本発明は、CAT6A現場成端用RJ45プラグアセンブリである。CAT6A現場成端用RJ45プラグアセンブリは、米国特許第7,476,120号明細書、米国特許第7,452,245号明細書及び米国特許第8,968,024号明細書に記載されたものと同様のワイヤキャップを有するジャックに成端するのと同様にケーブルに成端し、閉鎖空間に嵌合できるように操作できるように構成される。
図1は、RJ45ジャック1014が装着されたパッチパネル1012有する通信システム1010(無線アクセスポイント、セキュリティカメラ、または、AVエクステンダであってよいが、それらに限らない)、現場成端用RJ45プラグアセンブリ1020、及び、通信ケーブル1034を示す。図2は、顧客が受け取る、通信ケーブル1034に成端される前の現場成端用プラグアセンブリ1020の正面等角図である。図3は、現場成端用RJ45プラグアセンブリ1020の分解図で、プラグアセンブリ1022、CAT6Aアセンブリケーブル1024、及び、(上記で引用した特許に記載されたジャックの成端処理に成端処理が類似した)成端ゾーン1026を含む。
プラグアセンブリ1022は、プラグハウジングアセンブリ1050、ケーブル密封アダプタ(cable containment adapter)1052、ディバイダ1054、及び、プラグブーツ1056を含む。
成端ゾーン1026は、後部スレッド1040、電気ボードアセンブリ1042、保護キャップ1044、及び、ワイヤキャップ1032を含む。図4は、電気ボードアセンブリ1042の等角図で、圧接接点(IDC)1046、IDCサポート1047、及び、プリント回路基板(PCB)1048を含む。
CAT6A現場成端用RJ45プラグアセンブリ1020は、ANSI/TIA−568−C.2に規定されたプラグ要件を満たさなければならない。例えば、全てのペアの組み合わせに関する近端クロストーク(NEXT)の大きさの要件がある。同様に、遠端クロストーク(FEXT)、リターンロス(RL)、及び、位相の要件がある。プラグアセンブリ1022は、RJ45プラグの性能要件に合うようにチューニングされる。よって、成端ゾーン1026で生じる追加のノイズや性能劣化の相互作用(例えば、インピーダンス不整合)がほとんどないようにしなければならない。成端ゾーン1026のノイズが大きすぎる場合、この領域は、チャネル内で別のコネクタのように見える場合があり、これは、多くの用途において、現場成端用CAT6A RJ45プラグとして使用される能力を制限する。
図5は、PCB1048の正面図である。図5を参照すると、下付きの数字は、ANSI/TIA−568−C.2によって規定されたRJ45のピンの位置を表す。IDC1046は、めっきスルーホール1049内にアセンブルされる。CAT6Aアセンブリケーブル1024の導体25は、めっきスルーホール1051内に半田付けされる。IDCの物理的配置のために、成端ゾーン1026には、補償が必要なペアツーペア結合が存在する。例えば、IDC10464は、後部スレッド1040でIDC10461に隣り合う。これによって、4‐5ペアと1‐2ペアの間の結合が不釣り合いになり、この結果生じるクロストークは、電気的性能に悪影響を及ぼす。IDC10464とIDC10461の間のクロストークの影響を軽減し、成端ゾーン1026を通した性能を向上させるために、補償コンデンサ105324及び105315をPCB1048上で使用する。コンデンサ105324は、トレース2と4の間に容量結合を追加する。同様に、コンデンサ105315は、トレース1と5の間に容量結合を追加する。コンデンサ105324及び105315は、IDC10461とIDC10464の間に生成されるクロストークと約180度位相がずれたクロストークの適切な累積量(cumulative magnitude)を追加することによって補償を行う。この結果、成端ゾーン1026の領域の差動伝送線がより明瞭になり、現場成端用RJ45プラグアセンブリ1020を通した性能を劣化させるような大きいレベルのクロストークの一因とはならない。同じ理由で、コンデンサ105324及び105315が存在し、コンデンサ105337及び105368を使用してIDC10463とIDC10468の間に生成されるクロストークを補償する。コンデンサ1053は、個別の部品として示されているが、代わりに、PCB1048の銅層に組み込まれてもよく、櫛型コンデンサであってもよく、または、何らかの他の手段で作成されてもよい。
現場成端用RJ45プラグアセンブリ1020の成端は、図6に示すように、ワイヤキャップ1032をツイストペア通信ケーブル1034にアセンブルすることによって開始される。通信ケーブル1034の各導体1057は、ワイヤキャップ1032の各保持スロット1055にマッピングされる。次に、ワイヤキャップ1032と通信ケーブル1034が、図7に示すように、後部スレッド1040にアセンブルされる。この成端方法は、上記特許で参照した方法に類似している。図8は、現場成端用RJ45プラグアセンブリ1020のツイストペア通信ケーブル1034への成端の完成を示す。
あるいは、現場成端用RJ45プラグアセンブリ1020は、22〜26AWGの範囲の導体を有するケーブルに成端するように定められている。この範囲は、ワイヤキャップ1032とIDC1046によって決まる。図9は、より小さい直径のケーブル、すなわち、28及び30AWGへの成端を可能にする代替実施形態の28‐30AWG現場成端用RJ45プラグアセンブリ1120を示す。代替実施形態の発明においては、28‐30AWG IDC1146及び28−30AWGワイヤキャップ1132が、IDC1046及びワイヤキャップ1032に取って代わる。
現場成端用RJ45プラグアセンブリ1020は、カテゴリ5E(CAT5E)及びカテゴリ6(CAT6)にも使用できる。さらに、現場成端用RJ45プラグアセンブリ1020は、遮蔽プラグアセンブリ、遮蔽ケーブル、及び、遮蔽ワイヤキャップを含む遮蔽成端ゾーンを使用して、遮蔽用途に合わせて修正できる。さらに、後部スレッドの形は、3/4”コンジットパイプ内により容易に嵌合できるように、正方形から円形まで様々であってよい。
図10は、RJ45ジャック2014を装着したパッチパネル2012を有する通信システム2010(無線アクセスポイント、セキュリティカメラ、または、AVエクステンダであってよいが、これらに限らない)、現場成端用UTP RJ45プラグアセンブリ2020、及び、ツイストペアケーブル2030を示す。
図11は、ツイストペアケーブル2030に成端させる前の現場成端用プラグアセンブリ2020の前方上面等角図を示す。現場成端用プラグアセンブリ2020は、成端ゾーン2024(米国特許第8,287,317号明細書と類似しており、その全体を参照により本明細書に組み込む)と前方プラグアセンブリ2022とを含む。
図12は、現場成端用プラグアセンブリ2020の底面等角図を示す。成端ゾーン2024は、ワイヤキャップ2055とストレインリリーフクリップ2056(図13に示す)を含み得る。前方プラグアセンブリ2022は、後方プラグハウジング2054、上部前方プラグハウジング2050、下部前方プラグハウジング2052、及び、電気カートリッジアセンブリ2026(図13に示す)を含む。ワイヤキャップ2055上のワイヤキャップロッキングレバー2036と後方プラグハウジング2054上のワイヤキャップロッキングウィンドウ2038によって、前方プラグアセンブリ2022とケーブル成端ゾーン24を一緒にロックできる。
図13は、現場成端用RJ45 UTPプラグアセンブリ2020の分解図で、前方プラグアセンブリ2022及び成端ゾーン2024を含む。前述のように、前方プラグアセンブリ2022は、電気カートリッジアセンブリ2026を含む。電気カートリッジアセンブリ2026は、最初に、上部前方プラグハウジング2050に係合し、その後、上部前方プラグハウジング2050を(それぞれ、上部前方プラグハウジング2050と下部前方プラグハウジング2052にある)溝2042及び2043を介して下部部前方プラグハウジング2052に摺動させることによって、上部前方プラグハウジング2050と下部前方プラグハウジング2052によって囲まれる。前方プラグアセンブリ2022は、後方プラグハウジング2054のロッキング機構2044と、上部前方プラグハウジング2050のロッキングラッチ2045と、下部前方プラグハウジング2052のロッキングラッチ2046によって、後方プラグハウジング2054をロックすることによって完成する。
図14は、電気カートリッジアセンブリ2026の等角図である。電気カートリッジアセンブリ2026は、プリント回路基板(PCB)60、圧接接点(IDC)2062、プラグ接点2064、上部接点サポート2066、及び、下部接点サポート2068を含む。プラグ接点は全て、同じプロファイルを有するが、各接点は、その隣の接点に対して180度回転されている。図12、図14を参照すると、下部接点サポート2068のプラグラッチ2032は、切り欠き2038を有し、切り欠き2038は、下部前方プラグハウジング2052の溝2034に配置されたリブ(図示せず)に係合する。
図15aは、プラグアセンブリ2022の背面図で、上部接点サポート2066と下部接点サポート2068内に嵌合されたIDC2062の千鳥状の配置を示す。図15bは、IDC2062用のスタンピング金型からの平面パターンであり、IDC2062に全てのリード長が一致していることを示している。図15cは、PCB60上に取り付けられたIDCの側面図を示し、IDCが、垂直及び水平の両方に千鳥状に配置されており、水平長(Xn)と垂直長(Yn)からなる総リード長(L)が一致していることをさらに強調表示している。これは、以下の等式によりさらに強調される。
L=X1+Y1=X2+Y2=X3+Y3=X4+Y4
このように接点を千鳥状に配置することによって、プラグからプラグへの不均衡を少なくすることを支援できる(IDCを隣のプラグの2つのIDCに結合することを示す図15d参照)。
現場成端用RJ45プラグアセンブリ2020の成端は、図16に示すように、ワイヤキャップ2055とストレインリリーフクリップ2056を含むケーブル成端ゾーン2024を、ツイストペアケーブル2030にアセンブルすることによって開始する。ツイストペアケーブル2030の各導体2058は、ワイヤキャップ2055の各保持スロット2059にマッピングされる。次に、ケーブル成端ゾーン2024とツイストペアケーブル2030は、図17に示すように、後方プラグハウジング2054にアセンブルされる。図18は、現場成端用RJ45プラグアセンブリ2020のツイストペアケーブル2030への成端の完成を示す。
現場成端用RJ45プラグアセンブリ2020は、22から26AWGの範囲の導体を有するケーブルに成端するように設計される。この範囲は、ワイヤキャップ2055とIDC2062によって決まる。ワイヤキャップ2055とIDC2062の修正によって、より小さい直径の導体、すなわち、28及び30AWGへの成端が可能になる。
現場成端用RJ45プラグアセンブリ2020は、カテゴリ5E(CAT5E)及びカテゴリ6(CAT6)の定格ケーブルにも使用できる。さらに、現場成端用RJ45プラグアセンブリ2020は、遮蔽プラグアセンブリ、遮蔽ケーブル、及び、遮蔽ワイヤキャップを含む遮蔽成端ゾーンを使用することによって、遮蔽用途に合わせて修正できる。さらに、後方プラグハウジングの形状は、3/4”コンジットパイプ内により容易に嵌合できるように、正方形から円形まで様々であってよい。
図19は、RJ45ジャック3014が装着されたパッチパネル3012を有する通信システム3010(無線アクセスポイント、セキュリティカメラ、または、AVエクステンダであってよいが、それらに限らない)、現場成端用UTP RJ45プラグアセンブリ3020、及び、ツイストペアケーブル3030を示す。
図20は、顧客が受け取る、ツイストペアケーブル3030に成端させる前の現場成端用UTP RJ45プラグアセンブリ3020の前方上面等角図を示す。図21は、現場成端用UTP RJ45プラグアセンブリ3020の底面等角図で、プラグアセンブリ3022とケーブル成端ゾーン3024(米国特許番号第8,287,317号明細書(Straka等)に記載されたジャックの成端ゾーンと類似している)を示す。図21は、下部接点サポート3068のプラグラッチ3032が、前方プラグハウジング3052の溝3034でどのように曲がって外れるかも示す。さらに、図21は、プラグアセンブリ3022とケーブル成端ゾーン3024を一緒にロックすることを可能にする後方プラグハウジング3054のワイヤキャップロッキングレバー3038とワイヤキャップ3055のワイヤキャップロッキングポケット3036とを示す。
図22は、現場成端用RJ45 UTPプラグアセンブリ3020の分解図で、プラグアセンブリ3022とケーブル成端ゾーン3024を含む。プラグアセンブリ3022は、電気カートリッジアセンブリ3026を含み、電気カートリッジアセンブリ3026は、上部接点サポート3066の溝3042と前方プラグハウジング3052の溝3043によって、前方プラグハウジング3052内に摺動する。プラグアセンブリ3022は、後方プラグハウジング3054のロッキング機構3044、前方プラグハウジング3052のロッキングラッチ3045によって、後方プラグハウジング3054をロックし、ANEXTフォイル3050を巻くことにより完成する。ケーブル成端ゾーン3024は、ワイヤキャップ3055、ストレインリリーフクリップ3056、及び、ワイヤマップラベル3053を含む。図23は、電気カートリッジアセンブリ3026の等角図で、プリント回路基板(PCB)3060、圧接接点(IDC)3062、プラグ接点3064、上部接点サポート3066、及び、下部接点サポート3068を含む。図24は、プラグアセンブリ3022の背面図で、上部接点サポート3066と下部接点サポート3068内に嵌合されたIDC3062の千鳥状の配置を示す。
現場成端用UTP RJ45プラグアセンブリ3020の成端は、図25に示すように、ワイヤキャップ3055及びストレインリリーフクリップ3056を含むケーブル成端ゾーン3024をツイストペアケーブル3030にアセンブルすることによって開始する。ツイストペアケーブル3030の各導体3058は、ワイヤキャップ3055の各保持スロット3059にマッピングされる。次に、ケーブル成端ゾーン3024及びツイストペアケーブル3030は、図26に示すように、後方プラグハウジング3054にアセンブルされる。この成端方法は、Panduit社のTG型ジャックに一致する。図27は、現場成端用RJ45プラグアセンブリ3020のツイストペアケーブル3030への成端の完成を示す。
現場成端用UTP RJ45プラグアセンブリ3020は、22から26AWGの範囲の導体を有するケーブルに成端するように設計される。この範囲は、ケーブル成端ゾーン24とIDC62によって決まる。ワイヤキャップ3055とIDC3062を修正することによって、より小さい直径のケーブルと導体、すなわち、28〜30AWGへの成端が可能になる。
現場成端用RJ45プラグアセンブリ3020は、カテゴリ5E(CAT5E)とカテゴリ6(CAT6)の定格ケーブルにも使用できる。さらに、現場成端用RJ45プラグアセンブリ20は、遮蔽プラグアセンブリ、遮蔽ケーブル、及び、遮蔽ワイヤキャップを含む遮蔽成端ゾーンを使用することによって、遮蔽用途に合わせて修正できる。さらに、後方プラグハウジングの形状は、3/4”コンジットパイプ内により容易に嵌合できるように、正方形から円形まで様々であってよい。
現場成端用RJ45プラグアセンブリ20は、アセンブリ24を修正することによって、垂直方向上下及び水平方向左右に45度、また、垂直方向上下及び水平方向左右に90度、ツイストペアケーブル3030の成端に合わせて向きを修正できる。
図28は、プラグラッチ3132の向きに対して、ケーブル成端ゾーン3124のストレインリリーフクリップ3156と後方プラグハウジング3154の一部であるワイヤキャップロッキングレバー3138が180度反転した向きである、現場成端用UTP RJ45プラグアセンブリ3120を示す。
場合によっては、現場成端用プラグ3020のケーブル成端ゾーン3024のこの配置と設計は、あるペアの組み合わせ間に、プラグ全体のクロストーク特性にマイナスの影響を与え得る望ましくない結合を作る。ワイヤキャップ3055とIDC3062の結合は、接点ブレード3064の結合と、接点ブレード3064間の対応する物理的距離と組み合わさって、最適な性能範囲を外れたクロストークの大きさと位相の特性を生じる。このずれを軽減するために、IDC3062のごく近くのPCB3060に容量結合を導入して、この成端ゾーン3024内で自然に生じる望ましくない結合をオフセットする。結果として、クロストークの大きさと位相の特性は、プラグのブレード3064の領域での結合によっておおまかに決定でき、各ペアの組み合わせに適切な性能範囲内に収まり得る。
図29は、明瞭にするために信号を搬送していない部品を全て取り除いた現場成端用プラグ3020の側面プロファイルを示す。その下には、一般的ベクトル図3069、3071が示されている。ここで、プラグ3020の領域の差動ペアツーペア電磁結合のソースは、ベクトルとしてグラフィカルに表されている。ベクトル3070は、ワイヤキャップ3055の内部の導体の結合を表す。ベクトル3072は、IDC3062の結合を表す。ベクトル3074は、ワイヤキャップ3055とIDC3062の累積クロストークを打ち消す、または、軽減するために存在するPCB3060上の補償素子を表す。言い換えると、ベクトル3074は、ベクトル3070とベクトル3072の和を打ち消すのが理想的である。点線3078は、プラグ3020の後ろ側とプラグ3020の前側を識別するのを助けるために示されている。点線3078の左側は、プラグ3020の後ろ側である。プラグ3020の後ろ側には無視できないレベルのクロストークがあるはずである。よって、ベクトル3074が効果的にベクトル3070とベクトル3072を打ち消すことが重要である。ベクトル3076は、プラグ3020が、ANSI/TIA−568−C.2に規定されたクロストークの大きさ要件に準拠するために要求される必要なペアツーペア結合を表す。プラグ3020の後ろ側(点線3078の左側)のクロストークは、ANSI/TIA−568−C.2のクロストーク要件と同じ極性であってもなくてもよい。あるペアの組み合わせは、同じ極性のクロストークを有してよく、他は逆の極性を有してよい。ベクトル図69は、ワイヤキャップ3055のクロストーク(ベクトル3070x)とIDCのクロストーク(ベクトル3072x)が、要求されているクロストーク(ベクトル3076x)と同じ極性を有することを示している。PCB3060の補償素子(ベクトル3074c)は、よって、打ち消すために反対の極性のクロストークを有することになる。下付き文字「X」は、ここでは、クロストークを表し、ここでは、ANSI/TIA−568−C.2に要求されるプラグ全体のクロストークと同じ極性のクロストークを示唆する。下付き文字「C」は、ここでは、補償を表し、一般的に、ANSI/TIA−568−C.2に要求されるプラグ全体のクロストークと反対の極性のクロストークを指す。ベクトル図3071は、ワイヤキャップ3055のクロストーク(ベクトル3070c)とIDCのクロストーク(ベクトル3072c)が、要求されるクロストーク(ベクトル3076x)と反対の極性を有することを示す。PCB3060の補償素子(ベクトル3074x)は、従って、打ち消すために同じ極性のクロストークを有することになる。ワイヤキャップ3055及びIDC3062のクロストークの極性に関わらず、プラグ3020の後ろ側の全体のクロストークを無視できるレベルまで低減するために、反対の極性のクロストークが、PCB3060に加えられる。
図30は、現場成端用UTP RJ45プラグアセンブリ3020のSpiceモデルの全体概略図であり、プラグアセンブリの3つの主要部分のそれぞれの意図しない静電容量のシミュレーションを示す。意図した結合が、IDCのビアの近くに追加される。これによって、プラグ3020の後ろ側(IDC3062及びワイヤキャップ3055領域)の望ましくないクロストークを低減し、ブレード3064とプラグ3020の前側近くのクロストークを残して、プラグ全体のクロストーク特性を決定する。さらに、クロストークと相互インダクタンスを、それぞれ、追加、調整して、プラグアセンブリに残るNEXTとFEXTを向上させて要求される性能を得るように改善する。全体概略図のこれらの値は、以下の図では明瞭にするために、個々のペアの組み合わせのより簡単な図に分解される。
図31は、ペアの組み合わせ12‐78の簡単な概略図である。全体概略図と同様に、プラグアセンブリ3020は、3つの主要な部分であるワイヤキャップ及びワイヤ3055と、トレースまたはPCB3060と、ブレード接点3064に分解される。意図的でない静電容量は、垂直の記号を用いて示され、同調のために追加された容量素子はいずれも、90度回転されて示される、すなわち、0.04pFの28補償キャップが、IDC3062のめっきスルーホールの近くのPCB3060に追加されて、プラグ3020の後ろ側のクロストークを低減する。明示していないが、各導体が自己インダクタンスを示すことは理解されたい。これらの導体間の誘導結合は、概略図の各主要部分に示される相互インダクタンスによって概略図に表される。
図32は、ペアの組み合わせ12‐36の簡単な概略図である。明示していないが、各導体が自己インダクタンスを示すことは理解されたい。これらの導体間の誘導結合は、概略図の各主要部分に示される相互インダクタンスによって概略図に表される。プラグ3020の後ろ側のクロストークを許容可能なレベルまで低減するために同調素子が必要なことを注意されたい。しかしながら、0.1pFの23クロストークキャップが、12−36全体のクロストークの大きさをANSI/TIA−568−C.2に準拠させるために、ブレード3064の近くに追加される。
図33は、ペアの組み合わせ12‐45の簡単な概略図である。0.29pFの15クロストークキャップがIDC3062のめっきスルーホール近くのPCB3060に追加されて、プラグ3020の後ろ側のクロストークを低減する。明示していないが、各導体が自己インダクタンスを示すことは理解されたい。これらの導体間の誘導結合は、概略図の各主要部分に示される相互インダクタンスによって概略図に表される。
図34は、ペアの組み合わせ36‐78の簡単な概略図である。0.3pFの68補償キャップが、IDC3062のめっきスルーホールの近くのPCB3060に追加されて、プラグ3020の後ろ側のクロストークを低減する。0.15pFの67クロストークキャップが、36−78全体のクロストークの大きさを準拠させるために、ブレード3064の近くに追加される。明示していないが、各導体が自己インダクタンスを示すことは理解されたい。これらの導体間の誘導結合は、概略図の各主要部分に示される相互インダクタンスによって概略図に表される。
図35は、ペアの組み合わせ36‐45の簡単な概略図である。0.05pFの34と56クロストークキャップが、36−45全体のクロストークの大きさを準拠させるために、ブレード3064の近くに追加される。明示していないが、各導体が自己インダクタンスを示すことは理解されたい。これらの導体間の誘導結合は、概略図の各主要部分に示される相互インダクタンスによって概略図に表される。調整された相互誘導性クロストークM35、M46、M34、及び、M56は両方とも、プラグアセンブリの適切なNEXT及びFEXT性能を達成することにも注意されたい。
図36は、ペアの組み合わせ45‐78の簡単な概略図である。0.125pFの58補償キャップが、IDC62のめっきスルーホール近くのPCB3060に追加されて、プラグ3020の後ろ側のクロストークを低減する。明示していないが、各導体が自己インダクタンスを示すことは理解されたい。これらの導体間の誘導結合は、概略図の各主要部分に示される相互インダクタンスによって概略図に表される。
図37は、PCB3060レイアウトの上面図である。電流を搬送しているトレースと同調のためのフィンガキャップは全て、外側の最上層と最下層にあり、組み込まれた同調キャップは、中間の第2層と第3層に配置される。ブレード接点ビア3061は、画像の上端近くに配置され、IDCビア3063は、画像の下端近くに配置される。
図38は、PCB60レイアウトの三次元等角図である。図39は、PCB3060レイアウトの4つの個々の層全てを示す。
本発明の特定の実施形態及び用途を示し、記載したが、発明は、本明細書に開示した正確な構造及び構成に限定されず、記載した発明の精神及び範囲を逸脱せずに、様々な修正、変更、及び、変形は、上記から明らかであることを理解されたい。