離である。
ここで、上記マフラ出口孔42から周期的かつ断続的に吐出される冷媒の吐出開始時点におけるマフラ出口孔42に対する回転子風孔70の遅れ位相角をβ[deg]としている。
図4は上記回転子6と圧縮機構部2の要部の側面図を示している。図4において、図1と同一の構成部には同一参照番号を付している。また、Hはマフラ40の上面から回転子6の下端面までの高さを表している。
図4に示すように、回転子風孔70の回転子6の中心軸O1からの距離Rrが、回転子6の中心軸O1からマフラ出口孔42までの距離Rmよりも短いため、マフラ出口孔42と回転子風孔70の入口70aの回転方向位置が一致した状態におけるマフラ出口孔42から回転子風孔70の入口70aまでの距離はLとなる(回転子6の中心軸O1を始点としてマフラ出口孔42を通る半直線上に回転子風孔70の入口70aがあるとき)。
上記構成のロータリー圧縮機において、マフラ出口孔42から回転子風孔70の入口70aまでの距離をL[m]、回転子6の角速度をω[rad/sec]、マフラ出口孔42から吐出される冷媒の最大速度をv[m/sec]としたとき、マフラ出口孔42から周期的かつ断続的に吐出される冷媒の吐出開始時点におけるマフラ出口孔42に対する回転子風孔70の遅れ位相角β[deg]を、
Figure 2019015257
としている。
上記式(1)は、次のとおり導出される。
まず、回転子6の回転子風孔70が遅れ位相角β[deg]の図4の位置からマフラ出口孔42と同じ角度位置に移動するまでの時間△T[sec]は、
Figure 2019015257
で表される。また、マフラ出口孔42から回転子風孔70の入口70aまでの距離L[m]と、マフラ出口孔42から吐出される冷媒の最大速度v[m/sec]との関係は、
Figure 2019015257
で表される。上記式(3)に上記式(2)を代入すると、
Figure 2019015257
となり、この式(4)から遅れ位相角β[deg]を求めると、上記式(1)が得られる。
上記角速度ω[rad/sec]で回転する回転子6の回転子風孔70は、マフラ出口孔42に対して遅れ位相角β[deg]が上記式(1)を満たすようにしているので、マフラ出口孔42から周期的かつ断続的に吐出される冷媒の吐出開始時点から所要時間L/v[sec]遅れて、回転子風孔70がマフラ出口孔42と同じ角度位置に移動してくることになる。
したがって、マフラ出口孔42から噴出した冷媒が、距離L離れた位置にある回転子風孔70の入口70aに到達して、冷媒が回転子風孔70を介して回転子6の上方に効率よく流れるので、回転子6の下端面に衝突する冷媒量が少なくなる。このようにして、マフラ出口孔42から噴出して回転子6の下端面に衝突する冷媒の量を低減することができるため、吐出脈動による回転子6の上下動を軽減でき、騒音を低減することができる。
また、上記回転子風孔70が周方向かつ等間隔に配置された4個の風孔であり、マフラ出口孔42が周方向かつ等間隔に配置された2個の出口孔であることによって、冷媒の1回の吐出時に2つのマフラ出口孔42から噴出した冷媒が2つの回転子風孔70を介して回転子6の上方に流れ、回転子風孔70を介して回転子6の上方に流れる冷媒量が増大する。これにより、回転子6の下端面に衝突する冷媒量をさらに低減できる。
なお、上記ロータリー圧縮機において、回転子6の角速度ω[rad/sec]を200π(=2π×回転速度100rps)以上とすることによって、高能力運転時において、吐出脈動による回転子6の上下動に起因する騒音を効果的に低減することが可能になる。
あるいは、上記マフラ出口孔42から吐出される冷媒の最大速度vを、最大の高低差圧を与える運転条件における最大速度とすることによって、最大能力運転時において、吐出脈動による回転子6の上下動に起因する騒音を効果的に低減することが可能になる。
〔第2実施形態〕
図5はこの発明の第2実施形態の回転式圧縮機の一例としてのロータリー圧縮機のモータ3の回転子6と圧縮機構部2の要部の側面図を示している。
上記第2実施形態のロータリー圧縮機は、図5に示すように、回転子6の中心軸O1を始点としてマフラ出口孔42を通る半直線上にあるときの回転子風孔70の入口70aに向かって、マフラ出口孔42から吐出された冷媒を導くマフラ出口ガイド部80を備えている。
上記構成のロータリー圧縮機によれば、マフラ出口ガイド部80によって、回転子6の中心軸O1を始点としてマフラ出口孔42を通る半直線上にあるときの回転子風孔70の入口70aに向かって、マフラ出口孔42から吐出された冷媒を導くので、回転子風孔70の入口70aに到達する冷媒量が増えて、回転子風孔70の入口に流入する冷媒量が増大する。これにより、回転子6の下端面に衝突する冷媒量をさらに低減することができる。
また、上記第2実施形態のロータリー圧縮機は、第1実施形態のロータリー圧縮機と同様の効果を有する。
〔第3実施形態〕
この発明の第3実施形態の回転式圧縮機の一例としてのロータリー圧縮機は、回転子6の回転子風孔70の配置を除いて第1実施形態のロータリー圧縮機と同一の構成をしており、図1を援用する。
上記第3実施形態のロータリー圧縮機は、回転子6の中心軸O1から回転子風孔70までの距離Rrを、回転子6の中心軸O1からマフラ出口孔42までの距離Rmと等しくしている。
上記構成のロータリー圧縮機によれば、回転子6の中心軸O1から回転子風孔70までの距離Rrを、回転子6の中心軸O1からマフラ出口孔42までの距離Rmと等しくすることによって、回転子6が回転して回転子風孔70がマフラ出口孔42と同じ角度位置に移動したとき、マフラ出口孔42の直上に回転子風孔70が位置して、マフラ出口孔42から直上の回転子風孔70の入口70aに向かって冷媒が吐出されるので、回転子風孔70がマフラ出口孔42の直上に位置しない場合に比べて、回転子風孔70を介して回転子6の上方に流れる冷媒量が増大する。これにより、回転子6の下端面に衝突する冷媒量をさらに低減できる。
また、上記第3実施形態のロータリー圧縮機は、第1実施形態のロータリー圧縮機と同様の効果を有する。
上記第1〜第3実施形態では、回転式圧縮機の一例としてのロータリー圧縮機について説明したが、この発明の回転式圧縮機はこれに限らず、スクロール圧縮機などの他の構成の回転式圧縮機にこの発明を適用してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、ピストン29とブレード28が一体になった揺動ピストン型の圧縮機について説明したが、ピストンとブレードが別体の圧縮機にこの発明を適用してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、1シリンダ構成の回転式圧縮機について説明したが、2シリンダ構成の回転式圧縮機などにこの発明を適用してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、周方向かつ等間隔に配置された4個の回転子風孔70と、周方向かつ等間隔に配置された2個のマフラ出口孔42を備えたロータリー圧縮機について説明したが、回転子風孔を周方向かつ等間隔に配置されたm個(mは2以上の整数)の風孔とし、マフラ出口孔を周方向かつ等間隔に配置されたn個(nはmの約数)の出口孔とする回転式圧縮機にこの発明を適用できる。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記第1〜第3実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、上記第1〜第3実施形態で記載した内容を適宜組み合わせたものを、この発明の一実施形態としてもよい。
1…密閉容器
2…圧縮機構部
3…モータ
5…固定子
6…回転子
7…ハウジング
9…油溜まり部
10…アキュームレータ
11…吸入管
12…回転軸
12a…吸込口
12b,12c,12d…吐出口
12e…給油路
13…吐出管
21…シリンダ
22…シリンダ室
22a…吸入室
22b…吐出室
25…ブッシュ
26…偏心軸部
27…ローラ
28…ブレード
29…ピストン
40…マフラ
41…マフラ室
42…マフラ出口孔
50…フロントヘッド
51…本体部
51a…吐出ポート
52…ボス部
60…リアヘッド
61…本体部
62…ボス部
70…回転子風孔
70a…入口

Claims (6)

  1. 回転子(6)を有するモータ(3)と、
    上記モータ(3)により回転軸(12)を介して駆動される圧縮機構部(2)と、
    上記圧縮機構部(2)によって圧縮された冷媒が吐出される空間を覆うように設けられたマフラ(40)と
    を備え、
    上記回転子(6)を軸方向に貫通する回転子風孔(70)が設けられていると共に、
    上記マフラ(40)に上記回転子(6)側に向かって開口するマフラ出口孔(42)が設けられており、
    上記マフラ出口孔(42)と上記回転子風孔(70)の入口(70a)の回転方向位置が一致した状態における上記マフラ出口孔(42)から上記回転子風孔(70)の入口(70a)までの距離をL[m]、上記回転子(6)の角速度をω[rad/sec]、上記マフラ出口孔(42)から吐出される冷媒の最大速度をv[m/sec]としたとき、上記マフラ出口孔(42)から吐出される冷媒の吐出開始時点における上記マフラ出口孔(42)に対する上記回転子風孔(70)の遅れ位相角β[deg]を、
    Figure 2019015257
    としたことを特徴とする回転式圧縮機。
  2. 請求項1に記載の回転式圧縮機において、
    上記回転子風孔(70)は、周方向かつ等間隔に配置されたm個(mは2以上の整数)の風孔であり、
    上記マフラ出口孔(42)は、周方向かつ等間隔に配置されたn個(nはmの約数)の出口孔であることを特徴とする回転式圧縮機。
  3. 請求項1または2に記載の回転式圧縮機において、
    上記回転子(6)の中心軸から上記回転子風孔(70)までの距離Rrと、上記回転子(6)の中心軸から上記マフラ出口孔(42)までの距離Rmが等しいことを特徴とする回転式圧縮機。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の回転式圧縮機において、
    上記マフラ(40)に設けられ、上記回転子(6)の中心軸を始点として上記マフラ出口孔(42)を通る半直線上にあるときの上記回転子風孔(70)の入口(70a)に向かって、上記マフラ出口孔(42)から吐出された冷媒を導くマフラ出口ガイド部(80)を備えたことを特徴とする回転式圧縮機。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の回転式圧縮機において、
    上記回転子(6)の角速度ω[rad/sec]は200π以上であることを特徴とする回転式圧縮機。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載の回転式圧縮機において、
    上記マフラ出口孔(42)から吐出される冷媒の上記最大速度vは、最大の高低差圧を与える運転条件における上記マフラ出口孔(42)から吐出される冷媒の最大速度であることを特徴とする回転式圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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