JP2019007473A - クロスヘッド機構付l形ヨーク式行程容積連続可変装置 - Google Patents

クロスヘッド機構付l形ヨーク式行程容積連続可変装置 Download PDF

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Abstract

【課題】行程容積、圧縮比連続可変装置は公知であるが、ピストン部サイドスラスト荷重を零に近づけスカートを廃止、クロスヘッド部サイドスラスト荷重を転がり軸受で受けメカロスを大幅低減し、ヘッド高の増加をも抑えて、可変時上死点位相変化小でピストン上、下死点及び圧縮比範囲も制限できるものは無かった。
【解決手段】クランクピン、可変制御アーム連結軸、コネクティングリンクピン軸芯をL字形に配置しクランクピンに回転自在に軸支したヨークと、ピストンと一体のピストンロッドをコネクティングリンクにて連結し、クロスヘッド軸に設けた回転体をガイドにてシリンダ芯軸に平行にストロークさせ、L形ヨークのアーム連結軸をアームにて円弧状に揺動させ、軌跡がクランクジャーナル軸芯より離れた側で近づき、芯側で両側に広がるハの字状の範囲で、放射状に位置、角度が変わる様にアーム揺動軸位置を二次元的に可変制御し、ハの字の中にジャーナル軸を配置する。
【選択図】図1−1

Description

本発明は自動車、船舶、船外機等のエンジンにおいて、ピストン部のサイドスラスト荷重を零に近づけスカートを縮小し摩擦による焼付きを防止、クロスヘッド部のサイドスラスト荷重を転がり軸受で受けメカロスを大幅低減し、ヘッド高の増加、可変時ピストン上死点位相変化を抑えて、行程容積、圧縮比を随時任意に連続無段階可変する行程容積連続可変装置に関するもので、ピストン上、下死点位置及び圧縮比範囲の制限、無電力での行程容積、圧縮比の固定、保持をも可能にするものである。
出力に対し、内燃機関の行程容積及び圧縮比は、熱効率、ポンピングロスを決定づける主な要因であり、負荷や回転数等に応じて行程容積、圧縮比を連続自在に選択できれば、広運転領域で熱効率向上、ポンピングロス低減を図れる。
斜板(斜軸)にてピストン往復運動をクランク軸回転運動に変換し、斜板(斜軸)の傾斜角及びクランク軸方向位置を変え、行程容積及び圧縮比を可変するものが提案されているが、ピストン往復運動の力を出力軸の回転力に変換する部分でのメカロスが大きく、しかも高回転化が困難な構造であり、従来の単クランク機構を採用したエンジンの加工設備を大幅に変更する必要もあって実用化に至っていないが、単クランク機構を応用できれば従来の加工設備を利用できると共に、エンジンレイアウトも似たものとなり従来の車体に搭載し易く実用化への障壁が小さくなる。
単クランク機構のコンロッドを二分割し主にクランク側の動きをアームにて規制、アームの揺動軸位置を可変し、シリンダ芯軸とクランクジャーナル軸を通る芯軸への垂線の内側の第二象限に、クランク側コンロッドの動きを規制するアームの揺動軸芯を設けたことを特徴とする特許文献1、2が開示されている。
特開2003−129817号公報 特開2003−201875号公報
大型舶用エンジンでは特許文献3の様に、スカートを短くしたピストンと一体のピストンロッド先端部と、揺動しピストンの往復動をクランクの回転に変換するコンロッドの小端部とを、ピンにて連結するクロスヘッド部を、シリンダ芯軸に平行に摺動自在とすることにより、ピストンのサイドスラスト荷重を零に近づけ摩擦による焼付きを防止すると共に、メカロスの低減を図る機構は広く知られているが、クランクジャーナル軸方向視にて略シリンダ芯軸上にクロスヘッド部のピン軸芯及びクランクジャーナル軸芯を配置しており、クランクジャーナル軸芯からのヘッド高が増大し大型エンジンとなり、小型化が必須条件である自動車用エンジンには不向きな為、特許文献4の様に、ピストンロッド先端部とコンロッドの小端部とをリンクにて連結し、クランクピン軸に対しリンク連結ピンの反対側位置にコントロールリンクとの連結ピンを設け、コントロールリンクの揺動軸芯位置を可変することでヘッド高を低くし小型化を図ると共に、圧縮比を可変する機構が開示されている。
特開2005−113843号公報 特開2007−247415号公報
特許文献1では、第二象限内にコントロールロッドの揺動軸芯及び揺動先端軸を設けており、先端軸の軌跡がピストンストロークを決定づけている。二分割コンロッド連結軸のシリンダ直角方向の振れはクランクピン回転直径並となるが、最大ピストンストロークに対しクランクピン回転直径を多少は小さくできるので、従来の単クランク機構よりはピストンサイドスラスト荷重を低減できるが大幅に低減できるものでは無く、クランク側コンロッド(中間アーム)がシリンダ直角方向に長く延長されており、往復運動部重量の増加を招き振動増加、強度低下の原因になると共に、先端軸の軌跡がクランクジャーナル軸芯より離れた側(上死点側)で広がり軸芯に近い側(下死点側)で狭くなっており、ピストンストロークの上死点位相がストローク変化に伴い大きく変化し、バルブタイミングを合わせる為のVVTが必須となり、バルブタイミングをも可変するとなると更に位相可変幅の大きなVVTが必要となるもので、ストロークに対する圧縮比も固定化されるものである。
特許文献2では、コントロールロッドの揺動軸芯位置を二次元的に可変することが提案されており、ストロークに対する圧縮比を任意に可変可能となり、先端軸の軌跡をクランクジャーナル軸芯より離れた側(上死点側)で近づけ軸芯に近い側(下死点側)で広げることが可能となり、ストローク変化による上死点位相変化を小さくできるがそれ以外の欠点は解消されていない。揺動軸芯位置を円弧状に可変する案も提案されており、先端軸の軌跡がシリンダ軸に平行に近くなる一部条件下(特開例では最大ストローク側の上死点付近のみ)では、二分割コンロッド連結軸のシリンダ軸直角方向変位が小さく抑えられピストン側圧を大幅低減できるが、ストロークに対する圧縮比は固定化されてしまうものであり、揺動軸芯位置を可変する移動アームの揺動範囲を避けて下死点時ピストン下端(シリンダスカート下端)を配置する必要があり、クランク軸方向でオーバーラップする場合はクランクジャーナル軸芯からの上死点ピストン頂面高さが高くなり、コンロッドや中間アームが長くなることで振動、強度面で問題となり、オーバーラップしないようにするとクランク軸方向寸法が長くなってしまう欠点があり、両案共に、行程容積可変全域に亘って上死点位相変化小でピストンサイドスラスト荷重を大幅低減し、行程容積、圧縮比を随時任意に連続無段階可変できるものではない。
一方、ピストンサイドスラスト荷重を大幅低減し、ピストンの摩擦による焼付きを防止すると共に、メカロスの低減を図る特許文献3のような機構が広く知られているが、前述のようにヘッド高が増大し大型エンジンとなると共に、ピストン、ピストンロッドをシリンダ芯軸に平行にストロークさせる為のクロスヘッド部の支持がシューによる滑り軸受ゆえにメカロス大であった。
大型化の欠点を解決するものとして特許文献4が開示されているが、ピストン、ピストンロッドをシリンダ芯軸に平行にストロークさせる為の支持部が、ピストンとの間を圧力室としクランク室との隔壁を兼ねる為に、ピストンとピストンロッド先端のリンクとの連結部(クロスヘッド部)との間に設けられており、クロスヘッド部に設けるよりピストンロッドを長くする必要がありその分ヘッド高が増すと共に、リンクとコンロッドとの連結ピンのシリンダ芯軸直角方向変位量はクランクピン回転直径並なので、クロスヘッド部に掛るサイドスラスト荷重は大きく、リンクを長くすることで低減できるがヘッド高が増加してしまう。しかも、リンクのシリンダ芯軸に対する揺動角が大きくなるピストン位置では、ピストンロッドのストローク支持部とクロスヘッド部との距離が長くなり、クロスヘッド部に掛るサイドスラスト荷重のモーメントによる楔効果がストローク支持部に発生しメカロスが増加し易く、ストローク支持部が滑り軸受ゆえにメカロス大である。
何よりも圧縮比は可変できるが行程容積まで可変できるものでは無く、現在までに、ピストン部サイドスラスト荷重を零に近づけスカート部を縮小し摩擦による焼付きを防止でき、クロスヘッド部のサイドスラスト荷重を転がり軸受で受けることでメカロスを大幅低減し、ヘッド高の増加をも抑えて行程容積、圧縮比を随時任意に連続無段階可変すると共に、可変時ピストン上死点位相変化小でピストン上、下死点位置及び圧縮比範囲を制限できる行程容積連続可変装置は無かった。
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたもので、クランクジャーナル軸方向視にてシリンダ芯軸と可変制御アーム揺動軸芯の間にクランクジャーナル軸芯を配置したものにおいて、クランクピン、可変制御アーム連結軸、コネクティングリンクピン軸芯をL字形に配置しクランクピンに回転自在に軸支したヨークと、ピストンと一体のピストンロッドをコネクティングリンクにて連結し、ピストンロッド先端のクロスヘッド軸両端に回転自在に軸支した回転体を、クロスヘッドガイドにてシリンダ芯軸に平行にストロークさせると共に、可変制御アーム連結軸を可変制御アームにて円弧状にストロークさせ、軌跡がクランクジャーナル軸芯よりピストン方向に離れた側で近づき、ジャーナル軸芯側で両側に広がるハの字状の範囲で、放射状に位置、角度が変わる様に可変制御アームの揺動軸芯位置を二次元的に可変制御し、ハの字状の範囲内にクランクジャーナル軸芯を配置することで、ピストン部サイドスラスト荷重を零に近づけスカート部を縮小し摩擦による焼付きを防止、クロスヘッド部のサイドスラスト荷重を転がり軸受で受けメカロスを大幅低減し、ヘッド高の増加をも抑えられ、エンジン使用特性に合わせて行程容積を連続無段階可変すると共に、圧縮比を行程容積に合せて設定、又は随時任意に連続無段階可変し、広運転領域で熱効率向上、ポンピングロス低減が図れると共に、行程容積可変時の上死点位相変化が小さく位相合わせの為のVVTも不要で、行程容積、圧縮比制御モータの駆動力伝達機構の一部に非可逆伝達機構を設け、無電力にて行程容積、圧縮比の固定、保持を可能にし省電力化が図れ、ピストン上、下死点位置及び圧縮比範囲を制限でき万一制御装置が暴走してもエンジンの破損を防止できる行程容積連続可変装置を提供するものである。
前述の課題を解決する為の請求項1の発明は、クランクジャーナル軸方向視にてシリンダ芯軸と可変制御アーム揺動軸芯の間にクランクジャーナル軸芯を配置したものにおいて、クランクピン、可変制御アーム連結軸、コネクティングリンクピン軸芯をL字形に配置しクランクピンに回転自在に軸支したヨークと、ピストンと一体のピストンロッドをコネクティングリンクにて連結し、ピストンロッド先端のクロスヘッド軸両端に回転自在に軸支した回転体を、クロスヘッドガイドにてシリンダ芯軸に平行にストロークさせると共に、可変制御アーム連結軸を可変制御アームにて円弧状にストロークさせ、軌跡がクランクジャーナル軸芯よりピストン方向に離れた側で近づき、ジャーナル軸芯側で両側に広がるハの字状の範囲で、放射状に位置、角度が変わる様に可変制御アームの揺動軸芯位置を二次元的に可変制御し、ハの字状の範囲内にクランクジャーナル軸芯を配置したことを特徴とする。
特許文献1、2の様な二分割コンロッド行程容積可変機構は、コントロールロッド先端部位置がコンロッド連結軸よりピストン側にあり、揺動軸位置もクランクジャーナル軸よりピストン上死点側に近く、ストローク時にシリンダスカート部との接触を防ぐ必要があり、クランクジャーナル軸に対する上死点時ピストン頂面位置が高くなると共に、ピストン側コンロッドが長くなってしまう欠点があり、クランク側コンロッドもシリンダ芯軸に対し直角方向に長く延長されるので、重量増加による振動増加及び強度低下と共にエンジンブロックの増大を招いていた。
又、特許文献2の中のコントロールロッド揺動軸芯位置を二次元的に可変する案以外は、ピストンストロークの上死点位相がストローク変化に伴い大きく変化するので、バルブタイミングを合わせる為にVVTが必須となり、バルブタイミングをも可変するとなると更に位相可変幅の大きなVVTが必要となるものであり、特許文献1、2共、ピストンストロークに対しクランクピン回転直径を多少は小さくできる機構ではあるが、コンロッド連結軸のシリンダ芯軸に対する直角方向の振れ幅がクランクピン回転直径並となるので、従来の単クランク機構よりはピストンサイドスラスト荷重を低減できるが大幅に低減できるものでは無かった。
ピストンサイドスラスト荷重を零に近づけるものとしては、特許文献3のように、スカートを短くしたピストンと一体のピストンロッド先端部と、揺動しピストンの往復動をクランクの回転に変換するコンロッドの小端部とを、ピンにて連結するクロスヘッド部をシリンダ芯軸に平行に摺動自在とするものが公知であるが、大型化してしまう欠点があり自動車、船外機等への搭載には不向きであり、対応案として特許文献4のように、ピストンロッド先端部とコンロッドの小端部とをリンクにて連結し、クランクピン軸に対しリンク連結ピンの反対側位置にコントロールリンクとの連結ピンを設け、コントロールリンクの揺動軸芯位置を可変することでヘッド高を低くし小型化を図ると共に、圧縮比を可変する機構が開示されているが、ピストン、ピストンロッドをシリンダ芯軸に平行にストロークさせる為の支持部が、ピストンとの間を圧力室としクランク室との隔壁を兼ねる為に、ピストンとピストンロッド先端のリンクとの連結部(クロスヘッド部)との間に設けられており、クロスヘッド部に設けるよりピストンロッドを長くする必要がありその分ヘッド高が増すと共に、リンクとコンロッドとの連結ピンのシリンダ芯軸直角方向移動量はクランクピン回転直径並なので、クロスヘッド部に掛るサイドスラスト荷重は大きく、リンクを長くすることで低減できるがヘッド高が増加し、リンクのシリンダ芯軸に対する揺動角が大きくなるピストン位置ではピストンロッドのストローク支持部とクロスヘッド部との距離が長くなりクロスヘッド部に掛るサイドスラスト荷重のモーメントによる楔効果がストローク支持部に発生しメカロスが増加し易く、ストローク支持部が滑り軸受ゆえにメカロス大であり、何よりも圧縮比は可変できるが行程容積まで可変できるものでは無かった。
本発明は、クランクジャーナル軸方向視にてシリンダ芯軸Y(以下Y軸)と可変制御アーム揺動軸芯の間にクランクジャーナル軸芯O(以下O軸芯)を配置したものにおいて、クランクピン、可変制御アーム連結軸、コネクティングリンクピン軸芯をL字形に配置しクランクピンに回転自在に軸支したヨークと、ピストンと一体のピストンロッドをコネクティングリンクにて連結し、ピストンロッド先端のクロスヘッド軸両端に回転自在に軸支した回転体外周を、クロスヘッドガイドの平面状レールに接触、転動させてY軸に平行にストロークさせるので、ピストンに掛るサイドスラスト荷重を零に近づけスカートを縮小でき摩擦による焼付防止及びメカロス低減が図れると共に、シリンダを短くヘッド高を低くできる。又、L形ヨーク採用によりコネクティングリンクピンストローク軌跡のY軸直角方向変位幅を狭くできることで、コネクティングリンクの揺動によるサイドスラスト荷重を低減できると共に、クロスヘッド部に設けた転がり軸受にて受けることで、ピストンロッド中間部に軸受けを設けた特許文献4よりピストンロッドを短くヘッド高を低く抑えられると共に、特許文献3、4の様な滑り軸受に較べメカロスを大幅低減できる。
可変制御アーム連結軸を可変制御アームにて円弧状にストロークさせ、軌跡がO軸芯よりピストン方向に離れた側で近づき、O軸芯側で両側に広がるハの字状の範囲で、放射状に位置、角度が変わる様に可変制御アームの揺動軸芯位置を二次元的に可変制御することにより、コネクティングリンクピンがアーム連結軸の円弧状軌跡上をアーム連結軸に対し揺動する形で軌跡を描いてストロークし、コネクティングリンクピン軸芯軌跡のY軸直角方向変位が、略ストローク並となる特許文献4に較べ図1−10の様に小さくでき、Y軸に対するコネクティングリンクの揺動角が小さく抑えられることで、クロスヘッド部に掛るサイドスラスト荷重を低減できるし、コネクティングリンクのスパンを短くもできヘッド高の増加を抑えられる。
更に、O軸芯よりピストン方向に離れた側(上死点側)で近づき、O軸芯側(下死点側)で両側に広がる、ハの字状の最小、最大行程容積時の可変制御アーム連結軸円弧状ストローク軌跡の範囲内に、O軸芯を配置することで、コネクティングリンクピン軸芯軌跡のY軸直角方向変位幅を狭く抑えつつ、O軸芯側のハの字状軌跡を広げることが可能となり行程容積比を増大できる。
最小、最大行程容積時における上死点側でのアーム連結軸のY軸直角方向位置は近づけてはいるが、ストローク量に合せた圧縮比に設定する為に、図1−10の様に直角方向位置を多少ずらすことになる。しかし変位量は小さいのでストローク量による上死点時のクランク位相変化は図1−9の様に少なく数度程度に収まり、タイミング合わせの為のVVTは不要である。
図1−9は本実施例での最小、最大行程容積時における圧縮比例別のピストンストロークカーブで、横軸がO軸芯とロア可変シャフト軸芯を通る面X’(以下X’面)に直角でO軸芯を通る軸Y’(以下Y’軸)のシリンダ側からの時計回りクランク位相を、縦軸がO軸芯を通りY軸に直角な軸X(以下X軸)からのピストン頂面位置を示し、細線が最小ストローク(行程容積)、太線が最大ストローク(行程容積)時の例を示しており、実線が標準圧縮比12、一点鎖線が最低圧縮比10、二点鎖線が最高圧縮比18の例を示している。
シリンダ側Y’軸からの時計回りクランク回転角は、実線時は最小行程容積時上死点27°、上、下死点間クランク回転角208°、最大行程容積時上死点23°、上、下死点間クランク回転角218°で、一点鎖線時は最小行程容積時上死点28°、上、下死点間クランク回転角208°、最大行程容積時上死点21°、上、下死点間クランク回転角219°で、二点鎖線時は最小行程容積時上死点25°、上、下死点間クランク回転角208°、最大行程容積時上死点19°、上、下死点間クランク回転角218°で、最小行程容積時の最低、最高圧縮比間での上死点位相差は3°、最大行程容積時の最低、最高圧縮比間での上死点位相差は4°と小さく、最小行程容積最高圧縮比〜最大行程容積最低圧縮比間でも9°で上死点位相を合せる為のVVTは不要であるが、従来の単クランク機構の上、下死点間クランク回転角(吸気、膨張行程)180°より約30〜40°広く、その分下、上死点間(圧縮、排気行程)が狭く、吸気、膨張行程を長くとれるエンジンとなるが、その分振動面では不利となり直列四気筒エンジンでは一次をバランスさせることが困難となるので、ダンパ等にて振動を許容範囲に抑えられない場合はバランサを設ける等して振動を抑える工夫が必要となる。
尚、最大行程容積/最小行程容積=行程容積比は最小行程容積最高圧縮比〜最大行程容積最低圧縮比間で1.41となっている。
図1−10の円はクランクピン軸芯回転軌跡を、L字形状は上死点時L形ヨークのクランクピン軸、可変制御アーム連結軸、コネクティングリンクピン軸芯を結ぶ線を、Y軸付近の図形はコネクティングリンクピン軸芯のストローク軌跡を示しており、実線は標準圧縮比、一点鎖線は最低圧縮比、二点鎖線は最高圧縮比時を、Y軸方向に短い軌跡が最小行程容積、長い軌跡が最大行程容積時を示す。特許文献4の様な機構ではY軸方向のストローク量を略直径とするリンクピン軸芯軌跡となるのに比べ、大幅にX軸方向変位を小さく抑えられることが判る。
上死点付近ではクランクピン軸とクランクケースシリンダ取付部の間にアーム連結軸が挟まれる形になるので、O軸芯に対するシリンダヘッド合せ面の高さは単クランク機構よりその分高くなるが、単クランク機構のクランクピン回転半径がストロークの1/2であるのに対し、最大ストローク時の1/3〜1/4程度にできるのであまり高くならない。
又、可変制御アームの揺動軸芯位置を面状(二次元的)に可変可能とすることにより、全ストローク範囲で圧縮比を随時任意に連続無段階可変できるものであり、最少ストローク(最少行程容積)側の低負荷、低回転領域で高圧縮比とし燃焼効率の向上を図ったり、最大ストローク(最大行程容積)側の高負荷、低回転領域でノッキング防止の為に低圧縮比とすること等が瞬時に無段階可変できると共に、圧縮比可変幅も自在に大きくとれるので、一基のエンジンにて過給ガソリンエンジンの圧縮比からディーゼルエンジンやHCCIエンジンの圧縮比まで随時任意に連続無段階可変できることになる。
又、請求項2の発明は請求項1の発明において、クランクジャーナル軸方向視にてクランクシャフトカウンタウエイト部外周の回転軌跡より外側にクロスヘッドガイドを配置し、シリンダ芯軸を上死点時のコネクティングリンクピン位置側に傾斜させ、上死点時のコネクティングリンクピン軸芯がシリンダ芯軸上となる状態がストローク、圧縮比可変範囲内に存在することを特徴とする。
クロスヘッドガイドをカウンタウエイト部外周の回転軌跡より外側に配置することにより、クランクジャーナル軸方向でクロスヘッドガイドの平面状レール部をカウンタウエイト部に重ねて配置できるので、シリンダピッチを広げることなくクロスヘッドガイドを配置できると共に、Y軸を上死点時のコネクティングリンクピン位置側に傾斜させることによりヘッド高を低く抑えると共に、Y軸上をストロークするクロスヘッド軸のストローク軌跡も必然的にコネクティングリンクピン位置側に傾斜するので、上死点側でのコネクティングリンクのクロスヘッド軸、コネクティングリンクピン軸芯を結ぶ線のY軸に対する傾斜を小さくでき、コネクティングリンクの揺動によるクロスヘッド部に掛るサイドスラスト荷重が減少しメカロスを低減できる。
尚、本実施例では 図1−10の様に最小行程容積最高圧縮比時と最大行程容積最低圧縮比時の上死点時コネクティングリンクピン軸芯に対し、X軸方向振分中心付近にY軸を配置し、ストローク、圧縮比可変範囲内でのコネクティングリンクのY軸に対する上死点付近での傾斜を左右に振り分けることで小さく抑えており、結果的に中間ストローク、圧縮比時に上死点時コネクティングリンクピン軸芯がY軸上に配置されサイドスラスト荷重が最小となっているが、採用するエンジンの常用ストローク、圧縮比時上死点時コネクティングリンクピン軸芯をY軸上に合せて配置する方法もある。
又、請求項3の発明は請求項1の発明において、気筒間に配置するクロスヘッドガイドを一体に形成することを特徴とする。
アッパクランクケースの強度、剛性を確保する為には、各気筒間の壁をシリンダ合せ面付近まで設ける必要があり、クロスヘッドの回転体両側に接するクロスヘッドガイドの平面状レールをコの字状に一体化した、図1−7の左端の様なクロスヘッドガイドを気筒毎に設け、その間にクランクケースの壁を設けるのではシリンダピッチが広がってしまう。対策として図1−7の中央のクロスヘッドガイドの様に、隣合う気筒の平面状レールをH状に一体化、ノックピンにて位置固定することで、クロスヘッドガイドにてクランクケースの強度、剛性を確保し、クランクケース各気筒間のクロスヘッドガイド配置部分の壁を廃止しシリンダピッチの増大を防ぐことができる。
又、請求項4の発明は請求項1の発明において、ピストンピン2本をシリンダ芯軸に対し直角方向対称位置で、クランクジャーナル軸に平行に配置することを特徴とする。
Y軸方向視にてピストン外径に対しクロスヘッドガイドが重なり、クランクシャフト類にアッセンブリーされたピストンロッドにピストンが固定された状態では、クランクケース合せ面側からの組付けができないので、ピストンを含むクランクシャフト類をクランクケースに組付けた後でクロスヘッドガイドをクランクケースに組付けるしかないが、ピストンが邪魔となりケースへの組付けが不可能なほど困難で、固定の為のボルト締めも難しい作業となる。ピストン未組付けの状態であれば容易にクランクケース合せ面側から組付けできるが、ピストンロッドのピストンへの固定をボルトにするとケースが邪魔となり締付にくく、熱衝撃等での緩みも心配となる。クランクシャフト類をクランクケースに組付けた後に、ピストンピン2本をクランクジャーナル軸方向よりピストンの孔に挿入し、サークリップにて抜け止めをする方式とすることで容易に組立可能となる。
又、請求項5の発明は請求項1の発明において、ピストンロッドのピストン側を円盤状に形成し、円盤のピストン側平面とピストンの円筒状穴底部平面を接触させ、接触部反対側円盤平面を抜け止め材にてピストンに隙間零にて固定することを特徴とする。
第一実施形態のように2本のピストンピンを用いてピストンに対してピストンロッドを全方向揺動不能に固定する方法では、ピン孔をオイルリング下のランド部より下に設ける必要があり、ピンボスがランド部下端面より突出する。下死点時にピンボスがクロスヘッドガイドに当たらないようにする必要があり、その分シリンダのシリンダヘッド合せ面位置が高くなってしまう。請求項5の発明構造とすることによりピストン部重量を低減できると共に、ピストンロッド取付部のランド部下端面からの突出を小さくできシリンダヘッド合せ面高さを低くできる。
本発明により、クランクピン、可変制御アーム連結軸、コネクティングリンクピン軸芯をL字形に配置しクランクピンに回転自在に軸支したヨークをアームにて動きを規制し、アームの揺動軸芯位置を二次元的に可変することでピストンストロークを連続可変可能とし、併せて圧縮比もストロークに合せて随時任意に連続無段階可変するものにおいて、ピストン部サイドスラスト荷重を零に近づけスカート部を縮小し摩擦による焼付きを防止でき、クロスヘッド部のサイドスラスト荷重を転がり軸受で受けることや、エンジンの使用特性に合わせて主に上死点側でのクロスヘッド部に掛るサイドスラスト荷重を大幅に低減し、メカロスを大幅低減できると共にヘッド高の増加をも抑えられ、ストローク可変時の上死点位相変化が少なく位相合わせの為のVVTも不必要で、ピストンストロークの上、下死点及びストローク毎の圧縮比範囲を制限し、ピストン破損、不正燃焼、エンジン停止、焼付き等を防止する行程容積連続可変装置を提供できる。しかも、行程容積、圧縮比の可変機構の一部に非可逆伝達機構を設けており無電力で行程容積、圧縮比を一定保持できるので電力消費を抑え燃料消費を低減できる。
本発明による行程容積連続可変装置は自動車、船舶、船外機等に搭載される各種ガソリン、ディーゼル、HCCIエンジン等の動力装置に適用可能であり、以下図面にて実施形態を詳細説明する。
第一実施形態は請求項1〜4の具体的実施例で、クランクジャーナル軸方向視、Y軸と可変制御アーム揺動軸芯の間にO軸芯を配置したものにおいて、クランクピンに回転自在に軸支したL形ヨークと、ピストンと一体のピストンロッドをコネクティングリンクにて連結し、ピストンロッド先端のクロスヘッド軸両端に回転自在に軸支した回転体をクロスヘッドガイドにてY軸に平行にストロークさせると共に、可変制御アーム連結軸を可変制御アームにて円弧状にストロークさせ、軌跡がO軸芯よりピストン方向に離れた側で近づき、O軸芯側で両側に広がるハの字状の範囲で、放射状に位置、角度が変わる様に可変制御アームの揺動軸芯位置を二次元的に可変制御し、ハの字状の範囲内にO軸芯を配置するもので、クランク機構10、行程容積、圧縮比可変機構20、行程容積、圧縮比制御機構30を含む。
クランク機構10は、四気筒180°位相クランクのクランクシャフト15が、アッパ、ロアクランクケース2、3に半割のジャーナルメタル軸受15−1によりジャーナル軸15bにて回転自在に軸支され、クランクケースのジャーナル軸受部両側側面とカウンタウエイト部15w及び変速機係合ボス部15cの側面間に、半割シム15−2を挿入し厚さを調整することで適正隙間にて軸方向規制されており、反対側のクランクシャフト段付軸に、カムシャフト、オイルポンプに動力を伝達するカムシャフトドライブスプロケット15d、オイルポンプドライブスプロケット15eが設けられており、図1−1、2に於いてシリンダ方向(時計回り)に回転する。クランクピン軸15a、可変制御アーム連結軸13−4、コネクティングリンクピン17−1軸芯をL字形に配置したL形ヨーク13とし、半割のヨークメタル軸受13−2、ヨークキャップ13−1をボルト13−3にてヨークに締結することでクランクピン穴を形成し、クランクピン軸に回転自在に軸支すると共にクランク軸に直角な方向に揺動自在に連結している。(図1−1〜6参照)
本実施例では、上死点時可変制御アーム連結軸芯をY’軸付近に、コネクティングリンクピン軸芯をクランクピンと可変制御アーム連結軸の軸芯を結ぶ辺に対し連結軸芯を通る垂線上位置付近に配置したL形ヨークとし、最小行程容積側のコネクティングリンクピン軸芯ストローク軌跡のX’面方向変位量を狭い範囲に抑えているが、
図1−11の様にコネクティングリンクピン軸芯Cを最大行程容積側の可変制御アーム上死点側最大揺動時において、可変制御アーム揺動軸芯Aと連結軸芯Bを結んだ線の略延長線上に配置すると、最大行程容積側のコネクティングリンクピン軸芯ストローク軌跡のX軸方向変位量を一点鎖線の様に狭い範囲に抑えられ、Y軸の傾斜を一点鎖線の傾斜に合せて設定すれば略平行な軌跡とすることも可能となるが、最小行程容積側のX軸方向変位量が大きくなる欠点が出てくる。点線で示す軌跡はBを頂点としC及びクランクピン軸芯Pを結ぶ辺に対する内角を前記設定角度と直角の中間付近に設定した場合で、中間的な軌跡となりY軸に対するX軸方向変位量を最小、最大行程容積側共に抑えられるが、内角の角度が大きくなるにつれてヘッド高も増加する。
又、上死点時可変制御アーム連結軸芯のY’軸直角方向位置を変えても、コネクティングリンクピン軸芯ストローク軌跡のY’軸に対する傾斜を変えられるので、上死点時可変制御アーム連結軸芯のY’軸直角方向位置、及びL形ヨークのコネクティングリンクピン軸芯位置を、連結軸芯を通る垂線上位置付近から、最大行程容積側の可変制御アーム上死点側最大揺動時において、可変制御アーム揺動軸芯と連結軸芯を結んだ線の延長線上付近とする範囲内で、エンジンの使用特性に合わせて選択し設定すれば良い。
尚、ヨークとヨークキャップの合せ面は、クランクピン穴と可変制御アーム連結軸芯を結ぶ線に直角な面よりコネクティングリンクピン側に傾け、クランク回転時にヨークキャップ固定ボルトの締付ボス部と可変制御アーム14との接触を避けると共に、コネクティングリンクピンとクランクピン穴間をボルト締結にて剛性、強度を確保し、合せ面をクランクピン穴と可変制御アーム連結軸の芯を結ぶ線に直角な方向にするよりヨークを軽くし振動軽減している。
又、可変制御アームのアーム部も連結軸と揺動軸の穴芯を結ぶ線に対しヨークのクランクピンボス部を逃げる側にずらすことで、ヨークのクランクピン穴と可変制御アーム連結軸間スパンを短くし軽量化を図ると共に、可変制御アームのアーム長も短くしエンジンブロックもその分コンパクトにしている。(図1−1〜4、10、11参照)
クランクジャーナル軸方向視にてクランクシャフトカウンタウエイト部外周の回転軌跡より外側にクロスヘッドガイド18を配置し、Y軸を上死点時のコネクティングリンクピン位置側に傾斜させ、O軸芯に対しクランク回転方向にオフセットして配置したシリンダ1に、ピストン11がストローク自在に挿入され、Y軸に対し直角方向対称位置でO軸芯に平行に配置、サークリップ11−2にて抜け止めされた2本のピストンピン11−1にて、全方向揺動不能にピストンへ固定一体化し、ロッド部をY軸付近でY軸に平行に設けたピストンロッド12の先端部に略Y軸上でO軸芯に平行に設けた孔に、クロスヘッド軸12−1が揺動自在に軸支され、L形ヨークのコネクティングリンクピン孔に揺動自在に軸支されたコネクティングリンクピンの両端と、クロスヘッド軸のピストンロッド先端部両側に圧入固定されたコネクティングリンク17にて、L形ヨークとピストンロッドが連結されており、コネクティングリンクの揺動によりL形ヨークに軸支されたコネクティングリンクピンのストローク軌跡のX軸方向変位を吸収し、ピストンロッドのY軸に平行なストロークを可能にしている。
2枚のコネクティングリンクにて、L形ヨークのコネクティングリンクピン孔及びピストンロッド先端のクロスヘッド軸孔の両側面を挟み込み、軸方向隙間を調整して圧入することでバラツキを抑えつつ極小にし、クロスヘッド軸の倒れ及び軸方向変位を小さく抑えている。(図1−1〜3、5〜7参照)
コネクティングリンク両外側のクロスヘッド軸にはベアリング12−3にて回転自在に、インナワッシャ12−4、アウタワッシャ12−5を両側面に配置して軸方向荷重による摩擦抵抗を低減し、サークリップ12−6にて軸方向を規制された回転体12−2が軸支されており、回転体外周両側を挟む形でY軸に平行な平面状レールを有するクロスヘッドガイドが、下側鍔部をノックピン18−3にて上側鍔部をノックピン18−2にて位置決め固定し、ボルト18−1にてアッパクランクケースに締付固定されている。回転体がクロスヘッドガイドの平面状レールにてX軸方向を、L形ヨーク及びコネクティングリンクにてO軸芯方向を規制され、回転しつつストロークすることでピストンに掛るサイドスラスト荷重を零に近づけ、スカート縮小を可能にしている。両端気筒外側のクロスヘッドガイドは図1−7の左側の様に回転体両側を挟み平行な両側平面状レールを断面形状コの字状に連結一体化した形状とし、各気筒間のクロスヘッドガイドは、図1−7の中央の様に隣合う気筒の平面状レールをH状に一体化、ノックピンにて位置固定することで、クロスヘッドガイドにてクランクケースの強度、剛性を確保し、クランクケース各気筒間のクロスヘッドガイド配置部分の壁を廃止しシリンダピッチの増大を防いでいる。
ピストンロッドのクロスヘッド軸軸受穴部及び回転体軸受部は、L形ヨークのクランクピン穴部より連通するオイル穴にてクランクシャフトを経由して供給されるオイルにて潤滑される構造としており、本実施例では回転体の軸受としてケージ付ニードルベアリングを用いているが、小型化を図りつつ容量を増やす為に総コロニードルベアリングとしたり、エンジン回転数が低ければメタル軸受等の滑り軸受を用いる方法もある。(図1−1〜3、5〜7参照)
クランクピン軸に回転自在に軸支したL形ヨークの可変制御アーム連結軸の動きを規制する可変制御アームを、可変制御アーム揺動軸16にて軸支し揺動させることで、可変制御アーム連結軸を主にY’軸方向に円弧状に揺動させX’軸方向が規制された軌跡上を、コネクティングリンクピンが連結軸に対し揺動する形で軌跡を描いてストロークすることでX軸方向変位を小さく抑えたうえで、コネクティングリンクの揺動にてX軸方向変位を吸収し、ピストンロッド及びそれに固定されたピストンをY軸に平行にストローク可能とし、ピストンに掛るサイドスラスト荷重を零に近づけて、ピストン往復運動をクランク回転運動に変換するもので、可変制御アーム揺動軸の位置を二次元的に可変制御することで、アーム連結軸軌跡がO軸芯よりピストン方向に離れた側(上死点側)で近づき、O軸芯側(下死点側)で両側に広がるハの字状の範囲で、放射状に位置、角度が変わる様にすると共に、ハの字状の範囲内にO軸芯を配置し、L形ヨークの可変制御アーム連結軸を頂点とする内角角度と連結軸の揺動軌跡を適切に組合せ設定することで、エンジン使用特性に合わせてコネクティングリンクピンストローク軌跡のX軸方向変位幅を極小さく抑えることを可能とし、主に上死点側でのクロスヘッド部に掛るサイドスラスト荷重を大幅に低減でき低メカロス化が図れる。
本実施例では、可変制御アームと可変制御アーム連結軸とを圧入固定し、L形ヨークの両側軸受穴にて軸を回転自在に軸支することで連結軸の幅をできる限り狭くし、クランクシャフトのカウンタウエイト部の幅を広くとると共に、ストロークに対するクランクピン半径が小さくなりクランクピン軸とジャーナル軸の断面重なりを大きくできることで、クランクシャフトの剛性、強度の向上を図っており、L形ヨークの両側軸受穴にはクランクピン穴部より連通するオイル穴にて供給されるオイルにて揺動軸受部が潤滑される構造としている。(図1−1〜4、10参照)
行程容積、圧縮比可変機構20は、L形ヨークの動きを規制する可変制御アーム揺動軸の位置可変及び固定を5節リンク機構にて行うもので、アッパ、ロアクランクケース合せ面(X’面)上にロア原動リンク21Lの対偶であるロア可変シャフト23Lの軸芯を配置すると共に軸をクランクジャーナル軸に平行に配置、ロア原動リンクはロア可変シャフトにキー21−2にて位相を決めボルト21L−3にて固定、クランクケースのシャフト穴ボス部端面にて軸方向を規制され、ロア可変シャフトと共に揺動自在としている。一方アッパ原動リンク21Uはクランクジャーナル軸に平行にあけられたアッパクランクケースのシャフト穴に回転自在に挿入された対偶であるアッパ可変シャフト23Uに、キー21−2にて位相を決めキャップ21U−1とでアッパ可変シャフトを挟みボルト21U−3にて固定され、アッパ可変シャフトと共に揺動自在としている。尚、ロア原動リンクはロア可変シャフトをクランクケースにセットする前に仮組可能ゆえ、シャフト穴部の片側を半割としセット後に半割部をボルトにて締付固定する方法とし、アッパ原動リンクはクランクケースにアッパ可変シャフトを挿入後でないと組付けできないので、シャフト穴部でアーム部とキャップに半割分割しシャフト挿入後の組立固定を可能にしている。
ロア従動リンク22Lは、ロア原動リンクの先端穴に回転自在に挿入され両端に段付軸を有するロアリンクピン24Lと、可変制御アーム及びアッパ従動リンク22Uを揺動自在に軸支し両端に段付軸を有する可変制御アーム揺動軸の両側段付軸に圧入されており、ロア原動リンクに対しロアリンクピン及びロア従動リンクが、ロア従動リンク及び可変制御アーム揺動軸に対しアッパ従動リンク及び可変制御アームが軸方向規制、揺動自在に軸支されている。又、ロア可変シャフト、ロア原動リンク、ロアリンクピン、可変制御アーム揺動軸及び少なくともロア従動リンクの片側にオイル通路を設け、オイルギャラリよりロア可変シャフト中心オイル通路へ供給されるオイルにて圧入部以外の軸受部を潤滑している。
アッパ従動リンクは、アッパ原動リンクの先端穴に回転自在に挿入され両端に段付軸を有するアッパリンクピン24Uの両側段付軸に圧入され、アッパ原動リンクを挟み込むことでアッパ原動リンクに対し軸方向規制、揺動自在に軸支されており、もう一方の穴は可変制御アーム揺動軸にロア従動リンク及び可変制御アームの間に揺動自在に挿入されている。
可変制御アーム揺動軸をアッパ、ロア従動リンクにてクランク軸方向視V字状に軸支し、V字先端部をアッパ、ロアリンクピンの対偶にて連結したアッパ、ロア原動リンクを、静止リンクとなるクランクケースにクランク軸に平行に配置した対偶となるアッパ、ロア可変シャフトに固定し、二本のシャフトを別々のモータ及び駆動力伝達機構にて別々に自在に揺動を制御することで、アッパ、ロア原動リンクの相対位相を変えつつ揺動させアッパ、ロア従動リンクのV字角を自在に可変しつつ、アッパ、ロア従動リンクの対偶である可変制御アーム揺動軸の位置を二次元的に広範囲に可変し、行程容積、圧縮比可変範囲を広範囲に可変可能としている。(図1−1〜4参照)
行程容積、圧縮比制御機構30は、可変制御アーム揺動軸の位置可変及び固定、保持を行う5節リンク機構の、ロア原動リンクの対偶であるロア可変シャフトを揺動させるロア可変アーム37Lを、ロア可変シャフト軸方向で2、3番気筒間の中間に、キー37−2にて位相を決めボルト37L−3にて固定、クランクケースのシャフト穴ボス部端面にて軸方向を規制され、ロア可変シャフトと共に揺動自在としている。
一方アッパ可変アーム37Uはアッパ可変シャフト軸方向で2、3番気筒間の中間に、キー37−2にて位相を決めキャップ37U−1とでアッパ可変シャフトを挟みボルト37U−3にて固定、クランクケースのシャフト穴ボス部端面にて軸方向を規制され、アッパ可変シャフトと共に揺動自在としている。尚、ロア可変アームはロア可変シャフトをクランクケースにセットする前に仮組可能ゆえ、シャフト穴部の片側を半割としセット後に半割部をボルトにて締付固定する方法とし、アッパ可変アームはクランクケースにアッパ可変シャフトを挿入後でないと組付けできないので、シャフト穴部でアーム部とキャップに半割分割しシャフト挿入後の組立固定を可能にしている。
ジョイント35は、アッパ、ロア可変アームの先端穴に回転自在に挿入され両端に段付軸を有するジョイントピン36と、アッパ、ロア雄送りネジ34U、34Lのジョイントホルダ部34Ua、34Laの穴に、回転自在に挿入されたジョイントピン36の両側段付軸に、アッパ、ロア可変アーム先端及びアッパ、ロア雄送りネジのジョイントホルダ部両側面部を挟み込むように圧入されており、アッパ、ロア可変アーム及びアッパ、ロア雄送りネジに対し、ジョイントをジョイントピン軸方向規制、揺動自在に軸支すると共に、アッパ、ロア雄送りネジの軸直角方向規制をし、ジョイントホルダ部が雌ネジから離れた時の倒れを防止すると共に、雄ネジの回転を止めて雌ネジの回転により雄ネジが雌ネジに対し軸方向に出入りすることで、アッパ、ロア可変アームを揺動可能にしている。
アッパ、ロア雄送りネジに噛合い、軸方向規制、回転自在にクランクケースに軸支されることで、雄送りネジを軸方向に出し入れするアッパ、ロア雌送りネジ33U、33Lは、X’面に直角なアッパクランクケースの穴に回転自在に挿入され、軸端に設けられたドリブンギヤ部33Ua、33Laのギヤ部両側面を、アッパクランクケースの雌送りネジ挿入穴端面と、ケースにガスケット32−1を挟み込み液封しボルト32−2にて固定された、制御モータホルダ32の合せ面にて軸方向規制している。
ドリブンギヤ部に噛合うドライブピニオンギヤ部31Ua、31Laを有するアッパ、ロア制御モータ31U、31Lは、回転軸をX’面に直角な雌送りネジの軸に平行に配置され、Oリング31−2にて液封しボルト31−1にて制御モータホルダに固定されている。アッパ、ロア制御モータの正逆回転によるアッパ、ロア雄送りネジの前後進により、アッパ、ロア可変シャフトに固定されたアッパ、ロア可変アームにより、気筒毎にアッパ、ロア可変シャフトに固定されたアッパ、ロア原動リンクを、相対位相を変えつつ揺動させて位相を変え、アッパ、ロア従動リンクのV字角を自在に可変し、可変制御アーム揺動軸位置を二次元的に広範囲に可変している。
アッパ、ロア可変シャフトの変速機室側ジャーナル軸側部ケースにはプラグ23U−2、23L−2を圧入又は挟み込んで液封し、軸方向反対側先端中心穴部には−溝付軸23−1が圧入されており、−溝にカムチェーンカバー4にOリング39−2にて液封しボルト39−1にて締結された、アッパ、ロア可変シャフト位相検知センサ39U、39Lの−突起を臨ませて、アッパ、ロア可変シャフトの位相及び位相差を検知することで可変制御アーム揺動軸位置を求めて行程容積及び圧縮比を制御している。(図1−1、3〜5参照)
本発明案では、制御モータと行程容積、圧縮比可変機構の動力伝達機構の一部に送りネジを設けることで、無電力にて行程容積、圧縮比を一定保持できる様にしている。
送りネジとしては、台形ネジ、角ネジ、鋸歯ネジ等が考えられるが、ネジ部を確実な非可逆伝動とする為には、ネジリード角を使用材質の動摩擦係数以下にするのが良く、最低限静摩擦係数以下にする必要がある。
アッパ、ロア可変アームの隣の気筒の可変制御アーム揺動軸をリミッタ付可変制御アーム揺動軸16Lとし、軸端を延長し段倒軸にベアリング16L−1を挿入しサークリップ16L−2にて軸方向規制しベアリングの脱落を防止している。ベアリングの外輪と接触することでリミッタ付可変制御アーム揺動軸の二次元的移動範囲を制限するリミッタプレート38を、アッパクランクケースにノックピン38−1にて正確に位置決めしボルト38−2にて締付しケースに固定している。ベアリングが入るリミッタプレートの穴部において、上側十字中心と下側十字中心を結ぶ円弧状実線が標準圧縮比(本実施例では圧縮比12)時のリミッタ付可変制御アーム揺動軸の軸芯軌跡を示し、一点鎖線が最低圧縮比(本実施例では圧縮比10)時、二点鎖線が最高圧縮比(本実施例では圧縮比18)時を示し、上側十字中心がピストン上死点及び最小行程容積制限、下側十字中心がピストン下死点及び最大行程容積制限位置で、最低圧縮比下側十字中心位置が他の圧縮比時と異なるのは、下死点時にピストン下端がシリンダスカート下端より突出しないようにしクランク類との衝突を防止する為である。本実施例はガソリンエンジンにて過給及びHCCI燃焼を可能とすることを、最小、最大行程容積間全てで可能とするリミッタプレート穴形状としているが、最小行程容積側では最低圧縮比、最大行程容積側では最大圧縮比側を無くす方向に制限幅を狭めることは容易に可能である。(図1−3、4、8参照)
第二実施形態は請求項5の具体的実施例で、第一実施形態のピストンとピストンロッドの固定方法を変更し、固定部の重量軽減を図ると共にピストンロッド取付部のランド部下端面からの突出を小さくしシリンダヘッド合せ面つまりはヘッド高を低くできるもので、図2−1の二点鎖線は第一実施形態でのシリンダヘッド合せ面を示す。
ピストンロッドのピストン側を円盤状に形成し、ピストン頂面と円盤のピストン側平面と接触するピストン円筒状穴底部平面間の肉厚を、膨張行程時の圧力負荷及び熱負荷に耐えられる最小肉厚とすることで、円盤状ボス部をY軸方向にてオイルリングよりピストン頂面側に配置可能にし、ピストンロッド取付部のオイルリング下のランド部下端面からの突出を小さくすると共に、ノックピン11−3にてY軸回りの位相及びY軸直角方向位置を決め、ピストンの円筒状穴底部平面とピストンロッドのピストン側円盤状ボス部平面の接触部で上死点側圧縮、膨張行程負荷、全行程下死点側負荷を受け、接触部反対側円盤状ボス部をベベル形サークリップ11−4やナット11−5にてピストンと円盤状ボス部の隙間を零に抑えてピストンに抜け止めすることで、上死点側排気、吸入行程負荷を受けている。ベベル形サークリップは円盤状ボス部との接触部反対側の外周側にテーパー部を有し、張力により円盤状ボス部との隙間を無くしつつ抜け止め固定するもので、低回転エンジンであれば上死点側排気、吸入行程負荷は膨張行程負荷より低負荷となるので問題ないが、高回転エンジンでは慣性力負荷が増加するのでより高負荷に耐えうるナット方式等の採用が必要となる。
尚、ナット方式を用いる場合はネジ弛み止め剤塗布、弛み止めポンチカシメ、溶接又はベベル形サークリップ併用等の弛み止め対策が必要となる。
クランクシャフトアッセンブリをクランクケースに組付ける時は、ベベル形サークリップ及びナットをクロスヘッド部組立前にピストンロッド大端側よりピストンロッドアーム部に通しておき、ピストンロッドアーム部に襷掛け状態にしてクロスヘッドガイド間を通すことで組立可能となる。(図2−1〜4参照)
尚、本実施例ではクロスヘッドガイドを内六角ボルト18−1にて締付固定しているが、六角穴付皿ボルトにすればノックピン18−2を廃止できると共に、下死点時ピストン位置を低くできるのでピストンロッドを短くできヘッド高を更に低くできる。
以下実施形態例は、標準圧縮比時に於ける最大及び最少ストローク(行程容積)時の行程容積連続可変装置が収まるクランクケースブロック部にて主に説明し、動弁装置を駆動するカムチェーン関係及びオイルポンプ、補機類は図示、説明共に省略する。
本実施形態例で説明する行程容積連続可変装置は四気筒である。
図1−1は第一実施形態に係る行程容積連続可変装置に於いて、上死点時の標準圧縮比、最大ストローク(行程容積)時を、図1−2は上死点時の標準圧縮比、最小ストローク(行程容積)時を示し、二点鎖線は下死点時を示す。
図1−3はクランクピン及びロアリンクピン及びジョイントピンがクランクケース合せ面上にある場合を示し、L形ヨーク断面はC,Lより 変速機係合ボス部側がクランクピン、可変制御アーム連結軸間断面を、カムシャフトドライブスプロケット側がクランクピン、コネクティングリンクピン間断面を示し、ロア従動リンク断面はロアリンクピン、可変制御アーム揺動軸間断面を示している。図1−6は図1−3におけるC,Lよりカムシャフトドライブスプロケット側の断面を示し、変速機係合ボス部側断面は省略している。又、各図では必要に応じて一部図面化を省略している。
尚、本発明は四気筒に限らず単気筒から多気筒まで採用可能である。
標準圧縮比、最大行程容積時上死点を示す断面図(図1−3のA−A線に沿う断面図)である。 標準圧縮比、最小行程容積時上死点を示す断面図(図1−3のA−A線に沿う断面図)である。 図1−1のC−C線に沿う断面図である。 図1−1のD−D線に沿う断面図である。 図1−3のE−E線に沿う断面図である。 図1−1のF−F線に沿う断面図である。 図1−1のG−G線に沿う断面図である。 図1−4のH−H線に沿う断面図である。 本実施例でのピストンストローク図である。 コネクティングリンクピン軸芯のストローク軌跡及び上死点時のL形ヨーク各軸芯を結ぶ線を示す図である。 可変制御アーム連結軸芯を頂点とする内角角度を、直角より大きくした時のコネクティングリンクピン軸芯ストローク軌跡を示す図である。 図1−1のピストン、ピストンロッド固定をベベル形サークリップに変更した図である。 図2−1のJ−J線に沿う断面図である。 図1−1のピストン、ピストンロッド固定をナットに変更した図である。 図2−3のK−K線に沿う断面図である。
1 シリンダ
1−1 シリンダガスケット
2 アッパクランクケース
3 ロアクランクケース
4 カムチェーンカバー
10 クランク機構
11 ピストン
11−1 ピストンピン
11−2 サークリップ
11−3 ノックピン
11−4 ベベル形サークリップ
11−5 ナット
12 ピストンロッド
12−1 クロスヘッド軸
12−2 回転体
12−3 ベアリング
12−4 インナワッシャ
12−5 アウタワッシャ
12−6 サークリップ
12−7 プラグ
13 L形ヨーク
13−1 ヨークキャップ
13−2 ヨークメタル軸受
13−3 ボルト
13−4 可変制御アーム連結軸
14 可変制御アーム
15 クランクシャフト 15a クランクピン軸
15b ジャーナル軸
15w カウンタウエイト部
15c 変速機係合ボス部
15d カムシャフトドライブスプロケット
15e オイルポンプドライブスプロケット
15−1 ジャーナルメタル軸受
15−2 半割シム
15−3 オイルシール
16 可変制御アーム揺動軸
16−1 プラグ
16L リミッタ付可変制御アーム揺動軸
16L−1 ベアリング
16L−2 サークリップ
17 コネクティングリンク
17−1 コネクティングリンクピン
17−2 プラグ
18 クロスヘッドガイド
18−1 ボルト
18−2 ノックピン
18−3 ノックピン
20 行程容積、圧縮比可変機構
21U アッパ原動リンク
21U−1 キャップ
21−2 キー
21U−3 ボルト
21L ロア原動リンク
21L−3 ボルト
22U アッパ従動リンク
22L ロア従動リンク
23U アッパ可変シャフト
23−1 −溝付軸
23U−2 プラグ
23L ロア可変シャフト
23L−2 プラグ
24U アッパリンクピン
24L ロアリンクピン
24−1 プラグ
30 行程容積、圧縮比制御機構
31U アッパ制御モータ 31Ua ドライブピニオンギヤ部
31−1 ボルト
31−2 Oリング
31L ロア制御モータ 31La ドライブピニオンギヤ部
32 制御モータホルダ
32−1 ガスケット
32−2 ボルト
33U アッパ雌送りネジ 33Ua ドリブンギヤ部
33L ロア雌送りネジ 33La ドリブンギヤ部
34U アッパ雄送りネジ 34Ua ジョイントホルダ部
34L ロア雄送りネジ 34La ジョイントホルダ部
35 ジョイント
36 ジョイントピン
37U アッパ可変アーム
37U−1 キャップ
37−2 キー
37U−3 ボルト
37L ロア可変アーム
37L−3 ボルト
38 リミッタプレート
38−1 ノックピン
38−2 ボルト
39U アッパ可変シャフト位相検知センサ
39−1 ボルト
39−2 Oリング
39L ロア可変シャフト位相検知センサ
O クランクジャーナル軸芯
Y シリンダ芯軸
X O軸芯を通りY軸に直角な軸
X’ O軸芯とロア可変シャフト軸芯を通る面(クランクケース合せ面)
Y’ O軸芯を通りX’面に直角な軸
A 最大行程容積時可変制御アーム揺動軸芯
A’ 最小行程容積時可変制御アーム揺動軸芯
B 最大行程容積時上死点側最大揺動時可変制御アーム連結軸芯
C A、Bの略延長線上に配置したコネクティングリンクピン軸芯

Claims (5)

  1. クランクジャーナル軸方向視にてシリンダ芯軸と可変制御アーム揺動軸芯の間にクランクジャーナル軸芯を配置したものにおいて、クランクピン、可変制御アーム連結軸、コネクティングリンクピン軸芯をL字形に配置しクランクピンに回転自在に軸支したヨークと、ピストンと一体のピストンロッドをコネクティングリンクにて連結し、ピストンロッド先端のクロスヘッド軸両端に回転自在に軸支した回転体を、クロスヘッドガイドにてシリンダ芯軸に平行にストロークさせると共に、可変制御アーム連結軸を可変制御アームにて円弧状にストロークさせ、軌跡がクランクジャーナル軸芯よりピストン方向に離れた側で近づき、ジャーナル軸芯側で両側に広がるハの字状の範囲で、放射状に位置、角度が変わる様に可変制御アームの揺動軸芯位置を二次元的に可変制御し、ハの字状の範囲内にクランクジャーナル軸芯を配置した行程容積連続可変装置。
  2. クランクジャーナル軸方向視にてクランクシャフトカウンタウエイト部外周の回転軌跡より外側にクロスヘッドガイドを配置し、シリンダ芯軸を上死点時のコネクティングリンクピン位置側に傾斜させ、上死点時のコネクティングリンクピン軸芯がシリンダ芯軸上となる状態がストローク、圧縮比可変範囲内に存在する請求項1に記載した行程容積連続可変装置。
  3. 気筒間に配置するクロスヘッドガイドを一体に形成する請求項1に記載した行程容積連続可変装置。
  4. ピストンピン2本をシリンダ芯軸に対し直角方向対称位置で、クランクジャーナル軸に平行に配置する請求項1に記載した行程容積連続可変装置。
  5. ピストンロッドのピストン側を円盤状に形成し、円盤のピストン側平面とピストンの円筒状穴底部平面を接触させ、接触部反対側円盤平面を抜け止め材にてピストンに隙間零にて固定する請求項1に記載した行程容積連続可変装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109803200A (zh) * 2019-02-22 2019-05-24 谢玲俊 一种节能环保型智能蓝牙音箱

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