JP2018537891A - 無線信号の選択的な強化に関する方法および装置 - Google Patents

Abstract

ユーザ機器（ＵＥ）において実行される方法（１００）が開示される。方法は、ＵＥにより受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成の確立を容易にするものである。方法は、ワイヤレスネットワークの送信ポイント（ＴＰ）から、識別された参照信号がＵＥ処理構成（１１０）を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示を受信すること、および識別された参照信号をワイヤレスネットワークの送信ポイントから受信することを含む。
【選択図】図１

Description

本開示は、ユーザ機器（ＵＥ）およびワイヤレスネットワークにおいて実行される方法であって、ＵＥにより受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥによるＵＥ処理構成の確立を容易にする方法に関する。本開示はまた、ＵＥ、ワイヤレスネットワークエンティティ、およびコンピュータプログラムに関する。

ワイヤレスネットワークにおいて、特定の方向に送信または特定の方向から受信される無線信号を選択的に強化できることが望ましい場合が多い。このプロセスの一般的な例は、空間フィルタリングであり、それはビームフォーミングと称されることもあり、無線信号の送信と受信の両方に適用され得る。送信ビームフォーミングは、選択された方向の送信信号を増幅するが、その他の方向の信号は減衰することを伴う。受信ビームフォーミングは、特定の方向から受信された望ましい信号を増幅するが、その他の方向からの不要な信号は減衰することを伴う。ビームフォーミングは、たとえば基地局（ＢＳ）またはその他のワイヤレスネットワーク送信ポイント（ＴＰ）とユーザ機器（ＵＥ）の間の、個々の接続を介する受信信号の強度を増加させるので、その接続のスループットおよびカバレッジを高める。ビームフォーミングはまた、不要な信号からの干渉を低減し、それにより時間−周波数グリッドにおいて同じリソースを使用した複数の個々の接続を介する数回の同時送信、いわゆるマルチユーザＭＩＭＯを可能にする。

ビームフォーミングは、無線周波数キャリア、中間周波数、もしくはベースバンドレベルにおける信号処理を伴うアナログビームフォーミングと称されることも、受信側におけるアナログーデジタル変換後、および送信側におけるデジタル−アナログ変換前の、デジタル領域における信号処理を伴うデジタルビームフォーミングと称されることもある。アナログおよびデジタルのビームフォーミングはいずれも、ワイヤレスネットワークのアップリンク（ＵＬ）およびダウンリンク（ＤＬ）方向の送信および／または受信に使用されてもよい。

無線信号交換へのビームフォーミングの使用における重要な課題は、送信信号または受信信号を強化すべき方向または方向の組み合わせを選択することである。各々の可能な選択は、送信または受信エンティティ内の異なる送信または受信要素ならびにアナログおよび／またはデジタル処理要素の特定の構成に対応し、要素の構成は結果として、特定の方向または方向の組み合わせに送信されるかまたは受信される信号の選択的な強化をもたらす。ＤＬ送信の基地局におけるビームフォーミングをサポートするため、複数の参照信号がＢＳによってＵＥに送信されてもよく、各参照信号は異なるＢＳ処理構成、すなわち「ビーム」を使用して送信される。次いで、ＵＥは、受信した参照信号を測定して、測定結果をＢＳに報告することができ、ＢＳがＵＥへのデータの送信に適切なビームを選択できるようにする。たとえばＬＴＥまたは５Ｇネットワークを含む、多くの通信ネットワークにおいて、ＢＳビームフォーミングを支援するために永続的および動的な参照信号が使用されてもよい。

以下の明細書においてＰＲＳと称される、永続参照信号は、ＢＳによって多数のさまざまな方向に定期的に送信され、個々のＵＥが、ＢＳと個々のＵＥとの間の特別な配列を必要とすることなく、測定を行ない、ＢＳに報告することができるようにする。個々のＵＥは、たとえばＲＳＲＰ示度またはその他の信号強度測定を介して、受信されたさまざまなＰＲＳの強度を指示する測定報告をＢＳに送信する。次いで、ＢＳは、参照信号がＵＥによって強く、すなわち高品質で受信されていると報告される１つまたは複数のビームを識別して、それらのビームをＵＥへの専用のデータ信号の送信に使用することができる。ＰＲＳは多数のビームを介して定期的に送信されるので、その他の目的で必要とされる無線リソースを独占することを避けるために、反復期間は必然的に比較的長くなる。

チャネル状態情報参照信号（ＣＳＩ−ＲＳ）として知られる、動的参照信号は、特定の接続に対して必要とされる場合に限り、ＢＳによって送信される。ＣＳＩ−ＲＳを送信する時点および方法に関する決定は、ＢＳによって行なわれ、関与するＵＥに信号伝達される。決定は、測定グラントとして知られる専用のメッセージを使用して信号伝達されてもよいか、または代替として、たとえば事前決定済みの時間間隔にわたり、ＣＳＩ−ＲＳの定期的送信を確立する構成メッセージを使用して信号伝達されてもよい。ＵＥが測定グラントまたは構成メッセージを受信すると、ＵＥは、測定グラントまたは構成メッセージに対応するＣＳＩ−ＲＳで測定を実施して、それらの測定をＢＳに報告する。一部の状況において、ＢＳは、その特定のＵＥについて強いと知られているビームを使用してＣＳＩ−ＲＳをＵＥに送信するよう選択することができ、ＵＥがそれらのビームに関してさらに詳細な情報を報告できるようにする。その他の状況において、ＢＳは、たとえばＵＥが移動中に新しいビームの迅速な検出を容易にするため、そのＵＥについて強いと知られていないビームを使用してＣＳＩ−ＲＳを送信することができる。

たとえば制御情報またはデータをＵＥに送信するときに含まれる復調参照信号（ＤＭＲＳ）を含む、さまざまな追加の参照信号もまた、ＢＳによって送信されてもよい。制御データがＵＥによって確実に受信されるようにすることが重要であるため、そのような送信は通常、そのＵＥについて強いと知られているビームを使用して行なわれる。

上記で説明されているように、ビームフォーミングはまた、無線信号の受信のために実行されてもよく、したがってＵＥは、ＤＬ送信の受信のためにビームフォーミングを実行し、さらに受信信号を強化して干渉信号を抑止することができる。所与のＤＬ信号を受信するためのアナログおよび／またはデジタル処理要素の最善な構成を識別するため、ＵＥは、異なる受信処理構成または受信ビームを使用してＢＳから参照信号を受信しようと試み、どの構成が望ましい信号の最も効果的な強化をもたらすかを評価しようと試みることができる。ＵＥが、ＢＳから同一または類似する送信ビームで送信された参照信号の異なる受信ビームで達成された信号強度のみを比較することを保証するよう留意される必要があり、そうしない場合、受信信号強度の相違の原因は、異なるＢＳ送信ビームに端を発している可能性もあるので、ＵＥの受信ビームに切り離すことができない。

ＵＥビームフォーミングは、たとえば各々可能なＵＥ受信処理構成または受信ビームを、各々異なるＰＲＳ信号の受信に対して試して、ＰＲＳ送信を使用して実行されてもよい。このようにして、最も効果的な受信ビームが、ＰＲＳを送信するためにＢＳによって使用される各送信ビームごとに識別されてもよい。しかし、このプロセスは、あらゆる種類のＵＥ受信ビームを試すために各ＰＲＳの複数の反復が必要となるため、多大な時間を要する可能性があり、前述のように、ＰＲＳの反復期間は比較的長くなる傾向がある。加えて、ＵＥはどのＢＳビームが干渉信号に使用され得るのかについて情報を有していないので、ＵＥが特定の干渉信号の抑止のためにその処理構成を最適化することは不可能である。ＵＥは、ＰＲＳを送信するために使用されるＢＳのいずれかで送信され得る潜在的なデータ信号の信号強化を最適化しようと努めることしかできない。

ＣＳＩ−ＲＳを送信するために使用されるＢＳビームはＵＥに認識されていないので、ＣＳＩ−ＲＳ送信は、ＵＥビームフォーミングのＰＲＳ送信に信頼できる代替策をもたらすことはなく、将来のデータ送信のためにＢＳに使用される可能性はない。前述のように、ＣＳＩ−ＲＳは、位置を変えるのでＵＥにとってより強くなり得る新しいＢＳビームを識別しようとして、新しいＢＳビームをスキャンするためにＢＳによって使用されることが多い。したがって、そのようなビームに基づく受信ビームフォーミングは価値が非常に限られている。

ＤＭＲＳ送信は、これらの信号に伴う制御データがＵＥによって確実に受信されるようにすることが重要であるため、ＵＥビームフォーミングには適していない。不明のプロパティを持つＵＥビームがＤＭＲＳを受信するために使用される場合、対応するデータまたは制御情報は、ＵＥビームがＤＭＲＳの送信に使用されるＢＳビームにうまく適合しないことが判明すると失われてしまうこともある。そのような損失は結果として、全体的なパフォーマンスの容認できない低下をもたらす場合もある。

上記の説明から、通信ネットワークで交換される無線信号の選択的な強化のための処理構成の最適化において複数の課題が引き続き対処されるべきであることが理解されよう。

上記の説明は、ＤＬ方向のＢＳおよびＵＥビームフォーミングに対処する。しかし、送信ビームフォーミングがＵＥにおいて生じ、受信ビームフォーミングがＢＳにおいて生じる場合、類似するプロセスおよび課題はＵＬ方向においても直面する可能性があることが理解されよう。無線伝搬特性の方向的な態様は多くの場合ＵＬとＤＬで類似しているので、ＵＥ送信ビームフォーミングは、ＤＬにおいて行なわれる測定に基づいて決定されてもよい。ＵＥビームフォーミング測定は、ＰＲＳのようなＤＬ参照信号で行なわれてもよく、それらの測定は、ＵＬにとって、すなわちＵＥ送信ビームフォーミングにとって最適なビームフォーミングを選択するために使用されてもよい。

本開示の目的は、前述の欠点の少なくとも１つまたは複数を未然に防ぐかまたは軽減する方法および装置を提供することである。

本開示の第１の態様によれば、ユーザ機器（ＵＥ）において実行される方法であって、ＵＥにより受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成の確立を容易にする方法が提供される。方法は、識別された参照信号がＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示を、ワイヤレスネットワークの送信ポイントから受信することと、識別された参照信号をワイヤレスネットワークの送信ポイントから受信することとを含む。

本開示の例によれば、識別された参照信号は、指示が受信された送信ポイント、またはワイヤレスネットワーク内の別の送信ポイントのうちの少なくとも１つから受信されてもよい。

本開示の例によれば、方法は、識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することと、無線信号を送信することまたは受信することのうちの少なくとも１つを実行するために識別されたＵＥ処理構成を使用することとをさらに含むことができ、識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することは、識別された参照信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を識別することを含む。

本開示の例によれば、識別された参照信号の特性は、ＵＥ処理構成の効果を決定することができる。

本開示の例によれば、識別された参照信号の特性は、送信ポイントを介して参照信号を送信する際にワイヤレスネットワークによって使用される処理構成により決定されてもよい。

本開示の例によれば、ＵＥ処理構成は、ＵＥの送信または受信ユニットのうちの少なくとも１つにおける要素の構成を備えることができる。

本開示の例によれば、ＵＥ処理構成は、無線周波数、中間周波数もしくはベースバンドの処理構成、またはデジタル処理構成のうちの少なくとも１つを備えることができる。

本開示の例によれば、ＵＥ処理構成は、たとえばアナログまたはデジタルビームフォーミング構成であってもよい、ビームフォーミング構成を備えることができる。

本開示の例によれば、識別された参照信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を識別することは、識別された参照信号の受信のためにＵＥ処理構成を反復的に検査することを含むことができる。

本開示の例によれば、識別された参照信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を識別することは、識別された参照信号の受信のためにコンテキスト情報を取り出すことと、取り出されたコンテキスト情報を選択アルゴリズムに入力することと、提案されるＵＥ処理構成を選択アルゴリズムから受信することと、識別された参照信号の受信のために提案されるＵＥ処理構成を検査することとを含むことができる。

本開示の例によれば、識別された参照信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を識別することは、ＵＥが識別された参照信号を受信するために以前使用したＵＥ処理構成を選択することと、識別された参照信号の選択的な強化を増大させるように選択されたＵＥ処理構成を最適化することとを含むことができる。

本開示の例によれば、識別された参照信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を識別することは、ＵＥ処理構成と共に受信された識別された参照信号について、信号強度、ノイズ、干渉強度、データ送信のために達成され得る推定ビットレート、および／または信号品質のうちの少なくとも１つを評価することを含むことができる。

本開示の例によれば、識別された参照信号がＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示を受信することは、参照信号の識別を含むメッセージ、および識別された参照信号がＵＥ処理構成を確立するために使用可能であることを示す指示を受信することを含むことができる。

本開示の例によれば、メッセージは、測定グラントメッセージ、または構成メッセージを備えることができ、任意選択で、指示はフラグを備えることができる。

本開示の例によれば、方法は、複数の識別された参照信号がＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示を受信することと、複数の識別された参照信号を送信ポイントから受信することとをさらに含むことができ、複数の識別された参照信号の各々は、異なる特性を含む。

本開示の例によれば、識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することは、複数の識別された参照信号の少なくとも大部分の（ａ ｍａｊｏｒｉｔｙ ｏｆ）参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することか、または複数の識別された参照信号のうちの少なくとも１つの参照信号の特性に適合される第１のＵＥ処理構成を識別することと、複数の識別された参照信号のうちの別の参照信号の特性に適合される第２のＵＥ処理構成を識別することのうちの少なくとも１つを含むことができる。

本開示の例によれば、指示は、少なくとも１つの参照信号が受信ＵＥ処理構成の確立に使用可能であるとする指定、および少なくとも１つの参照信号が送信ＵＥ処理構成の確立に使用可能であるとする指定を含むことができる。そのような例によれば、識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することは、受信ＵＥ処理構成を確立するために使用可能な参照信号の特性に適合される受信ＵＥ処理構成を識別することと、送信ＵＥ処理構成を確立するために使用可能な参照信号の特性に適合される送信ＵＥ処理構成を識別することとを含むことができる。

本開示の例によれば、指示は、少なくとも１つの参照信号をデータ参照信号とする指定、および少なくとも１つの参照信号を干渉参照信号とする指定を含むことができる。そのような例によれば、識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することは、データ信号がデータ参照信号の特性で送信され、干渉信号が干渉参照信号の特性で送信される場合に、データ信号を選択的に強化し、干渉信号を選択的に減衰するＵＥ処理構成を識別することを含むことができる。

本開示の例によれば、ＵＥは、少なくとも２つの受信ユニットを備えることができ、識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することは、第１の受信ユニットの第１のＵＥ処理構成、および第２の受信ユニットの第２のＵＥ処理構成を識別することであって、それらのＵＥ処理構成は組み合わせて、識別された参照信号または複数の識別された参照信号を選択的に強化する、識別することを含むことができる。受信ユニットは、たとえば、送受信機ユニットもしくはその他のインターフェイスユニットのコンポーネントパーツであってもよいか、または専用の受信ユニットであってもよい。

本開示の例によれば、方法は、受信された識別された参照信号の各々、または受信された識別された参照信号の組み合わせについて測定報告をまとめることと、測定報告をワイヤレスネットワークの送信ポイントに送信することとをさらに含むことができる。

本開示の例によれば、方法は、測定報告に基づいて参照信号の候補セットをまとめることをさらに含むことができ、識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することは、候補セットの参照信号のうちの少なくとも１つの特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することを含むことができる。

本開示の例によれば、参照信号は、永続参照信号（ＰＲＳ）、またはチャネル状態情報参照信号（ＣＳＩ−ＲＳ）のうちの少なくとも１つを備えることができる。

本開示のもう１つの態様によれば、ユーザ機器（ＵＥ）により受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成をＵＥにおいて確立することを容易にするための、ワイヤレスネットワークにおいて実行される方法が提供される。方法は、ＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能である参照信号を選択することと、選択された参照信号をワイヤレスネットワークの送信ポイントを介してＵＥに送信するためにワイヤレスネットワーク処理構成を選択することであって、ワイヤレスネットワーク処理構成は、参照信号に特性を付与する、選択することとを含む。方法は、選択された参照信号がＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示をＵＥに送信することと、選択された参照信号を、選択されたワイヤレスネットワーク処理構成を使用してＵＥに送信することとをさらに含む。

本開示のもう１つの態様によれば、ユーザ機器（ＵＥ）により受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成を確立するように構成された（ｃｏｎｆｉｇｕｒｅｄ ｔｏ）ＵＥが提供される。ＵＥは、識別された参照信号がＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示を、ワイヤレスネットワークの送信ポイントから受信し、識別された参照信号をワイヤレスネットワークの送信ポイントから受信するように構成された受信ユニットを備える。

本開示の例によれば、ＵＥは、識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別するように構成された識別ユニットと、無線信号を送信することまたは受信することのうちの少なくとも１つを実行するために識別されたＵＥ処理構成を使用するように構成された処理ユニットとをさらに備える。識別ユニットは、識別された参照信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を識別することによって、識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別するように構成されてもよい。

本開示の例によれば、受信ユニットは、少なくとも１つのアンテナと、アンテナによって受信された信号を処理するように構成された少なくとも１つの信号処理ユニットとを備えることができ、ＵＥ処理構成は、アンテナまたは信号処理ユニットのうちの少なくとも１つの構成を備えることができる。

本開示のもう１つの態様によれば、ユーザ機器（ＵＥ）により受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成をＵＥにおいて確立することを容易にするように構成されたワイヤレスネットワークエンティティが提供される。ワイヤレスネットワークエンティティは、ＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能である参照信号を選択するように構成された参照信号ユニットを備える。ワイヤレス通信ネットワークエンティティはまた、ワイヤレスネットワークの送信ポイントを介して選択された参照信号をＵＥに送信するためにワイヤレスネットワーク処理構成を選択するように構成された処理構成ユニットであって、ワイヤレスネットワーク処理構成は、参照信号に特性を付与する処理構成ユニットを備える。ワイヤレスネットワークはまた、選択された参照信号がＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示をＵＥに送信し、選択されたワイヤレスネットワーク処理構成を使用して選択された参照信号をＵＥに送信するように構成された送信ユニットを備える。

本開示のもう１つの態様によれば、ユーザ機器（ＵＥ）により受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成を確立するように構成されたＵＥが提供される。ＵＥは、プロセッサとメモリとを備え、メモリは、プロセッサにより実行可能な命令を含み、それによりＵＥは、識別された参照信号がＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示をワイヤレスネットワークの送信ポイントから受信するように、および識別された参照信号をワイヤレスネットワークの送信ポイントから受信するように動作可能である。

本開示のもう１つの態様によれば、ユーザ機器（ＵＥ）により受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成をＵＥにおいて確立することを容易にするように構成されたワイヤレスネットワークエンティティが提供される。ワイヤレスネットワークエンティティは、プロセッサとメモリとを備え、メモリは、プロセッサによって実行可能な命令を含み、それによりワイヤレスネットワークエンティティは、ＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能である参照信号を選択することと、選択された参照信号をワイヤレスネットワークの送信ポイントを介してＵＥに送信するためにワイヤレスネットワーク処理構成を選択することであって、ワイヤレスネットワーク処理構成は、参照信号に特性を付与する、選択することと、選択された参照信号がＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示をＵＥに送信する、選択することと、選択された参照信号を、選択されたワイヤレスネットワーク処理構成を使用してＵＥに送信することとを行うように動作可能である。

本開示のもう１つの態様によれば、少なくとも１つのプロセッサ上で実行されるとき、少なくとも１つのプロセッサに、本開示の第１または第２の態様のいずれかによる方法を実施させる命令を備えるコンピュータプログラムが提供される。

本開示のもう１つの態様によれば、本開示の前述の態様によるコンピュータプログラムを含むキャリアが提供され、キャリアは、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体を備える。

本開示をさらに深く理解するため、および本開示がどのように実施され得るかをより明確に示すため、これ以降、例示として後段の図面が参照される。

ＵＥにより受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成の確立を容易にするＵＥにおいて実行される方法のプロセスステップを示す流れ図である。 図１の方法に含まれうるサブステップを示す流れ図である。 ＵＥにより受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成の確立を容易にするＵＥにおいて実行される方法のもう１つの例のプロセスステップを示す流れ図である。 ＵＥにより受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成をＵＥにおいて確立することを容易にするワイヤレスネットワークにおいて実行される方法のプロセスステップを示す流れ図である。 ＵＥの機能ユニットを示すブロック図である。 ワイヤレスネットワークの機能ユニットを示すブロック図である。 ＵＥのもう１つの例における機能ユニットを示すブロック図である。 ワイヤレスネットワークのもう１つの例における機能ユニットを示すブロック図である。

本開示の態様は、識別された参照信号が無線信号の選択的な強化のためのＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示を、ワイヤレスネットワークがＵＥに提供する方法を提供する。次いで、ＵＥは、識別された参照信号を受信し、参照信号を使用してＵＥ処理構成を確立することができる。ＵＥ処理構成または無線信号の選択的な強化は、一部の例において、受信ビームのビームフォーミングをもたらすことができる。これは、たとえば複数のアンテナ要素を使用して、特定の方向、たとえば参照信号が送信される方向から受信された送信を増幅または選択するように、ＵＥの受信機を収束できるようにすることができる。ＵＥは、たとえばネットワークノードがＵＥへの将来の送信のために同じビーム構成を使用するであろうことなど、特定の参照信号がＵＥの構成に適していることを示す指示を受信する。したがって、ＵＥは、特定の参照信号が、しかも単にそのタイプの参照信号に限らないが、ＵＥの構成を実施するための基礎として使用されてもよい（たとえば、ビームフォーミング構成受信）ことを示す指示によって通知される。異なるビームによって搬送される参照信号は、ＵＥ構成に適していない場合もあり、そのためＵＥ構成での使用に適していると指示されないことがある。

無線信号の選択的な強化は、場合によってはその他の対象外の信号の存在下で、対象となる信号の増幅を伴う。送信の状況において、これは、特定の方向または方向の組み合わせに送信された信号を増幅するが、その他の方向に送信された信号を減衰することを伴うことができる。受信の状況において、これは、受信された信号を増幅し、同時に存在しうる任意の干渉信号を減衰することを伴うことができる。選択的な強化は、多種多様な方法で達成されてもよい。１つの例は、上記で説明されているビームフォーミング、たとえばアナログまたはデジタルビームフォーミングである。ビームフォーミングは、特定の明確な方向に送信または特定の明確な方向から受信された信号を増幅し、その他の方向に送信またはその他の方向から受信された信号を減衰するように、位相配列アンテナにおける無線信号の選択的な組み合わせまたは処理を含むことができる。それにより、構成済みの方向から受信された信号のみを選択することが可能になる。さらなる例において、線形空間処理のその他の事例は、たとえば、ゼロフォーシングプリコーディングもしくは最大比送信などの送信機プリコーディング、または最大比合成もしくは干渉抑圧合成を含む受信機アンテナ合成を通じて、無線信号の選択的な強化を達成するために使用されてもよい。デジタルまたはアナログ領域における適応線形フィルタリングもまた、適応時空間プリコーディングの場合のように、ゼロフォーシング等化または最小平均２乗誤差等化のような、無線信号の選択的な強化を達成するために使用されてもよい。さらなる例は、無線信号の選択的な強化が達成され得る例に従って想定されてもよい。

したがって、ＵＥによって確立されるべきＵＥ処理構成は、たとえば、１つまたは複数のアンテナ、プリコーディングおよび／またはポストコーディングユニット、前処理または後処理ユニット、アンテナ合成ユニット、適応フィルタリング、適応時空間プリコーディングなどの構成を含む、送信もしくは受信ユニットまたはＵＥの送受信機のうちの少なくとも１つにおける要素の構成を備えることができる。ＵＥ処理構成は、たとえば、無線信号の受信または送信ビームフォーミングのためのビームフォーミング構成であってもよい。さらなる例において、ＵＥ処理構成は、線形空間処理、適応線形フィルタリング、適応アップリンク時空間プリコーディングなどの構成を含む、その他の方法で受信信号の選択的な強化を達成するための要素の構成であってもよい。ワイヤレスネットワークからの指示および識別された参照信号の受信に続いて、ＵＥは、識別された参照信号を使用してＵＥ処理構成を確立することができ、受信または送信信号の選択的な強化のために確立された処理構成を使用することができる。たとえば、ＵＥは、存在し得る干渉信号を減衰しようとする一方で、確立された処理構成を使用して、ＤＬの受信信号を増幅することができる。あるいは、ＵＥは、たとえば、特定の方向、または方向の組み合わせの送信信号を増幅し、しかも同時にその他の方向の信号を減衰しようと試みるなど、ＵＬにおける送信信号の選択的な強化のために確立されたＵＥ処理構成を使用することができる。一部の例において、ＵＥは、無線信号の送信および受信のために識別されたＵＥ処理構成を使用することができる。その他の例において、異なる構成が確立されて、送信および受信のためにＵＥによって使用されてもよい。

本開示の一部の例において、ＵＥに指示される参照信号は、ＣＳＩ−ＲＳであってもよく、指示は、変更された測定グラントメッセージまたは構成メッセージに含まれてもよい。変更された測定グラントメッセージは、ＵＥに送信されるＣＳＩ−ＲＳの識別だけではなく、無線信号の選択的な強化のためのＵＥ処理構成を確立するためにＵＥがＣＳＩ−ＲＳを使用すべきであることを示す指示も含むことができる。指示は、メッセージ内のフラグを備えることができるか、またはＣＳＩ−ＲＳがＵＥによってどのように使用され得るかに関するさらに詳細な情報を備えることもできる。たとえば、指示は、ＣＳＩ−ＲＳが、特にＵＥの送信またはＵＥの受信に対してＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることをＵＥに指示するか、またはＵＥによって解釈されてもよい。さらなる例において、指示は、ＣＳＩ−ＲＳが、ＵＥへの将来のデータ送信を送信するために使用されること、またはＵＥによる現在の使用を意図されていないか、もしくはＵＥへのデータ送信の受信に干渉する可能性が高い信号を送信するために使用されることを指示することができる。ＵＥ処理構成を確立するためにＵＥが使用すべき（または使用しない）参照信号の指示をＵＥに提供することにより、本開示の態様は、ＵＥが、参照信号またはワイヤレスネットワークによって指示される信号のみでＵＥ処理構成を確立する作業に集中できるようにする。たとえば、ＵＥによって受信された参照信号の各々を強化するように適合されるＵＥ処理構成を確立しようと試みるのではなく、ＵＥは、識別された参照信号のみを強化するように適合されるＵＥ処理構成を確立するために、その処理能力および時間を使用することができる。

図１は、ＵＥにより受信または送信される無線信号の選択的な強化のためのＵＥ処理構成を確立するために、ＵＥにおいて実行される第１の例示の方法１００示す。ＵＥは、たとえばさまざまな３ＧＰＰ標準文書において規定されているように、ユーザ機器であってもよいか、任意の他のタイプのワイヤレス端末、ワイヤレスデバイス、モバイルデバイス、マシンデバイス、移動局、電話、タブレットコンピュータなどであってもよい。図１を参照すると、第１のステップ１１０において、ＵＥは、ワイヤレスネットワークの送信ポイント（ＴＰ）から、識別された参照信号がＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示を受信する。ＴＰは、たとえば、ＮｏｄｅＢまたはｅＮｏｄｅＢのような、無線基地局であってもよい。その他の例において、ＴＰは、リモート無線ヘッド、またはワイヤレスネットワークから信号を送信することができるその他の分散された物理エンティティであってもよい。

方法１００の一部の例において、ステップ１１０は、指示を含むメッセージを受信することによって達成されてもよく、メッセージは、ステップ１１０ａにおいて示されるように、たとえば測定グラントメッセージまたは構成メッセージであってもよい。そのような例において、ＵＥに指示される参照信号は、ＣＳＩ−ＲＳ信号であってもよく、測定グラントまたは構成メッセージは、ＣＳＩ−ＲＳ信号の識別、および識別されたＣＳＩ−ＲＳ信号がＵＥによってそのＵＥ処理構成を確立するために使用可能であることを示す指示を含むことができる。一部の例において、指示はフラグであってもよく、フラグは、メッセージで識別されているＣＳＩ−ＲＳがＵＥによってそのＵＥ処理構成を確立するために使用可能である場合に限り、メッセージにおいて設定されてもよい。さらなる例において、指示は、たとえば複数の処理構成がＵＥで確立される例において、さらに詳細な情報を含むことができる。そのような例については、後段で図３を参照してさらに詳細に説明される。さらなる例において、たとえば識別された参照信号がＰＲＳまたはその他の参照信号である場合、もう１つの制御メッセージが使用されてもよい。

ステップ１１０において指示を受信した後、ＵＥは次いで、識別された参照信号をワイヤレスネットワークのＴＰから受信する。ＵＥが参照信号を受信するＴＰは、ＵＥが指示を受信したＴＰと同じＴＰであってもよいか、または異なるＴＰであってもよい。ワイヤレスネットワークは、ワイヤレスネットワーク内の状況および優先度に従って、指示および参照信号の送信に適切なＴＰを選択することができる。基準信号は、ＣＳＩ−ＲＳ、ＰＲＳ、または別の参照信号タイプであってもよい。指示および参照信号の両方を受信すると、ＵＥは次いで、後段において説明されるように、ＵＥ処理構成を確立することができる状況になる。

ステップ１２０において、識別された参照信号を受信すると、ＵＥは次いで、識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別するステップ１３０に進むことができる。特性は、参照信号がさまざまなＵＥ処理構成によるＵＥでの受信によって影響を受ける方法を決定する参照信号の任意の態様または特徴を含むことができる。したがって、特性は、どのＵＥ処理構成が参照信号を受信するのに最も効果的となるかを決定する。特性の１つの例は、参照信号が受信される方向または方向の組み合わせであってもよい。もう１つの例示の特性は、送信側によって適用された選択的な強化の結果として参照信号により経験される増幅の特定のパターンであってもよい。これは、線形空間処理、適応線形フィルタリング、適応時空間プリコーディングなどの結果として生じる増幅パターンを含むことができる。場合によっては、識別された参照信号の特性は、ビームフォーミング構成である。ビームフォーミング構成は、識別された参照信号を備える送信ビームの方向および／または拡散を決定する。

参照信号は、ワイヤレスネットワークの特定の処理構成を使用してＴＰを介してワイヤレスネットワークによって送信されることになるが、処理構成は、信号を送信するＴＰの選択、ならびに信号の準備および送信に関与する任意またはすべてのエンティティの範囲に対するさまざまな構成オプションを含むことができ、結果として信号の選択的な強化をもたらすことができる。そのような構成のオプションは、アンテナ選択、アンテナ合成、前処理および後処理要素構成などを含むことができる。したがって、ワイヤレスネットワーク処理構成は、ワイヤレスネットワークの性質および編成に応じて、一連のさまざまな物理および／または仮想要素の構成を伴うことができる。たとえば、信号処理は、仮想ネットワーク機能の下に集中要素において実施されてもよく、処理要素の下の複数の送信ポイントの１つであってもよいリモート送信ポイントでは追加の処理および送信を行うことができる。本開示の１つの例において、ワイヤレスネットワークの処理構成は、参照信号が特定の送信ビームを使用して送信されるような、ビームフォーミング処理構成を備えることができる。

ワイヤレスネットワーク処理構成は、参照信号に特性を付与する、すなわち信号は、信号を受信するためにＵＥによって使用されるさまざまなＵＥ処理構成によりさまざまな方法で影響を受けることになる。参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成は、参照信号を選択的に強化し、その結果として同じまたは類似する特性を持つワイヤレスネットワークによって送信される信号を選択的に強化する、すなわち参照信号の送信に使用されたものと同じかまたは類似するワイヤレスネットワーク構成を使用している、ＵＥ処理構成である。したがって、参照信号の特性に適合される、または「一致する」ＵＥ処理構成を識別することは、ステップ１４０において、識別された参照信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を識別することを含む。たとえば、ＵＥ処理構成は、ＵＥビームフォーミング構成であってもよい。ＵＥビームフォーミング構成は、特定の方向および／または拡散からの送信を選択的に受信または重み付けして、ＵＥ選択的強化に使用可能として指示される参照信号を備える送信ビームの受信を強化する。そのような例において、参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成は、参照信号を送信するために使用された送信ビームと一致するＵＥ受信ビームをもたらし、送信ビームを使用して送信された参照信号を選択的に増幅する、ＵＥビームフォーミング構成である。

ＵＥが識別された参照信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を識別することができる場合、ＵＥは、識別されたＵＥ処理構成がまた、参照信号を送信するために使用されたワイヤレス処理構成によって付与された同じ特性を有するその他の信号も選択的に強化することを確信することができる。次いで、ＵＥは、ステップ１５０において、無線信号の受信および送信のために、この識別された処理構成を使用することができる。

一部の例において、ＵＥは、識別されたＵＥ処理構成を使用して、識別された参照信号を送信するためにワイヤレスネットワークによって使用されたものと同じワイヤレスネットワーク処理構成を使用してワイヤレスネットワークによって送信された後のデータ信号を受信することができる。一部の例において、ワイヤレスネットワーク（たとえば、基地局）は、将来の送信および／または受信のＵＥ処理構成（たとえば、ビーム）を確立するためにＵＥにより使用可能であると指示されたものと同じビームを使用する。ＵＥは、送信および受信のために、決定されたＵＥ処理構成（たとえば、ＵＥビーム）を使用することができる。一部の例において、ＵＥは、たとえば、ワイヤレスネットワーク処理構成が、ワイヤレスネットワークがＵＥからデータを受信するために使用する処理構成と同等であった場合、ワイヤレスネットワークへのデータ信号の送信に識別されたＵＥ処理構成を使用することができる。ＵＥは、ステップ１１０において受信した指示により、識別されたＵＥ処理構成のその使用を導かれてもよい。さらなる例において、ＵＥは、将来の受信および／または送信操作に識別されたＵＥ処理構成を使用するようＵＥに指図する追加の構成メッセージを受信することができる。

本開示の一部の例によれば、図１の方法を実行するＵＥは、各々が、識別された参照信号の受信のためにＵＥ処理構成で構成されてもよい、複数の受信ユニットを備えることができる。そのような例において、ＵＥは、受信ユニットごとに１つずつ、複数のＵＥ処理構成を識別することができ、ＵＥは、識別された参照信号の選択的な強化のための複数のＵＥ処理構成の最適な組み合わせを選択することができる。

図２は、方法１００のさまざまな例による一連のサブステップを示し、その一部または全部は、識別された参照信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を識別する１４０プロセスの一部として、ＵＥにより実施されてもよい。図２を参照すると、第１の例示のサブステップ１４２において、ＵＥは、識別された参照信号の受信のためにさまざまなＵＥ処理構成を反復的に検査することができる。一部の例において、反復的検査は、ＴＰから送信される参照信号の複数回の出現にわたり実行されてもよい。たとえば、ＵＥは、送信された参照信号ごとに１つのＵＥ処理構成のみを評価して、複数の参照信号が送信された後に最適に適合されたＵＥ処理構成が達成されるように試みることができる。

第２の例示のサブステップ１４４において、ＵＥは、識別された参照信号の受信のためにコンテキスト情報を取り出して、取り出されたコンテキスト情報を選択アルゴリズムに入力し、提案されるＵＥ処理構成を選択アルゴリズムから受信し、識別された参照信号の受信のために提案されるＵＥ処理構成を検査することができる。コンテキスト情報は、たとえばＴＰを基準にする、たとえばＵＥの位置情報であってもよい。選択アルゴリズムは、識別された参照信号がどの方向から受信される可能性が高いかを仮定すること、および仮定された方向から受信された信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を提案することによって、そのような位置情報を提案される処理構成に変換することができる。次いで、ＵＥは、識別された参照信号の受信のために提案された処理構成を反復的に検査することができるか、または識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成をその他の方法で評価または検索することができる。ＵＥは、提案される処理構成を検査の開始ポイントとして使用することができるか、またはその検査を、提案される処理構成の特定の範囲内の処理構成のみに限定することもできる。ＵＥが特定の方向または提案されるＵＥ処理構成に賛成すべきであると示すコンテキスト情報のその他の例が、想定されてもよい。

第３の例示のサブステップ１４６において、ＵＥは、識別された参照信号を受信するためにＵＥが以前使用したＵＥ処理構成を選択することができ、識別された参照信号の選択的な強化を増大させるように、選択されたＵＥ処理構成を最適化することができる。このサブステップは、たとえば識別された参照信号がＰＲＳである場合、特に適切となり得る。そのような状況において、ＵＥは、異なる信号特性をもたらす異なるワイヤレスネットワーク処理構成を使用してワイヤレスネットワークによって定期的に送信される複数のＰＲＳのうちの１つとして識別されたＰＲＳをすでに受信している場合がある。したがって、ＵＥは、たとえば上記で説明されているＵＥビームフォーミングプロセスの一部として、識別されたＰＲＳの特性に適合されるＵＥ処理構成を識別するための初期ステップをすでに実行済みである場合がある。特定の識別されたＰＲＳがＵＥ処理構成を識別するためにＵＥによって使用されるべきであるという指示を受信すると、ＵＥは次いで、以前識別した処理構成を取り出すことができ、以前識別された処理構成を詳細化して最適化することができる。

図２を再度参照すると、サブステップ１４８は、識別された参照信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を識別するため、ＵＥが、潜在的なＵＥ処理構成を評価することができる方法の一部の例を示す。本開示の例において、ＵＥは、受信された信号電力または強度、ノイズ、干渉信号の干渉強度、データ送信のために達成され得る推定ビットレート、および／または信号品質のうちのいずれか１つまたは組み合わせを評価することができる。これらの因子のいずれか１つまたは組み合わせは、たとえばステップ１１０のＵＥに提供される指示の性質に応じて、より大きいか、またはより小さい重みが与えられてもよい。たとえば、指示が、識別された参照信号が送信のためのＵＥ処理構成を確立するために使用可能であることをＵＥに通知した場合、データ送信のために達成され得る受信信号電力および推定ビットレートはいずれも、適合されたＵＥ処理構成を識別する際に重要性がさらに高まる可能性がある。特に強い干渉信号が存在する場合、干渉強度は、優先することができる。したがって、潜在的なＵＥ処理構成が評価される方法は、特定の送信および受信の状況および優先度によって導かれてもよい。

本開示の一部の例によれば、図１および図２の方法１００は、確立されたＵＥ処理構成が無線信号の送信および／または受信のためにＵＥによって使用された後の、限られた期間にわたり実行されてもよい。そのような例において、識別された参照信号は、識別された参照信号を選択的に強化する処理構成を識別するため、ＵＥが多数の潜在的なＵＥ処理構成を反復的にまたは別の方法で検査できるように、十分に長時間または十分に多くの反復にわたって受信されてもよい。その他の例において、図１および図２の方法１００は、ワイヤレスネットワークとの間のデータ送信および／または受信とほぼ並行してＵＥにより実行されてもよい。このようにして、確立されたＵＥ処理構成は、ＵＥの条件が進化するのに応じて継続的に詳細化および更新されてもよい。

前述のように、本開示の一部の例において、ＵＥは、複数の識別された参照信号がＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示を受信することができ、ＵＥは続いて、複数の参照信号を受信することができる。

図３は、複数の識別された参照信号に関する指示がＵＥによって受信される、もう１つの例示の方法２００を示す。図３は、方法１００のステップが、上記で説明される追加の機能を提供するために、どのように再分割され、補足され、および／または増強され得るかについての１つの例を示す。

図３を参照すると、第１のステップ２１０において、ＵＥは、ＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能である複数の識別された参照信号の指示を受信する。上記で説明されているように、指示は、たとえば測定グラントまたは構成メッセージなど、メッセージの一部として受信されてもよい。指示は、メッセージに含まれているフラグであってもよいか、または識別された参照信号に関する追加情報を提供することができる。ステップ２１０ａとして示されている１つの例において、指示は、１つの参照信号を、ＵＥ受信処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であると指定し、もう１つの参照信号を、ＵＥ送信構成を確立するためにＵＥによって使用可能であると指定することができる。したがって、ＵＥは、ＵＥへの将来のデータ送信が、たとえば将来のデータ信号を送信するためにワイヤレスネットワークにより使用される同じであるかまたは類似する処理構成の結果として、第１の参照信号の特性と同じであるかまたは類似する特性を有するであろうと仮定することができる。参照信号がＵＥ構成に使用可能であることを示す指示に基づき、ＵＥは、そのような参照信号のみを使用して、受信および／または送信構成、たとえばビームフォーミング構成を決定する。構成のためにＵＥによって使用可能であるという指示を有していないか、または構成のためにＵＥによって使用可能ではないという指示を有している参照信号は、受信および／または送信構成のためにＵＥによって使用されることはない。

同様に、ＵＥは、第２の参照信号を送信するためにワイヤレスネットワークによって使用されたものと同等の受信処理構成が、ＵＥからの将来のデータ送信を受信するためにワイヤレスネットワークにより使用されることを仮定することができる。ステップ２１０ｂとして示されているもう１つの例において、指示は、１つの参照信号を、データ参照信号を表すものと指定し、もう１つの参照信号を、干渉信号を表すものと指定することができる。したがって、ＵＥは、将来のデータ送信がデータ参照信号と類似する特性を有するであろうと仮定することができ、ＵＥに干渉を引き起こすおそれがある将来の送信が、干渉参照信号の特性と類似する特性を有するであろうと仮定することができる。したがって、ＵＥは、後のステップにおいて、後段においてさらに詳細に説明されるように、参照データ信号を増幅しながら、干渉参照信号を特に減衰するＵＥ処理構成を識別しようと試みることができる。さらなる例において、指示は、特定の目的で特定の参照信号を指定しない場合もあるが、たとえば、ＵＥへの将来のデータ送信が、識別された参照信号の特性の一部のサブセットを有するであろうことを指示することができる。

ステップ２１０において指示を受信した後、ＵＥは次いで、ステップ２２０において、複数の参照信号の各々が異なる特性を備える、複数の識別された参照信号を受信する。方法２００の一部の例において、ＵＥは次いで、ステップ２２２において、受信した参照信号の各々について測定報告をまとめることができ、ステップ２２６において、まとめられた測定報告をワイヤレスネットワークに送信することができる。測定報告は、さまざまな参照信号がＵＥによって受信された強度をワイヤレスネットワークに指示することができ、したがってワイヤレスネットワークが自身の処理構成を選択するのを支援することができる。ＵＥはまた、ステップ２２４において、まとめられた測定報告に基づいて、識別された受信された参照信号の候補セットをまとめることもできる。候補セットは、１つまたは複数の参照信号を含むことができる。候補セットに信号を含める基準は、たとえば、ステップ２２４ａにおいて示されているように、ＵＥによって受信された参照信号の信号強度であってもよい。もう１つの基準は、参照信号の１つまたは組み合わせにより達成され得る最大ビットレートに関してＵＥにより形成される仮定であってもよい。次いで、候補セットの参照信号の特性は将来のデータ送信のためにワイヤレスネットワークにより保持される可能性が高いので、ＵＥは、ＵＥへ将来のデータ送信が候補セットの参照信号の特性を有するであろうと仮定することができ、したがってＵＥは、ステップ２４０ａｉおよび２４０ｂｉに示され、後段において説明されるように、ＵＥ処理構成を識別するための自身の作業を、候補セットに含まれている参照信号のみに限定することができる。ＵＥは、ステップ２２６ａに示されるように、候補セット、および／または候補セットをまとめるために使用された基準を、ワイヤレスネットワークに送信する測定報告と共に含めることができ、ワイヤレスネットワークが将来の使用のために送信処理構成を選択する際にこの情報を考慮に入れられるようにする。

測定報告をまとめて送信することは、例示の方法２００における複数の受信された参照信号のコンテキストにおいて上記で説明されているが、測定報告がまた、単一の参照信号のみがＵＥによって受信される例において、方法１００の一部としてまとめられ送信されてもよいことが理解されよう。この測定報告は、複数の参照信号についての測定報告に含まれるであろう情報よりも、単一の参照信号に関するさらに詳細な情報を含むことができる。

再度図３を参照すると、ＵＥは次いで、受信された指示の性質に従って、ＵＥ処理構成、ＵＥの性質およびその受信ユニットの数、ならびにＵＥの現在の状況を識別するための、さまざまな代替のステップを行うことができる。２つの例示のステップが、説明することのみを目的として図３に示されている。第１の例示のステップ２４０ａにおいて、ＵＥは、複数の識別された参照信号の少なくとも大部分の参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することができる。上記で説明されているように、ＵＥは、ステップ２４０ａに示されるように、参照信号を候補セットの信号のみに限定することができ、複数の受信された参照信号の選択的な強化に最善の妥協策をもたらすＵＥ処理構成、またはＵＥが複数の受信ユニットを有する場合にはＵＥ処理構成の組み合わせを識別するよう試みることができる。

第１の参照信号をデータ参照信号と指定し、第２の参照信号を干渉参照信号と指定した例において（ステップ２１０ｂ）、ＵＥは、ステップ２４０ａｉｉに示されるように、データ信号がデー参照信号の特性で送信され、干渉信号が干渉参照信号の特性で送信される場合に、データ信号を選択的に強化して、干渉信号を選択的に減衰するＵＥ処理構成または処理構成の組み合わせを識別しようと試みることができる。このようにして、ＵＥは、将来のデータ送信の受信または送信においてＵＥに干渉を引き起こす可能性が高いとワイヤレスネットワークが識別した信号を特に減衰するＵＥ処理構成を識別することができる。

第２の例示のステップ２４０ｂにおいて、ＵＥは、複数の識別された参照信号のうちの少なくとも１つの参照信号の特性に適合される第１のＵＥ処理構成を識別することができ、複数の識別された参照信号のうちの別の参照信号の特性に適合される第２のＵＥ処理構成を識別することができる。前述のように、ＵＥは、ステップ２４０ｂｉに示されるように、候補セットの参照信号のみを考慮するよう限定することができる。指示が、１つの参照信号を、ＵＥ受信処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であると指定し、もう１つの参照信号を、ＵＥ送信構成を確立するためにＵＥによって使用可能であると指定した例において、第１の参照信号の特性に適合された識別されたＵＥ処理構成が、受信処理構成としてＵＥによって使用されてもよい。第２の参照信号の特性に適合された識別されたＵＥ処理構成は、ステップ１４０ｂｉｉに示されるように、送信処理構成としてＵＥによって使用されてもよい。さらなる例において、ステップ２４０ｂｉｉｉに示されるように、第１の識別されたＵＥ処理構成は、ＵＥの第１の受信ユニットのためのものであってもよく、第２の識別されたＵＥ処理構成は、ＵＥの第２の受信ユニットのためのものであってもよい。さらなる例において、複数の参照信号の少なくとも一部は、識別子が伴われてもよく、ＵＥは、各参照信号の識別されたＵＥ処理構成を適切な識別子と共に格納することができる。このようにして、ＵＥが後に、特定の識別子について通知される場合、ＵＥは、その後のデータ受信または送信のためにその識別子で格納されているＵＥ処理構成を使用することができる。

ステップ２４０ａまたは２４０ｂにおける１つまたは複数のＵＥ処理構成もしくは処理構成の組み合わせの識別に続いて、ＵＥは次いで、送信および／または受信のために識別されたＵＥ処理構成を使用するステップ２５０（図示せず）へと進むことができる。

本開示の一部の例において、ワイヤレスネットワークは、方法１００および／または２００の複数のインスタンスを開始することができ、プロセス識別子を各インスタンスに割り当てることができる。インスタンスは、たとえば、識別された参照信号を送信するために使用されるワイヤレスネットワーク処理構成によって、したがって参照信号特性によって、またはデータまたは干渉信号を表す特定の信号の使用に関してＵＥに提供される指示によって、異なる場合がある。ＵＥは、方法１００または２００の各インスタンスの結果としてＵＥ処理構成を確立することができ、確立された構成または構成の組み合わせを、ワイヤレスネットワークによって割り当てられたプロセス識別子と共に格納することができる。次いで、ワイヤレスネットワークは、将来の送信または受信に先立って、プロセス識別子をＵＥに信号伝達することができ、ＵＥが、プロセス識別子に対応する格納されたＵＥ処理構成または構成の組み合わせを取り出すことができるようにして、後の受信または送信のために取り出されたＵＥ処理構成または構成の組み合わせを使用できるようにする。

図４は、ＵＥにより受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成をＵＥにおいて確立することを容易にするワイヤレスネットワークにおいて実行される例示の方法３００を示す。図４を参照すると、方法３００は、ＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能な参照信号を選択する第１のステップ３１０を含む。参照信号は、ステップ３１０ａに示されるように、たとえばＣＳＩ−ＲＳもしくはＰＲＳであってもよいか、または別のタイプの参照信号であってもよい。ワイヤレスネットワークは、ステップ３１０ｂに示されるように、多数の入力パラメータに基づいて参照信号を構成することができる。入力パラメータは、たとえば、無線伝搬、ＵＥのモビリティ、使用可能なＵＥ処理構成の数および特性、推定されるＵＥ速度、たとえばカバレッジに関して、システムロードおよび／またはパフォーマンス要件を含むことができる。次いで、ワイヤレスネットワークは、ステップ３２０において、選択された参照信号をワイヤレスネットワークのＴＰを介してＵＥに送信するために１つまたは複数のワイヤレスネットワーク処理構成を選択する。選択されたワイヤレスネットワーク処理構成は、各参照信号に特性を付与し、参照信号を選択的に強化する効果を有することができる。ワイヤレスネットワークは、単一のワイヤレスネットワーク処理構成または複数のワイヤレスネットワーク処理構成を選択することができ、たとえばＵＥとの間のデータ信号の送信もしくは受信のため、またはＵＥに干渉を引き起こすおそれのあるデータ信号の送信もしくは受信のために使用されるワイヤレスネットワーク処理構成を選択することができる。あるいは、ワイヤレスネットワークは、ＵＥとの間の後のデータ送信に使用する候補となる複数のワイヤレスネットワーク処理構成を選択することができる。上記で説明されているように、ワイヤレスネットワーク処理構成は、関連する参照信号の送信ポイントの選択、ならびにアンテナ選択、合成、信号前処理および後処理の構成を含む選択された参照信号の準備および送信に関与する送信要素の構成オプションを含むことができる。したがって、ワイヤレスネットワーク処理構成は、ワイヤレスネットワークの性質および編成に応じて、一連のさまざまな物理および／または仮想要素の構成を伴うことができる。本開示の一部の例において、ワイヤレスネットワーク構成は、ビームフォーミング構成を備えることができる。

ワイヤレスネットワーク処理構成および参照信号を選択した後、ワイヤレスネットワークは次いで、選択された参照信号がＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示をＵＥに送信するステップ３３０に進む。上記で説明されているように、これは、たとえば、参照信号および指示の識別を含むメッセージを送信することを含むことができる。指示は、フラグであってもよいか、または、たとえば送信もしくは受信のための特定の参照信号を指定するかまたはデータもしくは干渉参照信号として、さらに詳細な情報を含むことができる。メッセージは、たとえば参照信号がＣＳＩ−ＲＳである場合、たとえば測定グラントまたは構成メッセージなどであってもよい。一部の態様において、ＵＥ処理構成（たとえば、ビームフォーミング）を決定するために参照信号がＵＥによって使用されるべきであると示す指示は、参照信号の特定のタイプとしての参照信号の識別に付加的なものである。たとえば、参照信号は、測定グラントまたは構成メッセージにおけるリソースのその割り当てにより参照信号のタイプとして識別されてもよい。特定のタイプの一部の参照信号（たとえば、ＣＳＩ−ＲＳ）は、ＵＥ構成をセットアップするためにＵＥによって使用可能であってもよいが、そのタイプの一部の参照信号は、たとえばＵＥが移動中の場合に新しいビームの迅速な検出を可能にするためには、使用可能または適切ではないことがある。指示は、参照信号がＵＥ構成（たとえば、ＵＥ受信ビームフォーミング）に使用可能である（使用されることを意図される）ことを示す追加情報をＵＥに提供する。この指示は、参照信号のタイプの識別に付加的なものである。

次いで、ワイヤレスネットワークは、ステップ３４０において、選択された参照信号を、選択されたワイヤレスネットワーク処理構成を使用してＵＥに送信する。指示および参照信号は、同一または異なる送信ポイントを使用して送信されてもよい。次いで、ワイヤレスネットワークは、ＵＥとの間のデータの送信および／または受信のために選択されたワイヤレスネットワーク処理構成の１つまたは複数を使用するステップ３５０に進むことができる。

方法３００はまた、送信された参照信号に関する測定報告をＵＥから受信するステップと、測定報告に基づいて将来の使用のためにワイヤレスネットワーク構成を選択するステップとを含むことができる。ワイヤレスネットワークはまた、候補セット、および／または候補セットをまとめるためにＵＥによって使用される基準をＵＥから受信することができ、将来の使用のためにワイヤレスネットワーク処理構成を選択する際にこれを考慮に入れることができる。

前述のように、方法１００および２００は、ＵＥによって実施されてもよく、ＵＥはさまざまな３ＧＰＰ標準文書において規定されているようなユーザ機器であってもよいか、または任意の他のタイプのワイヤレス端末、ワイヤレスデバイス、モバイルデバイス、マシンデバイス、移動局、電話、タブレットコンピュータなどであってもよい。方法３００は、ワイヤレスネットワークエンティティによって実施されてもよく、これは協働して動作するワイヤレスネットワーク内の１つまたは複数の物理および／または仮想要素を備えることができる。そのような要素の例は、ＮｏｄｅＢ、無線ネットワークコントローラ、ｅＮｏｄｅＢ、アクティブアンテナ、デジタルユニット、ベースバンドユニット、リモートラジオヘッド、仮想化ネットワーク機能（ＶＮＦ）、無線アクセスネットワーク要素の制御向けのＶＮＦなどを含むことができる。

図５は、たとえばコンピュータプログラムからの適切な命令を受信すると、方法１００、２００を実施することができる例示のＵＥ４００を示す。図５を参照すると、ＵＥ４００は、プロセッサ４０１およびメモリ４０２を備える。メモリ４０２は、ＵＥ４００が方法１００および／または２００のステップの一部または全部を実施するように動作可能であるように、プロセッサ４０１によって実行可能な命令を含む。

一部の例において、ユーザ機器（ＵＥ）は、ＵＥにより受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成を確立するように構成される。ＵＥは、プロセッサとメモリとを備え、メモリは、プロセッサによって実行可能な命令を含み、それによりＵＥは任意の例示の方法を実施するように動作可能である。たとえば、ＵＥは、識別された参照信号がＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示を、ワイヤレスネットワークの送信ポイントから受信し、識別された参照信号をワイヤレスネットワークの送信ポイントから受信するように動作可能である。

図６は、ワイヤレスネットワークエンティティ５００の例を示し、これはたとえばコンピュータプログラムからの適切な命令を受信すると、方法３００を実施することができる。図６を参照すると、ワイヤレスネットワークエンティティ５００は、プロセッサ５０１およびメモリ５０２を備える。メモリ５０２は、ワイヤレスネットワークエンティティ５００が方法３００の例を実施するように動作可能であるように、プロセッサ５０１によって実行可能な命令を含む。

一部の例において、ワイヤレスネットワークエンティティは、ユーザ機器（ＵＥ）により受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成をＵＥにおいて確立することを容易にするように構成される。ワイヤレスネットワークエンティティは、プロセッサとメモリとを備え、メモリは、プロセッサによって実行可能な命令を含み、それによりワイヤレスネットワークエンティティは任意の例示の方法を実施するように動作可能である。たとえば、ネットワークエンティティは、ＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能である参照信号を選択し、選択された参照信号をワイヤレスネットワークの送信ポイントを介してＵＥに送信するためにワイヤレスネットワーク処理構成を選択するように動作可能であり、ワイヤレスネットワーク処理構成は、参照信号に特性を付与する。エンティティは、選択された参照信号がＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示をＵＥに送信し、選択されたワイヤレスネットワーク処理構成を使用して選択された参照信号をＵＥに送信するようにさらに動作可能である。

図７は、たとえばコンピュータプログラムからの適切な命令を受信すると、方法１００、２００を実施することができるＵＥ６００の代替の例を示す。図７に示されているユニットが、ハードウェアおよび／またはソフトウェアの任意の適切な組み合わせで実現されてもよいことが理解されよう。たとえば、ユニットは、１つまたは複数のプロセッサと、１つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令を含む１つまたは複数のメモリとを備えることができる。ユニットは、任意の程度まで統合されてもよい。

図７を参照すると、ＵＥ６００は、ワイヤレスネットワークのＴＰから、識別された参照信号がＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示を受信し、識別された参照信号をワイヤレスネットワークのＴＰから受信するように構成された受信ユニット６１０を備える。ＵＥ６００はまた、識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別するように構成された識別ユニット６２０と、無線信号を送信することまたは受信することのうちの少なくとも１つを実行するために識別されたＵＥ処理構成を使用するように構成された処理ユニット６３０とを備えることができる。識別ユニット６２０は、識別された参照信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を識別することによって、識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別するように構成されてもよい。ＵＥの一部の例において、受信ユニット６１０は、少なくとも１つのアンテナと、アンテナによって受信された信号を処理するように構成された少なくとも１つの信号処理ユニットとを備えることができ、ＵＥ処理構成は、アンテナまたは信号処理ユニットのうちの少なくとも１つの構成を備えることができる。一部の例において、ＵＥは、たとえば位相アンテナアレイを形成するように配列されてもよい複数のアンテナを備えることができ、ＵＥ処理構成は、少なくとも１つの受信信号が建設的干渉を経験するように、位相アンテナ配列の要素を合成するための信号処理ユニットの構成を備えることができる。

図８は、ワイヤレスネットワークエンティティ７００の代替の例を示し、これはたとえばコンピュータプログラムからの適切な命令を受信すると、方法３００を実施することができる。図８に示されているユニットが、ハードウェアおよび／またはソフトウェアの任意の適切な組み合わせで実現されてもよいことが理解されよう。たとえば、ユニットは、１つまたは複数のプロセッサと、１つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令を含む１つまたは複数のメモリとを備えることができる。ユニットは、任意の程度まで統合されてもよい。

図８を参照すると、ワイヤレスネットワークエンティティは、ＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能である参照信号を選択するように構成された参照信号ユニット７１０を備える。ワイヤレスネットワークエンティティ７００はまた、ワイヤレスネットワークのＴＰを介して選択された参照信号をＵＥに送信するためにワイヤレスネットワーク処理構成を選択するように構成された処理構成ユニット７２０を備え、ワイヤレスネットワーク処理構成は、参照信号に特性を付与する。ワイヤレスネットワークエンティティはまた、選択された参照信号がＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示をＵＥに送信し、選択されたワイヤレスネットワーク処理構成を使用して選択された参照信号をＵＥに送信するように構成された送信ユニット７３０を備える。ワイヤレスネットワークエンティティの一部の例において、送信ユニット７３０は、１つまたは複数のＴＰ内に少なくとも部分的に位置してもよく、少なくとも１つのアンテナと、アンテナへの搬送のために信号を処理するように構成された少なくとも１つの信号処理ユニットとを備えることができ、ワイヤレスネットワーク処理構成は、ワイヤレスネットワークＴＰの選択、アンテナの選択、およびアンテナまたは信号処理ユニットのうちの少なくとも１つの構成を備えることができる。一部の例において、選択されたＴＰは、たとえば位相アンテナアレイを形成するように配列されてもよい複数のアンテナを備えることができ、ワイヤレスネットワーク送信処理構成は、送信信号が少なくとも１つの方向で建設的干渉を経験するように、位相アンテナアレイへの搬送のために信号を処理する信号処理ユニットの構成を備えることができる。

したがって、本開示の態様は、ＵＥにより送信または受信される無線信号の選択的な強化のためのＵＥ処理構成をＵＥにおいて確立することを容易にする方法および装置を提供する。ＵＥは、識別された参照信号がＵＥ処理構成を確立するためにＵＥによって使用可能であることを示す指示をワイヤレスネットワークから受信する。したがって、ＵＥは、複数のＵＥ処理構成を確立するために複数のＰＲＳ参照信号を使用して時間またはリソースを浪費する必要はないが、識別された参照信号を使用することに集中することができる。加えて、ワイヤレスネットワークは、特定のＵＥに対して識別された参照信号を最適化することができる。たとえば、ＵＥが素早く移動している場合、ワイヤレスネットワークは、１つまたは複数の参照信号を比較的頻繁に指示および送信することができる。対照的に、ＵＥが静止している場合、ワイヤレスネットワークは、１つの極めて頻度の低い指示および参照信号のみを送信することによってリソースを節約することができる。特定のＵＥに対するこの参照信号の最適化は、ＵＥおよびワイヤレスネットワーク内の多大なリソース節約をもたらす。

本開示の方法は、ハードウェア、または１つまたは複数のプロセッサ上で実行するソフトウェアモジュールにおいて実施されてもよい。方法はまた、コンピュータプログラムの命令に従って実施されてもよく、本開示はまた、本明細書において説明される方法のいずれかを実施するためのプログラムを格納したコンピュータ可読媒体を提供する。本開示を具現するコンピュータプログラムは、コンピュータ可読媒体上に格納されてもよいか、または、たとえばインターネットＷｅｂサイトから提供されるダウンロード可能データ信号のような信号の形態であってもよいか、または任意の他の形態であってもよい。

前述の例は本開示を説明するものであって、限定的ではなく、当業者であれば、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく多くの代替的な実施形態を設計できるであろうことに留意されたい。「備える／含む」という語は、特許請求の範囲に記載されている以外の要素またはステップの存在を必ずしも除外するものではなく、「ａ」または「ａｎ」は、複数形を除外するものではなく、単一のプロセッサまたはその他のユニットは、特許請求の範囲に列挙される複数のユニットの機能を果たすことができる。特許請求の範囲におけるいかなる参照符号も、それらの範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

Claims (31)

1. ユーザ機器（ＵＥ）により受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成の確立を容易にする、前記ＵＥにおいて実行される方法であって、
   識別された参照信号がＵＥ処理構成を確立するために前記ＵＥによって使用可能であることを示す指示を、ワイヤレスネットワークの送信ポイントから受信することと、
   前記識別された参照信号を前記ワイヤレスネットワークの送信ポイントから受信することとを含む、方法。
2. 前記識別された参照信号は、
   前記指示が受信された前記送信ポイント、または
   前記ワイヤレスネットワーク内の別の送信ポイント
   のうちの少なくとも１つから受信される、請求項１に記載の方法。
3. 前記識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することと、
   無線信号を送信することまたは受信することのうちの少なくとも１つを実行するために前記識別されたＵＥ処理構成を使用することとをさらに含み、
   前記識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することは、前記識別された参照信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を識別することを含む、請求項１または２に記載の方法。
4. 前記識別された参照信号の前記特性は、前記ＵＥ処理構成の効果を決定する、請求項３に記載の方法。
5. 前記識別された参照信号の前記特性は、前記送信ポイントを介して前記参照信号を送信する際に前記ワイヤレスネットワークによって使用される処理構成により決定される、請求項３または４に記載の方法。
6. 前記ＵＥ処理構成は、前記ＵＥの送信ユニットまたは受信ユニットのうちの少なくとも１つにおける要素の構成を備える、請求項１から５のいずれか一項に記載の方法。
7. 前記ＵＥ処理構成は、無線周波数、中間周波数もしくはベースバンド処理構成、またはアナログもしくはデジタル処理構成のうちの少なくとも１つを備える、請求項１から６のいずれか一項に記載の方法。
8. 前記ＵＥ処理構成は、ビームフォーミング構成を備える、請求項１から７のいずれか一項に記載の方法。
9. 前記識別された参照信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を識別することは、前記識別された参照信号の受信のためにＵＥ処理構成を反復的に検査することを含む、請求項３から８のいずれか一項に記載の方法。
10. 前記識別された参照信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を識別することは、前記識別された参照信号の受信のためにコンテキスト情報を取り出すことと、前記取り出されたコンテキスト情報を選択アルゴリズムに入力することと、提案されるＵＥ処理構成を前記選択アルゴリズムから受信することと、前記識別された参照信号の受信のために前記提案されるＵＥ処理構成を検査することとを含む、請求項３から９のいずれか一項に記載の方法。
11. 前記識別された参照信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を識別することは、前記ＵＥが前記識別された参照信号を受信するために以前使用したＵＥ処理構成を選択することと、前記識別された参照信号の前記選択的な強化を増大させるように前記選択されたＵＥ処理構成を最適化することとを含む、請求項３から１０のいずれか一項に記載の方法。
12. 前記識別された参照信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を識別することは、ＵＥ処理構成と共に受信された前記識別された参照信号について、
    信号強度、
    ノイズ、
    干渉強度、
    データ送信のために達成され得る推定ビットレート、または
    信号品質
    のうちの少なくとも１つを評価することを含む、請求項３から１１のいずれか一項に記載の方法。
13. 識別された参照信号がＵＥ処理構成を確立するために前記ＵＥによって使用可能であることを示す指示を受信することは、前記参照信号の識別を含むメッセージ、および前記識別された参照信号がＵＥ処理構成を確立するために使用可能であることを示す前記指示を受信することを含む、請求項１から１２のいずれか一項に記載の方法。
14. 前記メッセージは、測定グラントメッセージ、または構成メッセージを備え、任意選択で、前記指示はフラグを備える、請求項１３に記載の方法。
15. 複数の識別された参照信号がＵＥ処理構成を確立するために前記ＵＥによって使用可能であることを示す指示を受信することと、
    前記複数の識別された参照信号を送信ポイントから受信することとをさらに含み、
    前記複数の識別された参照信号の各々は、異なる特性を含む、請求項１から１４のいずれか一項に記載の方法。
16. 前記識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することは、
    前記複数の識別された参照信号の少なくとも大部分の参照信号の前記特性に適合されるＵＥ処理構成を識別すること、または
    前記複数の識別された参照信号のうちの少なくとも１つの参照信号の特性に適合される第１のＵＥ処理構成を識別することと、前記複数の識別された参照信号のうちの別の参照信号の特性に適合される第２のＵＥ処理構成を識別すること
    のうちの少なくとも１つを含む、請求項３に従属する場合の請求項１５に記載の方法。
17. 前記指示は、少なくとも１つの参照信号が受信ＵＥ処理構成の確立に使用可能であるとする指定、および少なくとも１つの参照信号が送信ＵＥ処理構成の確立に使用可能であるとする指定を含み、前記識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することは、
    受信ＵＥ処理構成を確立するために使用可能な前記参照信号の特性に適合される受信ＵＥ処理構成を識別することと、
    送信ＵＥ処理構成を確立するために使用可能な前記参照信号の特性に適合される送信ＵＥ処理構成を識別することとを含む、請求項３に従属する場合の請求項１５に記載の方法。
18. 前記指示は、少なくとも１つの参照信号をデータ参照信号とする指定、および少なくとも１つの参照信号を干渉参照信号とする指定を含み、前記識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することは、
    データ信号が前記データ参照信号の特性で送信され、干渉信号が前記干渉参照信号の特性で送信される場合に、前記データ信号を選択的に強化し、前記干渉信号を選択的に減衰するＵＥ処理構成を識別することを含む、請求項３に従属する場合の請求項１５に記載の方法。
19. 前記ＵＥは、少なくとも２つの受信ユニットを備え、前記識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することは、前記第１の受信ユニットの第１のＵＥ処理構成、および前記第２の受信ユニットの第２のＵＥ処理構成を識別することであって、それらのＵＥ処理構成は組み合わせて、前記識別された参照信号または複数の識別された参照信号を選択的に強化する、識別することを含む、請求項３から１８のいずれか一項に記載の方法。
20. 前記受信された識別された参照信号の各々、または前記受信された識別された参照信号の組み合わせについて測定報告をまとめることと、
    前記測定報告を前記ワイヤレスネットワークの送信ポイントに送信することとをさらに含む、請求項１５に記載の方法。
21. 前記測定報告に基づいて参照信号の候補セットをまとめることをさらに含み、
    前記識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することは、前記候補セットの前記参照信号のうちの少なくとも１つの特性に適合されるＵＥ処理構成を識別することを含む、請求項３に従属する場合の請求項２０に記載の方法。
22. 前記参照信号は、永続参照信号（ＰＲＳ）、またはチャネル状態情報参照信号（ＣＳＩ−ＲＳ）のうちの少なくとも１つを備える、請求項１から２１のいずれか一項に記載の方法。
23. ユーザ機器（ＵＥ）により受信または送信される無線信号の選択的な強化のために前記ＵＥにおいてＵＥ処理構成を確立することを容易にする、ワイヤレスネットワークにおいて実行される方法であって、
    前記ＵＥ処理構成を確立するために前記ＵＥによって使用可能である参照信号を選択することと、
    前記選択された参照信号を前記ワイヤレスネットワークの送信ポイントを介して前記ＵＥに送信するためにワイヤレスネットワーク処理構成を選択することであって、前記ワイヤレスネットワーク処理構成は、前記参照信号に特性を付与する、選択することと、
    前記選択された参照信号が前記ＵＥ処理構成を確立するために前記ＵＥによって使用可能であることを示す指示を前記ＵＥに送信することと、
    前記選択された参照信号を、前記選択されたワイヤレスネットワーク処理構成を使用して前記ＵＥに送信することとを含む方法。
24. ユーザ機器（ＵＥ）により受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成を確立するように構成されたＵＥであって、
    識別された参照信号がＵＥ処理構成を確立するために前記ＵＥによって使用可能であることを示す指示をワイヤレスネットワークの送信ポイントから受信し、前記識別された参照信号を前記ワイヤレスネットワークの送信ポイントから受信するように構成された受信ユニットを備えるＵＥ。
25. 前記識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別するように構成された識別ユニットと、
    無線信号を送信することまたは受信することのうちの少なくとも１つを実行するために前記識別されたＵＥ処理構成を使用するように構成された処理ユニットとをさらに備え、
    前記識別ユニットは、前記識別された参照信号を選択的に強化するＵＥ処理構成を識別することによって、前記識別された参照信号の特性に適合されるＵＥ処理構成を識別するように構成される、請求項２４に記載のＵＥ。
26. 前記受信ユニットは、少なくとも１つのアンテナと、前記アンテナによって受信された信号を処理するように構成された少なくとも１つの信号処理ユニットとを備え、前記ＵＥ処理構成は、前記アンテナまたは前記信号処理ユニットのうちの少なくとも１つの構成を備える、請求項２４または２５に記載のＵＥ。
27. ユーザ機器（ＵＥ）により受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成を前記ＵＥにおいて確立することを容易にするように構成されたワイヤレスネットワークエンティティであって、
    前記ＵＥ処理構成を確立するために前記ＵＥによって使用可能である参照信号を選択するように構成された参照信号ユニットと、
    前記ワイヤレスネットワークの送信ポイントを介して前記選択された参照信号を前記ＵＥに送信するためにワイヤレスネットワーク処理構成を選択するように構成された処理構成ユニットであって、前記ワイヤレスネットワーク処理構成は、前記参照信号に特性を付与する、処理構成ユニットと、
    前記選択された参照信号が前記ＵＥ処理構成を確立するために前記ＵＥによって使用可能であることを示す指示を前記ＵＥに送信し、前記選択されたワイヤレスネットワーク処理構成を使用して前記選択された参照信号を前記ＵＥに送信するように構成された送信ユニットとを備えるワイヤレスネットワークエンティティ。
28. ユーザ機器（ＵＥ）により受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成を確立するように構成されたＵＥであって、プロセッサとメモリとを備え、前記メモリは、前記プロセッサによって実行可能な命令を含み、それにより前記ＵＥは、
    識別された参照信号がＵＥ処理構成を確立するために前記ＵＥによって使用可能であることを示す指示を、ワイヤレスネットワークの送信ポイントから受信することと、
    前記識別された参照信号を前記ワイヤレスネットワークの送信ポイントから受信することとを行うように動作可能であるＵＥ。
29. ユーザ機器（ＵＥ）により受信または送信される無線信号の選択的な強化のためにＵＥ処理構成を前記ＵＥにおいて確立することを容易にするように構成されたワイヤレスネットワークエンティティであって、プロセッサとメモリとを備え、前記メモリは、前記プロセッサによって実行可能な命令を含み、それにより前記ワイヤレスネットワークエンティティは、
    前記ＵＥ処理構成を確立するために前記ＵＥによって使用可能である参照信号を選択することと、
    前記選択された参照信号を前記ワイヤレスネットワークの送信ポイントを介して前記ＵＥに送信するためにワイヤレスネットワーク処理構成を選択することであって、前記ワイヤレスネットワーク処理構成は前記参照信号に特性を付与する、選択することと、
    前記選択された参照信号が前記ＵＥ処理構成を確立するために前記ＵＥによって使用可能であることを示す指示を前記ＵＥに送信することと、
    前記選択された参照信号を、前記選択されたワイヤレスネットワーク処理構成を使用して前記ＵＥに送信することとを行うように動作可能であるワイヤレスネットワークエンティティ。
30. 少なくとも１つのプロセッサ上で実行されるとき、前記少なくとも１つのプロセッサに、請求項１から２２のいずれか一項に記載の方法を実施させる命令を備えるコンピュータプログラム。
31. 電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体を備える、請求項３０に記載のコンピュータプログラムを含むキャリア。

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