JP2019009764A - 画像処理装置、画像処理方法、画像処理システムおよびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、画像処理システムおよびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2019009764A
JP2019009764A JP2017220878A JP2017220878A JP2019009764A JP 2019009764 A JP2019009764 A JP 2019009764A JP 2017220878 A JP2017220878 A JP 2017220878A JP 2017220878 A JP2017220878 A JP 2017220878A JP 2019009764 A JP2019009764 A JP 2019009764A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
color
color conversion
information
extracted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017220878A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6939455B2 (ja
Inventor
稔弘 岩渕
Toshihiro Iwabuchi
稔弘 岩渕
典子 酒井
Noriko Sakai
典子 酒井
裕介 泉澤
yusuke Izumisawa
裕介 泉澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to US15/888,267 priority Critical patent/US10602026B2/en
Priority to CN201810189366.6A priority patent/CN109104545A/zh
Publication of JP2019009764A publication Critical patent/JP2019009764A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6939455B2 publication Critical patent/JP6939455B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Abstract

【課題】より理想的な色変換モデルを作成するために、レタッチの方向性が異なる色データを排除して、色変換モデルを作成することができる画像処理装置等を提供できる。【解決手段】色変換前の原画像と色変換後の画像のうちいずれか一方の画像について、色データを抽出する領域を指定する領域決定部12と、領域決定部12によって指定された、色変換前の原画像または色変換後の画像のうち一方の画像の領域内の画像情報の画素と、他方の画像のこれに対応する画像情報の画素との色変換情報を抽出する色データ抽出部14と、色データ抽出部14によって抽出された複数の色変換情報をもとに色変換モデルを作成する色変換モデル作成部16と、を備える画像処理装置。【選択図】図2

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、画像処理システム、プログラムに関する。
近年、デジタルカメラやスマートフォン、タブレット等の機器の普及によりデジタル画像を撮影・閲覧するユーザが増加している。このとき撮影を行なう環境は、照明光等の影響により様々であり、また撮影対象も様々である。そのため撮影後に撮影された画像がユーザの意図するようなものとならないことがあり、そのため撮影された画像の色味等を調整することが一般的に行われている。
特許文献1には、画像処理装置として、次の処理を行なうものが記載されている。即ち、チャート画像における各パッチ毎に、基準値と測色値を取得する。基準値と測色値の差分ベクトルのうち、その大きさが閾値を超えるものを処理対象から除外し、残りの差分ベクトルに応じて3D−LUTを補正し、さらに4D−LUTを作成する。そして、除外された差分ベクトルに対応する測色値からパッチデータを算出して新たなチャートデータを作成し、新たなチャートデータによるキャリブレーションを繰り返す。
また特許文献2には、画像処理装置として、次の処理を行なうものが記載されている。即ち、入出力部は、第一の照明条件で被写体を撮影した第一の画像データ、および、第一の照明条件と異なる第二の照明条件で被写体を撮影した第二の画像データを入力する。色抽出部は、第一の画像データの各領域から色データを抽出し、第一の画像データの各領域に対応する第二の画像データの各領域から色データを抽出する。相関解析部は、第一の画像データの領域から抽出された色データと、第二の画像データの対応する領域から抽出された色データの間の相関性または差分に基づき、抽出された色データから第一および第二の画像データの代表色を設定する。色補正部は、代表色の色データを用いて第一の照明条件に依存する第一の画像データを第二の照明条件に依存する画像データに変換するための色補正条件を作成する。
特開2012−170018号公報 特開2015−204571号公報
色調整を行なうための色変換モデルを作成するのに、色変換モデルがより理想的な変換となるようにするため、作成の材料となる色データをレタッチ技術が習熟した人のものを集めて作成することが望ましい。
しかしながら、レタッチ技術に習熟した人でも、画像データの内容(同系色の画像か、複数色の画像か、無地の画像か、模様が入った画像か等)によって、そのレタッチの方向性が異なる場合がある。その場合、このレタッチの方向性が異なる画像データが含まれた状態で色変換モデルを作成しても、理想的な色変換モデルが作成されない場合があった。
本発明は、より理想的な色変換モデルを作成するために、レタッチの方向性が異なる色データを排除して、色変換モデルを作成することができる画像処理装置等を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、色変換前の第1の画像と色変換後の第2の画像のうちいずれか一方の画像について、画像情報を抽出する領域を指定する指定手段と、前記指定手段によって指定された、前記第1の画像または前記第2の画像のうち一方の画像の領域内の画像情報の画素と、他方の画像のこれに対応する画像情報の画素との色変換情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された複数の前記色変換情報をもとに色変換特性を作成する作成手段と、を備える画像処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記指定手段により指定された前記領域において画像情報を抽出する間隔を決定する決定手段をさらに備え、前記抽出手段は、前記指定手段で決定された画像情報を抽出する間隔に従い、前記色変換情報を抽出することを決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記決定手段は、前記領域に含まれる色数、階調数および柄の少なくとも1つを基に画像情報を抽出する間隔を決定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記決定手段は、柄を周波数分析により求めることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記決定手段は、色空間内を予め定められた方法で区切られた色領域を考えたときに、前記領域に含まれる色が入る当該色領域の個数を基に画像情報を抽出する間隔を決定することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記決定手段は、さらに前記色領域内に含まれる色数を基に画像情報を抽出する間隔を決定することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記指定手段は、背景以外の箇所を画像情報を抽出する領域とすることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記指定手段は、人の肌色の箇所をさらに除外して画像情報を抽出する領域とすることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置である。
請求項9に記載の発明は、前記抽出手段で抽出した前記色変換情報を表示装置で表示するために出力する抽出結果確認手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
請求項10に記載の発明は、前記抽出結果確認手段は、抽出した前記色変換情報の一部をユーザからの指示により削除することを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置である。
請求項11に記載の発明は、前記決定手段は、画像情報を抽出する間隔に加え、または画像情報を抽出する間隔に代わり、抽出した前記色変換情報に対する重みを決定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置である。
請求項12に記載の発明は色変換前の第1の画像と色変換後の第2の画像のうちいずれか一方の画像について、画像情報を抽出する領域を指定する指定工程と、前記指定工程によって指定された、前記第1の画像または前記第2の画像のうち一方の画像の領域内の画像情報の画素と、他方の画像のこれに対応する画像情報の画素との色変換情報を抽出する抽出工程と、前記抽出工程によって抽出された複数の前記色変換情報をもとに色変換特性を作成する作成工程と、を含む画像処理方法である。
請求項13に記載の発明は、撮影対象を撮影する撮影装置と、前記撮影装置により撮影した画像に対し色調整を行なう画像処理装置と、を備え、前記画像処理装置は、色変換前の第1の画像と色変換後の第2の画像のうちいずれか一方の画像について、画像情報を抽出する領域を指定する指定手段と、前記指定手段によって指定された、前記第1の画像または前記第2の画像のうち一方の画像の領域内の画像情報の画素と、他方の画像のこれに対応する画像情報の画素との色変換情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された複数の前記色変換情報をもとに色変換特性を作成する作成手段と、前記色変換特性を基に、前記撮影装置により撮影した画像に対し色調整を行なう色調整手段と、を備える画像処理システムである。
請求項14に記載の発明は、コンピュータに、色変換前の第1の画像と色変換後の第2の画像のうちいずれか一方の画像について、画像情報を抽出する領域を指定する指定機能と、前記指定機能によって指定された、前記第1の画像または前記第2の画像のうち一方の画像の領域内の画像情報の画素と、他方の画像のこれに対応する画像情報の画素との色変換情報を抽出する抽出機能と、前記抽出機能によって抽出された複数の前記色変換情報をもとに色変換特性を作成する作成機能と、を実現させるためのプログラムである。
請求項1の発明によれば、レタッチの方向性が異なる画像情報を排除して、色変換モデルを作成することで、より理想的な色変換モデルを作成することができる画像処理装置を提供することができる。
請求項2の発明によれば、抽出する画像情報の数がより適度になり、抽出する画像情報にレタッチの方向性が異なるものがさらに入り込みにくくなる。
請求項3の発明によれば、画像情報を抽出する間隔を決定するのにより適したパラメータを使用することができる。
請求項4の発明によれば、より簡単な方法で柄の差異を判断することができる。
請求項5の発明によれば、より簡単な方法で画像情報を抽出する間隔を決定することができる。
請求項6の発明によれば、より簡単な方法で画像情報を抽出する間隔を決定することができる。
請求項7の発明によれば、商品の画像等のより重要な個所を画像情報を抽出する領域とすることができる。
請求項8の発明によれば、人の肌色について、色調整を行なわないようにすることができる。
請求項9の発明によれば、ユーザが画像情報の抽出結果を確認することができる。
請求項10の発明によれば、抽出した画像情報うち不必要なものをユーザが削除することができる。
請求項11の発明によれば、精度のよい色変換モデルを作成することができる。
請求項12の発明によれば、レタッチの方向性が異なる画像情報を排除して、色変換モデルを作成することで、より理想的な色変換モデルを作成することができる画像処理方法を提供することができる。
請求項13の発明によれば、色調整の精度が低下しにくい変換関係を作成できる画像処理システムが提供できる。
請求項14の発明によれば、レタッチの方向性が異なる画像情報を排除して、色変換モデルを作成することで、より理想的な色変換モデルを作成することができる機能をコンピュータにより実現できる。
本実施の形態における画像処理システムの構成例を示す図である。 本実施の形態における画像処理装置の機能構成例を表すブロック図である。 (a)〜(f)は、画像データ取得部が取得する画像データの例について示した図である。 (a)は、領域に含まれる柄を基に色データを抽出する位置の間隔を決定する場合を示している。(b)は、色数や階調数を基に色データを抽出する位置の間隔を決定する場合を示している。(c)は、色数や階調数に加え、ボックス内に含まれる色数を基に色データを抽出する位置の間隔を決定する場合を示している。 (a)〜(b)は、第1の色データと第2の色データとの対の例を示した図である。 色データ抽出部で抽出した色データを確認する画面の第1の例である。 色データ抽出部で抽出した色データを確認する画面の第2の例である。 色変換モデルの一例について示した図である。 (a)〜(b)は、第1の色データと第2の色データとの関係が単調増加関数になるように色変換モデルを作成した場合と、単調増加関数とならないように色変換モデルを作成した場合を比較した図である。 画像処理装置の動作について説明したフローチャートである。 画像処理装置のハードウェア構成を示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<画像処理システム全体の説明>
図1は、本実施の形態における画像処理システム1の構成例を示す図である。
図示するように本実施の形態の画像処理システム1は、カメラ40により撮影した原画像に対し色調整(色変換)を行なう画像処理装置10と、画像処理装置10により出力された画像データに基づき画像を表示する表示装置20と、画像処理装置10に対しユーザが種々の情報を入力するための入力装置30と、撮影対象Sを撮影し画像処理装置10で色調整するための画像データを生成するカメラ40とを備える。
画像処理装置10は、例えば、所謂汎用のパーソナルコンピュータ(PC)である。そして、画像処理装置10は、OS(Operating System)による管理下において、各種アプリケーションソフトウェアを動作させることで、色調整等が行われるようになっている。
表示装置20は、表示画面21に画像を表示する。表示装置20は、例えばPC用の液晶ディスプレイ、液晶テレビあるいはプロジェクタなど、加法混色にて画像を表示する機能を備えたもので構成される。したがって、表示装置20における表示方式は、液晶方式に限定されるものではない。なお、図1に示す例では、表示装置20内に表示画面21が設けられているが、表示装置20として例えばプロジェクタを用いる場合、表示画面21は、表示装置20の外部に設けられたスクリーン等となる。
入力装置30は、キーボードやマウス等で構成される。入力装置30は、色調整を行なうためのアプリケーションソフトウェアの起動、終了や、詳しくは後述するが、色調整を行なう際に、ユーザが画像処理装置10に対し色調整を行なうための指示を入力するのに使用する。
カメラ40は、撮影装置の一例であり、例えば、入射した光を収束する光学系と、光学系により収束された光を検出する撮像手段であるイメージセンサとを備える。
光学系は、単一のレンズまたは複数のレンズを組み合わせて構成される。光学系は、レンズの組み合わせおよびレンズ表面に施されたコーティング等により、各種の収差が除去されている。イメージセンサは、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を配列して構成される。
画像処理装置10および表示装置20は、DVI(Digital Visual Interface)を介して接続されている。なお、DVIに代えて、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)やDisplayPort等を介して接続するようにしてもかまわない。
また画像処理装置10と入力装置30とは、例えば、USB(Universal Serial Bus)を介して接続されている。なお、USBに代えて、IEEE1394やRS−232C等を介して接続されていてもよい。
さらに画像処理装置10およびカメラ40とは、図示する例では、有線で接続されており、例えば、USB、IEEE1394、RS−232Cを介して接続されている。これにより有線によりカメラ40で撮影された画像の画像データが、画像処理装置10に送られる。ただしこれに限られるものではなく、無線LAN(Local Area Network)、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)等の無線接続であってもよい。さらに画像処理装置10およびカメラ40とを接続せず、SDカード等のメモリカード等を介して画像データを画像処理装置10に受け渡してもよい。
このような画像処理システム1において、まず最初にユーザが、カメラ40により撮影対象Sを撮影する。カメラ40により撮影した画像は、第1の画像としての原画像であり、この画像データは、画像処理装置10に送られる。そして表示装置20には、色処理を行なう前の画像である原画像が表示される。次にユーザが入力装置30を使用して、画像処理装置10に対し色調整を行なうための指示を入力すると、画像処理装置10により原画像に対し色調整がなされる。この色調整の結果は、例えば、表示装置20に表示される画像に反映され、第1の画像とは異なる第2の画像としての色調整後の画像が再描画されて表示装置20に表示される。この場合、ユーザは、表示装置20を見ながらインタラクティブに色調整を行なうことができ、より直感的に、またより容易に色調整の作業を行える。
また、第2の画像として、画像処理装置10による色調整後の画像の他、カメラ40とは機種特性が異なる、即ち撮影条件が異なる他のカメラによって撮影された他の画像としてもよい。この場合は、カメラ40で撮影した画像を第1の画像とし、撮影条件が異なるカメラで撮影された他の画像を第2の画像として見ることができる。
また画像処理装置10では、色調整の結果を基に、原画像の色調整を行ない色調整後の画像とすることができる変換関係を作成する。この色調整は、例えば、第1の色データおよび第2の色データがRed(R)、Green(G)、Blue(B)からなるRGBデータであったとき、第1の色データを(R、G、B)、第2の色データを(R、G、B)とすると、(R、G、B)→(R、G、B)とする処理である。この変換関係を使用することで、先に行なった色調整と同様の色調整を再現することができる。この変換関係は、プロファイルとも呼ばれ、例えば、3次元LUT(Look up Table)として作成することができる。ただしこれに限られるものではない。例えば、変換関係は、R→R、G→G、B→Bとする1次元LUTであってもよい。また変換関係は、(R、G、B)→(R、G、B)とする多次元マトリクスであってもよい。この変換関係を作成する処理については後述する。
なお本実施の形態における画像処理システム1は、図1の形態に限られるものではない。例えば、画像処理システム1としてタブレット端末を例示することができる。この場合、タブレット端末は、タッチパネルを備え、このタッチパネルにより画像の表示を行なうとともにタッチ等のユーザの指示が入力される。即ち、タッチパネルが、表示装置20および入力装置30として機能する。なおカメラ40としては、タブレット端末に内蔵されたカメラを用いることができる。また同様に表示装置20および入力装置30を統合した装置として、タッチモニタを用いることもできる。これは、上記表示装置20の表示画面21としてタッチパネルを使用したものである。この場合、画像処理装置10により出力された画像データに基づきタッチモニタに画像が表示される。そしてユーザは、このタッチモニタをタッチ等することで色調整を行なうための指示を入力する。
ここで画像処理装置10が、変換関係を作成するには、上述したように色調整前(色変換前)の画像である原画像から第1の色データを取得し、色調整後(色変換後)の画像から第2の色データを取得する必要がある。
しかしながらこのとき画像中から色データを取得する箇所が過度に少なく、これらの色データの数が少なすぎると、例えば、必要な階調値の色データが抜け落ち、変換関係の精度が低下する。また画像中から色データを取得する箇所が過度に多く、これらの色データの数が多すぎると、例えば、色変換に必要でない箇所の色データまで取得してしまい、その結果、後述する色変換モデルにノイズが入り込む。つまりレタッチの方向性が異なる色データが入り込む。その結果、精度の高い色変換モデルが作成しにくくなり、変換関係の精度が低下する。
そこで本実施の形態では、画像処理装置10の構成を以下のようにし、画像処理装置10で変換関係を作成する際に、上述した問題が生じにくくする。
<画像処理装置の説明>
次に画像処理装置10について説明を行なう。
図2は、本実施の形態における画像処理装置10の機能構成例を表すブロック図である。なお図2では、画像処理装置10が有する種々の機能のうち本実施の形態に関係するものを選択して図示している。
図示するように本実施の形態の画像処理装置10は、画像データを取得する画像データ取得部11と、画像データから色データを抽出する領域を決定する領域決定部12と、色データを抽出する方法を決定する抽出決定部13と、画像データから色データを抽出する色データ抽出部14と、ユーザに色データの抽出結果を確認させる抽出結果確認部15と、色変換モデルを作成する色変換モデル作成部16と、変換関係を作成する変換関係作成部17と、出力部18とを備える。
画像データ取得部11は、色調整前(色変換前)の原画像の画像データである第1の画像データと、色調整後(色変換後)の画像データである第2の画像データとを取得する。これらの画像データは、表示装置20で表示を行なうためのデータ形式となっており、例えば、前述のRGBデータである。なお画像データ取得部11は、他のデータ形式で画像データを取得し、これを色変換してRGBデータ等としてもよい。
図3(a)〜(f)は、画像データ取得部11が取得する画像データの例について示した図である。
ここでは、商品である衣服または商品である衣服を着用した人物を撮影したときの画像データを3組用意した場合を示している。このうち図3(a)および図3(b)は、それぞれダウンジャケットを撮影したときの第1の画像データ(色調整前の画像データ)および第2の画像データ(色調整後の画像データ)を示している。また図3(c)および図3(d)は、それぞれシャツおよびズボンを着用した人物を撮影したときの第1の画像データおよび第2の画像データを示している。さらに図3(e)および図3(f)は、それぞれワンピースを撮影したときの第1の画像データおよび第2の画像データを示している。
このように第1の画像データと第2の画像データとを複数組用意することで、より多くの色を含む画像データを取得することができる。
領域決定部12は、指定手段の一例であり、色調整前(色変換前)の原画像と色調整後(色変換後)の画像のうちいずれか一方の画像について、色データ(画像情報)を抽出する領域を指定する。
つまり領域決定部12は、例えば、図3に示した画像データの中から色データをどの位置から取得するかを決定する。この場合、色調整は商品である衣服の箇所に対して行われる。つまり商品の色は、色再現をより厳密に行ない、実際の商品の色と画像として表示される商品の色とが合致することが要求される。そのため色調整を行なう対象となりやすい。対して商品の背景の領域は、このような要求がされにくく、色調整を行なう対象となりにくい。そのため領域決定部12は、この衣服の箇所を、色データを抽出する領域とする。
具体的には、領域決定部12は、背景以外の箇所を色データを抽出する領域とする。そのために領域決定部12は、背景と背景以外の箇所を判断する必要がある。ここで背景の画像データは、画像の左端の画像データとほぼ同じとなる。そのため画像の左端の画像データと大きく画像データが変化している箇所を背景以外の箇所とすることができる。画像の左端の画像データと比較する画像データをサンプリングするには、例えば、画像中において予め定められた間隔で画素位置を決定し、画像の左端の画素との画像データを比較する。また予め定められたサイズのマスクを画像データに適用し、このマスク内の画像データの平均値と画像の左端の画素との画像データを比較してもよい。
さらに他の方法としては、画像データを基に周波数解析をし、高周波が発生した画素位置を取得する。この画素位置は、背景以外の箇所の輪郭となるため、この輪郭の内側を背景以外の箇所とする。さらに他の方法としては、画像の中央から予め定められたサイズの範囲を規定しておき、この内部を背景以外の箇所とする。
領域決定部12は、人の肌色の箇所をさらに除外して色データを抽出する領域とすることが好ましい。即ち、人の肌色は、色調整を行なわない方が好ましく、色調整を行なう対象とすると不自然な色になりやすい。そのため色データを抽出する領域として人の肌色の箇所は含めない方がよい。
なお領域決定部12は、画像データ取得部11が取得した第1の画像データおよび第2の画像データの組毎に色データを抽出する領域を決定する。図3に示した例では、領域決定部12は、3組の画像データのそれぞれについて、第1の画像データまたは第2の画像データを使用して色データを抽出する領域を決定する。ただしそれぞれの画像データの組の全てを利用せず、一部を利用してもよい。一部を利用する場合は、領域決定部12は、例えば、ランダムに選択を行なう。取得した画像データが多い場合は、領域決定部12は、このように画像データを選択する処理を行なってもよい。
抽出決定部13は、決定手段の一例であり、領域決定部12により指定された領域において色データを抽出する間隔を決定する。よってこの色データを抽出する間隔がより小さければ、この領域において色データを抽出する位置のピッチがより小さくなり、抽出される色データの数がより多くなる。対してこの色データを抽出する間隔がより大きければ、この領域において色データを抽出する位置のピッチがより大きくなり、抽出される色データの数がより少なくなる。なお色データを抽出する間隔が同じであれば、領域内の画素数がより少ないほど抽出される色データの数はより少なくなり、領域内の画素数がより多いほど抽出される色データの数はより多くなる。
具体的には、抽出決定部13は、この領域に含まれる色数、階調数および柄の少なくとも1つを基に色データを抽出する間隔を決定する。
図4(a)は、領域に含まれる柄を基に色データを抽出する間隔を決定する場合を示している。
ここでは、抽出決定部13は、柄を周波数分析により求める。図4(a)で横軸は、この領域における周波数を表す。また縦軸は、色データを抽出するデータの数を表す。
このとき、周波数がより低いほど色データを抽出する間隔をより大きくし、周波数がより高いほど色データを抽出する間隔をより小さくする。即ち、衣服等の柄が細かくない場合は、色データを抽出する間隔を大きくし、抽出する色データの数を少なくする。対して衣服等の柄が細かい場合は、色データを抽出する間隔を小さくし、抽出する色データの数を多くする。
図4(b)は、色数や階調数を基に色データを抽出する間隔を決定する場合を示している。
ここでは、抽出決定部13は、色空間内を予め定められた方法で区切られた色領域(ボックス)を考えたときに、領域決定部12により決定された領域に含まれる色が入る色領域の個数(ボックス数)を基に色データを抽出する間隔を決定する。領域決定部12により決定された領域に含まれる色数や階調数が多いほどボックス数はより多くなり、少ないほどボックス数はより少なくなる。図4(b)で横軸は、領域決定部12により決定された領域に含まれる色が入るボックス数を表す。また縦軸は、色データを抽出するデータの数を表す。
図示するように、ボックス数がより小さいほど色データを抽出する間隔をより大きくすることで抽出する色データの数を小さくし、ボックス数がより大きいほど色データを抽出する間隔をより小さくすることで抽出する色データの数を大きくする。即ち、領域に含まれる色数や階調数が少ない場合は、色データを抽出する間隔を大きくし、抽出する色データの数を少なくする。対して領域に含まれる色数や階調数が多い場合は、色データを抽出する間隔を小さくし、抽出する色データの数を多くする。
また抽出決定部13は、さらにボックス内に含まれる色数を基に色データを抽出する間隔を決定してもよい。
図4(c)は、色数や階調数に加え、ボックス内に含まれる色数を基に色データを抽出する間隔を決定する場合を示している。図4(c)で横軸は、領域に含まれる色が入るボックスのうち、予め定められた色数以上が含まれるボックス数を表す。また縦軸は、色データを抽出するデータの数を表す。
図示するように、含まれる色数が閾値以上のボックス数がより小さいほど色データを抽出する間隔をより大きくすることで抽出する色データの数をより小さくし、含まれる色数が閾値以上のボックス数がより大きいほど色データを抽出する間隔をより小さくすることで抽出する色データの数をより大きくする。この場合は、少ない色数しか含まれないボックスについてはボックス数としてカウントしない。この場合も、領域に含まれる色数や階調数が少ない場合は、色データを抽出する間隔を大きくし、抽出する色データの数を少なくする。対して領域に含まれる色数や階調数が多い場合は、色データを抽出する間隔を小さくし、抽出する色データの数を多くする。
また色データを抽出する間隔を決定する方法としては、上記方法に限られるものではない。
例えば、色データを抽出する領域内に含まれる柄物の画像の数を基に色データを抽出する間隔を決定してもよい。この場合、この領域内に含まれる柄物の画像の数がより少ないほど色データを抽出する間隔をより大きくし、この領域内に含まれる柄物の画像の数がより多いほど色データを抽出する間隔をより小さくする。
また抽出決定部13は、色データを抽出する間隔に加え、または色データを抽出する間隔に代わり、抽出した色データに対する重みを決定してもよい。つまり色データを抽出する間隔と抽出した色データに対する重みとを併用してもよく、色データを抽出する間隔は、一定とし、抽出した色データに対する重みを代わりに使用してもよい。
色データ抽出部14は、抽出決定部13で決定された色データを抽出する間隔に従い、領域決定部12によって指定された、原画像(第1の画像)または色調整後の画像(第2の画像)のうち一方の画像の領域内の画像情報の画素と、他方の画像のこれに対応する画像情報の画素とから色データとして色変換情報を抽出する。これは、画像中の互いに対応する位置における色データの組として、第1の画像データから第1の色データを抽出するとともに、第2の画像データから第2の色データを抽出する、と言うこともできる。この場合、抽出した第1の色データと第2の色データの組が色変換情報である。
つまり第1の画像データおよび第2の画像データから、画像中で同じとなる位置において第1の色データおよび第2の色データを抽出する。
図5(a)〜(b)は、第1の色データと第2の色データとの対の例を示した図である。
ここで図5(a)は、色調整前の画像である原画像と抽出した第1の色データの例を示している。ここでは、原画像がブラウスの画像であり、その中の1〜5で示した箇所において抽出した色データをRGBa1〜RGBa5として示している。この場合、ブラウスは、青単色であり、RGBa1〜RGBa5は、何れも青色を表すRGBデータとなっている。
また図5(b)は、色調整後の画像と抽出した第2の色データの例を示している。ここでは、図5(a)と同様の1〜5で示した箇所において抽出した色データをRGBb1〜RGBb5として示している。
抽出結果確認部15は、抽出結果確認手段の一例であり、色データ抽出部14で抽出した色データ(色変換情報)を表示装置20で表示するために出力する。
図6は、色データ抽出部14で抽出した色データを確認する画面の第1の例である。
ここでは色データ抽出部14で抽出した色データの分布を、「取得色の分布」として表示している。そして白〜ピンクまでの12色について抽出できた色数を4段階で示している。この例では、例えば、白、黒、グレー、青、紫、ピンクについては、必要な色数が取得できたが、他の色、特に、黄、緑、水色については、必要な色数が不足している場合を示す。その結果、診断結果として「学習させる画像が少なすぎます。セットする画像の数を増やしてください。」という通知がユーザに対しなされている。つまり画像データ取得部11で取得した第1の色データと第2の色データとの組数が不足しており、そのため色データ抽出部14で抽出できた色数が不足した状態となった場合である。抽出できた色数が充足しているか不足しているかの判定は、抽出結果確認部15が行なうことができる。
図7は、色データ抽出部14で抽出した色データを確認する画面の第2の例である。
ここでは色データ抽出部14で抽出した色データの分布をRGB色空間中でプロットし、色空間画像として表示装置20で表示した場合を示している。図中、黒丸で示した点が色データ抽出部14で抽出した色データを表している。
これによりユーザは、抽出した色データの分布を視覚的に把握することができる。またこのとき抽出結果確認部15は、抽出した第1の色データおよび第2の色データ(色変換情報)の一部をユーザからの指示により削除することができる。これは例えば、ユーザが図7の中から不必要であると判断した色データを削除する作業を行なうことで実現できる。
色変換モデル作成部16は、作成手段の一例であり、色データ抽出部14によって抽出された複数の第1の色データおよび第2の色データの組(色変換情報)をもとに色変換特性(色変換モデル)を作成する。つまり色データ抽出部14で抽出した第1の色データと第2の色データとの関係を表す色変換モデルを作成する。
図8は、色変換モデルの一例について示した図である。
ここで横軸は、色調整前の色データである第1の色データを表し、縦軸は、色調整後の色データである第2の色データを表す。第1の色データおよび第2の色データは、RGBデータであり、図では、第1の色データは、RGBa、第2の色データは、RGBbとして図示している。
そして黒丸は、色データ抽出部14で抽出された第1の色データと第2の色データとをプロットしたものであり、ここでは、色データ抽出部14で抽出された第1の色データと第2の色データとの対が、12個であったことを示している。
また実線は、第1の色データと第2の色データとの関係であり、色変換モデル作成部16で作成された色変換モデルを表す。即ち、色変換モデルは、第1の色データと第2の色データとの関係を表した関数であると言うこともできる。この関数をfとすると、RGBb=f(RGBa)と表すこともできる。この色変換モデルは、公知の方法で作成することができる。ただし、重み付け回帰モデルやニューラルネットワークなどの非線形特性に対するフィッティング性能が高い方法を使用することが好ましい。ただし、非線形特性に限定されず、Matrixモデルを使用した線形特性を用いてもよい。
また色変換モデル作成部16は、第1の色データと第2の色データとの関係が非線形の単調増加関数となるように色変換モデルを作成することが好ましい。
図9(a)〜(b)は、第1の色データと第2の色データとの関係が単調増加関数になるように色変換モデルを作成した場合と、単調増加関数とならないように色変換モデルを作成した場合を比較した図である。
図中、実線で描かれた曲線は色変換モデルを表す。この色変換モデルのうち太線の方は、第1の色データと第2の色データとの関係が単調増加関数となるように色変換モデルを作成した場合であり、図8と同様の色変換モデルである。また細線の方は、第1の色データと第2の色データとの関係が単調増加関数とならないように色変換モデルを作成した場合である。なおここで単調増加関数とは、色変換モデルを表す実線の接線の傾きが0以上となることであり、傾きが0となる箇所があってもよい。即ち広義の単調増加関数である。
太線で示した色変換モデルは、接線の傾きが0未満(負)となる場合はなく、常に0以上である。
対して細線で示した色変換モデルは、接線の傾きが0未満(負)となる場合がある。即ちRGBaが増加するとRGBbが減少する箇所がある。この色変換モデルを使用して作成された変換関係を利用して色調整を行なうと、色調整後の画像に階調段差が生じることがある。第1の色データと第2の色データとの関係が単調増加関数になるように色変換モデルを作成すると階調段差が生じるのが低減でき、色調整のばらつきも低減できる。
色変換モデル作成部16が、太線で示したような色変換モデルを作成するには、例えば、Pr1、Pr2およびPr3として図示した第1の色データおよび第2の色データの対がより少ない方が好ましい。このPr1、Pr2およびPr3として図示したものは、上述したレタッチの方向性が異なる色データである。本実施の形態では、画像データ取得部11で、色調整前の画像データである第1の画像データと、色調整後の画像データである第2の画像データとを取得し、その中から第1の色データと第2の色データの組として種々の色の色データを取得することでレタッチの方向性が異なる色データが入り込むことを抑制することができる。また抽出決定部13で色データを抽出する間隔を決定し、色データ抽出部14で抽出する色データを適度な数とすることで、レタッチの方向性が異なる色データが入り込むことをさらに抑制することができる。また図7で説明したように、ユーザが不必要であると判断した色データを削除する作業を行なうことで、レタッチの方向性が異なる色データが入り込むことをさらに抑制することができる。
また色変換モデル作成部16は、第1の色データと第2の色データとの対に対し重みを設定した場合は、この重みを使用して色変換モデルを作成する。
変換関係作成部17は、色変換モデル作成部16で作成した色変換モデルを基に、第1の画像(原画像)の色調整を再現する変換関係を作成する。色変換モデルは、第1の色データと第2の色データとの組(色変換情報)から作成されるため、変換関係作成部17は、第1の色データと第2の色データとの組を基に、色調整を再現する変換関係を作成する、と言うこともできる。この変換関係は、ユーザが原画像に対し行なった色調整の結果を再現するものとなる。つまり色調整前の画像(原画像)に対しこの変換関係を使用して色調整を行なうと、ユーザが先に行なった色調整と同様の色調整を再び行ない、色調整後の画像とすることができる。
変換関係が3次元LUTである場合は、R、G、Bのそれぞれについて代表となる画素値を選択する。例えば、R、G、Bのそれぞれのデータが8bitの階調で表される場合、画素値は0〜255の整数となるが、これを例えば、8分割する。そして8分割したそれぞれの画素値で表すことができるRGBデータを格子点とする(いわゆる9格子点)。この場合、格子点は、9=729個となる。そしてこの格子点のそれぞれについて、色変換モデルを基に第1の色データと第2の色データとの対応関係を算出する。この対応関係をLUT(Look Up Table)で表したものが3次元LUTである。その結果、3次元LUTは、各格子点毎に入力値(R、G、B)−出力値(R、G、B)の対応関係として記述される。
このとき変換関係作成部17は、領域決定部12により決定された領域に含まれる色については色調整を行なうが、他の色については色調整を行なわない変換関係を作成することが好ましい。例えば、図5で示した画像の場合は、変換関係作成部17は、青の色領域に対しては色調整を行なうが、他の色については色調整を行なわない変換関係を作成する。変換関係が3次元LUTである場合、この3次元LUTは、領域決定部12により決定された領域に含まれる色に近い格子点の入力値(R、G、B)と出力値(R、G、B)とは異なる値となるが、他の格子点の入力値(R、G、B)と出力値(R、G、B)とは同じ値となる。よって領域決定部12が、人の肌色の箇所をさらに除外して色データを抽出する領域とした場合、この色は、色調整が行なわれない。
出力部18は、変換関係を用いて、カメラ40により撮影した画像に対し色調整を行なう色調整手段の一例であり、色調整後の画像データや変換関係のデータを出力する。色調整後の画像データは、表示装置20に出力され、表示装置20では、この画像データに基づいた色調整後の画像が表示される。また変換関係のデータは、例えば、画像処理装置10に記憶され、この変換関係を用いて色調整を行なうことができる。また画像処理装置10とは異なる外部機器に対し出力され、この外部機器においてこの変換関係を用いて色調整を行なうことができる。
次に画像処理装置10の動作について説明する。
図10は、画像処理装置10の動作について説明したフローチャートである。なお以下に説明する画像処理装置10の動作は、画像処理装置10により行なわれる画像処理方法であると捉えることもできる。
画像データ取得部11が、色調整前の原画像の画像データである第1の画像データと、色調整後の画像データである第2の画像データとを取得する(ステップ101:画像データ取得工程)。
次に領域決定部12が、色調整前の原画像と色調整後の画像のうちいずれか一方の画像について、色データを抽出する領域を指定する(ステップ102:指定工程)。このとき領域決定部12は、背景以外の箇所を色データを抽出する領域とする。また領域決定部12は、人の肌色の箇所をさらに除外して色データを抽出する領域とすることが好ましい。
さらに抽出決定部13が、領域決定部12により指定された領域において色データを抽出する間隔を決定する(ステップ103:決定工程)。このとき抽出決定部13は、この領域に含まれる色数、階調数および柄の少なくとも1つを基に色データを抽出する間隔を決定する。
そして色データ抽出部14が、抽出決定部13で決定された色データを抽出する間隔に従い、領域決定部12によって指定された、原画像または色調整後の画像のうち一方の画像の領域内の画素と、他方の画像のこれに対応する画素とから色データとして色変換情報を抽出する(ステップ104:抽出工程)。
次に抽出結果確認部15が、色データ抽出部14で抽出した色データを表示装置20で表示するために出力する(ステップ105:抽出結果確認工程)。
このとき例えば、ユーザは図8で説明したように、不必要であると判断した色データを削除する作業を行なうようにすることもできる。
そして色変換モデル作成部16が、色データ抽出部14によって抽出された複数の第1の色データおよび第2の色データの組(色変換情報)をもとに色変換モデルを作成する(ステップ106:作成工程)。
さらに変換関係作成部17が、色変換モデル作成部16で作成した色変換モデルを基に、色調整を再現する変換関係を作成する(ステップ107:変換関係作成工程)。これは、上述の通り、例えば、3次元LUTで作成される。出力形式としては、ICC Profileの形式等、一般的に知られているフォーマットを使用すればよい。
そして出力部18が、色調整後の画像データや変換関係のデータを出力する(ステップ108)。
本実施の形態では、レタッチの方向性が異なる色データを排除して、色変換モデルを作成することで、より理想的な色変換モデルを作成することができる。そしてより精度の高い変換関係を作成することができる。この色変換モデルを使用して作成した出力データ(例えば、ICC Profile)を使用して、カメラ40で撮影した画像を色変換することでより理想的な色調整ができる。
なお上述した例では、原画像としてカメラ40により撮影された画像を用いたが、原画像については特に限られるものではない。例えば、原画像としてスキャナにより読み込んだ画像を使用してもよい。また市販されている画像データやインターネット等で配布されている画像データをそのまま原画像としてもよい。
<画像処理装置のハードウェア構成例>
次に、画像処理装置10のハードウェア構成について説明する。
図11は、画像処理装置10のハードウェア構成を示した図である。
画像処理装置10は、上述したようにパーソナルコンピュータ等により実現される。そして図示するように、画像処理装置10は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)91と、記憶手段であるメインメモリ92、およびHDD(Hard Disk Drive)93とを備える。ここで、CPU91は、OS(Operating System)やアプリケーションソフトウェア等の各種プログラムを実行する。また、メインメモリ92は、各種プログラムやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、HDD93は、各種プログラムに対する入力データや各種プログラムからの出力データ等を記憶する記憶領域である。
さらに、画像処理装置10は、外部との通信を行なうための通信インターフェース(通信I/F)94を備える。
<プログラムの説明>
ここで以上説明を行った本実施の形態における画像処理装置10が行なう処理は、例えば、アプリケーションソフトウェア等のプログラムとして用意される。
よって本実施の形態で画像処理装置10が行なう処理は、コンピュータに、第1の画像と第2の画像のうちいずれか一方の画像について、色データを抽出する領域を指定する指定機能と、指定機能によって指定された、第1の画像または第2の画像のうち一方の画像の色データの画素と、他方の画像のこれに対応する色データの画素との色変換情報を抽出する抽出機能と、抽出機能によって抽出された複数の色変換情報をもとに色変換モデルを作成する作成機能と、を実現させるためのプログラムとして捉えることができる。
なお、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、種々の変更または改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1…画像処理システム、10…画像処理装置、11…画像データ取得部、12…領域決定部、13…抽出決定部、14…色データ抽出部、15…抽出結果確認部、16…色変換モデル作成部、17…変換関係作成部、18…出力部

Claims (14)

  1. 色変換前の第1の画像と色変換後の第2の画像のうちいずれか一方の画像について、画像情報を抽出する領域を指定する指定手段と、
    前記指定手段によって指定された、前記第1の画像または前記第2の画像のうち一方の画像の領域内の画像情報の画素と、他方の画像のこれに対応する画像情報の画素との色変換情報を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された複数の前記色変換情報をもとに色変換特性を作成する作成手段と、
    を備える画像処理装置。
  2. 前記指定手段により指定された前記領域において画像情報を抽出する間隔を決定する決定手段をさらに備え、
    前記抽出手段は、前記指定手段で決定された画像情報を抽出する間隔に従い、前記色変換情報を抽出することを決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記決定手段は、前記領域に含まれる色数、階調数および柄の少なくとも1つを基に画像情報を抽出する間隔を決定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記決定手段は、柄を周波数分析により求めることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記決定手段は、色空間内を予め定められた方法で区切られた色領域を考えたときに、前記領域に含まれる色が入る当該色領域の個数を基に画像情報を抽出する間隔を決定することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  6. 前記決定手段は、さらに前記色領域内に含まれる色数を基に画像情報を抽出する間隔を決定することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記指定手段は、背景以外の箇所を画像情報を抽出する領域とすることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  8. 前記指定手段は、人の肌色の箇所をさらに除外して画像情報を抽出する領域とすることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記抽出手段で抽出した前記色変換情報を表示装置で表示するために出力する抽出結果確認手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  10. 前記抽出結果確認手段は、抽出した前記色変換情報の一部をユーザからの指示により削除することを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記決定手段は、画像情報を抽出する間隔に加え、または画像情報を抽出する間隔に代わり、抽出した前記色変換情報に対する重みを決定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  12. 色変換前の第1の画像と色変換後の第2の画像のうちいずれか一方の画像について、画像情報を抽出する領域を指定する指定工程と、
    前記指定工程によって指定された、前記第1の画像または前記第2の画像のうち一方の画像の領域内の画像情報の画素と、他方の画像のこれに対応する画像情報の画素との色変換情報を抽出する抽出工程と、
    前記抽出工程によって抽出された複数の前記色変換情報をもとに色変換特性を作成する作成工程と、
    を含む画像処理方法。
  13. 撮影対象を撮影する撮影装置と、
    前記撮影装置により撮影した画像に対し色調整を行なう画像処理装置と、
    を備え、
    前記画像処理装置は、
    色変換前の第1の画像と色変換後の第2の画像のうちいずれか一方の画像について、画像情報を抽出する領域を指定する指定手段と、
    前記指定手段によって指定された、前記第1の画像または前記第2の画像のうち一方の画像の領域内の画像情報の画素と、他方の画像のこれに対応する画像情報の画素との色変換情報を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された複数の前記色変換情報をもとに色変換特性を作成する作成手段と、
    前記色変換特性を基に、前記撮影装置により撮影した画像に対し色調整を行なう色調整手段と、
    を備える画像処理システム。
  14. コンピュータに、
    色変換前の第1の画像と色変換後の第2の画像のうちいずれか一方の画像について、画像情報を抽出する領域を指定する指定機能と、
    前記指定機能によって指定された、前記第1の画像または前記第2の画像のうち一方の画像の領域内の画像情報の画素と、他方の画像のこれに対応する画像情報の画素との色変換情報を抽出する抽出機能と、
    前記抽出機能によって抽出された複数の前記色変換情報をもとに色変換特性を作成する作成機能と、
    を実現させるためのプログラム。
JP2017220878A 2017-06-20 2017-11-16 画像処理装置、画像処理方法、画像処理システムおよびプログラム Active JP6939455B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US15/888,267 US10602026B2 (en) 2017-06-20 2018-02-05 Image processing apparatus, image processing method, and non-transitory computer readable medium
CN201810189366.6A CN109104545A (zh) 2017-06-20 2018-03-08 图像处理设备、图像处理方法和图像处理系统

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017120823 2017-06-20
JP2017120823 2017-06-20

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019009764A true JP2019009764A (ja) 2019-01-17
JP6939455B2 JP6939455B2 (ja) 2021-09-22

Family

ID=65026950

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017220878A Active JP6939455B2 (ja) 2017-06-20 2017-11-16 画像処理装置、画像処理方法、画像処理システムおよびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6939455B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11544853B2 (en) 2020-03-23 2023-01-03 Fujifilm Business Innovation Corp. Image processing apparatus and non-transitory computer readable medium for preparing color conversion model using color data

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003087591A (ja) * 2001-09-14 2003-03-20 Canon Inc 画像処理方法及び画像処理装置
JP2007094623A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Fujifilm Corp 画像補正方法および装置並びにプログラム
JP2007150943A (ja) * 2005-11-30 2007-06-14 Sony Corp 色調整装置、表示装置、印刷装置、画像処理装置、色調整方法、グラフィカル・ユーザー・インターフェースの表示方法及びプログラム
JP2007233717A (ja) * 2006-03-01 2007-09-13 Canon Inc 画像処理装置及び画像処理方法並びに制御プログラム及び記憶媒体
JP2010093428A (ja) * 2008-10-06 2010-04-22 Canon It Solutions Inc 画像処理装置および方法、プログラム、並びに記憶媒体

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003087591A (ja) * 2001-09-14 2003-03-20 Canon Inc 画像処理方法及び画像処理装置
JP2007094623A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Fujifilm Corp 画像補正方法および装置並びにプログラム
JP2007150943A (ja) * 2005-11-30 2007-06-14 Sony Corp 色調整装置、表示装置、印刷装置、画像処理装置、色調整方法、グラフィカル・ユーザー・インターフェースの表示方法及びプログラム
JP2007233717A (ja) * 2006-03-01 2007-09-13 Canon Inc 画像処理装置及び画像処理方法並びに制御プログラム及び記憶媒体
JP2010093428A (ja) * 2008-10-06 2010-04-22 Canon It Solutions Inc 画像処理装置および方法、プログラム、並びに記憶媒体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11544853B2 (en) 2020-03-23 2023-01-03 Fujifilm Business Innovation Corp. Image processing apparatus and non-transitory computer readable medium for preparing color conversion model using color data

Also Published As

Publication number Publication date
JP6939455B2 (ja) 2021-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5744437B2 (ja) 追尾装置、追尾方法及びプログラム
US20180374203A1 (en) Methods, systems, and media for image processing
US10602026B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, and non-transitory computer readable medium
CN107274351B (zh) 图像处理设备、图像处理系统和图像处理方法
US8463038B2 (en) Image processing apparatus and method for correcting an image based upon features of the image
JP5164692B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及び、プログラム
CN113132696B (zh) 图像色调映射方法、装置、电子设备和存储介质
CN111627076B (zh) 换脸方法、装置及电子设备
JP6977483B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像処理システムおよびプログラム
KR101548236B1 (ko) 3차원 영상의 색상 보정방법
JP6915483B2 (ja) 画像処理装置、画像処理システムおよびプログラム
JP5127638B2 (ja) 画像処理装置およびその方法
JP6939455B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像処理システムおよびプログラム
US10397483B2 (en) Image processing device, image processing system and non-transitory computer readable medium storing program
JP2014007449A (ja) 照明光色推定装置、照明光色推定方法及び照明光色推定プログラム
CN107454374B (zh) 图像处理装置、图像处理方法以及图像处理系统
JP2016046701A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及び、プログラム
CN113781330A (zh) 图像处理方法、装置及电子系统
JP2006203431A (ja) 画像処理装置および画像処理方法
US20230032948A1 (en) Information processing apparatus, information processing method, and storage medium
TW201822147A (zh) 圖像分類方法及圖像展示方法
JP5483949B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP2021157356A (ja) 画像処理装置、画像処理システムおよびプログラム
CN114723602A (zh) 图像处理方法、图像处理装置、终端及可读存储介质

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210601

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210803

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210816

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6939455

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150