JP2019001421A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤクラウン部に、螺旋状コード層と、その上層と下層との間に設けられた芯材コード層とを備えるタイヤにおいて、グルーブクラックの発生と、芯材コード層の幅方向端部からのセパレーションの発生とを、いずれも抑制できる技術を提供する。【解決手段】一対のビード部13間にトロイド状に延在するカーカス14と、そのクラウン部タイヤ半径方向外側に配置され、補強コードを螺旋状に巻回して上層1Aと下層1Bとを形成した螺旋状コード層1と、その上層と下層との間に配置された芯材コード層2と、を備えるタイヤである。螺旋状コード層の補強コードが炭素繊維からなり、かつ、芯材コード層の芯材コードのタイヤ周方向に対する角度が、0°〜50°の範囲である。【選択図】図1

Description

本発明はタイヤに関し、詳しくは、クラウン部に、補強コードを螺旋状に巻回して上層と下層とを形成した螺旋状コード層と、その上層と下層との間に設けられた芯材コード層と、を備えるタイヤの改良に関する。
従来より、タイヤの補強部材に関しては、種々検討がなされてきている。例えば、乗用車用タイヤの補強部材であるベルトの構造としては、タイヤの骨格部材となるカーカスのクラウン部タイヤ半径方向外側に、補強コードのコード方向が互いに交錯する2層以上のベルト交錯層を配設した構造が一般的である。これ以外にも、ベルトの構造として、上下2層のベルト層を補強コードを互いに交差するように配置するとともに、補強コードをベルト層端部で折り返して、一方から他方のベルト層に延在する螺旋巻き構造とする形態も知られている。
このような構造として、例えば、特許文献1には、トレッド部のカーカス層外周側に補強コードを配列した複数のベルト層を埋設し、上下2層のベルト層を、その有機繊維からなる補強コードを互いに交差するように配置すると共に、その補強コードをベルト層端部で折り返して一方から他方のベルト層に延在する螺旋巻き構造に構成し、上下2層のベルト層間にスチールコードからなる補強コードを配列したベルト層を介設すると共に、このベルト層の補強コードのタイヤ周方向に対する配向角度αを15°≦α<45°にした空気入りラジアルタイヤが開示されております。
特開平10−109503号公報
特許文献1に開示されているように、タイヤの高速耐久性等を向上することを目的として、カーカス層の外周側に、有機繊維からなる補強コードを螺旋状に巻回することにより形成され実質的に上層と下層との2層からなる螺旋状コード層を配置することは知られており、この螺旋状コード層の上層と下層との間に、さらに芯材コード層を配置することも知られている。
しかしながら、螺旋状コード層を適用したタイヤにおけるさらなる課題として、トレッドショルダー部の溝底にひび割れが生ずる、いわゆるグルーブクラックの問題が指摘されている。一方で、螺旋状コード層の補強コードの材質によっては、芯材コード層の幅方向端部を起点とするセパレーション(亀裂)が発生する場合があり、この問題の解消も求められる。このようなグルーブクラックや芯材コード層の幅方向端部からのセパレーションの問題は、特にトラック・バス用タイヤにおいて顕著となる。
そこで本発明の目的は、タイヤクラウン部に、螺旋状コード層と、その上層と下層との間に設けられた芯材コード層とを備えるタイヤにおいて、グルーブクラックの発生と、芯材コード層の幅方向端部からのセパレーションの発生とを、いずれも抑制できる技術を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、螺旋状コード層の補強コードに炭素繊維を用いるとともに、芯材コード層の芯材コードの角度を所定の範囲とすることで、上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のタイヤは、一対のビード部間にトロイド状に延在するカーカスと、該カーカスのクラウン部タイヤ半径方向外側に配置され、補強コードを螺旋状に巻回して上層と下層とを形成した螺旋状コード層と、該螺旋状コード層の上層と下層との間に配置された芯材コード層と、を備えるタイヤであって、
前記螺旋状コード層の補強コードが炭素繊維からなり、かつ、前記芯材コード層の芯材コードのタイヤ周方向に対する角度が、0°〜50°の範囲であることを特徴とするものである。
本発明のタイヤにおいては、前記芯材コード層の芯材コードのタイヤ周方向に対する角度が、15°〜25°の範囲であることが好ましい。
本発明によれば、タイヤクラウン部に、螺旋状コード層と、その上層と下層との間に設けられた芯材コード層とを備えるタイヤであって、グルーブクラックの発生と、芯材コード層の幅方向端部からのセパレーションの発生とを、いずれも抑制したタイヤを実現することが可能となった。
本発明のトラック・バス用タイヤの一構成例を示すタイヤ幅方向断面図である。 本発明の乗用車用タイヤの一構成例を示すタイヤ幅方向断面図である。 本発明の建設車両用タイヤの一構成例を示すタイヤ幅方向断面図である。 スチールコードからなる傾斜ベルト層と、スチールコードからなるベルト保護層とを配置したタイヤの内圧充填時径成長の状態を示すグラフである。 アラミドコードからなる螺旋状コード層と、スチールコードからなる芯材コード層と、スチールコードからなるベルト保護層とを配置したタイヤの内圧充填時径成長の状態を示すグラフである。 炭素繊維コードからなる螺旋状コード層と、スチールコードからなる芯材コード層と、スチールコードからなるベルト保護層とを配置したタイヤの内圧充填時径成長の状態を示すグラフである。 3枚のベルト層と、1枚のベルト保護層とを配置したトラック・バス用タイヤを示す幅方向部分断面図である。 螺旋状コード層と、1枚の芯材コード層と、1枚のベルト保護層とを配置したトラック・バス用タイヤを示す幅方向部分断面図である。 (a)〜(c)は、タイヤに内圧がかかった際に、螺旋状コード層に生ずる収縮、および、その内部の芯材コード層の幅方向端部に生ずる歪の状態を示す説明図である。 芯材ベルト層の芯材コードの角度(タイヤ周方向基準)と、芯材ベルト層の幅方向端部における歪量との関係を示すグラフである。
以下、本発明について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明のタイヤの一例のトラック・バス用タイヤを示すタイヤ幅方向断面図である。図示するタイヤ10は、接地部を形成するトレッド部11と、このトレッド部11の両側部に連続してタイヤ半径方向内方へ延びる一対のサイドウォール部12と、各サイドウォール部12の内周側に連続するビード部13と、を備えている。トレッド部11、サイドウォール部12およびビード部13は、一方のビード部13から他方のビード部13にわたってトロイド状に延在する一枚のカーカスプライからなるカーカス14により補強されている。また、図示するトラック・バス用タイヤ10においては、一対のビード部13にはそれぞれビードコア15が埋設され、カーカス14は、このビードコア15の周りにタイヤ内側から外側に折り返して係止されている。さらに、ビードコア15のタイヤ半径方向外側には、ビードフィラー16が配置されている。
また、本発明のタイヤは、カーカス14のクラウン部タイヤ半径方向外側に、補強コードを螺旋状に巻回して上層1Aと下層1Bとを形成してなる構造を有する螺旋状コード層1と、その上層1Aと下層1Bとの間に配置された芯材コード層2と、を備えている。本発明においては、螺旋状コード層1の補強コードに炭素繊維を用いるとともに、芯材コード層2の芯材コードのタイヤ周方向に対する角度を、0°〜50°の範囲とした点が重要である。これにより、グルーブクラックの発生と、芯材コード層の幅方向端部からのセパレーションの発生とを、いずれも抑制することができる。このメカニズムについて、以下に説明する。
図4〜6に、タイヤの内圧充填時径成長の状態を示すグラフを示す。図4は、1枚のカーカス104のタイヤ半径方向外側に、スチールコードからなる3枚の傾斜ベルト層101と、スチールコードからなる1枚のベルト保護層102とを配置したトラック・バス用タイヤ(図7参照)の、内圧100kPa時(実線)および900kPa時(点線)におけるタイヤの外形を示すグラフである。グラフの横軸は、タイヤ赤道CLを基準としたタイヤ幅方向位置を示し、縦軸は、タイヤ表面のタイヤ径方向位置を示す。以下において同様である。また、図5は、スチールコードからなる3枚の傾斜ベルト層101に代えて、アラミドコードからなる螺旋状コード層1と、その上層1Aと下層1Bとの間に位置するスチールコードからなる1枚の芯材コード層2とを配置したトラック・バス用タイヤ(図8参照)の、内圧100kPa時(実線)および900kPa時(点線)におけるタイヤの外形を示すグラフである。図示するように、3枚の傾斜ベルト層101に代えて螺旋状コード層1および芯材コード層2を配置したタイヤにおいては、幅方向端部で上層1Aと下層1Bとがつながっている螺旋状コード層1の特性に起因して、タイヤ赤道CL近傍における径成長がより大きくなっており、これによりショルダー部溝Aの溝底が大きく開くために、グルーブクラックが生じやすくなると考えられる。
これに対し、図6は、螺旋状コード層1の補強コードとしてアラミドコードに代えて炭素繊維コードを用いた場合のトラック・バス用タイヤ(図8参照)の、内圧100kPa時(実線)および900kPa時(点線)におけるタイヤの外形を示すグラフである。図示するように、螺旋状コード層1の補強コードとして、汎用のアラミドコードに代えて、引張弾性率の高い炭素繊維(カーボンファイバー)を用いることで、タイヤ赤道CL近傍の径成長が抑制され、ショルダー部の溝底の開きも抑えることができるものとなる。
しかし、その一方、炭素繊維は引張弾性率が高いために、タイヤ内に空気を充填して内圧を掛けた際に生ずるタイヤ周方向張力により、螺旋状コード層1がタイヤ幅方向に収縮した際に、螺旋状コード層1内に配置された芯材コード層2のタイヤ幅方向端部におけるゴムの歪が大きくなる傾向がある。図9(a)〜(c)に、螺旋状コード層1、および、その上層1Aと1Bとの間に配置された芯材コード層2に対し、タイヤ周方向張力がかかった際に、螺旋状コード層1に生ずる収縮と、その内部の芯材コード層2の幅方向端部に生ずる歪の状態を示す説明図を示す。図9(a)を初期状態として、螺旋状コード層1の補強コードにアラミドコードを用いた場合の内圧充填後の状態(同図(b))と、螺旋状コード層1の補強コードに炭素繊維を用いた場合の内圧充填後の状態(同図(c))とを比較すると、炭素繊維を用いた場合のほうが螺旋状コード層1の収縮が大きく、これに伴う芯材コード層2の幅方向端部における歪量も大きくなっていることがわかる。なお、図9(b),(c)は、螺旋状コード層1が点線部から実線部に収縮していることを意味しており、各図中、芯材コード層2の幅方向端部における点線で示した部分は、(a)の初期状態におけるゴム部分Xが、(b),(c)においてそれぞれ受けている歪の状態を示している。
このように、芯材コード層2のタイヤ幅方向端部におけるゴムの歪が大きくなると、この部分に亀裂(セパレーション)が生ずるおそれがある。このような問題は、内圧がかかった場合だけでなく、高速走行時にも生ずる。そこで本発明においては、芯材コード層2の芯材コードのタイヤ周方向に対する角度を、0°〜50°の範囲として、タイヤ周方向に近づけている。これにより、螺旋状コード層1と芯材コード層2との相対変位が抑制されて、螺旋状コード層1がタイヤ幅方向に収縮した場合にも、芯材コード層2がその影響を受けにくくなり、結果として、セパレーションの発生についても抑制することができる。これは、以下のような理由による。すなわち、図10の、芯材ベルト層の芯材コードの角度(タイヤ周方向基準)と、芯材ベルト層の幅方向端部における歪量との関係を示すグラフからわかるように、芯材コード層のコード角度が50°を超えると芯材ベルト層の幅方向端部における歪量の大きさは急激に上昇する。よって、芯材コード層のコード角度を50°以下とすることで、螺旋状コード層1の補強コードに炭素繊維コードを用いても、歪量の増大を抑制でき、ひいては、歪に起因するセパレーションの発生についても抑制することができるので、グルーブクラックの発生抑止と芯材コード層端セパレーションの発生抑止とを、両立することが可能となる。なお、図10のグラフの下方に示したのは、各コード角度に対応する芯材ベルト層のコード方向を示す概略図である。
本発明において、螺旋状コード層1の補強コードに用いる炭素繊維としては、特に制限はなく、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維やピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維等のうちから適宜選択して用いることができる。螺旋状コード層1の補強コードに用いる炭素繊維の引張弾性率は、60〜300GPaの範囲であることが好ましく、85〜300GPaの範囲であることがより好ましい。炭素繊維を用いれば、タイヤ赤道CL近傍の径成長の抑制効果は得られるが、引張弾性率が高すぎると、耐疲労性が低下するため好ましくない。なお、これらの補強コードには、接着剤処理を施してゴムとの接着性を向上させることが好ましい。この接着剤処理は、RFL系接着剤等の汎用の接着剤を用いて、常法に従って行うことができる。
本発明において、螺旋状コード層1の補強コードの総繊度は、好適には1,000dtex以上30,000dtex以下であり、より好適には5,000dtex以上30,000dtex以下であり、さらに好適には9,000dtex以上30,000dtex以下である。
本発明において、芯材コード層2の芯材コードのタイヤ周方向に対する角度は、0°〜50°の範囲とすることが必要であり、好適には15°〜25°の範囲である。芯材コードのタイヤ周方向に対する角度が50°を超えると、螺旋状コード層1がタイヤ幅方向に収縮した場合において、芯材コード層2がその影響を受けやすくなり、芯材コード層端セパレーション発生の抑止効果が得られない。
本発明のタイヤにおいては、螺旋状コード層1の補強コードに炭素繊維を用いるとともに、芯材コード層2の芯材コードのタイヤ周方向に対する角度を0°〜50°の範囲とする点が重要であり、これにより本発明の所期の効果を得ることができる。それ以外の構成については特に制限はなく、常法に従い適宜構成することが可能である。
本発明において、螺旋状コード層1は、上記炭素繊維からなる補強コードを1本または複数本、例えば、2〜100本で並列に引き揃えて、ゴムにより被覆してなるゴム−コード複合体を、芯材コード層2の周囲に螺旋状に巻き付けることにより形成される。螺旋状コード層1における補強コードの打ち込み数は、例えば、5〜60本/50mmの範囲が好ましい。
また、本発明において、螺旋状コード層1の補強コードの角度は、タイヤ周方向に対し12°〜90°の範囲であることが好ましい。螺旋状コード層1は、タイヤ幅方向端部において上層1Aと下層1Bとが切り離されていないので、タイヤの内圧負荷時に張力を発揮し、径成長しにくいという特性を有し、その結果、螺旋状コード層1を設けるとクラウン部が丸くなる傾向にあるが、螺旋状コード層1の補強コードの角度を12°以上とすることで、内圧負荷時における径成長を許容範囲内とすることができ、ショルダー部における摩耗の発生を抑制することができる。なお、本発明において、螺旋状コード層1の補強コードの角度は、タイヤ赤道面上で測定した値を用いることができる。この角度は、好適には12°〜45°の範囲である。
本発明において、螺旋状コード層1の内部に配置される芯材コード層2は、1層で設けてもよく、複数層、例えば、2〜10層で積層して設けることもできる。本発明においては、芯材コード層2を2層以上で設ける場合も、すべての芯材コード層2が芯材コードの角度について上記条件を満足することが必要である。なお、芯材コード層2を複数層設ける場合には、複数層の芯材コード層2が交錯ベルト層を構成してもよい。ここで、芯材コード層2は、芯材コードを多数本並行に引き揃え、この上下に未加硫ゴムを配置して、芯材コードをゴム被覆することにより製造される。芯材コード層2における芯材コードの打ち込み数は、例えば、5〜60本/50mmの範囲が好ましい。
本発明において、芯材コード層2の芯材コードの材質としては、特に制限はなく、従来汎用の各種の金属コードや有機繊維コードなどを適宜用いることができる。具体的には例えば、金属コードとしては、スチールフィラメントや、スチールフィラメントを複数本撚り合わせたスチールコードを用いることができる。この場合、コードの撚り構造についても種々の設計が可能であり、断面構造、撚りピッチ、撚り方向、隣接するフィラメント同士の距離も様々なものが使用できる。断面構造としては、単撚り、層撚り、複撚りなど様々な撚り構造を採用することができ、また、断面形状が偏平のコードを使用することもできる。なお、スチールコードを構成するスチールフィラメントは、鉄を主成分とし、炭素、マンガン、ケイ素、リン、硫黄、銅、クロムなど種々の微量成分を含んでいてもよい。また、スチールフィラメントの表面には、ゴムとの接着性を改善するため、ブラスめっきが施されていてもよい。
有機繊維としては、アラミド繊維(芳香族ポリアミド繊維)、ポリケトン(PK)繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維、ポリアリレート繊維等を用いることができる。また、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維やピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維等の炭素繊維(カーボンファイバー)、ガラス繊維(グラスファイバー)、玄武岩繊維や安山岩繊維等の岩石繊維(ロックウール)などを用いることもできる。なお、これらの補強コードには、接着剤処理を施してゴムとの接着性を向上させることが好ましい。この接着剤処理は、RFL系接着剤等の汎用の接着剤を用いて、常法に従って行うことができる。さらに、上記のうちのいずれか2種以上からなるハイブリッドコードを用いてもよい。
本発明において、螺旋状コード層1や芯材コード層2のコーティングゴムに用いるゴム組成物としては、既知のものを用いることができ、特に制限されない。例えば、コーティングゴムに用いられるゴム組成物のゴム成分としては、天然ゴムの他;ビニル芳香族炭化水素/共役ジエン共重合体、ポリイソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム等の合成ゴム等の公知のゴム成分の全てを用いることができる。ゴム成分は1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。金属コードとの接着特性およびゴム組成物の破壊特性の観点からは、ゴム成分としては、天然ゴムおよびポリイソプレンゴムの少なくとも一方よりなるか、50質量%以上の天然ゴムを含み残部が合成ゴムからなるものが好ましい。
本発明において、コーティングゴムに用いられるゴム組成物には、カーボンブラックやシリカ等の充填剤、アロマオイル等の軟化剤、ヘキサメチレンテトラミン、ペンタメトキシメチルメラミン、ヘキサメチレンメチルメラミン等のメトキシメチル化メラミン等のメチレン供与体、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤等のゴム業界で通常使用される配合剤を通常の配合量で適宜配合することができる。また、本発明においてコーティングゴムとして用いられるゴム組成物の調製方法に特に制限はなく、常法に従い、例えば、バンバリーミキサーやロール等を用いて、ゴム成分に、硫黄、有機酸コバルト塩および各種配合剤等を練り込んで調製すればよい。
また、図示するトラック・バス用タイヤ10においては、螺旋状コード層1のタイヤ半径方向外側に、補助ベルト層17が配置されている。本発明において、補助ベルト層は、所望に応じ設けることができる。補助ベルト層17は、ベルトコードがタイヤ周方向に対し所定の角度をなす傾斜ベルトとすることができ、ベルトコードを多数本引き揃えて、ゴムにより被覆することによって形成される。
本発明において、補助ベルト層17のベルトコードのタイヤ周方向に対する角度は、0°〜45°の範囲とすることが好ましく、より好ましくは0°〜20°の範囲である。ベルトコードのタイヤ周方向に対する角度が45°を超えると、ベルトコードがタイヤ周方向の張力をほとんど負担しなくなるために、螺旋状コード層の補強コードの耐久性向上効果が得られなくなる。
補助ベルト層の補強コードとしては、例えば、金属コード、特にスチールコードを用いるのが最も一般的であるが、有機繊維コードを用いてもよい。スチールコードは鉄を主成分とし、炭素、マンガン、ケイ素、リン、硫黄、銅、クロムなど種々の微量含有物を含むスチールフィラメントからなるものを用いることができる。
スチールコードとしては、複数のフィラメントを撚り合せたコード以外にも、スチールモノフィラメントコードを用いてもよい。なお、スチールコードの撚り構造も種々の設計が可能であり、断面構造、撚りピッチ、撚り方向、隣接するスチールコード同士の距離も様々なものが使用できる。また、異なる材質のフィラメントを撚り合せたコードを採用することもでき、断面構造としても特に限定されず、単撚り、層撚り、複撚りなど様々な撚り構造を取ることができる。また、補助ベルト層17の幅は、トレッド幅の40%〜115%とすることが好ましく、特に50%〜70%が好ましい。なお、螺旋状コード層1の端部のタイヤ径方向内側には、ベルトアンダークッションゴム18を設けることが好ましい。これにより、螺旋状コード層1の端部の歪・温度を低減して、タイヤ耐久性を向上させることができる。
本発明のトラック・バス用タイヤ10においては、カーカス14は従来構造を含めて種々の構成を採用することができ、ラジアル構造、バイアス構造のいずれであってもよい。カーカス14としては、スチールコード層からなるカーカスプライを1〜2層とすることが好ましい。また、例えば、タイヤ径方向におけるカーカス最大幅位置は、ビード部13側に近づけてもよく、トレッド部11側に近づけてもよい。例えば、カーカス14の最大幅位置は、ビードベース部からタイヤ径方向外側に、タイヤ高さ対比で50%〜90%の範囲に設けることができる。また、カーカス14は、図示するように、一対のビードコア15間を途切れずに延びる構造が一般的であり好ましいが、ビードコア15から延びてトレッド部11付近で途切れるカーカス片を一対用いて形成することもできる。
また、カーカス14の折り返し部は、さまざまな構造を採用することができる。例えば、カーカス14の折り返し端をビードフィラー16の上端よりもタイヤ径方向内側に位置させることができ、また、カーカス折り返し端をビードフィラー16の上端やタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向外側まで延ばしてもよく、この場合、螺旋状コード層1のタイヤ幅方向端よりもタイヤ幅方向内側まで延ばすこともできる。さらに、カーカスプライが複数層の場合には、カーカス14の折り返し端のタイヤ径方向位置を異ならせることもできる。また、カーカス14の折り返し部を存在させずに、複数のビードコア部材で挟み込んだ構造としてもよく、ビードコア15に巻きつけた構造を採用することもできる。なお、カーカス14の打ち込み数としては、一般的には5〜60本/50mmの範囲であるが、これに限定されるものではない。
また、本発明のトラック・バス用タイヤ10においては、螺旋状コード層1および補助ベルト層17のタイヤ径方向外側に、周方向コード層(図示せず)を設けてもよい。
本発明のトラック・バス用タイヤ10においては、サイドウォール部12の構成についても既知の構造を採用することができる。例えば、タイヤ最大幅位置は、ビードベース部からタイヤ径方向外側に、タイヤ高さ対比で50%〜90%の範囲に設けることができる。本発明のトラック・バス用タイヤ10においては、乗用車用タイヤとは異なり、リムフランジと接触する凹部が形成されずに、タイヤ幅方向に凸となる滑らかな曲線として形成されていることが好ましい。
また、ビードコア15は、円形や多角形状など、さまざまな構造を採用することができる。なお、上述のとおり、ビード部13としては、カーカス14をビードコア15に巻きつける構造のほか、カーカス14を複数のビードコア部材で挟みこむ構造としてもよい。図示するトラック・バス用タイヤ10においては、ビードコア15のタイヤ半径方向外側にビードフィラー16が配置されているが、このビードフィラー16は、タイヤ径方向に分かれた複数のゴム部材から構成されていてもよい。
本発明のトラック・バス用タイヤ10においては、トレッドパターンとしては、リブ状陸部主体のパターン、ブロックパターン、非対称パターンでもよく、回転方向指定であってもよい。
リブ状陸部主体パターンは、一本以上の周方向溝もしくは周方向溝とトレッド端部によりタイヤ幅方向を区画された、リブ状陸部を主体とするパターンである。ここでリブ状陸部とはタイヤ幅方向に横断する横溝を有さずにタイヤ周方向に延びる陸部をいうが、リブ状陸部はサイプやリブ状陸部内で終端する横溝を有していてもよい。ラジアルタイヤは特に高内圧使用下において高接地圧となるため、周方向剪断剛性を増加させることによりウェット路面上での接地性が向上するためと考えられる。リブ状陸部を主体とするパターンの例としては、赤道面を中心とするトレッド幅の80%の領域においてリブ状陸部のみからなるトレッドパターン、すなわち、横溝を有さないパターンとすることができる。このようなパターンは、この領域における排水性能が特にウェット性能への寄与が大きい。
ブロックパターンは、周方向溝と幅方向溝によって区画されたブロック陸部を有するパターンであり、ブロックパターンのタイヤは、基本的な氷上性能および雪上性能に優れている。
非対称パターンは、赤道面を境として左右のトレッドパターンが非対称のパターンである。例えば、装着方向指定のタイヤの場合には、赤道面を境とした車両装着方向内側と車両装着方向外側のタイヤ半部においてネガティブ率に差を設けたものでもよく、赤道面を境とした車両装着方向内側と車両装着方向外側のタイヤ半部において、周方向溝の数が異なる構成のものであってもよい。
トレッドゴムとしては、特に制限はなく、従来から用いられているゴムを用いることができる。また、トレッドゴムはタイヤ径方向に異なる複数のゴム層で形成されていてもよく、例えば、いわゆるキャップ・ベース構造であってもよい。複数のゴム層としては正接損失、モジュラス、硬度、ガラス転移温度、材質等が異なっているものを使用することができる。また、複数のゴム層のタイヤ径方向の厚みの比率は、タイヤ幅方向に変化していてもよく、また周方向溝底のみ等をその周辺と異なるゴム層とすることもできる。
さらに、トレッドゴムはタイヤ幅方向に異なる複数のゴム層で形成されていてもよく、いわゆる、分割トレッド構造でもよい。上記の複数のゴム層としては正接損失、モジュラス、硬度、ガラス転移温度、材質等が異なっているものを使用することができる。また、複数のゴム層のタイヤ幅方向の長さの比率は、タイヤ径方向に変化していてもよく、また周方向溝近傍のみ、トレッド端近傍のみ、ショルダー陸部のみ、センター陸部のみといった限定された一部の領域のみをその周囲とは異なるゴム層とすることもできる。また、トレッド部は、タイヤ幅方向の端部に角部11aが形成されていることが好ましい。
図1に示すタイヤはトラック・バス用タイヤであるが、本発明は、これに限られず、乗用車用、建設車両用、二輪車用、航空機用、農業用のタイヤ等にも好適に適用することができる。また、タイヤとしては、空気入りタイヤ以外に限定されず、ソリッドタイヤや非空気入りタイヤにも適用することができる。
図2は、本発明の乗用車用タイヤの一構成例を示すタイヤ幅方向断面図である。図示する乗用車用タイヤ20は、接地部を形成するトレッド部21と、このトレッド部21の両側部に連続してタイヤ半径方向内方へ延びる一対のサイドウォール部22と、各サイドウォール部22の内周側に連続するビード部23と、を備えている。トレッド部21、サイドウォール部22およびビード部23は、一方のビード部23から他方のビード部23にわたってトロイド状に延びる一枚のカーカスプライからなるカーカス24により補強されている。また、図示する乗用車用タイヤ20においては、一対のビード部23にはそれぞれビードコア25が埋設され、カーカス24は、このビードコア25の周りにタイヤ内側から外側に折り返して係止されている。さらに、ビードコア25のタイヤ半径方向外側には、ビードフィラー26が配置されている。
図示する乗用車用タイヤ20においては、カーカス24のクラウン部タイヤ径方向外側に、補強コードを螺旋状に巻回して上層1Aと下層1Bとを形成してなる構造を有する螺旋状コード層1と、その上層1Aと下層1Bとの間に位置する芯材コード層2と、補助ベルト層27とが、順次配設されている。
本発明においては、螺旋状コード層1の補強コードおよび芯材コード層2のコード角度が上記条件を満足する点が重要であり、これにより、本発明の所期の効果を得ることができる。ここで、図2に示す乗用車用タイヤの場合、補助ベルト層27としては、螺旋状コード層1の全幅以上にわたって配置されるキャップ層27a、または、螺旋状コード層1の両端部を覆う領域に配置されるレイヤー層27bが挙げられる。キャップ層27aおよびレイヤー層27bは、通常、多数本のコードを引き揃えてゴムにより被覆してなる一定幅のストリップを、螺旋状に巻回することにより形成される。キャップ層27aおよびレイヤー層27bはそれぞれ単独で設けてもよく、併用してもよい。または、2層以上のキャップ層や2層以上のレイヤー層の組み合わせであってもよい。
キャップ層27aおよびレイヤー層27bの補強コードとしては、種々の材質が採用可能であり、代表的な例としては、レーヨン、ナイロン、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アラミド、ガラス繊維、炭素繊維、スチール等が挙げられる。軽量化の点から、有機繊維コードが特に好ましい。補強コードはモノフィラメントコードや、複数のフィラメントを撚り合せたコード、さらには異なる材質のフィラメントを撚り合せたハイブリットコードを採用することもできる。また、補強コードには、破断強度を高めるために波状のコードを用いてもよい。同様に破断強度を高めるために、例えば、破断時の伸びが4.5〜5.5%のハイエロンゲーションコードを用いてもよい。
キャップ層27aおよびレイヤー層27bの打ち込み数は、一般的には20〜60本/50mmの範囲であるが、この範囲に限定されるものではない。また、キャップ層27aにおいては、タイヤ幅方向に剛性・材質・層数・打ち込み密度等の分布を持たせることもでき、例えばタイヤ幅方向端部のみ層数を増やすこともでき、一方でセンター部のみ層数を増やすこともできる。
キャップ層27aおよびレイヤー層27bは、スパイラル層として構成することが製造の観点から特に有利である。この場合、平面内において互いに平行に配列された複数本のコアワイヤを、上記平行配列を維持したままラッピングワイヤによって束ねた、ストリップ状のコードによって形成してもよい。
本発明の乗用車用タイヤ20においては、カーカス24は従来構造を含めて種々の構成を採用することができ、ラジアル構造、バイアス構造のいずれであってもよい。カーカス24としては、有機繊維コード層からなるカーカスプライを1〜2層とすることが好ましい。また、タイヤ径方向におけるカーカス24の最大幅位置は、例えば、ビード部23側に近づけてもよく、トレッド部21側に近づけてもよい。例えば、カーカス24の最大幅位置は、ビードベース部からタイヤ径方向外側に、タイヤ高さ対比で50%〜90%の範囲に設けることができる。また、カーカス24は、図示するように、一対のビードコア25間を途切れずに延びる構造が一般的であり好ましいが、ビードコア25から延びてトレッド部21付近で途切れるカーカスプライ片を一対用いて形成することもできる(図示せず)。
また、カーカス24の折り返し部は、さまざまな構造を採用することができる。例えば、カーカス24の折り返し端をビードフィラー26の上端よりもタイヤ径方向内側に位置させることができ、また、カーカス24の折り返し端をビードフィラー26の上端やタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向外側まで延ばしてもよく、この場合、螺旋状コード層1のタイヤ幅方向端よりもタイヤ幅方向内側まで伸ばすこともできる。さらに、カーカスプライが複数層の場合には、カーカス24の折り返し端のタイヤ径方向位置を異ならせることもできる。また、カーカス24の折り返し部を存在させずに、複数のビードコア部材で挟み込んだ構造としてもよく、ビードコア25に巻きつけた構造を採用することもできる。なお、カーカス24の打ち込み数としては、一般的には5〜60本/50mmの範囲であるが、これに限定されるものではない。
本発明の乗用車用タイヤ20において、トレッド部21の形状としては、狭幅大径サイズの乗用車用タイヤの場合には、タイヤ幅方向断面にて、タイヤ赤道面CLにおけるトレッド表面上の点Pを通りタイヤ幅方向に平行な直線をm1とし、接地端Eを通りタイヤ幅方向に平行な直線をm2として、直線m1と直線m2とのタイヤ径方向の距離を落ち高LCRとし、タイヤのトレッド幅をTWとするとき、比LCR/TWを0.045以下とすることが好ましい。比LCR/TWを上記の範囲とすることにより、タイヤのクラウン部がフラット化(平坦化)し、接地面積が増大して、路面からの入力(圧力)を緩和して、タイヤ径方向の撓み率を低減し、タイヤの耐久性および耐摩耗性を向上させることができる。また、トレッド端部がなめらかであることが好ましい。
また、トレッドパターンとしては、フルラグパターン、リブ状陸部主体のパターン、ブロックパターン、非対称パターンでもよく、回転方向指定であってもよい。
フルラグパターンとしては、赤道面近傍から接地端までタイヤ幅方向に延びる幅方向溝を有するパターンとしてもよく、この場合に周方向溝を含まなくてもよい。このような横溝が主体のパターンは、特に雪上性能を効果的に発揮することができる。
リブ状陸部主体パターンは、一本以上の周方向溝もしくは周方向溝とトレッド端部によりタイヤ幅方向を区画された、リブ状陸部を主体とするパターンである。ここでリブ状陸部とはタイヤ幅方向に横断する横溝を有さずにタイヤ周方向に延びる陸部をいうが、リブ状陸部はサイプやリブ状陸部内で終端する横溝を有していてもよい。ラジアルタイヤは特に高内圧使用下において高接地圧となるため、周方向剪断剛性を増加させることによりウェット路面上での接地性が向上するためと考えられる。リブ状陸部を主体とするパターンの例としては、赤道面を中心とするトレッド幅の80%の領域においてリブ状陸部のみからなるトレッドパターン、すなわち、横溝を有さないパターンとすることができる。このようなパターンは、この領域における排水性能が特にウェット性能への寄与が大きい。
ブロックパターンは、周方向溝と幅方向溝によって区画されたブロック陸部を有するパターンであり、ブロックパターンのタイヤは、基本的な氷上性能および雪上性能に優れている。
非対称パターンは、赤道面を境として左右のトレッドパターンが非対称のパターンである。例えば、装着方向指定のタイヤの場合には、赤道面を境とした車両装着方向内側と車両装着方向外側のタイヤ半部においてネガティブ率に差を設けたものでもよく、赤道面を境とした車両装着方向内側と車両装着方向外側のタイヤ半部において、周方向溝の数が異なる構成のものであってもよい。
トレッドゴムとしては、特に制限はなく、従来から用いられているゴムを用いることができ、発泡ゴムを用いてもよい。また、トレッドゴムはタイヤ径方向に異なる複数のゴム層で形成されていてもよく、例えば、いわゆるキャップ・ベース構造であってもよい。複数のゴム層としては正接損失、モジュラス、硬度、ガラス転移温度、材質等が異なっているものを使用することができる。また、複数のゴム層のタイヤ径方向の厚みの比率は、タイヤ幅方向に変化していてもよく、また周方向溝底のみ等をその周辺と異なるゴム層とすることもできる。
さらに、トレッドゴムはタイヤ幅方向に異なる複数のゴム層で形成されていてもよく、いわゆる、分割トレッド構造でもよい。上記の複数のゴム層としては正接損失、モジュラス、硬度、ガラス転移温度、材質等が異なっているものを使用することができる。また、複数のゴム層のタイヤ幅方向の長さの比率は、タイヤ径方向に変化していてもよく、また周方向溝近傍のみ、トレッド端近傍のみ、ショルダー陸部のみ、センター陸部のみといった限定された一部の領域のみをその周囲とは異なるゴム層とすることもできる。
本発明の乗用車用タイヤ20においては、サイドウォール部22の構成についても既知の構造を採用することができる。例えば、タイヤ最大幅位置は、ビードベース部からタイヤ径方向外側に、タイヤ高さ対比で50%〜90%の範囲に設けることができる。また、リムガードを有する構造としてもよい。本発明の乗用車用タイヤ20においては、リムフランジと接触する凹部23aが形成されていることが好ましい。
また、ビードコア25は、円形や多角形状など、さまざまな構造を採用することができる。なお、上述のとおり、ビード部23としては、カーカス24をビードコア25に巻きつける構造のほか、カーカス24を複数のビードコア部材で挟みこむ構造としてもよい。図示する乗用車用タイヤ20においては、ビードコア25のタイヤ半径方向外側に、ビードフィラー26が配置されているが、本発明の乗用車用タイヤ20においては、ビードフィラー26は設けなくてもよい。
本発明の乗用車用タイヤは、図示はしないが、タイヤの最内層には通常インナーライナーが配置されていてもよい。インナーライナーは、ブチルゴムを主体としたゴム層のほか、樹脂を主成分とするフィルム層によって形成することができる。また、図示はしないが、タイヤ内面には、空洞共鳴音を低減するために、多孔質部材を配置したり、静電植毛加工を行うこともできる。さらに、タイヤ内面には、パンク時の空気の漏れを防ぐためのシーラント部材を備えることもできる。
乗用車用タイヤ20は、特に用途は限定されない。サマー用、オールシーズン用、冬用といった用途のタイヤに適用することができる。また、サイドウォール部22に三日月型の補強ゴム層を有するサイド補強型ランフラットタイヤや、スタッドタイヤといった特殊な構造の乗用車用タイヤに使用することも可能である。
図3は、本発明の建設車両用タイヤの一構成例を示すタイヤ幅方向断面図である。図示する建設車両用タイヤ30においては、接地部を形成するトレッド部31と、このトレッド部31の両側部に連続してタイヤ半径方向内方へ延びる一対のサイドウォール部32と、各サイドウォール部32の内周側に連続するビード部33と、を備えている。トレッド部31、サイドウォール部32およびビード部33は、一方のビード部33から他方のビード部33にわたってトロイド状に延びる一枚のカーカスプライからなるカーカス34により補強されている。また、図示する建設車両タイヤ30においては、一対のビード部33にはそれぞれビードコア35が埋設され、カーカス34は、このビードコア35の周りにタイヤ内側から外側に折り返して係止されている。さらに、ビードコア35のタイヤ半径方向外側には、ビードフィラー36が配置されている。
図示する建設車両用タイヤ30においては、カーカス34のクラウン領域のタイヤ径方向外側に、補強コードを螺旋状に巻回して上層1Aと下層1Bとを形成してなる構造を有する螺旋状コード層1と、その上層1Aと下層1Bとの間に位置する芯材コード層2と、4層のベルト層37a〜37dとが、順次配設されている。
本発明においては、螺旋状コード層1の補強コードおよび芯材コード層2のコード角度が上記条件を満足する点が重要であり、これにより、本発明の所期の効果を得ることができる。一般に、建設車両用タイヤは、4層または6層のベルト層からなり、6層のベルト層からなる場合は、第1ベルト層と第2ベルト層とが内側交錯ベルト層群を、第3ベルト層と第4ベルト層とが中間交錯ベルト層群を、第5ベルト層と第6ベルト層とが外側交錯ベルト層群を、それぞれ形成している。本発明の建設車両用タイヤにおいては、内側交錯ベルト層群を螺旋状コード層1で置き換え、中間交錯ベルト層群および外側交錯ベルト層群として補助ベルト層37a〜37dを配置している。また、4層のベルト層からなる建設車両用タイヤの場合は、第1ベルト層および第2ベルト層を螺旋状コード層1と置き換え、第3ベルト層および第4ベルト層を補助ベルト層37a,37bとすればよい。
なお、6層のベルト層の場合、トレッド幅方向において、螺旋状コード層1の幅は、トレッド踏面の幅の25%以上70%以下、補助ベルト層37a,37bの幅は、トレッド踏面の幅の55%以上90%以下、補助ベルト層37c,37dの幅は、トレッド踏面の幅の60%以上115%以下とすることができる。
本発明の建設車両用タイヤ30において、補助ベルト層37は、補強コードのゴム引き層からなり、タイヤ周方向に対し所定の角度をなす傾斜ベルトとすることができる。傾斜ベルト層の補強コードとしては、例えば、金属コード、特にスチールコードを用いるのが最も一般的であるが、有機繊維コードを用いてもよい。スチールコードは鉄を主成分とし、炭素、マンガン、ケイ素、リン、硫黄、銅、クロムなど種々の微量含有物を含むスチールフィラメントからなるものを用いることができる。
スチールコードとしては、複数のフィラメントを撚り合せたコード以外にも、スチールモノフィラメントコードを用いてもよい。なお、スチールコードの撚り構造も種々の設計が可能であり、断面構造、撚りピッチ、撚り方向、隣接するスチールコード同士の距離も様々なものが使用できる。また、異なる材質のフィラメントを撚り合せたコードを採用することもでき、断面構造としても特に限定されず、単撚り、層撚り、複撚りなど様々な撚り構造を取ることができる。なお、他のベルト層の補強コードの傾斜角度は、タイヤ周方向に対して10°以上とすることが好ましい。また、補助ベルト層37のうち最も幅の大きい最大幅傾斜ベルト層の幅は、トレッド幅の90%〜115%とすることが好ましく、特に100%〜105%が好ましい。なお、補助ベルト層37端部のタイヤ径方向内側には、ベルトアンダークッションゴム39を設けることが好ましい。これにより、補助ベルト層37端部の歪・温度を低減して、タイヤ耐久性を向上させることができる。
本発明の建設車両用タイヤにおいては、カーカス34は従来構造を含めて種々の構成を採用することができ、ラジアル構造、バイアス構造のいずれであってもよい。カーカス34としては、スチールコード層からなるカーカスプライを1〜2層とすることが好ましい。また、例えば、タイヤ径方向におけるカーカス最大幅位置は、ビード部33側に近づけてもよく、トレッド部31側に近づけてもよい。例えば、カーカス34の最大幅位置は、ビードベース部からタイヤ径方向外側に、タイヤ高さ対比で50%〜90%の範囲に設けることができる。また、カーカス34は、図示するように、1対のビードコア35間を途切れずに延びる構造が一般的であり好ましいが、ビードコア35から延びてトレッド部31付近で途切れるカーカス片を一対用いて形成することもできる。
また、カーカス34の折り返し部は、さまざまな構造を採用することができる。例えば、カーカス34の折り返し端をビードフィラー36の上端よりもタイヤ径方向内側に位置させることができ、また、カーカス34の折り返し端をビードフィラー36の上端やタイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向外側まで伸ばしてもよく、この場合、螺旋状コード層1のタイヤ幅方向端よりもタイヤ幅方向内側まで伸ばすこともできる。さらに、カーカスプライが複数層の場合には、カーカス34の折り返し端のタイヤ径方向位置を異ならせることもできる。また、カーカス34の折り返し部を存在させずに、複数のビードコア部材で挟み込んだ構造としてもよく、ビードコア35に巻きつけた構造を採用することもできる。なお、カーカス34の打ち込み数としては、一般的には10〜60本/50mmの範囲であるが、これに限定されるものではない。
本発明の建設車両用タイヤ30においては、サイドウォール部32の構成についても既知の構造を採用することができる。例えば、タイヤ最大幅位置は、ビードベース部からタイヤ径方向外側に、タイヤ高さ対比で50%〜90%の範囲に設けることができる。本発明の建設車両用タイヤ30においては、リムフランジと接触する凹部が形成されていることが好ましい。
また、ビードコア35は、円形や多角形状など、さまざまな構造を採用することができる。なお、上述のとおり、ビード部33としては、カーカス34をビードコア35に巻きつける構造のほか、カーカス34を複数のビードコア部材で挟みこむ構造としてもよい。図示する建設車両用タイヤ30においては、ビードコア35のタイヤ半径方向外側にビードフィラー36が配置されているが、このビードフィラー36は、タイヤ径方向に分かれた複数のゴム部材から構成されていてもよい。
本発明の建設車両用タイヤ30においては、トレッドパターンとしては、ラグパターン、ブロックパターン、非対称パターンでもよく、回転方向指定であってもよい。
ラグパターンとしては、赤道面近傍から接地端までタイヤ幅方向に延びる幅方向溝を有するパターンとしてもよく、この場合に周方向溝を含まなくてもよい。
ブロックパターンは、周方向溝と幅方向溝によって区画されたブロック陸部を有するパターンである。特に建設車両用タイヤの場合には、耐久性の観点からブロックを大きくすることが好ましく、例えば、ブロックのタイヤ幅方向に測った幅はトレッド幅の25%以上50%以下とすることが好ましい。
非対称パターンは、赤道面を境として左右のトレッドパターンが非対称のパターンである。例えば、装着方向指定のタイヤの場合には、赤道面を境とした車両装着方向内側と車両装着方向外側のタイヤ半部においてネガティブ率に差を設けたものでもよく、赤道面を境とした車両装着方向内側と車両装着方向外側のタイヤ半部において、周方向溝の数が異なる構成のものであってもよい。
トレッドゴムとしては、特に制限はなく、従来から用いられているゴムを用いることができる。また、トレッドゴムはタイヤ径方向に異なる複数のゴム層で形成されていてもよく、例えば、いわゆるキャップ・ベース構造であってもよい。複数のゴム層としては正接損失、モジュラス、硬度、ガラス転移温度、材質等が異なっているものを使用することができる。また、複数のゴム層のタイヤ径方向の厚みの比率は、タイヤ幅方向に変化していてもよく、また周方向溝底のみ等をその周辺と異なるゴム層とすることもできる。
さらに、トレッドゴムはタイヤ幅方向に異なる複数のゴム層で形成されていてもよく、いわゆる、分割トレッド構造でもよい。上記の複数のゴム層としては正接損失、モジュラス、硬度、ガラス転移温度、材質等が異なっているものを使用することができる。また、複数のゴム層のタイヤ幅方向の長さの比率は、タイヤ径方向に変化していてもよく、また周方向溝近傍のみ、トレッド端近傍のみ、ショルダー陸部のみ、センター陸部のみといった限定された一部の領域のみをその周囲とは異なるゴム層とすることもできる。
建設車両においては、トレッド部31のゴムゲージは耐久性の観点から厚い方が好ましく、タイヤ外径の1.5%以上4%以下が好ましく、より好ましくは2%以上3%以下である。また、トレッド部31の接地面に対する溝面積の割合(ネガティブ率)は、20%以下が好ましい。これは、建設車両用タイヤ30は、低速かつ乾燥地域での使用が主体であるため、排水性のためネガティブ率を大きくする必要がないためである。建設車両用タイヤのタイヤサイズとしては、例えばリム径が20インチ以上、特に大型とされるものはリム径が40インチ以上のものである。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
1層の芯材コード層に対し補強コードを螺旋状に巻き付けて、螺旋状コード層の上層と下層との間に芯材コード層を備える構造の補強部材を作製した。この補強部材をカーカスのクラウン部タイヤ半径方向外側に配置し、さらに、そのタイヤ半径方向外側に補助ベルト層を配置して、タイヤサイズ275/80R22.5にて、図1に示すようなトラック・バス用タイヤを作製した。
芯材コード層の芯材コードおよび補助ベルト層のベルトコードとしては、線径1.13mmのスチールフィラメントを用いた1+6構造のスチールコードを用いた。螺旋状コード層の補強コードの傾斜角度は、補強部材の長手方向に対し16°とした。補助ベルト層のベルトコードの傾斜角度は、補強部材の長手方向に対し70°とした。
また、補助ベルト層のスチールコードの傾斜方向は、隣接する螺旋状コード層の上層の補強コードと同方向とし、芯材コード層のスチールコードの傾斜方向は逆方向とした。さらに、芯材コード層の打込み本数は18.06本/50mm、補助ベルト層の打込み本数は24.21本/50mmとした。
下記の表中に示すように、螺旋状コード層の補強コード、および、芯材コード層のコード角度の条件を変えて、各供試タイヤを作製した。
<グルーブクラックの評価>
得られた各供試タイヤを適用リムに組み、規定内圧を充填した後、室温38℃、正規荷重の110%を負荷した状態でドラム上を時速65km/hで10万km走行させた後の、トレッドショルダー部に設けられた溝の溝底におけるクラックの深さを測定した。その結果を、下記の表中に併せて示す。結果は、実施例1のタイヤにおける試験結果を100として指数化して相対評価した。値が大きいほど、耐クラック性が向上していることを示す。
ここで、「適用リム」とは、タイヤのサイズに応じて下記の規格に規定されたリムをいう。また、「規定内圧」とは、下記の規格において、最大負荷能力に対応して規定される空気圧をいう。さらに、規格とは、タイヤが生産または使用される地域に有効な産業規格をいい、たとえば、アメリカ合衆国では、“THE TIRE AND RIM ASSOCIATION INC.のYEAR BOOK”であり、欧州では、“THE European Tyre and Rim Technical OrganisationのSTANDARDS MANUAL”であり、日本では日本自動車タイヤ協会の“JATMA YEAR BOOK”である。
<芯材コード層の幅方向端部におけるセパレーションの評価>
以下のようにして、芯材コード層の幅方向端部におけるセパレーションの状態について評価した。その結果を、下記の表中に併せて示す。
得られた各供試タイヤをリムに組み、規定内圧を充填した後、室温38℃、正規荷重の150%を負荷した状態でドラム上を時速65km/hで走行させ、芯材コード層の幅方向端部におけるセパレーションに起因する故障が発生するまでの走行距離を測定した。結果は、実施例1のタイヤにおける試験結果を100として指数化して相対評価した。値が大きいほど、耐セパレーション性が向上していることを示す。
*1)芯材コード層の芯材コードのタイヤ周方向に対する角度である。
上記表中に示すように、本発明によれば、タイヤクラウン部に、螺旋状コード層と、その上層と下層との間に設けられた芯材コード層とを備えるタイヤにおいて、グルーブクラックの発生と、芯材コード層の幅方向端部からのセパレーションの発生とを、いずれも抑制できることが確かめられた。
1 螺旋状コード層
1A 上層
1B 下層
2 芯材コード層
10 トラック・バス用タイヤ
11,21,31 トレッド部
11a 角部
12,22,32 サイドウォール部
13,23,33 ビード部
14,24,34,104 カーカス
15,25,35 ビードコア
16,26,36 ビードフィラー
17,27,37,37a〜37d 補助ベルト層
27a キャップ層
27b レイヤー層
20 乗用車用タイヤ
23a 凹部
18,39 ベルトアンダークッションゴム
30 建設車両用タイヤ
101 傾斜ベルト層
102 ベルト保護層

Claims (2)

  1. 一対のビード部間にトロイド状に延在するカーカスと、該カーカスのクラウン部タイヤ半径方向外側に配置され、補強コードを螺旋状に巻回して上層と下層とを形成した螺旋状コード層と、該螺旋状コード層の上層と下層との間に配置された芯材コード層と、を備えるタイヤであって、
    前記螺旋状コード層の補強コードが炭素繊維からなり、かつ、前記芯材コード層の芯材コードのタイヤ周方向に対する角度が、0°〜50°の範囲であることを特徴とするタイヤ。
  2. 前記芯材コード層の芯材コードのタイヤ周方向に対する角度が、15°〜25°の範囲である請求項1記載のタイヤ。
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