JP2019005885A - 平板を切削加工する門型工作機械又はc型工作機械に装備し、切削する加工物に傷をつけない加工物押さえ装置 - Google Patents

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溥之 高川
Hiroyuki Takagawa
溥之 高川
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Abstract

【課題】ルーター加工など平板から形板を切り出す切削加工時の、作業効率の低下を抑制できる加工物押さえ装置を提供する。【解決手段】ルーターなど加工工具5による被加工材1切削中、常に平板1及び形板をローラー11で押さえつけ、飛散を防止する。ローラー11はいかなる方向の切削加工時でも、被切削材1の表面を常に静止と転動のみで押さえ付けられるように配置されており、被切削材1の表面に傷をつけずに固定しその飛散を防止する。【選択図】図1

Description

発明の詳細な説明
以降は、平板を切削加工する門型工作機械の代表的な例として、門型ルーター加工機について詳細な説明を行う。
発明に属する技術分野
本発明はルータービッド(例えば、図2−▲5▼)により平板(被加工材 以降平板と称する)(例えば、図2−▲1▼)から所定の形状の形板(加工品 以降形板と称する)(例えば、図2−▲6▼)を切削により切り離す装置において、切り離し時、形板の飛散を防ぐため形板を押さえつける装置に関するものである。
ルータービッドにて平板から所定の形板を切り離す際、平板及び切り離す形板部分を、機械のベース板にビス等で固定し(例えば、図2−▲7▼、▲8▼)、平板及び形板の飛散を防いでいる。
又、固定用ビスの数を減少させるため、あるいは形板内に固定用ビスの穴が無い場合などには、形板切り離し直前までルーターが到達した時点で、平板及び切り離されつつある形板を、ルーターの移動とは縁切りされた押さえ装置で、機械のベース板に押さえつけることにより、飛散を防止している。
発明が解決しようとする課題
しかしながら従来の技術の形板固定のためのビスによる固定には、ビスを機械のベース板に装着する間、並びに加工完了後形板を取り出すためビスを外す間、テーブルの移動並びにルーターの移動を止めねばならず、ルーターによる加工時間を著しく減少させる。いわゆる切削稼働率の低下をきたすという問題があった。
また、形板切り離し直前までルーターが到達した時点で、平板及び切り離されつつある形板を、ルーターの移動とは縁切りされた押さえ装置で、機械のベース板に押さえつける場合には、ルーターの移動部分と押さえ装置の相対的移動量は、あまり大きく取れず、従って形板切り離し直前に形板を押さえつけることとなり、その不安定さから、形板に最小限のビス止めを必要とする問題があった。
問題を解決するための手段
ビス止め等を無くしルーターによる加工時間を極限まで高めるため、切削中のルータービットの周辺に、平板および切り離される形板を常時機械のベース板に押さえつける装置を配置する。
押さえつける装置(例えば、図1−▲10▼、▲11▼、▲12▼)は、ルーターによる切削時の平板、形板に対して、ルーターとの相対的移動で擦過傷を無くすよう、転がり接触を保って押さえつける機構をもつ装置とする。
具体的には押さえ装置を、移動するルータービットのヘッドに固定装着する場合はボール状のコロをルータービットの周辺に配置した押さえ装置とし、ルータービットがいかなる方向に移動しても、転がり接触で平板、形板を機械のベース板に押さえつける方法も可能である。この方法はコロがボール状のため、押さえ接触部分が少なく、傷の原因となるので、次の方法[0008]を優先する。
押さえ装置を、ルーターヘッド(例えば、図1−▲8▼)のY軸移動を支えるフレーム(例えば、図1−▲4▼、▲6▼、▲7▼)にY軸と平行に固定し平板、形板に接する部分にY軸に平行な軸心を持つローラー(例えば、図1−▲11▼)を備えた装置とし、それにより平板、形板のY軸方向の切削に対しては、平板、形板とローラーの相対的移動はなくローラーによる静止的な押さえを可能とし、また平板、形板のX軸方向の移動に対しては、上記ローラーの転がり接触で平板、形板を機械のベース板に押さえを可能とする。
X軸、Y軸の複合的な切削に対しては、X軸移動成分はローラーの転がりにより、Y軸移動成分は、ローラー静止で、平板、形板を機械ベースに押さえつける。
平板、形板を固定するローラーは、加圧装置(例えば、図1−▲12▼)を介し固定するに十分な圧力を加える。ローラーはルータービッド(例えば、図1−▲5▼)を挟んで両側に配置さていて、必要に応じ複数列に配置することも可能である。
加圧装置は、切削工具位置のセンサの設置によりルーターの周辺にのみ加圧することを可能とし、機械本体や、ローラー支持装置への過剰な負荷を避ける。
加圧装置は、切削工具進行方向のセンサの設置により切削工具の進行方向のロールには十分な加圧を加え、切削工具を追従する方向のロールには、軽減した圧力又は加圧ゼロとすることにより、切削粉の巻き込みによる、被切削材への傷を軽減する。
本発明のローラー式押さえ装置の配置並びに構造の一案を示す斜視図 従来の門型ルーター加工機の斜視図
図1
1、 平板 被加工材
2、 移動ベッド上の被加工材固定用ベニヤ板
3、 移動ベッド
4、 機械本体ベース
5、 切削加工用ルータービッド
6、 機械本体コラム
7、 クロスビーム
8、 主軸ヘッド
9、 主軸ヘッド(Y軸)移動用スライド装置
10、ローラー式押さえ装置保持ビーム
11、押さえローラー
12、押さえローラー加圧装置
13、機械本体にローラー式押さえ装置保持ビームを固定する柱
図1−1 A矢視図
図2
1、平板 被加工材
2、移動ベッド上の被加工材固定用ベニヤ板
3、移動ベッド
4、機械本体ベース
5、切削加工用ルータービッド
6、切り離す形板部分
7、ビスで形板を固定する孔(形板に本来必要な孔を流用する場合)
8、ビスで形板を固定する孔(形板に孔が無い場合、タブを付加して孔を設ける)
9、平板を固定する孔

Claims (2)

  1. 平板を切削加工する門型工作機械又はC型工作機械であって、切削工具用主軸ヘッド(例えば、図1−▲8▼)が、被加工物を固定するベッド(例えば、図1−▲3▼)の移動方向と直角に、さらにベッド面と平行に設置されたクロスビーム(例えば、図1−▲7▼)上のガイドレールに装着され、ガイドレールに沿って移動しながらそれと直角に動くベッドに固定された平板を切削するとき クロスビーム(又はクロスビームを固定支持するコラム(例えば、図1−▲6▼)、又はコラムを固定支持する機械本体ベース(例えば、図1−▲4▼)に固定されたブラケットから加圧装置を介し、ガイドレールに平行に配置されたローラー(例えば、図1−▲11▼)により、全ての方向に対し静止と転動のみで被加工物に傷をつけずに、被加工物をベッドへ加圧固定させるために工作機械に装備されたローラー式押さえ装置。
  2. 請求項1に記載のローラー式押さえ装置にあって、主軸ヘッドの切削工具が切削する平板の周辺のみにローラーの加圧力を加え、また押さえローラーが切削工具の進行方向前方にある時、加圧力を大きく、反対側の切削工具に追従するローラーは加圧力を小さくする(切粉の巻き込みを最小限にし、被加工品に圧痕の防止)など、必要に応じて加圧力の制御を可能にするローラー式押さえ装置。
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